JPH09185279A - 定着装置及びその製造方法 - Google Patents

定着装置及びその製造方法

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JPH09185279A
JPH09185279A JP7343079A JP34307995A JPH09185279A JP H09185279 A JPH09185279 A JP H09185279A JP 7343079 A JP7343079 A JP 7343079A JP 34307995 A JP34307995 A JP 34307995A JP H09185279 A JPH09185279 A JP H09185279A
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fixing roller
fixing
fixing device
heat
paper
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JP7343079A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
Hisahiro Tamura
壽宏 田村
Shogo Yokota
昌吾 横田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Priority to EP96309428A priority patent/EP0782054B1/en
Priority to DE69614079T priority patent/DE69614079T2/de
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • G03G15/2057Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】トナーに対する離型性に優れ、用紙の搬送性が
良好な定着装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】定着ローラ52は、PTFEとフッ素ゴム
が配合された被覆層52sを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
同ファクシミリ、同プリンター等電子写真プロセスを利
用した機器に使用する定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真複写機、同ファクシミ
リ、同プリンター等電子写真プロセスを利用した機器に
使用される定着装置としては、定着ローラと、この定着
ローラに圧接する加圧ローラからなり、そのどちらか一
方、あるいは両方を加熱し、このローラ対の間に記録材
(用紙)を搬入して定着を行う方式(以下、加圧ローラ
方式と記す)が一般的に用いられている。しかしながら
加圧ローラ方式の定着装置においては、一対のローラを
同期して回転させなければならないとともに、一対のロ
ーラをそれぞれ回転自在に支持する必要があり、構造が
複雑となりコストアップになるとともに装置が大型化す
るといった問題があった。
【0003】この問題点を解決するために、本出願人
は、先に、加圧ローラの代わりに非回転の加圧部材を定
着ローラに圧接させて、定着ローラと加圧部材との間に
用紙を搬送させて定着を行う方式(以下、加圧パッド方
式という)を提案している(特願平7−44647号:
出願日平成7年3月3日)。図4は、この加圧パッド方
式の定着装置の一例を示す図である。定着ローラ112
は、肉薄アルミ製円筒体112aの外周面全周に離型
性、紙搬送性、及び耐熱性が良好である合成樹脂材料、
例えばシリコーンゴム等の摩擦係数の大きな耐熱ゴム1
12bが被覆されている。定着ローラ112の下面には
加圧部材111が設けられている。また加圧部材111
と定着ローラ112の間には、下フレーム113に耐熱
性シート114が挿入されている。耐熱シート114は
ガラス繊維(100μm)の基材に離型性および耐熱性
の良好な合成樹脂材料、例えば、四フッ化エチレン=パ
ーフロロアルクルビニールエーテル共重合樹脂(以下P
FAと記す)、四フッ化エチレン樹脂(以下PTFEと
記す)、ポリテトラフルオロエチレン−ポリテトラフル
オロプロピレン共重合樹脂(以下FEPと記す)等のフ
ッ素樹脂等の合成樹脂材料を被覆あるいは含浸したもの
(厚さ100μm)を使用している。そして定着ローラ
112と耐熱シート114との間に未定着トナー像10
2を有する用紙101が搬送され定着が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した加圧パッド方
式の定着装置においては、定着ローラにトナーに対する
離型性並びに用紙の搬送性という相反する特性を持たさ
なければならないが、従来、その両方を満足することは
できなかった。
【0005】本発明は、この問題を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、トナーに対する離型性
に優れ、用紙の搬送性が良好な定着装置及びその製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の定着装置は、定着ローラ
と、定着ローラの外周面を押圧するよう配置された加圧
部材と、加圧部材と定着ローラの間に配置された耐熱シ
ートとを備え、定着ローラと耐熱シートとの間に未定着
トナー像を有する記録材を搬送することにより、記録材
に未定着トナー像を定着させる定着装置において、定着
ローラは、四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配合さ
れた被覆層を有してなるものである。
【0007】請求項2に記載の定着装置の製造方法は、
四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配合された被覆層
を有してなる定着ローラと、定着ローラの外周面を押圧
するよう配置された加圧部材と、加圧部材と定着ローラ
の間に配置された耐熱シートとを備え、定着ローラと耐
熱シートとの間に未定着トナー像を有する記録材を搬送
することにより、記録材に未定着トナー像を定着させる
定着装置の製造方法であって、被覆層を、340℃〜3
80℃の温度で20分以上焼成して形成するものであ
る。
【0008】請求項3に記載の定着装置の製造方法は、
四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配合された被覆層
を有してなる定着ローラと、定着ローラの外周面を押圧
するよう配置された加圧部材と、加圧部材と定着ローラ
の間に配置された耐熱シートとを備え、定着ローラと耐
熱シートとの間に未定着トナー像を有する記録材を搬送
することにより、記録材に未定着トナー像を定着させる
定着装置の製造方法であって、被覆層を、粒度15μm
以下のラッピングフィルムにより研磨する工程を含むも
のである。
【0009】請求項4に記載の定着装置の製造方法は、
四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配合された被覆層
を有してなる定着ローラと、定着ローラの外周面を押圧
するよう配置された加圧部材と、加圧部材と定着ローラ
の間に配置された耐熱シートとを備え、定着ローラと耐
熱シートとの間に未定着トナー像を有する記録材を搬送
することにより、記録材に未定着トナー像を定着させる
定着装置の製造方法であって、被覆層を、粒度15乃至
30μmのラッピングフィルムにより研磨した後、粒度
12μm以下のラッピングフィルムにより再研磨する工
程を含むものである。
【0010】以下に本発明の作用を説明する。
【0011】請求項1に記載の定着装置によれば、十分
な記録材(用紙)の搬送性とトナーに対する離型性が得
ることができる。
【0012】請求項2に記載の定着装置の製造方法によ
れば、定着ローラの被覆層を、トナーに対する安定した
離型性と十分な耐摩耗性が得られるように製造すること
ができる。
【0013】請求項3に記載の定着装置の製造方法によ
れば、表面性を劣化させることなく突起物の除去された
被覆層を得ることができ、ライフによる離型性の劣化を
抑え高温オフセットの発生を防止することができる。
【0014】請求項4に記載の定着装置の製造方法によ
れば、離型性の劣化を抑えた状態でより大きな突起物の
除去された被覆層を得ることができ、定着ローラの良品
率の向上、コストの低減を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態の定着装置
及び定着装置の製造方法について図1乃至図3に基づい
て説明すれば、以下の通りである。尚、ここでは、この
定着装置をレーザープリンタに適用した場合について説
明する。上記レーザープリンタは、図3に示すように、
給紙部10、画像形成装置20、レーザ走査部30、お
よび本発明の定着装置50を有している。給紙部10は
プリンタ内部にある画像形成装置20に用紙1を搬送
し、画像形成装置20は搬送された用紙1上にトナー像
を転写する。用紙1はさらに送り込まれ、定着装置50
によりトナーは用紙1上に固定される。その後、用紙搬
送ローラ41、42によりプリンタ外部に排出される。
即ち、用紙1は図中の太線で示される矢印Aの経路をた
どる。
【0016】上記給紙部10は、給紙トレイ11、給紙
ローラ12、用紙分離摩擦板13、加圧バネ14、用紙
検知アクチュエータ15、用紙検知センサ16、及び制
御回路17を有している。
【0017】給紙トレイ11に装着された用紙1は、プ
リント命令を受け、給紙ローラ12、用紙分離摩擦板1
3、加圧バネ14の作用により、一枚ずつ給紙されプリ
ンタ内部に給送される。送り込まれた用紙1は用紙検知
アクチュエータ15を倒し、用紙検知光学センサ16に
電気信号として出力させ、画像印刷の開始を指示する。
入紙検知アクチュエータ15の動作により起動された制
御回路17は、画像信号をレーザ走査部30のレーザダ
イオード発光ユニット31に送り、発光ダイオードの点
灯/非点灯を制御する。
【0018】上記レーザ走査部30は、上記レーザダイ
オード発光ユニット31、走査ミラー32、走査ミラー
モータ33、及び反射ミラー35、36、37を備えて
いる。
【0019】走査ミラー32は走査ミラーモータ33に
より高速かつ定速に回転する。即ち、図3において、レ
ーザー光34は紙面に対して垂直方向に走査することに
なる。レーザダイオード発光ユニット31から照射され
たレーザ光34は、反射ミラー36、35、37を介し
て後述の感光体21へ照射される。このとき、レーザ光
34は、上記制御回路17からの点灯/非点灯の情報を
基に、感光体21上に選択的に露光する。
【0020】上記画像形成装置20は、感光体21、転
写ローラ22、帯電部材23、現像ローラ24、現像ユ
ニット25、及びクリーニングユニット26を備えてい
る。
【0021】上記レーザ光34により、予め帯電部材2
3により帯電された感光体表面電荷を選択的に放電させ
静電潜像を形成される。現像に供されるトナーは現像ユ
ニット25に蓄積されている。現像ユニット25内で適
度なかくはんにより電荷付与されたトナーは現像ローラ
24表面に付着し、現像ローラ24に与えられた現像バ
イアス電圧および感光体表面電位の作り出す電界の作用
により静電潜像に応じたトナー像を感光体21上に形成
することができる。
【0022】上記給紙部10より搬送された用紙1は、
感光体21と転写ローラ22に挟まれ送られる。そし
て、転写ローラ22に印加された転写電圧の与える電界
の作用により感光体21上のトナーは電気的に吸引され
用紙1上に転写される。このとき、感光体21上のトナ
ーは転写ローラ22により用紙1に転写されるととも
に、未転写トナーはクリーニングユニット26により回
収される。
【0023】その後、用紙50は定着装置50に搬送さ
れる。そこで、加圧部材51及び155℃に保たれた定
着ローラ52により適度な温度と加圧力が与えられる。
そして、トナーは溶解し用紙1に固定され堅牢な画像と
なる。続いて、用紙1は用紙搬送ローラ41、42によ
り搬送され機外に排出される。この定着装置50につい
ては、図1及び図2を用いて次に詳しく述べる。図1は
定着装置50の全体図、図2は定着装置50の要部詳細
図である。
【0024】定着装置50は、図1に示すように、加圧
部材51、定着ローラ52、及び下フレーム53を備え
ている。定着ローラ52は薄肉アルミニウム製(外径1
4mm、肉厚0.55mm)の金属円筒体の外表面に、
離型性と耐熱性の良い合成樹脂材料(被覆層)52sが
被覆されたものであり、その軸芯部にヒーターランプ5
5が挿通されている。定着ローラ52の両端部付近に
は、半円弧状の軸受60が定着ローラ軸に対して垂直に
配置されている。軸受60は、耐熱性樹脂で構成されて
いる定着カバー59にはめこまれている。定着カバー5
9は、加圧力が1200gfの加圧スプリング58を介
して上フレーム61から加圧された構成となっている。
【0025】加圧部材51は、図2に示すように通紙上
流側に厚さ2mm、幅2mmのシリコンスポンジゴム5
1a、及び通紙下流側に厚さ3mm、幅2mmのシリコ
ンスポンジゴム51bの2つの弾性部材で構成してあ
る。この加圧部材51a,51bはZ曲げ板金56(S
US304:厚さ1.2mm)と定着ローラ52の外周
面との間に位置しており、加圧スプリング58の作用に
より圧接されている。また加圧部材51a、51bはZ
曲げ板金56上に耐熱性両面テープ(ETテープ:日産
パッキング社製)により固定されている。さらに、Z曲
げ板金56は、両端部付近で下フレーム53から突出し
たボスに嵌め込まれ、下フレーム53に固定されてい
る。
【0026】加圧部材51を上記したように階段状に形
成しているのは、ニップ幅を増やして定着性を向上さ
せる、用紙進入側の加圧部材への圧力を低くして、用
紙先端の定着部へのかみこみ性を向上させる、の2つの
理由からである。また、曲げ板金の形状がZ形になって
いるのは、通紙のよる加圧部材の倒れを防止するという
点と曲げ板金の強度を向上させるという2つの理由によ
るものである。
【0027】上記加圧部材51と定着ローラ52との間
には、下フレーム53に耐熱性両面テープで固定された
耐熱シート54が挿入されている。
【0028】上記構成の定着装置50において、プリン
ト動作時には定着ローラ52は矢印Cの方向に回転する
とともにヒーターランプ55により加熱され、図示して
いない温度制御装置により155℃に維持される。その
後、ニップ部に未定着トナー像2を有する用紙1が通紙
される(図中矢印B)が、定着ローラ52と用紙1との
摩擦力が用紙1と耐熱シート54との摩擦力よりも大き
いため、用紙1は定着ローラ52の回転により搬送され
定着が行われる。
【0029】以下に、本発明の特徴である被覆層52s
について説明する。
【0030】上記したような構成の定着装置の定着ロー
ラ52には、従来のトナーに対する離型性に加えて、紙
を通紙方向に搬送するための紙搬送性が要求される。そ
こで、この2つの特性を満足する定着ローラ52の被覆
層52sの材質について実験検討を行った。結果を表1
に示す。尚、ここでは、定着ローラに被覆する材料とし
て、フッ素樹脂(PTFE、PFA、FEP)、シリコ
ンゴム(LTV)、およびフッ素樹脂とフッ素ゴム(P
TFE+フッ素ゴム、PFA+フッ素ゴム、FEP+フ
ッ素ゴム)を配合したものについて検討を行っている。
【0031】
【表1】
【0032】但し、表中の搬送性は、各種用紙(普通
紙、封筒、52g紙、128g紙、OHP、ラベル紙)
すべてについて問題なく搬送したものを○、かみこみ不
良、スリップ等搬送不良を起こしたものを×としてい
る。
【0033】また、離型性は、高温オフセットの発生す
る温度thoが、190℃以上の場合(Tho≧190℃)
に○、155℃以上190℃未満の場合(155℃≦t
ho<190℃)に△、155℃未満の場合(tho<15
5℃)に×としている。
【0034】また、トルクTは400gfcm以下の場
合(T≦400gfcm)に○、400gfcmより大
きく600gfcm以下の場合(400gfcm<T≦
600gfcm)に△、600gfcmより大きい場合
(600gfcm<T)に×としている。
【0035】また、耐摩耗性は、摩耗試験機による膜減
り量Crが1.5μmの場合(Cr≦1.5μm)に○、
1.5μmより大きく5μm以下の場合(1.5μm<
Cr≦5μm)に△、5μmより大きい場合(5μm<
Cr)に×としている。
【0036】上記表1より、従来の加圧ローラ方式の定
着ローラに用いられているフッ素樹脂だけの材料では、
離型性や摩耗性に優れるものの、摩擦係数が小さすぎる
ため加圧パッド方式に要求される用紙の搬送性が得られ
ないことがわかる。また、シリコンゴムは、用紙の搬送
性は十分であるが摩擦係数が大きすぎるため、定着装置
としてのトルクが大きくなりすぎるといった欠点を有し
ていることがわかる。表1の中で、用紙の搬送性、トナ
ーに対する離型性、およびトルクの面で最もバランスが
とれているのは、フッ素樹脂とフッ素ゴムを配合したも
のであり、その中でも特にフッ素樹脂にPTFEを用い
たものが、摩耗性の点においても優れている。尚、PT
FEとフッ素樹脂を配合したものの中では、PTFEの
重量が40〜60%のものが優れていた。そこで、本実
施の形態では、定着ローラ52の被覆層52sとして、
PTFE50%重量部とフッ素ゴム50%重量部の割合
で配合したものを10μmの厚みに塗布、焼成してい
る。
【0037】次に、定着ローラの被覆層52sにPTF
E50%重量部とフッ素ゴム50%重量部の割合で配合
したものを10μmの厚みに塗布した時の焼成条件につ
いて検討を行った。結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】尚、表中の搬送性、離型性、耐摩耗性の評
価は上記した表1と同様の基準で行っている。
【0040】この結果より、焼成温度が低い(320
℃)と、PTFEが十分溶融されないため離型性が悪く
なってくることがわかる。また、焼成時間が短い(10
分)場合も同様の理由で、離型性、耐摩耗性が悪い。焼
成時間が長いと離型性、耐摩耗性の点で安定した性能が
得られるが、生産効率が悪くなるといった問題がある。
この結果から、焼成時の焼成条件ばらつきや生産効率等
を考慮した時の焼成温度および焼成時間の最適値として
は、焼成温度340℃〜380℃、焼成時間20分〜4
0分となる。尚、この結果は、PTFEとフッ素ゴムの
配合比が1:1のものの結果であるが、PTFEとフッ
素ゴムの配合比が4:6〜6:4の範囲においても同様
の結果が得られた。そこで、本実施の形態では、焼成温
度360℃、焼成時間30分で焼成を行っている。
【0041】次に、定着ローラ52の被覆層52sの研
磨処理方法について検討を行った。本実施の形態の定着
ローラ52は定着温度に達するまでの立ち上がり時間を
極力短縮するため、外径14mm、肉厚0.55mmの
薄肉、小径のアルミニウム製ローラを採用しているが、
定着ローラ52に被覆層52sを吹き付け塗装する場
合、塗装材料に元々含まれる塊やスプレーのノズルに溜
まったものが塊となって吹き付けられる等の原因によ
り、被覆層52sに材料の塊による突起物ができ易い。
この突起物は、定着むらを引き起こす原因となるので、
被覆層52sの焼き付け後除去する必要がある。従来の
定着ローラ(肉厚1.5mm以上、外径20mm以上)
では、回転する金属ローラを被覆層に押し付け、この突
起物を圧し潰すことにより除去していたが、本実施の形
態の定着ローラは、先に記載したように非常に薄肉で小
径であるため、上記方法では金属ローラの押し付け力に
より定着ローラが変形してしまう。そこで、ラッピング
フィルムにより突起物を研磨除去する方法が考えられる
が、この時、ラッピングフィルムによる研磨により被覆
層の表面性が劣化(表面粗さが増大)し、定着ローラの
トナーに対する離型性が劣化するという問題がある。そ
こで、ラッピングフィルムによる研磨処理が離型性に及
ぼす影響について検討を行った。ここでは、粒度が30
μmから12μmまでの4種類のラッピングフィルムを
用いて研磨処理した定着ローラについて、60000枚
までの実写エージングを行い、離型性の低下を高温オフ
セットが発生する温度を基にして調べた(高温オフセッ
トの発生する温度が高いほど、オフセットの発生しない
温度領域が広く、トナーに対する離型性が良い)。結果
を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】上表に示したように、ラッピングフィルム
の粒度が15μm以下の場合、離型性の低下が研磨処理
していない定着ローラとほぼ同等であり、60000枚
のエージング後も高温オフセットが発生していない。こ
の結果から、定着ローラの表面層を15μm以下のラッ
ピングフィルムで研磨処理すれば、離型性の劣化を起こ
すことなく高温オフセットを抑制できることがわかる。
【0044】ところで、表面層にできた突起物が一定の
大きさ以上(本実施例では直径0.5mm以上)の場合
は、15μm以下のラッピングフィルムでは十分除去し
きれない(若しくは除去するのに時間を要する)。そこ
で、定着ローラの良品率を向上させるために、最初に粒
度の粗いラッピングフィルムで研磨した後、表面性を向
上させるため粒度の細かいラッピングフィルムにて再研
磨する方法について検討した。
【0045】その結果、上記した表3に示すように、3
0μmのラッピングフィルムで研磨した後15μmのラ
ッピングフィルムで再研磨した場合には高温オフセット
が発生したが、30μmのラッピングフィルムで研磨し
た後12μmのラッピングフィルムで再研磨すれば離型
性の低下を抑え、60000枚通紙後も高温オフセット
が発生しないことがわかった。また、粗研磨用のラッピ
ングフィルムには粒度15〜30μmのものが使用で
き、再研磨用のラッピングフィルムには12μm以下の
ラッピングフィルムが使用できることを確認した。この
条件で研磨することにより、離型性の劣化を抑えた状態
で、より大きな突起物を除去することでき、定着ローラ
52の良品率を向上させることができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の定着装置によれば、定着ローラがPTFEとフッ素ゴ
ムが配合された被覆層を有しているため、十分な用紙搬
送性とトナーに対する離型性を得ることができる。
【0047】請求項2に記載の定着装置の製造方法によ
れば、安定した離型性と十分な耐摩耗性が得られる。
【0048】請求項3に記載の定着装置の製造方法によ
れば、表面性を劣化することなく突起物の除去された被
覆層を得ることができ、ライフによる離型性の劣化を抑
え高温オフセットの発生を防止することができる。
【0049】請求項4に記載の定着装置の製造方法によ
れば、離型性の劣化を抑えた状態で、より大きな突起物
を除去することでき、定着ローラの良品率の向上、コス
トの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の全体図である。
【図2】本発明の定着装置の要部詳細図である。
【図3】図1の定着装置が適用されるレーザプリンタの
概略構成図である。
【図4】本出願人が先に提案した加圧パッド方式を用い
た定着装置の構造図である。
【符号の説明】
1 用紙(記録材) 50 定着装置 52 定着ローラ 52s 被覆層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ローラと、該定着ローラの外周面を
    押圧するよう配置された加圧部材と、該加圧部材と前記
    定着ローラの間に配置された耐熱シートとを備え、前記
    定着ローラと前記耐熱シートとの間に未定着トナー像を
    有する記録材を搬送することにより、前記記録材に未定
    着トナー像を定着させる定着装置において、 前記定着ローラは、四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴム
    が配合された被覆層を有してなることを特徴とする定着
    装置。
  2. 【請求項2】 四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配
    合された被覆層を有してなる定着ローラと、該定着ロー
    ラの外周面を押圧するよう配置された加圧部材と、該加
    圧部材と前記定着ローラの間に配置された耐熱シートと
    を備え、前記定着ローラと前記耐熱シートとの間に未定
    着トナー像を有する記録材を搬送することにより、前記
    記録材に未定着トナー像を定着させる定着装置の製造方
    法であって、 前記被覆層を、340℃〜380℃の温度で20分以上
    焼成して形成することを特徴とする定着装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配
    合された被覆層を有してなる定着ローラと、該定着ロー
    ラの外周面を押圧するよう配置された加圧部材と、該加
    圧部材と前記定着ローラの間に配置された耐熱シートと
    を備え、前記定着ローラと前記耐熱シートとの間に未定
    着トナー像を有する記録材を搬送することにより、前記
    記録材に未定着トナー像を定着させる定着装置の製造方
    法であって、 前記被覆層を、粒度15μm以下のラッピングフィルム
    により研磨する工程を含むことを特徴とする定着装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 四フッ化エチレン樹脂とフッ素ゴムが配
    合された被覆層を有してなる定着ローラと、該定着ロー
    ラの外周面を押圧するよう配置された加圧部材と、該加
    圧部材と前記定着ローラの間に配置された耐熱シートと
    を備え、前記定着ローラと前記耐熱シートとの間に未定
    着トナー像を有する記録材を搬送することにより、前記
    記録材に未定着トナー像を定着させる定着装置の製造方
    法であって、 前記被覆層を、粒度15乃至30μmのラッピングフィ
    ルムにより研磨した後、粒度12μm以下のラッピング
    フィルムにより再研磨する工程を含むことを特徴とする
    定着装置の製造方法。
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