JP2005029572A - ビス含フッ素フタル酸無水物、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比表面積が大きく溶解性に優れる上に、着色も顕著に低減されているビス含フッ素フタル酸無水物、および反応スケールにかかわらず再現性が良好でプラントレベルの大量合成にも適用可能であるその製造方法を提供する
【解決手段】 本発明方法は、有機溶媒中で、脂肪族カルボン酸無水物を用いてビス含フッ素フタル酸(I)を脱水するものである。
【化1】
Figure 2005029572

[上記式中、mおよびnは互いに独立して1〜3の整数を示し、Zは単結合または2価の有機基を示す。]

Description

本発明は、光学材料等の中間原料として有用なビス含フッ素フタル酸無水物とその製造方法に関するものである。
高度にフッ素置換されたビス含フッ素フタル酸無水物は、光学材料,配線基板材料,感光材料や液晶材料等の中間原料として有用である。
この無水物は、一般的に、対応するビス含フッ素フタル酸化合物を脱水することによって製造される。従って、高度にフッ素置換されたビス含フッ素フタル酸無水物を製造するには、一般的なフタル酸化合物を脱水してフタル酸無水物を合成する方法を応用することが考えられる。
従来、フタル酸化合物を脱水することによりフタル酸無水物を合成する方法としては、酸無水物を作用させる方法が種々知られている。例えば、特許文献1に記載の実施例では、2,3,3',4'-および3,4,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸の混合物に無水酢酸のみを加えて加熱し、ビフェニルテトラカルボン酸無水物を得る方法が記載されている。また、特許文献2に記載されている3,4,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸無水物の製造方法は、特許文献1に記載の方法と同様の方法であるが、結晶サイズを増大させることによる取扱い性の向上と着色成分の減少を目的として、原料化合物である3,4,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸の濃度を規定している。
しかし、これら特許文献の方法を、そのままビス含フッ素フタル酸無水物の製造に応用すると、副反応が生じる等の理由によって収率が低下するばかりでなく、目的化合物が着色する場合がある。これは、原料化合物であるビス含フッ素フタル酸化合物は無水酢酸や酢酸に対して極めて高い溶解性を示すため反応が過剰に進行し、1分子内の隣接するカルボキシル基間で脱水反応が起こるべきところ、原料化合物間で脱水反応が生じることが原因の一つと考えられる。一方、斯かる副反応を抑制するために無水酢酸中の原料化合物濃度を低下させると、目的化合物の精製が困難になり回収時のロスが大きくなる。更に、特許文献2に記載の技術では、効果向上のために脱水反応に先立って有機溶媒で接触処理する必要がある。
高度にフッ素置換されたフタル酸化合物を脱水して含フッ素フタル酸無水物を得る方法は、例えば特許文献3に記載されている。即ち、特許文献3には、テトラフルオロフタル酸をキシレンやトルエン等の有機溶媒の存在下で加熱することによって、テトラフルオロフタル酸無水物を得る方法が開示されている。しかし、当該方法をビス含フッ素フタル酸無水物の製造に応用した場合、原料化合物であるビス含フッ素フタル酸化合物はキシレン等にあまり溶解しないため、キシレン等のみを使用すればスラリー反応とならざるを得ず、反応に時間がかかり過ぎたり高純度の目的化合物が得られないおそれがある。従って、当該方法をビス含フッ素フタル酸無水物の大量合成方法として採用することはできない。
一方、特許文献4には、ビス含フッ素フタル酸無水物の合成方法が記載されている。当該方法では、塩化チオニル等の溶媒中でビス含フッ素フタル酸化合物を加熱することにより脱水を行なっており、一定の成果を収めている。
ところが、当該反応はスラリー状態で行なうため、反応スケールや原料ロットにより反応時間が大きく異なるなど、僅かな条件の相違で最適な反応条件に違いが生じる。また、塩化チオニル等、反応性が極めて高い脱水剤を用いるため、目的化合物が着色して高品質の製品が得られ難い。更に、当該反応により得られるビス含フッ素フタル酸無水物は比表面積が小さく、溶解性が充分でないという問題もある。
特公昭51−23498号公報(実施例) 特開昭62−116572号公報(請求項1,第3頁左上欄第19行〜右上欄第12行) 特開平2−306945号公報(請求項1等) 特許第3130653号公報(請求項1等)
上述した様に、これまでにもビス含フッ素フタル酸無水物の合成方法は知られており、また、ビス含フッ素フタル酸無水物の合成に応用可能とも思われるフタル酸化合物の脱水方法も知られていた。
しかし、従来技術である無水酢酸のみを使用する脱水方法を、そのままビス含フッ素フタル酸無水物の製造に応用すると、収率不足のためプラントレベルの大量合成にまで実施規模を拡大することは困難であった。また、得られる目的化合物が着色するという問題もある。更に、従来技術により得られるビス含フッ素フタル酸無水物は比表面積が小さく、溶解性に劣るという問題もあった。
そこで、本発明が解決すべき課題は、比表面積が大きく溶解性に優れる上に、着色も顕著に低減されているビス含フッ素フタル酸無水物、および反応スケールにかかわらず再現性が良好でプラントレベルの大量合成にも適用可能であるその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、ビス含フッ素フタル酸化合物を脱水することによりビス含フッ素フタル酸無水物を製造する方法につき鋭意研究を重ねた。その結果、適切な有機溶媒の存在下で特定の酸無水物を用いて脱水すれば、上記課題をすべて解決できることを見出して本発明を完成した。
即ち、本発明のビス含フッ素フタル酸無水物は、下記式(I)で表されるビス含フッ素フタル酸無水物であって、その比表面積が3.0m2/g以上であることを特徴とする。また、波長360nmにおけるそのモル吸光係数は、0.6L/mol・cm以下であることも特徴とする。
Figure 2005029572

[上記式中、mおよびnは互いに独立して1〜3の整数を示し、Zは単結合または2価の有機基を示す。]。
本発明に係るビス含フッ素フタル酸無水物(I)の製造方法は、ビス含フッ素フタル酸化合物(II)を原料とするものであって、有機溶媒中で、脂肪族カルボン酸無水物を用いてビス含フッ素フタル酸化合物(II)を脱水することを特徴とする。
Figure 2005029572

[上記式中、m,nおよびZは、前述したものと同義を示す。]。
上記有機溶媒としては、芳香族炭化水素および/または脂肪族炭化水素を使用することが好ましい。脂肪族カルボン酸無水物を使用することによる過剰な反応の進行を適度に抑制し、再現性の高い反応を可能にできるからである。また、反応が終了した後の処理では、貧溶媒を加えることによって目的物を晶出させることが好ましい。水を使用する後処理では無水物からジカルボン酸が生じる逆反応が起こる可能性があり、また、上記反応を進めた上で当該方法により目的化合物を晶出させれば、比表面積が大きく、卓越した溶解性を示すビス含フッ素フタル酸無水物を得ることができるからである。
本発明の方法によれば、ビス含フッ素フタル酸無水物を効率よく製造することができる。その上、得られたビス含フッ素フタル酸無水物は、比表面積が大きいため溶解性に優れ、また、着色も顕著に低減されている。
従って、本発明に係るビス含フッ素フタル酸無水物の製造方法は、光学材料,配線基板材料,感光材料や液晶材料等の中間原料であるビス含フッ素フタル酸無水物を製造するものとして、産業上極めて有用である。
本発明のビス含フッ素フタル酸無水物は、ビス含フッ素フタル酸化合物(II)を原料として、下記スキームにより製造することができる。
Figure 2005029572

[上記式中、m,n,Zは前述したものと同義を示す。]。
上記スキームは、ビス含フッ素フタル酸化合物(II)を脱水し、生じた水分子を脂肪族カルボン酸無水物で捕捉してビス含フッ素フタル酸無水物(I)を合成するものであり、適切な有機溶媒の存在下で反応を行なう。
上記式中、Zは単結合または2価の有機基を示し、2価の有機基としては、例えば以下のものを例示することができる。即ち、O,S,SO,SO2等の2価原子基;以下のアリール基
Figure 2005029572

[上記アリール基は、ハロゲン原子,メチル基およびトリフルオロメチル基よりなる群から選択される基により置換されていてもよい。];
以下のアリールオキシ基
Figure 2005029572

[上記アリールオキシ基は、ハロゲン原子,メチル基およびトリフルオロメチル基よりなる群から選択される基により置換されていてもよい。];
以下のアリールチオ基
Figure 2005029572

[上記アリールチオ基は、ハロゲン原子,メチル基およびトリフルオロメチル基よりなる群から選択される基により置換されていてもよい。]などを挙げることができる。
Z基として特に好ましいものは、以下の基である。
Figure 2005029572

[上記式中、X1〜X4はそれぞれ独立して酸素原子または硫黄原子を示し、好適には全て酸素原子とする。]。
本発明化合物において、ハロゲン原子としては、フッ素原子および/またはフッ素原子が好ましく、より好ましくはフッ素原子である。
ビス含フッ素フタル酸無水物(I)およびビス含フッ素フタル酸化合物(II)において、mとnは互いに異なる数であってもよいが、好適には同数がよい。
本発明で使用される「脂肪族カルボン酸無水物」は、ビス含フッ素フタル酸化合物(II)の脱水により生じた水分子を捕捉できるものであって、本発明に係る反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば無水酢酸,無水プロピオン酸,無水コハク酸,無水マレイン酸を挙げることができ、無水酢酸を好適に使用することができる。
本発明の「有機溶媒」は、原料化合物であるビス含フッ素フタル酸化合物(II)に対して適度な溶解能を有し、且つ脂肪族カルボン酸無水物による過剰な脱水反応を適度に抑制できるものを使用する。従って、本発明で用いる「有機溶媒」には「脂肪族カルボン酸無水物」は含まれない。この様な「有機溶媒」としては、例えば、芳香族炭化水素として、ベンゼン;トルエン,キシレン,メシチレン,エチルベンゼン,プロピルベンゼン,クメン,ブチルベンゼン,テトラリン等の置換ベンゼンなど;炭素数6以上の脂肪族炭化水素として、ヘキサン,ヘプタン,オクタン,ノナン,デカン,ドデカン等の直鎖状脂肪族炭化水素;シクロヘキサン,デカリン等の環状脂肪族炭化水素など;少なくとも一方のアルキル基の炭素数が3以上のジアルキルエーテルとしてプロピルエーテル,ブチルエーテルなど;ケトンとしてメチルエチルケトン,アセトフェノンなどを挙げることができる。これらの中で芳香族炭化水素および/または脂肪族炭化水素を用いるのが好ましく、芳香族炭化水素がより好ましい。
反応は、「有機溶媒」,原料化合物である「ビス含フッ素フタル酸化合物(II)」および「脂肪族カルボン酸無水物」を混合し、過剰に脱水反応が進行しない一方で反応効率が問題とならない程度で徐々に昇温することが好ましい。
反応開始時におけるビス含フッ素フタル酸(I)の有機溶媒に対する濃度は、0.05〜0.7g/mLが好ましく、より好ましくは0.07〜0.4g/mLである。0.05g/mL未満では反応効率が劣る場合があり、また、0.7g/mLを超えると分子間での脱水反応が起こり易くなり得るからである。
また、脂肪族カルボン酸無水物の添加量は、ビス含フッ素フタル酸化合物(II)に対して3〜20モル当量が好ましく、より好ましくは5〜15モル当量である。3モル当量未満ではやはり反応効率が劣る場合があり、20モル当量を超えると反応が過剰に進行するおそれがあり、また、目的化合物の脂肪族カルボン酸無水物に対する溶解性が高いため、回収が困難になるからである。
適切な反応温度は、使用する有機溶媒や原料化合物などによっても異なるので特に制限されないが、通常は50〜200℃にする。また、反応時間も使用する有機溶媒等や反応温度などにより異なり特に制限されないが、一般的には1〜10時間とする。
反応終了後は、反応液を10〜70℃程度まで冷却した後、貧溶媒を加えて目的化合物であるビス含フッ素フタル酸無水物(I)を晶出させることが好ましい。後処理で水を使用すると無水物構造が開裂するおそれがあるからであり、また、上記反応条件で反応を行なった後に貧溶媒を加えて晶出させたビス含フッ素フタル酸無水物(I)は、比表面積が大きく溶解性に優れたものになり、次工程以降の原料化合物として利便性が高いからである。
ここで使用される「貧溶媒」は、目的化合物であるビス含フッ素フタル酸無水物(I)を晶出させ得るものであれば特に制限されないが、例えばヘキサン,ヘプタン,オクタン,ノナン,デカン,ドデカン等の脂肪族炭化水素を使用することができ、目的化合物の性質等に応じて選択すればよい。
得られた結晶は、濾別した後に乾燥すればよい。また、乾燥前にビス含フッ素フタル酸無水物(I)に対する溶解性が低く且つ低沸点の溶媒で洗浄してもよい。
以上の方法によって得られる本発明のビス含フッ素フタル酸無水物(I)は、以下の特性を享有する。即ち、その比表面積は3.0m2/g以上である。比表面積が大きいほど溶媒に溶解し易くなり、特にプラントレベルの大量合成においては、次工程を効率的にすることができる。従って、当該比表面積は、3.5m2/g以上がより好ましく、更に4.0m2/g以上が好ましい。なお、当該比表面積は、一般的なBET測定法により測定することができる。
また、本発明に係るビス含フッ素フタル酸無水物(I)のモル吸光係数は、波長360nmにおいて0.6L/mol・cm以下である。当該値が0.6L/mol・cmを超えると、最終生成物であるポリイミドも着色し、特に光学材料として用いた場合に悪影響が表れるおそれがあるからである。従って、当該モル吸光係数の好適値は0.5L/mol・cm以下であり、更には0.4L/mol・cm以下が好ましい。
以下に、実施例を示すことにより本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1 4,4'-[(2,3,5,6-テトラフルオロ-1,4-フェニレン)ビス(オキシ)]ビス(3,5,6-トリフルオロフタル酸無水物)の製造
Figure 2005029572
3Lの四つ口フラスコに、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシ-2,5,6-トリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン 135g(0.218モル),キシレン 1290mLおよび無水酢酸 220mL(2.332モル)を仕込んだ。当該混合物を徐々に昇温して均一溶液とした後、130℃で約2時間攪拌した。その後、反応溶液を65℃まで冷却し、n-ヘキサン 1350mLを加えることにより結晶を析出させた。更に冷却後、得られた結晶を濾取し、n-ヘキサン 200mLで2回洗浄した。この結晶を真空乾燥することによって、標記化合物 125g(0.124モル,収率:98%)を得た。
比較製造例1
Figure 2005029572
3Lの四つ口セパラブルフラスコに、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシ-2,5,6-トリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン 135g(0.218モル)および塩化チオニル 1.12kg(9.41モル)を仕込んだ。75℃までを1時間かけて昇温し、25時間還流下で反応させた。IRスペクトルでカルボン酸のピークの消失を確認した後、大部分の塩化チオニルを留去し、トルエン300mLを加えた。冷却後、得られた結晶を濾取し、トルエン50mLで2回洗浄した。この結晶を真空乾燥することによって、標記化合物124g(0.212モル,収率:97%)を得た。
試験例1
上記製造例1と比較製造例1で得られた4,4'-[(2,3,5,6-テトラフルオロ-1,4-フェニレン)ビス(オキシ)]ビス(3,5,6-トリフルオロフタル酸無水物)について、比表面積をそれぞれ測定した。比表面積はBET測定法(Quantachromc社製 NONA2000)を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005029572
当該結果の通り、本発明のビス含フッ素フタル酸無水物は、従来のものに比して比表面積が大きいことから、溶媒に速やかに溶解でき、特にプラントレベルの大量合成において、次工程の効率を高められることが実証された。
試験例2
上記製造例1で得られた4,4'-[(2,3,5,6-テトラフルオロ-1,4-フェニレン)ビス(オキシ)]ビス(3,5,6-トリフルオロフタル酸無水物) 0.5gをアセトンに溶解し、全体量を10gとした。当該溶液について、分光光度計(島津製作所製,UV-3100)により可視部での吸光度を測定した。また、上記比較製造例1で製造した同化合物についても、同様の測定を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2005029572
当該結果の通り、本発明のビス含フッ素フタル酸無水物は、従来のものに比して着色が低減されている。従って、本発明のビス含フッ素フタル酸無水物は、特に光学材料の合成中間体として有用であることが明らかにされた。

Claims (5)

  1. 下記式(I)で表されるビス含フッ素フタル酸無水物であって、その比表面積が3.0m2/g以上であることを特徴とするビス含フッ素フタル酸無水物。
    Figure 2005029572
    [上記式中、mおよびnは互いに独立して1〜3の整数を示し、Zは単結合または2価の有機基を示す。]
  2. 下記式(I)で表されるビス含フッ素フタル酸無水物であって、波長360nmにおけるモル吸光係数が0.6L/mol・cm以下であることを特徴とするビス含フッ素フタル酸無水物。
    Figure 2005029572
    [上記式中、mおよびnは互いに独立して1〜3の整数を示し、Zは単結合または2価の有機基を示す。]
  3. ビス含フッ素フタル酸化合物(II)からビス含フッ素フタル酸無水物(I)を製造する方法であって、
    Figure 2005029572
    [上記式中、mおよびnは互いに独立して1〜3の整数を示し、Zは単結合または2価の有機基を示す。]
    有機溶媒中で、脂肪族カルボン酸無水物を用いてビス含フッ素フタル酸化合物(II)を脱水することを特徴とするビス含フッ素フタル酸無水物(I)の製造方法。
  4. 上記有機溶媒として芳香族炭化水素および/または脂肪族炭化水素を使用する請求項3に記載の製造方法。
  5. 反応終了後、貧溶媒を加えることによって目的物を晶出させる請求項3または4に記載の製造方法。

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