JP2004217913A - 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法 - Google Patents

水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004217913A
JP2004217913A JP2003428389A JP2003428389A JP2004217913A JP 2004217913 A JP2004217913 A JP 2004217913A JP 2003428389 A JP2003428389 A JP 2003428389A JP 2003428389 A JP2003428389 A JP 2003428389A JP 2004217913 A JP2004217913 A JP 2004217913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
olefin
based copolymer
ethylene
peroxide
hydroxyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003428389A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashige Watanabe
恭成 渡辺
Hiroshi Okada
博 岡田
Tomoyuki Nakamura
知之 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP2003428389A priority Critical patent/JP2004217913A/ja
Publication of JP2004217913A publication Critical patent/JP2004217913A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】 原料となるエチレン−α−オレフィン系共重合体に対する架橋反応や減成反応を伴わずに、簡便に効率よく製造可能な水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法、並びに塗装性や接着性に優れる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物を提供する。
【解決手段】 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体は、エチレン−α−オレフィン系共重合体を、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の存在下に加熱処理することによって製造される。ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物は、エチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部の割合で混合される。加熱処理する温度は、前記過酸化物の10時間半減期温度〜1分間半減期温度に設定される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、原料となるエチレン−α−オレフィン系共重合体に対する架橋反応や減成反応(分解反応)を伴わずに、簡便に効率よく製造可能な水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法、並びに塗装性や接着性に優れる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物に関する。
エチレン−プロピレン二元共重合体(以下、EPMと略記)やエチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体(以下、EPDMと略記)に代表されるエチレン−α−オレフィン系共重合体は、各種成形性、機械的物性、耐水性、耐候性、耐熱性、耐薬品性等に優れるため、自動車部品、家電製品、事務機器など多くの分野において用いられている。また、エチレン−α−オレフィン系共重合体と、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂とをブレンドした熱可塑性エラストマーは、物性及びリサイクル性に優れることから、自動車用途を中心に近年注目を集めている。
しかし、エチレン−α−オレフィン系共重合体や前記熱可塑性エラストマーは分子内に極性官能基を有していないため、他の物質との親和性に乏しく、塗装性や接着性等が著しく劣るという欠点を有している。
そのため、極性官能基である水酸基をエチレン−α−オレフィン系共重合体の骨格中に導入して前記欠点を補う試み、即ち、エチレン−α−オレフィン系共重合体を水酸基変性する試みが種々検討された。例えば、EPDMに対して、過酸化水素等を用いて二重結合をエポキシ化した後、加水分解する方法が開示された(例えば、特許文献1参照)。また、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸基を有するビニル単量体をジアルキルペルオキシド等のラジカル発生剤の存在下でEPMとポリプロピレンの混合物にグラフト化させる方法が提案された(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−241448号公報(第7頁) 特開平3−258845号公報(第4〜5頁)
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、二段階の工程であることに加えて、EPDMを溶解させるためにトルエン等の有機溶媒を多量に使用する必要があり、煩雑かつ経済的に不利であった。さらに、二重結合を有さないエチレン−α−オレフィン系共重合体には適用できないという本質的な問題点があった。
また、特許文献2に記載の方法は、ジアルキルペルオキシド等のラジカル発生剤により生成されるポリマーラジカル同士が反応して架橋したり、ポリマーラジカルがビニル単量体と反応する前に分解反応を起したりして、樹脂の架橋反応や減成反応を伴うために、樹脂の加工性や物性が損なわれてしまう問題があった。また、ビニル単量体の単独重合が起ったり、水酸基が結合したエステル部分が加水分解等で消失したりするため、水酸基を効率よく導入することが困難であった。
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。
本発明の目的は、原料となるエチレン−α−オレフィン系共重合体に対する架橋反応や減成反応を伴わずに、簡便に効率よく製造可能な水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法、並びに塗装性や接着性に優れる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、エチレン−α−オレフィン系共重合体に特定の過酸化物を混合して加熱処理することにより、効率よく水酸化反応を進行させて水酸基を導入でき、塗装性や接着性に優れている水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、第1の発明は、エチレン−α−オレフィン系共重合体をヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の存在下に加熱処理する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法であって、前記過酸化物をエチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部の割合で混合し、加熱処理する温度を前記過酸化物の10時間半減期温度〜1分間半減期温度とすることを特徴とする水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法である。
第2の発明は、エチレン−α−オレフィン系共重合体をヒドロペルオキシ基を有する過酸化物及び該ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度以下の10時間半減期温度を有するラジカル発生剤の存在下に加熱処理する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法であって、前記過酸化物をエチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部、及び前記ラジカル発生剤を前記過酸化物のヒドロペルオキシ基1モルに対してラジカル発生官能基の基準で1モル以下の割合で混合し、加熱処理する温度を前記ラジカル発生剤の10時間半減期温度〜220℃とすることを特徴とする水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法である。
第3の発明は、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物がt−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−オクチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド又はジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシドであることを特徴とする第1の発明又は第2の発明の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法である。
第4の発明は、混合が混練状態で行われる第1〜3の発明のいずれかの水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法である。
第5の発明は、エチレン−α−オレフィン系共重合体の100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が10〜250である第1〜4の発明のいずれかの水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法である。
第6の発明は、第1〜5の発明のいずれかの水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法により得られる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体であって、水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体1kgあたり0.001〜1モルの水酸基を有し、かつ100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が10〜250である水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体である。
第7の発明は、第6の発明の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体並びに、熱可塑性樹脂、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、難燃化剤及び着色剤からなる群から選択される少なくとも1種を含有する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体組成物である。
以上詳述したように、本発明の方法により、エチレン−α−オレフィン系共重合体の架橋反応や減成反応を抑制しながら、簡便に効率よく水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体を製造することができる。また、本発明の水酸基変性エチレン−α−オレフィン共重合体は、塗装性や接着性に優れている。従って、本発明の産業上の利用価値は極めて大きい。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、エチレン−α−オレフィン系共重合体をヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の存在下に加熱処理する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法である。
本発明において使用されるエチレン−α−オレフィン系共重合体は、エチレンとα−オレフィンとを含む単量体混合物を共重合して得られる共重合体で、エチレン−α−オレフィンの二元共重合体及びエチレン−α−オレフィン−非共役ジエンの三元共重合体が好ましい。
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、2−メチルブテン−1、3−メチルブテン−1、ヘキセン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、3,3−ジメチルブテン−1、ヘプテン−1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリメチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリメチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンテン−1、デセン−1、メチルノネン−1、ジメチルオクテン−1、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、メチルエチルヘプテン−1、ジエチルヘキセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコサン−1等の、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられ、これらは単独又は2種以上の組み合わせで使用される。これらの中で好ましいのは、水素引抜きによって水酸基を効率よく導入できる点からプロピレンである。
また、非共役ジエンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、5−メチル−2,5−ノルボナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、6−メチル−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、2,2'−ジシクロペンテニル、トランス−1,2−ジビニルシクロブタン、2−メチル1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、3,6−ジメチル−1,7−オクタジエン、4,5−ジメチル−1,7−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエン、5−メチル−1,8−ノナジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネンサン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
これら非共役ジエンの中で好ましいのは、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,9−デカジエンであり、特に好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。
このようなエチレン−α−オレフィン系共重合体の中では、水素引抜きによって水酸基を効率よく導入できる点からエチレン−プロピレン共重合体及びエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体が好ましい。
また、エチレン−α−オレフィン系共重合体中の各成分の使用割合は、特に限定されないが、各成分の重量分率(エチレン/α−オレフィン/非共役ジエンの順に表示、単位:重量比)が、0.2〜0.8/0.2〜0.8/0〜0.2であるものは、架橋反応や減成反応が起る割合が小さくなる点から好ましい。特に、非共役ジエンの割合が0.2を超える場合には、エチレン−α−オレフィン系共重合体における活性点が多くなり過ぎて架橋反応等の副反応が起き易くなる。
本発明において使用されるエチレン−α−オレフィン系共重合体の100℃でのムーニー粘度(ML1+4)は、10〜250が好ましく、15〜200がより好ましく、20〜100がさらに好ましく、20〜50が特に好ましい。ムーニー粘度が10未満の場合には、水酸基の導入効率が低下する傾向にあり、一方、250を超える場合には、架橋反応や減成反応が起り易くなる傾向にある。本発明におけるムーニー粘度は、JIS K6300−1に準じて測定した値である。
本発明において使用されるヒドロペルオキシ基を有する過酸化物は化学構造式で表すと分子中にOOH基を有する過酸化物であり、例えば、過酸化水素;メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、メチルシクロヘキサノンペルオキシド等のケトンペルオキシド;t−ブチルヒドロペルオキシド(167℃、261℃、)、t−アミルヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−オクチルヒドロペルオキシド(153℃、247℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロペルオキシヘキサン、クメンヒドロペルオキシド(158℃、254℃)、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド(145℃、233℃)、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド、パラメンタンヒドロペルオキシド(128℃、200℃)、ピナンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド;過安息香酸、メタクロロ過安息香酸等の有機過酸等が挙げられる。上記()内の温度は、前者が10時間半減期温度で、後者が1分間半減期温度である。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
これらの中で、ヒドロペルオキシドが好ましく、特にt−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−オクチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシドは、エチレン−α−オレフィン系共重合体に対して溶融又は溶解し易く、水酸基の導入効率が高くなる点で好ましい。
上述のヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の使用量は、エチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の使用量が0.1重量部未満の場合には、水酸基の導入量が少なくなるため、エチレン−α−オレフィン系共重合体の改質効果が不十分となる。一方、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の使用量が20重量部を超える場合には、エチレン−α−オレフィン系共重合体の架橋反応や減成反応が起こりやすくなる傾向にある。
上述のヒドロペルオキシ基を有する過酸化物は、純品形態の他にトルエン、クメン、水等の溶媒や、シリカ等の不活性固体で希釈した状態で使用することができる。
本発明において、上述のヒドロペルオキシ基を有する過酸化物と、そのヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度以下の10時間半減期温度を有するラジカル発生剤とを併用することにより、加熱処理温度を低くできる利点がある。ラジカル発生剤の10時間半減期温度がヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度を超える場合、ラジカル発生剤により生成されるポリマーラジカルによって架橋反応、減成反応等の副反応が生成する。このラジカル発生剤としては、好ましくは1分間半減期温度が195℃以下、より好ましくは90〜190℃である。1分間半減期温度とは、1分間でラジカル発生剤の初期濃度が半分の濃度になる温度であり、ベンゼン等の希薄溶液中で求めることができる。
1分間半減期温度が195℃以下のラジカル発生剤の具体例としては、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド(124℃、186℃)、ジ−t−アミルペルオキシド、ジ−t−ヘキシルペルオキシド(116℃、177℃)、t−ブチルクミルペルオキシド(120℃、173℃)、t−アミルクミルペルオキシド、t−ヘキシルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド(116℃、175℃)、α,α'−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン(119℃、175℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(118℃、180℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(128℃、194℃)等のジアルキルペルオキシド;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート(105℃、173℃)、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン(103℃、160℃)、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン(91℃、154℃)、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン(87℃、149℃)、1,1−ビス(t-ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(90℃、149℃)、1,1−ビス(t-ヘキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(87℃、147℃)、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン(83℃、142℃)、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン(95℃、154℃)等のペルオキシケタール;t-ブチルペルオキシベンゾエート(104℃、167℃)、t−アミルペルオキシベンゾエート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート(99℃、160℃)、t−ブチルペルオキシアセテート(102℃、160℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン(100℃、158℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m-トリルペルオキシ)ヘキサン(99℃、156℃)、t−ブチルペルオキシラウレート(98℃、159℃)、t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート(97℃、166℃)、t−ブチルペルオキシマレイックアシッド(96℃、168℃)、t−ブチルペルオキシイソブチレート(77℃、136℃)、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(72℃、134℃)、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(70℃、133℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(65℃、124℃)、t−ブチルペルオキシピバレート(55℃、110℃)、t−ヘキシルペルオキシピバレート(53℃、109℃)、t−ブチルペルオキシネオデカノエート(46℃、104℃)、t−ヘキシルペルオキシネオデカノエート(45℃、101℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシネオデカノエート(41℃、92℃)、クミルペルオキシネオデカノエート(37℃、94℃)等のペルオキシエステル;t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(99℃、161℃)、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(99℃、159℃)、t−アミルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(95℃、155℃)等のペルオキシモノカーボネート;ベンゾイルペルオキシド(74℃、130℃)、4−メチルベンゾイルペルオキシド(71℃、128℃)、ラウロイルペルオキシド(62℃、116℃)、3,3,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド(59℃、113℃)等のジアシルペルオキシド;ビス(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート(44℃、91℃)、ビス(2−エトキシエチル)ペルオキシジカーボネート(43℃、92℃)、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート(41℃、92℃)、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルペルオキシジカーボネート(41℃、92℃)、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート(41℃、88℃)等のペルオキシジカーボネート;2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)(64℃)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(52℃)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)(40℃)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサンカーボニトリル)(88℃)、2−(t−ブチルアゾ)−2−メチルブタンニトリル(82℃)等のアゾ化合物が挙げられる。上記()内の温度は、前者が10時間半減期温度で、後者が1分間半減期温度である。但し、アゾ化合物についての()内の温度は、10時間半減期温度である。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
これらラジカル発生剤のうち、有機過酸化物が好ましく、特にラジカル発生効率(ラジカル中の有効に作用するラジカルの割合)が高くかつ水素引抜き能の高いジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、α,α'−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t-ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、ベンゾイルペルオキシド、4−メチルベンゾイルペルオキシド、ビス(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネートが好ましい。
上述のラジカル発生剤の使用量は、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物のヒドロペルオキシ基1モルに対してラジカル発生官能基の基準で1モル以下であり、好ましくは0.8モル以下である。1モルを超えると、ラジカル発生剤により形成されるポリマーラジカルによって、エチレン−α−オレフィン系共重合体の架橋反応や減成反応が起りやすくなる傾向にある。なお、ここでラジカル発生官能基とは、ラジカル発生剤が有機過酸化物の場合にはペルオキシ結合を示し、またアゾ化合物の場合にはアゾ結合を示す。
本発明において各成分を混合する方法は、特に限定されず、公知の全ての方法が含まれる。その具体例としては、例えば、ヘンシェルミキサーのような物理的に混合する装置を使用する手段や、溶媒、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン等の飽和脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロメタン、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素を使用して溶液状態にする手段や、ロール、ニーダー、ニーダールーダー、バンバリーミキサー、押出機等を用いて混練する手段が挙げられる。ヘンシェルミキサーのような物理的に混合する装置を使用する手段は、各成分全体を十分に混合できず、均一混合性が悪いため、混練する手段を採用することが望ましい。
これらの中では、経済性、均一混合性、及び溶媒への水酸基導入反応等の溶媒が関与する副反応を回避できる点から、混練して混合物を調製する方法が好ましい。
加熱処理する方法は特に限定されないが、例えば、溶融混練装置や加熱プレスを利用して行われる。溶融混練装置の場合には、一軸あるいは二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ニーダールーダー、ロール等の混練する手段と加熱手段とを組み合わせた装置が挙げられる。なお、その際、加熱する時期としては混合と加熱処理を同時に行なう場合や、混練後に加熱処理する場合等、適宜行うことが可能である。
加熱処理する温度は、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物のみを使用する場合には、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度〜1分間半減期温度であり、好ましくは、140〜250℃である。10時間半減期温度とは、10時間で過酸化物やラジカル発生剤の初期濃度が半分の濃度になる温度であり、ベンゼン等の希薄溶液中で求めることができる。加熱温度が10時間半減期温度より低いときには、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の分解速度が遅いため、水酸基の導入効率が低くなる傾向にあり、一方、加熱温度が1分間半減期温度より高いときエチレン−α−オレフィン系共重合体が分解する場合がある。
また、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物とヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度以下の10時間半減期温度を有するラジカル発生剤を併用する場合の加熱処理する温度は、ラジカル発生剤の10時間半減期温度〜220℃であり、好ましくは50〜200℃である。加熱温度が10時間半減期温度より低いときにはラジカル発生剤のラジカル発生速度が遅いため、水酸基の導入効率が低くなる傾向にあり、また、220℃より高い場合もラジカル発生剤が急激に分解するため水酸基の導入効率が低くなる傾向にある。
本発明において、用途に応じて所望の性能を付与させるため、本発明の目的を損なわない範囲で、熱可塑性樹脂、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、難燃化剤及び着色剤からなる群から選択される少なくとも1種を添加して水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体組成物を製造することができる。その添加量は、水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体組成物中に通常、80重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられる。充填剤としては、珪藻土、ケイ石粉末等の天然ケイ酸;無水ケイ酸、含水ケイ酸等の合成ケイ酸(ホワイトカーボン又はシリカ);タルク、ハードクレー、ソフトクレー、焼成クレー、ろう石クレー、セリサイト等の天然ケイ酸塩;重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ジブサイド、バイヤライト、ベーマイト、ジアスボア等の各種金属塩;極微細活性化炭酸カルシウム、カーボンブラック等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス−(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2'−チオビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3'−ビス−(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、2,4−ビス(オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、d−α−トコフェロール(α−ビタミンE)等のフェノール系酸化防止剤;フェニルβ−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、フェノチアジン等のアミン系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤;トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
光安定剤としては、フェニルサリチラート、p−オクチルフェニルサリチラート等のサリチル酸系安定剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系安定剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−n−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系安定剤;レゾルシノールモノベンゾアート等が挙げられる。
可塑剤としては、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル等のフタル酸エステル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪族ニ塩基酸エステル、リン酸トリブチル等のリン酸エステル、パラフィン系オイル、芳香族系オイル、ナフテン系オイル等のプロセスオイル等が挙げられる。
滑剤としては、流動パラフィン等の炭化水素系、ステアリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド系、ステアリン酸ブチル等のエステル系、ステアリルアルコール等のアルコール系等の化合物又は混合物、金属石鹸等を挙げることができる。
着色剤としては、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料等が挙げられる。
難燃剤としては、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルオキサイド等のハロゲン系難燃剤及びそれらと三酸化アンチモンの併用;トリスクロロエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート等のリン酸エステル系難燃剤;水酸化マグネシウム等の無機系難燃剤等が挙げられる。
本発明の製造方法で得られる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体において、導入される水酸基の量は、水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体1kgあたり、0.001〜1モルが好ましく、0.005〜1モルがより好ましく、0.01〜0.5が特に好ましい。また、粘度は、100℃でのムーニー粘度(ML1+4)で10〜250が好ましく、15〜200がより好ましく、20〜100がさらに好ましく、20〜50が特に好ましい。
この水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体は、そのまま使用してもよいが、用途や目的とする物性に応じて、架橋反応させたり、異種のポリマーと混合させたり、混合しながら架橋させて使用される。例えば、ポリプロピレンやポリエチレンのようなポリオレフィンと混合又は混合しながら架橋することにより、自動車部品や電気部品等に利用できる。
(作用)
本発明において、エチレン−α−オレフィン系共重合体に水酸基が導入されるメカニズムは以下のように推定される。ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物は、加熱によりその一部がラジカル分解して、水素引抜き活性な酸素中心ラジカルを発生する。それらは、エチレン−α−オレフィン系共重合体から水素を引抜き、エチレン−α−オレフィン系共重合体のラジカルが生成する。エチレン−α−オレフィン系共重合体のラジカルがヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の過酸化結合を攻撃することにより、すなわち誘発分解を起こすことにより、エチレン−α−オレフィン系共重合体に水酸基が導入される。つまり、ラジカル反応により、エチレン−α−オレフィン系共重合体の水素原子がヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の水酸基で置換されると考えられる。誘発分解の際には、水素引抜き活性なラジカルの発生を伴うために、連鎖的に反応が進行すると考えられる。
1分間半減期温度が195℃以下のラジカル発生剤を併用することにより、連鎖開始反応の温度を下げることができるので、より低い温度で水酸基を導入したい場合はそのような併用が好ましい。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 実施形態の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法は、水素引抜き活性の高いヒドロペルオキシ基を有する過酸化物をエチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部用い、該過酸化物の10時間半減期温度〜1分間半減期温度でエチレン−α−オレフィン系共重合体を加熱処理するものである。このため、エチレン−α−オレフィン系共重合体に対する架橋反応や減成反応を伴わずに、簡便にかつ効率よくエチレン−α−オレフィン系共重合体に水酸基を導入することができる。
・ ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物に、該ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度以下の10時間半減期温度を有するラジカル発生剤を組合せることにより、水酸基を導入するための加熱処理温度を低くすることができる。
・ 原料の混合を溶融混練装置を用いた混練手段で行なうことにより、副反応を回避し、均一混合性を向上させることができる。
・ 原料のエチレン−α−オレフィン系共重合体の100℃でのムーニー粘度(ML1+4)を10〜250に設定することにより、得られる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体のムーニー粘度を同じ範囲に維持することができる。
・ 製造される水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体は、その1kgあたり0.001〜1モルの水酸基を含有することができる。従って、その水酸基に基づいてエチレン−α−オレフィン系共重合体表面の塗装性や接着性を改善することができる。
・ 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体に、熱可塑性樹脂、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、難燃化剤及び着色剤からなる群から選択される少なくとも1種を含有させることにより、目的に応じた変性を行なうことができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、各例中の部、%は特に断らない限り重量部及び重量%を示す。また、各例中の略号は以下の化合物を示す。
TBHP:t−ブチルヒドロペルオキシド(日本油脂(株)製、商品名:パーブチルH−69、純度:69%、10時間半減期温度:167℃、1分間半減期温度:261℃)
CHP:クメンヒドロペルオキシド(日本油脂(株)製、商品名:パークミルH−80、純度:80%、10時間半減期温度:158℃、1分間半減期温度:254℃)
パーヘキサ3M:1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサ3M、純度:90%、10時間半減期温度:90℃、1分間半減期温度:149℃)
EPM:エチレン−プロピレン共重合体(JSR(株)製、商品名:JSR EP11、ムーニー粘度ML1+4(100℃):40)
EPDM:エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR(株)製、商品名:JSR EP21、ムーニー粘度ML1+4(100℃):38)
PP:ポリプロピレン(出光石油化学(株)製、商品名:J−5066HP)
(水酸基導入量の測定方法)
加熱フラスコにキシレン20cc、加熱処理したポリマーサンプル0.5g、無水酢酸0.4g、ジメチルアミノピリジン0.2gを入れた後、攪拌下、約30分間、加熱還流させて、サンプルの溶解及びアセチル化処理をした。
次に、キシレン溶液を多量のメタノールに入れてポリマーを再沈殿させた。再沈殿したポリマーを再び熱キシレンに溶解後、メタノールに投じて再沈殿させた。再沈殿ポリマーを乾燥した後、フィルム化して、赤外吸収スペクトル(IR)を測定した。水酸基がエステル化されたことに由来する1740cm-1のシグナルを定量することにより、ポリマーへの水酸基導入量を求めた。
実施例1
ロール混練機を用いてEPM100部にTBHP2.6部を添加し、これを混練した。得られた組成物をプレス機を用いて、200℃、30分間加熱処理した。次に、加熱処理物について、100℃でムーニー粘度を測定した。また加熱処理物の一部を採取して、水酸基導入量を求めた。結果を表1に示す。
実施例2〜4
実施例1において過酸化物の種類と添加量を表1の通りに代えた他は、実施例1に準じて実施した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1においてTBHPを添加しない他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1においてTBHPの代りに3M1.7部を使用した他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示す。
Figure 2004217913
(注)表中、添加量はEPM100重量部に対する重量部を示す。
なお、ムーニー粘度の測定不可は、加熱処理物が架橋物となりムーニー粘度が測定できなかったことを示す。
表1の結果より、ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物以外の過酸化物を使用した場合(比較例2)は、架橋反応が著しく進行した。一方、本発明のヒドロペルオキシ基を有する特定の過酸化物を使した場合(実施例1〜4)は、過酸化物を添加しない場合(比較例1)とムーニー粘度の値がほとんど変わらず、水酸基が効果的に導入されているこがわかった。すなわち、架橋反応や減成反応がほとんど起こることなく水酸基が導入できることがわかった。
実施例5
ロール混練機を用いてEPDM100部にTBHP2.6部と3M1.7部を添加し、これを混練した。得られた組成物をプレス機を用いて、140℃、30分間加熱処理した。次に、加熱処理物について、100℃でムーニー粘度を測定した。また、加熱処理物の一部を採取して、水酸基導入量を求めた。結果を表2に示す。
実施例6〜8
実施例5において過酸化物の添加量又は過酸化物の種類と添加量を表2の通りに代えた他は、実施例5に準じて実施した。結果を表2に示す。
比較例3
実施例5においてTBHP及び3Mを添加しない他は実施例5に準じて実施した。結果を表2に示す。
比較例4
実施例5においてTBHPと3Mの添加量を表2の通りに代えた他は実施例5に準じて実施した。結果を表2に示す。
Figure 2004217913
(注)表中、添加量はEPDM100重量部に対する重量部を示す。
なお、添加モル比はペルオキシ結合のモル比を示し、ムーニー粘度の測定不可は加熱処理物が架橋物となり、ムーニー粘度が測定できなかったことを示す。
表2の結果より、本発明のヒドロペルオキシ基を有する過酸化物と1分間半減期温度が195℃以下のラジカル発生剤を特定範囲のモル比で使用することにより(実施例5〜8)、過酸化物を添加しない場合(比較例3)とムーニー粘度の値がほとんど変わらず、水酸基が効果的に導入されていることがわかった。すなわち、架橋反応や減成反応がほとんど起こることなく水酸基が導入できることがわかった。
1分間半減期温度が195℃以下のラジカル発生剤の添加量がヒドロペルオキシ基を有する過酸化物のヒドロペルオキシ基1モルに対してラジカル発生官能基の基準で1モルを超える場合には、架橋反応が著しく進行した(比較例4)。
実施例9
PP50部、実施例1で得られた水酸基変性EPM(EPM−1)50部、イルガノックス1010(酸化防止剤)0.1部をバンバリーミキサーを用いて、回転数100rpm、170℃の条件で10分間混練した。混練物を180℃でプレス成形して平板状の試験片を得た。試験片の表面をトリクロロエタンで払拭後、二液型ウレタン塗料(日本油脂BASFコーティングス(株)製、商品名:ハイウタンNo.5000)を膜厚が60μm程度になるように塗装して、120℃×20分間の条件で焼き付けて乾燥させた。さらに、室温で一昼夜放置した後、形成した塗膜に縦1mm、横1mmの碁盤目を100個刻み、セロハンテープを粘着させた後、セロハンテープを引き剥がした結果、碁盤目塗膜の剥離は認られなかった。
比較例5
実施例9において、EPM−1の代りに未変性のEPMを使用した他は、実施例9に準じて実施した結果、全ての碁盤目塗膜が剥離した。
実施例10
実施例9において水酸基変性EPMの代りに実施例5で得られた水酸基変性EPDM(EPDM−5)を用いた他は実施例9に準じて実施した結果、碁盤目塗膜の剥離は認められなった。
比較例6
実施例10において、EPDM−5の代りに未変性のEPDMを使用した他は、実施例10に準じて実施した結果、全ての碁盤目塗膜が剥離した。実施例9と比較例5の結果の比較より、本発明の水酸基変性EPMを含有するポリプロピレン系樹脂成物は、良好な塗膜密着性を示すことがわかった。実施例10と比較例6の結果の比較より、本発明の水酸基変性EPDMを含有するポリプロピレン系樹脂組成物は、良好な塗膜密着性を示すことがわかった。
実施例11
ロール混練機を用いてEPDM100部にCHP3.8部を添加・混練した後、バンバリーミキサーを用いて、温度180℃、回転数100rpmの条件で10分間溶融混練した。混練物の100℃のムーニー粘度(ML1+4)は38であり,水酸基導入量は0.022mol/kgであった。
次に、得られた水酸基変性EPDM(EPDM−11)について、120×120×0.8mmの金型を使用し、厚さ0.1mmのアルミ箔(日本テストパネル社製)で挟んで200℃、35MPaの条件で圧着させた。そして、試験片を25mm幅に切断し、剥離速度50mm/分の条件でT型剥離試験を行い、接着強度を測定した結果、3.1kg/cmであった。
比較例7
実施例11においてEPDM−11の代わりに未変性のEPDMを使用した他は、実施例11に準じて接着強度を測定した結果、0.6kg/cmであった。
実施例11と比較例7の結果の比較より、本発明の水酸基変性EPDMは良好な接着性を示すことがわかった。
なお、前記実施形態を、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 10時間半減期温度及び1分間半減期温度の異なる2種以上のヒドロペルオキシ基を有する過酸化物を組合せて使用し、水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の水酸基含有量を調整するように構成することができる。
・ 加熱処理時に、紫外線等の活性エネルギー線を照射して水酸基変性を促進させることも可能である。この場合、光重合開始剤を添加してもよい。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記ラジカル発生剤は、1分間半減期温度が195℃以下のものである請求項2〜5のいずれか1項に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。この製造方法によれば、前記本発明の効果に加え、加熱処理温度をより低くすることができる。
・ 前記エチレン−α−オレフィン系共重合体は、エチレン−α−オレフィンの二元共重合体又はエチレン−α−オレフィン−非共役ジエンの三元共重合体である請求項1〜5のいずれか1項に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。係る製造方法によれば、これらの共重合体に対し水素引抜きによって水酸基を効率よく導入することができる。
・ エチレン−α−オレフィン系共重合体をヒドロペルオキシ基を有する過酸化物及び1分間半減期温度が195℃以下のラジカル発生剤の存在下に加熱処理する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法であって、前記過酸化物をエチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部、及び前記ラジカル発生剤を前記過酸化物のヒドロペルオキシ基1モルに対してラジカル発生官能基の基準で1モル以下の割合で混合し、加熱処理する温度を前記ラジカル発生剤の10時間半減期温度〜220℃とすることを特徴とする水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。この製造方法によれば、前記本発明の効果に加え、加熱処理温度をより低くすることができる。

Claims (7)

  1. エチレン−α−オレフィン系共重合体をヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の存在下に加熱処理する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法であって、前記過酸化物をエチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部の割合で混合し、加熱処理する温度を前記過酸化物の10時間半減期温度〜1分間半減期温度とすることを特徴とする水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。
  2. エチレン−α−オレフィン系共重合体をヒドロペルオキシ基を有する過酸化物及び該ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物の10時間半減期温度以下の10時間半減期温度を有するラジカル発生剤の存在下に加熱処理する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法であって、前記過酸化物をエチレン−α−オレフィン系共重合体100重量部に対して0.1〜20重量部、及び前記ラジカル発生剤を前記過酸化物のヒドロペルオキシ基1モルに対してラジカル発生官能基の基準で1モル以下の割合で混合し、加熱処理する温度を前記ラジカル発生剤の10時間半減期温度〜220℃とすることを特徴とする水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。
  3. ヒドロペルオキシ基を有する過酸化物がt−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−オクチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド又はジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。
  4. 混合が混練状態で行われる請求項1〜3のいずれか1項に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。
  5. エチレン−α−オレフィン系共重合体の100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が10〜250である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法により得られる水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体であって、水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体1kgあたり0.001〜1モルの水酸基を有し、かつ100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が10〜250である水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体。
  7. 請求項6に記載の水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体並びに、熱可塑性樹脂、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、難燃化剤及び着色剤からなる群から選択される少なくとも1種を含有する水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体組成物。
JP2003428389A 2002-12-27 2003-12-24 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法 Pending JP2004217913A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003428389A JP2004217913A (ja) 2002-12-27 2003-12-24 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002379025 2002-12-27
JP2003428389A JP2004217913A (ja) 2002-12-27 2003-12-24 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004217913A true JP2004217913A (ja) 2004-08-05

Family

ID=32911226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003428389A Pending JP2004217913A (ja) 2002-12-27 2003-12-24 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004217913A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022234A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Nof Corp 酸変性エチレン−α−オレフィン系共重合体
JP2006022237A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Nof Corp ゴム組成物および架橋物
US7504709B2 (en) * 2004-11-05 2009-03-17 Seiko Epson Corporation Electronic device, method of manufacturing an electronic device, and electronic apparatus
JP2015108128A (ja) * 2013-10-25 2015-06-11 三洋化成工業株式会社 変性ポリオレフィンの製造法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5989393A (ja) * 1982-09-23 1984-05-23 シエブロン・リサ−チ・コンパニ− 分散剤および粘度指数向上剤としてのハイドロパ−オキサイド化されたエチレンコポリマ−およびタ−ポリマ−を含有する潤滑油
JPS59184205A (ja) * 1983-03-28 1984-10-19 シエブロン・リサ−チ・コンパニ− オレフインポリマ−酸化減成法
JPS63265925A (ja) * 1987-04-07 1988-11-02 ビーピー ケミカルズ リミテッド プロピレンホモポリマー又は共重合体のペレットの製造方法
JP2000191725A (ja) * 1998-12-22 2000-07-11 Enichem Spa エチレンのコポリマ―及びタ―ポリマ―の分子量減少方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5989393A (ja) * 1982-09-23 1984-05-23 シエブロン・リサ−チ・コンパニ− 分散剤および粘度指数向上剤としてのハイドロパ−オキサイド化されたエチレンコポリマ−およびタ−ポリマ−を含有する潤滑油
JPS59184205A (ja) * 1983-03-28 1984-10-19 シエブロン・リサ−チ・コンパニ− オレフインポリマ−酸化減成法
JPS63265925A (ja) * 1987-04-07 1988-11-02 ビーピー ケミカルズ リミテッド プロピレンホモポリマー又は共重合体のペレットの製造方法
JP2000191725A (ja) * 1998-12-22 2000-07-11 Enichem Spa エチレンのコポリマ―及びタ―ポリマ―の分子量減少方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022234A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Nof Corp 酸変性エチレン−α−オレフィン系共重合体
JP2006022237A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Nof Corp ゴム組成物および架橋物
US7504709B2 (en) * 2004-11-05 2009-03-17 Seiko Epson Corporation Electronic device, method of manufacturing an electronic device, and electronic apparatus
JP2015108128A (ja) * 2013-10-25 2015-06-11 三洋化成工業株式会社 変性ポリオレフィンの製造法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6470402B2 (ja) 樹脂組成物、及びこれを用いた合成木材
US20070004861A1 (en) High melt strength polypropylene resins and method for making same
JP3694789B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物および成形品
JP3322066B2 (ja) 射出融着性に優れた熱可塑性エラストマー組成物
JP2010215684A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法、熱可塑性エラストマー組成物、発泡体及び積層シート
JP2006282827A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、これを用いた複合部材及びウェザストリップ
JP2004217753A (ja) 変性ポリプロピレン樹脂
JP5154748B2 (ja) 連続有機過酸化物架橋ゴム成形体への加工法およびその架橋ゴム成形体
JP2004217913A (ja) 水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体及びその組成物並びに水酸基変性エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法
JP2004217754A (ja) 変性ポリプロピレン樹脂
JP2008156408A (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマーの製造方法
JP2003171511A (ja) 熱融着用熱可塑性エラストマー組成物および成形品
JP2000143896A (ja) 官能化エラストマー組成物の製造方法
EP1577325B1 (en) Method for producing hydroxyl-modified ethylene-alpha-olefin copolymer
JP2006291166A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法、および発泡された熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
JP4461879B2 (ja) エンジニアリングプラスチック組成物
JP2003213049A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2006083322A (ja) 架橋熱可塑性難燃樹脂組成物、その製造方法及びその成形体
JP2970934B2 (ja) 変性スチレン・オレフィンブロック共重合体の製造方法
JP2006022234A (ja) 酸変性エチレン−α−オレフィン系共重合体
JP2004043770A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH08199010A (ja) オレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー
JP4645072B2 (ja) エンプラ系熱可塑性エラストマー組成物
WO2023013773A1 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびこれからなる成形体
JP2022027528A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061127

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090617

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090623

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090807

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100921

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02