JP4089035B2 - ガス遮断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば超音波を用いて配管内を流れる各種都市ガスあるいはLPGガス等の使用量及び使用状態が安全か否かを監視するガス遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のガス遮断装置は、ガス漏れ検知時にガスの遮断を行う遮断装置が特公平6−12172号公報に開示されている。以下、その構成について図3〜図7を参照しながら説明する。図3は従来のガス遮断装置のブロック図を示す。
【0003】
図3において、1はガスメータで、導入配管2とガス吐出配管3とを有し、4はその間のガス供給を遮断するガス遮断弁である。
【0004】
5は計量手段で、ガス遮断弁4の下流でガスの使用量を計数する。更にガスメータ1の下流に燃焼器具6が接続され、燃焼器具6は例えば部屋を暖房するファンヒータ、或いは風呂にお湯を供給するガス給湯器であったり、ガステーブルであったりする。
【0005】
7は流量信号発生手段で、計量手段5よりガスメータを通流するガス流量を検知する毎に電気的なパルス信号を出力する。8は制御手段で、流量信号発生手段7が接続され流量を計測したり、又ガス漏れ警報器9が電気的に接続されている。
【0006】
10は各種センサで、例えば地震検知の感震器センサ等で制御手段8に接続される。又、制御手段4よりガス遮断弁4に、ガス漏れ信号や異常なガス流量を検出した時に遮断信号を出力する。
【0007】
次に従来例の構成の動作を説明する。ガスメータ1を介しガス使用中に、例えば冬季ガス暖房機を使用し部屋を暖房中にガス漏れを生じ、ガス使用場所のガス濃度が限界濃度を超えた場合、ガス漏れ警報器9から制御手段8にガス漏れ検知信号が入力されたり、ガスホースがはずれ異常な流量を計量手段5を介し流量信号発生手段7より制御手段8に入力されたり、あるいは各種センサ10から異常を示す信号が制御手段8に入力されると、制御手段8はガス遮断弁4に対し遮断信号を出力し燃焼器具6に対するガスの供給を停止する。
【0008】
ガスメータ1の流量特性を図4で説明する。ガスメータ1のガス器具異常使用監視領域は500Kcal/h〜最大使用流量Mであり、ガスメータ1はガス流量として最大使用流量Mまでガスを流すことができる。それを越えるとガスホース抜けや配管の折損等の不安定な状態が発生したものとして無条件にガスメータ1が所有するガス遮断弁4を付勢しガスを遮断する。
【0009】
一番少ない流量である500Kcal/hという値は、ガス器具使用上での一番小さい値であるガスコンロを絞って使った時の値に相当し、また一般的な部屋でそのガス流量が連続して流れても部屋の喚起回数との関連で部屋が爆発限界に達しない流量値でもあり、従って500Kcal/h以下の領域は非爆発域Sになる。
【0010】
ガスメータ1の制御手段8はガス器具異常使用監視領域D内において所定条件と比較しながらガスの異常な増加の有無およびガスの異常な連続使用を監視し、異常と判断するとガス遮断弁4を付勢してガスを遮断する。ガスメータ1の計量手段5は一定の容積を有する2つの袋が交互にガスを吸入吐出する機構的動きを計数するものであり、前記の500Kcal/hを計数するのに2分程度かかる。
【0011】
次に、ガス漏れ発生時の警報器遮断の動作を説明する。
【0012】
図5は同装置のガス漏れ発生時にガス器具の使用がなかった場合のタイムチャートであり、ガス漏れがT1で発生してガス漏れ警報器9から制御手段8にガス漏れ情報が入力してもT1の2分前であるT0からT1迄の間に500Kcal/h以上のガス流量が流れてなかった場合には制御手段10はガス遮断弁4を付勢しない。この機能を前監視と称す。
【0013】
この機能の理由はガスを使用していない時には元々ガスが流れていないのであらためてガスを遮断する必要がないことと、もし遮断すると遮断した家庭のガス器具の状況を全て確認した上で各ガス弁の復帰作業を行う必要があるため、ガスの復旧に膨大な時間がかかり、不要なガス遮断を行うと返って迷惑がかかるためである。また前監視の時間が2分である理由は前記のような計量手段5が500K cal/hを計量するのに要する時間であり、これより長い計量時間を要する500Kcal/hより小さい燃焼においてはガス器具使用とは認められず、かつ爆発限界外であるので監視する必要がない。
【0014】
図6はガス漏れ発生時にガス器具の使用がなかったが、ガス漏れ検知後にガス流量が検出された場合のタイムチャートである。
【0015】
ガス漏れが時間T1で発生してから2分後のT2迄の間に500Kcal/h以上の流量が計量手段5で計量されると制御手段10はガス遮断弁4を付勢してガスを遮断するものである。この機能を後監視と称す。
【0016】
この機能の理由はガス漏れ検知の前には流量がなかったのにガス漏れ検知後に流量が計量されるということは、何らかの理由で配管とガス器具とを接続するホースが外れたりして、ガス漏れが発生したのに別のガス器具を使用した可能性が大きいという判断による。
【0017】
図7はガス漏れ発生時にガス器具の使用があった場合のタイムチャートである。この場合、ガス漏れ発生と同時にガスの遮断が行われる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、次のような課題が考えられた。その課題とは、ガスメータ1の計量手段5は一定の容積を有する2つの袋が交互にガスを吸入吐出する機構的動きを計数するものであり、ガス漏れ発生時ガスコンロを使用中であり500Kcal/h程度の使用流量であった場合、その流量を計数するのに2分もかかるが、たまたまガス漏れをしているところで更にガス器具を使用するため最悪ガス引火する可能性が考えられる。
【0019】
本発明は上記課題を解決するもので、ガス漏れ発生時に早く確実に、漏れたガスへの引火を防止すると共に、できるだけ不要な遮断を防止してガスの復旧を早くすることにあるガス遮断装置を提供することを目的としたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明のガス遮断装置は、流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量の有無およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量有無より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにした。
(1)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後にも瞬時流量が存在する場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後には瞬時流量が存在しない場合には遮断信号を出力しない。
【0021】
このことにより、ガス漏れ発生時素早くガスの使用中かどうかを判断し、ガス使用中ならば漏れたガスに引火し火災を引き起こすのを防止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は上記目的を達成するために、流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量の有無およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量有無より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにした。
(1)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後にも瞬時流量が存在する場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後には瞬時流量が存在しない場合には遮断信号を出力しない。
【0023】
本発明によれば、流路に斜交設置された振動子相互間で超音波伝達を繰返し行い伝播時間計測手段で伝播時間を計測し流量を求める。一方、ガス漏れ検出手段によりガス漏れ信号を検出しガス漏れかどうかを判定し遮断判定手段でガス漏れ検出時流量があるか、またガス漏れ検出後ガス流量があるかどうかを素早く判断し、ガス流量がありガス器具使用中と判断したら遮断手段に遮断出力するので、漏れたガスへの引火を防げる。
【0024】
更に本発明は上記目的を達成するために、流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量から流量零以外の回数をカウントする流量有回数カウント手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量有回数カウント手段と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量からカウントされた流量有回数およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量からカウントされた流量有回数より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにしたガス遮断装置。
(1)ガス漏れ検出時に流量有回数がカウントされ、ガス漏れ検出後にも流量有回数がカウントされた場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に流量有回数がカウントされ、ガス漏れ検出後には流量有回数がカウントされなかった場合には遮断信号を出力しない。
【0025】
本発明によれば、流路に斜交設置された振動子相互間で超音波伝達を繰返し行い伝播時間計測手段で伝播時間を計測し流量を求める。伝搬時間計測毎流量零以外の場合、流量有回数を流量有回数カウンタ手段で計測する。
【0026】
一方、ガス漏れ検出手段によりガス漏れ信号を検出しガス漏れかどうかを判定し遮断判定手段でガス漏れ検出時流量有状態が継続しているか、またガス漏れ検出後ガス流量有状態が継続しているかどうかを素早く判断し、ガス流量がありガス器具使用中と判断したら遮断手段に遮断出力するので、漏れたガスへの引火を防げる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1、図2を参照して説明する。従来例と同一構成要素に関しては同一の符号を付し説明は省略する。
【0028】
(実施例1)
図1は本発明1の実施例のガス遮断装置で、11、12は振動子で、流路(配管)13の上流側および下流側に設けた超音波信号送受信の振動子である。
【0029】
14は流速検出手段で、以下の内容より構成される。15は切替手段で、振動子11、12は切替手段14により送信手段16や受信手段17に接続される。
【0030】
例えば、送信手段16より出力されたバースト信号が上流側の振動子11より下流側の振動子12に伝達される。下流側振動子12は受信手段17に伝送する。
【0031】
18は繰返手段で、前述の動作を繰返し行い、いわゆるシングアラウンド計測系を構成する。
【0032】
19は伝播時間計測手段で、上流側振動子11から下流側振動子12への伝達時間を累積し伝達時間を求める。同様に、切替手段15は下流側振動子12に送信手段16を接続し上流側振動子11に向かって超音波を送信し、前述と同じ動作を実施する。
【0033】
20は流速演算手段で、伝播時間計測手段19で求めた伝播時間をもとに流速を求める。21は流量演算手段で、流速演算手段20で求めた流速値より流量換算を行う。
【0034】
22は遮断判定手段で、流量演算手段21とガス漏れ検出手段9との出力信号より遮断するかどうかを判定する。
【0035】
23は報知手段で、遮断した場合、遮断内容をLCDやLED等により表示すると共に通信手段によりガス販売事業者に通報する。
【0036】
次に上記構成の動作を説明する。
【0037】
ガス遮断装置設置後、流量計測は以下のように行う。
【0038】
流路13内で、斜交設置された上流側の振動子11、下流側の振動子12との間で繰返し超音波信号を送受信する。
【0039】
即ち、切替手段15により上流側の振動子11に送信手段16が接続され、一方受信手段17が下流側の振動子12に接続され、送信手段16より発射された信号を振動子11から振動子12を介し受信する。この動作を繰返手段18で設定された回数だけ行う。
【0040】
送信手段16より発射された超音波信号を受信手段17が受信する迄の伝搬時間を累積し伝搬時間計測手段19で求める。
【0041】
次に切替手段15は、振動子11、12に接続する送信手段16および受信手段17を切替える。
【0042】
即ち、下流側の振動子に送信手段16を接続し発射した超音波信号を上流側の振動子11に接続された受信手段17を介し受信する。同様に、繰返手段18で設定された回数だけ行う。
【0043】
送信手段16より発射された超音波信号を受信手段17が受信する迄の伝搬時間を累積し伝搬時間計測手段19で求める。
【0044】
以上から上流から下流へ超音波信号を発射した時の伝播時間と下流から上流へ超音波信号を発射した時の伝播時間とから流速演算手段20で流速を求める。求めた流速値より流量演算手段21で流量を求める。
【0045】
図1でAは流量の流れる方向を示している。
【0046】
従って、器具を使用していない時は伝播時間差はないが、器具を使用している時は伝播時間差を生じ、下式で流量が求められる。
【0047】
流速V、流路断面積S、信号伝播距離L信号伝播方向とガス流れ方向との角度θ、上流から下流振動子への信号伝播時間t1、下流から上流振動子への信号伝播時間t2とすると流量値Q(L/h)は
流量Q=V×S=(L/(2COSθ))×(1/t1−1/t2)(L/h)となる。
【0048】
一方で、ガス漏れ検出手段9でガス器具使用場所が所定濃度以上のガス漏れ状態であるのを 検知するとその信号を遮断判定手段22に出力する。
【0049】
遮断判定手段22ではガス漏れ検出信号と共に流量演算手段21からの流量信号が流量ゼロかどうかを判定する。
【0050】
その結果流量ゼロでないならば、ガス器具使用中であり、遮断信号を遮断手段4に出力する。
【0051】
流速検出手段20により例えば数秒間隔で定期的に或いは流量毎に定期的周期を可変して流速検知を行うと、即ち超音波の伝播時間計測を定期的に行えばその時の流速がわかりかつ流量が求めることができる。
【0052】
従って、ガス器具の使用流量が500Kcal/hと小さくなっても従来の計量手段5では1回計測するのに2分かかっていたが、今回は定期的に例えば数秒間隔で超音波の伝播時間計測を行うので数秒で500Kcal/h相当の流量を検出できる。即ち流量の大小に計測時間が延びたりすることが無く同じ計測周期で流量値を求めることが出来る。
【0053】
ガスコンロ等で低流量で使用中に何らかの原因でガス漏れが発生しても、従来流量検知に2分と長時間かかっていたが、今回数秒と短時間で検出できるので即座に流路13を遮断しガス流量の使用停止できるので、2分中に既に充分ガス漏れを発生しているところへ他のガス器具を使用し漏れているガスに引火するということがなく、火災の危険性を防止できる。
【0054】
尚、ガス漏れ検知時に定期的に流量計測を行った時、ガス未使用中だった場合でも遮断手段4を即遮断せず、即ち不要な遮断をさせないのでいちいちガス漏れがおさまった後遮断手段4を開けに客先に赴くという不要な出動を防ぐことができる。
【0055】
このようにして前述のガス遮断装置によりガス使用量の大きさにかかわらず定期的にガス流量を検出するので、ガス漏れ最中に更にガス器具の使用が発生しても即座にガス供給を停止でき漏れたガスへの引火を防止できる。
【0056】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2のガス遮断装置である。図2において、図1及び図3と同一機能を有する構成要素には同一番号を付し説明は省略する。
【0057】
図2において、24は流量有回数カウント手段で、超音波信号を上流及び下流の振動子11、12相互間で送信しあい、伝搬時間を計測する度に流量演算手段21で流量演算し流量零以外の時の回数をカウントする。
【0058】
次に上記構成の動作を説明する。
【0059】
ガス遮断装置設置後、流量計測は以下のように行う。流路13内で、斜交設置された上流側の振動子11、下流側の振動子12との間で繰返し超音波信号を送受信する。
【0060】
即ち、切替手段15により上流側の振動子11に送信手段16が接続され、一方受信手段17が下流側の振動子12に接続され、送信手段16より発射された信号を振動子11から振動子12を介し受信する。
【0061】
この動作を繰返手段18で設定された回数だけ行う。送信手段16より発射された超音波信号を受信手段17が受信する迄の伝搬時間を累積し伝搬時間計測手段19で求める。
【0062】
次に切替手段15は、振動子11、12に接続する送信手段16および受信手段17を切替える。
【0063】
即ち、下流側の振動子に送信手段16を接続し発射した超音波信号を上流側の振動子11に接続された受信手段17を介し受信する。同様に、繰返手段18で設定された回数だけ行う。
【0064】
送信手段16より発射された超音波信号を受信手段17が受信する迄の伝搬時間を累積し伝搬時間計測手段19で求める。
【0065】
以上から上流から下流へ超音波信号を発射した時の伝播時間と下流から上流へ超音波信号を発射した時の伝播時間とから流速演算手段20で流速を求める。
【0066】
求めた流速値より流量演算手段21で流量を求める。図2でAは流量の流れる方向を示している。
【0067】
従って、器具を使用していない時は伝播時間差はないが、器具を使用している時は伝播時間差を生じ、下式で流量が求められる。流速V、流路断面積S、信号伝播距離L信号伝播方向とガス流れ方向との角度θ、上流から下流振動子への信号伝播時間t1、下流から上流振動子への信号伝播時間t2とすると流量値Q(L/h)は
流量Q=V×S=(L/(2COSθ))×(1/t1−1/t2)(L/h)となる。
【0068】
このようにして流量演算手段21で求めた流量値を流量有回数カウンタ手段24で判定し、流量零以外の時回数をカウントする。カウント方法は連続n回方式、或いはm回計測中のn回が流量有という方式もある。流路状況に応じ最適方法を選択する。
【0069】
一方で、ガス漏れ検出手段9でガス器具使用場所が所定濃度以上のガス漏れ状態であるのを検知するとその信号を遮断判定手段22に出力する。遮断判定手段22ではガス漏れ信号と共に流量有回数カウンタ手段28からの流量有回数で流量ゼロかどうかを判定する。その結果流量ゼロでないならば、ガス器具使用中でありガス流量が継続して流れているおり、遮断信号を遮断手段4に出力する。
【0070】
流速検出手段20により例えば数秒間隔で定期的に或いは流量毎定期的周期を可変して流速検知を行うと、即ち超音波の伝播時間計測を定期的に行えばその時の流速がわかりかつ流量が求めることができる。
【0071】
流量有回数カウンタ手段24でn=5で流量有状態を継続していると判定するようにすると10数秒で遮断判定を行える。
【0072】
従って、ガス器具の使用流量が500Kcal/hと小さくなっても従来の計量手段5では1回計測するのに2分かかっていたが、今回は定期的に例えば数秒間隔で超音波の伝播時間計測を行うので数秒で500Kcal/h相当の流量を検出できる。
【0073】
即ち流量の大小に計測時間が延びたりすることが無く同じ計測周期で流量値を求めることが出来る。
【0074】
ガスコンロ等で低流量で使用中に何らかの原因でガス漏れが発生しても従来流量検知に2分と長時間かかっていたが、今回10数秒と短時間で検出でき即座に流路16を遮断しガス流量の使用停止できるので、2分中に既に充分ガス漏れを発生しているところへ他のガス器具を使用し漏れているガスに引火するということがなく、火災の危険性を防止できる。
【0075】
尚、ガス漏れ検知時に定期的に流量計測を行った時、ガス未使用中だった場合でも遮断手段4を即遮断せず、即ち不要な遮断をさせないのでいちいちガス漏れがおさまった後遮断手段4を開けに客先に赴くという不要な出動を防ぐことができる。
【0076】
このようにして前述のガス遮断装置によりガス使用量の大きさにかかわらず定期的にガス流量を検出するので、ガス漏れ最中に更にガス器具の使用が発生しても即座にガス供給を停止でき漏れたガスへの引火を防止でき安全性が向上する。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明のガス遮断装置は、流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量の有無およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量有無より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにしたものである。
(1)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後にも瞬時流量が存在する場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後には瞬時流量が存在しない場合には遮断信号を出力しない。
【0078】
また、流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量から流量零以外の回数をカウントする流量有回数カウント手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量有回数カウント手段と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量からカウントされた流量有回数およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量からカウントされた流量有回数より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにしたものである。
(1)ガス漏れ検出時に流量有回数がカウントされ、ガス漏れ検出後にも流量有回数がカウントされた場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に流量有回数がカウントされ、ガス漏れ検出後には流量有回数がカウントされなかった場合には遮断信号を出力しない。
【0079】
したがって、漏れたガスに他のガス器具を使用することによって引火する危険性がなく、且つ火災防止となり、一方ガス流量監視を行いつつ遮断するので不要な遮断によるガス販売事業者の出動を抑制できガスの復旧も速くでき使い勝手も向上し、安全性も向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のガス遮断装置の制御ブロック図
【図2】 本発明の実施例2のガス遮断装置の制御ブロック図
【図3】 従来のガス遮断装置のブロック図
【図4】 同装置の流量特性図
【図5】 同装置でガス漏れ時器具の使用が無い場合のタイムチャート
【図6】 同装置のガス漏れ時器具の使用が無くガス漏れ検知後器具の使用が発生した場合のタイムチャート
【図7】 同装置のガス漏れ時器具の使用があった場合のタイムチャート
【符号の説明】
4 遮断手段
9 ガス漏れ検出手段
11 上流側振動子
12 下流側振動子
15 切替手段
16 送信手段
17 受信手段
18 繰返手段
19 伝搬時間計測手段
20 流速演算手段
21 流量演算手段
22 遮断判定手段
23 報知手段
24 流量有回数カウント手段
Claims (2)
- 流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、
前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量の有無およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量有無より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにしたガス遮断装置。
(1)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後にも瞬時流量が存在する場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に瞬時流量が存在し、ガス漏れ検出後には瞬時流量が存在しない場合には遮断信号を出力しない。 - 流路の上流と下流とに超音波の伝搬方向と流体の流れ方向とが斜交するように設置された一対の振動子と、前記振動子から超音波を送信する送信手段と、前記振動子で超音波を受信する受信手段と、前記振動子の送信、受信を切替える切替手段と、前記振動子間相互の超音波伝搬を複数回繰り返して行う繰返し手段と、前記切替手段と連動して超音波伝搬時間を計測する伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間より流体の流速を求める流速演算手段と、前記流速より流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、前記流量演算手段により数秒間隔で求められる瞬時流量から流量零以外の回数をカウントする流量有回数カウント手段と、ガス漏れを検出するガス漏れ検出手段と、前記流量有回数カウント手段と前記ガス漏れ検出手段の信号とからガス使用を停止するかどうかを判定する遮断判定手段と、前記遮断判定手段の信号で流路を遮断する遮断手段と、前記遮断手段で流路を遮断後に遮断表示したりセンターに通報する報知手段とを備え、
前記遮断判定手段は、ガス漏れ検出時における数秒間隔で求められる瞬時流量からカウントされた流量有回数およびガス漏れ検出後の数秒間隔で求められる瞬時流量からカウントされた流量有回数より、下記(1)、(2)の遮断信号発停を行うようにしたガス遮断装置。
(1)ガス漏れ検出時に流量有回数がカウントされ、ガス漏れ検出後にも流量有回数がカウントされた場合には遮断信号を出力する。
(2)ガス漏れ検出時に流量有回数がカウントされ、ガス漏れ検出後には流量有回数がカウントされなかった場合には遮断信号を出力しない。
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