JP3105670B2 - 荷電粒子ビーム露光装置及びその制御方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光装置及びその制御方法

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    • H01J2237/31776Shaped beam

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔目次〕 産業上の利用分野 従来の技術(図14) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1,2) 作用 実施例 (1)第1の実施例の説明(図3〜8) (2)第2の実施例の説明(図9,10) (3)第3の実施例の説明(図11) (4)第4の実施例の説明(図12,13) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子ビーム露光装
置及びその制御方法に関するものであり、更に詳しく言
えば、ブロックマスクパターン選択電子ビーム露光装置
における位置合わせ方法とブロックマスクパターンの異
常検出方法に関するものである。
【0003】近年、半導体集積回路(以下LSIとい
う)装置は計算機・通信・機械等の産業全般に渡り技術
進歩の核技術として、その役割が期待されている。ま
た、その高機能,高集積化に伴い微細パターンを高速か
つ高解像度により露光をすることが可能な露光装置の要
求があり、荷電粒子ビームやイオンビームを用いた露光
装置が開発されている。
【0004】これによれば、電子ビームの位置合わせ処
理の高速性を追求するため、マーク検出方法(マークデ
ィテクション)が採用される。例えば、マーク検出信号
をフィルタ回路を通して微分をし、それを二値化したデ
ータの微分ピーク値の位置ずれを検出(以下微分ピーク
法又は微分ピーク位置検出法ともいう)することによ
り、半導体ウエハの照射開始位置に電子ビームを位置合
わせをしている。
【0005】しかし、従来例に係るマークディテクショ
ン方法ではLSI装置の回路パターンの微細化に伴いマ
ーク検出に係る微分ピーク値にノイズを多く含むように
なり、該ノイズが位置ずれ量の算出の際に悪影響を及ぼ
す。また、ブロックマスクパターンを選択し、断面成形
電子ビームに基づいて露光処理をするブロックマスク選
択露光装置においては、一旦、ブロックマスクパターン
が電子ビーム鏡筒内にセットされると、その形状異常を
検出することが困難となるという問題がある。
【0006】そこで、微分ピーク法又は微分ピーク位置
検出方法による位置合わせ方法に依存することなく、荷
電粒子ビームの断面形状を工夫して、ドット又はライン
上に当該荷電粒子ビームを偏向走査して位置ずれ量を精
度良く算出し、高精度な描画処理を行うこと、及び、ブ
ロックマスクパターンの異常検出をすることができる露
光装置及び方法が望まれている。
【0007】
【従来の技術】図14(a)〜(d)は、従来例に係る電
子ビーム露光装置の説明図を示している。例えば、半導
体ウエハ28に矩形電子ビームを照射して露光処理をす
る電子ビーム露光装置は、図14(a)において、電子銃
1,電磁偏向器2A,静電偏向器2B,反射電子検出器
3,電子光学系レンズ4,ステージ5及び露光制御装置
6から成る。
【0008】当該露光装置の機能は、まず、被照射対象
18の一例となる半導体ウエハ28の段差状マークMが
反射電子検出器3により検出(以下マークディテクショ
ンともいう)され、次に、該段差状マークMの検出に基
づいて半導体ウエハ28のステージ位置座標系X,Yと
電子ビーム1Aの照射位置座標系x,yとが位置合わせ
され、その後、半導体ウエハ28の被露光領域に電磁偏
向器2A,静電偏向器2Bを介してLSIパターン等が
露光処理(直接描画)される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例の電
子ビーム1Aの位置合わせ処理によれば、高速性を追求
するため、図14(b)に示すように、段差状マークMに
電子ビーム1Aを偏向走査するマークディクションを行
い、反射電子検出器3から出力される段差検出信号Si
(図14(c)参照)をフィルタ回路を通して微分をし、
それを二値化した段差検出データDi〔P〕(図14
(d)参照)の微分ピーク値の位置ずれを検出すること
により、半導体ウエハ28のステージ位置座標系X,Y
と電子ビーム1Aの照射位置座標系x,yとの位置合わ
せを行っている。
【0010】このため、従来例に係るマークディテクシ
ョン方法ではLSI装置の回路パターンの微細化に伴い
段差状マークMの検出に係る微分ピーク値にノイズを多
く含むようになると、その位置ずれ量の算出の際に、該
ノイズが位置ずれ処理に悪影響を及ぼす。このことで、
多少の高速性は犠牲にしても、高精度の位置ずれ検出処
理が要求された場合に、該微分ピーク値に寄らず精度を
追求したデータ解析方法が必要となる。
【0011】また、矩形電子ビーム1Aを成形するブロ
ックマスクパターンを複数を用意し、それを選択して該
ブロックマスクパターンを通過した断面成形電子ビーム
1Aに基づいて露光をするブロックマスクパターン選択
露光装置においては、一旦、ブロックマスクパターンが
電子ビーム鏡筒内にセットされると、断面成形電子ビー
ム1Aの形状異常を検出することが困難となるという問
題がある。
【0012】例えば、ブロックマスクパターンの開口部
に付いたコンタミネーション等(塵埃)については、実
際に露光処理をした後に、露光パターンからその確認判
断をしなくてはならない。このことで、ブロックマスク
パターンの異常に対して迅速に対処することができず、
反射電子検出方法を利用した異常検出法が必要となる。
【0013】なお、1枚のウエハ試料毎に基準モデル波
形を学習記憶し、該試料内の各マーク波形を該基準モデ
ル波形によりマッチング処理をしてマーク検出をする電
子線描画装置(特開平3-156913 号)では、試料全面の
マーク条件に係わらず該マーク位置を検出することが可
能となる。しかし、基準モデルを学習記憶した場合に、
そのデータが本当に正確なものか否かは、学習データに
依存するため、マーク検出精度を追求する場合には問題
があり、各マーク波形にノイズを含むようになると、高
速かつ高精度の条件を満足する位置合わせ処理が困難と
なる。
【0014】本発明は、かかる従来例の問題点に鑑み創
作されたものであり、微分ピーク法又は微分ピーク位置
検出方法による位置合わせ方法に依存することなく、荷
電粒子ビームの断面形状を工夫して、ドット又はライン
上に当該荷電粒子ビームを偏向走査して位置ずれ量を精
度良く算出し、高精度な描画処理を行うこと、及び、ブ
ロックマスクパターンの異常検出をすることが可能とな
る荷電粒子ビーム露光装置及びその制御方法の提供を目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明に係る荷
電粒子ビーム露光装置の原理図であり、図2(a)〜
(c)は、本発明に係る荷電粒子ビームの制御方法の原
理図をそれぞれ示している。
【0016】本発明の荷電粒子ビーム露光装置は、図1
に示すように、被照射対象18に荷電粒子ビーム11Aを
照射する荷電粒子発生源11と、前記荷電粒子ビーム11
Aを偏向する偏向手段12と、前記被照射対象18から
の反射電子11Bを検出する検出手段13と、前記被照射
対象18を移動する移動手段14と、前記荷電粒子ビー
ム11Aの断面形状を成形するブロックマスクパターンを
備えたビーム成形手段16と、前記ブロックマスクパタ
ーンにより成形された荷電粒子ビームの形状を示す形状
データD3、荷電粒子ビームにより被照射対象に照射さ
れた位置における反射電子検出によって得られる位置検
出データD1、及び、前記荷電粒子ビームを試料上に設
けられた均質なライン又はドットに対して所定の走査ピ
ッチ(p)かつ所定の距離分だけ偏向走査した際に理想
的な反射電子強度信号として均一な電流密度、焦点ずれ
のない荷電粒子ビームが均質なライン又はドットと重な
り合う面積に比例した値の反射電子の強度データとして
定義される比較基準データD2を記憶する記憶手段17
と、前記荷電粒子発生源11、前記偏向手段12、前記
検出手段13、前記移動手段14及び前記記憶手段17
の入出力を制御する制御手段15とを具備する荷電粒子
ビーム露光装置であって、前記制御手段15は、前記比
較基準データD2のi番地のデータをI〔i〕、前記位
置検出データD1のi番地のデータをD〔i〕としたと
きに、下記〔1〕式により評価値K〔±j〕を計算し、
その評価値K〔±j〕を最小値ならしめる位置検出デー
タのシフト数(j)の求値処理をし、前記求値処理に基
づいて位置ずれ量(ε)を下記〔2〕式により算出し、
前記位置検出データと前記比較基準データとの差の絶対
値が所定の許容範囲内にあるか否かを判断するすること
を特徴とする。 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕| …〔1〕 但し、i=1,2… 位置ずれ量(ε)=シフト数(j)×走査ピッチ(p) …〔2〕
【0017】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第1の制御方法は、図2(a)の処理フローチャートに
示すように、まず、ステップP1で断面が所定形状に成
形された荷電粒子ビーム11Aを被照射対象18に照射/
偏向処理をし、次に、ステップP2で前記照射/偏向処
理に基づく被照射対象18からの反射電子11Bの検出処
理をし、次いで、ステップP3で前記検出処理に基づい
て得られる位置検出データD1と予め定義された比較基
準データD2とに基づいて位置ずれ量εの算出処理を
し、その後、ステップP4で前記位置ずれ量εに基づい
て被照射対象18の位置座標系X,Yと前記荷電粒子ビ
ーム11Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせ処理を
することを特徴とする(図2(b)参照)。
【0018】そして、前記比較基準データD2が、前記
荷電粒子ビーム11Aを試料上に設けられた均質なライン
又はドットに対して所定の走査ピッチp、かつ、所定の
距離分だけ偏向走査した際に理想的な反射電子強度信号
として均一な電流密度、焦点ずれのない荷電粒子ビーム
11Aが均質なライン又はドットと重なり合う面積に比例
した値の反射電子の強度データとして定義される。
【0019】さらに、前記荷電粒子ビーム11Aの照射/
偏向処理の際に、断面が所定形状に成形された荷電粒子
ビーム11Aを試料上に設けられたライン又はドットに対
して、所定の走査ピッチq、かつ、所定の距離分だけ偏
向走査してもよい。
【0020】また、前記比較基準データD2のi番地の
データをI〔i〕、前記位置検出データD1のi番地の
データをD〔i〕としたときに、下記〔1〕式により評
価値K〔±j〕を計算し、その評価値K〔±j〕を最小
値ならしめる位置検出データのシフト数(j)の求値処
理をした後、前記求値処理に基づいて下記〔2〕式によ
り位置ずれ量(ε)を算出し、前記位置検出データと前
記比較基準データとの差の絶対値が所定の許容範囲内に
有るか否かを判断することを特徴とする。 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕| …〔1〕 但し、i=1,2… 位置ずれ量(ε)=シフト数(j)×走査ピッチ(p) …〔2〕
【0021】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第1の制御方法において、前記位置ずれ量εの算出処
理の際に、前記算出された評価値K〔±j〕の最小値に
対応するシフト数jを中心に両側の評価値K〔±j〕と
シフト数jとの関係を一次式により近似し、前記一次式
の交点qに対応するシフト数jからビーム位置ずれ量ε
を求めることを特徴とする。
【0022】なお、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第2の制御方法は第1の制御方法において、前記位置ず
れ量εの算出処理の際に、前記算出された評価値K〔±
j〕の最小値に対応するシフト数jを中心に両側の評価
値K〔±j〕を2乗し、前記シフト数jと評価値K〔±
j〕の2乗との関係を二次式により近似し、前記二次式
の最小値に対応するシフト数jからビーム位置ずれ量ε
を求めることを特徴とする。
【0023】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第3の制御方法は第1の制御方法において、前記位置
ずれ量εの算出処理の際に、前記比較基準データD2と
位置検出データD1との微分ピーク値に係るアドレスA
DDの検出処理をし、前記アドレスADDに基づいて比較基
準データD2と位置検出データD1との比較処理をする
ことを特徴とする。
【0024】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第4の制御方法は第1の制御方法において、前記位置ず
れ量εの算出処理の際に、前記比較基準データD2と位
置検出データD1との比較データ数を該比較基準データ
D2と位置検出データD1との微分ピーク値に係るアド
レスADDの前後複数点に限定することを特徴とする。
【0025】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第5の制御方法は第1の制御方法において、前記位置
ずれ量εの算出処理の際に、所定数の比較基準データD
2を大きい順に加算して該加算値の平均値を算出し、か
つ、所定数の位置検出データD1を大きい順に加算して
該加算値の平均値を算出し、前記平均値の比から比較基
準データD2又は位置検出データD1に積算する縮率G
の算出処理をすることを特徴とする。
【0026】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第6の制御方法は、図2(c)の処理フローチャートに
示すように、まず、ステップP1でブロックマスクパタ
ーンにより断面形状が成形された荷電粒子ビーム11Aを
被照射対象18に照射/偏向処理をし、次に、ステップ
P2で前記照射/偏向処理に基づく被照射対象18から
の反射電子11Bの検出処理をし、その後、ステップP3
で前記検出処理に基づいて得られる位置検出データD1
と予め定義された比較基準データD2とに基づいてブロ
ックマスクパターンの異常検出処理をすることを特徴と
する。
【0027】なお、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第6の制御方法において、前記異常検出処理は、当該ブ
ロックマスクパターンを通過した所定断面形状の荷電粒
子ビーム11Aを被照射対象18上のドット又はラインに
偏向走査をし、前記偏向走査に基づいて得られる反射電
子11Bに基づく位置検出データD1と当該ブロックマス
クパターンに係る比較基準データD2との差の算出処理
をし、前記差の絶対値が所定の許容範囲内に有るか否か
を判断することを特徴とし、上記目的を達成する。
【0028】
【作 用】本発明の荷電粒子ビーム露光装置によれば、
図1に示すように荷電粒子発生源11,偏向手段12,
検出手段13,移動手段14,制御手段15,ビーム成
形手段16及び記憶手段17が具備され、該制御手段1
5が、少なくとも、断面が所定形状に成形された荷電粒
子ビーム11Aに係る反射電子検出に基づいて得られる位
置検出データD1と、予め定義された比較基準データD
2とに基づいて位置ずれ量εを算出し、該位置ずれ量ε
に基づいて位置合わせ制御をする。
【0029】例えば、ビーム成形手段16から1つのブ
ロックマスクパターンが選択されると、荷電粒子発生源
11から発射された荷電粒子ビーム11Aが1つのブロッ
クマスクパターンにより断面が所定形状に成形され、そ
の荷電粒子ビーム11Aが被照射対象18のドット又はラ
イン上に偏照射され、また、それが偏向手段12により
偏向される。
【0030】さらに、断面が所定形状に成形された荷電
粒子ビーム11Aに基づく被照射対象18からの反射電子
11Bが検出手段13により検出される。この際に、制御
手段15により反射電子11Bの検出に基づいて得られる
位置検出データD1と、予め定義された比較基準データ
D2とに基づいて位置ずれ量εが算出される。なお、予
め定義された比較基準データD2は、該荷電粒子ビーム
11Aの位置を反映したアドレスに対して反射電子11Bの
理想的な強度データを計算したものであり、それが記憶
手段17から比較基準データD2として読み出される。
【0031】このため、位置ずれ量εを「零」にする方
向で被照射対象18の位置座標系X,Yと荷電粒子ビー
ム11Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせを行うこ
とが可能となる。例えば、制御手段15を介して、移動
手段14により被照射対象18が移動される。
【0032】これにより、従来例のような被照射対象1
8の段差状マーク等に矩形荷電粒子ビームを偏向走査す
る微分ピーク法又は微分ピーク位置検出方法による位置
合わせ方法に依存することなく、ドット又はライン上に
偏向走査された荷電粒子ビームに基づいて位置ずれ量ε
を精度良く算出することができ、高精度なブロックマス
クパターン露光処理を行うこと、及び、ブロックマスク
パターンの異常検出をすることが可能となる。
【0033】なお、基準モデル波形を学習記憶し、マッ
チング処理をしてマーク検出をする従来例の方法に比べ
て、本発明によれば、ブロックマスクパターンの幾何学
的なデータを数値計算し、ノイズ,歪み,コンタミネシ
ョン等の要因を一切含まない理想データを比較基準デー
タD2として、これを基準にすることから、高精度の位
置合わせ処理を行うことが可能となる。
【0034】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第1の制御方法によれば、図2(a)の処理フローチャ
ートに示すように、ステップP3で被照射対象18から
の反射電子11Bの検出処理に基づいて得られる位置検出
データD1と、予め定義された比較基準データD2とに
基づいて位置ずれ量εの算出処理をしている。
【0035】例えば、ステップP2の荷電粒子ビーム11
Aの照射/偏向処理の際に、ブロックマスクパターンに
より断面が所定形状に成形された荷電粒子ビーム11Aを
試料上に設けられた均質なライン又はドットに対して、
所定の走査ピッチq、かつ、所定の距離分だけ偏向走査
されると、その反射電子11Bの検出処理に基づいて得ら
れる位置検出データD1と、断面がブロックマスクパタ
ーンにによって成形された荷電粒子ビーム11Aを試料上
に設けられた均質なライン又はドットに対して、所定の
走査ピッチp、かつ、所定の距離分だけ偏向走査をした
際に、理想的な反射電子強度信号として、均一な電流密
度,焦点ずれのない荷電粒子ビーム11Aが均質なライン
又はドットと重なり合う面積(ずれ量の累積値)に比例
した値を反射電子11Bの強度データとして定義される比
較基準データD2との差,すなわち、位置ずれ量εが算
出される。
【0036】具体的には、位置ずれ量εの算出処理の際
に、比較基準データD2のi番地のデータをI〔i〕,
位置検出データD1のi番地のデータをD〔i〕とし、
位置ずれ量εの評価値K〔±j〕を〔1〕式,すなわ
ち、 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕|,〔i=1,2…〕…〔1〕 により与えられるものとすれば、評価値K〔±j〕を最
小値ならしめる位置検出データD1のシフト数jが求値
処理され、該求値処理に基づいて位置ずれ量εが〔2〕
式,すなわち、 位置ずれ量ε=シフト数j×走査ピッチp…〔2〕 により算出することが可能となる。
【0037】なお、位置ずれ量εの算出処理の際に、算
出された評価値K〔±j〕の最小値に対応するシフト数
jを中心に両側の評価値K〔±j〕とシフト数jとの関
係が一次式により近似された場合に、該一次式の交点q
に対応するシフト数jが実数値で求まり、位置検出デー
タD1の分解能よりも高精度のビーム位置ずれ量εを求
めることが可能となる。
【0038】このため、ステップP4で位置ずれ量εに
基づいて,例えば、荷電粒子ビーム11Aの位置ずれ量ε
として偏向系又はステージ移動系に制御補正量として帰
還することにより、被照射対象18の位置座標系X,Y
と荷電粒子ビーム11Aの照射位置座標系x,yとの位置
合わせ処理を正確に実行することが可能となる。
【0039】このことで、従来例に係るマークディテク
ション方法に比べ、LSI装置の回路パターンの微細化
に伴い段差状マークMの検出に係る微分ピーク値にノイ
ズを多く含むようになった場合であっても、位置ずれ量
の算出の際に、該ノイズが位置ずれ量εの算出処理に悪
影響を及ぼすことが無くなる。
【0040】これにより、多少の高速性は犠牲にされる
が、高精度の位置ずれ検出処理を行うことができ、従来
例のような微分ピーク値に寄らない高精度なデータ解析
を行うことが可能となる。
【0041】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第2の制御方法によれば、位置ずれ量εの算出処理の際
に、算出された評価値K〔±j〕の最小値に対応するシ
フト数jを中心に両側の評価値K〔±j〕が2乗され、
該シフト数jと評価値K〔±j〕の2乗との関係が二次
式により近似され、該二次式の最小値に対応するシフト
数jからビーム位置ずれ量εが求められる。
【0042】このため、本発明の荷電粒子ビーム露光装
置の第2の制御方法に比べて、演算処理が複雑になるが
高精度の位置ずれ量εを算出することができ、より一
層,正確な位置合わせ処理を行うことが可能となる。
【0043】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第3の制御方法によれば、位置ずれ量εの算出処理の
際に、比較基準データD2と位置検出データD1との微
分ピーク値に係るアドレスADDが検出処理され、該アド
レスADDに基づいて比較基準データD2と位置検出デー
タD1とが比較処理される。
【0044】例えば、比較基準データD2に係る理想波
形が予め微分され、その立ち上がり時のピーク又はピー
ク最大値の位置が検出され、その位置と位置検出データ
D1の中の同じ成分となる位置とに基づいて大まかな位
置ずれが補正され、その後、第1の制御方法のステップ
P3で位置検出データD1のi番地から順次,該データ
D1がシフトされる。
【0045】このため、比較基準データD2と位置検出
データD1との中でも、必要最小限のデータのみを利用
するため、精度を必要以上落とすことなく、第1,第2
の制御方法に比べて、短時間に正確な位置ずれ量εを算
出することが可能となる。
【0046】これにより、第1,第2の制御方法に比べ
て、データ処理の高速化が図られ、高速位置合わせ処理
を行うことが可能となる。また、本発明の荷電粒子ビー
ム露光装置の第4の制御方法によれば、位置ずれ量εの
算出処理の際に、比較基準データD2と位置検出データ
D1との比較データ数が該比較基準データD2と位置検
出データD1との微分ピーク値に係るアドレスADDの前
後複数点に限定される。
【0047】例えば、第3の制御方法のように比較基準
データD2に係る理想波形が予め微分され、その立ち上
がり時のピーク又はピーク最大値の位置が検出され、そ
の位置と位置検出データD1の中の同じ成分となる位置
とに基づいて微分ピーク値の前後複数点のデータのみを
算出処理の対象とし、その後、第1の制御方法のステッ
プP3で位置検出データD1の微分ピーク値の前後複数
点のデータD1がシフトされる。
【0048】このため、比較基準データD2と位置検出
データD1との中でも、第3制御方法に比べて、更に、
必要最小限のデータのみを利用するため、精度を必要以
上落とすことなく、第3の制御方法に比べて、より短時
間に正確な位置ずれ量εを算出することが可能となる。
【0049】これにより、第3の制御方法に比べて、デ
ータ処理の高速化が図られ、高速位置合わせ処理を行う
ことが可能となる。さらに、本発明の荷電粒子ビーム露
光装置の第5の制御方法によれば、位置ずれ量εの算出
処理の際に、所定数の比較基準データD2を大きい順に
加算した値の平均値が算出され、かつ、所定数の位置検
出データD1を大きい順に加算した値の平均値が算出さ
れ、該平均値の比から比較基準データD2又は位置検出
データD1に積算する縮率Gが算出処理される。
【0050】このため、位置検出データD1と比較基準
データD2とのゲイン(利得)が整合していない場合
に、比較基準データD2又は位置検出データD1に縮率
Gを積算することにより、両比較対象を整合することが
でき、真の位置ずれ量εを算出することが可能となる。
このことで、ゲインの相違による位置ずれがノイズによ
る位置ずれよりも小さくなり、その誤差が見えなくな
る。
【0051】これにより、比較基準データD2と位置検
出データD1との間における誤った差分計算処理等が無
くなり、高精度の位置ずれ検出処理を行うことができ、
従来例のような微分ピーク値に寄らない高精度なデータ
解析を行うことが可能となる。
【0052】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第6の制御方法によれば、図2(c)の処理フローチ
ャートに示すように、ステップP3で被照射対象18か
らの反射電子11Bの検出処理に基づいて得られる位置検
出データD1と、予め定義された比較基準データD2と
に基づいて荷電粒子ビーム11Aを成形するブロックマス
クパターンの異常検出処理をする。
【0053】例えば、矩形電子ビームを成形するブロッ
クマスクパターンを複数を用意し、それを選択して該ブ
ロックマスクパターンを通過した断面成形電子ビーム11
Aに基づいて露光をするブロックマスク選択露光装置に
おいて、当該ブロックマスクパターンを通過した荷電粒
子ビーム11Aが被照射対象18上のドット又はラインに
偏向走査されると、該偏向走査に基づいて得られる反射
電子11Bに基づく位置検出データD1と当該ブロックマ
スクパターンに係る比較基準データD2との差が算出処
理され、該差の絶対値が所定の許容範囲内に有るか否か
が判断される。
【0054】このため、荷電粒子ビーム露光装置の鏡筒
内にブロックマスクパターンがセットされた場合であっ
ても、該ブロックマスクパターンを通過した断面成形電
子ビーム11Aに係る反射電子強度を検出することによ
り、その形状異常を検出することが可能となる。例え
ば、ブロックマスクパターンの開口部に付いたコンタミ
ネーション等(塵埃)については、実際に露光処理をす
る以前に、その位置検出データD1から確認判断を行う
ことが可能となる。かかる場合には、不良のブロックマ
スクパターンを回避して、他の良好なブロックマスクパ
ターンを選択することが可能となる。
【0055】これにより、ブロックマスクパターンの異
常に対して従来例に比べて迅速に対処することが可能と
なり、反射電子検出方法を利用したブロックマスクパタ
ーンの異常検出をすることが可能となる。このことで、
高精度なブロックパターン露光処理を行うことが可能と
なる。
【0056】
【実施例】次に図を参照しながら本発明の実施例につい
て説明をする。図3〜13は、本発明の実施例に係る荷電
粒子ビーム露光装置及びその制御方法を説明する図であ
る。
【0057】(1)第1の実施例の説明 図3は、本発明の各実施例に係る電子ビーム露光装置の
構成図を示している。例えば、半導体ウエハ28にブロ
ックパターン露光処理をする荷電粒子ビーム露光装置の
一例となるブロックマスクパターン選択電子ビーム露光
装置は、図3において、電子銃21,電磁偏向器22A,
静電偏向器22B,偏向駆動回路22C,反射電子検出器23
A,アンプ(以下AMPという)23B,デジタルメモリ
23C,ステージ24A,ステージ制御回路24B,制御装置
25,ステンシルマスク26,辞書メモリ27A,その他
のメモリ27B及び電子レンズ29から成る。
【0058】すなわち、電子銃21は荷電粒子発生源1
1の一実施例であり、電子ビーム21Aを被照射対象18
の一例となる半導体ウエハ28の方向に照射するもので
ある。電磁偏向器22A,静電偏向器22B及び偏向駆動回
路22Cは偏向手段12の一実施例を構成するものであ
り、電磁偏向器(メインデフレクタ)22Aは偏向信号S
dに基づいて電子ビーム21Aを大(主)偏向するもので
ある。また、静電偏向器(サブデフレクタ)22Bはそれ
を小(副)偏向するものである。なお、偏向駆動回路22
Cは制御装置25から出力される偏向制御データD5に
基づいて両偏向器22A,22Bの入出力を制御するもので
ある。
【0059】反射電子検出器23A,AMP23B及びデジ
タルメモリ23Cは検出手段13の一実施例を構成するも
のであり、反射電子検出器23Aは半導体ウエハ28に設
けられたドットやラインを検出するものである。その機
能は、ドットやラインに電子ビーム21Aを照射した際
に、そこから反射をする二次電子や反射電子21Bを検出
し、その位置検出信号SiをAMP23Bに出力するもの
である。
【0060】AMP23Bは、位置検出信号Siを二値化
した位置検出データD1やそれを微分した位置微分デー
タをデジタルメモリ23Cに出力するものである。AMP
23Bから出力される位置検出データD1に基づく微分ピ
ーク位置(アドレスADD)やその他の検出データがレジ
スタ等に記憶される。
【0061】デジタルメモリ23Cは、記憶手段17の一
部を構成するメモリであり、位置検出データD1やそれ
を微分した位置微分データを記憶するものである。ステ
ージ24A及びステージ制御回路24Bは移動手段14の一
実施例を構成するものであり、ステージ24Aは半導体ウ
エハ28を載置してX,Y方向に移動するものである。
また、ステージ制御回路24Bは移動制御データD4に基
づく駆動信号Saをステージ24Aに出力するものであ
る。
【0062】制御装置25は制御手段15の一実施例で
あり、パターン比較演算部25A,インターフェース部25
B,CPU(中央演算処理露光装置)25C及びその他の
処理部25Dから成る。パターン比較演算部25Aは被照射
対象18からの反射電子21Bの検出処理に基づいて得ら
れる位置検出データD1と、予め定義された比較基準デ
ータ(以下理想データという)D2とを比較したり、そ
の位置ずれ量εを算出するものである。インターフェー
ス部25BはCPU25Cとパターン比較演算部25Aとの間
のデータ入出力をするものである。
【0063】また、CPU25Cは電子銃21,偏向駆動
回路22C,デジタルメモリ23C,ステージ制御回路24
B,辞書メモリ27A及びその他のメモリ27B等の入出力
を制御するものである。例えば、CPU25Cはパターン
比較演算部25Aで算出された位置ずれ量εに基づいて半
導体ウエハ28を載置したステージ24Aの位置座標系
X,Yと電子ビーム21Aの照射位置座標系x,yとの位
置合わせ制御をする(図2(b)参照)。
【0064】その他の処理部25Dは、電子銃21,偏向
駆動回路22C,デジタルメモリ23C,ステージ制御回路
24B,辞書メモリ27A及びその他のメモリ27B等の入出
力を補助するものである。
【0065】また、ステンシルマスク26はビーム成形
手段16の一例であり、電子ビーム21Aの断面形状を成
形する複数のブロックマスクパターンから成る。なお、
複数のブロックマスクパターンを取付けた露光装置につ
いては、本発明の特許出願人が先に特許出願(特願平3
-333724 号)した荷電粒子ビーム露光装置に見られる。
【0066】さらに、辞書メモリ27A及びその他のメモ
リ27Bは記憶手段17の一実施例であり、辞書メモリ27
Aは理想データD2を記憶するものである。例えば、電
子ビーム21Aの位置を反映したアドレスADDに対してそ
の反射電子21Bの強度データが格納される。なお、その
他のメモリ27Bには、電子レンズ29の駆動制御等をす
るその他のデータD3が格納される。
【0067】このようにして、本発明の各実施例に係る
電子ビーム露光装置によれば、図3に示すように電子銃
21,電磁偏向器22A,静電偏向器22B,偏向駆動回路
22C,反射電子検出器23A,アンプ(以下AMPとい
う)23B,デジタルメモリ23C,ステージ24A,ステー
ジ制御回路24B,制御装置25,ステンシルマスク2
6,辞書メモリ27A,その他のメモリ27B及び電子レン
ズ29が具備され、該制御装置25が、少なくとも、反
射電子21Bの検出に基づいて得られる位置検出データD
1と、予め定義された理想データD2とに基づいて位置
ずれ量εを算出し、該位置ずれ量εに基づいて位置合わ
せ制御をする。
【0068】例えば、ステンシルマスク26の中から1
つのブロックマスクパターンが選択されると、電子銃2
1から発射された電子ビーム21Aが該ブロックマスクパ
ターンにより断面が所定形状に成形され、その電子ビー
ム21Aが半導体ウエハ28のドット又はライン上に照射
され、また、それが電磁偏向器22Aや静電偏向器22Bに
より偏向される。
【0069】さらに、断面が所定形状に成形された電子
ビーム21Aに基づく半導体ウエハ28のドット又はライ
ンからの反射電子21Bが反射電子検出器23により検出
される。この際に、制御装置25のパターン比較演算処
理部25Aにより反射電子21Bの検出に基づいて得られる
位置検出データD1と、予め定義された理想データD2
とに基づいて位置ずれ量εが算出される。なお、予め定
義された理想データD2は、該電子ビーム21Aの位置を
反映したアドレスに対して反射電子21Bの理想的な強度
データを計算したものであり、それが辞書メモリ27Aか
ら理想データD2として読み出される。
【0070】このため、パターン比較演算処理部25Aで
算出される位置ずれ量εを「零」にする方向で半導体ウ
エハ28のステージ24Aの位置座標系X,Yと電子ビー
ム21Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせを行うこ
とが可能となる。例えば、制御装置25のその他の処理
部25Dを介して、ステージ移動回路24Bにより半導体ウ
エハ28を載置したステージ24Aが移動される。
【0071】これにより、従来例のように位置検出用の
格子状の段差マーク等を設けることなく、例えば、幅約
0.1 〔μm〕程度の1本のライン又はタンタル(Ta)
の凸部から成るドットマークを設けることで足りる。ま
た、従来例のような微分ピーク法又は微分ピーク位置検
出方法による位置合わせ方法に依存することなく、電子
ビームの断面を所定形状に成形されることで、理想デー
タD2の中に反射電子強度分布の変化を持たせることが
できる。このことから、半導体ウエハ28のドット又は
ライン上に偏向走査された電子ビーム21Aに基づいて位
置ずれ量εを精度良く算出することができ、高精度なブ
ロックマスクパターン露光処理を行うこと、及び、ブロ
ックマスクパターンの異常検出をすることが可能とな
る。
【0072】次に、本発明の第1〜第4の実施例に係る
電子ビーム露光装置の制御方法について当該露光装置の
動作を補足しながら説明をする。図4は本発明の第1の
実施例に係る電子ビーム露光装置の位置合わせ処理のフ
ローチャートであり、図5(a)〜(c)は、そのビー
ム偏向処理と理想データ,位置検出データとの説明図で
ある。また、図6は位置検出データと理想データとの比
較及びその位置検出データのシフト処理の説明図であ
り、図7は、その差分の累積値とデータシフト数との関
係図であり、図8は、位置ずれ検出処理の補足説明図を
それぞれ示している。
【0073】例えば、被露光領域にLSIパターン等を
ブロックパターン露光処理する際に先立ち、半導体ウエ
ハ28のステージ24Aの位置座標系X,Yと電子ビーム
21Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせを行う場
合、図4において、まず、ステップP1で比較基準とな
る理想データD2を算出する。ここで、理想データD2
は、断面形状が成形された電子ビーム21Aを試料上に設
けられた均質なライン又はドットに対して、所定の走査
ピッチp、かつ、所定の距離分だけ偏向走査をした際
に、理想的な反射電子強度信号として、均一な電流密
度,焦点ずれのない電子ビーム21Aが均質なライン又は
ドットと重なり合う面積(差分の累積値)に比例した値
の反射電子21Bの強度データと定義する。
【0074】なお、本発明の実施例では図5(a)に示
すような階段状に開口部を有するブロックマスクパター
ン26Aに、矩形状の電子ビーム21Aを照射し、試料上の
ラインに偏向走査をすると、図5(b)に示すような凸
部が3つ繰り返される波形が得られ、これを二値化した
データを比較基準となる理想データD2とし、例えば、
各ブロックマスクパターンに対してそれぞれ計算をし、
それを辞書メモリ27A等に記憶する。かかる場合には、
辞書メモリ27Aからの理想データD2の読出し処理に低
減される。なお、図5(b)において、横軸は理想デー
タD2のアドレスADDであり、縦軸は信号強度である。
【0075】これに並行してステップP2で半導体ウエ
ハ28に電子ビーム21Aの照射/偏向処理をし、これに
基づく反射電子21Bの検出処理をする。ここで、電子ビ
ーム21Aの照射/偏向処理の際に、例えば、ステンシル
マスク26から図5(a)に示すようなブロックマスク
パターン26Aを1つ選択し、該マスクパターン26Aによ
り断面形状が成形された電子ビーム21Aを半導体ウエハ
28上に設けられた均質なライン又はドットに対して、
所定の走査ピッチq、かつ、所定の距離分だけ偏向走査
をする。これにより、図5(c)に示すようなノイズを
含んだ位置検出データD1 が得られる。
【0076】次いで、ステップP3で反射電子21Bの検
出処理に基づいて得られる位置検出データD1と、予め
定義された理想データD2とを比較し、評価値K〔±
j〕を算出する。この際に、理想データD2のi番地の
データをI〔i〕,位置検出データD1のi番地のデー
タをD〔i〕とすると、位置ずれ量εの評価値K〔±
j〕が〔1〕式,すなわち、 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕|,〔i=1,2…〕…〔1〕 により与えられる。ここで、位置ずれ量εの評価値K
〔±j〕とは、図6において、位置検出データD1と理
想データD2とが重なっていない部分の面積をいう。ま
た、具体的なデータ比較方法は、位置検出データD1と
理想データD2との2種類のデータ列から1個づつを抽
出し、そのデータ差を取ってその絶対値を累積する方法
である。
【0077】その後、ステップP4で位置検出データD
1の全データ列について評価値K〔±j〕が算出された
か否かを判断する。この際に、全データ列について評価
値K〔±j〕が算出さていない場合(NO)には、ステ
ップP5に移行して、データ列を1つシフトし、再びス
テップP3を実行する。なお、ステップP4で全データ
列について評価値K〔±j〕を算出した場合(YES)に
は、ステップP6に移行して、比較処理に基づく評価値
K〔±j〕から最小値を探索する。
【0078】この際に、図6に示すように、評価値K
〔±j〕を最小値ならしめる位置検出データD1のシフ
ト数jの求値処理をする。これにより、データのシフト
数jを変化させた時に、理想データD2に最も近いデー
タの評価値K〔±j〕が最小値として現れ、該評価値K
〔±j〕が最小値を示したとき,例えば、ある基準点か
らAの距離を示すデータ列のシフト数が位置ずれ量εと
して認識される。
【0079】次に、ステップP7で最小値に対応するデ
ータのシフト数から位置ずれ量εを算出する。ここで、
シフト数jの求値処理に基づいて位置ずれ量εを〔2〕
式,すなわち、 位置ずれ量ε=シフト数j×走査ピッチp…〔2〕 により算出処理をする。なお、図7に示すように算出さ
れた評価値K〔±j〕の最小値に対応するシフト数jを
中心に両側の評価値K〔±j〕とシフト数jとの関係を
一次式により近似し、一次式の交点qに対応するシフト
数jからビーム位置ずれ量εを求める。
【0080】ここで、横軸はデータシフト数であり、+
方向にシフトした場合と−方向にシフトした場合を示
し、縦軸は両データD1,D2の差分の累積値(±)を
それぞれ示している。また、C1,C2は評価直線であ
り、両データD1,D2の差分の各累積値の最頂部を結
んだ線分であり、この二評価直線C1,C2の交点をq
と定義する。なお、同図の破線円内図において、位置ず
れ量εはデータシフト数の原点0から交点qに対する差
分のシフト数jより与えられる。また、図7において、
Bは交点qを基準にして下部範囲に位置する差分の累積
値であり、ノイズの累積値の多くがこの範囲に閉じ込ま
れる。
【0081】そして、ステップP8で位置ずれ量εに基
づいて半導体ウエハ28の位置座標系X,Yと電子ビー
ム21Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせ処理をす
る。この際に、偏向制御系又はステージ移動制御系にビ
ーム位置ずれ量εが帰還される。
【0082】これにより、ブロックパターン露光処理す
る際に先立ち、半導体ウエハ28のステージ24Aの位置
座標系X,Yと電子ビーム21Aの照射位置座標系x,y
との位置合わせを行うことが可能となる。
【0083】このようにして、本発明の第1の実施例に
係る電子ビーム露光装置の位置合わせ処理方法(第1の
制御方法)によれば、図4の処理フローチャートに示す
ように、ステップP3で半導体ウエハ28からの反射電
子21Bの検出処理に基づいて得られる位置検出データD
1と、予め定義された理想データD2とに基づいて位置
ずれ量εの算出処理をしている。
【0084】このため、ステップP2の電子ビーム21A
の照射/偏向処理の際に、断面形状が成形された電子ビ
ーム21Aを試料上に設けられた均質なライン又はドット
に対して、所定の走査ピッチq、かつ、所定の距離分だ
け偏向走査されると、その反射電子21Bの検出処理に基
づいて得られる位置検出データD1と、ステップP1で
断面形状が成形された電子ビーム21Aを試料上に設けら
れた均質なライン又はドットに対して、所定の走査ピッ
チp、かつ、所定の距離分だけ偏向走査をした際に、理
想的な反射電子強度信号として、均一な電流密度,焦点
ずれのない電子ビーム21Aが均質なライン又はドットと
重なり合う面積(ずれ量の累積値)に比例した値を反射
電子21Bの強度データとして定義される理想データD2
との差,すなわち、位置ずれ量εをステップP3で算出
することが可能となる。
【0085】なお、ステップP7で算出された評価値K
〔±j〕の最小値に対応するシフト数jを中心に両側の
評価値K〔±j〕とシフト数jとの関係が一次式により
近似した場合に、該一次式の交点qに対応するシフト数
jが実数値で求まり、位置検出データD1の分解能より
も高精度のビーム位置ずれ量εを求めることが可能とな
る。
【0086】このため、ステップP8で位置ずれ量εに
基づいて,例えば、電子ビーム21Aの位置ずれ量εとし
て偏向系又はステージ移動系に制御補正量として帰還す
ることにより、半導体ウエハ28の位置座標系X,Yと
電子ビーム21Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせ
処理を正確に実行することが可能となる。
【0087】このことで、従来例に係るマークディテク
ション方法に比べ、LSI装置の回路パターンの微細化
に伴い段差状マークMの検出に係る微分ピーク値にノイ
ズを多く含むようになった場合であっても、位置ずれ量
の算出の際に、該ノイズが位置ずれ量εの算出処理に悪
影響を及ぼすことが無くなる。
【0088】これにより、多少の高速性は犠牲にされる
が、高精度の位置ずれ検出処理を行うことができ、従来
例のような微分ピーク値に寄らない高精度なデータ解析
を行うことが可能となる。
【0089】なお、図8(a)〜(c)は本発明の第1
の実施例に係る電子ビーム露光装置の位置ずれ検出処理
の補足説明図である。図8(a)はブロックマスクパタ
ーン26Bの平面図を示している。例えば、ブロックマス
クパターン26Aに代えてブロックマスクパターン26Bを
用いて位置合わせ処理をした場合に、図8(b)のノイ
ズを含んだ位置検出データD1とノイズを含まない理想
データD2とを比較すると、データシフト量として+3
が求められ、開口ピッチの約1/10の精度により位置
ずれ検出をすることが可能となった。但し、試料上の電
子ビーム21Aは電子レンズ29により縮小され、実際の
ブロックマスクパターン26Bの約1/100 の大きさによ
り投影されるものとする。
【0090】また、本発明の第1の実施例に係る電子ビ
ーム露光装置の位置ずれ検出方法では、位置ずれ量εの
算出処理の際に、評価値K〔±j〕とシフト数jとの関
係を一次式により近似する場合について説明をしたが、
評価値K〔±j〕を2乗し、シフト数jと評価値K〔±
j〕の2乗との関係を二次式により近似し、二次式の最
小値に対応するシフト数jからビーム位置ずれ量εを求
めても良い(第2の制御方法に相当)。
【0091】これにより、演算処理が複雑になるが高精
度の位置ずれ量εを算出することができ、より一層,正
確な位置合わせ処理を行うことが可能となる。 (2)第2の実施例の説明 図9は、本発明の第2の実施例に係る電子ビーム露光装
置の位置合わせ処理のフローチャートであり、図10
(a),(b)は、その補足説明図をそれぞれ示してい
る。
【0092】なお、第1の実施例と異なるのは第2の実
施例では、位置ずれ量εの算出処理の際に、理想データ
D2と位置検出データD1との微分ピーク値に係るアド
レスADDの検出処理をし、該アドレスADDに基づいて理
想データD2と位置検出データD1との比較処理をする
ものである。
【0093】すなわち、ステップP1で比較基準となる
理想データD2を算出する。ここで、理想データD2
は、第1の実施例と同様に、図5(a)に示すような階
段状に開口部を有するブロックマスクパターン26Aに係
るものとし、断面形状が成形された電子ビーム21Aを試
料上に設けられた均質なライン又はドットに対して、所
定の走査ピッチp、かつ、所定の距離分だけ偏向走査を
した際に、理想的な反射電子強度信号として、均一な電
流密度,焦点ずれのない電子ビーム21Aが均質なライン
又はドットと重なり合う面積(差分の累積値)に比例し
た値の反射電子21Bの強度データと定義する。
【0094】これに並行してステップP2で半導体ウエ
ハ28に電子ビーム21Aの照射/偏向処理をし、これに
基づく反射電子21Bの検出処理をする。ここで、第1の
実施例と同様に、電子ビーム21Aの照射/偏向処理の際
に、例えば、ステンシルマスク26から図5(a)に示
すようなブロックマスクパターン26Aを1つ選択し、該
マスクパターン26Aにより断面形状が成形された電子ビ
ーム21Aを半導体ウエハ28上に設けられた均質なライ
ン又はドットに対して、所定の走査ピッチq、かつ、所
定の距離分だけ偏向走査をする。これにより、ノイズを
含んだ位置検出データD1 が得られる(図5(c)参
照)。
【0095】次いで、ステップP3で理想データD2を
微分した理想微分データD2dを算出する。ここで、ブロ
ックマスクパターン26Aに係る図10(a)に示すような
理想微分データD2dが得られる。これに並行して、ステ
ップP4で位置検出データD1を微分した位置検出微分
データD1dを算出する。図10(a)において区間A,B
はデータ比較範囲(領域)である。
【0096】さらに、ステップP5で理想微分データD
2dの立ち上がりピーク値を検出する。この際に、理想微
分データD2dの立ち上がりピーク値を示すアドレスADD
が検出される。これに並行して、ステップP6で位置検
出微分データD1dの立ち上がりピーク値を検出する。こ
こで、位置検出微分データD1dの立ち上がりピーク値を
示すアドレスADDが検出される。
【0097】次に、ステップP7で理想微分データD2d
のピーク値の位置ズレを検出する。この際に、図10
(a)に示すように、ある基準点から理想微分データD
2dのピーク値A又はBに対する位置ズレが検出され、そ
のずれ量がアドレスADDに基づいて表される。これに並
行して、ステップP8で位置検出微分データD1dのピー
ク値の位置ズレを検出する。
【0098】その後、ステップP9でピーク値の位置ず
れ検出に係る両微分データD1d,D2dをシフトして評価
値K〔±j〕を算出する。この際に、理想データD2の
i番地のデータをI〔i〕,位置検出データD1のi番
地のデータをD〔i〕とすると、位置ずれ量εの評価値
K〔±j〕が〔1〕式,すなわち、 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕|,〔i=1,2…〕…〔1〕 により与えられる。なお、具体的なデータ比較方法は、
第1の実施例と同様である。
【0099】その後、ステップP10に移行して、比較処
理に基づく評価値K〔±j〕から最小値を探索する。こ
の際に、評価値K〔±j〕を最小値ならしめる位置検出
データD1のシフト数jの求値処理をする。これによ
り、データのシフト数jを変化させた時に、理想データ
D2に最も近いデータの評価値K〔±j〕が最小値とし
て現れ、該評価値K〔±j〕が最小値を示したとき,例
えば、ある基準点からAの距離を示すデータ列のシフト
数が位置ずれ量εとして認識される(図6参照)。
【0100】次に、ステップP11で最小値に対応するデ
ータのシフト数から位置ずれ量εを算出する。ここで、
シフト数jの求値処理に基づいて位置ずれ量εを〔2〕
式,すなわち、 位置ずれ量ε=シフト数j×走査ピッチp…〔2〕 により算出処理をする。なお、算出された評価値K〔±
j〕の最小値に対応するシフト数jを中心に両側の評価
値K〔±j〕とシフト数jとの関係を一次式により近似
し、一次式の交点qに対応するシフト数jからビーム位
置ずれ量εを求める(図7参照)。
【0101】そして、ステップP12で位置ずれ量εに基
づいて半導体ウエハ28の位置座標系X,Yと電子ビー
ム21Aの照射位置座標系x,yとの位置合わせ処理をす
る。この際に、偏向制御系又はステージ移動制御系にビ
ーム位置ずれ量εが帰還される。
【0102】これにより、第1の実施例と同様に、ブロ
ックパターン露光処理する際に先立ち、半導体ウエハ2
8のステージ24Aの位置座標系X,Yと電子ビーム21A
の照射位置座標系x,yとの位置合わせを行うことが可
能となる。
【0103】このようにして、本発明の第2の実施例に
係る電子ビーム露光装置の位置合わせ方法(第3の制御
方法)によれば、図9の処理フローチャートに示すよう
に、位置ずれ量εの算出処理の際に、理想データD2と
位置検出データD1との微分ピーク値に係るアドレスA
DDが検出処理され、該アドレスADDに基づいて理想デー
タD2と位置検出データD1とが比較処理される。
【0104】例えば、ステップP3で理想データD2に
係る理想波形が予め微分され、その立ち上がり時のピー
ク又はピーク最大値の位置が検出され、ステップP5で
その位置と位置検出データD1の中の同じ成分となる位
置とに基づいて大まかな位置ずれが補正され、その後、
第1の実施例と同様にステップP9で位置検出データD
1のi番地から順次,該データD1がシフトされる。
【0105】なお、第1の実施例に係る位置合わせ方法
では比較データ数分の差が取られ、それが累積され、さ
らに、データシフトされて同じ処理が数回繰り返される
ことから、高精度な位置ずれ量εを算出することができ
た。しかし、データ処理に要する時間が長くなってい
た。これに対して、第2の実施例に係る位置合わせ方法
では、理想データD2と位置検出データD1との中で
も、必要最小限のデータのみを利用,例えば、第1の実
施例ではデータ数が約1000に対して第2の実施例では約
500 に減少するが、精度を必要以上落とすことなく、第
1の実施例に比べて、短時間に正確な位置ずれ量εを算
出することが可能となる。
【0106】これにより、第1の実施例のデータ処理に
係る時間が約 0.7〔秒〕を要するのに対して第2の実施
例では約 0.4〔秒〕( 約1/2)に改善され、そのデー
タ処理の高速化が図られる。また、精度については、第
1の実施例に比べて約半分程度を確保することができ、
精度の劣化に比べて処理時間の短縮率が向上し、高速位
置合わせ処理を行うことが可能となる。
【0107】なお、本発明の第2の実施例に係る位置合
わせ方法では、理想微分データD2dと位置検出微分デー
タD1dとに係るアドレスADDの検出処理に基づいてデー
タ比較処理をする場合について説明をしたが、その際
に、両比較データ数を理想微分データD2dと位置検出微
分データD1dとに係るアドレスADDの前後複数点に限定
しても良い(第4の制御方法)。
【0108】例えば、図10(b)に示すように、理想デ
ータD2に係る理想波形が予め微分され、その立ち上が
り時のピーク又はピーク最大値の位置(比較領域C3)
が検出され、その位置と位置検出データD1の中の同じ
成分となる位置とに基づいて微分ピーク値の前後複数点
のデータのみを算出処理の対象とし、その後、第1の実
施例のように位置検出データD1の微分ピーク値の前後
複数点のデータD1がシフトされる。
【0109】なお、理想微分データD2dと位置検出微分
データD1dとに係るアドレスADDを前後複数点に限定し
たのは、評価値K〔±j〕に最もノイズが影響する範囲
につて、位置変化に対し位置検出データD1のギャップ
が大きく、微分値が大きい位置であり、その他の箇所に
ついては評価値K〔±j〕の変化に悪影響を与えないこ
とによる。
【0110】このため、理想データD2と位置検出デー
タD1との中でも、第3の制御方法に比べて、更に、必
要最小限のデータのみを利用,例えば、立ち上がり位置
Aから前後10点の合計20点にデータ数を絞ったが、
精度を必要以上落とすことなく、第3の制御方法に比べ
て、より短時間に正確な位置ずれ量εを算出することが
可能となる。例えば、データ数が約80の場合では、約
0.05 〔秒〕に改善される。
【0111】これにより、第3の制御方法に比べて、デ
ータ処理の高速化が図られ、高速位置合わせ処理を行う
ことが可能となる。 (3)第3の実施例の説明 図11(a),(b)は、本発明の第3の実施例に係る電
子ビーム露光装置の位置合わせ方法の説明図であり、理
想データと位置検出データとの説明図を示している。
【0112】なお、第1,第2の実施例と異なるのは第
3の実施例では、位置ずれ量εの算出処理の際に、理想
データD2又は位置検出データD1に積算する縮率Gの
算出処理をするものである。
【0113】これは、位置検出データD1と理想データ
D2とのゲイン(利得)が整合していない場合に、図11
(a)に示すように位置ずれが無い状態でも、位置検出
データD1と理想データD2との差が生じることがある
ため、これを補正するものである。
【0114】例えば、図11(b)に示すように位置検出
データD1と理想データD2との比較領域C4に限定
し、かかる範囲において、所定数の理想データD2を大
きい順に加算して該加算値の平均値を算出し、かつ、所
定数の位置検出データD1を大きい順に加算して該加算
値の平均値を算出し、平均値の比から理想データD2又
は位置検出データD1に積算する縮率Gの算出処理をす
る。これにより、理想データD2と位置検出データD1
との間における誤った差分計算処理等が無くなり、高精
度の位置ずれ検出処理を行うことができ、従来例のよう
な微分ピーク値に寄らない高精度なデータ解析を行うこ
とが可能となる。
【0115】このようにして、本発明の第3の実施例に
係る電子ビーム露光装置の位置合わせ方法(第5の制御
方法)によれば、位置ずれ量εの算出処理の際に、理想
データD2又は位置検出データD1に積算する縮率Gが
算出処理される。
【0116】このため、位置検出データD1と理想デー
タD2とのゲイン(利得)が整合していない場合に、理
想データD2又は位置検出データD1に縮率Gを積算す
ることにより、両比較対象を整合することができ、真の
位置ずれ量εを算出することが可能となる。このこと
で、ゲインの相違による位置ずれがノイズによる位置ず
れよりも小さくなり、その誤差が見えなくなる。
【0117】これにより、従来例のような半導体ウエハ
28の状マーク等に矩形電子ビームを偏向走査する位置
合わせ方法に依存することなく、電子ビームの断面形状
に反射電子強度分布に変化を持たせることにより、ドッ
ト又はライン上に偏向走査された電子ビームに基づいて
位置ずれ量εを精度良く算出することができ、高精度な
ブロックマスクパターン露光処理を行うこと、及び、ブ
ロックマスクパターンの異常検出をすることが可能とな
る。
【0118】(4)第4の実施例の説明 図12は、本発明の第4の実施例に係る電子ビーム露光装
置のブロックマスクパターンの異常検出処理のフローチ
ャートであり、図13(a)〜(c)はその補足説明図を
それぞれ示している。
【0119】なお、第1〜第3の実施例と異なるのは第
4の実施例では、位置検出データD1と理想データD2
とに基づいて電子ビーム21Aを成形するブロックマスク
パターンの異常検出処理をするものである。
【0120】すなわち、矩形電子ビームを成形するブロ
ックマスクパターンを複数を用意し、それを選択して該
ブロックマスクパターンを通過した断面成形電子ビーム
21Aに基づいて露光をするブロックマスク選択露光装置
であって、位置検出データD1と理想データD2とに基
づいて電子ビーム21Aを成形するブロックマスクパター
ンの異常検出処理をする場合、図12の処理フローチャー
トにおいて、まず、ステップP1で試料上に電子ビーム
21Aの照射/偏向処理をする。例えば、図13(a)に示
すような当該ブロックマスクパターン26Cを通過した電
子ビーム21Aが試料上のドット又はラインに偏向走査さ
れる。
【0121】次に、ステップP2で電子ビーム21Aの照
射/偏向処理に基づく試料からの反射電子21Bの検出処
理をする。この際に、第1の実施例と同様に、ブロック
マスクパターン26Cにより断面形状が成形された電子ビ
ーム21Aが試料上に設けられた均質なライン又はドット
に対して、所定の走査ピッチq、かつ、所定の距離分だ
け偏向走査をする。ここで、図13(a)に示すように良
好なブロックマスクパターン26Cに対して,例えば、図
13(b)に示すようなブロックマスクパターン26Dのよ
うにコンタミネーション等が開口部に付着している場合
には、ノイズを含んだ位置検出データD1 が得られる。
【0122】その後、ステップP3〜P5で検出処理に
基づいて得られる位置検出データD1と、予め定義され
た理想データD2とに基づいて電子ビーム21Aを成形す
るブロックマスクパターンの異常検出処理をする。
【0123】すなわち、ステップP3で位置検出データ
D1と理想データD2との差の絶対値が所定の許容範囲
内に有るか否かを判断する。この際に、当該差の絶対値
が所定の許容範囲内に有る場合(YES)には、ステップ
P6に移行して所定のブロックパターン露光処理をす
る。なお、所定の許容範囲内については、図13(b)に
示すように位置ずれ量εに対して閾値位置ずれ量εthを
設定する。例えば、図13(b)に示すように露光処理に
係わり無視できない付着物がブロックマスクパターン26
Dに有る場合「不良」や、その露光処理に係わり付着物
の無い場合「良好」等をシミュレーションにて求め、そ
の閾値位置ずれ量εthを決定する。
【0124】また、ステップP3で当該差の絶対値が所
定の許容範囲内を越える場合(NO)には、ステップP
4に移行して警報処理をする。なお、警報処理は、閾値
位置ずれ量εthを基準にして、「不良」範囲にある全て
の位置ずれ量εについて、オペレータに警報を促す。こ
れにより、電子ビーム露光装置のブロックマスクパター
ンの異常を検出することが可能となる。
【0125】その後、ステップP7で同じブロックマス
クパターン(スペア)が有るか否かを判断する。この際
に、当該ブロックマスクパターンが有る場合(YES)に
は、ステップP1に戻って他のブロックマスクパターン
に電子ビーム21Aを偏向し、試料上に該電子ビーム21A
の照射/偏向処理をし、ステップP2,P3 を継続す
る。また、当該ブロックマスクパターンが無い場合(N
O)には、これによる露光処理を中止する。
【0126】なお、ステップP3で位置検出データD1
と理想データD2との差の絶対値が所定の許容範囲内に
有る場合(YES)には、ステップP6に移行して当該ブ
ロックマスクパターンにより断面形状が成形された電子
ビーム21Aを試料上に照射/偏向する。このことで、半
導体ウエハ等の試料にブロックパターン露光処理が行わ
れる。
【0127】このようにして、本発明の実施例に係る電
子ビーム露光装置の異常検出方法(第6の制御方法)に
よれば、図12(a)の処理フローチャートに示すよう
に、ステップP3で試料からの反射電子21Bの検出処理
に基づいて得られる位置検出データD1と、予め定義さ
れた理想データD2とに基づいて電子ビーム21Aを成形
するブロックマスクパターンが異常検出される。
【0128】このため、電子ビーム露光装置の鏡筒内に
ブロックマスクパターンがセットされた場合であって
も、該ブロックマスクパターンを通過した断面成形電子
ビーム21Aに係る反射電子強度を検出することにより、
その形状異常を検出することが可能となる。例えば、図
13(b)に示すようなブロックマスクパターンの開口部
に付いたコンタミネーション等(塵埃)については、実
際に露光処理をする以前に、その位置検出データD1か
ら確認判断を行うことが可能となる。かかる場合には、
不良のブロックマスクパターンを回避して、他の良好な
ブロックマスクパターンを選択することが可能となる。
【0129】これにより、ブロックマスクパターンの異
常に対して従来例に比べて迅速に対処することが可能と
なり、反射電子検出方法を利用したブロックマスクパタ
ーンの異常検出をすることが可能となる。このことで、
高精度なブロックパターン露光処理を行うことが可能と
なる。
【0130】なお、本発明の各実施例では荷電粒子ビー
ム11Aに電子ビーム21Aを用いる露光装置の場合につい
て説明をしたが、それにイオンビームを使用するもので
あっても同様な効果が得られる。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の荷電粒子
ビーム露光装置によれば荷電粒子発生源,偏向手段,検
出手段,移動手段,制御手段,ビーム成形手段及び記憶
手段が具備され、該制御手段が、反射電子の検出に基づ
いて得られる位置検出データと、予め定義された比較基
準データとに基づいて位置ずれ量を算出し、該位置ずれ
量に基づいて位置合わせ制御をする。
【0132】このため、位置ずれ量を「零」にする方向
で被照射対象の位置座標系と荷電粒子ビームの照射位置
座標系との位置合わせを行うことが可能となる。このこ
とで、従来例のような被照射対象の段差状マーク等に矩
形荷電粒子ビームを偏向走査する微分ピーク法又は微分
ピーク位置検出方法による位置合わせ方法に依存するこ
となく、荷電粒子ビームの断面を所定形状にすることに
より、反射電子強度分布に変化を持たせることができ、
ドット又はライン上に偏向走査された荷電粒子ビームに
基づいて位置ずれ量を精度良く算出することが可能とな
る。
【0133】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第1の制御方法によれば、被照射対象からの反射電子の
検出処理に基づいて得られる位置検出データと、予め定
義された比較基準データとに基づいて位置ずれ量の算出
処理をしている。
【0134】このため、荷電粒子ビームの位置ずれ量を
偏向系又はステージ移動系に制御補正量として帰還する
ことにより、被照射対象の位置座標系と荷電粒子ビーム
の照射位置座標系との位置合わせ処理を正確に実行する
ことが可能となる。このことで、従来例に係るマークデ
ィテクション方法に比べ、LSI装置の回路パターンの
微細化に伴い段差状マークの検出に係る微分ピーク値に
ノイズを多く含むようになった場合であっても、位置ず
れ量の算出の際に、該ノイズが位置ずれ量の算出処理に
悪影響を及ぼすことが無くなる。
【0135】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第2の制御方法によれば、位置ずれ量の算出処理の際
に、算出された評価値の最小値に対応するシフト数を中
心に両側の評価値が2乗され、該シフト数と評価値の2
乗との関係が二次式により近似され、該二次式の最小値
に対応するシフト数からビーム位置ずれ量が求められ
る。
【0136】このため、本発明の荷電粒子ビーム露光装
置の第2の制御方法に比べて、演算処理が複雑になるが
高精度の位置ずれ量を算出することができ、より一層,
正確な位置合わせ処理を行うことが可能となる。
【0137】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第3の制御方法によれば、位置ずれ量の算出処理の際
に、比較基準データと位置検出データとの微分ピーク値
に係るアドレスが検出処理され、該アドレスに基づいて
比較基準データと位置検出データとが比較処理される。
【0138】このため、比較基準データと位置検出デー
タとの中でも、必要最小限のデータのみを利用するた
め、精度を必要以上落とすことなく、第1,第2の制御
方法に比べて、短時間に正確な位置ずれ量を算出するこ
とが可能となる。
【0139】また、本発明の荷電粒子ビーム露光装置の
第4の制御方法によれば、位置ずれ量の算出処理の際
に、比較基準データと位置検出データとの比較データ数
が該比較基準データと位置検出データとの微分ピーク値
に係るアドレスの前後複数点に限定される。
【0140】このため、比較基準データと位置検出デー
タとの中でも、第3制御方法に比べて、更に、必要最小
限のデータのみを利用するため、精度を必要以上落とす
ことなく、第3の制御方法に比べて、より短時間に正確
な位置ずれ量を算出することが可能となる。
【0141】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の第5の制御方法によれば、位置ずれ量の算出処理の際
に、所定数の比較基準データを大きい順に加算した値の
平均値が算出され、かつ、所定数の位置検出データを大
きい順に加算した値の平均値が算出され、該平均値の比
から比較基準データ又は位置検出データに積算する縮率
が算出処理される。
【0142】このため、位置検出データと比較基準デー
タとのゲイン(利得)が整合していない場合に、比較基
準データ又は位置検出データに縮率を積算することによ
り、両比較対象を整合することができ、真の位置ずれ量
を算出することが可能となる。
【0143】さらに、本発明の荷電粒子ビーム露光装置
の制御方法によれば、被照射対象からの反射電子の検出
処理に基づいて得られる位置検出データと、予め定義さ
れた比較基準データとの差の絶対値が所定の許容範囲内
に有るか否かにより、荷電粒子ビームを成形するブロッ
クマスクパターンの異常検出処理をする。
【0144】このため、荷電粒子ビーム露光装置の鏡筒
内にブロックマスクパターンがセットされた場合であっ
ても、該ブロックマスクパターンを通過した断面成形電
子ビームに係る反射電子強度を検出することにより、実
際に露光処理をする以前に、その位置検出データからそ
の形状異常を検出することが可能となる。
【0145】これにより、高精度なブロックマスクパタ
ーン露光処理を行うこと、及び、当該ブロックマスクパ
ターンの異常検出をすることが可能な荷電粒子ビーム露
光装置の提供に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る荷電粒子ビーム露光装置の原理図
である。
【図2】本発明に係る荷電粒子ビーム露光装置の制御方
法の原理図である。
【図3】本発明の各実施例に係る電子ビーム露光装置の
構成図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る位置合わせ処理の
フローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施例に係るビーム偏向処理と
理想データ,位置検出データとの説明図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係るデータ比較及びそ
のシフト処理の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る差分の累積値とデ
ータシフト数との関係図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る位置ずれ検出処理
の補足説明図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る位置合わせ処理の
フローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例に係る処理フローチャー
トの補足説明図である。
【図11】本発明の第3の実施例に係る理想データと位置
検出データとの説明図である。
【図12】本発明の第4の実施例に係るブロックマスクパ
ターン異常検出処理のフローチャートである。
【図13】本発明の第4の実施例に係る異常検出処理の補
足説明図である。
【図14】従来例に係る電子ビーム露光装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
11…荷電粒子発生源、 12…偏向手段、 13…検出手段、 14…移動手段、 15…制御手段、 16…ビーム成形段、 17…記憶手段、 21A…荷電粒子ビーム、 21B…反射電子、 D1…位置検出データ、 D2…比較基準データ、 ε…位置ずれ量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21K 5/04 G21K 5/04 M H01J 37/305 H01J 37/305 H01L 21/30 551 (56)参考文献 特開 平4−71219(JP,A) 特開 平2−268372(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 521 G03F 9/00 G01B 11/00 - 11/30 G06T 1/00 G06T 5/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被照射対象に荷電粒子ビームを照射する
    荷電粒子発生源と、 前記荷電粒子ビームを偏向する偏向手段と、 前記被照射対象からの反射電子を検出する検出手段と、 前記被照射対象を移動する移動手段と、 前記荷電粒子ビームの断面形状を成形するブロックマス
    クパターンを備えたビーム成形手段と、 前記ブロックマスクパターンにより成形された荷電粒子
    ビームの形状を示す形状データ、荷電粒子ビームにより
    被照射対象に照射された位置における反射電子検出によ
    って得られる位置検出データ、及び、前記荷電粒子ビー
    ムを試料上に設けられた均質なライン又はドットに対し
    て所定の走査ピッチ(p)かつ所定の距離分だけ偏向走
    査した際に理想的な反射電子強度信号として均一な電流
    密度、焦点ずれのない荷電粒子ビームが均質なライン又
    はドットと重なり合う面積に比例した値の反射電子の強
    度データとして定義される比較基準データを記憶する記
    憶手段と、 前記荷電粒子発生源、前記偏向手段、前記検出手段、前
    記移動手段及び前記記憶手段の入出力を制御する制御手
    段とを具備する荷電粒子ビーム露光装置であって、 前記制御手段は、前記比較基準データのi番地のデータ
    をI〔i〕、前記位置検出データのi番地のデータをD
    〔i〕としたときに、下記〔1〕式により評価値K〔±
    j〕を計算し、その評価値K〔±j〕を最小値ならしめ
    る位置検出データのシフト数(j)の求値処理をし、前
    記求値処理に基づいて位置ずれ量(ε)を下記〔2〕式
    により算出し、且つ前記位置検出データと前記比較基準
    データとの差の絶対値が所定の許容範囲内に有るか否か
    を判断するすることを特徴とする荷電粒子ビーム露光装
    置。 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕| …〔1〕 但し、i=1,2… 位置ずれ量(ε)=シフト数(j)×走査ピッチ(p) …〔2〕
  2. 【請求項2】 断面が所定形状に成形された荷電粒子ビ
    ームを被照射対象に照射/偏向処理をし、 前記照射/偏向処理に基づく前記被照射対象からの反射
    電子の検出処理をし、 前記検出処理に基づいて得られる位置検出データと、予
    め定義された比較基準データとに基づいて位置ずれ量
    (ε)の算出処理をし、 前記位置ずれ量(ε)に基づいて被照射対象の位置座標
    系と前記荷電粒子ビームの照射位置座標系との位置合わ
    せ処理をする荷電粒子ビーム露光装置の制御方法であっ
    て、 前記比較基準データが、前記荷電粒子ビームを試料上に
    設けられた均質なライン又はドットに対して所定の走査
    ピッチ(p)かつ所定の距離分だけ偏向走査した際に理
    想的な反射電子強度信号として均一な電流密度、焦点ず
    れのない荷電粒子ビームが均質なライン又はドットと重
    なり合う面積に比例した値の反射電子の強度データとし
    て定義され、 前記比較基準データのi番地のデータをI〔i〕、前記
    位置検出データのi番地のデータをD〔i〕としたとき
    に、下記〔1〕式により評価値K〔±j〕を計算し、そ
    の評価値K〔±j〕を最小値ならしめる位置検出データ
    のシフト数(j)の求値処理をした後、前記求値処理に
    基づいて下記〔2〕式により位置ずれ量(ε)を算出
    し、且つ前記位置検出データと前記比較基準データとの
    差の絶対値が所定の許容範囲内に有るか否かを判断する
    ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置の制御方法。 K〔±j〕=Σ|I〔i〕−D〔i±j〕| …〔1〕 但し、i=1,2… 位置ずれ量(ε)=シフト数(j)×走査ピッチ(p) …〔2〕
  3. 【請求項3】 請求項2記載の荷電粒子ビーム露光装置
    の制御方法において、前記位置ずれ量(ε)の算出処理
    の際に、前記算出された評価値K〔±j〕の最小値に対
    応するシフト数(j)を中心に両側の評価値K〔±j〕
    とシフト数(j)との関係を一次式により近似し、前記
    一次式の交点に対応するシフト数(j)からビーム位置
    ずれ量(ε)を求めることを特徴とする荷電粒子ビーム
    露光装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の荷電粒子ビーム露光装置
    の制御方法において、前記位置ずれ量(ε)の算出処理
    の際に、前記算出された評価値K〔±j〕の最小値に対
    応するシフト数(j)を中心に両側の評価値K〔±j〕
    を2乗し、前記シフト数(j)と評価値K〔±j〕の2
    乗との関係を二次式により近似し、前記二次式の最小値
    に対応するシフト数(j)から前記ビームの位置ずれ量
    (ε)を求めることを特徴とする荷電粒子ビーム露光装
    置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の荷電粒子ビーム露光装置
    の制御方法において、前記位置ずれ量(ε)の算出処理
    の際に、前記比較基準データと前記位置検出データとの
    微分ピーク値に係るアドレスの検出処理をし、前記アド
    レスに基づいて前記比較基準データと前記位置検出デー
    タとの比較処理をすることを特徴とする荷電粒子ビーム
    露光装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の荷電粒子ビーム露光装置
    の制御方法において、前記位置ずれ量(ε)の算出処理
    の際に、前記比較基準データと前記位置検出データとの
    比較データ域を該比較基準データと位置検出データとの
    微分ピーク値に係るアドレスの前後複数点に限定するこ
    とを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の荷電粒子ビーム露光装置
    の制御方法において、前記位置ずれ量(ε)の算出処理
    の際に、所定数の前記比較基準データを大きい順に加算
    して該加算値の平均値を算出し、かつ、所定数の位置検
    出データを大きい順に加算して該加算値の平均値を算出
    し、前記平均値の比から前記比較基準データ又は前記位
    置検出データに積算する縮率の算出処理をすることを特
    徴とする荷電粒子ビーム露光装置の制御方法。
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