JP4103613B2 - 熱定着装置および画像形成装置 - Google Patents

熱定着装置および画像形成装置 Download PDF

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    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6555Handling of sheet copy material taking place in a specific part of the copy material feeding path
    • G03G15/6573Feeding path after the fixing point and up to the discharge tray or the finisher, e.g. special treatment of copy material to compensate for effects from the fixing
    • G03G15/6576Decurling of sheet material

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱定着装置およびその熱定着装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタなどの画像形成装置では、通常、用紙上に転写されたトナーを熱定着させるための熱定着装置が設けられている。
【0003】
このような熱定着装置は、加熱ローラと、その加熱ローラに対向配置され、用紙を加熱ローラに向けて圧接させるための加圧ローラと、それら加熱ローラおよび加圧ローラの用紙の搬送方向下流側に配置され、熱定着された用紙を搬送するための、互いに対向配置される1対の搬送ローラとを備えている。
【0004】
そして、トナーが転写された用紙は、用紙上のトナーが加熱ローラと接触するように加熱ローラと加圧ローラとの間に進入され、用紙が加熱ローラと加圧ローラとの間で加熱加圧され、それによって用紙上のトナーが溶融して熱定着された後、次いで、1対の搬送ローラ間に進入され、これら搬送ローラによって挟持されつつ排紙される。
【0005】
しかるに、このような熱定着装置では、用紙が加熱ローラと加圧ローラとの間で加熱加圧されるので、加熱ローラと加圧ローラとの間を通過した用紙には、加熱ローラの円周形状と同形状のカールがつきやすくなる。そうすると、カールのついた用紙が、1対の搬送ローラの間に進入するときにジャムを生じてしまう。
【0006】
そのため、実用新案登録第2512664号公報(特許文献1)では、定着用回転体と排紙回転体対との間において、定着用回転体によって送り出された紙類を上向きのカールを打ち消さない方向に案内する案内部材を設けて、案内部材を離れた紙類の先端部が自重によって垂れ下がることによってカールの方向とは反対の方向に湾曲し、上向きにカールした紙類の先端を排紙回転体対のニップ部に導くように構成することが提案されている。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第2512664号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、参考文献1では、案内部材が、定着用回転体を通過した紙類先端がカールしている方向とは反対側へ曲がっている「へ」の字形に形成されているのみであるため、紙類の先端部のカールが大きいと、たとえ紙類が案内部材に当接しても、排紙回転体対のニップ部に案内されずにジャムが発生するという不具合がある。
【0008】
本発明の目的は、定着部材と加圧部材との間を通過した定着媒体を、搬送手段の搬送位置に向けて確実に案内して、ジャムの発生を低減することのできる熱定着装置、および、その熱定着装置を備える画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、熱定着装置であって、定着媒体と接触する定着ローラと、前記定着ローラに対向配置され、前記定着ローラに定着媒体を圧接させるための加圧ローラと、前記定着ローラと前記加圧ローラとの間を通過した定着媒体を搬送するための搬送手段と、定着媒体の搬送方向における前記定着ローラの下流側であって、前記搬送手段により定着媒体を搬送する搬送位置の上流側において、定着媒体における前記定着ローラと接触した面と反対側の面に接触して、定着媒体を搬送する搬送部材と、前記搬送部材と対向配置され、定着媒体を前記搬送手段の搬送位置に案内するためのガイド部材とを備え、前記定着ローラと前記加圧ローラとの接触部分と、前記搬送手段の搬送位置とを結ぶ線上に、前記搬送部材の一部が配置されており、前記加圧ローラを、定着媒体の搬送方向において複数備え、前記搬送手段は、前記搬送部材をなす第1搬送ローラと、前記第1搬送ローラと対向配置され、前記第1搬送ローラとの間において定着媒体を挟持して搬送し、定着媒体の搬送方向において複数設けられる第2搬送ローラとを備え、前記定着ローラと前記加圧ローラとの接触部分と前記搬送手段の搬送位置とを結ぶ線 が、定着媒体の搬送方向において、前記定着ローラと最も下流側の加圧ローラとの接触部分と、前記第1搬送ローラと最も上流側の前記第2搬送ローラとの接触部分とを結ぶ線であることを特徴としている。
【0010】
このような構成によると、定着ローラと加圧ローラとの間を通過した定着媒体は、ガイド部材によって搬送手段の搬送位置に案内される状態で、定着ローラと接触した面と反対側の面が搬送部材と接触して、その搬送部材によって搬送される。そのため、定着ローラと加圧ローラとの間を通過した後の定着媒体の先端部に、定着ローラの表面形状と同形状のカールがついていても、その定着媒体は、ガイド部材によって搬送手段の搬送位置に案内されつつ、搬送部材によって先端部のカール方向と逆方向に搬送されるので、ジャムの発生を防止しつつ定着媒体を搬送手段の搬送位置に向けて確実に案内することができる。
【0011】
また、搬送部材が、搬送手段を兼ねるので、部品点数を低減して、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0012】
また、搬送手段に案内された定着媒体は、第1搬送ローラと複数の第2搬送ローラとの間において、順次挟持されつつ搬送されるので、定着媒体における第1搬送ローラと第2搬送ローラとの間で挟まれる部分を、第2搬送ローラが定着媒体の搬送方向において単数である場合によりも、多くすることができる。そのため、定着媒体を、第1搬送ローラと複数の第2搬送ローラとの間において、より多く押し延ばすことにより、定着媒体のカールを矯正することができる。
【0013】
また、複数の加圧ローラによって、定着ローラに定着媒体を圧接させることができるので、定着媒体の定着ローラに対する接触面積を増大させることができる。そのため、定着媒体を迅速かつ確実に定着させることができ、熱定着の高速化および装置の小型化を図ることができる。
【0014】
また、定着ローラと加圧ローラとの間を通過した定着媒体に対して搬送部材を確実に接触させて、その定着媒体を、カール方向と反対方向に確実に搬送することができる。そのため、定着媒体を確実に搬送手段の搬送位置に向けて案内することができ、熱定着装置におけるジャムの発生をより一層低減することができる。
【0015】
また、定着ローラと最も下流側の加圧ローラとの間を通過し、第1搬送ローラと最も上流側の第2搬送ローラとの間に進入する定着媒体に対して、搬送部材を確実に接触させることができる。そのため、定着媒体をより一層確実に搬送部材に接触させることができ、より一層確実に搬送手段の搬送位置に向けて案内することができる。
【0016】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記ガイド部材は、前記定着ローラの回転方向における前記定着ローラと前記加圧ローラとの接触部分の最下流部分から前記定着ローラの表面に沿って5mm以上下流側で、かつ、前記定着ローラの回転中心から前記ガイド部材の前記定着ローラと対向する側の一端部を通過する線に沿って配置されるか、または、前記線に対して前記ガイド部材の他端部が前記搬送部材から離間するように配置されていることを特徴としている。
【0017】
このような構成によると、ガイド部材が、定着ローラの回転方向における定着ローラと加圧ローラとの接触部分の最下流部分から定着ローラの表面に沿って5mm以上下流側で、かつ、定着ローラの回転中心からガイド部材の定着ローラと対向する側の一端部を通過する線に沿って配置されているか、または、その線に対してガイド部材の他端部が搬送部材から離間するように配置されているので、定着媒体がガイド部材との当接によってジャムが発生することを防止することができる。
【0018】
また、請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記搬送部材における定着媒体との接触部分の動摩擦係数は、前記ガイド部材における定着媒体との接触部分の動摩擦係数よりも大きいことを特徴としている。
【0019】
このような構成によると、搬送部材における定着媒体との接触部分の動摩擦係数がガイド部材における定着媒体との接触部分の動摩擦係数よりも大きいので、定着媒体が搬送部材に搬送されつつガイド部材に接触して案内されている状態においては、搬送部材によって定着媒体を確実に保持して搬送しつつ、ガイド部材によって定着媒体を円滑に摺動させて案内することができる。
【0020】
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記搬送部材における定着媒体との接触部分が弾性体からなり、前記ガイド部材における定着媒体との接触部分が金属からなることを特徴としている。
【0021】
このような構成によると、搬送部材における定着媒体との接触部分が弾性体からなり、ガイド部材における定着媒体との接触部分が金属からなるので、定着媒体が搬送部材に搬送されつつガイド部材に接触して案内されている状態においては、搬送部材によって定着媒体を確実に搬送しつつ、ガイド部材によって定着媒体を摺動させて案内することができる。
【0022】
また、請求項に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置を備えていることを特徴としている。
【0023】
このような画像形成装置では、ジャムの発生を低減することができる熱定着装置を備えているので、画像形成装置全体としてのジャムの発生を低減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、定着媒体としての用紙3を給紙するための給紙部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0025】
給紙部4は、給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラ8および給紙パット9と、給紙ローラ8に対し用紙3の搬送方向下流側(以下、用紙3の搬送方向下流側を「搬送方向下流側」、用紙3の搬送方向上流側を「搬送方向上流側」と省略して説明する。)に設けられる紙粉取りローラ10および11と、紙粉取りローラ10および11に対し搬送方向下流側に設けられるレジストローラ12とを備えている。
【0026】
用紙押圧板7は、用紙3を積層状にスタック可能とされ、給紙ローラ8に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側から図示しないばねによって上方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板7は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙ローラ8に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ローラ8および給紙パット9は、互いに対向状に配設され、給紙パット9の裏側に設けられるばね13によって、給紙パット9が給紙ローラ8に向かって押圧されている。
【0027】
用紙押圧板7上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板7の裏側から図示しないばねによって給紙ローラ8に向かって押圧され、その給紙ローラ8と給紙パット9とで挟まれた後、給紙ローラ8が回転されることで、1枚毎に給紙される。そして、給紙された用紙3は、紙粉取りローラ10および11によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。
【0028】
レジストローラ12は、1対のローラから構成されており、用紙3をレジスト後に、画像形成位置に送るようにしている。なお、画像形成位置は、用紙3に感光ドラム27上のトナー像を転写する転写位置であって、本実施形態では、感光ドラム29と転写ローラ31との接触位置とされる。
【0029】
また、この給紙部4は、さらに、マルチパーパストレイ14と、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット16とを備えている。マルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット16は、互いに対向状に配設され、マルチパーパス側給紙パット16の裏側に配設されるばね17によって、マルチパーパス側給紙パット16がマルチパーパス側給紙ローラ15に向かって押圧されている。マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3は、マルチパーパス側給紙ローラ15の回転によってマルチパーパス側給紙ローラ15とマルチパーパス側給紙パット16とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。そして、給紙された用紙3は、紙粉取りローラ11によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。
【0030】
画像形成部5は、スキャナ部18、プロセス部19、熱定着装置としての定着部20などを備えている。
【0031】
スキャナ部18は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、回転駆動されるポリゴンミラー21、レンズ22および23、反射鏡24、25および26などを備えている。レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー21、レンズ22、反射鏡24および25、レンズ23、反射鏡26の順に通過あるいは反射して、プロセス部19の感光ドラム29の表面上に高速走査にて照射される。
【0032】
プロセス部19は、スキャナ部18の下方に配設され、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ27内に、現像カートリッジ28、感光ドラム29、スコロトロン型帯電器30および転写ローラ31などを備えている。
【0033】
現像カートリッジ28は、ドラムカートリッジ27に対して着脱自在に装着されており、現像ローラ32、層厚規制ブレード33、供給ローラ34、トナーホッパ35などを備えている。
【0034】
トナーホッパ35内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが用いられている。このような重合トナーは、略球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0035】
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合されるとともに、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
【0036】
そして、トナーホッパ35内のトナーは、トナーホッパ35の中心に設けられる回転軸36に支持されるアジテータ37により、矢印方向(時計方向)に攪拌されて、トナーホッパ35から供給ローラ34に向けて開口されているトナー供給口38から放出される。なお、トナーホッパ35の両側壁には、トナーの残量検知用の窓39が設けられており、トナーホッパ35内のトナーの残量が検知可能とされている。また、この窓39は、回転軸36に支持されたクリーナ40によって清掃される。
【0037】
トナー供給口38に対してトナーホッパ35と反対側の対向位置には、供給ローラ34が回転可能に配設されており、また、この供給ローラ34に対向して、現像ローラ32が回転可能に配設されている。そして、これら供給ローラ34と現像ローラ32とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
【0038】
供給ローラ34は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されており、図示しないモータにより矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0039】
また、現像ローラ32は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ32のローラは、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ32には、現像時には、図示しない電源から現像バイアスが印加され、図示しないモータにより矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0040】
また、現像ローラ32の近傍には、層厚規制ブレード33が配設されている。この層厚規制ブレード33は、金属の板ばね材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部41を備えており、現像ローラ32の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部41がブレード本体の弾性力によって現像ローラ32上に圧接されるように設けられている。
【0041】
そして、トナー供給口38から放出されるトナーは、供給ローラ34の回転により、現像ローラ32に供給され、このとき、供給ローラ34と現像ローラ32との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ32上に供給されたトナーは、現像ローラ32の回転に伴って、層厚規制ブレード33の押圧部41と現像ローラ32との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ32上に担持される。
【0042】
感光ドラム29は、現像ローラ32に対して供給ローラ34の反対側の対向位置において、ドラムカートリッジ27において回転可能に支持されている。この感光ドラム29は、ドラム本体が接地され、その表面がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されており、図示しないモータにより矢印方向(時計方向)に回転駆動される。
【0043】
スコロトロン型帯電器30は、感光ドラム29の上方において、感光ドラム29と接触しないように、所定間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器30は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、図示しない電源からの電圧の印加により、感光ドラム29の表面を一様に正極性に帯電させるように設けられている。
【0044】
転写ローラ31は、感光ドラム29の下方において、この感光ドラム29に対向配置され、ドラムカートリッジ27に回転可能に支持されている。この転写ローラ31は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、図示しない電源から転写バイアスが印加され、図示しないモータにより矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0045】
そして、感光ドラム29の表面は、感光ドラム29の回転に伴なって、まず、スコロトロン型帯電器30によって一様に正極性に帯電された後、次いで、スキャナ部18からのレーザビームにより静電潜像が形成され、その後、現像ローラ32と対向した時に、現像ローラ32の回転により、現像ローラ32上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム29に対向して接触する時に、感光ドラム29の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム29の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによってトナー像が形成され、これによって反転現像が達成される。
【0046】
その後、感光ドラム29の表面上に担持されたトナー像は、用紙3が感光ドラム29と転写ローラ31との間を通る間に、転写ローラ31に印加される転写バイアスによって、用紙3に転写される。
【0047】
定着部20は、プロセス部19に対して搬送方向下流側に配設され、図2および図3に示すように、定着部材および定着ローラとしての加熱ローラ42と、加熱手段としての定着ヒータ43と、加圧部材としての2つの加圧ローラ44と、搬送手段としての搬送機構部45と、剥離部材としての4つの剥離爪46(図8参照)と、サーミスタ47と、2つのサーモスタット48とを備えており、これらが定着フレーム49に支持されている。
【0048】
すなわち、定着フレーム49は、図2に示すように、加熱ローラ42を軸方向に挟んで対向する1対の支持板50を備えており、各支持板50には、加熱ローラ42を回転可能に支持するための軸受部材51がそれぞれ設けられている。各軸受部材51は、加熱ローラ42の外周面を回転可能に軸受けできるように加熱ローラ42の外径に対応する内径を有するリング状に形成されている。また、各軸受部材51は、このレーザプリンタ1において、用紙3上に転写されたトナー像を熱定着させるための熱定着温度(たとえば、220℃)を超えると軟化する材料(たとえば、ポリフェニレンサルファイド:融点280℃)によって形成されている。
【0049】
また、各支持板50には、複数の加圧ローラ44を支持するための加圧ローラ支持板52がそれぞれ設けられている。各加圧ローラ支持板52には、各加圧ローラ44に対応する加圧ローラ取付溝53がそれぞれ形成されている。各加圧ローラ取付溝53内には、ばね54がそれぞれ設けられている。各ばね54は、その一端が加圧ローラ取付溝53に固定され、その他端が加圧ローラ44のローラ軸59に取り付けられている。
【0050】
また、各加圧ローラ支持板52は、各支持板50に揺動可能に設けられており、各支持板50に揺動可能に支持されている押圧レバー55が、この加圧ローラ支持板52と係合して、各押圧レバー55を揺動させることにより、各加圧ローラ支持板52が揺動し、これによって、各加圧ローラ44の加熱ローラ42に対する圧接およびその解除がなされるように構成されている。
【0051】
また、この定着フレーム49は、各支持板50の間に架設される架設フレーム56を備えている。
【0052】
この架設フレーム56は、図3に示すように、用紙3の搬送方向において、加熱ローラ42と後述する搬送ローラ61との間に配置され、横カバー板74と、その横カバー板74から略直角に屈曲形成される縦カバー板75とが一体的に形成される断面略L字板状をなし、横カバー板74の遊端部が加熱ローラ42の上部と対向し、縦カバー板75の遊端部が搬送ローラ61の搬送方向上流側側部と対向する状態で、図2に示すように、各支持板50の間に、その長手方向が加熱ローラ42の軸方向に沿うように支持されている。
【0053】
そして、この架設フレーム56には、ガイド部材としての第1ガイド部材76が設けられている。この第1ガイド部材76は、加熱ローラ42の軸方向に沿って延びる金属の鋼鈑からなり、支持片76aとガイド片76bとが一体的に形成される断面略L字平板状をなし、加熱ローラ42と搬送ローラ61との間に配置されている。そして、この第1ガイド部材76は、支持片76aが縦カバー板75に接合され、ガイド片76bが、その搬送方向上流側遊端部が加熱ローラ42の表面と対向し、その搬送方向下流側基端部(支持片76aとの連続部分)が搬送ローラ61の表面と対向するように、配置されている。
【0054】
より具体的には、この第1ガイド部材76のガイド片76bは、図7に示すように、加熱ローラ42における下流側加圧ローラ44bとの接触部分(より具体的には、接触部分における加熱ローラ42の回転方向略中央部分、特に言及がない限り以下同じ。)の接線Qと交差する線Cが延びる方向に沿って配置されている。
【0055】
また、この第1ガイド部材76のガイド片76bは、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの接触部分の最下流部分から、加熱ローラ42の表面に沿う円周方向の距離Xが、加熱ローラ42の回転方向において下流側に5mm以上として設定され、かつ、加熱ローラ42の回転中心Oからガイド片76bの搬送方向上流側端部を通過する線T1に対してガイド片76bの搬送方向下流側端部が搬送ローラ61から離間する方向に傾斜して設けられている。
【0056】
なお、この第1ガイド部材76は、加熱ローラ42の軸方向に沿って対向状に設けられているが、後述する各剥離爪46が設けられる位置には、ガイド片76bにおいて各剥離爪46を露出させるための図示しない開口部が形成されている。
【0057】
また、この架設フレーム56には、図2に示すように、搬送機構部45の後述するピンチローラ62を支持するためのピンチローラ支持部65が設けられている。このピンチローラ支持部65は、加熱ローラ42の軸方向に沿って互いに所定間隔を隔てて複数、本実施形態では4つ設けられている。
【0058】
各ピンチローラ支持部65は、平面視略コ字状に形成され、互いに所定間隔を隔てて対向配置される樹脂製の第2ガイド部材85を備えている。各第2ガイド部材85は、架設フレーム56の縦カバー板75から搬送方向下流側に向かって板状に突出形成されており、図8に示すように、搬送ローラ61の上方において、搬送ローラ61の表面に沿う湾曲状に形成されている。より具体的には、各第2ガイド部材85は、その搬送方向上流側端部が、搬送ローラ61の搬送方向上流側側部と対向し、その搬送方向下流側端部が、搬送ローラ61の上部と対向し、それら搬送方向上流側端部と搬送方向下流側端部との間が、搬送ローラ61と所定間隔を隔てて対向する略円弧状に形成されている。
【0059】
また、各第2ガイド部材85には、後述するピンチローラ62を支持する支持軸86を受け入れるための支持溝87が、下方が開放される側面視略逆U字状として、用紙3の搬送方向に沿って互いに所定の間隔を隔てて2つ形成されている。
【0060】
また、この定着フレーム49において、図2に示すように、一方の支持板50には、軸受部材51を外嵌する加熱ローラ駆動ギヤ57と、その加熱ローラ駆動ギヤ57の側方において加熱ローラ駆動ギヤ57と噛み合うように配置され、図示しないモータからの動力が入力される入力ギヤ58が設けられている。なお、この入力ギヤ58と加熱ローラ42の軸方向で重なる位置には、入力ギヤ58および後述する搬送ローラ61のローラ軸63に設けられる図示しない搬送ローラ駆動ギヤと噛み合う伝達ギヤ77(図3参照)が設けられている。
【0061】
加熱ローラ42は、アルミニウムなどの金属の引き抜き成形により、円筒形状に形成されており、その軸方向両端部が各軸受部材51に圧入されている。これによって、加熱ローラ42は、図示しないモータから、入力ギヤ58および加熱ローラ駆動ギヤ57を介して動力が入力されると、矢印方向(時計方向、図7参照)に回転駆動される。
【0062】
定着ヒータ43は、通電により発熱するハロゲンヒータなどからなり、加熱ローラ42内において軸心に配置され、加熱ローラ42を加熱するために、加熱ローラ42の軸方向に沿って設けられている。この定着ヒータ43は、定着時において図示しないCPUにより駆動またはその停止が制御され、加熱ローラ42の表面を、設定された熱定着温度で維持するようにしている。なお、この定着ヒータ43には、図示しない電源から通電される配線69が接続されている。
【0063】
加圧ローラ44は、図3に示すように、加熱ローラ42の下方において、その加熱ローラ42と対向するように用紙3の搬送方向に沿って複数、本実施形態では2つ設けられている。各加圧ローラ44は、金属製のローラ軸59に耐熱性のゴム材料からなるローラ60が被覆されており、図2に示すように、ローラ軸59の各軸端部が、各加圧ローラ支持板52の加圧ローラ取付溝53内に挿入され、ばね54が取り付けられた状態でそれぞれ支持されている。これによって、各加圧ローラ44は、押圧レバー55が加圧ローラ42に対して各加圧ローラ44を圧接させる方向に揺動されている状態において、ローラ軸59がばね54によって付勢されることにより、加熱ローラ42に向けて圧接されている。なお、各加圧ローラ44は、加熱ローラ42が回転駆動されると、その加熱ローラ42の回転駆動に従動して矢印方向(反時計方向、図7参照)に回転される。なお、以下の説明において、各加圧ローラ44を区別する場合には、用紙3の搬送方向に沿って、それぞれ上流側加圧ローラ44aと、下流側加圧ローラ44bとで区別する。
【0064】
このように、加圧ローラ44を複数設ければ、それら複数の加圧ローラ44によって、加熱ローラ42に用紙3を圧接させることができるので、用紙3の加熱ローラ42に対する接触面積を増大させることができる。そのため、用紙3を迅速かつ確実に定着させることができ、熱定着の高速化(たとえば、印刷速度にして100mm/sec程度)および小型化を図ることができる。
【0065】
搬送機構部45は、加熱ローラ42および加圧ローラ44に対して、搬送方向下流側に配置されており、搬送部材および第1搬送ローラとしての搬送ローラ61と、その搬送ローラ61の上方において対向配置される第2搬送ローラとしての複数のピンチローラ62とを備えている。
【0066】
搬送ローラ61は、図3に示すように、金属製のローラ軸63に、鋼鈑からなる第1ガイド部材76よりも動摩擦係数の大きいゴム材料からなる弾性体のローラ64が被覆されており、用紙3の搬送方向において架設フレーム56を挟んで加熱ローラ42と対向するように配置され、図2には図示されないが、各支持板59にローラ軸63(図3参照)が挿通されることにより、これら支持板59の間において、加熱ローラ42の軸方向に沿って回転可能に支持されている。
【0067】
この搬送ローラ61は、より具体的には、図7に示すように、加熱ローラ42の搬送方向下流側であって、搬送機構部45における用紙3の搬送位置(搬送ローラ61および次に述べる上流側ピンチローラ62aとの接触部分、以下、単に「搬送位置」という。)の搬送方向上流側において、加熱ローラ42および下流側加圧ローラ44bとの接触部分と搬送位置とを結ぶ線分T2上に、搬送位置に対して搬送方向上流側の一部が突出するように、配置されている。
【0068】
そして、搬送ローラ61は、図示しないモータから、入力ギヤ58、伝達ギヤ77および図示しない搬送ローラ駆動ギヤを介して動力が入力されると、矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0069】
ピンチローラ62は、図2に示すように、定着フレーム49の各ピンチローラ支持部65において、搬送ローラ61と上方から用紙3の搬送方向において順次対向および接触するように複数対、本実施形態では2対設けられている。
【0070】
すなわち、各ピンチローラ支持部65の互いに対向する第2ガイド部材85の間には、図8に示すように、2つの支持軸86が、各支持溝87に受け入れられた状態で、係止金具88によって回転自在および上下方向に遊動自在に支持されている。各支持軸86には、2つのピンチローラ62が1対として軸方向に並列して設けられている。なお、各ピンチローラ62は、搬送ローラ61が回転駆動されると、その搬送ローラ61の回転駆動に従動して矢印方向(時計方向、図7参照)に回転される。
【0071】
なお、以下の説明において、用紙3の搬送方向において各ピンチローラ62を区別する場合には、用紙3の搬送方向に沿って、それぞれ上流側ピンチローラ62aと、下流側ピンチローラ62bとで区別する。
【0072】
また、この搬送機構部45では、搬送ローラ61と各ピンチローラ62とによって用紙3を搬送する速度が、加熱ローラ42と加圧ローラ44とによって用紙3を搬送する速度よりも速くなるように、搬送ローラ61の回転速度が加熱ローラ42の回転速度よりも若干速く、本実施形態では、加熱ローラ42の回転速度100%に対して搬送ローラ61の回転速度を、100%を超えて103%以内程度に設定されている。
【0073】
剥離爪46は、図2に示すように、定着フレーム49の架設フレーム56における各ピンチローラ支持部65が設けられている位置において、図8に示すように、搬送方向下流側から上流側に向かって加熱ローラ42と対向する状態で、加熱ローラ42と接離可能に揺動するように複数、本実施形態では4つ設けられている。
【0074】
各剥離爪46は、爪本体91と、加熱ローラ42の表面と接触する先端部分92と、加熱ローラ42から剥離された用紙3と接触して先端部分92を加熱ローラ42の表面から離間させるための離間部材としての接触部分93と、剥離された用紙3を搬送機構部45に案内するための案内部分94とを備えており、たとえば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの耐熱性の樹脂の一体成形によって、一体に形成されている。このように、剥離爪46を一体に形成すれば、製造工程を低減でき、部品点数およびコストの低減化を図ることができる。
【0075】
爪本体91は、図2に示すように、架設フレーム56におけるピンチローラ支持部65が設けられている位置において、その架設フレーム56から下方に向けて突出形成されている剥離爪取付板95(図8参照)に、揺動軸96を介して揺動自在に設けられている。
【0076】
先端部分92は、図8に示すように、爪本体91から加熱ローラ42に向かって延び、上面97および下面98によって挟まれる部分が略楔状となるように形成されている。この先端部分92は、その先端が鋭利に形成され、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの接触部分の下流側において、その先端が加熱ローラ42の表面に、加熱ローラ42の回転方向の対向方向から接触するように設けられている。
【0077】
より具体的には、図11に示すように、剥離爪46の先端部分92が加熱ローラ42に接触している状態において、この先端部分92は、加熱ローラ42における先端部分92との接触部Pの接線L1と、その接線L1とより近い上面97とのなす角度θ1が、0°以上45°以下(本実施形態では、30°)に設定されている。また、接触部Pにおける接線L1と直交する直交線L2と、その直交線L2とより近い下面98とのなす角度θ2が、15°以上(実施形態では、45°)に設定されている。また、先端部分92における上面97と下面98とのなす角度θ3が、10°以上(実施形態では、30°)に設定されている。
【0078】
加熱ローラ42との接触部Pの接線L1と上面97とのなす角度θ1が、0°以上45°以下であれば、先端部分92が加熱ローラ42に損傷を与える程食い込まずに加熱ローラ42と対向させることができる。また、直交線L2と下面98とのなす角度θ2が、15°以上であれば、用紙3を加熱ローラ42から円滑に剥離することができる。また、先端部分92における上面97と下面98とのなす角度θ3が、10°以上であれば、先端部分92の強度を確保することができる。そのため、先端部分92をこのような形状に形成することによって、用紙3を加熱ローラ42から、加熱ローラ42に損傷を与えることなく、長期にわたって円滑に剥離することができる。
【0079】
また、この先端部分92は、図2に示すように、対向する加熱ローラ42の軸方向に沿う幅Wが、0.5mm以上1.5mm以下(本実施形態では、0.9mm)に設定されている。
【0080】
すなわち、先端部分92の幅Wは、短い方がトナーの堆積が少なくなる一方、短すぎると成形が困難となったり、あるいは、加熱ローラ42を損傷させてしまうおそれがある。しかるに、先端部分92の幅Wを、このように設定することにより、トナーの堆積を低減しつつ、加熱ローラ42の損傷を防止して、耐久性の向上を図ることができる。
【0081】
また、接触部分93は、図8に示すように、爪本体91の下方において、先端部分92の下面98から連続して形成されており、下面98における搬送方向下流側端部から略扇状に湾曲する曲面として膨出するように形成されている。より具体的には、この接触部分93は、図11に示すように、剥離爪46の先端部分92が加熱ローラ42に接触している状態において、加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間から搬送ローラ61と上流側ピンチローラ62aとの間に至る線分Sに向かって延び、その線分Sと交差する部分を有するように、爪本体91から斜め下方に向かって突出状に形成されている。
【0082】
なお、上記した線分Sは、より具体的には、その一方側端部(搬送方向上流側端部)が、加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの接触部分、加熱ローラ42の接線、下流側加圧ローラ44bの接線のいずれかとなり、その他方側端部(搬送方向下流側端部)が、搬送ローラ61と上流側ピンチローラ62aとの接触部分、搬送ローラ61の接線、上流側ピンチローラ62aの接線のいずれかとなればよい(つまり、これらの組み合わせ合計9通りの線分Sのうちのいずれかとなればよい。)。
【0083】
また、案内部分94は、略扇状に湾曲する接触部分93における搬送方向下流側部分として形成されており、接触部分93に接触した用紙3を、搬送ローラ61と上流側ピンチローラ62aとの接触部分、より具体的には、上方に向かって案内できるように、湾曲状の曲面として形成されている。
【0084】
そして、この剥離爪46は、爪本体91、先端部分92、接触部分93および案内部分94を含む全体として、用紙3の搬送方向略中央部において、揺動軸96によって支持された状態で、常には先端部分92が自重によって加熱ローラ42の表面に付勢され、その先端部分92が加熱ローラ42の表面と接触するように重心が配置される位置で、揺動軸96によって揺動可能に支持されている。また、剥離爪46は、加熱ローラ42に対して、0.005×9.8N(5gf)以下の付勢力(本実施形態では、0.002×9.8N)で付勢されるように設定されている。
【0085】
サーミスタ47は、接触式の温度センサであって、図2に示すように、弾性を有する平板矩形状に形成されており、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と上流側加圧ローラ44aとの接触部分の上流側であって、加熱ローラ42の軸方向中央部分において、その遊端部が加熱ローラ42の表面に接触するように、その基端部が定着フレーム49の架設フレーム56の横カバー板74において支持されている。
【0086】
そして、このサーミスタ47では、加熱ローラ42の表面温度を検知して、その検知信号を図示しないCPUに入力するようにしており、CPUでは、このサーミスタ47からの検知信号に基づいて、定着ヒータ43の駆動およびその停止を制御し、加熱ローラ42の表面温度を、設定された熱定着温度に維持するようにしている。
【0087】
サーモスタット48は、加熱ローラ42における加圧ローラ44の反対側の上方であって、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と上流側加圧ローラ44aとの接触部分の上流側において、軸方向に沿って複数、本実施形態では2つ設けられている。各サーモスタット48は、図8に示すように、定着フレーム49の上方を覆うカバー部材70に支持されており、バイメタルケーシング66と、そのバイメタルケーシング66内に収容されるバイメタル67(符号67は、より具体的には、バイメタルの突出部材を指している。)とを備えている。
【0088】
バイメタル67は、熱により変形する金属からなり、たとえば、熱定着温度を超えると熱変形する合金により形成されている。
【0089】
そして、各サーモスタット48では、図示しないCPUや回路の誤動作により、定着ヒータ43が正常に動作せず、加熱ローラ42の表面が、設定された熱定着温度以上に過熱され、バイメタル67の熱変形温度に到達すると、バイメタル67が熱変形して、定着ヒータ47への通電を遮断し、これによって、加熱ローラ42の過熱を防止するようにしている。
【0090】
さらに、この定着部20においては、各サーモスタット48では、たとえバイメタル67が熱によって変形しない場合でも、加熱ローラ42の表面のさらなる過熱により、軸受部材51が溶融する温度に到達すると、その軸受部材51が軟化することにより、加熱ローラ42が各加圧ローラ44から圧接される付勢力によって上方に向けて移動される。そうすると、バイメタル67が加熱ローラ42によって機械的に押圧されるので、そのバイメタル67の機械的な変形により、定着ヒータ47への通電が遮断され、これによっても、加熱ローラ42の過熱を防止できるようにされている。
【0091】
なお、この定着部20では、各サーモスタット48において、バイメタル67と加熱ローラ42の表面との間に、バイメタルケーシング66または架設フレーム56に支持される平板状の熱伝導部材71を介在させて、各サーモスタット48の応答性の向上を図るようにしている。
【0092】
そして、この定着部20においては、図1に示すように、転写位置から搬送されてくる用紙3が、加熱ローラ42と複数の加圧ローラ44との間を順次通過する間に、その用紙3上に転写されたトナー像を熱定着させ、その後、その用紙3を、搬送機構部45において、搬送ローラ61とピンチローラ62との間で挟持しつつ搬送して、排紙パス78に搬送するようにしている。
【0093】
このとき、この定着部20では、加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過した用紙3の先端部(搬送方向下流側端部)は、図8に示すように、まず、加熱ローラ42と接触している剥離爪46の先端部分92と接触して、加熱ローラ42の表面から引き剥がされる。その後、加熱ローラ42の表面から引き剥がされた用紙3の先端部は、図9に示すように、剥離爪46の接触部分93と接触し、案内部分94によって案内されながら、搬送機構部45に到達し、その搬送機構部45において、搬送ローラ61とピンチローラ62との間で挟持しつつ搬送される。
【0094】
このとき、用紙3は、搬送方向上流側において加熱ローラ42と各加圧ローラ44との間で挟持され、搬送方向下流側において搬送ローラ61と各ピンチローラ62との間で挟持されるので、それらの間で張力が付与される。そうすると、その張力によって用紙3と接触する剥離爪46の接触部分93が、爪本体91からの突出方向と逆方向、すなわち、斜め上方に向かって押圧されるので、その結果、剥離爪46は、加熱ローラ42の自重による付勢力に抗して、揺動軸96を支点として時計方向に揺動され、先端部分92が加熱ローラ42の表面から離間される。
【0095】
その後、図10に示すように、用紙3の後端部が加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過すると、上記した用紙3の張力がなくなるため、剥離爪46は、自重により、先端部分92が加熱ローラ42の表面に付勢され、先端部分92が再び加熱ローラ42の表面と接触する。
【0096】
その結果、この定着部20では、定着動作中において、用紙3が、加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過する毎に、剥離爪46の先端部分92を加熱ローラ42の表面から離間させることができる。より具体的には、たとえば、用紙3がA4サイズである場合には、その用紙3の先端部30mm程度が加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過する間、および、用紙3の後端部30mm程度が加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過する間を除いて、残りの中間部240mmが加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過している間は、剥離爪46の先端部分92を加熱ローラ42の表面から離間させることができる。
【0097】
その後、排紙パス78に送られた用紙3は、図1に示すように、排紙ローラ79に送られて、その排紙ローラ79によって排紙トレイ80上に排紙される。
【0098】
また、このレーザプリンタ1には、図1に示すように、用紙3の両面に画像を形成するために、反転搬送部81が設けられている。この反転搬送部81は、排紙ローラ79と、反転搬送パス82と、フラッパ83と、複数の反転搬送ローラ84とを備えている。
【0099】
排紙ローラ79は、1対のローラからなり、正回転および逆回転の切り換えができるように設けられている。この排紙ローラ79は、上記したように、排紙トレイ80上に用紙3を排紙する場合には、正方向に回転するが、用紙3を反転させる場合には、逆方向に回転する。
【0100】
反転搬送パス82は、排紙ローラ79から画像形成部5の下方に配設される複数の反転搬送ローラ84まで用紙3を搬送することができるように、上下方向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ローラ79の近くに配置され、その下流側端部が、反転搬送ローラ84の近くに配置されている。
【0101】
フラッパ83は、排紙パス78と反転搬送パス82との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けられており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁により、排紙ローラ79によって反転された用紙3の搬送方向を、排紙パス78に向かう方向から、反転搬送パス82に向かう方向に切り換えることができるように設けられている。
【0102】
反転搬送ローラ84は、給紙トレイ6の上方において、略水平方向に複数設けられており、最も上流側の反転搬送ローラ84が、反転搬送パス82の後端部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送ローラ84が、レジストローラ12の下方に配置されるように設けられている。
【0103】
そして、用紙3の両面に画像を形成する場合には、この反転搬送部81が、次のように動作される。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙3が搬送機構部45によって排紙パス78から排紙ローラ79に送られてくると、排紙ローラ79は、用紙3を挟んだ状態で正回転して、この用紙3を一旦外側(排紙トレイ80側)に向けて搬送し、用紙3の大部分が外側に送られ、用紙3の後端が排紙ローラ79に挟まれた時に、正回転を停止する。次いで、排紙ローラ79は、逆回転し、フラッパ83が、用紙3が反転搬送パス82に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙3を前後逆向きの状態で反転搬送パス82に搬送するようにする。なお、フラッパ83は、用紙3の搬送が終了すると、元の状態、すなわち、搬送機構部45から送られる用紙3を排紙ローラ79に送る状態に切り換えられる。次いで、反転搬送パス82に逆向きに搬送された用紙3は、反転搬送ローラ84に搬送され、この反転搬送ローラ84から、上方向に反転されて、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12に搬送された用紙3は、裏返しの状態で、再び、レジスト後に、画像形成位置に向けて送られ、これによって、用紙3の両面に画像が形成される。
【0104】
そして、このレーザプリンタ1において、上記したように、定着部20では、用紙3が加熱ローラ42と各加圧ローラ44との間を通過するときには、自重によって加熱ローラ42に付勢されている剥離爪46の先端部分92が、用紙3を加熱ローラ42の表面から剥離させる。一方、加熱ローラ42から剥離された用紙3が、搬送方向上流側において加熱ローラ42と各加圧ローラ44との間で挟持され、搬送方向下流側において搬送ローラ61と各ピンチローラ62との間で挟持されることにより、その用紙3に張力が付与されると、その用紙3に接触する剥離爪46の接触部分93が押圧され、剥離爪46は、自重による付勢力に抗して加熱ローラ42の表面から離間される。
【0105】
そのため、大掛かりでコストのかかる機構を必要とせずとも、簡単な構成で、定着動作中において、剥離爪46を、用紙3が加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過する毎に、必要なとき(つまり、用紙3の先端部が加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過するとき)以外は、できるだけ加熱ローラ42と離間させることができる。その結果、定着動作中において、剥離爪46が加熱ローラ42に常時接触している場合に比べて、剥離爪46にトナーが堆積して、その堆積したトナーが再び加熱ローラ42に付着して、用紙3に汚れが生じたり、あるいは、定着動作中の常時接触によって、加熱ローラ42が磨耗して耐久性が低下することを、低減することができる。
【0106】
また、この剥離爪46は、自重によって、加熱ローラ46の表面に向けて付勢されるように設けられているので、格別に付勢手段を設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。より具体的には、この剥離爪46は、自重によって、加熱ローラ42に対して、上記したように、0.005×9.8N(5gf)以下の付勢力で付勢されるように設定されているので、剥離爪46を加熱ローラ42の表面に接触させても、その加熱ローラ42の表面に損傷を与えることなく、用紙3を良好に剥離することができる。なお、この剥離爪46の加熱ローラ42に対する付勢力は、接触していれば、たとえば、0N(0gf)であってもよい。
【0107】
しかも、この剥離爪46は、揺動自在に設けられているので、剥離爪46を加熱ローラ42から確実に離間させることができる。そのため、簡単な構成で、剥離爪46の確実な離間動作を確保することができる。
【0108】
さらに、剥離爪46の接触部分93は、下面98における搬送方向下流側端部から略扇状に湾曲する曲面として形成されており、接触部分93が曲面で用紙3と接触するので、たとえば、用紙3に筋が入るなどの損傷を防止しつつ、剥離爪46を加熱ローラ42から離間させることができる。
【0109】
そして、加熱ローラ42から剥離され接触部分93に接触した後の用紙3は、さらに剥離爪46の案内部分94によって、搬送ローラ61と上流側ピンチローラ62aとの接触部分に案内されるので、用紙3の円滑な搬送を確保することができる。
【0110】
また、この定着部20では、搬送ローラ61と各ピンチローラ62とによって用紙3を搬送する速度が、加熱ローラ42と各加圧ローラ44とによって用紙3を搬送する速度よりも若干速くなるように設定されているので、加熱ローラ42および各加圧ローラ44と搬送ローラ61および各ピンチローラ62との間に用紙3を挟持したときに、用紙3に確実に張力を付与することができる。そのため、用紙3の剥離爪46の接触部分93に対する接触により、剥離爪46を加熱ローラ42から確実に離間させることができる。
【0111】
そして、このレーザプリンタ1では、定着部20において、簡単な構成で、定着動作中において、剥離爪46を必要なとき以外はできるだけ加熱ローラ42と離間させることができるので、耐久性の向上を図ることができ、長期にわたり良好な画像形成を達成することができる。
【0112】
なお、以上の説明では、加熱ローラ42から剥離された用紙3が、搬送方向上流側において加熱ローラ42と各加圧ローラ44との間で挟持され、搬送方向下流側において搬送ローラ61と各ピンチローラ62との間で挟持されることにより、その用紙3に張力が付与されたときに、剥離爪46の接触部分93が、その用紙3に押圧されることにより、剥離爪46が揺動して、剥離爪46の先端部分92が加熱ローラ42の表面から離間されるように構成したが、たとえば、用紙3に張力が付与されなくとも、その用紙3自体の腰によって剥離爪46の接触部分93を押圧して、剥離爪46の先端部分92を加熱ローラ42の表面から離間させるように構成してもよい。
【0113】
また、剥離爪46を揺動自在に設けたが、たとえば、剥離爪46を加熱ローラ42に対して接離する方向においてスライド自在に設けてもよい。
【0114】
また、以上の説明では、本発明の剥離部材と離間部材とを剥離爪46として一体に形成したが、たとえば、図12に示すように、剥離部材としての剥離爪89とは別体として、離間部材90を設けてもよい。すなわち、図12において、この剥離爪89は、揺動軸89aによって支持される爪本体89bと、加熱ローラ42に接触する先端部分89cと、揺動軸89aに対して先端部分89cと反対側に設けられる後端部分89dとが一体的に形成されている。
【0115】
また、離間部材90は、略L字状に形成され、その屈曲部分90cが揺動可能に軸支され、一方の片90aが上記した線分Sに臨み、他方の片90bが剥離爪89の後端部分89dと当接可能に配置されている。
【0116】
そして、図12に示す態様では、加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過した用紙3の先端部は、まず、加熱ローラ42と接触している剥離爪89の先端部分89cと接触して、加熱ローラ42の表面から引き剥がされる。その後、加熱ローラ42の表面から引き剥がされた用紙3の先端部は、離間部材90の一方の片90aと接触し、その一方の片90aが搬送方向下流側に向かって押圧される。そうすると、離間部材90が矢印方向(時計方向)に回動されるので、離間部材90の他方の片89bが剥離爪89の後端部分89dを押圧し、これによって、剥離爪89は、揺動軸89aを支点として矢印方向(時計方向)に回動され、剥離爪89の先端部分89dが加熱ローラ42の表面から離間される。
【0117】
このような剥離爪89および離間部材90によっても、簡単な構成で、定着動作中において、剥離爪89を、用紙3が加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過する毎に、必要なとき以外は、できるだけ加熱ローラ42と離間させることができる。
【0118】
また、このように剥離爪89と離間部材90とを別体として形成すれば、剥離爪89を、加熱ローラ42から用紙3を剥離するのに適した材料、たとえば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドなどの耐熱性を有する樹脂や、このような樹脂に離型性を付与するためにフッ素系樹脂をコーティングあるいは混練したもの、さらには、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)などの耐熱性および離型性を有する樹脂によって形成する一方、離間部材90を、用紙3との接触に適した材料、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの安価な汎用樹脂によって形成することができる。そして、このような材料によって剥離爪89および離間部材90を形成することにより、これらの確実な作用を確保しつつ、コストの低減化を図ることができる。
【0119】
また、この定着部20においては、たとえば、加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの間を通過した後の用紙3の先端部に、加熱ローラ42の表面形状と同方向の円弧状のカールがついていても、そのカールのついた用紙3の先端部は、図4に示すように、まず、第1ガイド部材76のガイド片76bに当接し、その用紙3の加熱ローラ42と各加圧ローラ44との間からの送り出しに伴なって、第1ガイド部材76のガイド片76bによって、搬送機構部45における用紙3の搬送位置に案内される。そして、図5に示すように、カールのついた用紙3の先端部は、次いで、搬送位置の搬送方向上流側において、搬送ローラ61と、加熱ローラ42と接触した面と反対側の面で接触して、図6に示すように、その搬送ローラ61によって用紙3の先端部のカール方向と逆方向に押し延ばされながら搬送位置に搬送される。そのため、用紙3の折れ曲がりなどに起因するジャムの発生を防止しつつ、用紙3を搬送位置に向けて確実に案内することができる。
【0120】
また、この定着部20では、搬送ローラ61が、カールのついた用紙3を、カール方向と逆方向に押し延ばしながら搬送位置に搬送し、かつ、搬送位置において、その用紙3をピンチローラ62との間で挟持しつつ搬送するので、つまり、搬送位置へ向けて搬送するローラと搬送位置で搬送するローラとを兼ねるので、部品点数を低減して、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0121】
しかも、搬送ローラ61は、図7に示すように、加熱ローラ42および下流側加圧ローラ44bとの接触部分と搬送位置とを結ぶ線分T2上に、搬送位置に対して搬送方向上流側の一部が配置されているので、加熱ローラ42と加圧ローラ44との間を通過した用紙3に対して搬送ローラ61を確実に接触させて、その用紙3を、カール方向と反対方向に確実に搬送することができる。そのため、用紙3を確実に搬送位置に向けて案内することができ、定着部20におけるジャムの発生をより一層低減することができる。
【0122】
また、この定着部20では、搬送機構部45に案内された用紙3は、搬送ローラ61と、上流側ピンチローラ62aおよび下流側ピンチローラ62bとの間において、順次挟持されつつ搬送されるので、用紙3における搬送ローラ61とピンチローラ62との間で挟まれる部分を、ピンチローラ62が用紙3の搬送方向において単数である場合によりも、多くすることができる。そのため、用紙3を、搬送ローラ61と上流側ピンチローラ62aおよび下流側ピンチローラ62bとの間において、より多く押し延ばすことにより、用紙3のカールを矯正することができる。
【0123】
また、この定着部20では、第1ガイド部材76のガイド片76bが、図7に示すように、加熱ローラ42における下流側加圧ローラ44bとの接触部分の接線Qと交差する線Cが延びる方向に沿って配置されているので、搬送ローラ61によって搬送される用紙3を、確実に搬送機構部45に向けて案内することができる。そのため、定着部20におけるジャムの発生をより一層低減することができる。
【0124】
また、この第1ガイド部材76は、上記したように、加熱ローラ42の回転方向のおける加熱ローラ42と下流側加圧ローラ44bとの接触部分の最下流部分から加熱ローラ42の表面に沿って5mm以上下流側で、かつ、加熱ローラ42の回転中心Oから第1ガイド部材76のガイド片76bの搬送方向上流側端部を通過する線T1に沿って配置されているか、または、その線T1に対して第1ガイド部材76のガイド片76bの搬送方向下流側端部が搬送ローラ61から離間する方向に傾斜して設けられているので、用紙3が第1ガイド部材76のガイド片76bとの当接によってジャムが発生することを防止することができる。
【0125】
また、この定着部20では、搬送ローラ61のローラ64がゴム材料から形成され、第1ガイド部76が鋼板から形成されており、搬送ローラ61のローラ64における用紙3と接触する表面の動摩擦係数が、第1ガイド部材76のガイド片76bにおける用紙3と接触する表面の動摩擦係数よりも大きいので、図6に示すように、用紙3が搬送ローラ61に搬送されつつ第1ガイド部材76のガイド片76bに接触して案内されている状態においては、搬送ローラ61によって用紙3を確実に保持して搬送しつつ、第1ガイド部材76によって用紙3を円滑に摺動させて案内することができる。
【0126】
そして、このレーザプリンタ1では、このようにしてジャムの発生を低減することができる定着部20を備えているので、レーザプリンタ1全体としてのジャムの発生を低減することができる。
【0127】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、定着媒体を、確実に搬送手段の搬送位置に向けて案内することができ、熱定着装置におけるジャムの発生を低減することができる。
【0128】
また、部品点数を低減して、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0129】
また、定着媒体を、第1搬送ローラと複数の第2搬送ローラとの間において押し延ばすことにより、定着媒体のカールを矯正することができる。
【0130】
また、定着媒体を迅速かつ確実に定着させることができ、熱定着の高速化および装置の小型化を図ることができる。
【0131】
また、定着媒体を確実に搬送手段の搬送位置に向けて案内することができ、熱定着装置におけるジャムの発生をより一層低減することができる。
【0132】
また、定着媒体をより一層確実に搬送部材に接触させることができ、より一層確実に搬送手段の搬送位置に向けて案内することができる。
【0133】
請求項に記載の発明によれば、定着媒体がガイド部材との当接によってジャムが発生することを防止することができる。
【0134】
請求項に記載の発明によれば、搬送部材によって定着媒体を確実に保持して搬送しつつ、ガイド部材によって定着媒体を円滑に摺動させて案内することができる。
【0135】
請求項に記載の発明によれば、搬送部材によって定着媒体を確実に搬送しつつ、ガイド部材によって定着媒体を摺動させて案内することができる。
【0136】
請求項に記載の発明によれば、画像形成装置全体としてのジャムの発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置としての、レーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】図1に示すレーザプリンタの定着部の要部斜視図である。
【図3】図1のレーザプリンタにおける図2のA−A線に相当する断面図である。
【図4】図1のレーザプリンタにおける図2のA−A線に相当する断面図(カールのついた用紙の先端部が第1ガイド部材に当接した状態)である。
【図5】図1のレーザプリンタにおける図2のA−A線に相当する断面図(カールのついた用紙の先端部が、搬送ローラと接触した状態)である。
【図6】図1のレーザプリンタにおける図2のA−A線に相当する断面図(搬送ローラによって用紙の先端部のカール方向と逆方向に押し延ばされながら搬送位置に搬送される状態)である。
【図7】図3に示す定着部の拡大断面図である。
【図8】図1のレーザプリンタにおける図2のB−B線に相当する断面図(用紙の先端部が加熱ローラと各加圧ローラとの間を通過し、剥離爪が加熱ローラと接触している状態)である。
【図9】図1のレーザプリンタにおける図2のB−B線に相当する断面図(用紙の中間部が加熱ローラと各加圧ローラとの間を通過し、剥離爪が加熱ローラから離間している状態)である。
【図10】図1のレーザプリンタにおける図2のA−A線に相当する断面図(用紙の後端部が加熱ローラと各加圧ローラとの間を通過し、剥離爪が加熱ローラと接触している状態)である。
【図11】図8に示す定着部の拡大断面図である。
【図12】図1に示すレーザプリンタにおいて、剥離爪の他の実施形態(離間部材が別体として設けられている態様)を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
3 用紙
20 定着部
42 加熱ローラ
44 加圧ローラ
45 搬送機構部
61 搬送ローラ
62 ピンチローラ
76 第1ガイド部材
85 第2ガイド部材

Claims (5)

  1. 定着媒体と接触する定着ローラと、
    前記定着ローラに対向配置され、前記定着ローラに定着媒体を圧接させるための加圧ローラと、
    前記定着ローラと前記加圧ローラとの間を通過した定着媒体を搬送するための搬送手段と、
    定着媒体の搬送方向における前記定着ローラの下流側であって、前記搬送手段により定着媒体を搬送する搬送位置の上流側において、定着媒体における前記定着ローラと接触した面と反対側の面に接触して、定着媒体を搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材と対向配置され、定着媒体を前記搬送手段の搬送位置に案内するためのガイド部材と
    を備え
    前記定着ローラと前記加圧ローラとの接触部分と、前記搬送手段の搬送位置とを結ぶ線上に、前記搬送部材の一部が配置されており、
    前記加圧ローラを、定着媒体の搬送方向において複数備え、
    前記搬送手段は、前記搬送部材をなす第1搬送ローラと、前記第1搬送ローラと対向配置され、前記第1搬送ローラとの間において定着媒体を挟持して搬送し、定着媒体の搬送方向において複数設けられる第2搬送ローラとを備え、
    前記定着ローラと前記加圧ローラとの接触部分と前記搬送手段の搬送位置とを結ぶ線が、定着媒体の搬送方向において、前記定着ローラと最も下流側の加圧ローラとの接触部分と、前記第1搬送ローラと最も上流側の前記第2搬送ローラとの接触部分とを結ぶ線であることを特徴とする、熱定着装置。
  2. 記ガイド部材は、
    前記定着ローラの回転方向における前記定着ローラと前記加圧ローラとの接触部分の最下流部分から前記定着ローラの表面に沿って5mm以上下流側で、かつ、
    前記定着ローラの回転中心から前記ガイド部材の前記定着ローラと対向する側の一端部を通過する線に沿って配置されるか、または、前記線に対して前記ガイド部材の他端部が前記搬送部材から離間するように配置されていることを特徴とする、請求項に記載の熱定着装置。
  3. 前記搬送部材における定着媒体との接触部分の動摩擦係数は、前記ガイド部材における定着媒体との接触部分の動摩擦係数よりも大きいことを特徴とする、請求項1または2に記載の熱定着装置。
  4. 前記搬送部材における定着媒体との接触部分が弾性体からなり、前記ガイド部材における定着媒体との接触部分が金属からなることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
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