JP2004096044A - 基板及びその製造方法 - Google Patents

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伊藤 正孝
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Abstract

【課題】薄い半導体層の下に部分的な絶縁層を有する基板における該半導体層の厚さを精密に制御可能な基板の製造方法を提供する。
【解決手段】分離層102と、分離層102の上に配置された半導体層103aと、半導体層103から突出することなくかつ分離層102に接触しないように半導体層103a中に配置された部分的な絶縁層104とを有する第1基板110を作製する工程と、第1基板110の半導体層103aが配置されている側の面に第2基板120を結合させて結合基板130を作製する工程と、結合基板130を分離層102の部分で分割する工程とを含む。
【選択図】図3C

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板及びその製造方法に係り、特に、内部に部分的な絶縁層を有する基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、絶縁層上に半導体層を有する基板が注目されている。このような基板は、Semiconductor−On−Insulator基板又はSilicon−On−Insulator基板と呼ばれる。後者は、Semiconductor−On−Insulator基板のうち半導体体層がシリコンで構成される基板である。Semiconductor−On−Insulator基板及びSilicon−On−Insulator基板は、共にSOI基板と呼ばれる。
【0003】
SOI基板の1つとして、半導体層或いはシリコン層の下の全体領域ではなく、部分的な領域にのみ絶縁層を有する基板が提案されている。これに関連する技術が特許第02770808号公報(半導体基板及びその製造方法)及び特許第2794702号公報に開示されている。
【0004】
特許第02770808号公報に開示された製造方法では、図1に示すように、単結晶シリコン基板1の主表面の一部に選択酸化法によって絶縁膜2を形成し、次いで、エッチング液を使って絶縁膜2の表面を単結晶シリコン基板1の接合面1aから後退させる。次いで、単結晶シリコン基板1の接合面1aに単結晶シリコン基板4を接合し、その後、Y−Y面まで単結晶シリコン基板1を研削・研磨する。
【0005】
特許第2794702号公報に開示された製造方法では、図2に示すように、シリコン基板26にN層27を形成し、その上にパッドシリコン酸化膜28を形成した後にLOCOS酸化法によってLOCOS領域30を形成する。次いで、基板26の主表面を鏡面研磨により平滑化し、その後、主表面に31を接合する。
【0006】
【特許文献1】
特許第02770808号公報
【特許文献2】
特許第2794702号公報
【発明が解決しようとする課題】
特許第02770808号公報に開示された製造方法では、2枚の基板1、4を接合した後に基板1のY−Y面まで研削・研磨する。しかしながら、研削・研磨による薄化を所望の面(Y−Y面)で正確に停止させることは困難であり、一般的には、相当な加工誤差が生じ得る。そして、このような加工誤差によってSOI層の厚さ誤差が決定される。したがって、特許第02770808号公報に開示された製造方法では、SOI層の厚さを精密に制御することが困難である。
【0007】
一方、特許第2794702号公報に開示された製造方法は、薄化を意図してない。したがって、特許第2794702号公報に開示された製造方法では、製造される最終基板において、デバイスを形成すべき部分が第1基板そのものであるので、その厚さが非常に厚く、一般的なSOI基板の優位性を享受することが難しい。すなわち、特許第2794702号公報に開示された製造方法によって得られる基板では、低消費電力、高速動作といったSOI基板の優位性を十分に発揮することができない。
【0008】
本発明は、上記の考察を基礎としてなされたものであり、例えば、薄い半導体層の下に部分的な絶縁層を有する基板における該半導体層の厚さを精密に制御可能な基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る基板の製造方法は、分離層と、前記分離層の上に配置された半導体層と、前記半導体層から突出することなくかつ前記分離層に接触しないように前記半導体層中に配置された部分的な絶縁層とを有する第1基板を作製する工程と、前記第1基板の前記半導体層が配置されている側の面に第2基板を結合させて結合基板を作製する工程と、前記結合基板を前記分離層の部分で分割する工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1基板は、前記部分的な絶縁層が表面に露出した基板であることが好ましい。
【0011】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1基板は、前記部分的な絶縁層の表面の高さが前記半導体層の表面の高さとほぼ一致した基板であることが好ましい。
【0012】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記分離層は、陽極化成法により形成された多孔質層であることが好ましい。ここで、前記第1基板を作製する工程は、前記部分的な絶縁層を1100℃以下の温度で形成する工程を含むことが好ましい。
【0013】
或いは、本発明の他の好適な実施の形態によれば、前記分離層は、イオン注入により形成されたイオン注入層であることが好ましい。ここで、前記結合基板を分割する工程は、熱処理により前記イオン注入層の部分で前記結合基板を分割する工程を含み得る。この場合において、前記第1基板を作製する工程は、前記熱処理の温度よりも低い温度で前記部分的な絶縁層を形成する工程を含むことが好ましい。
【0014】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1基板を作製する工程は、前記分離層上に第1半導体層を有する基板の前記第1半導体層上に前記部分的な絶縁層を形成する工程と、前記部分的な絶縁層の間に露出している前記第1半導体層及び前記部分的な絶縁層上に第2半導体層を形成する工程と、前記部分的な絶縁層が露出するまで前記第2半導体層の表層を除去する工程とを含むことが好ましい。ここで、前記表層を除去する工程は、化学機械的研磨(CMP)工程を含むことが好ましい。
【0015】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1基板を作製する工程は、前記分離層上に前記半導体層を有する基板の前記半導体層に凹部を形成する工程と、前記凹部に絶縁物質を埋め込んで前記部分的な絶縁層を形成する工程とを含むことが好ましい。ここで、前記部分的な絶縁層を形成する工程では、前記部分的な絶縁層の表面の高さが前記半導体層の表面の高さとほぼ一致するまで、前記凹部内に前記絶縁物質を堆積させることが好ましい。或いは、前記部分的な絶縁層として熱酸化膜を形成することもでき、この場合、前記凹部を形成する工程では、形成すべき前記熱酸化膜の厚さのほぼ0.55倍の深さを有する凹部を形成することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図3A〜図3Dを参照しながら本発明の好適な実施の形態の基板製造方法を説明する。
【0017】
まず、図3Aに示す工程において、単結晶シリコン基板等の基板101上に分離層102及び半導体層103を順に有する基板100を作製する。
【0018】
このような基板100を作製する方法としては、例えば、ELTRAN法(「ELTRAN」は、商標)又はSmart−Cut法(「Smart Cut」は、商標)が好適である。いずれの方法も、分離層を有する第1基板と、第2基板とを結合させて結合基板を作製し、その後、結合基板を分離層の部分で分割する方法であるが、両者は、分離層の形成方法が異なる。
【0019】
まず、ELTRAN法を適用した基板100の作製方法を説明する。ELTRAN法を適用した方法では、基板(シード基板)101として、例えばp+型単結晶シリコン基板を準備し、その表面を陽極化成法によって多孔質化することにより、多孔質シリコンからなる分離層102を形成する。次いで、気相エピタキシャル法により、多孔質シリコンからなる分離層102上に非多孔質単結晶シリコンからなる半導体層103を成長させる。
【0020】
一方、Smart−Cut法を適用した方法では、基板(シード基板)101として、例えばp−型単結晶シリコン基板を準備し、その表面から水素イオン等のイオンを注入し、イオン注入層からなる分離層102と該分離層102上のp−型単結晶シリコンからなる半導体層103を同時に形成する。
【0021】
次いで、図3Bに示す工程では、半導体層103aから突出することなくかつ分離層102に接触しないように半導体層103a中に配置された部分的な絶縁層104を形成し、これにより第1基板110を得る。ここで、部分的な絶縁層とは、基板100の全面ではなく、一部に形成された絶縁層を言う。この部分的な絶縁層104を形成する工程において、半導体層103の全部又は一部を構成部分として含む半導体層103aが形成される。この工程では、半導体層103の上に別の半導体層(第2半導体層)を形成する工程を実施しその結果として半導体層103aを得てもよいし、半導体層(第1半導体層)103上に別の半導体層(第2半導体層)を形成する工程を伴わずに半導体層103aを得てもよい。
【0022】
部分的な絶縁層104が半導体層103aから突出していると、すなわち、基板110の表面に対して部分的な絶縁層104が凸状になっていると、続く結合工程(はり合わせ工程)において、半導体層103aと第2基板120とが接触しないので、結合不良(接合不良)が生じ得る。そこで、前述のように、半導体層103aから突出しないように部分的な絶縁層104を形成することが好ましく、更には、半導体層103aの表面高さと部分的な絶縁層104の表面高さとを一致(この場合、基板110の表面は平坦になる)させることが好ましい。
【0023】
また、部分的な絶縁層104は、その下部が分離層102に接触しないように形成される。これは、部分的な絶縁層104と分離層102との間の半導体層103aが最終的にSOI層となるためである。
【0024】
部分的な絶縁層104を有する第1基板110の具体的な作製方法については後述する。
【0025】
図3Cに示す工程では、半導体層103aの表面から突出していない部分的な絶縁層104を有する第1基板110の該表面に第2基板(ハンドル基板)120を結合(接合)させて結合基板(はり合わせ基板)130を作製する。ここで、必要に応じて、結合強度を高めるために結合基板130に熱処理等を施してもよい。第2基板120としては、典型的には、単結晶シリコン基板又はその表面にSiO層等の絶縁層を形成した基板を採用することができる。しかしながら、第2基板120は、それ以外の基板、例えば、絶縁性基板(例えば、ガラス基板)であってもよい。
【0026】
図3Dに示す工程では、結合基板130を分離層102の部分で2枚の基板に分割する。この分割は、例えば、流体を使って行うことができる。流体を使う方法としては、例えば、流体(液体又は気体)の噴流を形成してこれを分離層102に打ち込む方法や、流体の静圧を利用する方法等が好適である。前者の方法において、流体として水を利用する方法は、ウォータージェット法と呼ばれる。更に、上記の分割は、例えば、結合基板30に熱処理を施すことによっても実施することができる。このような熱処理による分割は、分離層102としてイオン注入層を形成した場合に特に有効である。更に、上記の分割は、例えば、固体の楔等の部材を分離層102に挿入することによっても実施することができる。
【0027】
図3Dに示す工程では、分割後に第2基板120上に残った分離層102の一部をその下地の半導体層103aに対して選択的にエッチングして除去する。その後、必要に応じて、水素アニール工程、研磨工程等の平坦化工程を実施して基板表面を平坦化してもよい。
【0028】
ここで、ELTRAN法を適用した方法では、分離層102が形成された後に該分離層102を有する基板が1100℃よりも高い温度の環境に置かれた場合には、該分離層102の構造が変化し、分割工程(結合基板を分割する工程)や選択エッチング工程(分割後の残留多孔質層の除去工程)において、分割不良やエッチング不良等の支障が生じる場合が有る。したがって、部分的な絶縁層の形成工程を含む各工程を1100℃以下の温度環境下で実施することが好ましい。
【0029】
また、Smart−Cut法を適用した方法では、典型的には、結合基板を所定温度まで加熱する熱処理により、イオン注入層の部分で結合基板が2枚の基板に分割される。したがって、Smart−Cut法を適用した場合は、意図しない分割を避けるために、部分的な絶縁層の形成工程を含む各工程は、結合基板を分割するための熱処理温度以下の環境下で実施すべきである。
【0030】
以上のような本発明の好適な実施の形態による基板製造方法によれば、部分的な絶縁層104上の半導体層103aや第2基板120上の半導体層103aの厚さは、機械的な加工を伴う研削・研磨工程ではなく、半導体層103の形成工程(図3A参照)及び部分的な絶縁層104の形成工程(図3B参照)において決定される。このような工程における膜厚制御は、極めて精度が高いことが知られている。したがって、この基板製造方法によれば、部分的な絶縁層104上の半導体層103aや第2基板120上の半導体層103aの厚さを精密に制御することができるとともに、それらの膜厚均一性を向上させることができる。すなわち、この基板製造方法によれば、例えば200nm以下のような薄い半導体層の下に部分的な絶縁層を有する基板における該半導体層の厚さを精密に制御することができる。
【0031】
以下では、図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の具体例を説明する。
【0032】
[第1基板の製造方法1]
図4A〜図4Eを参照しながら図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第1実施形態を説明する。
【0033】
まず、図4Aに示す工程では、図3Aに示す基板100の表面に、部分的な絶縁層104を形成すべき領域に開口を有するマスク層201を形成する。マスク層201としては、例えば窒化シリコン堆積膜等が好適である。マスク層201は、基板100の全面にマスク材を堆積させた後に、それを周知のフォトリソグラフィー工程(フォトレジスト塗布、露光、現像、エッチング)によりパターニングすることにより形成することができる。
【0034】
次いで、図4Bに示す工程では、マスク層201の開口部に部分的な絶縁層104を形成する。部分的な絶縁層104は、例えば、マスク層201が形成された基板100を酸素又は水蒸気雰囲気中で高温処理することにより、熱酸化膜として形成することができる。或いは、部分的な絶縁層104は、マスク層201の開口部に選択的にシリコン酸化膜等の絶縁層を堆積させることによって形成してもよい。
【0035】
次いで、図4Cに示す工程では、マスク層201を除去する。
【0036】
次いで、図4Dに示す工程では、基板の全面に第2半導体層212を堆積する。第2半導体層212としては、下地の半導体層(第1半導体層)211(103)が単結晶シリコン層である場合、単結晶シリコン層を気相エピタキシャル法により堆積することが好ましい。この際、典型的には、シリコン酸化膜等からなる絶縁層104上には、単結晶シリコンは成長せずに多結晶シリコン層が形成される。しかしながら、このような多結晶シリコン層は、続く研磨工程で除去することができる。
【0037】
次いで、図4Eに示す工程では、第2半導体層212の表面を研磨する。この研磨は、図示のZ−Z面で停止させる。これにより、表面が平坦な第1基板110、すなわち、部分的な絶縁層104の表面と半導体層103aの表面とが一致した第1基板110が得られる。なお、この実施形態では、半導体層103aは、第1半導体層211(半導体層103を加工した層)と第2半導体層212aとで構成される。
【0038】
ここで、この研磨工程では、上記のように、部分的な絶縁層104の膜厚不均一性を防止するために、図示のZ−Z面が表面に露出した状態、すなわち部分的な絶縁層104の上端が露出した状態で研磨を停止させる選択的研磨方法を用いることが好ましい。特に、第2半導体層212としてシリコンを用い、部分的な絶縁層104としてシリコン酸化膜を用いる場合には、シリコンの研磨レートが高くシリコン酸化膜に対する研磨レートが極めて低い化学機械的研磨(CMP:ChemicalMechanical Polish)を採用することにより、部分的な絶縁層104の上端で確実に研磨を停止させることができる。
【0039】
以上の工程により、半導体層103aから突出することなくかつ分離層102に接触しないように半導体層103a中に配置された部分的な絶縁層104を形成することができる。
【0040】
[第1基板の製造方法2]
図5A〜図5Eを参照しながら図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第2実施形態を説明する。
【0041】
まず、図5Aに示す工程では、図3Aに示す基板100の半導体層103の全面に絶縁層301を形成し、更にその上にマスク層302を形成する。絶縁層301としては、例えば、熱酸化膜や堆積膜を採用することができる。マスク層302は、例えば、スピンコート法等で塗布したフォトレジスト層を周知のフォトリソグラフィー技術でパターニングすることにより形成することができる。
【0042】
次いで、図5Bに示す工程では、マスク層302をエッチングマスクとして、絶縁層301を部分的に除去して、部分的な絶縁層104を形成する。
【0043】
次いで、図5Cに示す工程では、マスク層302を除去する。
【0044】
次いで、図5Dに示す工程では、基板の全面に第2半導体層303を堆積する。第2半導体層303としては、下地の半導体層(第1半導体層)103が単結晶シリコン層である場合、単結晶シリコン層を気相エピタキシャル法により堆積することが好ましい。この際、典型的には、シリコン酸化膜等からなる絶縁層104上には、単結晶シリコンは成長せずに多結晶シリコン層が形成される。しかしながら、このような多結晶シリコン層は、続く研磨工程で除去することができる。
【0045】
次いで、図5Eに示す工程では、第2半導体層303の表面を研磨する。この研磨は、図示のZ−Z面で停止させる。これにより、表面が平坦な第1基板110、すなわち、部分的な絶縁層104の表面と半導体層103aの表面とが一致した第1基板110が得られる。なお、この実施形態では、半導体層103aは、第1半導体層103と第2半導体層303aで構成される。
【0046】
ここで、この研磨工程では、上記のように、部分的な絶縁層104の膜厚不均一性を防止するために、図示のZ−Z面が表面に露出した状態、すなわち部分的な絶縁層104の上端が露出した状態で研磨を停止させる選択的研磨方法を用いることが好ましい。特に、第2半導体層303としてシリコンを用い、部分的な絶縁層104としてシリコン酸化膜を用いる場合には、シリコンの研磨レートが高くシリコン酸化膜に対する研磨レートが極めて低い化学機械的研磨(CMP:ChemicalMechanical Polish)を採用することにより、部分的な絶縁層104の上端で確実に研磨を停止させることができる。
【0047】
以上の工程により、半導体層103aから突出することなくかつ分離層102に接触しないように半導体層103a中に配置された部分的な絶縁層104を形成することができる。
【0048】
この第2の実施形態によれば、別にマスク層を堆積することなくフォトレジスト層をそのままマスク層として用いることができるので、製造コストの低減効果が得られる。
【0049】
[第1基板の製造方法3]
図6A〜図6Dを参照しながら図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第3実施形態を説明する。
【0050】
まず、図6Aに示す工程では、図3Aに示す基板100を準備する。
【0051】
次いで、図6Bに示す工程では、基板100の表面にマスク層401を形成する。マスク層401は、例えば、第2の実施形態と同様に、周知のフォトリソグラフィー工程を適用して形成することができる。
【0052】
次いで、図6Cに示す工程では、マスク層401の開口部に露出している半導体層103をエッチングして半導体層103(103a)に凹部410を形成する。凹部410の深さは、部分的な絶縁層104として堆積膜を形成する場合には、形成すべき部分的な絶縁層104の膜厚と等しくすることが好ましい。一方、部分的な絶縁層104として熱酸化膜を形成する場合には、凹部410は、熱酸化時の半導体層103aの膜厚減少を考慮して、形成すべき部分的な絶縁層104の厚さに0.55を乗じた深さとすることが好ましい。
【0053】
次いで、図6Dに示す工程では、凹部410に選択的に絶縁層を成長させて部分的な絶縁層104を形成する。前述のように、絶縁層104は、堆積膜であってもよいし、熱酸化膜であってもよい。或いは、特に凹部410に絶縁材料を埋め込むことなく、第1基板と第2基板との結合後に生じる凹部410による空隙を絶縁層(絶縁体)として用いてもよい。この場合、図6Dに図示されている絶縁層104は、固体物質が存在しない空間と考えればよい。
【0054】
このように、この実施形態では、部分的な絶縁層104の形成前に、形成すべき部分的な絶縁層104の厚さに応じた凹部410を形成し、部分的な絶縁層104が予定する厚さに達する時点で部分的な絶縁層104の成長を停止させるので、部分的な絶縁層104の形成後に基板の表面に凸部が生じない。
【0055】
図6Dに示す工程では、表面のマスク材401を除去する。
【0056】
以上の工程により、半導体層103aから突出することなくかつ分離層102に接触しないように半導体層103a中に配置された部分的な絶縁層104を形成することができる。
【0057】
なお、上記の方法では半導体層103に凹部410を形成するために半導体層103の表面に加工を施したが、例えば、分離層102を形成する前の半導体基板101の表面に凹部を形成し、結果として、分離層102の形成後に半導体層103の表面に凹部410が形成されるようにしてもよい。この場合において、ELTRAN法の応用においては、多孔質シリコンである分離層102の表面に凹部を形成し、その上にエピタキシャル成長による半導体層103を形成することにより、結果として半導体層103の表面に凹部が形成されるようにしてもよい。
【0058】
以上のような本発明の好適な実施の形態による基板製造方法によれば、部分的な絶縁層104上の半導体層103aや第2基板120上の半導体層103aの厚さは、機械的な加工を伴う研削・研磨工程ではなく、半導体層103の形成工程(図3A参照)及び部分的な絶縁層104の形成工程(図3B参照)において決定される。したがって、この基板製造方法によれば、部分的な絶縁層104上の半導体層103aや第2基板120上の半導体層103aの厚さを精密に制御することができるとともに、それらの膜厚均一性を向上させることができる。すなわち、この基板製造方法によれば、例えば200nm以下のような薄い半導体層の下に部分的な絶縁層を有する基板における該半導体層の厚さを精密に制御することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、薄い半導体層の下に部分的な絶縁層を有する基板における該半導体層の厚さを精密に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許第02770808号公報に開示された製造方法を説明するための図である。
【図2】特許第2794702号公報に開示された製造方法を説明するための図である。
【図3A】本発明の好適な実施の形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3B】本発明の好適な実施の形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3C】本発明の好適な実施の形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3D】本発明の好適な実施の形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図4A】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第1実施形態を説明する図である。
【図4B】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第1実施形態を説明する図である。
【図4C】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第1実施形態を説明する図である。
【図4D】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第1実施形態を説明する図である。
【図4E】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第1実施形態を説明する図である。
【図5A】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第2実施形態を説明する図である。
【図5B】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第2実施形態を説明する図である。
【図5C】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第2実施形態を説明する図である。
【図5D】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第2実施形態を説明する図である。
【図5E】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第2実施形態を説明する図である。
【図6A】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第3実施形態を説明する図である。
【図6B】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第3実施形態を説明する図である。
【図6C】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第3実施形態を説明する図である。
【図6D】図3Bに示す部分的な絶縁層を有する第1基板の製造方法の第3実施形態を説明する図である。
【符号の説明】
100 基板
101 基板(シード基板)
102 分離層
103 半導体層(第1半導体層)
103a 半導体層
104 部分的な絶縁層
110 第1基板
120 第2基板(ハンドル基板)
130 結合基板
201 マスク層
211 半導体層(第1半導体層)
212、212a 第2半導体層
301 絶縁層
302 マスク層
303、303a 第2半導体層
401 マスク層
410 凹部

Claims (13)

  1. 基板の製造方法であって、
    分離層と、前記分離層の上に配置された半導体層と、前記半導体層から突出することなくかつ前記分離層に接触しないように前記半導体層中に配置された部分的な絶縁層とを有する第1基板を作製する工程と、
    前記第1基板の前記半導体層が配置されている側の面に第2基板を結合させて結合基板を作製する工程と、
    前記結合基板を前記分離層の部分で分割する工程と、
    を含むことを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記第1基板は、前記部分的な絶縁層が表面に露出した基板であることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記第1基板は、前記部分的な絶縁層の表面の高さが前記半導体層の表面の高さとほぼ一致した基板であることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
  4. 前記分離層は、陽極化成法により形成された多孔質層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
  5. 前記第1基板を作製する工程は、前記部分的な絶縁層を1100℃以下の温度で形成する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記分離層は、イオン注入により形成されたイオン注入層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
  7. 前記結合基板を分割する工程は、熱処理により前記イオン注入層の部分で前記結合基板を分割する工程を含み、
    前記第1基板を作製する工程は、前記熱処理の温度よりも低い温度で前記部分的な絶縁層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の基板の製造方法。
  8. 前記第1基板を作製する工程は、
    前記分離層上に第1半導体層を有する基板の前記第1半導体層上に前記部分的な絶縁層を形成する工程と、
    前記部分的な絶縁層の間に露出している前記第1半導体層及び前記部分的な絶縁層上に第2半導体層を形成する工程と、
    前記部分的な絶縁層が露出するまで前記第2半導体層の表層を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
  9. 前記表層を除去する工程は、化学機械的研磨(CMP)工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の基板の製造方法。
  10. 前記第1基板を作製する工程は、
    前記分離層上に前記半導体層を有する基板の前記半導体層に凹部を形成する工程と、
    前記凹部に絶縁物質を埋め込んで前記部分的な絶縁層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
  11. 前記部分的な絶縁層を形成する工程では、前記部分的な絶縁層の表面の高さが前記半導体層の表面の高さとほぼ一致するまで、前記凹部内に前記絶縁物質を堆積させることを特徴とする請求項10に記載の基板の製造方法。
  12. 前記部分的な絶縁層は熱酸化膜であり、
    前記凹部を形成する工程では、形成すべき前記熱酸化膜の厚さのほぼ0.55倍の深さを有する凹部を形成することを特徴とする請求項10に記載の基板の製造方法。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の製造方法により製造され得る基板。
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