JP2004061854A - シート搬送装置及び定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像こすれを発生させず、シート搬送手段を保護することができるシート搬送装置及び定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着ローラ1に当接する当接部を有し、シート搬送経路に沿って搬送されるシートの少なくとも一部がシート搬送経路から離れる方向に挙動した場合に、該シートの少なくとも一部が当接する分離爪4と、分離爪4の当接部以外の部分よりもシート搬送経路側に設けられた分離爪保護部材5と、を備えたシート搬送装置において、分離爪保護部材5よりもシート搬送経路側に突出するように分離爪保護部材5に設けられ、シート搬送経路を搬送されるシートをガイドするコロ6を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】定着ローラ1に当接する当接部を有し、シート搬送経路に沿って搬送されるシートの少なくとも一部がシート搬送経路から離れる方向に挙動した場合に、該シートの少なくとも一部が当接する分離爪4と、分離爪4の当接部以外の部分よりもシート搬送経路側に設けられた分離爪保護部材5と、を備えたシート搬送装置において、分離爪保護部材5よりもシート搬送経路側に突出するように分離爪保護部材5に設けられ、シート搬送経路を搬送されるシートをガイドするコロ6を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート等の記録媒体上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関し、特に、これらの装置に備えられる、シート搬送装置及び定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の画像形成装置としては、トナー像をシートに定着する定着装置を備えており、定着装置は、シートを下流側に搬送しながらトナー像をシートに定着させており、シート搬送装置としての機能も備えている。
【0003】
そして、定着装置のシート搬送方向下流側には、シートを剥がす分離爪が用いられている。
【0004】
ここで、定着装置近傍に分離爪およびローラ保護部材が用いられた従来の画像形成装置について説明する。
【0005】
例えば、特開平10−333465号公報や特開2000−219383号公報では、定着装置に用いた分離爪および定着ローラ保護部材(以下、分離爪保護部材と呼ぶ)が示されている。
【0006】
特開平10−333465号公報においては、分離爪保護部材を分離爪ガイドと呼んでいるが同様の機能を有するため本説明においては分離爪保護部材に統一する。
【0007】
前記従来例による保護部材はシートガイドを兼ねているため、定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態で分離爪保護部材に擦れてしまう場合には、公知の「画像こすれ」を起こす。
【0008】
さらに、分離爪保護部材にもトナーが付着し、付着したトナーに紙がひっかかりジャムが発生する可能性があった。
【0009】
また、特開平07−225527号公報においては、定着後の「画像こすれ」を解決するために分離爪にコロを設けた構成が開示されている。
【0010】
また、特開2001−235958号公報においては、コロが分離爪に対して揺動する構成とすることにより、強くシートに擦れるのを防いでいる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じる可能性がある。
【0012】
特開平07−225527号公報に記載された定着装置の構成では、コロは分離爪の揺動支点に設けられているため、ジャムしたシートがコロを押すと分離爪にも力が伝わり、分離爪先端部が定着ローラ表面を押圧することとなり、分離爪先端部が定着ローラ表面を傷つける可能性があった。
【0013】
さらに、コロは分離爪先端近傍を覆っていないので、ジャムしたシートにより分離爪を押されて特開平10−333465号公報で示されるようにやはり定着ローラ表面を傷つける可能性があった。
【0014】
特に、定着性をあげるため定着ローラ表面の硬度を下げて加圧ローラとのニップ量を増やした定着装置においては、定着ローラ表面は傷つきやすく大きな問題となる。
【0015】
また、定着ローラに巻き付いたシートを剥離するため、分離爪先端部を鋭くして対応している場合には、傷はさらにつきやすく分離爪先端部も鋭いため欠け等が生じることとなる。
【0016】
そして、特開2001−235958号公報に記載された定着装置の構成でも、コロが分離爪に対して揺動するためにジャムしたシートが分離爪を押してしまうので定着ローラを傷つける可能性がある。
【0017】
定着ローラに傷がついてしまった場合には、定着部を含むユニットをサービスパーツとして交換しなければならず、ユーザーにとって大きな負担となってしまう。
【0018】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、画像こすれを発生させず、シート搬送手段を保護することができるシート搬送装置及び定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
シート搬送経路に沿ってシートを搬送するシート搬送手段と、
前記シート搬送手段に当接する当接部を有し、前記シート搬送経路に沿って搬送されるシートの少なくとも一部が該シート搬送経路から離れる方向に挙動した場合に、該シートの少なくとも一部が当接する第1の部材と、
前記第1の部材の前記当接部以外の部分よりも前記シート搬送経路側に設けられた第2の部材と、
を備えたシート搬送装置において、
前記第2の部材よりも前記シート搬送経路側に突出するように該第2の部材に設けられ、前記シート搬送経路を搬送されるシートをガイドする回転部材を備えることを特徴とする。
【0020】
前記第1の部材とは、前記シート搬送手段により搬送されるシートを該シート搬送手段から分離する分離爪であることも好適である。
【0021】
前記シート搬送手段は回転体であって、前記第1の部材とは、該回転体に巻き付くシートを分離する分離爪であることも好適である。
【0022】
前記当接部は、面取りされた湾曲形状をなしており、
前記第2の部材の前記シート搬送手段側の先端部は、前記当接部の曲部の曲率よりも大きな曲率を有する湾曲形状をなしていることも好適である。
【0023】
前記第2の部材は、前記第1の部材よりも剛性の低い部材で構成されることも好適である。
【0024】
前記第2の部材は、前記回転部材を回動自在に保持する回動軸を備えることも好適である。
【0025】
前記回転部材は、少なくとも表面に樹脂部材を含むことも好適である。
【0026】
前記回転部材は、PFA樹脂またはPTFE樹脂を含むことも好適である。
【0027】
前記第2の部材は、前記シート搬送手段に当接していることも好適である。
【0028】
前記第2の部材は、揺動自在に設けられており、前記シート搬送手段により搬送されるシートが前記回転部材に当接する力によって、前記シート搬送手段から離間する方向へ移動することも好適である。
【0029】
前記第1及び第2の部材は一体となって揺動自在に設けられ、前記シート搬送手段により搬送されるシートが前記回転部材に当接する力によって、前記第1の部材は前記シート搬送手段から離間する方向へ移動することも好適である。
【0030】
前記回転部材の外周稜線部に曲率を有することも好適である。
【0031】
定着装置にあっては、上記記載のシート搬送装置を備えるものであって、
前記シート搬送手段は、加熱体と、加圧ローラとを有し、
前記加熱体と前記加圧ローラとのニップ部でシートを挟持搬送しながら、該シートに熱エネルギーを付与することを特徴とする。
【0032】
画像形成装置にあっては、上記記載のシート搬送装置と、上記記載の定着装置とのうち少なくともいずれかを備え、シートに画像を形成することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【0034】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る定着装置Tの概略断面図であり、図2は、本実施の形態に係る定着装置が適用される画像形成装置を示す概略断面図である。
【0035】
まず、図2を用いて画像形成装置について説明する。
【0036】
画像形成装置Mは、得られた画像情報に基づいたレーザーを走査光学装置52によって発射し、プロセスカートリッジ53に内蔵された像担持体としての感光体51上にレーザーを照射する。
【0037】
そして、画像形成手段による画像形成動作について説明すると、感光体51上には潜像が形成され、プロセスカートリッジ53によって、この潜像がトナーにより現像化される。
【0038】
一方、シート積載板上に積載されたシートが、給送ローラ、および、分離パッドによって一枚づつ分離されながら給送され、各搬送ローラによって、さらに下流側に搬送され、この搬送されたシート上に、上述の感光体51上に形成されたトナーによる現像が転写手段54によって転写される。
【0039】
そして、この未定着のトナー像が形成されたシートは、さらに下流側に搬送され、定着装置Tによってトナー像が定着されて、その後、排出ローラによって機外に排出される。
【0040】
次に、本実施の形態に係る定着装置Tについて説明する。
【0041】
図1において、1は定着ローラ、2は加圧ローラ、3はヒータ、4は第1の部材としての分離爪、5は第2の部材としての分離爪保護部材、6は回転部材としてのコロ、7はシートガイド、8はローラ、9はローラ8に圧接する搬送コロ、10はシートガイドを示す。
【0042】
この定着装置Tは図2に示すように、画像形成装置Mの定着部を構成するユニットとして交換可能に装着され、また、定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部でシートを挟持搬送しながら、該シートに熱エネルギーを付与するもので、シート搬送装置としての機能を有するものである。そして、定着ローラ1はシート搬送手段を構成している。
【0043】
そして、分離爪4は定着ローラ1に巻き付いたシートを剥がすために設けられるもので、分離爪保護部材5は例えばジャム時における分離爪4や定着ローラ1の破損防止のために設けられている。
【0044】
図3は図1で示した本実施の形態における分離爪保護部材5の詳細図である。
【0045】
分離爪保護部材5は、分離爪4を挟むように分離爪4の両側に配置され、分離爪4の先端4bは分離爪保護部材5の先端5bより、定着ローラ1の外周方向においてシート搬送経路側に若干出ている。
【0046】
なお、本実施の形態では、分離爪保護部材5は、第2の実施の形態で説明する図9に示すように、分離爪4を挟むように分離爪4の両側に配置されるものであるが、これに限らず分離爪4のどちらか一方側に配置されるものであってもよい。
【0047】
分離爪4は、シートガイド部材7に設けられた揺動支点軸保持部に支点軸4aを揺動自在に保持されており、ばね11によって付勢されることにより先端4bが当接部として定着ローラ1に当接している。
【0048】
図4は分離爪4と分離爪保護部材5の状態を示す詳細図である。
【0049】
図に示すように分離爪保護部材5は、分離爪4の支点軸4aを中心に揺動可能に設けられている。
【0050】
なお、分離爪保護部材5は、分離爪4の揺動とは独立して自由に揺動可能としてもよく、また、分離爪4と一体に揺動してもよいが、本実施の形態では、分離爪保護部材5に分離爪4よりも定着ローラ1側に分離爪を引っ掛ける当接部5eを設け、定着ローラ1から離間する方向に揺動する場合のみ、分離爪保護部材5と分離爪4とが一体に揺動するようにしている。
【0051】
また分離爪保護部材5は、通常、自重により先端5b部で定着ローラ1に接している。
【0052】
コロ6は、分離爪保護部材5に設けられた軸5cを中心に回転自在であって、分離爪保持部材5よりも通紙面側(シート搬送経路側)に若干突出するように設けられている。
【0053】
これにより、定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態の画像印字面は、前記回転自在のコロ6に導かれるので分離爪保護部材5に擦ることはない。
【0054】
図5は分離爪部の上面図である。
【0055】
図に示すように、シートガイド部材7はフレーム14により支持され、リブ形状を成しており、分離爪4の支点軸4aを保持している。
【0056】
分離爪4はシートの幅方向に複数個(6個)設けられている。
【0057】
図6は図5で示す上面図をA方向から見た図である。
【0058】
図に示すように、分離爪4の両側に配置されている分離爪保護部材5に設けられた軸5cにコロ6は嵌合して自由に回転することができる。なお、本実施の形態では、コロ6は1つの分離爪4に対して1つ設けられているが、これに限らず両側に設けられていてもよく、また、コロ6が取り付けられる側も限定されるものではなく、適宜設定されればよい。
【0059】
軸5cの先端部には、スリット形状の溝を設け、その先端部の径はコロ6が取り付けられる位置の径よりも大きく設けている。これにより、軸5cにコロ6を嵌め込むときに先端部がたわむことにより容易にコロ6が軸5cに嵌め込まれ、入った後には、先端部が引っ掛かって抜けない構造になっている。
【0060】
次に、定着装置内でジャムが発生した場合について説明する。
【0061】
図3に戻って説明を続けると図において、5dは分離爪保護部材に設けられたピンである。
【0062】
ピン5dはガイド7に設けられたカム部穴7bの中に位置し、図5で示すようにカム部穴7bを通り両脇のリブから若干飛び出している。
【0063】
図7は定着装置内でジャムが発生している様子を示す。
【0064】
図に示すようにジャムしたシートSはコロ6を押し、それに伴い分離爪保護部材5を押すこととなる。
【0065】
分離爪保護部材5が押されるとピン5dがカム部穴7bによって分離爪保護部材5の先端5b部が定着ローラ1から離れる方向に動く。
【0066】
すると、分離爪4は分離爪保護部材5の当接部5eに引っ掛かり、分離爪4と分離爪保護部材5とは一体となって定着ローラ1から離れる方向に動く。
【0067】
これにより、定着ローラ1表面および分離爪4の先端4b部が破損することはない。
【0068】
なお、分離爪保護部材5のピン5dは、ガイド7に設けられたカム部穴7bの中で、分離爪保護部材5が自重によって、定着ローラ1に傷をつける等の影響のない位置で定着ローラ1に当接するように保持されており、また、ジャムしたシートに押圧された分離爪保護部材5が揺動する範囲を規制している。
【0069】
また、分離爪4が定着ローラ1に当接する位置で当接部5eを分離爪4に当接しておくか、または、分離爪4と分離爪保護部材5とを一体化して設けておけば、カム部穴7bの位置によって、分離爪4の位置を決めることもでき、この場合には、ピン5dとカム部穴7bとで定着ローラ1側の位置が規制されるので、分離爪4が定着ローラ1側に揺動することはなくなり、定着ローラ1表面および分離爪4の先端4b部が破損することはない。
【0070】
本実施の形態によれば、分離爪保護部材5にコロが設けられているため次のような効果を得ることができる。
【0071】
定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態のシートが回転自在なコロ6により導かれるので、画像印字面が分離爪保護部材5に擦ることはない。
【0072】
これにより、プリントされたシートをユーザーが読み取れないということや、画像に擦れ跡が入りプリンタとして機能を成さないということが無い。
【0073】
回転するコロ6に導かれてシートが搬送されるのでトナーが分離爪保護部材5に付着することはなく、よって、付着したトナーにシートが引っ掛かってジャムが発生することはない。
【0074】
仮に、ジャムが発生したとしても定着ローラ1の表面を傷つけることはなく、また、分離爪4の先端を破損することもない。
【0075】
なお、本実施の形態においては定着装置について説明したが、これに限らず、シートを搬送するシート搬送装置であれば本実施の形態を好適に適用することができる。
【0076】
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2に係る定着装置を示す概略断面図である。なお、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0077】
図に於いて、12は分離爪4の両脇に備えられた分離爪保護部材、13はシートガイドである。
【0078】
分離爪4の支点軸4aはシートガイド13に保持され、分離爪保護部材12は実施の形態1同様に分離爪4の支点軸4aに嵌合し、分離爪4とは別に、自由に揺動できる。
【0079】
コロ6は分離爪保護部材12の側面に設けられた軸12cを中心に回転自在である。
【0080】
分離爪保護部材12の定着ローラ1に接する部分の先端部の曲率半径rは分離爪4の先端部の曲率半径より大きい。
【0081】
図9は分離爪4、分離爪保護部材5、コロ6の斜視図を示す。
【0082】
図8に戻って説明を続けると、定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態の画像印字面は、前記回転自在のコロ6に導かれるので分離爪保護部材により擦ることはない。
【0083】
これにより、プリントされたシートをユーザーが読み取れないということや、画像に擦れ跡が入りユーザーに不快感を与える等、プリンタとして機能を成さないということが無い。
【0084】
次に、定着装置内でジャムが発生した場合について説明する。
【0085】
図10は定着装置内でジャムが発生している様子を示す。
【0086】
図に示すようにジャムしたシートSはコロ6を押し、それに伴い分離爪保護部材12を押す。
【0087】
分離爪保護部材12を押されても先端部の曲率半径が大きい12b部で接するため定着ローラ1表面に傷はつかない。
【0088】
また、分離爪4の先端部がほとんど分離爪保護部材に覆われているので分離爪4を直接押すことはなく、分離爪4先端を破損することもない。
【0089】
(実施の形態3)
実施の形態2においては分離爪4の先端部曲率半径に対して分離爪保護部材12の先端部曲率半径を大きくしたが、分離爪4の材質に対して、分離爪保護部材12の材質を柔らかいもの(剛性の低い部材、軟質部材)を用いてもよい。
【0090】
そして、分離爪保護部材12の脇にコロを配置する。
【0091】
一例として、分離爪4の材質としてPI(ポリアミドイミド)やPEK(ポリエーテルケトン)などを使用し、分離爪保護部材12およびコロ6に公知のPFA(四フッ化エチレン−パ−フルオロビニルエ−テル共重合体)樹脂やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂を用いる。
【0092】
このとき、コロ6にはトナーが付着しずらく、スムーズに回転し、シート表面のトナー面を擦ることなく導き、画像不良を発生させない。
【0093】
さらに、ジャムが発生したとき、コロ6を押しさらに分離爪保護部材12を押しつけても材質が柔らかいため定着ローラ1の表面に傷が発生しない。
【0094】
分離爪保護部材12の先端部の曲率半径が大きければさらに傷つきにくい。
【0095】
(実施の形態4)
図11は本発明の実施の形態3に係る定着装置を示す概略断面図である。なお、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0096】
図11は本発明の実施の形態4に係る定着装置における分離爪保護部材を示す。
【0097】
本実施の形態においては、図に示すように、分離爪保護部材5の軸5cに取り付けられるコロを、外周稜線部に曲率をもつコロ15としたことを特徴としている。
【0098】
このように、コロ15の外周稜線部に曲率が設けられているのでシートに接触する部分がすくない。
【0099】
このために、コロ15の外周面にトナーがつきにくく、さらに、シートをスムーズに導くことができる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像こすれを発生させず、シート搬送手段を保護することができるシート搬送装置及び定着装置及び画像形成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る定着装置を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る定着装置を備えた画像形成装置を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る定着装置の分離爪保護部材の詳細図である。
【図4】本発明の実施の形態係る定着装置の分離爪および分離爪保護部材の詳細図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る定着装置の分離爪保護部材の上面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る定着装置の分離爪保護部材の上面図である図5においてA方向からみた図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る定着装置内でジャムが発生している様子を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る定着装置の概略断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る定着装置の要部を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る定着装置内でシート材がジャムを起こしている様子を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係る分離爪保護部材の詳細図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 ヒーター
4 分離爪
4a 支点軸
4b 先端
5 分離爪保護部材
5b 先端
5c 軸
5d ピン
5e 当接部
6 コロ
7 シートガイド
7b カム部穴
8 搬送ガイド
9 コロ
10 シートガイド
11 ばね
12 分離爪保護部材
12c 軸
13 シートガイド
14 フレーム
15 コロ
S シート
T 定着装置
M 画像形成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート等の記録媒体上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関し、特に、これらの装置に備えられる、シート搬送装置及び定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の画像形成装置としては、トナー像をシートに定着する定着装置を備えており、定着装置は、シートを下流側に搬送しながらトナー像をシートに定着させており、シート搬送装置としての機能も備えている。
【0003】
そして、定着装置のシート搬送方向下流側には、シートを剥がす分離爪が用いられている。
【0004】
ここで、定着装置近傍に分離爪およびローラ保護部材が用いられた従来の画像形成装置について説明する。
【0005】
例えば、特開平10−333465号公報や特開2000−219383号公報では、定着装置に用いた分離爪および定着ローラ保護部材(以下、分離爪保護部材と呼ぶ)が示されている。
【0006】
特開平10−333465号公報においては、分離爪保護部材を分離爪ガイドと呼んでいるが同様の機能を有するため本説明においては分離爪保護部材に統一する。
【0007】
前記従来例による保護部材はシートガイドを兼ねているため、定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態で分離爪保護部材に擦れてしまう場合には、公知の「画像こすれ」を起こす。
【0008】
さらに、分離爪保護部材にもトナーが付着し、付着したトナーに紙がひっかかりジャムが発生する可能性があった。
【0009】
また、特開平07−225527号公報においては、定着後の「画像こすれ」を解決するために分離爪にコロを設けた構成が開示されている。
【0010】
また、特開2001−235958号公報においては、コロが分離爪に対して揺動する構成とすることにより、強くシートに擦れるのを防いでいる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じる可能性がある。
【0012】
特開平07−225527号公報に記載された定着装置の構成では、コロは分離爪の揺動支点に設けられているため、ジャムしたシートがコロを押すと分離爪にも力が伝わり、分離爪先端部が定着ローラ表面を押圧することとなり、分離爪先端部が定着ローラ表面を傷つける可能性があった。
【0013】
さらに、コロは分離爪先端近傍を覆っていないので、ジャムしたシートにより分離爪を押されて特開平10−333465号公報で示されるようにやはり定着ローラ表面を傷つける可能性があった。
【0014】
特に、定着性をあげるため定着ローラ表面の硬度を下げて加圧ローラとのニップ量を増やした定着装置においては、定着ローラ表面は傷つきやすく大きな問題となる。
【0015】
また、定着ローラに巻き付いたシートを剥離するため、分離爪先端部を鋭くして対応している場合には、傷はさらにつきやすく分離爪先端部も鋭いため欠け等が生じることとなる。
【0016】
そして、特開2001−235958号公報に記載された定着装置の構成でも、コロが分離爪に対して揺動するためにジャムしたシートが分離爪を押してしまうので定着ローラを傷つける可能性がある。
【0017】
定着ローラに傷がついてしまった場合には、定着部を含むユニットをサービスパーツとして交換しなければならず、ユーザーにとって大きな負担となってしまう。
【0018】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、画像こすれを発生させず、シート搬送手段を保護することができるシート搬送装置及び定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
シート搬送経路に沿ってシートを搬送するシート搬送手段と、
前記シート搬送手段に当接する当接部を有し、前記シート搬送経路に沿って搬送されるシートの少なくとも一部が該シート搬送経路から離れる方向に挙動した場合に、該シートの少なくとも一部が当接する第1の部材と、
前記第1の部材の前記当接部以外の部分よりも前記シート搬送経路側に設けられた第2の部材と、
を備えたシート搬送装置において、
前記第2の部材よりも前記シート搬送経路側に突出するように該第2の部材に設けられ、前記シート搬送経路を搬送されるシートをガイドする回転部材を備えることを特徴とする。
【0020】
前記第1の部材とは、前記シート搬送手段により搬送されるシートを該シート搬送手段から分離する分離爪であることも好適である。
【0021】
前記シート搬送手段は回転体であって、前記第1の部材とは、該回転体に巻き付くシートを分離する分離爪であることも好適である。
【0022】
前記当接部は、面取りされた湾曲形状をなしており、
前記第2の部材の前記シート搬送手段側の先端部は、前記当接部の曲部の曲率よりも大きな曲率を有する湾曲形状をなしていることも好適である。
【0023】
前記第2の部材は、前記第1の部材よりも剛性の低い部材で構成されることも好適である。
【0024】
前記第2の部材は、前記回転部材を回動自在に保持する回動軸を備えることも好適である。
【0025】
前記回転部材は、少なくとも表面に樹脂部材を含むことも好適である。
【0026】
前記回転部材は、PFA樹脂またはPTFE樹脂を含むことも好適である。
【0027】
前記第2の部材は、前記シート搬送手段に当接していることも好適である。
【0028】
前記第2の部材は、揺動自在に設けられており、前記シート搬送手段により搬送されるシートが前記回転部材に当接する力によって、前記シート搬送手段から離間する方向へ移動することも好適である。
【0029】
前記第1及び第2の部材は一体となって揺動自在に設けられ、前記シート搬送手段により搬送されるシートが前記回転部材に当接する力によって、前記第1の部材は前記シート搬送手段から離間する方向へ移動することも好適である。
【0030】
前記回転部材の外周稜線部に曲率を有することも好適である。
【0031】
定着装置にあっては、上記記載のシート搬送装置を備えるものであって、
前記シート搬送手段は、加熱体と、加圧ローラとを有し、
前記加熱体と前記加圧ローラとのニップ部でシートを挟持搬送しながら、該シートに熱エネルギーを付与することを特徴とする。
【0032】
画像形成装置にあっては、上記記載のシート搬送装置と、上記記載の定着装置とのうち少なくともいずれかを備え、シートに画像を形成することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【0034】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る定着装置Tの概略断面図であり、図2は、本実施の形態に係る定着装置が適用される画像形成装置を示す概略断面図である。
【0035】
まず、図2を用いて画像形成装置について説明する。
【0036】
画像形成装置Mは、得られた画像情報に基づいたレーザーを走査光学装置52によって発射し、プロセスカートリッジ53に内蔵された像担持体としての感光体51上にレーザーを照射する。
【0037】
そして、画像形成手段による画像形成動作について説明すると、感光体51上には潜像が形成され、プロセスカートリッジ53によって、この潜像がトナーにより現像化される。
【0038】
一方、シート積載板上に積載されたシートが、給送ローラ、および、分離パッドによって一枚づつ分離されながら給送され、各搬送ローラによって、さらに下流側に搬送され、この搬送されたシート上に、上述の感光体51上に形成されたトナーによる現像が転写手段54によって転写される。
【0039】
そして、この未定着のトナー像が形成されたシートは、さらに下流側に搬送され、定着装置Tによってトナー像が定着されて、その後、排出ローラによって機外に排出される。
【0040】
次に、本実施の形態に係る定着装置Tについて説明する。
【0041】
図1において、1は定着ローラ、2は加圧ローラ、3はヒータ、4は第1の部材としての分離爪、5は第2の部材としての分離爪保護部材、6は回転部材としてのコロ、7はシートガイド、8はローラ、9はローラ8に圧接する搬送コロ、10はシートガイドを示す。
【0042】
この定着装置Tは図2に示すように、画像形成装置Mの定着部を構成するユニットとして交換可能に装着され、また、定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部でシートを挟持搬送しながら、該シートに熱エネルギーを付与するもので、シート搬送装置としての機能を有するものである。そして、定着ローラ1はシート搬送手段を構成している。
【0043】
そして、分離爪4は定着ローラ1に巻き付いたシートを剥がすために設けられるもので、分離爪保護部材5は例えばジャム時における分離爪4や定着ローラ1の破損防止のために設けられている。
【0044】
図3は図1で示した本実施の形態における分離爪保護部材5の詳細図である。
【0045】
分離爪保護部材5は、分離爪4を挟むように分離爪4の両側に配置され、分離爪4の先端4bは分離爪保護部材5の先端5bより、定着ローラ1の外周方向においてシート搬送経路側に若干出ている。
【0046】
なお、本実施の形態では、分離爪保護部材5は、第2の実施の形態で説明する図9に示すように、分離爪4を挟むように分離爪4の両側に配置されるものであるが、これに限らず分離爪4のどちらか一方側に配置されるものであってもよい。
【0047】
分離爪4は、シートガイド部材7に設けられた揺動支点軸保持部に支点軸4aを揺動自在に保持されており、ばね11によって付勢されることにより先端4bが当接部として定着ローラ1に当接している。
【0048】
図4は分離爪4と分離爪保護部材5の状態を示す詳細図である。
【0049】
図に示すように分離爪保護部材5は、分離爪4の支点軸4aを中心に揺動可能に設けられている。
【0050】
なお、分離爪保護部材5は、分離爪4の揺動とは独立して自由に揺動可能としてもよく、また、分離爪4と一体に揺動してもよいが、本実施の形態では、分離爪保護部材5に分離爪4よりも定着ローラ1側に分離爪を引っ掛ける当接部5eを設け、定着ローラ1から離間する方向に揺動する場合のみ、分離爪保護部材5と分離爪4とが一体に揺動するようにしている。
【0051】
また分離爪保護部材5は、通常、自重により先端5b部で定着ローラ1に接している。
【0052】
コロ6は、分離爪保護部材5に設けられた軸5cを中心に回転自在であって、分離爪保持部材5よりも通紙面側(シート搬送経路側)に若干突出するように設けられている。
【0053】
これにより、定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態の画像印字面は、前記回転自在のコロ6に導かれるので分離爪保護部材5に擦ることはない。
【0054】
図5は分離爪部の上面図である。
【0055】
図に示すように、シートガイド部材7はフレーム14により支持され、リブ形状を成しており、分離爪4の支点軸4aを保持している。
【0056】
分離爪4はシートの幅方向に複数個(6個)設けられている。
【0057】
図6は図5で示す上面図をA方向から見た図である。
【0058】
図に示すように、分離爪4の両側に配置されている分離爪保護部材5に設けられた軸5cにコロ6は嵌合して自由に回転することができる。なお、本実施の形態では、コロ6は1つの分離爪4に対して1つ設けられているが、これに限らず両側に設けられていてもよく、また、コロ6が取り付けられる側も限定されるものではなく、適宜設定されればよい。
【0059】
軸5cの先端部には、スリット形状の溝を設け、その先端部の径はコロ6が取り付けられる位置の径よりも大きく設けている。これにより、軸5cにコロ6を嵌め込むときに先端部がたわむことにより容易にコロ6が軸5cに嵌め込まれ、入った後には、先端部が引っ掛かって抜けない構造になっている。
【0060】
次に、定着装置内でジャムが発生した場合について説明する。
【0061】
図3に戻って説明を続けると図において、5dは分離爪保護部材に設けられたピンである。
【0062】
ピン5dはガイド7に設けられたカム部穴7bの中に位置し、図5で示すようにカム部穴7bを通り両脇のリブから若干飛び出している。
【0063】
図7は定着装置内でジャムが発生している様子を示す。
【0064】
図に示すようにジャムしたシートSはコロ6を押し、それに伴い分離爪保護部材5を押すこととなる。
【0065】
分離爪保護部材5が押されるとピン5dがカム部穴7bによって分離爪保護部材5の先端5b部が定着ローラ1から離れる方向に動く。
【0066】
すると、分離爪4は分離爪保護部材5の当接部5eに引っ掛かり、分離爪4と分離爪保護部材5とは一体となって定着ローラ1から離れる方向に動く。
【0067】
これにより、定着ローラ1表面および分離爪4の先端4b部が破損することはない。
【0068】
なお、分離爪保護部材5のピン5dは、ガイド7に設けられたカム部穴7bの中で、分離爪保護部材5が自重によって、定着ローラ1に傷をつける等の影響のない位置で定着ローラ1に当接するように保持されており、また、ジャムしたシートに押圧された分離爪保護部材5が揺動する範囲を規制している。
【0069】
また、分離爪4が定着ローラ1に当接する位置で当接部5eを分離爪4に当接しておくか、または、分離爪4と分離爪保護部材5とを一体化して設けておけば、カム部穴7bの位置によって、分離爪4の位置を決めることもでき、この場合には、ピン5dとカム部穴7bとで定着ローラ1側の位置が規制されるので、分離爪4が定着ローラ1側に揺動することはなくなり、定着ローラ1表面および分離爪4の先端4b部が破損することはない。
【0070】
本実施の形態によれば、分離爪保護部材5にコロが設けられているため次のような効果を得ることができる。
【0071】
定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態のシートが回転自在なコロ6により導かれるので、画像印字面が分離爪保護部材5に擦ることはない。
【0072】
これにより、プリントされたシートをユーザーが読み取れないということや、画像に擦れ跡が入りプリンタとして機能を成さないということが無い。
【0073】
回転するコロ6に導かれてシートが搬送されるのでトナーが分離爪保護部材5に付着することはなく、よって、付着したトナーにシートが引っ掛かってジャムが発生することはない。
【0074】
仮に、ジャムが発生したとしても定着ローラ1の表面を傷つけることはなく、また、分離爪4の先端を破損することもない。
【0075】
なお、本実施の形態においては定着装置について説明したが、これに限らず、シートを搬送するシート搬送装置であれば本実施の形態を好適に適用することができる。
【0076】
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2に係る定着装置を示す概略断面図である。なお、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0077】
図に於いて、12は分離爪4の両脇に備えられた分離爪保護部材、13はシートガイドである。
【0078】
分離爪4の支点軸4aはシートガイド13に保持され、分離爪保護部材12は実施の形態1同様に分離爪4の支点軸4aに嵌合し、分離爪4とは別に、自由に揺動できる。
【0079】
コロ6は分離爪保護部材12の側面に設けられた軸12cを中心に回転自在である。
【0080】
分離爪保護部材12の定着ローラ1に接する部分の先端部の曲率半径rは分離爪4の先端部の曲率半径より大きい。
【0081】
図9は分離爪4、分離爪保護部材5、コロ6の斜視図を示す。
【0082】
図8に戻って説明を続けると、定着直後のまだトナーが熱により柔らかい状態の画像印字面は、前記回転自在のコロ6に導かれるので分離爪保護部材により擦ることはない。
【0083】
これにより、プリントされたシートをユーザーが読み取れないということや、画像に擦れ跡が入りユーザーに不快感を与える等、プリンタとして機能を成さないということが無い。
【0084】
次に、定着装置内でジャムが発生した場合について説明する。
【0085】
図10は定着装置内でジャムが発生している様子を示す。
【0086】
図に示すようにジャムしたシートSはコロ6を押し、それに伴い分離爪保護部材12を押す。
【0087】
分離爪保護部材12を押されても先端部の曲率半径が大きい12b部で接するため定着ローラ1表面に傷はつかない。
【0088】
また、分離爪4の先端部がほとんど分離爪保護部材に覆われているので分離爪4を直接押すことはなく、分離爪4先端を破損することもない。
【0089】
(実施の形態3)
実施の形態2においては分離爪4の先端部曲率半径に対して分離爪保護部材12の先端部曲率半径を大きくしたが、分離爪4の材質に対して、分離爪保護部材12の材質を柔らかいもの(剛性の低い部材、軟質部材)を用いてもよい。
【0090】
そして、分離爪保護部材12の脇にコロを配置する。
【0091】
一例として、分離爪4の材質としてPI(ポリアミドイミド)やPEK(ポリエーテルケトン)などを使用し、分離爪保護部材12およびコロ6に公知のPFA(四フッ化エチレン−パ−フルオロビニルエ−テル共重合体)樹脂やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂を用いる。
【0092】
このとき、コロ6にはトナーが付着しずらく、スムーズに回転し、シート表面のトナー面を擦ることなく導き、画像不良を発生させない。
【0093】
さらに、ジャムが発生したとき、コロ6を押しさらに分離爪保護部材12を押しつけても材質が柔らかいため定着ローラ1の表面に傷が発生しない。
【0094】
分離爪保護部材12の先端部の曲率半径が大きければさらに傷つきにくい。
【0095】
(実施の形態4)
図11は本発明の実施の形態3に係る定着装置を示す概略断面図である。なお、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0096】
図11は本発明の実施の形態4に係る定着装置における分離爪保護部材を示す。
【0097】
本実施の形態においては、図に示すように、分離爪保護部材5の軸5cに取り付けられるコロを、外周稜線部に曲率をもつコロ15としたことを特徴としている。
【0098】
このように、コロ15の外周稜線部に曲率が設けられているのでシートに接触する部分がすくない。
【0099】
このために、コロ15の外周面にトナーがつきにくく、さらに、シートをスムーズに導くことができる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像こすれを発生させず、シート搬送手段を保護することができるシート搬送装置及び定着装置及び画像形成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る定着装置を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る定着装置を備えた画像形成装置を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る定着装置の分離爪保護部材の詳細図である。
【図4】本発明の実施の形態係る定着装置の分離爪および分離爪保護部材の詳細図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る定着装置の分離爪保護部材の上面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る定着装置の分離爪保護部材の上面図である図5においてA方向からみた図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る定着装置内でジャムが発生している様子を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る定着装置の概略断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る定着装置の要部を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る定着装置内でシート材がジャムを起こしている様子を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係る分離爪保護部材の詳細図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 ヒーター
4 分離爪
4a 支点軸
4b 先端
5 分離爪保護部材
5b 先端
5c 軸
5d ピン
5e 当接部
6 コロ
7 シートガイド
7b カム部穴
8 搬送ガイド
9 コロ
10 シートガイド
11 ばね
12 分離爪保護部材
12c 軸
13 シートガイド
14 フレーム
15 コロ
S シート
T 定着装置
M 画像形成装置
Claims (14)
- シート搬送経路に沿ってシートを搬送するシート搬送手段と、
前記シート搬送手段に当接する当接部を有し、前記シート搬送経路に沿って搬送されるシートの少なくとも一部が該シート搬送経路から離れる方向に挙動した場合に、該シートの少なくとも一部が当接する第1の部材と、
前記第1の部材の前記当接部以外の部分よりも前記シート搬送経路側に設けられた第2の部材と、
を備えたシート搬送装置において、
前記第2の部材よりも前記シート搬送経路側に突出するように該第2の部材に設けられ、前記シート搬送経路を搬送されるシートをガイドする回転部材を備えることを特徴とするシート搬送装置。 - 前記第1の部材とは、前記シート搬送手段により搬送されるシートを該シート搬送手段から分離する分離爪であることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
- 前記シート搬送手段は回転体であって、前記第1の部材とは、該回転体に巻き付くシートを分離する分離爪であることを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
- 前記当接部は、面取りされた湾曲形状をなしており、
前記第2の部材の前記シート搬送手段側の先端部は、前記当接部の曲部の曲率よりも大きな曲率を有する湾曲形状をなしていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記第2の部材は、前記第1の部材よりも剛性の低い部材で構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記第2の部材は、前記回転部材を回動自在に保持する回動軸を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記回転部材は、少なくとも表面に樹脂部材を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記回転部材は、PFA樹脂またはPTFE樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記第2の部材は、前記シート搬送手段に当接していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記第2の部材は、揺動自在に設けられており、前記シート搬送手段により搬送されるシートが前記回転部材に当接する力によって、前記シート搬送手段から離間する方向へ移動することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記第1及び第2の部材は一体となって揺動自在に設けられ、前記シート搬送手段により搬送されるシートが前記回転部材に当接する力によって、前記第1の部材は前記シート搬送手段から離間する方向へ移動することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記回転部材の外周稜線部に曲率を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えるものであって、
前記シート搬送手段は、加熱体と、加圧ローラとを有し、
前記加熱体と前記加圧ローラとのニップ部でシートを挟持搬送しながら、該シートに熱エネルギーを付与することを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート搬送装置と、請求項13に記載の定着装置とのうち少なくともいずれかを備え、シートに画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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