JPH063900A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH063900A
JPH063900A JP4182827A JP18282792A JPH063900A JP H063900 A JPH063900 A JP H063900A JP 4182827 A JP4182827 A JP 4182827A JP 18282792 A JP18282792 A JP 18282792A JP H063900 A JPH063900 A JP H063900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
roller
image
fixing
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4182827A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Ishizuka
二郎 石塚
Nobuhiko Takekoshi
信彦 竹腰
Takahide Hishikawa
恭秀 菱川
Mitsugi Uezuru
貢 上鶴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4182827A priority Critical patent/JPH063900A/ja
Publication of JPH063900A publication Critical patent/JPH063900A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】画像定着後のシートの反りを矯正すること。 【構成】画像定着後のシートSはカール矯正装置16に搬
送されると、表面硬度の柔らかいカール矯正ローラ17と
これに圧接する表面硬度の硬い加圧ローラ18によって形
成されるニップを通過する際に、カール方向(画像面が
凹となる方向)とは逆カール方向(画像面が凸となる方
向)に型付けされる。上記シートSは時間の経過と共に
トナーが凝縮して画像面側が縮んでカールが生ずるが、
逆カールが付与されているため、カールは相殺されてシ
ートSの平面性を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
(1)本発明は、複写機,レーザービームプリンター等
の画像形成装置に係り、特にシート上の未定着トナー像
を加熱定着させる定着手段を有する画像形成装置に関す
るものである。
【0002】(2)本発明は、複写機,プリンター,フ
ァクシミリ等の画像形成装置に係り、特に両面画像形成
或いは多重画像形成が可能な画像形成装置に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】
(1)近年、複写機,レーザービームプリンター等の画
像形成装置においては、一般に電子写真記録方式が採用
されており、像担持体である感光ドラムの周囲に現像装
置等を配設して構成される画像形成手段を有しており、
この感光ドラム上に形成された画像がシートに転写され
て画像を形成するように構成されている。
【0004】例えば、図9に複数の光走査手段及び画像
形成手段を有するレーザービームプリンタを参照して説
明する。図9において、マゼンタ、シアン、イエロー、
ブラックの各色の画像を形成する画像形成ステイション
m ,Pc ,Py ,Pk には、感光ドラム101 M,101
C,101 Y,101 Kが夫々配置されており、上記各感光
ドラムは矢印方向に回転可能に構成されている。また上
記各感光ドラム101 M,101 C,101 Y,101 Kの周囲
には、帯電器102 M,102 C,102 Y,102 K及び走査
光学系103 M,103 C,103 Y,103 K並びに現像装置
104 M,104 C,104 Y,104 K、及びクリーナー105
M,105 C,105 Y,105 Kがドラム回転方向に沿って
順次配設されている。また上記各感光ドラム101 M,10
1 C,101 Y,101 Kの下部には、転写ベルト106 a及
び転写帯電器106 M,106 C,106 Y,106 Kが夫々設
けられている。
【0005】シートSを収納したカセット107 より供給
されたシートSは、転写ベルト106a上に支持されて各
画像形成ステイションPm ,Pc ,Py ,Pk に搬送さ
れ、上記各感光ドラム101 M,101 C,101 Y,101 K
に形成された各色トナー像を転写される。上記シートS
は、転写ベルト106 a上に支持されながら搬送され、次
いで搬送ベルト108 によって定着装置109 に搬送され
る。
【0006】上記定着装置109 は、所定速度で回転駆動
される定着ローラ110 と、該定着ローラ110 に圧接して
従動回転する加圧ローラ111 、上記定着ローラ110 側に
設けられた離型剤塗布装置112 、及び上記定着ローラ11
0 及び加圧ローラ111 に当接してクリーニングを行うロ
ーラクリーニング装置113 を有する。上記定着ローラ11
0 及び加圧ローラ111 の内部にはハロゲンランプ等のヒ
ータ110 a, 111 aが夫々配設されており、加圧ローラ
111 にはサーミスタ114 が接触しており、図示しない温
度調節回路を介してヒータ110 a, 111 aへの電圧を制
御することによってローラ表面の温度調整を行ってい
る。
【0007】上記定着ローラ110 及び加圧ローラ111 は
一定速度で回転しており、上記定着ローラ110 の表面に
は離型剤塗布装置112 よりシリコーンオイルが塗布され
る。前記シートSは定着ローラ110 と加圧ローラ111 間
を通過する際に表裏面側より加圧・加熱されて未定着ト
ナーは溶融して定着され、シートS上にフルカラー画像
が形成される。
【0008】(2)従来、両面若しくは多重の画像形成
が可能な複写機等の画像形成装置においては、一般にカ
セット等から供給されたシートをレジスト手段により同
期取りして画像形成手段に搬送してトナー像を転写され
た後、定着器によりトナー像が加熱定着され、次いで再
搬送経路に導かれ、再度上記レジスト手段によって画像
形成手段に導かれて画像形成,定着がが行われ、装置外
に排出されるように構成されている。
【0009】例えば、図25に示すように、図示しないカ
セット等より供給されたシートSは、レジストローラ対
121 より感光ドラム122 に形成されたトナー像と同期取
りされて所定のタイミングで搬送されて、該感光ドラム
122 に形成されたトナー像を転写帯電器123 aによって
転写され、分離帯電器123 bによって分離されて、図示
しない定着器に搬送される。画像定着後のシートSは、
片面のみの画像形成の場合にはそのまま排出され、両面
若しくは多重画像形成の場合には再搬送経路に導かれ
る。
【0010】また図26に示すように、再搬送経路125 に
おいては、シートSを再度レジストローラ対121 に搬送
するための第1搬送ローラ対126 及び第2搬送ローラ対
127が夫々設けられている。上記第1搬送ローラ対126
及び第2搬送ローラ対127 は複数枚のシートSを挟み込
むため、挟圧が通常の搬送ローラ対よりも高く設定され
ており、またシート間隔のずれを防止するためにガイド
板128, 129の間隔は通常より広く設定されており、下搬
送ローラ126 b, 127 bのガイド板129 からの突出量M
1 , 2 が大きくなっている(二点鎖線に示す搬送ロー
ラ126 b, 127bの位置は通常の搬送ローラの場合の位
置を示す。)。上記第1搬送ローラ対126 及び第2搬送
ローラ対127 のうち、上搬送ローラ126 a, 127 aは樹
脂製の従動ローラ、下搬送ローラ126 b, 127 bはゴム
製の駆動ローラが用いられている。
【0011】(3)従来、電子写真記録方式を採用した
複写機等の画像形成装置においては、シートに転写させ
た未定着トナー像を定着させる手段として、定着ローラ
(ヒートローラ)と加圧ローラからなる熱定着装置によ
って、トナーをシートに溶着させる熱定着が広く用いら
れている。
【0012】上記定着装置にあっては、画像定着時にシ
ートは加圧ローラによって定着ローラ側に加圧されるた
め、定着完了後のシートは、排出後シート自身の温度低
下にしたがって反り(以下『カール』と言う)が生ずる
場合がある。以下、このカールについて説明する。
【0013】トナーの材質は樹脂成分が多いため、一般
にはシートである紙とトナーとの熱に対する膨張率を比
較した場合、トナーの方が温度変化に対する体積変化率
が大きい。画像形成後のシートは、片面にトナー層が形
成され、反対面にはトナー層はない。よって、画像定着
直後のシートは、カールを生ずることはないが、シート
自身が冷却されるにしたがって上記温度変化に対する体
積変化率の相違から、体積変化率の大きい側のトナー層
の側が縮んでカールしてしまう。
【0014】上記カールは、排出部においてジャム(紙
詰まり)の要因になるばかりでなく、ソータ等の後処理
装置を使用する場合には、シートが該後処理装置内に排
出される前にジャムを生ずるおそれがあり、また排出ト
レイ上の積載能力を著しく低下させるおそれがあった。
【0015】そこで上記シートのカールを防止するた
め、定着装置よりシート搬送方向下流側に硬度が異なる
2本のカール矯正ローラ対を設け、画像定着後のシート
を該ローラ対間を通過させる際にカールと逆方向に反る
くせをつけることにより、シートが冷却されてトナー層
側が縮んでも、カールが相殺されてカールを生じ難くす
る手段が用いられていた。
【0016】しかし、定着装置の他にもう一対のカール
矯正ローラ対を設ける必要があるため、構成が複雑とな
り、該カール矯正ローラ対を駆動するための機構や電力
を必要とし、製造コスト及びランニングコストが高くな
るおそれがあった。また定着装置よりシート搬送方向下
流側にカール矯正ローラ対を設けているため、定着装置
からカール矯正ローラ対までの距離が長い程、定着装置
により加熱されたシートが冷却されるため、カール矯正
効果が低下するおそれがあるため、カール矯正ローラ対
間のニップ圧を高くする必要があった。
【0017】そこで、上記課題を解決するために、定着
装置においてもカール矯正動作を行うことができるよう
にする構成が提案されている。即ち、定着ローラと、該
定着ローラに圧接する軟質な加圧ローラと、上記定着ロ
ーラ及び加圧ローラより下流側で加圧ローラに圧接する
該加圧ローラより軟質なカール矯正ローラとを設けるこ
とによりカールを矯正していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
(1)しかしながら、上記従来技術(1)に示す構成に
おいては、以下に示すような課題があった。カラー画像
形成後のシートS表面にはトナーが多層に転写されてお
り、これが定着装置109 を通過する際に溶融され定着さ
れる場合、定着後のトナーは冷却されると凝集する。そ
の結果、定着後ある時間経過するとシートSの表面にト
ナー凝集により力が加わり、表面側に丸まる(下に凸に
丸まる)ように反り(以下『カール』と言う)が生じ、
排出トレイ上或いはソータ内でジャム(紙詰まり)を起
こすおそれがあった。
【0019】また画像定着後のシートSのカールを防止
するため、トナーが定着後に冷却して固まった後でシー
トSに対してカール方向と逆方向(上に凸となる方向)
にくせを付けようとすると、画像に小さなクラックが生
じて、画像が剥がれるおそれがあった。
【0020】特に単位時間当たりの記録枚数が多く、ソ
ータ等の後処理装置を装備した装置にあっては、排出時
にシートが表面側に反り上がったり、折り重なったりし
て、先に排出されたシートSと干渉してジャムの要因に
なるおそれがあった。
【0021】(2)しかしながら、上記従来技術(2)
に示す構成においては、以下に示すような課題があっ
た。1回目の画像形成を終了したシートが、定着器を通
過する際に加熱定着によって反り(以下『カール』と言
う)を生じて屈曲し、搬送不良を生ずる場合があった。
例えば、図27に示すように、シートSが矢印A方向(下
反りとなる方向)にカールが付与されている場合には、
シートSが感光ドラム122 より剥離し易く、搬送不良を
生ずることもない。
【0022】一方、図28に示すように、シートSに矢印
B方向(上反りとなる方向)にカールが付与されている
場合には、感光ドラム122 より剥離し難く、図29に示す
ようにシートSは感光ドラム122 の回転に連れ回りして
クリーナー124 の内部に侵入してしまうおそれがあっ
た。また上記クリーナー124 の内部に侵入する前にシー
トSが感光ドラム122 より剥離したとしても、シートS
の急激な剥離作用によってトナーが感光ドラム122 上に
残ってしまい、シートS上のトナー像は白抜けやドラム
面に再転写されるおそれがあった。
【0023】また上記シートSに付与された上反りのカ
ールは、再搬送経路125 においては逆方向の下反りのカ
ールとして搬送されるため、以下のトラブルを生ずるお
それがある。即ち、図30に示すように、シートSの先端
が摩擦係数の高いゴム製の下搬送ローラ126 bのガイド
板129 よりに付き当たって折れてしまうおそれがあっ
た。よって、シートSの先端は、滑り易い上搬送ローラ
126 a側に当接してニップに導かれることが望ましい。
しかしながら、上記カールはシートSの種類,環境等に
より一意的に制御することは困難であり、シートSの上
反りのカールを防止することが困難であった。
【0024】上記課題を解決するために、本件出願人ら
は図31に示すようなカール矯正手段を提案していた。即
ち、定着手段130 よりシート搬送方向下流側に剥離手段
131,132、第1排出ローラ対133 、第2排出ローラ対134
、及びフラッパ135 を設け、上記第1排出ローラ対133
を構成する駆動側の下排出ローラ133 bを発泡材料を
用いて構成し、従動側の上排出ローラ133 aを金属材料
を用いて構成し、該上排出ローラ133 aを下排出ローラ
133 bに加圧・圧縮するように構成したものである。
【0025】上記定着手段130 を通過したシートSは剥
離手段131, 132によって該定着手段130 より分離され、
搬送経路136 を経て第1排出ローラ対133 に導かれる。
ここで、前記定着手段130 で発生したカールと逆方向
(下反り)にシートSにくせをつけることによりシート
Sのカールを矯正した後、第2排出ローラ対134 或いは
フラッパ135 によって再搬送経路125 に導かれるもので
ある。
【0026】しかしながら、上記カール矯正手段を用い
た複写機等のおいては、シートSにある程度のカールは
残り、しかも両面若しくは多重画像形成時では、シート
Sを反転させて搬送する必要があるため、一意的に下反
りのカールを付与しても、2度目の画像形成時に転写部
において上反りの状態で搬送される場合があり、依然と
して感光ドラム122 への再転写やジャムを生ずるおそれ
は解消されなかった。
【0027】(3)しかしながら、上記従来技術(3)
に示す構成においては、以下に示すような課題があっ
た。即ち、定着装置内にカール矯正ローラを設けた場合
には、加圧ローラに圧接するカール取りローラと、加圧
ローラが圧接する定着ローラとのスペースが狭いため、
シートがジャム等により定着装置内で停止した場合には
ジャム処理が困難であり、しかもシートが熱源を有する
定着ローラに近い位置にあるため安全性が低下するおそ
れがあった。
【0028】(1)本発明の目的は、上記従来技術の課
題(1)を解決し、画像定着後のシートの反りを矯正す
る画像形成装置を提供することにある。
【0029】(2)本発明の目的は上記従来技術の課題
(2)を解決し、両面或いは多重画像形成時におけるシ
ートの搬送性能及び画像形成手段における分離性能を向
上させた画像形成装置を提供することにある。
【0030】(3)本発明の目的は上記従来技術の課題
(3)を解決し、定着手段近傍におけるジャム処理を容
易化した画像形成装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】前記課題(1)を解決す
るための本発明に係る代表的な手段は、画像情報に応じ
てシートに像を形成するための画像形成手段と、前記シ
ートに形成された画像を定着させるための定着手段と、
画像定着時に生ずるシートの反りを矯正するため反り矯
正手段とを有し、前記反り矯正手段は、内部に加熱源を
装備した表面硬度の柔らかい上側回転体と、前記上側回
転体より外径が小さく表面硬度が硬い下側回転体とを接
離可能に有することを特徴とする。
【0032】前記課題(2)を解決するための本発明に
係る代表的な手段は、画像情報に応じてシートに像を形
成するための画像形成手段と、前記シートに形成された
画像を定着させるための定着手段と、画像定着後のシー
トを排出するための排出手段と、前記シートを再度前記
画像形成手段に搬送するための再搬送手段とを有し、前
記再搬送手段は、表面硬度の硬い硬質搬送ローラを、弾
性発泡材よりなる硬度の柔らかい軟質搬送ローラに圧接
させた搬送ローラ対を有することを特徴とする。
【0033】前記課題(3)を解決するための本発明に
係る代表的な手段は、画像情報に応じてシートに像を形
成するための画像形成手段と、前記シートに形成された
画像を定着させるための定着手段と、画像定着後のシー
トを排出するための排出手段とを有し、前記定着手段
は、内部に加熱手段を内蔵した定着ローラと、前記定着
ローラに圧接する加圧ローラと、前記加圧ローラに圧接
する反り矯正ローラと、前記定着ローラのシート搬送方
向下流側に当接している分離手段とを有し、前記反り矯
正ローラは、前記排出手段を支持する移動可能な排出支
持部材に一体的に支持されていることを特徴とする。
【0034】
【作用】上記手段(1)によれば、画像形成後のシート
は定着手段を通過する際に未定着トナーが溶融して定着
される。また反り矯正手段を通過する際に、硬度の異な
る上側回転体と下側回転体間を通過する際に、反りと逆
方向のくせを付けることにより、時間経過後にトナーの
凝集により生ずる反りを低減させることができる。
【0035】上記手段(2)によれば、シートに片面の
みの画像形成を行う場合には、画像形成後のシートは定
着手段によりを通過する際に未定着トナーが加熱・定着
され、排出手段によって装置外に排出される。また前記
シートに両面若しくは多重画像形成を行う場合には、画
像定着後のシートは再搬送手段に導かれて、硬質搬送ロ
ーラ及び軟質搬送ローラ間に挟持搬送される際に反りが
一意的に付与され、再度画像形成手段に反転させて搬送
され、画像形成が行われる。
【0036】上記手段(3)によれば、反り矯正ローラ
は、排出手段を支持する移動可能な排出支持部材に一体
的に支持されていることから、定着手段における定着ロ
ーラ及び反り矯正ローラとの間でシートにジャムを生じ
た場合にも、排出支持部材を移動させて排出部を開放す
ることで上記反り矯正ローラも同時に加圧ローラ上より
退避させることができ、ジャム処理を容易化することが
できる。
【0037】
【実施例】
〔第1実施例〕次に前記手段(1)を用いた画像形成装
置の一実施例について図面を参照して説明する。図1は
カール矯正装置の説明図、図2はレーザービームプリン
タの概略構成を示す断面図である。先ず本発明を適用し
たレーザービームプリンタ概略構成について、図2を参
照して説明する。
【0038】〔画像形成手段〕Pm ,Pc ,Py ,Pk
は画像形成手段である画像ステイションであって、マゼ
ンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色の画像を形成
するものである。上記各画像ステイションには、像担持
体である感光ドラム1M,1C,1Y,1Kが夫々配置
されており、上記各感光ドラムは矢印方向に回転可能に
構成されている。また上記各感光ドラム1M,1C,1
Y,1Kの周囲には、帯電器2M,2C,2Y,2K、
画像情報に応じてレーザー光を照射する走査光学系3
M,3C,3Y,3K、マゼンタ、シアン、イエロー、
ブラックの各色のトナーを内蔵した現像装置4M,4
C,4Y,4K、トナー像をシートSに転写させるため
の転写帯電器5M,5C,5Y,5K、及び感光ドラム
上に残留するトナーを回収するクリーナー6M,6C,
6Y,6Kがドラム回転方向に沿って順次配設されてい
る。
【0039】〔シート搬送手段〕7はカット紙等のシー
トSを収納したカセットであり、8は上記カセット7よ
り供給されたシートSを転写部に搬送するための転写ベ
ルトである。上記転写ベルト8に載置されたシートS
は、各感光ドラム1M,1C,1Y,1Kを通過する際
に各色画像が転写される。9は画像転写後のシートSを
転写ベルト8より定着手段に搬送するための搬送ベルト
である。
【0040】〔定着手段〕10は定着装置であって、所定
速度で回転駆動される定着ローラ11と、該定着ローラ11
に圧接して従動回転する加圧ローラ12とを有する。13は
離型剤塗布装置であって、上記定着ローラ11の近傍に配
置されており、ローラ面に離型剤であるシリコーンオイ
ルを塗布して、シートSが定着ローラ11より剥がれ易い
ようにするものである。また14はローラクリーニング装
置であって、上記定着ローラ11及び加圧ローラ12に当接
してローラ表面のクリーニングを行う。更に上記定着ロ
ーラ11及び加圧ローラ12の内部にはハロゲンランプ等の
ヒータ11a, 12aが夫々配設されており、上記加圧ロー
ラ12側に接触して配置したサーミスタ15によって温度変
化を検知して図示しない温度調節回路を介して上記ヒー
タ11a, 12aへの電圧を制御することによって各ローラ
表面の温度調整を行っている。
【0041】上記定着ローラ11及び加圧ローラ12は一定
速度で回転しており、上記定着ローラ12の表面には離型
剤塗布装置13よりシリコーンオイルが塗布される。前記
シートSは定着ローラ11と加圧ローラ12間を通過する際
に表裏面側より加圧・加熱されて未定着トナーは溶融し
て定着され、シートS上にフルカラー画像が形成され
る。
【0042】〔反り矯正手段〕16はカール矯正装置であ
って、上記定着ローラ11及び加圧ローラ12よりシート搬
送方向下流側に配置されている。このカール矯正装置16
は、図示しない駆動手段により回転駆動するカール矯正
ローラ17とこれに圧接して従動回転する加圧ローラ18を
有しており、後述するように画像定着後のシートSの反
り(以下『カール』と言う)を矯正するものである。
【0043】〔排出手段〕19は画像定着後のシートSを
排出するためのソータであって、排出ローラ対19aによ
って上下方向に移動可能な各ソータビン19bにシートS
を排出するものである。
【0044】ここで、前記カール矯正装置16について図
1を参照してより詳細に説明する。カール矯正ローラ17
は、アルミ等の金属芯金の表面に弾性を有するゴムを所
定の厚さに被覆した比較的表面硬度の柔らかいローラが
用いられている。上記カール矯正ローラ17の内部には、
ハロゲンランプ等のヒータ17aが配置されており、ロー
ラ表面に接触しているサーミスタ20によって温度変化を
検知して図示しない温度調節回路を介してヒータ17aへ
の電圧を制御することによりローラ表面の温度調節を行
っている。
【0045】また加圧ローラ18は、アルミ等の金属ロー
ラの表面にPTFE,PFA等のフッ素樹脂層をコーテ
ィングされており、そのローラ径は上記カール矯正ロー
ラ17の径より小さい比較的表面硬度が硬いローラが用い
られている。また上記カール矯正ローラ17は、図示しな
い接離手段によって加圧ローラ18に接離するように構成
されている。
【0046】上記カール矯正装置16にシートSが搬送さ
れると、硬度の柔らかいカール矯正ローラ17側に加圧ロ
ーラ18の周面に沿ったニップが形成され、シートSはこ
のニップを通過するときにカール方向(上反り方向;画
像面が凹となる方向)とは逆方向(下反り方向;画像面
が凸となる方向)にカール付けされる。このとき上記カ
ール矯正ローラ17はヒータ17aにより加熱されてある程
度の温度を有しているので、逆カール付けされると同時
に定着されているトナーが再度若干溶融して膨張した柔
らかな状態となる。ここで上記カール矯正ローラ17の表
面温度が低いままカール付けを行うと、一度固まったト
ナーを無理に伸ばすこととなり、画像に数ミクロン程度
のクラックが入ってしまい、そこから画像が剥がれるお
それがある。これに対して上記カール矯正ローラ17の表
面温度をある程度に保つことによって、固まったトナー
を若干溶かしながらカール付けを行うことで、画像が剥
がれるのを防止できる。
【0047】上記逆カール付けされたシートSは、時間
の経過と共に冷却されてトナーの凝集によって画像面側
が縮んで上反り方向にカールが生ずるが、カール矯正装
置16によってシートSには下反り方向に逆カールが付与
されているので、カールは相殺されてシートSの平面性
を維持することができる。
【0048】具体的には、本実施例においては、カール
矯正ローラ17には、ローラ径が30mm、ゴム層3mm、
ローラ表面硬度50°のシリコーンゴムローラを用い、加
圧ローラ18には、ローラ径が20mm、ローラ表面硬度80
°のアルミの金属ローラの表面にPTFEをコーティン
グしたローラを用い、上記カール防止ローラ17の表面温
度を100 °Cに設定した。以上の構成において、トナー
量が多く冷却した時にカールが生じ易い4色のフルカラ
ー画像を連続して形成したところ、ソータ19のソータビ
ン19bに排出されたシートSにはカールが生ずることな
く平面性を維持して良好な排出動作を行うことができ
た。
【0049】尚、上記カール矯正装置16を構成するカー
ル矯正ローラ17及び加圧ローラ18の材質,数値等は、上
記実施例に限定されるものではなく、少なくともカール
矯正ローラ17のローラ径が加圧ローラ18より大きく、表
面硬度が低くまた表面温度がトナーの融点によるが、約
50°C〜100 °Cの間であれば同等の効果を得ることが
できる。
【0050】〔第2実施例〕シートSに生ずるカール
は、トナーの凝集力によって生ずるため、トナーが多層
にわたって画像形成されるカラー画像と、黒のみの単層
で画像形成される白黒画像とではカール量が異なり、カ
ラー画像の方がカール量は多く、白黒画像においてはト
ナーの凝集力によりシートSのこしの方が強く、ほとん
どカールを生じない状態にある。
【0051】しかるに、前記第1実施例のようなカラー
画像を想定したカール矯正装置16を用いた場合に、カラ
ー画像の場合にはカールを良好に矯正することが可能で
あるが、白黒画像の場合には、カール矯正装置16による
型付けが強すぎて、逆カールが残存してしまい、ジャム
が生じてしまうおそれがあった。
【0052】そこで、上記カール矯正装置16に図示しな
い接離手段(例えばソレノイド,カム等)を設けて、カ
ラー画像形成時にはカール矯正ローラ17と加圧ローラ18
を圧接させてカール矯正を行い、白黒画像形成時にはロ
ーラ対を離間させてカール矯正を行わないように構成し
た。即ち、図3のフローチャートに示すように、上記接
離手段は、記録開始ボタンを押して画像形成を開始する
と、操作部による指令がカラー画像形成か白黒画像形成
かを判断し、カラー画像形成時にはカール矯正ローラ17
を加圧ローラ18に圧接させてシートSのカール矯正を行
い、白黒画像形成時にはカール矯正ローラ17を加圧ロー
ラ18より離間させたままにしてカール矯正を行わないよ
うに制御するものである。
【0055】上記構成によれば、シートSはカラー画像
形成時のみならず白黒画像形成時もシートSの平面性を
維持しながらソータ19に良好に排出することが可能とな
る。
【0056】〔第3実施例〕また前記シートSに生ずる
カールは、トナーの凝集力によって発生するため、シー
トS上転写されたトナー量によってカール量が異なる。
本実施例は、画像形成時にビデオカウント方式により画
素毎のデジタル画素信号の出力レベルを積算してカール
矯正ローラ17の接離動作を制御するものである。
【0057】図4はプリンタの制御系の概略構成を示す
ブロック図であり、リーダ21によって読み取った入力画
素信号をA/D変換して画素毎にそのデジタル信号の出
力レベルをビデオカウンタ22によって積算する。このビ
デオカウンタ22に積算されたビデオカウント数はCPU
23に入力され、このカウント数に応じてプリンタ24内の
カール矯正ローラ17の接離動作が制御される。具体的に
は図5に示すフローチャート及び図6に示すグラフに示
すように、ビデオカウント数が所定のカウント数に達し
ていれば、トナー量が多いものと判断してカール取りロ
ーラ17を加圧ローラ18に圧接させてシートSをカール矯
正動作を行って排出する。また上記カウント数が所定の
カウント数に達していなければ、トナー量が少ないもの
と判断してカール取りローラ17を加圧ローラ18より離間
させたままシートSのカール矯正動作を行わないで排出
する。
【0058】上記構成によっても、画像形成時に使用さ
れるトナー量の多少にかかわらずシートSの平面性を維
持しながらソータ19に良好に排出することが可能とな
る。
【0059】〔第4実施例〕前記シートSに生ずるカー
ルは、トナーの凝集力によって生ずるため、シートSの
こしの強さによってカール量も異なり、同じトナー量の
画像を形成してもこしの弱い薄紙にあってはカール量は
多くなり、こしの強い厚紙にあってはカール量が少なく
なる。
【0060】しかるに、前記第1実施例のようなカール
矯正装置16を用いた場合に、こしの弱い薄紙の場合に
は、良好にカール矯正を行うことができるが、こしの強
い厚紙の場合にはカール矯正装置16における型付けがつ
よくなり、逆カールが発生し易く、ジャムを生じたり排
出後のシートSの積載不良が生じたりするおそれがあっ
た。
【0061】そこで、本実施例ではシートSの厚さを検
知して、その厚さに応じてカール矯正ローラ17の動作を
制御するように構成したものである。図7はシート厚検
知手段の構成を示すものである。シートSの搬送路に設
けられたレジストローラ対25のち、上側ローラ25aは上
下方向に移動可能に支持されており、通常は該上側ロー
ラ25aをバネ26によって下側ローラ25bに圧接させてい
る。シートSが上記レジストローラ対25を通過する際
に、その厚さに応じて上側ローラ25aが上下に移動する
ように構成されている。上記上側ローラ25aの一端に
は、該上側ローラ25aの上下動に応じて揺動するクラッ
チ27が設けられている。このクラッチ27は、上記上側ロ
ーラ25のわずかな移動量を拡大して伝達するように揺動
中心が定められている。また上記クラッチ27の一端に
は、該クラッチ27の揺動量によってシート厚を検知する
ためのシート厚検知器(ポテンシオメータ)28が設けら
れている。上記シート厚検知器28の値に応じてカール矯
正ローラ17の接離動作を制御するものである。
【0062】即ち、図8のフローチャートに示すよう
に、上記接離手段は、記録開始ボタンを押して画像形成
を開始すると、シートSがカセット7より供給されてレ
ジストローラ対25を通過することにより、クラッチ27を
介して得られたシート厚検知器28によってシート厚を検
知する。そして上記シート厚検知器28の値によって、シ
ートSが厚紙であるか否か判断し、シートSが厚紙であ
る場合には図示しない接離手段によってカール矯正ロー
ラ17を離間させたままにしてカール矯正を行わないよう
にし、シートSが薄紙である場合にはカール矯正ローラ
17を加圧ローラ18を圧接させてシートSのカール矯正を
行うように制御するものである。
【0063】上記構成によっても、使用されるシートS
の厚さによらずシートSの平面性を維持しながらソータ
19に良好に排出することが可能となる。
【0064】〔第5実施例〕また前記レーザービームプ
リンタにおけるシートのカール矯正手段の他例について
図10乃至図12を参照して説明する。尚、本実施例にかか
るレーザービームプリンタの概略構成は、前記第1実施
例と同様であり、同一部材には同一番号を付して説明を
省略する。図10はシート排出部の斜視図、図11は画像形
成装置の概略構成を示す断面図、図12はシート排出動作
を示す説明図である。
【0065】先ず図11を参照して画像形成装置の概略構
成について説明する。前述したように画像形成手段等の
構成は第1実施例と同様でありカール矯正手段は省略さ
れている。定着装置10のシート排出方向下流側には、排
出手段を兼用する波形付与手段である排出ローラ対29及
びソータ19が設けられている。画像定着後のシートS
は、排出ローラ対29によって上下方向に移動可能な各ソ
ータビン19bにシートSを排出するものである。
【0066】上記排出ローラ対29の構成について図1を
参照して説明する。排出ローラ対29は、円筒状の上排出
ローラ30及び下排出ローラ31を有しており、これらは上
下に平行に配置された排出ローラ軸30a,31aのスラス
ト方向に複数箇所に取り付けられている。上記上排出ロ
ーラ30と下排出ローラ31は、排出ローラ軸30a,31aの
スラスト方向において交互に配置するように取り付けら
れており、かつ排出ローラ軸30a,31aの間隔は、スラ
スト方向から見た場合に上排出ローラ30の下側と下排出
ローラ31の上側が幾分重複するように設定されている。
【0067】画像定着後のシートSは、排出ローラ対29
を通過する際に、交互に配置された上排出ローラ30と下
排出ローラ31によって上下方向より他方のローラ軸に向
かって押しまれるながら排出される。このとき、上記シ
ートSは、図3に示すように、幅方向(シート搬送方向
と直角方向)に波形の凹凸を形成されて排出される。こ
のように波形形状を保って排出されたシートSは、排出
方向に対してこしの強さが得られるので、トナーの凝集
によるカールを抑制することができ、ソータビン19bに
排出されるシートSには、シートどうしが干渉して積載
不良やソータ19内にジャムが生ずることもない。
【0068】〔第6実施例〕次に前記第5実施例におけ
る排出ローラ対の他例について図13を参照して説明す
る。前記第5実施例では、ローラ幅に比べて幅の短いシ
ートSが搬送されてきた場合、シート両端が下方に反っ
た形で排出される場合がある。この場合、先に排出され
たシートSと排出されるシートSがソータビン19b上で
両端が干渉して折れたり引っ掛かって積載不良が生ずる
おそれがある。本実施例は、異なるサイズのシートSが
用いられた場合に、シートどうしが干渉することなく排
出できるように構成したものである。
【0069】図13に示すように、排出ローラ対32は上排
出ローラ33及び下排出ローラ34を有しており、これらは
上下に平行に配置された排出ローラ軸33a,34aのスラ
スト方向に、上排出ローラ33は単一の段付きローラが、
下排出ローラ34は複数の円筒状ローラが夫々取り付けら
れている。上記上排出ローラ33及び下排出ローラ34の中
央部近傍には等間隔に複数のローラが配置されており、
排出ローラ軸33a,34aのスラスト方向において交互に
配置するように取り付けられており、かつ排出ローラ軸
33a,34aの間隔は、スラスト方向から見た場合に上排
出ローラ33の下側と下排出ローラ34の上側が幾分重複す
るように設定されている。
【0070】また上記上排出ローラ33の両端部近傍は、
端部ほどローラ径が小さくなっているテーパ部33b形成
されており、これに対応する下排出ローラ34の両端部近
傍には、端部ほどローラ径が大きくなっているテーパロ
ーラ34bが配置されており、排出ローラ対32を通過する
シートSの両端は、必ず上向きの反りが形成されるよう
に構成されている。
【0071】また上記図13の排出ローラ対32の下方には
スケールの一例を示してあり、本実施例では、シートサ
イズがA3,A4からA4R,B5Rに至るまでのいず
れのサイズのシートSを搬送する場合にも、両端部に上
向きの反りを付与することができる。これによって、排
出後のシートSは必ず両端部が上向きの反りが形成され
るため、シートどうしが干渉して折れたり引っ掛かって
積載不良等が生ずることがなく、排出後の良好な積載性
を確保することができる。
【0072】尚、排出ローラ対29,32に用いた排出ロー
ラは、前記第5,第6実施例に示したように、円筒状ロ
ーラを上下に組み合わせて配置するか、一方を段付きロ
ーラとして組み合わせたものを用いたが、これらに限定
されるものではなく、例えばスラスト方向に波形に成形
されたローラを上下に組み合わせたもの等であってもよ
い。また何れの場合にも、ローラ軸間の距離は、シート
Sにしわ等が発生しないようにするためにローラ間にわ
ずかな隙間が保たれることが望ましい。
【0073】〔第7実施例〕次に前記第6実施例におけ
る排出ローラ対の他例について図14を参照して説明す
る。本実施例に用いる排出ローラ対32は前記第6実施例
と概略構成は同一であり、同一部材には同一番号を付し
て説明を省略する。
【0074】図14に示すように、本実施例は上排出ロー
ラ33及び下排出ローラ34の排出ローラ軸33a,34aの内
部に、加熱手段であるヒータ(例えばハロゲンランプ
等)35,36を夫々設けたものである。上記ヒータ35,36
によって上排出ローラ33及び下排出ローラ34を所定の温
度に温めておくこができる。
【0075】上記構成によれば、排出ローラ対32をシー
トSが通過する際に、ローラ対がある程度の温度に温ま
っているため、トナー像が溶融した状態で波形のくせを
付けることができるため、凹凸を形成し易くすることが
できる。またトナーが冷却されて固まった状態で波形の
くせを付けた場合、トナーに数ミクロン単位小さなクラ
ックが生じてトナーが剥がれるおそれがあるが、トナー
が溶融した状態であればこれを防止することができる。
【0076】〔第8実施例〕次に前記手段(2)を用い
た画像形成装置の一実施例について図面を参照して説明
する。図15は再搬送経路の構成を示す説明図、図16は搬
送ローラ対の構成を示す説明図、図17はシートのカール
発生状態を示す説明図、図18は搬送ローラ対にによるカ
ール矯正動作の説明図、図19は複写機の概略構成を示す
断面図、図20乃至図24はシートの再搬送経路における搬
送動作の説明図である。先ず図19を参照して本実施例に
係る複写機の概略構成について説明する。
【0077】〔画像形成手段〕複写機本体41の中央部に
は、像担持体である感光ドラム42が配設させており、こ
の周囲にはドラム面を帯電させるための帯電器43、異な
る色のトナーを内蔵した現像装置44,45、トナー像をシ
ートSに転写させる転写帯電器46、シートSを感光ドラ
ム42の周面より分離するための分離帯電器47、ドラム周
面に残留したトナーを除去するためのクリーナー48等が
上記感光ドラム42の回転方向にしたがって配設されてい
る。
【0078】〔シート給送手段〕上記複写機本体41の一
側面(図面右側)には、シートSを収容したカセット4
9,50が夫々装着されており、該カセット49,50に収容
されたシートSはピックアップローラ51,52によって最
上位のものから給送される。次に上記シートSは、給送
ローラ対53,54によって搬送され、ガイド部材55,56間
を搬送されて停止しているレジストローラ対57のニップ
部に導かれ、ループを形成して斜行が補正される。そし
て、上記シートSは、レジストローラ対57によって、前
記感光ドラム42に形成されたトナー像と同期取りされて
所定のタイミングで転写位置に搬送される。また画像転
写・分離後のシートSは複数の搬送ローラ58a,58b,
58cによって後述の定着手段に搬送される。
【0079】〔画像読取手段〕上記複写機本体41の上面
側には、原稿載置台59が設けられており、該原稿載置台
59に載置された図示しない原稿に光源60より光が照射さ
れると、その反射光は反射ミラー61a,61b,61c、レ
ンズ62、反射ミラー63a,63b,63cを経て所定速度で
矢印方向に回転している感光ドラム42の周面に結像され
て、静電潜像が形成される(露光)。
【0080】〔定着手段〕64は定着装置であって、所定
速度で回転駆動される定着ローラ64a、該定着ローラ64
aに圧接して従動回転する加圧ローラ64bを有する。ま
た65はローラクリーニング装置であって、上記定着ロー
ラ64aに当接してローラ表面のクリーニングを行うもの
である。更に上記定着ローラ64aの内部にはハロゲンラ
ンプ等のヒータが夫々配設されており、シートSに転写
された未定着トナー像を加熱・定着を行うものである。
尚、66a,66bは上記定着ローラ64a及び加圧ローラ64
bに巻き付いたシートSを引き剥がすための分離部材で
ある。
【0081】〔排出手段〕67は第1排出ローラ対であっ
て、画像定着後のシートSを排出するか或いは最搬送経
路に導くものである。68aはフラッパであって、上記第
1排出ローラ対67によって搬送されたシートSの搬送方
向を排出側若しくは再搬送経路側に選択的に切り換える
ものである。68bは補助フラッパであって、上記フラッ
パ68aの上側を通過するシートSによって揺動し、光セ
ンサー69の検知アーム69aを動作させることにより、該
光センサー69はシートSを検知するように構成されてい
る。70は第2排出ローラ対であって、シートSを装置外
の図示しない排出トレイに排出するものである。
【0082】〔再搬送手段〕71は画像形成後のシートS
を再度前記画像形成手段に搬送するための再搬送経路で
ある。この再搬送経路71には、シート搬送方向に沿って
上流側よりカール矯正ローラ対72,第1搬送ローラ対7
3,第2搬送ローラ対74が順に設けられている。上記再
搬送経路71を搬送されたシートSは前記レジストローラ
対57によって転写部に搬送される。
【0083】次に上述のように構成された複写機の画像
形成動作について説明すると、片面画像形成モードの場
合には、画像転写後のシートSは、定着装置64によって
未定着トナー像が定着され、次に第1排出ローラ対67に
よって、定着時に生ずるカールが矯正されて、フラッパ
68aの上側を通過する際に補助フラッパ68bを揺動させ
て検知アーム69aを動作させることにより光センサー69
に検知され、次いで第2排出ローラ対70によって装置外
に排出される。
【0084】また両面画像形成モードの場合には、上述
の片面画像形成モードと同様にしてシートSをフラッパ
68aの上側を通過させて、該シート材Sの一部が第2排
出ローラ対70によって装置外に排出される。上記シート
後端がフラッパ68aを通過してこれを光センサー69が検
知すると、上記第2排出ローラ対70を逆回転させてシー
トSの後端側よりフラッパ68aの左側を通過して再搬送
経路71に導かれる。
【0085】また多重画像形成モードの場合には、第1
排出ローラ対67を通過したシートSは、フラッパ68aが
破線で示す位置に回動することにより、該フラッパ68a
の右側を通過して再搬送経路71に導かれる。
【0086】上述のように再搬送経路71に導かれたシー
トSは、カール矯正ローラ対72によって図20に示すよう
に第1搬送ローラ対73のニップ部より所定距離Lだけ進
んだ位置まで搬送される。そして、図21に示すように、
連続モードで複数のシートSが同様にして搬送され、上
記第1搬送ローラ対73のニップ部において、例えば最下
位のシートS1 と2番目のシートS2 の先端どうしが距
離Lずつずれるように階段状に順次積載される。
【0087】次に上記第1搬送ローラ対73のニップ部に
積載されたシートSは、図22及び図23に示すように、シ
ート束ごと第2搬送ローラ対74に搬送される。そして図
24に示すように、上記第2搬送ローラ対74は、上記シー
ト束のうち最下位のシートS 1 より1枚ずつ分離してレ
ジストローラ対57に搬送する。尚、図20乃至図23中、82
はシートSを検知するためのシート検知センサーであ
る。
【0088】次に図15乃至図18を参照してシートSの再
搬送手段の構成について詳述する。前述したように、両
面・多重画像形成モードにおいて、再搬送経路71に導か
れたシートSは、カール矯正ローラ対72に到達する。こ
のカール矯正ローラ対72は、両面搬送経路と多重搬送経
路とが合流する位置よりもシート搬送方向下流側に配置
されている。上記カール矯正ローラ対72の構成は、下側
が軟質の駆動ローラ72bであって、金属よりなる中心軸
の周囲に円筒状に成形されたゴム系発泡材を装着したも
のが用いられている。また上側が硬質の従動ローラ72a
であって、金属よりなるローラが用いられている。
【0089】図16に示すように、上側の従動ローラ72a
は、下側の駆動ローラ72bに対して図示しない板バネに
よるバネ圧が矢印C方向にくわえられており、この押圧
力によって軟質の駆動ローラ72bは、深さDだけ局部的
に圧縮される。これによってカール矯正ローラ対72のニ
ップ部Nにおいては、図の斜線部に示すように、硬質の
従動ローラ72aの周面に沿ったニップ形状が形成され
る。また上記駆動ローラ72bは矢印E1 方向に回転駆動
され、これに押圧する従動ローラ72aは矢印E2方向に
従動回転する。よって、これらのローラ対によって形成
されるニップ部NをシートSが通過する際に一意的に上
反りのカールが付与される。
【0090】図17(a)(b)に示すように、定着装置
64を通過したシートSは、多重画像形成モードの場合に
上反りのカールが付与され、両面画像形成モードの場合
には下反りのカールが付与される場合、再搬送経路71に
導かれてカール矯正ローラ対72に搬送される際にシート
先端は、図18に示すように下反りになっており、駆動ロ
ーラ72bに付き当たって先端折れを生じたまま搬送さ
れ、第1,第2搬送ローラ対73,74においてジャムを生
じたり、搬送不良を生ずるおそれがあった。また、シー
トSが上記第1,第2搬送ローラ対73,74を経て再度転
写部に搬送された場合、シートSは反転して上反りの状
態となり、感光ドラム42に巻き付いて搬送不良を生じた
り、ドラム面にトナーが再転写されたりするおそれがあ
った。
【0091】そこで、上記下反りのカールが付与された
シートSを、両面搬送経路と多重搬送経路とが合流する
位置よりもシート搬送方向下流側に配置されているカー
ル矯正ローラ対72のニップ部Nを通過する際に、一意的
に上反りのカールが付与されて第1,第2搬送ローラ対
73,74に搬送される。よって、上記第1,第2搬送ロー
ラ対73,74においてシートSに先端折れが生ずることを
防止でき、ジャムや搬送不良等を生ずることを防止でき
る。
【0092】また上記第1,第2搬送ローラ対73,74を
経たシートSは、反転されて再度転写部に搬送される。
よって、シートSは転写部においては、必ず下反りの状
態で搬送されるため、感光ドラム42に巻き付いて搬送不
良を生じたり、ドラム面にトナーが再転写されるのを防
止することができる。
【0093】本実施例における駆動ローラ72bの圧縮量
Dは、実験によると、 0.5 mm≦D≦2.0 mm の範囲が最適であることが判明した。尚、D<0.5 mm
の範囲ではカールの適正な矯正力が得られず、D>2.0
mmの範囲では逆にカールの付けすぎで、再搬送経路71
においてジャムを生じてしまう。
【0094】また上記実施例では、カール矯正ローラ対
72を構成する駆動ローラ72bとして発泡材を用いたが、
硬度20°(JIS−A)以下の弾性体、例えばシリコン
ゴム,ウレタンゴム等を使用しても良い。この場合に
は、駆動ローラ72bの外径精度を向上させることができ
るので、シートSの搬送精度を良好に維持することがで
きる。
【0095】〔第9実施例〕次に前記手段(3)を用い
た画像形成装置の一実施例について図面を参照して説明
する。画像形成装置として用いた複写機の概略構成は前
記第8実施例と同様であり、また同一部材には同一番号
を付して説明を省略する。図32は定着装置近傍の構成を
示す説明図である。
【0096】本実施例の特徴である定着手段の構成につ
いて図32を参照して説明する。定着装置64には、表面硬
度の異なる定着ローラ64aと、これに圧接する加圧ロー
ラ64bを有しており、上記定着ローラ64a側には、その
表面をクリーニングするローラクリーニング装置65が設
けられている。また上記定着ローラ64aと加圧ローラ64
bとのニップ部よりシート搬送方向下流側には、カール
矯正ローラ75が加圧ローラ64bに圧接するように設けら
れている。
【0097】上記定着ローラ64aは、内部に加熱手段で
ある熱源(例えばハロゲンヒータ)64cを有しており、
その外周面は上記加圧ローラ64b及びカール矯正ローラ
75より硬い材質、例えばアルミニウム芯ロール等の表面
にテフロンコーティングを施したもの又はセラミック等
が用いられている。
【0098】上記加圧ローラ64bは、表面硬度が定着ロ
ーラ64aより柔らかい材質、例えば芯ロール64dの表面
にシリコンゴム64e等を被覆したもの等が用いられてお
り、上記定着ローラ64aに押圧されている。
【0099】上記カール矯正ローラ75は、上記加圧ロー
ラ64bより柔らかい材質、例えば芯ロール75aの表面に
ウレタンゴム75b等を被覆したもの等が用いられてお
り、上記定着ローラ64aより下流側で加圧ローラ64bに
押圧されている。また上記カール矯正ローラ75は、排出
支持部材である排出支持部材76に一体的に支持されてお
り、排出支持部材76は、把手76aを把持して引き出すこ
とにより、第1,第2排出ローラ対67,70と共に支点M
を中心に矢印H方向に回転可能に構成されている。
【0100】77は画像転写後のシートSを定着装置64に
導くための搬送ガイドであり、78aは定着ローラ64aに
巻き付いたシートSを分離するための分離部材、78bは
加圧ローラ64bに巻き付いたシートSを分離するための
分離部材、78cはカール矯正ローラ75に巻き付いたシー
トSを分離するための分離部材である。上記分離部材78
b,78cは、上記排出支持部材76に回動可能に取り付け
られており、該排出支持部材76に一端を連結されたバネ
79の他端を連結されて、その付勢力によって加圧ローラ
64b及びカール矯正ローラ75の周面に夫々当接してい
る。80は画像定着後のシートをカール矯正ローラ75と加
圧ローラ64bとのニップ部に導くため上ガイドである。
【0101】次に上述のように構成された定着装置64に
おける動作について説明する。画像転写後のシートP
は、搬送ガイド77にガイドされて定着装置64に導かれ
る。定着ローラ64aは矢印F方向に回転駆動しており、
これに圧接している加圧ローラ64bは矢印G方向に従動
回転する。また上記加圧ローラ64bに圧接しているカー
ル矯正ローラ75は定着ローラ64aと同様に矢印F方向に
従動回転する。
【0102】トナー像が転写されたシートSは、定着ロ
ーラ64a及び加圧ローラ64bのニップ部に挟持されて加
熱・定着が行われる。このとき、加圧ローラ64bの表面
硬度は、定着ローラ64aの表面硬度より柔らかいため、
加圧ローラ64bの周面は定着ローラ64aの周面に沿った
ニップ形状が形成されるため、シートSは定着時に上反
りのカールが生ずる。
【0103】上記定着ローラ64aに沿って搬送されたシ
ートSは、分離部材78aによって定着ローラ64aの周面
より分離され、上ガイド80にガイドされて加圧ローラ64
bとカール矯正ローラ75のニップ部に導かれる。上記カ
ール矯正ローラ75の表面硬度は、加圧ローラ64bの表面
硬度より柔らかいため、カール矯正ローラ75の周面は、
加圧ローラ64bの周面に沿ったニップ形状が形成される
ため、シートSは上記加圧ローラ64bとカール矯正ロー
ラ75のニップ部に挟持されると下反りのカールが付与さ
れる。
【0104】従って、シートSは定着時と正反対のカー
ルを付与されることにより、全体としてカールが矯正さ
れる。また定着直後の比較的高温なシートSが冷却され
る前にカール矯正ローラ75に搬送されるので、カールを
容易に矯正することができる。
【0105】カール矯正後のシートSは、加圧ローラ64
b若しくはカール矯正ローラ75に沿って搬送された場合
には、分離部材78b,78cによって分離されて、片面画
像形成モードの場合には、第1排出ローラ対67によっ
て、フラッパ68Sの上側を通過して、第2排出ローラ対
70によって装置外に設けた図示しない排出トレイに排出
される。
【0106】また両面画像形成モードの場合には、上述
の片面画像形成モードと同様にしてシートSをフラッパ
68aの上側を通過させて、該シート材Sの一部が第2排
出ローラ対70によって装置外に排出される。上記シート
後端がフラッパ68aを通過してこれを図示しない光セン
サーが検知すると、上記第2排出ローラ対70を逆回転さ
せてシートSの後端側よりフラッパ68aの左側を通過し
て再搬送経路71に導かれる。
【0107】また多重画像形成モードの場合には、第1
排出ローラ対67を通過したシートSは、フラッパ68aが
回動することにより、該フラッパ68aの右側を通過して
再搬送経路71に導かれる。
【0108】次に上記画像定着動作において、定着ロー
ラ64a及び加圧ローラ64b間に挟持されてシートSに付
与されるカールが大きくなると、カール矯正ローラ75と
加圧ローラ65b間にシートSの先端が入り難くなり、シ
ートSは定着ローラ64aとカール矯正ローラ75間に残留
したり、或いは連続複写時に定着装置64以外でジャムが
生じて装置本体の駆動が停止した場合には、シートSは
定着ローラ64a及び加圧ローラ64b間に挟持された状態
で停止する場合がある。このとき定着ローラ64aとカー
ル矯正ローラ75間のスペースが狭いためにジャム処理や
回復処理等が困難である。
【0109】そこで、図1の二点鎖線で示すように、把
手76aを把持して排出支持部材76を支点Mを中心に矢印
H方向に回転させることにより、第1,第2排出ローラ
対67,70等の排出手段と共にカール矯正ローラ75を一体
として回転させることができるので、該カール矯正ロー
ラ75を加圧ローラ64bより離間させて定着ローラ64aと
カール矯正ローラ75間のスペースを十分確保することが
できるので、ジャム処理等を容易に行うことができる。
【0110】〔第10実施例〕次に前記第9実施例におけ
る定着装置の他例について図33乃至図35を参照して説明
する。定着装置の概略構成は、前記第9実施例と同様で
あり、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
図33は定着装置近傍の構成を示す説明図、図34は分離部
材の構成を示す斜視図、図35は分離部材の配置を示す説
明図である。
【0111】前記第9実施例においては、定着ローラ64
aと加圧ローラ64bに挟持されたシートSは、加圧ロー
ラ64bの加圧によって上反りのカールが生じてしまい、
定着ローラ64aに巻き付いて搬送され易いため、分離部
材78aによって分離しているが、装置の使用が進んで耐
久性が低下してくると、分離性能が低下するおそれがあ
った。
【0112】即ち、定着ローラ64aと加圧ローラ64b間
を通過して画像が定着されたシートSは、上反りのカー
ルが付与されて定着ローラ64aと分離部材78aとの間か
らすり抜けてジャムを生ずるおそれがあり、この場合に
も前記第9実施例に示す構成ではジャム処理が困難であ
った。
【0113】そこで、本実施例は図34に示すような分離
部材81を用いて、該分離部材81を図33に示すように定着
ローラ64aとカール矯正ローラ75との間であって、前記
排出支持部材76に一体的に取り付けるように構成した。
上記分離部材81は、図33に示すように、排出支持部材76
に回動可能に取り付けられており、一端が排出支持部材
76に連結されたバネ79の他端を連結部81に連結すること
によって、定着ローラ64aのニップ部よりシート搬送方
向下流側に分離部81bが当接するように構成されてい
る。
【0114】上記分離部81bの先端形状は、図34に示す
ように、定着ローラ64aの表面を傷つけ難く、耐衝撃性
が高く、紙詰まりに対しても刃先が変形しない強度を有
するものが用いられている。また上記分離部材81のガイ
ド部81cは上記分離部81bの刃先から滑らかな曲線を描
いて円弧状に成形されており、その端部はカール矯正ロ
ーラ75に近接するように配置されている。尚、前記実施
例で示す上ガイド80は省略されている。
【0115】上記分離部材81は、全てのシートサイズに
対応することができるように、また定着ローラ64aにお
ける円滑な爪分離と、カール矯正ローラ75と加圧ローラ
64bの間にシートSの円滑な搬送を行うことができるよ
うに、少なくともシートSの幅方向に2以上設けられて
おり、本実施例では図35に示すように4箇所に設けられ
ている。
【0116】上記構成によれば、分離部材81の耐久性,
分離性能を向上させることにより定着装置64内のジャム
を低減することができ、仮に装置内の他の場所でジャム
が発生してシートSが定着ローラ64aと加圧ローラ64b
との間、或いはカール矯正ローラ75と加圧ローラ64bと
の間に挟持されたまま複写動作が停止しても、分離部材
81及びカール矯正ローラ75は、排出支持部材76に一体的
に支持されているため、これを回転させて排出部を開放
することにより、回復処理を容易に行うことができる。
【0117】
【発明の効果】
(1)本発明は前述したように、画像形成後のシートは
定着手段を通過する際に未定着トナーが溶融して定着さ
れる。また反り矯正手段を通過する際に、硬度の異なる
上側回転体と下側回転体間を通過する際に、反りと逆方
向のくせを付けることにより、所定時間経過後にトナー
の凝集により生ずる反りを低減させることができる。
【0118】また画像の種類,画像情報量,シートの種
類等に応じて上記上側回転体を下側回転体に対して接離
させることにより、シートの平面性を良好に維持して排
出することができる。
【0119】(2)本発明は前述したように、波形付与
手段によって画像定着後のシートの幅方向に波形の凹凸
を強制的に付与するため、シートの搬送方向にこしの強
さが付与されて所定時間経過後にトナーの凝集により生
ずる反りを低減させることができる。
【0120】また、シートの両端に上向きのくせを付け
て排出させることにより、シートどうしが干渉して折れ
たり引っ掛かって積載不良等が生ずることがなく、排出
後の良好な積載性を確保することができる。
【0121】(3)本発明は前述したように、シートに
両面若しくは多重画像形成を行う場合、画像定着後のシ
ートは両面搬送経路と多重搬送経路とが合流する位置よ
りもシート搬送方向下流側に配置されている再搬送手段
に導かれて、硬質搬送ローラ及び軟質搬送ローラ間に挟
持搬送される際に反りが一意的に付与される。これによ
って、下流側の搬送ローラ対においてシートに先端折れ
が生ずることを防止でき、ジャムや搬送不良等を生ずる
ことを防止して搬送性を向上させることができる。
【0122】また上反りを付与されたシートSは、反転
されて再度転写部に搬送され、転写部においては必ず下
反りの状態で搬送されるため、画像形成手段におけるシ
ートの分離性能向上させることができ、像担持体に巻き
付いて搬送不良を生じたり、該像担持体に現像剤が再転
写されるのを防止することができる。
【0123】従って、安定した両面・多重画像形成動作
を維持することができ、装置の信頼性を向上させること
ができる。
【0124】(4)本発明は前述したように、カール矯
正ローラは、排出手段を支持する移動可能な排出支持部
材に一体的に支持されていることから、定着手段におけ
る定着ローラ及びカール矯正ローラとの間でシートにジ
ャムを生じた場合にも、排出支持部材を移動させて排出
部を開放することで、カール矯正ローラも同時に加圧ロ
ーラ上より退避させることができ、ジャム処理を容易化
することができる。
【0125】また前記定着ローラに当接してシートを分
離する分離手段の耐久性,分離性能を向上させて定着手
段におけるシートのジャムを低減するともに、しかも前
記分離手段を前記排出支持部材に一体的に取り付けるこ
とにより、シートが定着ローラと加圧ローラとの間等に
挟持されたまま画像形成動作が停止しても、前記排出支
持部材を移動させることによりカール矯正ローラ及び分
離手段を同時に加圧ローラ上より退避させることがで
き、回復処理を容易に行うことができる。
【0126】更に前記分離手段をシートの幅方向に少な
くとも2箇所以上設けることにより、あらゆるサイズの
シートに対しても画像定着後の分離搬送動作を円滑に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るカール矯正装置の説明図であ
る。
【図2】第1実施例に係るレーザービームプリンタの概
略構成を示す断面図である。
【図3】第2実施例に係るカール矯正装置の制御動作を
示すフローチャートである。
【図4】第3実施例に係るプリンタの制御系を示すブロ
ック図である。
【図5】第3実施例に係るカール矯正装置の制御動作を
示すフローチャートである。
【図6】第3実施例に係るビデオカウント数とカール矯
正ローラの状態を示すグラフである。
【図7】第4実施例に係るシート厚検知手段の説明図で
ある。
【図8】第4実施例に係るカール矯正装置の制御動作を
示すフローチャートである。
【図9】従来の画像形成装置を示す断面図である。
【図10】第5実施例に係るシート排出部の斜視図であ
る。
【図11】第5実施例に係る画像形成装置の概略構成を
示す断面図である。
【図12】第5実施例に係るシート排出動作を示す説明
図である。
【図13】第6実施例に係る排出ローラ対の構成を示す
説明図である。
【図14】第7実施例に係る排出ローラ対の構成を示す
説明図である。
【図15】第8実施例に係る再搬送経路の構成を示す説
明図である。
【図16】第8実施例に係る搬送ローラ対の構成を示す
説明図である。
【図17】第8実施例に係るシートのカール発生状態を
示す説明図である。
【図18】第8実施例に係る搬送ローラ対によるカール
矯正動作の説明図である。
【図19】第8実施例に係る複写機の概略構成を示す断
面図である。
【図20】第8実施例に係るシートの再搬送経路におけ
る搬送動作の説明図である。
【図21】第8実施例に係るシートの再搬送経路におけ
る搬送動作の説明図である。
【図22】第8実施例に係るシートの再搬送経路におけ
る搬送動作の説明図である。
【図23】第8実施例に係るシートの再搬送経路におけ
る搬送動作の説明図である。
【図24】第8実施例に係るシートの再搬送経路におけ
る搬送動作の説明図である。
【図25】従来の画像形成装置の説明図である。
【図26】従来の再搬送経路の構成を示す説明図であ
る。
【図27】従来の画像形成手段におけるシート搬送動作
の説明図である。
【図28】従来の画像形成手段におけるシート搬送動作
の説明図である。
【図29】従来の画像形成手段におけるシート搬送動作
の説明図である。
【図30】従来の再搬送経路におけるシート搬送動作を
示す説明図である。
【図31】従来のカール矯正機構を示す説明図である。
【図32】第9実施例に係る定着装置近傍の構成を示す
説明図である。
【図33】第10実施例に係る定着装置近傍の構成を示す
説明図である。
【図34】第10実施例に係る分離部材の構成を示す斜視
図である。
【図35】第10実施例に係る分離部材の配置を示す説明
図である
【符号の説明】
m ,Pc ,Py ,Pk …画像ステイション S…シート 1M,1C,1Y,1K,42…感光ドラム 2M,2C,2Y,2K,43…帯電器 3M,3C,3Y,3K…走査光学系 4M,4C,4Y,4K,44,45…現像装置 5M,5C,5Y,5K,46…転写帯電器 6M,6C,6Y,6K,48…クリーナー 7,49,50…カセット 8…転写ベルト 9…搬送ベルト 10,64…定着装置 11,64a…定着ローラ 11a,12a,17a,35,36…ヒータ 12,18,64b…加圧ローラ 13…離型剤塗布装置 14,65…ローラクリーニング装置 15,20…サーミスタ 16…カール矯正装置 17,75…カール矯正ローラ 19…ソータ 19a,29,32…排出ローラ対 19b…ソータビン 21…リーダ 22…ビデオカウンタ 23…CPU 24…プリンタ 25,57…レジストローラ対 26,79…バネ 27…クラッチ 28…シート厚検知器 30,33…上排出ローラ 31,34…下排出ローラ 41…複写機本体 47…分離帯電器 51,52…ピックアップローラ 53,54…給送ローラ対 55,56…ガイド部材 58a,58b,58c…搬送ローラ 59…原稿載置台 60…光源 61a,61b,61c,63a,63b,63c…反射ミラー 62…レンズ 66a,66b,78a,78b,78c,81…分離部材 67…第1排出ローラ対 68a…フラッパ 68b…補助フラッパ 69…光センサー 70…第2排出ローラ対 71…再搬送経路 72…カール矯正ローラ対 73…第1搬送ローラ対 74…第2搬送ローラ対 76…排出支持部材 77…搬送ガイド 80…上ガイド
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/20 102 (72)発明者 上鶴 貢 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に応じてシートに像を形成する
    ための画像形成手段と、 前記シートに形成された画像を定着させるための定着手
    段と、 画像定着時に生ずるシートの反りを矯正するため反り矯
    正手段とを有し、 前記反り矯正手段は、内部に加熱源を装備した表面硬度
    の柔らかい上側回転体と、前記上側回転体より外径が小
    さく表面硬度が硬い下側回転体とを接離可能に有するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記反り矯正手段を構成する回転体対
    は、カラー画像形成時には接触し、白黒画像形成時には
    離間することを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記反り矯正手段を構成する回転体対の
    接離動作を画像情報量に応じて行うことを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記反り矯正手段を構成する回転体対の
    接離動作をシートの厚さに応じて行うことを特徴とする
    請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 画像情報に応じてシートに像を形成する
    ための画像形成手段と、 前記シートに形成された画像を定着させるための定着手
    段と、 画像定着後のシートの幅方向に凹凸を生じさせるための
    波形付与手段と、 を有する画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記波形付与手段によってシートに形成
    される凹凸は、シートの幅方向両端が上向きとなるよう
    に形成されることを特徴とする請求項5記載の画像形成
    装置。
  7. 【請求項7】 前記波形付与手段は、シートを加熱する
    加熱手段を装備していることを特徴とする請求項5又は
    請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 画像情報に応じてシートに像を形成する
    ための画像形成手段と、 前記シートに形成された画像を定着させるための定着手
    段と、 画像定着後のシートを排出するための排出手段と、 前記シートを再度前記画像形成手段に搬送するための再
    搬送手段とを有し、 前記再搬送手段は、表面硬度の硬い硬質搬送ローラを、
    弾性発泡材よりなる表面硬度の柔らかい軟質搬送ローラ
    に圧接させた搬送ローラ対を有することを特徴とする画
    像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記再搬送手段は、再搬送経路に複数枚
    のシートの先端位置をずらして積載可能である請求項8
    記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記硬質搬送ローラを軟質搬送ローラ
    に押圧させた場合、使用状態における軟質搬送ローラの
    圧縮量xが、 0.5 mm≦x≦2.0 mm であることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記搬送ローラ対は、両面搬送経路と
    多重搬送経路とが合流する位置よりもシート搬送方向下
    流側に配置されていることを特徴とする請求項8記載の
    画像形成装置。
  12. 【請求項12】 画像情報に応じてシートに像を形成す
    るための画像形成手段と、 前記シートに形成された画像を定着させるための定着手
    段と、 画像定着後のシートを排出するための排出手段とを有
    し、 前記定着手段は、内部に加熱手段を内蔵した定着ローラ
    と、 前記定着ローラに圧接する加圧ローラと、 前記加圧ローラに圧接する反り矯正ローラと、 前記定着ローラのシート搬送方向下流側に当接している
    分離手段とを有し、 前記反り矯正ローラは、前記排出手段を支持する移動可
    能な排出支持部材に一体的に支持されていることを特徴
    とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記分離手段は、定着手段よりシート
    搬送方向下流側に配置された移動可能な排出支持部材に
    一体に取り付けられていることを特徴とする請求項12記
    載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記分離手段は、定着ローラに当接す
    る鋭利な部分と、その後方に位置する円弧状部分とを有
    することを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記分離手段は、シートの幅方向に少
    なくとも2個配設されていることを特徴とする請求項12
    記載の画像形成装置。
JP4182827A 1992-06-18 1992-06-18 画像形成装置 Pending JPH063900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4182827A JPH063900A (ja) 1992-06-18 1992-06-18 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4182827A JPH063900A (ja) 1992-06-18 1992-06-18 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH063900A true JPH063900A (ja) 1994-01-14

Family

ID=16125163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4182827A Pending JPH063900A (ja) 1992-06-18 1992-06-18 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH063900A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000355312A (ja) * 1999-06-11 2000-12-26 Ricoh Co Ltd 感熱性粘着ラベルの熱活性化方法及び装置並びにこれに使用する感熱性粘着ラベル
JP2005284245A (ja) * 2004-03-02 2005-10-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
US7299004B2 (en) 2004-03-10 2007-11-20 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus
EP1231521A3 (en) * 2001-02-13 2009-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Sheet transporting apparatus and image forming apparatus
JP2010048961A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Brother Ind Ltd 画像形成装置
JP2011026103A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Nagano Japan Radio Co カードプリンタ
JP2011046537A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Xerox Corp 用紙バッファシステム
JP2011121710A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2012025525A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Konica Minolta Business Technologies Inc 後処理装置及び画像形成システム
JP2019104126A (ja) * 2017-12-08 2019-06-27 コニカミノルタ株式会社 搬送装置及び画像形成装置
US10520871B2 (en) 2016-11-30 2019-12-31 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus that changes nip pressure based on sheet characteristics
JP2020016806A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000355312A (ja) * 1999-06-11 2000-12-26 Ricoh Co Ltd 感熱性粘着ラベルの熱活性化方法及び装置並びにこれに使用する感熱性粘着ラベル
EP1231521A3 (en) * 2001-02-13 2009-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Sheet transporting apparatus and image forming apparatus
JP4687049B2 (ja) * 2004-03-02 2011-05-25 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2005284245A (ja) * 2004-03-02 2005-10-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
US7299004B2 (en) 2004-03-10 2007-11-20 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus
JP2010048961A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Brother Ind Ltd 画像形成装置
JP2011026103A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Nagano Japan Radio Co カードプリンタ
JP2011046537A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Xerox Corp 用紙バッファシステム
JP2011121710A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2012025525A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Konica Minolta Business Technologies Inc 後処理装置及び画像形成システム
US10520871B2 (en) 2016-11-30 2019-12-31 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus that changes nip pressure based on sheet characteristics
JP2019104126A (ja) * 2017-12-08 2019-06-27 コニカミノルタ株式会社 搬送装置及び画像形成装置
JP2020016806A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5347726B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US20090060614A1 (en) Sheet discharge control system and image forming apparatus including same
US20050008408A1 (en) Fixing device and image forming apparatus
JPH063900A (ja) 画像形成装置
JP2005292333A (ja) 定着装置
JP4531107B1 (ja) 用紙排出装置および画像形成装置
JP2007086543A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4213854B2 (ja) シート搬送装置および画像形成装置
JPH06202506A (ja) 定着装置
JP2000177907A (ja) 画像形成装置
JPH1077152A (ja) カール矯正装置及び画像形成装置及びカール検出装置
JP4786502B2 (ja) 原稿読取り装置及びこれを用いた画像形成装置
JPS6341347A (ja) シ−ト材料排出装置
JPH06115792A (ja) 画像形成装置
JP2915279B2 (ja) 画像記録装置
JPH05297763A (ja) 電子写真装置
JP2004184696A (ja) 画像形成装置
JP4541572B2 (ja) シート排出装置及び画像形成装置
JPH10333465A (ja) 画像形成装置
JP5740922B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPH11268856A (ja) 画像形成装置
JPH08314342A (ja) 画像形成装置
JP2004029060A (ja) 屈曲搬送路を有する画像形成装置
JPH07146593A (ja) 画像形成装置の両面ユニット
JP5156691B2 (ja) 用紙排出装置および画像形成装置