JP2010111722A - 改質天然ゴムの製造方法 - Google Patents

改質天然ゴムの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010111722A
JP2010111722A JP2008283667A JP2008283667A JP2010111722A JP 2010111722 A JP2010111722 A JP 2010111722A JP 2008283667 A JP2008283667 A JP 2008283667A JP 2008283667 A JP2008283667 A JP 2008283667A JP 2010111722 A JP2010111722 A JP 2010111722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
natural rubber
urea
latex
modified natural
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008283667A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5401923B2 (ja
Inventor
Takashi Matsuda
敬 松田
Makoto Ashiura
誠 芦浦
Tetsuji Kawamo
哲司 川面
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2008283667A priority Critical patent/JP5401923B2/ja
Publication of JP2010111722A publication Critical patent/JP2010111722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5401923B2 publication Critical patent/JP5401923B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】天然ゴムの粘度を低減し成形加工性を向上すると共に、ヒステリシスロスを小さくするようにした改質天然ゴムの製造方法を提供する。
【解決手段】天然ゴムラテックスに、尿素、下記式(1)で表される尿素誘導体及び尿素複塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することにより、前記天然ゴムラテックス中のゴム粒子からタンパク質を遊離させ、その遊離したタンパク質を含むように乾燥することを特徴とする。
NHCONHR (1)
(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、改質天然ゴムの製造方法に関し、さらに詳しくは、天然ゴムの粘度を低減し成形加工性を向上すると共に、ヒステリシスロスを小さくするようにした改質天然ゴムの製造方法に関する。
天然ゴムは、機械的特性が優れるため空気入りタイヤ、ベルト、接着剤などの工業製品に広く使用されている。しかし、空気入りタイヤのトレッドゴムには、機械的特性が優れることに加え、ヒステリシスロスを小さくすることにより燃費性能を向上させたり、粘度を低減することにより成形加工性を向上させることが求められており、従来の天然ゴムはこれらの特性が必ずしも十分ではなかった。
一方、天然ゴムに新たな特性を付与するための改質手段としては、天然ゴムのエポキシ化や有機化合物のグラフト共重合、脱タンパク質処理などが知られている。例えば、特許文献1は、天然ゴムラテックスに尿素系化合物を添加し、ラテックス中のタンパク質を変成し除去することを提案している。
しかし、このような改質手段により得られた改質天然ゴムにおいても、低粘度化による成形加工性の向上やヒステリシスロスの低減という要求性能を達成することはできなかった。
特開2004−99696号公報
本発明の目的は、天然ゴムの粘度を低減し成形加工性を向上すると共に、ヒステリシスロスを小さくするようにした改質天然ゴムの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の改質天然ゴムの製造方法は、天然ゴムラテックスに、尿素、下記式(1)で表される尿素誘導体及び尿素複塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することにより、前記天然ゴムラテックス中のゴム粒子からタンパク質を遊離させ、その遊離したタンパク質を含むように乾燥することを特徴とする。
NHCONHR (1)
(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。)
前記天然ゴムラテックスは、パルス燃焼による衝撃波の雰囲気中に噴射して乾燥するとよい。前記尿素複塩としては、HNO・CO(NH、HPO・CO(NH、H・2CO(NH、Ca(NO・4CO(NH、CaSO・4CO(NH、Mg(NO・CO(NH・2HO及びCaSO・(5〜6)4CO(NH・2HOからなる群から選ばれる少なくとも1種であればよい。また、前記尿素、尿素誘導体及び尿素複塩は、前記天然ゴムラテックス中の固形成分100重量部に対し0.01〜10.0重量部添加するとよい。前記天然ゴムラテックスは、フィールドラテックス及び/又は濃縮ラテックスにするとよい。
本発明の製造方法により得られた改質天然ゴムは、ヒステリシスロスを小さくすると共に、粘度を低減し成形加工性を向上することができる。この改質天然ゴムを含むジエン系ゴムに、カーボンブラック、シリカから選ばれる少なくとも1つを配合することによりゴム組成物にすることができる。このゴム組成物は、空気入りタイヤの構成部材、特にトレッド部を構成するのに好適である。
本発明の改質天然ゴムの製造方法は、天然ゴムラテックスに、尿素、尿素誘導体及び尿素複塩から選ばれる少なくとも1種の尿素系化合物を添加することにより、天然ゴムラテックス中のゴム粒子からタンパク質を遊離させ、その遊離したタンパク質を含むように乾燥するようにしたので、天然ゴムラテックスの乾燥操作及び乾燥後の天然ゴムの混合操作を通じてタンパク質の影響を小さくした改質天然ゴムを得ることができる。また、天然ゴムラテックス中の遊離したタンパク質を除去せずに乾燥したため、改質天然ゴムの粘度が低減し成形加工性が向上すると共に、ヒステリシスロスを小さくすることができる。
本発明の製造方法において、天然ゴムラテックスとしては、ゴムの木から採取しろ過されたフィールドラテックス又はこれを処理した濃縮天然ゴムラテックスを使用することができる。これらのラテックスはいずれか一方又は両方を使用してもよい。天然ゴムラテックス中の固形成分の量は、特に制限されるものではないが、好ましくは10〜70重量%にするとよい。なお、天然ゴムラテックス中の固形成分とは、水分(しょう液)及びこれに溶解した成分を除いたすべての固形成分とする。
本発明の改質天然ゴムの製造方法は、天然ゴムラテックスに尿素系化合物を添加・混合する処理により、天然ゴムラテックス中のゴム粒子に付着したタンパク質を遊離させるものである。このようにタンパク質をゴム粒子から遊離させることにより改質天然ゴムの製造時にタンパク質の影響を可及的に小さくする。また、遊離したタンパク質を除去せずに含有させた状態で、天然ゴムラテックスを乾燥するようにしたため、得られた改質天然ゴムは粘度が低減し成形加工性が向上すると共に、ヒステリシスロスを小さくすることができる。
本発明の製造方法で使用する尿素系化合物は、尿素、尿素誘導体及び尿素又は尿素誘導体の尿素複塩からなる群から選ばれる少なくとも1つである。この尿素系化合物は、1種類を単独で使用してもよいが、複数の種類を共に使用してもよい。
本発明の製造方法で使用する尿素誘導体としては、下記式(1)で表される尿素系化合物が好ましい。
NHCONHR (1)
上記式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15の飽和若しくは不飽和の炭化水素基であり、任意に官能基及び/又はヘテロ原子を含有してもよい。特に、R及びRは水素であるとよい。
上記式(1)で表される尿素誘導体としては、例えば尿素、メチル尿素、エチル尿素、プロピル尿素、ブチル尿素、ペンチル尿素、ヘキシル尿素、シクロヘキシル尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、ジプロピル尿素、ジブチル尿素、ジペンチル尿素、ジヘキシル尿素、ジシクロヘキシル尿素等が例示される。なかでも、尿素、ジシクロヘキシル尿素が好ましい。
尿素系化合物としては、尿素複塩又は尿素誘導体の複塩を使用することができる。尿素複塩としては、例えばHNO・CO(NH、HPO・CO(NH、H・2CO(NH、Ca(NO・4CO(NH、CaSO・4CO(NH、Mg(NO・CO(NH・2HO及びCaSO・(5〜6)4CO(NH・2HOを例示することができる。
また、本発明の製造方法に使用する尿素系化合物は、天然ゴムラテックスの恒粘度剤として通常使用されるヒドロキシルアミン、セミカルバジド、ジメドンなどとは作用効果が異なる。すなわち、天然ゴムラテックスに上記の恒粘度剤を添加・混合してもラテックス中のタンパク質をゴム粒子から遊離することができない。このため、恒粘度剤を添加したのでは、本発明の尿素系化合物のようには、低ヒステリシスロス、低粘度化を達成する改質天然ゴムを製造することができない。
本発明の製造方法において、尿素、尿素誘導体及び尿素複塩から選ばれる尿素系化合物の配合量は、天然ゴムラテックス中の固形成分100重量部に対し、好ましくは0.01〜10.0重量部、より好ましくは0.05〜2.0重量部にするとよい。尿素系化合物の配合量が0.01重量部未満であると、天然ゴムラテックス中のタンパク質を遊離させる効果が不十分になる。また、尿素系化合物の配合量が10.0重量部を超えると、尿素系化合物から生成したアンモニアが、加硫を促進するためスコーチが悪化しゴム焼けを起こしやすくなる。
本発明の改質天然ゴムの製造方法は、天然ゴムラテックス中のタンパク質を尿素系化合物により遊離させ、その遊離したタンパク質を分離・除去しないようにする。これは、天然ゴムラテックス中の遊離したタンパク質を遠心分離機などにより分離・除去した場合、この脱蛋白した天然ゴムは、ヒステリシスロスを小さくすることができないからである。また、脱蛋白した天然ゴムは、スコーチが悪化しゴム焼けを起こしやすくなるという問題もある。この理由は明らかでないが、遊離したタンパク質を分離・除去せずに改質天然ゴムの中に分散させた方が、低ヒステリシスロス及び低粘度が優れた改質天然ゴムを得ることができる。
本発明の製造方法において、天然ゴムラテックスと尿素系化合物を混合する方法は、特に制限されるものではないが、例えば室温で、5分〜1時間混合・撹拌するとよい。混合温度が10℃未満の場合、ゴム粒子と尿素系化合物との混合性が低下する。また、混合温度が90℃を超えると、天然ゴム粒子が熱劣化したり、ゲル化する虞がある。混合時間が5分未満の場合、ゴム粒子と尿素系化合物の混合性が低下する。また、混合時間が1時間を超えても、ゴム粒子と尿素系化合物の混合性が頭打ちになり生産性が低下する。
本発明の製造方法では、乾燥方法としては、天然ゴムラテックスをパルス燃焼衝撃波乾燥法により乾燥する方法が好ましい。パルス燃焼衝撃波乾燥法は、天然ゴムラテックスを、パルス燃焼による衝撃波の雰囲気中に噴射して行なう乾燥方法であり、遊離したタンパク質を除去しないようにしながら乾燥することができる。また、天然ゴムラテックス中のゴム粒子に過剰の熱をかけずに低温で乾燥するので天然ゴムの熱劣化やゲル化を防止することができる。このため、低ヒステリシスロスで低粘度の改質天然ゴムを製造することができる。一方、天然ゴムラテックス中の天然ゴムを凝固させ得られた固形成分を固液分離し乾燥した場合には、水分と共に遊離したタンパク質の一部が除去されるため、低ヒステリシスロス及び低粘度が優れた改質天然ゴムを得ることができない。
パルス燃焼衝撃波乾燥は、市販のパルス燃焼衝撃波乾燥装置(例えばパルテック社製ハイパルコン)を使用して行なうことができる。乾燥条件は、パルス燃焼の周波数が好ましくは50〜1200Hz、より好ましくは250〜1000Hz、天然ゴムラテックスを噴射する乾燥室の温度を好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜70℃にするとよい。パルス燃焼衝撃波乾燥の条件を上述した範囲内にすることにより、天然ゴムの熱劣化やゲル化を防止することができる。
また、天然ゴムラテックスには界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を配合することにより、天然ゴムラテックス中のゴム粒子の分散を安定化することができる。このため天然ゴムラテックスが酸性になった場合でもゴム粒子の分散が不安定になるのを抑制し、生産ラインの配管の詰まり等の不具合を防止することができる。
本発明の製造方法により得られた改質天然ゴムは、ヒステリシスロスを小さくすると共に、粘度を低減し成形加工性を向上することができる。この改質天然ゴムを含むゴム組成物は、粘度が低いため成形加工性に優れると共にヒステリシスロスが小さいという特性を有する。ゴム組成物としては、改質天然ゴムを含むジエン系ゴムに、カーボンブラック及び/又はシリカを配合するとよい。改質天然ゴム以外のジエン系ゴムは、必要に応じて配合すればよい。ジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、各種ブタジエンゴム、各種スチレンブタジエンゴム、各種アクリロニトリル−ブタジエンゴム、各種ブチルゴムを例示することができる。これらのジエン系ゴムは単独又は複数の種類を配合してもよい。また、カーボンブラックはゴム組成物の耐摩耗性を高くする作用を行なうと共に、シリカはゴム組成物のヒステリシスロスを一層小さくする作用を行なう。
本発明のゴム組成物において、改質天然ゴム100重量部に対し、カーボンブラック及びシリカから選ばれる少なくとも1種を好ましくは20〜150重量部、より好ましくは30〜100重量部配合するとよい。カーボンブラック及びシリカの配合量が20重量部未満であると、ゴム組成物を十分に補強することができない。また、カーボンブラック及びシリカの配合量が150重量部を超えると、ゴム組成物の粘度が高くなり成形加工性が悪化する。カーボンブラック及びシリカは、それぞれ単独で配合してもよい。また、カーボンブラック及びシリカを共に配合してもよい。カーボンブラック及びシリカを併用する場合には、カーボンブラック及びシリカの合計量に占めるシリカの配合割合を、10〜97重量%にするとよい。
本発明において、ゴム組成物にシリカを配合する場合には、シランカップリング剤をシリカ重量に対して好ましくは3〜15重量%、より好ましくは5〜10重量%配合するとよい。シランカップリング剤の配合により、シリカの分散性を向上し、ヒステリシスロスを一層小さくすることができる。シランカップリング剤がシリカ重量の3重量%未満の場合、シリカの分散の向上効果は期待することができない。また、シランカップリング剤が15重量%を超える場合、シランカップリング剤同士が縮合してしまい、所望の効果を得ることができなくなる。
シランカップリング剤は、シリカ配合のゴム組成物に使用可能なものであればよいが、なかでも硫黄含有シランカップリング剤が好ましく、例えば、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラサルファイド、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。
本発明のゴム組成物には、カーボンブラック及びシリカ以外にゴム組成物に通常用いられる充填剤や添加剤などの配合剤を添加することができる。充填剤としては、例えばクレー、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム等を必要に応じて配合することができる。添加剤としては、例えば、加硫剤又は架橋剤、加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、滑剤、着色剤、粘着付与剤、カップリング剤などを例示することができる。これらの充填剤及び添加剤の配合量は、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
上記により得られたゴム組成物は、空気入りタイヤの少なくとも1部材を構成するのに好適である。空気入りタイヤの構成部材としては、トレッド部、サイドウォール部、ビード部や各種補強コードの被覆ゴムなどが例示される。とりわけ、本発明のゴム組成物は、キャップトレッド部、サイドトレッド部、アンダートレッド部、ベルトエッジクッション部、ビードフィラー部、リムクッション部、カーカスコートゴム及びベルトコートゴムからなる群から選ばれる少なくとも一つの部材に使用するとよい。なかでもトレッド部に使用するのが好ましい。本発明のゴム組成物を使用したタイヤトレッドは、天然ゴムの特性が効率的に引き出されると共に、成形加工性に優れ安定的に加工成形されるので、高い品質を安定的に発揮することができる。同時に、ヒステリシスロスが小さいためタイヤの燃費性能を向上することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
改質天然ゴムの製造
表1の配合に示すように、天然ゴムラテックス中の固形成分量100重量部に対し、尿素系化合物が1重量部になるように添加し、メカニカルスターラーで撹拌混合した後、パルス燃焼衝撃波乾燥装置(パルテック社製ハイパルコン小型ラボ用乾燥機)を使用して、パルス燃焼による衝撃波の雰囲気(周波数1000Hz、温度60℃)下に2L/時の流量で噴射して乾燥し、6種類の改質天然ゴム(実施例1〜3、比較例1〜3)を製造した。なお、比較例1は天然ゴムラテックスに尿素系化合物を添加せずに、比較例2は天然ゴムラテックスに尿素系化合物を添加しタンパク質を遊離させ、その遊離したタンパク質を遠心分離機を用いて除去した後、天然ゴムラテックスを乾燥したものである。
改質天然ゴムの評価
得られた6種類の改質天然ゴム(実施例1〜3、比較例1〜3)を使用し、表2に示す配合でそれぞれ加硫促進剤と硫黄を除く配合成分を秤量し、0.6Lのバンバリーミキサーで4分間混練し、130〜140℃で混練物を放出して室温まで冷却した。この混練物に加硫促進剤と硫黄を加え電熱ロールを用いて混合し8種類のゴム組成物(実施例4〜7、比較例4〜7)を製造した。
得られた8種類のゴム組成物のムーニー粘度を下記の方法で測定した。また、得られたゴム組成物をそれぞれ所定形状の金型中で、160℃、15分間加硫して試験片を作製し、下記に示す方法によりヒステリシスロス(tanδ)を測定した。
ムーニー粘度(ML1+4
得られたゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)をJIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計にてL型ロータ(38.1mm径、5.5mm厚)を使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃、2rpmの条件で測定し、得られた結果を表2に示した。ムーニー粘度が小さいほど粘度が低く成形加工性に優れることを意味する。
ヒステリシスロス(tanδ)
得られた試験片のtanδを、岩本製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、伸長変形歪率10%±2%、周波数20Hzの条件で、温度60℃におけるtanδを測定し、得られた結果を表2に示した。温度60℃のtanδ(60℃)が小さいほどヒステリシスロスが小さく燃費性能が優れることを意味する。
Figure 2010111722
なお、表1において使用した原材料の種類を下記に示す。
NRラテックス:濃縮天然ゴムラテックス、FELTEX社製濃縮天然ゴムラテックス(固形成分量60重量%になるように遠心分離機で処理したもの)
尿素:和光純薬工業社製1級
DCU:ジシクロヘキシルアミン尿素、和光純薬工業社製1級
尿素複塩:リン酸尿素、和光純薬工業社製1級
セミカルバジド:和光純薬工業社製1級
Figure 2010111722
なお、表2において使用した原材料の種類を下記に示す。
シリカ:日本シリカ社製ニップシールAQ
カーボンブラック:昭和キャボット社製ショウブラックN339
シランカップリング剤:デグッサ社製Si69
老化防止剤:大内新興化学工業社製ノクラック 6C
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
亜鉛華:正同化学工業社製酸化亜鉛3号
アロマオイル:昭和シェル石油社製デソレックス3号
加硫促進剤1:大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
加硫促進剤2:大内新興化学工業社製ノクセラーD
硫黄:鶴見化学工業社製微粉硫黄

Claims (9)

  1. 天然ゴムラテックスに、尿素、下記式(1)で表される尿素誘導体及び尿素複塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することにより、前記天然ゴムラテックス中のゴム粒子からタンパク質を遊離させ、その遊離したタンパク質を含むように乾燥する改質天然ゴムの製造方法。
    NHCONHR (1)
    (式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。)
  2. 前記天然ゴムラテックスを、パルス燃焼による衝撃波の雰囲気中に噴射して乾燥する請求項1に記載の改質天然ゴムの製造方法。
  3. 前記尿素複塩が、HNO・CO(NH、HPO・CO(NH、H・2CO(NH、Ca(NO・4CO(NH、CaSO・4CO(NH、Mg(NO・CO(NH・2HO及びCaSO・(5〜6)4CO(NH・2HOからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の改質天然ゴムの製造方法。
  4. 前記尿素、尿素誘導体及び尿素複塩を、前記天然ゴムラテックス中の固形成分100重量部に対し0.01〜10.0重量部添加する請求項1,2又は3に記載の改質天然ゴムの製造方法。
  5. 前記天然ゴムラテックスが、フィールドラテックス及び濃縮ラテックスから選ばれる少なくとも1つである請求項1〜4のいずれかに記載の改質天然ゴムの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られた改質天然ゴム。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られた改質天然ゴムを含むジエン系ゴムにカーボンブラック、シリカから選ばれる少なくとも1つを配合したゴム組成物。
  8. 請求項7に記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
  9. 請求項7に記載のゴム組成物をトレッド部に使用した空気入りタイヤ。
JP2008283667A 2008-11-04 2008-11-04 改質天然ゴムの製造方法 Expired - Fee Related JP5401923B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008283667A JP5401923B2 (ja) 2008-11-04 2008-11-04 改質天然ゴムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008283667A JP5401923B2 (ja) 2008-11-04 2008-11-04 改質天然ゴムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010111722A true JP2010111722A (ja) 2010-05-20
JP5401923B2 JP5401923B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=42300533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008283667A Expired - Fee Related JP5401923B2 (ja) 2008-11-04 2008-11-04 改質天然ゴムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5401923B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137311A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
CN109181024A (zh) * 2018-08-17 2019-01-11 中国地质大学(武汉) 利用改性硫酸钙晶须制备的天然橡胶复合材料及制备方法
WO2020250824A1 (ja) 2019-06-10 2020-12-17 Jxtgエネルギー株式会社 シラン化合物およびタンパク質変性剤を含んでなるシランカップリング剤組成物、ならびにそれを含むゴム組成物
WO2020250822A1 (ja) 2019-06-10 2020-12-17 Jxtgエネルギー株式会社 シラン化合物およびタンパク質変性剤を含んでなるシランカップリング剤組成物、ならびにそれを含むゴム組成物
WO2021256296A1 (ja) 2020-06-18 2021-12-23 Eneos株式会社 シランカップリング剤組成物およびそれを含むゴム組成物
WO2021256292A1 (ja) 2020-06-18 2021-12-23 Eneos株式会社 シランカップリング剤組成物およびそれを含むゴム組成物
US12024615B2 (en) 2019-06-10 2024-07-02 Eneos Corporation Silane coupling agent composition comprising silane compound and protein modifying agent, and rubber composition comprising the same

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082925A1 (fr) * 2002-03-28 2003-10-09 Bridgestone Corporation Caoutchouc naturel, composition de caoutchouc et pneumatique
JP2004099696A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Nagaoka Univ Of Technology 脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法
JP2005194503A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴムラテックスからゴムを製造する方法
JP2008255153A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082925A1 (fr) * 2002-03-28 2003-10-09 Bridgestone Corporation Caoutchouc naturel, composition de caoutchouc et pneumatique
JP2004099696A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Nagaoka Univ Of Technology 脱蛋白質化天然ゴムラテックスの製造方法
JP2005194503A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴムラテックスからゴムを製造する方法
JP2008255153A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015137311A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
CN109181024A (zh) * 2018-08-17 2019-01-11 中国地质大学(武汉) 利用改性硫酸钙晶须制备的天然橡胶复合材料及制备方法
WO2020250824A1 (ja) 2019-06-10 2020-12-17 Jxtgエネルギー株式会社 シラン化合物およびタンパク質変性剤を含んでなるシランカップリング剤組成物、ならびにそれを含むゴム組成物
WO2020250822A1 (ja) 2019-06-10 2020-12-17 Jxtgエネルギー株式会社 シラン化合物およびタンパク質変性剤を含んでなるシランカップリング剤組成物、ならびにそれを含むゴム組成物
KR20220007682A (ko) 2019-06-10 2022-01-18 에네오스 가부시키가이샤 실란 화합물 및 단백질 변성제를 포함하여 이루어지는 실란 커플링제 조성물, 및 그것을 포함하는 고무 조성물
KR20220007163A (ko) 2019-06-10 2022-01-18 에네오스 가부시키가이샤 실란 화합물 및 단백질 변성제를 포함하여 이루어지는 실란 커플링제 조성물, 및 그것을 포함하는 고무 조성물
EP3981610A4 (en) * 2019-06-10 2023-01-25 ENEOS Corporation COMPOSITION OF A SILANE COUPLING AGENT WITH A SILANE COMPOUND AND A PROTEIN DENATURING AGENT AND RUBBER COMPOSITION CONTAINING THESE COMPOSITION
US12024615B2 (en) 2019-06-10 2024-07-02 Eneos Corporation Silane coupling agent composition comprising silane compound and protein modifying agent, and rubber composition comprising the same
WO2021256296A1 (ja) 2020-06-18 2021-12-23 Eneos株式会社 シランカップリング剤組成物およびそれを含むゴム組成物
WO2021256292A1 (ja) 2020-06-18 2021-12-23 Eneos株式会社 シランカップリング剤組成物およびそれを含むゴム組成物
KR20230012579A (ko) 2020-06-18 2023-01-26 에네오스 가부시키가이샤 실란 커플링제 조성물 및 그것을 포함하는 고무 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JP5401923B2 (ja) 2014-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5469151B2 (ja) アンダートレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5216028B2 (ja) インナーライナー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5503396B2 (ja) クリンチエイペックス又はビードエイペックス用ゴム組成物、これらの製造方法及び空気入りタイヤ
JP5924562B1 (ja) 変性ゴム、それを用いたタイヤ用ゴム組成物及びタイヤ
JP5466684B2 (ja) クリンチエイペックス用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5977083B2 (ja) ケーストッピング用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2011153221A (ja) サイドウォール、インスレーション又はブレーカークッション用ゴム組成物、これらの製造方法及び空気入りタイヤ
JP5394993B2 (ja) 複合体の製造方法、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2012007149A (ja) ブレーカー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5401923B2 (ja) 改質天然ゴムの製造方法
JP2011256311A (ja) サイドウォール用ゴム組成物、製造方法及び空気入りタイヤ
JP4573523B2 (ja) シリカマスターバッチ、その製造方法およびシリカマスターバッチを用いてなるゴム組成物
JP5401924B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP4631999B2 (ja) 天然ゴムの製造方法
JP2018109126A (ja) サイドウォール用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP6417318B2 (ja) ゴム組成物の製造方法及びゴム組成物
JP5443453B2 (ja) 複合体の製造方法、複合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
EP3842486A1 (en) Rubber composition and tire
JP6017779B2 (ja) ウイング用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤ
JP4466766B2 (ja) 天然ゴムマスターバッチの製造方法
JP5401925B2 (ja) 改質天然ゴムの製造方法
JP2017115112A (ja) 変性ジエン系ゴム、それを含むタイヤ用ゴム組成物およびその製造方法
JP5646971B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法、並びに空気入りタイヤ
JP6073574B2 (ja) チェーファー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2014145033A (ja) インナーライナー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131014

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5401923

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees