JP2004105028A - 澱粉含有加熱食品、包あん食品及びその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】食品製造工程における熱処理によってもひび割れが生じにくく、包あん食品とした場合でも、内層の形態に拘わらず、包あん食品中の内層が外層に浸出することなく維持されることにより食品表面のべたつきが防止され、且つ、1回の成形で得られた包あん物に過酷な加熱処理を施しても成形時の外観を維持し、良好な食感を有する澱粉含有加熱食品、包あん食品及びその製法を提供する。
【解決手段】澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有してなることを特徴とする澱粉含有加熱食品及び該澱粉含有加熱食品を外層とする包あん食品によって達成する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品製造工程における熱処理によってもひび割れが生じにくく、食品表面のべたつきが防止され、成形時の外観を維持し、良好な食感を有する澱粉含有加熱食品、包あん食品及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の包あん食品は、外層として小麦粉を主原料とし、ゼラチンや油脂等を用いることにより、電子レンジで加熱しても硬化しない包あん食品が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、折り込み用油脂でチョコレートなどの呈味材を包あんし、これをパン生地等に層状に折り込んだ食品の生地として、強力粉、薄力粉、油脂、全卵等を用いるものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−253806号公報
【特許文献2】
特開2001−178354号公報
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、上記文献に記載の包あん食品では、製造工程の熱処理で水分の急激な蒸発などによって、外層がひび割れしたり、元々パイ等のように雲母状にひび割れすることを企図したものであり、組織が疎になり、その結果、特に内層が流動性を有するものである場合には、芯一鞘構造となるよう外層で内層を包あん被覆すると、内層が外層に浸出してしまい、内層が消失して空洞化し、外層の表面は内層が浸出してべたつき、外観及び食感不良が生じるという問題点を有していた。
そこで、特許文献2では、芯一鞘構造にせず、チョコレート等の呈味材を折り込み用油脂で包あんしたものを、パン生地と交互に積層し、偏在させて露出させている。この場合、本来、芯部分(内層)に含有されるべき包あん物が少量ずつ散在するので、内層部本来の味わいや、外層と内層の食感の差を楽しむことができない。また、特に、過酷な条件である加熱加圧殺菌を経た場合、上記べたつき、外観及び食感不良の問題はより深刻なものとなる。従って、従来はデニッシュ、パイ等に内層部を含有させる場合は、いったんデニッシュ、パイ生地等を焼成した後、小孔を開けてノズルを挿入し、内層物を充填していた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、食品製造工程における熱処理によってもひび割れが生じにくく、包あん食品とした場合でも、内層の形態に拘わらず、包あん食品中の内層が外層に浸出することなく維持されることにより食品表面のべたつきが防止され、且つ、1回の成形で得られた包あん物に過酷な加熱処理を施しても成形時の外観を維持し、良好な食感を有する澱粉含有加熱食品、包あん食品及びその製法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有してなることを特徴とする澱粉含有加熱食品により前記目的を達成する。
【0007】
好ましくは、上記澱粉含有成分が、イモ類、豆類、種実類、炭水化物主体の野菜のうちの少なくとも一つを由来とするものである。
【0008】
また、本発明は、内層を外層で被覆した包あん食品であって、該外層として、上記澱粉含有加熱食品を用いることを特徴とする包あん食品により前記目的を達成する。
【0009】
好ましくは、上記内層が、α化澱粉及びリン酸架橋澱粉のうちの少なくとも一つを含有し、水分が内層全体重量中20〜40重量%である。
また、上記包あん食品は、耐熱性容器に収容密封され、加熱加圧殺菌されていてもよい。
【0010】
また、上記包あん食品の製法は、下記工程を順次備えてなるものである。
(1)澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有してなる外層で、内層を被覆し、包あん物を得る工程。
(2)上記包あん物を加熱する工程。
【0011】
上記製法において、包あん物を加熱する工程後に、更に加熱包あん物を耐熱性容器に収容密封し、加熱加圧殺菌する工程を備えてもよい。
【0012】
すなわち、本発明者らは、食品の製造工程における熱処理を経てもひび割れず、包あん食品の外層に用いても、内層が外層に浸出することなく維持されうる澱粉含有加熱食品について検討を行った。そして、上記澱粉含有加熱食品の組成に着目し、澱粉含有成分及び油脂以外の成分について更なる研究を重ねた結果、澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有すると、良好な結果を得られることを見出した。
また、焼成等の加熱工程だけではなく、過酷な条件である加熱加圧殺菌においても、同等の効果を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を詳しく説明する。
本発明の澱粉含有加熱食品は、澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有してなる。
本発明の澱粉含有加熱食品とは、上記原料からなるものであれば、特に限定するものではないが、例えばパン、饅頭、餅等が挙げられる。特に、本発明は、表面が成形時のなめらかな状態を維持させたい食品に好適に用いられる。
【0014】
本発明に係る澱粉含有成分とは、小麦粉、もち米、澱粉原料等が挙げられ、最終製品の形態に合わせて適宜選択すればよい。特に、上記澱粉含有成分が、イモ類、豆類、ナッツ類、炭水化物主体の野菜のうちの少なくとも一つを由来とするものである場合には、加熱により組織が疎となりやすく、内層が浸出しやすいという問題点を有しているため、本発明に好適に用いられる。
イモ類としては、例えば、薩摩芋、ジャガイモ、山芋、サトイモ、長芋などが挙げられる。この中でも、不溶性食物繊維の多いイモ類、例えば薩摩芋等は、特に組織が疎となりやすいので、本発明に好適に用いられる。
豆類としては、小豆、白インゲン、てぼ豆、エンドウなどが挙げられる。
ナッツ類としては、栗、栃の実、クルミ、蓮の実などが挙げられ、この中でも、栗、栃の実、蓮の実などのような固形分中の炭水化物含有量が50%以上であるナッツ類が好適に用いられる。
また、炭水化物主体の野菜としては、かぼちゃ、ゆりねなどのような固形分中の炭水化物含有量が50重量%以上である野菜が好適に用いられる。
これらは単独でも複数組合せてもよい。
【0015】
本発明における「主体」とは、50重量%以上を意味するものであるが、好適には、70重量%以上であることが望ましい。
【0016】
次に、本発明に係る油脂は、食用油脂であれば特に限定するものではなく、サラダ油、カカオバター、ヤシ油、サフラワー油、綿実油、なたね油などの植物油脂や、バター、ラード、ヘッド、生クリーム、サワークリームなどの動物性油脂や、マーガリン、中鎖トリグリセライド、カカオ同等脂、チーズ、チョコレートなどの油脂加工品などが挙げられる。これらは単独でも複数組合せてもよい。
油脂の含有量は、好ましくは、外層全体重量中3〜6重量%とすると、風味に影響を及ぼさずにひび割れを防止できる点で好適である。
【0017】
本発明に係る大豆タンパク質は、特に限定するものではなく、大豆中から分離されたタンパク成分を用いればよい。
【0018】
本発明に係る卵白も、特に限定するものではなく、乾燥卵白、冷凍卵白、生卵白など適宜選択して用いればよい。
【0019】
上記大豆タンパク質と卵白とは、少なくとも一つを含有すればよく、好適には併用することが望ましい。その含有量は、好ましくは、外層全体重量中合計量で1〜3重量%に設定されていることが、風味に影響を及ぼさずにひび割れを防止することができる点で好適である。
【0020】
本発明の澱粉含有加熱食品には、上記原料の他に、副原料を適宜用いてもよい。副原料としては、糖類、澱粉、調味料、乳製品、卵、果肉果汁、野菜果肉果汁、色素、香料など、風味付けに応じて、単独もしくは複数適宜組合せて含有させてもよい。
【0021】
上記副原料の中でも、風味を良好とすると共にひび割れの防止効果を増す点で、糖類を用いることが好ましい。糖類としては、蔗糖、マルチトール、ソルビトールなどが挙げられ、特にマルチトールが好ましい。
【0022】
また、副原料として、上記澱粉含有成分由来の澱粉の他に、化工澱粉を含有すると、良好な食感を付与し、ひび割れ防止すると共に、包あん食品の外層に用いた際には包あん適性に優れる点で更に好適である。化工澱粉としては、α化澱粉、架橋澱粉、エーテル化澱粉などが挙げられる。
含有量は、好ましくは、外層全体重量中5重量%以下に設定されていることが望ましい。
【0023】
次に、上記原料を用いて、本発明の澱粉含有加熱食品は、例えば次のようにして製造される。
まず、澱粉含有成分を粉砕物とする。具体的には、薩摩芋を用いる場合、生薩摩芋を洗浄し、異物、皮を除去して適当な大きさに切断した後、茹でる、蒸す等の加熱調理をして、粉砕処理する。
次に、上記粉砕処理された澱粉含有成分に、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つと、必要に応じて副原料とを添加、混合して食品生地とする。
続いて、上記食品生地を加熱することにより、澱粉含有加熱食品を得ることができる。加熱方法は、オーブン等の焼成、蒸す等が挙げられ、最終製品に合わせて適宜選択すればよい。
【0024】
本発明の澱粉含有加熱食品は、上記のように調製し、そのまま食することもできるが、包あん食品の外層としても用いることができる。
以下、本発明の澱粉含有加熱食品を外層に用いた包あん食品について、説明する。
【0025】
本発明の包あん食品に用いる内層は、特に限定するものではなく、肉まんの餡、餡まんの小豆餡、かぼちゃ餡、クリーム、ジャム、チョコレートなど形態に拘わらず用いることができるが、特に、α化澱粉及びリン酸架橋澱粉のうちの少なくとも一つを含有し、水分が20〜40%のものを用いると、外層のひび割れに関係のない内層自体の外層への浸透が防止でき、外観及び食感の劣化を防止する点で好ましい。
なお、上記α化澱粉とリン酸架橋澱粉とは、少なくとも一つを含有すればよいが、好適には併用することが望ましい。
【0026】
上記α化澱粉は、澱粉を水とともに加熱して急速に乾燥した澱粉である。この中でも、ワキシーコーンスターチ由来のα化澱粉は、外層へ浸透しにくく、外観を維持できる点で好適である。
また、その含有量は、内層全体重量中0.5〜2重量%であることが好ましい。
【0027】
上記リン酸架橋澱粉は、ぶどう糖残基数百個に1個の割合で燐酸が澱粉分子を架橋しているものである。この中でもタピオカ澱粉由来のリン酸架橋澱粉は、外層へ浸透しにくく、外観を維持できる点で好適である。具体的には、日本エヌエスシー社製「PURITY87」等が挙げられる。
また、その含有量は、内層全体重量中5〜10重量%であることが好ましい。
【0028】
また、上記内層の水分は、内層全体重量中20〜40重量%に設定されていることが、上記α化澱粉及びリン酸架橋澱粉の澱粉粒子を十分膨潤させ、外層への浸透防止効果を得ることができる点で望ましい。
【0029】
上記内層には、上記成分の他に、副原料として糖類、澱粉、調味料、油脂、乳製品、卵、果肉果汁、野菜果肉果汁、色素、香料など、風味付けに応じて、単独もしくは複数適宜組合せて含有させてもよい。
【0030】
上記内層の風味付けの例としては、例えば、キャラメル味、カスタードクリーム味、チョコレート味、イチゴジャム味、コーヒー味、みたらし味、蜂蜜味、カレー味、シチュー味、スープ味、麻婆味、味噌味等が挙げられる。
【0031】
次に、上記包あん食品は、例えば、次のようにして製造される。
まず、内層を調製する。本発明においては、内層は特に限定しないので、適宜調製すればよいが、内層として、上述したα化澱粉及びリン酸架橋澱粉のうちの少なくとも一つを含有し、水分が内層全体重量中20〜40重量%のものを用いる場合は以下のように調製すればよい。
まず、α化澱粉及びリン酸架橋澱粉のうちの少なくとも一つを粉体混合し、最終の所定水分が20〜40重量%となる範囲で分散させる。
次に、これを90℃以上に加熱して副原料を添加した後、40℃以下程度に温度を下げて、更に必要に応じ、水溶性香料、果汁など熱によって変性しやすい副原料を添加、混合することにより内層を得る。
なお、カレー味などの場合は、カレールウを別に調製し、上記澱粉加熱液中に添加すればよい。
【0032】
一方で、外層生地を調製する。外層生地は、上述した澱粉含有加熱食品の食品生地と同様である。
【0033】
次に、上記のようにして得た外層生地と内層とを、各々包あん機に供給し、内層を外層生地で包あんし、包あん物を調製する。
次いで、上記包あん物を加熱する。加熱方法は、オーブン等で焼成、蒸す等が挙げられるが、表面を硬化させ、保形性を良好にでき、香ばしい風味を付与できる点で焼成が好ましい。
加熱条件は、例えば、外層ベースとして薩摩芋を使用し焼成する場合、オーブンで160〜200℃、20〜30分焼成することにより、本発明の包あん食品を得ることができる。
【0034】
なお、本発明の包あん食品は、好適には耐熱性の密封容器に収容密封し、殺菌(好ましくはレトルト殺菌(加熱加圧殺菌))すると、特有の弾力ある食感が付与され、長期保存性に優れた密封容器入り包あん食品が得られる点で望ましい。密封容器としては、耐熱性のレトルトパウチや、缶、瓶などの中から適宜選択して用いればよい。
【0035】
殺菌条件は、好ましくは120〜123℃、15〜60分、更に好ましくは121.1℃20〜50分(F0値15.0以下)程度の条件とすることが、6ヶ月以上の保存性、並びに殺菌時の劣化を最小限にとどめる点で好適である。
【0036】
本発明の包あん食品は、芯一鞘構造で構成され、内層が外層で全面被覆された外層と内層とが各々1層ずつでもよいが、これらを3層以上に多層化したり、他の組成の層を積層するようにしてもよい。好ましくは、上記組成の外層と内層とが相接し、内層が外層で全面被覆されることが本発明の目的とする効果を得る点で好適である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の澱粉含有加熱食品は、澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有しているので、熱処理によるひび割れが生じにくく、包あん食品の外層に用いても、内層の形態に拘わらず、内層物が浸出することなく、内層が維持されることにより食品表面のべたつきが防止される。また、成形時の外観を維持し、良好な食感を有するものである。
また、本発明によれば、外層は、特有の弾力ある食感を呈し、喫食中に崩れにくい物性を持つので、手でつまんで食べるのに適している。
更に、本発明によれば、過酷な条件である加熱加圧殺菌においても、ひび割れを防止することができる。
【0038】
【実施例】
次に、実施例を挙げて具体的に説明する。
【0039】
〈実施例1〜7、比較例1〜2〉
表1に示す内層部組成及び外層部組成で各々内層、外層を調製した。
すなわち、まず内層は、ワキシーα化澱粉及びタピオカリン酸架橋澱粉に水を50%添加し、更に90℃に加熱して液糖を添加してから煮詰めた後、40℃に温度を下げ、香料を添加、混合することにより、最終水分25%の内層部を得た。
外層は、薩摩芋粉砕品(薩摩芋を洗浄し、異物、皮を除去して適当な大きさに切り、蒸したものを粉砕しさましたもの)と他の原料を混合して、外層部を得る。
【0040】
次いで、上記のようにして得られた内層部及び外層部を、包あん機(レオン自動機(株)社製、火星人CN300)に各々供給し、内層1.5g、外層13.5g、直径3cmの球状の二層包あん食品を成形した。
次いで、上記包あん食品を、電気オーブンで180℃20分焼成し、放冷してからレトルトパウチに6個収容密封し、123℃42分レトルト殺菌して密封容器入り調理包あん食品を得た。
【0041】
得られた包あん食品について、外層のひび割れ、包丁で2分割して内層の残存状態、及び、手へのべたつきを専門パネラー20名で官能評価した。
なお、試験数n=20個の平均で評価した。
これらの結果を表1にあわせて示す。
【0042】
【表1】
Figure 2004105028
【0043】
〈実施例8〉
実施例1の外層部を15g用い、単層の直径3cmの球状物に成形した後、実施例1と同様の条件で、焼成、加熱加圧殺菌し、密封容器入り調理澱粉含有加熱食品を得た。
【0044】
そして、得られた澱粉含有加熱食品について、実施例及び比較例と同様の官能評価を行った。
【0045】
以上の結果から、実施例1〜7の包あん食品は、外層のひび割れがほとんどないため内層が浸出せず、内層部が残存していた。また、手へのべたつきもほとんどなく良好であった。また、実施例7は、包あん時に包あんしやすい物性を示し、包あん物の表面がなめらかで、食感ものどごしも良いものであった。
また、実施例8の澱粉含有加熱食品は、表面が球状でなめらかな外観をしており、ひび割れがなく、成形時の外観を維持していた。また、薩摩芋のホクホク感と特有のもちもちした弾力感が相俟って、好ましい食感を呈し、従来の薩摩芋を主体とする澱粉含有加熱食品に比べ、手で割っても崩れにくく保形性に優れていた。
一方、比較例品は、製造工程における熱処理において、ひび割れが生じ、内層部が浸出し、手へのべたつきも生じて好ましくなかった。

Claims (7)

  1. 澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有してなることを特徴とする澱粉含有加熱食品。
  2. 上記澱粉含有成分が、イモ類、豆類、種実類、炭水化物主体の野菜のうちの少なくとも一つを由来とするものである請求項1記載の澱粉含有加熱食品。
  3. 内層を外層で被覆した包あん食品であって、該外層として、請求項1又は2記載の澱粉含有加熱食品を用いることを特徴とする包あん食品。
  4. 上記内層が、α化澱粉及びリン酸架橋澱粉のうちの少なくとも一つを含有し、水分が内層全体重量中20〜40重量%である請求項3記載の包あん食品。
  5. 耐熱性容器に収容密封され、加熱加圧殺菌されてなる請求項3又は4記載の包あん食品。
  6. 下記工程を順次備えてなることを特徴とする包あん食品の製法。
    (1)澱粉含有成分を主体とし、油脂と、大豆タンパク質及び卵白のうちの少なくとも一つとを含有してなる外層で、内層を被覆し、包あん物を得る工程。
    (2)上記包あん物を加熱する工程。
  7. 請求項6記載の包あん食品の製法において、包あん物を加熱する工程後に、更に加熱包あん物を耐熱性容器に収容密封し、加熱加圧殺菌する工程を備えてなる包あん食品の製法。
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