JP4696845B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
ところが、従来の2ロール方式の定着装置は、高速で連続して送られてくる多数枚の記録用紙に対しては、充分な定着処理を行うことが困難であるという問題を有している。すなわち、2ロール方式の定着装置においては、定着ロールを構成する芯金や芯金に被覆されたシリコーンゴム等からなる弾性層等が熱的抵抗体として作用する。そのため、2ロール方式の定着装置では、記録用紙が定着ロールの表面から奪う熱量に対応した熱量を、定着ロールの内部に配置したヒータから即応的に、かつ充分に供給することが構造的に難しい。
しかし、このように分離爪によって記録用紙を定着ベルト表面から剥離する構成では、特に高速で定着を行うと記録用紙の先端が剥離爪に衝突してその先端が破損したり、最悪の場合にはそれが原因となって紙詰まりを生ずることがあった。これは、特に紙厚の薄い記録用紙の場合に生じやすい。
このようにニップ部の出口部に剥離部材を備える構成において、剥離部材を加圧ロールに圧接させてニップ部の一部を形成することが考えられる。その場合、定着ロールと加圧ロールとで形成されるニップ部と、剥離部材と加圧ロールとで形成されるニップ部との間に隙間があると、その隙間部位では圧接力が低下してブリスタ等の画像不良を招来する虞がある。このため、剥離部材は、定着ベルトが巻回する定着ロールにできるだけ近づけて固定設置する必要がある。
さらに、クリーニング手段の他の構成として、クリーニング手段は、定着ベルト部材の内面に押圧設置されたクリーニング部材を備えることを特徴とする。また、クリーニング手段は、定着ベルト部材の内面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を備えることを特徴とする。その潤滑剤塗布手段は、たとえば潤滑剤を含浸した潤滑剤保持部材が定着ベルト部材の内面に当接配置されて、構成されていることを特徴とする。
さらに、クリーニング部材は板状で水平より先端を上向きとして配設され、潤滑剤保持部材は、多数の微細な間隙を有する素材で形成されて、クリーニング部材の定着ベルト部材の移動方向上流側の面に接続され、クリーニング部材が除去した異物と潤滑剤の混合物から毛細管現象によって潤滑剤のみ吸収するように構成されていることを特徴とする。
また、潤滑剤保持部材は、剥離部材を挟んでクリーニング部材より定着ベルト部材の移動方向上流側に配置されていることを特徴とする。さらに、クリーニング部材は、剥離部材より定着ベルト部材の移動方向下流側の張架ロール部材との間に配置され、潤滑剤保持部材は、剥離部材より定着ベルト部材の移動方向上流側の張架ロール部材との間に配置されていることを特徴とする。
また、クリーニング手段は、定着ベルト部材の内面に押圧設置された板状のクリーニング部材と、クリーニング部材と接続された潤滑剤保持部材と、を備え、潤滑剤保持部材は、剥離部材を挟んでクリーニング部材より定着ベルト部材の移動方向上流側に、定着ベルト部材の内面に当接して配置され、内面に潤滑剤を塗布するように構成されていることを特徴とする。たとえば、クリーニング部材は、剥離部材より定着ベルト部材の移動方向下流側の張架ロール部材との間に、水平より先端を上向きとして配設され、潤滑剤保持部材は、剥離部材より定着ベルト部材の移動方向上流側の張架ロール部材との間に、クリーニング部材の定着ベルト部材の移動方向上流側の面に対して段部を形成して配設されており、段部を介してクリーニング部材が除去した異物と潤滑剤の混合物から潤滑剤を分離吸収して定着ベルト部材の内面に塗布するように構成されている。
また、本発明の画像形成装置によれば、定着ベルト部材の剥離部材との摺接によって生ずる摩耗粉等の異物を定着ベルトの内面から除去し、摩耗粉等の異物による定着性能への悪影響を排除して高い定着性能を安定して長期間維持できる。従って、良質な画像を短時間で大量に提供することができる耐久性の高い画像形成装置を構成することができる。
図1に示す画像形成装置1は、いわゆるタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成するトナー像形成手段としての複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10とを備えている。また、画像形成装置1は、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録媒体としての記録用紙Pに一括転写(二次転写)させる転写手段としての二次転写部20と、二次転写された画像を記録用紙P上に定着させる定着装置60とを備えている。さらに、画像形成装置1は、記録用紙搬送機構50と、上記各装置(各部)の動作を制御する制御部40とを有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向配置された一次転写ロール16によって構成されている。一次転写ロール16は感光体ドラム11に中間転写ベルト15を圧接させるようになっている。また、一次転写ロール16にはトナーの帯電極性と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト15に順次静電吸引し、中間転写ベルト15上にトナー像を重畳形成する。
バックアップロール25には二次転写バイアスが印可されると共に、二次転写ロール22は接地されており、バックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成されるようになっている。そして、中間転写ベルト15が担持したトナー像を、搬送供給される記録用紙P上に二次転写する。
記録用紙搬送機構50は、記録用紙Pを収容する記録用紙トレイ51から、記録用紙Pを二次転写部20へと搬送すると共に、二次転写部20でトナー像が転写(二次転写)された記録用紙Pを定着装置60に搬送する。
すなわち、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データに基づいて、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kが、それぞれ感光体ドラム11上にそれぞれの色のトナー像を形成する。各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおけるトナー像の形成は、帯電器12によって帯電された感光体ドラム11上をレーザ露光器13で走査露光して静電潜像を形成し、その静電潜像を現像器14によって現像してトナー像を形成することによって行われる。
中間転写ベルト15の表面に重ね合わせて形成されたトナー像は、中間転写ベルト15の回動によって二次転写部20に移動し、この二次転写部20において記録用紙搬送機構50によって搬送される記録用紙P上に一括して静電転写される。
トナー像が転写された記録用紙Pは、記録用紙搬送機構50によって定着装置60に搬送され、定着装置60によって熱および圧力による定着処理を受けてトナー像が定着される。そして、画像が定着された記録用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙載置部(不図示)に排出されるものである。
図2は第一の実施の形態にかかる定着装置60の一方の端部を概念的に示す斜視図である。また、図3はその定着装置60の概略構成を示す側断面図、図4はニップ部Nの近傍領域を表す概略断面図である。さらに、図5は剥離パッド64が配置された領域周辺を表す概略断面図、図6(a)は剥離パッド64単体の断面図、(b)はその分解図である。
この定着装置60は、定着ベルト610を備える定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に圧接配置された加圧手段としての加圧ロール62とで構成されている。
また、定着ロール611の内部には、加熱手段として定格900Wのハロゲンヒータ616aが配設され、定着ロール611の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、画像形成装置1の制御部40(図1参照)が定着ロール611の表面温度を150℃に制御している。
また、張架ロール612の両端部には定着ベルト610を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設され、定着ベルト610全体の張力を15kgfに設定している。その際に、定着ベルト610の張力を幅方向に亘って均一にするとともに、定着ベルト610の軸方向の変位をできる限り小さく抑えるため、張架ロール612は、外径が端部よりも中央部のほうを100μmだけ大きくした所謂クラウン形状で形成されている。
剥離パッド64は、全体の断面形状は略矩形で、その図中左側の下辺部の角に、エッジ部64Beと、異物収容凹部としての収容凹部64Zを備えている。この剥離パッド64は、その定着ロール611の軸方向の両端が、図2に示すように、定着ロール611の支持軸611aに揺動可能に嵌合したアーム641によって支持されて、後述するロールニップ部N1(図4参照)の下流側近傍位置に、定着ロール611の軸方向全域に亘って固定配置されている。
剥離パッド64の対向面64aは、この剥離パッド64が定着ロール611側に極力近接させて(例えば、剥離パッド64と定着ロール611とのギャップを0.5mm)配置されるため、定着ロール611の周面に倣った湾曲面で形成されている。
剥離パッド64の押圧面64cは、定着ベルト610を加圧ロール62に押圧し、加圧ロール62表面に圧接させる面である。そのため、定着ベルト610が加圧ロール62に対して均一に押圧されるように、加圧ロール62の円周面に略倣った形状に形成されている。
さらに、外側面64bは、定着ベルト610が加圧ロール62から離隔した後、円滑に張架ロール615および定着ロール611の方向に進行するように、張架ロール615に向けて傾斜した平面、または、外側面64bは外側(定着ベルト610側)に向けて湾曲した曲面で形成されている。
剥離パッド64の収容凹部64Zは、対向面64aと押圧面64cとの角部に所定の深さの凹部として形成されており、押圧面64cの先端のエッジ部64Beによって掻き落とされた異物を収容するようになっている。つまり、本実施の形態ではこのエッジ部64Beと収容凹部64Zがクリーニング手段を構成しているものである。
パッド本体64Aは、例えばステンレス合金鋼等の剛体によるブロックで、定着ロール611と対向する対向面64aを有している。その他の周囲の面(背面64Ab,下面64Ac,上面64Ad)は、後述する外面板64Bの内面形状に一致し、外面板64Bによって覆われるようになっている。また、対向面64aと下面64Acとの角部には、収容凹部64Zの一部を成す凹部64Aaが形成されている。
そして、外面板64Bは、その上面部64Bdがパッド本体64Aの上面64Adにネジ64Dによって締着されることで、パッド本体64Aに装着されている。これにより、背面部64Bbの外面が外側面64bを形成し、下面部64Bcの外面が押圧面64cを形成しているものである。
下面部64Bcの先端は、定着ロール611の外周面に極力近接するように設定されている。たとえば、定着ロール611の周面に近接して倣った対向面64aをそのまま延長した位置および形状に設定され、先端は鋭角のくさび状のエッジ部64Beとなっている。その先端の端面と押圧面64cとのなす角度θ1(図5参照)は、強度および剛性を確保するためと、定着ベルト610の内面から摩耗粉等の異物を効率良く除去するために、20〜50°が好ましい。
加圧ロール62は、直径45mm、長さ360mmのアルミニウムからなる円柱状ロール621を基体として、基体側から順に、ゴム硬度30°(JIS−A)のシリコーンゴムからなる厚さ10mmの弾性層622と、膜厚100μmのPFAチューブからなる離型層623とが積層されて構成されたソフトロールである。そして、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置され、定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印C方向へ回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印E方向に回動する。
図4に示したように、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接されたニップ部Nには、定着ベルト610が定着ロール611に巻き付けられた(ラップされた)領域(ラップ領域)内において、加圧ロール62が定着ベルト610の外周面に圧接するように配置されることにより、ロールニップ部(第1ニップ部)N1が形成されている。
このような定着ロール611と加圧ロール62との構成により、本実施の形態のロールニップ部N1では、加圧ロール62の弾性層622が変形することでロールニップ部N1が形成されており、加圧ロール62側がニップを形成するロール(NIP Forming Pressure Roll)として機能している。すなわち、ロールニップ部N1では、定着ロール611には凹みが殆ど生じず、加圧ロール62表面のみが大きく凹んだ状態(加圧ロール62の凹み量>定着ロール611の凹み量)が形成されることで、定着ベルト610の進行方向に所定の幅を持ったニップ領域を作り出している。
図4に示したように、剥離パッドニップ部N2を形成する剥離パッド64は、ロールニップ部N1の下流側近傍にて定着ロール611の軸方向に沿って配置されている。そして、剥離パッドニップ部N2を通過した後の定着ベルト610は、剥離パッド64の周面に沿って回動する。それにより、定着ベルト610の進行方向は剥離パッド64によって張架ロール615方向に屈曲するように急激に変化する。そのため、ロールニップ部N1および剥離パッドニップ部N2を通過した記録用紙Pは、剥離パッドニップ部N2を出た時点で定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなり、記録用紙Pは自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離される。このようにして、剥離パッドニップ部N2の出口部において、記録用紙Pに対する曲率分離が安定的に行なわれる。なお、本実施の形態の定着装置60では、剥離パッドニップ部N2は前述のごとく定着ベルト610の進行方向に2mm(すなわちニップ幅2mm)に設定されている。
画像形成装置1の二次転写部20(図1参照)において未定着トナー像が静電転写された記録用紙Pは、記録用紙搬送機構50により、定着装置60のニップ部Nに向けて(図3参照:矢印F方向)搬送されてくる。そして、ニップ部Nを通過する記録用紙P表面の未定着トナー像は、主としてロールニップ部N1に作用する圧力と熱とにより記録用紙Pに定着される。
そのため、ロールニップ部N1において定着ロール611の曲率のもとで加熱加圧された記録用紙Pは、剥離パッドニップ部N2において加圧ロール62による相反する方向に向いた曲率に進行方向が変化させられる。その際に、記録用紙P上のトナー像と定着ベルト610表面との間で微小なマイクロスリップが生じる。それによって、トナー像と定着ベルト610との付着力が弱められ、記録用紙Pは定着ベルト610から剥離され易い状態が形成される。このように、剥離パッドニップ部N2は、最終の剥離工程で確実に剥離が行なわれるための準備工程にも位置付けられる。
このようにして、記録用紙Pは、剥離パッドニップ部N2を出た時点で定着ベルト610から安定的に曲率分離される。
そして、定着ベルト610から分離された記録用紙Pは、排紙ガイド65および排紙ロール66によって装置外に排出されて、定着処理が完了するものである。
本実施の形態の定着装置60では、これら定着ベルト610の内面に付着した摩耗粉等の異物を、剥離パッド64の外面板64Bのエッジ部64Beで掻き取り、収容凹部64Z内に収容する。すなわち、外面板64Bの下面部64Bcは、剥離パッドニップ部N2を形成するために定着ベルト610に圧接されており、その先端のエッジ部64Beは定着ベルト610の移動方向に対向している。このため、定着ベルト610の内面に付着した摩耗粉等の異物は、定着ベルト610の移動に伴ってエッジ部64Beで掻き取られる。そして、掻き取られた摩耗粉等の異物は、外面板64Bの下面部64Bcに沿って移動して収容凹部64Z内に収容されるものである。
また、定着ベルト610の内面に付着した摩耗粉等の異物を除去し、高い定着性能を長期間維持することができるものである。
なお、本実施の形態では、剥離パッド64は、パッド本体64Aに外面板64Bが装着され、両者の間に収容凹部64Zが形成されるようになっているが、剥離パッド64はこのような分割構成に限らず、一体に構成しても良いものである。
図7は第二の実施の形態にかかる定着装置600の概略構成を示す側断面図である。また、図8はその清掃・潤滑剤供給装置70の配設部位の拡大図である。なお、清掃・潤滑剤供給装置70を除く基本的な構成は前述した第一の実施の形態と同様であり、同機能の部位には同符号を付して説明を省略する。
図示定着装置600は、定着ベルト610の周回経路の内部に、定着ベルト610の内面から摩耗粉等の異物を掻き取ると共に内面に潤滑油を塗布する、クリーニング手段としての清掃・潤滑剤供給装置70を備えている。
清掃・潤滑剤供給装置70は、定着ベルト610の内面から摩耗粉等の異物を掻き取るクリーニング部材としてのブレード71と、定着ベルト610の内面に潤滑油を塗布する潤滑剤保持部材としてのウイック72とを備えている。
ウイック72は、フェルト等、液体を含有保持し得ると共に、その含有保持した液体を毛細管現象によって移動させることのできる素材によって形成されている。たとえば、厚さ5mm,長さ25mmで、定着ベルト610と対応する幅に形成される。本実施の形態では、ブレード71が装着される部位に段差を有するクランク状の断面形状となっている。
このウイック72に、ブレード71が接着等によって固定されている。ブレード71は、ウイック72の端面より突出して装着されており、従って、ブレード71の装着側の側面に対して、ウイック72の先端面が段(段部72A)を成している。
このように、清掃・潤滑剤供給装置70は、一方の端にブレード71を備えると共に他方の端のウイック72を備え、全体として概略板状に構成されている。ウイック72には、たとえばアミノ変成シリコンオイル(粘度:300CS)等の液状の潤滑剤が含浸されている。
すなわち、張架ロール612の上流側の張架ロール613に巻回した定着ベルト610の内面にブレード71を所定の圧力で押圧させると共に、張架ロール612の下流側の定着ベルト610の内面にウイック72を圧接させて配設されている。その姿勢は、ブレード71の先端が斜め上方となる所定角度となっている。また、ウイック72のブレード71が装着された面は、定着ベルト610の移動方向下流側を向いており、ブレード71の装着側の側面とウイック72の先端面によって形成される段部72Aは定着ベルト610の移動方向上流側に位置している。
すなわち、ウイック72が張架ロール612の下流側の定着ベルト610の内面に潤滑剤を塗布し、ブレード71が張架ロール612より上流側の定着ベルト610の内面から摩耗粉等の異物を潤滑剤と共に掻き取る。
定着ベルト610の内面に塗布された潤滑剤は、定着ベルト610と剥離パッド64(図7参照)の摺接部位を潤滑し、円滑に摺動させるように作用する。
ブレード71は、定着ベルト610の内面から摩耗粉等の異物と残存する潤滑剤を掻き取る。
ウイック72の形状等を含む清掃・潤滑剤供給装置70の構成は、この実施の形態に限らず、適宜変更可能なものである。たとえばウイック72に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置を備えても良いものである。
また、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置される加圧手段として、加圧ロール62を用いた構成について説明したが、加圧部材として複数のロールにより加圧ベルトが張架された加圧ベルトモジュールを用いた構成に適用しても良いものである。
Claims (9)
- 記録媒体に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
回転可能な定着ロール部材と、
回転可能な張架ロール部材と、
前記定着ロール部材と前記張架ロール部材とに張架されて回動する定着ベルト部材と、
前記定着ベルト部材を加熱する加熱手段と、
前記定着ロール部材の前記定着ベルト部材が巻回する部位に圧接してニップ部を形成する加圧手段と、
前記ニップ部の下流側の前記定着ベルト部材と前記定着ロール部材の間に介設されて当該定着ベルト部材を所定の曲率で屈曲させる剥離部材と、
前記定着ベルト部材の内面に付着した異物を除去するクリーニング手段と、を備え、
前記クリーニング手段は、
前記剥離部材の上流側の端縁部に形成された、前記定着ベルト部材の内面に当接するエッジ部と、
前記エッジ部の下流側に隣接して前記剥離部材に形成された、前記上流側に開放する異物収容凹部と、
を備えて構成されていることを特徴とする定着装置。 - 前記剥離部材は、本体部材にエッジ形成部材が装着されて構成され、前記エッジ形成部材が前記エッジ部を形成すると共に、前記本体部材と前記エッジ形成部材との間に前記異物収容凹部を形成することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 記録媒体に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
回転可能な定着ロール部材と、
回転可能な張架ロール部材と、
前記定着ロール部材と前記張架ロール部材とに張架されて回動する定着ベルト部材と、
前記定着ベルト部材を加熱する加熱手段と、
前記定着ロール部材の前記定着ベルト部材が巻回する部位に圧接してニップ部を形成する加圧手段と、
前記ニップ部の下流側の前記定着ベルト部材と前記定着ロール部材の間に介設されて当該定着ベルト部材を所定の曲率で屈曲させる剥離部材と、
前記定着ベルト部材の内面に付着した異物を除去するとともに、当該定着ベルト部材の内面に押圧設置されたクリーニング部材と、前記定着ベルト部材の内面に潤滑剤を塗布し当該潤滑剤を含浸した潤滑剤保持部材が前記定着ベルト部材の内面に当接配置される潤滑剤塗布手段とを備えたクリーニング手段と、を備え、
前記クリーニング手段の前記クリーニング部材と前記潤滑剤保持部材とは、潤滑剤分離構造を介して接続されており、前記潤滑剤分離構造は、前記クリーニング部材が除去した異物と前記潤滑剤の混合物から当該潤滑剤を分離して前記潤滑剤保持部材に供給するように構成されていることを特徴とする定着装置。 - 前記クリーニング部材は板状で水平より先端を上向きとして配設され、
前記潤滑剤保持部材は、多数の微細な間隙を有する素材で形成されて、前記クリーニング部材の前記定着ベルト部材の移動方向上流側の面に接続され、当該クリーニング部材が除去した前記異物と潤滑剤の混合物から毛細管現象によって当該潤滑剤のみ吸収するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。 - 前記潤滑剤保持部材は、前記剥離部材を挟んで前記クリーニング部材より前記定着ベルト部材の移動方向上流側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 前記クリーニング部材は、前記剥離部材より前記定着ベルト部材の移動方向下流側の前記張架ロール部材との間に配置され、
前記潤滑剤保持部材は、前記剥離部材より前記定着ベルト部材の移動方向上流側の前記張架ロール部材との間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。 - トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置とを備えて構成され、
前記定着装置は、
回転可能な定着ロール部材と、
加熱ヒータを備え回転可能な張架ロール部材と、
前記定着ロール部材と前記張架ロール部材とに張架されて回動する定着ベルト部材と、
前記定着ロール部材の前記定着ベルト部材が巻回する部位に圧接してニップ部を形成する表面に弾性層を備えた加圧ロール部材と、
前記ニップ部の下流側の前記定着ベルト部材と前記定着ロール部材の間に介設されて当該定着ベルト部材から前記記録媒体を剥離させる剥離部材と、
前記定着ベルト部材の内面に付着した異物を除去するクリーニング手段と、を備え、
前記クリーニング手段は、
前記剥離部材の上流側の端縁部に形成された、前記定着ベルト部材の内面に当接するエッジ部と、
前記エッジ部の下流側に隣接して前記剥離部材に形成された、前記上流側に開放する異物収容凹部と、
により構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記クリーニング手段は、
前記定着ベルト部材の内面に押圧設置された板状のクリーニング部材と、当該クリーニング部材と接続された潤滑剤保持部材と、を備え、
前記潤滑剤保持部材は、前記剥離部材を挟んで前記クリーニング部材より前記定着ベルト部材の移動方向上流側に、当該定着ベルト部材の内面に当接して配置され、当該内面に潤滑剤を塗布するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記クリーニング部材は、前記剥離部材より前記定着ベルト部材の移動方向下流側の前記張架ロール部材との間に、水平より先端を上向きとして配設され、
前記潤滑剤保持部材は、前記剥離部材より前記定着ベルト部材の移動方向上流側の前記張架ロール部材との間に、前記クリーニング部材の前記定着ベルト部材の移動方向上流側の面に対して段部を形成して配設されており、当該段部を介して前記クリーニング部材が除去した異物と前記潤滑剤の混合物から当該潤滑剤を分離吸収して前記定着ベルト部材の内面に塗布するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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