JP2004516957A

JP2004516957A - 不燃性複合パネル及びこれを利用した不燃性装飾複合パネル

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Publication number: JP2004516957A
Application number: JP2002554506A
Authority: JP
Inventors: キム，クワング−ミン; ソング，ワン−ホ; キム，ヒョウング−ヨール
Original assignee: LG Chem Ltd
Current assignee: LG Chem Ltd
Priority date: 2000-12-29
Filing date: 2001-12-28
Publication date: 2004-06-10
Also published as: EP1365912B1; DE60117344D1; DE60117344T2; CN1404441A; TW587987B; US6835676B2; EP1365912A4; WO2002053373A1; ES2256166T3; AU2002217603A1; AU2002217603B2; US20030124397A1; EP1365912A1; ATE318207T1

Abstract

本発明は耐火性及び耐衝撃性に優れており、寸法変化率が低く、屈曲加工が可能な不燃性複合パネル及びこれを用いた不燃性装飾パネルに関する。
より詳しくは、
ａ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、メラミン変性樹脂およびメラミン−ウレア変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含有する樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された基材層；及び
ｂ）アルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層
を含む不燃性複合パネル及びこれを用いた不燃性装飾複合パネルを提供する。

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は不燃性複合パネルに関し、特に鉄道客車内部仕上げ材、船舶内装材、各種車両内装材、地下鉄構内壁面、お手洗の壁面、室内台所の壁面、天井、床などの建築内外装材、インテリア、及び家具に用いることができる耐火性及び耐衝撃性が優れており、寸法の変化率が少なく、曲面加工が可能な不燃性複合パネル及びこれを利用した不燃性装飾複合パネルに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的なメラミン装飾板は、通常、高温高圧下に多段プレスで、メラミン樹脂含浸表面保護層とメラミン樹脂含浸装飾層からなる多数の層を加圧し、及びフェノール樹脂をクラフト紙に含浸させたコア層を加圧して、成形される。しかし、これら装飾板は多量の樹脂、及びパルプ層を含むため火に弱い短所がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、耐火性を要求する商業用建物の内外装材と家具等は、石材などを錬磨して使用したり金属を加工して使用し、または磁器、陶器などのタイルをその表面に付着する。しかし、これら材料は耐久性が優れており、耐火性に優れる反面製造費用が高く、重くて、加工するのが難しいという短所があり、また、華麗な装飾美を表わすのには限界がある。
【０００４】
このような問題点を解決するために特定の無機物を基材層に含む不燃性メラミン装飾材が開示されており、その例は、日本特開平３−２５３３４２号（図１）、特開平１１−２６８１８６号（図２）、特開平１０−３０５５２７号（図２、図３）、特開平１０−３０５５２５号（図２、図３）などがある。これらは上から下へ向けて模様紙とメラミン樹脂を使用する装飾層用シートと、ガラス繊維不織布、及び水酸化アルミニウムのような無機充填剤をメラミン樹脂またはフェノール樹脂と混合して含浸またはコーティングして製造される基材層と、ガラス繊維不織布をメラミン樹脂またはフェノール樹脂に混合して含浸して製造される強化層と、その他の基材層と、その他の装飾層とで多層構造を構成しており、これらを多段プレスで高温高圧で成形して製造する。
【０００５】
しかし、このような従来の不燃性メラミン装飾パネルは一般的なメラミン装飾板に比べて耐火性が向上したが、装飾板の強度向上及び製造作業性のために多量の樹脂を使用するので不燃性及び寸法安定性を満足させるのには不十分な面が多く、水酸化アルミニウムのような無機充填剤を使用するので製造費用が高くなるという問題点がある。
【０００６】
また、このような従来の不燃性メラミン装飾板は２ｍｍ以下の厚さで耐衝撃性が弱くて単独として使用するのが困難であり、これらは曲面加工が不可能である。
本発明は前記従来の技術の問題点を考慮して、耐火性、耐衝撃性及び寸法安定性により優れた不燃性複合パネル及びこれを利用した不燃性装飾複合パネルを提供することを目的とする。
【０００７】
本発明の他の目的は、パネル自体に優れた屈曲性を付与することができる裏面層を含んで曲面加工が可能な不燃性複合パネル及びこれを利用した不燃性装飾複合パネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、装飾パネルに優れた強度を付与することができる無機充填剤を含む不燃性複合パネル及びこれを利用した不燃性装飾複合パネルを提供することにある。
【０００８】
【発明の概要】
本発明は前記目的を達成するために、ａ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含有する樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された基材層、及びｂ）アルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層を含む不燃性複合パネルを提供する。
【０００９】
また、本発明はａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層、ｂ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含有する樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された基材層、及びｃ）アルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層を含む不燃性装飾複合パネルを提供する。
【００１０】
【発明の具体的説明】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はガラス繊維、アルミナ繊維のような無機繊維から製造される織布、不織布、紙などの基材に黄土を主材とする無機充填剤及び耐火性の強い難燃剤を含むフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、またはメラミン変性樹脂を含有する樹脂配合物を含浸またはコーティング処理させたシートを１乃至多数枚積層させた材料を基材とし、この基材の裏面にアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板を積層して高温高圧で成形して一体化させた不燃性複合パネルを提供することにある。
【００１１】
このような不燃性複合パネルは優れた不燃性を有するだけでなく、耐衝撃性及び寸法安定性がより優れており、しかも裏面層によって曲面加工が可能である。
また、本発明は前記のように不燃性複合パネルを一つの基材として、基材の表面にメラミン樹脂のような熱硬化性樹脂を含浸した模様紙を重ね合わせて一体化することにより表面が装飾された不燃性装飾複合パネルも提供する。
【００１２】
また、本発明の不燃性複合パネル及び不燃性装飾複合パネルは前記基材層と装飾層との間、基材層と基材層との間、または基材層と裏面層との間に、ガラス繊維、アルミナ繊維などの無機繊維織布、またはクラフト紙に難燃性のメラミン変性樹脂またはフェノール樹脂変性樹脂などの熱硬化性樹脂の樹脂配合物を含浸またはコーティング処理した強化層を介在させることもできる。
【００１３】
また、前記基材層と強化層は複数層として用いられることができ、その構成は使用用途及び厚さによって多様化される。特に壁体として用いられる時には厚さ２乃至５ｍｍに製造されるのが好ましく、この時の基材層の層数は１乃至５枚であり、強化層は必要に応じて１乃至１２枚を用いることができる。また、裏面層は０．２乃至２ｍｍの厚さが曲面加工のために適している。
【００１４】
本発明の不燃性複合パネルは不燃性装飾複合パネルに製造される時様々な方法で装飾することができる。装飾方法は塗料などを不燃性複合パネルの表面に塗装したり、前記のように模様紙に熱硬化性樹脂などを含浸またはコーティング処理し、これを不燃性パネルの表面に付着させることが代表的である。装飾複合パネルは、塗装される仕上げ塗料に含まれる樹脂の種類により、または装飾層に含浸される熱硬化性樹脂であるメラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などの種類によって、メラミン装飾複合パネル、フェノール装飾複合パネル、アクリル装飾複合パネル、ウレタン装飾複合パネルなどと命名される。
【００１５】
本発明の不燃性複合パネルのより好適な使用態様における装飾複合パネルは、表面に難燃性を付与して、不燃性複合パネルが熱硬化性樹脂であることを考慮して、模様紙に熱硬化性樹脂などを含浸またはコーティング処理した装飾層等を表面に積層して熱圧着して製造されるものである。
本発明の装飾複合パネルの類型は下記の通りである。
【００１６】
第一類型の黄土を使用した不燃性装飾複合パネルは上から下の方へ向けて
ｉ）装飾層、
ｉｉ）１乃至５枚の基材層；及び
ｉｉｉ）裏面層
を含む（図５）。
【００１７】
第二類型の黄土を使用した不燃性装飾複合パネルは上から下の方へ向けて
ｉ）装飾層、
ｉｉ）１乃至５枚の基材層、
ｉｉｉ）１乃至１２枚の強化層、及び
ｉｖ）裏面層
を含む（図６）。
【００１８】
第三類型の黄土を使用した不燃性装飾複合パネルは上から下の方へ向けて
ｉ）装飾層、
ｉｉ）１乃至１２枚の強化層、
ｉｉｉ）１乃至５枚の基材層、及び
ｉｖ）裏面層
を含む（図７）。
【００１９】
第四類型の黄土を使用した不燃性装飾複合パネルは上から下の方へ向けて
ｉ）装飾層、
ｉｉ）１乃至５枚の基材層、
ｉｉｉ）１乃至１２枚の強化層、
ｉｖ）１乃至５枚の基材層、及び
ｖ）裏面層
を含む（図８）。
【００２０】
第五類型の黄土を使用した不燃性装飾複合パネルは上から下の方へ向けて
ｉ）装飾層、
ｉｉ）１乃至１２枚の強化層、
ｉｉｉ）１乃至５枚の基材層、
ｉｖ）１乃至１２枚の強化層、及び
ｖ）裏面層
を含む（図９）。
【００２１】
本発明の不燃性複合パネルは、前記不燃性装飾複合パネルの五つの類型において最上層である装飾層を含まず最上層が基材層となるようにする形態も有する。このような不燃性複合パネルは装飾をせずそのまま製作され、別途の装飾方法で装飾されるものであるか、加工現場で別途に塗料塗装などで装飾できる。
以下、各々の層について説明する。
【００２２】
前記基材層は、無機繊維の織布、不織布または紙の基材に、黄土を主成分とする無機充填剤、及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、またはメラミン変性樹脂を含有する樹脂配合物が含浸またはコーティング処理されたシート状の層である。
前記基材層用基材はガラス繊維、またはアルミナ繊維などの無機繊維の織布、または不織布、またはクラフト紙のような紙が好ましい。特に、縫製機で繊維径６乃至３０μｍのＥ−ガラス（Ｅ−Ｇｌａｓｓ）組成のガラス繊維を１０乃至５０ｍｍの長さに切断した後、エポキシ、アクリル、ポリビニルアルコール樹脂などのバインダーを混合して製造したガラス繊維不織布が好ましい。
【００２３】
前記基材は単位面積当り重量３０乃至２００ｇ／ｍ^２であるのが好ましい。単位面積当り重量が３０ｇ／ｍ^２未満であれば製造される装飾パネルの強度が不足して含浸またはコーティング、成形、または取り扱いに問題点が発生することがあり、単位面積当り重量が２００ｇ／ｍ^２を超えると硬くて含浸性またはコーティング性、及び製造作業性がよくない。
【００２４】
前記基材層用基材に含浸されるメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂などの樹脂配合物は
ｉ）メラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量％（固形分基準）；
ｉｉ）黄土５０乃至８０重量％；
ｉｉｉ）難燃剤１．０乃至５．０重量％；及び
ｉｖ）溶剤（水、またはアルコール）１０乃至４０重量％
を含むのが好ましい。
【００２５】
特に、配合物内にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂が５重量％未満で難燃剤が４．０重量％を超えれば、韓国基準Ｎｏ．ＫＳＦ２２７１「建築物の内装仕上げ材料及び構造の難燃性試験法」による難燃１級に合格したものとなる。
前記配合物のうち、プレス成形の後の製品加工性を向上させるために無機充填剤としての黄土の一部を水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウム、滑石などからなる群より１種以上選択される代替無機充填剤で代替して用いることができる。
【００２６】
この時の樹脂配合物の組成は
ｉ）メラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量％（固形分基準）；
ｉｉ）黄土４０乃至７０重量％；
ｉｉｉ）水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び滑石（タルク）からなる群より１種以上
選択される代替無機充填剤３乃至２０重量％；
ｉｖ）難燃剤１．０乃至５．０重量％；
ｖ）溶剤（水、またはアルコール）１０乃至４０重量％
を含むのが好ましい。
【００２７】
前記樹脂配合物はそのままの状態、または水、アルコールなどの希釈剤を追加して使用が可能である。また、前記樹脂配合物の含浸（またはコーティング）量は基材１００重量部に対して４００乃至２０００重量部が好ましい。含浸量が４００重量部未満であれば規定厚さに合せるために多量のシートが必要となるため費用が上昇し、２０００重量部を超えれば乾燥時間が長くなるため生産性が低くなり、プレスで成形された後の層間接着力が弱くなることがある。
【００２８】
前記メラミン変性樹脂及びフェノール変性樹脂は液相であり、メラミンまたはフェノール２５乃至４５重量％、フォルムアルデヒド３０乃至６０重量％、可塑剤２乃至５重量％、溶剤として蒸溜水１０乃至２５重量％を通常の重合方法で反応させて製造される１次縮合物である。また、前記メラミン樹脂の場合、硬化時間を短縮させるために追加的に硬化剤を投入することができる。
【００２９】
前記難燃剤はリン及び窒素を含有する液相難燃剤とジシアンジアミドの固相難燃剤を混用して使用する。投入方法は前記１次縮合物１００重量部にリン／窒素系難燃剤１５乃至３０重量部、固相難燃剤ジシアンジアミド５乃至１０重量部を投入するのが好ましい。このような難燃剤を混合することによって樹脂は難燃性を有するようになる。
【００３０】
前記リン及び窒素を含有する液相難燃剤はドイツＳＫＷＴｒｏｓｔｂｅｒｇ社のＭｅｌｆｌａｍ１３１Ａが好ましく、この液相難燃剤は窒素とリンを含む水溶液で活性成分が３５乃至４５重量％である。この難燃剤の役割は火災により装飾パネルが高熱を受ける時、ポリリン酸の熱的縮重合を促進させて高分子ポリリン酸を生成し、生成された高分子のポリリン酸は脱水素触媒として作用し炭を形成するので酸素と熱を遮断するために優れた不燃性効果を示すことができる。また、メラミン樹脂に含まれた多種の窒素成分もまた、高分子ポリリン酸を生成するのに役に立つ。このようなリン及び窒素を含有する液相難燃剤はジシアンジアミドの固相難燃剤と共に用いると難燃相乗作用を起こして効果は倍となる。
【００３１】
前記ジシアンジアミドは固相（固体）であり、前記樹脂配合物に含まれているフォルムアルデヒド、水、アンモニウム塩などの多様な物質と様々な反応をして火に焼けない物質に変わって難燃効果を表わし、火災により装飾パネルが高熱を受けた時、装飾パネルが焼ける現象を発生させない。特に、前記リン及び窒素を含有する液相難燃剤と共に用いると難燃相乗効果を起こして効果が倍となる。
【００３２】
前記無機充填剤として用いられる黄土は火災によって装飾パネルが高温にさらされた時、熱を伝達せず、黄土成分に含まれている結晶水が熱を吸収して難燃効果を与える。また、黄土は装飾パネルが高温高圧で成形される時、樹脂に均一に熱伝逹をして各層間の優れた接着性を提供する。
このような黄土は一般に除毒能力や抗菌作用などの薬理効果があることが知られており、環境汚染物質を浄化させる浄化剤、美容材料、民間療法治療剤として広く用いられている。黄土は従来の使用効果以外にも赤外線照射能力があるので本発明の複合パネルの基材に含まれて人体の温熱効果と建物保温効果を提供することもできる。
【００３３】
本発明に用いられる黄土は生産される産地によって白色、黄色、赤色などの色を帯び、特に慶尚南道山清、慶尚北道清道、全羅南道求禮、和順、および全羅北道扶安などで採取するものが好ましい。このような黄土は二酸化硅素１０乃至９０重量％、酸化アルミニウム１０乃至８０重量％、酸化鉄０．１乃至５０重量％、酸化マグネシウム０．１乃至３０重量％、酸化カルシウム０．１乃至５０重量％、酸化カリウム０．１乃至３０重量％、無機質の酸化物及び無機物質０．１乃至５重量％、水分０乃至５重量％、その他の不純物０．１乃至２０重量％の組成を有するのが好ましい。
【００３４】
本発明に用いられる黄土は天然黄土をそのまま使用することも、３００乃至１０００℃の温度で焼成処理した焼成黄土を使用することもできる。このような焼成黄土は黄土内に含まれている有機物を除去して、黄土に不規則に含まれている微細気孔及び結晶水を一定水準にまで減少させたものである。このような焼成黄土は樹脂に配合される時吸油量が減少してより多量に用いることができるので、より優れた難燃性能を有することができる。
【００３５】
本発明で無機充填剤として用いられる黄土の粒度分布は５乃至３００μｍが好ましく、平均粒度は１０乃至５０μｍが好ましい。規定粒度未満のものを用いると、樹脂と溶剤の吸油性が強くて粘度が非常に高くなるため含浸またはコーティング作業性が悪くなり、規定粒度を超えるものを用いると含浸またはコーティングの後高温高圧成形時に表面に大きな粒子サイズのものがあるためパネル表面平滑性が低くなることがある。
【００３６】
前記黄土の一部を代替すべく使用される水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウム、滑石（タルク）などの代替無機充填剤は粒度が１０乃至５０μｍであるものを用いるのが好ましい。規定未満の粒度のものを用いると樹脂と溶剤の吸油性が強いため配合物の粘度が上昇して作業性が悪くなり、規定を超える粒度を使用する時には製品成形後に大きな粒子サイズにより表面平滑性が低くなることがある。
【００３７】
本発明の複合パネル及び装飾複合パネルは前記基材層と模様層との間、基材層と基材層との間、または基材層と裏面層との間に、ガラス繊維、アルミナ繊維などの無機繊維織布もしくは不織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール樹脂変性樹脂を含浸またはコーティング処理させた強化層を介在させることができる。
【００３８】
前記強化層の基材が織布である場合、単位面積当り重量は３０乃至１５０ｇ／ｍ^２が好ましい。単位面積当り重量が３０ｇ／ｍ^２未満であれば繊維の太さがあまり細過ぎて柔軟で取扱性及び積層中の作業性が悪くなり、１５０ｇ／ｍ^２を超えれば繊維が太くなり過ぎてパネル製造後、繊維の痕跡が表面に転写されて現れることがあり、また、繊維層上下間の接着力が弱くなって層が分離する現象が現れることもある。このような強化層用基材に用いられる無機繊維織布はＥ−ガラス組成のガラス繊維を織機で製織して製造したガラス繊維織布が特に好ましい。
【００３９】
また、強化層の基材がクラフト紙である場合、単位面積当り重量は７０乃至３００ｇ／ｍ^２が好ましい。単位面積当り重量が７０ｇ／ｍ^２未満であれば含浸、積層などの作業性が悪くなり、３００ｇ／ｍ^２を超えればパネルを製造する時に要求される厚さに合せるのが難しく、繊維層上下間の接着力が弱くなって層が分離する現象が現れることがある。
【００４０】
前記強化層は無機繊維織布またはクラフト紙１００重量部に前記基材層に用いられるメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の配合物を４０乃至２００重量部含浸（またはコーティング）して製造される。また、無機充填材である黄土を含まないメラミン変性樹脂単独またはフェノール変性樹脂単独で４０乃至１００重量部を含浸して使用することもできる。しかし、用いられる樹脂量が増加すればするほど難燃性は悪くなる。
【００４１】
本発明の装飾複合パネルに用いられる装飾層はシート状で、合成パルプ、木、織物、有機合成繊維などで作られた単位面積当り重量４０乃至２００ｇ／ｍ^２の紙基材１００重量部にメラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂が５０乃至２００重量部含浸またはコーティング処理された熱硬化性樹脂含浸紙が用いられ、装飾層基材に酸化チタンなどの無機質成分を混合すれば難燃性を高めることができ、使用樹脂量が少ないほど難燃性に有利である。
【００４２】
本発明で用いられる裏面層はアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板で、これらは優れた強度と耐食性及び加工性を有していて、鉄道客車、船舶、自動車などの内装仕上げ材に適している。特に、アルミニウムシートの合金材質はＡ１０５０、Ａ３００４、Ａ５０５２が良いが、それらに限られてはいない。これらアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板は基材と共に一体に熱圧成形するのを容易にするために表面に各種の熱硬化性樹脂でコーティング処理するのが好ましい。
【００４３】
このような裏面層は本発明の複合パネル及び装飾複合パネルの曲面加工を可能にして、耐衝撃性を大きくする。曲面加工程度を示す曲率半径は裏面層３１の厚さによって異なるが、その厚さが０．５乃至２ｍｍである場合、０．４乃至１．０ｍｍの厚さの上部層５１（基材層、装飾層と基材層、装飾層と強化層及び基材層、装飾層と基材層と強化層及び基材層などの類型）の裏面に位置させて、これを一体に熱圧成形して製造すれば、図１０のように曲率半径３０ｍｍまでも曲面加工が可能である。このような裏面層なしに曲面加工する場合、または任意の力で曲げる場合、基材層または装飾層の抗力が弱いため壊れる。
【００４４】
本発明の不燃性複合パネル及び不燃性装飾複合パネルは各々の層を製造した後、これを積層して多段プレスで加熱加圧して製造される。この時、基材層と強化層用シートはパネルの厚さを考慮して多数枚を使用し、各表面には装飾層が各１枚ずつ用いられるのが好ましい。また、加熱加圧成形時、表面に鏡面板、エムボス板などを製品表面に重ねて成形する場合、エムボス効果を付与することができる。
【００４５】
本発明の複合パネル及び装飾複合パネルは従来の技術で製作された２．０乃至４．５ｍｍ厚さのメラミン不燃性パネルに比べて最少３倍以上の耐衝撃強度とともに同等の優れた寸法安定性を有するので別途の裏面補強板材なしに鉄、木、壁面などフレームに装飾複合パネルそれ自体を接着剤、ネジ、釘などを利用する付着加工が可能である。本発明の装飾複合パネルは外から装飾面が見られるように、装飾層を外面に向けて付着加工する。
【００４６】
本発明の不燃性複合パネル及び不燃性装飾複合パネルは耐火性と耐衝撃性が優れており、寸法変化率が少ないために鉄道客車の内部仕上げ材、船舶内装材、各種車両内装材、地下鉄構内壁面、お手洗壁面、室内台所の壁面、天井、床などの建築内外装材、鉄道客車の床、インテリア、及び家具に適しており、曲面加工も可能であるためにその適用分野は多様である。
【００４７】
以下の実施例及び比較例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、実施例は本発明を例示するためのものであって、本発明は、これらだけに限られるわけではない。
【００４８】
【実施例】
実施例１
（基材層及び難燃性クラフト層用難燃性メラミン樹脂及び黄土配合物の製造）
メラミン１モルに対してフォルムアルデヒド１．７モルを加えて、これらを９５℃の温度及び弱アルカリ下で反応させ、可塑剤と水を加えて反応物の含量を調節して初期縮合物を得た。この初期縮合物１００重量部に硬化剤としてパラトルエンスルホン酸（ＰＴＳＡ）と潜在性硬化剤（高温でのみ反応を促進させる硬化剤）であるドイツＳＫＷＴｒｏｓｔｂｅｒｇ社のＭｅｌｐｅｒｓＲＨ４を各々０．１重量部添加してメラミン樹脂を得た。このメラミン樹脂１００重量部に液相難燃剤であるＭｅｌｆｌａｍ１３１Ａ２０重量部と固相難燃剤であるジシアンジアミド４．０重量部を投入して難燃性メラミン樹脂を製造した。
【００４９】
前記難燃性メラミン樹脂１００重量部に平均粒度１０乃至５０μｍの黄土を９００重量部を添加混合して難燃性メラミン樹脂と黄土の樹脂配合物を製造した。
（基材層シートの製造）
前記難燃性メラミン樹脂と黄土の配合物をアクリル樹脂系バインダーで処理した単位面積当り重量１１０ｇ／ｍ^２のＥ−ガラス繊維不織布に乾燥基準含浸率８００重量％になるように含浸及び乾燥して基材層シートを得た。
【００５０】
（装飾層用メラミン樹脂の製造）
メラミン１モルに対してフォルムアルデヒド１．７モルを加えた後、これらを９５℃の温度及び弱アルカリ下で反応させて、水を加えて樹脂の含量を調節して初期縮合物を得た。この初期縮合物１００重量部に硬化剤としてパラトルエンスルホン酸と潜在性硬化剤（高温においてのみ反応を促進させる硬化剤）であるドイツＳＫＷＴｒｏｓｔｂｅｒｇ社のＭｅｌｐｅｒｓＲＨ４を各々０．２重量部添加してメラミン樹脂を製造した。
【００５１】
（装飾層シートの製造）
前記メラミン樹脂に酸化チタンが混入された８０ｇ／ｍ^２の印刷模様紙を９０重量％含浸して装飾層を製造した。
（裏面層シートの製造）
厚さ０．８ｍｍであるアルミニウムシートの表面にメラミン熱硬化性樹脂接着剤を０．０５乃至０．２ｍｍ厚さで均等に塗布した後、完全自然乾燥して裏面層を製造した。
【００５２】
（不燃性装飾複合パネルの製造：図５）
前記で製造された各々のシートを上から下の方へ向けて順次に装飾層１枚、基材層シート１枚及び裏面層１枚の順に積層させ、装飾層にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧し１．５ｍｍ厚さの不燃性メラミン装飾アルミニウム複合パネルを製造した。
【００５３】
実施例２
（基材層用及び強化層用難燃性フェノール樹脂及び黄土配合物の製造）
フェノール１モルに対してフォルムアルデヒド１．４モルを加えて、これらを１００℃の温度及び弱アルカリ下で反応させ、可塑剤、エタノール、及び水を加えて含量を調節し初期縮合物を得た。この初期縮合物１００重量部に液相難燃剤であるＭｅｌｆｌａｍ１３１Ａ２０重量部と固相難燃剤であるジシアンジアミド４．０重量部を投入して難燃性フェノール樹脂を製造した。
【００５４】
前記難燃性フェノール樹脂１００重量部に平均粒度１０乃至５０μｍの黄土を９００重量部添加混合して難燃性フェノール樹脂と黄土の樹脂配合物を製造した。
（基材層シートの製造）
前記難燃性フェノール樹脂と黄土の配合物をアクリル樹脂系バインダーで処理した単位面積当り重量１１０ｇ／ｍ^２のＥ−ガラス繊維不織布に乾燥基準含浸率８００重量％になるように含浸及び乾燥して基材層シートを得た。
【００５５】
（装飾層シートの製造）
前記実施例１と同一な装飾層シートを製造した。
（強化層シートの製造）
前記難燃性フェノール樹脂と黄土の樹脂配合物を単位面積当り重量６０ｇ／ｍ^２のＥ−ガラス繊維織布に乾燥基準３００重量％になるように含浸及び乾燥して強化層シートを得た。
【００５６】
（裏面層シートの製造）
厚さ０．４ｍｍである電気亜鉛メッキ鉄板の表面にフェノール熱硬化性樹脂接着剤を０．０５乃至０．２ｍｍ厚さで均等に塗布した後、完全自然乾燥して裏面層を製造した。
（不燃性装飾複合パネルの製造：図６）
前記で製造された各々のシートを上から順次に装飾層１枚、基材層シート１枚、強化層１枚及び裏面層１枚の順に積層して装飾層上にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧して１．５ｍｍ厚さの不燃性メラミン装飾亜鉛メッキ鉄板複合パネルを製造した。
【００５７】
実施例３
（基材層シートの製造）
前記実施例２と同一な基材層シートを製造した。
（強化層−難燃性クラフト層シートの製造）
前記実施例２で製造された難燃性フェノール樹脂を単位面積当り重量３００ｇ／ｍ^２の含浸用難燃性クラフト紙に乾燥基準８０重量％になるように含浸及び乾燥して難燃性クラフト層シートを得た。
【００５８】
（装飾層シートの製造）
前記実施例２で製造された難燃性フェノール樹脂を酸化チタンが混入された８０ｇ／ｍ^２の印刷模様紙に９０重量％含浸して装飾層を製造した。
（裏面層シートの製造）
厚さ０．４ｍｍであるアルミニウムシートの表面にフェノール熱硬化性樹脂接着剤を０．０５乃至０．２ｍｍ厚さで均等に塗布した後、完全自然乾燥して裏面層を製造した。
【００５９】
（不燃性装飾複合パネルの製造；図７）
前記で製造された各々のシートを上から順次に装飾層１枚、強化層１枚、基材層シート１枚、及び裏面層１枚の順に積層して装飾層上にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧して、１．５ｍｍ厚さの不燃性フェノール装飾アルミニウム複合パネルを製造した。
【００６０】
実施例４
（基材層シートの製造）
前記実施例１と同一な基材層シートを製造した。
（強化層−難燃性クラフト層シートの製造）
実施例２で製造された難燃性フェノール樹脂を単位面積当り重量３００ｇ／ｍ^２の含浸用難燃性クラフト紙に乾燥基準８０重量％になるように含浸及び乾燥して難燃性クラフト層シートを得た。
【００６１】
（装飾層シートの製造）
前記実施例１と同一な装飾層シートを製造した。
（裏面層シートの製造）
前記実施例１と同一な裏面層シートを製造した。
（不燃性装飾複合パネルの製造；図８）
前記で製造された各々のシートを上から順次に装飾層１枚、基材層シート３枚、難燃性クラフト層シート３枚、基材層シート３枚、及び裏面層１枚の順に積層し、両側にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧して、４．５ｍｍ厚さの不燃性メラミン装飾アルミニウム複合パネルを製造した。
【００６２】
実施例５
（基材層シートの製造）
前記実施例１と同一な基材層シートを製造した。
（強化層−難燃性クラフト層シートの製造）
実施例２で製造された難燃性フェノール樹脂を単位面積当り重量３００ｇ／ｍ^２の含浸用難燃性クラフト紙に乾燥基準８０重量％になるように含浸及び乾燥して難燃性クラフト層シートを得た。
【００６３】
（装飾層シートの製造）
前記実施例１と同一な装飾層シートを製造した。
（裏面層シートの製造）
前記実施例１と同一な裏面層シートを製造した。
（不燃性装飾複合パネルの製造；図９）
前記で製造された各々のシートを上から順次に装飾層１枚、難燃性クラフト層シート３枚、基材層シート３枚、難燃性クラフト層シート３枚、及び裏面層１枚の順に積層させ、両側にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧して、４．５ｍｍ厚さの不燃性メラミン装飾アルミニウム複合パネルを製造した。
【００６４】
比較例１
（基材層シートの製造）
無機充填剤として黄土の代りに平均粒度１０乃至５０μｍの水酸化アルミニウムを使用することを除いては、前記実施例１と同じ方法で基材層シートを製造した。
【００６５】
（装飾層シートの製造）
前記実施例１と同一な装飾層シートを製造した。
（不燃性メラミン装飾パネルの製造；図１）
実施例１のように前記で製造された各々のシートを上から順次に装飾層１枚、基材層シート７枚、及び装飾層１枚の順に積層し、両側にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧して、４．５ｍｍ厚さの不燃性メラミン装飾パネルを製造した。
【００６６】
比較例２
（装飾層及びクラフト層の製造）
比較例１と同一な装飾層と通常のメラミン装飾板用メラミン樹脂含浸クラフト紙を基材層に製造した。
（裏面層シートの製造）
厚さ１．０ｍｍであるアルミニウムシートの表面に熱硬化性樹脂接着剤を０．０５乃至０．２ｍｍ厚さで均等に塗布した後、完全自然乾燥して裏面層を製造した。
【００６７】
（通常のメラミン装飾アルミニウム複合パネルの製造：図４）
前記で製造された各々のシートを上から順次に装飾層１枚、フェノール樹脂含浸クラフトシート（基材層）３枚及び裏面層１枚の順に積層し、装飾層にステンレス鏡面板を重ねて１５０℃の温度、１００ｋｇｆ／ｃｍ^２の圧力で３０分間高温プレスで熱圧して、１．５ｍｍ厚さの装飾メラミン装飾アルミニウム複合パネルを製造した。
【００６８】
前記実施例１乃至５、及び比較例１乃至２で製造された各々の不燃性装飾複合パネルの物性を比較して下記の表１に記載した。
【００６９】
【表１】

【００７０】
前記表において、不燃性はＫＳＦ２２７１の建築物の内装材料及び構造の難燃性試験方法にしたがって実施された試験結果であり、各々の寸法安定性はＪＩＳＫ６９０２の熱硬化性樹脂装飾板試験方法に記載された寸法安定性試験方法にしたがって実施された試験結果である。
また、最小曲率半径はパネルの両端を中央部に引っ張った時、装飾層が壊れずに屈曲される時の曲率半径（Ｒ）を測定したものである。
【００７１】
【発明の効果】
本発明の黄土を使用した不燃性複合パネル及び不燃性装飾複合パネルはガラス繊維、アルミナ繊維などの無機繊維から製造される織布、不織布、またはクラフト紙などの多孔質シートと黄土を主要無機充填剤として用いて難燃剤を添加したメラミンまたはフェノール樹脂及びその変性樹脂からなる配合物が一体化される基材層を含み、寸法安定性及び耐衝撃性に優れたアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板を裏面層として補強し鉄道客車内装材、船舶内装材、各種自動車の内装材、建築内外装材、インテリア及び家具用、床用などで用いることができる複合パネルであり、このらは耐火性と耐衝撃性が非常に優れているだけなく、寸法安定性が優れていて変形がほとんどなく、曲面加工も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、従来の不燃性装飾材の断面図である。
【図２】図２は、従来の不燃性装飾板の断面図である。
【図３】図３は、従来の不燃性装飾板の断面図である。
【図４】図４は、比較例２の一般的なメラミン装飾アルミニウム複合パネルの断面図である。
【図５】図５は、実施例１の不燃性装飾複合パネルの断面図である。
【図６】図６は、実施例２の不燃性装飾複合パネルの断面図である。
【図７】図７は、実施例３の不燃性装飾複合パネルの断面図である。
【図８】図８は、実施例４の不燃性装飾複合パネルの断面図である。
【図９】図９は、実施例５の不燃性装飾複合パネルの断面図である。
【図１０】図１０は、本発明の不燃性複合パネルが曲面加工される概念図である。
【符号の説明】
１１装飾層
１２基材層
１３強化層
２１模様層
３１裏面層
４１一般装飾板
５１装飾層及び基材層を含む上部層

Claims

ａ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に、黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含有する樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された基材層；及び
ｂ）アルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層
を含む不燃性複合パネル。
前記複合パネルの基材層と基材層との間、基材層と裏面層との間に、無機繊維の織布またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された強化層を介在させた、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の基材層は樹脂配合物の含浸量が基材１００重量部に対して４００乃至２０００重量部である、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の樹脂配合物が
ｉ）メラミンまたはフェノール２５乃至４５重量％、フォルムアルデヒド３０乃至６０重量％、可塑剤２乃至５重量％、及び水１０乃至２５重量％を反応させて製造されるメラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量％（固形分基準）；
ｉｉ）黄土５０乃至８０重量％；
ｉｉｉ）難燃剤１．０乃至５．０重量％；及び
ｉｖ）溶媒として水、またはアルコール１０乃至４０重量％
を含む、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の樹脂配合物が
ｉ）メラミンまたはフェノール２５乃至４５重量％、フォルムアルデヒド３０乃至６０重量％、可塑剤２乃至５重量％、及び水１０乃至２５重量％を反応させて製造されるメラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量％（固形分基準）；
ｉｉ）黄土４０乃至７０重量％；
ｉｉｉ）水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び滑石（タルク）からなる群より１種以上選択される無機充填剤３乃至２０重量％；
ｉｖ）難燃剤１．０乃至５．０重量％；
ｖ）溶媒として水、またはアルコール１０乃至４０重量％
を含む、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の黄土は粒度分布が５乃至３００μｍであり、平均粒度が１０乃至５０μｍである、請求項１に記載の不燃性装飾複合パネル。
前記ａ）の黄土はその産地が慶尚南道山清、慶尚北道清道、全羅南道求禮、和順、または全羅北道扶安である、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の黄土は組成が二酸化硅素１０乃至９０重量％、酸化アルミニウム１０乃至８０重量％、酸化鉄０．１乃至５０重量％、酸化マグネシウム０．１乃至３０重量％、酸化カルシウム０．１乃至５０重量％、酸化カリウム０．１乃至３０重量％、無機質の酸化物及び無機物質０．１乃至５重量％、水分０乃至５重量％、その他の不純物０．１乃至２０重量％を含む、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の黄土は天然黄土を３００乃至１０００℃の温度で焼成処理した焼成黄土である、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ａ）の基材層の基材はガラス繊維、またはアルミナ繊維の織布、不織布、またはクラフト紙であり、単位面積当り重量が３０乃至２００ｇ／ｍ^２である、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記基材が縫製機で繊維径６乃至３０μｍのＥ−ガラス組成のガラス繊維を１０乃至５０ｍｍの長さに切断した後、エポキシ、アクリル、及びポリビニルアルコール樹脂からなる群より選択されるバインダーと混合して製造したガラス繊維不織布である、請求項１０に記載の不燃性複合パネル。
前記強化層は樹脂配合物の含浸量が基材１００重量部に対して５０乃至５００重量部である、請求項２に記載の不燃性複合パネル。
前記樹脂配合物が
ｉ）メラミンまたはフェノール２５乃至４５重量％、フォルムアルデヒド３０乃至６０重量％、可塑剤２乃至５重量％、及び水１０乃至２５重量％を反応させて製造されるメラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量部；
ｉｉ）難燃剤１．０乃至５．０重量部；及び
ｉｉｉ）溶媒として水、またはアルコール１０乃至４０重量部
を含む、請求項２に記載の不燃性複合パネル。
前記樹脂配合物が
ｉ）メラミンまたはフェノール２５乃至４５重量％、フォルムアルデヒド３０乃至６０重量％、可塑剤２乃至５重量％、及び水１０乃至２５重量％を反応させて製造されるメラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量％（固形分基準）；
ｉｉ）黄土５０乃至８０重量％；
ｉｉｉ）難燃剤１．０乃至５．０重量％；及び
ｉｖ）溶媒として水、またはアルコール１０乃至４０重量％
を含む、請求項２に記載の不燃性複合パネル。
前記樹脂配合物が
ｉ）メラミンまたはフェノール２５乃至４５重量％、フォルムアルデヒド３０乃至６０重量％、可塑剤２乃至５重量％、及び水１０乃至２５重量％を反応させて製造されるメラミンまたはフェノール樹脂１次縮合物３．０乃至１０．０重量％（固形分基準）；
ｉｉ）黄土４０乃至７０重量％；
ｉｉｉ）水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び滑石からなる群より選択される無機充填剤３乃至２０重量％；
ｉｖ）難燃剤１．０乃至５．０重量％；及び
ｖ）溶媒として水、またはアルコール１０乃至４０重量％
を含む、請求項２に記載の不燃性複合パネル。
前記強化層の基材は単位面積当り重量が３０乃至１５０ｇ／ｍ^２であるガラス繊維、またはアルミナ繊維の織布である、請求項２に記載の不燃性複合パネル。
前記基材がＥ−ガラス組成のガラス繊維を織機で製織して製造されるガラス繊維織布である、請求項１６に記載の不燃性複合パネル。
前記強化層の基材は単位面積当り重量が７０乃至３００ｇ／ｍ^２であるクラフト紙である、請求項２に記載の不燃性複合パネル。
前記ｂ）の裏面層は表面が熱硬化性樹脂でコーティング処理された、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
前記ｂ）の裏面層の厚さが０．５乃至２．０ｍｍである、請求項１に記載の不燃性複合パネル。
ａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層；
ｂ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に、黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含有する樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された基材層；及び
ｃ）アルミニウムシートまたは亜鉛鉄板の裏面層
を含む不燃性装飾複合パネル。
前記装飾パネルの基材層と模様層との間、または基材層と基材層との間、基材層と裏面層との間に無機繊維の織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された強化層を介在させた、請求項２１に記載の不燃性装飾複合パネル。
前記ａ）の装飾層は熱硬化性樹脂の含浸量が模様紙１００重量部に対して５０乃至２００重量部である、請求項２１に記載の不燃性装飾複合パネル。
前記ａ）の熱硬化性樹脂がメラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂からなる群より選択される、請求項１に記載の不燃性装飾複合パネル。
前記ａ）の模様紙は単位面積当り重量が４０乃至２００ｇ／ｍ^２である合成パルプ、木、織物、及び有機合成繊維からなる群より選択される材質の紙である、請求項１に記載の不燃性装飾複合パネル。
ａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層、
ｂ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含む樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至５層の基材層；及び
ｃ）表面に熱硬化性樹脂がコーティング処理されたアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層
が上から下に向けて積層されて加熱加圧によって一体化された不燃性装飾複合パネル。
ａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層、
ｂ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含む樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至５層の基材層、
ｃ）無機繊維の織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール樹脂変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至１２層の強化層、及び
ｄ）表面に熱硬化性樹脂がコーティング処理されたアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層
が上から下に向けて積層されて加熱加圧によって一体化された不燃性装飾複合パネル。
ａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層、
ｂ）無機繊維の織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至１２層の強化層、
ｃ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含む樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至５層の基材層、及び
ｄ）表面に熱硬化性樹脂がコーティング処理されたアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層
が上から下に向けて積層されて加熱加圧によって一体化された不燃性装飾複合パネル。
ａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層、
ｂ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含む樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至５層の基材層、
ｃ）無機繊維の織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至１２層の強化層、
ｄ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含む樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至５層の基材層、及び
ｅ）表面に熱硬化性樹脂がコーティング処理されたアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層
が上から下に向けて積層されて加熱加圧によって一体化された不燃性装飾複合パネル。
ａ）模様紙に熱硬化性樹脂が含浸またはコーティング処理された装飾層、
ｂ）無機繊維の織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至１２層の強化層、
ｃ）無機繊維の織布または不織布、または紙の基材に黄土を主成分とする無機充填剤及びフェノール樹脂、フェノール変性樹脂、フェノール−ウレア変性樹脂、メラミン樹脂、及びメラミン変性樹脂からなる群より選択される熱硬化性樹脂を含む樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至５層の基材層、
ｄ）無機繊維の織布、またはクラフト紙にメラミン変性樹脂またはフェノール変性樹脂の樹脂配合物が含浸またはコーティング処理された１乃至１２層の強化層、及び
ｅ）表面に熱硬化性樹脂がコーティング処理されたアルミニウムシートまたは亜鉛メッキ鉄板の裏面層が上から下の方向に積層されて加熱加圧によって一体化された不燃性装飾複合パネル。