JP2003078116A - 半導体部材の製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体部材の製造方法及び半導体装置の製造方法

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JP2003078116A
JP2003078116A JP2001264672A JP2001264672A JP2003078116A JP 2003078116 A JP2003078116 A JP 2003078116A JP 2001264672 A JP2001264672 A JP 2001264672A JP 2001264672 A JP2001264672 A JP 2001264672A JP 2003078116 A JP2003078116 A JP 2003078116A
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semiconductor
crystal layer
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semiconductor material
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Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
Kazuya Nozu
和也 野津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歪みSOI基板の製造方法を提供する。 【解決手段】貼り合わせ方により、埋め込み絶縁層21
上に第1のSiGe層14を有する積層構造体を作製
し、その後、第1のSiGe層14上にそれよりゲルマ
ニウム濃度が高い第2のSiGe層41を形成し、その
上にシリコン層42を形成する。シリコン層42は、下
地の第2のSiGe層41との格子定数の違いにより歪
みシリコン層となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体部材の製造
方法及び半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高速かつ低消費電力の半導体装置(デバ
イス)を形成するための基板として、歪みシリコン層(s
trained silicon layer)を有する基板が注目されてい
る。シリコン(Si)とゲルマニウム(Ge)からなる結晶層
(SiGe層)をシリコン基板上に成長させ、その上にシリ
コン単結晶層を成長させると、該シリコン層に歪みが加
わり、歪みシリコン層が得られる。この歪みは、シリコ
ンとゲルマニウムからなる結晶層の格子定数がシリコン
単結晶層の格子定数よりも僅かに大きいことにより発生
する。
【0003】一方、シリコン基板中に埋め込み酸化膜(B
uried Oxide; BOX)を有するSOI基板もまた、高速かつ低
消費電力の半導体装置(デバイス)を形成するための基
板として注目されており、実用化が進んでいる。
【0004】更に、シリコン基板に第1のSiGe層を形成
し、その上に第1のSiGe層よりもGeの濃度が高い第2のS
iGe層を形成し、第1のSiGe層と第2のSiGe層との界面
付近にSIMOX(Separationby Ion Implanted Oxygen)法
により絶縁層としての埋め込み酸化膜を形成することに
より、埋め込み酸化膜上に高Ge濃度で膜厚の薄いSiGe層
を得る技術が報告されている(”ANovel Fabrication T
echnique of Ultra-Thin and Relaxed SiGe Buffer lay
ers withHigh Ge Content for Sub-100nm Strained Sil
icon-on-Insulator MOSFETs”, T.Tezukaet al., SOLID
STATE DEVICESAND MATERIALS, Sendai,2000,pp.472-47
3)。
【0005】また、埋め込み酸化膜上に第1のSiGe層を
有する構造をSIMOX法により形成し、その上に第1のSiGe
層よりもGeの濃度が高い第2のSiGe層を形成する技術が
報告されている(”Designof SiGe/Buried Oxide struct
ure to Form Highly Strained Si Layer on Insulatorf
or SOI MOSFETs”, N.Sugiyama et al., SOLID STATE D
EVICES AND MATERIALS, Sendai,2000, pp. 474-475)。
【0006】高Ge濃度のSiGe層を形成することにより、
その上に形成される単結晶シリコン層の歪みを大きく
し、高速デバイスの製造に適した半導体基板が得られ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のT.Tezuka eta
l.及びN.Sugiyama et al.の技術は、絶縁層上に高Ge濃
度のSiGe層を有する構造を形成するためにSIMOX法を利
用することを1つの特徴とする。したがって、この技術
は、SIMOX法における技術的不利益を潜在的に抱えてい
る。すなわち、SIMOX法では、シリコン基板中に大量の
酸素イオンを打ち込むことにより該シリコン基板中に埋
め込み酸化膜(BOX)を形成する。そのため、SIMOX法で
は、シリコン基板中に多数の結晶欠陥が生じ、少数キャ
リヤデバイスを作製するための品質を確保することが難
しく、また、SIMOX法に従ってシリコン基板中に形成さ
れる埋め込み酸化膜については、その品質の更なる向上
が求められている。これらの点を考慮すると、T.Tezuka
etal.及びN.Sugiyama etal.によって報告された技術で
は、SIMOX工程においてSiGe層に多数の結晶欠陥(例え
ば、転位(dislocation))が生じてSiGe層の結晶品質が
劣化する他、埋め込み酸化膜の品質を向上させることが
難しい。結晶欠陥のMOSデバイスのリーク電流の増加
をもたらしたり、あるいは、歪みシリコンの歪み程度
が、結晶欠陥の導入により、緩和されてしまうことにな
る。また、埋め込み酸化膜品質としては、酸化膜とSi
Ge層の界面ラフネスの劣化やピンホールなどがあ
る。、そのため、歪みシリコン及びSOI構造が潜在的
に持っていると思われる効果を充分に発揮させることが
難しいと考えられる。
【0008】本発明は、上記の背景に鑑みてなされたも
のであり、例えば、絶縁層上に第1及び第2の半導体材
料を含む結晶層(例えば、SiGe層)を有する半導体
部材を作製するための新規な技術を提供することを目的
とする。
【0009】より具体的には、本発明は、例えば、高品
位の埋め込み絶縁層を有するとともに低欠陥かつ高濃度
のSiGe層を有する半導体部材を作製するために好適な技
術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
半導体部材の製造方法に係り、第1及び第2の半導体材
料を含む第1の結晶層を有する第1の部材から少なくと
も前記第1の結晶層を貼り合わせ法により第2の部材に
移設して、前記第2の部材を埋め込み絶縁体及び前記第
1の結晶層を有する積層構造体とする第1工程と、前記
積層構造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第2の
半導体材料を含む第2の結晶層を形成する第2工程とを
含み、前記第2の結晶層の第2の半導体材料の濃度は、
前記第1の結晶層の第2の半導体材料の濃度よりも高い
ことを特徴とする。
【0011】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第2の結晶層上に実質的に前記第1の半導体材料からな
る結晶層を形成する第3工程を更に含むことが好まし
い。
【0012】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1工程では、前記埋め込み絶縁体と前記第1の結晶層
との間に実質的に前記第1の半導体材料からなる結晶層
を有する積層構造体を形成することが好ましい。
【0013】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第2の結晶層上に実質的に前記第1の半導体材料からな
る結晶層を形成する第3工程を更に含み、前記第1工程
では、前記埋め込み絶縁体と前記第1の結晶層との間に
実質的に前記第1の半導体材料からなる結晶層を有する
積層構造体を形成することが好ましい。
【0014】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1工程では、前記第1の部材として、前記第1の結晶
層よりも表面側に絶縁層を有する部材を準備し、前記第
1の部材から前記第1の結晶層の他、前記絶縁層を前記
第2の部材に移設して、前記絶縁層を前記埋め込み絶縁
体とする積層構造体を形成することが好ましい。
【0015】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1の部材の絶縁層は、熱酸化法、スパッタ法及びCV
D法のいずれかによって形成されたものであることが好
ましい。
【0016】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
埋め込み絶縁体は、熱酸化法、スパッタ法及びCVD法
のいずれかによって形成されたものであることが好まし
い。
【0017】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1工程では、前記第1の部材として分離層を有する部
材を準備し、前記第1の部材を前記第2の部材に貼り合
わせた後に、貼り合わせにより形成された部材を前記分
離層の部分で分離することが好ましい。
【0018】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
分離層は、陽極化成法又はイオン注入法により形成され
たものであることが好ましい。
【0019】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1の半導体材料は、シリコンであり、前記第2の半導
体材料は、ゲルマニウムであることが好ましい。
【0020】本発明の第2の側面は、半導体部材の製造
方法に係り、埋め込み絶縁体と、第1及び第2の半導体
材料を含む第1の結晶層とを有する、貼り合わせ法によ
り形成された積層構造体を準備する第1工程と、前記積
層構造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第2の半
導体材料を含む第2の結晶層を形成する第2工程とを含
み、前記第2の結晶層の第2の半導体材料の濃度は、前
記第1の結晶層の第2の半導体材料の濃度よりも高いこ
とを特徴とする。
【0021】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第2の結晶層上に実質的に前記第1の半導体材料からな
る結晶層を形成する第3工程を更に含むことが好まし
い。
【0022】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1工程では、前記埋め込み絶縁体と前記第1の結晶層
との間に実質的に前記第1の半導体材料からなる結晶層
を有する積層構造体を準備することが好ましい。
【0023】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
方法は、前記第2の結晶層上に実質的に前記第1の半導
体材料からなる結晶層を形成する第3工程を更に含み、
前記第1工程では、前記埋め込み絶縁体と前記第1の結
晶層との間に実質的に前記第1の半導体材料からなる結
晶層を有する積層構造体を準備することが好ましい。
【0024】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
埋め込み絶縁体は、熱酸化法、スパッタ法及びCVD法
のいずれかによって形成されたものであることが好まし
い。
【0025】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
第1の半導体材料は、シリコンであり、前記第2の半導
体材料は、ゲルマニウムであることが好ましい。
【0026】本発明の第3の側面は、半導体装置の製造
方法に係り、第1及び第2の半導体材料を含む第1の結
晶層を有する第1の部材から少なくとも前記第1の結晶
層を貼り合わせ法により第2の部材に移設して、前記第
2の部材を埋め込み絶縁体及び前記第1の結晶層を有す
る積層構造体とする工程と、前記積層構造体の前記第1
の結晶層上に前記第1及び第2の半導体材料を含む第2
の結晶層を形成する工程と、前記第2の結晶層上に実質
的に前記第1の半導体材料からなる歪み半導体層を形成
する工程と、前記歪み半導体層をチャネルとする回路素
子を形成する工程とを含み、前記第2の結晶層の第2の
半導体材料の濃度は、前記第1の結晶層の第2の半導体
材料の濃度よりも高いことを特徴とする。
【0027】本発明の第4の側面は、半導体装置の製造
方法に係り、埋め込み絶縁体と、第1及び第2の半導体
材料を含む第1の結晶層とを有する、貼り合わせ法によ
り形成された積層構造体を準備する工程と、前記積層構
造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第2の半導体
材料を含む第2の結晶層を形成する工程と、前記第2の
結晶層上に実質的に前記第1の半導体材料からなる歪み
半導体層を形成する工程と、前記歪み半導体層をチャネ
ルとする回路素子を形成する工程とを含み、前記第2の
結晶層の第2の半導体材料の濃度は、前記第1の結晶層
の第2の半導体材料の濃度よりも高いことを特徴とす
る。
【0028】本発明の第5の側面は、半導体装置の製造
方法に係り、上記の本発明の第1又は第2の側面に係る
記載の製造方法によって製造された半導体部材を準備す
る工程と、前記半導体部材上に回路素子を形成する工程
とを含むことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態は、埋
め込み絶縁層(埋め込み絶縁体)を内部に有し、シリコ
ン(第1の半導体材料)及びゲルマニウム(第2の半導
体材料)を含む第1のSiGe層(第1の結晶層)を表
面に有する半導体基板を貼り合わせ法により作製し、そ
の上に第1のSiGe層よりもゲルマニウム濃度が高い
第2のSiGe層(第2の結晶層)を形成することを1
つの特徴とする。
【0030】本発明の好適な実施の形態によれば、第1
の部材の表面に分離層を形成し、その上にシリコン(第
1の半導体材料)とゲルマニウム(第2の半導体材料)
とを含む第1のSiGe層(第1の結晶層)を形成す
る。次いで、第1のSiGe層上(すなわち第1の部材
の露出面)に酸化膜等の絶縁膜を熱酸化法、スパッタ
法、CVD法等により形成する。このように絶縁膜を熱
酸化法、スパッタ法、CVD法等によって形成すること
により良質の絶縁膜を得ることができる。これは貼り合
わせ法を採用することにより得られる利益であり、SIMO
X法よりも格段に優れている。この絶縁膜は、最終的に
埋め込み絶縁膜の全部又は一部となる。なお、上記の構
造を形成する際に、第1のSiGe層と絶縁層との間に
シリコン層(第1の半導体材料からなる層)を形成して
もよい。その場合、特に絶縁膜を熱酸化法で形成すれ
ば、一般的にSi-MOSFETで用いられるゲート酸
化膜と同様の品質を有する絶縁膜を容易に形成すること
ができる。
【0031】次いで、絶縁膜が埋め込み酸化膜(埋め込
み絶縁体)となるように、すなわち酸化膜を挟むように
して、第1の部材に第2の部材を貼り合わせて複合部材
(貼り合わせ部材)を形成する。なお、第1の部材に絶
縁層を形成する代わりに第2の部材に絶縁膜を形成して
もよいし、第1の部材と第2の部材の双方に絶縁膜を形
成してもよい。いずれの場合においても、絶縁膜が埋め
込まれた構造が得られる。また、第1の部材に絶縁膜を
形成せずに、第2の部材としてガラス等の絶縁体を採用
してもよく、この場合においても、該絶縁体は埋め込み
絶縁体として機能する。絶縁膜を第2の部材側のみに形
成すると、はり合わせ界面は、第1の部材の表面に形成
された第1のSiGe層と絶縁膜との界面となり、本製
造方法中にSiGe層に加わる歪みを緩和するのに有効
である。すなわち、はり合わせ界面の密着度を低く調整
することで、斯るはり合わせ界面において、歪みを開放
することができる。
【0032】次いで、複合部材を分離層の部分で分離す
る。分離後の第2の部材は、埋め込み酸化膜上に第1の
SiGe層を有する積層構造体となる。なお、第1のS
iGe層と絶縁層との間にシリコン層を形成した場合に
は、分離後の第2の部材は、埋め込み酸化膜上にシリコ
ン層を有し、その上に第1のSiGe層を有する積層構
造体となる。
【0033】次いで、第1のSiGe層の上に、第1の
SiGe層よりもゲルマニウム濃度(第2の半導体材料
の濃度)が高い第2のSiGe層を形成する。なお、第
2のSiGe層のゲルマニウム濃度は、第2のSiGe
層の形成時点又はその後において、第1のSiGe層の
ゲルマニウム濃度よりも高くなるように製造条件を選択
する必要がある。このように、ゲルマニウム濃度が高い
第2のSiGe層をゲルマニウム濃度が低い第1のSi
Ge層を介して埋め込み絶縁層上に形成することによ
り、ゲルマニウムの濃度が高くかつ低欠陥のSiGe層
を形成することができる。ここで、高いゲルマニウム濃
度のSiGe層を埋め込み絶縁層上に直接形成すると格
子歪みに起因する欠陥が生じ易い。
【0034】勿論、第2のSiGe層上にさらにゲルマ
ニウム濃度が高い1又は複数のSiGe層を形成しても
よい。この場合において、最上のSiGe層のゲルマニ
ウム濃度を最も高くすることが好ましいこのような構造
の半導体部材の最上層のSiGe層上にシリコン層を形
成すると、当該シリコン層は、その格子定数が下地のS
iGe層の格子定数と異なるので、歪みシリコン層とな
る。
【0035】また、予め第1のSiGe層と絶縁層の間
に実質的にSiからなる層を形成しておいた場合におい
ては、あとの熱処理において、Geを拡散させて、この
実質的にSiからなる層をSiGe層とし、第1のSi
Ge層と同化させても良い。これによって、Si層を消
失せしめ、第1のSiGe層と斯る実質的にSiからな
る層の間の格子不整合によって第1のSiGe層に印加
されていた格子歪を緩和し、SiGe層上に形成するS
i層に加わる格子歪を増大させることができる。
【0036】この実施の形態によれば、貼り合わせ法を
採用することにより、第1の部材の露出面に絶縁膜を形
成すればよいので、絶縁膜の形成方法として、熱酸化
法、スパッタ法、CVD法等の周知かつ成熟した技術を
利用することができる。また、第1の部材に絶縁膜を形
成する代わりに、第2の部材に絶縁膜を形成する場合に
おいても熱酸化法、スパッタ法、CVD法等の周知かつ
成熟した技術を利用することができる。したがって、こ
の実施の形態によれば、高品質の埋め込み絶縁膜を得る
ことができる。
【0037】第1の部材としては、典型的には、シリコ
ン基板が利用され、また、分離層は、典型的には、陽極
化成によりシリコン基板の表面を多孔質化することによ
り形成され得る。
【0038】上記の方法では、第1の部材に先ず分離層
を形成し、その後、SiGe層/絶縁層構造を形成する
が、例えば、SiGe層/絶縁層構造を形成した後、又
は、形成の途中で分離層を形成することもできる。例え
ば、SiGe層/絶縁層構造が形成された第1の部材に
対して水素イオン等を注入する工程を含むイオン注入法
により、SiGe層の下に、イオン注入層を形成し、こ
れを分離層として利用することもできる。なお、上記の
イオン注入層では、熱処理を施すことで、イオン注入層
内に潜在的に存在する多数の微小な空洞が凝集すること
が知られている。このような層は、例えば、微小空洞層
(micro-cavity layer)と呼ばれる。イオン注入種として
は、水素イオンの他、窒素や希ガスイオンを用いること
ができる。イオン注入法としては、例えばプラズマ浸漬
イオン注入法(例えば、国際公開番号WO98/522
16号公報に記載されている)を採用することができ
る。
【0039】上記のSiGe層は、該SiGe層に接し
て形成される活性層(半導体層)に歪みを誘起して歪み
半導体層を形成するための歪み誘起層として機能する。
歪み誘起層としてはSiGe層が最も好ましいので、こ
の実施の形態ではSiGe層を歪み誘起層とした例を説
明するが、この他にも、例えば、Sb、As又はC等を
シリコンに添加した層を歪み誘起層として利用しうる。
【0040】また、上記の製造方法において、分離工程
は、種々の方法によって実現され得るが、例えば、貼り
合わせによって形成された複合部材の分離層に対して流
体を打ち込み、該流体により該複合部材を2枚の部材に
分離する方法が好適である。流体としては、水等の液体
の他、空気等の気体を採用し得る。流体として水又はそ
の混合物を採用する技術は、ウォータージェット法とし
て知られている。
【0041】本発明に用いられる第1のSiGe層(第
1の結晶層)は、格子歪緩和のために、多孔質層に隣接
して形成されるとよい。
【0042】とりわけ陽極化成やイオン注入等により多
孔質層を形成した後、その多孔質層に以下に述べる少な
くとも一つの各種の処理を施した後、第1の結晶層を形
成することが、より好ましいものである。その具体例
を、多孔質Si層の例を挙げて説明する。 (1)多孔質層の孔壁に保護膜を形成する工程(例え
ば、プリ酸化工程) この工程では、多孔質Si層の孔壁に酸化膜や窒化膜等
の保護膜を形成し、これにより、後の熱処理による孔の
粗大化を防止するのに有効であるが必須ではない。保護
膜は、例えば、酸素雰囲気中で熱処理(例えば、200
℃〜700℃が好ましく、300℃〜500℃が更に好
ましい)を実施することにより形成され得る。その後、
多孔質Si層の表面に形成された酸化膜等を除去するこ
とが好ましい。これは、例えば、弗化水素を含む溶液に
多孔質Si層の表面を晒すことによって実施され得る。
【0043】(2)水素ベ−キング工程(プリベ−キン
グ工程) この工程では、水素を含む還元性雰囲気中において80
0℃〜1200℃で、多孔質Si層が形成された第1の
基板に熱処理を実施する。この熱処理により、多孔質S
i層の表面の孔をある程度封止することができると共
に、多孔質Si層の表面に自然酸化膜が存在する場合に
は、それをある程度除去することができる。
【0044】(3)微量原料供給工程(プリインジェク
ション工程) 多孔質層上に非多孔質層を成長させる場合は、成長の初
期段階で非多孔質層の原料物質又は多孔質層の原料物質
の供給を微少量として、低速度で非多孔質膜を成長させ
ることが好ましい。このような成長方法により、多孔質
Si層の表面の原子のマイグレーションが促進され、多
孔質Si層の表面の孔を封止することができる。具体的
には、成長速度が20nm/min以下、好ましくは1
0nm/min以下、より好ましくは2nm/min以
下になるように原料の供給を制御する。
【0045】(4)高温ベーキング工程(中間ベーキン
グ工程) 上記の水素ベーキング工程及び/又は微量原料供給工程
における処理温度よりも高い温度で、水素を含む還元性
雰囲気中で熱処理を実施することにより、多孔質Si層
の更なる封止及び平坦化を実現することができる。
【0046】こうして形成された多孔質層は、上述した
分離層を兼用することもできる。
【0047】以下、本発明の好適な実施例に係る半導体
部材の製造方法を説明する。
【0048】[実施例1]図1A〜図1Gは、本発明の
第1の実施例の半導体部材の製造方法を示す図である。
【0049】図1Aに示す工程では、シリコン基板(第
1の基板或いは部材)11上に陽極化成法等により多孔
質層12を形成する。陽極化成は、典型的には、白金電
極対を有する化成槽にフッ化水素(HF)を含む化成液を
満たし、該電極対間にシリコン基板11を配置し、該電
極対間に電流を流すことによりなされ得る。この工程に
よって形成される多孔質層12は、脆弱な構造の層であ
って、後の分離工程において分離層として機能する。こ
こで、化成液を交換又は電流を制御して、互いに多孔度
の異なる複数の層としてもよい。例えば、単結晶シリコ
ン基板11側から第1の多孔質層、そしてその上に該第
1の多孔質層よりも多孔度の低い第2の多孔質層を形成
することができる。
【0050】多孔質層12の形成後、孔埋め工程を実施
することが好ましい。孔埋め工程は、例えば、水素雰囲
気中で基板を熱処理すること、又は、シリコンを供給し
ながら基板を熱処理することによってなされうる。ここ
で、後者のシリコンの供給を伴う熱処理は、例えば、S
iHやSiHCl等のシリコン系ガスを供給しな
がら、又は、電子ビーム等で気化させたシリコンを供給
しながら実施することができる。シリコン系ガスを供給
する場合には、水素雰囲気中で熱処理を実施することが
好ましい。
【0051】次いで、多孔質層12上に第1のSiGe
層14をランプ加熱によるCVD法や超高真空中でCV
D法によりエピタキシャル成長させる。ここで、第1の
SiGe層14は、格子歪みによる結晶欠陥が導入され
ない膜厚、すなわち臨界膜厚以下にすべきである。この
ような臨界膜厚は、ゲルマニウム濃度に依存する。ま
た、これとは逆に、SiGe層14の膜厚を、SiGe
層14と基板との間に発生する応力による結晶欠陥が十
分に低減される膜厚以上にしてもよい。この場合は、後
述の分離工程の後にSiGe層14を薄膜化することが
好ましい。
【0052】以上の工程により、図1Aに模式的に示す
ような構造が得られる。
【0053】次いで、図1Bに示す工程では、第1のS
iGe層14上に絶縁層21を形成する。絶縁層21
は、典型的にはシリコン酸化膜であるが、他の物質で構
成されてもよい。絶縁層21は、例えば、熱酸化法、ス
パッタ法又はCVD法等によって形成することができ
る。熱酸化法を適用する場合には、第1のSiGe層1
4の一部を酸化させてもよいし、第1のSiGe層14
上にシリコン層を堆積させた後に該シリコン層の全部又
は一部を酸化させてもよい。
【0054】上記のように多孔質層12の形成後に該多
孔質層12の孔埋め工程を実施した場合には、多孔質層
12で格子歪みが緩和されるため、臨界膜厚を厚くする
こと、又は、より高濃度のSiGe層を堆積させること
ができる。なお、最終的には、第1のSiGe層14は
薄いことが好ましいので、この段階で厚いSiGe層1
4を堆積させたとしても、第2のSiGe層をその上に
堆積させる前に第1のSiGe層14を薄膜化すること
が好ましい。
【0055】この絶縁層21の形成工程は、第2の基板
30に絶縁層を形成する場合には省略することができ
る。
【0056】図1Bに示す工程に次いで、図1Cに示す
工程では、第1の基板(部材)10の絶縁層21側に第
2の基板(部材)30を貼り合わせる(接合)。貼り合
わせ方法は、GeSi層14からのゲルマニウムの拡散
を抑制するために、低い処理温度でもあとの分離工程、
素子形成工程に耐える程度に強い接合強度が得られる方
法が望ましい。例えば、貼り合わせに先立って、貼り合
わせ面(接合面)を窒素、酸素等のプラズマで処理する
ことによりダングリングボンドを増やし、接合に寄与す
る結合手密度を高めることが好ましい。貼り合わせの際
の処理温度は、室温〜1200℃が好ましく、300℃
〜1100℃が更に好ましい。また、はり合わせに先立
って、張り合わせられる表面に表面荒れ、あるいは、凹
凸を形成するなどの方法によりはり合わせ強度の面内ば
らつきを生じせしめ、はり合わせ界面に微小な未接合領
域が高密度に含まれるようにしておくと、SiGe層に
印加されている格子歪を緩和し、結晶欠陥導入の抑制、
あるいは、後に形成するシリコン層へ導入される格子歪
の増加に有効である。
【0057】第2の基板30は、典型的には、シリコン
基板31の表面にSiO2層等の絶縁層32を形成した基板
である。ただし、第1の基板10に絶縁層21が形成さ
れている場合には絶縁層32は必須ではない。また、第
2の基板30がシリコン基板で構成されることも必須で
はない。例えば、第2の基板30は、ガラス基板等の絶
縁性基板であってもよい。なお、第1の基板10に絶縁
層21が形成されておらず、第2の基板の全体が絶縁体
で形成されている場合においても、最終的に形成される
半導体基板は、SiGe層14の下に絶縁体を有し、該
絶縁体は埋め込み絶縁体として機能する。
【0058】図1Cに示す工程に次いで、図1Dに示す
工程では、貼り合わせによって形成された基板(貼り合
わせ基板)を分離層12の部分で2枚の基板に分離す
る。すなわち、図1Cに示す貼り合わせ工程及び図1D
に示す分離工程により移設工程が実施される。ここで、
移設される層には、絶縁層21及び第1のSiGe層1
4が含まれる。分離工程は、例えば、貼り合わせ基板を
その軸を中心として回転させながら、その分離層12に
流体を打ち込むことにより実施され得る。なお、符号1
2’、12”は、分離後に両基板に残留する多孔質層を
模式的に示している。
【0059】ここで、液体や気体などの流体を利用する
分離方法に代えて、引っ張り、圧縮、せん断等の応力を
利用する分離方法を採用してもよいし、これらを併用し
てもよい。
【0060】分離後の第2の基板30’上に多孔質層1
2’が残留する場合には、当該残留多孔質層をエッチン
グ、研磨、研削、水素を含む還元性雰囲気中での熱処理
等により除去することが好ましい。勿論、残留物が無い
場合や非常に少ない場合、または後工程において問題と
ならない場合には必ずしも除去工程を実施する必要はな
い。
【0061】この除去工程に次いで、第1のSiGe層
14をエッチング等により薄膜化する工程を実施しても
よい。
【0062】図1Eは、上記の方法により形成された積
層構造体(半導体基板)を模式的に示す図である。この
積層構造体30bは、埋め込み絶縁体としての絶縁層2
1上に第1のSiGe層14aを有する。
【0063】図1Eに示す積層構造体30bが得られた
後、図1Fに示す工程では、第1のSiGe層14上
に、該第1のSiGe層14よりもゲルマニウム濃度が
高い第2のSiGe層41を堆積させる。
【0064】次いで、図1Gに示す工程では、第2のS
iGe層41上にシリコン層42を堆積させる。シリコ
ン層42は、下地層である第2のSiGe層41との格
子定数の違いにより歪みシリコン層となる。すなわち、
以上の工程により、歪みシリコン層42を有する半導体
基板(部材)30dが得られる。ここで、第1のSiG
e層14上にそれよりもゲルマニウム濃度が高い第2の
SiGe層41を形成することにより、シリコン層42
とその下地層(歪み誘起層)である第2のSiGe層4
1との格子定数の差を大きくすることができるので、シ
リコン層42に大きな歪みを発生させることができる。
【0065】なお、歪みシリコン層に形成する前に、第
2のSiGe層15上にさらにゲルマニウム濃度の高い
1又は複数のSiGe層を形成し、その上に歪みシリコ
ン層を形成してもよい。
【0066】この半導体基板30dの歪みシリコン層4
2を利用して回路素子を形成することにより、高速かつ
低消費電力のデバイスを得ることができる。回路素子の
形成(半導体装置の製造)については後述する。このよ
うに、ゲルマニウム濃度が高い第2のSiGe層をゲル
マニウム濃度が低い第1のSiGe層を介して絶縁層上
に形成することにより、ゲルマニウムの濃度が高くかつ
低欠陥のSiGe層を形成することができる。
【0067】[実施例2]図2A〜図2Dは、本発明の
第2の実施例の半導体部材の製造方法を示す図である。
なお、ここでは、説明の重複を避けるため、第1の実施
例と相違する部分に着目して説明する。
【0068】この実施例では、第1の実施例と同様の方
法で、シリコン基板(第1の基板或いは部材)11上に
多孔質層12を形成し、その上に第1のSiGe層14
を形成する。その後、その上にシリコン層15を形成
し、その上に絶縁層21を形成する。なお、第2の基板
30に絶縁層を形成する場合又は第2の基板として絶縁
性基板を採用する場合には、絶縁層21を形成しなくて
もよい。
【0069】このようにして得られた図2Aに模式的に
示す第1の基板10’を第1の実施例と同様の方法によ
って第2の基板30に貼り合わせ、貼り合わせによって
形成された複合部材を分離層12の部分で分離すること
により図2Bに模式的に示すような積層構造体30b’
が得られる。この実施例で作製される積層構造体30
b’は、図2Bに示すように、埋め込み絶縁層(埋め込
み絶縁体)としての絶縁層21の上にシリコン層15を
有し、その上に第1のSiGe層14を有する。
【0070】以下、図2Cに示すように、第1のSiG
e層14上に、ゲルマニウム濃度が第1のSiGe層1
4よりも高い第2のSiGe層41を堆積させ、さら
に、図2Dに示すように、第2のSiGe層41上にシ
リコン層42を堆積させる。
【0071】[実施例3]図3A〜図3Fは、本発明の
第3の実施例の半導体部材の製造方法を示す図である。
【0072】まず、図3Aに示す工程では、シリコン基
板(第1の基板或いは部材)11上に第1のSiGe層
14をランプ加熱によるCVD法によりエピタキシャル
成長させる。ここで、第1のSiGe層14は、格子歪
みによる結晶欠陥が導入されない膜厚、すなわち臨界膜
厚以下にすべきである。このような臨界膜厚は、ゲルマ
ニウム濃度に依存する。また、これとは逆に、SiGe
層14の膜厚を、SiGe層14と基板との間に発生す
る応力による結晶欠陥が十分に低減される膜厚以上にし
てもよい。この場合は、分離工程の後にSiGe層14
を薄膜化することが好ましい。
【0073】次いで、図3Bに示す工程では、図3Aに
模式的に示す第1の基板100に対してその表面から水
素イオンを注入することにより、該表面から所定の深さ
の部分にイオン注入層12aを形成する。このイオン注
入層12aは、分離層として機能する。イオン注入層1
2aを形成する深さは、第1のSiGe層14中であっ
てもよいし、それよりも深い部分であってもよい。図3
Bに示す例では、イオン注入層12aが第1のSiGe
層14中に形成され、これにより第1のSiGe層14
がSiGe層14aとSiGe層14bとに2分されて
いる。
【0074】以上のように、水素イオンの注入工程に先
立って第1のSiGe層14を形成することが好まし
い。これは、水素イオンの注入によって分離層としての
イオン注入層12aを形成した後に第1のSiGe層1
4を形成しようとすると、イオン注入層12aの部分で
第1の基板が分離しない温度範囲に、第1のSiGe層
を形成するための処理温度が制限されるからである。す
なわち、イオン注入層を形成した後に第1のSiGe層
を形成する場合には、例えば、処理温度を約600℃未
満、より好ましくは400℃未満にするべきである。
【0075】第1のSiGe層14の形成後、必要に応
じて、第1のSiGe層14上に絶縁層を形成してもよ
い。絶縁層は、典型的にはシリコン酸化膜であるが、他
の物質で構成されてもよい。絶縁層は、例えば、熱酸化
法、スパッタ法又はCVD法等によって形成することが
できる。熱酸化法を適用する場合には、第1のSiGe
層14(又は14a)の一部を酸化させてもよいし、第
1のSiGe層14(又は14a)上にシリコン層を堆
積させた後に該シリコン層の全部又は一部を酸化させて
もよい。
【0076】図3Bに示す工程に次いで、図3Cに示す
工程では、第1の基板100’のSiGe層14aに第
2の基板30を貼り合わせる(接合)。貼り合わせ方法
は、GeSi層14からのゲルマニウムの拡散及びイオ
ン注入層12aにおける分離を抑制するために、低い処
理温度でも強い接合強度が得られる方法が望ましい。例
えば、貼り合わせに先立って、貼り合わせ面(接合面)
を窒素、酸素等のプラズマで処理することによりダング
リングボンドを増やし、接合に寄与する結合手密度を高
めることが好ましい。貼り合わせの際の処理温度は、室
温〜800℃が好ましく、150℃〜500℃が更に好
ましい。
【0077】第2の基板30は、典型的には、シリコン
基板31の表面にSiO2層等の絶縁層32を形成した基板
である。ただし、第1の基板10に絶縁層が形成されて
いる場合には絶縁層32は必須ではない。また、第2の
基板30がシリコン基板で構成されることも必須ではな
い。例えば、第2の基板30は、ガラス基板等の絶縁性
基板であってもよい。なお、第1の基板10に絶縁層2
1が形成されておらず、第2の基板の全体が絶縁体で形
成されている場合においても、最終的に形成される半導
体基板は、SiGe層14の下に絶縁体を有し、該絶縁
体は埋め込み絶縁体として機能する。
【0078】図3Cに示す工程に次いで、貼り合わせに
よって形成された基板(貼り合わせ基板)を分離層12
の部分で2枚の基板に分離する。これにより、第1のS
iGe層14aが第2の基板30に移設される。分離工
程は、例えば、貼り合わせ基板をその軸を中心として回
転させながら、その分離層12aに流体を打ち込むこと
により実施され得る。
【0079】ここで、液体や気体などの流体を利用する
分離方法に代えて、引っ張り、圧縮、せん断等の応力を
利用する分離方法を採用してもよいし、これらを併用し
てもよい。
【0080】分離後の第2の基板上に多孔質層12が残
留する場合には、当該残留多孔質層をエッチング、研
磨、研削、水素を含む還元性雰囲気中での熱処理等によ
り除去することが好ましい。勿論、残留物が無い場合や
非常に少ない場合、または後工程において問題とならな
い場合には必ずしも除去工程を実施する必要はない。
【0081】この除去工程に次いで、第1のSiGe層
14aをエッチング等により薄膜化する工程を実施して
もよい。
【0082】図3Dは、上記の方法により形成された積
層構造体を模式的に示す図である。この半導体基板30
b”は、埋め込み絶縁体としての絶縁層32上に第1の
SiGe層14aを有する。
【0083】図3Dに模式的に示す積層構造体30b”
が得られた後、図3Eに示す工程では、第1のSiGe
層14a上に、該第1のSiGe層14aよりもゲルマ
ニウム濃度が高い第2のSiGe層41を堆積させる。
【0084】次いで、図3Fに示す工程では、第2のS
iGe層41上にシリコン層42を堆積させる。シリコ
ン層42は、下地層である第2のSiGe層41との格
子定数の違いにより歪みシリコン層となる。すなわち、
以上の工程により、歪みシリコン層42を有する半導体
基板(部材)30d”が得られる。ここで、第1のSi
Ge層14a上にそれよりもゲルマニウム濃度が高い第
2のSiGe層41を形成することにより、シリコン層
42とその下地層(歪み誘起層)である第2のSiGe
層41との格子定数の差を大きくすることができるの
で、シリコン層42に大きな歪みを発生させることがで
きる。
【0085】なお、歪みシリコン層に形成する前に、第
2のSiGe層15上にさらにゲルマニウム濃度の高い
1又は複数のSiGe層を形成し、その上に歪みシリコ
ン層を形成してもよい。
【0086】この半導体基板30d”の歪みシリコン層
42を利用して回路素子を形成することにより、高速か
つ低消費電力のデバイスを得ることができる。回路素子
の形成(半導体装置の製造)については後述する。この
ように、ゲルマニウム濃度が高い第2のSiGe層をゲ
ルマニウム濃度が低い第1のSiGe層を介して絶縁層
上に形成することにより、ゲルマニウムの濃度が高くか
つ低欠陥のSiGe層を形成することができる。
【0087】[半導体装置の例1]上記の基板の製造方
法により製造され得る半導体基板を利用した半導体装置
(デバイス)及びその製造方法の一例を図4A〜図4D
を参照しながら説明する。
【0088】まず、実施例として例示的に説明した上記
の半導体基板(部材)の製造方法を適用して半導体基板
を製造する。この半導体基板は、前述のように、埋め込
み酸化膜(絶縁膜)上に2層以上のSiGe層を有し、その
上に歪みSi層を有する。このような基板も、絶縁膜上に
シリコン層を有するので、SOI基板の一種と言える。し
かし、歪みSi層/SiGe層(多層)/絶縁層の構造を有す
る半導体基板(以下、歪みSOI基板)は、Si単結晶/絶
縁層の構造を有する通常のSOI基板に比べて、より高速
かつ低消費電力のデバイスが得られるとして注目されて
いる。これは、歪みを有しないSi層に対する歪みSi層の
優位性による。
【0089】図4Aに示す工程では、まず、準備した歪
みSOI基板に、トランジスタを形成すべき活性領域11
03及び素子分離領域1054を形成する。具体的に
は、例えば、埋め込み絶縁膜1104上のSiGe層(多
層)1106及び歪みSi層1105を島状にパタニング
する方法、LOCOS酸化法、トレンチ法等により、活
性領域1103及び素子分離領域1054を形成するこ
とができる。
【0090】次いで、歪みSi層1105の表面にゲート
絶縁膜1056を形成する。ゲート絶縁膜1056の材
料としては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸
化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸
化ハフニウム、酸化チタン、酸化スカンジウム、酸化イ
ットリウム、酸化ガドリニウム、酸化ランタン、酸化ジ
ルコニウム、及びこれらの混合物ガラス等が好適であ
る。ここでは、ゲート酸化膜1056は、例えば、歪み
Si層1105の表面を酸化させたり、歪みSi層1105
上にCVD法又はPVD法により絶縁物質を堆積させた
りすることにより形成されることが好ましい。
【0091】次いで、ゲート絶縁膜1056上にゲート
電極1055を形成する。ゲート電極1055は、例え
ば、P型又はN型不純物がドープされた多結晶シリコン
や、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ア
ルミニウム、銅などの金属又はこれらの少なくとも1種
を含む合金や、モリブデンシリサイド、タングステンシ
リサイド、コバルトシリサイドなどの金属珪化物や、チ
タンナイトライド、タングステンナイトライド、タンタ
ルナイトライドなどの金属窒化物などで構成され得る。
ゲート電極1055は、例えばポリサイドゲートのよう
に、互いに異なる材料からなる複数の層を積層して形成
されてもよい。ゲート電極1055は、例えば、サリサ
イド(セルフアラインシリサイド)と呼ばれる方法で形
成されてもよいし、ダマシンゲートプロセスと呼ばれる
方法で形成されてもよいし、他の方法で形成されてもよ
い。以上の工程により図4Aに示す構造体が得られる。
【0092】次いで、図4Bに示す工程では、まず、
燐、砒素、アンチモンなどのN型不純物又はボロンなど
のP型不純物を活性領域1103に導入することによ
り、比較的低濃度のソース、ドレイン領域1058を形
成する。不純物は、例えば、イオン打ち込み及び熱処理
などにより導入することができる。
【0093】次いで、ゲート電極1055を覆うように
絶縁膜を形成した後に、これをエッチバックすることに
より、ゲート電極1055の側部にサイドウォール10
59を形成する。
【0094】次いで、再び上記と同一の導電型の不純物
を活性領域1103に導入し、比較的高濃度のソース、
ドレイン領域1057を形成する。以上の工程により図
4Bに示す構造体が得られる。
【0095】次いで、図4Cに示す工程では、ゲート電
極1055の上面並びにソース及びドレイン領域105
7の上面に金属珪化物層1060を形成する。金属珪化
物層1060の材料としては、例えば、ニッケルシリサ
イド、チタンシリサイド、コバルトシリサイド、モリブ
デンシリサイド、タングステンシリサイドなどが好適で
ある。これらの珪化物は、ゲート電極1055の上面並
びにソース及びドレイン領域1057の上面を覆うよう
に金属を堆積させて、その後、熱処理を施すことによっ
て、該金属とその下部のシリコンとを反応させた後に、
該金属のうち未反応部分を硫酸などのエッチャントで除
去することによって形成することができる。ここで、必
要に応じて、金属珪化物層1060の表面を窒化させて
もよい。以上の工程により図4Cに示す構造体が得られ
る。
【0096】次いで、図4Dに示す工程では、まず、シ
リサイド化したゲート電極の上面並びにソース及びドレ
イン領域の上面を覆うように絶縁膜1061を形成す
る。絶縁膜1061の材料としては、燐及び/又はボロ
ンを含む酸化シリコンなどが好適である。
【0097】次いで、必要に応じてCMP法により絶縁
膜1061の表面を平坦化した後、コンタクトホールを
形成する。KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレー
ザ、F2エキシマレーザ、電子ビーム、X線等を利用し
たフォトリソグラフィー技術を適用すると、一辺が0.
25ミクロン未満の矩形のコンタクトホール、又は、直
径が0.25ミクロン未満の円形のコンタクトホールを
形成することができる。
【0098】次いで、コンタクトホール内に導電体を充
填する。導電体の充填方法としては、必要に応じてバリ
アメタル1062となる高融点金属やその窒化物の膜を
コンタクトホールの内壁に形成した後に、タングステン
合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金な
どの導電体1063を、CVD法、PVD法、めっき法
などを利用して堆積させる方法が好適である。ここで、
絶縁膜1061の上面よりも高く堆積した導電体をエッ
チバック法やCMP法により除去してもよい。また、導
電体の充填に先立って、コンタクトホールの底部に露出
したソース及びドレイン領域の珪化物層の表面を窒化さ
せてもよい。以上の工程により歪みSi層をチャネルとす
るFET等のトランジスタを作り込むことができ、図4
Dに示す構造のトランジスタを有する半導体装置が得ら
れる。
【0099】ここで、ゲート電極に電圧を印加したとき
にゲート絶縁膜下に広がる空乏層が埋め込み絶縁膜10
14の上面に届くように活性層(歪みSi層)の厚さ及び
不純物濃度を定めると、形成されたトランジスタは、完
全空乏型トランジスタとして動作する。また、空乏層が
埋め込み酸化膜1014の上面に届かないように活性層
(歪みSi層)の厚さ及び不純物濃度を定めると、形成さ
れたトランジスタは、部分空乏型トランジスタとして動
作する。この例では、歪みSi層のみが空乏化するように
その不純物濃度を定めるとよい。
【0100】なお、図4A〜図4Dでは、1つのトラン
ジスタの領域のみが示されているが、所望の機能を達成
する半導体装置を得るために、歪みSOI基板上に多数の
トランジスタその他の回路素子を形成し、これらに配線
を形成し得ることは言うまでもない。
【0101】[半導体装置の例2]上記の基板の製造方
法により製造され得る半導体基板を利用した半導体装置
(デバイス)及びその製造方法の他の例を図5A〜図5
Dを参照しながら説明する。
【0102】まず、実施例として例示的に説明した上記
の半導体基板(部材)の製造方法を適用して半導体基板
を製造する。この半導体基板は、前述のように、埋め込
み酸化膜(絶縁膜)上に2層以上のSiGe層を有し、その
上に歪みSi層を有する。このような基板も、絶縁膜上に
シリコン層を有するので、SOI基板の一種と言える。し
かし、歪みSi層/SiGe層(多層)/絶縁層の構造を有す
る半導体基板(以下、歪みSOI基板)は、Si単結晶/絶
縁層の構造を有する通常のSOI基板に比べて、より高速
かつ低消費電力のデバイスが得られるとして注目されて
いる。これは、歪みを有しないSi層に対する歪みSi層の
優位性による。
【0103】図5Aに示す工程では、まず、準備した歪
みSOI基板に、トランジスタを形成すべき活性領域11
03及び素子分離領域1054を形成する。具体的に
は、例えば、埋め込み絶縁膜1104上のSiGe層(多
層)1106及び歪みSi層1105を島状にパタニング
する方法、LOCOS酸化法、トレンチ法等により、活
性領域1103及び素子分離領域1054を形成するこ
とができる。
【0104】次いで、歪みSi層1105のうちゲート電
極を形成すべき部分が厚くなり、ソース、ドレイン領域
を形成すべき部分が薄くなるようにエッチングする。或
いは、ゲート電極を形成すべき部分のみに歪みSi層が
残るようにパタニングしてもよい。
【0105】次いで、歪みSi層1105の表面にゲート
絶縁膜1056を形成する。ゲート絶縁膜1056の材
料としては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸
化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸
化ハフニウム、酸化チタン、酸化スカンジウム、酸化イ
ットリウム、酸化ガドリニウム、酸化ランタン、酸化ジ
ルコニウム、及びこれらの混合物ガラス等が好適であ
る。ここでは、ゲート酸化膜1056は、例えば、歪み
Si層1105の表面を酸化させたり、歪みSi層1105
上にCVD法又はPVD法により絶縁物質を堆積させた
りすることにより形成されることが好ましい。
【0106】次いで、ゲート絶縁膜1056上にゲート
電極1055を形成する。ゲート電極1055は、例え
ば、P型又はN型不純物がドープされた多結晶シリコン
や、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ア
ルミニウム、銅などの金属又はこれらの少なくとも1種
を含む合金や、モリブデンシリサイド、タングステンシ
リサイド、コバルトシリサイドなどの金属珪化物や、チ
タンナイトライド、タングステンナイトライド、タンタ
ルナイトライドなどの金属窒化物などで構成され得る。
ゲート電極1055は、例えばポリサイドゲートのよう
に、互いに異なる材料からなる複数の層を積層して形成
されてもよい。ゲート電極1055は、例えば、サリサ
イド(セルフアラインシリサイド)と呼ばれる方法で形
成されてもよいし、ダマシンゲートプロセスと呼ばれる
方法で形成されてもよいし、他の方法で形成されてもよ
い。以上の工程により図5Aに示す構造体が得られる。
【0107】次いで、図5Bに示す工程では、まず、
燐、砒素、アンチモンなどのN型不純物又はボロンなど
のP型不純物を活性領域1103に導入することによ
り、比較的低濃度のソース、ドレイン領域1058を形
成する。不純物は、例えば、イオン打ち込み及び熱処理
などにより導入することができる。
【0108】次いで、ゲート電極1055を覆うように
絶縁膜を形成した後に、これをエッチバックすることに
より、ゲート電極1055の側部にサイドウォール10
59を形成する。
【0109】次いで、再び上記と同一の導電型の不純物
を活性領域1103に導入し、比較的高濃度のソース、
ドレイン領域1057を形成する。以上の工程により図
5Bに示す構造体が得られる。
【0110】次いで、図5Cに示す工程では、ゲート電
極1055の上面並びにソース及びドレイン領域105
7の上面に金属珪化物層1060を形成する。金属珪化
物層60の材料としては、例えば、ニッケルシリサイ
ド、チタンシリサイド、コバルトシリサイド、モリブデ
ンシリサイド、タングステンシリサイドなどが好適であ
る。これらの珪化物は、ゲート電極1055の上面並び
にソース及びドレイン領域1057の上面を覆うように
金属を堆積させて、その後、熱処理を施すことによっ
て、該金属とその下部のシリコンとを反応させた後に、
該金属のうち未反応部分を硫酸などのエッチャントで除
去することによって形成することができる。ここで、必
要に応じて、金属珪化物層1060の表面を窒化させて
もよい。以上の工程により図5Cに示す構造体が得られ
る。
【0111】次いで、図5Dに示す工程では、まず、シ
リサイド化したゲート電極の上面並びにソース及びドレ
イン領域の上面を覆うように絶縁膜1061を形成す
る。絶縁膜1061の材料としては、燐及び/又はボロ
ンを含む酸化シリコンなどが好適である。
【0112】次いで、必要に応じてCMP法により絶縁
膜1061の表面を平坦化した後、コンタクトホールを
形成する。KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレー
ザ、F2エキシマレーザ、電子ビーム、X線等を利用し
たフォトリソグラフィー技術を適用すると、一辺が0.
25ミクロン未満の矩形のコンタクトホール、又は、直
径が0.25ミクロン未満の円形のコンタクトホールを
形成することができる。
【0113】次いで、コンタクトホール内に導電体を充
填する。導電体の充填方法としては、必要に応じてバリ
アメタル1062となる高融点金属やその窒化物の膜を
コンタクトホールの内壁に形成した後に、タングステン
合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金な
どの導電体1063を、CVD法、PVD法、めっき法
などを利用して堆積させる方法が好適である。ここで、
絶縁膜1061の上面よりも高く堆積した導電体をエッ
チバック法やCMP法により除去してもよい。また、導
電体の充填に先立って、コンタクトホールの底部に露出
したソース及びドレイン領域の珪化物層の表面を窒化さ
せてもよい。以上の工程により歪みSi層をチャネルとす
るFET等のトランジスタを作り込むことができ、図5
Dに示す構造のトランジスタを有する半導体装置が得ら
れる。
【0114】ここで、ゲート電極に電圧を印加したとき
にゲート絶縁膜下に広がる空乏層が埋め込み絶縁膜10
14の上面に届くように活性層(歪みSi層)の厚さ及び
不純物濃度を定めると、形成されたトランジスタは、完
全空乏型トランジスタとして動作する。また、空乏層が
埋め込み酸化膜1014の上面に届かないように活性層
(歪みSi層)の厚さ及び不純物濃度を定めると、形成さ
れたトランジスタは、部分空乏型トランジスタとして動
作する。この例では、歪みSi層のみが空乏化するように
その不純物濃度を定めるとよい。
【0115】なお、図5A〜図5Dでは、1つのトラン
ジスタの領域のみが示されているが、所望の機能を達成
する半導体装置を得るために、歪みSOI基板上に多数の
トランジスタその他の回路素子を形成し、これらに配線
を形成し得ることは言うまでもない。
【0116】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、絶縁層上に、
シリコン及び付加物質を含む層を有し、その上に歪みシ
リコン層を有する半導体部材を形成するための新規の技
術を提供することができる。
【0117】より具体的には、本発明によれば、例え
ば、高品位の埋め込み絶縁層を有するとともに低欠陥か
つ高濃度のSiGe層を有する半導体部材を作製するために
好適な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】、
【図1B】、
【図1C】、
【図1D】、
【図1E】、
【図1F】、
【図1G】本発明の第1の実施例の半導体部材の製造方
法を示す図である。
【図2A】、
【図2B】、
【図2C】、
【図2D】本発明の第2の実施例の半導体部材の製造方
法を示す図である。
【図3A】、
【図3B】、
【図3C】、
【図3D】、
【図3E】、
【図3F】本発明の第3の実施例の半導体部材の製造方
法を示す図である。
【図4A】、
【図4B】、
【図4C】、
【図4D】半導体装置及びその製造方法の第1の例を示
す図である。
【図5A】、
【図5B】、
【図5C】、
【図5D】半導体装置及びその製造方法の第2の例を示
す図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 5F032 AA06 AA09 AA13 AA35 AA91 CA05 CA09 CA17 DA02 DA13 DA53 DA67 DA71 5F110 AA01 AA09 DD02 DD05 DD13 EE01 EE02 EE03 EE04 EE05 EE06 EE09 EE14 EE32 EE48 FF01 FF02 FF03 FF04 FF22 FF27 FF29 GG01 GG02 GG06 GG07 GG12 GG19 GG42 HJ01 HJ13 HJ22 HK05 HK40 HK42 HL02 HL03 HL04 HL06 HL14 HL22 HL24 HL26 HM15 NN02 NN25 NN26 NN62 NN65 NN66 QQ01 QQ08 QQ11 QQ17 QQ19

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体部材の製造方法であって、 第1及び第2の半導体材料を含む第1の結晶層を有する
    第1の部材から少なくとも前記第1の結晶層を貼り合わ
    せ法により第2の部材に移設して、前記第2の部材を埋
    め込み絶縁体及び前記第1の結晶層を有する積層構造体
    とする第1工程と、 前記積層構造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第
    2の半導体材料を含む第2の結晶層を形成する第2工程
    と、 を含み、前記第2の結晶層の第2の半導体材料の濃度
    は、前記第1の結晶層の第2の半導体材料の濃度よりも
    高いことを特徴とする半導体部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の結晶層上に実質的に前記第1
    の半導体材料からなる結晶層を形成する第3工程を更に
    含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体部材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程では、前記埋め込み絶縁体
    と前記第1の結晶層との間に実質的に前記第1の半導体
    材料からなる結晶層を有する積層構造体を形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の結晶層上に実質的に前記第1
    の半導体材料からなる結晶層を形成する第3工程を更に
    含み、 前記第1工程では、前記埋め込み絶縁体と前記第1の結
    晶層との間に実質的に前記第1の半導体材料からなる結
    晶層を有する積層構造体を形成することを特徴とする請
    求項1に記載の半導体部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1工程では、前記第1の部材とし
    て、前記第1の結晶層よりも表面側に絶縁層を有する部
    材を準備し、前記第1の部材から前記第1の結晶層の
    他、前記絶縁層を前記第2の部材に移設して、前記絶縁
    層を前記埋め込み絶縁体とする積層構造体を形成するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載の半導体部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の部材の絶縁層は、熱酸化法、
    スパッタ法及びCVD法のいずれかによって形成された
    ものであることを特徴とする請求項5に記載の半導体部
    材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記埋め込み絶縁体は、熱酸化法、スパ
    ッタ法及びCVD法のいずれかによって形成されたもの
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    か1項に記載の半導体部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1工程では、前記第1の部材とし
    て分離層を有する部材を準備し、前記第1の部材を前記
    第2の部材に貼り合わせた後に、貼り合わせにより形成
    された部材を前記分離層の部分で分離することを特徴と
    する請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の半導
    体部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記分離層は、陽極化成法又はイオン注
    入法により形成されたものであることを特徴とする請求
    項8に記載の半導体部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の半導体材料は、シリコンで
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか
    1項に記載の半導体部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2の半導体材料は、ゲルマニウ
    ムであることを特徴とする請求項1乃至請求項10のい
    ずれか1項に記載の半導体部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 半導体部材の製造方法であって、 埋め込み絶縁体と、第1及び第2の半導体材料を含む第
    1の結晶層とを有する、貼り合わせ法により形成された
    積層構造体を準備する第1工程と、 前記積層構造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第
    2の半導体材料を含む第2の結晶層を形成する第2工程
    と、 を含み、前記第2の結晶層の第2の半導体材料の濃度
    は、前記第1の結晶層の第2の半導体材料の濃度よりも
    高いことを特徴とする半導体部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2の結晶層上に実質的に前記第
    1の半導体材料からなる結晶層を形成する第3工程を更
    に含むことを特徴とする請求項12に記載の半導体部材
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1工程では、前記埋め込み絶縁
    体と前記第1の結晶層との間に実質的に前記第1の半導
    体材料からなる結晶層を有する積層構造体を準備するこ
    とを特徴とする請求項12に記載の半導体部材の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記第2の結晶層上に実質的に前記第
    1の半導体材料からなる結晶層を形成する第3工程を更
    に含み、 前記第1工程では、前記埋め込み絶縁体と前記第1の結
    晶層との間に実質的に前記第1の半導体材料からなる結
    晶層を有する積層構造体を準備することを特徴とする請
    求項12に記載の半導体部材の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記埋め込み絶縁体は、熱酸化法、ス
    パッタ法及びCVD法のいずれかによって形成されたも
    のであることを特徴とする請求項12乃至請求項15の
    いずれか1項に記載の半導体部材の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第1の半導体材料は、シリコンで
    あることを特徴とする請求項12乃至請求項16のいず
    れか1項に記載の半導体部材の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第2の半導体材料は、ゲルマニウ
    ムであることを特徴とする請求項12乃至請求項17の
    いずれか1項に記載の半導体部材の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の結晶層は、多孔質層に隣接
    して形成されることを特徴とする請求項1又は12に記
    載の半導体部材の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の結晶層は、多孔質層の表面
    の孔の少なくとも一部を封止した後、該表面上に形成さ
    れることを特徴とする請求項1又は12に記載の半導体
    部材の製造方法。
  21. 【請求項21】 半導体装置の製造方法であって、 第1及び第2の半導体材料を含む第1の結晶層を有する
    第1の部材から少なくとも前記第1の結晶層を貼り合わ
    せ法により第2の部材に移設して、前記第2の部材を埋
    め込み絶縁体及び前記第1の結晶層を有する積層構造体
    とする工程と、 前記積層構造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第
    2の半導体材料を含む第2の結晶層を形成する工程と、 前記第2の結晶層上に実質的に前記第1の半導体材料か
    らなる歪み半導体層を形成する工程と、 前記歪み半導体層をチャネルとする回路素子を形成する
    工程と、 を含み、前記第2の結晶層の第2の半導体材料の濃度
    は、前記第1の結晶層の第2の半導体材料の濃度よりも
    高いことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 半導体装置の製造方法であって、 埋め込み絶縁体と、第1及び第2の半導体材料を含む第
    1の結晶層とを有する、貼り合わせ法により形成された
    積層構造体を準備する工程と、 前記積層構造体の前記第1の結晶層上に前記第1及び第
    2の半導体材料を含む第2の結晶層を形成する工程と、 前記第2の結晶層上に実質的に前記第1の半導体材料か
    らなる歪み半導体層を形成する工程と、 前記歪み半導体層をチャネルとする回路素子を形成する
    工程と、 を含み、前記第2の結晶層の第2の半導体材料の濃度
    は、前記第1の結晶層の第2の半導体材料の濃度よりも
    高いことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 半導体装置の製造方法であって、 請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の製造方
    法によって製造された半導体部材を準備する工程と、 前記半導体部材上に回路素子を形成する工程と、 を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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