JP3939588B2 - ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンに関し、特に、糸切り機構および押え上げ機構を備えるミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、縫製後に糸を切断するための糸切り機構と、布押えを上昇させる押え上げ機構と、これら両機構を駆動する駆動手段を備え、この駆動手段を制御して両機構を駆動するミシンが提案され、実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、これら糸切り機構と押え上げ機構とを、ソレノイド等からなる別々の駆動手段で駆動させていたため、これら複数の駆動手段を準備するためのコストがかかっていた。
【0004】
また、閂止めミシンに代表されるように比較的狭幅のミシン頭部を有するミシンにこれら複数の駆動手段を組み付ける際には、種々の問題があった。すなわち、ミシン頭部はミシンベッド、ミシン立胴部およびミシンアームから構成されるが、このミシン立胴部やミシンアームの内部には、針を上下動させる主軸や各種部材が配置されるため、これら複数の駆動手段をミシン立胴部の内部にさらに組み付けるには、きわめて煩雑な作業が必要であった。
【0005】
一方、これら複数の駆動手段をミシン立胴部の外部に配置する場合には、配置場所によってはミシン頭部の省スペース化が困難となっていた。また、ミシン立胴部の外部に複数の駆動手段を配置すると、配置場所によってはミシン頭部の形状がいびつとなり、その美観が損なわれることとなっていた。
【0006】
また、糸切り機構と押え上げ機構とを単一のアクチュエータで駆動することも行われていたが、制御や機構が複雑になり、省スペース化を図ることはできなかった。
【0007】
本発明の課題は、ミシンにおいて、糸切り機構および押え上げ機構を駆動する駆動手段を組み付ける際の労力を格段に低減させるとともに、ミシンの低コスト化、省スペース化および美観の向上を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば図1から図6に示すように、
略水平なミシンベッド(2)、前記ミシンベッド上に立設された筒状側壁からなるミシン立胴部(3)、および、前記ミシン立胴部の上端に連接され前記ミシンベッドと対向するように前記ミシン立胴部から略水平な一方向に向かって延在するミシンアーム(4)からなるミシン頭部(1)と、糸を切断する糸切り機構(10)と、布押えを上昇させる押え上げ機構(30)と、これら両機構を駆動する駆動手段と、を備えるミシンにおいて、
前記駆動手段は、
単一の駆動モータ(パルスモータ6)であって、
前記駆動モータは、
前記ミシン立胴部の前記ミシンアームの延在方向と反対側の側壁(3a)の近傍に配置され、
前記駆動モータの回転駆動力を、前記糸切り機構に対応した駆動力に変換する第1カム(糸切りカム部61)と前記押え上げ機構に対応した駆動力に変換する第2カム(押え上げカム部62)とを有し、互いの回転中心を等しくする駆動カム手段(カム部材60)を備え、
前記駆動モータと前記糸切り機構とは、一端が前記第1カムの所定の摺動部(カム溝61a)を摺動し、他端が前記糸切り機構に連結されてミシンベッド内を挿通する糸切り連結部材(糸切りリンク11および糸切り連結棒13)によって連結され、
前記駆動モータと前記押え上げ機構とは、一端が前記第2カムの所定の摺動部(カム面62a)を摺動し、他端が前記押え上げ機構に連結されてミシンアーム内を挿通する押え上げ連結部材(押え上げリンク31および押え駆動リンク32)によって連結され、
前記駆動モータの回転駆動力が、前記糸切り連結部材および前記押え上げ連結部材を介して前記糸切り機構および前記押え上げ機構に伝達されて、これら両機構が駆動され、
前記第1カムは、前記糸切り連結部材の摺動により前記糸切り機構が作動しない円弧部と前記糸切り機構が動作して糸切りする対称形の変曲部とからなり、
前記第2カムは、前記押え上げ連結部材の摺動により前記押え上げ機構が動作しない円弧部と前記押え上げ機構が動作して押さえが上下する対称形の楕円部とからなり、
前記第1カムの円弧部及び変曲部と第2カムの円弧部及び楕円部の角度関係が、糸切り動作中は押え上げ機構は動作せず、また押え上げ動作中は糸切り機構は作動しないように設定され、さらに第1カムの円弧部両端と第2カムの円弧部両端とに、前記各摺動部が摺動することで糸切り機構と押え上げ機構の両機構が動作しない区間を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、糸切り機構と押え上げ機構とを駆動する駆動手段を単一の駆動モータで構成するとともに、駆動モータの回転駆動力を糸切り機構および押え上げ機構に対応した駆動力に変換する駆動カム手段を備え、駆動モータと糸切り機構とがミシンベッド内を挿通する糸切り連結部材によって連結され、駆動モータと押え上げ機構とがミシンアーム内を挿通する押え上げ連結部材によって連結され、駆動モータの回転駆動力が糸切り連結部材および押え上げ連結部材を介して糸切り機構および押え上げ機構に伝達されてこれら両機構が駆動されるので、糸切り機構および押え上げ機構を、単一の駆動モータによって駆動することができる。
【0010】
従って、従来のミシンのように複数の駆動手段を準備する必要がないので、ミシンの低コスト化を達成することができることに加え、駆動手段を組み付ける作業を格段に簡素化することができる。
【0011】
また、請求項1記載の発明によれば、単一の駆動モータが、ミシン立胴部のミシンアームの延在方向と反対側の側壁に配置され、駆動モータの駆動力を糸切り機構および押え上げ機構に伝達するそれぞれの連結部材がミシンベッド内およびミシンアーム内に挿通されて駆動力が両機構に伝達されるため、ミシンベッド内およびミシンアーム内には最小限のスペースを確保するだけでよく、ミシンの小型化および省スペース化を図ることができるとともに、ミシン頭部の美観を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
本実施の形態においては、本発明に係るミシンの一例として、本縫いによりジグザグ縫いなどを形成する閂止めミシンについて説明することとする。本実施の形態に係る閂止めミシンは、図示しないメモリに記憶されている所定の縫製パターンに従って縫い針とボビンとの協働により縫製を行い、縫製後は、縫製パターン内に含まれる糸切りコマンドや押え上げコマンドに従って所定のタイミングで糸切り・押え上げの動作を開始するものである。
【0016】
図1は、本実施の形態に係る閂止めミシンのミシン頭部1の概略側面図である。ミシン頭部1は、ミシンベッド2と、ミシン立胴部3と、ミシンアーム4と、を有している。
【0017】
ミシンベッド2は、縫製作業の際に布地を載置するための略水平な針板2aを備えており、その内部には、(図示していない)ボビンや、後述する糸切り機構10を構成する糸切り連結棒13等が挿通されている。
【0018】
ミシン立胴部3は、ミシンベッド2上に立設された筒状側壁から構成されており、ミシンベッド2の後方(図1の紙面右側)に配置されている。ミシン立胴部3の後方側壁(後述するミシンアーム4の延在方向と反対側の側壁)3aの上部には、縫い針を駆動するための主モータ5が取り付けられている。また、この主モータ5の下方には、後述する糸切り機構10および押え上げ機構30を駆動するための駆動手段であるパルスモータ6が取り付けられている。
【0019】
ミシンアーム4は、このミシン立胴部3の上端に連接されミシンベッド2と対向するように略水平方向に延在する筐体であり、その内部には、主モータ5の回転駆動力を縫い針に伝達するための(図示されていない)主軸や、この主軸の回転運動を縫い針の鉛直方向の往復運動に変換するための(図示されていない)カム機構等が配置されている。
【0020】
ミシンアーム4の下方には、縫製作業中にミシンベッド2の針板2a上に配置された布地を押えるための布押え7が配置されている。この布押え7は、布押え駆動機構8によって上下に移動可能とされている。また、このミシンアーム4の内部には、後述する押え上げ機構30を構成する押え駆動リンク32等が挿通されている。
【0021】
なお、図1においては、後述する糸切り機構10の糸切り連結棒13と、後述する押え上げ機構30の押え駆動リンク32と、これら糸切り機構10および押え上げ機構30を駆動するパルスモータ6と、の位置関係を明らかにするために、ミシンベッド2、ミシン立胴部3およびミシンアーム4を2点鎖線で示している。本実施の形態に係る閂止めミシンをミシン立胴部3の後方から見た場合の拡大斜視図を、図2に示した。
【0022】
本実施の形態に係る閂止めミシンは、ミシンベッド2の針板2a上に載置された布地から針板2aの下方のボビンへと連なる下糸を、縫製作業終了直後に切断するための糸切り機構10と、縫製作業の前後に布押え7を上昇させる押え上げ機構30と、を備えている。以下、図3ないし図6を用いて、これら糸切り機構10および押え上げ機構30について説明する。
【0023】
図3は、糸切り機構10および押え上げ機構30の構成を説明するための説明図であり、図4は、糸払い機構50の構成を説明するためのものであって図3の前方(矢印IVの方向)から糸払い機構50を見た場合の拡大斜視図である。また、図5は、糸切り機構10を構成する固定メス部材14と可動メス部材15の糸切り時の動作を示す平面図である。図6(a)は、(後述する)カム部材60の斜視図であり、図6(b)は、カム部材60の糸切りカム部61を示す平面図であり、図6(c)は、カム部材60の押えカム部62を示す平面図である。
【0024】
まず、糸切り機構10の構成について説明する。糸切り機構10は、糸切りリンク11、糸切り連結棒13、固定メス部材14、可動メス部材15等から構成される。
【0025】
糸切り連結部材としての糸切りリンク11は、途中でわずかに屈曲した細長い棒状に形成されている。糸切りリンク11の上端部には、図7に示すように、後述するカム部材60の糸切りカム部61のカム溝61aに嵌合する嵌合ピン11aが設けられている。また、糸切りリンク11は、屈曲部11bにおいて、ミシン立胴部3の後方側壁3aに設けられたフレーム3bに、支持ピン12によって回動自在に取り付けられている(図2参照)。
【0026】
糸切りリンク11の下端部11cは、糸切り連結棒13の後端部とともに回動自在な状態で、取付板16に対してネジ17によって取り付けられている。取付板16の端部には、遮光板18aを有する遮光部材18が固定されている。一方、遮光部材18の近傍には、フォトインタラプタ19が、ミシンベッド2の後方側壁に設けられたフレーム2bに固定されている(図2参照)。このフォトインタラプタ19は、糸切り機構10の原点位置を検出するもので、フォトインタラプタ19の発光素子と受光素子の間に遮光板18aが位置している状態のとき、原点位置にある旨の信号を前記制御回路に出力するようになっている。
【0027】
糸切り連結部材としての糸切り連結棒13は、上方に少しずつ向かうように所定箇所で屈曲している細長い棒状の部材であり、その先端部13aは針板2aの下方にまで達している。図5に示すように、先端部13aには、ネジ21を介して可動メス連結部材20が回動自在に連結されている。さらに、可動メス連結部材20上に糸切りレバー23が固定されている。可動メス連結部材20と糸切りレバー23には、針板2aに固定されている連結ピン22が挿通し、可動メス連結部材20と糸切りレバー23は、連結ピン22を中心にともに回動可能となっている。糸切りレバー23の先端には可動メスリンク24の一端部24aが回動自在に接続されている。
【0028】
可動メスリンク24の他端部24bに対して、回動自在に可動メス部材25の中央部分が連結されている。可動メス部材15の端部15aは、止めネジ25に対して回動自在に取り付けられている。止めネジ25は針板2aに固定されている。可動メス部材15の先端には、切断動作時に下糸を切断することなく払う糸払い部15bと、糸払い部15bで払った糸を捕捉するもので内側に湾曲している糸捕捉部15cと、さらに糸を切断するための可動刃15dが形成されている。可動メス部材15の近傍には、針板2aにネジ止めされている固定メス部材14が設けられ、固定メス部材14の先端には、可動刃15dとの間で下糸を挟持しこれを切断する固定刃14aが形成されている。
【0029】
次に、糸切り機構10の動作について説明する。前記した構成を要する糸切り機構10は、縫製中は、図5(a)の状態であって、縫製が終了すると、後述する押え上げ機構30の動作前に、カム部材60によって、糸切りリンク11が支持ピン12を中心に図3の反時計方向(矢印A方向)に回動し、その下端部は前方に移動する。これによって、図5(b)に示すように、糸切り連結棒13が前方に移動して、ネジ21を介して可動メス連結部材20が押されることから、連結ネジ22を中心に可動メス連結部材20及び糸切りレバー23が回転する。
【0030】
この糸切りレバー23の動作により、その先端に接続された可動メスリンク24が後方に押され、可動メス部材15は止めネジ25を中心に時計方向に回転する。この回転動作により、糸払い部15bによって、(図示していない)上糸および下糸がさばかれ、切断すべき上糸と下糸のみが糸捕捉部15cと固定刃14aとの間に位置するようになる。
【0031】
一方、糸切りリンク11が支持ピン12を中心に時計方向に回動し、その下端部が後方に戻ると、糸切り機構10を構成する各部材が逆の動作をする。つまり、可動メス部材15は、図5(b)の状態から元に戻るように回転動作し、そのとき糸捕捉部15cによって上糸および下糸を捕捉しながら回動することで、固定刃14aに上糸および下糸が近づいていき、図5(c)に示すように、可動刃15dと固定刃14aが合致し、糸が切断される。可動メス部材15はそのまま逆転を続け、図5(a)の状態に戻る。
【0032】
次いで、押え上げ機構30の構成について説明する。押え上げ機構30は、押え上げリンク31、押え駆動リンク32、押え駆動腕35、押え駆動脚36等から構成される。
【0033】
押え上げ連結部材としての押え上げリンク31は、略くの字型に形成され、屈曲部31bにおいて、ミシン立胴部3の後方側壁3aに設けられたフレーム3cに、支点ピン42によって回転自在に取り付けられている(図2参照)。押え上げリンク31の下端部31cにはコロ43(図7参照)が固定され、このコロ43は後述するカム部材60の押えカム部62のカム面62a(図6(a)、(c)参照)に当接している。
【0034】
なお、図3には示されていないが、押え上げリンク31には、裏面側に突出させた小ピンが設けられている。この小ピンには巻きバネ44が掛けられており、押え上げリンク31は、この巻きバネ44によりコロ43が押えカム部62のカム面62aに当接するよう常に付勢されている。押え上げリンク31の上端部31aには、押え駆動リンク32の一端部32aが回動自在に連結されている。
【0035】
押え上げ連結部材としての押え駆動リンク32は、長尺な平棒状の部材であり、その他端部32bは、連動アーム33の下端部に回動自在に接続されている。押え駆動リンク32の一端部32aの近くの側面には、水平方向に曲げられた遮光板41aを有する遮光部材41が固定されている。一方、その遮光部材41の近傍には、発光素子と受光素子からなるフォトインタラプタ40が、ミシンアーム4内部のフレームに固定されている。このフォトインタラプタ40は、押え上げ機構30の原点位置を検出するもので、フォトインタラプタ40の発光素子と受光素子の間に遮光板41aが位置している状態のとき、原点位置にある旨の信号を図示しない制御回路に出力するようになっている。
【0036】
連動アーム33は、その上端部において、ミシンアーム4に回転自在に支持された軸部材34に対して、抱き締め固定されており、さらに軸部材34に対して、連動アーム33の裏側において、横長に形成された押え駆動腕35が抱き締め固定され軸部材34を支点として揺動するようになっている。従って、連動アーム33が軸部材34を支点として揺動すると、押え駆動腕35も、連動アーム33の揺動に連動して軸部材34を支点として揺動するようになっている。この押え駆動腕35の前端部35aには、上下に長い押え駆動脚36が回動自在に連結されている。
【0037】
押え駆動脚36は、水平方向の断面が略コ字状に形成され、その下縁部36aは下降した際に、布押え7を駆動する布押え駆動機構8の当接ピン8aに当接するようになっている。押え駆動脚36の途中には、横長の支持棒37の一端部が回動自在に支持されている。支持棒37の他端部は、ミシンアーム4内部のフレームにピン38を介して回動自在に取り付けられ、押え駆動脚36の下降時の方向は支持棒37によって規制されるようになっている。
【0038】
なお、押え駆動脚36と、その下方に位置する布押え駆動機構8の当接ピン8aとの間には、所定寸法の間隙が設けられている。このため、押え駆動脚36は、下降し始めてからこの間隙分だけ遅れて布押え駆動機構8の当接ピン8aに当接するようになっている。
【0039】
また、布押え駆動機構8は、当接ピン8aに連結されて軸部材8bを中心に回動可能な布押え駆動リンク8cを有している。押え上げ機構30の押え駆動脚36が下降して当接ピン8aが下方に移動すると、布押え駆動リンク8cが軸部材8bを中心に図3において反時計回りで回動する。布押え駆動リンク8cの当接ピン8aと反対側の端部には布押え7が固定されており、このような布押え駆動リンク8cの回動動作によって、布押え7が上方に移動することとなる。
【0040】
本実施の形態に係る閂止めミシンの押え上げ機構30には、糸切り機構10によって上糸が切断された後であって布押え7が上昇する前に、縫い針から布地に連なる上糸を払い、縫い針側の糸端を布地上に引き出す糸払い機構50が連結されている。以下、図3および図4を用いて、糸払い機構50の構成について説明する。
【0041】
糸払い機構50は、ワイパ連結リンク51、ワイパL型リンク52、ワイパ連結板56、ワイパ58等から構成される。糸払い機構50のワイパ連結リンク51の後端部51aは、押え上げ機構30の連動アーム33の途中に接続される。ワイパ連結リンク51の前端部51bには、横長に形成された横孔51cが形成されている。前端部51bの近くには、略L字状に形成され屈曲部分で取り付けネジ55を介して回動可能にミシンアーム4内部のフレームに取り付けられているワイパL型リンク52が設けられ、この上端に固定された係合ピン52aが、ワイパ連結リンク51の横孔51cに挿通している。
【0042】
ワイパ連結リンク51の裏面側には、ミシンアーム4内部のフレームに一端が掛けられたコイルバネ53が取り付けられている。コイルバネ53の他端は係合ピン52aに掛けられ、これにより、ワイパL型リンク52は、常に図3における後方に付勢されている。
【0043】
ただし、ワイパL型リンク52の近傍には、ストッパピン54がミシンアーム4内部のフレームに固定されて突出しており、ワイパL型リンク52がコイルバネ53の付勢力により後方に移動しても、ストッパピン54に当接したところで停止するようになっている。
【0044】
なお、コイルバネ53の(図3に示した)後方への付勢力は、ワイパL型リンク52をワイパ連結リンク51ごと押え上げ機構30に抗して後方に引くほど強いものではない。よって、押え上げ機構30が作動し、ワイパ連結リンク51が後方に移動したときにのみ、コイルバネ53は、係合ピン52aを介して、ワイパL型リンク52を後方に引いて移動させることができる。
【0045】
ワイパL型リンク52の前側端部には、上下方向に長く形成されているワイパ連結板56が回動自在に接続されている。ワイパ連結板56の下端には後方に延出する延出部56aが形成されている。一方、ワイパ連結板56の近傍には、ミシンアーム4内のフレームに固定された支持板57が固定されている。支持板57には、平面視略L型に形成されたワイパ58がその屈曲部分において取り付けネジ59によって回動自在に接続されている(図4参照)。
【0046】
ワイパ58の一端部58aは、延出部56aに回動自在に連結されている。ワイパ58の下端部には前方に突出するように形成された糸払い部58bが設けられ、この糸払い部58bによって上糸を払うようになっている(図4参照)。
【0047】
次に、押え上げ機構30および糸払い機構50の動作について説明する。前記した構成を有する押え上げ機構30および糸払い機構50は、上糸及び下糸の切断後に、押え上げリンク31が、図3における反時計方向(矢印B方向)に回動すると、押え駆動リンク32が後方に引かれる。この動作によって、連動アーム33が軸部材34を中心に後方に揺動することで、押え駆動腕35も軸部材34を中心に時計方向に回動する。この押え駆動腕35の回動に従って、押え駆動脚36が支持棒37に規制されながら下降する。
【0048】
一方、連動アーム33の後方への揺動により、ワイパ連結リンク51が後方に移動するので、横孔51c内の係合ピン52aもコイルバネ53の付勢力によって後方に移動し、これによって、ワイパL型リンク52は取り付けネジ55を中心に反時計方向に回転する。この回転によりワイパ連結板56が上昇し、この上昇により、ワイパ58の一端部58aが上昇し、ワイパ58は、取り付けネジ59を中心に図3における反時計方向に回動し、糸払い部58bによって上糸を払う。
【0049】
なお、ワイパL型リンク52は、ストッパピン54に当接したところで回転を停止し、ワイパ連結リンク51がそれ以上後方に移動した分は、係合ピン52aが横孔51cに沿って摺動し、ワイパL型リンク52の動作に影響を及ぼさないようにしている。
【0050】
前記したように押え駆動脚36と布押え駆動機構8の当接ピン8aとの間に間隙を設けていることから、押え駆動脚36が下降し始めてから所定時間遅れ、上糸を払い終わった後に、下降した押え駆動脚36が布押え駆動機構8の当接ピン8aを押し下げ、布押え7を上方に移動させるようになっている。
【0051】
なお、布押え7を下げるときは、押え上げリンク31が図3における時計方向に回転することで、押え駆動脚36が上昇すると、布押え7は自重により下降するようになっている。また、連動アーム33が元に戻ることで、ワイパ連結リンク51が前方に戻り、糸払い機構50全体は図3の状態に戻る。
【0052】
以上説明したとおり、糸切り機構10では糸切りリンク11が、押え上げ機構30では押え上げリンク31が、それぞれ起点となって動作を行う。糸切りリンク11および押え上げリンク31は、パルスモータ6の駆動力がカム部材60を介して所定のタイミングで伝達されて、動作するように構成されている。以下、これらパルスモータ6およびカム部材60について説明する。
【0053】
本発明の駆動手段であるパルスモータ6は、ミシン立胴部3の後方側壁3aに設けられたフレーム3dに固定されている(図2参照)。パルスモータ6の出力軸6aはフレーム3dから突出し、この出力軸6aに後述するカム部材60の中央部が固定されている。カム部材60は、パルスモータ6によって所定角度回転するようになっている。
【0054】
パルスモータ6は、所定の制御回路によって駆動制御されるようになっている。糸切り機構10および押え上げ機構30の各動作は、この制御回路によって、パルスモータ6の回転方向と、動作中のパルス数と、をカウントしながらカム部材60の動作を制御することで行うようになっている。
【0055】
駆動カム手段であるカム部材60は、図3及び図6(a)に示すように、図3の正面から見て外形上が一部直線部分を含む略円形の箱体である糸切りカム部61と、その正面側に一体に設けられている押え上げカム部62と、から構成される。
【0056】
第1カムとしての糸切りカム部61は、図6(a)に示すように、裏面側に、略ハート型のカム溝61aが形成されている。糸切りリンク11の嵌合ピン11aは、このカム溝61aに嵌合し、その面に沿って摺動する。すなわち、このカム溝61aを形成する各面が本発明の所定の摺動部となる。
【0057】
図6(b)にカム溝61aの形状を示した。P1〜P7は、1周の中のポイントとなる角度位置を便宜的に示したものである。カム溝61aは、P2からP3を経てP7までの間は、回転中心C1に対しての距離が等しい円弧を描くように形成されている。一方、P1を中心にP2からP7までの間は、P1に向かって回転中心との距離が短くなるように対称形に形成されている。P2からP3を経てP7までの間を円弧部X1、P1を中心にP2からP7までの間を変曲部X2とする。
【0058】
前記嵌合ピン11aは、図6(b)に模式的に示すように、カム部材60の回転に従って、カム溝61a内を相対的に移動する。よって、例えばパルスモータ6が所定方向(正方向とする)に回転することで、嵌合ピン11aが円弧部X1であるP2からP3を経てP7までの間を移動しているときは、嵌合ピン11aと回転中心C1との距離は変わらず、糸切りリンク11は回転しない。
【0059】
一方、嵌合ピン11aがP7からP1に移動するときには徐々に回転中心C1に近づいていく。これにより糸切りリンク11は、図1における反時計方向に回転し、前述のように可動メス部材15が固定刃14aを超えて移動するようになる。
【0060】
次いで、嵌合ピン11aがP1からP2を移動するときには徐々に回転中心C1から遠ざかり、糸切りリンク11は図1の時計方向に回転し、可動メス部材15は上糸および下糸を捕捉しつつ固定刃14aとの間で上糸および下糸を切断する。パルスモータ6が逆方向に回転し嵌合ピン11aがP2からP1を経てP7に向かうときも同様である。
【0061】
第2カムとしての押え上げカム部62は、糸切りカム部61の正面側に一体に固定され、図6(c)に示すように、略だるま型に形成され、そのカム面62aに押え上げリンク31のコロ43が当接している。図6(c)のQ1〜Q7は、1周の中のポイントとなる角度位置を便宜的に示したものである。カム面62aは、Q6からQ1を経てQ3までの間は、回転中心C1に対しての距離が等しい円弧を描くように形成されている。
【0062】
一方、Q3からQ4、及びQ6からQ5までの間は、それぞれQ4及びQ5に向かって回転中心との距離が長くなるように対称形に形成されている。さらに、Q4からQ5までの間は、回転中心C1までの距離が等しい円弧を描くように形成されている。Q6からQ1を経てQ3までの間を円弧部Y1、Q3からQ4、Q5を含めてQ6までの間を楕円部Y2と言う。
【0063】
前記コロ43は、図6(c)に模式的に示すように、カム部材60の回転に従って、摺動部であるカム面62aに沿って相対的に移動する。よって、例えばパルスモータ6が前記正方向に回転し、Q6からQ1を経てQ3までの間を移動しているときは、コロ43と回転中心C1との距離は変わらず、押え上げリンク31は回転しない。
【0064】
一方、コロ43がQ3からQ4までを移動するときには徐々に回転中心C1から離れていく。これにより押え上げリンク31は、図3における反時計方向に回転し、前述のように押え駆動リンク32が後方に移動し、布押え7が上昇するようになる。逆方向にパルスモータ6が回転し、コロ43がQ4からQ3まで戻ると徐々に回転中心C1に近づき、押え上げリンク31は図3の時計方向に回転し、押え駆動リンク32が前方に戻り、布押え7は下がるようになる。Q6−Q5間でも同様であり、Q5に向かうときコロ43を介して押え駆動リンク31は図3の反時計方向に回転し、Q6に向かうとき時計方向に回転する。
【0065】
なお、押え上げカム部62においてQ4−Q5間が円弧に形成されているのは、次の理由による。布押え7の場合、基本的に上昇と下降を連続して動作させることは少なく、例えば下降させた後、縫製し上昇させる、といった動作の流れになる。コロ43がQ4あるいはQ5に到達することで布押え7を上昇させたところで、パルスモータ6が停止しても、それに対するカム部材60の回転停止には機械的なずれが生じ、わずかにQ4あるいはQ5を過ぎてしまうことがある。Q4−Q5間を円弧に形成しておくことで、停止が遅くなって、Q4あるいはQ5をさらに超えて回転しても下降の動作が始まるといったことを防ぐことができる。
【0066】
糸切りカム部61および押え上げカム部62は、前記したように、糸を切断し、次いで、押え上げの動作が行われるように考慮して、互いの角度関係と、嵌合ピン11aとコロ43それぞれの当接位置と、が設定されている。具体的には、P1−P7間、P1−P2間、Q1−Q7間、Q1−Q2間の角度はいずれも同じで(角度m1とする)であり、嵌合ピン11aがP7からP2に向かうとき、ちょうどコロ43もQ7からQ2に向かうようになっている。すなわち、糸切り動作中は、押え上げ機構30は動作しない。
【0067】
また、コロ23がQ3からQ4に向かう布押え上げの動作中、嵌合ピン11aがP3−P4間を移動し糸切り機構10は作動しない。コロ43がQ5−Q6間を移動して押え上げ機構30を作動させている間も、嵌合ピン11aはP5−P6間を移動中で糸切り機構10は動作しない。なお、コロ43が、Q4−Q5間に位置するとき、嵌合ピン11aはP4−P5間に位置するようになっている。
【0068】
なお、嵌合ピン11aがP2−P3間にあってコロ43がQ2−Q3間にあるとき、および、嵌合ピン11aがP6−P7間にあってコロ43がQ6−Q7間にあるときには、糸切り機構10および押え上げ機構30のいずれも動作することはない。
【0069】
次に、カム部材60を中心とした糸切り機構10および押え上げ機構30の動作について、図7および図8に基づいて説明する。図7および図8はカム部材60を中心とした動作を説明するための説明図である。
【0070】
まず、図6(a)に示した状態Iから糸切り動作を開始する。つまり、嵌合ピン11aは糸切りカム部61のカム溝61aの円弧部X1に位置し、コロ43は押え上げカム部62のカム面62aの円弧部Y1に当接している。
【0071】
この状態Iから、カム部材60は、パルスモータ6が正方向(図7および図8に示した矢印Fの方向)に回転することで、図3および図7における時計方向に回転する。嵌合ピン11aは円弧部X1を、コロ43は円弧部Y1をそのまま相対的に移動していくが、やがて、嵌合ピン11aが円弧部X1と変曲部X2との境の位置(図6(b)のP7)に移動した状態IIとなる。
【0072】
ここから、嵌合ピン11aは変曲部X2内を移動し始め、糸切り機構10が動作を開始する。そして、嵌合ピン11aが変曲部X2の中央部(図6(b)のP1)に到達した状態III(図7(c)参照)になると、可動メス部材15は、前記した図5(b)の最も移動した状態になる。なお、状態IIおよび状態IIIのいずれにおいても、コロ43は円弧部Y1を移動中であり、押え上げ機構30は動作しない。
【0073】
次いで、嵌合ピン11aは変曲部X2内をP1からP2に進み、この過程において、可動メス部材15は元に戻るよう動作し、その動作の途中で上糸および下糸を捕捉し、固定刃14と合致して糸を切断する。そして、嵌合ピン11aは変曲部X2の終点位置(P2)に達し図8(a)に示した状態IVとなる。このとき、糸切り機構10の動作は終了する。さらに、同方向にカム部材60は回転し、嵌合ピン11aは図6(b)のP2−P3間、コロ43は図5(c)のQ2−Q3間を移動し、このとき糸切り機構10および押え上げ機構30のいずれも作動しない。
【0074】
そして、図8(b)のように、コロ43がカム面62aの楕円部Y2(図6(c)の位置Q3)に達し(状態V)、ここから、押え上げリンク31が図3および図8における反時計方向に回転し始める。そして、図8(c)に示すように、コロ43がQ4−Q5間に達して状態VIとなり、布押え7の上昇動作は終了し、ここでパルスモータ6を停止させる。なお、状態Vおよび状態VIのいずれにおいても、嵌合ピン11aは円弧部X1に沿って移動するので糸切り機構10は動作しない。
【0075】
なお、カム部材60は、パルスモータ6の正逆両方向に回転動作に従って回転でき、また、糸切りカム部61および押え上げカム部62のいずれも対称形に形成されていることから、様々な動作パターンが可能である。
【0076】
本実施の形態に係る閂止めミシンにおいては、糸切り機構10と押え上げ機構30とを駆動する駆動手段を単一のパルスモータ6で構成するとともに、パルスモータ6の回転駆動力を糸切り機構10および押え上げ機構30に対応した駆動力に変換するカム部材60を備え、パルスモータ6と糸切り機構10とがミシンベッド2内を挿通する糸切り連結部材(糸切りリンク11および糸切り連結棒13)によって連結され、パルスモータ6と押え上げ機構30とがミシンアーム4内を挿通する押え上げ連結部材(押え上げリンク31および押え駆動リンク32)によって連結され、パルスモータ6の回転駆動力が糸切り連結部材および押え上げ連結部材を介して糸切り機構10および押え上げ機構30に伝達されてこれら両機構が駆動されるので、糸切り機構10および押え上げ機構30を、単一のパルスモータ6によって駆動することができる。
【0077】
従って、従来のミシンのように複数の駆動手段を準備する必要がないので、ミシンの低コスト化を達成することができることに加え、駆動手段を組み付ける作業を格段に簡素化することができる。
【0078】
また、本実施の形態に係る閂止めミシンにおいては、単一の駆動モータであるパルスモータ6が、ミシン立胴部3のミシンアーム4の延在方向と反対側の側壁3aに配置され、パルスモータ6の駆動力を糸切り機構10および押え上げ機構30に伝達するそれぞれの連結部材がミシンベッド2内およびミシンアーム4内に挿通されて駆動力が両機構に伝達されるため、ミシンベッド2内およびミシンアーム4内には最小限のスペースを確保するだけでよく、ミシンの小型化および省スペース化を図ることができるとともに、ミシン頭部1の美観を向上させることができる。
【0079】
また、本実施の形態に係る閂止めミシンにおいては、カム部材60が、ミシンベッド2内を挿通する糸切り連結部材(糸切りリンク11および糸切り連結棒13)と、ミシンアーム4内を挿通する押え上げ連結部材(押え上げリンク31および押え駆動リンク32)と、の間に配置されているので、パルスモータ6の回転駆動力を、これらカム部材60、糸切り連結部材および押え上げ連結部材を介して、糸切り機構10および押え上げ機構30にきわめて効率的に伝達することができる。
【0080】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、適宜変更可能であるのは勿論である。
【0081】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、糸切り機構と押え上げ機構とを駆動する駆動手段を単一の駆動モータで構成するとともに、駆動モータの回転駆動力を糸切り機構および押え上げ機構に対応した駆動力に変換する駆動カム手段を備え、駆動モータと糸切り機構とがミシンベッド内を挿通する糸切り連結部材によって連結され、駆動モータと押え上げ機構とがミシンアーム内を挿通する押え上げ連結部材によって連結され、駆動モータの回転駆動力が糸切り連結部材および押え上げ連結部材を介して糸切り機構および押え上げ機構に伝達されてこれら両機構が駆動されるので、糸切り機構および押え上げ機構を、単一の駆動モータによって駆動することができる。
【0082】
従って、従来のミシンのように複数の駆動手段を準備する必要がないので、ミシンの低コスト化を達成することができることに加え、駆動手段を組み付ける作業を格段に簡素化することができる。
【0083】
また、請求項1記載の発明によれば、単一の駆動モータが、ミシン立胴部のミシンアームの延在方向と反対側の側壁に配置され、駆動モータの駆動力を糸切り機構および押え上げ機構に伝達するそれぞれの連結部材がミシンベッド内およびミシンアーム内に挿通されて駆動力が両機構に伝達されるため、ミシンベッド内およびミシンアーム内には最小限のスペースを確保するだけでよく、ミシンの小型化および省スペース化を図ることができるとともに、ミシン頭部の美観を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る閂止めミシンのミシン頭部の側面図である。
【図2】図1に示した閂止めミシンをミシン立胴部の後方から見た場合の拡大斜視図である。
【図3】図1に示した閂止めミシンに備えられる糸切り機構および押え上げ機構を説明するための説明図である。
【図4】図3の前方から糸払い機構を見た場合の拡大斜視図である。
【図5】図3に示した糸切り機構を構成する固定メス部材および可動メス部材の糸切り時の動作を示す平面図である。
【図6】(a)は、図1に示した閂止めミシンに備えられるカム部材の斜視図であり、(b)は、(a)に示したカム部材の糸切りカム部を示す平面図であり、(c)は、(a)に示したカム部材の押え上げカム部を示す平面図である。
【図7】図1に示した閂止めミシンの糸切り・押え上げの動作を説明するための説明図である。
【図8】図1に示した閂止めミシンの糸切り・押え上げの動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 ミシン頭部
2 ミシンベッド
2a 針板
2b フレーム
3 ミシン立胴部
3a 後方側壁
3b〜3d フレーム
4 ミシンアーム
5 主モータ
6 パルスモータ
6a 主軸
7 布押え
8 布押え駆動機構
8a 当接ピン
8b 軸部材
8c 布押え駆動リンク
10 糸切り機構
11 糸切りリンク
11a 嵌合ピン
11b 屈曲部
11c 下端部
12 支持ピン
13 糸切り連結棒
14 固定メス部材
14a 固定刃
15 可動メス部材
16 取付板
17 ネジ
18 遮光部材
18a 遮光板
19 フォトインタラプタ
20 可動メス連結部材
21 ネジ
22 連結ピン
23 糸切りレバー
24 可動メスリンク
25 止めネジ
30 押え上げ機構
31 押え上げリンク
31a 上端部
31b 屈曲部
31c 下端部
32 押え駆動リンク
33 連動アーム
34 軸部材
35 駆動腕
35a 前端部
36 押え駆動脚
37 支持棒
38 ピン
40 フォトインタラプタ
41 遮光部材
41a 遮光板
42 支点ピン
43 コロ
44 巻きバネ
50 糸払い機構
51 ワイパ連結リンク
51a 後端部
51b 前端部
51c 横孔
52 ワイパL型リンク
52a 係合ピン
53 コイルバネ
54 ストッパピン
55 ネジ
56 ワイパ連結板
57 支持板
58 ワイパ
58a 一端部
58b 糸払い部
59 支持板
60 カム部材
61 糸切りカム部
61a カム溝
62 押え上げカム部
62a カム面
X1 円弧部
X2 変曲部
Y1 円弧部
Y2 楕円部

Claims (1)

  1. 略水平なミシンベッド、前記ミシンベッド上に立設された筒状側壁からなるミシン立胴部、および、前記ミシン立胴部の上端に連接され前記ミシンベッドと対向するように前記ミシン立胴部から略水平な一方向に向かって延在するミシンアームからなるミシン頭部と、
    糸を切断する糸切り機構と、
    布押えを上昇させる押え上げ機構と、
    これら両機構を駆動する駆動手段と、を備えるミシンにおいて、
    前記駆動手段は、単一の駆動モータであって、
    前記駆動モータは、前記ミシン立胴部の前記ミシンアームの延在方向と反対側の側壁の近傍に配置され、
    前記駆動モータの回転駆動力を、前記糸切り機構に対応した駆動力に変換する第1カムと前記押え上げ機構に対応した駆動力に変換する第2カムとを有し、互いの回転中心を等しくする駆動カム手段を備え、
    前記駆動モータと前記糸切り機構とは、一端が前記第1カムの所定の摺動部を摺動し、他端が前記糸切り機構に連結されてミシンベッド内を挿通する糸切り連結部材によって連結され、
    前記駆動モータと前記押え上げ機構とは、一端が前記第2カムの所定の摺動部を摺動し、他端が前記押え上げ機構に連結されてミシンアーム内を挿通する押え上げ連結部材によって連結され、
    前記駆動モータの回転駆動力が、前記糸切り連結部材および前記押え上げ連結部材を介して前記糸切り機構および前記押え上げ機構に伝達されて、これら両機構が駆動され、
    前記第1カムは、前記糸切り連結部材の摺動により前記糸切り機構が作動しない円弧部と前記糸切り機構が動作して糸切りする対称形の変曲部とからなり、
    前記第2カムは、前記押え上げ連結部材の摺動により前記押え上げ機構が動作しない円弧部と前記押え上げ機構が動作して押さえが上下する対称形の楕円部とからなり、
    前記第1カムの円弧部及び変曲部と第2カムの円弧部及び楕円部の角度関係が、糸切り動作中は押え上げ機構は動作せず、また押え上げ動作中は糸切り機構は作動しないように設定され、さらに第1カムの円弧部両端と第2カムの円弧部両端とに、前記各摺動部が摺動することで糸切り機構と押え上げ機構の両機構が動作しない区間を備えることを特徴とするミシン。
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