JP2004329279A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上下動可能な布押え足7を常時下降方向に付勢する布押えバネ24と、布押え足7を上昇させる押え上げ手段と、を備えるミシン1において、押え上げ手段は、布押え足7を布押えバネ24の付勢に抗して上昇させて保持する押え上げ機構30と、駆動により押え上げ機構30の保持を解除する布押え駆動モータ6と、を有する。また、主電源の遮断後に布押え駆動モータ6の駆動制御を可能とする電力を保持する平滑コンデンサ72と、主電源が遮断されるとともに布押え足7の位置が所定高さ以上にある場合に平滑コンデンサ72の電力により布押え駆動モータ6を駆動して布押え足7を下降させる駆動部80及び制御部90と、を備える。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンに関し、特に、被縫製物である布をベッド面に押し付けて保持する布押え足を備えるミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のミシンには、被縫製物である布をベッド面に押し付けて保持する布押え足が設けられている。かかる布押え足は、所定の弾性部材や押え上げ機構によって、布を保持する下降位置と布を開放する上昇位置との間を上下動するように構成されている。
【0003】
近年においては、布押え足に一体的に取り付けられた押え上げレバーと、この押え上げレバーを上下動させるために連結された押え上げリンクと、この押え上げリンクを揺動させることにより押え上げレバーを上下動させる押え上げカムと、を備える押え上げ機構が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。そして、このような押え上げ機構の押え上げカムを、駆動源としてのパルスモータで回転させて押え上げリンクを揺動させることにより、押え上げレバー及び布押え足を上下動させる技術も提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−33862号公報(第2頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、縫製前においては、被縫製物である布を挟みこむために、押え上げ機構により布押え足を上昇させて保持している。そして、縫製を行う際に、被縫製物である布をセットして所定のスイッチを操作することにより、押え上げ機構の駆動源を駆動して押え上げ機構による保持状態を解除して、布押え足を下降させる。また、縫製後においては、押え上げ機構の駆動源を駆動して押え上げ機構により布押え足を上昇させて布を開放するのが一般的である。
【0006】
ここで、布押え足の交換作業、針の交換作業、釜の位置合わせ作業等を行う際には、安全性を考慮してミシンの主電源を遮断するが、これらの作業を行うには、布押え足を下降させる必要がある。
【0007】
しかし、前記したようにパルスモータを駆動源として用いた押え上げ機構を採用した場合には、縫製後に布押え足を上昇させて保持した状態でミシンの主電源を遮断すると、布押え足は機械的に上昇位置に保持されているので、布押え足を容易には下降させることができないという問題がある。すなわち、上昇した状態にある布押え足を下降させるには、再度ミシンの主電源を投入して、布押え足を下降させる所定の操作スイッチ等を操作することにより、押え上げ機構の駆動源であるパルスモータを所定のパルス数だけ駆動して、押え上げ機構による保持状態を解除する必要があり、その操作が煩雑であった。
【0008】
本発明の課題は、主電源遮断時に布押え足が上昇している場合においても、この布押え足を自動的に下降させることができ、布押え足の交換作業、針の交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができるミシンを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図2、図3及び図5に示すように、
布を保持する下降位置と布を開放する上昇位置との間を上下動する布押え足(7)と、前記布押え足を常時下降方向に付勢する弾性部材(布押えバネ24)と、前記布押え足を前記下降位置から前記上昇位置に移動させる押え上げ手段と、を有する布押え手段と、
針(5b)を支持する針棒(5a)を上下動させる主軸モータ(5)と、
を備え、前記主軸モータの回転により前記針棒を上下動させて、前記布押え足により保持された布に縫い目を形成するミシン(1)において、
前記押え上げ手段は、
前記布押え足を前記弾性部材の付勢に抗して上昇させて前記上昇位置で保持する押え上げ機構(30)と、駆動により前記押え上げ機構の保持を解除する電気的駆動手段(布押え駆動モータ6)と、を有し、
ミシンの主電源の遮断を検出する電源遮断検出手段(主電源切断検出回路92)と、
前記布押え足の上下動位置が所定高さ以上か否かを検出する押え高さ検出手段(フォトインタラプタ40及び制御部90)と、
ミシンの主電源の遮断後に、前記電気的駆動手段の駆動制御を所定時間可能とする電力を保持する電力保持手段(平滑コンデンサ72)と、
前記電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、前記押え高さ検出手段により前記布押え足の上下動位置が前記所定高さ以上であると検出された場合において、前記電力保持手段の電力により、前記電気的駆動手段を駆動して前記押え上げ機構による保持を解除し、前記布押え足を前記弾性部材の付勢により前記下降位置に移動させる布押え制御手段(駆動部80及び制御部90)と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、押え上げ手段は、布押え足を弾性部材の付勢に抗して上昇させて上昇位置で保持する押え上げ機構を有しており、この押え上げ機構による上昇位置での保持は、電気的駆動手段の駆動により解除される。また、電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断を検出するとともに、押え高さ検出手段によりする布押え足の位置が所定高さ以上か否かを検出する。さらに、電力保持手段により、ミシンの主電源の遮断後に電気的駆動手段の駆動制御を所定時間可能とする電力を保持する。
【0011】
そして、ミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、布押え足の位置が所定高さ以上であると検出された場合に、布押え制御手段が、電力保持手段の電力により電気的駆動手段を駆動して押え上げ機構による保持を解除し、布押え足を弾性部材の付勢により下降位置に移動させる。
【0012】
従って、ミシンの主電源を遮断した際に布押え足が上昇した状態にあっても、布押え足を自動的に下降させることができる。この結果、主電源遮断時に布押え足を下降させるために従来必要であった煩雑な操作が不要となるので、布押え足の交換作業、針の交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、例えば図5及び図6に示すように、
前記針棒の上下動位置が所定高さ以下であるか否かを検出する針棒高さ検出手段(針位置検出器100)を備え、
前記布押え制御手段は、
前記電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、前記針棒高さ検出手段により前記針棒の上下動位置が前記所定高さ以下であることが検出された場合には、前記押え高さ検出手段により前記布押え足の上下動位置が前記所定高さ以上であると検出された場合においても、前記布押え足の前記下降位置への移動を禁止するように制御することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、針棒高さ検出手段により、針棒の位置が所定高さ以下であるか否かを検出する。そして、ミシンの主電源の遮断が検出されるとともに針棒の位置が所定高さ以下であることが検出された場合には、布押え足の位置が所定高さ以上であると検出された場合においても、布押え制御手段が布押え足の下降位置への移動を禁止するように制御する。
【0015】
従って、例えば、布押え足の上昇・下降動作に連動するワイパがミシンに備えられている場合において、針を下降させた状態でミシンの主電源を遮断しても、布押え足の下降動作を禁止すると同時にワイパの糸払い動作(又は糸払い位置からの復帰動作)を禁止することができる。この結果、ワイパが針に干渉(衝突)することがないので、針の折損や曲がりを防止することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、例えば図5及び図7に示すように、
前記針棒の上下動位置が所定高さ以下であるか否かを検出する針棒高さ検出手段(針位置検出器100)を備え、
前記電力保持手段は、
ミシンの主電源の遮断後に、前記電気的駆動手段及び前記主軸モータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持するように構成され、
前記布押え制御手段は、
前記電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、前記針棒高さ検出手段により前記針棒の上下動位置が前記所定高さ以下であることが検出され、かつ、前記押え高さ検出手段により前記布押え足の上下動位置が前記所定高さ以上であると検出された場合に、前記電力保持手段の電力により、前記主軸モータを駆動して前記所定高さを超える位置に前記針棒を移動させた後、前記電気的駆動手段を駆動して前記押え上げ機構による保持を解除し、前記布押え足を前記弾性部材の付勢により前記下降位置に移動させるように制御することを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、針棒高さ検出手段により、針棒の位置が所定高さ以下であるか否かを検出する。また、電力保持手段により、ミシンの主電源の遮断後に、電気的駆動手段及び主軸モータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持する。
【0018】
そして、ミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、針棒の位置が所定高さ以下であることが検出され、かつ、布押え足の位置が所定高さ以上であると検出された場合に、布押え制御手段が、電力保持手段の電力により、主軸モータを駆動して所定高さを超える位置まで針棒を移動させる。その後、布押え制御手段は、電力保持手段の電力により、電気的駆動手段を駆動して押え上げ機構による保持を解除し、布押え足を弾性部材の付勢により下降位置に移動させる。
【0019】
従って、例えば、布押え足の上昇・下降動作に連動するワイパがミシンに備えられている場合において、針を下降させた状態でミシンの主電源を遮断しても、所定高さを超える位置まで針棒を自動的に上昇させることができる。そして、針棒を上昇させた後に布押え足を自動的に下降させることができる。この結果、ワイパが針に干渉(衝突)することがないので、針の折損や曲がりを防止することができる。また、主電源遮断時に布押え足を下降させるために従来必要であった煩雑な操作が不要となり、布押え足の交換作業、針の交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
本実施の形態に係るミシンは、図示していない制御ボックス内のメモリに記憶されている所定の縫製パターンに従って縫い針とボビンとの協働により縫製を行い、縫製後は、縫製パターン内に含まれる糸切りコマンドや押え上げコマンドに従って所定のタイミングで糸切り・押え上げの動作を開始するものである。
【0022】
まず、本実施の形態に係るミシンの大まかな構成について、主として図1を用いて説明する。本実施の形態に係るミシン1は、ミシンベッド2、ミシン立胴部3、ミシンアーム4、主軸モータ5、布押え駆動モータ6、布押え足7、ミシンベッド2上に載置された布地からボビンへと連なる下糸を縫製作業終了直後に切断するための糸切り機構10、布押え駆動機構20、押え上げ機構30、糸払い機構50(図2参照)、縫製時に使用するミシンペダル、ミシン1全体を統合制御する制御部90等を搭載した制御ボックス、制御ボックスに対して商用電源の接続・切断を行うための電源スイッチS(図5参照)、等を備えて構成されている。なお、制御ボックス及びミシンペダルについては図示を省略している。
【0023】
ミシンベッド2は、縫製作業の際に布地を載置するための略水平な針板2aを備えており、その内部には、糸切り機構10や(図示していない)ボビン等が配置されている。また、ミシンベッド2の内部には、後述するX軸駆動モータ8及びY軸駆動モータ9によって駆動される(図示していない)XY送り機構が配置されている。このXY送り機構により、布押え駆動機構20全体が針棒5aの上下動方向とほぼ直交する方向に移動されることにより、布押え足7に押えられた布地が送られて、布地の所望の位置に縫い目が形成される。
【0024】
ミシン立胴部3は、ミシンベッド2上に立設された筒状側壁から構成されており、ミシンベッド2の後方(図1の紙面右側)に配置されている。ミシン立胴部3の後方側壁(後述するミシンアーム4の延在方向と反対側の側壁)3aの上部には、針5bを駆動するための主軸モータ5が取り付けられている。また、この主軸モータ5の下方には、押え上げ機構30等を駆動するための電気的駆動手段である布押え駆動モータ6が取り付けられている。
【0025】
ミシンアーム4は、このミシン立胴部3の上端に連接されミシンベッド2と対向するように略水平方向に延在する筐体である。ミシンアーム4の内部には、主軸モータ5の回転駆動力を針5bに伝達するための(図示していない)主軸、この主軸の回転運動を、針5bを支持する針棒5aの鉛直方向の往復運動に変換するための(図示していない)カム機構、後述する押え上げ機構30を構成する押え駆動リンク32、等が配置されている。また、ミシンアーム4の下方には、縫製作業中にミシンベッド2の針板2a上に配置された布地を押えるための布押え足7が配置されている。この布押え足7は、布押え駆動機構20や押え上げ機構30によって上下動可能とされている。
【0026】
次に、布押え駆動機構20及び押え上げ機構30の構成について、主として図2及び図3を用いて説明する。
【0027】
布押え駆動機構20は、布押え足7を常時下降方向に付勢するものであり、図3に示すように、支持台21、布押え駆動リンク22、布押えバネ24等から構成されている。
【0028】
支持台21は、ミシンベッド2(図1参照)の下方で、前記したXY駆動機構に連結されており、布押え駆動リンク22を支持するように機能する。布押え駆動リンク22は、図2に示すように、支持台21に軸部材23によって回動可能に取り付けられており、その一端部22aには、縫製作業中に布地を押える布押え足7が固定されている。また、布押え駆動リンク22の一部には上方延在部22bが設けられている。この上方延在部22bの先端には当接ピン22cが設けられており、この当接ピン22cは、押え上げ機構30の押え駆動脚36の下方近傍に配置されている。
【0029】
また、支持台21の上方に設けられた固定ピン21aと、布押え駆動リンク22の布押え足7と反対側の端部に設けられた突部22dと、の間には、布押えバネ24が掛けられている。布押え駆動リンク22の突部22dは、この布押えバネ24により常時上方に付勢されている。このため、布押え駆動リンク22は、軸部材23を中心に図3の矢印Rの方向に回動するように付勢され、布押え足7は常時下方に付勢されることとなる。すなわち、布押えバネ24は、本発明における弾性部材である。
【0030】
押え上げ機構30は、縫製作業の前後に布押え足7を上昇させるものであり、図2に示すように、押え上げリンク31、押え駆動リンク32、押え駆動腕35、押え駆動脚36、等から構成されている。
【0031】
押え上げリンク31は略くの字型に形成され、屈曲部31bにおいて、ミシン立胴部3(図1参照)のフレームに、支点ピン42によって回転自在に取り付けられている。押え上げリンク31の下端部31cにはコロ43(図4参照)が固定され、このコロ43は後述するカム部材60の第2カム62のカム面に当接している。
【0032】
なお、図2には示されていないが、押え上げリンク31には、裏面側に突出させた小ピンが設けられている。この小ピンには巻きバネ44が掛けられており、押え上げリンク31は、この巻きバネ44によりコロ43(図4参照)が第2カム62のカム面62aに当接するよう常に付勢されている。押え上げリンク31の上端部31aには、押え駆動リンク32の一端部32aが回動自在に連結されている。
【0033】
押え駆動リンク32は、長尺な平棒状の部材であり、その他端部32bは、連動アーム33の下端部に回動自在に接続されている。押え駆動リンク32の一端部32aの近くの側面には、水平方向に曲げられた遮光板41aを有する遮光部材41が固定されている。一方、その遮光部材41の近傍には、発光素子と受光素子からなるフォトインタラプタ40が、ミシンアーム4(図1参照)のフレームに固定されている。
【0034】
フォトインタラプタ40は、押え上げ機構30の原点位置を検出して、後述する制御部90とともに本発明における押え高さ検出手段を構成するものである。フォトインタラプタ40の発光素子と受光素子の間に遮光板41aが位置している状態のとき、原点位置にある旨の原点位置信号が、後述する制御回路91に出力されるようになっている。
【0035】
連動アーム33は、その上端部において、ミシンアーム4(図1参照)のフレームに回転自在に支持された軸部材34に抱き締め固定されている。そして、連動アーム33の裏側において、横長に形成された押え駆動腕35が軸部材34に抱き締め固定され、軸部材34を支点として揺動するようになっている。従って、連動アーム33が軸部材34を支点として揺動すると、押え駆動腕35も、連動アーム33の揺動に連動して軸部材34を支点として揺動するようになっている。この押え駆動腕35の前端部35aには、上下に長い押え駆動脚36が回動自在に連結されている。
【0036】
押え駆動脚36は、水平方向の断面が略コ字状に形成され、その下縁部36aは下降した際に、布押え駆動機構20の当接ピン22cに当接するようになっている。押え駆動脚36の途中には、横長の支持棒37の一端部が回動自在に支持されている。支持棒37の他端部は、ミシンアーム4(図1参照)のフレームに、ピン38を介して回動自在に取り付けられ、押え駆動脚36の下降時の方向は支持棒37によって規制されるようになっている。
【0037】
押え上げ機構30の押え駆動脚36が下降すると、布押え駆動機構20の当接ピン22cが押え駆動脚36によって下方に押され、布押え駆動リンク22が軸部材23を中心に図3の矢印Rの反対方向に回動し、布押えバネ24の付勢に抗して布押え足7が上昇することとなる。
【0038】
続いて、糸払い機構50の構成について説明する。糸払い機構50は、縫い針から布地に連なる上糸を払って縫い針側の糸端を布地上に引き出すものであり、図3に示すように、ワイパ連結リンク51、ワイパL型リンク52、ワイパ連結板56、ワイパ58等から構成される。
【0039】
ワイパ連結リンク51の後端部51aは、押え上げ機構30の連動アーム33の途中に接続される(図2参照)。また、ワイパ連結リンク51の前端部51bには、横長に形成された横孔51cが形成されている。また、ワイパ連結リンク51の前端部51bの近傍には、ミシンアーム4(図1参照)のフレームに、略L字状に形成され屈曲部分で取り付けネジ55を介して回動可能に取り付けられているワイパL型リンク52が配置されている。そして、このワイパL型リンク52の上端に固定された係合ピン52aが、ワイパ連結リンク51の横孔51cに挿通している。
【0040】
ワイパ連結リンク51の裏面側には、引き伸ばされた状態のコイルバネ53が配置されている。コイルバネ53の一端はワイパ連結リンク51の一部に掛けられ、他端はワイパL型リンク52の係合ピン52aに掛けられており、このコイルバネ53の付勢力によって、ワイパL型リンク52は常に図3の紙面右方向に付勢されている。
【0041】
但し、ワイパL型リンク52の近傍には、ストッパピン54が、ミシンアーム4(図1参照)のフレームに固定されて突出している。糸払い機構50の作動に引き続いて押え上げ機構30を作動させるために押え駆動リンク32をさらに後方に移動させて、コイルバネ53によりワイパL型リンク52をさらに後方に移動させるような付勢力を作用させた場合でも、ワイパL型リンク52はストッパピン54に当接したところで停止するようになっている。よって、押え上げ機構30が作動し、ワイパ連結リンク51が後方に移動したときにのみ、コイルバネ53は、係合ピン52aを介して、ワイパL型リンク52を後方に引いて移動させることができる。
【0042】
ワイパL型リンク52の前側端部には、上下方向に長く形成されているワイパ連結板56が回動自在に接続されている。このワイパ連結板56の下端には、図2の後方に延出する延出部56aが形成されている。ワイパ連結板56の近傍には、ミシンアーム4(図1参照)のフレームに固定された支持板57が固定されている。支持板57には、平面視略L型に形成されたワイパ58がその屈曲部分において取り付けネジ59によって回動自在に接続されている。
【0043】
ワイパ58の一端部58aは、延出部56aに回動自在に連結されている。ワイパ58の下端部には前方に突出するように形成された糸払い部58bが設けられ、この糸払い部58bによって上糸を払うようになっている。
【0044】
前記した構成を有する押え上げ機構30および糸払い機構50は、上糸及び下糸の切断後に、押え上げリンク31が、支点ピン42を中心に図2において反時計回りに回動すると、押え駆動リンク32が後方に引かれる。この動作によって、連動アーム33が軸部材34を中心に後方に揺動することで、押え駆動腕35も軸部材34を中心に図2において時計回りに回動する。この押え駆動腕35の回動に従って、押え駆動脚36が支持棒37に規制されながら下降して、下縁部36aが当接ピン22cに当接することにより、布押え足7が上昇する。
【0045】
一方、連動アーム33の後方への揺動により、ワイパ連結リンク51が後方に移動するので、横孔51c内の係合ピン52aもコイルバネ53の付勢力によって後方に移動し、これによって、ワイパL型リンク52は取り付けネジ55を中心に、図2において反時計回りに回動する。この回動によりワイパ連結板56が上昇し、この上昇によりワイパ58の一端部58aが上昇し、ワイパ58は、取り付けネジ59を中心に、図3において時計回り(矢印Wの方向)に回動し、糸払い部58bによって上糸を払う。従って、ワイパ58は、布押え足7の上下動と常に連動し、押え駆動リンク32が後方に引かれて布押え足7が上昇するときに図3の矢印Wの方向に回動して糸を払い、押え駆動リンク32が前方に移動して布押え足7が下降するときに図3に示した位置に復帰して待機する。
【0046】
なお、ワイパL型リンク52は、ストッパピン54に当接したところで回転を停止し、ワイパ連結リンク51がそれ以上後方に移動した分は、係合ピン52aが横孔51cに沿って摺動し、ワイパL型リンク52の動作に影響を及ぼさないようにしている。
【0047】
なお、押え上げリンク31を図2において時計回りに回転させて押え駆動脚36を上昇させると、布押え足7は布押えバネ24の付勢により下降するようになっている。また、連動アーム33が元に戻ることで、ワイパ連結リンク51が前方に戻り、糸払い機構50全体は元の状態に復帰する。
【0048】
以上説明したとおり、押え上げ機構30及び糸払い機構50では押え上げリンク31が起点となって動作を行う。押え上げリンク31は、布押え駆動モータ6の駆動力がカム部材60を介して所定のタイミングで伝達されて、動作するように構成されている。以下、これら布押え駆動モータ6およびカム部材60について説明する。
【0049】
布押え駆動モータ6は、本発明における電気的駆動手段であり、ミシン立胴部3(図1参照)のフレームに固定されている。布押え駆動モータ6の出力軸6aには、後述するカム部材60の中央部が固定されており、カム部材60は、布押え駆動モータ6によって所定角度回転するようになっている。布押え駆動モータ6は、制御ボックス内の駆動部80及び制御部90によって駆動制御される。
【0050】
カム部材60は、図2に示すように、外形上が一部直線部分を含む略円形の箱体である第1カム61と、その正面側に一体に設けられている第2カム62と、から構成される。第1カム61は、糸切り機構10を駆動するためのカムである。
【0051】
第2カム62は、押え上げ機構30及び糸払い機構50を駆動するためのカムであり、第1カム61に一体的に固定されている。第2カム62は、図4に示すように略だるま型に形成され、そのカム面62aに押え上げリンク31のコロ43が当接している。図4のQ1〜Q7は、1周の中のポイントとなる角度位置を便宜的に示したものである。カム面62aは、Q6からQ1を経てQ3までの間は、回転中心C1に対しての距離が等しい円弧を描くように形成されている。
【0052】
一方、Q3からQ4、及びQ6からQ5までの間は、各々Q4及びQ5に向かって回転中心との距離が長くなるように対称形に形成されている。さらに、Q4からQ5までの間は、回転中心C1までの距離が等しい円弧を描くように形成されている。
【0053】
押え上げリンク31のコロ43は、図4に示すように、カム部材60の回転に従ってカム面62aに沿って相対的に移動する。例えば、布押え駆動モータ6が回転し、コロ43がQ6からQ1を経てQ3までの間を移動しているときは、コロ43と回転中心C1との距離は変わらず、押え上げリンク31は回転しない。
【0054】
一方、コロ43がQ3からQ4までの間を移動するときには徐々に回転中心C1から離れていく。これにより押え上げリンク31は、図2において反時計回りに回転し、前記したように押え駆動リンク32が後方に移動し、布押え足7が上昇するようになる。
【0055】
以上説明した押え上げ機構30、カム部材60及び布押え駆動モータ6は、本発明における押え上げ手段を構成する。また、布押え足7、布押え駆動機構20、押え上げ機構30、カム部材60及び布押え駆動モータ6は、本発明における布押え手段を構成する。
【0056】
次に、図5のブロック図を用いて、制御ボックス内の構成を中心に本実施の形態に係るミシン1の電気的な構成について説明する。
【0057】
本実施の形態に係るミシン1の制御ボックスには、図5に示すように、電源部70、駆動部80、制御部90等が備えられている。
【0058】
電源部70は、主電源から電源スイッチSを介して入力された商用電源を、平滑直流電源P1に変換する整流回路71及び平滑コンデンサ72、平滑直流電源P1から供給される電力を各種駆動電源に変換するスイッチング電源73、等から構成されている。平滑直流電源P1は、スイッチング電源73によって、布押え駆動布押え駆動モータ6の駆動電源である布押え駆動電源P2、XY送り機構を駆動して布地を針の上下動と直交する方向に移動させるX軸・Y軸駆動モータ8、9の駆動電源である布送り駆動電源P3、制御部90の駆動電源である制御部駆動電源P4、等に変換されることとなる。
【0059】
なお、平滑コンデンサ72は、主電源の遮断後においても、駆動部80及び制御部90による主軸モータ5及び布押え駆動モータ6の駆動制御を所定時間(例えば0.5秒)可能とする電力を保持するのに十分な容量を有している。このため、平滑コンデンサ72として機能するだけでなく、主電源遮断時における電力を保持する電力保持用コンデンサとしても機能する。すなわち、平滑コンデンサ72は、本発明における電力保持手段である。
【0060】
駆動部80は、平滑直流電源P1を駆動源として主軸モータ5を駆動する主軸モータ駆動回路81、布押え駆動電源P2を駆動源として布押え駆動モータ6を駆動する布押え駆動モータ駆動回路82、布送り駆動電源P3を駆動源としてX軸・Y軸駆動モータ8、9を各々駆動するX軸・Y軸駆動モータ駆動回路83、84等から構成されている。
【0061】
制御部90は、スイッチング電源73から出力される制御部駆動電源P4を電源として、駆動部80に対し、主軸モータ5、布押え駆動モータ6、X軸・Y軸駆動モータ8、9を制御するための各種制御信号を出力する制御回路91、商用電源の遮断を検出して電源遮断信号を制御回路91に出力する電源遮断検出手段としての主電源切断検出回路92、等から構成されている。
【0062】
制御回路91には、図示していないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)が内蔵されている。また、制御回路91には、針棒5aの上下動位置を検出してその位置信号を出力する針棒高さ検出手段としての針位置検出器100と、布押え駆動モータ6の原点位置を検出して原点位置信号を出力するフォトインタラプタ40と、が接続されている。
【0063】
制御部90は、これら電源遮断信号及び位置信号と、ROMに記憶された制御プログラムと、に基づいて、制御回路91が駆動部80に対して制御信号を出力することにより、主軸モータ5の起動・停止に係る制御、布押え足7の上昇・下降に係る制御、布送り装置の移動に係る制御、等を実行する。すなわち、駆動部80及び制御部90は、本発明における布押え制御手段である。
【0064】
次に、図6のフローチャートを参照して、主電源遮断後に平滑コンデンサ72に保持された電力により行われる制御について説明する。
【0065】
まず、ステップS1において、制御部90の制御回路91は、主電源遮断検出回路92から主電源の遮断が検出されたか否かを判定し、電源の遮断が検出された場合にはステップS2に移行する。
【0066】
次いで、ステップS2において、制御回路91は、フォトインタラプタ40から出力される信号に基づいて、布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にあるか否かを判定する。この判定は、フォトインタラプタ40から原点位置信号が出力されてから、布押え駆動モータ6に対して出力したパルス数を制御回路91が計数し、この計数値が布押え足7を所定高さH1に位置させる所定のパルス数になったか否かを制御部90の制御回路91が判定することにより行われる。すなわち、フォトインタラプタ40及び制御部90は、本発明における押え高さ検出手段である。
【0067】
ここで、「所定高さH1」とは、布押え足7の交換作業、針5bの交換作業、釜の位置合わせ作業等に支障を来たすような高さを意味する。そして、ステップS2で布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にあると判定された場合には、ステップS3に移行する。一方、ステップS2で布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にないと判定された場合には、特に制御は行わずに処理を終了する。
【0068】
ステップS3において、制御回路91は、針位置検出器100から出力される位置信号に基づいて、針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあるか否かを判定する。ここで、「所定高さH2」とは、糸払い機構50のワイパ58と、針棒5aに支持された針5bと、が干渉しないような高さを意味する。そして、ステップS3で針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にある(Yes)と判定された場合には、特に制御は行わずに(すなわち、布押え足7の下降位置への移動を禁止した状態で)処理を終了する。一方、ステップS3で針棒5aの上下動位置が所定高さH2を超える(No)と判定された場合には、ステップS4に移行する。
【0069】
ステップS4において、制御回路91は、平滑コンデンサ72に保持された電力により、駆動部80の布押え駆動モータ駆動回路82に所定の駆動信号を出力し、布押え駆動モータ6を所定のパルス数だけ駆動する。布押え駆動モータ6が所定のパルス数だけ駆動されると、その駆動力がカム部材60を介して押え上げリンク31に伝達されて押え駆動脚36が上昇する。この結果、布押え足7は布押えバネ24の付勢により下降することとなる。
【0070】
以上説明した実施の形態に係るミシン1においては、布押え足7を布押えバネ24の付勢に抗して上昇させて上昇位置で保持する押え上げ機構30を有している。そして、押え上げ機構30は布押え駆動モータ6により駆動され、前記上昇位置での保持は布押え駆動モータ6の駆動により解除される。
【0071】
また、主電源切断検出回路92によりミシン1の主電源の遮断を検出するとともに、フォトインタラプタ40から出力される原点位置信号と、布押え駆動モータ6に対して出力したパルス数と、により布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上か否かを検出する。さらに、平滑コンデンサ72により、ミシン1の主電源の遮断後に布押え駆動モータ6の駆動制御を所定時間可能とする電力を保持する。
【0072】
そして、ミシン1の主電源の遮断が検出されるとともに、布押え足7の位置が所定高さH1以上であると検出された場合に、駆動部80及び制御部90は、平滑コンデンサ72に保持された電力により布押え駆動モータ6を駆動して、押え上げ機構30の押え駆動脚36による保持を解除し、布押え足7を布押えバネ24の付勢により下降位置に移動させる(図6:ステップS4)。
【0073】
従って、ミシン1の主電源を遮断した際に布押え足7が上昇した状態にあっても、布押え足7を自動的に下降させることができる。この結果、主電源遮断時に布押え足7を下降させるために従来必要であった煩雑な操作が不要となるので、布押え足7の交換作業、針5bの交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができる。
【0074】
また、本実施の形態に係るミシン1においては、針位置検出器100により、針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあるか否かを検出する。そして、ミシン1の主電源の遮断が検出されるとともに針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあることが検出された場合には、布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にあると検出された場合においても、駆動部80及び制御部90は、特に制御を行わずに(すなわち、布押え足7の下降位置への移動を禁止した状態で)処理を終了する(図6:ステップS3)。
【0075】
従って、布押え足7の上昇・下降動作に連動するワイパ58がミシン1に備えられている本実施の形態において、針5bを下降させた状態でミシン1の主電源を遮断しても、布押え足7の下降動作を禁止すると同時にワイパ58の糸払い位置からの復帰動作を禁止することができる。この結果、ワイパ58が針5bに干渉(衝突)することがないので、針5bの折損や曲がりを防止することができる。
【0076】
なお、以上の実施の形態においては、針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあることが検出された場合に、布押え足7の下降位置への移動を禁止するように制御する例を示したが、制御部90のROM内の制御プログラムを変更することにより、針棒5aを上昇させた後に布押え足7を下降させるように制御することもできる。以下、かかる制御動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
まず、ステップS11において、制御部90の制御回路91は、主電源遮断検出回路92から主電源の遮断が検出されたか否かを判定し、電源の遮断が検出された場合にはステップS12に移行する。
【0078】
次いで、ステップS12において、制御回路91は、フォトインタラプタ40から出力される原点位置信号と、原点位置信号が出力されてから布押え駆動モータ6に対して出力されたパルス数と、に基づいて、布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にあるか否かを判定する。そして、ステップS12で布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にあると判定された場合には、ステップS13に移行する。一方、ステップS12で布押え足7の上下動位置が所定高さH1以上にないと判定された場合には、特に制御は行わずに処理を終了する。
【0079】
ステップS13において、制御回路91は、針位置検出器100から出力される位置信号に基づいて、針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあるか否かを判定する。そして、ステップS13で針棒5aの上下動位置が所定高さH2を超える(No)と判定された場合には、ステップS14に移行する。
【0080】
一方、ステップS13で針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にある(Yes)と判定された場合には、ステップS15に移行する。ステップS15において、制御回路91は、平滑コンデンサ72に保持された電力により、駆動部80の主軸モータ駆動回路81に所定の駆動信号を出力し、主軸モータ5を駆動する。そして、ステップS16において、針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあるか否かを再度判定する。
【0081】
ステップS16で針棒5aの上下動位置が所定高さH2を超える(No)と判定された場合には、ステップS17に移行して、主軸モータ5を停止させる。そして、ステップS14に移行する。一方、ステップS16において針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にある(Yes)と判定された場合には、所定高さH2を超える(No)と判定されるまでステップS15及びステップS16の処理を繰り返す。
【0082】
その後、ステップS14において、制御回路91は、平滑コンデンサ72に保持された電力により、駆動部80の布押え駆動モータ駆動回路82に所定の駆動信号を出力し、布押え駆動モータ6を所定のパルス数だけ駆動する。布押え駆動モータ6が所定のパルス数だけ駆動されると、その駆動力がカム部材60を介して押え上げリンク31に伝達されて押え駆動脚36が上昇する。この結果、布押え足7は布押えバネ24の付勢により下降することとなる。
【0083】
かかる制御動作においては、ミシン1の主電源の遮断が検出されるとともに、針棒5aの上下動位置が所定高さH2以下にあることが検出され、かつ、布押え足7の位置が所定高さH1以上にあると検出された場合に、駆動部80及び制御部90が、平滑コンデンサ72に保持された電力により、主軸モータ5を駆動して所定高さH2を超える位置に針棒5aを移動させる(図7:ステップS15〜S17)。その後、駆動部80及び制御部90は、平滑コンデンサ72に保持された電力により、布押え駆動モータ6を駆動して押え上げ機構30による保持を解除し、布押え足7を布押えバネ24の付勢により下降位置に移動させる(図7:ステップS14)。
【0084】
従って、布押え足7の上昇・下降動作に連動するワイパ58がミシン1に備えられている本実施の形態において、針5bを下降させた状態でミシン1の主電源を遮断しても、所定高さH2を超える位置まで針棒5aを自動的に上昇させることができる。そして、針棒5aを上昇させた後に布押え足7を自動的に下降させることができる。この結果、ワイパ58が針5bに干渉(衝突)することがないので、針5bの折損や曲がりを防止することができる。また、主電源遮断時に布押え足7を下降させるために従来必要であった煩雑な操作が不要となり、布押え足7の交換作業、針5bの交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができる。
【0085】
また、以上の実施の形態においては、布押え駆動モータ6の駆動力をカム部材60によって押え上げ機構30に伝達する構成を採用したが、ウォームギア等の他の部材を用いて、布押え駆動モータ6の駆動力を押え上げ機構30に伝達する構成を採用することもできる。
【0086】
また、以上の実施の形態においては、平滑コンデンサ72を、主電源遮断後に主軸モータ5及び布押え駆動モータ6の駆動制御を所定時間可能とする電力を保持する電力保持手段として機能させているが、この平滑コンデンサ72とは別に、主電源遮断後の電力を保持するコンデンサを設けることもできる。
【0087】
また、以上の実施の形態においては、フォトインタラプタ40により出力される布押え駆動モータ6の原点位置信号と、この原点位置信号が出力されてから布押え駆動モータ6に対して出力されたパルス数の計数値と、に基づいて、間接的に布押え足7の高さを検出するように構成した押え高さ検出手段を採用しているが、布押え足7の高さを検出するために独立したセンサを設け、直接的に布押え足7の高さを検出するように構成した押え高さ検出手段を採用してもよい。
【0088】
また、以上の実施の形態においては、糸払い機構50が押え上げ機構30と連動する構成を有するミシンに本発明を適用した例を示したが、糸払い機構50と押え上げ機構30とを別々に駆動制御する構成を有するミシンに本発明を適用することもできる。
【0089】
このように糸払い機構50を独立に駆動制御可能なミシンにおいては、針を下降させた状態で布押え足7を下降させてもワイパ58が動かないように設定することにより、ワイパ58が針に干渉(衝突)するのを防ぐことができる。そして、針棒の上下動位置に関係なく主電源遮断時においていつでも布押え足7を下降させることができる。
【0090】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、布押え足の位置が所定高さ以上であると検出された場合に、布押え制御手段が、電力保持手段の電力により電気的駆動手段を駆動して押え上げ機構による保持を解除し、布押え足を弾性部材の付勢により下降位置に移動させる。
【0091】
従って、ミシンの主電源を遮断した際に布押え足が上昇した状態にあっても、布押え足を自動的に下降させることができる。この結果、主電源遮断時に布押え足を下降させるために従来必要であった煩雑な操作が不要となるので、布押え足の交換作業、針の交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができる。
【0092】
請求項2に記載の発明によれば、ミシンの主電源の遮断が検出されるとともに針棒の位置が所定高さ以下であることが検出された場合には、布押え足の位置が所定高さ以上であると検出された場合においても、布押え制御手段が布押え足の下降位置への移動を禁止するように制御する。
【0093】
従って、例えば、布押え足の上昇・下降動作に連動するワイパがミシンに備えられている場合において、針を下降させた状態でミシンの主電源を遮断しても、布押え足の下降動作を禁止すると同時にワイパの糸払い動作(又は糸払い位置からの復帰動作)を禁止することができる。この結果、ワイパが針に干渉(衝突)することがないので、針の折損や曲がりを防止することができる。
【0094】
請求項3に記載の発明によれば、ミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、針棒の位置が所定高さ以下であることが検出され、かつ、布押え足の位置が所定高さ以上であると検出された場合に、布押え制御手段が、電力保持手段の電力により、主軸モータを駆動して所定高さを超える位置まで針棒を移動させる。その後、布押え制御手段は、電力保持手段の電力により、電気的駆動手段を駆動して押え上げ機構による保持を解除し、布押え足を弾性部材の付勢により下降位置に移動させる。
【0095】
従って、例えば、布押え足の上昇・下降動作に連動するワイパがミシンに備えられている場合において、針を下降させた状態でミシンの主電源を遮断しても、所定高さを超える位置まで針棒を自動的に上昇させることができる。そして、針棒を上昇させた後に布押え足を自動的に下降させることができる。この結果、ワイパが針に干渉(衝突)することがないので、針の折損や曲がりを防止することができる。また、主電源遮断時に布押え足を下降させるために従来必要であった煩雑な操作が不要となり、布押え足の交換作業、針の交換作業、釜の位置合わせ作業等を円滑に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るミシンの頭部の概略側面図である。
【図2】図1に示したミシンの押え上げ機構等の構成を説明するための説明図である。
【図3】図2の矢印IIIの方向から糸払い機構を見た場合の拡大斜視図である。
【図4】図1に示したミシンに備えられるカム部材の第2カムを示す平面図である。
【図5】図1に示したミシンの電気的な構成を説明するためのブロック図である。
【図6】図1に示したミシンの主電源遮断時における制御動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1に示したミシンの主電源遮断時における制御動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ミシン
5 主軸モータ
5a 針棒
5b 針
6 布押え駆動モータ(電気的駆動手段)
7 布押え足
24 布押えバネ(弾性部材)
30 押え上げ機構
40 フォトインタラプタ(押え高さ検出手段)
72 平滑コンデンサ(電力保持手段)
80 駆動部(布押え制御手段)
90 制御部(布押え制御手段、押え高さ検出手段)
92 主電源切断検出回路(電源遮断検出手段)
100 針位置検出器(針棒高さ検出手段)
Claims (3)
- 布を保持する下降位置と布を開放する上昇位置との間を上下動する布押え足と、前記布押え足を常時下降方向に付勢する弾性部材と、前記布押え足を前記下降位置から前記上昇位置に移動させる押え上げ手段と、を有する布押え手段と、
針を支持する針棒を上下動させる主軸モータと、
を備え、前記主軸モータの回転により前記針棒を上下動させて、前記布押え足により保持された布に縫い目を形成するミシンにおいて、
前記押え上げ手段は、
前記布押え足を前記弾性部材の付勢に抗して上昇させて前記上昇位置で保持する押え上げ機構と、駆動により前記押え上げ機構の保持を解除する電気的駆動手段と、を有し、
ミシンの主電源の遮断を検出する電源遮断検出手段と、
前記布押え足の上下動位置が所定高さ以上にあるか否かを検出する押え高さ検出手段と、
ミシンの主電源の遮断後に、前記電気的駆動手段の駆動制御を所定時間可能とする電力を保持する電力保持手段と、
前記電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、前記押え高さ検出手段により前記布押え足の上下動位置が前記所定高さ以上にあると検出された場合において、前記電力保持手段の電力により、前記電気的駆動手段を駆動して前記押え上げ機構による保持を解除し、前記布押え足を前記弾性部材の付勢により前記下降位置に移動させる布押え制御手段と、
を備えることを特徴とするミシン。 - 前記針棒の上下動位置が所定高さ以下にあるか否かを検出する針棒高さ検出手段を備え、
前記布押え制御手段は、
前記電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、前記針棒高さ検出手段により前記針棒の上下動位置が前記所定高さ以下にあることが検出された場合には、前記押え高さ検出手段により前記布押え足の上下動位置が前記所定高さ以上にあると検出された場合においても前記布押え足の前記下降位置への移動を禁止するように制御することを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記針棒の上下動位置が所定高さ以下にあるか否かを検出する針棒高さ検出手段を備え、
前記電力保持手段は、
ミシンの主電源の遮断後に、前記電気的駆動手段及び前記主軸モータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持するように構成され、
前記布押え制御手段は、
前記電源遮断検出手段によりミシンの主電源の遮断が検出されるとともに、前記針棒高さ検出手段により前記針棒の上下動位置が前記所定高さ以下にあることが検出され、かつ、前記押え高さ検出手段により前記布押え足の上下動位置が前記所定高さ以上にあると検出された場合に、前記電力保持手段の電力により、前記主軸モータを駆動して前記所定高さを超える位置に前記針棒を移動させた後、前記電気的駆動手段を駆動して前記押え上げ機構による保持を解除して前記布押え足を前記弾性部材の付勢により前記下降位置に移動させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
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