JP2002537033A - イオンビーム治療システムにおけるビーム誘導点検方法 - Google Patents

イオンビーム治療システムにおけるビーム誘導点検方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はビーム誘導システム(6、8)の中に配置され、処置ビーム(11)をそれぞれ垂直および水平にかつ処置ビーム(11)に垂直に偏向するための垂直偏向手段(13)および水平偏向手段(14)を有し、それにより処置ビーム(11)が照射場所のアイソセンタ(10)まで偏向されかつ該アイソセンタ(10)を囲む特定の範囲が走査され、冗長手段が取り出しの冗長停止のために使用され、それらの機能が点検され、そしてビーム誘導中のビーム誘導二重極の接続および切断の能力の点検が実行されるイオンビーム治療システムのビーム誘導を点検する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特に重イオンで運転されるイオンビーム治療システムのビーム誘導点
検方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム治療システムは腫瘍の処置に好んで使用される。このようなシス
テムの利点は目標物体(ターゲット)の照射の際、イオンビーム・エネルギーの
大部分がターゲットに伝達されるが、健康な組織には極めて少量のエネルギーし
か伝達されないことである。従って患者を処置するのに比較的高い放射ドーズ量
を使用することができる。一方、X線はターゲットにも健康な組織にも等しくそ
のエネルギーを伝達し、従って健康上患者を保護するためには高ドーズ量の放射
線を使用することが出来ない。
【0003】 例えば米国特許明細書4,870,287により、陽子源から陽子ビームが創り出され
、その陽子を加速器によって種々の処置場所あるいは照射場所に配達出来るイオ
ンビーム治療システムが知られている。異なる角度から患者にイオンビームを照
射できるように患者寝台を有する回転架台が各処置場所には設けられている。患
者は回転架台内の固定された位置に空間的に位置付けされ、回転架台のアイソセ
ンタに置かれたターゲットに種々の照射角度で処置ビームをフォーカスするため
に回転架台が患者の体のまわりを回転する。加速器は線形加速器(LINAC)とい
わゆるシンクロトロン・リングから構成される。
【0004】 H.F. Weehuizen他の "CLOSED LOOP CONTROL OF A CYCLOTRON BEAM FOR PROTON
THERAPY, KEK Proceedings 97-17, January 1998" には陽子ビーム治療におけ
る陽子ビームの安定化法が提案されており、そこでは縦方向に互いに離れた二つ
の測定点において対応するビーム配達システムの中心線上に位置するように処置
ビームが能動的に制御される。第1測定点は一対の偏向磁石の間に位置し、マル
チ・ワイヤ・イオン化チャンバによって形成される。そのマルチワイヤ・イオン
化チャンバから配達されるビーム位置のビーム光路中心点に対する実際値に従っ
て、最初に述べた一対の偏向磁石の上流に配置された更なる偏向磁石によりPI制
御が行われる。第2測定点は前記アイソセンタのわずかに上流に位置し、四つの
四分円に分割されたイオン化チャンバによって形成される。そのイオン化チャン
バの実際の位置に従って再度PI制御が行われるが、それらの制御信号は最初に述
べた偏向磁石に向けられたものである。それらの制御法はビーム配達システムの
中心線の角度安定化と陽子ビームの横位置安定化をともに可能にすると言われて
いる。
【0005】 しかしながら重イオン照射、すなわち陽子より重いイオンによる照射が実行さ
れる場合大きくて重い装置が必要になり、そのため回転架台の使用を避け、その
代わり患者あるいは患者寝台を動かす傾向にある。それに相当する治療システム
は例えばE. Pedroniの "Beam Delivery, Proc. 1st Int. Symposium on Hadront
herapy, Como, Italy, October 18-21, 1993, page 434"に述べられている。そ
のようなシステムはかなりエキセントリックなシステムである。
【0006】 しかしながらアイソセンタ・システムは腫瘍学者に好まれており、以下のよう
な重イオンビーム治療システムが提案されている。すなわち処置場所では回転架
台が使用されるが処置ビームを各回転架台にその回転軸に沿って水平に配達し、
ターゲットの照射に対してはビームを先ず回転軸から離れるように方向付けし、
その後アイソセンタにおいて再び回転軸に交差するように適当な磁石と光学系の
配置により誘導することにより回転架台の半径を小さくすることが出来る。
【0007】 ターゲットの照射に対してはグリッド・スキャナが備えられており、それは垂
直偏向手段および水平偏向手段で構成され、そのそれぞれが処置ビームをビーム
軸に対して垂直に偏向し、それによりターゲットを囲む領域が処置ビームにより
走査される。そのようなシステムは本質的には回転架台の一つの平面内のみのビ
ーム誘導を提供する。
【0008】 グリッド・スキャナによる照射はイオンビーム治療システムの統括制御システ
ムにより被照射、あるいは被処置患者に従って自動的に計算される放射ドーズ量
・データの助けを借りて実行される。イオンビーム治療システムにおいては高度
の運転安全性と処置ビームに関する高度の運転安定性が常に必要であるので、前
述の重イオンビーム治療システムにおいてはグリッド・スキャナによって配達さ
れる処置ビームを監視するための監視装置が備えられている。この監視装置は上
述の磁石配置の最終偏向磁石とアイソセンタの間に配置され、粒子流を監視する
イオン化チャンバとビーム位置とビーム幅を監視するマルチ・ワイヤ・チャンバ
とで構成することが出来る。
【0009】 医用電子加速器の運転においては安全性のため種々のDIN標準を遵守しなくて
はならない。これらの標準は一方では検査試験、すなわち運転開始可否の検査に
関連し、他方ではシステムの一貫性試験、すなわち運転安定性の試験に関連する
。イオンビーム治療システム、特に重イオンビーム治療システムに対しては、そ
のようなシステム専用に開発されたその種の安全標準はまだ知られていないが、
出来るだけ高度な運転安全性と運転安定性に対する要求がイオンビーム治療シス
テムにおいてもやはり存在する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は特にビーム誘導に関する運転安全性と運転安定性を改善
するためにイオンビーム治療システムのビーム誘導を点検する方法を提案するこ
とにある。同時にこの方法は特に重イオンに用いるのに適しているものとする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題は本発明に従って、請求項1の特徴をもつ方法によって解決される。
従属する各請求項は本発明の好ましくかつ有利な実施例を定義している。
【0012】 本発明によれば少なくとも一つのイオン源、一つの加速器および一つのビーム
誘導システムを有するイオンビーム治療システムが運転され、ビーム誘導が点検
される。その目的のためにビーム取り出しの冗長停止のための冗長手段が用いら
れる。これらの冗長手段の機能性が点検される。ビーム誘導中のビーム誘導ニ重
極の接続・切断能力の点検が実行される。
【0013】 処置場所の上流にある処置ビームの誘導を点検することはイオンビーム治療シ
ステムの安全性にとって重要である。加速器から先ず始めると、停止要求がある
場合に取り出し停止の実行が確実にされなければならない。停止要求によって処
置ビームが停止されなかったなら、その事実が統括制御システムおよび安全シス
テムにより強度測定手段を用いて確認され、別個に設けられた冗長チャンネルを
経由して再度要求される。 この第2の要求は高エネルギー・ビーム誘導チャンネルの対応する偏向ニ重極
に対して作用する。この取り出しの冗長停止の機能性を点検するために第1の取
り出し停止に設けられた警告通信線が人為的に中断される。その場合、前述の第
2の取り出し停止は自動的にトリガーがかけられていなければならず、上述の取
り出しの通常停止に対する試験に類似して試験することが出来る。もし10ms以内
に取り出し停止が起こらなかったら適当な調整が必要である。一貫性を点検する
ために照射手順の各ブロックに優先してこのような試験が実行出来る。
【0014】 高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6に配置された二重極の接続、切断操作
は更なる試験により試験できる。患者の安全上、照射に先立つ(加速器をブロッ
クした後の)高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6中の最後の二つの偏向磁石
の切断は、これらの磁石に対する電力供給ユニットへの特別なケーブル接続を通
じて技術統括制御室からのみ作動出来る。このような切断の結果、照射場所への
ビーム供給は停止される。これらの磁石の接続は特別の信号を通じて技術統括制
御室からのみ実行出来、通常のように加速器の主統括制御室からは実行出来ない
。この接続、切断操作が試験されるのと同時に、対応する接続、中断が試験され
る。一貫性を点検するために、この試験は照射手順の各ブロックに優先して実行
される。
【0015】 ファントムの複数の測定点に対して放射ドーズ量の計算値を点検することを特
に提案する。全ての測定点に対する放射ドーズ量の計算値と実測値のズレの平均
が予め決められた第1の許容値を超えない場合、かつ個々の測定点のそれぞれに
対する放射ドーズ量の計算値と実測値のズレが予め決められた第2の許容値を超
えない場合、放射ドーズ量・データの計算精度が適切であることが推測される。
第1の許容値は±5%であり、第2の許容値は±7%である。
【0016】 位置決め時間までに処置場所における幾何学的構造の正しい伝達を点検し、か
つイオンビーム治療システムの結像装置の計画パラメータを点検するためにデジ
タル復元像、特にX線復元像がファントムから計算でき、この復元像は起こりう
るズレを確認するためにファントムから創られたX線像と比較される。
【0017】 本発明はイオンビーム治療システムの運転安定性と運転安全性において明白な
改善を可能にし、イオンビーム治療システムの検査試験および/または一貫性試
験という意味において実行し得る個々の点検態様を有する点検計画を定める。こ
のことは特に照射計画に関連し、その過程では、イオンビーム治療システムにお
いて被照射あるいは被処置患者に従って放射ドーズ量・データが自動的に計算さ
れる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は好ましい実施例を用いて添付図を参照しながら以下に説明される。 図1は本イオンビーム治療システムに用いられる加速器の簡略化された原理図
である。図2は本イオンビーム治療システムに用いられる回転架台の図である。
【0019】 本発明によるイオンビーム治療システムは一般的には医療区域と加速器区域に
分離された病院の建物において使用される。患者の処置のために複数の処置場所
が設けられている。イオンビーム治療システムの統括制御システムは複数の統括
制御室で構成され、技術統括制御室が個々の処置場所に対して設けられ、主統括
室が加速器に対して設けられる。ドーズ量測定あるいは加速器の保守のための研
究室、あるいはPET装置(陽電子放射トモグラフ)が前記建物に付属している。
さらにエネルギー供給装置(加速器および照射システム専用の)および冷却装置
が設けられる。適切なシールド機能を確実にするために個々の処置室は例えば厚
さ2mのコンクリートで出来た厚い壁と天井で囲まれる。
【0020】 イオンビーム治療システムの基本構造は本質的には本発明の課題ではないので
、ここでは簡単な説明のみ行う。
【0021】 イオンビーム治療システムは前述の加速器とともに図1に簡略化された形式で
示される注入システムで構成される。
【0022】 注入システムは放射線がどの場合にも分光磁石と四重極を配置した低エネルギ
ー・ビーム誘導チャンネルを経由して放射線を誘導する切り替え磁石に供給され
、なかでも、更なる四重極配置とパルス形成用に設けられたチョッパ配置を経由
して線形加速器2(LINAC)に供給される。
【0023】 本実施例では特に12C+2イオンが用いられるものとするが、これは加速器2とシ
ンクロトロン・リング5の間にあるビーム誘導装置中では裸にされ12C+6となる。
その目的のためにストリッパ3が線形加速器2の下流に設けられる。その物理学的
、生物学的性質により、これらの炭素イオンは腫瘍の処置において非常に有効で
あり、高い物理学的選択性と高い生物学的有効性という利点を有し、さらに陽電
子放射トモグラフ(PET)の助けを借りれば照射検証の可能性をも提供すること
が分かった。炭素イオンを適当に選択すればブラッグ曲線の台地領域では低く、
ブラッグピーク領域では高いというように生物学的有効性を制御することが出来
る。それにより、周りの健康組織に対するドーズ量を最小にしつつ比較的高ドー
ズ量でターゲットあるいは腫瘍を処置することができる。
【0024】 所望のイオンタイプを専用に使用および加速することを確実にするために、存
在するビームの電荷スペクトルが高電荷注入システムにおいて記録されかつ評価
される。記録された電荷スペクトルを基準スペクトルと比較することにより不所
望のイオンあるいは異常を検知出来、適切な処置が施される。この点検は例えば
イオン源1の初期化ごとに実行される。線形加速器2はそれに供給されるイオンの
初期加速に使用され、これらのイオンは注入ライン4によりシンクロトロン5に配
達される。注入ライン4は既述のストリッパ3に加えて注入パルスを正確に整形す
るための更なるチョッパ配置、電荷分析用磁器二重極、放射線をシンクロトロン
5の受線キャパシティーに適合させるための四重極等で構成される。
【0025】 なかでもイオン源1、低エネルギー・ビーム誘導チャンネル、線形加速器2(L
INAC)、ストリッパ3および注入ライン4で構成される注入システムは全般的に所
望の粒子をもつイオンビームを発生および分析し、イオンビームの汚染を監視し
、イオンビーム強度を制御し、イオンを特定の注入エネルギーまで加速し、そし
てシンクロトロン・リング5に注入されるパルスのパルス長さを決定する役割を
もっている。
【0026】 シンクロトロン・リング5はそれに供給されるイオンを決められたエネルギー
まで最終加速する役目をし、例えば複数の偏向磁石、四重極および六重極で構成
される。図1に示す実施例の場合、例えばそれぞれが60°の偏向角をもつ六つの
偏向磁石が設けられている。また、冷却手段(不図示)がシンクロトロン5の内
側に配置されている。注入サイクルの繰り返しにより注入イオンが数MeV/u領域
のエネルギーから例えば400MeV/u以上のエネルギーまで加速される。そのように
加速された処置ビームは高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6を通じてシンク
ロトロンの特定の点から取り出され、個々の処置場所に配達される。
【0027】 処置場所における水平および垂直方向のビーム広がりは一般的には可変である
けれども、理想的な対称な安定したビーム形状に対する要求に配慮してビーム誘
導チャンネル中のビーム光学系が適切に調整される。
【0028】 高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6は四重極レンズ、偏向磁石、ビーム分
析装置等で構成される。 さらに、更なるチョッパがシンクロトロン5の取り出し点から下流に配置出来
、これは緊急時にビーム供給を中断するのに用いられる。さらに、シンクロトロ
ン5から処置ビームを分離する役割をする取り出し手順の日常的中断器を各グリ
ッド・スキャン部の後に設けることが出来る。
【0029】 図2は回転架台8の一つの斜視図で、これは処置ビームが前述の高エネルギー・
ビーム誘導チャンネル6を通じて配達される処置場所のひとつに設けられる。回
転架台8は特定の回転軸のまわりに回転し、被処置患者は患者寝台9の上に局部的
に決まった方向に向いてかつアライメントされて横たわる。そのような配置にお
いては患者の体の被処置部位は処置ビームのアイソセンタ10に置かれるが、アイ
ソセンタは後に詳述するグリッド・スキャナの中心ビーム11と患者寝台9の回転
軸との交点として定義される。
【0030】 図2から分かるように、高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6は処置ビームが
回転架台8に入射した後、一つの面内で数回偏向されるように構築される。その
目的で複数の四重極レンズ12および二重極磁石7が設けられ、最初の二つの二重
極磁石7は例えば42°の同一の偏向角を有し、互いに対向して配置され、一方最
後の二つの二重極磁石7は例えば90°の偏向角を有し、それにより処置ビーム11
が回転架台8に入射した後、回転架台8の回転軸から横方向に先ず偏向され、それ
から回転架台8の回転軸に平行に誘導され、それにより、引き続き処置ビームが
患者寝台9に対して90°の角度をなしてビーム出口開口を経由して最後の偏向磁
石7を射出する。
【0031】 図2に示す実施例では本イオンビーム治療システムに設けられたグリッド・ス
キャナ配置が最終四重極レンズ12と回転架台8の最終偏向磁石7の間に配置され、
少なくとも一つの水平グリッド・スキャナ磁石13と少なくとも一つの垂直グリッ
ド・スキャナ磁石14で構成される。グリッド・スキャナ磁石13および14はそれぞ
れイオンビーム11をビーム軸11に対して垂直に、水平方向あるいは鉛直方向に偏
向し、それにより、そのように偏向されたイオンビーム11が最終偏向磁石7を射
出した後10を囲む特定領域を予め決められた処置計画に従って走査する。最終四
重極磁石12と最終偏向磁石7の間にグリッド・スキャナ磁石13、14を配置したた
めにアイソセンタ10におけるビームの大きさおよびビーム分散の制御(後で詳述
)において高度のフレキシビリティーが達成できる。
【0032】 グリッド・スキャナ磁石13、14はイオンビーム治療システムの全統括制御系の
一要素である制御装置(不図示)によって制御される。最終偏向磁石7のビーム
出口開口とアイソセンタ10の間の領域には処置ビーム11を監視する監視手段が設
けられる。例えばビーム位置、ビーム形状および粒子流を記録および制御するた
めに設けられたこれらの監視手段は後で詳しく説明する。
【0033】 前にすでに述べたように、さらに照射手順を統括するために陽電子放射トモグ
ラフ(PET)を設けることが出来、その画像記録器(カメラ)はビーム内の位置
に位置決めされる。陽電子放射トモグラフは好ましくは処置あるいは照射中に実
行される。処置ビームが組織に当たると陽電子を放射する同位元素が一次イオン
から生じる。単に一つあるいは二つの中性子を失う結果として一次イオンとは異
なるそれら同位元素のいくつかは対応する一次イオンとほとんど同じ領域の中で
停止する。照射手順を統括するために、いわゆる陽電子エミッタの前記停止点が
陽電子放射トモグラフによって確認される。
【0034】 上述のイオンビーム治療システムのために、この治療システムの重要な特徴を
点検しかつ制御するための後で詳述する広範囲の点検システムが開発されてきた
【0035】 点検システムの最初の部分は処置ビーム11の発生に関連する。
【0036】 その前にすでに述べたようにイオンタイプの検査の他に処置ビームの放射エネ
ルギーが監視される。特定の治療に必要な放射エネルギーを固守する必要がある
のでこのことは必要条件である。その目的のために図2に示される監視手段は個
々の処置場所のアイソセンタに配置されるべき吸収体イオン化チャンバで構成さ
れる。吸収体イオン化チャンバ・システムは治療試験サイクルの間に活性化され
た数種の選択されたエネルギー準位に対して処置場所におけるブラッグ・ピーク
位置を測定し、測定されたブラッグ・ピークの位置から瞬間の放射エネルギーが
導き出される。ブラッグ・ピークの位置を決定するためにブラッグ曲線が細かい
ピッチで測定される。 もし試験の結果、ブラッグ・ピークが所望の位置から0.5mm以上離れていれ
ば調整が必要であろう。一貫性を試験するために照射手順の各ブロックに優先し
て前記の点検手順を実行することが出来る。
【0037】 処置ビームの検査に関する更なる詳細点はゆっくりと取り出された処置ビーム
の照射あるいは処置場所における強度レベルの監視に関連する。
【0038】 グリッド・スキャナの動きには限界があるので偏向処置ビームの走査速度には
上限があり、その限界を決める要素は磁石電流供給装置の最大電流増加速度であ
る。処置ビームの走査速度はビームの個々のエネルギーと計画された粒子範囲に
依存する。照射中に最大走査速度に達しないことを確実にするために、シンクロ
トロン5から取り出される粒子率が実質的に所望値を超えることは許されない。
【0039】 一方、この率がその値よりも目だって小さい場合は全照射時間が延長され、統
括制御および監視システムが非常に小さな入力電流の範囲で運転され、これはビ
ーム偏向精度に悪影響を与え得る。従って本治療システムにおいてはシンクロト
ロンにおける粒子強度の測定およびプロトコルは高強度域で行なわれ、照射場所
に配達される粒子率の測定および記録は複数のエネルギーに対する全ての強度レ
ベルに対して数分間行なわれる。加速器から照射場所に供給される粒子率はシン
クロトロン5からの取り出しあたり2×106と2×108の間である。粒子率の予め決
められた所望値からのズレは最大その値の30%増、最小その値の50%減でもよい。
もしそれらの限界値を逸脱したら適当な調整が必要である。治療システムの一貫
性を点検するためにそのような検査が例えば毎日実行される。
【0040】 エネルギー変動、強度変動および焦点変動の同様な依存性は加速器、照射計画
およびグリッド・スキャン・プログラミングに対するデータ供給の基本とみなさ
れなければならない。そのような場合であることを確実にするために、最終治療
プログラミングの後に加速器指向で創り出されたデータ入力はグリッド・スキャ
ン・プログラミングおよび照射計画に対して用いられるデータ入力と比較される
べきである。そのようなデータ入力からのズレは許されない。一貫性を点検する
ために、そのような点検は照射手順の各ブロックに優先して実行されるべきであ
る。
【0041】 照射の間、治療に必要な加速器区域は意識的なあるいは無意識の誤設定を避け
るために(外部)干渉に対して封鎖される。それと同時にあらゆる構成要素は運
転状態に作動され、例えばEPROMSのようなメモリーに専らファイルされた装置の
所望の数値データがアクセスされる。干渉が存在する場合に加速器を封鎖する機
能は試験加速器および治療加速器の両方を包含する「スーパー・サイクル」を立
ち上げることにより点検出来る。例えば(後で詳述する)プロファイル・グリッ
ド、発光ターゲットおよびイオン化チャンバのような監視手段あるいは検知器は
回転架台8用の高エネルギー・ビーム誘導装置6の中に移動され、治療用加速器の
高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6およびシンクロトロン5のビームに影響す
る要素は作動停止される。 そのあと加速器の封鎖が作動され、全ての試験加速器が作動停止され、一方で
は治療加速器が作動される。さらに前に作動停止されていた全ての構成要素が治
療加速器のために作動され、挿入されたプロファイル・グリッド、発光ターゲッ
トおよびイオン化チャンバが再度取り出される。 続いてスイッチオフ命令が個々の磁石に送られ、調整命令がビーム誘導診断要
素に送られるが、通常、これらの命令は加速器の封鎖によって如何なる影響も受
けることを許されない。そうでない場合は誤りが存在することとなり、これは適
宜に訂正されなければならない。この点検は一貫性を点検するために照射手順の
各ブロックに優先して実行し得る。
【0042】 安全上の理由でシンクロトロン5からの治療ビーム取り出しは治療システムの
インターロック・ユニットからの適当な信号の後1ms以内で停止可能でなければ
ならない。これはシンクロトロン5の中にある特殊な四重極を急速にスイッチオ
フして行われる。統括制御および安全システムによるビーム停止要求から照射場
所でビームがなくなるまでの時間は、一定のエネルギーで照射されるべき領域に
対応する一連の等エネルギー・レベルの間に変化が生じた場合のグリッド走査の
運転にとっても、また誤動作の場合の起こり得る緊急遮断にとっても極めて重要
である。従って総合時間、つまり要求に対する反応時間とビーム停止に対する反
応時間の両者を測定する試験が準備されている。その目的で統括制御システムは
等エネルギー・レベルの終了を模す適当な信号を発生するか、あるいはインター
ロック条件すなわち緊急遮断の条件が創り出される。そのあと停止後の粒子数が
統括制御システムにより測定されるが、停止後1msの数が104個/sより大きくなる
ことは許されない。さらに統括制御システムの前述の測定を点検するために、治
療システムの技術統括制御室の決まった位置に備え付けられた蓄積オシログラフ
およびパルス発生器を使用してイオン化チャンバの電流・電圧変換器の出力信号
を評価する測定が実行される。この第2の測定においても停止後1msには如何なる
ビームも検知されてはならない。停止中に以下の時間点検が次々となされなけれ
ばならない。すなわち取り出し開始時間、取り出し中間時間、取り出し終了時間
および取り出し後の時間である。点検は一貫性点検として毎日実行されるべきで
ある。
【0043】 各照射手順の最後に、加速器については重要な加速器要素の照射手順中の設定
およびビーム診断測定結果の抜粋をともに記録するプロトコルを作成する必要が
ある。プロトコル機能とプロトコル内容を試験するために基準の治療サイクルを
作動させ、プロトコル・プログラムを呼び出すことを提案する。プロトコル・プ
ログラムによって作成されたプロトコル・データは次に予測値と比較出来るが、
プロトコルが不完全な場合やプロトコルされた装置の誤りが存在する場合には調
整が必要である。一貫性を点検するために、この点検手順が照射手順の各ブロッ
クに優先して実行される。
【0044】 点検システムの更なる部分は照射場所におけるビーム誘導の点検に関連する。
【0045】 その点検部分の第1の態様によれば、治療ビームのゼロ位置が監視される。グ
リッド・スキャナ磁石13、14による治療ビーム11の偏向後、アイソセンタ10にお
いてビームを正確に位置決めすることを確実にするために、照射場所へのビーム
誘導装置の最終部における治療ビーム11の軸方向の位置は総エネルギーおよび焦
点範囲に関して点検されなければならない。その目的のためにグリッド・スキャ
ナ磁石13、14の下流かつビーム出口窓にあるビーム光路中にプロファイル・グリ
ッド16が移動され、全エネルギー範囲および全焦点範囲にわたって試験サイクル
が創りだされ、その過程でプロファイル・グリッドが個々に評価され、その手順
中に記録されたビーム・パラメータがプロトコルされる。ビーム出口窓に配置さ
れたプロファイル・グリッドが測定される時は、その上流に配置されたプロファ
イル・グリッド16は取り外さなくてはならない。プロファイル・グリッドによっ
て送達されたビーム・パラメータを評価することにより水平、垂直両方向のビー
ム位置およびビーム角度を決定することが出来る。プロファイル・グリッドのビ
ーム位置からアイソセンタ10にあると期待される処置ビームの位置が決定され、
次にプロトコルが点検される。もしアイソセンタ10に対して所望のビーム半値幅
の±25%の位置誤差が決定されたなら、適当な調整が実行される。一貫性を点検
するためにこの試験は毎日実行し得る。
【0046】 本点検部分の更なる態様によれば照射場所における処置ビームの絶対ビーム位
置および位置安定性が点検される。絶対ビーム位置の固守は処置あるいは照射計
画の実行に対する必要条件である。絶対位置は従って統括制御システムの位置感
応検知器を用いて測定される。照射場所のアイソセンタにおける処置ビームの相
対的位置安定性は照射計画を実行し得る精度を決定する、処置ビームの位置は照
射手順中、オンラインで、すなわち連続的に測定および点検される。照射計画に
より予め決められた許容値内の所望位置からのズレがあった場合は照射が中断さ
れるか適当な調整が行われる。各位置感応検知器は個別に点検される。
【0047】 この点検はプロファイル・グリッドおよび例えばマルチ・ワイヤ・チャンバの
ような位置感応検知器を用いて実行される。
【0048】 プロファイル・グリッドが用いられる場合、アイソセンタ10内の絶対ビーム位
置は発光ターゲットあるいはアイソセンタ位置に置かれたフィルムによって点検
される。この点検手順においてレーザ十字により発光ターゲット上あるいはフィ
ルム上に可視化されたアイソセンタを用いてプロファイル・グリッドの位置が調
整される。グリッド・スキャナ磁石13、14により処置ビーム11はアイソセンタ10
の中に静的に偏向されプロファイル・グリッド測定によって得られた位置座標が
予め決められた所望値と比較される。これは例えば規則的な間隔で、例えばエネ
ルギー・レベルの十分の一ごとに実行される。
【0049】 マルチ・ワイヤ・チャンバがビームのオンライン試験あるいは制御に使用され
る場合、二つのマルチ・ワイヤ・チャンバがアイソセンタ10の上流約970mmおよ
び790mmの距離に置かれ、アイソセンタ10を通って伸びている中心ビームがマル
チ・ワイヤ・チャンバの中心を通って垂直に抜けるようにレーザビームによりア
ライメントされる。グリッド・スキャナ磁石13、14によりビームは静的に例えば
五つの異なったエネルギーで照射領域内の五つの異なった各位置(つまり上下か
つ各場合左右に、それと中心)上下の中に偏向される。設定位置が統括制御シス
テムにより測定され、所望値と比較される。
【0050】 マルチ・ワイヤ・チャンバはアイソセンタの上流の異なる距離に置かれるので
二つのマルチ・ワイヤ・チャンバ内の放射場の射影は異なる係数で縮小される。
ビーム幾何学の法則と放射法則を適用して以下の縮小係数が得られる。
【0051】 アイソセンタから970mm上流のマルチ・ワイヤ・チャンバ X座標:縮小係数0.890 Y座標:縮小係数0.876
【0052】アイソセンタから790mm上流のマルチ・ワイヤ・チャンバ X座標:縮小係数0.910 Y座標:縮小係数0.899
【0053】 マルチ・ワイヤ・チャンバにより点検された絶対ビーム位
置に優先して、マルチ・ワイヤ・チャンバの絶対位置の較正が実行されるべきで
ある。その目的のためにマルチ・ワイヤ・チャンバの位置をアライメントおよび
固定した後、上記のレーザ十字によって絶対位置決めされたフィルムが五つの位
置で照射される。フィルムによって確認されたゼロ点はマルチ・ワイヤ・チャン
バから計算されたそれと比較される。従ってその差あるいはズレは位置を計算す
るための補正オフセット値を与える。これらのオフセット値は所望位置の値に盛
り込まれ、5点全ての絶対位置がお互いに比較される。
【0054】 そのように較正されたマルチ・ワイヤ・チャンバを使用して絶対ビーム位置が
点検され、そのように確認された位置の差がビーム・プロファイルの半値幅の最
大25%に相当するように制御が実行される。ビーム・プロファイルの半値幅に相
対的なこの調整閾値は、照射計画の全ての幾何学的パラメータがこの半値幅を尺
度としており、詳細には患者の手術に必要な発生粒子範囲の良品質が達成される
ので実用的であるということが分かった。アイソセンタ中にプロファイル・グリ
ッドをさらに設置することは毎日の運転にとっては非常に費用がかかるので、一
貫性点検を実行するためには上記のマルチ・ワイヤ・チャンバのみが使用される
べきである。
【0055】 本点検部分の更なる態様は絶対ビーム・プロファイル幅と時間的安定性の監視
と制御で構成される。統括制御システムのパルス中央制御による要求に従って加
速器によって配達されるビーム焦点は固守する必要がある。というのは処置ある
いは照射計画がこれらの値を基にしているからである。その目的のためにアイソ
センタ10における絶対ビーム・プロファイル幅がプロファイル・グリッドの助け
を借りて点検され、レーザ十字により発光ターゲット上あるいはフィルム上に可
視化されたアイソセンタに対してプロファイル・ガイドの位置が調整される。処
置ビームはグリッド・スキャナ・磁石13、14によって静的にアイソセンタの中に
偏向され、これは例えばエネルギー・レベルのおよそ十分の一毎に実行すること
が出来る。プロファイル・グリッド測定により得られたビーム幅は予め決められ
た所望値と比較され、ビーム幅の予め決められた所望値から最大50%のズレが観
測されるように制御が実行される。これは特に約200MeV/uのエネルギー範囲に適
用される。
【0056】 一方、イオンビーム治療システムの一貫性の点検はそれぞれアイソセンタ10の
上流970mmおよび790mmの距離にある既述のマルチ・ワイヤ・チャンバを用いて実
行することが出来る。実際の点検作業の前に二つのマルチ・ワイヤ・チャンバの
絶対幅測定の較正が実行される。その手順においてはフィルムが水平および垂直
の縞で照射され、各ビームがシンクロトロンからの固定焦点での取り出しによっ
て発生される。選択しうる焦点にもよるが、例えば七つのビームがそのようにし
て発生出来る。照射されたフィルムによって確認されたビーム幅はそれから補正
オフセット値を得るためにマルチ・ワイヤ・チャンバにより測定されたビーム幅
と比較されるが、このオフセット値は所望値にやはり盛り込むことが出来る。次
にこのように較正されたマルチ・ワイヤ・チャンバにより統括制御システムと連
携してビーム・プロファイルの半値幅およびその時間的一貫性あるいは安定性が
測定されかつ監視されるが、これは選択し得る焦点のそれぞれに対して特に異な
るエネルギーと異なる強度で実行される。
【0057】 ビーム位置の間隔は照射計画の点からは半値幅の33%に設定されるので、絶対
ビーム幅の測定における調整閾値が絶対ビーム位置の測定と比較して前述のよう
に半値幅の20%から50%に増加したことは均質性に対する必要条件とは矛盾しない
【0058】 通常、処置ビームの分析および変調用の二、三の要素、例えばビーム出口窓、
検知器あるいはリップル・フィルタがアイソセンタの上流に置かれる。これらの
要素は処置ビームの散乱を引き起こし、これはビームエネルギーが低下するにつ
れ顕著に増加する。そのため、物理学的理由により低エネルギー領域(エネルギ
ー<200MeV)においては本来要求されたビーム幅を固守することは不可能か、あ
るいは困難を伴ってのみ可能である。その場合、上限の許容値を超える結果とな
り、従ってその効果を照射計画に盛り込む必要がある。
【0059】 この点検部分の更なる態様は処置ビーム中の粒子数を監視すること、すなわち
粒子数の変動を監視することに関連する。粒子数測定に対する測定範囲が余り大
きくならないように加速器により配達される処置ビームの強度は一定の許容限界
内でのみ変動すべきである。今の場合、処置ビームの強度はイオン化チャンバを
用いて統括制御システムの測定装置と連携して測定し、粒子数は300μsecの時間
間隔にわたって平均することを提案する。調整をトリガーしないためには、その
とき測定される粒子数がそれ以前に確認された平均値の最大5倍に相当してもこ
の時間間隔内では許容される。このような段階を踏むことによりより信頼性のあ
る測定範囲が選択でき、それにより例えば以前に計算された平均値より10倍高い
粒子数でもやはり正しく測定出来る。もしもっと高い粒子数が発生したら警告が
トリガーされ、既述のインターロックがビームのスイッチオフをトリガーする。
しかしこの点検態様は検知器の予備設定にのみ関係し、エネルギー・ドーズ量等
への直接の影響がないということに注意しなければならない。以前定められた調
整閾値を顕著に超える粒子数変動があった場合でも、後述の粒子範囲の均質性は
決定的な品質基準として十分であろう。
【0060】 最後に、照射場所における信頼性のある、かつ安定したビーム誘導に関しては
、ビーム誘導装置に置かれた如何なる物体も照射場所のビーム品質に悪影響を与
えるので高エネルギー・ビーム誘導チャンネル6の最終偏向磁石と回転架台8の間
にある全ての可動要素の所望位置が定期的に点検されるべきである。従ってビー
ム光路中にはビーム誘導装置の可動要素が何もないことが保証されなければなら
ない。そのためそれらはそれぞれの可動要素リミットスイッチに接続され、その
状態を統括制御システムにより自動的かつ別個に点検することが出来る。一貫性
を点検するために、これは照射手順の各ブロックに優先して繰り返される。
【0061】 点検システムの更なる部分はイオン治療システムの照射制御ユニットに関係す
る特徴を点検することに関連する。
【0062】 治療システムを統括あるいは監視するシステムの前記イオン化チャンバの中で
発生した電荷は粒子数の決定に役立つが、イオン化チャンバ・ガスの圧力と温度
に依存し、従ってこれらの変数は全て照射の間監視され、プロトコルされなけれ
ばならない。イオン化チャンバ・ガスの圧力と温度は電気センサーにより測定さ
れ、測定値はおよそ1分に1回統括制御システムにより記録され、入力されている
較正係数を用いて絶対単位(hPおよび℃)に変換され、デジタル表示される。動
作中の測定値のトレンドはトレンド・ダイアグラムに図で示すことが出来る。セ
ンサーは基準測定装置により較正される。イオン化チャンバに設置されたセンサ
ーの較正は各治療照射手順に優先して繰り返されるべきである。さらに監視シス
テムのある場所の気圧と室温が絶対較正された装置により測定され、統括制御シ
ステムにより記録され、やはり各照射手順においてプロトコルされる。それによ
り、イオン化チャンバを(毎日)点検するために気圧と室温の絶対値が基準測定
装置により直接読み取られ、統括制御システムにより表示された値と比較され、
プロトコルされる。監視システムの日常較正に登録された測定値はその手順にお
ける基準値として役立つ。もし20hPあるいは5℃のズレがあれば統括制御システ
ムにより警告がトリガーされる。
【0063】 さらにイオンビーム治療システムのコンピュータへのプログラムおよびデータ
セットの読み込みが点検されなければならない。システムのシーケンス制御器に
患者の照射に必要なデータを正しく読み込むことが出来るためにこれは必要であ
る。全てのデータが正しい場合にのみ患者の照射を開始してよい。そのために統
括制御システムのサーバー・コンピュータにある特別なプログラムを用いてプロ
グラムとデータが制御コンピュータの個々のプロセッサーに書き込まれ、読み返
されて個々のメモリーに保存されたプログラムおよびデータと比較されるが、そ
のようなプログラムの点検は各照射手順に優先して自動的に遂行される。再読み
込みされたデータが統括制御システムのデータ・メモリーに保存されたデータに
正確に対応する場合のみ、安全に制御された状態から出発できる。ズレが存在す
る場合は警告信号が発せられ、照射手順を防止する役目をする前述のインターロ
ック・ユニットが解除出来なくなる。
【0064】 更なる点検の態様はグリッド・スキャナの偏向磁石13、14に対する電流の接続
に関連する。それらの偏向磁石の電流値が磁石供給装置に設定された特定の所望
値、すなわち値と時間両者に関して特定の許容限界内の値に達していることに注
意しなければならない。そのために磁石供給装置に電流値を設定してから適当な
安定磁石電流に達するまでの時間が異なる電流値に対して測定される。磁石電流
設定値からのズレに関しては許容出来る最大電流精度は0.3Aである。2Aの電流変
化が存在した場合に許容出来る最大調整時間はx方向において175μs、y方向にお
いて325μsである。これらの許容値が固守されないなら照射は停止されなければ
ならない。一貫性を点検するために、この試験は照射手順の各ブロックに優先し
て実行することが出来る。
【0065】 最後に停止条件が生じたときに活性化された照射点の数を永久に蓄積されてい
ることが保証されなければならない。つまり電力消失に対して保護されなければ
ならない。これにより後で授権者によって照射が許可された時点での再開が可能
になる。このように実施された安全機能の機能性は統括制御システムに特定の照
射あるいは処置計画を読み込ませることにより、また照射をしないで、つまりそ
れをシミュレートして実行することにより点検できる。特定の照射場所において
はシーケンス制御器の電圧供給が切られ、システムを再開後、最終照射場所が読
み出され、電圧供給がオフにされた時の照射場所と比較される。もし二つの読み
が合致しなければ適当な調整が実行される。一貫性を点検するためにこの検査は
照射手順の各ブロックに優先して実行される。
【0066】 点検システムの更なる部分はイオンビーム治療システムの既に前述のインター
ロック・ユニットの機能性を点検することに関係する。
【0067】 それには例えば、インターロック事象あるいはインターロック条件が存在する
時、システムの緊急遮断をトリガーするための、安全性の立場上関連する全ての
装置パラメータが点検されなければならない。処置ビーム11の遮断はインターロ
ック事象が検知された場合のみ実行出来る。従ってインターロック事象を導き得
る全ての原因が試験において個々にシミュレートされなければならないし、イン
ターロックのトリガー、すなわち処置ビーム11を結果的に緊急遮断するインター
ロック・ユニットによる信号発生が点検されなければならない。運転中インター
ロック・ユニットは例えばビーム誘導装置中の可動要素の上述のリミット・スイ
ッチの信号、グリッド・スキャナ磁石13と14の磁石供給装置の状態、電圧供給の
点から見たイオン化チャンバ、データ伝達のデータの流れ、強度限界値と個々の
イオン化チャンバの同期の固守、ビーム位置測定装置の電子装置とビーム位置自
体、個々の検知器の高電圧とガス流、シーケンス制御コンピュータにより起こり
得るインターロック、患者寝台の位置、患者の固定に関する起こり得る中断(例
えば照射場所にあるマスクが開かれた場合や患者が動いた場合)、全てのコンピ
ュータ・プログラムの実行準備状況、および治療システムの医療運用コンソール
による起こり得る緊急遮断あるいは照射手順の開放等を監視する。インターロッ
ク条件が存在するときに、もしインターロックのトリガーが起こらなかったなら
治療システムの調整と誤りの除去が必要である。一貫性を試験するためにこの検
査は毎日行なわれるべきである。
【0068】 手動緊急停止は何時でも確実にされなければならないので、医療運用コンソー
ルを通じた手動緊急停止の機能性は同様に点検されなければならない。
【0069】 最後に、イオンビーム治療システム、特に技術統括制御室および主統括制御室
の個々のコンソール上で安全性の点で関係する全ての条件の表示を点検する必要
がある。これらの安全性に関係する条件の表示は誤りの迅速な検知に役立ち、照
射手順の現状に関する情報を運用者に与える。それらの警告条件の表示はインタ
ーロック・ユニットの上述の試験と共に点検される。一貫性を点検するためにこ
の試験は照射手順の各ブロックに優先して、かつ統括制御システムあるいはプロ
グラムの各変更の後に実行されるべきである。
【0070】 点検システムの更なる部分はイオンビーム治療装置の患者位置決め用医用装置
の検査に関係する。
【0071】 定位的像形成の精度は照射の総体精度に対する重要な因子であるので、例えば
ターゲット点の座標の定位的決定精度はCTあるいはMR手順により点検される。こ
の目的のために如何なる所望のターゲット点も特別な標本体によって球形ファン
トムの中に代表することが出来、その中心点は結像法により可視的に代表すこと
が出来る。球形ファントムは定位的枠の中に挿入され、その中心点が未知のター
ゲット点になるようにする。次に定位的座標が照射X線、CTあるいはMR法を用い
て時間換算で次々と確認されるが、トモグラフィー法においては層間隔は1mmと
すべきである。X線法の精度は1/10mmだからCTあるいはMRによるターゲット点の
決定精度はX線法との比較により、すなわちX線によって確認されたターゲット点
の位置とCTあるいはMRによって確認された位置との放射方向の間隔により確認で
き、CTあるいはMR法によって確認された位置が点検される。放射方向の間隔は1.
5mmを超えてはならない。一貫性を点検するために、この試験を毎年実行すれば
十分である。
【0072】 患者寝台9の回転軸とグリッド・スキャナ13、14の中心ビーム11との交点とし
て定義されるアイソセンタは位置決めにおいて計画と照射の間を結びつける基本
要素であるので、更なる点検の態様として患者寝台9の回転軸とグリッド・スキ
ャナ13、14の中心ビーム11との間のアイソセンタ位置の精度を点検することを提
案する。一貫性の点検は照射手順の各ブロックに優先して実行されるべきである
【0073】 患者寝台9の回転軸に対してアイソセンタを点検するために金属標本体(直径2
-3mm)がレーザの助けを借りて公称アイソセンタ中に、すなわち患者寝台9の公
称回転軸中に導入される。標本体は標本体の上方にある中心点に正確に芯出しさ
れた錘重により一定位置に維持される。患者寝台9を回転軸の回りに回転して標
本体が錘重に対して移動する程度が確認される。この手順は患者寝台9の少なく
とも三つの異なる高さ、例えば患者寝台9を最大ずらし可能量15cm上あるいは下
にずらした高さ、アイソセンタ10の高さおよび最小距離15cm上あるいは下の高さ
で実行される。最大許容ズレはビーム方向で1.0mmでありビームと直角方向でわ
ずか0.5mmである。ビーム方向の変動は厳しくないが、これはそのような変動に
よって患者内の照射分布が影響されないからである。
【0074】 中心ビーム11に対するアイソセンタを点検するためにアイソセンタの位置が直
線進行ビーム面の下にある患者寝台9の回転軸上に定義により固定され、光学測
定システムにより壁上指標に対して確認される。中心ビーム11に対する標本体位
置の点検はフィルム測定により実行されるが、検証用フィルムは標本体の直径よ
り大きな半値幅の(偏向されない)中心ビームを用いて、ビーム方向に見て標本
体の下流において照射され、それにより中心ビームに対する標本体の位置が検証
フィルムの上に投影される。この場合、調整閾値は一次ビームの半値幅からの最
大ズレ25%のところにある。
【0075】 レーザはアイソセンタ10にマークをつけるので、さらにアイソセンタ10上のレ
ーザ・アライメント精度が点検されなければならない。この手順においては標本
体をアイソセンタ10の中に位置決めした後、レーザが光学測定により標本体の中
心点にアライメントされ、レーザ線の水平および垂直からのズレが点検されるが
、最大許容ズレはどの場合も1mmである。一貫性を点検するために反対側の壁、
あるいは床にあるレーザ像がマークされ、基準値として使用される。
【0076】 更なる点検の態様はX線管、およびその反対側にある記録位置上のターゲット
十字のアライメント精度に関係するが、これはX線法がアイソセンタ10にマーク
をつけるもう一つの手順を代表しているからである。光学測定により、すなわち
レーザを使用して標本体をアイソセンタ10の中に位置決めした後、X線像が三つ
の空間的方向から撮影され、標本体の投影像とX線像上のターゲット十字との間
隔が確認される。標本体およびターゲット十字の投影像間の最大許容間隔が1mm
になるように標本体の像がターゲット十字の像の上に正確に投影されるべきであ
る。
【0077】 患者のアイソセンタ照射に起因して、患者寝台9のアイソセンタ回転の角度目
盛の表示精度も点検する必要があり、これはDIN6847-5、ポイント12.2.4の条項
と類似して実行出来る。その最大許容不正確度は1°である。
【0078】 患者寝台9のアイソセンタ回転の空間的安定性は同様に点検されるべきである
が、これは対応する安定性がアイソセンタ10の定義にとって必須であるからであ
る。この点検はDIN6874-5、ポイント14.2に類似して実行でき、調整閾値は不正
確度1mmである。
【0079】 最後に患者を置き、位置決めする精度を点検することを提案するが、これは患
者の正確な位置決めが問題の腫瘍に対する適切な照射にとって必須であるからで
ある。そのため検査試験のため、また治療システムの一貫性を(照射手順の各ブ
ロックに優先して)点検するため定位的ベース・リング中に固定された標本体の
中心点の未知の定位的座標がターゲット点として確認され、定位的照準装置の助
けを借り、かつ患者寝台9の横方向移動によりこの中心点がアイソセンタ10の中
にもたらされる。その場所においてX線像が三つの方向から撮影され、標本体位
置とターゲット十字の間隔が三つの像により確認される。標本体の中心点とアイ
ソセンタの間の許容される放射方向の最大間隔は1.5mmである。そうでない場合
は患者の位置決めを適切に訂正する必要がある。
【0080】 点検システムの更なる態様は照射計画に関係し、その過程では特に特定の照射
手順に対して意図した放射ドーズ量の値が計算される。
【0081】 まず、照射手順を計画するために、すなわち各放射ドーズ量を計算するために
用いられるのは常に同じ基本データ・セットであるということが保証されなけれ
ばならない。これは名前、日付、基本データを含むデータファイルの大きさを以
前取られたバックアップ・コピーの正しい指示と比較することにより遂行される
。これはドーズ量計算アルゴリズムが呼び出される度に自動的に行なわれる。
【0082】 また、基本データ・セットが非制御状態で変更されていないことを保証するた
めに、実際の基本データ・セットの値とバックアップ・コピーの対応する値との
同一性が点検されなければならない。実際の基本データ・セットの内容とバック
アップ・コピーのコンピュータ・プログラムによる比較もここで実行され、この
プログラムは照射手順の各ブロックに優先して開始されるべきである。
【0083】 DIN6873パート5の照射計画システムによれば、さらに基本データ・セットの基
準値を月に一回点検する必要がある。深さ方向のドーズ量分布、すなわち深さの
関数としてのエネルギー損失データは入力フルエンスに対する絶対値として保存
されているので重イオンを用いた本照射計画においてはこの詳細点を省略出来る
。従ってドーズ量に対する何の基準値も記録されない。用いられる基本データ・
セットは上記のように既に点検されている。
【0084】 照射計画の点検における重要な態様は計画された照射手順に対する(イオンビ
ーム治療システムにおいて自動的に実行される)現行基本データの関数としての
ドーズ量計算、および用いられるドーズ量計算アルゴリズムの精度を点検するこ
とであり、それは均質媒質と非均質媒質とを見分けるために必要である。どちら
の場合もドーズ量計算の点検はファントムを用いて実行出来るが、この手順は以
下に詳述する。
【0085】 イオンビーム治療システムの照射計画において均質媒質に対するドーズ量の計
算値を点検するためには複数の測定点、例えば10測定点が計算ドーズ量分布ある
いはCT切断面において定義され、その測定点において物理的ドーズ量計算値が実
験的に検証されることになる。検証は水ファントムで実行され、イオン化チャン
バが水ファントム中の所望の測定点に相当する座標に配置される。照射計画プロ
グラムが個々の測定点に対して水に関するエネルギー・ドーズ値の他に、用いら
れるファントム中のそれらの座標も計算する。その後ファントムは照射計画プロ
グラムによって計算された制御パラメータを用いて照射され、イオン化チャンバ
により記録された値がドーズ計算値を検証するためにエネルギー・ドーズ量に変
換される。
【0086】 この検証は複数の照射面に対して実行されるが、六つの典型的な照射面での検
証が優先され、その内三つが水ファントム中の仮想ターゲット体積に関係し、他
の三つが患者の照射に関係する。後者の照射計画はそのあと標準の患者計画とし
て用いられる。照射計算プログラムにより計算された値は実行されるべき一貫性
試験のための基準値として役立つ。
【0087】 規定された調整閾値は放射ドーズ量の計算値と測定値の最大許容ズレが総合で
、つまり平均値でターゲット照射体積のドーズ量の±5%である。さらに個々の
測定点に対する最大許容ズレは±7%と規定される。
【0088】 上述の手順は特にイオンビーム治療システムの検査試験に関する。一貫性を点
検するためには、計算されたドーズ量分布の一貫性を点検し、これらを実験的に
決定されたドーズ量分布と比較するための前記標準計画の内、各場合につき二つ
だけを検証すれば十分である。一貫性試験は照射計画の各ブロックに優先して実
行されるべきである。
【0089】 基本データの関数としてのドーズ量計算の精度、用いられた照射計算アルゴリ
ズムの精度および用いられた不均質媒質に対する近似精度を点検するために球形
の固体ファントムを使用することが出来るが、これは水と等価な材料で出来てお
り、異なる不均質人体を模すために種々の不均質物を挿入できる個々の層で作ら
れている。これらの不均質物は種々の組織と等価な材料(例えば肺、軟骨あるい
は硬骨、軟部あるいは結合水の材料に相当する)からなる円板、あるいは単純に
は空気(円板が挿入されない場合)である。その場合もまた検証用ファントムの
中に最大10個の測定点が定められ、各点において放射ドーズ量が照射計画プログ
ラムによって計算され、かつ一群の同時測定イオン化チャンバを用いて記録され
、かつそれと比較される。
【0090】 薄い不均質物および厚い不均質物の中の異なる材料の境界層(例えば空気/水
および骨/水)の後方における照射分布計算値を調査するための三つの異なるフ
ァントム構造を検査試験のために作成することを提案する。
【0091】 不均質媒質に対するドーズ量計算値の調査における提案許容閾値は全測定点の
ドーズ量の計算値と測定値との最大許容平均ズレ±5%、個々の測定点に対する最
大許容ズレ±7%である。一貫性を点検するために、上述の試験が照射手順の各ブ
ロックに優先して実行することが出来る。
【0092】 ドーズ量計算は変則的な形をした試験ファントムを用いて検証することが出来
る。その場合、水と等価な材料からなり、例えば人間の頭を模った試験ファント
ムが使用される。前述のように検証用ファントムの中に最大10個の測定点が定め
られる。さらに頭ファントム中の適切なターゲット照射体積に対して照射パラメ
ータが規定され、試験ファントムが定位的ベース・リングの助けを借りてアライ
メントされる。次にイオン治療システムの照射計画プログラムによって計算され
た選択測定点での水に関するエネルギー・ドーズ量がイオン化チャンバを用いて
、それらの測定点での測定値と比較される。そしてやはり全測定点に対する最大
許容ズレは±5%であり、個々の測定点に対する最大許容ズレは±7%である。一貫
性を点検するために、この試験は照射手順の各ブロックに優先して実行すること
が出来る。
【0093】 照射計画の点検における更なる態様は幾何学的構造(例えばターゲット照射体
積や患者の等高線)および結像から位置決めに至る計画パラメータの正しい伝達
を確実にすべく、イオンビーム治療システムに用いられる結像過程を検査するこ
とに関連する。その目的のために、不均質媒質中の放射ドーズ量計算値の検証に
おける如く、円板状のあるいはリング状の挿入物を有するファントムが使用でき
、この場合も不均質挿入物が異なる直径をもつことが可能である。ファントムの
像が撮影され、CTから得られるデジタルX線復元像が回転架台8における主要な三
方向に対して計算される(図2参照)。次に計画上の幾何学寸法の検証がX線位
置決めシステムのX線像の助けを借りて主要な三方向において実行される。この
手順は図2に示される患者寝台9の異なる角度、例えば10°、45°および90°で実
行することが出来る。そのようにしてX線像位置決めシステムのX線像に対してデ
ジタルX線復元像の不均質物の形状と位置が検証される。この場合に規定される
許容閾値は最大許容位置ズレおよびファントムのリング形状についての最大許容
ズレが共に2mmである。一貫性の点検は照射手順の各ブロックに優先して実行で
きる。
【0094】 運転上の安全性を増すためにイオンビーム治療システムに用いられる照射計画
プログラムの保守と更なる開発をさらに監視する必要がある。照射計画プログラ
ムの更なる開発にともなって、正しくないバージョンのプログラムが誤って使用
される可能性がある。それを避け、常に正しいバージョンのプログラムが使用さ
れることを確実にするために照射計画プログラムが呼び出される度にそれぞれの
プログラムの日付をつけたバージョン番号が呼び出され、それがユーザによりプ
ロトコル・ブックと比較されるようにイオンビーム治療システムの統括制御シス
テムが構築される。
【0095】 照射計画プログラムの更なる開発の時点で、すなわち新バージョンが存在する
場合、そのバージョンは検査テストの更新後においてのみ有効となることが同様
に確実にされなければならない。このことは均質媒質、不均質媒質に対して、ま
た変則的形状をしたファントムに対して前述のように計算され、バックアップ・
コピーに保存されている完全なドーズ量分布によって遂行される。新しいプログ
ラム・バージョンが使用される場合、これらの保存されたドーズ量の値は新しい
プログラム・バージョンの機能性を検証するための基準値として使用できるが、
これは新しいプログラム・バージョンが使用されても、同じファントムに対して
同じドーズ量の値が計算される必要があるからである。従ってこの点検は照射プ
ログラムの如何なる変更の後にも実行されるべきである。
【0096】 点検システムの更なる部分はグリッド走査手順とドーズ量計測の検査に関連す
る。
【0097】 この点検部分の第1の態様はイオンビーム治療システムの粒子数監視あるいは
統括手段に関連し、これは本実施例の場合は、すでに述べたように大面積のイオ
ン化チャンバからなっている。
【0098】 それに関連して例えばこれらのイオン化チャンバの較正係数の一貫性が点検さ
れなければならないが、これはこの較正係数が原子密度の変動限界内の変化しか
許されないからである。グリッド・スキャナの二つのイオン化チャンバがイオン
化チャンバの統括あるいは監視単位ごとの粒子数に関して較正される。較正は較
正係数Kで表され、これは粒子の照射エネルギーとグリッド・スキャナのステッ
プ幅ΔxおよびΔyに依存する、つまりK=K(E,Δx,Δy)である。イオン化チャンバ
の較正は均質に偏向される照射フィールド内のドーズ量測定により実行され、基
準条件からのズレは補正され、イオン化チャンバの表示値は水に関するエネルギ
ー・ドーズ量Dscanに変換される。較正係数は K(E,Δx,Δy)=( Dscan/M)・Δx・Δy/(S(E)/ρ) で計算される。ここで(S(E)/ρ)=照射エネルギーEでの12Cの質量制止エネルギー
でMi=イオン化チャンバの座標点iについての監視単位
【0099】 問題のエネルギー範囲(例えば80MeV/uから430MeV/uまで)が複数のステップ
で測定される。特定の被点検イオン化チャンバの測定個所はアイソセンタ10に置
かれ、イオン化チャンバあるいはドーズ量メータが固体ファントムの中に配置さ
れる。照射計画が拠所とするのと同一の12Cの質量制止エネルギー表が用いられ
る。そのようにしてエネルギーEとステップ幅Δx、Δyに依存して一群の較正係
数Kが得られるが、各較正係数に対する基準値からの最大許容ズレは±3%である
。この一群の較正係数のうち、少なくとも三つの値が点検されるべきである。一
貫性を点検するために、この試験手順は毎日実行されるべきである。
【0100】 イオン化チャンバの予め選択された同一の監視単位は常に同一のドーズ量表示
をしなければならないので、ドーズ量の一貫性も点検されなければならない。従
ってドーズ量の一貫性はグリッド・スキャナあるいはその磁石13、14によって発
生あるいは走査される立方体をした照射体積の中心点においてイオン化チャンバ
の較正係数群の関数として点検されることを推奨する。その目的上、基準値を得
るためにアイソセンタ10がその表面の中心に正確に位置するように位置決めされ
ファントム中でドーズ量が測定される。そのような配置のもとで、一辺が5cmで
その中心が等価水深11.3cmにある測定個所として配置された照射立方体あるいは
ドーズ量立方体の内部で照射が実行される。(ドーズ量立方体の作成のための制
御データの計算はCTを基礎とした照射計画により実行される。そのステップのた
めには、ビームが水ファントムに入射する個所にアイソセンタ10が配置されると
好都合である。さらに測定深さを選べば異なる試験に対する測定装置の標準化が
可能になる)。このように決定された放射ドーズ量は基準ドーズ量として保存さ
れる。引き続いて測定された実際のドーズ量の値は基準ドーズ量と比較すること
が出来るが、実際のドーズ量と公称ドーズ量(基準ドーズ量)の最大許容ズレは
±3%である。一貫性点検は毎日実施されるべきである。
【0101】 粒子数モニターおよびイオン化チャンバに影響するパラメータも点検する必要
があるが、その手順においては特に較正係数Kの粒子フルエンスおよび粒子流へ
の依存性が点検される。どちらの場合も一貫性点検は毎年実行されるべきである
【0102】 較正係数Kの粒子フルエンスおよび粒子流への依存性を点検するために、実行
される手順は較正係数の一貫性を点検するための手順と本質的には同一である。
測定は5×5cm2の面積をもち、それぞれ同じビーム強度をもった150MeV/u、250Me
V/uおよび350MeV/uのエネルギーで照射されるファントムの中で実行される。イ
オン化チャンバが被照射面領域の中心に配置される。イオン化チャンバの監視値
はそれぞれ02.Gy、0.5Gy、1Gyのドーズ量が測定個所において作られるように規
定される。これらの異なる監視値に対して、実際ドーズ量と公称ドーズ量の一致
度が記録されるが、最大許容ズレは±3%である。そのような狭い許容値を固守す
ることは好都合でありまた実際的でもある。
【0103】 較正係数の粒子フローへの依存性を点検するために用いられる手順は較正係数
の一貫性を点検するのに用いられる手順と実質的に同一である。しかしながらこ
の場合、ドーズ量は一定に保たれ、ビーム強度はどの場合も高、中、低の値に設
定され、そのため実際の放射ドーズ量の公称基準ドーズ量との一致度が異なる強
度に対して点検出来る。この場合もまた最大3%のズレが許容される。
【0104】 イオン化チャンバおよび粒子数モニターに関して、その較正係数のビーム位置
への依存性もまた点検されるべきである。実質的には較正係数の一貫性を点検す
るのに用いられたのと同じ手順が実行されるが、採られる配置は上述のドーズ量
一貫性の点検において用いられたのと同じである。測定は一辺5cmであるが、横
方向に2cmおよび6cmずれたグリッド・スキャナ13、14の照射体積あるいは照射立
方体の中で実行される。イオン化チャンバの監視値は照射体積の中心において1G
yの放射ドーズ量が作られるように規定される。イオン化チャンバの点検におい
て端で測定される値は中心で測定される値から3%以上違ってはならない。その場
合もまた毎年の一貫性点検が推奨される。
【0105】 この点検部分の更なる点検の態様はグリッド・スキャナ13、14のドーズ量分布
の検査に関連し、そこでは深さ方向の分布と横方向の分布が試験される。
【0106】 ドーズ量の深さ方向分布の均質性はある選択された照射エネルギーおよび用い
られるイオン化チャンバの照射エネルギーごとの選択された監視値の関数として
点検される。というのは深さ方向のドーズ量均質性は選択されたエネルギーおよ
びその一貫性に決定的に依存するからである。その目的のため再度直方体あるい
は立方体の照射体積がグリッド・スキャナ13、14を用いてファントム中に作られ
、均質なドーズ量分布が照射立方体の中で達成されるように、ある層(エネルギ
ー)の各座標点に対して一定であるが、層ごとには異なる粒子範囲が用いられる
。複数のドーズ量メータ(イオン化チャンバ)、例えば10個のイオン化チャンバ
が異なる等価水深で測定を実行し、複数のイオン化チャンバがお互いの影に隠れ
るような照射が起きないようにイオン化チャンバが配置される。照射立方体の一
辺の長さは例えば2.5cm、5cmおよび10cmでイオン化チャンバの測定は個々の立方
体の照射体積の中心点の深さ、それぞれ5cm、12.5cmおよび20cmに対して実行さ
れる。監視値は照射計画によって予め決められ、個々の照射体積の中心点に創り
出される放射ドーズ量による照射計画から確立される。実測値と基準値を比較す
ることによりイオン化チャンバの表示の変動度が点検出来る。最大±3%のズレが
許容される。もし許容限界を超えたなら、過大に大きなズレを補正するためにシ
ステム調整がなされなければならない。一貫性を点検するために上述の点検手順
は照射手順の各ブロックに優先して実行されるべきである。
【0107】 用いられる全ての照射エネルギーにおいてグリッド走査手順の均質性が保証さ
れることを確実にするために、グリッド・スキャナの横方向ドーズ量分布はエネ
ルギーの関数として点検される。その場合、イオン化チャンバの監視値が固定さ
れたとき、照射エネルギーが異なり(例えば100MeV/u、150 MeV/u、200 MeV/u、
250 MeV/u、300 MeV/uおよび350 MeV/u)、ビーム・フィールドが異なる各場合
につきビーム方向に垂直な方向の放射ドーズ量が同時測定の複数のイオン化チャ
ンバを用いて確認される。それと同時にドーズ量メータあるいはイオン化チャン
バの前の器外空気は検証フィルム上に黒化分布を作る。グリッド・スキャナ13、
14を用いて例えば5cm、10cmおよび18cmの横方向面をもつ面積が作られるが、放
射ドーズ量はどの場合もおよそ1Gyであるべきである。イオン化チャンバの補正
された表示、あるいは照射フィールド内の検証フィルム黒化部の補正された表示
の標準偏差が点検され、基準値からの最大許容ズレは±5%である。基準値から
の許容されないズレは実際に存在する測定条件への適合が達成されるように補正
される。一貫性の点検は照射手順の各ブロックに優先して実行されるべきであり
、この場合、検証フィルムを使用して黒化を監視することで十分である。
【0108】 この点検部分の更なる点検の態様はグリッド走査手順における視野寸法の検査
に関連し、グリッド・スキャナ13、14の特定照射体積の空間的位置の選択された
照射エネルギーへの依存性が点検される。その目的のため立方体あるいは直方体
の照射体積がグリッド・スキャナ13、14により創られ、照射立方体の中で均質な
ドーズ量分布が得られるように、層(エネルギー)の各座標点に対しては一定であ
るが、層ごとには異なる粒子範囲が用いられる。これらの条件の下で楔状の固体
ファントムが照射され、その後ろに検証フィルムが配置される。照射の中心点に
対する検証フィルムの黒化の位置がそこで決定される。 この測定においては照射フィールドの辺の長さは例えば4cm、7cmおよび12cmで
あり、照射直方体あるいは立方体のビーム方向の大きさは2.5cm、5cmおよび10cm
である。照射体積の各中心点の等価水深、5cm、12.5cmおよび20cmのそれぞれに
対して測定が実行される。ドーズ量メータあるいはイオン化チャンバの監視値は
照射計画によって予め決められた放射ドーズ量が照射体積の中心において作られ
るように照射計画から決定される。黒化の周辺低下が台地の値の50%の位置が照
射フィールドの境界として定義される。ビーム方向から見て末端の照射フィール
ド境界および横方向の照射フィールド境界の位置が試験され、基準値と比較され
る。各方向で2mmのズレが許容し得るが、そうでない場合はシステムを実際に存
在する測定条件に適合するためにシステムの補正が実行されなければならない。
一貫性を点検するために、そのような点検が照射手順の各ブロックに優先して実
行されるべきであり、ここでは上述の条件の組合せから各場合につき三つの条件
を選択すれば十分である。
【0109】 最後にこの点検部分の更なる点検の態様は各被照射患者に対して適用される放
射ドーズ量の精度を、そのレベルおよび空間的寸法の観点から検証出来、それに
よりシステムの個々の構成要素の正しい協力が保証されるような総合システムの
検証に関連する。この手順においては均質媒質の照射と不均質媒質の照射とを区
別する必要がある。
【0110】 第1の場合は、上述の、均質媒質に対する計算ドーズ量分布と測定ドーズ量分
布の一致の検証における如く均質ファントムが用いられ、本質的には同一の手順
が実行されるが、例外はこの場合、個々の患者の照射計画が基礎として用いられ
ることである。全ての測定点に対して計算された放射ドーズ量と測定された放射
ドーズ量との差が確認されるが、やはり全測定点に対する平均ズレは5%、個々の
測定点に対するズレは7%許容し得る。一貫性を点検するためにこの試験は照射手
順の各ブロックに優先して実行されるべきである。
【0111】 被照射不均質媒質の照射の場合の精度を点検するために、やはり不均質ファン
トムが用いられるが、この場合、固体の、水と等価な材料で出来た例えば半径8c
mのたった一つの半球ファントムを準備することによって照射計画は実行される
。照射計画のためにファントムの中心点がアイソセンタ10に置かれ、ファントム
の半球が照射方向と反対に向けられる。例えば、それぞれが直径3cmの円板状の
種々の不均質物をファントムの中に挿入できるが、以下の密度をもつ七つの異な
る材料あるいは不均質物を用いると好都合である。 番号 密度 10.001 (空気) 20.30 (肺) 31.035 (結合水) 4 0.92 (脂肪) 5 1.05 (筋肉) 6 1.14 (軟骨) 7 1.84 (硬骨)
【0112】 計画されたターゲット照射体積は0°、+45°および‐45°の照射角度をもつ三
つの異なる方向に対してのものであるが、どの場合も半球ファントムの内側に厚
さ2cmの層が設けられ、これは半球の平面と直接接しており、こうすることによ
り照射体積の末端の位置がこの後ろ平面に一致する。ターゲット照射体積におけ
る計画上の均質放射ドーズ量は1Gyである。照射手順はグリッド・スキャナ7を制
御するためのこれらの制御データを用いて三つの照射方向に対して実行されるが
、ターゲット照射体積の中にも各不均質物の後ろにもドーズ量メータ(つまりイ
オン化チャンバ)が置かれ、その表示が監視される。ターゲット照射体積内の全
ての測定点で確認されたエネルギー・ドーズ量は閾値1Gy±5%を超えてはならな
い。一方ターゲット照射体積の後ろ5cmではターゲット照射体積に対する放射ド
ーズ量計算値からの最大許容ズレは±10%である。さらに、全測定点に対しては
照射の測定値の平均ズレはやはり±5%許容でき、個々の測定点に対しては最大±
7%のズレが許容出来る。一貫性を点検するために、この点検手順は照射手順の各
ブロックに優先して実行されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のイオンビーム治療システムに用いられる加速器の簡略化された原理図。
【図2】 本発明のイオンビーム治療システムに用いられる回転架台の図。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月21日(2001.5.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ハベレル, トーマス ドイツ国 デー−64291 ダルムシュタッ ト,プランクシュトラーセ 1 (72)発明者 ポッペンジーケル, クラウス ドイツ国 デー−64291 ダルムシュタッ ト,プランクシュトラーセ 1 Fターム(参考) 2G085 AA13 BA14 BC15 CA30 EA07 4C082 AA01 AC04 AC05 AE03 AP11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのイオン源(1)と、 前記イオン源(1)のイオンを処置ビーム(11)の形で加速するための加速器
    (2、5)と、 少なくとも一つのビーム誘導チャンネル(6)で構成され、前記加速器(2、5
    )から患者の治療のための少なくとも一つの照射場所まで前記処置ビーム(11)
    を誘導するビーム誘導システム(6、8)と、 前記ビーム誘導システム(6、8)の中に配置され、前記処置ビーム(11)をそ
    れぞれ垂直および水平にかつ前記処置ビーム(11)に垂直に偏向するための垂直
    偏向手段(13)および水平偏向手段(14)を有し、それにより処置ビーム(11)
    が前記照射場所のアイソセンタ(10)まで偏向され、かつ該アイソセンタ(10)
    を囲む特定の範囲が走査されるグリッド・スキャナ装置とで構成され、 ビーム誘導が点検されるイオンビーム治療システムのビーム誘導を点検する方
    法において、 取り出しの冗長停止のために冗長手段が用いられ、かつそれらの機能が点検さ
    れ、かつ前記ビーム誘導におけるビーム誘導二重極の接続および切断能力の点検
    が実行されるようにしたことを特徴とするイオンビーム治療システムのビーム誘
    導点検方法。
  2. 【請求項2】 停止要求が不成功に終わりイオンが確認された後に、更新さ
    れた停止要求が別の冗長チャンネルを経由して要求されることを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 更新された停止要求が、通常チャンネルと同様に構築された
    冗長チャンネルに対して実行されることを特徴とする請求項1あるいは2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記冗長チャンネルが高エネルギービーム誘導の偏向二重極
    と機能的に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかにいずれか
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 取り出しの第1の停止における警告線の人為的な中断が取り出
    しの更新された中断を開始させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 取り出しの更新された中断に対する冗長チャンネルの点検が
    照射手順の各ブロックに優先して実行されることを特徴とする請求項1から5のい
    ずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 取り出しの次の停止に対する応答時間が10ミリ秒以下に設定
    されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 処置場所から上流にある前記ビーム誘導の最終二重極の接続
    および切断の操作が検査されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 加速器の制御から独立するために処置場所から上流にある前
    記ビーム誘導の最終二重極に対する特別なケーブル接続が電力供給ユニットに設
    けられ、それにより該二重極の接続が治療統括制御室からの特別な信号を通じて
    のみ実行されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ビーム誘導の最終二重極および/または取り出しの付加
    的な停止のための冗長チャンネルに対する治療統括制御室の接続および停止の点
    検が照射手順の各ブロックに優先して実行されることを特徴とする請求項1から9
    のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 取り出しの冗長停止の運転の点検、および最終偏向二重極の
    接続および切断の運転の点検が照射手順の各ブロックに優先して実行されること
    を特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の方法。
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