JPH11281451A - 電子式ガスメータ - Google Patents

電子式ガスメータ

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JPH11281451A
JPH11281451A JP8754198A JP8754198A JPH11281451A JP H11281451 A JPH11281451 A JP H11281451A JP 8754198 A JP8754198 A JP 8754198A JP 8754198 A JP8754198 A JP 8754198A JP H11281451 A JPH11281451 A JP H11281451A
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JP
Japan
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gas
flow rate
average value
detection level
efficiency
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8754198A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Harada
鋭博 原田
Shinichi Tanaka
真一 田中
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス器具や機器の性能劣化や燃焼効率の低下
などの器具や機器の異常を検出できる電子式ガスメータ
を提供する。 【解決手段】 初期学習手段14a−1が、予め定めた
初期学習期間の間に間欠的に計測したガス流量の最大値
又は平均値を求め、この初期学習手段によって求めた最
大値又は平均値に予め定めた係数を乗じて検出レベル設
定手段14a−2が異常検出レベルを設定する。監視手
段14a−3が、初期学習期間の後、予め定めた日数の
監視期間毎に、監視期間の間に間欠的に計測したガス流
量の最大値又は平均値を求め、この監視手段によって求
めた最大値又は平均値が効率低下検出レベルを越えてい
るかどうかを異常検出手段14a−4が判断し、越えて
いると判断したときガス器具や機器の異常を検出する。
そして、警報手段14a−5が異常検出手段による異常
の検出を警報する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス流量を間欠的
に計測し、該計測した流量に間欠時間を乗じて通過流量
を求め、該通過流量を積算して積算流量を求め、該求め
た流量を表示する電子式ガスメータに係り、特に、各種
の安全管理機能を有する電子式ガスメータに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のガスメータとして、マイ
クロコンピュータを内蔵したマイコンガスメータと称さ
れるものが一般に使用されている。このマイコンガスメ
ータには、安全管理機能として、燃焼器のガス消費量に
異常が生じたとき、これを検出して遮断弁にてガス供給
路を遮断する合計流量遮断機能や増加流量遮断機能など
が備えられている。合計流量遮断機能はガスメータの設
置先の燃焼器具の合計ガス消費量が、自動設定された遮
断値を越えた場合、元栓の誤開放やゴムホースの抜けな
どによる大量のガス漏れと判断してガスを遮断するもの
であり、増加流量遮断機能はガスの流量が増大したと
き、設置先の燃焼器具のうち、最大消費器具に比べて異
常に大きな流量の増加があった場合、元栓の誤開放やゴ
ムホースの抜けなどによるガス漏れと判断してガスを遮
断するものである。しかし、上述した従来のマイコンガ
スメータでは、ガス消費量が徐々に増加したり、或い
は、徐々に減少しても、これを異常と判断する機能がな
かった。
【0003】また、マイコンガスメータは、一般に、計
量部が膜式と呼ばれ、隔膜によって仕切られた一定体積
の部屋内のガスを、隔膜の往復動によって交互に供給す
る構成となっていて、この隔膜の往復運動によってカウ
ンタを駆動してガス使用量を積算し表示するガスメータ
本来の機能の他、例えばマグネットを回転し、このマグ
ネットの回転によって磁気感応素子にパルス信号を発生
させ、このパルス信号の発生間隔によって流量を求めた
り、パルスを積算して積算流量を求めることをプログラ
ムによって動作するマイコンによって行い、この求めた
流量や積算流量に基づいて各種の判断や制御を行うよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスメータを
通じてガスの供給を受けるガス燃焼器具や機器は、その
使用に伴って性能が劣化し、器具や機器によって、ガス
消費量が徐々に減少したり、或いは、効率が低下してガ
ス消費量が増加したりするものがある。
【0005】例えば、ベンゼン式バーナーの場合には、
正常動作期間を過ぎると、使用時間の経過とともに、ガ
スを噴出させるノズル部分やバーナーの炎孔が目詰まり
状態となり、図9にAで示すように、ガス消費量が徐々
に減少するようになる。このような目詰まり状態が生じ
ると不完全燃焼によるCO2 の発生などがあると、安全
を確保できなくなり、事故の発生するおそれもある。
【0006】また、ガスエンジンでコンプレッサを駆動
するようにしたガスヒートポンプエアコン(GHP)の
場合、正常動作期間を過ぎると、車の燃費と同じよう
に、ピストンなどの摩耗によって時間の経過とともに燃
費が悪くなり、図9にBで示すように、ガス消費量が徐
々に増加するようになる。このGHPの場合には、燃費
の悪化によって直接的に安全が損なわれることはない
が、これを放置することは省エネルギーの上、引いては
環境上からも好ましくない。
【0007】そこで、これら器具や機器の異常を的確に
捕捉して適時に燃焼器具や機器のオーバーホールを行え
るようにすることが求められている。
【0008】また、従来のマイコンガスメータには、プ
ログラムによって動作するマイコンが使用されている
が、計量部が機械的な動作を伴う構成となっていたた
め、大型であるほか、耐久性などの点で問題があるの
で、最近、機械的な動作を伴わない電子式ガスメータに
対する要求が高まってきている。
【0009】よって本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、ガス器具や機器の性能劣化や燃焼効率の低下に伴
って徐々に減少や増加するガス消費量を捕捉することに
より、ガス器具や機器の性能劣化や燃焼効率の低下など
のガス器具や機器の異常を検出できるようにした電子式
ガスメータを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
成された請求項1記載の発明は、図1(a)の基本構成
図に示すように、ガス流量を間欠的に計測し、該計測し
た流量に間欠時間を乗じて通過流量を求め、該通過流量
を積算して積算流量を求め、該求めた積算流量を表示す
る電子式ガスメータにおいて、予め定めた初期学習期間
の間に間欠的に計測したガス流量の最大値又は平均値を
求める初期学習手段14a−1と、該初期学習手段によ
って求めた前記最大値又は平均値に予め定めた係数を乗
じて異常検出レベルを設定する検出レベル設定手段14
a−2と、前記初期学習期間の後、予め定めた日数の監
視期間毎に、該監視期間の間に間欠的に計測したガス流
量の最大値又は平均値を求める監視手段14a−3と、
該監視手段によって求めた前記最大値又は平均値が前記
効率低下検出レベルを越えているかどうかを判断し、越
えていると判断したときガス器具や機器の異常を検出す
る異常検出手段14a−4と、該異常検出手段による異
常の検出を警報する警報手段14a−5とを備えること
を特徴とする電子式ガスメータに存する。
【0011】請求項1記載の電子式ガスメータにおいて
は、初期学習手段14a−1が、予め定めた初期学習期
間の間に間欠的に計測したガス流量の最大値又は平均値
を求め、この初期学習手段によって求めた最大値又は平
均値に予め定めた係数を乗じて検出レベル設定手段14
a−2が異常検出レベルを設定する。監視手段14a−
3が、初期学習期間の後、予め定めた日数の監視期間毎
に、監視期間の間に間欠的に計測したガス流量の最大値
又は平均値を求め、この監視手段によって求めた最大値
又は平均値が効率低下検出レベルを越えているかどうか
を異常検出手段14a−4が判断し、越えていると判断
したときガス器具や機器の異常を検出する。そして、警
報手段14a−5が異常検出手段による異常の検出を警
報する。よって、電子式ガスメータがガスを供給してそ
の消費量を計量する下流側に接続されたガス器具や機器
の効率低下或いは性能劣化による異常をそれぞれの容量
に応じて検出してその旨を警報によって知らせることが
できる。
【0012】上記課題を解決するため成された請求項2
記載の発明は、請求項1記載の電子式ガスメータにおい
て、前記検出レベル設定手段は、前記係数として1より
大きな係数を乗じ、前記異常検出レベルとして、ガス器
具や機器の効率低下を検出するための効率低下検出レベ
ルを設定し、前記異常検出手段は、前記監視手段によっ
て求めた前記最大値又は平均値が前記効率低下検出レベ
ルより大きいかどうかを判断し、大きいと判断したとき
ガス器具や機器の効率が低下したことを検出することを
特徴とする電子式ガスメータに存する。
【0013】請求項2記載の電子式ガスメータにおいて
は、検出レベル設定手段は係数として1より大きな係数
を乗じ、異常検出レベルとして、ガス器具や機器の効率
低下を検出するための効率低下検出レベルを設定し、異
常検出手段は監視手段によって求めた最大値又は平均値
が効率低下検出レベルより大きいかどうかを判断し、大
きいと判断したときガス器具や機器の効率が低下したこ
と検出するので、電子式ガスメータがガスを供給してそ
の消費量を計量する下流側に接続されたガス器具や機器
の効率低下をその容量に応じて検出してその旨を警報に
よって知らせることができる。
【0014】上記課題を解決するため成された請求項3
記載の発明は、請求項1記載の電子式ガスメータにおい
て、前記検出レベル設定手段は、前記係数として1より
小さな係数を乗じ、前記異常検出レベルとして、ガス器
具や機器の性能劣化を検出するための性能劣化検出レベ
ルを設定し、前記異常検出手段は、前記監視手段によっ
て求めた前記最大値又は平均値が前記性能劣化検出レベ
ルより小さいかどうかを判断し、小さいと判断したとき
ガス器具や機器の性能が劣化したことを検出することを
特徴とする請求項1記載の電子式ガスメータに存する。
【0015】請求項3記載の電子式ガスメータにおいて
は、検出レベル設定手段は係数として1より小さな係数
を乗じ、異常検出レベルとして、ガス器具や機器の性能
劣化を検出するための性能劣化検出レベルを設定し、異
常検出手段は監視手段によって求めた最大値又は平均値
が性能劣化検出レベルより小さいかどうかを判断し、小
さいと判断したときガス器具や機器の性能が劣化したこ
とを検出するので、電子式ガスメータがガスを供給して
その消費量を計量する下流側に接続されたガス器具や機
器の性能劣化をその容量に応じて検出してその旨を警報
によって知らせることができる。
【0016】上記課題を解決するため成された請求項4
記載の発明は、図1(b)の基本構成図に示すように、
ガス流量を間欠的に計測し、該計測したガス流量に間欠
時間を乗じて通過流量を求め、該通過流量を積算して積
算流量を求め、該求めた流量を表示する電子式ガスメー
タにおいて、予め定めた日数の監視期間毎に、該監視期
間の間に間欠的に計測したガス流量の平均値を求める監
視手段14a−11と、該監視手段によって求めた相前
後する前記監視期間において求めた前記平均値を比較
し、前の期間の平均値が後の期間の平均値より小さい状
態が連続して所定回数続いたときガス器具や機器の効率
が低下したことを検出する効率低下検出手段14a−1
2と、該効率低下検出手段による効率低下の検出を警報
する警報手段14a−13とを備えることを特徴とする
電子式ガスメータに存する。
【0017】請求項4記載の電子式ガスメータにおいて
は、監視手段14a−11が予め定めた日数の監視期間
毎に、監視期間の間に間欠的に計測したガス流量の平均
値を求め、監視手段によって求めた相前後する監視期間
において求めた平均値を効率低下検出手段14a−12
が比較し、前の期間の平均値が後の期間の平均値より小
さい状態が連続して所定回数続いたときガス器具や機器
の効率が低下したことを検出する。そして、警報手段1
4a−13が効率低下検出手段による効率低下の検出を
警報する。よって、電子式ガスメータがガスを供給して
その消費量を計量する下流側に接続されたガス器具や機
器の効率低下による異常を検出してその旨を警報によっ
て知らせることができる。
【0018】上記課題を解決するため成された請求項5
記載の発明は、図1(b)の基本構成図に示すように、
ガス流量を間欠的に計測し、該計測したガス流量に間欠
時間を乗じて通過流量を求め、該通過流量を積算して積
算流量を求め、該求めた流量を表示する電子式ガスメー
タにおいて、予め定めた日数の監視期間毎に、該監視期
間の間に間欠的に計測したガス流量の平均値を求める監
視手段14a−11と、該監視手段によって求めた相前
後する前記監視期間において求めた前記平均値を比較
し、前の期間の平均値が後の期間の平均値より大きい状
態が連続して所定回数続いたときガス器具や機器の性能
が劣化したことを検出する性能劣化検出手段14a−1
2と、該性能劣化検出手段による性能劣化の検出を警報
する警報手段14a−13とを備えることを特徴とする
電子式ガスメータに存する。
【0019】請求項5記載の電子式ガスメータにおいて
は、監視手段14a−11が予め定めた日数の監視期間
毎に、監視期間の間に間欠的に計測したガス流量の平均
値を求め、監視手段によって求めた相前後する監視期間
において求めた平均値を性能劣化検出手段14a−12
が比較し、前の期間の平均値が後の期間の平均値より大
きい状態が連続して所定回数続いたときガス器具や機器
の性能が劣化したことを検出する。そして、警報手段1
4a−13が性能劣化検出手段による性能劣化の検出を
警報する。よって、電子式ガスメータがガスを供給して
その消費量を計量する下流側に接続されたガス器具や機
器の性能劣化による異常を検出してその旨を警報によっ
て知らせることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2は本発明の電子式ガスメータ
を示している。図示の電子式ガスメータは超音波型とし
て構成されており、ガスを流すガスメータ中の流路とし
てのガス流路10内にガス流方向において距離Lだけ離
され互いに対向して配置された超音波周波数で作動する
例えば圧電式振動子からなる2つの音響トランスジュー
サTD1及びTD2と、ガス流路10に連通した空所1
0a内に距離lだけ離れた管壁10bに対向して配置さ
れた音響トランスジューサTD3とを有する。ガス流路
10には、両音響トランスジューサTD1、TD2の上
流側に弁閉によってガス流路10を遮断する遮断弁10
cが設けられている。
【0021】各トランスジューサTD1及びTD2、T
D3はトランスジューサインタフェース(I/F)回路
11a及び11bをそれぞれ介して送信回路12及び受
信回路13に接続されている。送信回路12は、マイク
ロコンピュータ(μCOM)14の制御の下で、トラン
スジューサTD1、TD2の一方を駆動して超音波信号
を発生させる信号をパルスバーストの形で送信し、この
ための発振回路(図示せず)を内蔵している。受信回路
13は、ガス流路10を通過した超音波信号を受信した
他方のトランスジューサTD1、TD2からの信号を入
力して超音波信号を処理する前置増幅器(図示せず)を
内蔵している。トランスジューサTD3については、ト
ランスジューサTD1及びTD2に対するとは別のタイ
ミングでμCOM14が送信回路12と受信回路13を
制御し、トランスジューサTD3を駆動して超音波信号
を発生させるように送信回路12を制御するとともに、
同じトランスジューサTD3が管壁10bから反射され
てくる超音波信号を受信して発生する信号を入力させる
ように受信回路13を制御する。
【0022】μCOM14はまた、MODEM(変復調
回路)18、NCU(網制御ユニット)19を介して公
衆通信網である電話回線に接続され、遠隔の管理センタ
との間で通信を行う通信処理も行うようになっている。
【0023】なお、μCOM14は、図3に示すよう
に、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニ
ット(CPU)14a、CPU14aが行う処理のプロ
グラムなどを格納した読み出し専用のメモリであるRO
M14b、CPU14aでの各種の処理過程で利用する
ワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリア
などを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRA
M14cなどを内蔵し、これらがバスライン14dによ
って相互接続されている。
【0024】μCOM14内のCPU14aは、送信回
路12から信号を供給するトランスジューサと受信回路
13で超音波信号を受信するトランスジューサとを交互
に切り替える制御を行うと共に、2つのトランスジュー
サ間で交互に送受信した超音波信号の伝搬時間を測って
ガス流路10内を流れているガスの流速を間欠的に求め
るための流速演算処理の他に、この演算した流速とガス
流路10の断面積とに基づいて瞬時流量を求める流量演
算処理、演算した瞬間流量に間欠時間を乗じて通過流量
を演算する通過流量演算処理、通過流量を積算して積算
流量を求める流量積算処理、この流量積算処理によって
求めた流量積算値を表示器15に表示させる表示処理を
行う。これらはガスメータとしての本来の機能にかかわ
るものである。
【0025】上述した構成の電子式ガスメータにおける
流量計測の原理を以下に説明する。μCOM14の内蔵
するCPU14aは、送信回路12にトリガ信号を出力
してパルスバースト信号を発生させ、これを一方のトラ
ンスジューサTD1、TD2に供給させて、この一方の
トランスジューサに超音波信号を発生させる。また、一
方のトランスジューサから送信された超音波信号を受信
する他方のトランスジューサからの信号を受信回路13
に受信させ、これに応じて受信回路13が発生する信号
を取り込む。その後、μCOM14の内蔵するCPU1
4aは、超音波信号を発生するトランスジューサと超音
波信号を受信するトランスジューサを逆にして同じ動作
をもう一度繰り返す制御を行う。そして、μCOM14
のCPU14aは、送信回路12にトリガ信号を出力し
て一方のトランスジューサに超音波信号を発生させて、
この超音波信号を受信する他方のトランスジューサが発
生する信号を受信回路13を介して取り込むまでの時間
T1、T2をそれぞれ測り、この測った時間T1、T2
からガス流の流速を後述のようにして求める。
【0026】また、μCOM14のCPU14aは、ト
ランスジューサTD1、TD2についての制御とは別の
タイミングで、トランスジューサTD3についての制御
を行い、送信回路12にトリガ信号を出力してパルスバ
ースト信号を発生させ、これをトランスジューサTD3
に印加させて、このトランスジューサTD3に超音波信
号を発生させる。また、トランスジューサTD3から送
信され管壁10bで反射された超音波信号を受信する同
じトランスジューサTD3からの信号を受信回路13に
受信させ、これに応じて受信回路13が発生する信号を
取り込む。そして、CPU14aは、送信回路12にト
リガ信号を出力してトランスジューサTD3に超音波信
号を発生させて、この超音波信号の反射の第1波と第2
波を受信する同じトランスジューサTD3が発生する信
号を受信回路13を介して取り込むまでの時間Tr1、
Tr2をそれぞれ測り、この測った時間Tr1、Tr2
からガス流路10内と同じ温度、圧力、ガス種である
が、ガス流のない雰囲気における音速を後述のようにし
て求める。
【0027】今、静止ガス中での音の伝搬速度(音速)
をc、ガス流の流速をvとすると、ガス流の順方向の超
音波信号の伝搬速度は(c+v)となる。トランスジュ
ーサTD1及びTD2間の距離をLとすると、トランス
ジューサTD1からの超音波信号がガス流と同じ方向に
進んでトランスジューサTD2に到達する時間T1と、
トランスジューサTD2からの超音波信号がガス流と逆
方向に進んでトランスジューサTD1に到達する時間T
2とは、 T1=L/(c+v) (1) T2=L/(c−v) (2) となる。(1)、(2)式より v=(L/2)・(1/T1−1/T2) =(L/2)・((T2−T1)/(T2・T1)) (3) となり、Lが既知であるときには、T1及びT2を計測
することによって流速vを求めることができる。
【0028】なお、T2・T1=L/(c+v)・(c
−v)=L/(c2 −v2 )であり、流速vは音速cに
比べて極めて小さな数値であるので、式中のv2 はc2
に比べて極めて小さく無視でき、T2・T1=L/c2
することができる。そして、上式(3)は最終的には、 v=((T2−T1)・c2 )/2 =(T2−T1)・(c2 )・(1/2) と書き直すことができる。ここで、Td=(T2−T
1)とすると、 v=Td・(c2/2) =Td・k (4) ただし、k=c2/2となる。
【0029】流速vが求められたときには、瞬時流量Q
iはガス流路10の既知の断面積をS、物の構造その他
によって変化する補正係数をαとすると、 Qi=Td・α・S・k =K・Td (5) となり、瞬時流量Qiが求められる。ただし、 K=α・S・k (6) とする。なお、Kは上述の説明から明らかなように、音
速、ガス温度、ガス圧力など多くの要素を含んだ補正の
ための係数である。
【0030】なお、式(6)中の静止ガス中の音速cに
ついては、図2に示したように、ガス流路10に連通し
ているが、ガス流路10中のガス流に影響されない静止
ガスの空所10a中において、第3の音響トランスジュ
ーサTD3から発した超音波信号が管壁10bの内表面
で反射してトランスジューサに戻ってくるまでの時間を
計測し、この時間によってトランスジューサTD3から
管壁10bまでの往復距離2lを割ることによって求め
ることができるので、この計測を適宜行って求めた音速
cを用いるようにすればよい。
【0031】従って、瞬時流量Qiを求める毎に、すな
わち、サンプリングする毎に、この流量Qiに前回求め
た(サンプリングした)時点からの経過時間(サンプリ
ング間隔時間)を乗じることによって通過流量Qtが求
まり、これを積算することによって、積算したガス積算
流量Qs、すなわち、ガス供給量(ガス使用量)を求め
ることができるようになる。そして、この積算流量Qs
を表示器15に表示させることによって電子式ガスメー
タを構成することができる。
【0032】μCOM14内のCPU14aはまた安全
管理機能のための各種の処理を行う。例えば合計流量遮
断機能処理では、ガスメータの設置先の燃焼器具の合計
ガス消費量が、学習により自動設定された遮断値を越え
た場合、元栓の誤開放やゴムホースの抜けなどによる大
量のガス漏れと判断して遮断弁10cを弁閉しガスを遮
断する。また、増加流量遮断機能処理では、ガスの流量
が増大したとき、設置先の燃焼器具のうち、最大消費の
ガス器具に比べて異常に大きな流量の増加があった場
合、元栓の誤開放やゴムホースの抜けなどによるガス漏
れと判断して遮断弁10cを弁閉しガスを遮断する。
【0033】μCOM14内のCPU14aは更に、ガ
ス消費量が徐々に増大するガス器具や機器の効率低下を
検出して警報する効率低下検出機能処理と、ガス消費量
が徐々に減少するガス器具や機器の性能劣化を検出して
警報する性能劣化検出機能処理を行う。
【0034】まず、CPU14aは、ガスメータを設置
後の一定期間の間、初期学習期間とし、最大流量、最大
個別流量を登録するが、効率低下検出機能処理のために
最大値に所定の第1の係数α(>1)を乗じた値を効率
低下検出レベルとして設定し、性能劣化検出機能処理の
ために最大値に所定の第2の係数β(<1)を乗じた値
を性能劣化検出レベルとして設定する。上述のように検
出レベルを設定した以降は、例えば1日のようなn日毎
の監視期間の間での最大流量、最大個別流量を検出し、
この検出した最大流量、最大個別流量が設定している効
率低下検出レベルを越える場合にはガス器具や機器の効
率が低下したと判断し、性能劣化検出レベルを下回る場
合にはガス器具や機器の性能が劣化したと判断し、その
旨の警報表示を行うと共に、その旨の警報通報を、MO
DEM18、NCU19及び電話回線を介して遠隔の管
理センタに行うための発呼処理を行う。
【0035】なお、初期学習期間において得た最大流
量、最大個別流量に乗じて効率低下検出レベルと性能劣
化検出レベルをそれぞれ設定する第1及び第2の係数α
及びβの決め方について以下説明する。
【0036】因みに、最大流量、最大個別流量に基づい
て遮断設定値を設定する場合、最大値に係数2.2を乗じ
るようにしているが、ガス器具や機器の増減を監視する
ための監視レベルとしては、この遮断設定値の例えば5
5%に監視レベル1を、36%に監視レベル2をそれぞ
れ設定している。そこで、効率低下検出のための効率低
下検出レベルとしては、この監視レベル1よりも低いと
ころに設定する。具体的には、 監視レベル1=max×2.2×0.55=1.21max 監視レベル2=max×2.2×0.36=0.792max より、係数αとしてはmaxの1.01〜1.20倍から例えば
1.1を設定する。なお、監視レベル1及び監視レベル2
は、これらのレベルを越えたときに再度学習を自動的に
行うことを判断する際のレベルである。
【0037】また、性能劣化検出レベルとしては、最大
値と監視レベル2との間に設定する。具体的には、係数
βとしては最大値の80〜99%となる0.8〜0.99を設
定する。
【0038】なお、効率低下検出レベル及び性能劣化検
出レベルの設定に当たって初期学習期間の最大値に係数
α及びβを乗じ、この各検出レベルに対する判定をその
後のn日毎の監視期間の間での最大値を使用している
が、これに代えて初期学習期間の平均値とn日毎の監視
期間の間での平均値を使用するようにしてもよい。
【0039】上述したように最大流量で効率低下検出レ
ベルと性能劣化検出レベルの設定とこの設定した効率低
下検出レベルと性能劣化検出レベルを使用して効率低下
と性能劣化を検出する方法を、図4及び図5を参照して
以下説明する。
【0040】まず、効率低下検出レベルの設定とこの設
定した検出レベルを使用して効率低下を検出する方法の
詳細を、図4を参照して説明する。初期学習期間におい
て流量を間欠的に計測し、初期学習期間が終わった時点
でこの計測した流量のうちの最大のものの値maxを検
出し、この検出した最大値maxに係数2.2を乗じて遮
断設定値を求め、この遮断設定値に0.55を乗じて監視レ
ベル1を、0.36を乗じて監視レベル2をそれぞれ求め
る。更に、最大値maxに1.1を乗じて効率低下検出レ
ベルを設定する。効率低下検出レベルは図4から明らか
なように最大値maxと監視レベル1との間に存在す
る。
【0041】初期学習期間の後の監視期間1及び2では
計測した流量は監視レベル2以下にあり、監視期間3で
は計測した流量の最大値は監視レベル2以上であるが効
率低下検出レベル以下であって、効率低下検出レベルを
越えていないので、ガス器具や機器は効率低下していな
いと判断する。しかし、監視期間4では計測した流量の
最大値は効率低下検出レベルを越えているので、ガス器
具や機器は効率低下していると判断する。この判断をし
た後はその旨の通報の為の発呼とその旨の警報表示を行
う。勿論、計測した流量の最大値でなく、平均値にて判
断するようにしてもよい。この平均値を使用した場合に
は、何らかの理由によって間欠的な計測値の一つが大き
くなることがあってもこれによって誤判断することを防
止することができる。
【0042】以上、効率低下検出機能の概略を説明した
が、CPU14aが行う処理を示す図6のフローチャー
トを参照して、以下その詳細を説明する。
【0043】CPU14aはガスメータの設置後に動作
を開始し、その最初のステップS1において所定期間の
初期学習を開始する。その後ステップS2に進んで、ス
テップS1において開始した初期学習の期間に計測した
ガス流量の最大のものを最大流量としてRAM14cの
ワークエリアに形成された最大値格納エリアに格納し、
続くステップS3において初期学習が終了したか否かを
判定する。初期学習が終了するまでは上記ステップS2
及びS3の処理を繰り返す。ステップS3の判定がYE
S、すなわち初期学習が終了したら次にステップS4に
進み、ここで上記ステップS3において最大値格納エリ
アに格納した最大値に係数α(=1.1)を乗じて効率低下
検出レベルを求め、これをRAM14cのワークエリア
に形成した効率低下検出レベル格納エリアに格納する。
【0044】次にステップS5に進み、ここでn日(例
えば1日)の監視期間の間に計測したガス流量の最大値
をRAM14cのワークエリアの監視期間最大値格納エ
リアに格納する。この監視期間最大値格納エリアに格納
した最大値は、上記ステップS1で開始しステップS3
で終了する初期学習期間において別途学習し、RAM1
4cのワークエリアの格納エリアに格納した監視レベル
1と、上記ステップS4において効率低下検出レベル格
納エリアに格納した効率低下検出レベルと比較され、次
のステップS6において、監視レベル1より小さくかつ
効率低下レベルより大きいか否かを判定される。このス
テップS6の判定がNOのときには上記ステップS5に
戻ってステップS5及び6が繰り返され、ステップS6
の判定がYESになるとステップS7に進んでガス器具
や機器の効率が低下したことを遠隔の管理センタに通報
するための発呼を行うと共に、表示器15に警告表示す
るための処理を行ってから上記ステップS5に戻る。
【0045】次に、性能劣化検出レベルの設定とこの設
定した性能劣化検出レベルを使用して性能劣化を検出す
る方法の詳細を図5を参照して説明する。初期学習期間
において流量を間欠的に計測し、初期学習期間が終わっ
た時点でこの期間に計測した流量の平均値xを求め、こ
の平均値xに係数2.2を乗じて遮断設定値を求め、この
遮断設定値に基づいて監視レベル1、監視レベル2を求
めると共に、平均値xに係数0.8〜0.99を乗じて性能劣
化検出レベルを設定する。性能劣化検出レベルは平均値
xと図示しない監視レベル2との間に存在する。
【0046】初期学習期間の後の監視期間1では計測し
た流量の平均値xは監視レベル2以上にあり、性能劣化
検出レベル以上であって、性能劣化検出レベルを下回っ
ていないので、ガス器具や機器は性能劣化していないと
判断する。しかし、監視期間2では計測した流量の平均
値は性能劣化検出レベルを下回っているので、ガス器具
や機器は性能劣化していると判断する。この判断をした
後はその旨の通報の為の発呼とその旨の警報表示を行
う。勿論、計測した流量の平均値でなく、最大値にて判
断するようにしてもよい。
【0047】以上、性能劣化検出機能の概略を説明した
が、CPU14aが行う処理を示す図7のフローチャー
トを参照して、以下その詳細を説明する。
【0048】CPU14aはガスメータの設置後に動作
を開始し、その最初のステップS11において所定期間
の初期学習を開始する。その後ステップS12に進ん
で、ステップS11において開始した初期学習の期間に
計測したガス流量の平均値を求めてRAM14cのワー
クエリアに形成された平均値格納エリアに格納し、続く
ステップS13において初期学習が終了したか否かを判
定する。初期学習が終了するまでは上記ステップS12
及びS13の処理を繰り返す。ステップS13の判定が
YES、すなわち初期学習が終了したら次にステップS
14に進み、ここで上記ステップS13において平均値
格納エリアに格納した最大値に係数β(=0.80〜0.99)
を乗じて性能劣化検出レベルを求め、これをRAM14
cのワークエリアに形成した性能劣化検出レベル格納エ
リアに格納する。
【0049】続いてステップS15に進んで監視期間を
開始し、次のステップS16において監視期間中に計測
したガス流量の平均値、すなわち平均流量を求め、これ
をRAM14cのワークエリアに形成した平均値格納エ
リアに格納する。次にステップS17に進んで期学習が
終了したか否かを判定する。初期学習が終了するまでは
上記ステップS15及びS16の処理を繰り返す。ステ
ップS17の判定がYES、すなわち監視期間が終了し
たら次にステップS18に進み、ここで上記ステップS
16において平均値格納エリアに格納した平均流量が上
記ステップS14において性能劣化検出レベル格納エリ
アに格納した性能劣化検出レベルより小さいか否かを判
定し、この判定がNOのときには上記ステップS15に
戻って上述した処理を繰り返す。上記ステップS18の
判定がYESのとき、すなわち、平均流量が性能劣化検
出レベルより小さいときには、ステップS19に進んで
ガス器具や機器の性能が劣化したことを遠隔の管理セン
タに通報するための発呼を行うと共に、表示器15に警
告表示するための処理を行ってから上記ステップS15
に戻る。
【0050】なお、上述した実施の形態では、効率低下
や性能劣化の検出のために、初期学習期間のガス流量の
最大値に基づいて検出レベルをそれぞれ形成して設定し
ているが、効率の低下や性能の劣化は時間に伴って進行
することに着目し、監視期間毎の平均値を求め、この平
均値が前の監視期間の平均値よりも増減しているか、こ
の増減が連続して所定回数生じているかを判定すること
によって、効率低下或いは性能劣化が生じたかどうかを
判断することもできる。
【0051】もし、電子式ガスメータが、ガスヒートポ
ンプエアコン(GHP)又はベンゼン式バーナーの何れ
か一方のガス機器にだけ適用されるものであるときに
は、上述のような効率低下検出機能及び性能劣化検出機
能の両方を、CPU14aが処理できるようにすること
ができ、この場合の例を図8のフローチャートを参照し
て、以下その詳細を説明する。
【0052】CPU14aはガスメータの機能開始時に
開始し、その最初のステップS21において監視期間に
おいて計測したガス流量の平均値xを求め、これをRA
M14cのワークエリアの所定のエリアに格納する。次
のステップS22において、今回監視期間の平均値が前
回監視期間の平均値より大きいか否かを判定し、判定が
YESのときには、すなわち、今回平均値が前回平均値
よりも大きいときにはステップS23に進んでこの状態
が連続してN回生じているか否かを判定する。このステ
ップS23の判定がNOのときには上記ステップS21
に戻って上述の処理を繰り返すが、判定がYESのとき
にはステップS24に進んでガス器具や機器の効率が低
下したことを検出して警報表示や通報を行ってから上述
のステップS21に戻って上述の処理を繰り返す。
【0053】一方、ステップS22の判定がNOのと
き、すなわち、今回の監視期間の平均値が前回平均値よ
りも小さいときにはステップS25に進んでこの状態が
連続してN回生じているか否かを判定する。このステッ
プS25の判定がNOのときには上記ステップS21に
戻って上述の処理を繰り返すが、判定がYESのときに
はステップS26に進んでガス器具や機器の性能が劣化
したことを検出して警報表示や通報を行ってから上述の
ステップS21に戻って上述の処理を繰り返す。
【0054】上述のように効率低下と性能劣化の両方を
検出できる電子式ガスメータは、何れか一方を検出でき
ればよい場合には、2種類のガス器具や機器に別個のも
のを用意することが必要なく共用できることになる。
【0055】上述した実施の形態による電子式ガスメー
タでは、CPU14aにおいて、予め定めた初期学習期
間の間に間欠的に計測したガス流量の最大値又は平均値
を求め、この求めた最大値又は平均値に予め定めた係数
を乗じて異常検出レベルを設定する。初期学習期間の
後、予め定めた日数の監視期間毎に、監視期間の間に間
欠的に計測したガス流量の最大値又は平均値を求め、こ
の求めた最大値又は平均値が効率低下検出レベルを越え
ているかどうかを判断し、越えていると判断したときガ
ス器具や機器の異常を検出する。そして、異常の検出を
警報するので、電子式ガスメータがガスを供給してその
消費量を計量する下流側に接続されたガス器具や機器の
効率低下或いは性能劣化による異常をそれぞれの容量に
応じて検出してその旨を警報によって知らせることがで
きる。
【0056】また、係数として1より大きな係数を乗
じ、異常検出レベルとして、ガス器具や機器の効率低下
を検出するための効率低下検出レベルを設定し、求めた
最大値又は平均値が効率低下検出レベルより大きいかど
うかを判断し、大きいと判断したときガス器具や機器の
効率が低下したこと検出するので、電子式ガスメータが
ガスを供給してその消費量を計量する下流側に接続され
たガス器具や機器の効率低下をその容量に応じて検出し
てその旨を警報によって知らせることができる。
【0057】また、係数として1より小さな係数を乗
じ、異常検出レベルとして、ガス器具や機器の性能劣化
を検出するための性能劣化検出レベルを設定し、求めた
最大値又は平均値が性能劣化検出レベルより小さいかど
うかを判断し、小さいと判断したときガス器具や機器の
性能が劣化したことを検出するので、電子式ガスメータ
がガスを供給してその消費量を計量する下流側に接続さ
れたガス器具や機器の性能劣化をその容量に応じて検出
してその旨を警報によって知らせることができる。
【0058】また、上述した実施の形態による電子式ガ
スメータでは、CPU14aにおいて、予め定めた日数
の監視期間毎に、監視期間の間に間欠的に計測したガス
流量の平均値を求め、求めた相前後する監視期間におい
て求めた平均値を比較し、前の期間の平均値が後の期間
の平均値より小さい状態が連続して所定回数続いたとき
ガス器具や機器の効率が低下したことを検出する。そし
て、効率低下の検出を警報するので、電子式ガスメータ
がガスを供給してその消費量を計量する下流側に接続さ
れたガス器具や機器の効率低下による異常を検出してそ
の旨を警報によって知らせることができる。
【0059】上述した実施の形態による電子式ガスメー
タでは、CPU14aにおいて、予め定めた日数の監視
期間毎に、監視期間の間に間欠的に計測したガス流量の
平均値を求め、求めた相前後する監視期間において求め
た平均値を比較し、前の期間の平均値が後の期間の平均
値より大きい状態が連続して所定回数続いたときガス器
具や機器の性能が劣化したことを検出する。そして、性
能劣化の検出を警報するので、電子式ガスメータがガス
を供給してその消費量を計量する下流側に接続されたガ
ス器具や機器の性能劣化による異常を検出してその旨を
警報によって知らせることができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、初期学習期間の後、予め定めた日数の監視期
間毎に、監視期間の間に間欠的に計測したガス流量の最
大値又は平均値を求め、この求めた最大値又は平均値が
効率低下検出レベルを越えているかどうかを判断し、越
えていると判断したときガス器具や機器の異常を検出し
て、異常の検出を警報し、ガスを供給してその消費量を
計量する下流側に接続されたガス器具や機器の効率低下
或いは性能劣化による異常をそれぞれの容量に応じて検
出してその旨を警報によって知らせることができるの
で、安全を確保し、事故の発生を未然に防ぎ、省エネル
ギー、引いては環境上からも好ましい電子式ガスメータ
が得られる。
【0061】更に、請求項2又は4記載の発明によれ
ば、ガスを供給してその消費量を計量する下流側に接続
されたガス器具や機器の効率低下をその容量に応じて検
出してその旨を警報によって知らせることができるの
で、省エネルギー、引いては環境上からも好ましい電子
式ガスメータが得られる。
【0062】請求項3又は5記載の発明によれば、ガス
を供給してその消費量を計量する下流側に接続されたガ
ス器具や機器の性能劣化をその容量に応じて検出してそ
の旨を警報によって知らせることができるので、安全を
確保し、事故の発生を未然に防ぐ電子式ガスメータが得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は請求項1〜3に係る発明、(b)は請
求項4及び5に係る発明による電子式ガスメータの基本
構成をそれぞれ示す図である。
【図2】本発明による電子式ガスメータの一実施の形態
を示す図である。
【図3】図2中のμCOMの構成を示す図である。
【図4】効率低下検出レベルの設定とこの設定した検出
レベルを使用して効率低下を検出する方法を示す説明図
である。
【図5】性能劣化検出レベルの設定とこの設定した性能
劣化検出レベルを使用して性能劣化を検出する方法を示
す説明図である。
【図6】図2中のμCOMのCPUが行う効率低下検出
機能処理を示すフローチャートである。
【図7】図2中のμCOMのCPUが行う性能劣化検出
機能処理を示すフローチャートである。
【図8】図2中のμCOMのCPUが行う効率低下検出
及び効率低下検出の両機能処理を示すフローチャートで
ある。
【図9】発明が解決しようとしている課題を説明するた
めの説明図である。
【符号の説明】
14a−1 初期学習手段(CPU) 14a−2 検出レベル設定手段(CP
U) 14a−3,14a−11監視手段(CPU) 14a−4 異常検出手段(CPU) 14a−12 効率低下検出手段、性能劣化
検出手段(CPU) 14a−5,14a−13警報手段(CPU)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流量を間欠的に計測し、該計測した
    流量に間欠時間を乗じて通過流量を求め、該通過流量を
    積算して積算流量を求め、該求めた積算流量を表示する
    電子式ガスメータにおいて、 予め定めた初期学習期間の間に間欠的に計測したガス流
    量の最大値又は平均値を求める初期学習手段と、 該初期学習手段によって求めた前記最大値又は平均値に
    予め定めた係数を乗じて異常検出レベルを設定する検出
    レベル設定手段と、 前記初期学習期間の後、予め定めた日数の監視期間毎
    に、該監視期間の間に間欠的に計測したガス流量の最大
    値又は平均値を求める監視手段と、 該監視手段によって求めた前記最大値又は平均値が前記
    効率低下検出レベルを越えているかどうかを判断し、越
    えていると判断したときガス器具や機器の異常を検出す
    る異常検出手段と、 該異常検出手段による異常の検出を警報する警報手段と
    を備えることを特徴とする電子式ガスメータ。
  2. 【請求項2】 前記検出レベル設定手段は、前記係数と
    して1より大きな係数を乗じ、前記異常検出レベルとし
    て、ガス器具や機器の効率低下を検出するための効率低
    下検出レベルを設定し、 前記異常検出手段は、前記監視手段によって求めた前記
    最大値又は平均値が前記効率低下検出レベルより大きい
    かどうかを判断し、大きいと判断したときガス器具や機
    器の効率が低下したことを検出することを特徴とする請
    求項1記載の電子式ガスメータ。
  3. 【請求項3】 前記検出レベル設定手段は、前記係数と
    して1より小さな係数を乗じ、前記異常検出レベルとし
    て、ガス器具や機器の性能劣化を検出するための性能劣
    化検出レベルを設定し、 前記異常検出手段は、前記監視手段によって求めた前記
    最大値又は平均値が前記性能劣化検出レベルより小さい
    かどうかを判断し、小さいと判断したときガス器具や機
    器の性能が劣化したことを検出することを特徴とする請
    求項1記載の電子式ガスメータ。
  4. 【請求項4】 ガス流量を間欠的に計測し、該計測した
    ガス流量に間欠時間を乗じて通過流量を求め、該通過流
    量を積算して積算流量を求め、該求めた流量を表示する
    電子式ガスメータにおいて、 予め定めた日数の監視期間毎に、該監視期間の間に間欠
    的に計測したガス流量の平均値を求める監視手段と、 該監視手段によって求めた相前後する前記監視期間にお
    いて求めた前記平均値を比較し、前の期間の平均値が後
    の期間の平均値より小さい状態が連続して所定回数続い
    たときガス器具や機器の効率が低下したことを検出する
    効率低下検出手段と、 該効率低下検出手段による効率低下の検出を警報する警
    報手段とを備えることを特徴とする電子式ガスメータ。
  5. 【請求項5】 ガス流量を間欠的に計測し、該計測した
    ガス流量に間欠時間を乗じて通過流量を求め、該通過流
    量を積算して積算流量を求め、該求めた流量を表示する
    電子式ガスメータにおいて、 予め定めた日数の監視期間毎に、該監視期間の間に間欠
    的に計測したガス流量の平均値を求める監視手段と、 該監視手段によって求めた相前後する前記監視期間にお
    いて求めた前記平均値を比較し、前の期間の平均値が後
    の期間の平均値より大きい状態が連続して所定回数続い
    たときガス器具や機器の性能が劣化したことを検出する
    性能劣化検出手段と、 該性能劣化検出手段による性能劣化の検出を警報する警
    報手段とを備えることを特徴とする電子式ガスメータ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001296163A (ja) * 2000-04-14 2001-10-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス保安装置
JP2006153544A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Yazaki Corp 圧力調整器監視装置
JP2016050905A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 パナソニック株式会社 ガス遮断装置
CN111121927A (zh) * 2019-12-16 2020-05-08 金卡智能集团股份有限公司 电子式燃气表的进水检测方法

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