JP2000124113A - 荷電ビーム露光装置及び荷電ビーム露光方法 - Google Patents
荷電ビーム露光装置及び荷電ビーム露光方法Info
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/30—Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
- H01J37/317—Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
- H01J37/3174—Particle-beam lithography, e.g. electron beam lithography
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 分割転写方式の荷電ビーム露光において、各
サブ・フィールド内のパターン分布の相違に起因する形
状非点収差等の結像条件の補正を効率良く実行でき、結
果的に高解像・高精度のパターン転写露光を実現できる
荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置を提供す
る。 【解決手段】 サブ・フィールド内のパターンの分布状
態に基づく指標を露光情報データとし露光装置の制御部
31に与え、サブ・フィールドの光学補正値と上記指標
の対応関係をテーブル33として記憶して露光装置に記
憶させておき、各サブ・フィールド毎に上記データとテ
ーブルに基づいて光学補正を行う。指標はレチクル作成
時のパターンデータから予め決定して露光装置に与えら
れる。テーブルの補正量は書き換え可能であり、電流密
度、ビーム開き角等に応じて書き換えることができる。
全ての補正ランクに対応して補正量を記憶しておく必要
はなく、内挿演算をすることによりテーブルの量を減ら
せる。
サブ・フィールド内のパターン分布の相違に起因する形
状非点収差等の結像条件の補正を効率良く実行でき、結
果的に高解像・高精度のパターン転写露光を実現できる
荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置を提供す
る。 【解決手段】 サブ・フィールド内のパターンの分布状
態に基づく指標を露光情報データとし露光装置の制御部
31に与え、サブ・フィールドの光学補正値と上記指標
の対応関係をテーブル33として記憶して露光装置に記
憶させておき、各サブ・フィールド毎に上記データとテ
ーブルに基づいて光学補正を行う。指標はレチクル作成
時のパターンデータから予め決定して露光装置に与えら
れる。テーブルの補正量は書き換え可能であり、電流密
度、ビーム開き角等に応じて書き換えることができる。
全ての補正ランクに対応して補正量を記憶しておく必要
はなく、内挿演算をすることによりテーブルの量を減ら
せる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に半導体集積回
路製造のリソグラフィー工程に用いられる荷電ビーム露
光装置及び荷電ビーム露光方法に関する。特には、いわ
ゆる分割転写方式の荷電ビーム露光方法において、各サ
ブ・フィールド内のパターン分布の相違に起因する形状
非点収差等の結像条件の補正を効率良く実行でき、結果
的に高解像・高精度のパターン転写露光を実現できる方
法等に関する。なお、ここにいう荷電ビームは電子ビー
ム及びイオンビームを含む。
路製造のリソグラフィー工程に用いられる荷電ビーム露
光装置及び荷電ビーム露光方法に関する。特には、いわ
ゆる分割転写方式の荷電ビーム露光方法において、各サ
ブ・フィールド内のパターン分布の相違に起因する形状
非点収差等の結像条件の補正を効率良く実行でき、結果
的に高解像・高精度のパターン転写露光を実現できる方
法等に関する。なお、ここにいう荷電ビームは電子ビー
ム及びイオンビームを含む。
【0002】
【従来の技術】電子ビームを用いる転写露光を例として
従来技術を説明する。電子ビーム露光は高精度ではある
がスループットが低いのが欠点とされており、その欠点
を解消すべく様々な技術開発がなされてきた。現在で
は、セルプロジェクション、キャラクタープロジェクシ
ョンあるいはブロック露光と呼ばれる図形部分一括露光
方式が実用化されている。図形部分一括露光方式では、
繰り返し性のある回路小パターン(ウエハ上で5μm 角
程度)を、同様の小パターンが複数種類形成されたレチ
クルを用いて、1個の小パターンを一単位として繰り返
し転写露光を行う。しかし、この方式でも、繰り返し性
のないパターン分布については可変成形方式の描画を行
う。
従来技術を説明する。電子ビーム露光は高精度ではある
がスループットが低いのが欠点とされており、その欠点
を解消すべく様々な技術開発がなされてきた。現在で
は、セルプロジェクション、キャラクタープロジェクシ
ョンあるいはブロック露光と呼ばれる図形部分一括露光
方式が実用化されている。図形部分一括露光方式では、
繰り返し性のある回路小パターン(ウエハ上で5μm 角
程度)を、同様の小パターンが複数種類形成されたレチ
クルを用いて、1個の小パターンを一単位として繰り返
し転写露光を行う。しかし、この方式でも、繰り返し性
のないパターン分布については可変成形方式の描画を行
う。
【0003】一方、図形部分一括露光方式よりも飛躍的
に高スループットをねらう電子ビーム転写露光方式とし
て、一個の半導体チップ全体の回路パターンを備えたレ
チクルを準備し、そのレチクルのある範囲に電子ビーム
を照射し、その照射範囲のパターンの像を投影レンズに
より縮小転写する電子ビーム縮小転写装置が提案されて
いる。この種の装置では、通常、レチクルの全範囲に一
括して電子ビームを照射して一度にパターンを転写しよ
うとすると、精度良くパターンを転写することができな
い。また、原版となるレチクルの製作が困難である。そ
こで、最近精力的に検討されている方式は、1ダイ(ウ
エハ上のチップ)又は複数ダイを一度に露光するのでは
なく、光学系としては大きな視野を持つがパターンは小
領域毎に分割して転写露光するという方式である(ここ
では分割転写方式と呼ぶこととする)。この際この小領
域毎に、被露光面上に結像される前記小領域の像の焦点
やフィールドの歪み等の収差等を補正しながら露光す
る。そして被露光面上でこれら小領域を偏向やステージ
移動によりつなぐ。これにより、ダイ全体の一括転写に
比べて、光学的に広い領域にわたって解像度並びに精度
の良い露光を行うことができる。
に高スループットをねらう電子ビーム転写露光方式とし
て、一個の半導体チップ全体の回路パターンを備えたレ
チクルを準備し、そのレチクルのある範囲に電子ビーム
を照射し、その照射範囲のパターンの像を投影レンズに
より縮小転写する電子ビーム縮小転写装置が提案されて
いる。この種の装置では、通常、レチクルの全範囲に一
括して電子ビームを照射して一度にパターンを転写しよ
うとすると、精度良くパターンを転写することができな
い。また、原版となるレチクルの製作が困難である。そ
こで、最近精力的に検討されている方式は、1ダイ(ウ
エハ上のチップ)又は複数ダイを一度に露光するのでは
なく、光学系としては大きな視野を持つがパターンは小
領域毎に分割して転写露光するという方式である(ここ
では分割転写方式と呼ぶこととする)。この際この小領
域毎に、被露光面上に結像される前記小領域の像の焦点
やフィールドの歪み等の収差等を補正しながら露光す
る。そして被露光面上でこれら小領域を偏向やステージ
移動によりつなぐ。これにより、ダイ全体の一括転写に
比べて、光学的に広い領域にわたって解像度並びに精度
の良い露光を行うことができる。
【0004】ところで、電子ビーム等の荷電粒子ビーム
露光の場合、像を形成するためのビームの電流が多くな
ると、ビーム中の荷電粒子の有する電荷の相互反発によ
り像の性状が変わるという問題がある。これはクーロン
効果と呼ばれている。また、一度に転写するサブ・フィ
ールドのパターンの分布状態によってもサブ・フィール
ド像の性状が変わる。しかし、この性状変化の大半は露
光装置の光学的補正機能により補正することが可能であ
る。特に、可変成形露光方式の場合は、成形したビーム
の面積と装置パラメータ(加速電圧、電流密度、ビーム
開き角、光学系の長さ等)から最適な焦点補正量を予測
できる。
露光の場合、像を形成するためのビームの電流が多くな
ると、ビーム中の荷電粒子の有する電荷の相互反発によ
り像の性状が変わるという問題がある。これはクーロン
効果と呼ばれている。また、一度に転写するサブ・フィ
ールドのパターンの分布状態によってもサブ・フィール
ド像の性状が変わる。しかし、この性状変化の大半は露
光装置の光学的補正機能により補正することが可能であ
る。特に、可変成形露光方式の場合は、成形したビーム
の面積と装置パラメータ(加速電圧、電流密度、ビーム
開き角、光学系の長さ等)から最適な焦点補正量を予測
できる。
【0005】上記分割転写方式の場合、一つのサブ・フ
ィールドの寸法はレチクル上で100ミクロン角から1
000ミクロン角程度であり、可変成形の場合の一回の
露光面積に比べて非常に大きい。このように像の面積が
大きいと、クーロン効果による性状変化は小さいことが
報告されている(Particle-Particle interactionin im
age projection lithography S.D.Bergerら J.Vac.Sci
Technol.Bll(6),Nov/Dec 1993 p2294〜)。このことは
転写露光方式の大きなメリットと考えられる。すなわ
ち、像の性状変化量を所定量内に保てる上限の電流を高
くすることができ、結果として露光のスループットを向
上することができる。
ィールドの寸法はレチクル上で100ミクロン角から1
000ミクロン角程度であり、可変成形の場合の一回の
露光面積に比べて非常に大きい。このように像の面積が
大きいと、クーロン効果による性状変化は小さいことが
報告されている(Particle-Particle interactionin im
age projection lithography S.D.Bergerら J.Vac.Sci
Technol.Bll(6),Nov/Dec 1993 p2294〜)。このことは
転写露光方式の大きなメリットと考えられる。すなわ
ち、像の性状変化量を所定量内に保てる上限の電流を高
くすることができ、結果として露光のスループットを向
上することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写露光方
式の場合、サブ・フィールドの全面にわたって一様にパ
ターンが配置されているわけではなく、複雑なパターン
が非一様に配置されているのが一般的である。従って、
パターンの分布具合によって像の性状変化のしかたが異
なる。像の性状変化とは、サブ・フィールド像の形状非
点収差、結像非点隔差、焦点、回転、倍率、位置等であ
る。そして、これらは投影光学系の電子光学的手段で補
正することができる。
式の場合、サブ・フィールドの全面にわたって一様にパ
ターンが配置されているわけではなく、複雑なパターン
が非一様に配置されているのが一般的である。従って、
パターンの分布具合によって像の性状変化のしかたが異
なる。像の性状変化とは、サブ・フィールド像の形状非
点収差、結像非点隔差、焦点、回転、倍率、位置等であ
る。そして、これらは投影光学系の電子光学的手段で補
正することができる。
【0007】これら補正量は、レチクルのパターンデー
タ及び光学系の諸元に基づいて決定する。しかし、補正
量そのものを露光装置のデータに持たせるようにしたの
では、データ量が莫大となり非現実的である。たとえ
ば、サブ・フィールドの大きさを250ミクロン角とし
てこの領域を16(4×4)に分割しこの中のパターン
の分布具合を2種類とした場合、補正量は216通りにな
る。補正項目が前記の6種類であるとこの6倍のデータ
が必要である。これだけの補正値を104 個以上のサブ
・フィールドの各々について露光データにもつのは効率
が悪い。また、装置パラメータである電流密度やビーム
開き角が変わっても補正値は変えなければならず、さら
にデータ量は増える。
タ及び光学系の諸元に基づいて決定する。しかし、補正
量そのものを露光装置のデータに持たせるようにしたの
では、データ量が莫大となり非現実的である。たとえ
ば、サブ・フィールドの大きさを250ミクロン角とし
てこの領域を16(4×4)に分割しこの中のパターン
の分布具合を2種類とした場合、補正量は216通りにな
る。補正項目が前記の6種類であるとこの6倍のデータ
が必要である。これだけの補正値を104 個以上のサブ
・フィールドの各々について露光データにもつのは効率
が悪い。また、装置パラメータである電流密度やビーム
開き角が変わっても補正値は変えなければならず、さら
にデータ量は増える。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、いわゆる分割転写方式の荷電ビーム露光に
おいて、各サブ・フィールド内のパターン分布の相違に
起因する形状非点収差等の結像条件の補正を効率良く実
行でき、結果的に高解像・高精度のパターン転写露光を
実現できる荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置
を提供することを目的とする。
れたもので、いわゆる分割転写方式の荷電ビーム露光に
おいて、各サブ・フィールド内のパターン分布の相違に
起因する形状非点収差等の結像条件の補正を効率良く実
行でき、結果的に高解像・高精度のパターン転写露光を
実現できる荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の荷電ビーム露光装置は、 感応基板を載置
するステージと、 感応基板上に転写するパターンを有
する原板を載置するステージと、 原板上のパターン
を、一部の小領域(サブ・フィールド)毎に荷電ビーム
で順次照明する照明光学系と、 サブ・フィールドを通
過した荷電ビームを感応基板上のしかるべき位置に投影
結像させ、サブ・フィールドの像を感応基板上で繋ぎ合
わせる投影光学系と、 上記各部を制御する制御部と、
を備える荷電ビーム露光装置であって; 制御部が、
サブ・フィールド内のパターンの分布状態に基づく指標
を露光情報データとして与えられ、サブ・フィールドの
光学補正値と上記指標の対応関係をテーブルとして記憶
しておき、各サブ・フィールド毎に上記データとテーブ
ルに基づいて光学補正を行うことを特徴とする。
め、本発明の荷電ビーム露光装置は、 感応基板を載置
するステージと、 感応基板上に転写するパターンを有
する原板を載置するステージと、 原板上のパターン
を、一部の小領域(サブ・フィールド)毎に荷電ビーム
で順次照明する照明光学系と、 サブ・フィールドを通
過した荷電ビームを感応基板上のしかるべき位置に投影
結像させ、サブ・フィールドの像を感応基板上で繋ぎ合
わせる投影光学系と、 上記各部を制御する制御部と、
を備える荷電ビーム露光装置であって; 制御部が、
サブ・フィールド内のパターンの分布状態に基づく指標
を露光情報データとして与えられ、サブ・フィールドの
光学補正値と上記指標の対応関係をテーブルとして記憶
しておき、各サブ・フィールド毎に上記データとテーブ
ルに基づいて光学補正を行うことを特徴とする。
【0010】また、本発明の荷電ビーム露光方法は、
感応基板上に転写するパターンを原板上に形成し、 該
パターンを、一部の小領域(サブ・フィールド)毎に荷
電ビームで順次照明し、 サブ・フィールドを通過した
荷電ビームを感応基板上に順次投影結像させ、サブ・フ
ィールドの像を感応基板上で繋ぎ合わせることにより上
記パターン全体を転写する方法であって; サブ・フィ
ールド内のパターンの分布状態に基づく指標を露光情報
データとし露光装置にて与え、サブ・フィールドの光学
補正値と上記指標の対応関係をテーブルとして記憶して
露光装置に記憶させておき、各サブ・フィールド毎に上
記データとテーブルに基づいて光学補正を行うことを特
徴とする。
感応基板上に転写するパターンを原板上に形成し、 該
パターンを、一部の小領域(サブ・フィールド)毎に荷
電ビームで順次照明し、 サブ・フィールドを通過した
荷電ビームを感応基板上に順次投影結像させ、サブ・フ
ィールドの像を感応基板上で繋ぎ合わせることにより上
記パターン全体を転写する方法であって; サブ・フィ
ールド内のパターンの分布状態に基づく指標を露光情報
データとし露光装置にて与え、サブ・フィールドの光学
補正値と上記指標の対応関係をテーブルとして記憶して
露光装置に記憶させておき、各サブ・フィールド毎に上
記データとテーブルに基づいて光学補正を行うことを特
徴とする。
【0011】本発明では、この補正値の持ち方を効率良
くするために、各サブ・フィールド内のパターンデータ
から補正の指標(ランク等)を決めておく。そして露光
データにはこの指標のみを付与しておく。同時に、この
指標に対応した補正量をテーブルとして露光装置内に記
憶しておく。そして、各サブ・フィールド露光時には、
そのテーブルから指標に応じた補正量を読み出して補正
を行う。テーブルの補正量は書き換え可能であり、電流
密度、ビーム開き角等に応じて書き換えることができ
る。全ての補正ランクに対応して補正量を記憶しておく
必要はなく、内挿演算をすることによりテーブルの量は
減らせる。
くするために、各サブ・フィールド内のパターンデータ
から補正の指標(ランク等)を決めておく。そして露光
データにはこの指標のみを付与しておく。同時に、この
指標に対応した補正量をテーブルとして露光装置内に記
憶しておく。そして、各サブ・フィールド露光時には、
そのテーブルから指標に応じた補正量を読み出して補正
を行う。テーブルの補正量は書き換え可能であり、電流
密度、ビーム開き角等に応じて書き換えることができ
る。全ての補正ランクに対応して補正量を記憶しておく
必要はなく、内挿演算をすることによりテーブルの量は
減らせる。
【0012】本発明においては、上記光学補正の項目
は、サブ・フィールド像の形状非点収差、結像非点隔
差、焦点、回転、倍率及び位置のうちの1つ以上を含
む。形状非点収差は、レチクルとウエハの間のレチクル
またはウエハ面に近い位置に配置した非点補正器によっ
て補正する。結像非点隔差は投影レンズの主面に近い所
に配置した非点補正器によって補正する。焦点、回転、
倍率はレチクルとウエハの間に配置した3つの空芯コイ
ルの励磁の組み合わせにより補正する。位置はレチクル
とウエハの間に配置した偏向器によって補正する。
は、サブ・フィールド像の形状非点収差、結像非点隔
差、焦点、回転、倍率及び位置のうちの1つ以上を含
む。形状非点収差は、レチクルとウエハの間のレチクル
またはウエハ面に近い位置に配置した非点補正器によっ
て補正する。結像非点隔差は投影レンズの主面に近い所
に配置した非点補正器によって補正する。焦点、回転、
倍率はレチクルとウエハの間に配置した3つの空芯コイ
ルの励磁の組み合わせにより補正する。位置はレチクル
とウエハの間に配置した偏向器によって補正する。
【0013】なお、各収差による像の変形の様子は図5
を参照されたい。像形状非点収差は、図5(B)に示す
ように方向によって像の倍率が変わり、正方形が平行四
辺形になる。倍率は、図5(C)に示すように像の寸法
が方向によらず変化する。回転は、図5(D)に示すよ
うに像が中心の回りに回転する。
を参照されたい。像形状非点収差は、図5(B)に示す
ように方向によって像の倍率が変わり、正方形が平行四
辺形になる。倍率は、図5(C)に示すように像の寸法
が方向によらず変化する。回転は、図5(D)に示すよ
うに像が中心の回りに回転する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。図1は、本発明の1実施例に係る電子ビーム露光装
置の光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示
す図である。光学系の最上流に配置されている電子銃1
は、下方に向けて電子ビームを放射する。電子銃1の下
方には2段のコンデンサレンズ3、5が備えられてお
り、電子ビームは、これらのコンデンサレンズ3、5を
通ってブランキング開口7にクロスオーバーを結像す
る。
る。図1は、本発明の1実施例に係る電子ビーム露光装
置の光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示
す図である。光学系の最上流に配置されている電子銃1
は、下方に向けて電子ビームを放射する。電子銃1の下
方には2段のコンデンサレンズ3、5が備えられてお
り、電子ビームは、これらのコンデンサレンズ3、5を
通ってブランキング開口7にクロスオーバーを結像す
る。
【0015】コンデンサレンズ5の下には、矩形開口6
が備えられている。この矩形開口(照明ビーム成形開
口)6は、レチクルの一つのサブ・フィールド(単位露
光領域)を照明する照明ビームのみを通過させる。具体
的には、開口6は、照明ビームをレチクルサイズ換算で
1mm角強の寸法の正方形に成形する。この開口6の像
は、レンズ9によってレチクル10に結像される。
が備えられている。この矩形開口(照明ビーム成形開
口)6は、レチクルの一つのサブ・フィールド(単位露
光領域)を照明する照明ビームのみを通過させる。具体
的には、開口6は、照明ビームをレチクルサイズ換算で
1mm角強の寸法の正方形に成形する。この開口6の像
は、レンズ9によってレチクル10に結像される。
【0016】開口6の下方には、クロスオーバの形成さ
れている位置に、ブランキング開口7が設置されてい
る。同開口6の下には照明ビーム偏向器8が配置されて
いる。この偏向器8は、主に照明ビームを図1のX方向
に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチクルの
各サブ・フィールドの照明を行う。偏向器8の下方に
は、コンデンサレンズ9が配置されている。コンデンサ
レンズ9は、電子ビームを平行ビーム化してレチクル1
0に当て、レチクル10上に開口6を結像させる。
れている位置に、ブランキング開口7が設置されてい
る。同開口6の下には照明ビーム偏向器8が配置されて
いる。この偏向器8は、主に照明ビームを図1のX方向
に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチクルの
各サブ・フィールドの照明を行う。偏向器8の下方に
は、コンデンサレンズ9が配置されている。コンデンサ
レンズ9は、電子ビームを平行ビーム化してレチクル1
0に当て、レチクル10上に開口6を結像させる。
【0017】レチクル10は、図1では、光軸上の1つ
のサブ・フィールドのみが示されているが、実際には光
軸垂直面内(X−Y面)に広がっている。レチクル10
上には、全体として一個の半導体デバイスチップをなす
パターン(チップパターン)が形成されている。照明光
学系の視野内で各サブ・フィールドを照明するには、上
述のとおり、偏向器8で電子ビームを偏向させる。
のサブ・フィールドのみが示されているが、実際には光
軸垂直面内(X−Y面)に広がっている。レチクル10
上には、全体として一個の半導体デバイスチップをなす
パターン(チップパターン)が形成されている。照明光
学系の視野内で各サブ・フィールドを照明するには、上
述のとおり、偏向器8で電子ビームを偏向させる。
【0018】また、レチクル10は、XY方向に移動可
能なレチクルステージ11上に載置されている。そし
て、感応基板であるウエハ15もXY方向に移動可能な
ウエハステージ16上に載置されている。これらのレチ
クルステージ11とウエハステージ16とを、互いに逆
のY方向に同期走査することにより、チップパターン内
でY方向に多数配列されたサブ・フィールドを順次露光
する。なお、両ステージ11、16には、レーザ干渉計
を用いた正確な位置測定システムが装備されておりステ
ージ位置は精密に制御される。したがって、電子光学系
の精密な制御とも相まって、ウエハ15上でレチクル1
0上のパターン小領域の縮小像が正確に繋ぎ合わされ
る。
能なレチクルステージ11上に載置されている。そし
て、感応基板であるウエハ15もXY方向に移動可能な
ウエハステージ16上に載置されている。これらのレチ
クルステージ11とウエハステージ16とを、互いに逆
のY方向に同期走査することにより、チップパターン内
でY方向に多数配列されたサブ・フィールドを順次露光
する。なお、両ステージ11、16には、レーザ干渉計
を用いた正確な位置測定システムが装備されておりステ
ージ位置は精密に制御される。したがって、電子光学系
の精密な制御とも相まって、ウエハ15上でレチクル1
0上のパターン小領域の縮小像が正確に繋ぎ合わされ
る。
【0019】レチクル10の下方には投影レンズ12及
び14並びに偏向器13が設けられている。そして、レ
チクル10のあるサブ・フィールドに照明ビームが当て
られ、レチクル10を通過してパターン化された電子ビ
ームは、投影レンズ12、14によって縮小されるとと
もに、偏向器13により偏向されてウエハ15上の所定
の位置に結像される。ウエハ15上には、適当なレジス
トが塗布されており、レジストに電子ビームのドーズが
与えられてレチクルの縮小パターンがウエハ15上に転
写される。ウエハ15は、光軸直角方向に移動可能なウ
エハステージ16上に載置されている。
び14並びに偏向器13が設けられている。そして、レ
チクル10のあるサブ・フィールドに照明ビームが当て
られ、レチクル10を通過してパターン化された電子ビ
ームは、投影レンズ12、14によって縮小されるとと
もに、偏向器13により偏向されてウエハ15上の所定
の位置に結像される。ウエハ15上には、適当なレジス
トが塗布されており、レジストに電子ビームのドーズが
与えられてレチクルの縮小パターンがウエハ15上に転
写される。ウエハ15は、光軸直角方向に移動可能なウ
エハステージ16上に載置されている。
【0020】レチクル10とウエハ15の間を縮小率比
で略内分する点にクロスオーバーC.O.が形成され、同ク
ロスオーバー位置にはコントラスト開口17が設けられ
ている。同開口17は、レチクル10で散乱されたビー
ムがウエハ15に到達しないよう遮断する。
で略内分する点にクロスオーバーC.O.が形成され、同ク
ロスオーバー位置にはコントラスト開口17が設けられ
ている。同開口17は、レチクル10で散乱されたビー
ムがウエハ15に到達しないよう遮断する。
【0021】次に、投影光学系の電子光学補正について
説明する。図1の光学系では、レチクル10のすぐ下に
像の形状非点収差補正器20が配置されている。さらに
コントラスト開口17と同じ位置には結像非点隔差補正
器23が配置されている。これらの補正器は、いわゆる
スティグマメータと呼ばれる公知の非点補正コイルであ
る。これらの非点補正器によって、像の形状非点収差と
結像非点隔差が補正される。
説明する。図1の光学系では、レチクル10のすぐ下に
像の形状非点収差補正器20が配置されている。さらに
コントラスト開口17と同じ位置には結像非点隔差補正
器23が配置されている。これらの補正器は、いわゆる
スティグマメータと呼ばれる公知の非点補正コイルであ
る。これらの非点補正器によって、像の形状非点収差と
結像非点隔差が補正される。
【0022】さらに、1段目の投影レンズ12とコント
ラスト開口17の間には、3段の空芯コイル21が配置
されている。これらの空芯コイル21は、それぞれ電磁
レンズの作用をなし、像の焦点・倍率・回転に修正を与
える。3つの空芯コイル21の励磁条件を適切に選択す
れば、3つの像パラメータを適正に補正できる。
ラスト開口17の間には、3段の空芯コイル21が配置
されている。これらの空芯コイル21は、それぞれ電磁
レンズの作用をなし、像の焦点・倍率・回転に修正を与
える。3つの空芯コイル21の励磁条件を適切に選択す
れば、3つの像パラメータを適正に補正できる。
【0023】制御部31内の記憶部には補正テーブル3
3が予め記憶さている。図3は、補正テーブルの例を示
す。補正テーブルでは、形状非点収差や結像非点隔差、
焦点等の補正量が各ランク(1〜n)に応じて決められ
ている。これらの補正量は、上記補正値を光学シミュレ
ーション計算又は実測から求めた値を基準とし、さらに
装置定数(加速電圧、電流密度、ビーム開き角、光学系
の長さ等)を加味して決定する。
3が予め記憶さている。図3は、補正テーブルの例を示
す。補正テーブルでは、形状非点収差や結像非点隔差、
焦点等の補正量が各ランク(1〜n)に応じて決められ
ている。これらの補正量は、上記補正値を光学シミュレ
ーション計算又は実測から求めた値を基準とし、さらに
装置定数(加速電圧、電流密度、ビーム開き角、光学系
の長さ等)を加味して決定する。
【0024】光学シュミレーション計算は市販の電子光
学系シュミレーションソフトウエア(Munro's Electron
Beam Software Ltd.(England))等を用いて行うことが
できる。上記装置定数もこのシュミレーションにおいて
選択・変更することができる。
学系シュミレーションソフトウエア(Munro's Electron
Beam Software Ltd.(England))等を用いて行うことが
できる。上記装置定数もこのシュミレーションにおいて
選択・変更することができる。
【0025】次に、サブ・フィールド内のパターンの分
布状態に基づく指標を露光情報データとして露光装置に
与える手順を、図4を参照しつつ説明する。まず、露光
するデバイスのパターンはCADを利用した設計システ
ムを用いて決定される。したがって、デバイスパターン
の全データはCADデータとして蓄えられる。このデー
タを変換装置で変換し、露光装置に適応したデータ形式
へ変換するが、この際に同時に各サブ・フィールド毎の
最適補正指標を算出する。これらデータを露光装置に記
憶させる。露光装置の制御部は、露光情報データで各サ
ブ・フィールド毎の電子光学系補正指標(ランク)を読
み取るとともに、そのランクに対応した補正量を補正テ
ーブル(ルックアップテーブル)上で拾う。この際全ラ
ンクに対応する補正量を補正テーブルに持つ必要はな
く、内挿演算により求めることもできる。そして、上記
の各コイル電源を介して各補正器をコントロールしサブ
・フィールド像の収差補正を行う。
布状態に基づく指標を露光情報データとして露光装置に
与える手順を、図4を参照しつつ説明する。まず、露光
するデバイスのパターンはCADを利用した設計システ
ムを用いて決定される。したがって、デバイスパターン
の全データはCADデータとして蓄えられる。このデー
タを変換装置で変換し、露光装置に適応したデータ形式
へ変換するが、この際に同時に各サブ・フィールド毎の
最適補正指標を算出する。これらデータを露光装置に記
憶させる。露光装置の制御部は、露光情報データで各サ
ブ・フィールド毎の電子光学系補正指標(ランク)を読
み取るとともに、そのランクに対応した補正量を補正テ
ーブル(ルックアップテーブル)上で拾う。この際全ラ
ンクに対応する補正量を補正テーブルに持つ必要はな
く、内挿演算により求めることもできる。そして、上記
の各コイル電源を介して各補正器をコントロールしサブ
・フィールド像の収差補正を行う。
【0026】上記各レンズ3、5、9、12、14及び
各偏向器8、13は、各々のコイル電源3a、5a、9
a、12a、14a及び8a、13aを介して、制御部
31によりコントロールされる。また、各補正器20、
21、23も各々のコイル電源20a、21a、23a
を介して、制御部31によりコントロールされる。さら
に、レチクルステージ11及びウエハステージ16も、
ステージ駆動モータ制御部11a、16aを介して、制
御部31によりコントロールされる。結局、上述のレチ
クル10上の各サブ・フィールドが順次照明されるとと
もに、該サブ・フィールドの像がウエハ15上のしかる
べき位置に各種補正を加えた上で投影され、サブ・フィ
ールドの縮小像が正確に繋ぎ合わされてチップパターン
全体の縮小像がウエハ上に転写される。
各偏向器8、13は、各々のコイル電源3a、5a、9
a、12a、14a及び8a、13aを介して、制御部
31によりコントロールされる。また、各補正器20、
21、23も各々のコイル電源20a、21a、23a
を介して、制御部31によりコントロールされる。さら
に、レチクルステージ11及びウエハステージ16も、
ステージ駆動モータ制御部11a、16aを介して、制
御部31によりコントロールされる。結局、上述のレチ
クル10上の各サブ・フィールドが順次照明されるとと
もに、該サブ・フィールドの像がウエハ15上のしかる
べき位置に各種補正を加えた上で投影され、サブ・フィ
ールドの縮小像が正確に繋ぎ合わされてチップパターン
全体の縮小像がウエハ上に転写される。
【0027】次に、いわゆる分割転写方式の電子ビーム
露光に用いられるレチクルの例について、図2を用いて
説明する。図2は、分割転写方式の電子ビーム露光用の
レチクルの構成を模式的に示す平面図である。
露光に用いられるレチクルの例について、図2を用いて
説明する。図2は、分割転写方式の電子ビーム露光用の
レチクルの構成を模式的に示す平面図である。
【0028】電子ビーム露光によりウエハ上で露光の強
度にコントラストを付けるのは、レチクル上に設けた散
乱角の大きな電子ビーム散乱体と小さな電子ビーム散乱
体による。投影光学系内の瞳面に設置したアパーチャ
(図1のコントラスト開口17)により散乱角の小さな
電子ビームのみ通過させて結像させる。レチクル10に
は2種類あり、そのうちの1種類は通常シリコンの薄膜
(厚み0.1μm 前後)からなるメンブレンからできて
いて、その上に重金属からなる散乱体パターンを付けた
ものである。もう1種類は、厚み2μm 前後のシリコン
薄膜にパターンに対応して開口部を設けたもの(ステン
シルレチクル)である。前者はシリコン・メンブレンが
小さな散乱体となり、後者は大きな散乱体となる。
度にコントラストを付けるのは、レチクル上に設けた散
乱角の大きな電子ビーム散乱体と小さな電子ビーム散乱
体による。投影光学系内の瞳面に設置したアパーチャ
(図1のコントラスト開口17)により散乱角の小さな
電子ビームのみ通過させて結像させる。レチクル10に
は2種類あり、そのうちの1種類は通常シリコンの薄膜
(厚み0.1μm 前後)からなるメンブレンからできて
いて、その上に重金属からなる散乱体パターンを付けた
ものである。もう1種類は、厚み2μm 前後のシリコン
薄膜にパターンに対応して開口部を設けたもの(ステン
シルレチクル)である。前者はシリコン・メンブレンが
小さな散乱体となり、後者は大きな散乱体となる。
【0029】図2中、正方形51で示されている領域
が、一つのサブ・フィールドに対応したパターン領域で
あり、レチクル上で0.5〜5mm角程度の大きさを有す
る。サブ・フィールド領域51の周囲の額縁状の部分5
3はスカートと呼ばれる。スカート53は、サブ・フィ
ールド領域51からはみ出た照明ビームを、レチクルに
てカットするためのものであり、大きな散乱角をもつ散
乱体からできている。スカート53の幅は10〜100
μm 程度である。スカート53の周囲の直交する格子状
のグリレージと呼ばれる部分は、メンブレンの機械強度
を保つため、厚さ0.5〜1mm程度の梁である。グリレ
ージ55の幅は100μm 程度である。
が、一つのサブ・フィールドに対応したパターン領域で
あり、レチクル上で0.5〜5mm角程度の大きさを有す
る。サブ・フィールド領域51の周囲の額縁状の部分5
3はスカートと呼ばれる。スカート53は、サブ・フィ
ールド領域51からはみ出た照明ビームを、レチクルに
てカットするためのものであり、大きな散乱角をもつ散
乱体からできている。スカート53の幅は10〜100
μm 程度である。スカート53の周囲の直交する格子状
のグリレージと呼ばれる部分は、メンブレンの機械強度
を保つため、厚さ0.5〜1mm程度の梁である。グリレ
ージ55の幅は100μm 程度である。
【0030】この図では、4個(実際はもっと多い)の
サブ・フィールド領域51がX方向に1列に並んで一つ
のグループをなし、そのような列がY方向に多数並んで
1つのストライプ(帯)59を形成している。ストライ
プ59は、X方向に複数存在する。隣り合うストライプ
59の間にストラット57として示されている幅の太い
梁は、レチクル全体のたわみを小さく保つためのもので
ある。ストラットの幅は数mmである。ストライプの幅は
電子ビーム光学系の偏向可能視野の広さに対応してい
る。
サブ・フィールド領域51がX方向に1列に並んで一つ
のグループをなし、そのような列がY方向に多数並んで
1つのストライプ(帯)59を形成している。ストライ
プ59は、X方向に複数存在する。隣り合うストライプ
59の間にストラット57として示されている幅の太い
梁は、レチクル全体のたわみを小さく保つためのもので
ある。ストラットの幅は数mmである。ストライプの幅は
電子ビーム光学系の偏向可能視野の広さに対応してい
る。
【0031】転写露光の際、ウエハ上では、スカートや
グリレージ等の非パターン領域は投影されず、各サブ・
フィールドのパターンがチップ全体で繋ぎ合わせされ
る。なお、転写の縮小率は1/4あるいは1/5が検討
されており、ウエハ上における1チップのサイズは、4
GDRAMで27mm×44mmが想定されているので、レ
チクル上のチップパターンの非パターン分布を含む全体
のサイズは、120〜230mm×150〜350mm程度
となる。
グリレージ等の非パターン領域は投影されず、各サブ・
フィールドのパターンがチップ全体で繋ぎ合わせされ
る。なお、転写の縮小率は1/4あるいは1/5が検討
されており、ウエハ上における1チップのサイズは、4
GDRAMで27mm×44mmが想定されているので、レ
チクル上のチップパターンの非パターン分布を含む全体
のサイズは、120〜230mm×150〜350mm程度
となる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、サブ・フィールドの光学補正値の持ち方を効
率良くするために各サブ・フィールド内のパターンデー
タから補正の指標(ランク等)を決めておく。そして露
光データにはこの指標のみを付与しておく。同時にこの
指標に対応した補正量をテーブルとして露光装置内に記
憶しておく。そして、各サブ・フィールド露光時には、
そのテーブルから指標に応じた補正量を読み出して補正
を行う。テーブルの補正量は書き換え可能であり、電流
密度、ビーム開き角等に応じて書き換えることができ
る。全ての補正ランクに対応して補正量を記憶しておく
必要はなく、内挿演算をすることによりテーブルの量を
減らすことができる。したがって、いわゆる分割転写方
式の荷電ビーム露光において、各サブ・フィールド内の
パターン分布の相違に起因する形状非点収差等の結像条
件の補正を効率良く実行でき、結果的に高解像・高精度
のパターン転写露光を実現できる荷電ビーム露光方法及
び荷電ビーム露光装置を提供することができる。
によれば、サブ・フィールドの光学補正値の持ち方を効
率良くするために各サブ・フィールド内のパターンデー
タから補正の指標(ランク等)を決めておく。そして露
光データにはこの指標のみを付与しておく。同時にこの
指標に対応した補正量をテーブルとして露光装置内に記
憶しておく。そして、各サブ・フィールド露光時には、
そのテーブルから指標に応じた補正量を読み出して補正
を行う。テーブルの補正量は書き換え可能であり、電流
密度、ビーム開き角等に応じて書き換えることができ
る。全ての補正ランクに対応して補正量を記憶しておく
必要はなく、内挿演算をすることによりテーブルの量を
減らすことができる。したがって、いわゆる分割転写方
式の荷電ビーム露光において、各サブ・フィールド内の
パターン分布の相違に起因する形状非点収差等の結像条
件の補正を効率良く実行でき、結果的に高解像・高精度
のパターン転写露光を実現できる荷電ビーム露光方法及
び荷電ビーム露光装置を提供することができる。
【図1】本発明の1実施例に係る電子ビーム露光装置の
光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示す図
である。
光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示す図
である。
【図2】分割転写方式の電子ビーム露光用のレチクルの
構成を模式的に示す平面図である。
構成を模式的に示す平面図である。
【図3】補正テーブルの例を示す図である。
【図4】サブ・フィールド内のパターンの分布状態に基
づく指標を露光データとして露光装置に与える手順を示
す図である。
づく指標を露光データとして露光装置に与える手順を示
す図である。
【図5】各収差による像の変形の様子を示す図である。
1 電子銃 3,5 コンデン
サレンズ 6 矩形開口 7 ブランキング
開口 8 偏向器 9 コンデンサレ
ンズ 10 レチクル 11 レチクルス
テージ 12 投影レンズ 13 偏向器 14 投影レンズ 15 ウエハ 16 ウエハステージ 20 像形状非点
補正コイル 21 空芯コイル 23 非点隔差補
正コイル 31 制御部 33 補正テーブ
ル 51 サブ・フィールド 53 スカート 55 グリレージ 57 ストラット 59 ストライプ
サレンズ 6 矩形開口 7 ブランキング
開口 8 偏向器 9 コンデンサレ
ンズ 10 レチクル 11 レチクルス
テージ 12 投影レンズ 13 偏向器 14 投影レンズ 15 ウエハ 16 ウエハステージ 20 像形状非点
補正コイル 21 空芯コイル 23 非点隔差補
正コイル 31 制御部 33 補正テーブ
ル 51 サブ・フィールド 53 スカート 55 グリレージ 57 ストラット 59 ストライプ
Claims (6)
- 【請求項1】 感応基板を載置するステージと、 感応基板上に転写するパターンを有する原板を載置する
ステージと、 原板上のパターンを、一部の小領域(サブ・フィール
ド)毎に荷電ビームで順次照明する照明光学系と、 サブ・フィールドを通過した荷電ビームを感応基板上の
しかるべき位置に投影結像させ、サブ・フィールドの像
を感応基板上で繋ぎ合わせる投影光学系と、 上記各部を制御する制御部と、を備える荷電ビーム露光
装置であって;制御部が、 サブ・フィールド内のパターンの分布状態に基づく指標
を露光情報データとして与えられ、 サブ・フィールドの光学補正値と上記指標の対応関係を
テーブルとして記憶しておき、 各サブ・フィールド毎に上記データとテーブルに基づい
て光学補正を行うことを特徴とする荷電ビーム露光装
置。 - 【請求項2】 感応基板上に転写するパターンを原板上
に形成し、 該パターンを、一部の小領域(サブ・フィールド)毎に
荷電ビームで順次照明し、 サブ・フィールドを通過した荷電ビームを感応基板上に
順次投影結像させ、サブ・フィールドの像を感応基板上
で繋ぎ合わせることにより上記パターン全体を転写する
方法であって;サブ・フィールド内のパターンの分布状
態に基づく指標を露光情報データとし露光装置に与え、 サブ・フィールドの光学補正値と上記指標の対応関係を
テーブルとして記憶して露光装置に記憶させておき、各
サブ・フィールド毎に上記データとテーブルに基づいて
光学補正を行うことを特徴とする荷電ビーム露光方法。 - 【請求項3】 上記指標が、レチクル作成時のパターン
データから予め決定して上記露光装置に与えることを特
徴とする請求項1又は2記載の荷電ビーム露光方法。 - 【請求項4】 上記光学補正の項目がサブ・フィールド
像の形状非点収差、結像非点隔差、焦点、回転、倍率及
び位置のうちの1つ以上であることを特徴とする請求項
1又は2記載の荷電ビーム露光方法。 - 【請求項5】 上記補正値を光学シミュレーション計算
又は実測から求めた値を基準として決定することを特徴
とする請求項1又は2記載の荷電ビーム露光方法。 - 【請求項6】 上記補正値を、光学シミュレーション計
算又は実測から求めた値を基準とし、さらに装置定数
(加速電圧、電流密度、ビーム開き角、光学系の長さ
等)を加味して決定することを特徴とする請求項1又は
2記載の荷電ビーム露光方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10306395A JP2000124113A (ja) | 1998-10-14 | 1998-10-14 | 荷電ビーム露光装置及び荷電ビーム露光方法 |
US09/419,830 US6151101A (en) | 1998-10-14 | 1999-10-14 | Charged-particle-beam projection-exposure apparatus and methods exhibiting increased throughtput |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10306395A JP2000124113A (ja) | 1998-10-14 | 1998-10-14 | 荷電ビーム露光装置及び荷電ビーム露光方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000124113A true JP2000124113A (ja) | 2000-04-28 |
Family
ID=17956509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10306395A Pending JP2000124113A (ja) | 1998-10-14 | 1998-10-14 | 荷電ビーム露光装置及び荷電ビーム露光方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6151101A (ja) |
JP (1) | JP2000124113A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7985958B2 (en) | 2004-11-09 | 2011-07-26 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Electron beam drawing apparatus, deflection amplifier, deflection control device, electron beam drawing method, method of manufacturing semiconductor device, and electron beam drawing program |
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JP2001185477A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Nikon Corp | 荷電粒子線露光方法、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイスの製造方法 |
JP2001267238A (ja) * | 2000-03-15 | 2001-09-28 | Nikon Corp | 荷電ビーム露光装置及び荷電ビーム露光方法 |
JP3785023B2 (ja) * | 2000-06-13 | 2006-06-14 | 株式会社東芝 | 回路パターンの設計方法、露光方法及び荷電粒子ビーム露光システム |
JP3983990B2 (ja) * | 2000-06-13 | 2007-09-26 | 株式会社東芝 | 回路パターンの設計方法と荷電粒子ビーム露光方法及び記録媒体 |
JP2002056033A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-20 | Nissei Plastics Ind Co | データ処理サービス方法 |
JP2002170760A (ja) * | 2000-12-01 | 2002-06-14 | Nikon Corp | 荷電粒子ビーム露光装置、荷電粒子ビーム露光方法及びデバイス製造方法 |
JP5194770B2 (ja) * | 2007-12-20 | 2013-05-08 | 富士通セミコンダクター株式会社 | 半導体装置の製造方法及びそのプログラム |
DE102010062763A1 (de) * | 2010-12-09 | 2012-06-14 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Verfahren zum Vermessen eines optischen Systems |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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