JPH09505287A - オキシジフタル酸無水物の製造方法 - Google Patents

オキシジフタル酸無水物の製造方法

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JPH09505287A JP7514420A JP51442095A JPH09505287A JP H09505287 A JPH09505287 A JP H09505287A JP 7514420 A JP7514420 A JP 7514420A JP 51442095 A JP51442095 A JP 51442095A JP H09505287 A JPH09505287 A JP H09505287A
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Abstract

(57)【要約】 オキシジフタル酸からオキシジフタル酸無水物を製造する方法を提供する。本発明の方法では、オキシジフタル酸を水と共蒸留し得る有機液体と混合し、得られたスラリーをその沸点まで加熱して水を除去する。オキシジフタル酸1モル当たり約1〜約4モルの無水酢酸を該スラリーに添加し、50〜160℃で加熱して、オキシジフタル酸含有率を0.1重量%未満まで減少させる。該スラリーを濾過し、フィルターケークを約180℃からその融点までの範囲の温度で約12〜約24時間乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】 オキシジフタル酸無水物の製造方法技術分野 本発明は、オキシジフタル酸(ODTA)からオキシジフタル酸無水物(ODPA)を 製造する方法に関する。特に、本発明は、熱及び無水酢酸の両方を用いることに より、ODPAの分解がなく短時間でのODTAからODPAへの事実上完全な反応を得るこ とに関する。背景技術 ODPAは、ポリイミド及びその他の化学品の製造に使用される。エレクトロニク ス産業等の特定の分野においては、これら化学品について、不純物、特にイオン 性不純物のレベルが低いことが必要とされる。ODPAの精製は、ODPAをODTAに転化 し、次いで再転化してODTAをODPAに戻すことにより行うことが可能である。 ODPAのODTAへの転化は比較的簡単であり、水の添加により容易に起きる。ODTA が水に殆ど不溶である一方、大部分の不純物、特にイオン性不純物は可溶であり 、これにより不純物をODTAから分離することが可能である。問題があるのは、OD TAをODPAに戻す転化である。 ODTAのODPAへの転化は、ODTAを融点(227℃)以下の温度まで加熱することに より行うことができる。しかしながら、融点以下の温度での転化は、妥当な時間 内に行うことが不可能である。転化が不完全である場合には、少量の、即ち1重 量%未満のオキシジフタル二酸(ODDA)として知られる化合物が生成する。ODDA においては、ODTAの二酸基のうち1個が無水物に転化している一方、他の二酸基 は二酸のままである。ODPAと(ポリイミドを製造するための)ジアミン等のコモ ノマーとの重合において、ODDAは連鎖停止剤として作用し、特性の劣る低分子量 のポリマーが得られることとなる。従って、高分子量のポリマーを製造するため には、ODPAのODDA濃度を、検出限界である約0.05重量%以下に削減する必要があ る。 これは、4種の方法のうちの1つにより行うことができる。第1に、ODTAを融 点に非常に近い温度で長時間加熱することが可能である。しかしながら、この方 法は、融点を超えることのないように慎重に温度制御することが必要であり、ま た要求される時間があまりに長く、大部分の工業目的に関し非実際的であると考 えられる。第2に、ODTAを融点以上の温度で加熱することが可能である。しかし ながら、この方法は、ODPAの分解の原因となる可能性があり、これにより更に低 分子量のポリマーを得ることとなる可能性がある。第3の方法は、大幅に過剰量 の無水酢酸等の脱水剤とODTAを反応させるものである(例えば米国特許第4,808, 731号参照)。無水酢酸は、ODTAと反応してODTAを化学的に脱水することにより 、ODPA及び酢酸を生成する。この方法に関する問題は、8モル以上過剰の無水酢 酸を用いなければならない点にある。未反応の無水酢酸は回収し、処分しあるい は更に処理しなけらばならず、余分な製造コストを付加することとなる。理論量 (即ち、ODTA1モル当たり2モル)よりも少量の無水酢酸を使用した場合には、 言うまでもなく、ODTAの一部のみがODPAに転化することとなる。 酢酸を使用することの他の問題は、その有害な効果にある。徹底的に乾燥した 場合であっても、無水酢酸内を循環するODPAに無水酢酸の望ましくない臭気が残 留する。更に、大気中の無水酢酸の臭気検出限界は0.14〜0.36ppmであると報告 されており、また労働安全衛生局(OSHA)の許容暴露限界が5ppmであることか ら、安全であると考えられるレベルで臭気が検出されうる濃度の窓は小さなもの でしかないことから、潜在的な健康危険が存在する。 ODTAをODPAに転化する第4の方法は、1,2−ジクロロベンゼン等の高沸点溶 媒中でODTAを再結晶化するものである。ODTAを溶媒中で還流することになる。環 化が起きたら、水をオーバーヘッド除去する。溶液が透明になると、環化は終了 しており、溶液を冷却してODPAを結晶化させ、次いでこれを濾過により回収して よい。次に、ODPA濾過ケークを乾燥させて溶媒を除去しなければならない。問題 は、特に溶媒がジクロロベンゼン(DCB)であって、製造に8時間以上を要する 可能性のある場合に、残存溶媒がODPAとともに残留することにある。発明の開示 ODTAを妥当な時間だけ融点以下の温度まで加熱することによってはODTAをODPA に完全に転化することはできず、また理論量よりも少量の無水酢酸では全てのOD TAをODPAに転化することはできないのに対し、(ODTA1モル当たり)2モル未満 の無水酢酸で処理した後にODTAを短時間融点以下の温度まで加熱すると、事実上 全てのODTAがODPAに転化されることを見出した。ODTAは溶融しないので、融点以 上で起きる分解を回避することができる。更に、2モル未満の無水酢酸を使用す るので、過剰の無水酢酸に関連する問題は低減又は回避される。換言すれば、加 熱のみでは短時間で完全な転化を達成することはできず、また理論量よりも少量 の無水酢酸では完全な転化を達成することはできないのに対し、両者が共働的に 作用することにより、ODTAのODPAへの事実上完全な転化が達成される。この共働 的相互作用は予期せぬものであって、文献から予測されなかったものである。 更に、無水酢酸の量が理論量よりも僅かに過剰である場合には、比較的少量の ODDAもまた生成することを見出した。この手法では確かに幾らかの未反応の無水 酢酸が残存するが、その量は溶媒洗浄により除去することが可能である程度に十 分少量である。発明を実施するための最良の形態 本発明に関するODTA出発物質は市販の製品ではないが、市販の製品であるODPA から容易に得ることができる。ODPAを水と反応させて水不溶性のODTAを形成し、 次いでこれを濾過する。従って、得られたODTAは水で濡れており、この水は無水 酢酸と反応するため、除去するかあるいは少なくとも考慮しておかなければなら ない。水は、当業者に周知の技術により容易に除去することができる。例えば、 水で濡れたODTAを加熱したオーブン中に置いて水を除去するか、あるいは水で濡 れたODTAを、酢酸等の、ODTAは不溶であるが水は可溶の液体で洗浄することが可 能である。 ドライな、又は僅かに湿潤した(wet)ODTAを、ODPA及びODTAの溶解性の低い 有機液体と混合し、これによりスラリーを形成する。有機液体は、好ましくは沸 点が約50〜約227℃であって、水と共蒸留(codistill)可能なものである。次 いで、温度例えば約100〜約120℃において、一般に約1時間、共蒸留を行う。好 適な有機液体にはトルエン、キシレン、及びヘキサン等の様々な長鎖炭化水素 が含まれる。好ましい有機液体は、約113℃で水と共蒸留しうるトルエンである 。トルエンが好ましい理由は、共蒸留が起きる沸点が無水酢酸との反応に好まし い温度である約100℃に近いため、僅かな冷却が必要とされるのみだからである 。液体トルエンと水は容易に分離し得るので、蒸留物のトルエン部分を水部分か らデカントし、反応容器に戻して、再度水を除去することが可能である。更に、 水はトルエンに対する溶解性が低いため、水との反応による無水酢酸価の損失を 最小限とすることができる。また、無水酢酸がトルエンに溶解性であることによ り、ODTAと無水酢酸との反応は更に迅速なものとなる。水を除去した後に、固形 分が約5〜約50重量%であるスラリーが残存するように、十分な有機液体を使 用すべきである。固形分が5重量%未満の場合には反応体積が浪費されてしまい 、50重量%を超える場合にはスラリーを攪拌することが困難となる。好ましく は、スラリーの固形分は約15〜約40重量%である。 本発明の方法の次の段階では、無水酢酸をスラリーに添加する。無水酢酸に加 えて、又はこれに代えて無水プロピオン酸を使用することも可能であるが、より 安価でありかつより容易に入手可能であることから、無水酢酸が好ましい。無水 酢酸を添加する前に、スラリーを沸点よりも僅かに低い温度まで冷却し、無水酢 酸を消費する微量の水が存在し得るヘッドスペースに、無水酢酸が還流しないよ うにすることが好ましい。好ましくは、ODTA1モル当たり2モル未満の無水酢酸 を使用して、ODPA生成物中に過剰な無水酢酸が存在することを回避する。しかし ながら、効率的に反応させるため、ODTA1モル当たり1モル以上の無水酢酸を使 用すべきであり、ODTA1モル当たり1.4〜1.99モルの無水酢酸を使用するのが好 ましい。あるいは、次に好ましい手法としては、ODTA1モル当たり約2〜約4モ ル(1.5当量以下)の無水酢酸を添加する。ODTA1モル当たり4モルの無水酢酸 の比率であっても、加熱しなければODTAの完全な環化は起こらない。 ODTAと無水酢酸との反応は、一般に温度約50〜約160℃において約1〜約4 時間を要する。50℃未満の温度では反応が遅すぎ、160℃を超える温度ではODP Aの分解が起こりうる。約90〜約110℃の温度を用いるのが好ましい。本発明に おいては、この最初の反応段階では環化は95%未満であるが、無水酢酸/ODTA 比が高くなるほど最初の反応段階での環化は向上する。 開始条件に基づき、当業者は反応に必要な時間を決定することが可能であり、 あるいは反応は液体クロマトグラフィーによって追跡することが可能である。OD TAのODPAへの転化速度が許容範囲よりも遅くなったら、反応を停止させる。反応 中に無水酢酸とともに生成する酢酸(又は無水プロピオン酸を使用する場合には プロピオン酸)はトルエンに可溶であるが、ODPAは不溶である。 スラリーを室温まで冷却し、濾過する。フィルターケークをトルエンで洗浄し 、残存する酢酸又は未反応の無水酢酸を全て除去する。所望により、蒸留、抽出 、又は反応及び沈殿等を含む様々な方法により、トルエン濾液中の酢酸及び無水 酢酸を回収することが可能である。 最終段階として、フィルターケークを約180℃〜融点(約227℃)(但し融点よ りも低温)で、約12〜約24時間加熱して乾燥する。この段階は、ODTAの環化 を完了させるのに必要である。 次の実施例により、本発明を更に説明する。実施例1−比較例 本実施例は、ODTAを加熱する時間及び温度と、ODTAのODPAへの転化との関係を 示す。いくつかのODTAの試料を15時間様々な温度で加熱し、他の試料を63時 間様々な温度で加熱して、得られたODPA中のODTAの重量%(試料を溶融した時に 放出される環化の水を滴定して算出した)を測定した。次の表に、これらの実験 の結果を示す。表中、結果は3回の試行の平均である。 上記の表は、15時間では、生成されるODPAにODTAが大量に混入していること を示す。融点である227℃に非常に近い温度225℃で63時間加熱した場合であっ ても、試料はなお0.1重量%のODTAを含有していた。実施例2−比較 100mlの丸底フラスコに10.2063gのODTAを仕込んだ。約250sccmの窒素パージ を連続的に導入することができるように、フラスコを設置した。フラスコを予 め加熱したオイルバス中に置き、約255℃で加熱した。オイルバスの温度を4時 間に渡って255℃〜257℃の範囲に維持した。このように公称温度260℃で4時間 保持した後に、フラスコをオイルバスから出し、溶融ODPAを放冷した。ODPAを約 185℃まで加熱して6時間保持する同様の実験を行った。1−メチル−2−ピロ リジノン溶媒によるODPAの8.4重量%溶液の430nmでの透過率を測定した。熱処理 したODPAについての分析結果を、次の表に示す。 溶融によりODTAは検出限界以下に減少しているが、透過率(%)が減少してい ることから、溶融によりODPAも分解したことが、表に示されている。実施例3 水冷凝縮器、磁気攪拌棒、磁気攪拌器付きホットプレート、及び窒素パッドを 装着した250mlの三つ口フラスコに、9.97g(28.8ミリモル)のODTA、91.20gの トルエン、及び5.82g(57.0ミリモル)の無水酢酸を仕込んだ。これは、ODTAに 対する無水酢酸のモル比1.99に相当する。得られたスラリーを加熱して還流し、 4時間還流を維持した。次いで、溶液を3〜4時間に渡って室温まで放冷した。 得られたスラリーを濾過し、フラスコをすすいでフィルターケークを洗浄する ために使用した24.2gの追加の清浄なトルエンとともに固体を回収した。濡れた 固体を140℃の空気循環型オーブン中に置いて24時間乾燥した。乾燥したケー クをオーブンから取り出し、2個の試料に分けた。試料Aを分析のため残してお いたのに対し、試料Bはオーブンに戻し、該試料を200℃で更に24時間熱処理 した。 対照として、小アリコートのODTAを同一のオーブン中に置き、140℃で24時 間乾燥した。対照試料も2個の試料に分けた(対照A及び対照Bと呼ぶ)。対照 Aを分析のため残しておき、対照Bは試料Bとともに200℃のオーブンに戻した 。オーブンで乾燥した試料の液体クロマトグラフィーによる分析を、次の表にま とめた。 NDXは検出レベルXで検出されなかったことを意味する。 ODTAに対する無水酢酸のモル比が2未満〜1では、部分的な環化のみが起きた ことが、表に示されている。無水酢酸のみでは、十分な環化が得られなかった( 試料A)。熱環化(対照B)では、得られたODPAは0.9面積%のODDAを含有して いた。無水酢酸と熱環化とを併用した場合には(試料B)、ODDAのレベルは著し く低下し、0.2%となった。実施例4 20gのODTAを、8.85gの無水酢酸の71.10gのトルエン溶液とともに、113℃ で6時間還流した。次いでスラリーを冷却し、濾過して、固体のフィルターケー クを回収し、これを20gのトルエンで洗浄した。フィルターケークを190〜200 ℃のオーブン中に置いた。乾燥したフィルターケークをODTAに関して分析したと ころ、検出限界である0.1重量%未満であることが見出された。実施例5 米国特許第5,145,971号明細書に記載の方法に従って、ODPAを水と反応させてO DTAを製造した。水及び濡れたODTAフィルターケーク(75.2g、ODTA80.7重量% 、ODTA175ミリモル)を、74.8gのトルエンに添加した。得られたスラリーを約1 .25時間加熱して還流し、水を除去した。約7.0mlの水性相が蒸気受容器中に確認 された。スラリーを約80℃まで冷却し、32.1g(314ミリモル)の無水酢酸を 添加した。スラリーを約105℃まで加熱し、該温度で約4時間加熱を継続した。 スラリーを約40℃まで冷却し、濾過して、フィルターケークを回収し、これを 120gのトルエンで洗浄した。185℃のオーブン中で15時間乾燥した後、フィル ターケークをODTAに関して分析したところ、ODTA含量は検出限界である0.1%未 満であることが見出された。実施例6 水冷凝縮器、磁気攪拌棒、磁気攪拌器付きホットプレート、温度計、ディーン &スターク蒸気受容器、及び窒素パッドを装着した125mlの三つ口フラスコに、9 .48g(27.4ミリモル)のODTA及び99.86gの混合キシレンを仕込んだ。得られた スラリーを加熱して還流し(約138℃)、還流を6時間維持した。溶液を室温ま で放冷した。どの時点においても、蒸気受容器中に蒸気の痕跡は観察されなかっ たことから、環化が起きなかったことが示された。 得られたスラリーを濾過して固体を回収した。追加の28.51gの清浄なキシレ ンを使用して、フラスコをすすぎ、フィルターケークを洗浄した。濡れた固体を 140℃の空気循環型オーブン中に置いて24時間乾燥した。乾燥したケーク(9.1 7g)をオーブンから取り出し、液体クロマトグラフィーにより分析した。分析 から、試料は検出限界である0.1%未満のODDA及び96.3±3重量%のODTAである ことが明らかとなった。 本実施例から、約140℃未満の温度では、溶媒の内外において熱による環化は 起こりえないことが示された。実施例7−比較 ODTAをトルエンに添加し、無水酢酸を得られたスラリーに添加した。スラリー を加熱して還流し、約4時間還流した。スラリーを約35℃まで放冷した後に、 スラリーを濾過し、固体を回収した。フラスコをすすいだ清浄なトルエンの15 gのアリコートで、固体を2回洗浄した。得られた2個のフィルターケークを分 け、温度の異なる2台の空気循環型オーブン中で乾燥した。乾燥した試料の分析 を次の表にまとめた。 ODTAの環化に必要とされる理論量である208%又は399%の無水酢酸を使用した 場合、4時間以内では、ODTAのODPAへの完全な環化は起きないことが、表に示さ れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ドライオキシジフタル酸からオキシジフタル酸無水物を製造する方法であっ て、 (A)該オキシジフタル酸と有機液体とのスラリーを形成する工程; (B)オキシジフタル酸1モル当たり約1〜約4モルの無水酢酸又は無水プロ ピオン酸を該スラリーに添加する工程; (C)50℃から該有機液体の沸点までの範囲の温度において、該スラリーを 加熱する工程;及び (D)該スラリーから得た固体を、約180℃から該固体の融点までの範囲の温 度に、該固体のオキシジフタル酸含有率が0.1重量%未満まで減少する に十分な時間保持する工程; を含む、前記方法。 2.無水酢酸又は無水プロピオン酸対オキシジフタル酸のモル比が1.4〜1.99で ある、請求項1記載の方法。 3.工程(D)の前に、前記固体を前記スラリーから分離し、トルエンで洗浄す る、請求項1記載の方法。 4.無水酢酸又は無水プロピオン酸対オキシジフタル酸のモル比が2〜約4であ る、請求項2記載の方法。 5.前記有機液体の沸点が約50〜約227℃であって、工程(D)において前記 温度に保持する前に、前記固体を前記スラリーから分離する、請求項1記載の方 法。 6.前記有機液体がトルエンである、請求項5記載の方法。 7.工程(C)において、前記スラリーを約90〜約110℃で加熱する、請求項 5記載の方法。 8.工程(C)において、前記スラリーを約1〜約4時間加熱する、請求項5記 載の方法。 9.前記スラリーの固形分が約5〜約50重量%である、請求項1記載の方法。 10.前記スラリーの固形分が約15〜約40重量%である、請求項9記載の方法 。 11.オキシジフタル酸無水物と水とを反応させて前記オキシジフタル酸を得、工 程(A)に先立って該水を除去する、請求項1記載の方法。 12.水と共蒸留し得る液体を前記オキシジフタル酸無水物に添加し、加熱して該 水及び該液体を共蒸留することにより、前記水を除去する、請求項11記載の方法 。 13.水と共蒸留し得る前記液体がトルエンである、請求項12記載の方法。 14.湿潤したオキシジフタル酸からオキシジフタル酸無水物を製造する方法であ って、 (A)該オキシジフタル酸と、約90〜約110℃において水と共蒸留し得る十 分な量の有機液体とを混合して、固形分約5〜約50重量%のスラリー を形成する工程; (B)該スラリーを加熱して、該水と該有機液体とを共蒸留する工程; (C)該オキシジフタル酸1モル当たり1.4〜4.0モルの無水酢酸を該スラリ ーに添加する工程; (D)該スラリーを約90〜約110℃で加熱する工程;及び (E)該スラリーを濾過し、フィルターケークを洗浄し、更にフィルターケー クを約180℃からその融点までの範囲の温度で約12〜約24時間乾燥 する工程; を含む、前記方法。 15.無水酢酸対オキシジフタル酸のモル比が1.4〜1.99である、請求項14記載の 方法。 16.前記スラリーの固形分が約15〜約40重量%である、請求項14記載の方法 。 17.無水酢酸対オキシジフタル酸のモル比が2〜4である、請求項14記載の方法 。 18.オキシジフタル酸無水物と水とを反応させて前記オキシジフタル酸を製造す る最初の工程を含む、請求項14記載の方法。 19.工程(D)において、前記スラリーを約1〜約4時間加熱する、請求項14記 載の方法。 20.水湿潤オキシジフタル酸からオキシジフタル酸無水物を製造する方法であっ て、 (A)該オキシジフタル酸と十分な量のトルエンとを混合して、固形分約15 〜約40重量%のスラリーを形成する工程; (B)該スラリーを約90〜約110℃で加熱して、該水と該トルエンとを共蒸 留する工程; (C)該オキシジフタル酸1モル当たり1.4〜1.99モルの無水酢酸を該スラリ ーに添加する工程; (D)該スラリーを約90〜約110℃で約1〜約4時間加熱する工程; (E)該スラリーを濾過し、更にフィルターケークをトルエンで洗浄する工程 ;及び (F)フィルターケークを約180℃からその融点までの範囲の温度で約12〜 約24時間乾燥する工程; を含む、前記方法。
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