JP2005050823A - 粒子線出射装置、及び粒子線出射方法 - Google Patents

粒子線出射装置、及び粒子線出射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】荷電粒子ビームを用いた治療時における実際の照射線量の検出精度を向上する。
【解決手段】シンクロトロン12と、走査電磁石5A,5Bを有し、シンクロトロン12から出射されたイオンビームを出力する照射装置15と、照射装置15からのイオンビームの出力を停止させ、イオンビームの出力を停止した状態で、走査電磁石5A,5Bを制御することによりイオンビームの照射位置を変更させ、この変更後に、照射装置15からのイオンビームの出力を開始させるように、かつ少なくとも1つの照射位置へのイオンビームの照射を治療計画情報に基づいて複数回行うように、走査電磁石5A,5Bを制御する加速器・輸送系コントローラ40及びスキャニングコントローラ41とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粒子線治療システムに係り、特に、陽子及び炭素イオン等の荷電粒子ビームを患部に照射して治療する粒子線出射装置、これに用いる治療計画装置、及び粒子線出射方法に関する。
癌などの患者の患部に陽子等の荷電粒子ビームを照射する治療方法が知られている。この治療に用いる治療システムは、荷電粒子ビーム発生装置、ビーム輸送系、及び治療室を備えている。荷電粒子ビーム発生装置の加速器で加速された荷電粒子ビームは、ビーム輸送系を経て治療室の照射装置に達し、照射装置に備えられた走査用電磁石で走査された後、ノズルから患者の患部に照射される。また、このような治療システムにおいて、従来、照射装置からの荷電粒子ビームの出力を停止させ、荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、走査用電磁石を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置(スポット)を変更(スキャン)させ、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2833602号公報(図1等)
上記従来の粒子線治療システムにおいて、健全な細胞への被曝を極力防止し過不足のない正しい照射治療を行うために、照射装置には、電磁石の下流側でかつ照射対象である患者の直前に、ビームの照射線量分布を測定する照射線量モニタが、ビーム位置モニタが設置されている。このモニタは、通常、ビームの通過によって電離した電荷量をコンデンサーに蓄積し、スポット照射後にコンデンサに誘起された電圧を読み出す方式であることが多い。このコンデンサの容量は、最も照射線量の多いスポットによる電離電荷量を許容できるように決められる。
ここで、上記コンデンサは、その容量が小さいほど出力電圧が高くなって分解能が高くできるのに対し、容量が大きくなるほど分解能が低くなるという特質を備えている。したがって、最も照射線量の多いスポットと最も照射線量の少ないスポットとのスポット照射線量ばらつきを小さくできれば、その分コンデンサ容量を小さくして分解能を向上でき、結果として実際の照射線量をさらに正確に検出できる可能性がある。しかしながら、上記従来技術においては、上述のようなスポット照射線量ばらつきの低減について特に配慮されておらず、実際の照射線量の検出精度向上の面で未だ改善の余地があった。
一方、各スポットへの照射時には、各スポットごとの目標照射線量が設定されており、上記照射線量モニタによる照射線量の積算値がその目標値に達したら、加速器へビーム停止指令が出力され、加速器がこれに応じて荷電粒子ビームの出力を停止するようになっている。しかしながら、加速器は、一般に、ビーム停止指令が入力された後、若干の応答遅れが生じる可能性がある。例えば、加速器の一形態であるシンクロトロンを用いる場合、前段加速器から入射された低エネルギのイオンを周回させるとともに、その周回する荷電粒子ビームに高周波電磁界を印加して荷電粒子ビームのベータトロン振動を増加し、共鳴の安定限界を越えさせ、荷電粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態にして出射する構成となっている。この結果、上記のようにしてビーム停止指令が入力されても、厳密には、直ちに荷電粒子ビームの出力が停止するのではなく、若干の応答遅れが生じる可能性がないとは言えない。このような場合、上記目標値に達した後も、その応答遅れ時間の間継続して荷電粒子ビームが当該スポットに照射されることから、荷電粒子ビームの照射線量制御の精度向上の面では未だ改善の余地があった。
また、上記照射線量モニタは、機器である以上誤動作や故障の発生する可能性を完全になくすことは困難である。また、上記各スポットごとの目標照射線量についても、通常は操作者が手作業で入力するか、あるいは入力値に基づき計算される値であるため、手作業入力または計算の段階で不適当な値を入力してしまう可能性も全くないとは言い切れない。上記従来技術は、このようなモニタ異常あるいは入力エラーについて特に配慮されておらず、それらによる荷電粒子ビームの過照射防止の面では未だ改善の余地があった。
さらに、前述のように各スポットへの照射時には各スポットごとの目標照射線量が設定され、上記照射線量モニタによる照射線量の積算値がその目標値に達したら、加速器へビーム停止指令が出力され、加速器がこれに応じて荷電粒子ビームの出力を停止するようになっている。このようなビーム停止機能に関しても、その機能に係わる機器に万が一誤動作や故障が発生する可能性も全くないとは言い切れない。上記従来技術は、このようなビーム停止機能の誤動作等についても特に配慮されておらず、それらによる荷電粒子ビームの過照射防止の面でも未だ改善の余地があった。
本発明の第1の目的は、荷電粒子ビームを用いた治療時における実際の照射線量の検出精度を向上することができる粒子線出射装置、及びこれに用いる治療計画装置、並びに粒子線出射方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、荷電粒子ビームの照射線量制御における精度向上を図れる粒子線出射装置及び粒子線出射方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、モニタ異常あるいは入力エラー等による荷電粒子ビームの過照射防止を確実に図れる粒子線出射装置及び粒子線出射方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、ビーム停止機能の誤動作等による荷電粒子ビームの過照射防止を確実に図れる粒子線出射装置及び粒子線出射方法を提供することにある。
本発明の第5の目的は、標的内の複数の層領域ごとに荷電粒子ビームの照射を行う場合における治療時間を短くすることができる粒子線出射装置及び粒子線出射方法を提供することにある。
上述した第1の目的を達成する本発明の特徴は、荷電粒子ビームの照射位置への荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、荷電粒子ビーム走査装置を制御して荷電粒子ビームを移動させる制御装置を備えた粒子線出射装置にある。
好ましくは、照射装置からの荷電粒子ビームの出力を停止させ、荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置を変更させ、この変更後に、照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始させ、かつ、少なくとも1つの照射位置への荷電粒子ビームの照射を、設定された複数回(具体的には、治療計画情報に基づいて複数回)行うように、荷電粒子ビーム走査装置を制御して荷電粒子ビームを移動させる制御装置を備えた粒子線出射装置にある。
本発明においては、制御装置が荷電粒子ビーム走査装置を制御し、少なくとも1つの照射位置への荷電粒子ビームの照射を複数回行うようにする。これにより、例えば、1回のイオンビームの照射では照射量が多すぎるような照射位置については、1回あたりの照射量が小さくなるように分割照射を行うことができる。このため、最も線量の多い照射位置と最も線量の少ない照射位置とにおける照射量のばらつきを小さくし平準化することができる。したがって、その分、位置モニタのコンデンサ容量を小さくして分解能を向上できるので、治療時における実際の照射線量をさらに正確に検出することが可能となる。
上述した第1の目的を達成する上記の発明の好ましい実施態様は、制御装置が、荷電粒子ビームの進行方向で第2の層よりも深い位置にある第1の層に荷電粒子ビームを照射したときにその荷電粒子ビームの照射を受けない第1領域、及びそのときに荷電粒子ビームの照射を受ける第2領域を含む前記第2の層において、第2領域内の照射位置への荷電粒子ビームの照射を設定された第2回数行い、第1領域内の照射位置への荷電粒子ビームの照射を第2回数よりも多く設定された第1回数行うように、荷電粒子ビーム走査装置を制御して荷電粒子ビームを移動させることである。
この実施態様は、上記した作用効果以外に以下の作用効果を生じる。第1の層に荷電粒子ビームを照射する際、第2の層の第2領域がその荷電粒子ビームの照射を受ける。このため、第2の層に荷電粒子ビームを照射する際、第2の層の第1領域及び第2領域に荷電粒子ビームを同じように照射したのでは、第2領域の照射線量の合計値(第1の層を照射する際における第2領域の照射線量と第2の層を照射する際における第2領域の照射線量との合計値)が第1領域の照射線量よりも大きくなってしまう。第1領域内の照射位置への荷電粒子ビームの照射を第2回数よりも多く設定された第1回数行うことにより、第2の層における照射線量をより均一化することができる。なお、第2領域内の照射位置に対して設定された第2回数を複数回にすることにより、第2領域内の各照射位置に対する照射量のばらつきを小さくし、照射量を平準化することができる。
上述した第2の目的を達成する本発明の特徴は、照射量検出装置で検出された照射量が設定照射量に達したときにおけるビーム出射停止信号の出力から、加速器からの荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に照射位置に照射された照射量を加えた状態で、照射位置の照射量が設定照射量になるように、照射位置への荷電粒子ビームの照射を制御する制御装置を備えた粒子線出射装置にある。
ビーム出射停止信号が出力されても、厳密には、直ちに加速器からの荷電粒子ビームの出射が停止するのではなく、若干の応答遅れが生じる可能性がないとは言えない。
本発明は、制御装置は、ビーム出射停止信号の出力から、加速器からの荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に照射位置に照射された照射量を加えた状態で、照射位置の照射量が設定照射量になるように、照射位置への荷電粒子ビームの照射を行うことができる。このため、各照射位置における照射量をほぼ設定照射量にすることができ、荷電粒子ビームを各照射位置に高精度に照射することが可能となる。加速器からの荷電粒子ビームの出射停止までに時間遅れがあっても、その時間遅れの期間における照射量を考慮して照射位置の照射量を設定照射量にすることができる。この結果、照射位置において設定照射量にほぼ等しい荷電粒子ビームを高精度に照射することが可能となる。
上述した第3の目的を達成する本発明の特徴は、1つの照射位置への荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間に基づいて異常の発生を判定する制御装置を備えた粒子線出射装置にある。
本発明は、制御装置が、1つの照射位置への荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間に基づいて異常の発生を判定するため、例えば、照射量検出装置の誤動作や故障発生、あるいは不適当な入力値により荷電粒子ビームの出射時間が異常に長くなろうとした場合でも、ある経過時間で出射を停止することができる。従って、標的への過照射防止を確実に図り、安全性をさらに向上することができる。
上述した第4の目的を達成する本発明の特徴は、照射量検出装置で検出された照射量と、標的内の複数の照射位置に対するそれぞれの第1設定照射量よりも大きな第2設定照射量とを用いて、異常の発生を判定する制御装置を備えた粒子線出射装置にある。
本発明は、制御装置が、照射量検出装置で検出された照射量と、標的内の複数の照射位置に対するそれぞれの第1設定照射量よりも大きな第2設定照射量とを用いて、異常の発生を判定する。このため、例えば、ビーム停止機能の誤動作等により荷電粒子ビームがなかなか停止されず照射量が異常に大きくなろうとした場合も、ある上限照射量で出射を停止することができ、標的への過照射防止を確実に図ることができる。これにより、安全性をさらに向上することができる。
上述した第5の目的を達成する本発明の特徴は、照射装置からの荷電粒子ビームが照射される標的内で照射エネルギーが異なる複数の層領域の1つの層領域への荷電粒子ビームの照射が終了したとき、加速器内の前記荷電粒子ビームを減速させる制御を行う制御装置を備えた粒子線出射装置にある。
本実施形態のスポットスキャニング照射は、標的の大きさが変わると、層内のスポット数が変わり、層内の全スポットを照射し終えるまでの時間が変わる。シンクロトロンの出射可能期間は、大きな標的を想定して長く設定しておくと、全層を照射し終わるまでに必要な時間が長く掛かり、患者に対する治療時間が長くなる。
本発明においては、層領域内の照射を終えた後、加速器内の荷電粒子ビームを減速させるため、加速器の荷電粒子ビームの出射可能期間を早く終了させることができる。したがって、複数の層領域に対して荷電粒子ビームを照射する必要のある場合でも治療時間を短くすることが出来る。
本発明によれば、荷電粒子ビームを用いた治療時における実際の照射量の検出精度を向上することができる。
また、本発明によれば、荷電粒子ビームの照射量制御における精度向上を図れる。
さらに、本発明によれば、モニタ異常あるいは入力エラー等による荷電粒子ビームの過照射防止を確実に図れる。
さらに、本発明によれば、ビーム停止機能の誤動作等による荷電粒子ビームの過照射防止を確実に図れる。
さらに、本発明によれば、患者治療時間の短縮を図れる。
以下、本発明の一実施形態である粒子線出射装置を備えた粒子線治療システムを図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の粒子線治療システムである陽子線治療システムは、図1に示すように、荷電粒子ビーム発生装置1と、荷電粒子ビーム発生装置1の下流側に接続されたビーム輸送系4とを有している。
荷電粒子ビーム発生装置1は、イオン源(図示せず)、前段荷電粒子ビーム発生装置(ライナック)11及びシンクロトロン(加速器)12を有する。シンクロトロン12は、高周波印加装置9、及び加速装置10を有する。高周波印加装置9は、シンクロトロン12の周回軌道に配置された高周波印加電極93と高周波電源91とを開閉スイッチ92にて接続して構成される。加速装置(第2エレメント、荷電粒子ビームエネルギー変更装置)10は、その周回軌道に配置された高周波加速空胴(図示せず)、及び高周波加速空胴に高周波電力を印加する高周波電源(図示せず)を備える。イオン源で発生したイオン(例えば、陽子イオン(または炭素イオン))は前段荷電粒子ビーム発生装置(例えば直線荷電粒子ビーム発生装置)11で加速される。前段荷電粒子ビーム発生装置11から出射されたイオンビーム(陽子ビーム)はシンクロトロン12に入射される。荷電粒子ビーム(粒子線)であるそのイオンビームは、シンクロトロン12で、高周波電源から高周波加速空胴を経てイオンビームに印加される高周波電力によってエネルギーを与えられて加速される。シンクロトロン12内を周回するイオンビームのエネルギーが設定されたエネルギー(例えば100〜200MeV)までに高められた後、高周波電源91からの出射用の高周波が、閉じられた開閉スイッチ92を経て高周波印加電極93に達し、高周波印加電極93よりイオンビームに印加される。安定限界内で周回しているイオンビームは、この高周波の印加によって安定限界外に移行し、出射用デフレクタ8を通ってシンクロトロン12から出射される。イオンビームの出射の際には、シンクロトロン12に設けられた四極電磁石13及び偏向電磁石14に導かれる電流が電流設定値に保持され、安定限界もほぼ一定に保持されている。開閉スイッチ92を開いて高周波印加電極93への高周波電力の印加を停止することによって、シンクロトロン12からのイオンビームの出射が停止される。
シンクロトロン12から出射されたイオンビームは、ビーム輸送系4より下流側へ輸送される。ビーム輸送系4は、四極電磁石18及び偏向電磁石17と、治療室内に配置された照射装置15に連絡されるビーム経路62にビーム進行方向上流側より配置された四極電磁石21、四極電磁石22、偏向電磁石23、偏向電磁石24(それぞれの電磁石が第1エレメント)とを備える。ビーム輸送系4へ導入されたイオンビームは、ビーム経路62を通って照射装置15へと輸送される。
治療室は、内部に設置された回転ガントリー(図示せず)に取り付けられた照射装置15を備える。ビーム輸送系4のビーム経路62の一部を含む逆U字状のビーム輸送装置及び照射装置15は、回転ガントリー(図示せず)の略筒状の回転胴(図示せず)に設置されている。回転胴はモータ(図示せず)により回転可能に構成されている。回転胴内には治療ゲージ(図示せず)が形成される。
照射装置15は、回転胴に取り付けられ前述の逆U字状のビーム輸送装置に接続されるケーシング(図示せず)を有している。ビームを走査するための走査電磁石5A,5B、及び線量モニタ6A、位置モニタ6B等がケーシング内に設置される。走査電磁石5A,5Bは、例えばビーム軸と垂直な平面上において互いに直交する方向(X方向、Y方向)にビームを偏向し照射位置をX方向およびY方向に動かすためのものである。
治療用ベッド29は、照射装置15からイオンビームを照射する前に、ベッド駆動装置(図示せず)によって移動され上記治療ゲージ内に挿入されるとともに、照射装置15に対する照射にあたっての位置決めが行われる。回転胴はガントリーコントローラ(図示せず)によってモータの回転を制御することによって回転され、照射装置15のビーム軸が患者30の患部を向くようになる。ビーム経路62を経て逆U字状のビーム輸送装置から照射装置15内へ導入されたイオンビームは、走査電磁石(荷電粒子ビーム走査装置)5A,5Bによって順次照射位置を走査され、患者30の患部(例えば癌や腫瘍の発生部位)に照射される。そのイオンビームは、患部においてそのエネルギーを放出し、高線量領域を形成する。照射装置15内の走査電磁石5A,5Bは、例えば治療装置内のガントリー室に配置されたスキャニングコントローラ41によって制御される。
本実施形態の陽子線治療システムが備えている制御システムを、図1を用いて説明する。その制御システム90は、中央制御装置100、治療計画データベースを格納した記憶装置110、スキャニングコントローラ41、加速器・輸送系コントローラ(以下、加速器コントローラという)40を有する。更に、本実施形態の陽子線治療システムは、治療計画装置140を有している。
記憶装置110に記憶されている各患者毎の上記治療計画データ(患者データ)は、特に図示を行わないが、患者IDナンバー、照射量(一回当たり)、照射エネルギ、照射方向、照射位置等のデータを含んでいる。
中央制御装置100は、CPU101と、メモリ103とを備えている。CPU101は、入力した患者識別情報を用いて、これから治療を行う患者に関する上記の治療計画データを記憶装置110から読み込む。この患者別治療計画データのうち照射エネルギの値によって、既に述べた各電磁石への励磁電力供給の制御パターンが決まる。
メモリ103には、電力供給制御テーブルが予め記憶されている。すなわち、例えば、照射エネルギの各種の値(70,80,90,…[Mev]等)に応じて、シンクロトロン12を含む荷電粒子ビーム発生装置1における四極電磁石13及び偏向電磁石14、ビーム輸送系4の四極電磁石18、偏向電磁石17、四極電磁石21,22、偏向電磁石23,24に対する供給励磁電力値又はそのパターンが予め設定されている。
またCPU101は、制御情報作成装置として、上記治療計画データと上記電力供給制御テーブルとを用いて、これから治療を受けようとする患者について、荷電粒子ビーム発生装置1や各ビーム経路に配置された電磁石を制御するための制御指令データ(制御指令情報)を作成する。そしてCPU101は、このようにして作成した制御指令データを、スキャニングコントローラ41及び加速器コントローラ40へ出力する。
本実施形態の特徴のひとつは、治療計画装置140により作成した治療計画データに基づき、中央制御装置100、スキャニングコントローラ41、加速器コントローラ40が互いに連携して制御を行い、その結果として、(i)照射装置15からのイオンビームの出力を停止させ、イオンビームの出力を停止した状態で、走査電磁石5A,5Bを制御することによりイオンビームの照射位置(スポット)を変更させ、この変更後に、照射装置15からのイオンビームの出力を開始させる(いわゆるスキャニング)こと;(ii)スポットにおける照射量のばらつきを小さくするために、そのままでは分割基準照射量(詳細は後述)を超えることとなる少なくとも1つの同一の照射位置(スポット)へのイオンビームの照射を複数回に分けて分割して行うように、シンクロトロン12及び照射装置15を制御すること;にある。
以下、その詳細内容を図2〜図18を用いて説明する。
まず、治療計画装置140による治療計画作成について説明する。治療計画装置140は例えばパソコンによって構成され、図示を省略するが、操作者が操作入力可能な入力装置(例えばキーボード)、前記入力手段及び前記操作手段の入力結果に基づき所定の演算処理を行う演算装置(例えばCPU)、外部からの画像データの入力、及びその演算装置により作成した治療計画データの出力等の情報の入出力を行う入出力インターフェース、及び表示装置を有する。
図2は、治療計画装置140の上記演算手段で行う演算処理手順を表すフローチャートである。図2において、操作者(通常は医者又は医療従事スタッフ)が、治療しようとする患者識別情報(例えば姓名、識別番号、IDナンバー等)を入力装置を介し入力すると、ステップ101の判定が満たされてステップ102へ移り、該当する患者の患者画像ファイル(予め別途の撮像手段で撮影され記憶装置110のデータベース中に格納されていたもの)を読み込む。患者画像ファイルは、患部を含む断層像情報である。
その後、読み込まれた患者画像ファイルを、ステップ103において表示装置に表示信号として出力し、対応する表示が行われる。操作者が、その表示された患者画像ファイルを見ながら、入力装置を介しイオンビームを照射したい標的領域を塗りつぶすことにより指定すると、ステップ104が満たされてステップ105に移り、その塗りつぶされた領域について、3次元的に認識処理を行う。
この状態で、操作者が、入力装置を介し対応する標的領域に照射したい目標線量を入力すると、ステップ106の判定が満たされ、さらにイオンビームの照射方向を入力すると、ステップ107が満たされ、ステップ108へ移る。さらに、操作者が、入力装置を介し、一スポットあたりこれを超えると分割照射を行うようにするその基準照射量となる分割基準照射量を入力すると、ステップ108の判定が満たされ、ステップ110に移る。
ここで、標的の深さとイオンビームのエネルギーとの関係を説明する。標的は、患部を含むイオンビームの照射対象領域であり、患部よりもいくらか大きい。図3に体内の深さとイオンビームによる線量の関係の例を示す。図3の線量のピークをブラッグピークと呼ぶ。標的へのイオンビームの照射はブラッグピークの位置で行われる。ブラッグピークの位置は、イオンビームのエネルギーにより変化する。従って、標的を深さ方向(体内でのイオンビームの進行方向)において複数の層(スライス)に分割し、イオンビームのエネルギーを深さ(各層)に応じたエネルギーに変えれば、深さ方向に厚みを持つ標的(標的領域)の全部になるべく一様にイオンビームを照射することができる。ステップ110では、このような観点に基づき、標的領域を深さ方向に分割する層の数を決定する。この決定手法としては、例えば、1つの層の高さを設定し、その高さと標的領域の深さ方向寸法に応じて自動的に決める。層の高さは、標的領域の大小に係わらず固定値でもよいし、標的領域の最大深さに合わせて自動的に決めてもよい。また、層の高さは、イオンビームのエネルギー広がりに応じて自動的に決めても、単純に層の数自体を入力装置を介し操作者が入力してもよい。
図4は、上記のようにして決定した層の一例を表す図である。この例では、層の数は最下層より層1,2,3,4の4個であり、層1,2はX方向に10cmY方向に10cmの広がりをもち、層3,4はX方向に20cmY方向に10cmの広がりをもっている例である。前述の図3は、例えば図4中A−A′線でみた深さ方向線量分布の例を表しており、図5は、例えば図4中B−B′線でみた深さ方向線量分布の例を表す図である。
以上のようにして層の数が決まったら、ステップ111に移り、各層(標的断面)を深さ方向と直角方向に分割するスポットの数(及び位置)を決定する。この決定に際しても、上記層と同様、1つのスポット径を設定し、その大きさと当該層の大きさ寸法に応じて自動的に決める。スポットの大きさは固定値でもよいし、標的断面の大きさに合わせて自動的に決めるようにしてもよいし、イオンビームのサイズ(ビーム径)に応じて自動的に決めるようにしてもよい。また、単純にスポット位置又は間隔自体を入力装置を介し操作者が入力するようにしてもよい。以上のようなステップ111が終了したら、ステップ120に移り、全層の各スポットにおける照射量を決定する。
図6は、このステップ120の詳細手順を表すフローチャートである。前述したように、基本的に標的へのイオンビームの照射はブラッグピークの位置で行われ、深さ方向に厚みを持つ標的(標的領域)の全部になるべく一様にイオンビームを照射することが好ましい。したがって、各スポットの照射量の決定にあたっては、最終的に標的全領域において一様照射となるようにしなければならない。ステップ120は、このような点に鑑み、まずステップ121で、初期条件を決定する。すなわち、例えば過去の計算例の蓄積や、簡易モデルを利用する等により、先のステップ106〜ステップ111で入力し又は決定された目標線量、イオンビームの照射方向、層数に対応するような、各層ごとの全スポットの照射量を仮の値として決定する。
その後、ステップ122に移り、ステップ121で決定した全スポット照射量値によって照射した場合、標的全領域における実際の線量分布がどのようになるかを公知の方法でシミュレーション計算する。そして、ステップ123で、その計算された線量分布がほぼ標的全領域において一様となっているか(ばらつきがある範囲内におさまっているか)どうかを判断する。線量分布が一様となっていない場合は、ステップ124へ移って所定の補正を行う。この補正は、例えば平均値よりある程度突出して高い/低いスポットの照射量を自動的にある幅で引き下げる/引き上げるようにしてもよいし、その幅は手動操作で設定してもよい。このように補正した後は、ステップ121に戻って同様の手順を繰り返す。これにより、照射量の分布がある程度一様となるまで、ステップ124の補正及びステップ122の線量分布計算が行われる。以上のようにして、最終的に、標的全領域においてほぼ一様な線量分布を実現できる、全スポットの照射量が決定され、ステップ130へ移る。
この段階では、全スポットの照射量はそれぞれ決定されているものの、そのどれもが当該割り当てられた照射量を一回で(一度に)照射するように設定されている。ステップ130では、それらのスポットに対して決定された各照射量のうち、先にステップ108で入力された分割基準照射量を超える照射量がある場合には、そのスポットへのイオンビームの照射は一度に行わず、複数回(少なくとも2回以上)に分けて分割照射する。すなわち、照射回数Nは、当該スポットの照射量をR、分割基準照射量をRsとしたとき、n≧R/Rsとなる最小の自然数nとする(いいかえれば、RをRsで除した値の小数点以下を切り上げた値とする)。これにより、N=1となった場合はR≦Rsであって複数回分割照射を行わず(一度に照射する)、N≧2となった場合はR>Rsであり、複数回に分割した照射を行うように計画する。
図7は、先に図4及び図5を用いて説明した例(層1〜4)における分割の例を示している。この例では分割基準照射量を10(相対値、単位省略。以下同様)としている。図7に示すように、層1では、分割処理を行う前(すなわち一度に照射する場合)の各スポットの照射量が70となったため、7回に分割照射することとして、1回当たりの照射量を10とする。同様に層2,3,4では、分割処理を行う前の各スポットの照射量が25,17.9,12.6となったため、それぞれ3回、2回、2回に分割照射することとして、1回当たりの照射量をそれぞれ8.3,9,6.3としている。
図8を用いて具体的に説明する。上述したように、層1(図8に示す層3の右半分に対応する領域、なお図8の左右方向は図4のx方向に対応している)に対しては、7回の分割照射を行い、1回目〜7回目の各照射において照射量10の照射を繰り返すように計画する。層2(図8に示す層3の右半分に対応する領域)に対しては、照射量8.3の照射を3回繰り返すように計画する。層3では、図8の右半分に示す領域に対して照射量9.0の照射を2回繰り返し、図8の左半分に示す領域に対して照射量10.0の照射を7回繰り返すように計画する。層4では、図8の右半分に示す領域に対して照射量6.3の照射を2回繰り返し、図8の左半分に示す領域に対して照射量8.3の照射を3回繰り返すように計画する。
ステップ130が終了すると、ステップ131に移り、各層におけるスポットの照射順序を決定する。すなわち、本実施形態の陽子線治療システムでは、前述したように、照射装置15からのイオンビームの出力を停止させ、イオンビームの出力を停止した状態で照射位置(スポット)を変更させるスキャニング照射を行う。ステップ131では、そのスキャニング照射において、各スポットに対してイオンビームをどのように移動していくかを決定する。標的に照射されるイオンビームは細くその直径はスポットの直径よりも若干大きい程度である。
図9及び図10は、このスポット照射順序の設定の一例を示している。このスポット照射順序は図4、図3、図5、図7、図8を用いて前述した例に対応するものである。
図9では、層1と層2との照射順序設定を簡略化して併せて示している。図示のように、層1,2ともスポットが10行10列の格子状に合計100個設定されている。層1及び層2の標的(図9の正方形領域)に対するイオンビームの照射は、例えば、それらの層の一端に位置するスポット列(10個のスポットを含む)の一端(図9では左下隅)から他端(図9では右下隅)に向かって(図9において左から右に向かって)スポット毎に行われ、その他端に位置するスポットへの照射が終了した後、そのスポット列に隣接する他のスポット列の一端(図9では右端)から他端(図9では左端)に向かって(図9において右から左に向かって)スポット毎に行われ、他のスポット列における他端のスポット終了後に隣接する次の他のスポット列に移動する。このように、本実施形態は、層1及び層2の各水平面において、隣接するスポット列毎にイオンビームの進行方向を反転させて(蛇行させて)イオンビームを移動させ、最後のスポット列の最終端のスポット(図9では左上隅)に至り、層1,2に対する1回の照射(複数回のうちの1回分のスキャン)が終了するように計画されている。層1においては、全100個のスポットの1回あたりの照射量が10であり、上述したようなスポット列毎に蛇行する1回のスキャンが7回行われる。なお、1回目〜7回目まで全部同一の照射順序設定でもよいが、照射の迅速化のために例えば2回目は上記1回目と逆のルートで図9の左上隅から左下隅にスキャンするようにしてもよい(以下同様)。また層2においては、図8を用いて前述したようにこれら全100個のスポットの1回あたりの照射量が8.3であり、上記のように蛇行する1回のスキャンが3回行われるように計画されている。
図10では、層3と層4との照射順序設定(但し1回目と2回目の例)を簡略化して併せて示している。図示のように、層3,4ともスポットが20行10列の格子状に合計200個設定されている。そして、層3,4の標的(図10の長方形領域)に対するイオンビームの照射は、例えば、層1,2と同様に、それらの層の一端に位置するスポット列(20個のスポットを含む)の一端(図10では左下隅)から他端(図10では右下隅)に向かってスポット毎に行われ、その他端のスポットへの照射が終了した後、そのスポット列に隣接する他のスポット列の一端(図10では右端)から他端(図10では左端)に向かって行われ、他のスポット列における他端のスポット終了後に隣接する次の他のスポット列に移動する。このように、本実施形態では、層3,4についても、各水平面において、隣接するスポット列毎にイオンビームを蛇行させて移動させ、層3,4に対する1回の照射(2回のうちの1回分のスキャン)が終了するように計画されている。
層3においては、200個のスポットの1回あたりの照射量は、図8に示すように、図10の右半分領域の100個で9、左半分領域の100個で10である。このため、1つのスポット列の途中で照射量を変えつつスポット列毎に蛇行する1回のスキャンが2回行われるように計画される。また層4においては、同様に全200個のスポットの1回あたりの照射量が図10の右半分領域の100個で6.3、左半分領域の100個で8.3である。このため、1つのスポット列の途中で照射量を変えつつスポット列毎に蛇行する1回のスキャンが2回行われるように計画されている。
なお、層3,4ともに、3回目以降の照射は、図10の右半分領域100個のスポットへの照射がなくなり、左半分領域100個のスポットへの照射となる(図8参照)。このときの照射順序は、特に図示しないが、例えば図9に示した層1,2と同様に行えば足りる。層3においては、それら100個のスポットの1回あたりの照射量は10であり、左半分領域のみ例えば上記の蛇行する1回のスキャンが5回(3回目〜7回目)行われるように計画されている。また層4においては、同様に100個のスポットの1回あたりの照射量は8.3であり、左半分領域のみ例えば上記の蛇行する1回のスキャンが行われる(3回目)ように計画されている。
以上のようにしてスポット照射順序を決定したら、ステップ132に移り、以上のようにして決定した、全層及び全スポットの照射量、及びスポット照射順序で照射した場合に予測される患部標的領域の線量分布を公知の方法で算出する。このシミュレーションは、先に図6で示したもののような簡易的な方法でなく、より精度の高く計算時間もやや長いものとする。その後ステップ133に移り、ステップ132で算出した線量分布予測結果を計画結果と共に表示装置へ表示信号として出力する。このときの表示は、例えばDVHグラフ等を含むサマリーでも良い。また、正常臓器への影響等についてのコメントも併せて表示することが好ましい。
操作者が上記の表示を見てこの計画では不十分である(適当ではない)と判断した場合には「OK」入力を行わないため、ステップ134の判定によりステップ107に戻り、ステップ134の判定が「YES」になるまでステップ107〜134の処理が繰り返される。
操作者が、作成された治療計画情報が適切であるとの判断を下した場合、「OK」入力を行うことで、ステップ134の判定が満たされる。その後、操作者がその治療計画情報での登録を許可する登録指示入力(画面表示上のボタン、あるいはキーボード等)を行うことにより、ステップ135の判定が満たされ、続くステップ136でこの治療計画情報の記憶装置110への登録処理を行い、図2の処理を終了する。
次に、上記のようにして分割照射が計画され、記憶装置110に格納された治療計画情報を、中央制御装置100が読み出してメモリ103に格納する。CPU101は、メモリ103に格納した治療計画情報(層数、照射位置の数(スポットの数)、各層内での照射位置に対する照射順序、各照射位置での目標照射量(設定照射量)、及び各層の全スポットに関する走査電磁石5A,5Bの電流値等の情報)をスキャニングコントローラ41のメモリ41Mに送信する。スキャニングコントローラ41はその治療計画情報をメモリ41Mに記憶する。また、CPU101は、治療計画情報のうち全ての層に関するシンクロトロン12の加速パラメータのデータの全てを、加速器コントローラ40に伝える。加速パラメータのデータは、各層に照射するイオンビームのエネルギーによって定まる、シンクロトロン12及びビーム輸送系の各電磁石励磁電流値、及高周波加速空胴に印加する高周波電力値を含む。それらの加速パラメータのデータは予め例えば複数の加速パターンに分類されている。
スキャニングコントローラ41のメモリ41Mに記憶された治療計画情報の一部を、図11を用いて説明する。その一部の情報は、照射パラメータ、すなわち、層内の各照射位置に対する、照射パラメータ、すなわち、層における照射回数の情報(層(回目))、照射位置(スポット)のX方向位置(X位置)及びY方向位置(Y位置)の情報、及び各照射位置での目標照射量(照射量)である。更に層変更フラグ情報も含まれている。層における照射回数の情報(図11の左端)は、例えば「2−2」が「層2における2回目の照射」、「2−3」が「層2における3回目の照射」及び「3−1」が「層3における1回目の照射」を意味する。X方向位置及びY方向位置の情報は、該当するX位置及びY位置で特定される照射位置(スポット)にイオンビームを走査するための、走査電磁石5A,5Bの電流値で示されている。層2を対象とした照射回数の情報「2−1」(図示せず)、「2−2」及び「2−3」のそれぞれにおけるX位置及びY位置で特定される全ての照射位置に対して、スポット番号(後述のスポット数j)が照射する順番に付されている。他の層1、3,4を対象としたそれぞれの照射回数の情報におけるX位置及びY位置で特定される全ての照射位置に対しても、同様に、スポット番号が付されている。
本実施形態におけるスポットスキャニングを実施する際のスキャニングコントローラ41及び加速器コントローラ40による各制御を、図12を用いて具体的に説明する。治療室内にある図示しない照射開始指示装置が操作されると、加速器コントローラ40はそれに応じてステップ201で層番号を表す演算子iを1、スポット番号を表す演算子jを1に初期設定し、その旨の信号を出力する。
加速器コントローラ40は、ステップ201の初期設定を受けて、ステップ202で、メモリに格納した複数パターンの加速パラメータの中から、i番目(この時点ではi=1)の層に対する加速器パラメータを読み出して設定し、ステップ203でそれをシンクロトロン12へ出力する。加速器コントローラ40は、ステップ203で、シンクロトロン12及びビーム輸送系5の各電磁石の電源に対してi番目の加速器パラメータに含まれるそれらの電磁石に対する励磁電流情報を出力し、それらの励磁電流情報により各電磁石が所定の電流で励磁されるように該当する電源を制御する。また、加速器コントローラ40は、ステップ203で、高周波加速空胴に高周波電力を印加する高周波電源を制御してその高周波電力と周波数を所定の値まで増加させる。これにより、シンクロトロン12内を周回するイオンビームのエネルギーが治療計画で定められたエネルギーまで増大される。その後、ステップ204に移り、スキャニングコントローラ41へ出射準備指令を出力する。
スキャニングコントローラ41は、ステップ201の初期設定の情報、及びステップ204における出射準備指令を加速器コントローラ40から受けて、ステップ205で、前述のように既にメモリ41Mに格納した電流値データ(図11の「X位置」、「Y位置」の欄に示されたデータ)及び照射量データ(図11の「照射量」の欄に示されたデータ)の中から、j番目(この時点ではj=1)スポットの電流値データ及び照射量データを読み出して設定する(後述の図13も参照)。また同様に、メモリ41Mに格納した上記目標カウント数についても、j番目(この時点ではj=1)スポットのデータを読み出して設定する。ここで、スキャニングコントローラ41は、走査電磁石5A,5Bがそのj番目スポットの電流値で励磁されるように該当する電源を制御する。
以上のようにして当該スポットへの照射準備が完了した後、スキャニングコントローラ41は、ステップ300においてビーム出射開始信号を出力し、高周波印加装置9を制御してシンクロトロン12からイオンビームを出射させる。すなわち、加速器コントローラ40を通過したビーム出射開始信号によって開閉スイッチ92が閉じられて高周波がイオンビームに印加されるため、イオンビームが出射される。走査電磁石5A,5Bは1番目のスポットの位置にイオンビームが達するように励磁されているため、そのイオンビームは照射装置15より該当する層の1番目のスポットに照射される。1番目のスポットへの照射量が該当する目標照射量に達したとき、スキャニングコントローラ41は、ステップ300においてビーム出射停止信号を出力する。ビーム出射停止信号は加速器コントローラ40を通過して開閉スイッチ92を開く。これにより、イオンビームの出射が停止される。
この時点では層1の1番目のスポットへの1回目の照射が終了しただけである。ステップ208の判定が「No」であるためステップ209に移ってスポット番号jに1が加えられる(すなわち照射位置を隣のスポットへと移動)。そして、ステップ205、300、208の処理が繰り返される。すなわち、層1の全スポットへの照射が終了するまで、走査電磁石5A,5Bにより、イオンビームを隣接するスポットへと次々に移動させながら(移動中はイオンビームの照射を停止させつつ)、イオンビームの照射が行われる(スキャニング照射)。
層1の全スポットへの全分割回数(前述した例では7回)の照射が終了したら、ステップ208の判定が「Yes」となる。このとき、スキャニングコントローラ41は、加速器コントローラ40のCPUに対し層変更指令を出力する。層変更指令を入力した加速器コントローラ40のCPUは、ステップ213で層番号iに1を加え(すなわち照射対象を層2に変更)、ステップ214でシンクロトロン12へ残ビーム減速指令を出力する。加速器コントローラ40は、残ビーム減速指令の出力により、シンクロトロン12の各電磁石の電源を制御して各電磁石の励磁電流を徐々に低減させ、最後には予め決められた値、例えばイオンビームの入射に適した励磁電流値にする。これにより、シンクロトロン12内を周回するイオンビームが減速される。結果的に、ビーム出射可能な期間は、層内のスポット数、照射量によって異なる。この時点では層1へのの照射が終了しただけであり、ステップ215の判定が「No」となる。ステップ202で、2番目の層(層2)に対する加速器パラメータを加速器コントローラ41のメモリから読み出して設定される。以下、層2に対して、ステップ203〜215の処理が実行される。また、層4における全スポットに対する全分割照射が終了するまで、ステップ202〜215の処理が実行される。
本実施形態では、例えば層3にステップ202〜215の処理によってイオンビームを照射する際、層3よりも深い位置に位置する層1,2へのイオンビームの照射時においてそのイオンビームの照射を受けない、層3の第1領域(図10の左半分の領域)は、層1,2へのイオンビームの照射時においてそのイオンビームの照射を受ける、層3の第2領域(図10の右半分の領域)に対する照射回数よりも多い回数で照射される。すなわち、層3の第1領域の各照射位置に対する照射回数は、層3の第2領域の各照射位置に対するそれよりも多くなっている。
加速器コントローラ40のCPUは、ステップ215の判定で「Yes」となった場合(患者30の標的における全層内の全スポットへの所定の照射が完了)に、CPU101に対し照射終了信号を出力する。
以上説明したようにして、シンクロトロン12で加速されてシンクロトロン12から出射されたイオンビームがビーム輸送系4を輸送される。そして、イオンビームは、照射対象の患者が在室する治療室の照射装置15を介し、当該患者30の標的に治療計画通りの最適な態様で照射される。
なお、このとき、照射装置15のノズル内に設けた線量モニタ6Aの検出信号がスキャニングコントローラ41に入力される。本実施形態の他の特徴は、この検出信号を用いて、(i)照射量積算値をビームオフ信号と同時にクリアすること;(ii)ビームを出射開始後の経過時間に応じて動作異常の発生を判定すること;(iii)照射量積算値と所定の規制値との比較に応じて動作異常の発生を判定すること;にある。
以下、その詳細を図13〜図18を用いて説明する。
図13は、スキャニングコントローラ41の機能的構成を詳細に表す機能ブロック図である。図13において、スキャニングコントローラ41は、照射量の検出に関わるものとして、プリセットカウンタ41a、記録カウンタ41b、及び最大線量カウンタを備えており、さらにこれらを制御するためのプリセットカウンタ制御部41A、記録カウンタ制御部41B、及び最大線量カウンタ制御部41Cを備えている。ここで、線量モニタ6Aは、公知のもので、ビームの通過によって電離した電荷量に応じてパルスを出力する方式である。線量モニタ6Aは、具体的には所定の微小電荷量ごとに1つのパルスを出力する。プリセットカウンタ41a及び記録カウンタ41bは、線量モニタ6Aから出力されるパルスの数をカウントすることによって照射量を求めるものである。
プリセットカウンタ制御部41Aは、上記プリセットカウンタ41aのほかに、スポットタイマ41Aa、差計算部41Ab、判定部41Ac、OR回路41Ad,41Aeを備えている。またプリセットカウンタ41aは、パルス入力部41aa、設定値入力部41ab、初期化(クリア)信号入力部41ac、動作開始(START)信号入力部41ad、カウント値読み出し部41ae、設定値比較結果出力部41afを備えている。
記録カウンタ制御部41Bは、上記記録カウンタ41bのほかに、第1遅延タイマー41Ba、第2遅延タイマー41Bb、第1レジスタ41Bc、第2レジスタ41Bd、差計算部41Be、判定部41Bf、NOT回路41Bg、OR回路41Bhを備えている。また記録カウンタ41bは、パルス入力部41ba、初期化(クリア)信号入力部41bc、動作開始(START)信号入力部41bd、カウント値読み出し部41beを備えている。
最大線量カウンタ制御部41Cは、上述のように最大線量カウンタ41cを備え、この最大線量カウンタ41cは、パルス入力部41ca、設定値入力部41cb、初期化(クリア)信号入力部41cc、動作開始(START)信号入力部41cd、設定値比較結果出力部41cfを備えている。
またスキャニングコントローラ41は、メモリ41Mと、ビーム出射開始・停止信号生成部41Sとを備えている。
図14は、上記構成のスキャニングコントローラ41が実行する、図12のステップ205及び300の詳細手順を表すフローチャートである。前述のように、演算子iが1、演算子jがあらかじめ1に初期化されている。スキャニングコントローラ41は、ステップ301で、既にメモリ41Mに格納されているプリセットカウンタ41aの目標カウント数に対応するプリセットカウンタ設定指令をプリセットカウンタ制御部41Aのプリセットカウンタ設定値入力部41abに出力する。プリセットカウンタ41aは、ステップ302で、その設定指令に応じて層1の1番目のスポットにおける目標カウント数を設定する。目標カウント数は、図11において示した「照射量」の欄における該当する層内の該当するスポットの目標照射量に対応した値である。この目標カウント数は、スキャニングコントローラ41が、イオンビームの照射開始前に、その目標照射量に基づいて算出される。なお、目標照射量を用いた目標カウント数の算出は、プリセットカウンタ制御部41Aがその設定指令を受信した直後でもよいし、中央制御装置100が算出するのであれば中央制御装置100からスキャニングコントローラ41へデータを送信する前でもよい。このとき同様にしてメモリ41Mに格納されている最大線量カウンタ41cの目標カウント数(最大線量カウント数)に対応する最大(スポット又は層)線量カウンタ設定指令を最大線量カウンタ制御部41Cの最大線量カウンタ設定値入力部41cbに出力するが、詳細は後述する。
ステップ301が終了するとステップ303へ移り、当該スポットについての走査電磁石5A,5Bの電流設定指令(図11におけるX位置及びY位置のそれぞれに対する電流値データ)を走査電磁石5A,5Bの電源へ出力する。走査電磁石5A,5Bは、該当する電流値にて偏向電磁力を発生させるとともに、そのような状態が完成したことを示す電流設定完了信号をスキャニングコントローラ41に出力する。その電流設定完了信号はステップ304でビーム出射開始・停止信号生成部41Sに入力される。
一方、プリセットカウンタ制御部41Aでは、前述のようにステップ302で目標カウント数がステップ302で設定されたとき、その設定値が上記プリセットカウンタ設定値入力部41abのみならず差計算部41Abにも入力され、さらにその時点でカウントされたカウント数(セット時カウント値)がプリセットカウンタカウント値読み出し部41aeから読み出されてこれも差計算部41abに入力される。差計算部41abでは、これらの偏差(セット時カウント値−目標カウント数)を算出して判定部41Acに入力する。判定部41Acは、上記偏差が負であるかどうか(言い換えればセット時カウント値が目標カウント数未満であるかどうか)を判定する(ステップ302A)。この判定が満たされたら、ビーム出射開始・停止信号生成部41Sへ目標カウント数設定OKの信号を出力する。
スキャニングコントローラ41は、ステップ305で、プリセットカウンタ制御部41Aの判定部41Acからの目標カウント数設定OKの信号、ステップ303における電流設定指令、走査電磁石5A,5Bからの電流設定完了信号が入力されたことを条件として、ビーム出射開始・停止信号生成部41Sよりビーム出射(照射)開始信号を出力する。ビーム照射開始信号は、加速器コントローラ40を通過して開閉スイッチ92を閉じる。シンクロトロン12からイオンビームが出射され、該当するスポット(例えば層1の1番目のスポット)にイオンビームが照射される。次に、ステップ306に移り、ビーム出射開始・停止信号生成部41Sが、プリセットカウンタ制御部41のスポットタイマー41Aaをスタートさせるタイマスタート指令信号を出力する。スポットタイマー41Aaで計測されたそのスタート後の経過時間があらかじめ定められた設定時間以上となった場合(言い換えれば後述のようにリセットされることなくビーム出射が所定時間以上行われた場合)に時間超過信号が発せられる(ステップ307)。ステップ308において、時間超過信号の発生と、タイマースタート指令信号の入力とを条件として、第1異常信号が中央制御装置100に出力される。中央制御装置100は、その第1異常信号を入力して、所定の異常処理、例えばスキャニングコントローラ41及び加速器コントローラ40を介し(あるいは介さなくてもよい)シンクロトロン12からのビーム出射の即時強制停止及びその旨の記録を行う。
一方、ステップ305のビーム出射開始信号の出力によってビーム照射が開始されると、前述のように線量モニタ6Aの検出信号が電流/周波数変換器(I/Fコンバータ、図示せず)により線量パルス列に変換された後、スキャニングコントローラ41のプリセットカウンタパルス入力部41aa、記録カウンタパルス入力部41ba、最大線量カウンタパルス入力部41caに入力され、これらカウンタ41a,41b,41cはパルスを同時にカウントする。このカウント数は、カウント開始からの照射量を表す。
プリセットカウンタ41aは、パルス入力部41aaからの入力パルスに基づくカウント値がステップ302で設定した目標カウント数の設定値以上となった場合に照射量超過信号を発する(ステップ309)。この照射量超過信号の発生と、ステップ302で設定された目標カウント数の入力とを条件として、ステップ310で設定値比較結果出力部41afよりトリガー信号を出力する。このトリガー信号はOR回路41Ad,41Aeを介し第1リセット信号としてプリセットカウンタ41Afの初期化(クリア)信号入力部41ac、動作開始(START)信号入力部41adに入力され、プリセットカウンタ41aのカウント数がリセットされて再カウントが開始される(ステップ311)。
スキャニングコントローラ41のビーム出射開始・停止信号生成部41Sは、上記トリガー信号に基づきビーム出射停止信号を生成し、加速器コントローラ40にそのビーム出射停止信号を出力する(ステップ312)。ビーム出射停止信号は加速器コントローラ40を通過して開閉スイッチ92に到達する。スキャニングコントローラ41は、実質的にビーム出射停止信号により開閉スイッチ92を制御して開閉スイッチ92を開く。これによって、前述したようにシンクロトロン12からのイオンビームの出射が停止され、患者への照射が停止される。このようにして照射が停止されるとともに、ステップ313でビーム出射開始・停止信号生成部41Sがスポットタイマー41Aaを停止又はリセットさせる指令信号を出力する。
スキャニングコントローラ41の記録カウンタ制御部41Bは、第1及び第2遅延タイマー41Ba,Bbを備えている。ビーム出射開始・停止信号生成部41Sが出力した上記ビーム出射停止信号は、(ビームON→OFFの切り替わりをNOT回路41Bgを介したOFF→ONに変換する形で)第1遅延タイマー41Baをスタートさせる指令信号として入力される(ステップ314)。そしてこのスタート後の経過時間があらかじめ定められた所定の設定時間(=第1遅延時間、後述の図16の「遅れ」に相当)となった場合に第1時間到達信号が記録カウンタ制御部41Bの第1レジスタ41Bcへ発せられる(ステップ315)。第1時間到達信号、及び第1遅延タイマースタート指令信号の入力を条件として、ステップ316において、第1レジスタ41Bcより記録カウンタ読み出し信号が記録カウンタ41bへと出力され、そのときのカウント値が記録カウンタカウント値読み出し部41beより第1レジスタ41Bcへ入力される。このとき、図14では煩雑防止のため図示を省略しているが、上記時間到達信号は第2遅延タイマー41Bbをスタートさせる指令信号として入力される。そして、上記第1遅延タイマー同様、スタート後の経過時間があらかじめ定められた所定の設定時間(=第2遅延時間)となった場合に第2時間到達信号が記録カウンタ制御部41Bの第2レジスタ41Bcへ発せられる。第2時間到達信号、及び第2遅延タイマースタート指令信号の入力を条件として、第2レジスタ41Bdより記録カウンタ読み出し信号が記録カウンタ41bへと出力され、そのときのカウント値が記録カウンタカウント値読み出し部41beより第2レジスタ41Bdへ入力される。
第1及び第2レジスタ41Bc,41Bdにおけるカウント値は、差計算部41Beに入力されてそれらの偏差が算出され、その偏差が判定部41Bfに入力される。
記録カウンタ制御部41Bの判定部41Bfは、記録カウント値が正常な値であるかどうか(上記の偏差が所定の適正範囲内に入っているかどうか)を判定し(ステップ317)、異常な値であると判定した場合は第2異常信号を中央制御装置100へと出力する(ステップ318)。中央制御装置100は、第2異常信号を入力して、前述した所定の異常処理を行う。ステップ317で正常な値であると判定された場合は、判定部41Bfは、記録カウンタ41bをリセットする第2リセット信号をOR回路41Bbを介して記録カウンタ41bの初期化(クリア)信号入力部41bc及び動作開始(START)信号入力部41bdに入力してリセット後再カウントが開始させる(ステップ319)。またこのときのカウント値が判定部41Bfより実績線量記録として中央制御装置100へと出力される。さらに判定部41Bfは最大線量カウンタ制御部41Cをリセットするための第3リセット信号をOR回路41Bbを介して最大線量カウンタ41cの初期化(クリア)信号入力部41cc、動作開始(START)信号入力部41cdへと出力する(ステップ320)。
一方、最大線量カウンタ41cは、初期化(クリア)信号入力部41cc及び動作開始(START)信号入力部41cdにて入力した第3リセット信号に基づき、ステップ321でカウント値をクリアした後再カウントを開始する。ステップ305においてビーム出射開始信号が出力されると、最大線量カウンタ制御部41cのパルス入力部41caに入力した線量モニタ6Aの検出信号であるパルスをカウントする。このカウント数は、カウント開始からの照射量を表す。このとき、最大線量カウンタ41cは、ステップ323で、前述のステップ301で設定値入力部41cbに入力された最大線量カウンタ設定指令に応じて照射対象の当該スポットにおける目標カウント数(最大線量カウント数)を設定している。前述した照射線量積算値が上記ステップ323で設定した目標最大カウント数の設定値以上となった場合、カウント超過信号を発生する(ステップ322)。設定された目標最大カウント数の入力(ステップ323)、及びカウント超過信号の入力を条件として、ステップ324において、設定値比較結果出力部41cfより第3異常信号を中央制御装置100へと出力する。中央制御装置100は、第3異常信号を入力して、前述した所定の異常処理を行う。目標最大カウント数は、標的内の全照射位置(全スポット)に対するそれぞれの目標照射量のうちで最大の目標照射量よりも大きめに設定した照射量である。
なお、図15は、以上説明したプリセットカウンタ41a及び記録カウンタ41bの一連の動作をタイミングチャートとして表したものである。
以上のように構成した本実施形態の粒子線治療システムによれば、以下のような効果を得る。
(1)分割照射による分解能向上効果
すなわち、位置モニタ6Bは、通常は、イオンビームの通過によって電離した電荷量をコンデンサーに蓄積し、スポット照射後にコンデンサに誘起された電圧を読み出す方式である。このコンデンサの容量は、最も照射量の多いスポットによる電離電荷量を許容できるように決められる。ここで、上記コンデンサは、その容量が小さいほど出力電圧が高くなって信号対雑音比(S/N比)が高くなり、位置計測分解能が高くできる。逆に、容量が大きくなるほど位置計測分解能が低くなるという特質を備えている。
本実施形態は、この点に鑑み、治療計画装置140を用いた治療計画においては、1つの層の各スポットへの照射を複数回に分けて分割して行う(例えば図7に示す例では層1に7回、層2に3回、層3に3回、層4に2回)ように計画する。中央制御装置100、加速器コントローラ40、スキャニングコントローラ41がその治療計画によって得られた治療計画情報を用いてシンクロトロン12及び照射装置15を制御する。これにより、例えば1回のイオンビームの照射では照射量が多すぎるような照射位置については、1回あたりの照射量が小さくなるように分割照射を行うことができる。このため、最も線量の多い照射位置と最も線量の少ない照射位置とにおけるイオンビームの照射量のばらつきを小さくし平準化することができる(図7の例では最大は層1内のスポットにおける10であり、最小は層4内のスポットにおける6.3である)。したがって、その分、位置モニタ6Bのコンデンサ容量を小さくして分解能を向上できるので、治療時における実際のビーム位置をさらに正確に検出することが可能となる。
本実施形態では、特に、イオンビームの進行方向であるの層(例えば層3)よりも深い位置にある他の層(例えば層2)にイオンビームを照射したときにその荷電粒子ビームの照射を受けない、ある層の第1領域(層3について言えば図10の左半分の領域)内の各照射位置に対するイオンビームの照射回数を、そのときにイオンビームの照射を受ける、ある層の第2領域(層3について言えば図10の右半分の領域)内の各照射位置に対するその回数よりも多くしているため、第1及び第2領域を含むある層における照射線量をより均一化することができる。本実施形態では、そのような第1及び第2領域において、各照射位置に対するイオンビームの照射量のばらつきを小さくし、その照射量を平準化することができる。
(2)プリセットカウンタクリアによる高精度照射効果
通常、この種の粒子線出射装置においては、健全な細胞への被曝を極力防止し過不足のない正しい照射治療を行うために、イオンビームの照射量を測定する線量モニタが設置される。各スポットへの照射時には、各スポットごとの目標照射量が設定されており、線量モニタによる照射量の積算値がその目標値に達したら、加速器へビーム出射停止信号(ビーム停止指令)が出力され、加速器がこれに応じて荷電粒子ビームの出射を停止するようになっている。ここで、加速器は、ビーム停止指令が入力された後、若干の応答遅れが生じる可能性がある。本実施例に用いられるシンクロトロンの場合は、前段加速器から入射された低エネルギのイオンを周回させるとともに必要エネルギーまで加速し、その後、周回する高エネルギの荷電粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態にし、荷電粒子ビームに高周波電磁界を印加して荷電粒子ビームのベータトロン振動を増加し、共鳴の安定限界を越えさせて出射する構成となっている。この結果、上記のようにしてビーム停止指令が入力されても、厳密には、直ちに荷電粒子ビームの出力が停止するのではなく、若干の応答遅れが生じる可能性がないとは言えない。
本実施形態においては、この点に鑑み、プリセットカウンタ制御部41Aは、線量モニタ6Aで検出されてプリセットカウンタ41aでカウントした照射量が所定の値(目標値)に達したら(ステップ309参照)、スキャニングコントローラ41が高周波印加装置9にビーム出射停止信号を出力する(ステップ312参照)トリガーとなるトリガー信号を出力するとともに、加速器からのビームが実際に停止するのを待つことなくプリセットカウンタ41aの積算カウント数をクリアし(ステップ311)、再び積算を開始させる。
図16はこのときの挙動を表すタイムチャートである。図16に示すように、ビーム出射停止信号が出力された後、実際にシンクロトロン12が停止するまでには応答遅れが生じうる。しかし、この応答遅れの間、シンクロトロン12から出力されたイオンビーム照射量分が上記クリア後に積算される。イオンビームの出射が実際に停止した後、ステップ209、ステップ205の処理によって照射位置が次の照射位置(スポット)へ変更されて(図12参照)ステップ302で目標カウント数が変更される(図16では例えば条件1(ある位置のスポットに対する目標照射量)から条件2(その次のスポットに対する目標照射量)への変更)。目標カウント数は目標照射量に対応するカウント数である。更に、ステップ303において、走査電磁石5A,5Bが制御され、ステップ305において再びシンクロトロン12からのイオンビームの出力が再開される。このとき、この移動後の次のスポットへの照射量も上記同様に線量モニタ6Aで検出されプリセットカウンタ41aで積算される。このときのカウント数の積算には、加速器応答遅れの期間分における、1つ前のスポットに対するカウント数が予め初期値として含まれおり、この初期値に次のスポットへの照射量が上乗せされる(図16中の「条件2設定」部分参照)。これにより、次のスポットに対してシンクロトロン12から出射されたイオンビームを目標照射量になるまで照射することは、そのスポットの目標照射量(図16中の「条件2」で表される照射量)から上記初期値を差し引いて得られる照射量をそのスポットに対して照射することになる。プリセットカウンタ制御部40Aは、上記の移動後のスポットに対する照射量が目標照射量に達したら、上記同様、スキャニングコントローラ41がビーム出射停止信号を高周波印加装置9に出力するトリガーとなるトリガー信号を出力するとともにプリセットカウンタ41aのカウント数をクリアする。シンクロトロン12の応答遅れの間の照射量分がさらに次の移動後のスポット照射時の初期値として積算され、以降、同様に繰り返すこととなる。
以上のような制御をスキャニングコントローラ41が行うことにより、各スポット照射時においては、常時、あるスポット照射時に生じたシンクロトロン12の応答遅れ分の照射量が次のスポットへの照射量であるとして、そのスポットの目標線量になるまでそのスポットにイオンビームが照射される。前述の応答遅れを考慮せず照射量制御を行う場合には、図17に示すように応答遅れ分の余剰照射(本来照射したい値を1.0で示す)が行われ、図示のように全スポットにおいて例えば照射量1.2となる可能性があった。これに対し、本実施形態では上記のような制御を行うことにより、図18に示すように一番最初に照射を行うスポット(図示左端のスポット)を除くほぼ全部のスポットについて、応答遅れ分の余剰照射のない、そのスポットに本来設定される目標照射量にほぼ等しい(照射量がほぼ1.0となる)イオンビームを高精度に照射することが可能となる。
本実施形態では、あるスポット照射時に生じたシンクロトロン12の応答遅れ分の照射量が次のスポットへの照射量であるとして、そのスポットの目標線量になるまでそのスポットにイオンビームを照射したが、以下の(i)及び(ii)の方法でも同じ効果を得ることができる。
(i)プリセットカウント制御部41Aにおけるステップ309で、あるスポットに対する目標照射量から1つ前のスポットへの照射時に生じた上記応答遅れ分の照射量を差し引き、更に残りの照射量からあるスポットに対する照射時におけるカウント数を差し引いて残りの照射量が0になったこと、及びステップ302で設定された目標カウント数の入力とを条件として、ステップ310でトリガー信号を出力する。
(ii)プリセットカウント制御部41Aにおけるステップ302で設定される目標カウント数として、あるスポットに対する目標照射量から1つ前のスポットへの照射時に生じた上記応答遅れ分の照射量を差し引いた照射量を設定することである。
(3)スポットタイマーによる安全性向上効果
線量モニタ6Aは、機器である以上誤動作や故障の発生する可能性を完全になくすことは困難である。また、上記各スポットごとの目標照射量についても、通常は操作者が手作業で入力するか、あるいは入力値に基づき計算される値であるため、手作業入力または計算の段階で不適当な値を入力してしまう可能性も全くないとは言い切れない。また、目標照射量をデータベースから読み出して伝送する際に、伝送の段階で不適当な目標線量を入力してしまう可能性もある。
本実施形態においては、この点に鑑み、スキャニングコントローラ41にスポットタイマーを設け、1つのスポットへイオンビームを出射開始した後の経過時間に応じ動作異常が発生しているかどうかを判定し(図14のステップ306、ステップ307参照)例えば出射開始後出射状態での経過時間が所定の時間以上となった場合、動作異常を表す異常信号(第1異常信号)を出力する(ステップ308)。これにより、例えば、線量モニタ6Aの誤動作や故障発生、あるいは不適当な入力値によりイオンビームの出射時間が異常に長くなろうとした場合も、ある経過時間で出射を停止でき、患部への過照射防止を確実に図り、安全性をさらに向上することができる。
(4)最大線量カウンタによる安全性向上効果
線量モニタ6Aによる照射量がその目標値に達したときにイオンビームの出力を停止させる機能は、その機能に係わる機器に万が一誤動作や故障が発生する可能性も全くないとは言い切れない。また、照射量データの設定に誤りが発生する可能性も全くないとは言い切れない。
本実施形態においては、この点に鑑み、スキャニングコントローラ41の最大線量カウンタ制御部41Cが、線量モニタ6Aで検出し最大線量カウンタ制御部41Cで積算したカウント数と所定の規制値との大小に応じて、何らかの動作異常が発生しているかどうかを判定し(図14中ステップ322、ステップ323参照)、例えばカウント数が所定の規制値以上となった場合、動作異常を表す第3異常信号を出力する(ステップ324)。これにより、例えば、ビーム停止機能の誤動作等によりイオンビームがなかなか停止されず照射量が異常に大きくなろうとした場合も、ある上限照射量で出射を停止することで、患部への過照射防止を確実に図り、安全性をさらに向上することができる。
また、規制値を例えばハードスイッチを用いて操作者が直接手で設定した値とすることで、データ通信の誤動作等により目標とする照射量が異常に大きくなり、イオンビームがなかなか停止されずに照射量が異常に大きくなろうとした場合も、ある上限照射量で出射を停止することで、患部への過照射防止を確実に図り、安全性をさらに向上することができる。
(5)層内の全スポット照射終了時に残留するイオンビーム減速の効果
本実施形態のスポットスキャニング照射は、標的の大きさが変わると、層内のスポット数が変わり、層内の全スポットを照射し終えるまでの時間が変わる。シンクロトロンの出射可能期間は、大きな標的を想定して長く設定しておくと、全層を照射し終わるまでに必要な時間が長く掛かり、患者に対する治療時間が長くなる。本実施形態においては、この点に鑑み、層内の全スポットを照射し終えた後、速やかに残ビーム減速指令を出力してシンクロトロン内のイオンビームを減速する。これにより、シンクロトロンの出射可能期間が終了される。したがって、シンクロトロンの出射可能期間は必要最小限に制御され、患者に対する治療時間を短くすることが出来る。
以上に述べたスポットスキャニングによるイオンビーム照射は、加速器としてサイクロトロンを用いた陽子線治療システムに適用することができる。この陽子線治療システムを、図19を用いて説明する。本実施形態の陽子線治療システムは、図1に示す陽子線治療システムにおいて、シンクロトロン12をサイクロトロン12Aに替え、新たにエネルギー変更装置(第2エレメント、荷電粒子ビームエネルギー変更装置)42を付加した構成を有する。荷電粒子ビーム発生装置1Aはサイクロトロン12Aを有する。サイクロトロン12Aは加速装置10Aを有する。エネルギー変更装置42は、サイクロトロン12A付近でビーム輸送系4に設置される。エネルギー変更装置42は、イオンビームを通過させてエネルギーを損失させる板状の複数のディグレーダ(図示せず)、エネルギーの低くなったイオンビームを偏向する偏向電磁石(図示せず)、偏向電磁石通過後のイオンビームの一部分を切り出すアパーチャ(図示せず)を備える。イオンビームのエネルギーを変更するための厚みの異なる複数のエネルギー調節板を備える。イオンビームはディグレーダを通過することによってエネルギーが変更される。複数のエネルギーを得るために、複数のディグレーダは厚みが異なっている。
図1に示す実施形態と同様に、中央制御装置100のCPU101がメモリ103に格納した治療計画情報(図11参照)を記憶装置110から読み出してスキャニングコントローラ41のメモリ(図示せず)に記憶させる。CPU101は、治療計画情報のうち全ての層に関する運転パラメータのデータ(各層に照射するイオンビームのエネルギーによって定まる、ディグレーダ番号及びビーム輸送系の各電磁石の励磁電流値)の全てを、加速器コントローラ40Aに伝える。
本実施形態のスポットスキャニング際のスキャニングコントローラ41による制御は図1の実施形態での図12及び図14に示す制御と同様に行われる。加速器コントローラ40Aによる制御は、図12に示された加速器コントローラ40の制御のうちステップ214を除いた制御である。このため、加速器コントローラ40Aは、ステップ213の次にステップ215を実行する。また、加速器コントローラ40Aによる制御のうち、本実施形態特有の制御を中心に説明する。ステップ202では、i番目の層(例えば層1)に対する運転パラメータの上記データを設定する。加速器コントローラ40Aは、ステップ203でディグレーダ番号をエネルギー変更装置42に、各励磁電流値をビーム輸送系4の各電磁石の各電磁石電源に出力する。具体的には、加速器コントローラ40Aは、ディグレーダ番号に基づいてエネルギー変更装置42内の所定のディグレーダをビーム経路62内に挿入する制御、及び各励磁電流値に基づいて該当する各電磁石電源を制御してビーム輸送系4の各電磁石(第1エレメント)を励磁させる制御を実行する。サイクロトロン12A内へのイオンビームの入射はイオン源11Aより行われる。
ステップ300、具体的にはステップ305(図14)でスキャニングコントローラ41から出力されたビーム出射開始信号は、加速器コントローラ40Aを通過してイオン源11Aの電源に入力される。スキャニングコントローラ41は、ビーム出射開始信号に基づいて、イオン源11Aを起動させてイオン源11Aからイオンビームをサイクロトロン12Aに入射させる制御を行う。加速器制御装置40Aは、ビーム出射開始信号が内部を通過するとき、ステップ202で設定した高周波電力設定値を加速装置10Aの高周波電源(図示せず)に出力する。
サイクロトロン12A内のイオンビームは,設定エネルギーまでにエネルギーが高められ、出射用デフレクタ8を通ってサイクロトロン12Aから出射される。このイオンビームは、ビーム経路62内に挿入されているディグレーダによりエネルギーを設定エネルギーまで落とされ、ビーム経路62を通って照射装置15に達する。このイオンビームは、照射装置15内の走査電磁石5A,5Bの走査により患者30の標的領域の該当する層内の該当するスポットに照射される。
線量モニタ6Aで計測された照射量が、該当するスポットの目標線量に達したとき、スキャニングコントローラ41はステップ300、具体的にはステップ312(図14)でビーム出射停止信号を出力する。ビーム出射停止信号は、加速器コントローラ40Aを通過してイオン源11Aの電源に入力される。スキャニングコントローラ41は、ビーム出射開始信号に基づいて、イオン源11Aを停止させてサイクロトロン12Aへのイオンビームの入射を停止させる制御を行う。加速器コントローラ40Aは、ビーム出射停止信号が通過するときに、加速装置10Aの高周波電源を制御して高周波電力の印加を停止する。これにより、該当するスポットへのイオンビームの照射が終了する。以下、図1に示す実施形態と同様にして、隣のスポットへのイオンビームの照射が行われる。
本実施形態は、図1に示す実施形態にて生じる効果(1)〜(4)を得ること
ができる。
本発明の粒子線出射装置の一実施形態の全体構成を表す概念図である。 図1に示した治療計画装置の演算手段が実行する制御手順を表すフローチャートである。 患部領域における一様性を確保するために各層で照射する線量分布の一例を表す概念図である。 図1に示した粒子線出射装置の照射対象の患部領域の一例を表す図である。 患部領域における一様性を確保するために各層で照射する線量分布の一例を表す概念図である。 図1に示した治療計画装置の演算手段が実行する制御手順の詳細を表すフローチャートである。 図1に示した治療計画装置で計画した、照射時における各層の分割回数の一例を表す図である。 図1に示した治療計画装置で計画した、照射時における各層の分割態様の一例を表す図である。 図1に示した治療計画装置で計画した、照射時における各層のスキャニング態様の一例を表す概念的平面図である。 図1に示した治療計画装置で計画した、照射時における各層のスキャニング態様の一例を表す概念的平面図である。 図1に示した治療計画装置で計画した照射時における各層のスキャニング態様を実施する、指令信号の内容を表す図である。 図1に示したスキャニングコントローラ及び加速器・輸送系コントローラが実行する制御手順を表すフローチャートである。 図1に示したスキャニングコントローラ41の機能的構成を詳細に表す機能ブロック図である。 図1に示したスキャニングコントローラが実行する制御手順の詳細を表すフローチャートである。 図13に示した記録カウンタ及びプリセットカウンタの動作挙動を表すタイミングチャートである。 図14に示したプリセットカウンタ制御部及び記録カウンタ制御部が実行する制御手順によって実現される各カウンタ及び実際のビーム動作の態様の一例を表すフローチャートである。 従来技術に相当する本発明の比較例によって実現される照射線量分布の一例を表す図である。 図14に示したプリセットカウンタ制御部及び記録カウンタ制御部が実行する制御手順によって実現される照射線量分布の一例を表す図である。 本発明の粒子線出射装置の他の実施形態の全体構成を表す概念図である。
符号の説明
1 荷電粒子ビーム発生装置
4 ビーム輸送系
5A,B 走査電磁石(荷電粒子ビーム走査装置)
6A 線量モニタ(照射量検出装置)
12 シンクロトロン(加速器)
12A サイクロトロン(加速器)
15 照射装置
40 加速器・輸送系コントローラ
41 スキャニングコントローラ
100 中央制御装置
140 治療計画装置

Claims (45)

  1. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記荷電粒子ビームの照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  2. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記荷電粒子ビームの進行方向に患部を複数に分割してなる層毎に、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記荷電粒子ビームの進行方向で第2の層よりも深い位置にある第1の層に前記荷電粒子ビームを照射したときにその荷電粒子ビームの照射を受けない第1領域、及びそのときに前記荷電粒子ビームの照射を受ける第2領域を含む前記第2の層において、前記第2領域内の照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された第2回数行い、前記第1領域内の照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を前記第2回数よりも多く設定された第1回数行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  3. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を停止させ、前記荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより前記荷電粒子ビームの照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始させ、かつ、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  4. 前記制御装置は、前記荷電粒子ビームを前記複数回照射する前記照射位置が、前記荷電粒子ビームを照射する標的内で照射エネルギーが異なる複数の層領域に設定された複数の照射位置のうちの少なくとも1つとなるように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御する請求項3記載の粒子線出射装置。
  5. 前記制御装置は、前記複数回照射する照射位置に対する前記荷電粒子ビームの照射を、前記複数回に対するそれぞれの設定照射量以下となるように制御する請求項3記載の粒子線出射装置。
  6. 前記制御装置は、前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力停止を、ビーム出射停止信号の出力により前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射を停止させることにより行い、前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力開始を、ビーム出射開始信号の出力により前記加速器から前記荷電粒子ビームを出射させることにより行う請求項3記載の粒子線出射装置。
  7. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記荷電粒子ビームが照射される少なくとも1つの照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行い、かつ前記複数回照射する照射位置に対する前記荷電粒子ビームの照射を、前記複数回に対するそれぞれの設定照射量以下に制御する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  8. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記加速器から出射された前記荷電粒子ビームを前記照射装置に導くビーム輸送装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を停止させ、荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始させ、かつ、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御する第1制御装置と、
    設定された一部の前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射終了信号を前記第1制御装置から入力したとき、少なくとも前記ビーム輸送装置に設けられた第1エレメントを、前記照射終了信号の入力前とはエネルギーが変更された前記荷電粒子ビームを前記照射装置に導くように、制御する第2制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  9. 前記第1エレメントを制御する前記第2制御装置は、前記加速器に設けられた第2エレメントを、前記エネルギーが変更された荷電粒子ビームを発生するように、制御する請求項8記載の粒子線出射装置。
  10. 前記第1制御装置は、前記荷電粒子ビームを複数回照射する前記照射位置が、前記荷電粒子ビームを照射する標的内で照射エネルギーが異なる複数の層領域に設定された複数の照射位置のうちの少なくとも1つとなるように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御する請求項8または請求項9記載の粒子線出射装置。
  11. 前記制御装置は、前記複数回照射する照射位置に対する前記荷電粒子ビームの照射を、前記複数回に対するそれぞれの設定照射量以下となるように制御する請求項8または請求項9記載の粒子線出射装置。
  12. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    標的の照射位置に照射する前記荷電粒子ビームの照射量を検出する照射量検出装置と、
    前記照射量検出装置で検出された照射量が設定照射量に達したときにおけるビーム出射停止信号の出力から、前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に前記照射位置に照射された照射量を加えた状態で、前記照射位置の照射量が前記設定照射量になるように、前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  13. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    標的の照射位置に照射する前記荷電粒子ビームの照射量を検出する照射量検出装置と、
    前記照射量検出装置で検出された照射量が設定照射量に達したときにおけるビーム出射停止信号の出力から、前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に前記荷電粒子ビームの照射位置に照射された照射量に、前記加速器から再度出射された前記荷電粒子ビームによる前記照射位置への照射量を加えて得られる照射量が前記設定照射量になるように、前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  14. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    標的の照射位置に照射する前記荷電粒子ビームを検出してパルス信号をする照射量検出装置と、
    前記照射位置に照射される前記荷電粒子ビームに起因して前記照射線量検出装置から出力されたパルス信号のパルスをカウントし、このパルスのカウント数を記憶し、前記カウント数が設定カウント数に達したときに前記記憶されたカウント数をクリアし、前記カウント数が設定カウント数に達したときから、前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に前記照射位置に照射される前記荷電粒子ビームに起因して発生した前記パルス信号のパルスのカウント数を加えた状態で、前記照射位置の隣に位置する他の照射位置に対するカウント数が設定カウント数になるように、前記他の照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  15. 前記制御装置は、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を停止させ、荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより前記照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始させる請求項12、請求項13及び請求項14のいずれか1つに記載の粒子線出射装置。
  16. 前記制御装置は、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる請求項15記載の粒子線出射装置。
  17. 前記制御装置は、前記ビーム出射停止信号を出力して前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射を停止させる制御を行う請求項12、請求項13及び請求項14のいずれか1つに記載の粒子線出射装置。
  18. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を停止させ、前記荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を開始させ、かつ1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間に基づいて異常の発生を判定する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  19. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を停止させ、前記荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を開始させ、かつ1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間が設定時間を経過したときに、異常発生信号を出力する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  20. 前記制御装置は、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる請求項18または請求項19記載の粒子線出射装置。
  21. 前記経過時間は、前記複数回のうちの1回の前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間である請求項20記載の粒子線出射装置。
  22. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    標的の照射位置に照射する前記荷電粒子ビームを検出してパルス信号をする照射量検出装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を停止させ、前記荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより前記照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を開始させ、前記照射量検出装置で検出された照射量と、前記標的内の複数の照射位置に対するそれぞれの第1設定照射量よりも大きな第2設定照射量とを用いて、異常の発生を判定する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  23. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    標的の照射位置に照射する前記荷電粒子ビームを検出してパルス信号をする照射量検出装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を停止させ、前記荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより前記照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出力を開始させ、前記照射量検出装置で検出された照射量が、前記標的内の複数の照射位置に対する最大の第1設定照射量よりも大きな第2設定照射量を超えたとき、異常発生信号を出力する制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  24. 前記制御装置は、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる請求項22または請求項23記載の粒子線出射装置。
  25. 前記照射量検出装置で検出された前記照射量は前記複数回のうちの1回の前記照射位置への照射量であり、前記第1設定照射量はそれぞれの前記照射位置における1回の照射に対しての設定照射量である請求項24記載の粒子線出射装置。
  26. 荷電粒子ビームを出射する加速器と、
    荷電粒子ビーム走査装置を有し、前記加速器から出射された荷電粒子ビームを出力する照射装置と、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームが照射される標的内で照射エネルギーが異なる複数の層領域の1つの前記層領域への前記荷電粒子ビームの照射が終了したとき、前記加速器内の前記荷電粒子ビームを減速させる制御を行う第1制御装置とを備えたことを特徴とする粒子線出射装置。
  27. 前記第1制御装置は、前記照射エネルギーが異なる他の層領域に照射するエネルギーを有する前記荷電粒子ビームを発生させる荷電粒子ビームエネルギー変更装置を制御する請求項26記載の粒子線出射装置。
  28. 前記加速器から出射された前記荷電粒子ビームを前記照射装置に導くビーム輸送装置を備え、
    前記第1制御装置は、前記照射エネルギーが異なる他の層領域に照射するエネルギーを有する前記荷電粒子ビームを、少なくとも前記ビーム輸送装置に設けられた第1エレメントを、前記照射エネルギーが異なる他の層領域に照射するエネルギーを有する前記荷電粒子ビームを前記照射装置に導くように、制御する請求項27記載の粒子線出射装置。
  29. 前記第1制御装置は、前記加速器に設けられた第2エレメントを、前記他の層領域に照射するエネルギーを有する荷電粒子ビームを発生するように、制御する請求項28記載の粒子線出射装置。
  30. 前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を停止させ、荷電粒子ビームの出力を停止した状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置を変更させ、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始させる第2制御装置を備えた請求項26または請求項27記載の粒子線出射装置。
  31. 前記第2制御装置は、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させる請求項30記載の粒子線出射装置。
  32. 患部の治療を行うための治療計画を作成する治療計画装置において、
    入力装置と、
    前記患部を含む断層画像情報を用いて設定された患部を含む標的内に、荷電粒子ビームの照射方向において照射エネルギーが異なる複数の層領域を設定し、これらの層領域内にそれぞれ前記荷電粒子ビームの複数の照射位置を設定し、それぞれの層領域において設定されたそれぞれの照射位置の照射量、及び基準照射量を用いて、各前記層領域内の各前記照射位置における前記荷電粒子ビームの照射回数を設定し、前記層領域内の少なくとも1つの前記照射位置に対して複数回の前記照射回数を設定して前記患者の治療計画情報を作成する演算装置と、
    前記治療計画情報を表示する表示装置とを備えたことを特徴とする治療計画装置。
  33. 前記演算手段は、1つの前記照射位置における前記照射回数は、1回あたりの当該照射位置への照射線量が前記基準照射量以下となるように設定する請求項31記載の治療計画装置。
  34. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出力する粒子線出射方法において、
    前記荷電粒子ビームの照射位置への前記荷電粒子ビームの出射を設定された複数回行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させることを特徴とする粒子線出射方法。
  35. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出力する粒子線出射方法において、
    前記荷電粒子ビームの進行方向で第2の層よりも深い位置にある第1の層に前記荷電粒子ビームを出射したときにその荷電粒子ビームの照射を受けない第1領域、及びそのときに前記荷電粒子ビームの照射を受ける第2領域を含む前記第2の層において、前記第2領域内の照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を設定された第2回数行い、前記第1領域内の照射位置への前記荷電粒子ビームの照射を前記第2回数よりも多く設定された第1回数行うように、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御して前記荷電粒子ビームを移動させることを特徴とする粒子線出射方法。
  36. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出力する粒子線出射方法において、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームの出射を停止し、この出射停止状態で、前記荷電粒子ビームの照射位置を変更するように前記荷電粒子ビーム走査装置を制御し、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を開始し、かつ、少なくとも1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの出射を複数回行わせることを特徴とする粒子線出射方法。
  37. 前記照射位置への前記荷電粒子ビームの複数回の出射は、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することによって行われる請求項36記載の粒子線出射方法。
  38. 前記荷電粒子ビームを複数回出射する前記照射位置が、前記荷電粒子ビームを照射する標的内で照射エネルギーが異なる複数の層領域に設定された複数の照射位置のうちの少なくとも1つである請求項36または請求項37記載の粒子線出射方法。
  39. 前記複数回出射する照射位置に対して、する前記荷電粒子ビームの出射を、前記複数回に対するそれぞれの設定照射量以下となるように前記荷電粒子ビームを出力する請求項36記載の粒子線出射方法。
  40. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出射する粒子線出射方法において、
    標的の照射位置に出射する前記荷電粒子ビームの照射量を検出し、検出された照射量が設定照射量に達したときのビーム出射停止信号の出力から、前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に前記照射位置に照射された照射量を加えた状態で、前記照射位置の照射量が、前記設定照射量になるまで、照射装置から前記照射位置に前記荷電粒子ビームを出射することを特徴とする粒子線出射方法。
  41. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出射する粒子線出射方法において、
    標的の照射位置に出射する前記荷電粒子ビームの照射量を検出し、検出された照射量が設定照射量に達したときのビーム出射停止信号の出力から、前記加速器からの前記荷電粒子ビームの出射停止までの期間の間に前記荷電粒子ビームの照射位置に出射された照射量に、前記加速器から再度出射された前記荷電粒子ビームによる前記照射位置への照射量を加えて得られる照射量が、前記設定照射量になるまで、照射装置から前記照射位置に前記荷電粒子ビームを出射することを特徴とする粒子線出射方法。
  42. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出射する粒子線出射方法において、
    前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を停止し、この出射停止状態で、前記荷電粒子ビーム走査装置を制御することにより荷電粒子ビームの照射位置を変更し、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出力を開始し、かつ、1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間に基づいて異常の発生を判定することを特徴とする粒子線出射方法。
  43. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出射する粒子線出射方法において、
    前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を停止し、この出射停止状態で、前記荷電粒子ビームの照射位置を変更するように前記荷電粒子ビーム走査装置を制御し、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を開始し、かつ、1つの前記照射位置への前記荷電粒子ビームの照射開始からの経過時間が設定時間を経過したときに、異常発生信号を出力することを特徴とする粒子線出射方法。
  44. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出射する粒子線出射方法において、
    前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を停止し、この出射停止状態で、前記荷電粒子ビームの照射位置を変更するように前記荷電粒子ビーム走査装置を制御し、この変更後に、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を開始し、かつ、標的内の照射位置に出射される前記荷電粒子ビームの照射量を検出し、検出された前記照射量と、前記標的内の複数の照射位置に対するそれぞれの第1設定照射量よりも大きな第2設定照射量とを用いて、異常の発生を判定することを特徴とする粒子線出射方法。
  45. 加速器から出射された荷電粒子ビームを、荷電粒子ビーム走査装置を有する照射装置から出射する粒子線出射方法において、
    前記照射装置からの前記荷電粒子ビームが照射される標的内で照射エネルギーが異なる複数の層領域の1つの前記層領域への前記荷電粒子ビームの照射が終了したとき、前記加速器内の前記荷電粒子ビームを減速させることを特徴とする粒子線出射方法。
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