JP2004099696A - 脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】工業原料として使用する際に、副反応を生じない、蛋白質含量の極めて低い天然ゴムラテックスを、大量かつ安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】天然ゴムラテックスに尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された蛋白質変成剤を添加し、ラテックス中の蛋白質を変成処理した後に除去することにより、脱蛋白質化天然ゴムラテックスを製造する。
好ましい尿素系化合物としては、尿素、低級アルキル尿素、又は尿素複塩が使用される。
【選択図】 なし
【解決手段】天然ゴムラテックスに尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された蛋白質変成剤を添加し、ラテックス中の蛋白質を変成処理した後に除去することにより、脱蛋白質化天然ゴムラテックスを製造する。
好ましい尿素系化合物としては、尿素、低級アルキル尿素、又は尿素複塩が使用される。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ゴムを改質する際に副反応を誘発するおそれを殆んど有しない脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
天然ゴムは、cis−1,4−イソプレン単位から構成されるグリーンポリマーであり、イソプレン単位当たり1個の炭素−炭素二重結合を有している。この二重結合は様々な化学反応に利用できることから、天然ゴムは汎用および機能性高分子材料を創製するための原料として、グリーンケミストリーへの応用が期待される。これまでの研究では、グラフト共重合、エポキシ化および低分子化が検討され、メタクリル酸メチルとの共重合体(Hevea−plus MG)およびエポキシ化天然ゴムが工業生産されるに至った。しかしながら、天然ゴムには蛋白質や脂質等の非ゴム成分が約6%含まれており、これらが副反応を起こすことから、天然ゴムをテーラーメイドケミストリーに供することは困難であると考えられてきた。
【0003】
天然ゴム中の蛋白質を除去する方法としては、天然ゴムラテックス中にアルカリプロテアーゼ等の蛋白分解酵素と界面活性剤とを加えて蛋白分解処理を施し、ついで遠心分離処理等によってラテックスを洗浄する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、このような処理でも除去の困難なアレルゲン性蛋白を除去する方法として、天然ゴムラテックスにアルカリプロテアーゼを添加して蛋白分解処理を施した後に、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼを添加して蛋白分解処理を施し、蛋白質及びその分解物を除去処理する方法が提案されている。(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−56902号公報
【特許文献2】
特開2002−145904号公報
【0005】
これらの特許文献に記載の技術によれば、天然ゴム中の蛋白質を高いレベルで分解、除去することができ、具体的には、天然ゴムに含まれる蛋白質の量をケルダール法(Kjeldahl’s method )による窒素含有量(N%)で表したときに、0.02%以下の極めて低い値とすることができる。
なお、一般に天然ゴムは、その数平均分子量<Mn>が100万〜250万の高分子量成分と、10万〜20万の低分子量成分との混合体であって、前者の高分子量成分は、低分子量成分が天然ゴムに含まれているペプチド分子等を介して相互に結合したものと推測されている。ここで、本来の生合成で生成したと考えられる低分子量成分の分子量を10万とし、この低分子量成分のゴム1分子に対して分子間結合に介在するペプチド分子が1分子、すなわち窒素原子(原子量14)が1原子結合したと仮定すると、天然ゴムの窒素含有量が0.014重量%となる。従って、たとえ高度な脱蛋白処理を施したとしても不可避的に0.02重量%程度の窒素は残存すると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術は、アレルギーを誘発するおそれの低い天然ゴムを得るために、天然ゴムラテックスを蛋白質分解酵素を使用して処理するものであり、蛋白質を除去するのに長時間(数日から数週間)を要することから、目的とする天然ゴムを大量にかつ安価に製造することは不可能であった。
したがって、本発明は工業原料として使用する際に、副反応を生じない、蛋白質含量の極めて低い天然ゴムラテックスを、大量かつ安価に製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、天然ゴムラテックスを特定の蛋白質変成剤で処理することによって、上記課題が解決されることを発見し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明はつぎのような構成を採用するものである。
1.天然ゴムラテックスに尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された蛋白質変成剤を添加し、ラテックス中の蛋白質を変成処理した後に除去することを特徴とする脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
2.尿素系化合物が、下記一般式(1)で表される尿素誘導体又は尿素複塩であることを特徴とする1に記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
RNHCONH2 (1)
(式中、RはH、炭素数1〜5のアルキル基を表す)
3.尿素複塩が、HNO3・CO(NH2)2、H3PO4・CO(NH2)2、H2C2O4・2CO(NH2)2、Ca(NO3)2・4CO(NH2)2、CaSO4・4CO(NH2)2、Mg(NO3)2・CO(NH2)2・2H2O、CaSO4・(5〜6)CO(NH2)2・2H2Oからなる群から選択されたものであることを特徴とする2に記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
4.蛋白質の変成処理を界面活性剤の存在下に行なうことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
5.蛋白質の変成処理前に、ラテックスのpHをアルカリ性領域に調整することを特徴とする1〜4のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
6.変成された蛋白質の除去を遠心分離処理により行なうことを特徴とする1〜5のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法について詳細に説明する。
(蛋白質変成剤)
本発明では、天然ゴムラテックスに添加する蛋白質変成剤として、尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された化合物を使用することを特徴とする。
尿素系化合物としては、次の一般式(1)で表される尿素誘導体及び尿素複塩を使用することができる。
RNHCONH2 (1)
(式中、RはH、炭素数1〜5のアルキル基を表す)
【0009】
上記一般式(1)で表される尿素誘導体としては、尿素、メチル尿素、エチル尿素、n−プロピル尿素、i−プロピル尿素、n−ブチル尿素、i−ブチル尿素、n−ペンチル尿素等が挙げられるが、好ましい尿素誘導体としては尿素、メチル尿素、エチル尿素が挙げられる。
また、尿素複塩としては、HNO3・CO(NH2)2、H3PO4・CO(NH2)2、H2C2O4・2CO(NH2)2、Ca(NO3)2・4CO(NH2)2、CaSO4・4CO(NH2)2、Mg(NO3)2・CO(NH2)2・2H2O、CaSO4・(5〜6)CO(NH2)2・2H2O等が挙げられる。
【0010】
(原料ラテックス)
本発明で目的とする脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得るための出発原料となる天然ゴムラテックスとしては、天然ゴムの樹から得られたラテックス及び該ラテックスを処理したものを使用することができ、例えば、新鮮なフィールドラテックスや、市販のアンモニア処理ラテックス等を使用することができる。
【0011】
本発明により脱蛋白質化天然ゴムラテックスを製造するには、前記の蛋白質変成剤の1種又は2種以上を天然ゴムラテックスに添加し、数分〜数時間処理してラテックス中の蛋白質を変成する。つぎに、変成された蛋白質及びその分解物をゴム分と分離、除去し脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得る。
【0012】
変成剤の添加量は、使用する変成剤の性質に応じて設定されるものであって特に限定されるものではないが、通常、フィールドラテックスやアンモニア処理ラテックスのゴム固形分に対して約0.001〜10重量%の割合で変成剤を添加すればよい。
ラテックスの変成処理を安定に行なうには、ラテックス中に界面活性剤を存在させることが好ましい。界面活性剤は、変成剤による処理の前にあらかじめ、または当該処理中に、必要に応じて、ゴム固形分に対して約0.01〜10重量%の範囲で添加すればよい。
【0013】
蛋白質変成剤によりラテックスを処理する際のpHは適宜設定することができるが、pH6〜13程度、好ましくはpH9〜12程度のアルカリ性領域に調整することが好ましい。
蛋白質変成処理時のラテックスの温度は、使用する変成剤の至適温度に応じて設定されるものであって特に限定されるものではないが、通常、5〜90℃に設定するのが好ましく、ラテックスの安定性を勘案すれば30〜60℃に設定するのがより好ましい。
【0014】
蛋白質の変成処理を終えた天然ゴムラテックスには、さらに遠心分離、ゴム分の凝固、限外ろ過等の手段により、ゴム分と蛋白質との分離、ならびに除去処理が施される。蛋白質の変成処理を終えた天然ゴムラテックスは、かかる除去処理によって精製され、工業原料として使用可能な脱蛋白質化天然ゴムラテックスとして供給される。
遠心分離により上記除去処理を行う場合には、遠心分離処理の回数は通常は1回で十分であるが、ゴム分の損失および歩留まりの低下に伴う不利益を被ることのない範囲であれば2回以上行ってもよい。
【0015】
(界面活性剤)
本発明の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法においては、蛋白質の変成処理を施す前にまたは変成処理中に、安定化剤としての界面活性剤をラテックス中に添加するのが好ましい。とりわけ、アンモニア処理ラテックスのpHを中性領域に調整する場合、蛋白質の除去処理を行う場合にあっては、ゴム分の凝固を防止する上で界面活性剤の添加が望まれる。
【0016】
上記界面活性剤としては、従来公知の種々のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤はいずれも使用することができるが、具体的にはpH6〜13の範囲、より好ましくはpH9〜12の範囲において安定した界面活性を示すものを用いるのが好ましい。
【0017】
以下、本発明に使用可能な界面活性剤を示す。以下に例示の界面活性剤は単独で用いるほか、2種以上を混合して用いることもできる。
(アニオン界面活性剤)
アニオン界面活性剤には、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン酸エステル系等が挙げられる。カルボン酸系のアニオン界面活性剤としては、例えば炭素数が6以上、30以下である脂肪酸塩、多価カルボン酸塩、ロジン酸塩、ダイマー酸塩、ポリマー酸塩、トール油脂肪酸塩などが挙げられ、中でも炭素数10〜20のカルボン酸塩が好適である。炭素数が6を下回ると蛋白質および不純物の分散・乳化作用が不十分となるおそれがあり、炭素数が30を超えると水に分散させにくくなるおそれがある。
【0018】
スルホン酸系のアニオン界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ジフェニルエーテルスルホン酸塩等が挙げられる。
硫酸エステル系界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、トリスチレン化フェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノール硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0019】
リン酸エステル系のアニオン界面活性剤としては、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンリン酸エステル塩等が挙げられる。これらの化合物の塩としては、金属塩(Na,K,Ca,Mg,Zn等)、アンモニウム塩、アミン塩(トリエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
【0020】
(ノニオン界面活性剤)
ノニオン界面活性剤には、例えばポリオキシアルキレンエーテル系、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、糖脂肪酸エステル系、アルキルポリグリコシド系等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンエーテル系のノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンポリオールアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシアルキレントリスチレン化フェノールエーテル等が挙げられる。前記ポリオールとしては炭素数2〜12の多価アルコールが挙げられ、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、シュクロース、ペンタエリトリトール、ソルビタン等が挙げられる。
【0021】
ポリオキシアルキレンエステル系のノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等が挙げられる。多価アルコール脂肪酸エステル系のノニオン界面活性剤としては、炭素数2〜12の多価アルコールの脂肪酸エステルまたはポリオキシアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルが挙げられる。より具体的には、例えばソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。また、これらのポリアルキレンオキサイド付加物(例えばポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル等)も使用可能である。
糖脂肪酸エステル系のノニオン界面活性剤としては、例えばショ糖、グルコース、マルトース、フラクトース、多糖類の脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのポリアルキレンオキサイド付加物も使用可能である。
【0022】
アルキルポリグリコシド系のノニオン界面活性剤としては、例えばアルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルポリグルコシド等が挙げられ、これらの脂肪酸エステル類も挙げられる。また、これらのポリアルキレンオキサイド付加物も使用可能である。これらのノニオン界面活性剤におけるアルキル基としては、例えば炭素数4〜30のアルキル基が挙げられる。また、ポリオキシアルキレン基としては、炭素数2〜4のアルキレン基を有するものが挙げられ、例えば酸化エチレンの付加モル数が1〜50モル程度のものが挙げられる。脂肪酸としては、例えば炭素数が4〜30の直鎖または分岐した飽和または不飽和の脂肪酸が挙げられる。
【0023】
(カチオン界面活性剤)
カチオン界面活性剤には、例えばアルキルアミン塩型、アルキルアミン誘導体型およびそれらの第4級化物、ならびにイミダゾリニウム塩型等が挙げられる。アルキルアミン塩型のカチオン界面活性剤としては、第1級アミン、第2級アミンおよび第3級アミンの塩が挙げられる。アルキルアミン誘導体型のカチオン界面活性剤は、エステル基、エーテル基、アミド基のうちの少なくとも1つを分子内に有するものであって、例えばポリオキシアルキレン(AO)アルキルアミンおよびその塩、アルキルエステルアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエーテルアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルアミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエステルアミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエーテルアミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩等が挙げられる。
【0024】
前記塩の種類としては、例えば塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、脂肪酸、有機酸、アルキルリン酸エステル、アルキルエーテルカルボン酸、アルキルアミドエーテルカルボン酸、アニオン性オリゴマー、アニオン性ポリマー等が挙げられる。
アルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤のうち、酢酸塩の具体例としては、例えばココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等が挙げられる。上記アルキルアミン塩型およびアルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤におけるアルキル基は特に限定されるものではないが、通常炭素数8〜22の、直鎖状、分岐鎖状またはゲルベ状のものが挙げられる。
【0025】
上記アルキルアミン塩型およびアルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤の第4級化物としては、上記アルキルアミン塩およびアルキルアミン誘導体を、例えばメチルクロライド、メチルブロマイド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等で第4級化したものが挙げられる。
具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムハライド、セチルトリメチルアンモニウムハライド、ステアリルトリメチルアンモニウムハライド等のアルキルトリメチルアンモニウムハライド;ジステアリルジメチルアンモニウムハライド等のジアルキルジメチルアンモニウムハライド;トリアルキルメチルアンモニウムハライド;ジアルキルベンジルメチルアンモニウムハライド;アルキルベンジルジメチルアンモニウムハライド等が挙げられる。
【0026】
イミダゾリニウム塩型のカチオン界面活性剤としては、例えば2−ヘプタデセニル−ヒドロキシルエチルイミダゾリン等が挙げられる。上記例示の界面活性剤の中でも、特に、pHが6.5〜8.5の範囲において安定した界面活性を示すものとしては、例えば、ノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アニオン界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
【0027】
(他の添加剤)
本発明の天然ゴムの製造方法においては、上記例示の各成分のほかにも、必要に応じて他の添加剤を配合することができる。かかる他の添加剤としては、例えばpH調整剤としての、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸ナトリウム等のリン酸塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の酢酸塩;硫酸、酢酸、塩酸、硝酸、クエン酸、コハク酸等の酸類またはその塩;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
また、酵素としての、リパーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、ラッカーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。さらに、分散剤としての、スチレンスルホン酸共重合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸、多環式芳香族スルホン酸共重合物、アクリル酸および無水マレイン酸のホモポリマー/共重合物、イソブチレン−アクリル酸、イソブチレン−無水マレイン酸共重合物等が挙げられる。
【0028】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
天然ゴムラテックスとしてソクテック社(マレーシア国)製の、ゴム分濃度60.2重量%、アンモニア分0.7重量%のハイアンモニアラテックス(HAラテックス)を使用し、これをゴム分の濃度が30重量%となるように希釈した。このラテックスのゴム分100重量部に対して、アニオン界面活性剤ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)1.0重量部を添加し、ラテックスを安定化させた。次いで、このラテックスのゴム分100重量部に対して変成剤として尿素0.2重量部を添加し、60℃で60分間静置することによって変成処理を行った。
変成処理を完了したラテックスについて13000rpmで30分間遠心分離処理を施した。こうして分離した上層のクリーム分を界面活性剤の1%水溶液にゴム分濃度が30%になるよう分散し、2回目の遠心分離処理を上記と同様にして行った。さらに、得られたクリーム分を界面活性剤の1%水溶液に再分散させることによって、脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得た。
【0029】
(実施例2)
実施例1において、変成剤として尿素に代えてNaClO0.2重量部を使用したほかは、実施例1と同様にして脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得た。
【0030】
(比較例1)
実施例1において、尿素に代えて蛋白分解酵素アルカラーゼ2.0T(Novo社製)0.04重量部を使用し、37℃で24時間静置することによって変成処理を行った以外は、実施例1と同様にして脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得た。
【0031】
(窒素含有量の測定)
天然ゴム中に含まれる蛋白質の量を表す指標として、上記各実施例及び比較例において、遠心分離後に生じたクリーム分をメタノールにて凝固させて固形ゴムを作製し、窒素含有率測定用のサンプルとした。
また、蛋白分解処理及び洗浄処理を施していないHAラテックスから直接キャストフイルムを作製し、対照サンプルとした。実施例、比較例および対照例の各サンプルについて、その窒素含有量(N%)をRRIM試験法(Rubber Reseach Institute of Malaysia(1973),’SMR Bulletin No.7’)によって測定した。各サンプルの製造条件及び窒素含有量(N%)の測定結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
上記表1によれば、本発明の製造方法によって得られる脱蛋白質化天然ゴムは、きわめて短時間の処理により、従来の酵素を使用して長時間処理することによって得られる脱蛋白質化天然ゴム(比較例1)と同程度まで蛋白質を除去できたものであることがわかる。また、未処理の天然ゴム(対照例1)に比較して、大部分の蛋白質が除去されたものであることが確認された。
【0034】
(応用例1)
上記実施例1で得られた脱蛋白質化天然ゴムラテックスに、常法によりスチレンをグラフト共重合したところ、グラフト効率は比較例1で得られた脱蛋白天然ゴムを使用した場合と同程度の約90%であり、未処理の天然ゴムラテックスで問題とされていた副反応をほぼ完全に抑制できることが判明した。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、天然ゴムラテックス中に含まれる蛋白質をきわめて短時間で安価に除去することが可能となる。
本発明により製造された脱蛋白質化天然ゴムラテックスは、副反応を生じずに各種のテーラーメードケミストリー用の工業原料として使用することができるものである。したがって、本発明は天然ゴムを新たな分野における安価な工業用原料として活用する道を拓くものであり、きわめて実用的価値の高い発明である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ゴムを改質する際に副反応を誘発するおそれを殆んど有しない脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
天然ゴムは、cis−1,4−イソプレン単位から構成されるグリーンポリマーであり、イソプレン単位当たり1個の炭素−炭素二重結合を有している。この二重結合は様々な化学反応に利用できることから、天然ゴムは汎用および機能性高分子材料を創製するための原料として、グリーンケミストリーへの応用が期待される。これまでの研究では、グラフト共重合、エポキシ化および低分子化が検討され、メタクリル酸メチルとの共重合体(Hevea−plus MG)およびエポキシ化天然ゴムが工業生産されるに至った。しかしながら、天然ゴムには蛋白質や脂質等の非ゴム成分が約6%含まれており、これらが副反応を起こすことから、天然ゴムをテーラーメイドケミストリーに供することは困難であると考えられてきた。
【0003】
天然ゴム中の蛋白質を除去する方法としては、天然ゴムラテックス中にアルカリプロテアーゼ等の蛋白分解酵素と界面活性剤とを加えて蛋白分解処理を施し、ついで遠心分離処理等によってラテックスを洗浄する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、このような処理でも除去の困難なアレルゲン性蛋白を除去する方法として、天然ゴムラテックスにアルカリプロテアーゼを添加して蛋白分解処理を施した後に、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼを添加して蛋白分解処理を施し、蛋白質及びその分解物を除去処理する方法が提案されている。(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−56902号公報
【特許文献2】
特開2002−145904号公報
【0005】
これらの特許文献に記載の技術によれば、天然ゴム中の蛋白質を高いレベルで分解、除去することができ、具体的には、天然ゴムに含まれる蛋白質の量をケルダール法(Kjeldahl’s method )による窒素含有量(N%)で表したときに、0.02%以下の極めて低い値とすることができる。
なお、一般に天然ゴムは、その数平均分子量<Mn>が100万〜250万の高分子量成分と、10万〜20万の低分子量成分との混合体であって、前者の高分子量成分は、低分子量成分が天然ゴムに含まれているペプチド分子等を介して相互に結合したものと推測されている。ここで、本来の生合成で生成したと考えられる低分子量成分の分子量を10万とし、この低分子量成分のゴム1分子に対して分子間結合に介在するペプチド分子が1分子、すなわち窒素原子(原子量14)が1原子結合したと仮定すると、天然ゴムの窒素含有量が0.014重量%となる。従って、たとえ高度な脱蛋白処理を施したとしても不可避的に0.02重量%程度の窒素は残存すると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術は、アレルギーを誘発するおそれの低い天然ゴムを得るために、天然ゴムラテックスを蛋白質分解酵素を使用して処理するものであり、蛋白質を除去するのに長時間(数日から数週間)を要することから、目的とする天然ゴムを大量にかつ安価に製造することは不可能であった。
したがって、本発明は工業原料として使用する際に、副反応を生じない、蛋白質含量の極めて低い天然ゴムラテックスを、大量かつ安価に製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、天然ゴムラテックスを特定の蛋白質変成剤で処理することによって、上記課題が解決されることを発見し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明はつぎのような構成を採用するものである。
1.天然ゴムラテックスに尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された蛋白質変成剤を添加し、ラテックス中の蛋白質を変成処理した後に除去することを特徴とする脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
2.尿素系化合物が、下記一般式(1)で表される尿素誘導体又は尿素複塩であることを特徴とする1に記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
RNHCONH2 (1)
(式中、RはH、炭素数1〜5のアルキル基を表す)
3.尿素複塩が、HNO3・CO(NH2)2、H3PO4・CO(NH2)2、H2C2O4・2CO(NH2)2、Ca(NO3)2・4CO(NH2)2、CaSO4・4CO(NH2)2、Mg(NO3)2・CO(NH2)2・2H2O、CaSO4・(5〜6)CO(NH2)2・2H2Oからなる群から選択されたものであることを特徴とする2に記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
4.蛋白質の変成処理を界面活性剤の存在下に行なうことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
5.蛋白質の変成処理前に、ラテックスのpHをアルカリ性領域に調整することを特徴とする1〜4のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
6.変成された蛋白質の除去を遠心分離処理により行なうことを特徴とする1〜5のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法について詳細に説明する。
(蛋白質変成剤)
本発明では、天然ゴムラテックスに添加する蛋白質変成剤として、尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された化合物を使用することを特徴とする。
尿素系化合物としては、次の一般式(1)で表される尿素誘導体及び尿素複塩を使用することができる。
RNHCONH2 (1)
(式中、RはH、炭素数1〜5のアルキル基を表す)
【0009】
上記一般式(1)で表される尿素誘導体としては、尿素、メチル尿素、エチル尿素、n−プロピル尿素、i−プロピル尿素、n−ブチル尿素、i−ブチル尿素、n−ペンチル尿素等が挙げられるが、好ましい尿素誘導体としては尿素、メチル尿素、エチル尿素が挙げられる。
また、尿素複塩としては、HNO3・CO(NH2)2、H3PO4・CO(NH2)2、H2C2O4・2CO(NH2)2、Ca(NO3)2・4CO(NH2)2、CaSO4・4CO(NH2)2、Mg(NO3)2・CO(NH2)2・2H2O、CaSO4・(5〜6)CO(NH2)2・2H2O等が挙げられる。
【0010】
(原料ラテックス)
本発明で目的とする脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得るための出発原料となる天然ゴムラテックスとしては、天然ゴムの樹から得られたラテックス及び該ラテックスを処理したものを使用することができ、例えば、新鮮なフィールドラテックスや、市販のアンモニア処理ラテックス等を使用することができる。
【0011】
本発明により脱蛋白質化天然ゴムラテックスを製造するには、前記の蛋白質変成剤の1種又は2種以上を天然ゴムラテックスに添加し、数分〜数時間処理してラテックス中の蛋白質を変成する。つぎに、変成された蛋白質及びその分解物をゴム分と分離、除去し脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得る。
【0012】
変成剤の添加量は、使用する変成剤の性質に応じて設定されるものであって特に限定されるものではないが、通常、フィールドラテックスやアンモニア処理ラテックスのゴム固形分に対して約0.001〜10重量%の割合で変成剤を添加すればよい。
ラテックスの変成処理を安定に行なうには、ラテックス中に界面活性剤を存在させることが好ましい。界面活性剤は、変成剤による処理の前にあらかじめ、または当該処理中に、必要に応じて、ゴム固形分に対して約0.01〜10重量%の範囲で添加すればよい。
【0013】
蛋白質変成剤によりラテックスを処理する際のpHは適宜設定することができるが、pH6〜13程度、好ましくはpH9〜12程度のアルカリ性領域に調整することが好ましい。
蛋白質変成処理時のラテックスの温度は、使用する変成剤の至適温度に応じて設定されるものであって特に限定されるものではないが、通常、5〜90℃に設定するのが好ましく、ラテックスの安定性を勘案すれば30〜60℃に設定するのがより好ましい。
【0014】
蛋白質の変成処理を終えた天然ゴムラテックスには、さらに遠心分離、ゴム分の凝固、限外ろ過等の手段により、ゴム分と蛋白質との分離、ならびに除去処理が施される。蛋白質の変成処理を終えた天然ゴムラテックスは、かかる除去処理によって精製され、工業原料として使用可能な脱蛋白質化天然ゴムラテックスとして供給される。
遠心分離により上記除去処理を行う場合には、遠心分離処理の回数は通常は1回で十分であるが、ゴム分の損失および歩留まりの低下に伴う不利益を被ることのない範囲であれば2回以上行ってもよい。
【0015】
(界面活性剤)
本発明の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法においては、蛋白質の変成処理を施す前にまたは変成処理中に、安定化剤としての界面活性剤をラテックス中に添加するのが好ましい。とりわけ、アンモニア処理ラテックスのpHを中性領域に調整する場合、蛋白質の除去処理を行う場合にあっては、ゴム分の凝固を防止する上で界面活性剤の添加が望まれる。
【0016】
上記界面活性剤としては、従来公知の種々のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤はいずれも使用することができるが、具体的にはpH6〜13の範囲、より好ましくはpH9〜12の範囲において安定した界面活性を示すものを用いるのが好ましい。
【0017】
以下、本発明に使用可能な界面活性剤を示す。以下に例示の界面活性剤は単独で用いるほか、2種以上を混合して用いることもできる。
(アニオン界面活性剤)
アニオン界面活性剤には、例えばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン酸エステル系等が挙げられる。カルボン酸系のアニオン界面活性剤としては、例えば炭素数が6以上、30以下である脂肪酸塩、多価カルボン酸塩、ロジン酸塩、ダイマー酸塩、ポリマー酸塩、トール油脂肪酸塩などが挙げられ、中でも炭素数10〜20のカルボン酸塩が好適である。炭素数が6を下回ると蛋白質および不純物の分散・乳化作用が不十分となるおそれがあり、炭素数が30を超えると水に分散させにくくなるおそれがある。
【0018】
スルホン酸系のアニオン界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ジフェニルエーテルスルホン酸塩等が挙げられる。
硫酸エステル系界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、トリスチレン化フェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノール硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0019】
リン酸エステル系のアニオン界面活性剤としては、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンリン酸エステル塩等が挙げられる。これらの化合物の塩としては、金属塩(Na,K,Ca,Mg,Zn等)、アンモニウム塩、アミン塩(トリエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
【0020】
(ノニオン界面活性剤)
ノニオン界面活性剤には、例えばポリオキシアルキレンエーテル系、ポリオキシアルキレンエステル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、糖脂肪酸エステル系、アルキルポリグリコシド系等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンエーテル系のノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンポリオールアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシアルキレントリスチレン化フェノールエーテル等が挙げられる。前記ポリオールとしては炭素数2〜12の多価アルコールが挙げられ、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、シュクロース、ペンタエリトリトール、ソルビタン等が挙げられる。
【0021】
ポリオキシアルキレンエステル系のノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等が挙げられる。多価アルコール脂肪酸エステル系のノニオン界面活性剤としては、炭素数2〜12の多価アルコールの脂肪酸エステルまたはポリオキシアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルが挙げられる。より具体的には、例えばソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。また、これらのポリアルキレンオキサイド付加物(例えばポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル等)も使用可能である。
糖脂肪酸エステル系のノニオン界面活性剤としては、例えばショ糖、グルコース、マルトース、フラクトース、多糖類の脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのポリアルキレンオキサイド付加物も使用可能である。
【0022】
アルキルポリグリコシド系のノニオン界面活性剤としては、例えばアルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルポリグルコシド等が挙げられ、これらの脂肪酸エステル類も挙げられる。また、これらのポリアルキレンオキサイド付加物も使用可能である。これらのノニオン界面活性剤におけるアルキル基としては、例えば炭素数4〜30のアルキル基が挙げられる。また、ポリオキシアルキレン基としては、炭素数2〜4のアルキレン基を有するものが挙げられ、例えば酸化エチレンの付加モル数が1〜50モル程度のものが挙げられる。脂肪酸としては、例えば炭素数が4〜30の直鎖または分岐した飽和または不飽和の脂肪酸が挙げられる。
【0023】
(カチオン界面活性剤)
カチオン界面活性剤には、例えばアルキルアミン塩型、アルキルアミン誘導体型およびそれらの第4級化物、ならびにイミダゾリニウム塩型等が挙げられる。アルキルアミン塩型のカチオン界面活性剤としては、第1級アミン、第2級アミンおよび第3級アミンの塩が挙げられる。アルキルアミン誘導体型のカチオン界面活性剤は、エステル基、エーテル基、アミド基のうちの少なくとも1つを分子内に有するものであって、例えばポリオキシアルキレン(AO)アルキルアミンおよびその塩、アルキルエステルアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエーテルアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルアミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエステルアミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエーテルアミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩等が挙げられる。
【0024】
前記塩の種類としては、例えば塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、脂肪酸、有機酸、アルキルリン酸エステル、アルキルエーテルカルボン酸、アルキルアミドエーテルカルボン酸、アニオン性オリゴマー、アニオン性ポリマー等が挙げられる。
アルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤のうち、酢酸塩の具体例としては、例えばココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等が挙げられる。上記アルキルアミン塩型およびアルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤におけるアルキル基は特に限定されるものではないが、通常炭素数8〜22の、直鎖状、分岐鎖状またはゲルベ状のものが挙げられる。
【0025】
上記アルキルアミン塩型およびアルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤の第4級化物としては、上記アルキルアミン塩およびアルキルアミン誘導体を、例えばメチルクロライド、メチルブロマイド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等で第4級化したものが挙げられる。
具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムハライド、セチルトリメチルアンモニウムハライド、ステアリルトリメチルアンモニウムハライド等のアルキルトリメチルアンモニウムハライド;ジステアリルジメチルアンモニウムハライド等のジアルキルジメチルアンモニウムハライド;トリアルキルメチルアンモニウムハライド;ジアルキルベンジルメチルアンモニウムハライド;アルキルベンジルジメチルアンモニウムハライド等が挙げられる。
【0026】
イミダゾリニウム塩型のカチオン界面活性剤としては、例えば2−ヘプタデセニル−ヒドロキシルエチルイミダゾリン等が挙げられる。上記例示の界面活性剤の中でも、特に、pHが6.5〜8.5の範囲において安定した界面活性を示すものとしては、例えば、ノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アニオン界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
【0027】
(他の添加剤)
本発明の天然ゴムの製造方法においては、上記例示の各成分のほかにも、必要に応じて他の添加剤を配合することができる。かかる他の添加剤としては、例えばpH調整剤としての、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸ナトリウム等のリン酸塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の酢酸塩;硫酸、酢酸、塩酸、硝酸、クエン酸、コハク酸等の酸類またはその塩;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
また、酵素としての、リパーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、ラッカーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。さらに、分散剤としての、スチレンスルホン酸共重合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸、多環式芳香族スルホン酸共重合物、アクリル酸および無水マレイン酸のホモポリマー/共重合物、イソブチレン−アクリル酸、イソブチレン−無水マレイン酸共重合物等が挙げられる。
【0028】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
天然ゴムラテックスとしてソクテック社(マレーシア国)製の、ゴム分濃度60.2重量%、アンモニア分0.7重量%のハイアンモニアラテックス(HAラテックス)を使用し、これをゴム分の濃度が30重量%となるように希釈した。このラテックスのゴム分100重量部に対して、アニオン界面活性剤ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)1.0重量部を添加し、ラテックスを安定化させた。次いで、このラテックスのゴム分100重量部に対して変成剤として尿素0.2重量部を添加し、60℃で60分間静置することによって変成処理を行った。
変成処理を完了したラテックスについて13000rpmで30分間遠心分離処理を施した。こうして分離した上層のクリーム分を界面活性剤の1%水溶液にゴム分濃度が30%になるよう分散し、2回目の遠心分離処理を上記と同様にして行った。さらに、得られたクリーム分を界面活性剤の1%水溶液に再分散させることによって、脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得た。
【0029】
(実施例2)
実施例1において、変成剤として尿素に代えてNaClO0.2重量部を使用したほかは、実施例1と同様にして脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得た。
【0030】
(比較例1)
実施例1において、尿素に代えて蛋白分解酵素アルカラーゼ2.0T(Novo社製)0.04重量部を使用し、37℃で24時間静置することによって変成処理を行った以外は、実施例1と同様にして脱蛋白質化天然ゴムラテックスを得た。
【0031】
(窒素含有量の測定)
天然ゴム中に含まれる蛋白質の量を表す指標として、上記各実施例及び比較例において、遠心分離後に生じたクリーム分をメタノールにて凝固させて固形ゴムを作製し、窒素含有率測定用のサンプルとした。
また、蛋白分解処理及び洗浄処理を施していないHAラテックスから直接キャストフイルムを作製し、対照サンプルとした。実施例、比較例および対照例の各サンプルについて、その窒素含有量(N%)をRRIM試験法(Rubber Reseach Institute of Malaysia(1973),’SMR Bulletin No.7’)によって測定した。各サンプルの製造条件及び窒素含有量(N%)の測定結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
上記表1によれば、本発明の製造方法によって得られる脱蛋白質化天然ゴムは、きわめて短時間の処理により、従来の酵素を使用して長時間処理することによって得られる脱蛋白質化天然ゴム(比較例1)と同程度まで蛋白質を除去できたものであることがわかる。また、未処理の天然ゴム(対照例1)に比較して、大部分の蛋白質が除去されたものであることが確認された。
【0034】
(応用例1)
上記実施例1で得られた脱蛋白質化天然ゴムラテックスに、常法によりスチレンをグラフト共重合したところ、グラフト効率は比較例1で得られた脱蛋白天然ゴムを使用した場合と同程度の約90%であり、未処理の天然ゴムラテックスで問題とされていた副反応をほぼ完全に抑制できることが判明した。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、天然ゴムラテックス中に含まれる蛋白質をきわめて短時間で安価に除去することが可能となる。
本発明により製造された脱蛋白質化天然ゴムラテックスは、副反応を生じずに各種のテーラーメードケミストリー用の工業原料として使用することができるものである。したがって、本発明は天然ゴムを新たな分野における安価な工業用原料として活用する道を拓くものであり、きわめて実用的価値の高い発明である。
Claims (6)
- 天然ゴムラテックスに尿素系化合物及びNaClOからなる群から選択された蛋白質変成剤を添加し、ラテックス中の蛋白質を変成処理した後に除去することを特徴とする脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
- 尿素系化合物が、下記一般式(1)で表される尿素誘導体又は尿素複塩であることを特徴とする請求項1に記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
RNHCONH2 (1)
(式中、RはH、炭素数1〜5のアルキル基を表す) - 尿素複塩が、HNO3・CO(NH2)2、H3PO4・CO(NH2)2、H2C2O4・2CO(NH2)2、Ca(NO3)2・4CO(NH2)2、CaSO4・4CO(NH2)2、Mg(NO3)2・CO(NH2)2・2H2O、CaSO4・(5〜6)4CO(NH2)2・2H2Oからなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項2に記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
- 蛋白質の変成処理を界面活性剤の存在下に行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
- 蛋白質の変成処理前に、ラテックスのpHをアルカリ性領域に調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
- 変成された蛋白質の除去を遠心分離処理により行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法。
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