JP4823826B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、未定着トナー像を保持した記録媒体に対して定着処理を行う定着装置、およびその定着装置を搭載する画像形成装置に関するものである。
可視像形成のためにトナーを転写紙などの記録媒体に転写する電子写真方式の画像形成装置においては、トナー画像を記録媒体に定着するための定着装置が備えられている。この定着装置は、加熱され回転している定着ローラあるいは定着ベルトと、これらに圧接して回転する加圧ローラあるいは加圧ベルトなどから構成され、定着ローラあるいは定着ベルトと、加圧ローラあるいは加圧ベルトとにより形成されるニップ部を記録媒体が通過することによって、記録媒体上のトナーが溶融され、記録媒体上にトナー画像が定着されるようになっている。
主に樹脂で構成されているトナーは、前記ニップ部において溶融し、定着ローラや定着ベルトと粘着する性質があるため、トナーにワックス成分を付加したり、定着ローラや定着ベルトの表面を離型性の材質で被覆したり、定着ローラや定着ベルトの表面にシリコンオイルなどの離型剤を塗布したりするなど、種々の手段を用いて定着ローラや定着ベルトとトナーとが粘着することを防止している。さらに、分離爪を備えた用紙分離機構を定着ローラや定着ベルトに付設して、溶融したトナーによって定着ローラや定着ベルトに巻き付く用紙を強制的に分離するようにした構成のものもある。
しかしながら、前記分離爪による用紙分離機構では、分離爪と、定着ベルトあるいは定着ローラなどの定着回転部材とが摺接するために、接触個所にトナーが溜まり易く、その溜まったトナーが剥離し、記録媒体を汚すなどの不具合が発生する。さらに、分離爪と定着回転部材とが摺動しているために、摺動跡が定着回転部材に発生し、寿命低下を招き、さらには、その摺動跡が記録媒体に異常画像として発生するなどの課題がある。
近年、定着装置の離型剤には、取り扱い性が悪いなどの理由により、トナーにワックス成分を付加し、定着回転部材の表面にシリコンオイルなどの離型剤を塗布することをなくす傾向にあるため、前記課題は益々顕著になってきている。
前記課題を解決するために、記録媒体である転写紙などが通過する通紙領域において、定着回転部材に対して非接触状態で、転写紙を分離する分離板などに関する発明が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記分離板などにより、定着回転部材と非接触の状態で分離爪と同等以上に分離性能を維持するには、分離板先端と定着回転部材とのギャップ(隙間)を極力微小にし、0.1mm単位でその隙間を管理しなければならない。さらに、分離板先端を、極力、ニップ部直後の近傍に配置しなければならない。
前記近傍位置に分離板先端を配置するには、分離板先端を配置するニップ部直後の回転部材表面の位置や駆動時の微小な変動、さらにはニップ部直後が非常に狭い空間であることが課題となる。
特許文献2には、定着ニップ後の分離部材を合成樹脂で一体的に形成し、その先端位置を、定着回転部材の軸受を基準として位置決めした構成が記載されている。
特開2006−11193号公報 特開2003−122171号公報
前記従来の技術において、特許文献1に記載の発明では、分離板先端と定着回転部材とのギャップ(隙間)の管理を突き当て部材によって行っている。しかしながら、突き当て部材は最低1mm以上の厚みが必要なため、分離板先端を狭いニップ部直後の空間に配置するためには、突き当て部材と定着回転部材との接触位置と、分離板先端との間に6mm以下程度の距離が発生してしまう。
この構成であると、分離板先端と近接する定着回転部材表面の変動に、感度良く分離板の先端位置が反応することが難しく、分離板先端が定着回転部材の表面を傷つけたり、また、分離板先端と回転体表面とのギャップ(隙間)を、ある一定値よりも狭することができないという課題がある。
前記課題は、前記のような突き当て部材を有しない特許文献2に記載の発明では、なお顕著に現れる。特許文献2に記載の発明は、分離部材の先端を位置決めするのに、定着部材である回転体の軸受を基準として配置している。
この配置構成であると、ニップ直後の定着回転部材の表面の変動にまったく反応することができなくなり、さらに、定着回転部材の表面が圧縮されると、その位置が本来の表面性状より変動してしまうことになるニップ部直後に、分離部材の先端を配置させることは非常に難しい。このため、分離性能を確保するのにニップ部直後に分離部材の先端を極力近づけ、分離部材の先端と定着回転部材の表面とのギャップを小さくすることは困難である。
さらに近年では、小スペースでも定着性を確保するため、定着回転部材である定着ローラの弾性部材として発泡シリコン材質などのスポンジ部材を用いて、定着ローラに圧接する加圧ローラとの食い込み量を増やし、ニップ幅を広げたものが多くなってきている。このような構成の定着装置において、前記課題は顕著に現れる。
さらに、前記のような非接触分離手段では、分離部材の先端と定着回転部材との位置関係管理のために、分離部分における用紙搬送路を開閉可能に構成することが難しい。そのため、巻き付きなどの紙詰まりなどのトラブルが発生すると、ユーザが紙詰まり処理をするのが困難であるという課題もある。
また、近年、発泡シリコンなどのスポンジ材質を用いた定着ローラが主流となってきており、寿命に対する課題が顕著になってきている。その解決手段として、ジョブエンド後など、稼動時以外のときには定着ローラに対する加圧ローラの圧解除を行う脱圧機構を設けている装置がある。
しかし、前記従来の非接触分離手段では、脱圧機構による圧解除後の定着ローラ表面の微小な変動に対応することができないという課題がある。具体的には、加圧ローラが脱圧を行うと、食い込まれていた定着ローラの食い込みが開放されて、ニップ部直後の表面状態が本来の定着ローラの表面性状に回復する。従来の前記非接触分離手段では、このニップ部直後の表面状態の変動に対応することができずに、分離部材の先端で表面を傷つけてしまうか、この変動が影響しない位置まで分離部材の先端を、ニップ部直後およびローラなどの回転部材表面から離さなければならず、分離性能を確保することが困難である。
本発明は、前記従来の課題に鑑み、紙詰まり処理がしやすいように分離部分の部材を接離可能あるいは開閉可能な構成にしたり、定着回転部材の高寿命化のため脱圧可能な構成にしても、非接触状態の分離部材の先端がニップ部の定着回転部材の表面における変動に反応し得る構成の定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、未定着トナー像を保持した記録媒体が搬送されるニップ部を形成する複数の定着回転部材を対向設置し、前記ニップ部にて加圧,加熱して定着処理を行う定着装置において、前記定着回転部材の一方が少なくとも表面側を弾性部材により形成され、該一方の定着回転部材と他方の定着回転部材とが接離可能あるいは脱圧可能である構成の定着装置であって、前記ニップ部における記録媒体搬送方向下流に前記記録媒体を前記一方の定着回転部材から剥離するため該定着回転部材の回転軸方向に延在する分離部材を回動可能に設け、前記一方の定着回転部材における記録媒体通過領域において前記分離部材の先端部を前記一方の定着回転部材から微小ギャップを有した非接触状態に保持するため、記録媒体非通過領域において前記分離部材の両端部に、前記一方の定着回転部材と接触あるいは摺動する曲率部を設け、前記分離手段の前記曲率部の曲率中心を、前記定着回転部材の回転軸方向において前記分離部材の先端部と略一致させたことを特徴とし、この構成によって、両定着回転部材における食い込み量を増やすことができ、ニップ幅が広がるため良好な定着処理が行え、かつ両定着回転部材において、必要に応じて接離あるいは脱圧を行って復帰させる際、分離部材の先端近傍の定着回転部材における表面の性状状態が変わっても、記録媒体非通過領域の両端部の曲率部を介して分離部材の先端が反応するので、分離部材の先端によって他部材を傷つけることを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、分離部材の曲率部の半径を0.6mm以下に設定して、分離性能を向上させたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、分離部材を、耐熱性に優れた合成樹脂によって一体的に形成し、かつ定着回転部材と接触あるいは摺動する部位および/または記録媒体通過領域にフッ素樹脂にてコーティングしたことを特徴とし、この構成によって、分離部材と定着回転部材との接触摺動する部分における摺動性が向上し、定着回転部材の寿命を向上することができ、また、記録媒体との接触面におけるトナーの固着を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載の定着装置において、分離部材の回動中心である支点を記録媒体搬送路に対して開閉可能な排紙ガイドユニット体に設け、該排紙ガイドユニット体の閉鎖時には分離部材の曲率部を一方の定着回転部材の表面に接触させ、開放時には排紙ガイドユニット体に設けたストッパによって分離部材を保持することを特徴とし、この構成によって、分離部分における記録媒体搬送路で紙詰まりが発生しても、その処理が容易にできるようになる。また、処理の終了後などの閉鎖時には、分離部材先端よりも先に曲率部が、先に定着回転部材の表面に接触することになるので、分離部材の先端で定着回転部材などの周辺部材を傷つけることを防止することができる。
請求項5に記載の発明は、像担持体に形成されたトナー像を記録媒体に転写し、該記録媒体の未定着トナー像を複数の定着回転部材により形成されたニップ部にて加圧,加熱して定着処理を行う定着部が設置されている画像形成装置において、前記定着部として請求項1〜4いずれか1項記載の定着装置を設置したことを特徴とし、この構成によって、本発明に係る良好な定着処理が行われる定着装置を搭載することにより、高品位の画像形成が行われる画像形成装置が実現する。
本発明に係る定着装置によれば、一方の定着回転部材の少なくとも表面側を弾性部材にて構成したことにより、両定着回転部材における食い込み量を増やすことができ、ニップ幅が広がるため良好な定着処理が行え、かつ両定着回転部材において、必要に応じて接離あるいは脱圧を行って復帰させる際、分離部材の先端近傍の定着回転部材における表面の性状状態が変わっても、記録媒体非通過領域の両端部の曲率部を介して分離部材の先端が反応するので、分離部材の先端によって定着回転部材の表面など他部材を傷つけることを防止することができ、安定して信頼性のある定着処理が実現する。
また、本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る良好な定着処理が行われる定着装置を搭載することにより、高品位の画像形成が行われる画像形成装置が実現する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る定着装置の実施形態の概略構成図である。
図1において、本定着装置は、定着ベルト1内に定着ローラ2と加熱ローラ3とを備え、定着ベルト1を介して定着ローラ2に対して加圧ローラ4が加圧され、ニップ部Nを形成している。加熱ローラ3と加圧ローラ4内には熱源であるハロゲンヒータ5が設けられており、図示しない駆動手段によって定着ベルト1と定着ローラ2と加熱ローラ3とが矢印方向へ回転駆動され、定着ベルト1と定着ローラ2と加熱ローラ3とにより定着回転部材を構成している。
本定着装置は、図1の右側から未定着トナー像を担持した転写紙などの記録媒体6が搬送され、ニップ部Nで加圧かつ加熱することにより、トナー像を記録媒体6に対して定着する構成である。
前記定着ベルト1の構成は、厚み90μmのポリイミド樹脂で形成された基体表層に、厚み200μmのシリコンゴム、さらに最外層に厚さ20μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)コートを施してなるものである。定着ベルト1は、外形52mmかつ厚み10mmの発泡シリコンゴムからなる耐熱性を有する弾性層が設けられた構成の定着ローラ2と、外形30mmかつ厚み1mmのアルミ製中空円筒からなる加熱ローラ3とに架設され、定着ローラ2と加熱ローラ3との回転にて移動駆動される。
加圧ローラ4の構成は、鋼製で厚み1mmの中空芯金を厚み2mmのシリコンゴムにて覆っており、最外層にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)からなるチューブを設けた外形50mmのローラである。
本実施形態では、加圧ローラ4は、定着ベルト1を介して定着ローラ2に対して3.5mm食い込み、およそ14mmのニップ幅を形成するようになっている。
図1において、7a,7bは、それぞれ定着ベルト1あるいは加圧ローラ4の表層に残留するオフセットトナーや紙粉などを清掃するためのクリーニングローラ、8は、加圧ローラ4側のクリーニングローラ6bに対して当接、従動回転し、クリーニングしたオフセットトナーをさらに保持しておくための保持ローラ、9は、ニップ部Nの記録媒体搬送方向下流の加圧ローラ4の表面に当接して、転写紙6を加圧ローラ4から剥離するための分離爪、10は、ニップ部Nの記録媒体搬送方向下流の定着ベルト1側に設けられて、転写紙6を定着ベルト1から剥離するための分離部材である。
前記分離部材10は、回動支点11を中心に回動自在であり、分離部材10の先端10aが、定着ベルト1方向へトーションスプリング12の付勢力によって付勢されている。
さらに、図1において、13は、分離部材10などを保持し、記録媒体6の搬送を案内する上側ガイド板、14は上側ガイド板13を装置本体に回動可能に支持するガイド回転支持軸、15は記録媒体6の搬送を案内する下側ガイド板である。
図2は前記分離部材の構成を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は(a)におけるA矢視からの側面図、(c)は先端構造を示す断面図である。
分離部材10は、耐熱性に優れた合成樹脂によって一体的に形成されており、定着ベルト1と接触および摺動する部位および/または記録媒体6が通過する領域にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂がコーティングされた構成(図2(b)の鎖線部分B)になっている。
この構成によって、分離部材10と定着回転部材である定着ベルト1とが接触摺動する個所の摺動性が向上し、定着ベルト1の寿命が向上し、記録媒体6との接触面におけるトナー固着を防止することができる。
分離部材10は、平面状態から見て先端部10aが定着ベルト1を介して定着ローラ2の軸線方向に延在する略矩形状をなしており、図2(a)に示すように、基部両側部に回動支点11の軸部が突設し、かつ基部上部に記録媒体6の移送案内用の複数の凹凸部16が形成されている。また、分離部材10における記録媒体6の最大サイズのものが通過しない記録媒体非通過領域にある先端10aの両端部に、図2(b),(c)に示すように、曲率部10bが形成され、該曲率部10bの曲率中心と分離部材10の先端10aとが軸方向で略一致する位置関係にあるように設定されている。
前記構成によって、図1に示すように、定着ベルト1に対して分離部材10の先端10aがトーションスプリング12により付勢されていても、分離部材10における記録媒体非通過領域の曲率部10bが、先端10aよりも常に先に接触することになり、分離部材10の先端10aと定着ベルト1とは非接触状態を保つことができる。このようにしたことにより、定着ベルト1と分離部材10は記録媒体通過領域においても摺動しないため、従来のような摺動跡が発生することもなく、それが画像として発生するような不具合も生せず、しかも、分離部材10の先端10aと定着ベルト1との間には固着トナーが溜まることもない。
なお、加圧ローラ4側は、記録媒体の非画像面側であるため、前記不具合の発生は殆んどないため、本実施形態では分離爪9を採用している。
また、前記構成にしたことによって、本実施形態では、分離部材10の先端10a近傍の定着ベルト1の表面の変動に、分離部材10の先端10aが反応できるようになる。
図3は図1におけるニップ部部分(A部)を拡大して示す詳細図である。
定着ベルト1に対して非接触の分離部材10により、分離性能を確保するためには、分離部材10の先端10aを、極力、定着ベルト1に近づけ、かつ、ニップ部Nの下流部分近傍に近づけなければならない。
具体的には、図3に示すように、ニップ部N下流点と分離部材10の先端10aとの距離Gを、機械仕様で定められた記録媒体(転写紙)6の転写紙先端余白Wよりも短くなければならず、かつニップ部N出口における転写紙搬出方向よりも、分離部材10の先端10aが定着ベルト1側に位置していなければならない。
本例では、転写紙先端余白Wは画像形成装置の仕様から2mmであり、分離部材10の曲率部10bの曲率半径によって定められる、分離部材10の先端10aと定着ベルト1とのギャップrは0.3mmである。そして、分離部材10の先端10aとニップ部N出口との距離Gは1.5mm以内になるように配置されている。
このように設定することによって、非接触式の分離部材10によって、従来の分離爪同等以上の分離性能を確保できるようになる。
図4は本実施形態における定着部分に紙詰まりが発生した際の紙詰まり処理動作についての説明図である。
図4は、図1に示す状態から、定着装置に設けられたガイド回転支持軸14を中心に、紙詰まり処理のために定着ベルト1に対し上側ガイド板13を装置本体の上方へ回動し、記録媒体搬送路を開放した状態である。開放時には、上側ガイド板13に設けられたストッパ17によって、分離部材10が所定位置まで付勢され位置決めされる構成になっている。このため、紙詰まりなどのトラブルが定着部分にて発生しても、処理が容易にできることになる。
この場合、開放状態から閉鎖状態に戻すとき、前記と同様に、分離部材10の先端10aよりも先に、記録媒体非通過領域の曲率部10bが定着ベルト1の表面と接触することになるため、分離部材10の先端10aで定着ベルト1の表面などを傷つけることを防止することができる。
ところで、本実施形態では、分離部材10が対向設置される定着ローラ2は、少なくとも表面がシリコン発泡部材で構成された弾性に優れた構成にしてあり、加圧ローラ4は定着ローラ2に対して約3.5mmも食い込むようにして、ニップ部Nを形成している。このため、定着ローラ2には、弾性劣化による圧縮永久歪や寿命低下の課題がある。
その対策として、本例では加圧ローラ4には定着ローラ2に対して図示しないが、脱圧機構を設けている。
図5は本実施形態における加圧ローラの脱圧の説明図であって、装置の非駆動時などに加圧ローラ4を定着ローラ2から離して加圧しないようにしている。
この場合、図6(a)に示すように、非接触方式の分離手段10で分離性能を確保するために、既述した図3の状態に分離部材10の先端10aの位置を配置すると、加圧ローラ4における脱圧動作の際に、図6(b)に示すように、定着ローラ2の歪が開放されることによって、定着ベルト1表面が変位して、加圧時の分離部材10の先端10aの位置まで達する。
しかし、本実施形態の分離部材10の構成によって、分離部材10の先端10a近傍の定着ベルト1の表面の性状状態が変わっても、分離部材10の曲率部10bを介して分離部材10の先端10aが反応するので、分離部材10の先端10aで定着ベルト1の表面などを傷つけることを防止することができる。
図7は本発明に係る前記構成の定着装置を搭載する画像形成装置の実施形態の概略構成図であり、21は原稿自動搬送ユニット、22は原稿読取ユニット、23は光書込みユニット、24は複数の感光体などからなる作像ユニット、25は転写ユニット、26は図1〜図6にて説明した構成の定着ユニット、27は用紙面反転ユニット、28は給紙ユニットである。
図7において、原稿自動搬送ユニット21にて搬送された原稿に対して原稿読取ユニット22にて光学的に画像情報が読み取られ、読み取られた画像情報データに基づき、光書込みユニット23によって作像ユニット24の感光体に対して潜像を露光する。感光体上に露光された潜像は、作像ユニット24によって中間転写ベルトに作像転写され、転写ユニット25によって、給紙ユニット28から搬送されてきた用紙に未定着トナー像が転写される。用紙上の未定着トナー像は定着ユニット26で定着された後、装置本体外へ排紙される。
また、両面画像形成時には、一方面にトナー像が転写され、定着処理の終了した後の用紙は、用紙面反転ユニット27で表裏面が反転され、再び転写ユニット25へ搬送され、他方面にトナー像が転写されて、定着ユニット26で定着処理がなされた後に、装置本体外へ排紙される。
本画像形成装置において、図1〜図6にて説明した定着装置と同じ構成の定着ユニットを使用しているため、従来のような分離爪などによる不具合の発生がなく、また、紙詰まり処理も容易で、高寿命かつ高品位の画像形成が行われる画像形成装置が実現する。
本発明は、定着回転部材間のニップ部にて加圧,加熱して、未定着トナー像を保持した記録媒体に対して定着処理を行い、定着回転部材から記録媒体の分離を行う分離部材を具備した定着装置に適用され、特に、レーザビームプリンタ,デジタル複写機,普通紙ファクシミリ装置などの事務機器における定着装置に適用して有効である。
本発明に係る定着装置の実施形態の概略構成図 分離部材の構成を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は(a)におけるA矢視からの側面図、(c)は先端構造を示す断面図 本実施形態におけるニップ部部分(A部)を拡大して示す詳細図 本実施形態における定着部分に紙詰まりが発生し、紙詰まり処理時の動作についての説明図 本実施形態における加圧ローラの脱圧の説明図 (a)は加圧状態にある分離部材の要部の拡大断面図、(b)は脱圧状態にある分離部材の要部の拡大断面図 本発明に係る定着装置を搭載する画像形成装置の実施形態の概略構成図
符号の説明
1 定着ベルト
2 定着ローラ
3 加熱ローラ
4 加圧ローラ
5 ハロゲンヒータ
10 分離部材
10a 分離部材の先端
10b 分離部材の曲率部
11 回動支点
12 トーションスプリング
13 上側ガイド板
14 ガイド回転支持軸
15 下側ガイド板
26 定着ユニット
N ニップ部

Claims (5)

  1. 未定着トナー像を保持した記録媒体が搬送されるニップ部を形成する複数の定着回転部材を対向設置し、前記ニップ部にて加圧,加熱して定着処理を行う定着装置において、
    前記定着回転部材の一方が少なくとも表面側を弾性部材により形成され、該一方の定着回転部材と他方の定着回転部材とが接離可能あるいは脱圧可能である構成の定着装置であって、
    前記ニップ部における記録媒体搬送方向下流に前記記録媒体を前記一方の定着回転部材から剥離するため該定着回転部材の回転軸方向に延在する分離部材を回動可能に設け、前記一方の定着回転部材における記録媒体通過領域において前記分離部材の先端部を前記一方の定着回転部材から微小ギャップを有した非接触状態に保持するため、記録媒体非通過領域において前記分離部材の両端部に、前記一方の定着回転部材と接触あるいは摺動する曲率部を設け、前記分離手段の前記曲率部の曲率中心を、前記定着回転部材の回転軸方向において前記分離部材の先端部と略一致させたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記分離部材の前記曲率部の半径を0.6mm以下に設定したことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記分離部材を、耐熱性に優れた合成樹脂によって一体的に形成し、かつ前記定着回転部材と接触あるいは摺動する部位および/または前記記録媒体通過領域にフッ素樹脂にてコーティングしたことを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記分離部材の回動中心である支点を記録媒体搬送路に対して開閉可能な排紙ガイドユニット体に設け、該排紙ガイドユニット体の閉鎖時には前記分離部材の前記曲率部を前記一方の定着回転部材の表面に接触させ、開放時には前記排紙ガイドユニット体に設けたストッパによって前記分離部材を保持することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の定着装置。
  5. 像担持体に形成されたトナー像を記録媒体に転写し、該記録媒体の未定着トナー像を複数の定着回転部材により形成されたニップ部にて加圧,加熱して定着処理を行う定着部が設置されている画像形成装置において、前記定着部として請求項1〜4いずれか1項記載の定着装置を設置したことを特徴とする画像形成装置。
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