JP2004167959A - インクジェット記録体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材と、前記基材上に、顔料とポリビニールアルコールを含有する少なくとも2層の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも1層の塗工層が、ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を含有し、かつ前記塗工層のうち前記基材に最も近い第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークが、0.1〜10μmに少なくとも1つあり、かつ前記第1塗工層上の第2塗工層のピークが実質的に0.06μm以下にあるインクジェット記録体。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速記録が可能なようにインク吸収性が良く、かつドットが真円で、画像の均一性が極めて良好なインクジェット記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水性インクを微細なノズルからインクジェット記録体に向かって噴出し、インクジェット記録体表面上に画像を形成させるインクジェット記録方式は、記録時の騒音が少ないこと、フルカラー画像の形成が容易であること、高速記録が可能であること、および、他の印刷装置より記録コストが安価であることなどの理由により、端末プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、あるいは帳票印刷等で広く利用されている。
【0003】
一方、プリンタの急速な普及と、高精細・高速化により、インク吸収速度の向上が求められ、さらにはデジタルカメラの登場により、銀塩方式の写真に匹敵する画像の均一性の実現が強く求められている。さらに、記録画像の品質を写真画像の品質により近づけるために、記録濃度や光沢性の向上も要望されている。
【0004】
特開昭58−110287号公報(特許文献1参照)には、高インク吸収速度を得る為に、1層以上の層構成を設け、最上層の空孔分布曲線の1つのピークが0.2〜10μmに、かつ、インク受理層全体の空孔分布曲線のピークが少なくとも0.2〜10μmおよび0.05μm以下の2ヶ所に設計する記載がある。インク吸収速度の向上効果は著しいが、このようなインクジェット記録体を得るには、塗工層(インク受理層)は、ミクロンオーダーの顔料を主成分に設計することが不可欠であり、ミクロンオーダーの顔料を使用することにより、光沢は勿論のこと、画像濃度も低く、また、ドットの真円性が得られないため、画像の均一性が極めて低いものであった。
【0005】
特開平9−183267号公報(特許文献2参照)には、光沢、画像濃度、画像の均一性を改良する目的で、インク受容層にサブミクロンオーダーの顔料を導入し、インク受容層の細孔径分布曲線のピークを100nm(0.1μm)以下に制御するとの記載がある。
特開平10―71764号公報(特許文献3参照)には、光沢、画像濃度、画像の均一性を改良する目的で、インク受容層にサブミクロンオーダーの顔料を導入し、インク受容層の細孔径分布曲線のピークを100nm(0.1μm)以下に制御するために、2次コロイド顔料を用いることが記載されているが、インク吸収速度の改善効果は著しいが、依然として不十分である。また、サブミクロンオーダーの顔料は価格が高く、塗工時のひび割れ制御も極めて困難なため、高コストであった。
同様に、特開平7−117334号公報(特許文献4参照)には、平均粒子径0.1μm以下の微細顔料を用い、塗膜のひび割れの制御が記載されているが、いずれも、光沢、画像濃度が高く、均一性も極めて優れるインクジェット記録体が得られるが、プリンタの高速化が著しく進歩したため、インク吸収速度の面で大きな難点が残った。
【0006】
特開平10−119423号公報(特許文献5参照)には、高いインク吸収性を得る目的で、塗膜中のバインダーと架橋する硬膜剤を導入することが記載されている。しかし、全空隙層が、サブミクロンオーダーの顔料によって構成されるため、インク吸収速度が依然として不十分であり、また全受理層がサブミクロンオーダーの顔料を使用ため、高コストであった。
本発明者らは、特開2001−341412号公報(特許文献6参照)に、耐光性向上の目的で、塗膜に硼酸などを配合することを開示したが、各層の細孔分布におけるピークの制御によるインク吸収性などが考慮されておらず、最近発売されたインク量の多いフォトプリンタを使用した場合には、インク吸収速度が不足するという問題が生じた。
【0007】
特開平7−276789号公報(特許文献7参照)、特開平8−174992号公報(特許文献8参照)および特開平9−99662号公報(特許文献9参照)には、透明性、高光沢を重要視するインクジェット記録体の設計に当って、受容層の全層をサブミクロンオーダーの顔料にすることにより、細孔分布をほぼ50nm(0.05μm)以下に制御しているが、高インク吸収速度の解決には至らなかった。
特開平3−96333号公報(特許文献10参照)には、細孔分布曲線におけるピークを0.06〜2.0μmにする記載があるが、染料を定着する多孔質層の細孔を0.06〜2.0μmにすると、ドットの真円性が崩れ、画像の均一性が得られなかった。
特開2001−10220号公報(特許文献11参照)には、2層以上の構成のインク定着層で、インク定着層中の顔料には、平均粒子径1μm以下の微細顔料を使用し、かつインク定着層の表層をキャスト加工することにより、画像濃度、光沢、インク吸収性などを同時に解決することが記載されているが、塗膜のひび割れを制御することが出来ず、得られたインクジェット記録体は、ドットの真円性が劣り、画像の均一性が極めて低く、インク吸収性も不分であった。
【0008】
【特許文献1】
特開昭58−110287号公報(第3および5頁)
【特許文献2】
特開平9−183267号公報(第2および6頁)
【特許文献3】
特開平10−71764号公報(第2頁)
【特許文献4】
特開平7−117334号公報(第2および5頁)
【特許文献5】
特開平10−119423号公報(第2、4、および5頁)
【特許文献6】
特開平13−341412号公報(第2および12頁)
【特許文献7】
特開平7−276789号公報(第2、および6〜9頁)
【特許文献8】
特開平8−174992号公報(第2、および6〜9頁)
【特許文献9】
特開平9−99662号公報(第2、および7〜9頁)
【特許文献10】
特開平3−96333号公報(第3頁)
【特許文献11】
特開2001−10220号公報(第2頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題を解決し、特に高速記録が可能なようにインク吸収性が良く、かつドットが真円で、画像の均一性が極めて良好なインクジェット記録体の提供および、光沢、高印字濃度を必要に応じて適度に付与することが可能なインクジェット記録体の提供が課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するため、下記の構成を採用する。
すなわち、本発明は、
〔1〕 基材と、前記基材上に、顔料とポリビニールアルコールを含有する少なくとも2層の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも1層の塗工層が、ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を含有し、かつ前記塗工層のうち前記基材に最も近い第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークが、0.1〜10μmに少なくとも1つあり、かつ前記第1塗工層上の第2塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークが実質的に0.06μm以下にあることを特徴とするインクジェット記録体。
【0011】
本発明は、以下の態様を含む。
〔2〕 前記第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークは、0.04μm以下と0.2〜5μmにそれぞれ少なくとも1つあり、かつ前記第2塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークは、実質的に0.04μm以下にある〔1〕記載のインクジェット記録体。
〔3〕 前記第2塗工層中のポリビニールアルコールの重合度が2000以上である〔1〕または〔2〕記載のインクジェット記録体。
〔4〕 前記ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物が、ホウ素含有化合物である〔1〕または〔2〕記載のインクジェット記録体。
〔5〕 前記第1塗工層は、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.7〜3μmの顔料を主成分とし、第2塗工層は、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.7μm以下の顔料を主成分とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
〔6〕 前記第2塗工層が、シリカ、酸化アルミニウム、および擬ベーマイトからなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を含有し、かつ0.3〜1ml/gの細孔容積を有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
〔7〕 前記第1塗工層および前記第2塗工層が、顔料としてシリカを含有し、かつ、前記第1塗工層のシリカは湿式シリカであり、前記第2塗工層のシリカは乾式シリカである〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
〔8〕 前記第2塗工層中のシリカは、乾式シリカとカチオン性化合物を混合し、凝集させることによって得られたシリカ−カチオン性化合物凝集体粒子を0.7μm以下に粉砕したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子である〔6〕または〔7〕記載のインクジェット記録体。
〔9〕 前記第2塗工層が、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧着、乾燥して得られる〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のインクジェット記録体
〔10〕 前記第2塗工層上に第3塗工層を有し、前記第3塗工層が、平均1次粒子径0.01〜0.06μmの単分散コロイド顔料、平均粒子径1μm以下の酸化アルミニウムおよび擬ベーマイト微細顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を主成分とする〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
【0012】
【発明の実施の形態】
(基材)
本発明の基材としては、例えば、セロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル等のフィルム類、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、箔紙、クラフト紙、バライタ紙、ポリエチレンラミネート紙、含浸紙、蒸着紙、水溶性紙等の紙類、金属フォイル、合成紙などのシート類が適宜使用される。写真調にする為にはアート紙、コート紙、バライタ紙、ポリエチレンラミネート紙(特に酸化チタンを練り込んだポリエチレン樹脂被覆紙、所謂RC紙)が好ましい。
【0013】
(細孔分布)
本発明の規定の細孔直径分布曲線におけるピークについて説明する。測定方法としては、支持体の影響を避けるために、塗工層をカッター等で剥がし取り測定に用いた。細孔分布は、マイクロメトリックス・ポアサイザー9320(島津製作所製)を用い、水銀圧入法により求めた。水銀圧入法による細孔直径の測定は、細孔の断面を円形と仮定して導かれた下記の式を使って計算した。
R=−2γCOSθ/P
ただし、式中でそれぞれR:細孔半径(2R=細孔直径)、γ:水銀の表面張力、θ:接触角、P:圧力を示す。
水銀の表面張力は482.536dyn/cmとし、使用接触角は130°とし、水銀圧力の低圧部(0〜30psia、測定細孔半径:180〜3μm)と高圧部(0〜30000psia、測定細孔半径:3〜0.003μm)にて測定した。
細孔直径分布は、上記の原理を利用して、水銀に加える圧力を徐々に変化させ、その時に細孔内に進入した水銀の体積すなわち細孔容量Vを測定し、上記式に従って換算した細孔直径(2R)と細孔容積との関係を描き、この関係曲線の微分係数dV/d(2R)を求めて縦軸とし、細孔直径2Rを横軸にすることで求められる。塗工層の細孔直径分布曲線は通常1〜数個のピークが認められる。
【0014】
(第1および第2塗工層)
顔料およびポリビニールアルコールを含有する第1および第2塗工層を設ける目的、構成および形成方法について説明する。
第1塗工層は、インク中の溶媒をすばやく分離吸収するのが主な目的である。第1塗工層が溶媒をすばやく分離することで、第2塗工層は、染料を斑なく定着させることが可能となる。第2塗工層は、染料をすばやく定着させ、高発色(高印字濃度)、均一画像(ドットの真円性)を得るのが目的である。第1および2塗工層が機能分離し、得られたインクジェット記録体は、インク吸収速度が速く、画像の均一性が極めて優れたものである。
第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークを0.1〜10μmに少なくとも1つ設けると、プリンタヘッドから飛来するインク中の溶媒の分離速度が格段に向上する。第2塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークを実質的に0.06μm以下にすることで、第2塗工層に定着された染料は、高発色(高印字濃度)になり、均一な画像(ドットの真円性)を形成する。
【0015】
上記の構成を得るためには、第1および2塗工層のいずれかにポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を含有させる必要がある。バインダー成分のポリビニールアルコールを架橋することで、塗工層の成膜性が著しく向上し、かつバインダー(ポリビニールアルコール)が硬化することにより、インク中の水分によるポリビニールアルコールの膨潤の影響がなくなり、インク吸収時に細孔通路が確保され、上記のインク分離効果が得られる。
特に、第2塗工層は、細孔直径分布曲線におけるピークが実質的に0.06μm以下、つまり、塗膜にひび割れがなく、顔料とバインダーなどを連続膜に制御する必要があるため、塗工層の成膜性が極めて重要であり、ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を含有することが好ましい。
【0016】
(顔料)
第1および2塗工層に含有する顔料は、シリカ(乾式、湿式、コロイダルシリカ)、酸化アルミニウム、擬ベーマイトアルミナシリケート、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、スメクタイト、ゼオライト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂系プラスチックピグメント等、一般の塗被紙分野で公知公用の各種顔料を単独で又は2種以上混合して使用する。特に発色性、インク吸収性から、好ましい顔料は、シリカ(乾式、湿式、コロイダルシリカ)、酸化アルミニウム、擬ベーマイトである。
【0017】
(バインダー)
第1および2塗工層に含有するバインダーとして、顔料との接着性が良好なポリビニールアルコールを含有する。ポリビニールアルコール以外に、塗料の安定性、インク吸収性などを改善する意味で他の水溶性樹脂を併用しても良い。例えば、ポリビニルピロリドン、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。また高分子ラテックス、合成樹脂エマルションなどの水分散性接着剤を添加しても良い。
【0018】
(ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物)
ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物は、例えば、グリオキザールなどのアルデヒド系架橋剤、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、ビスビニルスルホニルメチルエーテルなどのビニル系架橋剤、アルミ明礬、硼酸および硼砂などのホウ素含有化合物が挙げられる。本発明では、特に、硬膜効果が優れるホウ素含有化合物が好ましく、その中でも特に硼砂がより好ましい。
【0019】
(第1塗工層)
基材と接する第1塗工層は、上記顔料と、少なくともポリビニールアルコールを含有するバインダーを含有する。塗工層の成膜性、インク吸収性を向上する目的でポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を適宜含有する。
第1塗工層は、細孔直径分布曲線におけるピークを0.1〜10μmに少なくとも1つ有する。第2塗工層の成膜性向上およびインク中の溶媒成分の分離速度を更に向上する為には、第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークは、0.04μm以下と0.2〜5μmにそれぞれ少なくとも1つを有するのが好ましく、0.03μm以下と0.5〜2μmにそれぞれ1つを有するのが更に好ましい。
第1塗工層の顔料は、細孔直径分布曲線におけるピークが、0.1〜10μmに少なくとも1つあれば、特に限定するものではないが、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.7〜3μmの顔料が好ましい。インク吸収性とインクジェット記録体の表面平滑性をさらに良くするためには、平均1次粒子径0.005〜0.025μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径1.0〜2.5μmの顔料がより好ましい。
【0020】
顔料の種類は、特に限定するものではないが、前記顔料の中では、シリカ、アルミナ、擬ベーマイトが好ましく選択され、中でも湿式シリカが最も良好である。平均粒子径1μm以上のものは市販されているが、平均粒子径1μm以下のものは、たとえば機械的手段で強い力、所謂breakingdown法(塊状原料を細分化する方法)により得ることが可能である。機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、液流衝突式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、乳鉢、擂解機(鉢状容器中の被粉砕物を、杵状攪拌棒で磨砕混練する装置)、サンドグラインダー等の機械的手法が挙げられる。
【0021】
本発明でいう平均粒子径は、顔料が粉体、スラリー状に関係なく、まず3%の顔料水分散液を200g調整し、続いて市販のホモミキサーで1000rpm、10分間を攪拌分散した後、直ちに電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察した粒径である(1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、5cm四方中の粒子のマーチン径を測定し平均したもの。「微粒子ハンドブック」、朝倉書店、p52、1991年参照)。本発明者らが測定した結果、顔料が粉体の場合(粒子径1μm以上の顔料が殆ど)はメーカーカタログ値とほぼ一致するが、スラリー状の場合(粒子径1μm以下の顔料が殆ど)は、スラリーの凝集状態によって粒子径が大きく変動するが、上記の測定条件であれば、ほぼ同じ値が得られる。
【0022】
第1塗工層のポリビニールアルコールは、塗膜強度が得られやすいシリル変性ポリビニールアルコールまたは重合度2000以上のポリビニールアルコールが好ましい。
顔料とバインダーの比率は、100/70〜100/7の範囲であれば問題がなく、インク吸収性と塗膜強度のバランスから100/50〜100/15が好ましく、100/40〜100/20がさらに好ましい。
【0023】
第1塗工層には、塗膜のひび割れをなくす必要性から、ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を適宜含有することが必要である。
ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物の含有量は、ポリビニールアルコール100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.05〜1質量部である。少ないと架橋の効果が得られにくく、多いと塗膜が硬くなりすぎて、塗工層が折り割れし易いという問題が生じるおそれがある。
【0024】
顔料とバインダー以外に、一般の塗被紙製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。また、第1塗工層に溶媒吸収に伴って微量の染料も定着するため、染料定着用にカチオン性化合物を添加して使用してもよい。
【0025】
カチオン性化合物としては、例えば1)ポリエチレンアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類、またはその誘導体、2)第2級アミン基や第3級アミン基、第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、3)ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン、5員環アミジン類、4)ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、5)ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、6)エポクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、7)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO2共重合物、8)ジアリルアミン−SO2共重合物、9)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、10)アリルアミン塩の重合物、11)ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、12)アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物、13)ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、ポリ乳酸アルミニウムなどのアルミニウム塩等の一般市販されるものが挙げられる。なお、カチオン性化合物の添加量としては、顔料100質量部に対し、1〜30質量部が好ましく、2〜15質量部がより好ましい。
【0026】
第1塗工層の塗工量は、特に限定するものではないが、1〜30g/m2程度、好ましくは3〜15g/m2に調節する。少ないとインク吸収性が不足するおそれがあり、多いと第2塗工層の細孔直径分布の制御が出来ないおそれがある。
【0027】
(第2塗工層)
第1塗工層上に設ける第2塗工層は、上記顔料と少なくともポリビニールアルコールを含有するバインダーを含有する。
特に、細孔直径分布曲線におけるピークが実質的に0.06μm以下、つまり、塗膜のひび割れをなくす必要性から、ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を適宜含有することが必要である。
ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物の含有量は、ポリビニールアルコール100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.05〜1質量部である。少ないと架橋の効果が得られにくく、多いと塗膜が硬くなりすぎて、塗工層が折り割れし易いという問題が生じるおそれがある。
第2塗工層は、細孔直径分布曲線におけるピークが実質的に0.06μm以下に制御する必要がある。染料をインクからすばやく分離し、かつ高印字濃度を得るためには、細孔直径分布曲線におけるピークは、0.04μm以下が好ましく、0.025μm以下がより好ましい。本発明で言う実質的に細孔直径分布曲線におけるピークが0.06μm以下の意味は、塗膜に多少のひび割れやごみの付着(例えば、10cm2当たりにひび割れやごみのトータル量が20個以下程度)に起因する細孔は、塗工層全体のインク吸収容量から見れば殆ど無視出来るレベルである。
【0028】
第2塗工層中の顔料は、細孔直径分布曲線におけるピークが0.06μm以下にあれば、特に限定するものではないが、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.7μm以下の顔料が好ましい。染料を第2インク受容層に固定しやすく、かつインク吸収速度、印字濃度、光沢を得るためには、平均1次粒子径0.005〜0.020μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.5μm以下の顔料がより好ましい。さらに好ましくは平均1次粒子径0.007〜0.013μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.2μm以下の顔料である。
【0029】
顔料の種類は、特に限定するものではないが、前記顔料の中では、シリカ、アルミナ、擬ベーマイトが好ましく選択され、中でもインク吸収性、成膜性から乾式シリカが最も良好である。平均粒子径0.7μm以下の顔料は、一般に市販されておらず、得る方法としては、たとえば機械的手段で強い力、所謂breakingdown法(塊状原料を細分化する方法)により得ることが可能である。機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、液流衝突式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、乳鉢、擂解機(鉢状容器中の被粉砕物を、杵状攪拌棒で磨砕混練する装置)、サンドグラインダー等の機械的手法が挙げられる。粒子径を小さくする為には分級と繰り返し粉砕が必要である。
【0030】
さらに、第2塗工層に染料を定着させる必要から、第1塗工層に使用可能なカチオン性化合物を使用しても良い。
また、顔料として乾式シリカを使用する場合は、乾式シリカとカチオン性化合物を混合し凝集させることによって得られたシリカ−カチオン性化合物凝集体粒子を0.7μm以下に粉砕したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子であることが望ましい。この場合カチオン性化合物は、前記記載のカチオン性化合物から適宜選択される。特に染料定着性、分散性から1)5員環アミジン類、2)ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、ポリ乳酸アルミニウムなどのアルミニウム塩が好ましい。
【0031】
第2塗工層のポリビニールアルコールは、特に成膜性、インク吸収性とのバランスから、重合度2000以上のポリビニールアルコールが好ましく、重合度3000〜5000のポリビニールアルコールがより好ましい。
【0032】
顔料とバインダーの比率は、インク吸収性を阻害しなければ特に規定するものではないが、質量比で100/40〜100/10の範囲が好ましく、インク吸収性と塗膜強度のバランスから100/22〜100/12の範囲がより好ましい。
【0033】
顔料とバインダー以外に、一般の塗被紙製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
【0034】
第2塗工層の塗工量は、特に限定するものではないが、2〜40g/m2程度、好ましくは3〜15g/m2に調節する。少ないと染料の定着力が不足で、多いと効果が飽和する。
また、第2塗工層の細孔容積は、0.3〜1ml/gの範囲に調節されるのが好ましく、0.5〜0.8ml/gがより好ましい。細孔容積が少ないとインク吸収速度が不足し、一方、多すぎると塗膜の透明性が低下し、印字濃度が著しく低下するおそれがある。
【0035】
光沢を有するインクジェット記録体を得るためには、第2塗工層が湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧着、乾燥して得る方法、所謂キャスト法が有効である。鏡面ドラムから塗工層を剥離しやすくする為に、一般市販の離型剤、例えば、ステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、オレイン酸アンモニウムなどが適宜添加される。特に、カチオン系離型剤が好ましい。離型剤の添加量は、特に限定されるものではないが、一般的に、顔料100質量部に対して0.5〜10質量部添加される。
【0036】
第1および第2塗工層を機能分離して、第1塗工層はより速くインク中の溶媒成分を取り込み、第2塗工層はより速く染料を定着させる為には、第1塗工層/第2塗工層の塗工量質量比は、100/300〜100/30の範囲が好ましく、100/100〜100/50がより好ましい。
【0037】
(第3塗工層)
さらに光沢を上げるためには、第2塗工層上に第3塗工層を設けることが有効である。第3塗工層は、光沢発現を主目的とし、染料定着機能は、特に必要とするものではない。
第3塗工層の顔料は、平均1次粒子径0.01〜0.06μmの単分散コロイド顔料、平均粒子径1μm以下の酸化アルミニウムおよび擬ベーマイト微細顔料から選ばれる。中でも0.01〜0.06μmの単分散コロイダルシリカが、光沢感が良好である。前記の単分散コロイダルシリカの中には、カチオン変性コロイダルシリカもある。
第3塗工層は、インク吸収性を阻害しない限り、前記記載の第1および第2塗工層に用いられるバインダーを適宜含有してもよい。
【0038】
第3塗工層は、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧着、乾燥して得る方法、所謂キャスト法により形成することが望ましい。鏡面ドラムから剥離しやすくするために、上記一般市販の離型剤が適宜添加される。添加量は顔料100質量部に対して、0.5〜10質量部が適度な範囲である。
第3塗工層の塗工量は、0.1〜10g/m2の範囲が好ましく、0.2〜5g/m2がより好ましく、0.5〜2g/m2がさらに好ましい。塗工量が少ないと、塗膜が薄くなり光による干渉色が生じやすく、一方、塗工量が多いと、インク吸収速度が著しく低下するおそれがある。
【0039】
(塗工)
第1、第2および第3塗工層を得るための塗工装置としては、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、カーテンコーターおよびダイコーター等の各種公知の塗工装置が挙げられる。
2層以上塗工する場合は、下層が未乾燥のうちに上層を下層の上に塗工する方法であるWet on Wetで塗工することが好ましい。
【0040】
(インク)
本発明のインクジェット記録方法で使用されるインクとしては、像を形成するための色素と該色素を溶解または分散するための液媒体を必須成分とし、必要に応じて各種分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、防かび剤、記録剤の溶解または分散安定化剤等を添加して調整される。
【0041】
インクに使用される染料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分散染料、油性染料及び各種顔料等が挙げられるが、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。前記染料の含有量は、インクの溶媒成分の種類、インクに要求される特性などに依存して決定されるが、本発明に使用されるインクの場合も、従来のインク中におけるような配合、即ち、0.1〜20質量%程度の使用で特に問題はない。
【0042】
本発明で用いられるインクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、、ポロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(エチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類などが挙げられる。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の部及び%は特に断らない限り、水を除いた固形分であり、それぞれ質量部及び質量%を示す。
【0044】
[シリカ微粒子A]
平均粒子径1.0μmの乾式シリカ(日本アエロジル社製、商品名:エアロジルA300、平均1次粒子径:約0.008μm)を用い、サンドグラインダーにより分散した後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.08μmになるまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製した。前記10%水分散液に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し、サンドグラインダーにより分散した後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.15μmになるまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製した。
【0045】
[シリカ微粒子B]
平均粒子径2.0μmの湿式シリカ(日本シリカ工業社製、商品名:Nipsil HD、平均1次粒子径:約0.013μm)を用い、サンドグラインダーにより分散した後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.4μmになるまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製した。
【0046】
[アルミナ微粒子A]
平均粒子径約3.0μmの高純度アルミナ(住友化学工業社製、商品名:AKP−G015、γ結晶酸化アルミナ、平均1次粒子径:約0.1μm)を用い、サンドグラインダーにより分散した後、高速流衝突型ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.25μmになるまでサンドグラインダーと液流衝突型ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水溶液を調製した。
【0047】
実施例1
[塗工液A]
平均粒子径4.5μmの湿式シリカ(トクヤマ社製、商品名:ファインシールX−45、平均1次粒子径:約0.01μm)100部に、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−124)40部、カチオン性化合物としてジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミド共重合体(日東紡社製、商品名:PAS−J−81)2部の混合水分散液(濃度:15%)を調整した。
[塗工液B]
シリカ微粒子A100部に、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)20部を混合し、8%水溶液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
市販塗工紙(王子製紙社製、商品名:OKコート、127.9g/m2)に、塗工液Aを塗工量が10g/m2になるように塗工、乾燥し、第1塗工層を得た。上記第1塗工層上に、3%の硼砂水溶液の塗工量が0.15g/m2であり、塗工液Bの塗工量が5g/m2になるようにWet on Wetの条件で塗工、乾燥し、第2塗工層を得、インクジェット記録体を作製した。
【0048】
実施例2
実施例1の塗工液A中のシリカを平均粒子径3μmの湿式シリカ(水澤化学工業社製、商品名:ミズカシル P−78A、平均1次粒径:約0.007μm)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0049】
実施例3
実施例1の塗工液Aのシリカを平均粒子径1.5μmの湿式シリカ(トクヤマ社製、商品名:ファインシール F−80、平均1次粒子径:約0.009μm)変更し、バインダーを40部から30部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0050】
実施例4
実施例3の塗工液Bのシリカ微粒子Aをアルミナ微粒子Aに変更した以外は、実施例3と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0051】
実施例5
実施例3の塗工液Bのシリカ微粒子を平均粒子径約0.4μmの擬ベーマイト(触媒化成社製、商品名:AS−3、平均1次粒子径:約0.05μm)に変更した以外は、実施例3と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0052】
実施例6
実施例3で、第2塗工層が湿潤状態にある間に、表面温度が90℃の鏡面ドラムに圧着し、乾燥後、離型させた以外は、実施例3と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0053】
実施例7
[塗工液C]
アルミナ微粒子A100部に、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)5部、ステアリン酸アミド3部を混合した5%水溶液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
実施例3のインクジェット記録体上に、第3塗工層として塗工量が1g/m2となるように塗工液Cを塗工し、塗工層が湿潤状態にある間に、表面温度100℃の鏡面ドラムに圧着し、乾燥後、離型させ、インクジェット記録体を作製した。
【0054】
実施例8
[塗工液D]
単分散体コロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:ST−OL、平均粒子径:0.045μm)100部に、バインダーとしてシリル変性ポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:R−1130、重合度:1800)1部、オレイン酸アンモニウム5部を混合した5%水溶液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
実施例3のインクジェット記録体上に、第3塗工層として塗工量が1g/m2となるように塗工液Dを塗工し、塗工層が湿潤状態にある間に、表面温度100℃の鏡面ドラムに圧着し、乾燥後、離型させ、インクジェット記録体を作製した。
【0055】
実施例9
実施例6のインクジェット記録体上に、第3塗工層として塗工量が1g/m2となるように塗工液Dを塗工し、塗工層が湿潤状態にある間に、表面温度100℃の鏡面ドラムに圧着し、乾燥後、離型させ、インクジェット記録体を作製した。
【0056】
比較例1
実施例1と同様の基材に、15g/m2になるように塗工液Aを塗工乾燥し、インクジェット記録体を得た。
【0057】
比較例2
実施例1と同様の基材に、3%の硼砂水溶液の塗工量が0.2g/m2にあり、塗工液Bの塗工量が15g/m2になるようにWet on Wetの条件で塗工、乾燥し、インクジェット記録体を作製した。
【0058】
比較例3
塗工液B中に硼砂を添加しなかった以外は、比較例2と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0059】
比較例4
塗工液B中に硼砂を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
【0060】
比較例5
[塗工液E]
平均粒子径4.5μmの湿式シリカ(トクヤマ社製、商品名:ファインシールX−45、平均1次粒子径:約0.01μm)100部に、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−117)30部、カチオン性化合物(住友化学社製、商品名:SR−1001)15部を混合した水分散液(濃度:15%)を調整した。
[塗工液F]
平均粒子径0.085μmの単分散コロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:ST−ZL)100部に、バインダーとしてシリル変性ポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:R−2105、重合度:500)13部を混合した15%水溶液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
実施例1と同様の基材に、塗工液Eを塗工量が10g/m2になるように塗工、乾燥し、第1塗工層を得た。上記第1塗工層上に、塗工液Fを塗工量が5g/m2になるように塗工、乾燥し、第2塗工層を得、インクジェット記録体を作製した。
【0061】
比較例6
第2塗工層の塗工量が5g/m2になるように塗工液BをPETフィルム(東レ社製、75μ、商品名:ルミラーT)に塗工、乾燥した。続いて、第2塗工層上に、第1塗工層の塗工量が10g/m2になるように、塗工液Aを塗工、乾燥した。さらに、予め実施例1と同様の基材に、アクリル酸エステル接着剤(日本カーバイド工業社製、商品名:A−02)を10g/m2塗工し、接着剤面とPETフィルム上の第1塗工層面が接するように貼りあわせた後、PETフィルムを剥がして、インクジェット記録体を作製した。
【0062】
比較例7
第1塗工層に塗工液Bを、第2塗工層に塗工液Aを用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録体を作製した。
【0063】
比較例8
[塗工液G]
シリカ微粒子B100部に、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)25部を混合した10%水溶液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
実施例1と同様の基材に、塗工液Gを塗工量が10g/m2になるように塗工、乾燥し、第1塗工層を得た。上記第1塗工層上に、実施例1と同様にして第2塗工層を塗工し、インクジェット記録体を作製した。
【0064】
比較例9
[塗工液H]
平均粒子径85μmの湿式シリカ(日本シリカ工業社製、商品名:Nipsil NS−TR、平均1次粒子径:約0.02μm)100部に、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−124)20部、カチオン性化合物(住友化学社製、商品名:SR−1001)2部を混合した水分散液(濃度:15%)を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
実施例1と同様の基材に、塗工量が10g/m2になるように塗工液Hを塗工、乾燥し、第1塗工層を得た。上記第1塗工層上に、塗工量が0.6g/m2になるように6%の硼砂水溶液と塗工量が5g/m2になるように塗工液BをWet on Wetの条件で塗工、乾燥し、第2塗工層を得、インクジェット記録体を作製した。
【0065】
[評価方法]
実施例1〜8および比較例1〜9で得られたインクジェット記録体の細孔分布のピーク、インク吸収性、画像均一性、印字濃度および光沢感は、以下に示す方法で評価した。印字は、市販のインクジェットプリンター(EPSON社製、商標:PM−950C、印字モード:PM写真用紙きれいモード)で行った。
【0066】
(インク吸収性(印字斑))
記録体にグリーンベタ印字し、ベタ印字の斑があるかどうかを目視で観察し、以下の4段階で評価した。印字斑は、先に打ち込まれたインクが、完全にインクジェット記録体の塗工層に吸収されないうちに次のインクが飛来して表面で重なった場合に生じる現象であり、インク吸収速度が遅くなると、顕著に表れる。
◎:印字斑は、全く見られない。
○:印字斑は、多少あるが、実用上問題ないレベル。
△:印字斑が見られ、実用上問題あるレベル。
×:印字斑が多い。
【0067】
(画像均一性(ドットの真円性))
ISO−400の画像(「高精細カラーディジタル標準画像データISO/JIS−SCID」、p13、画像名称:果物かご)を印字し、画像の均一性(背景部)を目視で観察し、評価した。ドットが真円状であれば、ドットとドットが多く重なっている部分は極めて均一になるが、ドットが真円性からずれるほど、均一性に欠ける。
○:画像が均一で斑が見えない(ドットは真円で、エッジ部にギザギザは全く見られない)。
×:画像が不均一で、斑が見られる(ドットは真円性がなく、エッジ部がギザギザである)。
【0068】
(印字濃度)
黒のベタ印字し、マクベス反射濃度計(Macbeth RD−920)で測定した。
【0069】
(光沢感)
ISO−400の画像(「高精細カラーディジタル標準画像データISO/JIS−SCID」、p13、画像名称:果物かご)を印字し、印字部に対して横の角度から目視し、以下の4段階で評価した。
◎:銀塩写真と同レベルの光沢感がある。
○:銀塩写真よりやや劣るレベルの光沢感がある。
△:一般市販の光沢インクジェット記録体と同レベル。
×:マットタイプインクジェット記録体と同レベル。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の構成により得られたインクジェット記録体は、インク吸収性が良く、画像の均一性極めて良好であるインクジェット記録体である。塗工層の粒子径や製造方法の選択により高印字濃度および高光沢を兼ね備えたものであり、極めて実用性の高いものである。
Claims (10)
- 基材と、前記基材上に、顔料とポリビニールアルコールを含有する少なくとも2層の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも1層の塗工層が、ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物を含有し、かつ前記塗工層のうち前記基材に最も近い第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークが、0.1〜10μmに少なくとも1つあり、かつ前記第1塗工層上の第2塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークが実質的に0.06μm以下にあることを特徴とするインクジェット記録体。
- 前記第1塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークは、0.04μm以下と0.2〜5μmにそれぞれ少なくとも1つあり、かつ前記第2塗工層の細孔直径分布曲線におけるピークは、実質的に0.04μm以下にある請求項1記載のインクジェット記録体。
- 前記第2塗工層中のポリビニールアルコールの重合度が2000以上である請求項1または2記載のインクジェット記録体。
- 前記ポリビニールアルコールとの架橋性を有する化合物が、ホウ素含有化合物である請求項1または2記載のインクジェット記録体。
- 前記第1塗工層は、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.7〜3μmの顔料を主成分とし、前記第2塗工層は、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.7μm以下の顔料を主成分とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- 前記第2塗工層が、シリカ、酸化アルミニウム、および擬ベーマイトからなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を含有し、かつ0.3〜1ml/gの細孔容積を有する請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- 前記第1塗工層および前記第2塗工層が、顔料としてシリカを含有し、かつ、前記第1塗工層のシリカは湿式シリカであり、前記第2塗工層のシリカは乾式シリカである請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- 前記第2塗工層中のシリカは、乾式シリカとカチオン性化合物を混合し、凝集させることによって得られたシリカ−カチオン性化合物凝集体粒子を0.7μm以下に粉砕したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子である請求項6または7記載のインクジェット記録体。
- 前記第2塗工層が、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧着、乾燥して得られる請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- 前記第2塗工層上に第3塗工層を有し、前記第3塗工層が、平均1次粒子径0.01〜0.06μmの単分散コロイド顔料、平均粒子径1μm以下の酸化アルミニウムおよび擬ベーマイト微細顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を主成分とする請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット記録体。
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