JP2004020395A - 流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定する。
【解決手段】制御回路部9は各測定路21〜23における流量に基づいて異常の発生を検出するとともに、異常を検出した測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求める。すなわち、互いに並列に接続された複数の測定路21〜23にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常が検出された測定路23における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路21における流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路21〜23の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる。
【選択図】 図1
【解決手段】制御回路部9は各測定路21〜23における流量に基づいて異常の発生を検出するとともに、異常を検出した測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求める。すなわち、互いに並列に接続された複数の測定路21〜23にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常が検出された測定路23における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路21における流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路21〜23の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガスなどの流体の流量を計測する流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスの使用量を計測するガスメータに用いる流量計として、超音波が流体中を伝搬する時間(伝搬時間)に基づいて流体の流速を検出し、検出した流速に流路の断面積を乗じて流量を測定する超音波式の流量計が周知である。図4は従来の超音波式の流量計(ガスメータ)の一例を示す概略構成図である。この流量計は、ガスが通過するガス流路1と、ガス流路1の途中に設けられる測定路2’と、測定路2’の上流側と下流側にそれぞれ配設されて超音波の送受波を行う一対の送受波器3A,3Bと、送受波器3A、3Bを駆動して超音波の送受波を行わせる送受波器駆動部4と、測定路2’の上流側に設けられる遮断弁5と、遮断弁5を駆動する遮断弁駆動部6と、測定路2’の下流側に設けられて流体の圧力を測定する圧力測定部7と、ガスの使用量(積算流量)等を表示する表示部8と、送受波器駆動部4、遮断弁駆動部6並びに表示部8を制御する制御回路部9’と、制御回路部9’の動作に必要となる各種のデータを記憶するメモリ部10とを備える。そして、制御回路部9’が所定の時間間隔Tで送受波器駆動部4に駆動信号を出力することにより、送受波器駆動部4により一対の送受波器3A,3Bから交互に超音波を送波させ、上流側の送受波器3Aから下流側の送受波器3Bに向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t1と、下流側の送受波器3Bから上流側の送受波器3Aに向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t2とを制御回路部9’にて計測し、次式により流体の流速vを求める。
【0003】
v={L/(2cosθ)}×(1/t1−1/t2)
但し、Lは送受波器3A,3Bの間の距離、θは測定路2’の中心軸に対する送受波器3A,3Bの傾き角である。このようにして求めた流速vに測定路2’の断面積Sを乗じることで流体の流量(瞬時流量)qが求められ(q=v×S〔m3/h〕)、さらに瞬時流量qに時間間隔Tを乗じることで積算流量Qが求められる。
【0004】
また制御回路部9’は、測定した流量qが想定される流量よりも過大である場合や所定の流量qが予め設定される継続時間を超えて測定される場合にガスの使用に何らかの異常が生じていると判断し、遮断弁駆動部6を制御して遮断弁5を閉じることによりガスの供給を停止したり、あるいは流量qがほぼゼロとなる時間帯が30日間に一度も存在しない場合にガスメータより下流側の内管設備に漏洩(ガス漏れ)が生じていると判断して表示部8に警報を表示したり、あるいは所定間隔(例えば10秒毎)で圧力測定部7により流体の圧力を測定し、流体の圧力が異常に上昇又は下降した場合にも何らかの異常が発生しているものと判断し、遮断弁駆動部6を制御して遮断弁5を閉じることによりガスの供給を停止する機能を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、流量測定の安定性向上のために、互いに並列に接続される複数の測定路を設け、各測定路毎に一対の送受波器を配設し、個々の測定路における流量を順番に測定してそれらの測定値の総和を全体の流量とする流量計が提供されている。このように複数の測定路を有する流量計において、何れかの測定路で送受波器の故障、測定路の変形又は異物の侵入、あるいは送受波器を接続する配線の断線などの異常が発生した場合に全体の流量が正確に測定できなくなるという問題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる流量計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、少なくとも断面積が等しく且つ互いに並列に接続される複数の測定路と、各測定路毎に設けられ当該測定路に流れる流体の流速を検出する複数の流速検出手段と、各流速検出手段に所定の測定周期で順番に流速の検出を行わせる制御手段と、各流速検出手段で検出する流速から各々の測定路における流体の流量を求めるとともに各測定路における流量の総和を求めて流体の流量を測定する流量演算手段とを備えた流量計において、測定路における流量に基づいて測定路又は流速検出手段に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることを特徴とし、互いに並列に接続された複数の測定路にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、制御手段は、異常検出手段により同一の測定路について所定回数以上の異常発生が検出された場合に当該測定路に設けられた流速検出手段の順番を飛ばして他の流速検出手段に順番に流速の検出を行わせることを特徴とし、異常が生じている測定路における測定を行わないことで効率よく流量の測定が行える。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることを特徴とし、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、各測定路への流体の流入を遮断する遮断弁と、データを記憶する記憶手段とを備え、流量演算手段は、測定周期毎の流量の積算値を求める処理を行い、異常検出手段は、同一の測定路について所定回数以上の異常発生を検出した場合に当該測定路を特定する番号、異常と判断した時刻又は当該時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータを記憶手段に記憶するとともに異常の発生を報知することを特徴とし、異常発生により積算値の誤差が増大するのを防ぐとともに、流量計の修理あるいは取り替えを促しながら流量測定が正確に行え、また、異常が発生した測定路の特定や全ての測定路において流量が正常に測定されていた期間、あるいはその期間までの積算値等を知ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本実施形態の流量計を示すブロック図、図2は流量計の内部構造を模式的に示した概略図である。但し、図4に示した従来例と共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0012】
この流量計は、図2に示すように一端側に流体(ガス)の流入口21が設けられるとともに他端側に流出口22が設けられたハウジング20を有している。ハウジング20の内部は隔壁23,24によって3つの室(第1室25,第2室26,第3室27)に仕切られており、第1室25が流入口21と連通し、第3室27が流出口22と連通する。第1室25と第2室26を仕切る隔壁23には遮断弁5が設けられ、第1室25から第2室26への流体の移動が遮断し得るように構成されている。また、第2室26と第3室27を仕切る隔壁24を貫通するように複数(本実施形態では3個)の測定路21〜23が並設されており、これら3個の測定路21〜23は第2室26と第3室27の間で互いに並列に接続されている。さらに、各測定路21〜23は同一寸法及び同一形状に形成されており、図2では図示を省略するが、各測定路21〜23の上流側と下流側にそれぞれ一対の送受波器3A1,3B1、3A2,3B2、3A3,3B3が配設されている。而して、流入口21から第1室25に導入された流体は遮断弁5を介して第2室26に移動し、3個の測定路21〜23を均等に通って第3室27へ移動して流出口22からハウジング20の外へ導出される。なお、第3室27には流体の圧力変動を監視するために圧力測定部7が設けてある。
【0013】
図1に示すように本実施形態の流量計は、各測定路21〜23毎に設けられた各一対の送受波器3A1,3B1、3A2,3B2、3A3,3B3を駆動して超音波の送受波を行わせる送受波器駆動部4と、遮断弁5を駆動する遮断弁駆動部6と、測定した流量(積算流量)等を表示する表示部8と、送受波器駆動部4、遮断弁駆動部6並びに表示部8を制御する制御回路部9と、制御回路部9の動作に必要となる各種のデータを記憶するメモリ部10とを備える。一方の送受波器3A1〜3A3は各測定路21〜23の上流側に配設され、他方の送受波器3B1〜3B3は各測定路21〜23の下流側に配設されるとともに対となる送受波器3A1〜3A3と対向する。送受波器駆動部4は各送受波器3A1〜3A3,3B1〜3B3を個別に駆動して超音波の送受波を行わせるものであって、一方の送受波器から送波された超音波を対となる他方の送受波器で受波したときにその旨を知らせる信号(受波信号)を制御回路部9に出力する。
【0014】
制御回路部9はマイクロコンピュータを主構成要素とするものであって、所定の測定周期(例えば、2秒)で送受波器駆動部4に駆動信号を出力することにより、送受波器駆動部4により各一対の送受波器3A1,3B1、3A2,3B2、3A3,3B3から交互に超音波を送波させ、上流側の送受波器3A1〜3A3から下流側の送受波器3B1〜3B3に向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t11〜t13と、下流側の送受波器3B1〜3B3から上流側の送受波器3A1〜3A3に向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t21〜t23とを駆動信号の出力タイミングと送受波器駆動部4からの受波信号の入力タイミングとに基づいて計測することにより、従来例で説明したように流体の流量(瞬時流量)を測定する。すなわち、制御回路部9は3個の測定路21〜23における流量を上記測定周期で順番に測定し、全ての測定路21〜23における流量の総和を求めることで全体の流量を算出するとともに、かかる全体流量の測定を所定の時間間隔で行い、全体流量と時間間隔を乗算することで積算流量を求めており、制御手段と流量演算手段を兼ねている。
【0015】
表示部8はLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)のような表示デバイスを有し、制御回路部9から出力される信号に基づいて表示デバイスを駆動することにより積算流量の値や後述する警報表示等の各種の表示を行うものである。また、記憶手段たるメモリ部10はEEPROMのような書き換え可能な不揮発性メモリで構成されており、上記測定周期や測定路21〜23の断面積等の設定データの他に、後述するように異常発生時の各種データを記憶する。
【0016】
ところで、このように複数の測定路21〜23で個別に流量を測定する構成の場合、何れかの測定路2iで送受波器3Ai,3Biの故障、測定路2iの変形又は異物の侵入、あるいは送受波器3Ai,3Biを送受波器駆動部4と接続する配線の断線などの異常が発生した場合に全体の流量が正確に測定できなくなってしまう。
【0017】
そこで本実施形態においては、制御回路部9にて各測定路21〜23における流量に基づいて上述のような異常の発生を検出するとともに、異常を検出した測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めるようにしており、制御回路部9により異常検出手段を構成している。異常検出手段たる制御回路部9では、測定周期毎に測定する各測定路21〜23における流量同士を比較し、例えば前回の流量と今回の流量との差が所定のしきい値を越える場合、あるいは一の測定路2iにおける流量と他の2つの測定路2i−1,2i+1における流量との差が所定のしきい値を越える場合に当該測定路2iで送受波器3Ai,3Biの故障、測定路2iの変形又は異物の侵入、あるいは送受波器3Ai,3Biを送受波器駆動部4と接続する配線の断線などの異常が発生したと判断する。
【0018】
例えば、測定路23で異常が発生したと判断した場合、制御回路部9は今回の測定路23における流量を全体の流量の算出には使用せず、その代わりに次の順番の測定路21で流量の測定を行い、この測定路21で異常発生が検出されなければ測定路21における流量を用いて全体の流量を算出する。すなわち、制御回路部9では測定路21の等倍した流量ともう一つの正常な測定路22の流量との和を全体の総和として流量を求めるのである。
【0019】
而して、本実施形態は上述のように構成したものであり、互いに並列に接続された複数の測定路21〜23にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常が検出された測定路23における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路21における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路21〜23の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるものである。
【0020】
また、同じ測定路(例えば23)について所定回数(例えば、10回)以上の異常発生が検出された場合、制御回路部9が異常が検出された測定路23について流量の測定を中止し、これ以降は正常な測定路21,22でのみ順番に流量の測定を行い、一方の測定路21における流量の等倍と他方の測定路22における流量の和を全体の流量とする処理と、一方の測定路21における流量と他方の測定路22における流量の等倍の和を全体の流量とする処理を交互に繰り返すとともに、異常が検出された測定路23を特定する番号、その検出時刻又は検出時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータをメモリ部10に保存し、且つ表示部8で警報表示を行う等の方法により異常の発生を報知することにより、異常発生により積算値の誤差が増大するのを防ぐとともに、流量計(ガスメータ)の修理あるいは取り替えを促しながら流量測定が正確に行え、また、異常が発生した測定路の特定や全ての測定路21〜2Nにおいて流量が正常に測定されていた期間、あるいはその期間までの積算値等を知ることができるようにしている。
【0021】
(実施形態2)
本実施形態は、図3に示すように第3室27を第4室29と仕切る隔壁28と、この隔壁28を貫通して第3室27と第4室29を連通する第2の測定路11と、第2の測定路11を流れる流体の流量が所定の基準値を上回る場合に開放して第2の測定路11をバイパスする切替弁12とを備え、一対の送受波器(図示せず)が第2の測定路11の上流側と下流側に配設された構成を有している。ここで、第2の測定路11に配設された一対の送受波器は他の送受波器3A1,3B1、…と同様に送受波器駆動部4により駆動される。
【0022】
本実施形態では、流入口21から導入される流体の流量が比較的に大きい場合(大流量の場合)に、実施形態1と同様の手順でN個の測定路21〜2Nにおける流量の総和として流量を測定し、流入口21から導入される流体の流量が比較的に小さい場合(小流量の場合)に、切替弁12を閉塞し第2の測定路11において流量を測定する。なお、第2の測定路12は小さな流量を測定するためのものであるから、例えば、N個の測定路21〜2Nと同一形状、同一寸法としてもよい。
【0023】
而して本実施形態においては、異常検出手段たる制御回路部9が大流量用のN個の測定路21〜2Nの何れかに異常が発生したと判断した場合、異常発生を検出した測定路2iにおける今回の流量を全体の流量の算出には使用せず、その代わりに次の順番の測定路2i+1で流量の測定を行い、この測定路2i+1で異常発生が検出されなければ測定路2i+1における流量を用いて全体の流量を算出する。すなわち、制御回路部9では測定路2i+1の等倍した流量と残りのN−1個の正常な測定路21,…における流量との和を全体の総和として流量を求めるのである。
【0024】
このように大流量用のN個の測定路21〜2Nと小流量用の第2の測定路11とを備える構成においても、実施形態1と同様に異常が検出された測定路2iにおける流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路2i+1における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路21〜2Nの何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるものである。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明は、少なくとも断面積が等しく且つ互いに並列に接続される複数の測定路と、各測定路毎に設けられ当該測定路に流れる流体の流速を検出する複数の流速検出手段と、各流速検出手段に所定の測定周期で順番に流速の検出を行わせる制御手段と、各流速検出手段で検出する流速から各々の測定路における流体の流量を求めるとともに各測定路における流量の総和を求めて流体の流量を測定する流量演算手段とを備えた流量計において、測定路における流量に基づいて測定路又は流速検出手段に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めるので、互いに並列に接続された複数の測定路にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるという効果がある。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、制御手段は、異常検出手段により同一の測定路について所定回数以上の異常発生が検出された場合に当該測定路に設けられた流速検出手段の順番を飛ばして他の流速検出手段に順番に流速の検出を行わせるので、異常が生じている測定路における測定を行わないことで効率よく流量の測定が行えるという効果がある。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めるので、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるという効果がある。
【0028】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、各測定路への流体の流入を遮断する遮断弁と、データを記憶する記憶手段とを備え、流量演算手段は、測定周期毎の流量の積算値を求める処理を行い、異常検出手段は、同一の測定路について所定回数以上の異常発生を検出した場合に当該測定路を特定する番号、異常と判断した時刻又は当該時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータを記憶手段に記憶するとともに異常の発生を報知するので、異常発生により積算値の誤差が増大するのを防ぐとともに、流量計の修理あるいは取り替えを促しながら流量測定が正確に行え、また、異常が発生した測定路の特定や全ての測定路において流量が正常に測定されていた期間、あるいはその期間までの積算値等を知ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上の概略構成図である。
【図3】実施形態2を示す概略構成図である。
【図4】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
21〜23 測定路
3A1〜3A3,3B1〜3B3 送受波器
4 送受波器駆動部
8 表示部
9 制御回路部
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガスなどの流体の流量を計測する流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスの使用量を計測するガスメータに用いる流量計として、超音波が流体中を伝搬する時間(伝搬時間)に基づいて流体の流速を検出し、検出した流速に流路の断面積を乗じて流量を測定する超音波式の流量計が周知である。図4は従来の超音波式の流量計(ガスメータ)の一例を示す概略構成図である。この流量計は、ガスが通過するガス流路1と、ガス流路1の途中に設けられる測定路2’と、測定路2’の上流側と下流側にそれぞれ配設されて超音波の送受波を行う一対の送受波器3A,3Bと、送受波器3A、3Bを駆動して超音波の送受波を行わせる送受波器駆動部4と、測定路2’の上流側に設けられる遮断弁5と、遮断弁5を駆動する遮断弁駆動部6と、測定路2’の下流側に設けられて流体の圧力を測定する圧力測定部7と、ガスの使用量(積算流量)等を表示する表示部8と、送受波器駆動部4、遮断弁駆動部6並びに表示部8を制御する制御回路部9’と、制御回路部9’の動作に必要となる各種のデータを記憶するメモリ部10とを備える。そして、制御回路部9’が所定の時間間隔Tで送受波器駆動部4に駆動信号を出力することにより、送受波器駆動部4により一対の送受波器3A,3Bから交互に超音波を送波させ、上流側の送受波器3Aから下流側の送受波器3Bに向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t1と、下流側の送受波器3Bから上流側の送受波器3Aに向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t2とを制御回路部9’にて計測し、次式により流体の流速vを求める。
【0003】
v={L/(2cosθ)}×(1/t1−1/t2)
但し、Lは送受波器3A,3Bの間の距離、θは測定路2’の中心軸に対する送受波器3A,3Bの傾き角である。このようにして求めた流速vに測定路2’の断面積Sを乗じることで流体の流量(瞬時流量)qが求められ(q=v×S〔m3/h〕)、さらに瞬時流量qに時間間隔Tを乗じることで積算流量Qが求められる。
【0004】
また制御回路部9’は、測定した流量qが想定される流量よりも過大である場合や所定の流量qが予め設定される継続時間を超えて測定される場合にガスの使用に何らかの異常が生じていると判断し、遮断弁駆動部6を制御して遮断弁5を閉じることによりガスの供給を停止したり、あるいは流量qがほぼゼロとなる時間帯が30日間に一度も存在しない場合にガスメータより下流側の内管設備に漏洩(ガス漏れ)が生じていると判断して表示部8に警報を表示したり、あるいは所定間隔(例えば10秒毎)で圧力測定部7により流体の圧力を測定し、流体の圧力が異常に上昇又は下降した場合にも何らかの異常が発生しているものと判断し、遮断弁駆動部6を制御して遮断弁5を閉じることによりガスの供給を停止する機能を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、流量測定の安定性向上のために、互いに並列に接続される複数の測定路を設け、各測定路毎に一対の送受波器を配設し、個々の測定路における流量を順番に測定してそれらの測定値の総和を全体の流量とする流量計が提供されている。このように複数の測定路を有する流量計において、何れかの測定路で送受波器の故障、測定路の変形又は異物の侵入、あるいは送受波器を接続する配線の断線などの異常が発生した場合に全体の流量が正確に測定できなくなるという問題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる流量計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、少なくとも断面積が等しく且つ互いに並列に接続される複数の測定路と、各測定路毎に設けられ当該測定路に流れる流体の流速を検出する複数の流速検出手段と、各流速検出手段に所定の測定周期で順番に流速の検出を行わせる制御手段と、各流速検出手段で検出する流速から各々の測定路における流体の流量を求めるとともに各測定路における流量の総和を求めて流体の流量を測定する流量演算手段とを備えた流量計において、測定路における流量に基づいて測定路又は流速検出手段に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることを特徴とし、互いに並列に接続された複数の測定路にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、制御手段は、異常検出手段により同一の測定路について所定回数以上の異常発生が検出された場合に当該測定路に設けられた流速検出手段の順番を飛ばして他の流速検出手段に順番に流速の検出を行わせることを特徴とし、異常が生じている測定路における測定を行わないことで効率よく流量の測定が行える。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることを特徴とし、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、各測定路への流体の流入を遮断する遮断弁と、データを記憶する記憶手段とを備え、流量演算手段は、測定周期毎の流量の積算値を求める処理を行い、異常検出手段は、同一の測定路について所定回数以上の異常発生を検出した場合に当該測定路を特定する番号、異常と判断した時刻又は当該時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータを記憶手段に記憶するとともに異常の発生を報知することを特徴とし、異常発生により積算値の誤差が増大するのを防ぐとともに、流量計の修理あるいは取り替えを促しながら流量測定が正確に行え、また、異常が発生した測定路の特定や全ての測定路において流量が正常に測定されていた期間、あるいはその期間までの積算値等を知ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本実施形態の流量計を示すブロック図、図2は流量計の内部構造を模式的に示した概略図である。但し、図4に示した従来例と共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0012】
この流量計は、図2に示すように一端側に流体(ガス)の流入口21が設けられるとともに他端側に流出口22が設けられたハウジング20を有している。ハウジング20の内部は隔壁23,24によって3つの室(第1室25,第2室26,第3室27)に仕切られており、第1室25が流入口21と連通し、第3室27が流出口22と連通する。第1室25と第2室26を仕切る隔壁23には遮断弁5が設けられ、第1室25から第2室26への流体の移動が遮断し得るように構成されている。また、第2室26と第3室27を仕切る隔壁24を貫通するように複数(本実施形態では3個)の測定路21〜23が並設されており、これら3個の測定路21〜23は第2室26と第3室27の間で互いに並列に接続されている。さらに、各測定路21〜23は同一寸法及び同一形状に形成されており、図2では図示を省略するが、各測定路21〜23の上流側と下流側にそれぞれ一対の送受波器3A1,3B1、3A2,3B2、3A3,3B3が配設されている。而して、流入口21から第1室25に導入された流体は遮断弁5を介して第2室26に移動し、3個の測定路21〜23を均等に通って第3室27へ移動して流出口22からハウジング20の外へ導出される。なお、第3室27には流体の圧力変動を監視するために圧力測定部7が設けてある。
【0013】
図1に示すように本実施形態の流量計は、各測定路21〜23毎に設けられた各一対の送受波器3A1,3B1、3A2,3B2、3A3,3B3を駆動して超音波の送受波を行わせる送受波器駆動部4と、遮断弁5を駆動する遮断弁駆動部6と、測定した流量(積算流量)等を表示する表示部8と、送受波器駆動部4、遮断弁駆動部6並びに表示部8を制御する制御回路部9と、制御回路部9の動作に必要となる各種のデータを記憶するメモリ部10とを備える。一方の送受波器3A1〜3A3は各測定路21〜23の上流側に配設され、他方の送受波器3B1〜3B3は各測定路21〜23の下流側に配設されるとともに対となる送受波器3A1〜3A3と対向する。送受波器駆動部4は各送受波器3A1〜3A3,3B1〜3B3を個別に駆動して超音波の送受波を行わせるものであって、一方の送受波器から送波された超音波を対となる他方の送受波器で受波したときにその旨を知らせる信号(受波信号)を制御回路部9に出力する。
【0014】
制御回路部9はマイクロコンピュータを主構成要素とするものであって、所定の測定周期(例えば、2秒)で送受波器駆動部4に駆動信号を出力することにより、送受波器駆動部4により各一対の送受波器3A1,3B1、3A2,3B2、3A3,3B3から交互に超音波を送波させ、上流側の送受波器3A1〜3A3から下流側の送受波器3B1〜3B3に向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t11〜t13と、下流側の送受波器3B1〜3B3から上流側の送受波器3A1〜3A3に向かって超音波を送波したときの超音波の伝搬時間t21〜t23とを駆動信号の出力タイミングと送受波器駆動部4からの受波信号の入力タイミングとに基づいて計測することにより、従来例で説明したように流体の流量(瞬時流量)を測定する。すなわち、制御回路部9は3個の測定路21〜23における流量を上記測定周期で順番に測定し、全ての測定路21〜23における流量の総和を求めることで全体の流量を算出するとともに、かかる全体流量の測定を所定の時間間隔で行い、全体流量と時間間隔を乗算することで積算流量を求めており、制御手段と流量演算手段を兼ねている。
【0015】
表示部8はLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)のような表示デバイスを有し、制御回路部9から出力される信号に基づいて表示デバイスを駆動することにより積算流量の値や後述する警報表示等の各種の表示を行うものである。また、記憶手段たるメモリ部10はEEPROMのような書き換え可能な不揮発性メモリで構成されており、上記測定周期や測定路21〜23の断面積等の設定データの他に、後述するように異常発生時の各種データを記憶する。
【0016】
ところで、このように複数の測定路21〜23で個別に流量を測定する構成の場合、何れかの測定路2iで送受波器3Ai,3Biの故障、測定路2iの変形又は異物の侵入、あるいは送受波器3Ai,3Biを送受波器駆動部4と接続する配線の断線などの異常が発生した場合に全体の流量が正確に測定できなくなってしまう。
【0017】
そこで本実施形態においては、制御回路部9にて各測定路21〜23における流量に基づいて上述のような異常の発生を検出するとともに、異常を検出した測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めるようにしており、制御回路部9により異常検出手段を構成している。異常検出手段たる制御回路部9では、測定周期毎に測定する各測定路21〜23における流量同士を比較し、例えば前回の流量と今回の流量との差が所定のしきい値を越える場合、あるいは一の測定路2iにおける流量と他の2つの測定路2i−1,2i+1における流量との差が所定のしきい値を越える場合に当該測定路2iで送受波器3Ai,3Biの故障、測定路2iの変形又は異物の侵入、あるいは送受波器3Ai,3Biを送受波器駆動部4と接続する配線の断線などの異常が発生したと判断する。
【0018】
例えば、測定路23で異常が発生したと判断した場合、制御回路部9は今回の測定路23における流量を全体の流量の算出には使用せず、その代わりに次の順番の測定路21で流量の測定を行い、この測定路21で異常発生が検出されなければ測定路21における流量を用いて全体の流量を算出する。すなわち、制御回路部9では測定路21の等倍した流量ともう一つの正常な測定路22の流量との和を全体の総和として流量を求めるのである。
【0019】
而して、本実施形態は上述のように構成したものであり、互いに並列に接続された複数の測定路21〜23にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常が検出された測定路23における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路21における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路21〜23の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるものである。
【0020】
また、同じ測定路(例えば23)について所定回数(例えば、10回)以上の異常発生が検出された場合、制御回路部9が異常が検出された測定路23について流量の測定を中止し、これ以降は正常な測定路21,22でのみ順番に流量の測定を行い、一方の測定路21における流量の等倍と他方の測定路22における流量の和を全体の流量とする処理と、一方の測定路21における流量と他方の測定路22における流量の等倍の和を全体の流量とする処理を交互に繰り返すとともに、異常が検出された測定路23を特定する番号、その検出時刻又は検出時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータをメモリ部10に保存し、且つ表示部8で警報表示を行う等の方法により異常の発生を報知することにより、異常発生により積算値の誤差が増大するのを防ぐとともに、流量計(ガスメータ)の修理あるいは取り替えを促しながら流量測定が正確に行え、また、異常が発生した測定路の特定や全ての測定路21〜2Nにおいて流量が正常に測定されていた期間、あるいはその期間までの積算値等を知ることができるようにしている。
【0021】
(実施形態2)
本実施形態は、図3に示すように第3室27を第4室29と仕切る隔壁28と、この隔壁28を貫通して第3室27と第4室29を連通する第2の測定路11と、第2の測定路11を流れる流体の流量が所定の基準値を上回る場合に開放して第2の測定路11をバイパスする切替弁12とを備え、一対の送受波器(図示せず)が第2の測定路11の上流側と下流側に配設された構成を有している。ここで、第2の測定路11に配設された一対の送受波器は他の送受波器3A1,3B1、…と同様に送受波器駆動部4により駆動される。
【0022】
本実施形態では、流入口21から導入される流体の流量が比較的に大きい場合(大流量の場合)に、実施形態1と同様の手順でN個の測定路21〜2Nにおける流量の総和として流量を測定し、流入口21から導入される流体の流量が比較的に小さい場合(小流量の場合)に、切替弁12を閉塞し第2の測定路11において流量を測定する。なお、第2の測定路12は小さな流量を測定するためのものであるから、例えば、N個の測定路21〜2Nと同一形状、同一寸法としてもよい。
【0023】
而して本実施形態においては、異常検出手段たる制御回路部9が大流量用のN個の測定路21〜2Nの何れかに異常が発生したと判断した場合、異常発生を検出した測定路2iにおける今回の流量を全体の流量の算出には使用せず、その代わりに次の順番の測定路2i+1で流量の測定を行い、この測定路2i+1で異常発生が検出されなければ測定路2i+1における流量を用いて全体の流量を算出する。すなわち、制御回路部9では測定路2i+1の等倍した流量と残りのN−1個の正常な測定路21,…における流量との和を全体の総和として流量を求めるのである。
【0024】
このように大流量用のN個の測定路21〜2Nと小流量用の第2の測定路11とを備える構成においても、実施形態1と同様に異常が検出された測定路2iにおける流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路2i+1における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路21〜2Nの何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるものである。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明は、少なくとも断面積が等しく且つ互いに並列に接続される複数の測定路と、各測定路毎に設けられ当該測定路に流れる流体の流速を検出する複数の流速検出手段と、各流速検出手段に所定の測定周期で順番に流速の検出を行わせる制御手段と、各流速検出手段で検出する流速から各々の測定路における流体の流量を求めるとともに各測定路における流量の総和を求めて流体の流量を測定する流量演算手段とを備えた流量計において、測定路における流量に基づいて測定路又は流速検出手段に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めるので、互いに並列に接続された複数の測定路にはほぼ同じ流量の流体が流れることとなるから、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることによって、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるという効果がある。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、制御手段は、異常検出手段により同一の測定路について所定回数以上の異常発生が検出された場合に当該測定路に設けられた流速検出手段の順番を飛ばして他の流速検出手段に順番に流速の検出を行わせるので、異常が生じている測定路における測定を行わないことで効率よく流量の測定が行えるという効果がある。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めるので、複数の測定路の何れかについて異常が発生した場合でも全体の流量を正確に測定できるという効果がある。
【0028】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、各測定路への流体の流入を遮断する遮断弁と、データを記憶する記憶手段とを備え、流量演算手段は、測定周期毎の流量の積算値を求める処理を行い、異常検出手段は、同一の測定路について所定回数以上の異常発生を検出した場合に当該測定路を特定する番号、異常と判断した時刻又は当該時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータを記憶手段に記憶するとともに異常の発生を報知するので、異常発生により積算値の誤差が増大するのを防ぐとともに、流量計の修理あるいは取り替えを促しながら流量測定が正確に行え、また、異常が発生した測定路の特定や全ての測定路において流量が正常に測定されていた期間、あるいはその期間までの積算値等を知ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上の概略構成図である。
【図3】実施形態2を示す概略構成図である。
【図4】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
21〜23 測定路
3A1〜3A3,3B1〜3B3 送受波器
4 送受波器駆動部
8 表示部
9 制御回路部
Claims (4)
- 少なくとも断面積が等しく且つ互いに並列に接続される複数の測定路と、各測定路毎に設けられ当該測定路に流れる流体の流速を検出する複数の流速検出手段と、各流速検出手段に所定の測定周期で順番に流速の検出を行わせる制御手段と、各流速検出手段で検出する流速から各々の測定路における流体の流量を求めるとともに各測定路における流量の総和を求めて流体の流量を測定する流量演算手段とを備えた流量計において、測定路における流量に基づいて測定路又は流速検出手段に生じた異常を検出する異常検出手段を備え、流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を用いて流量の総和を求めることを特徴とする流量計。
- 制御手段は、異常検出手段により同一の測定路について所定回数以上の異常発生が検出された場合に当該測定路に設けられた流速検出手段の順番を飛ばして他の流速検出手段に順番に流速の検出を行わせることを特徴とする請求項1記載の流量計。
- 流量演算手段は、異常検出手段により異常が検出された測定路における流量の代わりに異常が検出されていない正常な測定路における流量を等倍した流量を用いて流量の総和を求めることを特徴とする請求項1記載の流量計。
- 各測定路への流体の流入を遮断する遮断弁と、データを記憶する記憶手段とを備え、流量演算手段は、測定周期毎の流量の積算値を求める処理を行い、異常検出手段は、同一の測定路について所定回数以上の異常発生を検出した場合に当該測定路を特定する番号、異常と判断した時刻又は当該時刻における積算値の少なくとも何れか1つのデータを記憶手段に記憶するとともに異常の発生を報知することを特徴とする請求項1記載の流量計。
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