JP2004319457A - 非水二次電池用負極、その製造方法および前記負極を用いた非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池用負極、その製造方法および前記負極を用いた非水二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】非水二次電池の負極に用いる薄膜電極の充放電効率およびサイクル特性を改善する。
【解決手段】集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能であって、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物よりなる活物質層を有し、前記金属間化合物および前記元素Aに由来するX線回折ピークのそれぞれの最強ピーク強度IおよびIの比I/Iが、0.1以下である負極を用いて非水二次電池を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質とする非水二次電池用負極とその製造方法、および前記負極を用いた非水二次電池に関する。
近年、携帯電話、ノートPCやPDAなど携帯端末機器の需要が急激に拡大しており、それらの小型軽量化および高機能化に伴って、電源として用いられる非水二次電池もさらなる高エネルギー密度化が要求されている。しかし、現在実用化されている炭素負極の容量は理論値に近い値にまで到達しているため、より高容量の負極材料の開発が必須である。
そこで、充電時にLiと合金化するAl、Si、Snなどを活物質とする負極を用いた非水二次電池が報告されている(非特許文献1)。これらの活物質は、いずれも質量容量密度、体積容量密度ともに炭素負極に比べて非常に高く、負極材料として有望視されている。
上記金属の中でも特にSnは、それ自身が電子伝導性を有するので導電助剤を添加する必要がないことから、従来の塗布型電極だけでなく、無電解めっきまたは電解めっきやスパッタリング法などによる薄膜電極の作製が可能である。その結果、電池容量の飛躍的な向上やサイクル特性の改善、製造プロセスの簡素化などが達成できると期待されている。
純Snや純Siなどを負極活物質とした場合、サイクル初期では、充電時にLiが前記負極活物質中に効率よく挿入・脱離し、高容量が達成されるが、充放電サイクルが進むにつれて容量が極端に低下する。これはLiの挿入・脱離に伴う活物質粒子の体積変化が過大なため、この膨張および収縮により活物質粒子の微粉化が起こり、電極内の電子伝導性が不足してしまうためである。従って、サイクル特性の向上にはこの問題の解決が不可避である。
上記問題を解決する手段として、特許文献1では、銅箔上に、Sn−Niなどの合金メッキを施して、これを活物質とすることが示されている。
また、非特許文献2では、電解めっき法によりCu箔上に形成されたSn薄膜を、Snの融点付近で熱処理することにより、CuとSnの界面でCu原子とSn原子とが相互拡散した傾斜性構造の薄膜とすることが示されている。すなわち、集電体とSn薄膜とを反応させて、Cu/CuSn/CuSn/Snなどの積層構造を有するCu−Sn合金を形成し、上記金属間化合物を活物質とするものである。上記CuSnは、充電時にはLiを吸蔵して、電子伝導体であるCuとLi4.4Snとになり、放電時にはLiが脱離して再びCuSnに戻るので、繰り返し充放電が可能である(非特許文献3)。
特開2001−256968号公報 Solid State Ionics,113−115 p57(1998) Journal of Power Sources, 107 p48−55(2002) Journal of Electrochemical Society, 147 p1658−1662(2000)
しかし、CuSn相は、Liを吸蔵後、Liを脱離しないため、吸蔵されるLiは放電されず、従って可逆的に充放電を行うことができない。また、Sn相は前記のように充放電の繰り返しにより微粉化してサイクル特性を低下させるのみならず、電解液を分解する触媒として機能してしまうという問題も生じる。さらに、集電体の材質の選択によっては、充放電サイクルの進行に伴い、活物質層と集電体とが徐々に反応し、電極の特性が劣化するという問題が生じることも明らかになった。従って、電極のさらなる特性改善を図るためには、CuSn相やSn相のように、リチウムの吸蔵・脱離に対して可逆性の乏しい金属間化合物相や未反応相を可能な限り減少させ、かつCuSn相のようにリチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を効率よく形成することが重要となる。また、充放電時の活物質層と集電体との反応を抑制することも重要となる。
上記問題は、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される元素に関しても同様であって、本発明は、上記のような従来の非水二次電池の負極に用いる薄膜電極の問題点を解決し、充放電効率およびサイクル特性が優れた非水二次電池を提供することを目的とする。
本発明は、集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質層として有する非水二次電池用負極であって、
前記金属間化合物が、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であり、
前記活物質層のCuKα線によるX線回折測定において、前記金属間化合物および前記元素Aに由来する回折線の最強ピーク強度をそれぞれIおよびIとしたときに、その強度比I/Iが0.1以下であることを特徴とする。
また、本発明は、集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質層として有する非水二次電池用負極であって、
前記金属間化合物が、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であり、
前記活物質層と前記集電体との間に、前記活物質層と前記集電体との反応を防止する保護層を設けたことを特徴とする。
さらに、本発明は、集電体上に、厚みが10μm以下であって、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aを含む薄膜と、厚みが10μm以下であって、前記元素との金属間化合物の形成が可能であり、かつLiとは実質的に反応しない元素Xを含む薄膜とを、交互に積層して積層膜を形成する工程と、
前記積層膜を熱処理して元素Aと元素Xとを化合させ、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物の活物質層を形成させる工程とを備えた非水二次電池用負極の製造方法を提供する。
本発明の負極は、可逆性の乏しい金属間化合物相の生成や、未反応相の残存が抑制されており、可逆性の高い金属間化合物相が効率よく形成されているため、これを正極および非水電解質と組み合わせることにより、充放電効率およびサイクル特性に優れた非水二次電池とすることができる。
本発明の負極において、活物質とする金属間化合物は、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であって、リチウムの吸蔵・脱離が可能なものである。上記元素Xとしては、Cu、Ni、Fe、Mn、Co、Cr、Mo、W、TiおよびZrなどが適しており、特に、Cu、NiおよびFeより選択される少なくとも1種の元素との金属間化合物とするのが望ましい。
上記金属間化合物として、具体的には、CuSn、SbCo、SbNiMn、SnNi、MgSnなどを例示することができ、特に、CuSnなどの空間群P6/mmcに属するNiAs型の金属間化合物は、可逆性に優れ、容量も大きく、サイクル特性に優れた非水二次電池を構成することができるので、好ましく用いられる。なお、上記金属間化合物は、必ずしも特定の組成に限定されるものではなく、比較的広い固溶範囲を有する金属間化合物では、中心組成から多少ずれた組成となることもあり得る。また、上記構成元素の一部が、他の元素で置換されたものであってもよく、例えば、Cu6-xSnあるいはCuSn5-xなどのように、金属間化合物の主要構成元素を他の元素Mで置換し、多元系の化合物とすることもできる。
置換元素Mとしては、化合物を安定化させたり、充放電サイクルにおいて集電体との反応を抑制することのできる元素が望ましく、例えば、Zn、Mg、Bi、In、Sbなどの融点が700℃以下の金属元素を少量含有させてもよい。なお、置換する割合は、元素によっても異なるが、金属間化合物中のMの割合が10原子%以下の範囲とするのがよい。置換元素の割合が多くなりすぎると、元の化合物の構造が保てなくなるからである。
上記金属間化合物は、集電体上に活物質層として形成されるが、その厚みは、20μm以下とするのが望ましい。すなわち、合金薄膜は集電体に比べて導電性が劣るため、その厚みが厚くなりすぎると、抵抗が大きくなり、負荷特性の低下が生じるからである。また、充放電に伴う合金薄膜の膨張・収縮も大きくなり、活物質の微粉化や脱落が生じやすくなって、充放電効率やサイクル特性が低下する問題も生じる。このため、上記範囲に厚みを制限するのがよく、10μm以下とするのがより望ましい。一方、負極の容量は、前記活物質層の厚みが薄くなるほど低下するので、実用的な面から1μm以上にするのが好適であり、5μm以上とするのがより望ましい。
また、活物質層のCuKα線によるX線回折測定において、前記金属間化合物に由来する回折線の最強ピークのピーク強度をIa とし、元素Aに由来する回折線の最強ピークのピーク強度をIとしたときに、その強度比I/Iが0.1以下となるように活物質層を形成するのが望ましく、0.05以下とするのがより望ましい。元素Aの相の割合を一定以下に減少させ、前記金属間化合物の割合を高めることにより、充放電効率およびサイクル特性を向上させることができるからである。もちろん、金属間化合物であっても、CuSnのように、リチウムの吸蔵・脱離に対する可逆性を持たない相の割合も少ないほうが望ましく、可逆的にリチウムを吸蔵・脱離することのできる金属間化合物以外の金属間化合物相に由来する回折線の最強ピークのピーク強度をIとした場合には、その強度比I/Iが0.05以下であるのが望ましく、さらに0.03以下であるのがより望ましい。すなわち、実質的に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物相のみが活物質層として形成されることが望ましい。
上記集電体としては、特にその材質や形態は限定されないが、Cu、Ni、FeおよびTiより選択される少なくとも1種の元素またはその元素を主要構成元素とする合金で構成された電解箔、圧延箔などの金属箔、穿孔板やエンボス板などの金属板、メッシュ、発泡体が好ましく用いられる。160℃以上で熱処理する場合に、集電体の強度変化を少なくするために、Zr、Zn、Snなどの元素を少量添加して合金化することもできる。また、集電体の厚みは、負極の強度、集電機能の点から5μm以上とすることが望ましく、負極のエネルギー密度を低下させないために、30μm以下とするのが望ましい。また、負極の耐久性をより一層向上させるため、有機高分子フィルム上に集電体としての金属膜を形成した複合体を用いてもよい。
なお、活物質層を構成する、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物の主要構成元素と、集電体の主要構成元素とが同じである場合、活物質層の形成時あるいは充放電サイクルの繰り返しにおいて、活物質層と集電体とが反応して、負極の特性が劣化したり、サイクル特性が低下するなどの問題を生じることがある。例えば、CuSnの場合には、集電体がCuやCuの合金で構成されている場合、充放電サイクルの進行に伴い、CuSnの主要構成元素であるSnが集電体のCuと徐々に反応し、集電体が劣化して負極としての機能が失われるという問題が生じやすくなる。
上記のような組み合わせにおいては、活物質層と集電体との間に、これらの反応を防止する保護層を設けることにより問題を解決することができる。前記保護層としては、導電性を有し、活物質層と集電体との反応を防ぐことのできるものであれば、その材質は限定されないが、導電性や耐久性の点から、Ti、Ni、Zr、WおよびAgより選択される少なくとも1種を主要構成元素とする金属あるいは合金で構成するのが好ましく、通常、元素Aよりも高融点の材料が選択される。
上記保護層の厚みは、活物質層と集電体との反応を抑制する機能を充分に果たすためには、0.05μm以上とするのが望ましく、負極のエネルギー密度を低下させないために、0.5μm以下とするのが望ましい。
本発明の負極は、例えば、以下のようにして作製することができる。Liとは実質的に反応しない集電体上に、厚みが10μm以下であって、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aを含む薄膜と、同じく厚みが10μm以下であって、前記元素Aとの金属間化合物の形成が可能であり、かつLiとは実質的に反応しない元素Xを含む薄膜とを、交互に積層して積層膜を形成する。次いで、上記積層膜を熱処理して元素Aと元素Xとを化合させ、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物の活物質層を形成させる。なお、金属間化合物に置換元素Mを含有させる場合は、上記元素Aまたは元素Xの薄膜にMを含有させておくのが望ましいが、元素Aおよび元素Xの薄膜とは別に、元素Mを含む薄膜を形成し、熱処理時に、元素A、元素Xおよび元素Mをそれぞれ化合させるのであってもよい。
上記元素Aおよび元素Xの薄膜は、1層あたりの厚さをそれぞれ10μm以下とすることにより、熱処理時の反応性が高まり、拡散による合金化が生じやすくなるため、未反応物の残存や、目的外の化合物の生成を少なくすることができる。もちろん、上記薄膜は、薄ければ薄いほど、熱処理時の反応性を向上させることができるため、上記膜厚は5μm以下であるのが望ましく、3μm以下であるのがより望ましい。一方、薄くしすぎると、製造工程が複雑となることから、実用的にはそれぞれ0.5μm以上とするのが望ましく、1μm以上であるのがより望ましい。また、上記元素Aおよび元素Xの薄膜の積層数は、特に限定されるものではなく、形成しようとする活物質層の厚みや組成などに応じて適宜決定すればよい。
ここで、元素Aの薄膜および元素Xの薄膜は、それぞれ、物理的気相成長法(PVD)、化学的気相成長法(CVD)、液相成長法などにより形成することができる。物理的気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、MBE法、レーザーアプレーション法などを採用することができ、化学的気相成長法としては、熱CVD、MOCVD、RFプラズマCVD、ECRプラズマCVD、光CVD、レーザーCVD、ALEなどを採用することができ、液相成長法としては、めっき法(電解めっき、無電解めっき)、陽極酸化法、塗布法、ゾル−ゲル法などを採用することができる。とりわけ液相成長法は比較的簡易な設備で行うことが可能であるため好適であり、中でも電解めっき法は、形成されるめっき薄膜表面の平滑性が良好で、集電体表面への膜の密着性がよく、しかも大面積での形成が容易かつ安価に行えるので特に好ましい。なお、これら薄膜の形成方法は、単独で用いてもよいし、また複数を組み合わせて用いてよい。
上記積層膜の熱処理は、真空雰囲気中、不活性雰囲気中または還元雰囲気中において行われるが、その熱処理温度は、元素AおよびXのうち、最も低融点の元素の融点より低温で行うのがよい。ただし、熱処理温度が低くなりすぎると、反応に時間がかかるため、前記融点を0.7倍した温度以上の温度で処理するのが望ましい。
CuSnの場合を例にとれば、Snの融点である231.9℃より低温で熱処理を行うのがよく、特に220℃以下で処理を行うことが好ましい。Snの融点以上で熱処理を行った場合、積層膜中のSnがCuと反応して合金を形成する前に溶出してしまい、CuSnの均一相の形成が阻害されてしまうからである。また、60℃以上であるのがよく、反応促進のためには、160℃以上で処理を行うことが好ましい。熱処理時間は、前記元素Aの薄膜および元素X薄膜の膜厚および熱処理温度によって好適な範囲が多少変化するが、およそ3時間以上とすることにより、AとXとの拡散反応を充分に進行させることができ、特に5時間以上とするのが好ましい。また、製造効率の点から、24時間以内とするのがよく、特に10時間以内で行うのが望ましい。
なお、集電体の主要構成元素が、上記元素Aと合金化可能な元素である場合には、上記熱処理により、元素Aの薄膜と集電体とが反応してしまい、活物質層の均質性が低下することもある。このような場合は、前述した保護層を集電体上に設けることにより、前記反応を防ぎ、目的とする金属間化合物の形成効率を向上させることができる。
本発明で用いる正極活物質としては、例えば、LiCoOなどのリチウムコバルト酸化物、LiMnなどのリチウムマンガン酸化物、LiNiOなどのリチウムニッケル酸化物、LiNiOのNiの一部をCoで置換したLiNiCo(1−x)、さらに、MnとNiを等量含んだLiNi(1−x)/2Mn(1−x)/2Co、オリビン型LiMPO(Mは、Co、Ni、MnおよびFeより選択される少なくとも1種の元素)などを用いることができる。正極は、例えば、それらの正極活物質に炭素系の導電助剤やポリフッ化ビニリデンなどの結着剤などを適宜添加して合剤を形成し、これをアルミニウム箔などの集電体を芯材とする成形体に仕上げたものが用いられる。
集電体の形態は、特に限定されるものではなく、負極と同様に、金属箔、穿孔板やエンボス板などの金属板、メッシュ、発泡体が好ましく用いられ、有機高分子フィルム上に集電体としてのアルミニウム膜などの金属膜を形成した複合体を用いてもよい。
非水電解質としては、液状電解質、ゲル状電解質、固体電解質、溶融塩電解質などのいずれも使用可能であるが、特に液状電解質が多用される。その溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどを用いることができ、これら溶媒は、1種を単独で用いることもできるし、また、2種以上を併用することもできる。さらに、上記以外の成分を添加することも可能である。
上記溶媒に溶解させる溶質としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiN(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここで、Rfはフルオロアルキル基〕、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CSO)(CSO)などのリチウム塩を用いることができる。これら電解質塩は、1種を単独で用いることもできるし、また、2種以上を共存させることもできる。
セパレータとしては、強度が充分で上記電解液を多く保持できるものが好ましく、この点から、厚みが10〜50μmで、開孔率が30〜70%のポリプロピレン製、ポリエチレン製またはプロピレンとエチレンのコポリマー製のフィルムや不織布が好ましく用いられる。
さらには、2種類以上の異なるポリマーと無機微粒子とを含有する多孔性フィルムで、電極に接着可能なフィルムを用いることもできる。このフィルムには、融点が高く電解液に対して安定な少なくとも1種のポリマーと、高温で電解液により膨潤する少なくとも1種のポリマーが用いられ、前記安定なポリマーとしては、ポリスルフォン樹脂などが使用され、膨潤するポリマーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、アイオノマー樹脂などが使用される。無機微粒子としては、粒子径が0.01〜5μmの酸化物、例えば、SiO、Al、TiO、BaTiO、モンモリロナイトなどが使用される。
(実施例)
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、それらの実施例は単なる例示であって、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において溶液などの濃度や組成を示す%は質量%である。
厚みが10μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル社製)を3cm×5cmに切り出し、表面の酸化被膜、油脂および汚れを除去するために、これを40℃に加熱した10%硫酸中に4分間浸漬した後、取り出し、水酸化ナトリウム:5g/dm、オルトケイ酸ナトリウム:20g/dm、炭酸ナトリウム(無水):10g/dmおよびn−ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド:1g/dmを有する60℃の脱脂液中で、5A/dmの電流密度で1分間の陰極電解脱脂を行った。処理後の銅箔を蒸留水で水洗した後に、再び10%硫酸中に浸漬して銅箔表面のアルカリ中和剤および界面活性剤を完全に除去し、集電体として用いる電解めっき用の銅箔を得た。
上記銅箔に対し、硫酸ニッケル:240g/dm、塩化ニッケル:45g/dmおよびホウ酸:30g/dmを有するNiめっき浴中で、1A/dmの電流密度で90秒間の電解めっきを行い、厚みが約0.3μmのNiめっき薄膜よりなる保護層を形成した。
次いで、上記保護層を形成した銅箔を水洗し、硫酸銅:100g/dmおよび硫酸:100g/dmの組成のCuめっき浴中で、1A/dmの電流密度で15分間の電解めっきを行い、上記保護層の上に、厚みが約2.5μmのCuめっき薄膜を形成した。
さらに、上記Cuめっき薄膜を形成した銅箔を水洗し、硫酸第一スズ:40g/dm、硫酸:60g/dm、クレゾールスルホン酸:40g/dm、ゼラチン:2g/dmおよびβ−ナフトール:1g/dmを有するSnめっき浴中で、1A/dm の電流密度で2.5時間の電解めっきを行い、上記Cu薄膜の上に、厚みが約3.5μmのSnめっき薄膜を形成した。
保護層2、Cu薄膜3およびSn薄膜4よりなる積層膜を形成した上記集電体1の断面構造を示す電子顕微鏡写真を図1に示した。この集電体を水洗し、真空電気炉中で、220℃で10時間熱処理を行い、CuとSnとを化合させることにより活物質層5を形成させて非水二次電池用負極とした。作製した負極の断面構造を示す電子顕微鏡写真を図2に示すが、厚みが約6μmの活物質層5が形成される一方で、保護層2の存在により、集電体とSnとの反応が防止され、集電体は元の厚みを維持していることがわかる。
上記負極の活物質層について、形成された化合物を調べるため、X線回折測定RINT2500V(理学電機製)を用いて、CuKα線によるX線回折測定を行った。得られた回折パターンを図3に示す。未反応Sn相の残存や、CuSn相の形成は認められず、実質的にCuSnの単一相であることが確認された。
集電体として、厚みが20μmの電解銅箔を用い、その表面に、亜鉛:10g/dm、シアン化ナトリウム:12g/dm、水酸化ナトリウム:80g/dmを有するZnめっき浴中で、1A/dmの電流密度で150秒間の電解めっきを行うことにより、厚みが約0.5μmのZnめっき薄膜を形成した。次いで、前記Znめっき薄膜の上に、厚みが約6.5μmのSnめっき薄膜を形成した。Zn薄膜6およびSn薄膜4よりなる積層膜を形成した上記集電体1の断面構造を示す電子顕微鏡写真を図4に示した。さらに、実施例1と同様の条件で熱処理を行い、非水二次電池用負極を作製した。この負極の断面構造を示す電子顕微鏡写真を図5に示すが、集電体の一部とSnとが反応して、厚みが約12μmの活物質層5が形成されていた。また、ZnはSnまたはCuと反応して活物質層中に拡散していることがわかった。
実施例1と同じ厚みが約0.3μmのNiめっき薄膜よりなる保護層を有する銅箔を水洗し、シアン化銅:45g/dm、シアン化亜鉛:7.5g/dm、シアン化ナトリウム:75g/dm、炭酸ナトリウム:7.5g/dm、重炭酸ナトリウム10g/dmおよびアンモニア水:0.6ml/dmを含むCu−Zn合金めっき浴中で、1A/dmの電流密度で90分間の電解めっきを行い、厚みが約3μmのCu−Zn合金(Zn含有量:1.7%)めっき薄膜を形成した。さらに、前記合金めっき薄膜の上に、厚みが約5μmのSnめっき薄膜を形成し、以後は、実施例1と同様にして、非水二次電池用負極を作製した。なお、この実施例3の負極の活物質層は、CuおよびとSnを主要構成元素とし、さらにZnを含有させたものである。
厚みが10μmの電解銅箔上に、実施例1と同様の方法で、厚みが約0.6μmのCuめっき薄膜と、厚みが約1μmのSnめっき薄膜とを交互に1層ずつ積層していき、5層のCuめっき薄膜と5層のSnめっき薄膜を有する積層膜を形成した。以後、実施例1と同様にして、非水二次電池用負極を作製した。
(比較例1)
厚みが18μmの電解銅箔上に、直接、厚みが約2μmのSnめっき薄膜を形成し、さらに、実施例1と同様の条件で熱処理を行って非水二次電池用負極を作製した。この負極の断面構造を電子顕微鏡により観察し、活物質層をX線回折により測定した。断面の電子顕微鏡写真を図6に示した。また、得られたX線回折図を、実施例1の結果と併せて図3に示した。集電体の一部とSnとが反応して、厚みが約6μmの活物質層5が形成され、集電体の厚みは約14μmに減少していた。また、前記活物質層の集電体との界面付近には、CuSn層7が形成されていることが確認された。
上記実施例1〜4および比較例1の負極活物質層について、CuKα線によるX線回折測定で得られる回折ピークのうち、CuSn、CuSnおよびSnに由来する回折ピークの最強ピーク強度I、IおよびIをそれぞれ求め、その強度比I/IおよびI/Iを計算した結果を表1に示した。
Figure 2004319457
実施例1〜4の負極は、Snの残存相やCuSn相の生成がほとんどなく、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物であるCuSnの生成割合を高めた活物質層を形成することができた。特に、集電体の上に保護層を設けた実施例1および実施例3、活物質層にZnを含有させた実施例2および実施例3では、実施例4に比べてSn相およびCuSn相の割合を低減することができた。
次に、上記実施例1〜4および比較例1の負極を、以下の正極、電解液およびセパレータと組み合わせて非水二次電池を構成し、放電容量、充放電効率およびサイクル特性の評価を行った。
負極は、アルゴン雰囲気中で直径16mmの円形に打ち抜いて使用した。正極は、厚み20μmのアルミニウム箔の片面に、活物質としてのLiCoOを90%含む合剤層(密度:3.2g/cm)を形成した電極を直径15mmの円形に打ち抜いたものを用いた。
また、電解液として、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒にLiPFを1.2モル/dmの割合で溶解したものを用い、セパレータには25μm厚の多孔性ポリエチレンフィルム(商品名セティーラ、東燃化学社製)を用いた。
作製した非水二次電池について、25℃で、0.2mA/cmの電流密度で4.2Vまで定電流充電を行い、次いで、0.2mA/cmの電流密度で3Vまで定電流放電を行い、このときの放電容量を初期放電容量とし、充電容量に対する初期放電容量の割合を初期充放電効率として負極の特性を評価した。
さらに、上記条件での充放電サイクルを繰り返し、50サイクル目の放電容量を測定し、初期放電容量に対する割合をサイクル特性として評価した。上記初期放電容量、初期充放電効率およびサイクル特性の測定結果を併せて表1に示した。また、実施例1、実施例2および比較例1の負極について、充放電サイクル後の断面の電子顕微鏡写真を図7〜図9に示した。実施例1および実施例2の非水二次電池の負極は、充放電サイクルを繰り返しても、充放電前と比べて集電体の厚みに変化が認められなかったが、比較例1の非水二次電池の負極では、充放電サイクル中に活物質層と集電体とが反応し、充放電前と比べて集電体の厚みが14%減少することがわかった。このため、比較例1の非水二次電池は、充放電サイクルの進行とともに放電容量が大幅に低下した。
以上説明したように、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物で負極の活物質層を構成し、前記金属間化合物の存在割合を一定以上とすることにより、充放電効率が高く、充放電サイクルを繰り返しても容量低下の少ない優れた非水二次電池を構成することができる。また、活物質層と集電体との間に、これらの反応を防止する保護層を設けることにより、充放電サイクルを繰り返しても、活物質層の優れた特性を維持することができる。
実施例1の負極の作製過程において用いた、保護層、Cu薄膜およびSn薄膜よりなる積層膜を集電体上に形成してなる積層体の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 実施例1の負極の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 実施例1および比較例1の負極活物質層のX線回折図である。 実施例2の負極の作製過程において用いた、Zn薄膜およびSn薄膜よりなる積層膜を集電体上に形成してなる積層体の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 実施例2の負極の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 比較例1の負極の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 実施例1の負極の充放電サイクル後の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 実施例2の負極の充放電サイクル後の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 比較例1の負極の充放電サイクル後の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 集電体
2 保護層
3 Cu薄膜
4 Sn薄膜
5 活物質層
6 Zn薄膜
7 CuSn層

Claims (31)

  1. 集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質層として有する非水二次電池用負極であって、
    前記金属間化合物が、Sn、In、Ge、Ga、Pb、Al、SbおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であり、
    前記活物質層のCuKα線によるX線回折測定において、前記金属間化合物および前記元素Aに由来する回折線の最強ピーク強度をそれぞれIおよびIとしたときに、その強度比I/Iが0.1以下であることを特徴とする非水二次電池用負極。
  2. 集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質層として有する非水二次電池用負極であって、
    前記金属間化合物が、Sn、In、Ge、Ga、Pb、Al、SbおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であり、
    前記活物質層と前記集電体との間に、前記活物質層と前記集電体との反応を防止する保護層を設けたことを特徴とする非水二次電池用負極。
  3. 前記活物質層のCuKα線によるX線回折測定において、前記金属間化合物および前記元素Aに由来する回折線の最強ピーク強度をそれぞれIおよびIとしたときに、その強度比I/Iが0.1以下である請求項2に記載の非水二次電池用負極。
  4. 前記保護層の主要構成元素が、前記金属間化合物の主要構成元素とは異なることを特徴とする請求項2または3に記載の非水二次電池用負極。
  5. 前記保護層の主要構成元素が、Ti、Ni、Zr、WおよびAgより選択される少なくとも1種の元素である請求項4に記載の非水二次電池用負極。
  6. 前記保護層の厚さが0.05〜0.5μmである請求項2〜5のいずれかに記載の非水二次電池用負極。
  7. 前記元素Xが、Cu、Ni、Fe、Mn、Co、Cr、Mo、W、TiおよびZrより選択される少なくとも1種の元素である請求項1〜6のいずれかに記載の非水二次電池用負極。
  8. 前記元素Xが、Cu、NiおよびFeより選択される少なくとも1種の元素である請求項7に記載の非水二次電池用負極。
  9. 前記金属間化合物が、空間群P6/mmcに属するNiAs型の金属間化合物である請求項1〜8のいずれかに記載の非水二次電池用負極。
  10. 前記NiAs型の金属間化合物が、CuSnである請求項9に記載の非水二次電池用負極。
  11. 前記リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物以外の金属間化合物相に由来する回折線の最強ピーク強度をIとしたときに、その強度比I/Iが0.05以下である請求項1〜10のいずれかに記載の非水二次電池用負極。
  12. 前記活物質層の厚みが20μm以下である請求項1〜11のいずれかに記載の非水二次電池用負極。
  13. 前記活物質層の厚みが10μm以下である請求項12に記載の非水二次電池用負極。
  14. 前記集電体が、Cu、Ni、FeおよびTiより選択される少なくとも1種の元素またはそれらの合金よりなる請求項1〜13のいずれかに記載の非水二次電池用負極。
  15. 集電体上に、厚みが10μm以下であって、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aを含む薄膜と、厚みが10μm以下であって、前記元素Aとの金属間化合物の形成が可能であり、かつLiとは実質的に反応しない元素Xを含む薄膜とを、交互に積層して積層膜を形成する工程と、
    前記積層膜を熱処理して元素Aと元素Xとを化合させ、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物の活物質層を形成させる工程とを備えた非水二次電池用負極の製造方法。
  16. 集電体上に、前記集電体と活物質層との反応を防止する保護層をあらかじめ形成しておくことを特徴とする請求項15に記載の非水二次電池用負極の製造方法。
  17. 前記元素AおよびXのうち、最も低融点である元素の融点より低温で前記熱処理を行うことを特徴とする請求項15または16に記載の非水二次電池用負極の製造方法。
  18. 集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質層として有する負極、正極および非水電解質を有する非水二次電池であって、
    前記金属間化合物が、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であり、前記活物質層のCuKα線によるX線回折測定において、前記金属間化合物および前記元素Aに由来する回折線の最強ピーク強度をそれぞれIおよびIとしたときに、その強度比I/Iが0.1以下であることを特徴とする非水二次電池。
  19. 集電体上に、リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物を活物質層として有する負極、正極および非水電解質を有する非水二次電池であって、
    前記金属間化合物が、Sn、In、Ge、Ga、Pb、AlおよびSiより選択される少なくとも1種の元素Aと、Liとは実質的に反応しない元素Xとの金属間化合物であり、
    前記活物質層と前記集電体との間に、前記活物質層と前記集電体との反応を防止する保護層を設けたことを特徴とする非水二次電池。
  20. 前記活物質層のCuKα線によるX線回折測定において、前記金属間化合物および前記元素Aに由来する回折線の最強ピーク強度をそれぞれIおよびIとしたときに、その強度比I/Iが0.1以下である請求項19に記載の非水二次電池。
  21. 前記保護層の主要構成元素が、前記金属間化合物の主要構成元素とは異なることを特徴とする請求項19または20に記載の非水二次電池。
  22. 前記保護層の主要構成元素が、Ti、Ni、Zr、WおよびAgより選択される少なくとも1種の元素である請求項21に記載の非水二次電池。
  23. 前記保護層の厚さが0.05〜0.5μmである請求項19〜22のいずれかに記載の非水二次電池。
  24. 前記元素Xが、Cu、Ni、Fe、Mn、Co、Cr、Mo、W、TiおよびZrより選択される少なくとも1種の元素である請求項18〜23のいずれかに記載の非水二次電池。
  25. 前記元素Xが、Cu、NiおよびFeより選択される少なくとも1種の元素である請求項24に記載の非水二次電池。
  26. 前記金属間化合物が、空間群P6/mmcに属するNiAs型の金属間化合物である請求項18〜25のいずれかに記載の非水二次電池。
  27. 前記NiAs型の金属間化合物が、CuSnである請求項26に記載の非水二次電池。
  28. 前記リチウムの吸蔵・脱離が可能な金属間化合物以外の金属間化合物相に由来する回折線の最強ピーク強度をIとしたときに、その強度比I/Iが0.05以下である請求項18〜27のいずれかに記載の非水二次電池。
  29. 前記活物質層の厚みが20μm以下である請求項18〜28のいずれかに記載の非水二次電池。
  30. 前記活物質層の厚みが10μm以下である請求項29に記載の非水二次電池。
  31. 前記集電体が、Cu、Ni、FeおよびTiより選択される少なくとも1種の元素またはそれらの合金よりなる請求項18〜30のいずれかに記載の非水二次電池。
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