JPWO2010143430A1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法

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Abstract

有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板と、前記基板上に前記基板側から順次設けられた陽極と、有機発光層と、比抵抗が互いに異なる下層陰極及び上層陰極を含む2層以上の積層陰極と、を備え、前記下層陰極及び前記上層陰極の主成分は、ITO、IZO、GZO、AZOのいずれか一つであると共に、前記積層陰極のうち、前記有機発光層に最も近い下層陰極の比抵抗が、前記下層陰極と隣接し、前記下層陰極よりも前記有機発光層から遠い上層陰極の比抵抗よりも高い。

Description

本願は、日本国に2009年6月11日に出願した特願2009−140194号の日本特許出願を優先権の基礎とするものであり、この日本特許出願の内容は本願明細書の一部をなすものとしてここに挙げておく。
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法に関する。
従来の有機エレクトロルミネッセンス素子として、上面側の陰極から光を取り出すトップエミッション型がある(例えば、特許文献1参照。)。図7は、特許文献1に記載された従来の有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を示す概略断面図である。
図7において、従来の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基材101上に、陽極102、有機発光層103、電子注入層104、導電保護層105、陰極106の積層構造を有する。この有機エレクトロルミネッセンス素子では、陽極102および陰極106に電圧を印加することによって、陽極106から有機発光層103にホールが注入され、陰極106から導電保護層105および電子注入層104を介し電子が有機発光層103に注入される。2種類のキャリアは有機発光層103内を移動し、有機発光層103内にて再結合することで励起子を生成し発光を得る。
特開2005−44799号公報 特開2004−200141号公報 特開平10−294182号公報
しかしながら、上記従来の構成では、陰極に使用されるITOなどの透明電極の比抵抗が低すぎる場合、十分に高い発光効率が得られないという課題を有している。陰極の成膜時に成膜する膜の比抵抗が低すぎると、有機発光層103への成膜ダメージが発生し、発光効率の低下を引き起こす。
本発明の目的は、主にトップエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極構造において、高い発光効率を実現する有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法を提供することである。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板と、
前記基板上に前記基板側から順次設けられた陽極と、有機発光層と、比抵抗が互いに異なる下層陰極及び上層陰極を含む2層以上の積層陰極と、
を備え、
前記下層陰極及び前記上層陰極の主成分は、ITO、IZO、GZO、AZOのいずれか一つであると共に、
前記積層陰極のうち、前記有機発光層に最も近い下層陰極の比抵抗が、前記下層陰極と隣接し、前記下層陰極よりも前記有機発光層から遠い上層陰極の比抵抗よりも高いことを特徴とする。
本構成によって、主にトップエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極構造において、ITOなどの透明導電膜材料層に新たな材料層を追加することなく、高い発光効率を実現することができる。
以上のように、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子によれば、主にトップエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極構造において、ITOなどの透明導電膜材料層に新たな材料層を追加することなく、高い発光効率を実現することができる。さらに本発明のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、従来の素子構造に用いられる材料のほかに新たな材料を準備することなく、高い発光効率を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を製造することができる。
本発明の実施の形態1における有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1における有機エレクトロルミネッセンス素子の量子効率測定に用いたサンプルの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における有機エレクトロルミネッセンス素子の量子効率測定に用いた測定系の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における有機エレクトロルミネッセンス素子の量子効率測定結果について、横軸を積層陰極の比抵抗、縦軸を規格化された内部量子効率として示したグラフである。 本発明の実施の形態1における成膜時の酸素流量と陰極の比抵抗の関係を示す図である。 本発明の実施の形態2における有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を示す概略断面図である。 従来の有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において、実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を示す概略断面図である。この有機エレクトロルミネッセンス素子は、基材101上に、陽極102、有機発光層103、電子注入層104、積層陰極(下層陰極)206aおよび積層陰極(上層陰極)206bの積層構造を有する。この有機エレクトロルミネッセンス素子では、陽極102と、積層陰極(下層陰極)206a及び積層陰極(上層陰極)206bとの間に電圧を印加することによって、陽極102から有機発光層103にホールが注入され、積層陰極(上層陰極)206bから電子注入層104を介して電子が有機発光層103に注入される。2種類のキャリアは、励起子として有機発光層103内を移動し、有機発光層103内にて再結合することで発光を得る。
図1において、積層陰極(下層陰極)206aおよび積層陰極(上層陰極)206bは、透明導電膜であるITO膜を積層した陰極であり、互いに比抵抗が異なる2層から構成されている。積層陰極(下層陰極)206aは、積層陰極(上層陰極)206bよりも比抵抗が大きくなるよう成膜したものであり、積層陰極(下層陰極)206aの上に積層陰極(上層陰極)206bが積層され2層構造の陰極をなしている。ここで本実施の形態1では、積層陰極(下層陰極)206aは、比抵抗3×10−3Ω・cmであり、膜厚は10nmを有し、積層陰極206b(上層陰極)は、比抵抗3×10−4Ω・cm、膜厚は90nmを有している。
かかる構成によれば、高い比抵抗を持つ積層陰極(下層陰極)206aは、成膜時に有機発光層103に対して成膜ダメージを与えない。さらに比抵抗の低い積層陰極(上層陰極)206bの成膜時には、積層陰極(下層陰極)206aが有機発光層103への成膜ダメージに対するバリア層となる。その結果、発光効率を向上させながらも、比抵抗の低い積層陰極(上層陰極)206bによって水平方向の電圧降下を抑えることで、駆動電圧を低く保つことができる。
以上のように本構成によれば、ITO膜からなる積層陰極(上層陰極)206bに、抵抗値が異なるだけのITO膜からなる積層陰極(下層陰極)206aを積層することで、発光効率を向上させながらも、積層陰極(上層陰極)206bの低い比抵抗により駆動電圧を低く保つことができる。
図1に示す有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法について、以下に説明する。
a)陽極102は、反射率の高い金属をスパッタリングなどの方法で成膜して得られる。反射率の高い金属としては、アルミニウムやモリブデン、銀などの金属やそれらの合金などである。陽極102は、成膜後に、リソグラフィーおよびエッチングなどの方法でパターニングされる。
b)次に、有機発光層103は、通常、ホール輸送層、ホール注入層、発光層などから構成される。有機発光層103を構成する上記各層の成膜方法としては、蒸着やスピンコート、インクジェットなどが挙げられる。これらの成膜方法は、有機発光層103を構成する層の種類などに応じて選択される。いずれの方法においてもパターニングが必要であり、多くの場合、エッチングなどは行われない。
c)さらに、電子注入層104には、アルカリ土類金属やそれらの塩およびアルカリ土類金属と有機物の混合物を使用できる。また、電子注入層104は、蒸着法によって成膜できる。
d)積層陰極(下層陰極)206aおよび積層陰極(上層陰極)206bは、トップエミッション型の素子の場合には透明導電膜や半透明導電膜が使用される。材料としては、ITOやIZO、AZO、GZOなどの導電性酸化物が用いられる。成膜方法としては、スパッタリングやイオンプレーティング、蒸着などがある。さらに、積層陰極(下層陰極)206aと積層陰極(上層陰極)206bとの比抵抗を互いに異なるように成膜する方法としては、例えば、それぞれ異なる組成で成膜することで実現できる。あるいは、比抵抗を変化させる添加物を含めることでそれぞれの比抵抗が異なるようにすることができる。また、成膜条件を変化させることで比抵抗を変化させることができる。例えば、後述するように成膜中の酸素流量を変化させることで、それぞれの積層陰極に含まれる酸素含有量を変化させることができ、比抵抗を変化させることができる。
e)さらに、有機発光層103および電子注入層104は、大気中の酸素や水に対して不安定なことが多い。そのため、有機エレクトロルミネッセンス素子にガラスを被せて樹脂でシールする缶封止や、SiNやSiON、SiOなどのパッシベーション膜でコーティングする膜封止を行ってもよい。これによって、大気中の酸素や水の浸入を防いで有機エレクトロルミネッセンス素子の劣化を防ぐことができる。
次に図2、図3および図4を参照し、本実施の形態1の効果について説明する。図2は、図1に関連し、積層陰極(下層陰極)206aの比抵抗値がPL量子効率に及ぼす影響を調べるための試験用の構成を示す概略断面図である。
なお、PL量子効率(「PL発光効率」という場合もある。)とは、注入された光エネルギーに対する放出された光エネルギーの割合をいう。
図3は、図2の積層陰極(下層陰極)206aの比抵抗を変化させた場合の、PL量子効率の変化を測定する際の測定系を示した概略図である。図3において、光源301から光ケーブル302を用いて導波された光は、波長可変式モノクロメータ303において、所望の波長に単色化された後、光ケーブル304で積分球305に導かれる。積分球305内には図2に示されたサンプル306が載置されており、サンプル306の有機発光層に単色光を照射することで、PL発光をさせ、PL発光を検出器308にて測定し、パソコン309にて計数処理を行う。PL量子効率の計算は、積分球305に入射した入射光の光子数に対する、PL発光の光子数の比を求めるが、入射光は陰極を通過して有機発光層に到達するため、陰極での光の吸収をキャンセルすることが必要であり、入射光子数より陰極による吸収光子分を差し引いてPL量子効率の計算を実施している。さらに、得られた内部量子効率の値は、陰極を成膜していないサンプルのPL量子効率を100%とするように規格化した。
図4は、上記のようにして得られた結果を、横軸を積層陰極(下層陰極)206aの比抵抗、縦軸を規格化されたPL量子効率として示したものである。図4から、陰極の比抵抗が高くなるにつれて、PL量子効率が増加することがわかる。これは、比抵抗の高いITO膜を成膜することによって有機発光層への成膜ダメージが緩和されたことによるためと考えられる。図4によれば、PL量子効率向上の効果が現れているのは1×10−3Ω・cm以上であるため、積層陰極(下層陰極)206aの比抵抗としてはこの値以上にすることが望ましく、特に、図4において効果が著しい5×10−3Ω・cm以上が好ましい。
積層陰極(下層陰極)206aの厚みは駆動電圧を大きく上昇させないために、上述した好ましい比抵抗1×10−3〜1×10−1Ω・cmに対して、100nm〜1nmの範囲とすることで厚み方向の抵抗値を一定に保つことができる。この場合、厚みが1nmより薄すぎると成膜時の面内均一性が極端に悪化する可能性があるため、厚みとして1nm以上は必要と考えられる。
積層陰極(上層陰極)206bの比抵抗は小さければ小さいほうが好ましいが、最もよく使用される透明導電膜であるITOの比抵抗は1×10−4Ω・cm程度が限界である。さらに、陰極として膜面内方向での導電機能を果たすためには、積層陰極(上層陰極)206b単体で測定したときのシート抵抗としては100Ω/□以下を満たしていることが望ましい。
図5は、積層陰極のITO膜のスパッタリング成膜時の酸素導入量を変化させ、100nmの厚みで成膜されたITO膜の比抵抗の変化を表した図である。図5によって、成膜中の酸素流量を調整することで、比抵抗の調整が可能であることがわかる。なお、酸素流量をさらに低下させると、比抵抗は極小値を示し、酸素流量をさらに低下させると比抵抗はそれまでとは逆に大きくなるが、透明性が低下して不透明となる。
なお、本実施の形態1において、積層陰極として2層の場合について説明したが、3層以上の複数層であってもよい。例えば、3層以上の層のうち最も有機発光層に近い積層陰極層の比抵抗がひとつ離れた層の比抵抗より高くなっていれば少なくとも発光効率の向上効果が得られると考えられる。
また、本実施の形態1においては、陰極材料としてITOを用いた場合について述べたが、陰極材料はITOに限られない。発光効率の向上効果の発現に当たっては比抵抗が重要であるため、陰極材料として、ITOのほかに、IZO、GZO、AZOなどでも同様の効果が得られると考えられる。
また、本実施の形態1においては、有機エレクトロルミネッセンス素子の構成として代表的なものについて述べたが、陰極として主として透明導電膜を用いる構成であれば同様の効果が得られることは明白であり、例えば、電子注入層が含まれない構成や、電子注入層の上に導電保護層(バリア層)などがあってもよい。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を示す。図6において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図6において、陰極207は、ITO膜からなり、面に垂直な方向にわたって比抵抗を連続的に変化させた部分を有し、電子注入層104側で比抵抗を高く、上面側では比抵抗を低くしている。実施の形態1で示した素子構成では、陰極を比抵抗の異なる複数層に分かれた構成としていたが、本実施の形態2のように、面に垂直な方向にわたって連続的に陰極の比抵抗を変化させることで、同様の効果を得ることができる。
本実施の形態2の有機エレクトロルミネッセンス素子における陰極の製造方法としては、ITOスパッタ成膜などがあげられる。この場合、成膜初期においては酸素流量を多くして比抵抗の高いITO膜を成膜し、徐々に酸素流量を減少させることで、上面側では比抵抗の低いITO膜を成膜することができる。このとき、比抵抗の変化のさせ方については、必ずしも深さと比抵抗との関係を全ての領域にわたって一次直線的に変化させる必要はない。例えば、発光効率を向上させるための領域以外は、できるだけ比抵抗を低減させたほうが駆動電圧を上昇させず好ましい。
また、陰極207の下面側(電子注入層104側)の比抵抗の値については、図4の結果から、電子を締め出すための内部電界の形成には、1×10−3〜1×10−1Ω・cmの範囲内が好適であり、特に5×10−3Ω・cm以上が好適と考えられる。また、陰極207の上面側については比抵抗が小さければ小さいほうが好ましいが、最もよく使用される透明導電膜であるITOの比抵抗は1×10−4Ω・cm程度が限界である。さらに、陰極としての機能を果たすためには、上面側から測定したときのシート抵抗として100Ω/□以下を満たしていることが望ましい。また1×10−3Ω・cm以上の比抵抗である下面側から、徐々に低い比抵抗になり、1×10−3Ω・cm以下になるまでの厚みは、厚すぎると駆動電圧上昇を引き起こすため、100nm以下とすることが好ましく、1nmより薄すぎると膜としての効果が得られないため、1nm以上は必要と考えられる。
本実施の形態2においても陰極の材料としてITO膜を用いる場合を一例として述べたが、陰極の材料として、他の透明酸化膜導電材料である、IZO、AZO、GZOなどを用いた場合にも同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、本発明に関して、上記各実施の形態においては、有機エレクトロルミネッセンス素子の構成として代表的なものについて述べたが、陰極として主として透明導電膜を用いる構成であれば同様の効果が得られることは明白である。例えば、電子注入層が含まれない構成や、電子注入層の上に導電保護層(バリア層)などを設けてもよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、トップエミッション型でITOなどの透明導電膜を使用しながら、高い発光効率と低い駆動電圧を有する。そのため、有機エレクトロルミネッセンス素子等の両面光取出し構造の用途にも適用できる。
101 基板
102 陽極
103 有機発光層
104 電子注入層
105 導電性保護膜
106 陰極
206a 積層陰極(下層陰極)
206b 積層陰極(上層陰極)
207 陰極
301 光源
302 光ケーブル
303 波長可変式モノクロメータ
304 光ケーブル
305 積分球
306 サンプル
307 光ケーブル
308 検出器
309 パソコン

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に前記基板側から順次設けられた陽極と、有機発光層と、比抵抗が互いに異なる下層陰極及び上層陰極を含む2層以上の積層陰極と、
    を備え、
    前記下層陰極及び前記上層陰極の主成分は、ITO、IZO、GZO、AZOのいずれか一つであると共に、
    前記積層陰極のうち、前記有機発光層に最も近い下層陰極の比抵抗が、前記下層陰極と隣接し、前記下層陰極よりも前記有機発光層から遠い上層陰極の比抵抗よりも高いことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記有機発光層に最も近い前記下層陰極の比抵抗が1×10−3〜1×10−1Ω・cmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 基板と、
    前記基板上に前記基板側から順次設けられた陽極と、有機発光層と、陰極と、
    を備え、
    前記陰極は、ITO、IZO、GZO、AZOのいずれか一つを主成分とすると共に、前記有機発光層側の界面での比抵抗が、前記有機発光層とは反対の上面側界面での比抵抗に比べて高いと共に、
    前記陰極は、面に垂直な方向にわたって比抵抗が連続的に変化している部分を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 基板上に陽極と、有機発光層と、2層以上の積層陰極とが順次成膜された有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
    基板上に陽極と、有機発光層とを順に成膜する工程と、
    前記有機発光層の上に2層以上の積層陰極を成膜する工程と、
    を含み、
    前記積層陰極を成膜する工程において、前記積層陰極の各層の主成分は、ITO、IZO、GZO、AZOのいずれか一つを選択すると共に、
    前記有機発光層に最も近い層の組成と、その一つ上の層の組成とを変えてそれぞれ成膜して、前記有機発光層に最も近い層の比抵抗が一つ上の層の比抵抗よりも高くすることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 基板上に陽極と、有機発光層と、陰極とが順次成膜された有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
    基板上に陽極と、有機発光層とを順に成膜する工程と、
    前記有機発光層の上に陰極を成膜する工程と、
    を含み、
    前記陰極を成膜する工程において、前記陰極の主成分は、ITO、IZO、GZO、AZOのいずれか一つを選択すると共に、面に垂直方向にわたって連続的に組成を変化させて前記陰極を成膜して、前記陰極の前記有機発光層側の界面の比抵抗が、前記有機発光層と反対の上面側界面の比抵抗よりも高くすることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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