JP2007121407A - 定着装置、画像形成装置及び定着装置でのアドバンス移行方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定部材に加わる荷重を低減することで固定部材の部品としての寿命が短くなることを防止する。
【解決手段】制御部は、画像形成装置において画像形成動作を行う前処理が実行されたか否かを判断する(S101)。実行されたと判断したときには、制御部は、押圧機構に制御信号を出力し、それまで剥離パッドを全く押圧してない押圧機構が剥離パッドを50%の力で押圧するように制御する(S102)。その後、制御部は、駆動モータに制御信号を出力し、駆動モータを作動させて定着ベルトを駆動させ(S103)、ラッチ機構に制御信号を出力し、ラッチ機構を作動させる(S104)。その後、制御部は、押圧機構に制御信号を出力し、押圧機構を更に作動させる。すなわち、剥離パッドを100%の力で押圧し、これにより剥離パッドを加圧ロールに十分に押圧する(ステップ105)。
【選択図】図5
【解決手段】制御部は、画像形成装置において画像形成動作を行う前処理が実行されたか否かを判断する(S101)。実行されたと判断したときには、制御部は、押圧機構に制御信号を出力し、それまで剥離パッドを全く押圧してない押圧機構が剥離パッドを50%の力で押圧するように制御する(S102)。その後、制御部は、駆動モータに制御信号を出力し、駆動モータを作動させて定着ベルトを駆動させ(S103)、ラッチ機構に制御信号を出力し、ラッチ機構を作動させる(S104)。その後、制御部は、押圧機構に制御信号を出力し、押圧機構を更に作動させる。すなわち、剥離パッドを100%の力で押圧し、これにより剥離パッドを加圧ロールに十分に押圧する(ステップ105)。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる定着装置に関し、より詳しくは回動可能なベルト部材を備えた定着装置、画像形成装置及び定着装置でのアドバンス移行方法に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、次のように画像形成が行われる。まず、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)の表面が帯電装置によって一様に帯電される。帯電された感光体ドラムは、画像情報に基づいて制御された光により走査露光され、その表面に静電潜像が形成される。続いて、感光体ドラム上に形成された静電潜像は現像装置により可視像(トナー像)化され、その後、トナー像は感光体ドラムの回転に伴って転写部まで搬送されて、記録紙(以下、用紙ともいう)上に静電転写される。そして、記録紙上に担持されたトナー像は定着装置によって定着処理が施されて、トナー画像が完成する。
かかる画像形成装置に用いられる定着装置としては、2ロール方式と呼ばれる構成が従来から広く一般に利用されている。この2ロール方式の定着装置は、内部に加熱源(ヒーター)が配設された円筒状の芯金の表面に、耐熱性弾性層と離型層とが積層されて形成された定着ロールと、芯金に耐熱性弾性層と耐熱性樹脂被膜あるいは耐熱性ゴム被膜による離型層とが積層されて形成された加圧ロールとが互いに圧接されて構成されている。そして、定着ロールと加圧ロールとの圧接領域(ニップ部)に、未定着トナー像を担持した記録紙を通過させ、未定着トナー像に対して加熱と加圧とを行うことにより、トナー像を定着している。
ところで、近年、画像形成装置では、高生産性化やカラー化が急速に進展するとともに、両面印刷機構を備えたものも多く普及するに至っている。そのため、画像形成装置に搭載される定着装置においても、高速化への対応を一段と進める必要が生じている。
ところが、従来の2ロール方式の定着装置は、高速で連続して送られてくる多数枚の記録紙に対しては、充分な定着処理を行うことが困難であるという問題を有している。すなわち、2ロール方式の定着装置においては、定着ロールを構成する芯金や芯金に被覆されたシリコーンゴム等からなる弾性層等が熱的抵抗体として作用する。そのため、2ロール方式の定着装置では、記録紙が定着ロールの表面から奪う熱量に対応した熱量を、定着ロールの内部に配置したヒーターから即応的に、かつ充分に供給することが構造的に難しい。
その結果、2ロール方式の定着装置に高速で連続して記録紙が送られると、定着ロールの表面温度が漸次低下し、次第に定着性能が低下するという不都合が生じる。また、画像形成装置の立ち上がり時において、定着ロールの表面温度が一時的に落ち込む所謂「温度ドループ現象」が発生し易くなる。特に、記録紙として熱容量の大きい厚紙等が使用される場合には、定着ロールの表面から奪われる熱量が大きくなるので、定着性能の低下や温度ドループが大きくなり、定着不良に基づく画像品質の劣化を生じさせることとなる。
ところが、従来の2ロール方式の定着装置は、高速で連続して送られてくる多数枚の記録紙に対しては、充分な定着処理を行うことが困難であるという問題を有している。すなわち、2ロール方式の定着装置においては、定着ロールを構成する芯金や芯金に被覆されたシリコーンゴム等からなる弾性層等が熱的抵抗体として作用する。そのため、2ロール方式の定着装置では、記録紙が定着ロールの表面から奪う熱量に対応した熱量を、定着ロールの内部に配置したヒーターから即応的に、かつ充分に供給することが構造的に難しい。
その結果、2ロール方式の定着装置に高速で連続して記録紙が送られると、定着ロールの表面温度が漸次低下し、次第に定着性能が低下するという不都合が生じる。また、画像形成装置の立ち上がり時において、定着ロールの表面温度が一時的に落ち込む所謂「温度ドループ現象」が発生し易くなる。特に、記録紙として熱容量の大きい厚紙等が使用される場合には、定着ロールの表面から奪われる熱量が大きくなるので、定着性能の低下や温度ドループが大きくなり、定着不良に基づく画像品質の劣化を生じさせることとなる。
かかる状況から、2ロール方式の定着装置を用いた場合に生じる上記した問題点を解消し、画像形成装置の高速化に対応した定着装置を実現する技術が開発されている。例えば、記録紙を加熱する加熱部材が、複数の張架ロールによって張架されたフィルム状のベルト部材(定着ベルト)で構成された定着装置に関する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
このような定着ベルトを用いた定着装置では、ニップ部に進入する前に予め張架ロール内に配設されたヒーターによって定着ベルトを充分に加熱しておき、ニップ部においては加熱された定着ベルトから記録紙およびトナー像に熱を加えることでトナー像を定着している。そのため、定着ベルトが定着処理の間に記録紙によって熱を奪われても、定着ベルト自体の熱容量が小さいことから、定着ベルトは張架ロール内のヒーターにより短時間で所定の定着可能温度まで回復させることが可能である。それにより、加熱部材として定着ベルトを用いた定着装置では、ニップ部内に進入する際の定着ベルトの温度を所定値に維持することが容易となり、画像形成装置が高速化されても、ニップ部に充分な熱量を供給することが可能である。
このような定着ベルトを用いた定着装置では、ニップ部に進入する前に予め張架ロール内に配設されたヒーターによって定着ベルトを充分に加熱しておき、ニップ部においては加熱された定着ベルトから記録紙およびトナー像に熱を加えることでトナー像を定着している。そのため、定着ベルトが定着処理の間に記録紙によって熱を奪われても、定着ベルト自体の熱容量が小さいことから、定着ベルトは張架ロール内のヒーターにより短時間で所定の定着可能温度まで回復させることが可能である。それにより、加熱部材として定着ベルトを用いた定着装置では、ニップ部内に進入する際の定着ベルトの温度を所定値に維持することが容易となり、画像形成装置が高速化されても、ニップ部に充分な熱量を供給することが可能である。
しかし、定着ベルトを用いた定着装置においても、記録紙の表面にはトナー像が担持されているため、定着ベルトの熱によってトナー像が溶融した際に、トナー像が接着剤となって記録紙と定着ベルトとの間に付着力が作用する。そのため、従来の2ロール方式の定着装置と同様に、定着ベルト表面から記録紙を剥離する機構を設ける必要がある。特に、画像形成装置の高速化が図られた場合には、定着装置において一旦剥離不良が生じて紙詰まり(ジャム)が生じると、その影響を受けて損傷する後続の記録紙の枚数も多くなることから、ニップ部を高速で通過した記録紙を定着ベルト側から安定的かつ確実に剥離する必要がある。
記録紙を定着ベルト表面から剥離する機構としては、上述した特許文献1に記載されたように、従来から、ニップ部の下流側に定着ベルトに当接して分離爪を配設する構成が用いられている。また、定着ロールと加熱ロールとに張架された定着ベルトに対して加圧ロールが圧接して配設された構成の定着装置においては、ニップ部の出口部(最下流部)に対応した位置の定着ベルトの内側に、かかる出口部における定着ベルトの曲率を大きく設定するための固定部材を設け、定着ベルトの曲率の変化により記録紙を剥離する構成も用いられる(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、定着ベルトを用いた定着装置において、記録紙を定着ベルト表面から剥離する機構として分離爪を用いる場合には、記録紙を定着ベルト側から安定的に剥離するために、分離爪を定着ベルトに当接させて配設する必要がある。そのために、分離爪を用いた場合に高速定着を行うと、定着ベルト表面は分離爪によって磨耗され易くなる。そして、定着ベルト表面に分離爪による磨耗が生じると、定着画像上に定着ベルト表面の磨耗痕に対応した定着ムラが発生して画像品質を低下させる場合がある。また、磨耗痕上にオフセットしたトナーが次第に付着堆積して、定着画像上に汚れを生じさせることもある。さらには、定着ベルト表面の磨耗が進んだ場合には、薄層の定着ベルトは最終的に破断にまで至り、定着装置の機能が損なわれるおそれもある。また、分離爪を用いる場合には、機構的に複雑になり、装置の小型化や低コスト化を図ることが困難になってしまう。
また、記録紙を定着ベルト表面から剥離する機構として、ニップ部の出口部に定着ベルトの曲率を大きく形成するための固定部材を設ける場合には、定着ロールと加圧ロールとが圧接されるニップ部の入口部と、固定部材が配設される出口部との間のニップ中間領域においては、定着ベルトは定着ベルトの張力のみによって加圧ロールに圧接されることとなる。そのために、ニップ中間領域でのニップ圧は、比較的低いものとなる。そして、このような低ニップ圧領域において記録紙やトナーが加熱されると、記録紙中の水分が気化して水蒸気となったり、トナー中の空気が熱膨張したりして、定着ベルトと加圧ロールとの間にエアーギャップ(気泡)が生じることがある。このようなエアーギャップが生じた場合には、ニップ部内に存在する記録紙上のトナーが未だ完全に定着されていない状態にあると、気泡が動き回ることによって未定着トナーが乱され易くなる。その結果、定着画像にムラ等の画像不良が発生し、画像品質の低下を招くおそれがある。
そのような事態を回避すべく、固定部材を先細形状にしてニップ中間領域も押圧することも考えられる。その場合には、固定部材の強度を十分に確保することが困難になる。そのため、定着ロールと加圧ロールとを圧接させるセットアップの際に固定部材にその荷重が加わることにより固定部材の寿命が短くなってしまい、部品交換の時期が早まり、メンテナンス性に問題が生じるおそれがある。
そのような事態を回避すべく、固定部材を先細形状にしてニップ中間領域も押圧することも考えられる。その場合には、固定部材の強度を十分に確保することが困難になる。そのため、定着ロールと加圧ロールとを圧接させるセットアップの際に固定部材にその荷重が加わることにより固定部材の寿命が短くなってしまい、部品交換の時期が早まり、メンテナンス性に問題が生じるおそれがある。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、定着の高速化を図った場合においても用紙剥離性能を確保することが可能な定着装置等を提供することにある。
また別の目的は、固定部材に加わる荷重を低減することで固定部材の部品としての寿命が短くなることを防止することにある。
また別の目的は、固定部材に加わる荷重を低減することで固定部材の部品としての寿命が短くなることを防止することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される定着装置は、回動可能な定着ロールと、定着ロールに張架されるベルト部材と、ベルト部材を張架する張架ロールと、定着ロールに向かって進むアドバンスの移動動作を行い、定着ロールに張架されたベルト部材との間で記録材が通過する第1ニップ部を形成するように定着ロールを加圧する加圧部材と、加圧部材のアドバンスの移動動作を制御する加圧部材制御部と、定着ロールと加圧部材との圧接部の下流側近傍かつベルト部材の内周面側にて移動可能であり、押圧力を受けて加圧部材を押圧し記録材が通過する第2ニップ部を形成するニップ形成部材と、加圧部材がアドバンスの移動動作を行う際にニップ形成部材に加わるアドバンス荷重を抑制する抑制手段と、を含むものである。
抑制手段は、ニップ形成部材がベルト部材の外表面を加圧部材に押圧するための押圧力をニップ形成部材に付加する押圧部材と、押圧部材がニップ形成部材に付加する押圧力を制御する押圧部材制御部と、で構成され、押圧部材制御部は、ニップ形成部材が第2ニップ部を形成するための押圧力をアドバンスの移動動作完了後に押圧部材がニップ形成部材に付加するように制御することを特徴とすることができる。
また、抑制手段は、ニップ形成部材がベルト部材の外表面を加圧部材に押圧するための押圧力をニップ形成部材に付加するバネ部材と、ベルト部材の回転と非回転を制御するベルト部材制御部と、で構成され、ベルト部材制御部は、アドバンスの移動動作する際にベルト部材を回転するように制御することを特徴とすることができる。
また、抑制手段は、ニップ形成部材がベルト部材の外表面を加圧部材に押圧するための押圧力をニップ形成部材に付加するバネ部材と、ベルト部材の回転と非回転を制御するベルト部材制御部と、で構成され、ベルト部材制御部は、アドバンスの移動動作する際にベルト部材を回転するように制御することを特徴とすることができる。
ニップ形成部材は、加圧部材を押圧する側面が平面または加圧部材の表面形状に倣った曲面で形成されたことを特徴とすることができる。また、ニップ形成部材は、定着ロール側に面する側面が定着ロールの表面形状に倣った略円弧状に形成されたことを特徴とすることができる。また、ニップ形成部材は、定着ロール側とは反対側に位置する側面が定着ベルトの進行方向を屈曲するように変化させる形状に形成されたことを特徴とすることができる。
また、加圧部材により形成されたニップ部における加圧部材の変形量が定着ロールの変形量よりも大きいことを特徴とすることができる。
また、加圧部材により形成されたニップ部における加圧部材の変形量が定着ロールの変形量よりも大きいことを特徴とすることができる。
他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段と、を含み、定着手段は、ヒーターと、回動可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材を張架するとともに、ヒーターの熱を用いてトナー像を定着する定着ロールと、定着ロールを押圧すると共に非押圧するように移動可能に構成され、定着ロールを押圧することで定着ロールに張架されたベルト部材との間で記録材が通過する第1ニップ部を形成する加圧部材と、定着ロールと加圧部材との圧接部の下流側近傍にて、ベルト部材の外表面を加圧部材に押圧して第2ニップ部を形成し、かつ、加圧部材への押圧力が可変である剥離部材と、加圧部材の定着ロールへの押圧と非押圧の制御をすると共に、剥離部材の加圧部材への押圧力の制御をする制御部と、を含み、制御部は、加圧部材を定着ロールに押圧させて第1ニップ部を形成した後に、第2ニップ部を形成する押圧力にて剥離部材が加圧部材を押圧するように制御することを特徴とするものである。
この定着手段の加圧部材は、ロール部材で形成されたことを特徴とすることができる。
この定着手段の加圧部材は、ロール部材で形成されたことを特徴とすることができる。
また、本発明が適用される画像形成装置の定着手段は、ヒーターと、回転可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材を張架すると共に、ヒーターの熱を用いてトナー像を定着する定着ロールと、定着ロールを押圧すると共に非押圧するように移動可能に配置され、定着ロールを押圧することで定着ロールに張架されたベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、定着ロールと加圧部材との圧接部の下流側近傍かつベルト部材の内周面側にて移動可能であり、かつ、バネによる付勢力を受けてベルト部材の外表面を加圧部材に押圧する剥離部材と、加圧部材の定着ロールへの押圧状態の制御をすると共に、ベルト部材の回転と非回転の制御をする制御部と、を含み、制御部は、加圧部材が定着ロールへ押圧される際にベルト部材を回転するように制御することを特徴とするものである。
更に本発明を別の観点から捉えると、本発明が適用される定着装置でのアドバンス方法は、加圧部材が定着ロールを押圧することにより、定着ロールを張架するベルト部材と加圧部材との間で記録材が通過する第1ニップ部を形成し、第1ニップ部が形成された後に、第1ニップ部の下流側のベルト部材の内周面側に配置されている剥離部材を加圧部材に押圧してベルト部材と前期加圧部材との間で記録材が通過する第2ニップ部を形成することを特徴とするものである。
また、本発明が適用される定着装置でのアドバンス方法は、定着ロールと加圧部材との圧接部の下流側近傍かつ定着ロールを張架するベルト部材の内周面側にて剥離部材を移動可能に配設すると共に、剥離部材を加圧部材の方向に付勢するようにバネ部材を剥離部材に連結し、定着ロールに張架されるベルト部材を回転し、ベルト部材が回転している状態で加圧部材をアドバンス状態にすることを特徴とするものである。
本発明によれば、定着の高速化を図った場合においても用紙剥離性能を確保することが可能になる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10とを備えている。また、画像形成装置は、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60とを備えている。
また、画像形成装置は、各装置(各部)の動作を制御する制御手段の一例としての制御部40、ユーザからの指示を受け付けるためのユーザインタフェース(UI)41、この画像形成装置の電源をON/OFFするためのスイッチ2を有している。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10とを備えている。また、画像形成装置は、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60とを備えている。
また、画像形成装置は、各装置(各部)の動作を制御する制御手段の一例としての制御部40、ユーザからの指示を受け付けるためのユーザインタフェース(UI)41、この画像形成装置の電源をON/OFFするためのスイッチ2を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲には、各種の電子写真用デバイスが順次配設されている。このデバイスとしては、感光体ドラム11を帯電する帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)と、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14とが含まれる。また、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17とが含まれる。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙トレイから用紙Pを所定のタイミングで取り出して二次転写部20へと送り込む手段を備えている。また、用紙搬送系として、二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55と、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56とを備えている。また、用紙搬送系として、定着装置60から排紙された用紙Pをガイドする排紙ガイド66と、排紙ガイド66によりガイドされた用紙Pを機外に排出する排紙ロール67とを備えている。
すなわち、二次転写部20にてトナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における搬送速度に合わせて、用紙Pを最適な搬送速度で定着装置60まで定着入口ガイド56を介して搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、排紙ガイド66及び排紙ロール67を介して、画像形成装置の排出部に設けられた図示しない排紙載置部に搬送される。
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置60について説明する。
図2は、本実施の形態の定着装置60の概略構成を示す側断面図である。
図2に示すように、この定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、加圧ロール62を定着ベルト610に対して接離する接離手段としてのラッチ機構63と、で主要部が構成されている。
図2は、本実施の形態の定着装置60の概略構成を示す側断面図である。
図2に示すように、この定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、加圧ロール62を定着ベルト610に対して接離する接離手段としてのラッチ機構63と、で主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、ベルト部材の一例としての定着ベルト610と、定着ロール611と、アルミニウムで形成された円柱状の張架ロール612,613と、ステンレスで形成された張架ロール615と、姿勢矯正ロール614と、剥離部材ないしニップ形成部材の一例としての剥離パッド64と、定着ベルト610を駆動する駆動手段としての駆動モータ65と、により主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61の構成部品についての詳細は後述するが、簡単に説明すると、定着ロール611は、定着ベルト610を張架しながら回転駆動するものである。そして、張架ロール612は、定着ベルト610を内側から張架するものであり、張架ロール613は、定着ベルト610を外側から張架するものである。また、姿勢矯正ロール614は、定着ロール611と張架ロール612との間で定着ベルト610の姿勢を矯正するものである。
剥離パッド64は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部N内の下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に配置されたものである。張架ロール615は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架するものである。
剥離パッド64は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部N内の下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に配置されたものである。張架ロール615は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架するものである。
定着ベルト610は、厚さ80μmのポリイミド樹脂で形成されたベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ200μmのシリコーンゴムからなる弾性体層と、弾性体層上にさらに被覆された厚さ30μmのテトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)チューブからなる離型層と、で構成されている。ここでは、弾性体層は、特にカラー画像に対する画質向上のために設けられたものである。
なお、定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトであり、その構成は、使用目的や使用条件等の装置設計条件に応じて、材質・厚さ・硬度等を適宜選択することができる。また、剥離パッド64の磨耗を防止するため、定着ベルト610の内面や定着ロール611の表面を樹脂材料で形成することが好ましい。具体的には、PFAやポリイミドなどの耐熱性が高い樹脂が好適である。また、定着ベルト610の内面にシリコーンオイル等の摺動オイルを塗布することが好ましい。
なお、定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトであり、その構成は、使用目的や使用条件等の装置設計条件に応じて、材質・厚さ・硬度等を適宜選択することができる。また、剥離パッド64の磨耗を防止するため、定着ベルト610の内面や定着ロール611の表面を樹脂材料で形成することが好ましい。具体的には、PFAやポリイミドなどの耐熱性が高い樹脂が好適である。また、定着ベルト610の内面にシリコーンオイル等の摺動オイルを塗布することが好ましい。
定着ロール611は、所定厚のアルミニウムからなる円筒状のコアロール(芯金)に、コアロール表面の金属磨耗を防止する保護層として、厚さ300μmのPFAの表面層が皮膜して形成された直径100mmのハードロールである。ただし、定着ロール611は、この構成に限られるものではなく、加圧ロール62との間でニップ部Nを形成する際に、加圧ロール62からの押圧力に対してほとんど変形を生じない充分にハードなロールとして機能する構成であればよい。そして定着ロール611は、駆動モータ65からの駆動力を受けて、高速度例えば264mm/sの表面速度(プロセススピード)で矢印C方向に回転する。なお、駆動モータ65は、後述するように、制御部(ベルト部材制御部)40により制御される。
また、定着ロール611の内部には、加熱源としてのハロゲンヒーター616aが配設されている。そして、定着ロール611の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、画像形成装置の制御部40(図1参照)が定着ロール611の表面温度を所定値となるように制御している。
また、定着ロール611の内部には、加熱源としてのハロゲンヒーター616aが配設されている。そして、定着ロール611の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、画像形成装置の制御部40(図1参照)が定着ロール611の表面温度を所定値となるように制御している。
張架ロール612は、内部に加熱源としてのハロゲンヒーター616bが配設され、温度センサ617bと制御部40(図1参照)とによって、表面温度が所定値となるように制御されている。そして、張架ロール612には、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて定着ベルト610の軸方向における当接位置を変位させる軸変位機構が配設され、これにより定着ベルト610の蛇行(ベルトウォーク)を制御するように構成されている。したがって、張架ロール612は、定着ベルト610を張架する機能のみならず、定着ベルト610を内周面側から加熱する機能と、定着ベルト610の蛇行を制御する機能とを併せ持っている。
また、張架ロール612の両端部には、定着ベルト610を外側に押圧する図示しないバネ部材が配設されている。
また、張架ロール612の両端部には、定着ベルト610を外側に押圧する図示しないバネ部材が配設されている。
張架ロール613の表面には、厚さ20μmのPFAからなる離型層が形成されている。この離型層は、定着ベルト610の外周面からの僅かなオフセットトナーや紙粉が張架ロール613に堆積するのを防止するために形成されるものである。
張架ロール613の内部には、加熱源としてのハロゲンヒーター616cが配設されており、温度センサ617cと制御部40(図1参照)とによって、表面温度が所定値となるように制御されている。したがって、張架ロール613は、定着ベルト610を張架する機能と共に、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、本実施の形態では、定着ロール611と張架ロール612および張架ロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
張架ロール613の内部には、加熱源としてのハロゲンヒーター616cが配設されており、温度センサ617cと制御部40(図1参照)とによって、表面温度が所定値となるように制御されている。したがって、張架ロール613は、定着ベルト610を張架する機能と共に、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、本実施の形態では、定着ロール611と張架ロール612および張架ロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
姿勢矯正ロール614は、アルミニウムで形成された円柱状ロールである。姿勢矯正ロール614の近傍には、定着ベルト610のエッジ位置を検知する図示しないベルトエッジ位置検知機構が配置されている。
加圧ロール62は、直径80mmのアルミニウムからなる円柱状ロール621を基体として、基体側から順に、ゴム硬度30°(JIS−A)のシリコーンゴムからなる厚さ10mmの弾性層(Siゴム中間層)622と膜厚100μmのPFAチューブからなる離型層623とが積層されて構成されたソフトロールである。そして、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置され、定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印C方向へ回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印E方向に回動する。その進行速度は、定着ロール611の表面速度と同じ264mm/sである。
張架ロール615は、剥離パッド64を通過した定着ベルト610が定着ロール611に向けて円滑に回動するように、剥離パッド64の定着ベルト610進行方向下流側近傍に配置されている。
剥離パッド64は、加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域の下流側近傍位置において、定着ロール611の軸方向全域にわたって配置されている。そして、剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を所定の幅領域に亘って所定の荷重(例えば、30kgf)で均一に押圧するように設置されている。剥離パッド64は、横断面が略円弧形状のブロック部材である。なお、剥離パッド64の詳細な構成は後述する。
このように構成された定着装置60において、ニップ部Nを通過した後の定着ベルト610は、剥離パッド64の側面に倣って回動する。それにより、定着ベルト610の進行方向は剥離パッド64によって張架ロール615の方向に屈曲するように急激に変化する。そのため、定着ベルト610と共に進行方向に導かれている用紙Pは、ニップ部Nを出た時点で定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。これにより、用紙Pは自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離され(用紙のセルフストリップ性能の確保)、定着処理が完了する。このようにして、ニップ部Nの出口部において、用紙Pに対する曲率分離が安定的に行なわれる。なお、定着ベルト610から剥離された用紙Pは、剥離案内板83、排紙ガイド66及び排紙ロール67により機外に排出される。
ここで、上述したように、定着装置60は、接離手段としてのラッチ機構63を有する。このラッチ機構63は、定着ベルトモジュール610側の取り付け位置を固定する一方で、加圧ロール62を定着ベルト610に対して接離するための機構である。すなわち、加圧ロール62は、矢印Fの方向に移動可能に構成されている。なお、ラッチ機構63としては、例えばモータや偏心カム等を組み合わせたもので構成することができる。また、ラッチ機構63は、後述するように、制御部(加圧部材制御部)40により制御される。
更に説明すると、このラッチ機構63により、定着装置60は、定着ベルト610に対して加圧ロール62を離間状態(リトラクト状態)又はアドバンス状態に切り換えることができる。すなわち、加圧ロール62を下方に移動させると、定着ベルト610との間を離間させる離間状態になり、加圧ロール62を上方に移動させると、加圧ロール62と定着ベルト610との間で用紙Pが通過するニップ部Nが形成される。このように定着装置60では、必要に応じて定着ベルト610と加圧ロール62とを接離できるように構成している。
更に説明すると、このラッチ機構63により、定着装置60は、定着ベルト610に対して加圧ロール62を離間状態(リトラクト状態)又はアドバンス状態に切り換えることができる。すなわち、加圧ロール62を下方に移動させると、定着ベルト610との間を離間させる離間状態になり、加圧ロール62を上方に移動させると、加圧ロール62と定着ベルト610との間で用紙Pが通過するニップ部Nが形成される。このように定着装置60では、必要に応じて定着ベルト610と加圧ロール62とを接離できるように構成している。
〔第1の実施の形態〕
図3は、第1の実施の形態における定着装置60を図2での矢印Xから見た場合の概略構成図である。
図3に示すように、定着ベルト610を回動させる定着ロール611の両側には、定着ロール611を支持する支持軸74が突設されている。支持軸74は、両端部がベアリング71を介して筐体76に回動自在に保持されている。支持軸74の装置リヤ側(奥側、イン側)の端部には、駆動ギヤ75が設けられている。この駆動ギヤ75には、図示しない駆動モータ等の駆動源から駆動力が伝えられ、これにより支持軸74及び定着ロール611が回動する。なお、筐体76は図3には現れない構成であるため、破線で示している。
図3は、第1の実施の形態における定着装置60を図2での矢印Xから見た場合の概略構成図である。
図3に示すように、定着ベルト610を回動させる定着ロール611の両側には、定着ロール611を支持する支持軸74が突設されている。支持軸74は、両端部がベアリング71を介して筐体76に回動自在に保持されている。支持軸74の装置リヤ側(奥側、イン側)の端部には、駆動ギヤ75が設けられている。この駆動ギヤ75には、図示しない駆動モータ等の駆動源から駆動力が伝えられ、これにより支持軸74及び定着ロール611が回動する。なお、筐体76は図3には現れない構成であるため、破線で示している。
剥離パッド64は、長手方向の各端部が保持部材72にて保持されている。この保持部材72は、支持軸74にベアリング71を介して回動自在に取り付けられている。このようにして、剥離パッド64は支持軸74の周りを矢印G(図2参照)の方向に揺動可能に保持されている。
また、剥離パッド64は、押圧機構73に接続されている。この押圧機構73は、剥離パッド64の長手方向の各端部を押圧するように構成されている。具体的には、押圧機構73は、電磁アクチュエータを用いて構成されている。そして、押圧機構73は、後述するように制御部(押圧部材制御部)40(図1参照)により制御されている。更に説明すると、押圧機構73は、制御部40(図1参照)の制御によって、剥離パッド64に押圧力を作用しない無押圧状態(離間状態)と、剥離パッド64に100%の力で押圧する全押圧状態(ニップ状態)と、剥離パッド64を100%未満の力例えば50%の力で押圧する半押圧状態とが選択される。
なお、ニップ部Nを通過する用紙Pの厚さによらず一定の押圧力を維持できるように、加圧機構73による加圧は、定荷重方式とするのが好ましい。このように構成することにより、ニップ部Nを通過する用紙Pの厚さによらず、一定のギャップを維持することができるようになる。
なお、ニップ部Nを通過する用紙Pの厚さによらず一定の押圧力を維持できるように、加圧機構73による加圧は、定荷重方式とするのが好ましい。このように構成することにより、ニップ部Nを通過する用紙Pの厚さによらず、一定のギャップを維持することができるようになる。
図4は、第1の実施の形態における制御部40(図1参照)の制御を説明するためのブロック図である。なお、制御部40は、画像形成装置全体の制御を司る機能を有しているが、ここでは、定着装置60の動作に関連するブロックのみを示している。
図4に示すように、制御部40は、CPU(Central Processing Unit)91とROM(Read Only Memory)92とRAM(Random Access Memory)93とを有する。そして、CPU91は、ROM92に記憶されたプログラムに従い、RAM93との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。
図4に示すように、制御部40は、CPU(Central Processing Unit)91とROM(Read Only Memory)92とRAM(Random Access Memory)93とを有する。そして、CPU91は、ROM92に記憶されたプログラムに従い、RAM93との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。
この制御部40には、入出力インタフェイス94を介して、スイッチ2からの電源ON情報とUI41における操作指示情報とが入力されるようになっている。一方、この制御部40は、入出力インタフェイス94を介して、定着ベルト610を駆動する駆動モータ65と、定着ベルト610に対して加圧ロール62を接離させるラッチ機構63と、剥離パッド64に定着ベルト610を押圧させる押圧機構73とに制御信号を出力している。
図5は、第1の実施の形態における定着装置60の定着開始動作の流れを説明するためのフローチャートである。図6〜図8は、図5に示す定着開始動作における加圧ロール62及び剥離パッド64の状態を説明するための概略構成図である。
図6に示すように、初期状態において、ラッチ機構63(図2参照)により定着ベルト610から加圧ロール62が離間されていると共に、押圧機構73(図3参照)により剥離パッド64が定着ベルト610から離間されている。なお、このとき、制御部40は、定着ロール611の内部のハロゲンヒーター616a(図2参照)と張架ロール612の内部のハロゲンヒーター616b(図2参照)と張架ロール613の内部のハロゲンヒーター616c(図2参照)とにそれぞれ電力供給を行い、各ヒーター616a,616b,616cの温度を定着温度、あるいは、定着温度よりも低く設定された待機温度に維持するように制御を行っている。
図6に示すように、初期状態において、ラッチ機構63(図2参照)により定着ベルト610から加圧ロール62が離間されていると共に、押圧機構73(図3参照)により剥離パッド64が定着ベルト610から離間されている。なお、このとき、制御部40は、定着ロール611の内部のハロゲンヒーター616a(図2参照)と張架ロール612の内部のハロゲンヒーター616b(図2参照)と張架ロール613の内部のハロゲンヒーター616c(図2参照)とにそれぞれ電力供給を行い、各ヒーター616a,616b,616cの温度を定着温度、あるいは、定着温度よりも低く設定された待機温度に維持するように制御を行っている。
そして、図5に示すように、制御部40は、画像形成装置において画像形成動作を行う前処理が実行されたか否か、すなわち、画像形成動作のトリガを検知したか否かを判断する(ステップ101)。ここで、トリガとしては、例えばユーザが画像形成装置のスイッチ2を操作して電源をONにしたことを検知した場合、ユーザが図示しない画像読取装置におけるプラテンカバー(不図示)を開けたことを検知した場合、画像読取装置における自動原稿送り部(不図示)に原稿をセットしたことを検知した場合、あるいはPC(不図示)からプリント信号が入力されてきた場合などが挙げられる。
図5に示すステップ101において画像形成動作のトリガが検知されると、次に、制御部40は、押圧機構73に制御信号を出力し、押圧機構73を作動させる(ステップ102)。すなわち、それまで剥離パッド64を全く押圧してない押圧機構73は、剥離パッド64を50%の力で押圧することになる。これにより、剥離パッド64は、定着ベルト610を押圧する方向(図7における矢印Gの方向)に移動する。
その後、制御部40は、駆動モータ65に制御信号を出力し、駆動モータ65を作動させる(ステップ103)。これにより、定着ベルト610が駆動される。
そして、制御部40は、ラッチ機構63に制御信号を出力し、ラッチ機構63を作動させる(ステップ104)。すなわち、図6に示すように、加圧ロール62は定着ロール611の方向(図6における矢印Fの方向)に移動する。これにより、図7に示すように、定着ロール611との間にニップ部(第1ニップ部)N1が形成される。なお、ニップ部N1は、ニップ部Nの一部を構成するものである。
このように、ラッチ機構63によって、加圧ロール62が離間状態からアドバンス状態になる。なお、図7に示す状態では、剥離パッド64には、押圧機構73によって半分の押圧力が付加されているが、全押圧力が付加されていないので、加圧ロール62を押圧していない。このため、剥離パッド64と加圧ロール62との間にニップ部N2は未だ形成されていない。
このように、ラッチ機構63によって、加圧ロール62が離間状態からアドバンス状態になる。なお、図7に示す状態では、剥離パッド64には、押圧機構73によって半分の押圧力が付加されているが、全押圧力が付加されていないので、加圧ロール62を押圧していない。このため、剥離パッド64と加圧ロール62との間にニップ部N2は未だ形成されていない。
その後には、図5に示すように、制御部40は、押圧機構73に制御信号を出力し、押圧機構73を更に作動させ、剥離パッド64を100%の力で押圧する(ステップ105)。すなわち、図8に示すように、剥離パッド64は、矢印Gの方向に移動し、定着ベルト610を更に押圧すると共に、加圧ロール62を押圧する。これにより、剥離パッド64と加圧ロール62との間にニップ部(第2ニップ部)N2が形成される。なお、ニップ部N2は、ニップ部Nの一部を構成するものである。
このように、本実施の形態では、加圧ロール62のアドバンス終了後に剥離パッド64による加圧ロール62への押圧が行われるので、剥離パッド64の変形や破損を防止することができる。
これについて更に詳細に説明する。定着ロール611と加圧ロール62とにより形成されるニップ部N1と、剥離パッド64と加圧ロール62とにより形成されるニップ部N2との間に隙間(無加圧部)が生じると、用紙Pやトナー空隙(粉体トナー同士の間にある空間)に存在する空気や水蒸気が加熱膨張してトナー像を乱すいわゆるブリスタと呼ばれる画像欠陥の原因になる。そして、剥離パッド64の先端部64aを、例えば図6〜図8に示すように、鋭いクチバシ形状に形成することで、画像欠陥の発生を防止することができる。すなわち、剥離パッド64は、加圧ロール62を押圧する側面が平面または加圧ロール62の表面形状に倣った曲面で形成されている。また、定着ロール611側に面する側面が定着ロール611の表面形状に倣った略円弧状に形成されている。さらには、剥離パッド64は、定着ロール611側とは反対側に位置する側面が定着ベルト610の進行方向を屈曲するように変化させる形状に形成されている。
このような剥離パッド64の形状を採用すると、先端部64aの強度は必然的に他の部分よりも小さいものとなり、破損等のおそれがある。更に説明すると、加圧ロール62を離間状態からアドバンス状態にする際に、剥離パッド64に押圧力をかけた状態で加圧ロール62をニップさせると、加圧ロール62が剥離パッド64の先端部64aに押圧力をかける。ところが、剥離パッド64の揺動方向(図2の矢印G参照)は加圧ロール62の離接方向(図2の矢印F参照)と大きく異なる。このため、加圧ロール62の荷重が剥離パッド64の先端部64aや剥離パッド64を保持する保持部材72(図3参照)に大きな力を加えてしまい、その結果としてこれらの部品の変形や破損等が発生し、定着装置60の信頼性を阻害してしまうことが懸念される。
しかしながら、本実施の形態のように、加圧ロール62のアドバンス時には、剥離パッド64は自由に揺動して逃げることができるようにすることにより、剥離パッド64への影響を減少させることができる。言い換えると、本実施の形態では、加圧ロール62のアドバンス時にアドバンスの荷重が剥離パッド64に加わらないように手順が決められている。本実施の形態では、このようにして、剥離パッド64の先端部64aの変形や破損を回避することで、定着装置60の信頼性を高めることができる。また、設計時に、剥離パッド64の先端部64aが変形することを留意する必要が無くなることから、設計の自由度が増し、ギャップの小さい(先端部64aの形状が鋭い)剥離パッド64を用いることが可能になり、容易にブリスタ防止性能を向上させることができる。
なお、図5を用いて説明した定着開始動作の流れは、種々の変形例が考えられる。例えば、駆動モータ65を作動させて定着ベルト610を回転駆動した後に押圧機構73を作動させて剥離パッド64を半分の力で押圧するようにすることが考えられる。また、定着ベルト610の回転駆動を、加圧ロール62をアドバンス状態にした後に行うことも考えられる。
また、加圧ロール62を離間状態からアドバンス状態に移行する際の手順を図5〜図8を用いて説明したが、加圧ロール62をアドバンス状態から離間状態に移行する際の手順としては、例えば図5に示す手順の逆の手順にて行うことができる。
また、加圧ロール62を離間状態からアドバンス状態に移行する際の手順を図5〜図8を用いて説明したが、加圧ロール62をアドバンス状態から離間状態に移行する際の手順としては、例えば図5に示す手順の逆の手順にて行うことができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態の構成が共通する部分については共通の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
図9は、第2の実施の形態における定着装置60を図2での矢印Xから見た場合の概略構成図である。図10は、第2の実施の形態における制御部40(図1参照)の制御を説明するためのブロック図である。
図9に示すように、第2の実施の形態では、加圧機構73を、所定の付勢力にて剥離パッド64を常に押圧している圧縮ばねを用いて構成されている。このため、図10に示すように、制御部40は、駆動モータ65及びラッチ機構63を制御するものであり、加圧機構73の制御を行っていない。すなわち、第1の実施の形態では、制御部40にて制御される電磁アクチュエータを用いて加圧機構73を構成しているが、第2の実施の形態では、制御不要な圧縮ばねを用いて加圧機構73を構成している。
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態の構成が共通する部分については共通の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
図9は、第2の実施の形態における定着装置60を図2での矢印Xから見た場合の概略構成図である。図10は、第2の実施の形態における制御部40(図1参照)の制御を説明するためのブロック図である。
図9に示すように、第2の実施の形態では、加圧機構73を、所定の付勢力にて剥離パッド64を常に押圧している圧縮ばねを用いて構成されている。このため、図10に示すように、制御部40は、駆動モータ65及びラッチ機構63を制御するものであり、加圧機構73の制御を行っていない。すなわち、第1の実施の形態では、制御部40にて制御される電磁アクチュエータを用いて加圧機構73を構成しているが、第2の実施の形態では、制御不要な圧縮ばねを用いて加圧機構73を構成している。
図11は、第2の実施の形態における定着装置60の定着開始動作の流れを説明するためのフローチャートである。図12は、図11に示す定着開始動作における加圧ロール62及び剥離パッド64の状態を説明するための概略構成図である。
図11に示すように、まず、画像形成動作のトリガを検知したか否かを制御部40が判断する(ステップ201)。トリガが検知されると、次に、制御部40は、駆動モータ65に制御信号を出力し、駆動モータ65を作動させる(ステップ202)。
図11に示すように、まず、画像形成動作のトリガを検知したか否かを制御部40が判断する(ステップ201)。トリガが検知されると、次に、制御部40は、駆動モータ65に制御信号を出力し、駆動モータ65を作動させる(ステップ202)。
ステップ202における状態は、図12に示すように、駆動モータ65(図10参照)の作動により定着ロール611が矢印Cの方向に回転し、それに伴って定着ベルト610が矢印Dの方向に回転している。そして、圧縮ばねで構成された押圧機構73によって、剥離パッド64は加圧ロール62の方向に押圧されている。
ステップ202を行った後には、制御部40は、ラッチ機構63に制御信号を出力し、ラッチ機構63を作動させる(ステップ203)。これにより、加圧ロール62は、離間状態からアドバンス状態になる。また、定着ロール611と加圧ロール62との間にニップ部N1(図8参照)が形成されると共に、剥離パッド64と加圧ロール62との間にニップ部N2(図8参照)が形成される。
このように、第2の実施の形態では、圧縮ばねである押圧機構73が剥離パッド64に押圧力を加えた状態で、かつ、定着ベルト610が回転している状態で、加圧ロール62のアドバンスを行うものである。すなわち、定着ベルト610の回転方向(矢印Dの方向)は、剥離パッド64を逃がす方向と同一方向であることから、定着ベルト610を回転させた状態で加圧ロール62のアドバンスを行うと、剥離パッド64を矢印Dの方向に逃がしながら加圧ロール62のアドバンスを行うことと同一視することができる。したがって、第2の実施の形態の場合でも、上述した図5の定着開始動作の流れと同様の効果を得ることができる。
40…制御部、60…定着装置、61…定着ベルトモジュール、610…定着ベルト、611…定着ロール、612,613,615…張架ロール、62…加圧ロール、63…ラッチ機構、64…剥離パッド、64a…先端部、65…駆動モータ、72…保持部材、73…押圧機構、N,N1,N2…ニップ部、P…用紙
Claims (12)
- 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
回動可能な定着ロールと、
前記定着ロールに張架されるベルト部材と、
前記ベルト部材を張架する張架ロールと、
前記定着ロールに向かって進むアドバンスの移動動作を行い、当該定着ロールに張架された前記ベルト部材との間で記録材が通過する第1ニップ部を形成するように当該定着ロールを加圧する加圧部材と、
前記加圧部材のアドバンスの移動動作を制御する加圧部材制御部と、
前記定着ロールと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍かつ前記ベルト部材の内周面側にて移動可能であり、押圧力を受けて当該加圧部材を押圧し記録材が通過する第2ニップ部を形成するニップ形成部材と、
前記加圧部材がアドバンスの移動動作を行う際に前記ニップ形成部材に加わるアドバンス荷重を抑制する抑制手段と、
を含む定着装置。 - 前記抑制手段は、前記ニップ形成部材が前記ベルト部材の外表面を前記加圧部材に押圧するための押圧力を当該ニップ形成部材に付加する押圧部材と、当該押圧部材が当該ニップ形成部材に付加する押圧力を制御する押圧部材制御部と、で構成され、当該押圧部材制御部は、当該ニップ形成部材が前記第2ニップ部を形成するための押圧力をアドバンスの移動動作完了後に当該押圧部材が当該ニップ形成部材に付加するように制御することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記抑制手段は、前記ニップ形成部材が前記ベルト部材の外表面を前記加圧部材に押圧するための押圧力を当該ニップ形成部材に付加するバネ部材と、当該ベルト部材の回転と非回転を制御するベルト部材制御部と、で構成され、当該ベルト部材制御部は、アドバンスの移動動作する際に当該ベルト部材を回転するように制御することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記ニップ形成部材は、前記加圧部材を押圧する側面が平面または当該加圧部材の表面形状に倣った曲面で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記ニップ形成部材は、前記定着ロール側に面する側面が当該定着ロールの表面形状に倣った略円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記ニップ形成部材は、前記定着ロール側とは反対側に位置する側面が前記定着ベルトの進行方向を屈曲するように変化させる形状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧部材により形成されたニップ部における当該加圧部材の変形量が前記定着ロールの変形量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段と、を含み、
前記定着手段は、
ヒーターと、
回動可能に設けられたベルト部材と、
前記ベルト部材を張架するとともに、前記ヒーターの熱を用いてトナー像を定着する定着ロールと、
前記定着ロールを押圧すると共に非押圧するように移動可能に構成され、当該定着ロールを押圧することで当該定着ロールに張架された前記ベルト部材との間で記録材が通過する第1ニップ部を形成する加圧部材と、
前記定着ロールと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍にて、前記ベルト部材の外表面を当該加圧部材に押圧して第2ニップ部を形成し、かつ、当該加圧部材への押圧力が可変である剥離部材と、
前記加圧部材の前記定着ロールへの押圧と非押圧の制御をすると共に、前記剥離部材の当該加圧部材への押圧力の制御をする制御部と、を含み、当該制御部は、当該加圧部材を当該定着ロールに押圧させて第1ニップ部を形成した後に、第2ニップ部を形成する押圧力にて当該剥離部材が当該加圧部材を押圧するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着手段の前記加圧部材は、ロール部材で形成されたことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段と、を含み、
前記定着手段は、
ヒーターと、
回転可能に設けられたベルト部材と、
前記ベルト部材を張架すると共に、前記ヒーターの熱を用いてトナー像を定着する定着ロールと、
前記定着ロールを押圧すると共に非押圧するように移動可能に配置され、当該定着ロールを押圧することで当該定着ロールに張架された前記ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
前記定着ロールと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍かつ前記ベルト部材の内周面側にて移動可能であり、かつ、バネによる付勢力を受けて当該ベルト部材の外表面を当該加圧部材に押圧する剥離部材と、
前記加圧部材の前記定着ロールへの押圧状態の制御をすると共に、前記ベルト部材の回転と非回転の制御をする制御部と、を含み、当該制御部は、当該加圧部材が当該定着ロールへ押圧される際に当該ベルト部材を回転するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置において定着ロール非押圧の加圧部材を当該定着ロールに押圧してアドバンス状態にする定着装置でのアドバンス移行方法であって、
前記加圧部材が前記定着ロールを押圧することにより、当該定着ロールを張架するベルト部材と当該加圧部材との間で記録材が通過する第1ニップ部を形成し、
前記第1ニップ部が形成された後に、当該第1ニップ部の下流側の前記ベルト部材の内周面側に配置されている剥離部材を前記加圧部材に押圧して当該ベルト部材と当該加圧部材との間で記録材が通過する第2ニップ部を形成することを特徴とする定着装置でのアドバンス移行方法。 - 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置において定着ロール非押圧の加圧部材を当該定着ロールに押圧してアドバンス状態にする定着装置でのアドバンス移行方法であって、
前記定着ロールと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍かつ当該定着ロールを張架するベルト部材の内周面側にて剥離部材を移動可能に配設すると共に、当該剥離部材を当該加圧部材の方向に付勢するようにバネ部材を当該剥離部材に連結し、
前記定着ロールに張架されるベルト部材を回転し、
前記ベルト部材が回転している状態で前記加圧部材をアドバンス状態にすることを特徴とする定着装置でのアドバンス移行方法。
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---|---|---|---|
JP2005309797A JP2007121407A (ja) | 2005-10-25 | 2005-10-25 | 定着装置、画像形成装置及び定着装置でのアドバンス移行方法 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010176129A (ja) * | 2009-01-31 | 2010-08-12 | Xerox Corp | 印刷に利用可能な装置、および印刷に利用可能な装置において表面から媒体を剥離する方法 |
US8478148B2 (en) | 2010-09-16 | 2013-07-02 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Fixing unit and image forming apparatus |
JP2013152464A (ja) * | 2012-01-24 | 2013-08-08 | Xerox Corp | ベルトロール定着器システム用自己位置決め剥離バー装置およびシステム |
US9996035B2 (en) | 2016-03-18 | 2018-06-12 | Ricoh Company, Ltd. | Fixing device and image forming apparatus with a movable presser which moves a fixing belt |
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-
2005
- 2005-10-25 JP JP2005309797A patent/JP2007121407A/ja active Pending
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