JP2003213049A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JP2003213049A JP2002009886A JP2002009886A JP2003213049A JP 2003213049 A JP2003213049 A JP 2003213049A JP 2002009886 A JP2002009886 A JP 2002009886A JP 2002009886 A JP2002009886 A JP 2002009886A JP 2003213049 A JP2003213049 A JP 2003213049A
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thermoplastic elastomer
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olefin
elastomer composition
component
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Kazuyoshi Fuse
一芳 布施
Takeshi Tominaga
武史 富永
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系樹脂とオレフィン系ゴムと有機
過酸化物とを含有する樹脂組成物を動的熱処理して得ら
れる熱可塑性エラストマー組成物であって、成形体外観
および圧縮永久歪みに優れる熱可塑性エラストマー組成
物を提供すること。 【解決手段】 下記成分(a)〜(c)を含有する樹脂
組成物を動的熱処理して得られる熱可塑性エラストマー
組成物。 (a)オレフィン系樹脂 (b)オレフィン系ゴム (c)特定の構造を有する環状有機過酸化物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マー組成物に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、成形体外観および圧縮永久歪みに優れる熱可塑性エ
ラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂とオレフィン系ゴムと
有機過酸化物とからなる樹脂組成物を動的熱処理して得
られる熱可塑性エラストマー組成物は、加硫ゴム、塩化
ビニル代替用途として、自動車部品、各種工業部品、各
種土木建築材料、医療関連部品、ハウジング、OA部
品、雑貨などの分野に広く用いられており、例えば、特
開平7−76642号公報には、ハイドロパーオキサイ
ドなどの鎖状有機過酸化物、エチレン−プロピレン共重
合体ゴムおよびポリプロピレンを含有する樹脂組成物を
動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の熱可塑性エラストマー組成物は、成形体外観および
圧縮永久歪みにおいて十分満足いくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、
オレフィン系樹脂とオレフィン系ゴムと有機過酸化物と
を含有する樹脂組成物を動的熱処理して得られる熱可塑
性エラストマー組成物であって、成形体外観および圧縮
永久歪みに優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記成分(a)〜(c)を含有する樹脂組成物を動的熱処
理して得られる熱可塑性エラストマー組成物に係るもの
である。 (a)オレフィン系樹脂 (b)オレフィン系ゴム (c)下記式(I)で示される環状有機過酸化物 (ここで、R1〜R6は独立に、炭素数1〜12のアルキ
ル基、フェニル基またはアルキル置換フェニル基を表
す。)
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるオレフィン系
樹脂とは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテン、1−デセンなどの炭素原子数2〜10のオ
レフィン1種または2種以上から誘導される繰り返し単
位を50重量%以上含有する重合体であって、JIS
K−7121(1987)に従って測定した示差走査熱
量測定曲線において、90〜170℃の範囲に融解ピー
クが存在し、さらに、JIS K−7122(198
7)に従って求めた該融解ピークの転移熱量が20〜1
30J/gである重合体である。オレフィン系樹脂は、
オレフィン以外の単量体から誘導される繰り返し単位を
含有していてもよく、オレフィン以外の単量体として
は、たとえば、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン
−2−ノルボルネン,1,4−ヘキサジエン、1,5−
ジシクロオクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジ
エン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの炭素原子数
5〜15の非共役ジエン;1,3−ブタジエン、2−メ
チル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどの炭素数4
〜8の共役ジエン;酢酸ビニルなどのビニルエステル化
合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルな
どの不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリ
ル酸などの不飽和カルボン酸があげられ、これらは、1
種または2種以上使用される。
【0006】オレフィン系樹脂としては、たとえば、エ
チレン単独重合体、プロピレン単独重合体、1−ブテン
単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合
体、エチレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−1
−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合
体、プロピレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン
−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−
オクテン共重合体があげられ、これらは、1種または2
種以上組み合わせて使用される。また、これらは公知の
方法で製造することができる。
【0007】オレフィン系樹脂の中では、耐熱性の観点
から、プロピレンから誘導される繰り返し単位の含有量
が80重量%以上であるプロピレン重合体が好ましい。
該重合体のプロピレンから誘導される繰り返し単位の含
有量は、より好ましくは85重量%以上であり、更に好
ましくは90重量%以上である。
【0008】オレフィン系樹脂のメルトフローレート
(MFR)としては、流動性の観点から、0.1g/1
0分以上が好ましく、0.5g/10分以上がより好ま
しい。また、成形体の強度の観点から、200g/10
分以下であることが好ましく、50g/10分以下であ
ることがより好ましい。ここで、オレフィン系樹脂のメ
ルトフローレート(MFR)は、JIS K−7210
(1999)に従って、温度230℃、荷重21.18
Nで測定される。
【0009】本発明に用いられるオレフィン系ゴムと
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オ
クテン、1−デセンなどの炭素原子数2〜10のオレフ
ィン1種または2種以上から誘導される繰り返し単位を
50重量%以上含有する重合体であって、JIS K−
7121(1987)に従って測定した示差走査熱量測
定曲線において、90〜170℃の範囲に融解ピークが
存在しない重合体である。オレフィン系ゴムは、オレフ
ィン以外の単量体から誘導される繰り返し単位を含有し
ていてもよく、オレフィン以外の単量体としては、たと
えば、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン,1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロ
オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5
−ビニル−2−ノルボルネンなどの炭素原子数5〜15
の非共役ジエン;1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエンなどの炭素数4〜8の共
役ジエン;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物;ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不
飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸などの不飽和カルボン酸などがあげられ、こ
れらは、1種または2種以上が用いられる。
【0010】オレフィン系ゴムとしては、たとえば、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共
重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−
1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブ
テン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共
重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合
体、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノル
ボルネン共重合体があげられ、これらは1種または2種
以上組み合わせて使用される。また、これらは公知の方
法で製造することができる。
【0011】オレフィン系ゴムの中では、成形体の的強
度の観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体、エ
チレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムが
好ましく、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共
重合体ゴムがより好ましい。ここで、α−オレフィンと
しては、入手容易性の観点から、プロピレン、1−ブテ
ンが好ましく、プロピレンがより好ましい。
【0012】オレフィン系ゴムにおいて、エチレン単位
の含有量とα−オレフィン単位の含有量の重量比率(エ
チレン単位の含有量/α−オレフィン単位の含有量)
は、柔軟性の観点から、好ましくは90/10〜30/
70であり、より好ましくは85/15〜45/55で
ある。
【0013】オレフィン系ゴムのヨウ素価は、成形体の
強度の観点から、好ましくは5以上であり、流動性の観
点から好ましくは40以下である。
【0014】オレフィン系ゴムとしては、伸展油を添加
した油展ゴムを用いても良い。油展ゴムを用いる場合の
伸展油の含有量は、オレフィン系ゴム100重量部あた
り通常20〜200重量部である。
【0015】オレフィン系ゴムの100℃のムーニー粘
度(ML1+4100℃)は、流動性の観点から、好まし
くは350以下であり、より好ましくは300以下であ
る。また、成形体の強度の観点から、好ましくは10以
上であり、より好ましくは30以上である。ここで、オ
レフィン系ゴムの100℃のムーニー粘度(ML1+4
00℃)は、ASTM D−927−57Tに従って測
定される。
【0016】オレフィン系樹脂の配合量は、オレフィン
系樹脂とオレフィン系ゴムの合計量100重量%に対
し、流動性の観点から、好ましくは5重量%以上であ
り、より好ましくは7重量%以上であり、さらに好まし
くは10重量%以上であり、柔軟性の観点から、好まし
くは90重量%以下であり、より好ましくは70重量%
以下であり、さらに好ましくは50重量%以下である。
オレフィン系ゴムとして油展ゴムを使用した場合は、伸
展油を含んだオレフィン系ゴム量をオレフィン系ゴムの
配合量とする。
【0017】本発明に用いられる環状有機過酸化物は、
式(I)で示される環状有機過酸化物であり、ここでR
1〜R6は、独立に、炭素数1〜12のアルキル基、フェ
ニル基またはアルキル置換フェニル基を表す。該環状有
機過酸化物としては、R1〜R6が独立に、炭素数1〜1
2のアルキル基である環状有機過酸化物が好ましく、R
1〜R3が同一構造を有するアルキル基であり、R4〜R6
が同一構造を有するアルキル基である環状有機過酸化物
がより好ましく、R1〜R3がメチル基、R4〜R6がエチ
ル基である環状有機過酸化物が更に好ましい。
【0018】環状有機過酸化物の配合量は、オレフィン
系樹脂とオレフィン系ゴムの合計量100重量部に対
し、成形体の強度の観点から、好ましくは0.001重
量部以上であり、より好ましくは0.005重量部以上
であり、更に好ましくは0.01重量部以上であり、流
動性の観点から、好ましくは10重量部以下であり、よ
り好ましくは5重量部以下であり、更に好ましくは3重
量部以下である。
【0019】また、必要に応じて、式(I)で示される
環状有機過酸化物とオレフィン系樹脂とオレフィン系ゴ
ムとを含有する樹脂組成物に、式(I)で示される環状
有機過酸化物以外の有機過酸化物を配合してもよい。式
(I)で示される環状有機過酸化物以外の有機過酸化物
としては、たとえば、ジクミルペルオキシド、ジ−t−
ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−
(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,
4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾ
イルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシ
ド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブ
チルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイ
ソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラ
ウロイルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド
などがあげられ、これらを1種または2種以上組み合わ
せて用いられる。これらの中でも、取り扱いの容易性の
観点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチル
ペルオキシ)ヘキサンが好ましい。
【0020】式(I)で示される環状有機過酸化物以外
の有機過酸化物の配合量は、オレフィン系樹脂とオレフ
ィン系ゴムの合計量100重量部に対し、成形体の強度
の観点から、好ましくは0.001重量部以上であり、
より好ましくは0.005重量部以上であり、更に好ま
しくは0.01重量部以上であり、流動性の観点から、
好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは3重量
部以下であり、更に好ましくは1重量部以下である。
【0021】また、必要に応じて、式(I)で示される
環状有機過酸化物とオレフィン系樹脂とオレフィン系ゴ
ムとを含有する樹脂組成物に、架橋助剤を配合してもよ
い。該架橋助剤としてはN,N’−m−フェニレンビス
マレイミド、トルイレンビスマレイミド、p−キノンジ
オキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアジン、トリ
メチロールプロパン、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、アリルメタクリレート等があげられ、これらの中
でも、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トリ
メチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
【0022】本発明の熱可塑性エラストマー組成物が得
られる動的熱処理とは、式(I)で示される環状有機過
酸化物とオレフィン系樹脂とオレフィン系ゴムとを含有
する樹脂組成物を溶融混練することをいう。動的熱処理
装置としては開放型のミキシングロール、非開放型のバ
ンバリーミキサー、ニーダー、押出機等の公知のものを
使用することができる。また、動的熱処理の溶融混練
は、混練する全成分を一括して溶融混練してもよいし、
一部の成分を混練した後に選択しなかった成分を加え溶
融混練してもよい。
【0023】動的熱処理の温度は、通常、有機過酸化物
の半減期が1分以下となる温度である。生産性の観点か
ら、該温度は、好ましくは210〜320℃であり、よ
り好ましくは220〜310℃であり、更に好ましくは
230〜300℃である。動的熱処理する時間は、通
常、有機過酸化物の半減期以上となる時間である。成形
体の強度の観点から、好ましくは0.1分以上であり、
より好ましくは0.5分以上であり、流動性の観点か
ら、好ましくは30分以下であり、より好ましくは20
分以下である。
【0024】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
必要に応じて、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、
離型剤、難燃剤、金属石鹸、ワックス、防かび剤、抗菌
剤、フィラー、発泡剤などの添加剤を配合してもよい。
これらの添加剤は、動的熱処理前に配合してもよく、動
的熱処理後に配合してもよい。
【0025】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
射出成形、押出成形、カレンダー成形、ブロー成形等に
より種々の成形品に成形され、たとえばボディパネル、
サイドシールド、内装部品表皮等の自動車部品;電線被
覆、コネクター等の電気部品;靴底、サンダル等の履
物;ゴルフクラブグリップ、水泳用フイン等のレジャー
用品;防水シート、化粧剛板の被覆材、建築用窓枠等の
土木用および建材用部品;ガスケット;ベルトなどの用
途に使用することができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明する。 [1]評価方法 (1)MFR JIS K−7210(1999)に従い、温度230
℃、荷重98.07Nで測定した。 (2)成形品外観 Tダイシート成形機により、ダイ温度220℃で成形し
た厚み0.2mmのシート外観を目視にて、以下のよう
に判定した。 ◎:表面が十分に平滑である。 ○:表面にやや荒れが見られる。 △:表面に細かい荒れが見られる。 ×:表面に大きな荒れが見られる。 (3)圧縮永久歪み JIS K6262に従い、70℃、22時間、25%
圧縮で測定した。
【0027】[2]原料 オレフィン系樹脂 住友化学工業株式会社製ノーブレンAH161C(エチ
レン−プロピレン共重合体) 油展オレフィン系ゴム 住友化学工業株式会社製エスプレンEPDM E673 有機過酸化物 化薬アクゾ株式会社製トリゴノックス301(3,6,
9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7
−トリパーオキソナン) 化薬アクゾ株式会社製TMPH(2,4,4−トリメチ
ルペンチル1−2−ハイドロパーオキサイド) 化薬アクゾ株式会社製2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 架橋助剤 精工化学株式会社製ハイクロスM−P(トリメチロール
プロパントリメタクリレート) 酸化防止剤 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製イルガノックス
1010 耐候安定剤 住友化学工業株式会社製スミソーブ300 ワックス 花王株式会社製KAO−WAX 230−2
【0028】[3]熱可塑性エラストマー組成物の調整 実施例1〜2及び比較例1〜2 表1に示した配合量のオレフィン系樹脂、油展オレフィ
ン系ゴム、架橋助剤、酸化防止剤、耐候安定剤及びワッ
クスを、バンバリーミキサーで170〜200℃×7分
間混練し、押出機を用いてペレットを作製した。次に、
表1に示した配合量となるように、該ペレットと有機過
酸化物とを、ヘンシェルミキサーを用いて10分間ブレ
ンドした。このブレンド物を2軸混練押出機にて240
℃±20℃で60秒間動的熱処理を行い、動的熱処理さ
れた熱可塑性エラストマー組成物を得た。評価結果を表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、オ
レフィン系樹脂とオレフィン系ゴムと有機過酸化物とを
含有する樹脂組成物を動的熱処理して得られる熱可塑性
エラストマー組成物であって、成形体外観および圧縮永
久歪みに優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供する
ことができた。該熱可塑性エラストマー組成物は、更に
強度、耐熱性、柔軟性、流動性、色相、臭気、生産性な
どにも優れうるため、たとえばボディパネル、サイドシ
ールド、内装部品表皮等の自動車部品;電線被覆、コネ
クター等の電気部品;靴底、サンダル等の履物;ゴルフ
クラブグリップ、水泳用フイン等のレジャー用品;防水
シート、化粧剛板の被覆材、建築用窓枠等の土木用およ
び建材用部品;ガスケット;ベルトなどの用途に使用さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA13 AA15 AA16 AB11 AC56 AE08 BA02 GA05 GB02 4J002 BB03W BB05W BB05X BB07X BB12W BB15W BB15X EK026 EK036 EK046 EK086 FD146 FD150 GC00 GL00 GN00 GQ01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(a)〜(c)を含有する樹脂
    組成物を動的熱処理して得られる熱可塑性エラストマー
    組成物。 (a)オレフィン系樹脂 (b)オレフィン系ゴム (c)下記式(I)で示される環状有機過酸化物 (ここで、R1〜R6は独立に、炭素数1〜12のアルキ
    ル基、フェニル基またはアルキル置換フェニル基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 成分(c)のR1〜R3が同一構造を有す
    るアルキル基であり、R4〜R6が同一構造を有するアル
    キル基である請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成
    物。
  3. 【請求項3】 成分(a)と成分(b)の合計量100
    重量部に対し、成分(c)の含有量が0.001〜10
    重量部である請求項1または2記載の熱可塑性エラスト
    マー組成物。
  4. 【請求項4】 成分(a)と成分(b)の合計100重
    量%に対し、成分(a)の含有量が5〜90重量%であ
    り、成分(b)の含有量が95〜10重量%である樹脂
    組成物を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれ
    かに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 【請求項5】 動的熱処理条件が210〜300℃であ
    る請求項1〜4いずれかに記載の熱可塑性エラストマー
    樹脂組成物。
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