JP2004162247A - インクジェット捺染方法、インクジェット捺染インク、及び前処理剤 - Google Patents

インクジェット捺染方法、インクジェット捺染インク、及び前処理剤 Download PDF

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Abstract

【課題】染め上がり色の再現性に優れた捺染物を実現するインクジェット捺染方法、並びにそのインクジェット捺染方法に用いるインクジェット捺染インク及び前処理剤を提供する。
【解決手段】インクジェット捺染方法は、水系前処理剤によって予め処理した布帛に、反応染料を含有する水系インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含む方法であって、前処理剤又はインクジェット捺染インクの少なくとも一方に還元防止剤を含有させることを特徴とする。捺染インクは、反応染料及び還元防止剤を含むことを特徴とする。前処理剤は、反応染料を含有する水系インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含むインクジェット捺染方法によって捺染される布帛用の水系前処理剤であって、還元防止剤を含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット捺染方法、並びに、そのインクジェット捺染方法に用いるインクジェット捺染インク及び前処理剤に関する。本発明のインクジェット捺染方法によれば、染め上がり色の再現性に優れた捺染物を実現することができる。
インクジェット印刷は、インクの小滴を飛翔させ、紙やトランスペアレンシーフィルム等の記録媒体に付着させる方法である。この方法は、比較的安価な装置で、高解像度及び高品位な画像を高速で印刷することができる。
このインクジェット印刷方法を捺染に適用したインクジェット捺染方法は、予め前処理された各種の布帛にインクの小滴を吐出させて飛翔させ、インクを付着させるため、階調性及び多色表現性等に優れた種々の画像を布帛上に容易に形成することができる。また、インクジェット捺染では、従来の印捺工程で発生する余剰のインクが殆ど発生しないので、環境保全にも有効である。
インクジェット捺染で重要な点は、インクをインクジェットに適した低粘性に調整すること、インクが布帛の前処理剤と好ましいマッチング特性を示して良好な画像を実現すること、インク乾燥時間を比較的早くして、例えば印捺後に布帛を巻き取る際に裏移りさせないこと、更にインクが長期間の保存に耐えるものであることなどを挙げることができる。なお、本明細書で言うインク乾燥とは、インク成分の蒸発に加えて、インクが布帛に浸透し、指触等でインクの移りが生じなくなることも含む。
反応染料を含有するインクを用いるインクジェット捺染方法としては、公知の方法が種々提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。これらの従来技術では、反応染料含有インクのインクジェット吐出安定性、高濃度発色性、及び保存安定性などが検討されている。
特開平5−239391号公報 特開平6−264018号公報 特開平7−173780号公報 特開平11−12962号公報 特開平11−12963号公報
インクジェット捺染方法では、捺染物における染め上がりの色再現性の確保が大きな問題である。特に、反応染料含有インクを用いるインクジェット捺染方法では、定着条件のわずかな差異によって色再現性が悪くなる場合がある。また、前処理剤を施した布帛の保存条件が異なるだけで、色再現性が悪くなっていた。しかしながら、反応染料含有インクを用いるインクジェット捺染方法において、定着条件の差異や、前処理剤を施した布帛の保存条件の差異によって影響を受けずに、充分に満足な色再現性を実現する技術は、従来は提案されていない。
従って、本発明の課題は、反応染料含有インクを用いるインクジェット捺染において、定着条件の差異や、前処理剤を施した布帛の保存条件の差異によって影響を受けずに、充分に満足な色再現性を実現することのできる方法を提供することにある。
前記の課題は、本発明により、
水系前処理剤によって予め処理した布帛に、反応染料を含有する水系インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含むインクジェット捺染方法であって、前記水系前処理剤又は前記水系インクジェット捺染インクの少なくとも一方に還元防止剤を含有させることを特徴とする、前記のインクジェット捺染方法によって解決することができる。
本発明方法の好ましい態様においては、前記還元防止剤はニトロベンゼンスルホン酸塩である。
本発明方法の別の好ましい態様においては、前記反応染料はモノクロロトリアジニル誘導体染料、特には、C.I.リアクティブブルー176である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系インクジェット捺染インクが、更に、界面活性剤、多価アルコール、及び緩衝剤を含む。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記界面活性剤はアセチレングリコール誘導体である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記多価アルコールは、1,2−アルキルジオールである。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系インクジェット捺染インクは、更に金属封鎖剤(例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸塩)を含む。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系インクジェット捺染インクのpH値が6〜9である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系インクジェット捺染インクの粘度は20℃で8.0m・Pa・s以下である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系前処理剤は、糊剤、アルカリ剤、及びヒドロトロピー剤を含む。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系前処理剤は、糊剤0.3〜4重量%を含有する。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記ヒドロトロピー剤は尿素である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系前処理剤は、更にシリカを含む。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系前処理剤は、シリカ0.5〜8重量%を含有する。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、 前記シリカの表面が水酸基変性されている。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記シリカの平均粒径は10μm以下である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、シリカ含有の前記水系前処理剤によって予め処理した布帛に、少なくともシアン水系インクジェット捺染インク又はブルー水系インクジェット捺染インク、及びマゼンタ水系インクジェット捺染インクを含むインクセットを用いてインクジェット捺染を実施する。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記布帛がセルロース系繊維又はアミド系繊維である。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系インクジェット捺染インクを、インク吐出密度が120ドット/インチ以上であり、且つ全面印捺でインク吐出量が5g/m以上となる量で吐出する。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記水系インクジェット捺染インクを、ピエゾ振動子を用いたインクジェットプリントヘッドに充填してインクジェット捺染を行う。
本発明方法の更に別の好ましい態様においては、前記インクジェットプリントヘッドのノズル面が撥インク性皮膜層を有する。
本発明は、前記のインクジェット捺染方法によって捺染された布帛にも関する。
また、本発明は、反応染料及び還元防止剤を含むことを特徴とする、水系インクジェット捺染インクにも関する。
本発明による水系インクジェット捺染インクの好ましい態様においては、更に、界面活性剤、多価アルコール、緩衝剤、及び金属封鎖剤を含む。
更にまた、本発明は、反応染料を含有する水系インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含むインクジェット捺染方法によって捺染される布帛用の水系前処理剤であって、還元防止剤を含むことを特徴とする、前記の水系前処理剤にも関する。
本発明による水系前処理剤の好ましい態様においては、更に、糊剤、アルカリ剤、及びヒドロトロピー剤を含む。
本発明のインクジェット捺染方法によれば、前記水系前処理剤又は前記水系インクジェット捺染インクの少なくとも一方に還元防止剤を含有させるので、定着条件の差異や、前処理剤を施した布帛の保存条件の差異によって影響を受けずに、充分に満足な色再現性を実現することができる。前記水系前処理剤及び前記水系インクジェット捺染インクの両方に還元防止剤を含有させることにより、色再現性を更に向上させることができる。
また、本発明の水系インクジェット捺染インクは、還元防止剤を含有しているので、保存安定性に優れ、安定した吐出性能を示す。
更に、本発明の水系前処理剤は、還元防止剤を含有しているので、この水系前処理剤によって前処理された布帛は、保存条件の差異によって影響を受けずに、定着条件が若干異なっても充分に満足な色再現性を実現することができる。
(インクジェット捺染インク)
(反応染料)
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクに含まれる反応染料は、加熱蒸着により布帛と化学接合して定着する性質を有する限り、特に制限されないが、例えば、モノクロロトリアジニル基、ジクロロトリアジニル基、クロルピリミジル基、ビニルスルホン基、又はアルキル硫酸基等を反応基として有する染料が好ましい。これらの染料は、個々の目的により選択される。例えば、高濃度の黒色を特に所望する際はビニルスルホン系反応染料が好適である。また、インクジェット捺染インクを長時間保存することが必要な際は、モノクロロトリアジニル骨格、即ちモノクロロ置換1,3,5−トリアジン2−イル骨格を有する染料が好ましい。モノクロロトリアジニル骨格を有する反応染料は比較的熱安定が優れているため、長時間保存安定性が要求されるインクジェットインク用染料として特に好適である。本発明方法で用いるインクジェット捺染インクに含まれる反応染料の具体例を以下に列挙する。
C.I.リアクティブイエロー3、6、12、18、86
C.I.リアクティブオレンジ2、5、12、13、20、
C.I.リアクティブレッド3、4、7、12、13、15、16、24、29、31、32、33、43、45、46、58、59、
C.I.リアクティブバイオレット1、2、
C.I.リアクティブブルー2、3、5、7、13、14、15、25、26、39、40、41、46、49、176
C.I.リアクティブグリーン5、8、
C.I.リアクティブブラウン1、2、7、8、9、11、14、及び
C.I.リアクティブブラック1、2、3、8、10、12、13
なお、本明細書において反応染料とは、カラーインデックス中で反応染料に分類されている化合物をいう。前記C.I.リアクティブブルー176を含むインクに還元防止剤を加えると、印捺再現性効果が大きい。あるいは、還元防止剤を含む前処理剤で前処理した布帛に、前記C.I.リアクティブブルー176を含むインクで印捺すると、印捺再現性効果が大きい。
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクにおいて、反応染料の含有量は特に限定されず適宜決定することができるが、インクの全重量に対して0.1〜15重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10重量%程度である。反応染料の含有量が0.1重量%未満になると、充分な印捺濃度を得ることができず、15重量%を超えると、インクジェット用インクに求められる吐出安定性が悪化し、特に高温下では吐出不良となることがある。本発明方法においては、1種又は複数種類のインクジェット捺染インクを用いることができる。また、同色又は類似色で染料濃度を変化させた濃色インクと淡色インクとの組合せを用いれば印捺物の階調性を向上させることも可能である。特に淡色インクは中間濃度領域から低濃度領域の粒状感緩和に有効である。
(界面活性剤)
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクは、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤を有するインクは前処理した布帛上でも均一に濡れ、印捺斑を少なくすることができ、また短時間の内に布帛中へ浸透するので有利である。また、ピエソ振動型プリンタでは吐出不良の原因となるプリントヘッド内の気泡排出性を向上させ、安定した吐出を保持する効果がある。
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクにおける好適な界面活性剤は、ノニオン系である。ノニオン界面活性剤は、前述の気泡排出性に加えて、吐出曲がり防止効果がある。この飛行曲がり防止効果は、表面撥水処理したピエゾ振動子を用いたインクジェット吐出で顕著に現れる。
界面活性剤、特にノニオン系界面活性剤の含有量は適宜決定することができるが、インクの全重量に対して0.05〜5重量%程度が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%程度である。界面活性剤の含有量が0.05重量%未満になると布帛によっては印捺班が現れることがあり、5重量%を超えると吐出ヘッドのノズル面がインクで濡れてしまい吐出曲がりが起こることがある。
ノニオン系界面活性剤の好ましい例としては、エチレングリコール系界面活性剤、多価アルコール系界面活性剤、又はアセチレングリコール系界面活性剤などを挙げることができる。本発明方法で用いるインクジェット捺染インクにおいては、アセチレングリコール系界面活性剤の利用が好ましい。この種の活性剤は、例えば、オルフィンY、サーフィノール82、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノールSTG、又はサーフィノール485(いずれも製造:Air Products and Chemicals,Inc.)として入手可能である。
(多価アルコール)
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクは、多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールは保湿効果があり、インクジェットインクの目詰まり防止に有効である。
また、多価アルコールは、本発明方法で用いるインクジェット捺染インクを加熱蒸気中で布帛に定着する際の効率を向上させるのに有効である。好ましい例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、イソブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトール、又はチオグリコールなどである。多価アルコールの含有量は適宜決定することができるが、インクの全重量に対して50重量%以下が好ましく、より好ましくは2〜40重量%、更に好ましくは5〜30重量程度である。多価アルコールの含有量が50重量%を超えると、高温でのインクの保存安定性が悪くなることがある。
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクにおいて特に好ましい多価アルコールは1,2−アルキルジオールである。1,2−アルキルジオールを含有するインクは他の多価アルコールを含有するインクと比べて、インク液中の反応染料の安定性が向上する。特に、1,2−プロピレングリコールは保存安定効果と保湿効果との双方に良好な性能を示す。
また、特にピエゾ振動子型プリンタを用いるインクジェット方式では、1,2−ヘキサンジオールの含有量を増加させると、インク吐出量が減少する傾向がある。従って、個々のピエゾ振動子型プリンタに最適な吐出量を1,2−ヘキサンジオールの含有量でコントロールすることができる。
(緩衝剤)
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクは、緩衝剤を加えてpHを安定させることが望ましい。またpHを9以下に調整することによりインク液中の反応染料の加水分解を遅延させることができる。加水分解の進行は布帛の定着濃度を低下させるのみならず、インクを強い酸性領域に進めるため印捺機を腐食しやすくなる。特に、プリントヘッド部分の腐食はインクジェットシステムに大きなダメージを与える。本発明方法で用いるインクジェット捺染インクの好適なpHは6〜9、更に好適には7〜8.5である。pHがあまり高くなると反応染料の加水分解が進行しやすくなる。例えば30℃で1年以上放置することを要する場合は、pH9以下が好ましい。但し、短期間でインクを使い切る場合は、インクのpHが10を超えても差し支えない。
これらのpHは、緩衝剤を用いて調整することができる。これらの緩衝剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−3−モノフォリノプロパンスルホン酸、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、N,N−Bis−(2−ヒドロキシエチル)グリシン、リン酸、又はトリポリリン酸等のナトリウム又はカリウム塩を挙げることができる。本発明方法で用いるインクジェット捺染インクにおいては、緩衝剤としてはリン酸系緩衝剤を用いることが好ましい。
(水)
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクにおいては、水としては任意の水を用いることができるが、純水を用いるのが好ましい。純水は、イオン交換、又は蒸留等で容易に製造することができる。また、純水を更に紫外線等で滅菌処理するのが更に好ましい。
(還元防止剤)
本発明方法においては、インクジェット捺染インク及び/又は前処理剤が、還元防止剤を含んでおり、これによって印捺斑防止、印捺濃度・色相の再現性向上に有効である。還元防止剤としては、ニトロベンゼンスルホン酸塩を用いるのが好ましく、メタニトロベンゼンスルホン酸塩を用いるのがより好ましい。塩は、例えば、アルカリ金属塩であり、好ましくはナトリウム塩である。
インクジェット捺染インクに還元防止剤を含有させると、前記の効果に加えて、インクジェット捺染インクの保存安定性を向上させることができる。また、前処理剤中に還元防止剤を予め含有させることで、インクジェットインクが布帛上で蒸熱され、染まる際に起こる斑を防止することができる。特に、前処理剤が還元防止剤を含有せず、インクジェット捺染インクが複数染料で構成されている場合には、低濃度領域で色相が変化してしまうことがあるが、還元防止剤によりこのような不具合も防止することができる。好適な量は、インクの全重量に対して10重量%以下、更に好適には0.5〜3重量%である。還元防止剤の含有量が10重量%を超えると、吐出曲がりが発生することがある。
(金属封鎖剤)
更に、本発明方法で用いるインクジェット捺染インクは、金属イオン封鎖剤を含有することが望ましい。金属イオン封鎖剤は、本発明方法で用いるインクジェット捺染インクを長期間安定的に吐出させる効果をもつ。また、印捺布上で安定した濃度・色相を確保する効果がある。金属封鎖剤としてはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、EDTA塩(例えば、ナトリウム塩)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(EDTA−OH)等が好適である。
また、BASF社から市販されているTRILON TA、DEKOL SN、Benkiesed社から市販されているCalgon Tは生分解性に優れており、環境面で好適である。好ましい含有量は、インクの全重量に対して、0.001〜0.1重量%であり、更に好適には0.005〜0.03重量%である。
(その他の添加物)
本発明方法で用いるインクジェット捺染インクには、インクの吐出安定性(特には、ピエゾヘッドでの吐出安定性)を向上させる目的で、アルキレングリコールモノアルキルエーテル(例えば、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル)を添加することができる。
また、本発明方法で用いるインクジェット捺染インクは、上記成分に加えて、防腐剤を含有することが好ましい。好ましい防腐剤としては、例えば、プロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルIB、又はプロキセルTNなどを挙げることができる。
更に、前記捺染インクは、N−メチルピロリドン(例えば、N−メチル−2−ピロリドン)又はチオグリコールを含有することによって染料の溶解度を高くし、高濃度染料インクにも優れた吐出安定性を付与することができる。
更に、本発明方法で用いるインクジェット捺染インクは、上記構成成分を適宜選択して含有するが、粘度が20℃で8.0m・Pa・s以下、好ましくは1.5〜6.0m・Pa・sとすることが好ましい。8.0m・Pa・s以下であれば通常の環境温度で何ら支障なくインク吐出が可能である。20℃で8.0m・Pa・sを超えるインクは低温領域での吐出安定性が悪くなる。
(インクジェット捺染方法)
本発明のインクジェット捺染方法は、主に植物性繊維、動物性繊維、又はアミド系繊維からなる布帛に、インクジェットにより捺染する方法であって、それらの布帛に、後述する前処理剤による処理を実施した後、前述のインクを用いて、インクジェット印刷方式により捺染を行うものである。また、本発明によるインクジェット捺染方法は、前記インクジェット捺染インクを用いて、予め前処理を施した布帛に、吐出させたインクを付着させる工程、定着する工程、及び洗浄する工程により主に構成される。それぞれの工程には、公知の方法及び操作を利用することができる。
(前処理剤)
本発明のインクジェット捺染方法は、水系前処理剤によって予め処理した布帛に、インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含む。前記水系前処理剤は、少なくとも、糊剤、アルカリ剤、及びヒドロトロピー剤を含むことが好ましい。また、前記の通り、前処理剤が還元防止剤を含有することもできる。更に、印捺濃度を向上させるために、シリカを含有していてもよい。
(糊剤)
本発明方法で用いる前処理剤は、糊剤を含有することができる。その糊剤は、インク定着、及び滲み防止に有効である。糊剤としては、例えば、グアー、ローカストビーン等の天然ガム類、澱粉類、アルギン酸ソーダ、ふのり等の海草類、ペクチン酸等の植物皮類、メチル繊維素、エチル繊維素、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素誘導体、焙焼澱粉、アルファ澱粉、カルボキシメチル澱粉、カルボキシエチル澱粉、ヒドロキシエチル澱粉等の加工澱粉、シラツガム系、ローストビーンガム系等の加工天然ガム、アルギン誘導体、あるいは、ポリビニールアルコール、ポリアクリル酸エステル等の合成糊、エマルジョン等が用いられる。特に使用する反応染料との染着性が乏しい糊剤が好適に用いられる。糊剤の含有量は、前処理剤の全重量に対して、固形分換算で0.5〜20重量%が望ましい。糊剤の含有量が0.5重量%未満だと、インクが充分に定着せず、滲みが発生することがあり、20重量%を超えると、高粘度ゆえに前処理剤が布帛全体に行き渡らず、印捺班を起こすことがある。
(アルカリ剤)
本発明方法で用いる前処理剤は、アルカリ剤を含有することができる。そのアルカリ剤は、インクジェット反応染料インクの定着反応速度向上に有効である。本発明方法で用いる前処理剤に含有されるアルカリ剤としては、好適には、ナトリウム灰、水酸化ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、又は酢酸ナトリウム等を挙げることができ、特に好適には重炭酸ナトリウムを挙げることができる。また、定着時に反応染料の反応を促進する機能があればこれらのアルカリ剤に限らずに使用することができる。アルカリ剤の含有量は、前処理剤の全重量に対して、固形分換算で、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは2〜6重量%である。0.5重量%未満になると、インクの定着反応速度が遅くなって濃度不足となることがあり、10重量%を超えると、絹等の動物性繊維を黄変させることがある。
(ヒドロトロピー剤)
本発明方法で用いる前処理剤は、ヒドロトロピー剤を含有することができ、そのヒドロトロピー剤は、蒸熱効率を向上させるのに有効である。ヒドロトロピー剤としては、尿素、ジメチル尿素、チオ尿素、モノメチルチオ尿素、又はジメチルチオ尿素等のアルキル尿素を挙げることができる。ヒドロトロピー剤を含有することにより印捺濃度を更に向上することができる。またこれらのヒドロトロピー剤は、尿素又はアルキル尿素とチオ尿素とを組み合わせて添加すると合計の含有量を減らすことができる。ヒドロトロピー剤は、前処理剤処方後の安定性向上、パディング布表面状態の安定化に効果がある。また、チオ尿素は特に均染性向上に有効である。ヒドロトロピー剤の含有量はインクとのマッチングで決定されるが、前処理剤の全重量に対して、好ましくは5〜20重量%、より好ましくは7〜15重量%である。ヒドロトロピー剤の含有量が5重量%未満だと、効果が少なくなり、20重量%を超えると、滲みの原因となることがある。
(水)
本発明方法で用いる前処理剤に含まれる水は、特に制限されない。例えば、地下水、又は水道水等が使用可能である。好ましくは、限外濾過、又は蒸留等で作成した純水が用いられる。また、予め紫外線照射等で滅菌処理することも好ましい。
(還元防止剤)
本発明方法で用いる前処理剤が還元防止剤を含有することもでき、インクジェット捺染インクに含有させた場合と同様に、印捺斑防止、印捺濃度・色相の再現性向上に有効である。前処理剤が還元防止剤を含有すると、保存性向上に有効である。予め前処理剤中に還元防止剤を入れることで、インクジェット捺染インクが布帛上で蒸熱されて、染まる際に起こる斑を防止することができる。特に、捺染インクが複数染料で構成されている場合には、低濃度領域で色相が変化してしまうことがあるが、還元防止剤によりこのような不具合も防止することができる。
還元防止剤を含有する前処理剤で処理した布帛に、還元防止剤を含有するインクジェット捺染インクで捺染すると、双方の還元防止効果が作用して、色再現性の極めて優れた捺染物を得ることができる。
また、還元防止剤を含有した前処理剤で処理された布帛は、保存安定性に優れる。例えば、長期間、高温及び多湿下に置かれた後も、色再現性が劣化することは少ない。前処理剤における還元防止剤の量は、前処理剤液に対して、好ましくは15重量%以下、更に好適には1〜8重量%である。還元防止剤の含有量が15重量%を超えると、前処理を行った布から粉体の還元防止剤が析出することがある。
(シリカ)
本発明方法で用いる前処理剤は、シリカを含有することができ、そのシリカは発色性向上に有効である。シリカとしては、好適には表面が水酸基で覆われているものがよい。水酸基は水に対して強い親和力をもつので、反応インクの定着効率を向上させることができる。また、シリカと尿素とを組み合わせることで、相乗効果が働き、この発色性が著しく向上する。シリカの含有量は、前処理剤液に対して、好ましくは0.5〜8重量%である。0.5重量%未満ではマゼンタ色での発色効果が少なくなり、また8重量%を超えるとマゼンタ印捺部分で色むらが発生しやすくなる。更に、シアン、ブルーでは発色濃度低下が起こる。更にまた、シリカが布帛から離れやすくなり、インクジェット吐出不良が起こりやすくなる。
特に、シリカ含有前処理剤で処理した布帛に対して、本発明方法によって、シアンインク又はブルーインクの少なくとも一つ及びマゼンタインクを用いて印捺する際は、カラーバランスの点からもシリカの含有量が0.5〜8%であることが望ましい。
シリカの平均粒径は、好ましくは10μm以下である。粒径が大きければ添加量に対する表面積が小さくなり、発色効果が薄れてくる。
(その他の添加物)
また、本発明方法で用いる前処理剤は、上記成分に加えて、諸性能を改善するために添加剤を含有することができる。そのような添加剤の例としては、防腐剤、又はキレート剤(金属封鎖剤)を挙げることができる。防腐剤の好ましい例としては、プロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルIB、又はプロキセルTNなどを挙げることができる。防腐剤は、前処理液そのものを安定化させるばかりではなく、パディング乾燥後の前処理剤の安定性にも有効である。
また、キレート剤(金属封鎖剤)は、布帛上の重金属をトラップし、染め斑防止に有効である。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロトリ酢酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、又はメタリン酸塩等が好適である。また、BASF社から市販されているTRILON TA、DEKOL SN、Benkiesed社から市販されているCalgon Tは生分解性に優れており環境面で好適である。
(前処理方法)
本発明方法において、前記の前処理剤を布帛に付着させる方法としては、常法通り、コーティング又はパディング法が望ましい。例えば、パディング時のピックアップ率は、布帛の厚さ、繊維の太さ等で適宜決めることができ、50%以上が望ましく、更に好適には65%以上である。
(布帛)
本発明方法によって捺染することにできる布帛は、植物性繊維、動物性繊維、アミド系繊維からなる布帛又は少なくともこれらの繊維の一つを含む混紡からなる布帛である。好ましくは、セルロース系繊維、又はアミド系繊維からなる布帛である。好適に使用されるのは、木綿、麻、羊毛、絹、ビスコスレーヨン、キュプラレーヨン、ポリノジック、ビニロン、又はナイロン等の繊維からなる布帛である。
(定着)
前記の前処理剤で処理された布帛は、本発明のインクジェット方法によって、前記の捺染インクによって印捺された後、高熱又は高熱の蒸気により定着される。定着条件は、例えば、セルロース系布帛では、95〜105℃にて飽和蒸気近辺で、4〜12分間処理するのが好ましい。また、絹や羊毛等のアミド系繊維では、95〜105℃にて、飽和蒸気近辺で、20〜40分間処理するのが好ましい。
(吐出ヘッド)
本発明方法で用いるインクジェット捺染方法は、サーマル方式、コンテティニュアス方式、又はピエゾ方式などの任意のインクジェット方式に適用することができるが、好適にはピエゾ振動子方式である。
本発明方法で用いる前記のインクジェット捺染インクをピエゾ振動子型インクジェットプリントヘッドに充填して吐出する際には、このプリントヘッドのノズルプレート表層部分に撥インク処理を施してあることが望ましい。撥インク処理を施すことにより、インクの飛行曲がりが発生しにくくなり、布帛上に再現性の優れた所望の画像を印捺することができる。この飛行曲がり防止効果は、前記の捺染インクに1,2−ヘキサンジオールを添加することで著しく向上させることができる。
また、撥インク処理は、ノズル孔内面にも施すことが好ましい。内面に施すことにより、インクメニスカス位置が安定し、更に吐出安定性が向上する。また、ノズルプレート表面にインクが出にくくなり、ノズル表面の撥インク性を、より長時間維持することができる。
ノズルプレートには、所望の口径を有する孔を設けることができる。ノズルプレートの構成材料としては、金属、セラミックス、シリコン、硝子、又はプラスチック等を挙げることができ、好ましくはチタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、錫、又は金等の単一材、若しくはニッケル−リン合金、錫−銅−リン合金、銅−亜鉛合金、又はステンレス鋼等の合金や、ポリカーボネート、ポリサルフォン、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリサルフォン、又は各種の感光性樹脂で形成されていることが望ましい。
これらの材料表面を撥インク処理する方法は、特に限定されないが、例えば、ニッケルイオンと撥水性高分子樹脂粒子を電荷により分散させた電解液中に浸漬し、電解液を攪拌しながら浸漬されているノズルプレート表面に共析メッキする方法が好ましい。この共析メッキに使用する撥水性高分子樹脂材料としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルコキシブタジエン、ポリフルオロビニリデン、ポリフルオロビニル、又はポリジパーフルオロアルキルフマレート等の樹脂を単独に又は混合して用いることが好適である。また、金属材料としては、ニッケルに限定する必要はなく、例えば銅、銀、錫、又は亜鉛等を適宜選択することができる。好ましくは、ニッケル、ニッケル−コバルト合金、又はニッケル−ホウ素合金等のように、表面硬度が大きく、対摩耗性に優れる材料が適している。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
<実施例1>インク−1の調製
以下の組成のインク−1を以下の手順で調製した。
110mL容サンプル瓶中へ、水38gを入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら、メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム3g、5重量%リン酸系緩衝剤10g、界面活性剤(サーフィノール465)の10重量%水溶液10g、防腐剤(プロキセルXL2)の10重量%水溶液2.5g、及びキレート剤(EDTA−2Na)の1重量%水溶液1gを添加した。更に、C.I.リアクティブブルー176(8.5g)、C.I.リアクティブレッド3(1.3g)、及びC.I.リアクティブイエロー12(0.7g)を添加し、マグネチックスターラーで染料が溶解するまで撹拌した。更に、1,2−プロピレングリコール20g、及びトリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル5gを添加した。添加後、攪拌を10分間続けてインク−1を得た。なお、以下のインク組成において、水の残量とは、合計で100gにする量を意味する。
インク−1の組成
C.I.リアクティブブルー176 8.5重量%
C.I.リアクティブレッド3 1.3重量%
C.I.リアクティブイエロー12 0.7重量%
1,2−プロピレングリコール 20重量%
トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 5重量%
メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム 3重量%
サーフィノール465 1.0重量%
プロキセルXL2 0.25重量%
EDTA−2Na 0.01重量%
リン酸系緩衝剤 0.5重量%
水 残量
<実施例2>インク−2の調製
また以下の組成からなるインク−2を、実施例1と同様の操作によって調製した。
インク−2の組成
C.I.リアクティブブルー176 9重量%
メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム 1重量%
1,2−プロピレングリコール 13重量%
1,2−ヘキサンジオール 5重量%
ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 9.5重量%
サーフィノールSTG 0.5重量%
プロキセルCRL 0.2重量%
EDTA−2Na 0.02重量%
リン酸系緩衝剤 0.5重量%
水 残量
<比較例1>インク−3の調製
メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いないことを除いて、実施例1と同様の操作によりインク−3を調製した。
<比較例2)インク−4の調製
メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いないことを除いて、実施例2と同様の操作によりインク−4を調製した。
<実施例3>前処理剤−1の調製
100mL容コニカルビーカー中にアルギン酸ナトリウム(中粘度品)1g、尿素10g、及び重炭酸ナトリウム4gを入れ、スパチュラでかき混ぜて粉末(粉末1)を得た。次に、200mL容コニカルビーカー中に水100mLを入れて、マグネチックスターラーで攪拌しながら前記の粉末1を入れ、常温下で粉末1を溶解させた。この溶液をろ過し、前処理剤−1とした。
<実施例4>前処理剤−2の調製
前処理剤−2
100mL容コニカルビーカー中にエーテル化カルボキシルメチルセルロース0.5g、尿素10g、及びナトリウム灰3gを入れ、スパチュラでかき混ぜて粉末(粉末2)を得た。次に、200mL容コニカルビーカー中に水100mLを入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら前記粉末2を入れ、常温下で粉末2を溶解させた。この溶液をろ過し、前処理剤−2とした。
<実施例5>捺染処理
(1)パディング
前処理剤のパディングは、パディング機(HVF350;マチス社製)を用いて常温下で行った。パディング用の布帛として、綿ブロードを用いた。
予め、210mm×315mmに切った布帛を、圧力2bar、スピード2〜3m/分、及び絞り率約70%の条件下でパディングした。
(2)インクジェット印捺
インクジェットプリンタ(MJ930C;セイコーエプソン株式会社製)に実施例1及び2で調製した本発明方法で用いるインクジェット捺染インク、並びに、比較例1及び2で調製した比較用インクを充填し、前記実施例5(1)で前処理した綿ブロードに対してインクジェット印捺を行った。
(3)後処理
実施例5(2)で印捺した布帛を以下の通り定着した。
スチーマー(スチーマーDHe型;マチス社製)を用いて蒸熱定着した。蒸熱条件は以下の3通りを用いた。
蒸熱条件(A):102℃及び飽和蒸気圧にて8分間処理
蒸熱条件(B):102℃及び飽和蒸気圧にて10分間処理
蒸熱条件(C):107℃及び飽和蒸気圧にて8分間処理
その後、洗浄を行った。布帛を水道水で揉み洗いし、徐々に温水を追加していった。その後、アニオン活性剤入れた沸騰水中に、時々撹拌しながら15分間浸けた。
更に、洗浄液中に水道水を入れながら手揉み洗いをした。洗浄布にアイロンを掛け、捺染布を得た。
〔物性評価1〕色再現性評価試験
実施例5で得られた印捺布の色相を目視検査した。
評価は標準定着条件である前記蒸熱条件(A)から前記蒸熱条件(B)又は前記蒸熱条件(C)に変化させた場合にどの程度色相の変化があるかで判定した。結果を以下の表1に示す。
Figure 2004162247
表1から明らかなとおり、インク中に還元防止剤であるメタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムが含まれていない場合(比較例1及び2)には、蒸熱条件を変えると、色目及び濃度が変化した。一方、メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加したインク(実施例1及び2)では、蒸熱条件が変わっても印捺品位は全く変化せず、影響を受けなかった。この結果は、還元防止剤を加えたインクを用いることにより、色再現性に優れた捺染生成物が得られることを示している。
<実施例6>前処理剤−3の調製
パラニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム7gを用いることを除いて、実施例3と同様の操作により、前処理剤−3を調製した。
〔物性評価2〕色再現性評価試験
実施例3で調製した前処理剤−1と実施例6で調製した前処理剤−3を用いて、実施例5と同様に綿ブロードに対してパディングを実施した。次に、パディングした綿ブロード上に、実施例1で調製したインク−1を印捺し、実施例5(3)と同様の方法で後処理を行い、定着させた。蒸熱条件は以下の2通りを用いた。
蒸熱条件(A):102℃及び飽和蒸気圧にて8分間処理
蒸熱条件(D):107℃及び飽和蒸気圧にて10分間処理
評価は標準定着条件である前記蒸熱条件(A)から前記蒸熱条件(D)に変化させた場合にどの程度色相の変化があるかで判定した。結果を以下の表2に示す。
Figure 2004162247
表2から明らかなとおり、前処理剤及びインクの両方に還元防止剤を添加した組み合わせ(実施例1及び実施例6)では、蒸熱条件(D)でも印捺再現性が確保された。一方、インクのみに還元防止剤を添加し、前処理剤には還元防止剤を添加しなかった組み合わせ(実施例1及び実施例3)では、表1及び表2に示した通り、蒸熱条件(C)までは良好な再現性を示したが、蒸熱条件(D)では僅かながら色目が変化してしまった。
表1及び表2より、還元防止剤を含有するインクは、還元防止剤を含有しないインクと比べ、印捺色の再現性が優れていることが分かると共に、更に、インク中及び前処理剤中に共に還元防止剤を含有させると、印捺した場合に、その色再現性が更に向上することが分かる。
<実施例7>前処理剤−4の調製
100mL容コニカルビーカー中に、アルギン酸ナトリウム(中粘度品)1g、重炭酸ナトリウム4g、尿素10g、メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム5g、及びシリカ2gを入れ、スパチュラでかき混ぜて粉末(粉末3)を得た。次に、200mL容コニカルビーカー中に水100mLを入れてマグネチックスターラーで攪拌しながら前記の粉末3を徐々に入れ、前処理剤−4を調製した。
使用したシリカは、表面水酸基処理済みで、平均粒径3μmのシリカであった。
<実施例8>インク−4の調製
以下の組成のインク−4を以下の手順で調製した。
110mL容サンプル瓶中へ、40℃の水52gを入れマグネチックスターラーで攪拌しながら、界面活性剤(サーフィノール465)の10重量%水溶液10g、防腐剤(プロキセルXL2)の10重量%水溶液2.5g、及びキレート剤(EDTA−2Na)の1重量%水溶液0.5gを添加した。更に、C.I.リアクティブブルー176(8.5g)、C.I.リアクティブレッド31(1.3g)、及びC.I.リアクティブイエロー86(0.7g)をマグネチックスターラーで染料が溶解するまで撹拌した。更にジエチレングリコール10g、プロピレングリコール10g、及びトリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル5gを添加した。添加後、攪拌を10分間続けインクとした。なお、以下のインク組成において、水の残量とは、全体で100gとなるための水の量を意味する。
C.I.リアクティブブルー176 8.5重量%
C.I.リアクティブレッド31 1.3重量%
C.I.リアクティブイエロー86 0.7重量%
ジエチレングリコール 10重量%
プロピレングリコール 10重量%
ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1.0重量%
プロキセルXL2 0.25重量%
EDTA−2Na 0.005重量%
リン酸系緩衝剤 0.05重量%
水 残量
<実施例9>インク−5の調製
以下の組成のインクを、実施例8と同様にして調製した。
C.I.リアクティブレッド12 9重量%
ジエチレングリコール 13重量%
トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 9.5重量%
N−メチル−2−ピロリドン 5重量%
サーフィノールSTG 0.5重量%
プロキセルCRL 0.2重量%
EDTA−2Na 0.01重量%
リン酸系緩衝剤 0.05重量%
水 残量
<実施例10>インク−6の調製
以下の組成のインクを、実施例9と同様にして調製した。
C.I.リアクティブブルー41 9重量%
プロピレングリコール 13重量%
トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 9.5重量%
チオジグリコール 5重量%
サーフィノールSTG 0.5重量%
プロキセルCRL 0.2重量%
デコールSN 0.01重量%
リン酸系緩衝剤 0.05重量%
水 残量
<実施例11>捺染処理
(1)パディング
前記実施例7で調製した前処理剤−4によるパディングは、パディング機(HVF350;マチス社製)を用いて60℃にて行った。パディング用の布帛として、綿ブロードを用いた。
予め、210mm×315mmに切った布帛を、圧力2bar、スピード2〜3m/分、及び絞り率約70%の条件下でパディングした。
(2)インクジェット印捺
インクジェットプリンタ(MJ8000C;セイコーエプソン株式会社製)に実施例8〜10で調製した本発明方法で用いるインクジェット捺染インクを充填し、前記実施例11(1)で前処理した綿ブロードに対してインクジェット印捺を行った。
(3)後処理
実施例11(2)で印捺した布帛を以下の通り定着した。
スチーマー(スチーマーDHe型;マチス社製)を用いて蒸熱定着した。蒸熱条件は以下の通りであった。
蒸熱条件(A):102℃及び飽和蒸気圧にて8分間処理
その後、洗浄を行った。布帛を水道水で揉み洗いし、徐々に温水を追加していった。その後、アニオン活性剤入れた沸騰水中に、時々撹拌しながら15分間浸けた。
更に、洗浄液中に水道水を入れながら手揉み洗いをした。洗浄布にアイロンを掛け、捺染布を得た。
〔物性評価3〕印捺評価試験
前記実施例11で得られた捺染布帛に関して光学濃度を測定した。印捺は各々3回行った。結果を表3に示す。
Figure 2004162247
本発明方法は、布帛に対してインクジェット記録方式によって捺染を実施する際に利用することができ、更に、本発明によるインクジェット捺染インク及び前処理剤は、そのインクジェット捺染方法を実施する際に利用することができる。

Claims (28)

  1. 水系前処理剤によって予め処理した布帛に、反応染料を含有する水系インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含むインクジェット捺染方法であって、前記水系前処理剤又は前記水系インクジェット捺染インクの少なくとも一方に還元防止剤を含有させることを特徴とする、前記のインクジェット捺染方法。
  2. 前記還元防止剤が、ニトロベンゼンスルホン酸塩である請求項1に記載のインクジェット捺染方法。
  3. 前記反応染料が、モノクロロトリアジニル誘導体染料である請求項1又は2に記載のインクジェット捺染方法。
  4. 前記反応染料が、C.I.リアクティブブルー176である、請求項3に記載のインクジェット捺染方法。
  5. 前記水系インクジェット捺染インクが、更に、界面活性剤、多価アルコール、及び緩衝剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  6. 前記界面活性剤が、アセチレングリコール誘導体である請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  7. 前記多価アルコールが、1,2−アルキルジオールである、請求項5又は6に記載のインクジェット捺染インク方法。
  8. 前記水系インクジェット捺染インクが、更に金属封鎖剤を含む、請求項5〜7いずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  9. 前記金属封鎖剤が、エチレンジアミンテトラ酢酸塩である、請求項8に記載のインクジェット捺染方法。
  10. 前記水系インクジェット捺染インクのpH値が6〜9である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  11. 前記水系インクジェット捺染インクの粘度が20℃で8.0m・Pa・s以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  12. 前記水系前処理剤が、糊剤、アルカリ剤、及びヒドロトロピー剤を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  13. 前記水系前処理剤が、糊剤0.3〜4重量%を含有する、請求項12に記載のインクジェット捺染方法。
  14. 前記ヒドロトロピー剤が尿素である、請求項12又は13に記載のインクジェット捺染方法。
  15. 前記水系前処理剤が、更にシリカを含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  16. 前記水系前処理剤が、シリカ0.5〜8重量%を含有する、請求項15に記載のインクジェット捺染方法。
  17. 前記シリカの表面が水酸基変性されている、請求項15又は16に記載のインクジェット捺染方法。
  18. 前記シリカの平均粒径が10μm以下である、請求項15〜17のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  19. シリカ含有の前記水系前処理剤によって予め処理した布帛に、少なくともシアン水系インクジェット捺染インク又はブルー水系インクジェット捺染インク、及びマゼンタ水系インクジェット捺染インクを含むインクセットを用いてインクジェット捺染を実施する、請求項15〜18のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  20. 前記布帛がセルロース系繊維又はアミド系繊維からなる、請求項1〜19のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  21. 前記水系インクジェット捺染インクを、インク吐出密度が120ドット/インチ以上であり、且つ全面印捺でインク吐出量が5g/m以上となる量で吐出する、請求項1〜20のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  22. 前記水系インクジェット捺染インクを、ピエゾ振動子を用いたインクジェットプリントヘッドに充填してインクジェット捺染を行う、請求項1〜21のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法。
  23. 前記インクジェットプリントヘッドのノズル面が撥インク性皮膜層を有する、請求項22に記載のインクジェット捺染方法。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項に記載のインクジェット捺染方法によって捺染された布帛。
  25. 反応染料及び還元防止剤を含むことを特徴とする、水系インクジェット捺染インク。
  26. 更に、界面活性剤、多価アルコール、緩衝剤、及び金属封鎖剤を含む、請求項25に記載の水系インクジェット捺染インク。
  27. 反応染料を含有する水系インクジェット捺染インクを吐出させる工程を含むインクジェット捺染方法によって捺染される布帛用の水系前処理剤であって、還元防止剤を含むことを特徴とする、前記の水系前処理剤。
  28. 更に、糊剤、アルカリ剤、及びヒドロトロピー剤を含む、請求項27に記載の水系前処理剤。
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