JP4464564B2 - イオンビーム治療システムの計算放射線量を検証する方法 - Google Patents
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Description
本発明は、特に重イオンにより動作するイオンビーム治療システムの計算放射線量を検証する方法に関する。
【0002】
イオンビーム治療システムは、好ましくは、腫瘍の治療に使用される。こうしたシステムの利点は、標的物(標的)の照射に関して、イオンビームのエネルギーの大部分が標的に伝達され、少量のエネルギーのみが健康な組織に伝達されることである。したがって、比較的高い線量の放射を患者の治療に使用できる。一方、X線は、標的と健康な組織とに等しいエネルギーを伝達するため、健康上の理由から、患者の保護のため、高い線量の放射を使用することは不可能である。
【0003】
例えば、米国特許第4,870,287号公報から、陽子源で生成された陽子ビームの陽子を加速装置により治療部位又は照射部位に運ぶイオンビーム治療システムが知られている。それぞれの治療部位には、患者カウチを有する回転クレードルが設けられ、患者は異なる照射角度で、陽子ビームの照射を受けることができる。患者は空間的には回転クレードルの内部の固定位置に位置するが、回転クレードルは、回転クレードルのアイソセンタに位置する標的に様々な照射角度で治療ビームの焦点を合わせるために、患者の体の周りを回転する。加速装置は、直線加速装置(LINAC)といわゆるシンクロトロンリングとの組み合わせを備える。
【0004】
H.F.Weehuizenらの1998年1月のCLOSED LOOP CONTROL OF A CYCLOTRON FOR PROTON THERAPY、KEK Proceedings97−17では、陽子ビーム治療において陽子ビームを安定させる方法が提案されており、この中では、縦方向で互いに間隔を空けた2箇所の測定点において、治療ビームが対応するビーム伝達システムの中心ビームに位置するように、能動的に制御が行われる。第一の測定点は、一対の偏向磁石の間に位置し、マルチワイヤイオン化チャンバにより形成される。このマルチワイヤイオン化チャンバから送られる、ビーム経路の中心点に対するビーム位置の実際の値に応じて、最初に述べた一対の偏向磁石より上流に配置された追加偏向磁石により、PIコントロールが生成される。第二の測定点は、アイソセンタの僅かに上流に位置し、4象限に区分されたイオン化チャンバにより形成される。イオン化チャンバの実際の位置の値に応じて、同様にPIコントロール信号が生成されるが、このコントロール信号は、最初に述べた偏向磁石のためのものである。こうした制御の仕組みは、ビーム伝達システムの中心ビームに関する角度の安定性と陽子ビームの横方向の安定性との両方を可能にすると言われている。
【0005】
しかしながら、重イオン照射、つまり陽子よりも重いイオンの照射が実施される時、大きく重量のある装置が必要となり、結果として、回転クレードルの使用を避け、代わりに患者又は患者カウチを移動させる傾向が生じる。対応する治療システムは、例えば、E.Pedroni:Beam Delivery、Proc.1st Int. Symposium on Hadrontherapy、Como、Italy、October18−21、1993、434ページにおいて説明されている。したがって、こうしたシステムは偏心システムとなる。
【0006】
しかしながら、腫瘍学者には主にアイソセンタ式のシステムが好まれるため、提案される重イオンビーム治療システムにおいて、治療部位では回転クレードルが使用されるものの、回転クレードルの半径は、それぞれの回転クレードルの回転軸ビームに対して水平に伝達され、適切な磁石及び光学装置により、標的の照射に関して、第一に回転軸ビームから離れる方向に向けられ、その後アイソセンタで再び回転軸ビームを交差するように誘導される治療ビームにより減少させることができる。標的の照射に関しては、グリッドスキャナが設けられ、これは垂直偏向手段と水平偏向手段とを備え、それぞれが治療ビームをビームの軸に対して直角である方向に偏向させ、その結果、標的を囲むエリアが治療ビームにより走査される。したがって、こうしたシステムでは、基本的に、ビームの誘導は回転クレードルの単一の平面のみで提供される。
【0007】
グリッドスキャナによる照射は、放射線量のデータを用いて実施され、これは照射又は治療を受ける患者に応じて、イオンビーム治療システムの管理制御システムにより自動的に計算される。
【0008】
イオンビーム治療システムにおいては、治療ビームに関する高レベルの運用安全性と運用安定性とが常に必要であるため、前記の重イオンビーム治療システムには、グリッドスキャナが伝達する治療ビームを監視する監視装置が設けられる。この監視装置は、前記の磁石配置の最後の偏向磁石とアイソセンタとの間に配置され、粒子流を監視するイオン化チャンバとビーム位置及びビーム幅を監視するマルチワイヤチャンバを備えることができる。
【0009】
安全性の理由から、医療用電子加速装置の操作においては様々なDIN規格を守る必要がある。こうした規格は、一方では、点検テスト、つまり操作準備の点検に関係しており、他方では、システムの整合性テスト、つまり運用安定性の検査に関係している。イオンビーム治療システム、特に重イオンビーム治療システムに関しては、こうしたシステムに限定して策定されたこの種の安全規格はまだ知られていないが、イオンビーム治療システムに関しても、同じく可能な限り高い水準の運用安全性及び運用安定性が必要である。
【0010】
したがって、本発明の根本的な課題は、特に照射のプランニングに関して、運用安全性及び運用安定性を改善するために、イオンビーム治療システムの計算放射線量を検証する方法を提供することである。この方法は同時に、特に重イオンの使用に最適なものとなる。
【0011】
前記課題は、請求項1の特徴を有する方法により、本発明に従って解決される。従属する請求項はそれぞれ、本発明の好適及び有利な実施形態を規定している。
【0012】
本発明によれば、ビーム誘導システムに配置され、ビーム方向に対して直角な治療ビームの垂直及び水平偏向を行うための垂直偏向手段及び水平偏向手段を有するグリッドスキャナ装置を備えるイオンビーム治療システムが操作され、治療ビームはグリッドスキャナ装置により治療部位のアイソセンタに偏向され、アイソセンタを囲む特定のエリアを操作し、照射は計算放射線量データに基づいて実施される。放射線量データの計算の精度は、ファントムを使用して検証され、ファントムの少なくとも1つの測定点について計算された放射線量と、少なくとも一つの測定点について測定された放射線量の差異が決定及び評価される。
照射される媒体が異なる場合、異なるファントムが使用できる。
【0013】
特に、計算放射線量値を、ファントムの複数の測定点についてチェックすることが提案され、すべての測定点に関して、計算及び測定放射ビーム値の間の平均差異が、所定の第一の許容値を超えず、それぞれの測定点に関して、測定点で計算及び測定された放射線量の間の差異が、所定の第二の許容値を超えない場合、放射線量データの計算の精度は適切であると結論され、第一の許容値は±5%であり、第二の許容値は±7%である。
【0014】
治療部位の幾何学的構造及びプランニングパラメータが、イオンビーム治療システムの画像生成装置から位置決定手段に対して正確に伝送されていることをチェックするために、ファントムのデジタル再構成、特にX線再構成を計算可能であり、相違の可能性を確認するために、これをファントムの撮影済みX線画像と比較する。
【0015】
本発明は、イオンビーム治療システムの運用安定性及び運用安全性を明確に改善する可能性を与え、イオンビーム治療システムの点検テスト及び又は整合性テストの意味において、特定の検査態様を有する検査計画を規定する。これは特に、照射プランニングに関係し、その過程において、照射又は治療を受ける患者に応じて、イオンビーム治療システムで放射線量データが計算される。
【0016】
以下、添付図面を参照して、好適な例示的実施形態に基き、本発明を説明する。
【0017】
本発明が基づくイオンビーム治療システムは、医療区域と加速区域とに小区分された病院施設において一般的に使用される。患者の治療では、複数の治療又は照射部位が設けられる。イオンビーム治療システムの管理制御システムは、複数の管理制御室を備え、個々の治療部位に関しては技術管理制御室が設けられ、加速装置に関しては主管理制御室が設けられる。線量測定のため、或いは加速装置又はPET装置(陽電子放出断層撮影)の保守のための研究室を施設内に収容することも可能である。加えて、エネルギー供給装置(特に加速装置及び照射システム用)及び冷却装置が設けられる。十分な遮断措置のために、個々の治療室は厚い壁及び天井で区切られ、これは例えば厚さ2mのコンクリートで構成される。
【0018】
イオンビーム治療システムの基本構造は本質的に本発明のテーマではないため、本明細書では簡単な説明のみを行う。
このイオンビーム治療システムは射出システムを備え、これは既に本明細書で述べた加速装置と共に、図1において簡略化した形態で表示されている。
この射出システムは、イオン源1を備え、その放射はその都度、スペクトロメータ磁石及び四重極が配置された低エネルギービーム誘導チャネルにより、放射を誘導するスイッチ磁石に供給され、特に追加四重極装置とパルス生成のために設けられたチョッパ装置とにより、直線加速装置2(LINAC)に供給される。
【0019】
本発明の例示的実施形態においては、12C2+イオンが排他的に使用されるものとし、これは直線加速装置3とシンクロトロンリング5との間のビーム誘導において、12C6+イオンへとストリップされる。この目的から、ストリッパ3が直線加速装置2の下流に設けられる。その物理的特性及び生物学的特性のため、こうした炭素イオンは、腫瘍の治療において非常に効果的であり、高い物理的選択性と高い生物学的有効性を有し、加えて、陽電子放出断層撮影(PET)を利用した照射の検証の可能性を提供することが証明されている。炭素イオンを適切に選択することにより、生物学的有効性は、ブラッグ曲線ビームの平坦域において低くなり、ブラッグのピークの領域において高くなるように制御できる。その結果、標的又は腫瘍を比較的高い線量により治療し、周囲の健康な組織での線量を最小化することができる。
【0020】
意図したタイプのイオンのみの使用及び加速を確保するために、ビームが示す電荷スペクトルが、高電荷射出システムにおいて記録及び評価される。記録された電荷スペクトルを基準スペクトルと比較することで、望ましくないイオン又は不規則なものを検出し、適切な措置を行うことができる。こうしたチェックは、例えば、イオン源1の初期化毎に実施できる。
【0021】
直線加速装置2は、供給されたイオンの初期加速に使用し、こうしたイオンはその後、射出ライン4によりシンクロトロン5に送られる。射出ライン4は、既に述べたストリッパ3に加え、射出パルスの正確な成形のための追加チョッパ装置、電荷分析のためのダイポール磁石、放射をシンクロトロン5の受入容量に適合させるための四重極等を備える。
【0022】
この射出システムは、特にイオン源1と、低エネルギービーム誘導チャネルと、直線加速装置2(LINAC)と、ストリッパ3と、射出ライン4とを備え、したがって、望ましい粒子を有するイオンビームを生成及び分析するタスクと、イオンビームの汚染を監視し、イオンビームの強度を制御するタスクと、イオンを特定の射出エネルギーまで加速するタスクと、シンクロトロンリング5に射出されるパルスのパルス長を決定するタスクとを有する。
【0023】
シンクロトロンリング5は、供給されたイオンを定められたエネルギーまで最終的に加速する役割を果たし、例えば、複数の偏向磁石、四重極、及び六重極を備える。図1に示す例示的実施形態においては、例えば、60°の偏向角度を有する6つの偏向磁石が設けられている。シンクロトロン5の内部には、冷却手段(表示なし)が配置される。繰り返される射出サイクルにより、射出イオンは、数MeV/uの領域のエネルギーから、例えば、400MeV/uを超えるエネルギーにまで加速される。こうした形で加速された治療ビームは、高エネルギービーム誘導チャネル6により、シンクロトロン内の特定の地点で抽出され、個々の治療部位へ送られる。治療部位でのビームの水平及び垂直の広がりは一般的に変化するが、治療部位での「理想的な」対称で安定したビーム形状への要求には、ビーム誘導チャネルにおけるビームの光学の適切な調節によりほぼ対応できる。
【0024】
高エネルギービーム誘導チャネル6は、四重極レンズ、偏向磁石、ビーム分析装置等を備える。加えて、追加チョッパ装置をシンクロトロン5の抽出点の下流に配置することが可能であり、これは緊急時にビームの供給を中断するために使用される。加えて、シンクロトロン5から治療ビームを切り離す役割を果たす、抽出手順の通常の中断機能を、それぞれのグリッド操作セクションの後に提供することができる。
【0025】
図2は、回転クレードル8の1つの透視図であり、回転クレードル8は、前記の高エネルギービーム誘導チャネル6により治療ビームが送られる治療部位の1つにそれぞれ設けられる。回転クレードル8は、局所的に固定された方向性及びアラインメントにある患者カウチ9上に治療される患者が横たわっている間に、特定の回転軸ビームの周りを回転する。治療される患者の体の領域は、治療ビームのアイソセンタ10の中に位置するように配置され、このアイソセンタは、後で詳細に説明するグリッドスキャナの中心ビーム11と患者カウチ9の回転軸ビームとの間の交差点として定義される。
【0026】
図2から分かるように、高エネルギービーム誘導チャネル6は、治療ビームが回転クレードル8に入った後、1平面内で数回偏向されるように構築される。この目的から、複数の四重極レンズ12及びダイポール磁石7が設けられ、最初の2つのダイポール磁石7は、同一の偏向角度、例えば42°を有し、互いに向き合うように配置され、最後のダイポール磁石7は90°の偏向角度を有する偏向磁石であり、結果として、治療ビーム11は回転クレードル8に入った後、最初に回転クレードル8の回転軸ビームから横方向に偏向され、次に回転クレードル8の回転軸ビームと平行に誘導され、その後、患者カウチ9に関して90°の角度で、ビーム放出アパーチャを通り、最後の偏向磁石7を離れるようにする。
【0027】
図2に示す実施形態の例において、本イオンビーム治療システムに設けられるグリッドスキャナ装置は、最後の四重極レンズ12と回転クレードル8の最後の偏向磁石7との間に配置され、少なくとも1つの水平グリッドスキャナ磁石13と少なくとも1つの垂直グリッドスキャナ磁石14とを備える。グリッドスキャナ磁石13及び14はそれぞれ、ビーム軸ビーム11に対して直角なイオンビーム11を水平又は垂直に偏向し、結果として、この形で偏向されたイオンビーム11は、最後の偏向磁石7を離れた後、所定の治療プランと一致するアイソセンタ10周囲の特定のエリアを操作する。最後の四重極磁石12と最後の偏向磁石との間でのグリッドスキャナ13、14の配置により、後で詳細に説明するように、アイソセンタ10でのビームの規模及びビームの分散の制御において、高い柔軟性の度合いを達成できる。
グリッドスキャナ磁石13、14は、イオンビーム治療システムの全体的な管理制御システムの構成要素である制御装置(表示なし)により制御される。
【0028】
最後の偏向磁石7のビーム放出アパーチャとアイソセンタ10との間の領域には、治療ビーム11を監視する監視手段が設けられる。この監視手段は、例えば、ビームの位置、ビームの形状、及び粒子の流れを確認するために設けられ、これについては後で詳細に説明する。
【0029】
すでに前に述べたように、照射手順を管理するために、追加として陽電子放出断層撮影装置(PET)を設けることが可能であり、その画像記録装置(カメラ)はビーム内の位置で位置調整される。陽電子放出断層撮影は、好ましくは、治療又は照射中に実施される。治療ビームが組織に衝突する時、一次イオンから陽子放出アイソトープが生成される。こうしたアイソトープの一部は、1つ又は2つの中性子が失われた結果としてのみ、一次イオンとは異なっており、対応する一次イオンとほとんど同じ領域で停止する。このいわゆる陽電子放射体の停止位置は、陽電子放出断層撮影により照射手順を監視するために決定することが可能である。
【0030】
前記のイオンビーム治療システムに関しては、この治療システムの重要な性能の特徴をチェック及び制御するために、後で詳細に説明する広範なチェックシステムが開発されている。
【0031】
チェックシステムの第一のセクションは、治療ビーム11の生成に関係している。
既に前に述べたように、イオンのタイプをチェックすることに加え、治療ビームの放射エネルギーが同時に監視される。これが要求されるのは、特定の治療で求められる放射エネルギーを固守する必要があるためである。こうした目的から、図2に示す監視手段は、それぞれの治療部位のアイソセンタ10に割り当てられたアブソーバイオン化チャンバシステムを備える。このアブソーバイオン化チャンバシステムは、いくつかの選択されたエネルギーレベルに関する治療部位でのブラッグのピークの位置を測定し、このエネルギーレベルは治療テストサイクル中に活性化されたもので、瞬間的な放射エネルギーは測定されたブラッグのピークの位置に由来する。ブラッグのピークの位置を決定するために、ブラッグ曲線ビームを正確なステップで測定する。検査において、ブラッグのピークが望ましい位置から0.5mmより大きく逸脱していた場合、干渉が必要となる。整合性を検査するために、照射手順のそれぞれのブロックの前に、説明したチェック手順を実施できる。
【0032】
治療ビームのチェックに関する更なる詳細なポイントは、照射部位又は治療部位において低速で抽出された治療ビームの強度のレベルを監視することに関係する。グリッドスキャナの限られた力学により、偏向された治療ビームの偏向又は走査速度には上限が生じ、この制限を決定する構成要素は、磁石電流供給装置の最大電流増加速度である。治療ビームの走査速度は、ビームの特定の強度と計画された粒子の範囲とに依存する。照射中に最大走査速度に到達しない状態を確保するために、シンクロトロン5から抽出される粒子率は望ましい値を上回ることは実質的には認められない。一方、粒子率がこうした値を明確に下回った場合、合計照射時間が延長され、この場合、管理制御及び監督又は監視システムは、随意的に、非常に小さな入力電流の範囲で操作され、これはビームの検出の精度に悪影響を与える恐れがある。したがって、本治療システムにおいて、シンクロトロンにおける粒子強度の測定及びプロトコル化は高い強度範囲において提供され、照射部位へ送られる粒子率の測定及びプロトコル化は、数分間に渡る複数のエネルギーのあらゆるレベルの強度に関して提供される。加速装置から照射部位へ供給される粒子率は、シンクロトロン5からの抽出当たり2×106〜2×108イオンである。所定の望ましい値からの粒子率の逸脱は、その値から最大30%上、及び最大50%下にすることができる。これらの限界値を超えた場合、適切な干渉が必要になる。治療システムの整合性をチェックするために、こうした検査を、例えば毎日実施することができる。
【0033】
エネルギーの変動、強度の変動、及び集束の変動の同じ従属関係は、加速装置、照射プランニング、及びグリッド走査プログラミングに関するデータ供給の基盤とする必要がある。そのようになっていることを確認するために、最後の治療プログラミング後に加速器について生成されたデータ入力を、グリッド走査プログラミング及び照射プランニングに使用されたものと比較するべきである。こうしたデータ入力からの逸脱は認められない。整合性をチェックするために、こうしたチェックは、照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきである。
【0034】
照射中、治療に必要な加速装置のセクションは、故意又は故意ではない誤った設定を避けるために、(外部の)干渉から遮断される。同時に、あらゆる構成要素で動作状態が起動され、EPROMS等のメモリに保管された装置に関する望ましい値のデータのみがアクセスされる。加速装置を干渉から遮断する機能は、テスト及び治療加速装置の両方を含む「スーパーサイクル」を設定することでチェックできる。例えば(後で詳細に説明する)プロフィールグリッド、発光標的、及びイオン化チャンバ等の監視手段又は検出器は、高エネルギービーム誘導6を通り回転クレードル8へ移動され、高エネルギービーム誘導チャネル6及び治療加速装置のシンクロトロン5においてビームに影響を与える要素は動作を停止させる。その後、加速装置の遮断が起動され、あらゆるテスト加速装置は動作を停止され、治療加速装置が起動される。加えて、以前に動作停止されたあらゆる構成要素が治療加速装置のために起動され、挿入されたプロフィールグリッド、発光標的、及びイオン化チャンバが再び外へ移動する。その後、スイッチオフコマンドが個々の磁石に送られ、調節コマンドがビーム誘導診断構成要素へ送られ、こうしたコマンドは通常、加速装置の遮断のため、何らかの影響を有することができない。そうではない場合にはエラーとなり、これは適切に修正する必要がある。このチェックは、整合性をチェックするために、照射手順のそれぞれのブロックの前に実施することができる。
【0035】
安全性の理由から、シンクロトロン5からの治療ビームの抽出は、治療システムのインタロックユニットからの該当する信号の後、1ms未満のうちに停止することが可能でなくてはならない。これは、迅速にスイッチオフされるシンクロトロン内の特別な四重極により達成される。管理制御及び安全システムからのビームを停止する要求と照射部位でのビームの停止との間の時間は、一定のエネルギーで照射されるエリアに対応するレベルである連続する等エネルギーレベル間での変更がある時のグリッド走査の動作と、エラー時のシステムの緊急シャットダウンの可能性との両方にとって、決定的に重要である。したがって、合計時間、つまり要求の反応時間とビームの停止の反応時間との両方を測定するテストが提供される。この目的から、管理制御システムは、等エネルギーレベルの終了をシミュレートした適切な信号を生成し、或いはインタロック状態、つまり緊急シャットダウンに関する状態が生成される。その後、停止後の粒子数が管理制御システムにより測定され、停止の1ms後に、この数が104粒子/sより大きいことは認められない。加えて、治療システムの技術管理制御室の固定位置に設置されたストレージオシログラフ及びパルサを使用して、管理制御システムの前記の測定をチェックするために、電流/電圧コンバータの出力信号を評価する測定が実施される。この第二の測定においても、停止の1ms後には、何らかのビームの検出が不可能となるべきである。停止中には以下の時間、つまり抽出開始時間、抽出中間時間、抽出終了時間、及び抽出超過時間のチェックが順番に行われるべきである。このチェックは、整合性チェックとして毎日実施されるべきである。
【0036】
それぞれの照射手順の終了時には、加速装置に関して、照射手順中の重要な加速装置構成要素の設定及び選択されたビーム診断測定結果の両方を記録するプロトコルが作成される必要がある。プロトコル化機能及びプロトコル内容のテストを行うために、基準治療サイクルを起動し、プロトコルプログラムを呼び出すことが提案される。プロトコルプログラムにより作成されるプロトコルは、期待されるデータと比較可能であり、プロトコルが不完全である時、又はプロトコル化された装置のエラーが存在する時、干渉が必要である。整合性をチェックするため、このチェック手順は照射手順のそれぞれのブロックの前に実施することができる。
【0037】
チェックシステムの第二のセクションは、(照射部位の上流の)治療ビームの誘導に関係する。
最初に加速装置では、停止要求が存在するときには、抽出の停止が確保される必要がある。停止要求により治療ビームが停止されない場合、この事実が管理制御及び安全システムにより強度測定で確認され、独立して設けられるリダンダントチャネルにより、ビームの停止が再度要求される。この第二の要求は、高エネルギービーム誘導チャネル6の対応する変更ダイポールに作用する。抽出のリダンダント停止の機能をチェックするためには、第一の抽出停止のために設けられたアラームラインが人為的に遮断される。この場合、前記の第二の抽出停止が自動的に起きるべきであり、これは通常の抽出停止に関する前記のテストと同じようにテストできる。10ms以内に抽出停止が発生しない場合、整合性をチェックするために適切な干渉が必要であり、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施することができる。
【0038】
高エネルギービーム誘導チャネル6に配置されるダイポールの接続及び接続解除の動作は、追加テストでテストできる。患者の安全の理由から、照射前(加速装置のブロック後)に高エネルギービーム誘導チャネル6の最後の2つの偏向磁石を接続解除することは、これらの磁石の電源ユニットとの特別なケーブル接続により、技術管理制御室からのみ起動できる。こうした接続解除の結果、照射部位に供給されるビームは停止される、こうした磁石の接続は、特別な信号により、技術管理制御室からのみ実施可能であり、加速装置の主管理制御室からは(通常通り)実施することができない。この接続及び接続解除の動作がテストされ、対応する接続/停止も同時にテストされる。整合性をチェックするために、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施することができる。
【0039】
チェックシステムの第三のセクションは、照射部位でのビームの誘導をチェックすることに関係する。
このチェックセクションの第一の態様によれば、治療ビームのゼロ位置が監視される。グリッドスキャナ磁石13、14によるビーム11の偏向後にアイソセンタ10でのビームの正確な位置を確保するために、照射部位へのビーム誘導の最後の部分における治療ビーム11の軸ビーム位置を、エネルギー及び集束範囲全体でチェックする必要がある。この目的から、グリッド13は、グリッドスキャナ磁石13及び14の下流にあるビーム経路、及びビーム放出ウィンドウに移動され、エネルギー及び集束範囲全体でテストサイクルが生成され、その過程において、プロフィールグリッドが個別に評価され、この手順において確認されたビームパラメータがプロトコルされる。ビーム放出ウィンドウに配置されたプロフィールグリッドが測定されるとき、その上流に配置されたプロフィールグリッド16は外に移動させる必要がある。プロフィールグリッドにより送られるビームパラメータを評価することで、水平方向及び垂直方向の両方で、ビーム位置及びビーム角度を決定することが可能となる。プロフィールグリッドのビーム位置から、アイソセンタ10で予想される治療ビームの位置が決定され、その後、このプロトコルがチェックされる。求められるビームの半値幅に関して、アイソセンタ10に対して±25%の位置の誤差が決定された場合、適切な干渉を実施する必要がある。整合性をチェックするために、このテストは毎日実施することができる。
【0040】
チェックシステムの更なる態様によれば、絶対的なビームの位置と照射部位での治療ビームの位置の安定性がチェックされる。絶対的なビームの位置を固守することは、治療又は照射プランの実施にとって必須条件である。したがって、絶対位置は管理制御システムの位置感知検出器を使用して測定する必要がある。照射部位のアイソセンタにおける治療ビームの相対的な位置の安定性は、照射プランを実施可能な精度を決定する。治療ビームの位置はオンラインで測定及びチェックされ、つまり照射手順中、継続的に行われる。照射プランで所定の許容限度内である望ましい位置からの逸脱が存在する場合、照射は中断されるか、或いは適切な干渉が起動される。それぞれの位置感知検出器は別個にチェックされる。
【0041】
このチェックは、プロフィールグリッド及び、例えばマルチワイヤチャンバ等の位置感知検出器を使用して実施される。
【0042】
プロフィールグリッドが使用される時、アイソセンタ10における絶対的なビームの位置が、アイソセンタの部位の発光標的又はフィルムによりチェックされる。こうしたチェック手順においては、レーザの交差により発光標的又はフィルム上で可視となるアイソセンタに対して、プロフィールグリッドの位置が調整される。グリッドスキャナ磁石13、14により、治療ビーム11は静的にアイソセンタ10へ偏向され、プロフィールグリッドの測定により得られた位置座標が、所定の望ましい値と比較される。これは例えば、規則的な間隔、例えばおよそ10番目のエネルギーレベル毎に実施できる。
【0043】
マルチワイヤチャンバが、ビーム位置のオンライン検査及び制御に使用される時、2つのマルチワイヤチャンバが、アイソセンタ10の上流に、約970mm及び790mmの距離をおいて配置され、アイソセンタ10を通って延びる中央ビームがマルチワイヤチャンバの中心を通って直角に延びるように、レーザ光ビームにより位置調整される。グリッドスキャナ磁石13、14により、ビームは例えば5つの異なるエネルギーにより、照射エリア内の5つの異なる位置へとそれぞれ静的に偏向される(つまり、上方及び下方それぞれの左及び右、及び中央)。設定の位置は管理制御システムにより測定され、望ましい値と比較される。
【0044】
マルチワイヤチャンバは、アイソセンタの上流に、異なる距離をおいて位置するため、2つのマルチワイヤチャンバにおける照射フィールドの投射は異なる係数で減少する。ビームの幾何学の規則と照射の法則とを適用することで、以下の減少係数が得られる。
【0045】
アイソセンタの970mm上流のマルチワイヤチャンバ
X座標:減少係数0.890
Y座標:減少係数0.876
アイソセンタの790mm上流のマルチワイヤチャンバ
X座標:減少係数0.910
Y座標:減少係数0.899
【0046】
マルチワイヤチャンバにより絶対的なビームの位置をチェックする前に、その絶対位置のキャリブレーションを実施するべきである。この目的から、マルチワイヤチャンバの位置のアラインメント及び固定の後、前記のレーザの交差により絶対的に位置決定されるフィルムを5つの位置で照射する。このフィルムにより決定されるビームのゼロ点は、マルチワイヤチャンバから計算されたものと比較される。その後、この差異又は不一致から、位置計算の補正オフセット値が得られる。こうした補正オフセット値は、望ましい位置の値において考慮され、5つの点すべての絶対位置が互いに比較される。
【0047】
こうした形のマルチワイヤチャンバのキャリブレーションを使用して、その後、絶対的なビームの位置がチェックされ、こうした形で決定された位置の差異が、ビームプロフィールの半値幅の最大25%に対応するように制御が実施される。こうしたビームプロフィールの半値幅に対する相対的な干渉の閾値は、照射プランのあらゆる幾何学的パラメータが、この半値幅に応じて変化するため、実用的であることが証明されており、特に、患者に対する動作に必要な生成粒子範囲の品質が達成される。整合性チェックを実施するために、前記のマルチワイヤチャンバ測定のみが使用されるべきであり、これは追加のプロフィールグリッドのアイソセンタへの設置が、毎日の操作にとって非常に高価となるためである。
【0048】
チェックセクションの更なる態様は、絶対的なビームプロフィール幅と経時的な安定性との監視及び制御を含む。管理制御システムのパルス中央コントロールの要求に従って、加速装置が伝えるビームの集束を固守する必要があり、これは治療又は照射プランがこうした値に基づいているためである。この目的のため、プロフィールグリッドを利用して、アイソセンタ10における絶対的なビームプロフィール幅がチェックされ、レーザの交差により発光標的又はフィルム上で可視となるアイソセンタに対して、プロフィールグリッドの位置が調整される。治療ビーム11は、グリッドスキャナ磁石13、14により、静的にアイソセンタ10へ偏向され、これは例えば、およそ10番目のエネルギーレベル毎に実施することができる。プロフィールグリッド測定により得られたビームの幅は、所定の望ましい値と比較され、所定の望ましい値からのビームの幅の逸脱が最大で±50%となるように、制御が実施される。これは特に200MeV/uを上回るエネルギー範囲に適用される。
【0049】
イオンビーム治療システムの整合性のチェックは、一方で、既に前に述べたように、マルチワイヤチャンバを使用して実施され、マルチワイヤチャンバはそれぞれアイソセンタ10の上流に970mm及び790mmの距離をおいて位置する。実際のチェック動作の前に、2つのマルチワイヤチャンバの絶対的な幅の測定のキャリブレーションが実施される。この手順において、フィルムは水平及び垂直のストライプで照射され、それぞれのビームは一定の集束によるシンクロトロンからの抽出により生成される。こうした方法により、選択可能な集束に応じて、例えば7つのビームが生成できる。照射されたフィルムにより決定されたビームの幅は、ここから補正オフセット値を得るためにマルチワイヤチャンバ(位置チャンバ)により測定されたものと比較され、この補正オフセット値は、その後、望ましい値において再度考慮することができる。次に、このようにキャリブレーションされたマルチワイヤチャンバにより、管理制御システムと共に、ビームプロフィールの半値幅と整合性又は経時的な安定性とが測定及び監視され、これは特に、選択可能なそれぞれの集束に関して、異なるエネルギー及び強度で実施される。
【0050】
絶対的なビームの位置の測定値と比較して、絶対的なビームプロフィール幅の測定値において、前記のように、干渉閾値が半値幅の20%から50%に増加することは、均一性の要件に適合しており、これは照射プランのコンテキストにおけるビームの位置の間隔が半値幅の33%に設定されているためである。
【0051】
治療ビームの分析及び調節に関するいくつかの要素は、例えば、ビーム放出ウィンドウ、検出器、又はリップルフィルタのように、通常はアイソセンタの上流に位置する。こうした要素は治療ビームの散乱をもたらし、これはビームエネルギーの減少と共に目立って増加する。結果として、物理的な理由から、低いエネルギー範囲(200MeV/u未満のエネルギー)において、最初に要求されたビームの幅を固守することは不可能であるか、或いはかろうじて可能である。この場合、許容値の上限を上回る結果となるため、照射プランニングでは、この影響を考慮する必要がある。
【0052】
ビームのゼロ位置、絶対的なビームの位置、絶対的なビームプロフィール幅、及び経時的な安定性に関する前記の監視及び制御手段の影響は、図3A/B及び図4A/Bにおいて確認できる。図3A及び3Bはそれぞれ、図4A及び4Bに示す拡大図に対応する。図3A/4Aは本明細書で提案した位置制御を行わないビームの位置を示しており、図3B/4Bは位置制御を行ったビームの位置を示している。この図から分かるように、位置制御等を使用した結果として、遥かに安定性の高いビームの位置が達成可能であり、位置制御を行わない場合、望ましいビームの位置からの著しい逸脱がいくつか存在する。
【0053】
チェックセクションの更なる態様は、治療ビームの粒子数の監視、つまり粒子数の変化の監視に関係している。粒子数測定の測定範囲が大きすぎるものになるのを防ぐために、加速装置が送る治療ビームの強度は特定の許容限度内のみで変化するべきである。本件の場合、治療ビームの強度は、管理制御システムの測定装置と共にイオン化チャンバを使用して測定すること、及び粒子数を300μsの時間枠で平均化可能であることが提案される。その後、測定された粒子数では、この時間枠内で、干渉を発生させないために、以前に確認された平均値の値の最大5倍までに対応できる。こうしたステップを行った結果として、より信頼できる測定範囲が選択可能であり、例えば、以前に計算された平均値よりも10系数だけ高い粒子数であっても正確に測定できる。更に高い粒子数が発生した場合、警告が発生し、既に述べたインタロックユニットがビームをオフにする。しかしながら、このチェック態様が検出器のプリセットのみに関係し、エネルギー線量等に直接的な影響を与えないように注意する必要がある。以前に定めた干渉閾値よりも明らかに高い粒子数の変化が発生した場合でも、後で説明する粒子範囲の均一性は決定的な品質基準として十分なものとなる。
【0054】
最後に、照射部位での信頼性のある安定したビーム誘導に関して、高エネルギービーム誘導チャネル6の最後の偏向磁石と回転クレードル8との間のすべての可動構成要素の望ましい位置を定期的にチェックするべきであり、これはビーム誘導に位置する任意の物体が照射部位でのビームの品質に悪影響を与えるためである。したがって、ビーム経路にはビーム誘導の可動構成要素が存在しない状態を確保する必要がある。この目的のため、対応する可動構成要素制限スイッチとの接続が行われ、その状態は監視制御システムにより自動的に個別にチェックできる。整合性をチェックするために、これは照射手順のそれぞれのブロックの前に繰り返すべきである。
【0055】
チェックシステムの第四のセクションは、イオン治療システムの照射制御ユニットに関連するチェック機能に関係する。
治療システムの管理又は監視システムの前記のイオン化チャンバにおいて生成された電荷は、粒子数を決定する役割を果たし、イオン化チャンバガスの圧力と温度とにより変化するため、これらの両方の変数を照射中に監視しプロトコル化する必要がある。イオン化チャンバのガスの圧力と温度とは電気センサにより測定され、測定値は1分におよそ1回、管理制御システムにより確認され、入力されたキャリブレーション係数により絶対的な単位(hPa及び℃)に変換され、デジタル式で表示される。測定値の経時的な動向は、動向図において図式的に表すことができる。このセンサは、基準測定装置によりキャリブレーションされる。イオン化チャンバに設置されたセンサのキャリブレーションは、治療照射手順のそれぞれのブロックの前に繰り返すべきである。加えて、監視システムの部位の大気圧及び室温が、絶対的にキャリブレーションされた装置により測定され、管理制御システムにより確認され、更にそれぞれの照射手順においてプロトコル化される。その結果、イオン化チャンバの(毎日の)チェックに関して、大気圧及び室温の絶対値を、基準測定装置で直接読み取り、管理制御システムが表示する値と比較し、プロトコル化することが可能である。監視システムの毎日のキャリブレーションに登録される測定値は、こうした手順の基準値の役割を果たす。20hPa又は5℃の差異が存在する場合、管理制御システムにより警告が発生する。
【0056】
加えて、イオンビーム治療システムの制御コンピュータへのプログラム及びデータセットのロードをチェックする必要がある。これは、患者の照射に必要なデータをシステムのシーケンス制御に正確にロードすることを可能にするために必要となる。すべてのデータが正確である場合のみに患者の照射が開始される。この目的から、管理制御システムのサーバコンピュータ内の特別なプログラムを使用して、プログラム及びデータが制御コンピュータの個々のプロセッサに書き込まれ、読み返され、個々のメモリに格納されるプログラム及びデータと比較され、こうしたチェックプログラムはそれぞれの照射手順の前に自動的に実行される。リロードされたデータが、管理制御システムのデータメモリに格納されるデータに正確に対応する場合のみ、安全な管理下の状態で開始することができる。差異が存在する時は、警告信号が生成され、照射手順を止める役割を果たす前記のインタロックユニットはリリースできない。
【0057】
更なるチェック態様は、グリッドスキャナの偏向磁石13、14に関する電流の接続に関係する。こうした偏向磁石の電流値は、値及び時間に関して、特定の許容限度内にある磁石供給装置の特定の望ましい値セットとなるように注意する必要がある。この目的から、磁石供給装置での磁石電流値の設定と適切な安定した磁石電流への到達との間の時間が、異なる電流値に関して測定される。設定された磁石電流値からの逸脱に関して許容可能な最大の電流精度は0.3Aである。2Aの電流の変化があるとき、許容可能な最大の調節時間は、x方向では175μs、y方向では325μsである。こうした許容値が守られなかった時には、照射を停止する必要がある。整合性をチェックするために、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施することができる。
【0058】
最後に、停止条件が発生した時に動作中である照射点の数を恒久的に保存する状態、つまり電力障害に対する保護手段を確保する必要がある。これにより、後に権限のある担当者が照射を許可した時点での継続が可能となる。このように実施される安全機能の機能性は、特定の照射又は治療プランを管理制御システムにロードし、照射を行わずにプランを実施すること、つまりプランをシミュレートすることによりチェックできる。特定の照射部位では、シーケンス制御の電圧供給がオフとなり、システムを再起動した後、最後の照射部位が読み出され、電圧供給がオフになった時の照射部位と比較される。2つの結果が一致しない場合、適切な干渉が実施される。整合性をチェックするために、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施される。
【0059】
チェックシステムの第五のセクションは、既に前に述べた、イオンビーム治療システムのインタロックユニットの機能のチェックに関係する。
したがって、インタロックイベント又はインタロック条件が存在する時、安全性の観点から、システムの緊急シャットダウンを引き起こすことに関係するすべての装置パラメータをチェックする必要がある。治療ビーム11のシャットダウンは、インタロックイベントが検出された時のみに実施できる。したがって、インタロックイベントにつながる恐れのあるあらゆる源をテストでシミュレートし、インタロックの発生、つまり治療ビーム11の緊急シャットダウンを発生させる信号のインタロックユニットによる生成をチェックする必要がある。動作中、インタロックユニットは、例えば、ビーム誘導の可動構成要素の前に述べた制限スイッチの信号と、グリッドスキャナ磁石13及び14の磁石供給装置の状態と、イオン化チャンバの電圧供給と、データ転送のデータオーバフローと、このイオン化チャンバによる強度制限値の固守及び同期と、ビーム位置測定装置の電子機器及びビームの位置と、個々の検出器の高電圧及びガスの流れと、シーケンス制御コンピュータによるインタロックの可能性と、患者カウチの位置と、患者の不動性が中断される可能性(例えば、照射部位のマスクが空いている時又は患者が動いた時)と、あらゆるコンピュータプログラムの動作準備と、治療システムの医療操作コンソールでの緊急シャットダウン又は照射手順のリリースの可能性と等を監視する。インタロック条件が存在するときにインタロックの始動が起きない場合、治療システムにおける干渉とエラーの排除とが必要である。整合性をチェックするために、この検査は毎日行うべきである。
手動緊急シャットダウンは常に保証される必要があるため、医療操作コンソールによる手動緊急シャットダウンの機能も同じようにチェックする必要がある。
【0060】
最後に、特に技術管理制御室及び主管理制御室において、イオンビーム治療システムの個々のコンソールで、安全性に関するあらゆる状態の表示をチェックする必要がある。こうした安全に関する状態の表示は、エラーの迅速な検出及び排除に役立ち、操作担当者に照射手順の現状を伝える。こうした警告状態の表示は、前記のインタロックユニットのテストと一緒にチェックできる。整合性をチェックするために、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前と、管理制御システム又はプログラムの変更のたびに実施すべきである。
【0061】
チェックシステムの第六のセクションは、イオンビーム治療システムの患者の位置決定に関する医療装置のチェックに関係する。
したがって、定位固定画像生成の精度は照射の全体的な精度にとって決定的な要素であるため、例えば、標的点の座標の定位固定を決定する精度をCT又はMR手順によりチェックするべきである。この目的から、特別な標本体により、球形ファントムの内部に、任意の望ましい標的点を表すことが可能であり、その中心点は、画像生成方法により視覚的に表すことができる。この球形ファントムは、中心点が未知の標的点となるように、定位固定フレームに挿入される。その後、定位固定座標は、応用X線、CT又はMR手法を使用して、時間の観点から順番に確認され、断層撮影法において、層の間隔は1mmにするべきである。X線手法は1/10mmまでの精度があるため、CT及びMRによる標的点の決定の精度は、X線手法との比較により確認することが可能であり、つまり、X線画像により決定された標的点の位置とCT又はMR手法により決定された位置との間の半径間隔がチェックされる。この半径間隔は、1.5mmを上回るべきではない。整合性をチェックする目的から、このテストは1年ごとの実施で十分である。
【0062】
更なるチェック態様として、患者カウチ9の回転軸ビームとグリッドスキャナ13、14の中央ビーム11との間のアイソセンタの位置の精度をチェックすることが提案され、これは患者カウチ9とグリッドスキャナ13、14の中央ビーム11との間の交差点として定義されるアイソセンタが、位置決定においてプランニングと照射との間の結合要素となるためである。整合性のチェックは、照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきである。
【0063】
患者カウチ9の回転軸ビームに関するアイソセンタをチェックするために、金属標本体(直径2〜3mm)が、レーザを利用して、名目的アイソセンタ、つまり患者カウチ9の名目上の回転軸ビームに導入される。この標本体は、正確に標本体の上の中心点を中心とした下げ振りにより定位置に維持される。回転軸ビームの周りでの患者カウチ9の回転に関して、この下げ振りに対して標本体が移動する範囲が確認される。この手順は、少なくとも患者カウチ9の3種類のレベルで実施され、患者カウチ9の上下の最大可動性は15cmで、例えばアイソセンタ10のレベルでは、上下に最低15cmの距離となる。最大の逸脱許容値は、ビーム方向では1.0mmで、ビーム方向に垂直な方向では0.5mmのみとなる。ビーム方向での変化の重要性は低く、これはこうした変化により患者における線量分布が影響を受けないためである。
【0064】
中央ビーム11に関するアイソセンタをチェックするために、アイソセンタの位置は、定義により、直進ビームの平面の下にある患者カウチ9の回転軸上に固定され、光学測定システムにより壁の印に対して相対的に確認される。中央ビーム11に対する標本体の位置のチェックは、フィルム測定により実施され、ビームの方向から見て標本体の下流で、半値幅が標本体の直径よりも大きな(偏向されていない)中央ビームにより検証フィルムが照射され、結果として、標本体の位置は中央ビームに対して相対的に検証フィルムに投射される。この場合、干渉閾値は、一次ビームの半値幅からの最大25%の逸脱となる。
【0065】
加えて、レーザがアイソセンタ10を明示するため、アイソセンタ10でのレーザアラインメントの精度をチェックする必要がある。この手順において、アイソセンタ10での標本体の位置決定に続いて、光学測定により、標本体の中心点でレーザが位置調整され、レーザのラインの水平ビーム及び垂直線からの逸脱がチェックされ、それぞれの場合において、最大1mmの逸脱が許容される。整合性をチェックするために、反対側に存在する壁及びフロア上のレーザの画像が明示され、その後、基準値として使用される。
【0066】
更なるチェック態様は、X線管及び反対側に存在する記録ステーションの標的クロスに関するアラインメントの精度に関係しており、これはX線手法がアイソセンタ10の明示のための追加手順を意味するためである。光学測定により、つまりレーザを使用して、アイソセンタ10での標本体の位置を決定した後、3つの空間方向でX線画像を撮影し、標本体の投射画像とX線画像の標的クロスとの間の間隔が確認される。標本体の画像は、標的クロスの画像上に正確に投射されるべきであり、標本体の投射画像と標的クロスとの間の許容される最大の間隔は1mmである。
【0067】
患者のアイソセンタ式照射のため、患者カウチ9のアイソセンタ回転の角度の大きさの表示の精度もチェックする必要があり、これはDIN6847−5、ポイント12.2.4の規定と同じように実施可能である。最大の許容誤差は1°である。
【0068】
患者カウチ9のアイソセンタ回転の空間的安定性も同様にチェックされ、これは対応する安定ビームがアイソセンタ10の定義の必須条件となるためである。このチェックは、DIN6847−5、ポイント14.2と同じように実施可能であり、干渉閾値は1mmの誤差である。
【0069】
更に最後に、患者の配置と位置決定の精度をチェックすることが提案され、これは正確な患者の位置決定が、対象となる腫瘍の適切な照射の必須条件となるためである。この点において、治療システムの点検テスト及び(照射手順のそれぞれのブロックの前の)整合性のチェックのために、標本体の中心点の未知の定位固定座標が、定位固定ベースリング内に固定され、標的点として確認され、定位固定ターゲティング装置を利用し、患者カウチ9の横方向移動により、この中心点がアイソセンタ10内に移動される。この位置において、3つの空間方向でX線画像が撮影され、この3つの画像に関して、標的クロスからの標本体の位置の間隔が決定される。標本体の中心点とアイソセンタとの間で許容される最大半径間隔は1.5mmである。これを超える場合、患者の配置の適切な修正が必要となる。
【0070】
チェックシステムの第七の態様は、照射プランニングに関係し、その過程において、特に特定の照射手順に関して意図される放射線量の値が計算される。
第一に、照射手順のプランニング、つまりそれぞれの放射線量の計算に常に同じ基本データセットが使用される状態を確保する必要がある。これは、基本データを含むデータファイルの名前、日付、及びサイズを、以前作成したバックアップコピーの正確な指定と比較することで達成される。これは線量計算アルゴリズムが呼び出されるたびに、自動的に行われる。
【0071】
更に、基本データセットが管理されていない形で変更されていないことを確認するために、実際の基本データセットとバックアップコピーの対応する値との値の一致をチェックする必要がある。ここでは更に、コンピュータプログラムにより、実際の基本データセットとバックアップコピーの内容の比較も実施され、このプログラムは、特に照射手順のそれぞれのブロックの前に開始するべきである。
【0072】
DIN6873第5部、照射プランニングシステムによれば、加えて、基本データセットの基準値を月に1度チェックする必要がある。重イオンによる本照射プランニングにおいては、この詳細点は省略可能であり、これは深度線量分布、つまり深度の関数としてのエネルギー損失データが、入力フルエンスに対する絶対値として保存されるためである。そのため、線量の特別な基準値は記録されない。使用される基本データセットは、前に説明した方法で、すでにチェックされている。
【0073】
照射プランニングをチェックする上で重要な態様は、存在する基本データ及び使用する線量計算アルゴリズムの関数として、計画された照射手順の線量計算(イオンビーム治療システムにおいて自動的に実施)の精度をチェックすることであり、均一及び不均一な媒体の照射を区別する必要がある。両方の場合において、線量計算のチェックは、ファントムを使用して実施可能であり、この手順について下で詳細に説明する。
【0074】
イオンビーム治療システムの照射プランニングプログラムにおいて、均一な媒体の計算線量をチェックするために、計算線量分布又はCTセクションにおいて、複数の測定点、例えば10箇所の測定点が定められ、この測定点において、計算された物理線量が実験的に検証される。この検証は水ファントムにおいて実施され、イオン化チャンバは、望ましい測定点に対応する座標で、水ファントム内に配置される。照射プランニングプログラムは、個々の測定点について、水に関するエネルギー線量値に加え、使用するファントム内のその座標を計算する。その後、照射プランニングプログラムにより計算された制御パラメータを使用して、ファントムが照射され、計算線量値を検証するために、イオン化チャンバで確認された値がエネルギー線量値に変換される。
【0075】
検証は複数の照射プランに関して実施され、6つの代表的な照射プランの検証が選択され、そのうち3つは水ファントム内の仮定の標的体積に関係し、3つは患者の照射に関係する。後者の照射プランは、それ以降、標準患者プランとして使用される。照射計算プログラムにより計算された値は、その後実施される整合性チェックの基準値の役割を果たす。
【0076】
干渉閾値については、計算された放射線量値と測定された放射線量値との間の最大許容誤差が合計、つまり平均で、標的照射値の線量の±5%となることが定められる。加えて、個別の測定点に関する最大許容誤差が±7%となることも定められる。
【0077】
前記の手順は、特に、イオンビーム治療システムに関係している。整合性をチェックするためには、前記の標準プランのそれぞれの場合において2つのみを検証し、計算された線量分布の整合性をチェックし、これらを実験的に決定される線量分布と比較することで十分である。この整合性チェックは、照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきである。
【0078】
線量計算の精度を、使用される照射計算アルゴリズムの基本データと使用される不均一媒体に関する近似値との関数としてチェックするためには、球形固体ファントムを利用することが可能であり、これは水と同等の物質で構成され、異なる不均一体をシミュレートするために、様々な不均一物を挿入可能な個別の層で構築される。この不均一物はディスクで、様々な組織と同等の物質(例えば、肺、軟らかい又は硬い骨、軟らかい器官、又は結合水の物質)又は単なる空気(ディスクが挿入されない時)で構成される。この場合においても、検証のためにファントムに10箇所までの測定点が定められ、そのそれぞれにおいて、放射線量が照射プランニングプログラムにより計算され、同時に測定するイオン化チャンバのグループを使用して確認され、これと比較される。
【0079】
この点検テストでは、薄い不均一物及び厚い不均一物において、異なる物質の境界層(例えば空気/水及び骨/水)の後ろの計算線量分布を調査するために、3種類のファントム構造を作成することを提案する。
【0080】
調査において提案される不均一媒体に関する計算線量値の許容閾値は、あらゆる測定点での計算線量値と測定線量値との間の最大許容平均誤差として±5%、及び個々の測定点に関する最大許容誤差として±7%となる。整合性をチェックするために、前記のテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施できる。
【0081】
線量計算は更に、不規則な形状のテストファントムを使用して検証することが可能である。この場合、水と同等の物質で構成され、例えば人間の頭部をモデルとしたテストファントムが使用される。前に述べたように、検証のためにファントムに10箇所までの測定点が定められる。更に、照射パラメータは、頭部ファントムにおける適切な標的照射体積について定められ、テストファントムは定位固定ベースリングを利用して位置調整される。選択した測定点においてイオン治療システムの照射プランニングプログラムにより計算された水に関するエネルギー線量値は、その後、これらの測定点においてイオン化チャンバにより測定された値の基準と比較され、ここでも、あらゆる測定点に関する最大許容誤差は標的照射体積の線量の±5%であり、個々の測定点それぞれに関する最大許容誤差は±7%である。整合性をチェックするために、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施することができる。
【0082】
照射プランニングのチェックにおける更なる態様は、(例えば標的照射体積及び患者の外形の)幾何学的構造と画像生成から位置決定までのプランニングパラメータとの正確な転送を確保するために、イオンビーム治療システムにおいて使用される画像生成プロセスの点検に関係する。この目的から、不均一媒体における計算放射量の検証と同様に、ディスク形状又はリング形状の挿入物を有するファントムを使用できる。この場合の不均一挿入物は更に、異なる直径を有することが可能である。ファントムの画像が撮影され、回転クレードル8における主要な3方向について、CTデータから、同様に得られたデジタルX線再構成が計算される(図2参照)。次に、X線位置決定システムのX線画像を利用して、3方向において、プランニング形状の検証が実施される。この手順は、例えば0°、45°、及び90°等、図2に示す患者カウチ9の様々な角度で実施できる。これにより、X線位置決定システムのX線画像に対して、デジタルX線再構成内の不均一物の形状と位置とが検証される。この場合に定められる許容閾値では、最大許容位置誤差及びファントムのリングの形状に関する最大許容誤差の両方について2mmとなる。整合性チェックは、この場合も、照射手順のそれぞれのブロックの前に実施できる。
【0083】
運用安全性を増加させるために、更に、イオンビーム治療システムで使用される照射プランニングプログラムのメンテナンスと更なる開発とが必要である。照射プランニングプログラムの更なる開発の後には、不正確なバージョンのプログラムが誤って使用される可能性がある。これを防止し、様々なモジュールの正しいバージョンが常に確実に使用されるように、イオンビーム治療システムの管理制御システムは、照射プランニングプログラムが呼び出されるたびに、バージョン番号が個々のプログラムのデータと共に表示され、ユーザによりプロトコルブック内のデータと比較されるように構築される。
【0084】
同様に、照射プランニングプログラムが更に開発された場合、つまり新しいバージョンが存在する時、更新された点検テスト後にのみ、そのバージョンが有効となる状態を確保する必要がある。これは、均一媒体、不均一媒体、及び不規則形状ファントムに関して、前記のように計算され、バックアップコピーとして保存される完全な線量分布により達成できる。新しいプログラムバージョンが使用される時、これらの保存された線量値は、同じファントムに関して計算される同じ線量値に新しいプログラムバージョンを使用する時にも必要となるため、新しいプログラムバージョンの機能の検証に関する基準値として使用できる。したがって、このチェックは、照射プランニングプログラムの何らかの変更後に実施するべきである。
【0085】
チェックシステムの第八のセクションは、グリッド操作手順及び線量測定に関係する。
このチェックセクションの第一のチェック態様は、イオンビーム治療システムの粒子数の監視又は管理手段に関係し、本実施形態の例において−既に説明したように−これは広範囲イオン化チャンバで構成される。
【0086】
この点について、キャリブレーション係数は大気密度における変動の範囲内のみで変化できるため、例えば、こうしたイオン化チャンバのキャリブレーション係数の整合性をチェックする必要がある。グリッドスキャナの2つのイオン化チャンバは、イオン化チャンバの管理又は監視ユニット当たりの粒子数についてキャリブレーションされる。このキャリブレーションはキャリブレーション係数Kにより表され、これは粒子の照射エネルギーEとグリッドスキャナのステップ幅Δx及びΔyとにより変化し、つまりK=K(E,Δx,Δy)となる。イオン化チャンバのキャリブレーションは、均一的に偏向された照射フィールドにおける線量測定により実施され、ここで基準条件との差異が補正され、イオン化チャンバの表示は水のDscanに関連するエネルギー線量に変換される。キャリブレーション係数は以下に従って計算される。
【0087】
K(E,Δx,Δy)=(Dscan/Mi),Δx,Δy/(S(E)/ρ)
ここで(S(E)/ρ)=照射エネルギーEでの12Cの質量阻止能である。
M=イオン化チャンバの座標点i当たりの監視ユニットである。
【0088】
関連するエネルギー範囲(例えば80MeV/u〜430MeV/u)が複数のステップにおいて測定される。チェックされる特定のイオン化チャンバの測定部位はアイソセンタ10に位置しており、イオン化チャンバ又は線量計は固体ファントム内に配置される。12Cの質量阻止能の表は、同じものが照射プランニングの基盤として使用される。これにより、エネルギーEとステップ幅Δx及びΔyとに応じて、キャリブレーション係数Kのグループが得られ、それぞれのキャリブレーション係数に関する基準値からの最大許容誤差は±3%となる。キャリブレーション係数のグループから、少なくとも3つの値をチェックするべきである。整合性をチェックするために、このテスト手順は毎日実施するべきである。
【0089】
イオン化チャンバの事前に選択された同一の監視ユニットは、つねに同一の線量表示を行う必要があるため、線量の整合性もチェックする必要がある。そのため、イオン化チャンバのキャリブレーション係数のグループの関数として、グリッドスキャナ又はその磁石13、14により生成又はスキャンされる立方形照射体積の中心点において、線量の整合性をチェックすることが推奨される。この目的から、基準値を得るために、アイソセンタ10が前面の中心に正確に位置するように配置されたファントムにおいて、線量が測定される。この配置においては、一辺が5cmの長さの照射立方体又は線量立方体内部で照射が実施され、その中心は11.3cmの水に相当する深度にある測定部位として配置される(この線量立方体の生成に関する制御データの計算はCTに基づく照射プランニングにより実施される。このステップにおいては、アイソセンタ10をビームが水ファントムに入る部位に配置することが有利となる。更に、選択された測定深度により、異なるテスト用の測定機器の標準化が可能となる)。この方法で決定された照射線量は基準線量として保存される。その後測定された実際の線量は、この基準線量と比較することが可能であり、実際の線量と名目線量(基準線量)との間の最大許容誤差は±3%である。毎日の整合性チェックを実施するべきである。
【0090】
更に、粒子数モニタ及びイオン化チャンバに影響を与えるパラメータをチェックする必要があり、この手順においては、特に、粒子フルエンス及び粒子流に対するキャリブレーション係数Kの依存性がチェックされる。どちらの場合においても、1年毎の整合性チェックを実施するべきである。
【0091】
粒子フルエンスに対するキャリブレーション係数の依存性をチェックするために実施される手順は、基本的には、キャリブレーション係数の整合性をチェックするものと同じである。この測定はファントムで実施され、5×5cm2のエリアが150MeV/u、250MeV/u、及び350MeV/uのエネルギーで照射され、ビーム強度はそれぞれの場合で同じである。イオン化チャンバは、照射面エリアの中心に配置される。イオン化チャンバの監視値は、測定部位において、それぞれ0.2Gy、0.5Gy、及び1Gyの線量が発生するように定められる。これらの異なる監視値に関して、実際の線量と名目線量との間の合致が確認され、3%の最大誤差が許容される。この狭い許容範囲を固守することが適切であり、更にこれは実行可能である。
【0092】
粒子流に対するキャリブレーション係数の依存性をチェックするために実施される手順は、同様に、キャリブレーション係数の整合性をチェックするものとほぼ同じである。しかしながら、この場合では、線量が一定に維持され、ビーム強度はそれぞれの場合において高い値、中間の値、及び低い値に設定され、異なる強度に関する実際の線量と名目線量との一致をチェックできるようにする。この場合も、3%の最大誤差が許容される。
【0093】
イオン化チャンバ及び粒子数モニタに関して、ビーム位置に対するそのキャリブレーション係数の依存性をチェックするべきである。キャリブレーション係数の整合性をチェックするのに使用されるものとほぼ同じ手順が実施されるが、利用される配置は、前記の線量の整合性チェックに使用されたものと同じである。この測定は、一辺の長さが5cmだが、横方向の移動が2cm及び6cmであるグリッドスキャナの照射体積又は照射立方体において実施される。イオン化チャンバの監視値は、照射体積の中心で1Gyの放射線量が発生するように定められる。イオン化チャンバの表示のチェックにおいて、側面で測定された値と中心で測定された値の違いは3%未満にするべきである。この場合においても、1年毎の整合性チェックが推奨される。
【0094】
このチェックセクションの更なるチェック態様は、グリッドスキャナ13、14の線量分布の点検に関係し、線量の深度分布及び線量の横方向分布の両方が検査される。
【0095】
線量の深度分布の均一性は、選択された照射エネルギーと、使用されたイオン化チャンバの照射エネルギー値当たりの選択された監視値との関数としてチェックされ、これは深度線量の均一性が、選択されたエネルギーとその整合性とに決定的に依存するためである。この目的から、ここでも正六面体又は立方体の照射体積が、グリッドスキャナ磁石13、14により、ファントム内に生成され、層(エネルギー)のそれぞれの座標点に関して、一定の粒子範囲、ただし層毎に異なる粒子範囲が、照射立方体において均一の線量分布が達成される形で使用される。複数の線量計(イオン化チャンバ)、例えば10基のイオン化チャンバが、異なる水相当深度で測定を実施し、このイオン化チャンバは、それぞれの後ろにある複数のイオン化チャンバの照射が発生しないように配置される。照射立方体の一辺の長さは、例えば、2.5cm、5cm、及び10cmで、イオン化チャンバの測定はそれぞれ、個々の立方体型照射体積の中心点の深度5cm、12.5cm、及び20cmに関して実施される。監視値は、照射プランニングにより事前に定められ、個々の照射体積の中心において生成される放射線量により、照射プランニングから確立される。実際の測定値を基準値と比較することで、イオン化チャンバの表示の変化の度合いがチェックできる。5%の最大誤差が許容できる。許容限度を超えた場合、過度に大きな誤差を修正するために、システム干渉が必要となる。整合性をチェックするために、前記のチェック手順は照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきである。
グリッドスキャナの線量の横方向分布は、使用するすべての照射エネルギーにおいてグリッド操作の均一性が保証された状態を確保するために、エネルギーの関数としてチェックされる。この場合、イオン化チャンバ監視値が一定で、それぞれの場合における照射エネルギーが異なり(例えば100MeV/u、150MeV/u、200MeV/u、250MeV/u、300MeV/u、及び350MeV/u、)、ビームフィールドが異なる時、ビームの方向に垂直な放射線量は複数のイオン化チャンバ測定により同時に確認される。同時に。線量計又はイオン化チャンバの前面の開放空気は、検証フィルム上の黒化分布を生成する。グリッドスキャナ13、14により、例えば5cm、10cm、及び18cmの側面を有するエリアが生成され、それぞれの場合において放射線量は約1Gyとするべきである。イオン化チャンバの修正表示又は照射フィールド内の検証フィルム黒化の標準偏差がチェックされ、基準値からの最大許容誤差は±5%である。基準値からの許容できない逸脱は、実際に存在する測定条件への適合を達成するために修正される。整合性チェックは、照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきであり、この場合は、検証フィルムを使用し、この検証フィルムの黒化の監視を行うことで十分である。
【0096】
このチェックセクションの更なるチェック態様は、グリッド操作手順におけるフィールド形状の検査に関係し、選択した照射エネルギーでのグリッドスキャナ13、14の特定の照射体積の空間位置の依存性がチェックされる。この目的から、グリッドスキャナ13、14により立方体又は正六面体照射体積が生成され、照射立方体において均一の線量分布が得られるように、層(エネルギー)のそれぞれの座標点に関して、一定の粒子範囲が使用されるが、この範囲は層毎に異なる。こうした条件下で、ウェッジ形の固体ファントムが照射され、その後ろに検証フィルムが配置される。その後、照射の中心点に対する検証フィルムの黒化の位置が決定される。
【0097】
この測定において、照射フィールドの一辺の長さは、例えば、4cm、7cm、及び12cmで、ビーム方向の照射正六面体又は立方体の範囲は2.5cm、5cm、及び10cmである。この測定は、それぞれ、照射体積の中心点の水相当深度5cm、12.5cm、及び20cmに関して実施される。線量計又はイオン化チャンバの監視値は、照射プランニングにより所定の放射線量が照射体積の中心で生成されるように、照射プランニングから定められる。黒化の周縁での低下が平坦値の50%となる位置が、フィールド境界として定められる。ビームの方向から見た末端のフィールド境界と横方向のフィールド境界との位置が検査され、基準値と比較される。それぞれの方向で2mmの逸脱が許容され、これを超える場合、実際に測定する測定条件にシステムを適合させるために、システムの修正を実施する必要がある。整合性をチェックするために、このチェック手順は照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきであり、ここでは前記の条件の組み合わせから、それぞれの場合において3つの条件を選択することで十分となる。
【0098】
最後に、このチェックセクションの更なるチェック態様は、システムの個々の構成要素の正しい連携を確保できるように、照射されるそれぞれの患者について、適用される放射線量のレベルと空間的規模に関する精度の検証を可能とする全体的なシステムの検証に関係する。この手順においては、均一媒体の照射と不均一媒体の照射とを区別する必要がある。
【0099】
第一の場合において、前記の均一媒体に関する計算及び測定線量分布の合致の検証と同じく、均一性ファントムが使用され、基本的に同じ手順が実施されるが、ただしこの場合は、個々の患者の照射プランが基盤として使用される。あらゆる測定点に関して、計算放射線量と測定放射線量との間の差異が確認され、ここでもあらゆる測定点の平均誤差5%、及び個々の測定点での誤差7%が許容される。整合性をチェックするために、このテストは照射手順のそれぞれのブロックの前に実施するべきである。
【0100】
照射を受ける不均一媒体の照射の場合に精度をチェックするためには、ここでも不均一性ファントムが使用され、この場合、照射プランニングは固体の水相当物質から、例えば8cmの半径を有する単一の半球形ファントムのみを作成することで実施される。照射プランニングにおいて、ファントムの中心点はアイソセンタ10に配置され、ファントムの半球は照射方向の反対を向く。例えば、それぞれが3cmの直径を有するディスクの形態である様々な不均一物をファントムに挿入可能であり、以下の密度を有する7種類の物質又は不均一物の使用が選択される。
【0101】
番号 密度
1 0.001(空気)
2 0.30(肺)
3 1.035(結合水)
4 0.92(脂肪)
5 1.05(筋肉)
6 1.14(軟らかい骨)
7 1.84(硬い骨)
【0102】
計画される標的照射体積は、0°、+45°、及び−45°の照射角度を有する3種類の照射の方向に関して、それぞれの場合において、半球ファントム内の厚さ2cmの層であり、半球の平坦面に直接隣接しており、照射体積の末端位置は後部平坦面と一致する。標的照射体積において計画される均一放射線量は1Gyである。グリッドスキャナを制御するためのこれらの制御データにより、3種類の照射方向で照射手順が実施され、線量計(つまりイオン化チャンバ)は標的照射体積の中とそれぞれの不均一物の後ろとの両方に配置され、その表示が監視される。標的照射体積内のあらゆる測定点で確認されたエネルギー線量は、閾値1Gy±5%を超えるべきではないが、標的照射体積の5cm後ろでは、標的照射体積と比較した計算放射線量の最大許容逸脱は±10%となる。加えて、あらゆる測定点について、ここでも測定放射線量の平均誤差±5%が許容され、個々の測定点については最大誤差7%が許容される。整合性をチェックするために、このチェック手順は照射手順のそれぞれのブロックの前に実施される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本イオンビーム治療システムで使用される加速装置を示す簡略図である。
【図2】 本イオンビーム治療システムで使用される回転クレードルを示す図である。
【図3A】図1及び2に示すイオンビーム治療システムのビーム位置制御方法の有利な効果を示す図である。
【図3B】図1及び2に示すイオンビーム治療システムのビーム位置制御方法の有利な効果を示す図である。
【図4A】図1及び2に示すイオンビーム治療システムのビーム位置制御方法の有利な効果を示す図である。
【図4B】図1及び2に示すイオンビーム治療システムのビーム位置制御方法の有利な効果を示す図である。
【符号の説明】
1 イオン源
2 直線加速装置
3 ストリッパ
4 射出ライン
5 シンクロトロン
6 高エネルギービーム誘導チャネル
7 ダイポール磁石
8 回転クレードル
9 患者カウチ
10 アイソセンタ
11 治療ビーム
12 四重極レンズ
13 水平グリッドスキャナ磁石
14 垂直グリッドスキャナ磁石
16 プロフィールグリッド
Claims (12)
- 重イオンビーム治療システムの計算放射線量を検証する方法であって、
前記重イオンビーム治療システムが、
−炭素イオンのような重イオンのための少なくとも1つのイオン源(1)と、
−前記イオン源(1)のイオンを治療ビーム(11)の形で加速するための加速装置(2、5)と、
−前記加速装置(2、5)からの治療ビーム(11)を患者の治療のために少なくとも1つの照射部位へ誘導し、少なくとも1つのビーム誘導チャネル(6)を有するビーム誘導システム(6、8)と、
−前記ビーム誘導システム(6、8)内に配置され、ビーム方向に垂直な治療ビーム(11)の垂直及び水平偏向のための垂直偏向手段(13)及び水平偏向手段(14)を有し、治療ビーム(11)を照射部位のアイソセンタ(10)へ偏向してアイソセンタ(10)を囲む特定のエリアを走査するグリッドスキャナ装置と、
を備え、
照射が計算放射線量データに基づいて実施される方法において、
放射線量データの計算精度が、ファントムを用いて、
a)前記ファントム内の複数の特定の測定点について放射線量データを計算するステップと、
b)前記計算された放射線量を使用してファントムの照射を行ない、前記測定点で入力放射線量を測定し、イオン化チャンバにより確認された値を計算線量値の検証のためにエネルギー線量値に変換するステップと、
c)前記測定点について計算された放射線量と前記測定点で測定された放射線量との間の差異を決定するステップと、
d) すべての測定点について計算放射線量値と測定放射線量値との間の平均差異が所定の第一の許容値±5%を超えず、個々の測定点について、該測定点毎に計算及び測定された放射線量の間の差異が所定の第二の許容値±7%を超えない場合、放射線量データの計算の精度が適切であると結論付けるステップと、
を利用して検証される、
ことを特徴とする方法。 - 前記ステップb)において、適切に配置されたイオン化チャンバを利用して放射線量が測定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 照射される均一媒体に対して、放射線量データの計算精度が、水ファントムを使用することで検証されることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 照射される不均一媒体に対して、放射線量データの計算精度が、不均一物を有する固体ファントムを使用することで検証されることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記固体ファントムが球形であり、水と等価の物質で構成されることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 異なる不均一物が交換可能な状態で固体ファントムに挿入されることを特徴とする請求項4又は5記載の方法。
- 前記ステップa)〜d)が、固体ファントムの少なくとも3種類の不均一構造に対して実施され、第一の固体ファントムが異なる物質間に境界層を有し、第二の固体ファントムが薄い不均一物を有し、第三の固体ファントムが厚い不均一物を有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 放射線量データの計算精度が、不規則な形状のファントムを使用することで検証されることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記不規則な形状のファントムが、水と等価の物質で構成され、人間の頭部の形状を有することを特徴とする請求項8記載の方法。
- 前記ファントムのデジタル再構成が計算され、
前記ファントムの画像が生成されて、差異を確認するために、計算された再構成と比較され、
計算された再構成と対応する画像との間の差異が特定の許容限度値を超える場合、デジタル再構成の計算にエラーがあると結論付けされる、
ことを特徴とする前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 - 前記ファントムの複数のデジタルX線再構成が計算され、
複数の画像方向からファントムのX線画像が生成されて、対応するX線再構成とそれぞれ比較される、
ことを特徴とする請求項10記載の方法。 - 前記許容限度値が2mmであることを特徴とする請求項10又は11記載の方法。
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