JP2760424B2 - 放射線治療装置 - Google Patents

放射線治療装置

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JP2760424B2
JP2760424B2 JP8072023A JP7202396A JP2760424B2 JP 2760424 B2 JP2760424 B2 JP 2760424B2 JP 8072023 A JP8072023 A JP 8072023A JP 7202396 A JP7202396 A JP 7202396A JP 2760424 B2 JP2760424 B2 JP 2760424B2
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尚樹 上田
大 篠原
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1048Monitoring, verifying, controlling systems and methods
    • A61N5/1064Monitoring, verifying, controlling systems and methods for adjusting radiation treatment in response to monitoring

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患部へ放射線を照
射して治療する放射線治療装置に係り、特に呼吸運動に
同調して放射線出力をオンオフし、呼吸性移動臓器(呼
吸に伴って動く臓器、例えば肺、肝臓、脾臓等)の治療
に好適な呼吸同調照射を行う放射線治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線治療において、定位法と呼ばれる
放射線照射法が注目されている。定位法とは、放射線の
細いビームを用いて、定位的に一点に集中させ、病巣部
にのみ高線量を多方向より与えることにより、その破壊
を行うことを目的とする治療法であり、この治療により
破壊された病巣部の位置する部位の正常組織に対して
は、放射線の照射が極端に少なくなることから、前記正
常部位への悪影響を少なくする効果がある。
【0003】ところで、病巣が呼吸に伴って動くような
呼吸性移動臓器(例えば肺、肝臓、脾臓等)を定位法に
よって治療する場合、病巣細胞に限局して放射線を照射
するため、標的の移動を確実に把握して放射線を照射す
る技術が必要となる。そこで、図10に示すように患者
の腹部62に歪みゲージ60をテープ64で取り付けて
呼吸位相を検出し、標的が静止とみなせる状態に同調さ
せて放射線を照射する呼吸同調照射法が提案されてい
る。歪みゲージ60は、同図に示すように板バネ60B
のバネ力に抗してピエゾ素子60Aが腹部の呼吸運動に
連動して上下に運動する際に、ピエゾ素子60Aに生じ
る歪みを電気信号として検出するものである。
【0004】また、上記歪みゲージの他にも、例えば図
11に示すような気流トランスデューサ80を患者の口
に装入し、気流抵抗管80Aによって呼気、吸気時の気
圧差を発生させ、これを差圧計80Bで検出することに
より、呼吸位相を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように歪みゲージや気流トランスデューサ等を用いて
呼吸位相を検出しながら治療を行っている間に、歪みゲ
ージのテープが緩んだり、気流トランスデューサの気流
抵抗管に管詰まりが生じる等、初めに検出した呼吸信号
と次第に信号値が異なってくる場合がある。また、しゃ
っくりやくしゃみ等により不安定な呼吸が発生する場合
がある。
【0006】更に、呼吸同調照射法によって放射線を照
射する場合、放射線を照射するタイミングは、各種検出
装置から入力した検出信号に基づいてソフトウェアによ
って放射線の照射を制御するようにしている。このた
め、ソフトウェアは多機能であるため複雑となり、信頼
性が低く誤動作を起こす場合がある。このような場合に
放射線照射を行うと、放射線を照射すべき呼吸位相を誤
り正常組織を被曝させてしまうおそれがあるという問題
があった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、不安定な呼吸、検出系の異常、ソフトウェアの
誤動作が発生しても、正常組織の不必要な被曝線量を抑
えることのできる安全な放射線治療装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、患部へ放射線を照射する前に予め安静時の
呼吸波形を検出し、該安静時の呼吸波形において患部が
静止する位相範囲を設定し、患部へ放射線を照射する際
に、現在の呼吸波形を検出し、該現在の呼吸波形におけ
る前記位相範囲に同調させて放射線を照射する放射線治
療装置において、前記安静時の呼吸波形と前記現在の呼
吸波形のずれ量を算出する演算手段と、前記ずれ量の1
周期間の積算値が所定値以上の場合に、前記放射線の照
射を禁止する放射線照射禁止手段と、を有することを特
徴としている。
【0009】本発明によれば、安静時の呼吸波形と前記
現在の呼吸波形のずれ量の1周期間の積算値が所定値以
上の場合に、放射線の照射を禁止する。これにより、不
安定な呼吸や検出系の異常等が発生した場合にも放射線
の照射を禁止し、正常組織の不必要な被曝を防止するこ
とができる。また、前記目的を達成するために、前記放
射線治療装置において、前記放射線を照射する位相範囲
の時間幅を検出する検出手段と、前記検出手段によって
検出された時間幅又は該時間幅に所定の許容時間を付加
した時間幅がセットされ、前記現在の呼吸波形における
前記位相範囲の開始点を示す信号が入力されると、該入
力時点から放射線の照射時間を計測し、該計測した照射
時間が前記セットされた時間幅を越えると前記放射線の
照射を強制的に禁止する照射禁止信号を出力するタイマ
と、を有することを特徴としている。
【0010】本発明によれば、放射線を照射する位相範
囲の時間幅又は該時間幅に所定の許容時間を付加した時
間幅を越えて放射線の照射が行われると、放射線の照射
を強制的に禁止する照射禁止信号を出力する。これによ
り、ソフトウェアの誤動作等が発生して放射線の照射が
停止しないような場合にも放射線の照射を強制的に停止
させ、正常組織の不必要な被曝を抑止することができ
る。
【0011】更に、前記目的を達成するために、前記放
射線治療装置において、前記放射線を照射する位相範囲
における安静時の呼吸波形の最大値と最小値を検出する
検出手段と、前記検出手段によって検出された前記最大
値と前記最小値に基づく上限値と下限値がセットされ、
前記現在の呼吸波形の信号レベルと前記セットされた前
記上限値と前記下限値とを比較し、前記現在の呼吸波形
の信号レベルが前記上限値と前記下限値の範囲を越える
と前記放射線の照射を強制的に禁止する照射禁止信号を
出力する比較手段と、を有することを特徴としている。
【0012】本発明によれば、現在の呼吸波形の信号レ
ベルが放射線を照射する位相範囲における安静時の呼吸
波形の最大値と最小値に基づく上限値と下限値の範囲を
越えると放射線の照射を強制的に禁止する照射禁止信号
を出力する。これにより、呼吸や検出系の異常等が発生
した場合にも放射線の照射を強制的に停止させ、正常組
織の不必要な被曝を抑止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る放射線治療装置の実施の形態について詳説する。図1
は、本発明に係る放射線治療装置の一実施の形態を示し
た全体構成図である。
【0014】同図に示す放射線治療装置は、歪みゲージ
2、気流トランスデューサ4、呼吸同調装置6、電子ビ
ーム制御装置8、電子加速器10、治療用ガントリ12
及び治療台14から構成される。同図に示すように、治
療台14に寝載された患者の体表(例えば腹部)に歪み
ゲージ2が設置される。又は、患者の口に、気流トラン
スデューサ4が取り付けられる。これらの検出器から
は、検出した量に比例した電圧又は電流信号が出力され
る。
【0015】検出器で検出された呼吸による生態の物理
的な変化量は呼吸同調装置6に入力される。呼吸同調装
置6は後述するように呼吸信号波形における呼吸性移動
臓器が呼吸の排気から吸入にかわる期間、及び吸入から
排気に変わる期間を判別し、放射線の照射、非照射を指
示する信号を出力する。尚、詳細は後述する。電子ビー
ム制御装置8は、呼吸同調装置6からの信号を入力し、
この信号に基づいて電子加速器10に制御信号を出力
し、電子加速器10から電子ビームを出力させる。そし
て、電子加速器10から出力された電子ビームはガント
リ12から高エネルギX線または電子ビームを照射す
る。尚、電子加速器10は、マイクロトロン又はライナ
ックのいずれでもよく、また、電子加速器10の代わり
に、プロトン等の高エネルギ荷電粒子を照射するイオン
加速器を用いてもよい。
【0016】次に、上記放射線治療装置における呼吸同
調装置6について説明する。図2は、呼吸同調装置6の
一実施の形態を示した構成図である。同図に示すように
呼吸同調装置6は、歪みゲージ2又は気流トランスデュ
ーサ4から呼吸信号を入力し、この呼吸信号の位相を検
出するとともに、呼吸信号の異常を検出し、呼吸信号が
所定の位相で且つ正常の場合にのみANDゲート40か
ら放射線照射を許可する照射許可信号(Highレベル
信号)を出力する。
【0017】ANDゲート40は、照射フラグ26と正
常フラグ28の論理積を示す出力信号(ANDゲート3
6からの出力信号)と、タイマ30及び比較器38の出
力信号の信号レベルを入力し、これらの信号レベルが全
てHighレベルの場合にのみ照射許可信号を出力す
る。照射フラグ26と正常フラグ28は、後述するCP
U20の判定処理によって制御され、これらから出力さ
れる信号レベルは、ソフトウェアによる演算処理によっ
て決定される。
【0018】一方、タイマ30と比較器38は、ハード
ウェアによる構成により制御され、CPU20の動作異
常が発生して放射線照射が暴走した場合に、強制的に照
射を停止させるものである。まず、ソフトウェアによる
CPU20の処理内容について説明する。歪みゲージ2
又は気流トランスデューサ4によって検出された呼吸信
号はA/D変換器22でアナログ信号からデジタル信号
に変換され、CPU20に入力される。
【0019】CPU20は、治療を開始する前にA/D
変換器22を介して歪みゲージ2又は気流トランスデュ
ーサ4から所定サイクル分の呼吸波形を入力し、これら
の呼吸波形を平均化する。そして、この平均化した呼吸
波形を過去の呼吸波形としてメモリ24に記録する。
尚、この平均化する波形の数は予めオペレータが入力部
42から入力する。また、CPU20は表示部44に呼
吸波形を表示し、呼吸波形の各周期の開始点(掃引点)
をオペレータに入力部42から入力させ、この掃引点に
おける呼吸信号の傾き(増加又は減少)と信号レベルを
求める。これによって、CPU20は連続的に入力され
る呼吸波形から各周期の呼吸波形の開始点を判断する。
【0020】そして、この算出した過去の呼吸波形を表
示部44に表示し、オペレータに放射線照射を行う範囲
(照射許可範囲)を入力部42から入力させる。CPU
20は、図3に示すように入力された照射許可範囲の開
始点(照射開始点)と終了点(照射終了点)における呼
吸信号の傾き(増加又は減少)と信号レベルを検出し、
これらの情報をメモリ24に記録する。
【0021】また、同時に図4に示すように照射許可範
囲における過去の呼吸信号の最大値Vmax と最小値V
min を検出するとともに、照射許可範囲の時間幅Te
検出する。そして、このように検出した最大値Vmax
最小値Vmin に許容範囲Vt を加算又は減算して、V
max +Vt 及びVmin −Vt を算出し、これらの値をそ
れぞれD/A変換器32、34にセットする。
【0022】また、照射許可範囲の時間幅Te に許容範
囲Tt を加算して、Te +Tt を算出し、この値をタイ
マ30にセットする。以上のように治療の準備が終了し
た後、治療を実行する際に、CPU20はA/D変換器
22を介して歪みゲージ2又は気流トランスデューサ4
から呼吸波形を逐次入力し、上述の照射開始点と照射終
了点における呼吸信号の傾きと信号レベルと一致する点
を検出して照射許可範囲を検出する。そして、照射許可
範囲において照射フラグ26をオン(Highレベル)
に設定する。尚、詳細は後述する。
【0023】また、CPU20は、以下に示す歪みゲー
ジ2又は気流トランスデューサ4から入力した呼吸信号
の異常を検出する判定を行い正常フラグ28のオン(H
ighレベル)/オフ(Lowレベル)を制御する。正
常フラグ28は、呼吸信号の異常が発生した場合に強制
的に放射線照射を禁止するためのもので、放射線照射は
照射フラグ26と正常フラグ28がともにオンの状態の
み可能となる。
【0024】ここで、呼吸信号の正常・異常の判定につ
いて説明する。呼吸信号の異常は主として検出系の異常
と患者の呼吸の異常とに大別される。検出系の異常を検
出するための判定を行う場合、CPU20は呼吸波形を
所定周期分入力し、これらの呼吸波形の平均を求める
(以下、この波形を現在の平均的呼吸波形と称す。)。
そして、上記メモリ24に記録した過去の呼吸波形との
差を求める。この差は、例えば、次式によって算出す
る。
【0025】
【数1】 ただし、f(t)は過去の呼吸波形、g(t)は現在の平均的呼
吸波形、Tは2つの呼吸波形f(t)、g(t)のうち短い方の
周期を示す。図5に示す斜線部の面積が差Sを示す。
【0026】このようにして求めた差Sが所定値より大
きい場合には、検出系の異常とみなし、正常フラグ28
をオフにして放射線照射を禁止する。例えば、歪みゲー
ジ2のテープの緩みや気流トランスデューサ4の管詰ま
り等による異常が発生した場合に、この判定により放射
線照射が禁止される。一方、患者の呼吸の異常を検出す
る判定を行う場合、CPU20は、上記現在の平均的呼
吸波形と現在の呼吸波形のサンプルリング値の差を求め
る。そして、図6に示すようにこの差が所定値(Vd
より大きい場合に、患者の呼吸の異常とみなし、正常フ
ラグ28をオフにして放射線照射を禁止する。例えば、
患者のしゃっくりやくしゃみ等の不安定な呼吸が発生し
た場合に、この判定により放射線照射が禁止される。
【0027】以上のように呼吸信号の正常・異常の判定
を行い、正常フラグ28のオン/オフを制御する。この
ソフトウェアによるCPU20の処理手順についてフロ
ーチャートを用いて説明する。図7はCPU20のメイ
ンの処理手順を示すフローチャートである。
【0028】CPU20は動作を開始すると、先ず動作
モードを”準備中”にする(ステップS2)。そして、
治療を行うか否かを判断し(ステップS4)治療を行わ
ない場合には処理を終了し、治療を開始する場合には、
掃引点と平均化する波形の数を入力部42から入力する
(ステップS6)。上述したように掃引点は、呼吸信号
における各周期の開始点を示し、平均化する波形の数
は、過去の呼吸波形を算出するための波形の数を示して
いる。
【0029】そして、上述したように過去の呼吸波形を
算出して表示部44にこの波形を表示し、オペレータの
指示によって入力部42から照射許可範囲を入力する
(ステップS8)。次に、以上の照射準備が完了したか
否かを判断し(ステップS10)、照射準備が完了して
いない場合には上記ステップS6からステップS8の処
理を繰り返し、照射準備が完了した場合には、歪みゲー
ジ2又は気流トランスデューサ4から現在の呼吸信号を
入力し、平均化した呼吸波形を算出する。そして、この
平均化した呼吸波形を過去の呼吸波形として記憶する
(ステップS12)。
【0030】過去の呼吸波形を算出した後、この過去の
呼吸波形から照射許可範囲における電圧の最大値(V
max )と最小値(Vmin )及び照射許可範囲の時間幅T
e を求め、これらの値に許容範囲を加えた値をそれぞれ
D/A変換器32、D/A変換器34及びタイマ30に
設定する(ステップS14)。以上の設定を行った後、
動作モードを”治療”に設定する(ステップS16)。
そして、治療の終了が指定されるまで以下に示す割り込
み処理を繰り返し実行する。もし、治療の終了が指定さ
れた場合にはステップS2に戻る。
【0031】次に上記割り込み処理について説明する。
図8はその割り込み処理の手順を示したフローチャート
である。割り込み処理が開始されると、まず歪みゲージ
2又は気流トランスデューサ4から呼吸信号をサンプリ
ングする(ステップS20)。そして、この入力した信
号レベルが異常値を示した場合には正常フラグ28をオ
フに設定し(ステップS22)、照射フラグを26をオ
フにする(ステップS25)。
【0032】正常値を示した場合には現在のサンプリン
グ点が掃引点か否かを判断する(ステップS26)。掃
引点の場合、先ずステップS28に移行して上述した検
出系の正常・異常の判定を行い、次に、ステップS38
に移行して患者の呼吸の正常・異常の判定を行う。一
方、掃引点でない場合には、スッテプS38に移行して
患者の呼吸の正常・異常の判定のみを行う。
【0033】まず、現在のサンプリング点が掃引点でな
い場合の処理について説明する。この場合、ステップS
38に移行し、まず、動作モードが”治療”か否かを判
断する。動作モードが”治療”でない場合、照射フラグ
26をオフにする(ステップS40)。一方、動作モー
ドが”治療”の場合には、上述したように現在の呼吸波
形のサンプリング値と現在の平均的呼吸波形との差が所
定値より大きいか否かを判断する(ステップS42)。
もし、この差が所定値より大きい場合には、正常フラグ
28をオフにし(ステップS24)、次いで照射フラグ
26をオフにする(ステップS25)。逆に差が所定値
以下の場合には、現在の呼吸波形のサンプリング点が照
射許可範囲内か否かを判断し(ステップS44)、照射
許可範囲内であれば照射フラグ26をオンにし(ステッ
プS46)、照射許可範囲外であれば照射フラグ26を
オフにする(ステップS25)。
【0034】次に、ステップS26において現在のサン
プリング点が掃引点の場合の処理について説明する。こ
の場合、ステップS28に移行し、上述したように現在
の平均的呼吸波形を算出する。そして、動作モードが”
治療”か否かを判断し(ステップS30)、動作モード
が”治療”でない場合、ステップS38に以降し、動作
モードが”治療”の場合には、上述したように現在の平
均的呼吸波形と過去の呼吸波形との差Sが所定値より大
きいか否かを判断する(ステップS32)。もし、大き
い場合には正常フラグ28をオフにし(ステップS2
4)、照射フラグ26をオフにする(ステップS2
5)。差Sが所定値以下の場合には、正常フラグ28を
オンにして、上述のステップS38に以降する。
【0035】以上のようにCPU20は照射フラグ26
と正常フラグ28のオン/オフを制御する。次に、ハー
ドウェアにより放射線照射の暴走を防止するタイマ30
と比較器38の動作について説明する。上述したように
タイマ30には、照射許可範囲の時間幅Te と許容範囲
t を加算した値がセットされる。タイマ30は図9に
示すようにANDゲート36の出力信号をゲートから入
力し、この信号がLowレベルからHighレベルにな
るとCPU20から入力した上記時間Te +Tt の期間
だけHighレベルを出力する。そして時間Te +Tt
が経過した後Lowレベルにリセットする。即ち、タイ
マ30は、CPU20の動作異常等により照射許可範囲
より許容範囲Ttを越えて放射線照射が行われるような
場合に、ANDゲート40にLowレベル信号を出力
し、ANDゲート40の出力信号を強制的にLowレベ
ルにして放射線照射を停止させる。
【0036】また、上述したように照射許可範囲におけ
る最大値Vmax と最小値Vmin に許容範囲Vt を加算又
は減算した値Vmax +Vt 及びVmin −Vt がCPU2
0からそれぞれD/A変換器32、34にセットされ
る。D/A変換器32、34はそれぞれVmax +Vt
びVmin −Vt のデジタル信号をアナログ信号に変換し
て比較器38に出力する。
【0037】比較器38は、歪みゲージ2から呼吸信号
を直接アナログ信号の状態で入力し、上記D/A変換器
32、34から入力したVmax +Vt 及びVmin −Vt
の信号レベル範囲内あるか否かを判定する。呼吸信号が
これらの信号レベル範囲内にある場合には、Highレ
ベル信号をANDゲート40に出力し、範囲外である場
合にはLowレベル信号をANDゲート40に出力す
る。即ち、比較器38は、呼吸信号が照射許可範囲にお
ける信号レベル範囲に許容範囲を加えた範囲を越えた場
合にCPU20の動作異常等により放射線照射が行われ
るのをハード的に防止する。
【0038】以上、照射同調装置は、ソフト的に制御さ
れる照射フラグ26及び正常フラグ28とハード的に制
御されるタイマ30及び比較器38の出力の論理積をA
NDゲート40で演算し、全て出力がHighレベルの
場合にのみ照射許可信号を出力するようにしている。こ
れにより、ソウトウェアによって動作するCPU20に
動作異常が発生した場合にも、ハードウェアによる処理
によって暴走的な放射線照射が防止される。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、不
安定な呼吸、検出系の異常、ソフトウェアの誤動作等が
発生した場合に、照射線照射を強制的に禁止し、放射線
照射の暴走を防止することができる。これにより、正常
組織の不必要な被曝線量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る放射線照射装置の一実施
の形態を示した構成図である。
【図2】図2は、本発明に係る放射線照射装置の呼吸同
調装置の一実施の形態を示した構成図である。
【図3】図3は、呼吸波形の照射許可範囲を示した説明
図である。
【図4】図4は、ハードウェアによるバックアップの設
定値を示した説明図である。
【図5】図5は、検出系の異常を判定する方法を示した
図である。
【図6】図6は、患者の呼吸の異常を判定する方法を示
した図である。
【図7】図7は、CPUのメイン処理の手順を示したフ
ローチャートである。
【図8】図8は、CPUの割り込み処理の手順を示した
フローチャートである。
【図9】図9は、タイマの動作を示したタイミングチャ
ートである。
【図10】図10は、歪みゲージの構成図である。
【図11】図11は、気流トランスデューサの構成図で
ある。
【符号の説明】
2…歪みゲージ 4…気流トランスデューサ 6…呼吸同調装置 8…電子ビーム制御装置 10…電子加速器 12…治療用ガントリ 14…治療台 20…CPU 22…A/D変換器 24…メモリ 26…照射フラグ 28…正常フラグ 30…タイマ 32…D/A変換器 34…D/A変換器 36…ANDゲート 38…比較器 40…ANDゲート 42…入力部 44…表示部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61N 5/10 A61N 5/01

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患部へ放射線を照射する前に予め安静時
    の呼吸波形を検出し、該安静時の呼吸波形において患部
    が静止する位相範囲を設定し、患部へ放射線を照射する
    際に、現在の呼吸波形を検出し、該現在の呼吸波形にお
    ける前記位相範囲に同調させて放射線を照射する放射線
    治療装置において、 前記安静時の呼吸波形と前記現在の呼吸波形のずれ量を
    算出する演算手段と、 前記ずれ量の1周期間の積算値が所定値以上の場合に、
    前記放射線の照射を禁止する放射線照射禁止手段と、 を有することを特徴とする放射線治療装置。
  2. 【請求項2】 患部へ放射線を照射する前に予め安静時
    の呼吸波形を検出し、該安静時の呼吸波形において患部
    が静止する位相範囲を設定し、患部へ放射線を照射する
    際に、現在の呼吸波形を検出し、該現在の呼吸波形にお
    ける前記位相範囲に同調させて放射線を照射する放射線
    治療装置において、 前記放射線を照射する位相範囲の時間幅を検出する検出
    手段と、 前記検出手段によって検出された時間幅又は該時間幅に
    所定の許容時間を付加した時間幅がセットされ、前記現
    在の呼吸波形における前記位相範囲の開始点を示す信号
    が入力されると、該入力時点から放射線の照射時間を計
    測し、該計測した照射時間が前記セットされた時間幅を
    越えると前記放射線の照射を強制的に禁止する照射禁止
    信号を出力するタイマと、 を有することを特徴とする放射線治療装置。
  3. 【請求項3】 患部へ放射線を照射する前に予め安静時
    の呼吸波形を検出し、該安静時の呼吸波形において患部
    が静止する位相範囲を設定し、患部へ放射線を照射する
    際に、現在の呼吸波形を検出し、該現在の呼吸波形にお
    ける前記位相範囲に同調させて放射線を照射する放射線
    治療装置において、 前記放射線を照射する位相範囲における安静時の呼吸波
    形の最大値と最小値を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された前記最大値と前記最小
    値に基づく上限値と下限値がセットされ、前記現在の呼
    吸波形の信号レベルと前記セットされた前記上限値と前
    記下限値とを比較し、前記現在の呼吸波形の信号レベル
    が前記上限値と前記下限値の範囲を越えると前記放射線
    の照射を強制的に禁止する照射禁止信号を出力する比較
    手段と、 を有することを特徴とする放射線治療装置。
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