JP2004051960A - 樹脂シート、およびそれを用いた液晶セル基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エポキシ樹脂液にガラス繊維製布状体を浸漬して、硬化させることによって、前記ガラス繊維製布状体を含むエポキシ樹脂製のシートを得る。前記樹脂シートは、ヘイズ値が10%以下であり、また、光透過率は88%以上、面内位相差は2nm以下、厚み方向位相差は40nm、表面粗さは2μm以下であることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂シート、特に液晶セル基板に有用な樹脂シート、これを用いた液晶セル基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置においては、液晶を担持して液晶セルを形成するための液晶セル基板として、強度や耐熱性の点からガラス系基板が使用されていた。しかし、近年においては、液晶表示装置の大型化に伴い、前記液晶セル基板の軽量化、薄型化等が求められており、前記ガラス系基板に代わる材料として、エポキシ樹脂等の樹脂シートが提案され、実用化されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、EL表示装置等においても、同様の問題から、前述のような樹脂シートの適用が提案されている。
【0003】
しかし、このようなエポキシ樹脂等の樹脂シートは、熱膨張や、水分の影響による収縮・膨張が起きる場合があり、これが原因となって、例えば、電極形成時やカラーフィルター形成時に、位置ずれが生じるという問題があった。そこで、このような問題を回避すべく、前記樹脂シートに、平均粒子径が1nm〜100μm程度の球状無機酸化物が分散させて、線膨張係数を5.00×10−5/℃以下に抑制することが試みられていた(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、前記球状無機酸化物を分散させた樹脂シートは、強度が低下するため、例えば、運搬時や液晶パネルの形成時に、ひび割れ等が生じ、製造効率の面で問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−337408号公報
【特許文献2】
特開平7−199165号公報
【特許文献3】
特開2002−351353号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、熱による影響を受けることなく、強度に優れ、かつ透明性に優れる樹脂シートの提供であって、詳しくは、液晶表示装置等の各種表示装置や太陽電池等の基板に有用な樹脂シートの提供である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の樹脂シートは、エポキシ樹脂およびガラス繊維製布状体を含み、ヘイズ値が10%以下であることを特徴とする。
【0007】
このように本発明の樹脂シートは、前記ガラス繊維製布状体を含有することによって、線膨張係数を低くできるだけでなく、優れた強度を示し、さらに柔軟性(屈曲性)をも併せ持つのである。このように線膨張係数が低いことから、例えば、液晶セル基板として液晶パネルの形成に使用する際に、前述のような熱膨張を抑制でき、これが原因となる電極やカラーフィルターの位置ずれも回避できる。また、強度と柔軟性とに優れるため、例えば、運搬時の振動による、樹脂シートのひび割れも防止できる。さらに、本発明の樹脂シートは、そのヘイズ値が10%以下であることから、透明性に優れ、例えば、液晶セル基板やEL装置基板等として使用し、各種画像表示装置を組み立てた場合に、文字や画像がより一層鮮明となり表示品位を極めて向上することができ有用である。また、本発明の樹脂シートは、ヘイズ値が10%以下であることから、例えば、透過型の液晶セル基板として特に有用である。
【0008】
本発明において、前記ヘイズ値は、例えば、JIS K 7136に基づいて測定することができ、具体的には、市販のヘイズメーカー(例えば、商品名HM−150、村上色彩社製)を用いて測定できる。なお、この測定方法は、前記樹脂シートのヘイズ値を特定するためのみに用いられるものであって、本発明の樹脂シートの製造方法、前記樹脂シートの使用等を何ら制限するものではない。
【0009】
本発明の樹脂シートは、前述のような効果を有することから、液晶セル基板や、エレクトロルミネッセンス(EL)基板、太陽電池用基板等の各種基板として有用である。
【0010】
【発明の実施の形態】
前述のように、本発明の樹脂シートは、エポキシ樹脂およびガラス繊維製布状体を含み、ヘイズ値が10%以下であることを特徴とする。
【0011】
本発明において、「ガラス繊維製布状体」としては、例えば、織布、不織布、編物があげられ、具体的には、ヤーンを製織したガラスクロス、ガラス不織布、ロービングクロス、チョップドストランドマット、スダレクロス等の従来公知の市販品等が使用できる。
【0012】
前記ガラス繊維製布状体としては、例えば、その密度(重さ)が、10〜500g/m2の範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜350g/m2であり、特に好ましくは30〜250g/m2である。また、ガラス繊維のフィラメントの太さは、例えば、3〜15μmであり、好ましくは5〜13μmであり、特に好ましくは5〜10μmである。
【0013】
前記ガラス繊維製布状体の厚みは、例えば、10〜500μmであり、好ましくは15〜350μmであり、特に好ましくは30〜250μmである。
【0014】
本発明の樹脂シートは、前記エポキシ樹脂とガラス繊維製布状体とを含有すれば、その形態は特に制限されないが、例えば、前記エポキシ樹脂を含む樹脂層とガラス繊維製布状体を含み、前記樹脂層とガラス繊維製布状体とが一体化した単層体であることが好ましい。具体的には、例えば、前記エポキシ樹脂が前記ガラス繊維製布状体に含浸された状態で硬化することによって前記樹脂層が形成されていることが好ましい。より好ましい形態としては、前記エポキシ樹脂を含む樹脂層内に前記ガラス繊維製布状体が埋設されている形態である。なお、本発明において、前記エポキシ樹脂層とはエポキシ樹脂を含む硬化物から構成される層であって、エポキシ樹脂の他に、例えば、後述するような硬化剤等の各種添加剤が含まれてもよい。
【0015】
図1の断面図に、本発明の樹脂シートの好ましい形態の一例を示す。この樹脂シート10は、エポキシ樹脂とガラス繊維製布状体とが一体化された単層体であって、エポキシ樹脂層1内部にガラス繊維製布状体2が埋設されており、前記ガラス繊維製布状体2内部にエポキシ樹脂が含浸され硬化することによって、前記両者が一体化されている。なお、同図において「ドット」はエポキシ樹脂を示す。
【0016】
前記エポキシ樹脂としては、特に制限されず、従来公知のエポキシ樹脂が使用できるが、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型およびこれらの水添加物等のビスフェノール型;フェノールノボラック型やクレゾールノボラック型等のノボラック型;トリグリシジルイソシアヌレート型やヒダントイン型等の含窒素環型;脂環式型、脂肪族型およびナフタレン型等の芳香族型;グリシジルエーテル型やビフェニル型等の低吸水率型;ジシクロペンタジエン型等のジシクロ型;エステル型;エーテルエステル型;およびこれらの変成型等があげられる。前記エポキシ樹脂の中でも、変色防止性等の点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましい。なお、これらのエポキシ樹脂は一種類でもよいし、二種類以上を併用してもよい。前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、下記式(1)のものがあげられ、下記式においてnは、例えば、0〜2である。
【化1】
【0017】
これらのエポキシ樹脂は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。特に、耐熱性と強靭性とが優れたバランスで発揮されることから、前記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と前記脂環式エポキシ樹脂との組み合わせが好ましい。
【0018】
前記脂環式エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、下記式(2)で表される3,4−エホ゜キシシクロヘキシルメチル−3,4−エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート、下記式(3)があげられ、下記式(3)において、nは1〜20の整数であり、Rはアルキル基である。
【化2】
【化3】
【0019】
また、前記エポキシ樹脂としては、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂が使用でき、具体的には下記式(4)、下記式(5)で表されるエポキシ樹脂等があげられる。下記式(5)において、nは1〜3である。
【化4】
【化5】
【0020】
これらのエポキシ樹脂の中でも、前記式(4)または(5)で表されるエポキシ樹脂が特に好ましい。これらの樹脂を用いれば、特に樹脂シートの厚み方向位相差を小さい値に制御できるからである。このように厚み方向位相差が小さいと、後述するように、例えば、本発明の樹脂シートを液晶表示装置に使用した際に、黒表示における斜め方向からの光モレが十分に抑制でき、表示特性がより一層優れるからである。
【0021】
前記エポキシ樹脂は、例えば、形成する樹脂シートの柔軟性や強度等が向上することから、エポキシ当量100〜1000(g/eq)、軟化点120℃以下であることが好ましく、より好ましくは、エポキシ当量150〜500(g/eq)、軟化点80℃以下である。また、前記エポキシ樹脂は、常温(例えば、5〜35℃)で液体であることが好ましい。
【0022】
また、後述するように本発明の樹脂シートを形成する際に、展開性や塗工性に優れることから、塗工時の温度以下、特に常温において液体状態を示す二液混合型のエポキシ樹脂が好ましい。
【0023】
本発明の樹脂シートにおいて、前記エポキシ樹脂を含む樹脂層の割合は、例えば、20〜80重量%であり、好ましくは25〜75重量%であり、より好ましくは30〜70重量%である。また、前記樹脂層におけるエポキシ樹脂の割合は、例えば、30〜100重量%であり、好ましくは40〜90重量%であり、より好ましくは40〜80重量%である。一方、前記樹脂シートにおける前記ガラス繊維製布状体の含有割合は、例えば、20〜80重量%であり、好ましくは25〜75重量%であり、より好ましくは30〜70重量%である。
【0024】
前記エポキシ樹脂層は、例えば、必要に応じて各種添加物を含有してもよく、前記添加物としては、例えば、硬化剤、硬化促進剤、老化防止剤、変性剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤等の従来公知の添加物があげられる。これらの添加剤は、例えば、いずれか一種を添加してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
【0025】
前記硬化剤としては、特に制限されないが、例えば、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等の有機酸系化合物類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、これらのアミンアダクト、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等のアミン系化合物類等が挙げられる。これらの硬化剤は、例えば、いずれか一種類でもよいし、二種類以上を併用してもよい。
【0026】
また、前述のような硬化剤の他に、例えば、ジシアンジアミド、ポリアミド等のアミド系化合物類、ジヒドラジット等のヒドラジド系化合物類、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾール、ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール系化合物類、メチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリン、イソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、フェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリン、ヘプタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物類、フェノール系化合物類、ユリア系化合物類、ポリスルフィド系化合物類等もあげられる。
【0027】
さらに、酸無水物系化合物類等も前記硬化剤として使用でき、このような酸無水物系化合物類は、例えば、変色防止性等の点から好ましい。具体的な例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、ジクロロコハク酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、クロレンディック酸無水物等があげられる。これらの酸無水物系化合物の中でも、特に、無色系または淡黄色系であり、分子量が約140〜約200のものが好ましく、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物等があげられる。
【0028】
前記エポキシ樹脂と硬化剤との配合割合は、特に制限されないが、前記硬化剤として酸無水物系硬化剤を用いる場合、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、例えば、酸無水物当量を0.5〜1.5当量となるように配合することが好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.2当量である。前記酸無水物の配合量が、0.5当量以上であれば、硬化後の色相がより一層優れ、1.5当量以下であれば、十分な耐湿性を保持することができる。なお、他の硬化剤を使用する場合や、一種類または二種類以上の硬化剤を併用する場合も、例えば、前述のような割合に準じて配合できる。
【0029】
前記硬化促進剤としては、特に制限されないが、例えば、第三級アミン類、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩類、第四級ホスホニウム塩類、有機金属塩類、リン化合物類、尿素系化合物類等があげられ、この中でも、特に第三級アミン類、イミダゾール類、第四級ホスホニウム塩類が好ましい。これらの硬化促進剤は、例えば、一種類でもよいし、二種類以上を併用してもよい。
【0030】
前記硬化促進剤の配合割合は、特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂の量や種類に応じて適宜決定できる。具体的には、エポキシ樹脂100重量部に対して、硬化促進剤が、例えば、0.05〜7.0重量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜3.0重量部の範囲である。前記硬化促進剤の配合量が、0.05重量部以上であれば、充分な硬化促進効果を得ることができ、7.0重量部以下であれば、硬化後の色相がより一層優れたものとなる。
【0031】
前記老化防止剤としては、特に制限されないが、例えば、フェノール系化合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、ホスフィン系化合物等の従来公知のものが使用できる。
【0032】
前記変性剤としては、特に制限されないが、例えば、グリコール類、シリコーン類、アルコール類等の従来公知のものが使用できる。
【0033】
前記界面活性剤の添加は、特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂を空気に接触させながら硬化させてエポキシ樹脂シートを形成する際に、シート表面を平滑にするために添加できる。前記界面活性剤としては、例えば、シリコーン系、アクリル系、フッ素系等の各種界面活性剤が使用でき、これらの中でも、シリコーン系が好ましい。
【0034】
本発明の樹脂シートは、前記エポキシ樹脂および前記ガラス繊維製布状体を含有する単層体、すなわちその内部に前記ガラス繊維製布状体を含む単層のエポキシ樹脂層であってもよいし、この単層体に加えて、さらに後述するような他のシートが積層された積層体であってもよい。
【0035】
本発明の樹脂シートにおいて、前記ガラス繊維製布状体の屈折率と、前記エポキシ樹脂を含む樹脂層の屈折率との差の絶対値は、0〜0.01であることが好ましく、より好ましくは0〜0.008であり、特に好ましくは0〜0.006である。前記絶対値が0.01以下であれば、前記ガラス繊維製布状体と前記樹脂層との界面散乱を十分に抑制し、樹脂シートのヘイズ値を小さくし、透明性を十分に維持できるからである。本発明において前記屈折率は、例えば、アッベ屈折率測定機により、25℃、589nmの条件で測定することによって求めることができる。なお、この屈折率の関係においては、前記エポキシ樹脂を含む樹脂層とは、例えば、樹脂シートにおける、前記ガラス繊維製布状体を除く硬化物を示す。
【0036】
本発明の樹脂シートは、25℃から160℃における線膨張係数が、3.00×10−5/℃以下であることが好ましい。前記値以下であれば、本発明の樹脂シートを液晶セル基板として使用し、その表面にカラーフィルターや電極を形成する場合に、熱膨張が原因となる位置ずれ等を十分に抑制し、前記カラーフィルター等の形成がより一層容易になるからである。また、より好ましくは2.00×10−5/℃以下であり、特に好ましくは0〜1.5×10−5/℃である。
【0037】
前記線膨張係数は、サンプルについて、例えば、JIS K−7197に規定されるTMA法によりTMA測定値を得て、これを下記式に代入することによって算出できる。下記式において、ΔIs(T1)およびΔIs(T2)は、サンプル測定時の温度T1(℃)およびT2(℃)におけるTMA測定値(μm)をそれぞれ示し、L0は、室温23℃におけるサンプルの長さ(mm)を示す。
熱膨張係数=[1/(L0×103)]・[(ΔIs(T2)−ΔIs(T1))/(T2−T1)]
【0038】
本発明の樹脂シートは、前述のようにヘイズ値が10%以下であればよいが、より好ましくは3%以下、特に好ましくは0〜2%である。
【0039】
本発明の樹脂シートは、その光透過率が88%以上であることが好ましい。前記値以上であれば、例えば、液晶セル基板やEL装置基板等として使用し、各種画像表示装置を組み立て場合に、文字や画像がより一層鮮明となり表示品位がさらに優れるからである。また、より好ましくは90%以上であり、特に好ましくは92〜100%である。前記光透過率は、例えば、高速分光光度計を用いて波長550nmの全光線透過率を測定することによって求めることができる。
【0040】
本発明の樹脂シートは、その面内位相差が2nm以下であることが好ましい。前記値以下であれば、液晶セル基板やEL装置基板等として使用した際に、画像表示装置のコントラスト、特に斜視方向におけるコントラストが一層向上し、優れた表示品位を示すからである。また、より好ましくは0〜1nm、特に好ましくは0〜0.8nmである。
【0041】
また、本発明の樹脂シートの厚み方向位相差は、40nm以下であることが好ましい。前記値以下であれば、前述のように画像表示装置に使用した際に、斜視方向からの光モレが十分に抑制でき、斜視方向におけるコントラストが一層向上し、優れた表示品位を示すからである。より好ましくは20nm以下であり、さらに好ましくは0〜10nmであり、特に好ましくは0〜7nmである。なお、厚み方向位相差を40nm以下、特に20nm以下に設定する場合、前記式(4)または式(5)に表されるエポキシ樹脂を使用することが特に好ましい。
【0042】
前記面内位相差(Δnd)および厚み方向位相差(Rth)は、例えば、それぞれ下記式で表され、下記式においてnxおよびnyは、それぞれ前記樹脂シートにおけるX軸およびY軸方向の屈折率を示し、前記X軸方向とは、前記樹脂シートの面内において最大の屈折率を示す軸方向であり、Y軸方向は、前記面内において前記X軸に対して垂直な軸方向であり、dは、前記樹脂シートの厚みを示す。
Δnd=(nx−ny)・d
Rth=[[(nx+ny)/2]−nz]・d
【0043】
本発明の樹脂シートにおいて、少なくとも一方の表面は、平滑であることが好ましい。このように表面を平滑にすることによって、例えば、液晶セル基板として使用する際に、前記表面上への配向膜や透明電極等の形成がより一層容易となるからである。具体的には、前記表面の表面粗さ(Rt)が、例えば、2μm以下であることが好ましい。本発明において「表面粗さ」とは、例えば、触針式表面粗さ測定器(例えば、商品名P−11;テンコール社製)により、長波長カットオフ800μm、短波長カットオフ250μm、評価長さ10mmの条件で測定した、最大値と最小値との差を示す。
【0044】
本発明の樹脂シートが前記単層体の場合、その厚みは、特に制限されないが、例えば、20〜800μmの範囲であることが好ましい。前記厚みが20μm以上であれば、十分な強度や剛性が維持でき、また、前記厚みが800μm以下であれば、例えば、薄型化や軽量化を十分に実現できるからである。前記厚みは、より好ましくは30〜500μmであり、特に好ましくは50〜300μmである。
【0045】
本発明の樹脂シートは、前述のような単層体に加えて、さらにハードコート層およびガスバリヤ層の少なくとも一方を含む積層体でもよく、ハードコート層およびガスバリア層の両方を含む積層体であることが好ましい。特に、前記ハードコート層が最外層として積層されていれば、例えば、シートの耐擦傷性等を向上できる。また、液晶表示装置等の各種画像表示装置においては、水分や酸素が液晶セル基板を透過して液晶セル内に侵入すると、液晶の変質や気泡が形成し、これによって外観不良や導電膜パターンの断線等が発生するおそれがある。しかし、前記ガスバリア層を設けることによって、例えば、水分や酸素等のガス透過を防止することができる。また、ハードコート層やガスバリア層は、それぞれいずれか一方の面でもよいし、両面に積層してもよい。
【0046】
ハードコート層とガスバリア層の両方を含む場合、その積層順序は、特に制限されないが、エポキシ樹脂層、ガスバリア層、ハードコート層の順序で積層されることが好ましい。特に、前記ハードコート層は、耐衝撃性や耐薬品性等に優れることから、最外層として積層されることが好ましく、前記エポキシ樹脂層の他方の表面にもハードコート層が積層されてもよい。このようにハードコート層とガスバリア層とを含む本発明の樹脂シートの一例を、図2の断面図に示す。なお同図において図1と同一箇所には同一符号を付している。同図に示すように、この樹脂シート20は、ガラス繊維製布状体2を含むエポキシ樹脂層1の一方の表面に、ガスバリア層3が積層され、前記ガスバリア層3にさらにハードコート層4が積層されている。
【0047】
前記ハードコート層の形成材料としては、特に制限されないが、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコールやエチレン・ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等があげられる。また、例えば、ポリアリレート系樹脂、スルホン系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリロニトリル系樹脂等も使用できる。これらの中でも、ウレタン系樹脂が好ましく、より好ましくはウレタンアクリレートである。なお、これらの樹脂は、一種類でもよいし、二種類以上を混合したブレンド樹脂であってもよい。
【0048】
前記ハードコート層の厚みは、特に制限されないが、通常、製造時の剥離や、剥離の際におけるヒビ割れの発生を防止する点から、例えば、0.1〜50μmの範囲であり、好ましくは0.5〜8μmの範囲であり、より好ましくは2〜5μmの範囲である。
【0049】
前記ガスバリア層の種類としては、例えば、有機ガスバリア層と無機ガスバリア層があげられる。前記有機ガスバリア層の形成材料としては、特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール及びその部分ケン化物、エチレン・ビニルアルコール共重合体等のビニルアルコール系ポリマー、ポリアクリロニトリルやポリ塩化ビニリデン等の酸素透過が小さい材料等が使用でき、これらの中でも、高ガスバリア性の点からビニルアルコール系ポリマーが特に好ましい。
【0050】
前記有機ガスバリア層の厚みは、例えば、透明性、着色防止、ガスバリア性等の機能性、薄型化、得られる樹脂シートのフレキシビリティー等の点から、10μm以下であることが好ましく、より好ましくは2〜10μmであり、さらに好ましくは2〜10μm、特に好ましくは3〜5μmの範囲である。前記厚みが10μm以下であれば、樹脂シートにおいて、より一層低い黄色度指数(YI値)を維持でき、2μm以上であれば、十分なガスバリア機能が維持される。
【0051】
一方、無機ガスバリア層の形成材料としては、例えば、珪素酸化物、マグネシウム酸化物、アルミニウム酸化物、亜鉛酸化物等の透明材料が使用でき、この中でも、例えば、ガスバリア性や基材層への密着性に優れること等から、珪素酸化物や珪素窒化物が好ましい。
【0052】
前記珪素酸化物としては、例えば、珪素原子数に対する酸素原子数の割合が、1.5〜2.0であることが好ましい。このような割合であれば、例えば、前記無機ガスバリア層のガスバリア性、透明性、表面平坦性、屈曲性、膜応力、コスト等の点において、より一層優れるからである。なお、前記珪素酸化物においては、珪素原子数に対する酸素原子数の割合の最大値が2.0となる。
【0053】
前記珪素窒化物としては、例えば、珪素原子数(Si)に対する窒素原子数(N)の割合(Si:N)が1:1〜3:4であることが好ましい。
【0054】
前記無機ガスバリア層の厚みは、特に制限されないが、例えば、5〜200nmの範囲であることが好ましい。前記厚みが5nm以上であれば、例えば、より一層優れたガスバリア性が得られ、前記厚みが200nm以下であれば、透明性、屈曲性、膜応力、コストの点にも優れる。
【0055】
このように、本発明の樹脂シートが積層体の場合、その厚みは各層の積層数によって異なるが、例えば、20〜800μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜500μmの範囲、特に好ましくは50〜300μmの範囲である。なお、前記積層体の場合、前記エポキシ樹脂とガラス繊維製布状体を含む層を一層でもよいし、二層以上含んでもよい。
【0056】
このような本発明の樹脂シートの製造方法は、特に制限されず、例えば、前記ガラス繊維製布状体の存在下で前記エポキシ樹脂を固化することによって形成でき、例えば、注型法、流延法、含浸法、塗工法等の従来公知の方法が採用できる。具体的には、以下のようにして行うことができる。
【0057】
前記注型法の場合には、例えば、平板金型にガラス繊維製布状体を配置し、液状のエポキシ樹脂を前記布状体上に塗布した後、減圧条件とすることによって、前記布状体に前記エポキシ樹脂を含浸させる。そして、例えば、加熱処理やUV照射を施すことによって前記エポキシ樹脂を硬化させれば、前記ガラス繊維製布状体を含むエポキシ樹脂層が形成できる。
【0058】
また、常圧条件下であっても、含浸法により、液状のエポキシ樹脂中に前記ガラス繊維製布状体を浸漬し、その状態で前記エポキシ樹脂を硬化させることによっても、前記ガラス繊維製布状体を含むエポキシ樹脂層が形成できる。また、エンドレスベルトや基板上に前記ガラス繊維製布状体を配置し、これに前記エポキシ樹脂を含浸させたり、塗工してもよい。
【0059】
また、塗工したエポキシ樹脂に対して、必要に応じて、例えば、加熱処理、光照照射処理等の硬化処理を施してもよい。前記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂の硬化条件は、特に制限されないが、例えば、100〜200℃で10分〜5時間硬化処理を行うことが好ましい。
【0060】
前記エポキシ樹脂を、例えば、溶媒に分散または溶解してエポキシ樹脂液を調製し、これを使用してもよい。前記溶媒としては、特に制限されないが、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル等が使用できる。なお、液状のエポキシ樹脂や、溶媒に溶解したエポキシ樹脂液には、前述のような他の樹脂や各種添加剤を適宜添加できる。
【0061】
また、本発明の樹脂シートが、ハードコート層等を含む積層体の場合は、例えば、前記平板金型にハードコート層を形成してから、前記ハードコート層上に前記ガラス繊維製布状体を配置し、前述と同様にしてエポキシ樹脂層を形成すればよい。前記ハードコート層の形成においては、必要に応じて、加熱処理、光照射処理等の硬化処理を行ってもよい。また、ステンレス製等のエンドレスベルトや基材上に、流延法や塗工法等によってハードコート層を形成してから、前記ハードコート層と前記ガラス繊維製布状体を含むエポキシ樹脂層とを張り合わせてもよい。
【0062】
前記ハードコート層の形成方法は、特に制限されず、前述のような形成材料を前記溶媒に混合して塗工液を調製し、基材上に塗布して、これを乾燥させればよい。前記塗工法としては、特に制限されず、例えば、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤバーコート法、ディップコート法、エクストルージョン法、カーテンコート法、スプレコート法等の従来公知の方法が採用できる。
【0063】
また、ガスバリア層を含む樹脂シートの場合は、例えば、前述のようにして形成したハードコート層上に、ガスバリア層を形成してから、さらに前述と同様にして、ガラス繊維製布状体を含むエポキシ樹脂層を形成すればよい。前記ガスバリア層の形成方法は、特に制限されず、例えば、従来公知の方法を適宜採用できる。
【0064】
本発明の樹脂シートは、各種の用途に用いることができ、例えば、液晶セル基板、ELディスプレイ用基板、太陽電池用基板としても好ましく用いることができる。このように各種基板として使用する場合、例えば、従来から使用されているガラス基板等の透明基板と同様にして使用すればよい。
【0065】
また、本発明の樹脂シートは、液晶セル基板として液晶セルや液晶表示装置に、ELディスプレイ用基板としてEL表示装置に、太陽電池用基板として太陽電池等に使用できる。これらの各種基板は、例えば、従来の各種表示装置や太陽電池において使用されているガラス基板等の代替品として使用することができる。そして、このような本発明の各種基板を使用すれば、例えば、十分な強度を維持し、かつ薄型化や軽量化を実現できるのである。なお、このような液晶セル、各種画像表示装置および太陽電池等は、本発明の樹脂シートを基板として使用する以外は何ら制限されず、基板以外の構成部材やその構造は従来と同様とすることができる。
【0066】
液晶表示装置は、一般に、電極を備えた液晶セル基板に液晶が保持された液晶セル、偏光板、反射板およびバックライトを備え、駆動回路等を組み込んで構成されている。本発明の液晶表示装置においては、前記本発明の樹脂シートを液晶セル基板として使用すればよく、この点を除いて特に限定はされず、さらに従来公知の各種構成部品を備えても良い。従って、本発明の液晶表示装置においては、前記本発明の液晶セル基板に、さらに、例えば、視認側の偏光板の上に設ける光拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護層、保護板、あるいは液晶セルと視認側の偏光と板の間に設ける補償用位相差板等の光学部品等を組み合わせてもよい。
【0067】
エレクトロルミネセンス表示装置は、一般に、透明基板(ELディスプレイ用基板)上に、透明電極と、発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を含む有機発光層と、金属電極とが順に積層されることによって構成されている。本発明のEL表示装置においては、前記本発明の樹脂シートをELディスプレイ用基板として使用すればよく、この点を除いて特に限定はされず、さらに従来公知の各種構成部品を備えても良い。
【0068】
前記有機発光層は、種々の発光体を含む有機薄膜の積層体である。このような積層体としては、例えば、トリフェニルアミン誘導体等を含む正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性有機固体からなる発光層との積層体や、前述のような発光層とペリレン誘導体等を含む電子注入層との積層体、前述のような正孔注入層と発光層と電子注入層の積層体等があげられ、様々な組み合わせが知られている。
【0069】
有機エレクトロルミネセンス表示装置は、通常、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質等の発光体を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射するという原理によって発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度とは、印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
【0070】
有機エレクトロルミネセンス装置においては、有機発光層における発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明であることが必要であり、通常、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明導電体で形成される透明電極を陽極として使用する。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要であり、通常、Mg−Ag、Al−Li等の金属電極が使用される。
【0071】
このような構成の有機エレクトロルミネセンス装置において、前記有機発光層は、例えば、厚み10nm程度の極めて薄い膜で形成されることが好ましい。このような薄さであれば、例えば、前記有機発光層も透明電極と同様に、光をほぼ完全に透過することができる。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射して、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極において反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認した際に、有機エレクトロルミネセンス表示装置の表示面が鏡面のように見えるのである。
【0072】
本発明のEL装置が、例えば、電圧印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備え、かつ、有機発光層の裏面側に金属電極を備えた有機EL装置の場合、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、前記透明電極と偏光板との間に位相板を設けることが好ましい。
【0073】
前記位相板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光させる作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相板として1/4波長板を使用し、かつ、偏光板と位相板との偏光方向のなす角を、π/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。すなわち、この有機EL装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみを透過できる。この直線偏光は位相板によって一般に楕円偏光となるが、特に位相板が1/4波長板であり、しかも偏光板と位相板との偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。この円偏光は、例えば、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相板によって再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているため、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができるのである。
【0074】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
【0075】
(実施例1)
エポキシ樹脂として、前記式(2)で示される3,4−エホ゜キシシクロヘキシルメチル−3,4−エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート(27重量部)および前記式(1)で表されるヒ゛スフェノールA型エホ゜キシ樹脂(商品名AER250(エポキシ等量190);旭化成社製)(73重量部)、硬化剤として下記式(6)で示されるメチルヘキサヒト゛ロフタル酸無水物(88重量部)、硬化促進剤として下記式(7)で示されるテトラ−n−フ゛チルホスホニウムo,o−シ゛エチルホスホロシ゛チオエート(0.9重量部)を攪拌混合して、エポキシ樹脂混合液を調製した。そして、屈折率1.524、厚み100μmのガラスクロス(商品名ガラスクロス;日東紡社製)を、前記混合液に浸漬し、減圧(200Pa)条件下で10分間放置することによって、前記ガラスクロス内部に前記混合液を含浸させた。これによって、ガラスクロスが埋設された前駆層が形成された。
【化6】
【化7】
【0076】
一方、下記式(8)で示されるウレタンアクリレートをトルエンに溶解し、17重量%のウレタンアクリレート液を調製した。そして、ガラス板上に前記ウレタンアクリレート液を流延塗布し、この塗工膜を風乾によってトルエン溶媒を揮発させ、UV硬化装置によって前記塗工膜を硬化させた。硬化条件は、高圧水銀ランプを使用し、200mJ/cm2、1分間とした。これによって、前記ガラス板上に厚み2μmのハードコート層が形成された。続いて、前記ガラス板上のハードコート層に、前記ガラスクロスが埋設された前駆層を積層し、さらに前記前駆層に離型処理されたガラス板を積層し、この積層体に加熱処理を施すことによって、前記前駆層を硬化させた。硬化は、120℃で1時間処理した後、さらに150℃で1時間処理することによって行った。前記硬化処理によって、前記ハードコート層上に、カ゛ラスクロスを含むエポキシ樹脂層が形成された。なお、エポキシ樹脂を含む硬化物の屈折率は1.530であるため、カ゛ラスクロスと前記硬化物の屈折率の差は0.006であった。なお、前記ガラスクロスを除く、エポキシ樹脂を含む樹脂層(硬化物)の屈折率は、樹脂シートの製造とは別個に行った。すなわちガラスクロスを使用しない以外は、同様にして前記エポキシ樹脂混合物を硬化させ、その硬化物の屈折率を測定し、これを屈折率とした(以下、同様)。
【化8】
【0077】
そして、前記両面のガラス板を剥離し、ハードコート層とエポキシ樹脂層との積層体を得た。これをステンレス板上に配置して、窒素置換により酸素濃度を0.5%とした180℃の雰囲気中で1時間放置することによってアフターキュアを行った。このようにして、ハードコート層とカ゛ラスクロスを有するエポキシ樹脂層との積層体である樹脂シートが得られた。なお、この樹脂シートの厚みは、110μmであった。
【0078】
(実施例2)
前記式(2)で示される3,4−エホ゜キシシクロヘキシルメチル−3,4−エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート(78重量部)、前記式(5)に示すn=0.2のエポキシ樹脂、硬化剤としてメチルナジック酸(110重量部)、硬化促進剤として前記式(7)で示されるテトラ−n−フ゛チルホスホニウムo,o−シ゛エチルホスホロシ゛チオエート(2.0重量部)を攪拌混合して、エポキシ樹脂混合液を調製した。そして、この混合液と、屈折率1.513、厚み100μmのガラスクロス(商品名ガラスクロス;日東紡社製)を使用した以外は、前記実施例1と同様にして、ハードコート層とカ゛ラスクロスを有するエポキシ樹脂層との積層体である樹脂シートを作製した。なお、前記樹脂シートの厚みは110μmであり、エポキシ樹脂を含む硬化物の屈折率は1.514であるため、カ゛ラスクロスと前記硬化物の屈折率の差は0.001であった。
【0079】
(比較例1)
この比較例は、ガラスクロスを含まない樹脂シートの例である。前記実施例1と同様のハードコート層上に、前記実施例1と同じエポキシ樹脂液を流延塗布して前駆層を形成し、これに加熱処理を施すことによって、前記前駆層を硬化させた。硬化条件は、実施例1と同様とした。前記硬化処理によって、前記ハードコート層上に厚み100μmのエポキシ樹脂層が形成された。つぎに、前記ハードコート層とエポキシ樹脂層との積層体を前記エンドレスベルトから剥離し、前記実施例1と同じ条件でアフターキュアを行った。
【0080】
(比較例2)
この比較例は、ガラスクロスに代えてガラスビーズを使用した例である。前記実施例1と同じエポキシ樹脂液に、平均粒径120μmの球状ガラスビーズ(屈折率1.524)を70重量部混合してフィラー含有エポキシ樹脂液を調製した以外は、前記比較例1と同様の方法で、ハードコート層とエホ゜キシ樹脂層との積層体である樹脂シートを製造した。
【0081】
(比較例3)
ガラスクロスとして、屈折1.558、厚み100μmのガラスクロス(商品名ガラスクロス;日東紡社製)を用いたこと以外は、前記実施例2と同様にして樹脂シートを製造した。なお、エポキシ樹脂を含む硬化物の屈折率は1.514であるため、カ゛ラスクロスと前記硬化物の屈折率の差は0.044であった。
【0082】
以上のようにして得られた各樹脂シートについて、以下の評価試験を行った。これらの結果を下記表1に示す。
【0083】
1.線膨張係数
商品名TMA/SS150C(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、25℃および160℃におけるTMA値(μm)を測定し、前述のようにして算出した。
【0084】
2.屈曲性試験
前記各樹脂シートを、直径35mmの鉄柱に巻きつけて、割れが生じるか否かを目視で観察した。
【0085】
3.光透過率(%)
前記各樹脂シートについて、高速分光光度計(商品名DOT−3C;村上色彩技術研究所製)を用いてλ=550nmの全光線透過率を測定した。
【0086】
4.面内位相差(Δnd)および厚み方向位相差(Rth)
前記各樹脂シートについて、王子計測機器社製の商品名KOBRA21ADHを用いて、590nmにおける屈折率から面内位相差および厚み方向位相差を測定した。
【0087】
5.表面粗さ
各樹脂シートについて、触針式表面粗さ測定器(例えば、商品名P−11;テンコール社製)を用いて、長波長カットオフ800μm、短波長カットオフ250μm、評価長さ10mmの条件で表面粗さ(最大値と最小値との差)を測定した。なお、表面粗さは、エポキシ樹脂層側表面と樹脂シートのハードコート層側表面の両方について測定し、下記表1においてエポキシ樹脂層側表面の表面粗さを「Rt(E)」、ハードコート層側表面の表面粗さを「Rt(H)」で表した。
【0088】
6.ヘイズ値
各樹脂シートについて、ヘイズメーター(商品名商品名HM−150;村上色彩社製)を用いてヘイズ値を測定した。
【0089】
【表1】
【0090】
前記表1に示すように、比較例2の樹脂シートは、ガラスビーズを含有することによって線膨張係数を低くできたが、その反面、屈曲性に劣り、割れが生じた。一方、ガラスクロスを含まない比較例1では、割れは生じないものの、非常に線膨張係数が高くなった。これに対して、実施例1の樹脂シートは、線膨張係数が低く、さらに、屈曲性および光透過性にも優れていた。また、比較例3の樹脂シートは、カ゛ラスクロスとエホ゜キシ樹脂硬化物との屈折率差が大きいため、ヘイズ値が極めて高く、透過型の液晶セル基板としては使用できなかった。以上のことから、本発明によれば、熱膨張係数が低く、また、輸送時の衝撃によってもひび割れ難い、透明性にも優れた樹脂シートが得られることがわかる。さらに、実施例2に示すように、前記式(5)に示すジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂を使用することによって、より一層小さいRthを示す樹脂シートを得ることができた。
【0091】
【発明の効果】
このように、本発明の樹脂シートは、ガラス繊維製布状体とエポキシ樹脂とを含むため、例えば、熱膨張等が抑制され、かつ優れた強度を示す。このため、熱膨張が原因で生じるパターニングのずれが抑制され、さらに、運搬時や、液晶表示装置等の各種表示装置を組み立てる際の衝撃によっても破断することがなく、生産効率にも優れる。さらに、本発明の樹脂シートは、ヘイズ値が10%以下であるため、透明性に優れ、例えば、透過型の液晶セル基板に有用である。したがって、本発明の樹脂シートを前述のような各種基板として使用すれば、軽量化、薄型化のみならず、優れた強度と透明性を示す各種表示装置や太陽電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂シートの一例を示す断面図である。
【図2】本発明の樹脂シートのその他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:エポキシ樹脂層
2:ガラス繊維製布状体
3:ガスバリア層
4:ハードコート層
10、20:樹脂シート
Claims (23)
- エポキシ樹脂およびガラス繊維製布状体を含み、ヘイズ値が10%以下である樹脂シート。
- 前記エポキシ樹脂を含む樹脂層と前記ガラス繊維製布状体とを含む請求項1記載の樹脂シート。
- 面内位相差が、2nm以下である請求項1または2記載の樹脂シート。
- 厚み方向位相差が、40nm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 25℃から160℃における線膨張係数が、3.00×10−5/℃以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 光透過率が、88%以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 表面粗さ(Rt)が、2μm以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 前記ガラス繊維製布状体の屈折率と、前記樹脂層の屈折率との差の絶対値が、0〜0.01である請求項2〜7のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 樹脂シートにおける前記エポキシ樹脂を含む樹脂層の割合が、20〜80重量%の範囲である請求項2〜8のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 樹脂シートにおける前記ガラス繊維製布状体の割合が、20〜80重量%の範囲である請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 前記エポキシ樹脂を含む樹脂層と前記ガラス繊維製布状体とが一体化した単層体である請求項2〜10のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 前記エポキシ樹脂が前記ガラス繊維製布状体に含浸された状態で硬化することによって前記樹脂層が形成されている請求項2〜11のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 前記エポキシ樹脂を含む樹脂層内部に、前記ガラス繊維製布状体が、埋設されている請求項2〜12のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- さらにハードコート層を含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- さらにガスバリア層を含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の樹脂シート。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の樹脂シートを含む液晶セル基板。
- 請求項16記載の液晶セル基板と液晶とを含む液晶セル。
- 請求項17記載の液晶セルを含む液晶表示装置。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の樹脂シートを含む画像表示装置。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の樹脂シートを含むエレクトロルミネッセンス表示用基板。
- 請求項20記載のエレクトロルミネッセンス表示用基板を含むエレクトロルミネッセンス表示装置。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の樹脂シートを含む太陽電池用基板。
- 請求項22記載の太陽電池用基板を含む太陽電池。
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