JP3153754B2 - 定着装置 - Google Patents
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Description
同ファクシミリ、同プリンター等電子写真プロセスを利
用した機器に使用する定着装置に関するものである。
リ、同プリンター等電子写真プロセスを利用した機器に
使用される定着装置としては、定着ローラと、この定着
ローラに圧接する加圧ローラからなり、そのどちらか一
方、あるいは両方を加熱し、このローラ対の間に記録材
を搬入して定着を行う方式(以下加圧ローラ方式とい
う)が一般的に用いられている。しかしながら加圧ロー
ラ方式の定着装置においては、一対のローラを同期して
回転させなければならず、また一対のローラをそれぞれ
回転自在に支持する必要があるため、構造が複雑とな
り、コストアップ、装置の大型化といった問題があっ
た。この問題点を解決するため、本発明者等が先に出願
した特願平7−44647号公報等に開示されているよ
うに、加圧ローラの代わりに非回転の加圧部材を定着ロ
ーラに圧接させて、定着ローラと加圧部材との間に記録
材を搬送させて定着を行う方式(以下加圧パッド方式と
いう)が提案されている。
4を用いて説明する。定着ローラ112は、肉薄アルミ
製円筒体112aの外周面全周に、離型性、紙搬送性及
び耐熱性が良好である合成樹脂材料、例えばシリコーン
ゴム等の摩擦係数の大きな耐熱ゴム112bが被覆され
ている。定着ローラ112の下面には加圧部材111が
設けられている。また加圧部材111と定着ローラ11
2の間には、下フレーム113に耐熱性シート114が
挿入されている。耐熱シート114はガラス繊維(10
0μm)の基材に、離型性及び耐熱性の良好な合成樹脂
材料、例えばPFA(四フッソ化エチレン=バーフロロ
アルクルビニールエーテル共重合樹脂)、PFTE(四
フッカエチレン樹脂)、FEP(ポリテトラフルオロエ
チレン−ポリテトラフルオロプロピレン共重合樹脂)等
のフッ素樹脂を被覆あるいは含浸したもの(厚さ100
μm)を使用している。そして定着ローラ112と耐熱
シート114との間に未定着トナー像102を有する記
録紙101が搬送され定着が行われる。
ッド方式の定着装置において、耐熱シートは用紙及び定
着ローラと摺動するため摩耗しやすく、寿命が短いとい
った問題があった。さらに耐熱シートには、トナーに対
する離型性、用紙に対するすべり性、定着性等種々の特
性を持たせる必要があり、材料の選択や構成の決定が難
しいといった問題があった。
たものであって、その目的は、耐久性に優れ、定着性及
び通紙性等が良好で、信頼性の高い耐熱シートを有する
定着装置を提供することにある。
本発明では、定着ローラと、該定着ローラに圧接して配
置される加圧部材と、一端を前記定着ローラ及び前記加
圧部材間に挿入し、他端を記録材の進入側に固定した耐
熱シートとを備え、前記定着ローラと前記耐熱シートと
の間に未定着トナー像を有する記録材を搬送することに
より、該記録材に未定着トナー像を定着させる定着装置
において、前記耐熱シートは、PTFEにポリイミドを
含有させた合成樹脂材料からなることを特徴とする。ポ
リイミドの含有率は、特に3〜7%とすることが好まし
い。
トの厚みは、200〜400μmであることを特徴とす
る。また前記加圧部材は、前記記録材の進入側の高さが
搬送側の高さよりも低くなるように階段状に形成されて
なることを特徴とする。
ポリイミドを含有させた材料で構成されるため、十分な
用紙搬送性とトナーに対する離型性及び耐久性(耐摩耗
性)が得られる。また、耐熱シートに含まれるポリイミ
ドの含有率を3〜7%とすることにより、より安定した
用紙搬送性と耐久性(耐摩耗性)が得られる。
μmとすることにより、十分な定着性と耐久性を両立す
ることができる。また、ニップ幅を増やして定着性を向
上させ、記録紙進入側の加圧部材への圧力を低くして記
録紙先端の定着部へのかみこみ性を向上させることがで
きる。
乃至図3に基づいて説明すれば以下の通りである。な
お、本実施例に係る定着装置は、レーザープリンタに適
用した場合について説明する。
に、給紙部10、画像形成装置20、レーザ走査部3
0、および本発明の定着装置50を有している。給紙部
10は、プリンタ内部にある画像形成装置20に用紙1
を搬送し、画像形成装置20は、搬送された用紙1上に
トナー像を転写する。用紙1はさらに送り込まれ、定着
装置50によりトナーは用紙1上に固定される。その
後、用紙搬送ローラ41、42によりプリンタ外部に排
出される。即ち、用紙1は図中の太線で示される矢印A
の経路をたどる。
ローラ12、用紙分離摩擦板13、加圧バネ14、用紙
検知アクチュエータ15、用紙検知センサ16及び制御
回路17を有している。
ント命令を受け、給紙ローラ12、用紙分離摩擦板1
3、加圧バネ14の作用により一枚ずつ給紙され、プリ
ンタ内部に給送される。送り込まれた用紙1は用紙検知
アクチュエータ15を倒し、用紙検知光学センサ16に
電気信号として出力させ、画像印刷の開始を指示する。
入紙検知アクチュエータ15の動作により起動された制
御回路17は、画像信号をレーザ走査部30のレーザダ
イオード発光ユニット31に送り、発光ダイオードの点
灯/非点灯を制御する。
オード発光ユニット31、走査ミラー32、走査ミラー
モータ33及び反射ミラー35、36、37を備えてい
る。
により高速かつ定速に回転する。即ち図2において、レ
ーザー光34は紙面に対して垂直方向に走査することに
なる。レーザダイオード発光ユニット31から照射され
たレーザ光34は、反射ミラー36、35、37を介し
て感光体21へ照射される。このときレーザ光34は、
上記制御回路17からの点灯/非点灯の情報を基に、感
光体21上に選択的に露光する。
写ローラ22、帯電部材23、現像ローラ24、現像ユ
ニット25及びクリーニングユニット26を備えてい
る。
3により帯電された感光体表面電荷を選択的に放電さ
せ、静電潜像を形成する。現像に供されるトナーは現像
ユニット25に蓄積されている。現像ユニット25内で
適度な攪拌により電荷付与されたトナーは、現像ローラ
24表面に付着し、現像ローラ24に与えられた現像バ
イアス電圧および感光体表面電位の作り出す電界の作用
により静電潜像に応じたトナー像を感光体21上に形成
することができる。
感光体21と転写ローラ22に挟まれ送られる。そし
て、転写ローラ22に印加された転写電圧の与える電界
の作用により感光体21上のトナーは電気的に吸引さ
れ、用紙1上に転写される。このとき、感光体21上の
トナーは転写ローラ22により用紙1に転写されるとと
もに、未転写トナーはクリーニングユニット26により
回収される。
る。そこで、加圧部材51及び155℃に保たれた定着
ローラ52により適度な温度と加圧力が与えられる。そ
してトナーは溶解し、用紙1に固定され堅牢な画像とな
る。用紙1は用紙搬送ローラ41、42により搬送され
機外に排出される。
を用いて詳しく述べる。図2は定着装置50の全体図、
図3は定着装置50の要部詳細図である。
材51、定着ローラ52及び下フレーム53を備えてい
る。定着ローラ52は薄肉アルミニウム製(外径14m
m、肉厚0.55mm)の金属円筒体の外表面に、離型
性と耐熱性の良い合成樹脂材料が被覆されたものであ
り、その軸芯部にヒーターランプ55が挿通されてい
る。定着ローラ52の両端部付近には、半円弧状の軸受
60が定着ローラ軸に対して垂直に配置されている。軸
受60は、耐熱性樹脂で構成されている定着カバー59
にはめこまれている。定着カバー59は、加圧力が12
00gfの加圧スプリング58を介して上フレーム61
から加圧された構成となっている。
流側の厚さ2mm、幅2mmのシリコンスポンジゴム5
1a、及び通紙下流側の厚さ3mm、幅2mmのシリコ
ンスポンジゴム51bの2つの弾性部材で構成されてい
る。この加圧部材51a、51bは、Z曲げ板金56
(SUS304:厚さ1.2mm)と定着ローラ52の
外周面との間に位置しており、加圧スプリング58の作
用により圧接されている。また加圧部材51a、51b
は、Z曲げ板金56上に耐熱性両面テープ(ETテー
プ:日産パッキング社製)により固定されている。さら
にZ曲げ板金56は、両端部付近で下フレーム53から
突出したボスに嵌め込まれ、下フレーム53に固定され
ている。
由としては、ニップ幅を増やして定着性を向上させ
る、記録紙進入側の加圧部材への圧力を低くして記録
紙先端の定着部へのかみこみ性を向上させる、の2つの
理由からである。また曲げ板金の形状がZ形になってい
るのは、通紙による加圧部材の倒れを防止し、曲げ板金
の強度を向上させるためである。以後この構成の加圧部
材を階段状加圧部材と呼ぶ。
には、下フレーム53に耐熱性両面テープで固定された
耐熱シート54が挿入されている。
ト動作時には定着ローラ52は矢印Cの方向に回転する
とともにヒーターランプ55により加熱され、図示して
いない温度制御装置により155℃に維持される。その
後、ニップ部に未定着トナー像2を有する用紙1が通紙
されるが(図2中矢印B)、定着ローラ52と用紙1と
の摩擦力が用紙1と耐熱シート54との摩擦力よりも大
きいため、用紙1は定着ローラ52の回転により搬送さ
れ定着が行われる。
用紙1及び定着ローラ52と摺動し摩耗しやいため、耐
摩耗性が要求される。逆に耐熱シートの耐摩耗性が良す
ぎると定着ローラの被覆層が摩耗してしまうといった問
題もある。また耐熱シートには用紙に対するすべり性や
トナーに対する離型性も必要となる。そこでこれらの特
性を満足するような耐熱シートに用いる材質について検
討を行った。
耐摩耗性を向上させるために各種充填材を添加したもの
について検討した。
て良好な結果を得たのは、PTFEに充填材としてポリ
イミドを添加したものである。
を行った。結果を表2に示す。
とすべり性が悪くなり、逆に少なくなると耐摩耗性が悪
くなることがわかる。添加するポリイミドの量の最適値
としては3〜7%である。
た。結果を表3に示す。
μm以上と厚くなると、耐熱シートの柔軟性が悪化し、
定着部で十分なニップ幅が確保できなくなるので、定着
性が劣化することがわかる。また耐熱シートが薄い(1
00μm以下)と、逆にニップ幅が大きくなりすぎて、
かみこみ不良となることがわかる。また当然ながら耐熱
シートのライフも短い。耐熱シートの厚さの最適値は2
00〜400μmであり、本実施例においては厚さ30
0μmの耐熱シートを用いている。
の定着装置は、耐熱シートがPTFEにポリイミドを含
有させた合成樹脂材料からなることを特徴とする。これ
により、十分な用紙搬送性とトナーに対する離型性及び
耐久性(耐摩耗性)が得られるという効果を奏するもの
である。
に含まれるポリイミドの含有率を3〜7%とすることを
特徴とする。これにより、より安定した用紙搬送性と耐
久性(耐摩耗性)が得られるという効果を奏するもので
ある。
の厚みを200〜400μmとすることを特徴とする。
これにより、十分な定着性と耐久性を両立することがで
きるという効果を奏するものである。また、請求項4に
記載の定着装置は、ニップ幅を増やして定着性を向上さ
せ、記録紙進入側の加圧部材への圧力を低くして記録紙
先端の定着部へのかみこみ性を向上させることができる
という効果を奏するものである。
示す図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 定着ローラと、該定着ローラに圧接して
配置される加圧部材と、一端を前記定着ローラ及び前記
加圧部材間に挿入し、他端を記録材の進入側に固定した
耐熱シートとを備え、前記定着ローラと前記耐熱シート
との間に未定着トナー像を有する記録材を搬送すること
により、該記録材に未定着トナー像を定着させる定着装
置において、 前記耐熱シートは、PTFEにポリイミドを含有させた
合成樹脂材料からなることを特徴とする定着装置。 - 【請求項2】 前記耐熱シートにおけるポリイミドの含
有率は、3〜7%であることを特徴とする請求項1記載
の定着装置。 - 【請求項3】 前記耐熱シートの厚みは、200〜40
0μmであることを特徴とする請求項2記載の定着装
置。 - 【請求項4】 前記加圧部材は、前記記録材の進入側の
高さが搬送側の高さよりも低くなるように階段状に形成
されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
に記載の定着装置。
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