JP2004127639A - 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセント画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】上面側の陰極から高効率で光を取り出し、高品質の画像表示が可能な有機エレクトロルミネッセント画像表示装置を提供する。
【解決手段】基材上に順次設けられた陽極、有機層、光透過性を有するバリア性導電層、および、光透過性を有する陰極とを少なくとも備えたものとし、バリア性導電層は、成膜工程において酸素導入を行わない真空成膜法により形成された金属、無機窒化物、無機酸化物の少なくとも1種からなる薄膜とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機エレクトロルミネッセント画像表示装置に係り、特に上面側の陰極から光を取出すことができる有機エレクトロルミネッセント画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平10−162959号公報
【特許文献2】特開平10−144957号公報
【特許文献3】特開平10−125469号公報
【特許文献4】特開2002−15859号公報
【特許文献5】特開2002−15860号公報
有機のエレクトロルミネッセンス(EL)素子は、自己発色により視認性が高いこと、液晶ディスプレーと異なり全固体ディスプレーであり耐衝撃性に優れるること、応答速度が速いこと、温度変化の影響をあまり受けないこと、視野角が大きいこと等の利点をもっており、近年、画像表示装置における発光素子としての利用が注目されている。
【0003】
有機EL素子を用いた画像表示装置の構成は、陽極/発光層/陰極の積層構造を基本とし、ガラス基板等を用いた基材上に透明陽極を形成する構成が通常採用されている。この場合、発光は基材側(陽極側)から取出される。
近年、陰極を透明にして発光を陰極側から取出す試み(上面発光)がなされている。この上面発光の実現により、まず、陰極と共に陽極も透明にした場合、全体として透明な発光素子が可能となる。このような透明な発光素子の背景色として任意の色が採用でき、発光時以外にもカラフルなディスプレイとすることが可能となり、装飾性が改善される。一方、背景色として黒を採用することにより、発光時のコントラストが向上する。また、上面発光の実現により、カラーフィルタや色変換層を用いる場合は、発光層上に上記各層を配置することができる。さらに、アクティブ駆動表示装置のTFT(薄膜トランジスタ)により発光が遮蔽されることないため、開口率の高い表示装置が可能となる。
【0004】
陰極を透明にすることにより上述の上面発光を可能とした有機EL画像表示装置の例としては、陽極と陰極との間に有機EL発光層を含む有機層が介在し、陰極は電子注入金属層と非晶質透明導電層とからなり、この電子注入金属層が有機層に接するような構成が開示されている(特許文献1)。また、陰極材料が有機層へ拡散するのを防止するために、陰極と有機層の間にCa拡散バリア層を設け、有機EL素子の短絡、特性の低下を防止するようにした構成が開示されている(特許文献2)。また、両面発光の例として、透明陰極を低抵抗化するために、透明陰極と発光層との間にAg、Mg、TiN等の導電体層を介在させた構成が開示されている(特許文献3)。さらに、有機層中への酸素やインジウムの侵入、拡散を防止する目的で、陽極にTiNを用いた構成が開示されている(特許文献4、特許文献5)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上面発光を可能とした従来の有機EL画像表示装置では、透明陰極を形成する工程での酸素導入により有機層や電子注入層の酸化が避けられず、このため、有機層や電子注入層の特性低下を来たし、ダークスポットが発生して高品質な画像表示が得られないという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、上面側の陰極から高効率で光を取り出し、高品質の画像表示が可能な有機エレクトロルミネッセント画像表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置は、基材と、該基材上に順次設けられた陽極、有機層、光透過性を有するバリア性導電層、および、光透過性を有する陰極とを少なくとも備え、前記バリア性導電層は、成膜工程において酸素導入を行わない真空成膜法により形成された金属、無機窒化物、無機酸化物の少なくとも1種からなる薄膜であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記バリア性導電層は、水蒸気透過率が1g/m/day以下、酸素透過率が1cc/m/day・atm以下、固有抵抗が1.0×10−2Ω・cm以下、可視領域380〜780nmにおける光透過率が30%以上であるような構成とした。
【0007】
本発明の他の態様として、前記バリア性導電層は、前記金属からなる薄膜であり、該金属は仕事関数が4.2eV以上の金属の少なくとも1種、または、これら金属の合金であり、前記バリア性導電層の厚みが10〜50nmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記バリア性導電層は、前記無機窒化物からなる薄膜であり、該無機窒化物は周期律表の4族に属する元素の窒化物の少なくとも1種からなり、前記バリア性導電層の厚みが10〜500nmの範囲であるような構成とした。
【0008】
本発明の他の態様として、前記陰極は、導電性酸化物からなり、厚みが10〜500nmの範囲であり、可視領域380〜780nmにおける光透過率が60%以上であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記陽極は、仕事関数が4.7eV以上の金属の少なくとも1種、これら金属の合金、および、導電性無機酸化物からなる群に含まれる物質の少なくとも1種からなるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記陽極は、前記基材側から順に前記金属または合金からなる層と前記導電性無機酸化物からなる層とが積層された構造であり光反射性を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記陽極は、前記金属または合金からなり光反射性を有するような構成とした。
【0009】
本発明の他の態様として、前記バリア性導電層を含む前記陰極のシート抵抗は、20Ω/□以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記陽極のシート抵抗は、1Ω/□以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材は、ガラス基板、シリコン基板、高分子フィルムのいずれかであるような構成とした。
上記のような本発明では、有機層と陰極との間に介在するバリア性導電層が、陰極形成時の酸素導入による有機層の酸化を防止する作用をなす。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の有機エレクトロルミネッセント(EL)画像表示装置の一実施形態を示す基本構成概念図である。図1において、有機EL画像表示装置1は、基材2と、この基材2上に順次設けられた陽極3、有機層4、光透過性を有するバリア性導電層5、光透過性を有する陰極6とを備えている。
【0011】
有機EL画像表示装置1を構成する基材2は、有機EL画像表示装置1の支持体となるものであり、アクティブ駆動表示素子のTFT(薄膜トランジスタ)の製造工程(例えば、多結晶シリコン成膜工程)でのプロセス温度を考慮すると、200℃以上の耐熱性を具備するものが好ましく、石英、ガラス、シリコンウエハが好適に用いられる。また、TFTがアモルファスシリコンを用いたものである場合、プロセス温度が相対的に低くなり、このため上記材料の他に高分子材料を使用することができる。但し、高分子材料を用いる場合、基材から発生するガスによる有機層4の劣化を防止するために、基材の少なくとも陽極形成面にはシリコン酸化物やシリコン窒化物等からなるガスバリア層を設ける必要がある。
このような基材2の厚みは、材料、画像表示装置の使用状況等を考慮して設定することができ、例えば、0.05〜5mm程度とすることができる。
【0012】
有機EL画像表示装置1を構成する陽極3は、導電性材料からなるものであれば特に制限はなく、例えば、Au、Ta、W、Pt、Ni、Pd、Cr等の金属、Al合金、Ni合金、Cr合金等の合金、In−Sn−O、In−Zn−O、Zn−O、Zn−O−Al、Zn−Sn−O等の導電性無機酸化物、金属ドープされたポリチオフェン等の導電性高分子、α−Si、α−SiC、α−C等の非晶質半導体、μ−C−Si、μ−C−O−Si等の微結晶等を挙げることができる。特に、仕事関数が4.7eV以上の金属の少なくとも1種、これら金属の合金、および、導電性無機酸化物からなる群に含まれる物質の少なくとも1種により陽極3が形成されることが好ましい。このような陽極3の厚みは、材質にもよるが、40〜500nmの範囲内にあることが好ましく、陽極3のシート抵抗は1Ω/□以下であることが好ましい。陽極3の厚みが40nm未満であると、抵抗が高くなる場合があり、また、500nmを超えると、パターン形成された陽極3の端部に存在する段差により、上層(有機層4、バリア性導電層5、陰極6)に切れや断線が発生したり、陽極3と陰極6との短絡が生じることがあり好ましくない。
【0013】
有機EL画像表示装置1を構成する有機層4は、発光層単独からなる構造、発光層の陽極3側に正孔注入層あるいは正孔注入輸送層を設けた構造、発光層のバリア性導電層5側に電子注入層あるいは電子注入輸送層を設けた構造、発光層の陽極3側に正孔注入層あるいは正孔注入輸送層を設け、バリア性導電層5側に電子注入層あるいは電子注入輸送層を設けた構造等とすることができる。特に、本発明のように、バリア性導電層5として、後述するような金属、無機窒化物、無機酸化物からなる導電材料を用いると、仕事関数が大きく(4.2eV以上)、バリア性導電層5と発光層との界面におけるエネルギー障壁が高くなり、低電圧下ではバリア性導電層5から発光層へ直接電子を注入することが難しい。このため、電子注入層あるいは電子注入輸送層をバリア性導電層5側に設けた構造とすることが好ましい。この電子注入層や電子注入輸送層は、上面側の陰極6から高効率で光を取り出すために、十分な光透過性を有することが必要である。
尚、正孔注入輸送層や電子注入輸送層は、それぞれ注入機能層と輸送層とを別個に設けた積層構造からなるものであってもよい。
【0014】
有機層4を構成する発光層は、以下の機能を併せ持つものである。
・注入機能:電界印加時に陽極または正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極または電子注入層より電子を注入することができる機能
・輸送機能:注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能
・発光機能:電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能
このような機能をもつ発光層の材料としては、従来から有機層用の発光層材料として公知の材料を使用することができ、特に制限はなく、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)等の金属錯体色素や、ポリジアルキルフルオレン誘導体等の高分子量材料が好適に使用される。発光層の厚みは特に制限はなく、例えば、10〜200nm程度とすることができる。
【0015】
正孔注入輸送層は、正孔輸送化合物からなる層であって、陽極により注入された正孔を発光層に輸送する機能を有し、この正孔注入輸送層を陽極と発光層との間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入される。正孔輸送化合物としては、従来から有機EL素子の正孔注入輸送層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して使用することがでる。具体的には、ビス(N−ナフチル)−N−フェニルベンジジン(α−NPD)、4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。また、高分子量の材料としては、ポリビニルカルバゾール(PVDz)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリフェニレンビニレン誘導体等が好適に使用される。正孔注入層の厚みは特に制限はなく、例えば、10〜300nm程度とすることができる。
【0016】
また、電子注入層の材料としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、フッ化物(例えば、LiF、NaF、LiO、MgF、CaF、BaF)等が挙げられる。これらの中で特にアルカリ土類金属のフッ化物(MgF、CaF、BaF)が、有機層4の安定性と寿命の向上が図れる点で好ましく使用される。これは、アルカリ土類金属のフッ化物が、アルカリ金属の化合物やアルカリ土類金属の酸化物に比べて、水との反応性が低く、成膜中、あるいは、成膜後における吸水が少ないためである。さらに、アルカリ土類金属のフッ化物が、アルカリ金属の化合物に比べて、融点が高く耐熱安定性が優れるためである。電子注入層の厚みは、上記のアルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、フッ化物が絶縁性であることから、0.2〜10nm程度の範囲が好ましい。
【0017】
また、電子注入層として、仕事関数が4.0eV以下の材料を十分な光透過性を有する程度に薄膜化して形成することができる。仕事関数が4.0eV以下の材料としては、Ba、Ca、Li、Cs、Mg等が挙げられ、電子注入層の厚みは、十分な光透過性を得るために薄膜化が必要であり、0.2〜50nm、好ましくは0.2〜20nm程度とする。
電子注入輸送層として、電子輸送性有機材料にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属をドープした金属ドープ層を形成することができる。上記の電子輸送性有機材料としては、例えば、バソキュプロイン(BCP)、バソフェナントロリン(Bphen)等を挙げることができ、ドープ金属材料としては、Li、Cs、Ba、Sr等が挙げられる。上記の金属ドープ層における電子輸送性有機材料と金属のモル比率は、1:1〜1:3、好ましくは1:1〜1:2程度である。このような金属ドープ層からなる電子注入輸送層の厚みは、電子移動度が大きく、かつ、光透過性が金属単体に比べて高いことから、5〜1000nm、好ましくは10〜100nm程度とする。
【0018】
有機EL画像表示装置1を構成するバリア性導電層5は、成膜工程において酸素導入を行わない真空成膜法により形成された金属、無機窒化物、無機酸化物の少なくとも1種からなる薄膜である。上記の金属としては、仕事関数が4.2eV以上の金属が好ましく、例えば、Au、Ag、Al、Cu等を挙げることができる。また、上記の無機窒化物としては、周期律表の4族に属するTi、Zr、Hf等の元素の窒化物を挙げることができる。また、上記の無機酸化物としては、例えば、In−Sn−O、In−Zn−O、Zn−O、Zn−O−Al、Zn−Sn−O等の酸化物を挙げることができる。バリア性導電層5を形成するための酸素導入を行わない真空成膜法としては、抵抗加熱蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法等を挙げることができる。
【0019】
このようなバリア性導電層5は、水蒸気透過率が1g/m/day以下、酸素透過率が1cc/m/day・atm以下、固有抵抗が1.0×10−2Ω・cm以下、可視領域380〜780nmにおける光透過率が30%以上であることが好ましい。そして、このような特性を有するバリア性導電層5の厚みは、金属からなる薄膜である場合、10〜50nm、好ましくは15〜30nm程度であり、無機窒化物からなる薄膜である場合、10〜500nm、好ましくは20〜100nm程度であり、無機酸化物からなる薄膜である場合、10〜500nm、好ましくは20〜200nm程度である。
【0020】
有機EL画像表示装置1を構成する陰極6は、透明性のある導電性材料からなるものであれば特に制限はなく、例えば、In−Sn−O、In−Zn−O、Zn−O、Zn−O−Al、Zn−Sn−O等の導電性酸化物を挙げることができる。このような陰極6の厚みは10〜500nmの範囲が好ましく、また、可視領域380〜780nmにおける光透過率は60%以上とすることが好ましい。陰極6の厚みが10nm未満であると導電性が不十分となり、500nmを超えると光透過性が不十分となり、また、製造工程、あるいは、製造後において有機EL画像表示装置を変形させた時に、陰極6にクラック等の欠陥が発生し易くなり好ましくない。さらに、バリア性導電層5を含む陰極6のシート抵抗は、20Ω/□以下であることが好ましい。
このような陰極6は、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子ビーム法等の真空成膜法により形成することができる。このような陰極6の形成では、酸素導入による有機層4の酸化がバリア性導電層5によって阻止され、これにより、有機層4の特性劣化が防止される。
【0021】
尚、本発明では、陰極6上にカラーフィルタ層および/または色変換蛍光体層を設けて、各色の光を色補正して色純度を高めてもよい。カラーフィルタ層としては、例えば、青色着色層、赤色着色層、緑色着色層の各層をアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系等の顔料の1種または複数種を感光性樹脂に分散して調製した樹脂組成物を用いて形成したものとすることができる。また、色変換蛍光体層は、例えば、所望の蛍光色素と樹脂とを分散、または可溶化させた塗布液をスピンコート、ロールコート、キャストコート等の方法で塗布して成膜し、これをフォトリソグラフィー法でパターニングする方法等により赤色変換蛍光体層、緑色変換蛍光体層、青色変換蛍光体層の各層を形成したものとすることができる。
【0022】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
基材として、25mm×25mm、厚み0.7mmの透明ガラス基板(NHテクノグラス(株)製 無アルカリガラスNA35)を準備し、この透明ガラス基板を定法にしたがって洗浄した後、マグネトロンスパッタリング法によりAl薄膜(厚み100nm)を形成した。上記のAl薄膜形成では、スパッタガスとしてArを使用し、圧力0.15Pa、DC出力200Wとした。次に、上記のAl薄膜上に、正孔注入を促進させる役割をもたせるために、酸化インジウムスズ(ITO)の薄膜(厚み20nm)をマグネトロンスパッタリング法により形成した。上記のITO薄膜形成では、スパッタガスとしてArとOの混合ガス(体積比Ar:O=100:1)を使用し、圧力0.1Pa、DC出力150Wとした。
【0023】
次に、このAl薄膜とITO薄膜からなる陽極について、ダイヤインスツルメンツ(株)製 低抵抗率計 Loresta−GP(MCP−T600)、プローブPSPタイプ(電極間隔1.5mm)を用いて四探針法により表面抵抗値を測定した結果、0.5Ω/□であった。
【0024】
次いで、上記の陽極上に感光性レジスト(東京応化工業(株)製OFPR−800)を塗布し、マスク露光、現像(東京応化工業(株)製NMD3を使用)、エッチングを行って、幅2mmのライン状の陽極を2本形成した。尚、この陽極のパターニングはドライエッチングでも可能であった。
次に、陽極を備えた透明ガラス基板を酸素プラズマ下に曝し、その後、大気中にて、陽極を覆うように透明ガラス基板上に下記構造式(1)で示されるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホネート(PSS)との混合物であるバイエル社製Baytron P CH8000をスピンコート法により塗布、乾燥して正孔注入輸送層(厚み80nm)を形成した。
【0025】
【化1】
Figure 2004127639
【0026】
次いで、低酸素(酸素濃度1ppm以下)、低湿度(水蒸気濃度1ppm以下)状態のグローブボックス中にて、正孔注入輸送層上に下記構造式(2)で示されるポリ(ジオクチルジビニレンフルオレン−co−アントラセン)(PF)であるADS(株)製ADS106GE)をスピンコート法により塗布、乾燥して発光層(厚み80nm)を形成した。
【0027】
【化2】
Figure 2004127639
【0028】
更に、上記の発光層上にCaを5nmの厚みで蒸着して電子注入層を形成した。蒸着条件は、真空度5×10−5Pa、成膜速度1Å/秒とした。この電子注入層の形成では、マスクを使用して、陽極と直交するように幅2mmのライン状の電子注入層を2本形成した。
次に、対向ターゲット式マグネトロンスパッタリング装置を用いてTiN薄膜(厚み50nm)を成膜してバリア性導電層とした。このバリア性導電層の形成では、マスクを使用して、幅2mmのライン状のバリア性導電層を電子注入層上に形成した。TiN薄膜の成膜は、スパッタガスとしてAr、Nを使用し、圧力2×10−2Pa、RF出力100W、DC出力150Wとした。
【0029】
次いで、マグネトロンスパッタリング法によりITO薄膜(厚み150nm)を成膜して陰極とした。この陰極の形成では、マスクを使用して、幅2mmのライン状の陰極をバリア性導電層上に形成した。上記のITO薄膜の成膜は、スパッタガスとしてArとOの混合ガス(体積比Ar:O=100:1)を使用し、圧力5.5×10−2Pa、RF出力100W、DC出力150W、成膜速度4Å/秒とした。
尚、透明ガラス基板上に、上記と同条件で別途TiN薄膜とITO薄膜を形成し、TiN薄膜を含むITO薄膜の表面抵抗値を三菱化学(株)製Loresta−GPを用いて四探針法により測定した結果、19Ω/□であった。
また、透明ガラス基板上に、上記と同条件で別途TiN薄膜を形成し、これについて、下記の条件で水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した。その結果、水蒸気透過率は0.2g/m/day、酸素透過率は0.2cc/m/day・atm、固有抵抗は3.0×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約70%であった。
【0030】
(水蒸気透過率の測定)
水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%RHの条件で測定する。
(酸素透過率の測定)
酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製 OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、90%RHの条件で測定する。
(固有抵抗の測定)
測定した表面抵抗値(Ω/□)に膜厚(cm)を乗じて固有抵抗値(Ω・cm)を算出する。膜厚はセイコーインスツルメンツ(株)製 Nanopics1000を用い、膜断面を計測する。
(光透過率の測定)
紫外可視分光光度計((株)島津製作所製 UV−2200A)を用い、室温、大気中で測定する。
【0031】
次に、マグネトロンスパッタリング法によりSiO膜(厚み5μm)を封止膜として形成した。成膜は、ターゲットとしてSiO(x=1〜2)を使用し、スパッタガスとしてArとOの混合ガス(体積比Ar:O=200:1)を使用し、圧力0.5Pa、RF出力150W、DC出力200Wとした。
以上により、幅2mmのライン状にパターニングされた陽極と、この陽極に直交するように幅2mmのライン状で形成された電子注入層、バリア性導電層、陰極を備え、4ヶ所の発光エリア(面積4mm)を有する有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は280mA/cmで、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は22000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、TiN薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0032】
[実施例2]
バリア性導電層として、TiN薄膜の代わりにZrN薄膜(厚み50nm)を同条件で成膜した他は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
尚、実施例1と同様にして、ZrN薄膜を含むITO薄膜の表面抵抗値を測定した結果、20Ω/□であった。また、実施例1と同様にして、ZrN薄膜の水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した結果、水蒸気透過率は0.3g/m/day、酸素透過率は0.2cc/m/day・atm、固有抵抗は3.4×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約70%であった。
【0033】
上記の有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は260mA/cmであり、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は20000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、ZrN薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0034】
[実施例3]
バリア性導電層として、TiN薄膜の代わりにAu薄膜(厚み30nm)を真空蒸着法(真空度5×10−5Pa、成膜速度0.5Å/秒)で形成した他は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
尚、実施例1と同様にして、Au薄膜を含むITO薄膜の表面抵抗値を測定した結果、15Ω/□であった。また、実施例1と同様にして、Au薄膜の水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した結果、水蒸気透過率は0.1g/m/day、酸素透過率は0.1cc/m/day・atm、固有抵抗は1.6×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約40%であった。
【0035】
上記の有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は330mA/cmであり、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は15000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、Au薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0036】
[実施例4]
バリア性導電層として、Au薄膜の代わりにAl薄膜(厚み30nm)を形成した他は、実施例3と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
尚、実施例1と同様にして、Al薄膜を含むITO薄膜の表面抵抗値を測定した結果、14Ω/□であった。また、実施例1と同様にして、Al薄膜の水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した結果、水蒸気透過率は0.1g/m/day、酸素透過率は0.1cc/m/day・atm、固有抵抗は1.5×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約40%であった。
【0037】
上記の有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は320mA/cmで、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は15000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、Al薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0038】
[実施例5]
バリア性導電層として、TiN薄膜の代わりに無機酸化物であるITO薄膜(厚み50nm)を成膜した他は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。ITO薄膜の成膜は、スパッタガスとしてArを使用し、圧力3×10−2Pa、RF出力500W、DC出力100W、成膜速度1Å/秒とした。
尚、実施例1と同様にして、バリア性導電層としてのITO薄膜を含む陰極ITO薄膜の表面抵抗値を測定した結果、20Ω/□であった。また、実施例1と同様にして、ITO薄膜の水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した結果、水蒸気透過率は0.2g/m/day、酸素透過率は0.2cc/m/day・atm、固有抵抗は2.5×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約70%であった。
【0039】
上記の有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は280mA/cmであり、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は27000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、ITO薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0040】
[実施例6]
バリア性導電層として、ITO薄膜の代わりに、同じく無機酸化物である酸化インジウム亜鉛(IZO)薄膜を形成した他は、実施例5と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
尚、実施例1と同様にして、IZO薄膜を含むITO薄膜の表面抵抗値を測定した結果、20Ω/□であった。また、実施例1と同様にして、IZO薄膜の水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した結果、水蒸気透過率は0.2g/m/day、酸素透過率は0.2cc/m/day・atm、固有抵抗は2.4×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約70%であった。
【0041】
上記の有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は280mA/cmであり、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は26000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、IZO薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0042】
[比較例1]
バリア性導電層を形成しない他は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は110mA/cmで、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は8000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、直径約0.1mmのダークスポットが1mmの範囲に数個の割合で確認された。この結果より、上記発光エリアでは、陰極形成時の酸素導入により発光層や電子注入層が酸化されていることが確認された。
【0043】
[比較例2]
TiN薄膜からなるバリア性導電層の代わりに、酸素導入を行うスパッタリング法により、ITO薄膜(厚み50nm)を成膜した他は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。このITO薄膜の成膜条件は、スパッタガスとしてArとOの混合ガス(体積比Ar:O=100:1)を使用し、圧力5.5×10−2Pa、RF出力100W、DC出力150W、成膜速度4Å/秒とした。
尚、実施例1と同様にして、ITO薄膜の表面抵抗値を測定した結果、19Ω/□であった。また、実施例1と同様にして、ITO薄膜の水蒸気透過率、酸素透過率、固有抵抗および可視領域380〜780nmにおける光透過率を測定した結果、水蒸気透過率は0.2g/m/day、酸素透過率は0.3cc/m/day・atm、固有抵抗は2.1×10−4Ω・cm、可視領域平均透過率は約80%であった。
【0044】
上記の有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は110mA/cmで、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は8000cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、直径約0.1mmのダークスポットが1mmの範囲に数個の割合で確認された。この結果より、上記発光エリアでは、酸素導入を行うITO薄膜や陰極形成時に、発光層や電子注入層が酸化されていることが確認された。
【0045】
[実施例7]
まず、実施例1と同様にして、透明ガラス基板上に幅2mmのライン状の陽極を2本形成した。
次に、陽極を備えた透明ガラス基板を酸素プラズマ下に曝し、その後、真空加熱蒸着法により、陽極を覆うように透明ガラス基板上に下記構造式(3)で示されるビス(N−ナフチル)−N−フェニルベンジジン(α−NPD)からなる正孔輸送層(厚み50nm)を形成した。この正孔輸送層の成膜条件は、真空度5×10−5Pa、成膜速度3Å/秒、加熱温度350℃とした。
【0046】
【化3】
Figure 2004127639
【0047】
次いで、真空蒸着法により、正孔輸送層上に下記構造式(4)で示されるトリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)を成膜して発光層(厚み60nm)を形成した。この発光層の成膜条件は、真空度5×10−5Pa、成膜速度3Å/秒とした。
【0048】
【化4】
Figure 2004127639
【0049】
更に、真空蒸着法により、上記の発光層上に下記構造式(5)で示されるバソキュプロイン(BCP)とLiの共蒸着層を成膜して電子注入層(厚み20nm)を形成した。この蒸着条件は、真空度5×10−5Pa、各材料による成膜速度3Å/秒とした。
【0050】
【化5】
Figure 2004127639
【0051】
次いで、実施例1と同様にして、バリア性導電層と陰極を形成し、更に、封止膜を形成した。
以上により、幅2mmのライン状にパターニングされた陽極と、この陽極に直交するように幅2mmのライン状で形成されたバリア性導電層、陰極を備え、4ヶ所の発光エリア(面積4mm)を有する有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は3.6mA/cmであり、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は200cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、TiN薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0052】
[実施例8]
バリア性導電層として、TiN薄膜の代わりにZrN薄膜(厚み50nm)を同条件で成膜した他は、実施例7と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は3.6mA/cmで、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は210cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、ZrN薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0053】
[比較例3]
バリア性導電層を形成しない他は、実施例7と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は3.0mA/cmで、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は150cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、直径約0.1mmのダークスポットが1mmの範囲に数個の割合で確認された。この結果より、上記発光エリアでは、陰極形成時の酸素導入により発光層や電子注入層が酸化されていることが確認された。
【0054】
[実施例9]
まず、実施例1と同様にして、透明ガラス基板上に幅2mmのライン状の陽極を2本形成した。
次に、実施例7と同様にして、正孔輸送層(厚み50nm)、発光層(厚み60nm)、電子注入層(厚み20nm)を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、バリア性導電層と陰極を形成し、更に、封止膜を形成した。但し、バリア性導電層として、TiN薄膜の代わりにAl薄膜(厚み30nm)を真空蒸着法(真空度5×10−5Pa、成膜速度0.5Å/秒)で形成した。
【0055】
以上により、幅2mmのライン状にパターニングされた陽極と、この陽極に直交するように幅2mmのライン状で形成されたバリア性導電層、陰極を備え、4ヶ所の発光エリア(面積4mm)を有する有機EL表示装置を作製した。
この有機EL表示装置の陽極と陰極に電圧6Vを印加した時の電流密度は4.0mA/cmであり、上面(陰極)側から測定した発光エリアの輝度は100cd/mであった。また、上記の有機EL表示装置を20mAで240時間連続駆動させた後の発光エリア面を光学顕微鏡で観察(30倍)したところ、ダークスポットは存在しなかった。この結果より、上記発光エリアでは、TiN薄膜からなるバリア性導電層が存在することにより、陰極形成時の酸素導入による発光層や電子注入層の酸化が防止されていることが確認された。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば有機層と陰極との間にバリア性導電層を介在させた構造とし、かつ、このバリア性導電層を成膜工程において酸素導入を行わない真空成膜法により形成された金属、無機窒化物、無機酸化物の少なくとも1種からなる薄膜としたので、有機層は、バリア性導電層の成膜時は勿論のこと、光透過性を有する陰極の成膜時においても、酸素導入による酸化が防止され、これにより、有機層は特性劣化のない信頼性の高いものとなり、上面側の陰極から高効率で光を取り出して高品質の画像表示が可能な有機エレクトロルミネッセント画像表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機エレクトロルミネッセント(EL)画像表示装置の一実施形態を示す基本構成概念図である。
【符号の説明】
1…有機エレクトロルミネッセント画像表示装置
2…基材
3…陽極
4…有機層
5…バリア性導電層
6…陰極

Claims (11)

  1. 基材と、該基材上に順次設けられた陽極、有機層、光透過性を有するバリア性導電層、および、光透過性を有する陰極とを少なくとも備え、前記バリア性導電層は、成膜工程において酸素導入を行わない真空成膜法により形成された金属、無機窒化物、無機酸化物の少なくとも1種からなる薄膜であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  2. 前記バリア性導電層は、水蒸気透過率が1g/m/day以下、酸素透過率が1cc/m/day・atm以下、固有抵抗が1.0×10−2Ω・cm以下、可視領域380〜780nmにおける光透過率が30%以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  3. 前記バリア性導電層は、前記金属からなる薄膜であり、該金属は仕事関数が4.2eV以上の金属の少なくとも1種、または、これら金属の合金であり、前記バリア性導電層の厚みが10〜50nmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  4. 前記バリア性導電層は、前記無機窒化物からなる薄膜であり、該無機窒化物は周期律表の4族に属する元素の窒化物の少なくとも1種からなり、前記バリア性導電層の厚みが10〜500nmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  5. 前記陰極は、導電性酸化物からなり、厚みが10〜500nmの範囲であり、可視領域380〜780nmにおける光透過率が60%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  6. 前記陽極は、仕事関数が4.7eV以上の金属の少なくとも1種、これら金属の合金、および、導電性無機酸化物からなる群に含まれる物質の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  7. 前記陽極は、前記基材側から順に前記金属または合金からなる層と前記導電性無機酸化物からなる層とが積層された構造であり光反射性を有することを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  8. 前記陽極は、前記金属または合金からなり光反射性を有することを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  9. 前記バリア性導電層を含む前記陰極のシート抵抗は、20Ω/□以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  10. 前記陽極のシート抵抗は、1Ω/□以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
  11. 前記基材は、ガラス基板、シリコン基板、高分子フィルムのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント画像表示装置。
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