JP2007086424A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ニップ圧の調整前後でガイド部材とロール接線の位置関係を一定に保つことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着器を有する画像形成装置の構成として、用紙をニップした状態で搬送する定着ロール61及び加圧ロール62と、加圧ロール62を定着ロール61に押し付けて定着ニップ部Nを形成するとともに、定着ニップ部Nのニップ圧を調整可能なニップ圧調整機構100と、定着ニップ部Nから排出される用紙の搬送を案内するとともに、ニップ圧調整機構100のニップ圧調整に連動して、定着ニップ部Nから排出される用紙の進行方向を示すロール接線mの偏向方向に変位するガイド部材90とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機等に適用して好適な画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(以下、「感光体ドラム」)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(以下、「トナー像」)とし、このトナー像を転写部において感光体ドラム上から用紙に転写した後、定着装置によってこのトナー像を用紙に定着している。
この種の画像形成装置に用いられる定着装置としては、定着ロールに加圧ロールを押し付けて定着ニップ部を形成するものが広く知られている。このような定着装置では、定着ロールと加圧ロールとの間(定着ニップ部)を通過するように用紙を搬送することにより、未定着のトナー像を加熱作用と加圧作用によって用紙に定着させている。
また、電子写真方式の画像形成装置の配置構成として、上述した定着装置を感光体ドラムの鉛直方向上方に配置するとともに、感光体ドラムの鉛直方向下方に用紙トレイを配置し、この用紙トレイから給紙された用紙を鉛直方向上方に向けて搬送している最中に、感光体ドラム上のトナー像を転写部で用紙に転写し、かつ定着装置に用紙を送り込むように構成されたものが知られている。
このような配置構成を採用した画像形成装置は、用紙を搬送する搬送路が非常に短くて済むうえに、画像形成装置の一側面を開放するだけで搬送路の大部分を露出させることができる。このため、かかる画像形成装置によれば、(1)給紙から排紙までの所要時間を短縮することができる、(2)用紙の搬送性を向上させることができる、(3)紙詰まりが発生した際の用紙の除去性を向上させることができる、(4)画像形成装置の設置面積を小さくすることができる、という種々の効果が得られる。
ただし、上記配置構成の画像形成装置では、重力に逆らって用紙を下方から上方に搬送し、この搬送途中でトナー像の定着を定着装置で行うため、定着装置でトナー定着された後の用紙を搬送する場合は、定着装置から排出される用紙に作用する重力の方向が用紙の搬送方向と略同一線上であって、かつ逆方向となる。そのため、用紙を水平方向に搬送する場合に比較して、用紙の挙動が不安定になり易い。すなわち、定着ロールと加圧ロールで用紙をニップ(挟持)しながら鉛直方向に搬送(排出)する場合は、定着ニップ部を抜けた用紙の進行方向にふらつきが生じ、その結果、用紙には進行方向に向けて波状の撓み(所謂「波打ち」)が生じ易くなる。また、用紙が搬送路周辺の部材と当接し易くなり、その際の当接角度によっては、用紙の先端両端部に曲がりや折れ(所謂「ドッグイヤー」)が生じるおそれもある。
こうした波打ちやドッグイヤーを回避するうえでは、定着装置の構成上、定着ニップ部から排出される用紙の搬送を案内するガイド部材と、定着ニップ部の出口点(最下流点)における定着ロール表面の接線(以下、「ロール接線」)との位置関係が非常に重要になる。そのため、画像形成装置の製造(組み立て)時には、それらの位置関係が最適な状態となるように調整している。ただし、製品出荷後のメンテナンス等でニップ圧の調整を行うと、これに伴うニップ幅(定着ニップ部の出口点の位置)の変化にしたがってロール接線の向きが変化する。このため、ガイド部材とロール接線との位置関係が最適な状態からずれてしまう。
そこで、例えば下記特許文献1には、定着ニップ部から排出される用紙の搬送を案内するガイド部材の端部をバネの付勢力で位置決め部材に突き当てることにより、ニップ圧の調整で加圧ロールの位置が変動しても、ガイド部材と加圧ロールとのギャップを一定に保つ定着装置の構成が開示されている。
特開平8−179651号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された定着装置の構成では、加圧ロールの外周面に沿って位置決め部材が円弧状に形成され、この位置決め部材にガイド部材の端部を突き当てることで、加圧ロールとガイド部材とのギャップを一定に保つ構成となっているため、ニップ圧調整で加圧ロールの位置が動いてもガイド部材の位置は殆ど動かない。したがって、かかる構成では、ニップ圧の調整前後でガイド部材とロール接線の位置関係が変化してしまう。
本発明に係る画像形成装置は、用紙をニップした状態で搬送する定着部材及び加圧部材と、加圧部材を定着部材に押し付けて定着ニップ部を形成するとともに、定着ニップ部のニップ圧を調整可能なニップ圧調整手段と、定着ニップ部から排出される用紙の搬送を案内するとともに、ニップ圧調整手段のニップ圧調整に連動して、定着ニップ部から排出される用紙の進行方向を示す軸線の偏向方向に変位するガイド部材とを備えるものである。
本発明に係る画像形成装置においては、ニップ圧調整手段を用いてニップ圧の調整を行うと、当該ニップ圧調整に連動したかたちで、定着ニップ部から排出される用紙の進行方向を示す軸線の向きが変化するとともに、当該軸線の偏向方向にガイド部材の位置が変化する。
本発明の画像形成装置によれば、実際にニップ圧の調整を行った場合に、定着ニップ部から排出される用紙の進行方向を示す軸線の向きが変化し、その偏向方向にガイド部材の位置が変化するため、ニップ圧の調整前後でガイド部材と軸線の位置関係を一定に保つことができる。
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の構成例を示す概略成図である。図1に示す画像形成装置1は、矢印A方向に回転するトナー像担持体の一例としての感光体ドラム10の周囲に、感光体ドラム10を帯電する帯電器11、感光体ドラム10上に静電潜像を書込むレーザ露光器12(図中露光ビームを符号Bmで示す)、トナーが収容されて感光体ドラム10上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器13、感光体ドラム10上に形成されたトナー像を用紙である用紙Pに転写する転写手段の一例としての転写ロール14、感光体ドラム10上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ15等の電子写真用デバイスが配設されている。さらには、用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着手段としての定着器60、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を備えている。
また、本実施の形態の画像形成装置1では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを転写ロール14へ所定のタイミングで送り込むレジストロール53、レジストロール53から送り出された用紙Pを転写ニップ部Cに導くインレットシュート54、転写ロール14により転写された後に搬送される用紙Pを定着器60へと搬送する搬送ガイド55、トナー像が転写されて搬送されてくる用紙Pを定着器60へ導く定着入口ガイド80、定着器60から排紙される用紙Pの搬送を案内する排紙ガイド90,91、これら排紙ガイド90,91で案内された用紙Pを排紙載置部58に向けて排出する排出ロール57を備えている。
そして、本実施の形態の画像形成装置1では、感光体ドラム10に対して定着器60を鉛直方向上方に配置するとともに、感光体ドラム10の鉛直方向下方に用紙トレイ50が配置構成されている。用紙トレイ50から給紙された用紙Pは、略垂直方向上方に向けて形成された搬送路を搬送され、この搬送路に沿って配置された転写ニップ部Cにおいて感光体ドラム10上に形成されたトナー像を用紙Pに転写し、さらに転写ニップ部Cの上方に配置された定着器60に至って定着処理が行なわれることとなる。このような配置構成の画像形成装置1は、用紙Pを搬送する搬送路が非常に短く、さらには画像形成装置1の一側面を開放するだけで搬送路の大部分を露出させることが容易である。そのため、給紙から排紙までの出力時間を短縮することができるとともに用紙Pの搬送性の向上が得られ、また紙詰まり(ジャム)した際の用紙Pの除去性も非常に優れている。さらに、画像形成装置1の設置面積を小さく設計することができるという利点もある。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置1では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、ガンマ補正、枠消し編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、レーザ露光器12に出力される。
レーザ露光器12では、入力された画像データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを感光体ドラム10に照射している。感光体ドラム10では、帯電ロールからなる帯電器11によって表面が所定の帯電電位(例えば、−750V)に帯電された後、このレーザ露光器12によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、現像器13によりマイナス帯電されたトナーが反転現像される。すなわち、例えば重合法により作成され、形状係数SF1が100〜140のトナーと、磁性粒子からなるキャリアとが混合した現像剤を担持した現像剤担持体(現像スリーブ)13aに、図示しない電源から直流電圧からなる現像バイアス、または交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアスが印加されて、感光体ドラム10との間に現像電界が形成される。それによって、現像スリーブ13a上のトナーが静電潜像の画像部(露光部)に転移し、静電潜像が可視像化される。
次に、感光体ドラム10上に形成されたトナー像が感光体ドラム10と転写ロール14とが当接する転写ニップ部Cに搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が転写ニップ部Cに搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、レジストロール53に到達する。このレジストロール53においては、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された感光体ドラム10の移動タイミングに合わせてレジストロール53が回転する。それによって、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされ、用紙Pはインレットシュート54に導かれて、転写ニップ部Cに送り出される。
転写ニップ部Cでは、転写ロール14が感光体ドラム10に圧接配置されている。転写ロール14は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は例えばカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107〜109Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。転写ロール14には、転写電源(不図示)からトナー帯電極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが安定的に印加されるように、例えば定電流制御された電流が供給される。それにより、転写ロール14から用紙Pに対し、感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。なお、転写バイアスは、感光体ドラム10上におけるイメージ領域が転写ニップ部Cを通過する際にのみ印加され、イメージ領域とイメージ領域との間のインターイメージ領域が転写ニップ部Cを通過する際には印加されないように設定されている。そして、タイミングを合わせて搬送された用紙Pが、転写ニップ部Cに搬送され、感光体ドラム10と転写ロール14との間に挟み込まれる。その際に、転写ロール14から転写バイアスが印加されることで、感光体ドラム10上に担持された未定着トナー像は、用紙P上に静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、転写ロール14からの静電吸着力と用紙Pのコシによって感光体ドラム10から剥離されて搬送され、転写ロール14の用紙P搬送方向下流側に設けられた定着器60まで送られる。なお、用紙Pが感光体ドラム10から剥離されず、感光体ドラム10に吸着されたままの状態となった場合には、転写ニップ部Cの下流側の感光体ドラム10表面近傍に配設された分離爪16によって、用紙Pは感光体ドラム10から分離されるように構成されている。定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60において熱及び圧力による定着処理を受けることによって用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、排紙ガイド90,91に案内されて排出ロール57に送り込まれ、この排出ロール57の回転にしたがって排紙載置部58へと排出される。以上で、一連の画像形成動作が完了する。
図2は、本実施の形態の画像形成装置1が備える定着器60の構成を示す断面図である。図示のように、定着器60は、定着部材としての定着ロール61と、加圧部材としての加圧ロール62とを有している。定着ロール61と加圧ロール62は、水平方向で互いに対向かつ接触する状態で配置されている。また、定着ロール61と加圧ロール62は、一方を駆動ロール、他方を従動ロールとして回転動作することにより、それらのロール間に用紙をニップした状態で搬送するものである。定着ロール61は、第1の筐体65内に回転自在に支持されている。加圧ロール62は、第2の筐体66内に回転自在に支持されている。そして、第1の筺体65と第2の筐体66とを連結することで、定着器60がユニット化されている。また、定着器60は、定着ロール61の中心と加圧ロール62の中心とを結んだ線が、水平面と略平行となるように装着されている。加圧ロール62は、後述するニップ圧調整機構によって定着ロール61に押し付けられ、これによって定着ロール61と加圧ロールの圧接部分に定着ニップ部Nが形成されている。
定着ロール61は、円筒状のコア611と、このコア611の表面側に被覆された離型層612から構成されている。コア611は、外径が例えば25mmであり、肉厚が例えば1〜1.5mmである。コア611を形成する材料としては、例えば鉄、アルミニウム、SUS等の熱伝導率の高い金属である。離型層612には、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂が用いられるが、トナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂が適している。フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等が使用できる。離型層612の膜厚は、例えば5〜100μmに形成される。
また、定着ロール61の内部には、当該定着ロール61を加熱するための加熱源として、例えば定格600Wのハロゲンヒータ67が配設されている。定着ロール61の表面には温度センサ69が接触して配置されている。制御部40は、温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ67の点灯及び消灯(オンオフ)を制御することにより、定着ロール61の表面温度が所定の設定温度(例えば、175℃)に維持されるように調整する。さらに、第1の筐体65の内部の定着ロール61の近傍には、加熱ロール61の過温昇による故障を未然に防止するためにサーモスタット70が設けられている。
加圧ロール62は、例えば柱状で中実のシャフト621と、このシャフト621の周囲に設けられた耐熱弾性体層622と、耐熱弾性体層622の表面を覆う離型層623とから構成されている。シャフト621は、例えば鉄またはアルミニウムからなり、中空であってもよい。耐熱弾性体層622は、硬度が45°(アスカーC)の耐熱性材料であり、例えばシリコンスポンジまたはシリコンゴムから形成されている。また、耐熱弾性体層622は、肉厚は6mm以上で構成され、加圧ロール62が定着ロール61に圧接される際に、略一定のニップ幅が得られるように形成されている。なお、耐熱弾性体層622の肉厚は、6〜8mmの範囲が好適である。離型層623は、トナーに対する離型性や耐摩耗性を有する例えばPFAから形成されている。また、離型層623の膜厚は例えば30〜100μmの範囲が好適である。
定着ロール61と加圧ロール62とで形成される定着ニップ部Nを挟んで上流側方向及び下流側方向には、用紙搬送ための搬送路が形成され、この搬送路に沿って用紙Pが下方から上方へと搬送されるようになっている。定着ニップ部Nの上流側(給紙側)には、例えば板状の金属からなる定着入口ガイド80が配設されている。また、定着ニップ部Nの下流側(排紙側)には排紙ガイド90、91がそれぞれ配置されている。排紙ガイド90、91は、複数のリブで形成され、第1の筐体65側と第2の筐体66側とにそれぞれ設けられている。そして、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間を用紙Pが通過するように構成されている。その際、用紙Pは、定着ニップ部Nから排出されて最初に排紙ガイド90に当接し、この排紙ガイド90で案内された後、排紙ガイド91との間を通過するように搬送される。さらに、排紙ガイド90の排紙ガイド91側の頂部には回転コロ93が設けられ、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間を通過する際に用紙Pに毛羽が生じないよう、円滑な搬送を実現している。
また、定着ニップ部Nの下流側近傍で第1の筐体65には、剥離部材としての剥離爪92が定着ロール61の軸方向(用紙の幅方向)に複数配設されている。この剥離爪92は、定着ロール61の表面を傷付けない程度の弱い力で定着ロール61側に付勢され、かかる定着ロール61の先端が定着ロール61の表面に圧接し、定着ロール61に巻き付こうとする用紙を剥がすように構成されている。ここで、図3は、排紙ガイド90と剥離爪92とが設定された幅方向における配置構成を示す図である。図3に示すように、排紙ガイド90と剥離爪92とは、長尺状のホルダ部材94にそれぞれが所定の間隔を隔てて略交互に配設されている。ホルダ部材94は、用紙の搬送方向と直交する向きで取り付けられるものである。排紙ガイド90の頂部には回転コロ93が設けられている。このような構成により、定着ニップ部Nを通過した用紙Pを排紙載置部58に送っている。
図4は、搬送路周りの各構成要素の配置構成を説明する図である。まず、転写ロール14と感光体ドラム10との位置関係について説明する。本実施の形態の画像形成装置1では、下方から上方に向けて略鉛直方向に用紙の搬送路が形成されているが、感光体ドラム10と転写ロール14との当接部である転写ニップ部Cの出口(下流側)において、用紙Pは、転写ニップ部Cを通る鉛直線よりも感光体ドラム10側に傾いて排出されると、用紙Pはトナー像が転写された面を感光体ドラム10側に傾けて搬送されることとなる。そうした場合、そのトナー像と画像形成装置1内に配設された他の部材(不図示)とが接触してしまい、トナー像は乱され、画像不良を引き起こす原因となる。そこで、転写ロール14が感光体ドラム10に当接する位置は、感光体ドラム10の中心を通る水平面よりも若干下方となるように設定している。このように配置することで、転写ニップ部Cを通過した用紙Pは、当該転写ニップ部Cを通る鉛直線よりも転写ロール14側に傾いて排出されるため、用紙P上のトナー像が他の部材と接触することを抑制することができる。
次に、定着器60における定着ロール61と加圧ロール62との位置関係について説明する。定着器60では、上述したように、画像形成装置1に対して、定着ロール61の中心と加圧ロール62の中心とを結んだ線が、水平面と略平行となるように装着されている。しかし、定着器60から排出された用紙Pが、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間を通過して排紙載置部58に搬送される際に、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間で形成される搬送路の曲率半径が小さい(カーブが急峻となる)場合には、定着器60によって熱を受けた直後の用紙Pにカールが生じ易くなる。
そこで、定着器60においては、定着ロール61の中心を通る水平面よりも若干上方となるように、加圧ロール62の中心を配置している。このように配置することで、定着器60の定着ニップ部Nを通過した用紙Pは、当該定着ニップ部Nを通る鉛直線よりも定着ロール61側、すなわち排紙載置部58側に傾いて排出されるため、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間の搬送路の曲率半径を大きく確保することができる。したがって、用紙Pにカールが生じることを抑制することができる。
続いて、水平方向における転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの位置関係について説明する。水平方向において、定着ニップ部Nが転写ニップ部Cを越えて感光体ドラム10側に位置すると、転写ニップ部Cを通過した用紙Pを定着器60に搬送するに際して、用紙Pを定着ニップ部N側に急激に傾ける必要が生じる。そのため、かかる配置では用紙Pは感光体ドラム10と接触し易くなり、好ましくない。一方、水平方向において、定着ニップ部Nが転写ニップ部Cから転写ロール14側方向に大きく離れて配置されると、用紙Pを安定して搬送するために、用紙Pを転写ロール14側に吸着しながら搬送する手段が必要となる。また、この場合は、画像形成装置1の設置面積も大きくなる。以上のことから、水平方向において、定着ニップ部Nの位置は転写ニップ部Cの位置と重なる位置、または転写ニップ部Cの位置よりも若干転写ロール14側にずれた位置が好適である。
このように感光体ドラム10と転写ロール14及び定着ロール61と加圧ロール62を配置することにより、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の搬送路において、用紙Pは、転写ニップ部Cを通る鉛直線よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるような緩やかなカーブを描いて搬送されるようになる。そのため、用紙Pのトナー像を担持する側の表面は、搬送路周辺に配設された他の部材と接触し難くなる。
特に、本実施の形態の画像形成装置1では、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の長さが、例えばA4サイズの用紙Pの縦方向長さよりも短いため、用紙Pが転写ニップ部Cと定着ニップ部Nの両方に同時にニップされる状態が生じる。そのため、転写ニップ部Cにニップされた部分が定着ニップ部Nにニップされた部分から引っ張られることで転写ずれが生じないように、定着器60での搬送速度を転写ニップ部Cでの搬送速度よりも若干遅くしている。それにより、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の搬送路では用紙Pに僅かな弛みが生じる。そのため、用紙Pと搬送路周辺に配設された部材との接触を生じ難くするために、上述したような鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるカーブを描いて搬送されるように構成することは重要である。
次に、上述した搬送路によって転写ニップ部Cから定着器60に搬送され、定着器60において定着された後の用紙Pが定着器60から排紙される際の搬送路について説明する。図5は、定着器60の排紙側に配置された排紙ガイド90を説明する図である。上述したように、定着器60の排紙側には、リブで形成された排紙ガイド90、91がそれぞれ配置されている。定着器60から排出された用紙Pは、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間に導かれ、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙載置部58に排出される(図1参照)。その際、本実施の形態の排紙ガイド90では、定着器60から排出された用紙Pに、進行方向に向けて形成される波状の撓み(所謂「波打ち」)や、先端両端部での曲がりや折れ(所謂「ドッグイヤー」)が生じることを抑制するために、排紙ガイド90の搬送路側のガイド面90aが、定着ニップ部Nの最下流点となる出口点N2における定着ロール61表面の接線(以下、「ロール接線」とも記す)mと、定着ロール61の近傍で鈍角の交差角βをもって交差するように配置されている。ロール接線mは、定着ニップNから排出される用紙Pの進行方向を示す軸線に相当するものである。すなわち、定着ニップ部Nの出口点N2では、用紙Pがロール接線mに沿って排出される。したがって、ロール接線mの方向(向き)は、定着ニップNから排出される用紙Pの進行方向を示すものとなる。
ここで、定着器60から排出される用紙Pに波打ちが発生する際のメカニズムについて説明する。まず、定着器60から排出される用紙Pに対しては、圧接されながら回転する定着ロール61と加圧ロール62とから、ロール接線m方向に押し出す力f1が強く働いている。これは、実験により実証されている事象であるが、定着ニップ部Nでは定着ロール61と加圧ロール62とが圧接されながら回転していることから、用紙Pにおける定着ロール61との吸着力と加圧ロール62との吸着力との間の力のバランスの結果によって生じるものと考えられる。また、用紙Pには定着ロール61側の表面にトナー像が担持されているため、トナー像と定着ロール61表面との間に付着力が働く。それにより、用紙Pには定着ロール61表面側に向かう力f2も作用する。この定着ロール61表面側に向かう力f2は、トナー像と定着ロール61表面との間の付着力であるため、用紙P表面のトナー像の占める面積比率によっても変化するものである。なお、重力の方向は、用紙Pの搬送方向と略逆方向となるため、用紙Pに対して作用する力としての影響は極めて小さい。
このような力が作用する状態のもとでは、定着器60から排紙される用紙Pに働く力としては、定着ニップ部Nから押し出される力f1が主となるため、定着ニップ部Nから排出される用紙Pの進行方向はロール接線mに沿う方向となる。ただし、定着ロール61表面側に向かう力f2は、トナー像の多少によって変化しつつ用紙Pに作用するため、用紙Pの進行方向は、ロール接線m方向に沿いつつも、定着ロール61表面側に若干振られることになる。具体的には、定着ロール61表面への力f2が比較的強い状態では、用紙Pの進行方向がロール接線m方向から若干定着ロール61表面側に向き、定着ロール61表面への力f2が比較的弱い状態では、用紙Pの進行方向がロール接線m方向に真っ直ぐに向く。こうした状態の変化が生じることによって、用紙Pに波打ちが発生するものと考えられる。
そこで、本実施の形態の排紙ガイド90では、排紙ガイド90の搬送路側のガイド面90aが、ロール接線mに対して、定着ロール61の近傍で鈍角の交差角βで交差するように形成されている。上述したように、定着器60では、加圧ロール62の中心Q2が定着ロール61の中心Q1を通る水平面から角度α(α>0)だけ上方に配置している。それにより、ロール接線mは、定着ロール61側に傾いて設定される。そのため、定着ロール61側であって、定着ロール61の近傍に排紙ガイド90を配設し、ロール接線mと交差角βが鈍角で交差するガイド面90aを形成すれば、定着器60から排出される用紙Pに対して強く作用している接線m方向に押し出す力f1が、用紙Pを排紙ガイド90のガイド面90aに強く押し付けることとなる。それによって、定着器60から排出された用紙Pは、定着ニップ部Nと排紙ガイド90のガイド面90aとの双方によって強く支持されることとなる。
このように、定着器60から排出された用紙Pは、排出された部分の両端が定着ニップ部Nと排紙ガイド90のガイド面90aとによって強く支持されるため、用紙Pが定着器60から排出される際に、定着ロール61表面側に向かう力f2が働いたとしても、定着ニップ部Nにおける支持力と、排紙ガイド90のガイド面90aからの反力とによって用紙Pには力f2に対向する力が生じる。そのため、用紙Pの進行方向がロール接線m方向から定着ロール61表面側に振られることが安定的に抑えられて一定に定まり、用紙Pに波打ちが発生することが抑制される。また、ロール接線mとガイド面90aとの交差角βは鈍角になっているため、排紙ガイド90のガイド面90aに当接した後の用紙Pは、ガイド面90aに案内されて円滑に搬送される。そのため、用紙Pの先端に進行を妨げるような不要な力が働くことがない。したがって、用紙Pの先端両端部でのドッグイヤーの発生や紙詰まりの発生を抑制することができる。
また、このような構成では、ロール接線m方向に押し出す力f1が用紙Pを排紙ガイド90のガイド面90aに強く押し付ける際に、ロール接線m方向に押し出す力f1を排紙ガイド90のガイド面90aまで伝えるのは用紙Pの剛性(所謂「こし」)である。そのため、用紙Pの剛性を強く維持するために、定着ニップ部Nの出口点N2と排紙ガイド90のガイド面90aとの間の距離を短く設定することが好ましい。そこで、本実施の形態では、排紙ガイド90のガイド面90aを定着ロール61の近傍に配置している。具体的には、排紙ガイド90のガイド面90aは、ロール接線mとの交点が定着ロール61の中心Q1を通る鉛直線よりも加圧ロール62側に位置するように設定している。
図6は、ニップ圧調整機構の構成例を示す図である。図示したニップ圧調整機構100は、ニップ圧調整用の可動部材となるレバー部材101と、ニップ圧調整ネジ102と、ニップ圧調整のための押圧付与手段となる圧縮式のコイルバネ(弾性部材)103とを用いて構成されている。レバー部材101は、その中間部を加圧ロール62の回転軸62aに係合するかたちで、水平方向の一方(図6の左方向)から当該回転軸62aに当接している。また、レバー部材101の一端部には回転支軸104が設けられている。回転支軸104は、当該回転支軸104を中心にレバー部材101を回転自在に支持するもので、例えば上記図2に示す第2の筐体66に設けられている。また、回転支軸104は、水平方向では加圧ロール62の回転軸62aと定着ニップ部Nとの間に配置され、鉛直方向では加圧ロール62の下側外周面よりも若干下方に配置されている。
一方、回転支軸104とは反対側になるレバー部材101の他端側(自由端側)は、定着ロール61の上方まで延出し、この延出部分に排紙ガイド90が一体に設けられている。レバー部材101に排紙ガイド90を一体に設ける手段としては、レバー部材101と排紙ガイド90を樹脂の一体成型で形成する方法、あるいはレバー部材101にネジ、接着剤等の固定手段を用いて排紙ガイド90を固定する方法が考えられる。また、上記図3に示すホルダー部材94を、樹脂の一体成型や、ネジ、接着等による固定でレバー部材101に一体に設ける方法でもよい。その場合は、ホルダ部材94に支持される排紙ガイド90と剥離爪92の両方が、レバー部材101に一体に設けられることになる。
ニップ圧調整ネジ102は、水平面にほぼ平行な向きで取り付けられている。ニップ圧調整ネジ102の雄ネジ部分は、レバー部材101の他端部に設けられた貫通孔を通して第1の筐体65のネジ孔に螺合している。第1の筐体65は、画像形成装置に定着器60を装着するにあたって、画像形成装置の本体フレーム等に固定される固定部材である。
コイルバネ103は、ニップ圧調整ネジ102の雄ネジ部分に巻装されている。コイルバネ103の一端は、レバー部材101の自由端に突き当てられ、同他端は、ニップ圧調整ネジ102の頭部に突き当てられている。これにより、レバー部材101の自由端側は、回転支軸104を中心にして、コイルバネ103の付勢力(弾性力)により図6の右方向(第1の筐体65に接近する方向)に付勢されている。また、レバー101の中間部は、水平方向の一方(図6の左方向)から加圧ロール62の回転軸62aに当接しているため、コイルバネ103の付勢力は、レバー部材101と回転軸62aの当接部分にも作用する。そのため、加圧ロール62は、レバー部材101を介して作用するコイルバネ103の付勢力によって定着ロール61に押し付けられ、この押し付け力(押圧)によって定着ロール61と加圧ロール62との接触部分(圧接部分)に定着ニップ部Nが形成されている。
上記構成からなるニップ圧調整機構100においては、ニップ圧調整ネジ102を廻してニップ圧を調整する。例えば、現状よりもニップ圧を強くしたい場合は、第1の筐体65に設けたネジ孔に対して、ニップ圧調整ネジ102の雄ネジ部分をねじ込む方向(一般的には時計廻り方向)で、ニップ圧調整ネジ102を廻す。そうすると、ニップ圧調整ネジ102の頭部と第1の筐体65のネジ孔との間の距離が短くなるため、レバー部材101の自由端部に加えられるコイルバネ103の付勢力が増加する。その結果、レバー部材101は、図7に示すように、加圧ロール62の回転軸62aを図の右方向に押し出しながら、回転支軸104を中心に時計廻り方向に回転動作(傾き動作)する。また、排紙ガイド90はレバー部材101の自由端部に一体に設けられているため、ニップ圧調整に連動して排紙ガイド90の位置も回転支軸104を中心に変化する。
このとき、ニップ圧の増加に伴って、加圧ロール92が定着ロール61により強い力で押し付けられると、その分だけロール表面の弾性変形が大きくなって定着ニップ部Nのニップ幅が広がり、これにしたがって定着ニップ部Nの出口点N2(図5参照)の位置も定着ロール61の頂部寄りに変位する。そのため、ニップ圧調整によってニップ圧を増加させると、定着ロール61表面のロール接線mは、鉛直線に対して、より大きく傾いた状態となる。すなわち、図6をニップ圧調整前の状態、図7をニップ圧調整後の状態とすると、定着ロール61の回転方向におけるロール接線mの向きは、ニップ圧の調整によって時計廻り方向に偏向するものとなる。
ロール接線mの偏向方向とは、ニップ圧の調整を行ったときにロール接線mの向きが変化する方向をいう。したがって、ニップ圧の調整によって図6の状態から図7の状態に変化したものとすると、ニップ圧調整によるロール接線mの偏向方向(傾き方向)は、水平方向で規定すると右方向となり、回転方向で規定すると時計廻り方向となる。また、これと逆に、ニップ圧の調整によって図7の状態から図6の状態に変化したものとすると、ニップ圧調整によるロール接線mの偏向方向は、水平方向で規定すると左方向となり、回転方向で規定すると反時計廻り方向となる。
一方、排紙ガイド90の位置は、上述のようにニップ圧を増加させるようにニップ圧調整を行うと、回転支軸40を中心として時計廻り方向、つまりロール接線mの偏向方向に変化するものとなる。また、ニップ圧を減少させるようにニップ圧調整を行うと、ロール接線mの向きが定着ロール61の回転方向で反時計廻り方向に偏向するとともに、この偏向方向に排紙ガイド90の位置が変化するものとなる。したがって、上記構成のニップ圧調整機構100を採用すれば、ニップ圧の調整前後で排紙ガイド90とロール接線mとの位置関係をほぼ一定に保つことができる。また、ニップ圧調整による排紙ガイド90の変位方向は、回転支軸40を中心とした回転方向になるため、ロール接線mとガイド面90aとの交差角(鈍角)βの変動も最小限に抑えることができる。
さらに、レバー部材101と一体に剥離爪92を設けることにより、定着ニップ部Nの最下流点の位置変動にしたがって剥離爪92の位置が変化するようになるため、ニップ圧調整を行っても、定着ニップ部Nの出口点N2からほぼ一定の距離を隔てたところで剥離爪92を定着ロール61に当接させることができる。したがって、剥離爪92による用紙Pの剥離性を良好に維持することができる。
図8は、ニップ圧整機構の他の構成例を示す図である。図示したニップ圧調整機構200は、ニップ圧調整用のレバー部材201と、ニップ圧調整ネジ202と、ニップ圧調整のための押圧付与手段となる圧縮式のコイルバネ203と、排紙ガイド90を移動可能に支持するガイド支持機構204と、このガイド支持機構204を構成するスライド部材205とコイルバネ206とを用いて構成されている。
レバー部材201は、その中間部を加圧ロール62の回転軸62aに係合するかたちで、水平方向の一方(図8の左方向)から当該回転軸62aに当接している。また、レバー部材201の一端部には回転支軸207が設けられている。回転支軸207は、当該回転支軸207を中心にレバー部材201を回転自在に支持するもので、例えば上記図2に示す第2の筐体66に設けられている。また、回転支軸207は、水平方向では加圧ロール62の回転軸62aと定着ニップ部Nとの間に配置され、鉛直方向では加圧ロール62の回転支軸207よりも若干下方に配置されている。また、回転支軸207とは反対側になるレバー部材201の他端側(自由端側)は、定着ロール61の上方まで延出している。
ニップ圧調整ネジ202は、水平面にほぼ平行な向きで取り付けられている。ニップ圧調整ネジ202の雄ネジ部分は、レバー部材201の他端部に設けられた貫通孔を通して第1の筐体65のネジ孔に螺合している。第1の筐体65は、画像形成装置に定着器60を装着するにあたって、画像形成装置の本体フレーム等に固定される固定部材である。
コイルバネ203は、ニップ圧調整ネジ202の雄ネジ部分に巻装されている。コイルバネ203の一端は、レバー部材201の自由端に突き当てられ、同他端は、ニップ圧調整ネジ202の頭部に突き当てられている。これにより、レバー部材201の自由端側は、回転支軸207を中心にして、コイルバネ203の付勢力(弾性力)により図8の右方向(第1の筐体65に接近する方向)に付勢されている。また、レバー201の中間部は、水平方向の一方(図8の左方向)から加圧ロール62の回転軸62aに当接しているため、コイルバネ203の付勢力は、レバー部材201と回転軸62aの当接部分にも作用する。そのため、加圧ロール62は、レバー部材201を介して作用するコイルバネ203の付勢力によって定着ロール61に押し付けられ、この押し付け力(押圧)によって定着ロール61と加圧ロール62との接触部分(圧接部分)に定着ニップ部Nが形成されている。
また、レバー部材201の自由端側には、当該レバー部材201と一体に押し出し片208が形成されている。押し出し片208の先端は、第1の筐体65に形成された孔を通してスライド部材205に突き当てられている。スライド部材205は、第1の筐体65に設けられたガイドシャフト209にスライド自在に係合されている。排紙ガイド90は、このスライド部材205にネジ止め、接着等の固定手段を用いて固定されている。ガイドシャフト209の端部には、スライド部材205の抜け止め用の部材として、例えばEリングが装着されている。ガイドシャフト209は、加圧ロール62の回転軸62aと略直交する向きで水平状態に設けられている。したがって、スライド部材205の移動方向は、ガイドシャフト209に沿った水平方向となる。また、スライド部材205が移動すると、これと一体になって排紙ガイド90も移動するようになっている。
コイルバネ206は、ガイドシャフト209に巻装されている。コイルバネ106は、スライド部材205を図8の左方向に付勢している。コイルバネ206がスライド部材205を付勢する方向と、上述したコイルバネ203がレバー部材201の押し出し片208を介してスライド部材205を付勢する方向とは、互いに逆方向になっている。また、コイルバネ206のバネ圧は、レバー部材201の押し出し片208とスライド部材206とを常時突き当て状態に維持し得る範囲内で、コイルバネ203のバネ圧よりも十分に小さな値に設定されている。
上記構成からなるニップ圧調整機構200においては、ニップ圧調整ネジ202を廻してニップ圧を調整する。例えば、現状よりもニップ圧を強くしたい場合は、第1の筐体65に設けたネジ孔に対して、ニップ圧調整ネジ202の雄ネジ部分をねじ込む方向(一般的には時計廻り方向)で、ニップ圧調整ネジ202を廻す。そうすると、ニップ圧調整ネジ202の頭部と第1の筐体65のネジ孔との間の距離が短くなるため、レバー部材201の自由端部に加えられるコイルバネ203の付勢力が増加する。その結果、レバー部材201は、加圧ロール62の回転軸62aを図の右方向に押し出しながら、回転支軸207を中心に時計廻り方向に回転動作(傾き動作)し、これに連動してスライド部材205が図の右方向に移動する。また、排紙ガイド90はスライド部材205に一体に設けられているため、ニップ圧調整に連動して排紙ガイド90の位置も図の右方向に変化する。
このとき、ニップ圧の増加に伴って、加圧ロール92が定着ロール61により強い力で押し付けられると、その分だけロール表面の弾性変形が大きくなって定着ニップ部Nのニップ幅が広がり、これにしたがって定着ニップ部Nの出口点N2(図5参照)の位置も定着ロール61の頂部寄りに変位する。そのため、ニップ圧調整によってニップ圧を増加させると、定着ロール61表面のロール接線mは、鉛直線に対して、より大きく傾いた状態となる。したがって、水平方向におけるロール接線mの向きは、ニップ圧の調整によって図の右方向に偏向し、この偏向方向に排紙ガイド90の位置が変化するものとなる。また、ニップ圧を減少させるようにニップ圧調整を行うと、ロール接線mの向きが水平方向で図の左方向に偏向するとともに、この偏向方向に排紙ガイド90の位置が変化するものとなる。したがって、上記構成のニップ圧調整機構200を採用すれば、ニップ圧の調整前後で排紙ガイド90とロール接線mとの位置関係をほぼ一定に保つことができる。
なお、上記実施の形態においては、定着ニップ部Nから排出される用紙Pの搬送を排紙ガイド90で案内するものとしたが、排紙ガイド90以外の部材、例えば排出ロール57や、他のシュート部材、回転部材をガイド部材として、トナー定着済みの用紙Pの搬送を案内するものであっても同様に適用可能である。
また、上記実施の形態では、定着ロール61に加圧ロール62を直接押し付けるようにしたが、これ以外にも、例えば定着ロール61にほぼ180度の巻き付け角度をもってベルト部材を巻き付け、このベルト部材を介して定着ロール61に加圧ロール62を押し付けるものであってもよい。さらに、定着部材及び加圧部材は、少なくとも一方がロール形状をなすものであればよい。
本実施の形態が適用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。 本実施の形態の画像形成装置が備える定着器の構成を示す断面図である。 排紙ガイドと剥離爪とが設定された幅方向の配置構成を示す図である。 搬送路周りの各構成要素の配置構成を説明する図である。 定着器の排紙側に配置された排紙ガイドを説明する図である。 ニップ圧調整機構の構成例を示す図である。 図6に示すニップ圧調整機構の動作例を示す図である。 ニップ圧調整機構の他の構成例を示す図である。
符号の説明
1…画像形成装置、10…感光体ドラム、11…帯電器、12…レーザ露光器、13…現像器、14…転写ロール、15…ドラムクリーナ、16…分離爪、17…スターホイール、40…制御部、50…用紙トレイ、51…ピックアップロール、52…搬送ロール、53…レジストロール、54…インレットシュート、55…搬送ガイド、60…定着器、61…定着ロール、62…加圧ロール、65…第1の筺体、66…第2の筐体、67…ハロゲンヒータ、70…サーモスタット、80…定着入口ガイド、90,91…排紙ガイド、92…剥離爪、93…回転コロ、94…ホルダ部材、100,200…ニップ圧調整機構、101,201…レバー部材、102,202…ニップ圧調整ネジ、103,203,206…コイルバネ、104,207…回転支軸、204…ガイド支持機構、205…スライド部材、208…押し出し片、209…ガイドシャフト

Claims (5)

  1. 用紙をニップした状態で搬送する定着部材及び加圧部材と、
    前記加圧部材を前記定着部材に押し付けて定着ニップ部を形成するとともに、前記定着ニップ部のニップ圧を調整可能なニップ圧調整手段と、
    前記定着ニップ部から排出される用紙の搬送を案内するとともに、前記ニップ圧調整手段のニップ圧調整に連動して、前記定着ニップ部から排出される用紙の進行方向を示す軸線の偏向方向に変位するガイド部材と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着部材は定着ロールからなり、
    前記軸線は前記定着ニップ部の出口点における前記定着ロール表面の接線である
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記ニップ圧調整手段は、前記加圧部材に当接する可動部材と、前記可動部材を介して前記加圧部材に押圧力を付与する押圧付与手段とを有し、
    前記ガイド部材は、前記可動部材の動きに連動して変位する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記ガイド部材は、前記可動部材に一体に設けられている
    ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記定着部材から用紙を剥離するための剥離部材が、前記可動部材に一体に設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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