JP4806923B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置に関し、より詳しくは記録材を重力に逆らって下方から上方に搬送しながら画像形成を行なう画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、このトナー像を感光体ドラム上から記録材に転写した後、定着装置によってこのトナー像を記録材に定着している。
従来より、かかる画像形成装置に用いられる定着装置では、内部に加熱源が配設された円筒状の芯金に、耐熱性弾性体層と離型層とが積層して形成された定着ロールと、芯金に耐熱性弾性体層と耐熱性樹脂被膜あるいは耐熱性ゴム被膜からなる離型層とが積層されて形成された加圧ロールとが互いに圧接されて構成されている。そして、定着ロールと加圧ロールとの間に、未定着トナー像を担持した記録材を通過させて、未定着トナー像に対して加熱と加圧とを行うことによって、記録材にトナー像を定着している。
このような定着装置においては、例えば厚紙を定着する場合に、定着ロールと加圧ロールとの間に生じる駆動トルクの変化によって記録材の搬送速度が変化してしまい、それによる記録材のずれによって転写部でトナー像に乱れが生じることがある。また、例えば薄紙を定着する場合には、記録材が定着ロールと加圧ロールとで形成される定着ニップに引き込まれる際に、紙しわが生じ易い。さらには、記録材の後端が定着ニップに進入する直前に下方に弾かれてトナー像に飛び散り、画像乱れが生じる場合もある。
そこで、かかる問題を解消するための定着装置に関する技術として、定着装置の定着ニップ部に記録材を導く定着ガイド部材において、定着ガイド部材の先端部を定着ニップ部の近傍に配置し、定着ガイド部材の中間部分を先端部よりも定着ニップ部の接線に対して定着ロール側に離れた位置に配置し、定着ガイド部材の中間部分より離れた上流部分を定着ニップ部の接線に対して加圧ロール側に配置した技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
このように、定着ニップ部に記録材を導く定着ガイド部材の設定は、定着画像の品質に大きな影響を与えるため、重要な設計要件となっている。
特開2001−5316号公報(第3-4頁)
ところで、画像形成装置においては、感光体ドラムに対して定着装置を鉛直方向上方に配置するとともに、感光体ドラムの鉛直方向下方に配置された用紙トレイから給紙された記録材を略垂直方向上方に向けて搬送する搬送路を形成し、この搬送路に沿って配置された転写部において感光体ドラム上のトナー像を記録材に転写するように構成されたものが知られている。
このような配置構成を有する画像形成装置は、記録材を搬送する搬送路が非常に短くてすみ、さらには画像形成装置の一側面を開放するだけで搬送路の大部分を露出させることができる。そのため、給紙から排紙までの出力時間を短縮することができるとともに記録材の搬送性の向上が得られ、また紙詰まり(ジャム)した際の記録材の除去性も非常に優れている。さらに、画像形成装置の設置面積を小さく設計することができるという利点もある。
しかしながら、略垂直方向に搬送路が形成された画像形成装置では、従来の水平方向に記録材が搬送される構成の画像形成装置とは異なり、定着装置から排出される記録材に作用する重力の方向は記録材の搬送方向と略同一線上であって、かつ逆方向となる。それにより、従来の構成の画像形成装置の場合には、重力方向下方に設けた用紙ガイド部材によって記録材の搬送は安定的に行うことができるのに対して、搬送路が略垂直方向に形成された場合には、記録材を安定的に支持することができず、搬送路を搬送される記録材の挙動は不安定となり易い。そのため、略垂直方向に搬送路が形成された画像形成装置では、定着ガイド部材の設定の影響を受け易く、定着装置において記録材に作用する力が定着ガイド部材を通じて搬送路の記録材全体に対して影響を及ぼすこととなる。特に、定着ガイド部材を通じて転写部を通り抜けた直後の記録材の挙動を不安定にし易い。その結果、記録材が搬送路周辺の部材に接触して、記録材上のトナー像に画像乱れや画像汚れ等の画像不良が生じる可能性が高かった。
なお、上記した特許文献1に記載された技術は、記録材に対して搬送方向とは直交する方向の下方に重力が作用する水平搬送の場合の定着ガイド部材の設定を前提としており、略垂直方向に搬送路が形成された画像形成装置のように記録材の挙動が不安定となる構成においては、単に定着装置単体内での記録材の挙動を考慮するだけでは、搬送路を搬送される際の記録材の挙動を安定的に制御することはできない。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、重力に逆らって記録材を下方から上方に搬送する搬送路が形成された画像形成装置における記録材の安定的な搬送を実現することにある。
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、重力に逆らって記録材を下方から上方に搬送する箇所に定着手段を配設する画像形成装置であって、トナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する転写手段と、加熱部材と加圧部材とが定着ニップ部で圧接されて構成され、トナー像が転写された記録材を定着ニップ部を通過させることでトナー像を定着する定着手段と、定着手段の加熱部材側に向けて形成された第1のガイド面と加圧部材側に向けて形成された第2のガイド面とが屈曲部を介して連続して形成され、定着ニップ部にトナー像が転写された記録材を導く定着ガイド部材とを備え、定着ガイド部材は、屈曲部の頂点が、定着ニップ部の入口点と転写手段がトナー像担持体と当接する領域の最下流点とを結ぶ線に対して、定着手段の加熱部材側の近傍に位置するように配置されたことを特徴としている。なお、ここでは断面構成における位置関係を述べているが、奥行きに亘っても同様である(以下、同様である。)。
ここで、定着ガイド部材は、屈曲部の頂点が、定着ニップ部の入口点と転写手段がトナー像担持体と当接する領域の最下流点とを結ぶ線に対して、0.0〜0.5mmだけ加熱部材側に位置するように配置されたことを特徴とすることができる。また、定着ガイド部材は、屈曲部の頂点が、加熱部材の中心と加圧部材の中心とを結ぶ線に直交する直交線であって、定着ニップ部を通る直交線に対して、1.0〜2.0mmだけ加熱部材側に位置するように配置されたことを特徴とすることもできる。さらに、転写手段は、記録材の背面から当接してトナー像を記録材に転写する転写ロールで構成されたことを特徴とすることもできる。また、定着手段は、加熱部材が内部に発熱源を有する定着ロールであり、加圧部材が弾性体層を有する加圧ロールであることを特徴とすることもできる。
また、本発明の画像形成装置は、重力に逆らって記録材を下方から上方に搬送する箇所に定着手段を配設する画像形成装置であって、トナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体に担持されたトナー像を記録材に転写する転写ロールと、定着ロールと加圧ロールとが定着ニップ部で圧接されて構成され、トナー像が転写された記録材を定着ニップ部を通過させることでトナー像を定着する定着手段と、屈曲部を挟んで向きの異なる第1のガイド面と第2のガイド面とで構成され、定着ニップ部にトナー像が転写された記録材を導く定着ガイド部材とを備え、定着ガイド部材は、屈曲部の頂点が、定着ニップ部の入口点と転写ロールがトナー像担持体と当接する領域の最下流点とを結ぶ線に対して、0.0〜0.5mmだけ定着手段の定着ロール側に位置するように配置されたことを特徴としている。
ここで、定着ガイド部材は、第1のガイド面が定着ロールの定着ニップ部上流側近傍に向けて形成されたことを特徴とすることができる。また、定着ガイド部材は、第2のガイド面が定着ニップ部近傍に向けて形成されたことを特徴とすることもできる。さらに、定着ガイド部材は、屈曲部の頂点が、定着ロールの中心と加圧ロールの中心とを結ぶ線に直交する直交線であって、定着ニップ部を通る直交線に対して、1.0〜2.0mmだけ定着ロール側に位置するように配置されたことを特徴とすることもできる。加えて、転写ロールは、中心がトナー像担持体の中心を通る水平面よりも鉛直方向下方に配置されたことを特徴とすることができる。また、定着手段の加圧ロールは、中心が定着ロールの中心を通る水平面よりも鉛直方向上方に配置されたことを特徴とすることができる。
本発明によれば、略垂直方向に搬送路が形成された画像形成装置における記録材の搬送を安定させることが可能となる。それによって、記録材上のトナー像が搬送路周辺の部材に接触して、トナー像乱れを生じることを抑制し、良好な定着画像を形成することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置1は、矢印A方向に回転するトナー像担持体の一例としての感光体ドラム10の周囲に、感光体ドラム10を帯電する帯電器11、感光体ドラム10上に静電潜像を書込むレーザ露光器12(図中露光ビームを符号Bmで示す)、トナーが収容されて感光体ドラム10上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器13、感光体ドラム10上に形成されたトナー像を記録材である用紙Pに転写する転写手段の一例としての転写ロール14、感光体ドラム10上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ15等の電子写真用デバイスが配設されている。さらには、用紙Pに転写された未定着トナー像を定着する定着手段の一例としての定着器60、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を備えている。
また、本実施の形態の画像形成装置1では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを転写ロール14へ所定のタイミングで送り込むレジストロール53、レジストロール53から送り出された用紙Pを転写ニップ部Cに導くインレットシュート54、転写ロール14により転写された後に搬送される用紙Pを定着器60へと搬送する搬送ガイド55、トナー像が転写されて搬送されてくる用紙Pを定着器60へ導く定着入口ガイド80を備えている。
そして、本実施の形態の画像形成装置1では、感光体ドラム10に対して定着器60を鉛直方向上方に配置するとともに、感光体ドラム10の鉛直方向下方に用紙トレイ50が配置されている。用紙トレイ50から給紙された用紙Pは、略垂直方向上方に向けて形成された搬送路を搬送され、この搬送路に沿って配置された転写ニップ部Cにおいて感光体ドラム10上に形成されたトナー像を用紙Pに転写するように配置構成されている。
このような配置構成の画像形成装置1は、用紙Pを搬送する搬送路が非常に短く、さらには画像形成装置1の一側面を開放するだけで搬送路の大部分を露出させることが容易である。そのため、給紙から排紙までの出力時間を短縮することができるとともに用紙Pの搬送性の向上が得られ、また紙詰まり(ジャム)した際の用紙Pの除去性も非常に優れている。さらに、画像形成装置1の設置面積を小さく設計することができるという利点もある。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置1では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、ガンマ補正、枠消し編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、レーザ露光器12に出力される。
レーザ露光器12では、入力された画像データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを感光体ドラム10に照射している。感光体ドラム10では、帯電ロールからなる帯電器11によって表面が所定の帯電電位(例えば、−750V)に帯電された後、このレーザ露光器12によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、現像器13によりマイナス帯電されたトナーが反転現像される。すなわち、例えば重合法により作成され、形状係数SF1が100〜140のトナーと、磁性粒子からなるキャリアとが混合した現像剤を担持した現像剤担持体(現像スリーブ)13aに、図示しない電源から直流電圧からなる現像バイアス、または交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアスが印加されて、感光体ドラム10との間に現像電界が形成される。それによって、現像スリーブ13a上のトナーが静電潜像の画像部(露光部)に転移し、静電潜像が可視像化される。
次に、感光体ドラム10上に形成されたトナー像が感光体ドラム10と転写ロール14とが当接する転写ニップ部Cに搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が転写ニップ部Cに搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、レジストロール53に到達する。このレジストロール53においては、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された感光体ドラム10の移動タイミングに合わせてレジストロール53が回転する。それによって、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされ、用紙Pはインレットシュート54に導かれて、転写ニップ部Cに送り出される。
転写ニップ部Cでは、転写ロール14が感光体ドラム10に圧接配置されている。転写ロール14は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は例えばカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。
転写ロール14には、転写電源(不図示)からトナー帯電極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが安定的に印加されるように、例えば定電流制御された電流が供給される。それにより、転写ロール14から用紙Pに対し、感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。なお、転写バイアスは、感光体ドラム10上におけるイメージ領域が転写ニップ部Cを通過する際にのみ印加され、イメージ領域とイメージ領域との間のインターイメージ領域が転写ニップ部Cを通過する際には印加されないように設定されている。
そして、タイミングを合わせて搬送された用紙Pが、転写ニップ部Cに搬送され、感光体ドラム10と転写ロール14との間に挟み込まれる。その際に、転写ロール14から転写バイアスが印加されることで、感光体ドラム10上に担持された未定着トナー像は、用紙P上に静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、転写ロール14からの静電吸着力と用紙Pのコシによって感光体ドラム10から剥離されて搬送され、転写ロール14の用紙P搬送方向下流側に設けられた定着器60まで送られる。なお、用紙Pが感光体ドラム10から剥離されず、感光体ドラム10に吸着されたままの状態となった場合には、転写ニップ部Cの下流側の感光体ドラム10表面近傍に配設された分離爪16によって、用紙Pは感光体ドラム10から分離されるように構成されている。
定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60において熱および圧力による定着処理を受けることによって用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙載置部58に搬送され、一連の画像形成動作が完了する。
続いて、定着器60の構成について説明する。
図2は、定着器60の構成を示す断面図である。図2に示すように、定着器60は、加熱手段の一例としての定着ロール61を回転自在に支持する第1の筺体65と、加圧手段の一例としての加圧ロール62を回転自在に支持する第2の筐体66とが連結され、ユニット化されて構成されている。そして、画像形成装置1に対して、定着ロール61の中心と加圧ロール62の中心とを結んだ線が略水平方向を向くように装着される。そして、加圧ロール62は、コイルバネ等からなる弾性体(不図示)により定着ロール61に圧接され、定着ニップ部Nが形成されている。
定着ロール61は、円筒状のコア611と、このコア611の表面側に被覆された離型層612から構成されている。コア611は、外径が例えば25mmであり、肉厚が例えば1〜1.5mmである。コア611を形成する材料としては、例えば鉄、アルミニウム、SUS等の熱伝導率の高い金属である。離型層612には、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂が用いられるが、トナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂が適している。フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等が使用できる。離型層612の膜厚は、例えば5〜100μmに形成される。
また、定着ロール61の内部には例えば定格600Wのハロゲンヒータ67が配設され、定着ロール61を加熱する。定着ロール61の表面には温度センサ69が接触して配置されている。画像形成装置1の制御部40は、この温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ67の点灯を制御し、定着ロール61の表面温度が所定の設定温度(例えば、175℃)を維持するように調整している。さらに、第1の筐体65の内部の定着ロール61の近傍には、サーモスタット70が設けられ、このサーモスタット70により定着ロール61の過温昇による故障が防止される。
加圧ロール62は、例えば柱状で中実のシャフト621と、このシャフト621の周囲に設けられた耐熱弾性体層622と、耐熱弾性体層622の表面を覆う離型層623とから構成されている。シャフト621は、例えば鉄またはアルミニウムからなり、中空であってもよい。耐熱弾性体層622は、硬度が45°(アスカーC)の耐熱性材料であり、例えばシリコンスポンジまたはシリコンゴムから形成されている。また、耐熱弾性体層622は、肉厚は6mm以上で構成され、加圧ロール62が定着ロール61に圧接される際に、略一定のニップ幅が得られるように形成されている。なお、耐熱弾性体層622の肉厚は、6〜8mmの範囲が好適である。離型層623は、トナーに対する離型性や耐摩耗性を有する例えばPFAから形成されている。また、離型層623の膜厚は例えば30〜100μmの範囲が好適である。
定着ロール61と加圧ロール62とで形成される定着ニップ部Nを挟んで上流側方向および下流側方向には、用紙Pが搬送される搬送路が形成され、用紙Pが下方から上方へと搬送される。定着ニップ部Nの上流側には、用紙搬送系を構成する例えば板状の金属からなる定着入口ガイド80が配設されている。また、定着ニップ部Nの下流側には排紙ガイド90、91がそれぞれ配置されている。排紙ガイド90、91は、第1の筐体65側と第2の筐体66側とにそれぞれ設けられており、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間を用紙Pが通過するように構成されている。
また、定着ニップ部Nの下流側近傍で第1の筐体65には、剥離爪92が定着ロール61の軸方向(用紙の幅方向)に複数配設されている。この剥離爪92は、定着ロール61の表面を傷付けない程度の弱い力で定着ロール61側に付勢され、かかる定着ロール61の先端が定着ロール61の表面に圧接し、定着ロール61に巻き付こうとする用紙を剥がすように構成されている。
次に、搬送路周りの各構成要素の配置構成について説明する。
図3は、搬送路周りの各構成要素の配置構成を説明する図である。まず、図3を用いて、転写ロール14と感光体ドラム10との位置関係について説明する。本実施の形態の画像形成装置1では、下方から上方に向けて略垂直方向に用紙Pが搬送される搬送路が形成されているが、感光体ドラム10と転写ロール14との当接部である転写ニップ部Cの出口(下流側)において、用紙Pが鉛直方向よりも感光体ドラム10側に傾いて排出されると、用紙Pはトナー像が転写された面を感光体ドラム10側に傾けて搬送されることとなる。その場合には、そのトナー像と画像形成装置1に配設された部材とが接触してしまい、トナー像は乱され、画像不良を引き起こす原因となる。そこで、図3に示したように、転写ロール14が感光体ドラム10に当接する位置は、感光体ドラム10の中心を通る水平面よりも若干下方となるように設定している。このように配置することで、転写ニップ部Cを通過した用紙Pは、鉛直方向よりも転写ロール14側に傾いて排出されるので、用紙P上のトナー像が部材と接触することが抑制される。
続いて、定着器60における定着ロール61と加圧ロール62との位置関係について説明する。定着器60では、上述したように、画像形成装置1に対して、定着ロール61の中心と加圧ロール62の中心とを結んだ線が略水平方向を向くように装着されている。しかし、定着器60から排出された用紙Pが、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間を通過して排紙載置部58に搬送される際に、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間で形成される搬送路の曲率半径が小さい(カーブが急峻となる)場合には、定着器60によって熱を受けた直後の用紙Pにカールが生じ易くなる。そこで、図3に示したように、定着器60では、加圧ロール62側を定着ロール61の中心を通る水平面から若干上方に配置している。このように配置することで、定着器60の定着ニップ部Nを通過した用紙Pは、鉛直方向よりも定着ロール61側、すなわち排紙載置部58側に傾いて排出されるので、排紙ガイド90と排紙ガイド91との間の搬送路の曲率半径を大きく構成することができ、用紙Pにカールが生じることを抑制することができる。
さらには、感光体ドラム10と転写ロール14との転写ニップ部Cと、定着器60における定着ロール61と加圧ロール62とが圧接される定着ニップ部Nとの間の水平方向における位置関係について説明する。水平方向において、定着ニップ部Nが転写ニップ部Cを越えて感光体ドラム10側に位置すると、転写ニップ部Cを通過した用紙Pを定着器60に搬送するに際して、用紙Pを定着ニップ部N側に急激に傾ける必要が生じる。そのため、かかる配置では用紙Pは感光体ドラム10と接触し易くなり、好ましくない。一方、水平方向において、定着ニップ部Nが転写ニップ部Cから転写ロール14側方向に離れて配置されると、用紙Pを安定して搬送するために、用紙Pを転写ロール14側に吸着しながら搬送する手段が必要となる。また、この場合には、画像形成装置1の設置面積も大きくなる。このような点から、水平方向における定着ニップ部Nの位置は、水平方向における転写ニップ部Cの位置と重なる位置、または転写ニップ部Cの位置よりも若干転写ロール14側にずれた位置が好適である。
このような感光体ドラム10および転写ロール14と、さらには定着器60における定着ロール61および加圧ロール62との配置構成により、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の搬送路においては、転写ニップ部Cの出口側では、用紙Pが感光体ドラム10から離れるように傾斜して搬送され、それを感光体ドラム10側に傾いて給紙される定着器60が受け取ることとなる。このような構成により、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の搬送路では、図3に示したように、用紙Pは、鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるような緩やかなカーブを描いて搬送されることとなり、用紙Pのトナー像を担持する側の表面は、搬送路周辺に配設された部材と接触し難くなる。
特に、本実施の形態の画像形成装置1では、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の長さが、例えばA4サイズの用紙Pの縦方向長さよりも短いため、用紙Pが転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの両方に挟持される状態が生じる。そのため、転写ニップ部Cに挟持された部分が定着ニップ部Nに挟持された部分から引っ張られることで転写ずれが生じないように、定着器60での搬送速度を転写ニップ部Cでの搬送速度よりも若干遅くしている。それにより、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間の搬送路では用紙Pに僅かな弛みが生じる。そのため、用紙Pと搬送路周辺に配設された部材との接触が生じ難くするために、上述したような鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるカーブを描いて搬送されるように構成することは重要である。
ここで、定着ニップ部Nの上流側に配設される定着入口ガイド80の構成および配置位置について説明する。
図4は、定着入口ガイド80の構成および配置位置を説明する図である。まず、定着入口ガイド80は、転写ニップ部Cを通過して定着器60に搬送される用紙Pを定着器60に導くスロープ部(第1のガイド面)80a、スロープ部80aから定着ニップ部Nに向かう用紙Pの搬送を円滑に行なうために、定着ニップ部Nの入口に向けて傾けて形成された導入部(第2のガイド面)80b、スロープ部80aから導入部80bへ屈曲する領域(屈曲部)の頂点80cを備えている。
まず、定着器60に搬送される用紙Pの先端部は、定着入口ガイド80のスロープ部80aに導かれて定着器60方向に搬送されるが、その際に、スロープ部80aは、用紙Pの先端部が最初に定着ロール61に接触するように、用紙Pを定着ロール61表面に導く方向に向けて配置されている。これは、周知のごとく、定着ニップ部Nを通過する際に用紙Pに紙しわが生じることを抑制するために有効だからである。したがって、スロープ部80aを延長した際の仮想線が定着ロール61の定着ニップ部N上流側近傍と交差するようにするため、スロープ部80aの定着ロール61側先端となる頂点80cの位置は、定着ロール61の中心と加圧ロール62の中心とを結んだ線に対する定着ニップ部Nを通る直交線(定着ニップ部Nでの直交線)よりも、定着ロール61側に配置している。すなわち、図4に示す定着ニップ部Nでの直交線と定着入口ガイド80の頂点80cの位置との距離δ1は、加圧ロール62から定着ロール61に向かう方向を正(+)として、δ1>0となるように設定している。
次に、定着入口ガイド80の頂点80cの位置と、定着ニップ部Nの入口点N1と転写ニップ部Cの最下流点とを結んだ仮想線(定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線)との関係について説明する。
図5は、定着入口ガイド80の頂点80cの位置と定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線との関係を説明する図である。図5に示すように、本実施の形態の画像形成装置1では、定着入口ガイド80の頂点80cの位置は、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線の近傍であって、かつ、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側に配置している。すなわち、図5に示す定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線と頂点80cの位置との距離δ2は、加圧ロール62から定着ロール61に向かう方向を正(+)として、δ2≧0となるように設定している。
仮に、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも加圧ロール62側の位置、すなわちδ2<0となる位置に設定した場合について述べる。
まず定着器60において用紙Pに働く力について説明する。定着器60では、定着ロール61の外径形状として、両端部の外径が中央部よりも大きく形成された所謂フレア形状で形成されている。これは、定着ロール61と加圧ロール62とが圧接される定着ニップ部Nにおいて、用紙Pの速度が両端部ほど速くなるように設定することで、用紙Pに対して常に中央部から両端部に向かって幅方向の力が作用するように構成するためである。そして、この幅方向に向かう力が、用紙Pを両幅方向に引っ張ることで、用紙Pに紙しわが生じるのを抑制している。
そして、この定着ニップ部Nでの用紙Pに対して中央部から両端部に向かう力が、用紙Pの定着ニップ部Nに進入する前の領域にも作用を及ぼしている。すなわち、定着ニップ部Nにおいて用紙Pを両幅方向に引っ張る力が、用紙Pの定着ニップ部Nに進入する前の領域に対しても作用し、用紙Pを感光体ドラム10側に引き起こそうとする力となって常に作用している。
図6は、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも加圧ロール62側に設定した場合の搬送路を説明する図である。上述したように、用紙Pを搬送する搬送路は、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間において、鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるような緩やかなカーブを描くように設定されている。そして、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも加圧ロール62側に設定した場合には、定着入口ガイド80の頂点80cはこの搬送路のカーブに対して定着ロール61側に押し出すことはないので、図6に示したように、搬送路は同様のカーブを描くこととなる。
そのため、上述した定着ニップ部Nにおいて用紙Pに対して作用する力は、定着入口ガイド80に影響されることなく、そのまま用紙Pに働く。それにより、用紙Pの定着ニップ部Nに進入する前の領域においては、用紙Pを感光体ドラム10側に引き起こそうとする力が作用している。その結果、転写ニップ部Cを用紙Pの後端が通過した直後に、用紙Pの後端が感光体ドラム10方向に跳ね上がり(後端跳ね)、用紙Pの表面が、分離爪16や、転写ニップ部Cを通過した用紙Pが鉛直方向から定着ロール61側に大きく外れることを防ぐために搬送路の途中に設けられたスターホイール17等の部材に接触する事態が生じる。それによって、用紙Pの表面に担持されたトナー像が乱されたり、用紙Pの表面が汚されたりして、画像不良を引き起こすこととなる。
これに対し、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側の位置、すなわちδ2≧0となる位置に設定した場合について述べる。
図7は、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側に設定した場合の搬送路を説明する図である。図7に示したように、頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側に設定した場合には、搬送路は、定着入口ガイド80の頂点80cの位置において変曲点が形成される。すなわち、転写ニップ部Cと定着ニップ部Nとの間では、用紙Pを搬送する搬送路は、鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるような緩やかなカーブを描くが、定着入口ガイド80の頂点80cが定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側に位置するため、搬送路は、頂点80cの位置で鉛直方向に対して定着ロール61側に押し付けられることになる。それによって、搬送路は頂点80cの位置で定着ロール61側に移動することとなるので、搬送路のカーブには頂点80cによって変曲点が形成される。
すなわち、搬送路が頂点80cの位置で鉛直方向に対して定着ロール61側に押し付けられると、搬送路は、定着入口ガイド80の頂点80cと転写ニップ部Cとの間では、鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるような緩やかなカーブとなるが、定着ニップ部Nと定着入口ガイド80の頂点80cとの間では、鉛直方向よりも感光体ドラム10側(定着ロール61側)に凸となるようなカーブとなる。そのため、上述した定着ニップ部Nで用紙Pに対して作用する力は、搬送路が鉛直方向よりも感光体ドラム10側(定着ロール61側)に凸となるようなカーブから、鉛直方向よりも転写ロール14側(加圧ロール62側)に凸となるようなカーブに変化する変曲点で緩和されることとなる。すなわち、変曲点は、用紙Pに対して作用する力の伝達を遮断する作用を果たす。それにより、定着ニップ部Nで用紙Pに作用する力は、用紙Pの定着入口ガイド80の頂点80cの位置から上流側の転写ニップ部Cまでの間の領域には伝わり難くくなる。そのため、転写ニップ部Cを用紙Pの後端が通過した直後に、用紙Pの後端が感光体ドラム10方向に跳ね上がることが抑制され、用紙Pの表面が、分離爪16やスターホイール17等の部材に接触することを抑えることができる。その結果、用紙Pの表面に担持されたトナー像が乱されたり、用紙Pの表面が汚されることがなくなり、良好な定着画像を形成することが可能となる。
その一方で、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側の位置に設定するに際して、頂点80cを定着ロール61側に大きく離して設定する(δ2を大きく設定する)と、頂点80cの位置よりも上流側での搬送路が、全体に感光体ドラム10側(定着ロール61側)に片寄ることとなる。さらには、例えば厚紙のように所謂コシの強い用紙Pでは、転写ニップ部Cを用紙Pの後端が通過した後において、定着ニップ部Nの入口点N1と定着入口ガイド80の頂点80cの位置とを結んだ仮想線に沿って搬送されようとする。そのため、特にコシの強い用紙Pでは、転写ニップ部Cを用紙Pの後端が通過した直後に、用紙Pの後端が感光体ドラム10方向に移動(後端跳ね)する傾向が強くなる。それによって、用紙Pのトナー像が担持された表面が、同様に感光体ドラム10の表面や、分離爪16、スターホイール17等の部材に接触することとなり易く、トナー像が乱され、また用紙Pの表面が汚されたりして、画像不良を引き起こすこととなる。
そのため、定着入口ガイド80の頂点80cの位置は、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側であって、かつ、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線の近傍に配置するのが好適である。
ここで、定着入口ガイド80の頂点80cの位置と後端跳ねによる画像不良および紙しわの発生との関係を評価する試験を行なった。その結果を図8に示した。
後端跳ねによる画像不良に関しては、図8に示したように、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線と定着入口ガイド80の頂点80cの位置との距離δ2を0.0〜0.5mmの範囲(No.3〜No.5)に設定することで、後端跳ねによる画像不良の発生は生じず、良好な定着画像を得ることができた。
これに対し、定着入口ガイド80の頂点80cの位置が少し加圧ロール62側(−0.3mm)に入った位置(No.2)では、後端跳ねによる画像不良が若干発生する結果となった。また、距離δ2を−0.8mmに設定した場合(No.1)では、後端跳ねによる画像不良が明確に発生した。さらには、0.84mmおよび1.1mmに設定した場合(No.6、No.7)でも、厚紙において後端跳ねによる画像不良が発生した。
したがって、後端跳ねによる画像不良の発生の観点から、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線と定着入口ガイド80の頂点80cの位置との距離δ2は、0.0〜0.5mmの範囲に設定することが好ましい。
一方、用紙Pに生じる紙しわに関しては、本実験では、定着ニップ部Nでの直交線と定着入口ガイド80の頂点80cの位置との距離δ1をδ1>0となるように設定しているので、概ね良好な結果を得たが、距離δ1を0.45mmに設定した場合(No.1)には、若干の紙しわが発生した。また、距離δ1が2.0を超えると(No.6、No.7)、距離δ2が後端跳ねによる画像不良の発生させる領域に入るので、好ましくない。
したがって、用紙Pの紙しわの発生および後端跳ねによる画像不良の発生の観点から、定着ニップ部Nでの直交線と定着入口ガイド80の頂点80cの位置との距離δ1は、1.0〜2.0mmの範囲に設定することが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1では、定着入口ガイド80の頂点80cの位置を、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線の近傍であって、かつ、定着ニップ部Nと転写ニップ部Cとを結ぶ線よりも定着ロール61側に配置している。それによって、搬送路における頂点80cの位置に変曲点が形成されるので、この変曲点において定着ニップ部Nで用紙Pに作用する力は緩和されることとなる。そのため、定着ニップ部Nで用紙Pに作用する力は、用紙Pの定着入口ガイド80の頂点80cの位置から上流側の転写ニップ部Cまでの間の領域には伝わり難くくなるので、転写ニップ部Cを用紙Pの後端が通過した直後に、用紙Pの後端が感光体ドラム10方向に跳ね上がることが抑制される。それにより、用紙Pの表面が、分離爪16やスターホイール17等の部材に接触することを抑えることができる。その結果、用紙Pの表面に担持されたトナー像が乱されることや、用紙Pの表面が汚されることが抑制され、良好な定着画像を形成することが可能となる。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、さらにはこれらの複合機等への適用がある。
画像形成装置を示した概略構成図である。 定着装置の構成を示す断面図である。 搬送路周りの各構成要素の配置構成を説明する図である。 定着入口ガイドの構成および配置位置を説明する図である。 定着入口ガイドの頂点の位置と定着ニップ部と転写ニップ部とを結ぶ線との関係を説明する図である。 定着入口ガイドの頂点の位置を定着ニップ部と転写ニップ部とを結ぶ線よりも加圧ロール側に設定した場合の搬送路を説明する図である。 定着入口ガイドの頂点の位置を定着ニップ部と転写ニップ部とを結ぶ線よりも定着ロール側に設定した場合の搬送路を説明する図である。 定着入口ガイドの頂点の位置と後端跳ねによる画像不良および紙しわの発生との関係を示した図である。
符号の説明
1…画像形成装置、10…感光体ドラム、11…帯電器、12…レーザ露光器、13…現像器、14…転写ロール、15…ドラムクリーナ、16…分離爪、17…スターホイール、40…制御部、50…用紙トレイ、51…ピックアップロール、52…搬送ロール、53…レジストロール、54…インレットシュート、55…搬送ガイド、60…定着器、61…定着ロール、62…加圧ロール、65…第1の筺体、66…第2の筐体、67…ハロゲンヒータ、70…サーモスタット、80…定着入口ガイド、80a…スロープ部、80b…導入部、80c…頂点、90,91…排紙ガイド、92…剥離爪

Claims (1)

  1. 重力に逆らって記録材を下方から上方に搬送する箇所に定着手段を配設する画像形成装置であって、
    トナー像を担持するトナー像担持体と、
    回転軸の中心が前記トナー像担持体の中心を通る水平面よりも下方に配置され、当該トナー像担持体に担持された前記トナー像を当該トナー像担持体と当接する転写ニップ部にて前記記録材に転写する転写ロールと、
    前記転写ニップ部の上方に配置される定着ロールと、前記画像形成装置の排出部側に傾くように回転軸の中心が当該定着ロールの回転軸の中心を通る水平面よりも上方に配置される加圧ロールと、が定着ニップ部で圧接されて構成されるとともに、当該転写ニップ部と当該定着ニップ部との間の長さが前記記録材の搬送方向の長さよりも短く形成され、当該定着ニップ部の水平方向における位置は当該転写ニップ部の水平方向における位置と重なる位置または当該転写ニップ部の水平方向における位置よりも前記転写ロール側であって当該転写ニップ部と当該転写ロールの回転軸の中心との間に位置し、前記トナー像が転写された当該記録材を当該定着ニップ部を通過させることで当該トナー像を定着する定着手段と、
    前記定着手段の前記加圧ロール側から前記定着ロール側に向けて形成された第1のガイド面と当該定着ロール側から当該加圧ロール側に向けて形成された第2のガイド面とが屈曲部を介して下方から上方に連続して形成され、前記定着ニップ部に前記トナー像が転写された前記記録材を導く定着ガイド部材とを備え、
    前記定着手段での搬送速度は、前記転写ロールと前記トナー像担持体とによる搬送速度よりも遅く設定され、
    前記定着ガイド部材は、前記第1のガイド面が、前記転写ロールと前記トナー像担持体とによる搬送方向に配置されるとともに、前記屈曲部の頂点が、前記定着手段の前記定着ロールの中心と前記加圧ロールの中心とを結ぶ線に直交し且つ前記定着ニップ部を通る直交線に対して1.0〜2.0mmだけ当該定着ロール側に位置し、かつ、当該定着ニップ部の入口点と当該転写ロール当該トナー像担持体と当接する領域の最下流点とを結ぶ線に対して0.0〜0.5mmだけ当該定着ロール側に位置するように配置されたことを特徴とする画像形成装置。
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