JP3339402B2 - 流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ - Google Patents

流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ

Info

Publication number
JP3339402B2
JP3339402B2 JP06548398A JP6548398A JP3339402B2 JP 3339402 B2 JP3339402 B2 JP 3339402B2 JP 06548398 A JP06548398 A JP 06548398A JP 6548398 A JP6548398 A JP 6548398A JP 3339402 B2 JP3339402 B2 JP 3339402B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow
measurement
flow rate
physical quantity
pulsating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP06548398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11258018A (ja
Inventor
真一 田中
鋭博 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP06548398A priority Critical patent/JP3339402B2/ja
Publication of JPH11258018A publication Critical patent/JPH11258018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3339402B2 publication Critical patent/JP3339402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスのような流体の
流量を計測する流量計測方法及び装置、脈流検出方法、
並びに流体としてのガスの流量を計測して積算し積算流
量を表示する電子式ガスメータに係り、特に、流路中の
流体の流速を間欠的に測定し、この測定した流速で流体
が所定断面の流路を通じ間欠時間の間流れたと推定して
流量を計測する流量計測方法及び装置、該流量計測方法
における脈流検出方法、並びに電子式ガスメータに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、例えば特公
平7−119638号公報において提案されている超音
波式流量計測装置が知られている。提案の装置は、ガス
流路内に一定距離だけ離れて配置された超音波周波数で
作動する例えば圧電式振動子からなる2つの音響トラン
スジューサを有し、一方のトランスジューサの発生する
超音波信号を他方のトランスジューサに受信させる動作
を交互に行って超音波信号がトランスジューサ間でガス
流方向とガス流方向と逆方向に伝搬される時間をそれぞ
れ計測し、この計測した2つの伝搬時間に基づいてガス
流路内を流れているガスの流速を間欠的に求め、この流
速にガス流路の断面積を乗じて瞬時流量を求める演算処
理を行うようになっている、この瞬時流量に間欠時間を
乗じて通過流量を求め、更にこの通過流量を積算して求
めた積算流量を表示することによって、電子式ガスメー
タを構成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子式ガス
メータを通じて供給するガスを消費する燃焼器のなかに
は、使用中に供給ガス圧に圧力変動を生じさせるものが
ある。例えば、GHP(ガスヒートポンプ)の場合、そ
の使用によってガス圧に約15mmH2 Oの変動を10
〜20Hzの周波数で生じさせ、これが原因でガス流
に、図10に示すように、時間と共にガス流速が変化す
る脈流を生じるようになる。このような脈流の生じてい
るガス流の流速vを上述のような方法により、一定周期
のサンプリング間隔によって測り、この計測した流速に
基づいて通過流量を求めた場合、図10に斜線を施した
部分が誤差となり、通過流量を積算して求めた積算流量
は、実際のガス使用量と違った値となる。
【0004】このような誤差の問題は、サンプリング周
期よりも小さい周期の脈流が生じているときにはより一
層大きくなる。このような問題を解消するには、サンプ
リング周期を常に小さくすればよいが、このようにする
と消費電流が多くなってしまい、電池を電源とした場合
には、電池を交換しなければならなくなる期間が短くな
るという新たな問題を生じるようになる。
【0005】よって本発明は、上述した状況に鑑み、間
欠的な計測によって流体の通過流量を推定して計測する
ようにしたものにおいて、脈流による通過流量の誤差を
低減できるようにした流量計測方法及び装置を提供する
ことを課題としている。
【0006】本発明はまた、上述した状況に鑑み、間欠
的な計測によって推定計測したガスの通過流量を積算し
て表示するようにした電子式ガスメータにおいて、脈流
による通過流量の誤差を低減してガス使用量を正確に積
算表示できるようにした電子式ガスメータを提供するこ
とを課題としている。
【0007】本発明は更に、上述した状況に鑑み、間欠
的な計測によって流体の通過流量を推定して脈流による
通過流量の誤差を低減して計測するため、流路中の流体
の脈流を検出する脈流検出方法を提供することを課題と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
成された請求項1記載の発明は、流路中の流体の流速に
応じて変化する物理量を間欠的に測定し、該測定した物
理量と前記流路の断面積と間欠時間とを乗ずることによ
って流路を通過した流体の通過流量を計測する流量計測
方法において、前記流路中の流体の脈流を監視し、予め
定めた判定値より大きい変化の脈流を検出したとき、前
記間欠的な物理量測定の間隔を短くすることを特徴とす
る流量計測方法に存する。
【0009】請求項1記載の流量計測方法においては、
流路中の流体の脈流が予め定めた判定値より大きく変化
したとき、流路中の流体の流速に応じて変化する物理量
を間欠的に測定する間隔を短くしているので、脈流の変
化に沿った点の物理量を確実に測定することができるよ
うになり、測定した物理量と流路の断面積と間欠時間と
を乗ずることによって計測する流路を通過した流体の通
過流量を、測定間隔が長いままにしている場合に比べて
小さな誤差にて計測することができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の方
法において、前記間欠的な物理量測定を、予め定めた範
囲内にあって平均値が予め定められた値となるランダム
時間の間隔で行うことを特徴とする流量計測方法に存す
る。
【0011】請求項2記載の方法においては、請求項1
の発明の作用に加え、間欠的な物理量の測定を、予め定
めた範囲内にあって平均値が予め定められた値となるラ
ンダム時間の間隔で行っているので、間欠的な測定間隔
が脈流に同期してしまうことが起こらなくなり、脈流の
最大値と最小値に近い流速に応じた物理量を測定して脈
動を確実に検出することができるようになる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の方
法において、予め定めた判定値より大きい変化の脈流を
検出したとき、前記ランダム時間の平均値を予め定めた
数で等分し、該等分した時間間隔で前記物理量の測定を
予め定めた所定回数測定し、前記物理量測定の間隔を短
くしている期間、前記通過流量の計測を、前記所定回数
測定した前記物理量の平均値と前記流路の断面積と前記
短くした間欠時間と前記所定回数とを乗ずることによっ
て行うことを特徴とする流量計測方法に存する。
【0013】請求項3記載の方法においては、請求項2
記載の発明の作用に加え、脈流を検出したときの間欠的
な物理量の測定を、ランダム時間の平均値を予め定めた
数で等分した短い時間間隔で行っているので、物理量の
測定回数が確実に増えて脈流の変化に沿った点の物理量
を確実に測定することができるようになり、また物理量
測定の間隔を短くしている期間の通過流量の計測を物理
量の測定毎に演算することなく、所定回数測定した物理
量の平均値に流路の断面積とランダム時間の平均値とを
乗ずることによって行っているので、演算回数が大きく
増えることがない。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項2記載の方
法において、予め定めた判定値より大きい変化の脈流を
検出したとき、前記予め定めた範囲と前記平均値を変更
することにより前記ランダム時間の間隔を短くして前記
間欠的な物理量測定の間隔を短くし、前記物理量測定の
間隔を短くしている期間、前記通過流量の計測を、所定
回数測定した前記物理量の平均値と前記流路の断面積と
前記短くした所定回数分の間欠時間の和とを乗ずること
によって行うことを特徴とする流量計測方法に存する。
【0015】請求項4記載の方法においては、請求項2
記載の発明の作用に加え、脈流を検出したときの間欠的
な物理量の測定を、ランダム時間を決める範囲とその平
均値とを変更することにより短い時間間隔で行っている
ので、物理量の測定間隔が確実に短くなって脈流の変化
に沿った点の物理量を確実に測定することができるよう
になり、また物理量測定の間隔を短くしている期間の通
過流量の計測を物理量の測定毎に演算することなく、所
定回数測定した物理量の平均値に流路の断面積とランダ
ム時間の平均値とを乗ずることによって行っているの
で、演算回数が大きく増えることがない。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何
れかに記載の方法において、前記予め定めた判定値より
大きい変化の脈流の検出を、前記物理量を測定するため
相前後して間欠的に得た前記流速に応じて変化する物理
量の差が、予め定めた所定値より大きいことを検出する
ことによって行うことを特徴とする流量計測方法に存す
る。
【0017】請求項5記載の方法においては、請求項1
〜4記載の発明の作用に加え、予め定めた判定値より大
きい変化の脈流の検出を、物理量を測定するため相前後
して間欠的に得た流速に応じて変化する物理量の差が、
予め定めた所定値より大きいことを検出することによっ
て行っているので、何ら別個に検出手段を設ける必要が
なくなっている。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1〜4の何
れかに記載の方法において、前記予め定めた判定値より
大きい脈流の検出を、前記流路中の圧力が予め定めた変
化幅を越えて変化したことを検出することによって行う
ことを特徴とする流量計測方法に存する。
【0019】請求項6記載の方法においては、請求項1
〜4記載の発明の作用に加え、予め定めた判定値より大
きい変化の脈流の検出を、流路中の圧力が予め定めた変
化幅を越えて変化したことを検出することによって行っ
ているので、脈流と共に変化する圧力によって判定値よ
り大きな脈流を直接的に検出でき、物理量の間欠的な測
定を待たなくても、素早く間欠的な物理量測定の間隔を
短くして脈流の変化に沿った点の物理量を確実に測定す
ることができる。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何
れかに記載の方法において、前記物理量測定の間隔を短
くした後、前記流路中の流体の脈流の変化が予め定めた
判定値より小さくなったとき、前記間欠的な物理量測定
の間隔を元に戻すことを特徴とする流量計測方法に存す
る。
【0021】請求項7記載の方法においては、請求項1
〜6の何れかに記載の発明の作用に加え、物理量測定の
間隔を短くしている間の流路中の流体の脈流の変化が予
め定めた判定値より小さくなったとき、間欠的な物理量
測定の間隔を元に戻すようにしているので、間欠的な物
理量の測定間隔を短くしていることが必要なくなったと
き、間欠的な物理量の測定間隔が長くなって、必要以上
に大きな電流消費が行われることがない。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何
れかに記載の方法において、前記流路中の流体の流速に
応じて変化する物理量が、超音波信号が流体中を流れ方
向及び流れと逆方向にそれぞれ伝搬する時間の差である
ことを特徴とする流量計測方法に存する。
【0023】請求項8記載の方法においては、請求項1
〜7の何れかに記載の発明の作用に加え、流路中の流体
の流速に応じて変化する物理量が、超音波信号が流体中
を流れ方向及び流れと逆方向にそれぞれ伝搬する時間の
差であるので、音響トランスジューサによる超音波信号
の送受によって時間測定して機械的な動作を伴うことな
く、電子的に流量測定が行える。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何
れかに記載の方法において、前記予め定めた判定値が、
前記流路中の流体の流速に応じて増減することを特徴と
する流量計測方法に存する。
【0025】請求項9記載の方法においては、請求項1
〜8の何れかに記載の発明の作用に加え、予め定めた判
定値が、流路中の流体の流速に応じて増減するので、小
さい流速のときには小さな変化の脈流を確実に検出する
ことができ、特に小さな流量を脈流に影響されることな
く正確に計測することができる。
【0026】請求項10記載の発明は、図1の基本構成
図に示すように、流路10中の流体の流速に応じて変化
する物理量を間欠的に測定する測定手段1と、該測定手
段によって測定した物理量と前記流路の断面積と間欠時
間とを乗ずることによって流路を通過した流体の通過流
量を計測する流量計測手段14a−1とを備える流量計
測装置において、前記流路中の流体の脈流を監視し、予
め定めた判定値より大きい脈流を検出する脈流検出手段
14a−2と、該脈流検出手段が脈流を検出したとき、
前記間欠的な物理量測定の間隔を短くする測定間隔変更
手段14a−3とを更に備えることを特徴とする流量計
測装置に存する。
【0027】請求項10記載の装置においては、脈流検
出手段14a−2が流路10中の流体の脈流が予め定め
た判定値より大きく変化したとき、測定間隔変更手段1
4a−3が流路中の流体の流速に応じて変化する物理量
を間欠的に測定する間隔を短くしているので、脈流の変
化に沿った点の物理量を確実に測定することができるよ
うになり、測定手段1が測定した物理量と流路の断面積
と間欠時間とを乗ずることによって流量計測手段14a
−1が計測する流路を通過した流体の通過流量を、測定
間隔が長いままにしている場合に比べて小さな誤差にて
計測することができる。
【0028】請求項11記載の発明は、図1の基本構成
図に示すように、請求項10記載の装置において、前記
測定手段が、前記間欠的な物理量測定の時間間隔を、予
め定めた範囲内にあって平均値が予め定められた値とな
るようにランダムに設定するランダム時間発生手段14
a−4を有することを特徴とする流量計測装置に存す
る。
【0029】請求項11記載の装置においては、請求項
10記載の発明の作用に加え、測定手段1が行う間欠的
な物理量の測定を、測定間隔変更手段14a−3が変更
することにより、予め定めた範囲内にあって平均値が予
め定められた値となるランダム時間の間隔で行うように
しいるので、間欠的な測定間隔が脈流に同期してしまう
ことが起こらなくなり、測定手段1が脈流の最大値と最
小値に近い流速に応じた物理量を測定して脈流検出手段
14a−2が脈動を確実に検出することができるように
なる。
【0030】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の装置において、前記脈流検出手段が予め定めた判定値
より大きい変化の脈流を検出したとき、前記測定間隔変
更手段が前記ランダム時間の平均値を予め定めた数で等
分した時間間隔を前記間欠的な物理量測定の間隔とし、
前記測定間隔変更手段が前記物理量測定の間隔を短くし
ている期間、前記流量計測手段が前記通過流量の計測
を、前記所定回数測定した前記物理量の平均値と前記流
路の断面積と前記短くした間欠時間と前記所定回数とを
乗ずることによって行うことを特徴とする流量計測装置
に存する。
【0031】請求項12記載の装置においては、請求項
11記載の発明の作用に加え、脈流検出手段14a−2
が脈流を検出したときの測定手段1による間欠的な物理
量の測定を、測定間隔変更手段14a−3が変更するこ
とにより、ランダム時間の平均値を予め定めた数で等分
した短い時間間隔で行っているので、測定手段1による
物理量の測定回数が確実に増えて脈流の変化に沿った点
の物理量を確実に測定することができるようになり、ま
た、測定手段1による物理量測定の間隔を短くしている
期間の流量計測手段14a−1による通過流量の計測を
物理量の測定毎に演算することなく、所定回数測定した
物理量の平均値に流路の断面積とランダム時間の平均値
とを乗ずることによって行っているので、流量計測手段
14a−1による演算回数が大きく増えることがない。
【0032】請求項13記載の発明は、請求項11記載
の装置において、前記脈流検出手段が予め定めた判定値
より大きい変化の脈流を検出したとき、前記測定間隔変
更手段が前記予め定めた範囲と前記平均値を変更するこ
とにより前記ランダム時間の間隔を短くし、前記測定間
隔変更手段が前記物理量測定の間隔を短くしている期
間、前記流量計測手段が前記通過流量の計測を、所定回
数測定した前記物理量の平均値と前記流路の断面積と前
記短くした所定回数分の間欠時間の和とを乗ずることに
よって行うことを特徴とする流量計測装置に存する。
【0033】請求項13記載の装置においては、請求項
11記載の発明の作用に加え、脈流検出手段14a−2
が脈流を検出したときの測定手段1による間欠的な物理
量の測定を、測定間隔変更手段14a−3が変更するこ
とにより、ランダム時間を決める範囲とその平均値とを
変更することにより短い時間間隔で行っているので、測
定手段1による物理量の測定間隔が確実に短くなって脈
流の変化に沿った点の物理量を確実に測定することがで
きるようになり、また、測定手段1による物理量測定の
間隔を短くしている期間の流量計測手段14a−1によ
る通過流量の計測を物理量の測定毎に演算することな
く、所定回数測定した物理量の平均値に流路の断面積と
ランダム時間の平均値とを乗ずることによって行ってい
るので、流量計測手段14a−1による演算回数が大き
く増えることがない。
【0034】請求項14記載の発明は、請求項10〜1
3の何れかに記載の装置において、前記脈流検出手段
が、前記予め定めた判定値より大きい変化の脈流の検出
を、前記物理量を測定するため相前後して間欠的に得た
前記流速に応じて変化する物理量の差が、予め定めた判
定値より大きいことを検出することによって行うことを
特徴とする流量計測装置に存する。
【0035】請求項14記載の装置においては、請求項
記載の作用に加え、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流の脈流検出手段14a−2による検出を、測定手段
1が物理量を測定するため相前後して間欠的に得た流速
に応じて変化する物理量の差が、予め定めた所定値より
大きいことを検出することによって行っているので、何
ら別個に検出手段を設ける必要がなくなっている。
【0036】請求項15記載の発明は、請求項10〜1
4の何れかに記載の装置において、前記流路中の圧力を
検知する圧力検知手段16と、該圧力検知手段によって
検知した前記流路中の圧力が予め定めた圧力変化幅から
なる判定値を越えて変化したことを判定する圧力判定手
段17とを更に備え、前記脈流検出手段が、前記予め定
めた判定値より大きい脈流の検出を、前記圧力判定手段
による判定結果により行うことを特徴とする流量計測装
置に存する。
【0037】請求項15記載の装置においては、請求項
10〜14の何れかに記載の発明の作用に加え、予め定
めた判定値より大きい変化の脈流の脈流検出手段14a
−2による検出を、圧力検知手段16により検知した流
路中の圧力が予め定めた変化幅を越えて変化したことを
判定する圧力判定手段17による判定結果により行って
いるので、脈流と共に変化する圧力によって判定値より
大きな脈流を直接的に検出でき、測定手段1による物理
量の間欠的な測定を待たなくても、素早く間欠的な物理
量測定の間隔を短くできるようになり、脈流の変化に沿
った点の物理量を確実に測定することができる。
【0038】請求項16記載の発明は、請求項10〜1
5の何れかに記載の装置において、前記脈流検出手段が
前記流路中の流体の脈流が予め定めた判定値より小さく
なったことを更に検出し、前記測定間隔変更手段が前記
物理量測定の間隔を短くした後、前記脈流検出手段によ
る前記流路中の流体の脈流が予め定めた判定値より小さ
くなったことの検出に応じ、前記間欠的な物理量測定の
間隔を元に戻すことを特徴とする流量計測装置に存す
る。
【0039】請求項16記載の装置においては、請求項
10〜15の何れかに記載の発明の作用に加え、測定間
隔変更手段14a−3が物理量測定の間隔を短くしてい
る間に脈流検出手段14a−2により流路中の流体の脈
流の変化が予め定めた判定値より小さくなったことが検
出されたとき、間欠的な物理量測定の間隔を元に戻すよ
うにしているので、間欠的な物理量の測定間隔を短くし
ていることが必要なくなったとき、間欠的な物理量の測
定間隔が長くなって、必要以上に大きな電流消費が行わ
れることがない。
【0040】請求項17記載の発明は、図1の基本構成
図に示すように、請求項10〜16の何れかに記載の装
置において、前記測定手段が、前記流路中の流体の流れ
方向に離間して前記流路内た配置された2つの音響トラ
ンスジューサTD1、TD2を有し、該両トランスジュ
ーサ間で超音波信号の送受を交互に行い、前記両トラン
スジューサ間での流れ方向とこれと逆方向との超音波信
号の伝搬時間の差を物理量として出力する超音波式流速
測定手段からなることを特徴とする流量計測装置に存す
る。
【0041】請求項17記載の装置においては、請求項
10〜16の何れかに記載の発明の作用に加え、流路中
の流体の流速に応じて変化する物理量が、超音波信号が
流体中を流れ方向及び流れと逆方向にそれぞれ伝搬する
時間の差であるので、音響トランスジューサによる超音
波信号の送受によって時間測定して機械的な動作を伴う
ことなく、電子的に流量測定が行える。
【0042】請求項18記載の発明は、図1の基本構成
図に示すように、請求項10〜17の何れかに記載の装
置において、前記脈流検出手段が、前記測定手段によっ
て測定した物理量に応じて前記予め定めた判定値を増減
する判定値調整手段14a−21を有することを特徴と
する流量計測装置に存する。
【0043】請求項18記載の装置においては、請求項
10〜17の何れかに記載の発明の作用に加え、測定手
段1によって測定した物理量に応じて予め定めた判定値
を増減する判定値調整手段14a−21を脈流検出手段
14a−2が有するので、脈流検出手段14a−2は小
さい流速のときには小さな変化の脈流を確実に検出する
ことができ、特に小さな流量を脈流に影響されることな
く正確に計測することができる。
【0044】請求項19記載の発明は、図1の基本構成
図に示すように、流路中のガスの流速に応じて変化する
物理量を間欠的に測定する測定手段1と、該測定手段に
よって測定した物理量と前記流路の断面積と間欠時間と
を乗ずることによって流路を通過した流体の通過流量を
計測する流量計測手段14a−1と、該流量計測手段に
よって計測した通過流量を順次積算する流量積算手段1
4a−5と、該流量積算手段によって積算した積算流量
を表示する表示手段15とを備える電子式ガスメータに
おいて、前記流路中の流体の脈流を監視し、予め定めた
判定値より大きい脈流を検出する脈流検出手段14a−
2と、該脈流検出手段が脈流を検出したとき、前記測定
手段による前記間欠的な物理量測定の間隔を短くする測
定間隔変更手段14a−3とを更に備えることを特徴と
する電子式ガスメータに存する。
【0045】請求項19記載の電子式ガスメータにおい
ては、脈流検出手段14a−2が流路中のガスの脈流が
予め定めた判定値より大きく変化したとき、測定間隔変
更手段14a−3が流路中のガスの流速に応じて変化す
る物理量を間欠的に測定する間隔を短くしているので、
脈流の変化に沿った点の物理量を確実に測定することが
できるようになり、測定手段1が測定した物理量と流路
の断面積と間欠時間とを乗ずることによって流量計測手
段14a−1が計測する流路を通過したガスの通過流量
を、測定間隔が長いままにしている場合に比べて小さな
誤差にて計測することができ、この通過流量を積算流量
手段14a−5が順次積算した積算流量も正確なものと
なり、表示手段15には正確な積算流量が表示されるよ
うになる。
【0046】請求項20記載の発明は、請求項19記載
の電子式ガスメータにおいて、前記測定間隔変更手段に
より前記物理量測定の間隔を短くしている期間、前記流
量計測手段が所定回数測定した前記物理量の平均値と前
記流路の断面積と前記短くした間欠時間と前記所定回数
とを乗ずることによって前記通過流量を計測することを
特徴とする電子式ガスメータに存する。
【0047】請求項20記載の電子式ガスメータにおい
ては、測定間隔変更手段14a−3により物理量測定の
間隔を短くしている期間、流量計測手段が所定回数測定
した物理量の平均値と流路の断面積と短くした間欠時間
と所定回数とを乗ずることによって通過流量を計測する
ので、測定手段1による物理量測定の間隔を短くしてい
る期間の流量計測手段14a−1による通過流量の計測
を物理量の測定毎に演算することなく、流量計測手段1
4a−1による演算回数が大きく増えることがない。
【0048】請求項21記載の発明は、請求項20記載
の電子式ガスメータにおいて、前記流路に設けられ、弁
閉によって前記流路を遮断する遮断弁手段10cと、前
記物理量の平均値に所定係数を乗じて求めた前記通過流
量が予め定めた合計流量値より大きくなるような値に前
記物理量がなったとき、前記遮断弁手段を弁閉させる弁
制御手段14a−6とを更に備えることを特徴とする電
子式ガスメータに存する。
【0049】請求項21記載の電子式ガスメータにおい
ては、物理量の平均値に所定係数を乗じて求めた通過流
量が予め定めた合計流量値より大きくるなるような値に
物理量がなったとき弁制御手段14a−6が流路に設け
られ遮断弁手段10cを弁閉させるので、通過流量を求
めるに当たって物理量を平均化しても、ガス流路に流れ
る実効的なガス流量をもって、合計流量値を越えた流量
のガスがガス流路に流れていることが検出してガス流路
を遮断することができる。
【0050】請求項22記載の発明は、流路中の流体の
流速に応じて変化する物理量を間欠的に測定し、該測定
した物理量と前記流路の断面積と間欠時間とを乗ずるこ
とによって流路を通過した流体の通過流量を計測する流
量測定方法において、前記流路中の流体の脈流の検出に
応じて前記物理量の間欠的測定の仕方を変更するに当た
って、前記流路中の流体の脈流を検出する脈流検出方法
であって、前記物理量の間欠的な測定を、予め定めた範
囲内にあって平均値が予め定められた値となるランダム
時間の間隔で行い、相前後して間欠的に得た前記流速に
応じて変化する物理量の差が予め定めた所定値より大き
いことを検出して、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流が前記流路中の流体に生じていることを検出するこ
とを特徴とする脈流検出方法に存する。
【0051】請求項22記載の方法においては、流路中
の流体の流速に応じて変化する物理量の間欠的な測定
を、予め定めた範囲内にあって平均値が予め定められた
値となるランダム時間の間隔で行い、相前後して間欠的
に得た前記流速に応じて変化する物理量の差が予め定め
た所定値より大きいことを検出して、予め定めた判定値
より大きい変化の脈流が前記流路中の流体に生じている
ことを検出するようにしているので、間欠的な測定が脈
動波形の同一点でのみ行われることがなくなり、間欠的
な測定を一定周期で行った場合のように、間欠的な測定
周期と脈流の周期とが1対1或いは整数倍の関係で一致
することがなくなって脈流を確実に検出できる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2は本発明の流量計測方法を実
施した流量計測装置を組み込んで構成した電子式ガスメ
ータを示している。図示の電子式ガスメータは超音波式
として構成されており、流体であるガスを流すガスメー
タ中の流路としてのガス流路10内にガス流方向におい
て距離Lだけ離され互いに対向して配置された超音波周
波数で作動する例えば圧電式振動子からなる2つの音響
トランスジューサTD1及びTD2と、ガス流路10に
連通した空所10a内に距離lだけ離れた管壁10bに
対向して配置された音響トランスジューサTD3とを有
する。ガス流路10には、両音響トランスジューサTD
1、TD2の上流側に弁閉によってガス流路10を遮断
する遮断弁10cが設けられている。
【0053】各トランスジューサTD1及びTD2、T
D3はトランスジューサインタフェース(I/F)回路
11a及び11bをそれぞれ介して送信回路12及び受
信回路13に接続されている。送信回路12は、マイク
ロコンピュータ(μCOM)14の制御の下で、トラン
スジューサTD1、TD2の一方を駆動して超音波信号
を発生させる信号をパルスバーストの形で送信し、この
ための発振回路(図示せず)を内蔵している。受信回路
13は、ガス流路10を通過した超音波信号を受信した
他方のトランスジューサTD1、TD2からの信号を入
力して超音波信号を処理する前置増幅器(図示せず)を
内蔵している。トランスジューサTD3については、ト
ランスジューサTD1及びTD2に対するとは別のタイ
ミングでμCOM14が送信回路12と受信回路13を
制御し、トランスジューサTD3を駆動して超音波信号
を発生させるように送信回路12を制御するとともに、
同じトランスジューサTD3が管壁10bから反射され
てくる超音波信号を受信して発生する信号を入力させる
ように受信回路13を制御する。
【0054】また、μCOM14は、図3に示すよう
に、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニ
ット(CPU)14a、CPU14aが行う処理のプロ
グラムなどを格納した読み出し専用のメモリであるRO
M14b、CPU14aでの各種の処理過程で利用する
ワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリア
などを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRA
M14cなどを内蔵し、これらがバスライン14dによ
って相互接続されている。μCOM14内のCPU14
aは、送信回路12から信号を供給するトランスジュー
サと受信回路13で超音波信号を受信するトランスジュ
ーサとを交互に切り替える制御を行うと共に、2つのト
ランスジューサ間で交互に送受信した超音波信号の伝搬
時間を測ってガス流路10内を流れているガスの流速を
間欠的に求めるための流速演算処理の他に、この演算し
た流速とガス流路10の断面積とに基づいて瞬時流量を
求める流量演算処理、演算した瞬間流量に間欠時間を乗
じて通過流量を演算する通過流量演算処理、通過流量を
積算して積算流量を求める流量積算処理、この流量積算
処理によって求めた流量積算値を表示器15に表示させ
る表示処理、ガス流路10中のガス流量が予め定めた合
計流量値(接続する燃焼器の消費流量を合計して予め設
定される)を越えた場合、ガスホースの抜けなどによっ
て、燃焼器による消費ガス流量以外の異常ガスがガス流
路10に流れていると判断して、ガス流路10に設けた
遮断弁手段としての遮断弁10cを弁閉してガス流路を
遮断させる合計流量遮断処理などを行う。
【0055】上述した構成の装置における流量計測の原
理を以下に説明する。μCOM14の内蔵するCPU1
4aは、送信回路12にトリガ信号を出力してパルスバ
ースト信号を発生させ、これを一方のトランスジューサ
TD1、TD2に供給させて、この一方のトランスジュ
ーサに超音波信号を発生させる。また、一方のトランス
ジューサから送信された超音波信号を受信する他方のト
ランスジューサからの信号を受信回路13に受信させ、
これに応じて受信回路13が発生する信号を取り込む。
その後、μCOM14の内蔵するCPU14aは、超音
波信号を発生するトランスジューサと超音波信号を受信
するトランスジューサを逆にして同じ動作をもう一度繰
り返す制御を行う。そして、μCOM14のCPU14
aは、送信回路12にトリガ信号を出力して一方のトラ
ンスジューサに超音波信号を発生させて、この超音波信
号を受信する他方のトランスジューサが発生する信号を
受信回路13を介して取り込むまでの時間T1、T2を
それぞれ測り、この測った時間T1、T2からガス流の
流速を後述のようにして求める。
【0056】また、μCOM14のCPU14aは、ト
ランスジューサTD1、TD2についての制御とは別の
タイミングで、トランスジューサTD3についての制御
を行い、送信回路12にトリガ信号を出力してパルスバ
ースト信号を発生させ、これをトランスジューサTD3
に印加させて、このトランスジューサTD3に超音波信
号を発生させる。また、トランスジューサTD3から送
信され管壁10bで反射された超音波信号を受信する同
じトランスジューサTD3からの信号を受信回路13に
受信させ、これに応じて受信回路13が発生する信号を
取り込む。そして、CPU14aは、送信回路12にト
リガ信号を出力してトランスジューサTD3に超音波信
号を発生させて、この超音波信号の反射の第1波と第2
波を受信する同じトランスジューサTD3が発生する信
号を受信回路13を介して取り込むまでの時間Tr1、
Tr2をそれぞれ測り、この測った時間Tr1、Tr2
からガス流路10内と同じ温度、圧力、ガス種である
が、ガス流のない雰囲気における音速を後述のようにし
て求める。
【0057】今、静止ガス中での音の伝搬速度(音速)
をc、ガス流の流速をvとすると、ガス流の順方向の超
音波信号の伝搬速度は(c+v)となる。トランスジュ
ーサTD1及びTD2間の距離をLとすると、トランス
ジューサTD1からの超音波信号がガス流と同じ方向に
進んでトランスジューサTD2に到達する時間T1と、
トランスジューサTD2からの超音波信号がガス流と逆
方向に進んでトランスジューサTD1に到達する時間T
2とは、 T1=L/(c+v) (1) T2=L/(c−v) (2) となる。(1)、(2)式より v=(L/2)・(1/T1−1/T2) =(L/2)・((T2−T1)/(T2・T1)) (3) となり、Lが既知であるときには、T1及びT2を計測
することによって流速vを求めることができる。
【0058】なお、T2・T1=L/(c+v)・(c
−v)=L/(c2 −v2 )であり、流速vは音速cに
比べて極めて小さな数値であるので、式中のv2 はc2
に比べて極めて小さく無視でき、T2・T1=L/c2
することができる。そして、上式(3)は最終的には、 v=((T2−T1)・c2 )/2 =(T2−T1)・(c2 )・(1/2) と書き直すことができる。ここで、Td=(T2−T
1)とすると、 v=Td・(c2/2) =Td・k (4) ただし、k=c2/2となる。
【0059】流速vが求められたときには、瞬時流量Q
iはガス流路10の既知の断面積をS、物の構造その他
によって変化する補正係数をαとすると、 Qi=Td・α・S・k =K・Td (5) となり、瞬時流量Qiが求められる。ただし、 K=α・S・k (6) とする。なお、Kは上述の説明から明らかなように、音
速、ガス温度、ガス圧力など多くの要素を含んだ補正の
ための係数である。
【0060】なお、式(6)中の静止ガス中の音速cに
ついては、図2に示したように、ガス流路10に連通し
ているが、ガス流路10中のガス流に影響されない静止
ガスの空間10a中において、第3の音響トランスジュ
ーサTD3から発した超音波信号が壁面10bで反射し
てトランスジューサに戻ってくるまでの時間を計測し、
この時間によってトランスジューサTD3から壁面10
bまでの往復距離2lを割ることによって求めることが
できるので、この計測を適宜行って求めた音速cを用い
るようにすればよい。
【0061】従って、瞬時流量Qiを求める毎に、すな
わち、サンプリングする毎に、この流量Qiに前回求め
た(サンプリングした)時点からの経過時間(サンプリ
ング間隔時間)を乗じることによって通過流量Qtが求
まり、これを積算することによって、積算したガス積算
流量Qs、すなわち、ガス供給量(ガス使用量)を求め
ることができるようになる。そして、この積算流量Qs
を表示器15に表示させることによって電子式ガスメー
タを構成することができる。
【0062】上述した瞬時流量Qiを求めるためのサン
プリング動作、すなわち、μCOM14のCPU14a
から送信回路12にトリガ信号を出力してパルスバース
ト信号を発生させ、一方のトランスジューサに超音波信
号を発生させると共に、この一方のトランスジューサか
ら送信された超音波信号を受信する他方のトランスジュ
ーサからの信号を受信回路13に受信させ、これに応じ
て受信回路13が発生する信号を取り込むまでの動作と
これと逆の動作とからなるサンプリング動作は、平均値
がN秒となるようなランダム周期で行われる。このため
に、μCOM14のCPU14aはランダム時間を生成
するための処理を行う。サンプリング周期のランダム時
間は、予め定めたランダム範囲N1〜N2から平均値が
N秒となるように選ばれる。
【0063】上述のように、μCOM14のCPU14
aは、上記サンプリング毎に測定した超音波信号の伝搬
時間T1及びT2の差Tdを求めるが、今回計測時間T
dを前回計測時間Tdoと比較し、その差の絶対値が予
め定めた判定値Tth以上となったかどうかを判断する。
図4に示すように、相前後するサンプリング時に求めた
差Td及びTdoの差が予め定めた判定値Tth以上とな
ったときには、ガス流の流速に大きな変化を生じさせる
大きな脈流が生じていると判断する。このような判断を
したときには、次のサンプリング時点から、サンプリン
グ周期を平均値N秒のランダム時間から、ランダム周期
の平均値Nのx分の1であるN/x秒の固定の短い周期
に変更し、x回ガス流中の超音波信号の伝搬時間T1及
びT2を計測する。
【0064】なお、上記判定値Tthは、流速すなわち流
量の大きさに応じた大きさに設定されるもので、例えば
ROM或いはRAM中にテーブルを用意し、これを前回
計測時間Tdo、或いは、伝搬時間T2によって参照し
て設定されるか、又は、流量の大きさに応じた大きさと
なるTdo、T2の一定割合例えば10%に設定され
る。これは、脈流の変動幅が流量の大きいときには大き
く、小さいときには小さくなり、特に流量の小さな変動
幅の脈流を捕らえるようにするのに有効である。また、
xとして例えば8が設定されるが、このときには、N/
8秒の周期で8回の計測を行い、この8回の計測の各々
において伝搬時間T1及びT2が得られるが、サンプリ
ング毎に流速演算を行わずこれらの差Td=(T2−T
1)の計算のみを行い、8個の計測値が得られた段階で
これらのTdの平均値を求める。そして、この平均値T
dから上記式(5)に基づいて瞬時流量Qiの平均値を
演算し、この瞬時流量Qiの平均値にN/8×8=N秒
の時間を乗じて通過流量Qtを求め、それまでの積算流
量に加算して積算流量Qsを求める。
【0065】上記8回の計測によって得られる8個のT
dのうちの最大値Tdmax 及び最小値Tdmin と上記平
均値との差の絶対値が予め定めた判定値Tth以下である
かどうかを判断し、以下であるときには、脈流が小さく
なったと判断して次のサンプリング時点から、サンプリ
ング周期を元のランダム周期に戻す。予め定めた判定値
Tth以以下となっていないときには、依然大きな脈流が
存在すると判断して上記N/8秒の短い周期によるサン
プリングを継続して上述のような処理を繰り返し行う。
【0066】このように脈流が大きくなったときにサン
プリング周期を短くして計測した伝搬時間に基づいて求
めたTdの平均値により通過流量Qtを求めるようにし
ているので、サンプリング周期が長い場合に生じる脈流
による誤差が低減されるようになり、また脈流が小さく
なったとき元の長いサンプリング周期に戻されるので、
サンプリング周期が短いままになって必要以上に電力消
費されることがなく、電池消耗も最小限に抑えることが
できる。
【0067】上述の例では、相前後するサンプリング時
に計測した伝搬時間の差Tdo及びTdの差の絶対値が
予め定めた判定値Tth以上となったときには、大きな脈
流が生じていると判断してサンプリング周期を平均値N
秒のランダム時間から、N/x秒の固定の短い周期に変
更し、x回ガス流の伝搬時間T1及びT2を計測するよ
うにしているが、この小さくした固定のサンプリング周
期は比較的短く、単純に8倍のサンプリングとなるの
で、期間限定といえどもサンプリング動作の回数が多く
なって比較的大きな電流消費が行われる。
【0068】そこで、この代わりに、図5に示すよう
に、サンプリング周期のランダム時間を、平均値N秒で
選ぶため設定したランダム範囲N1〜N2の上限値N2
のみをN2′に下げて平均値N′も小さくなるように変
更するようにしてもよい。このランダム範囲の上限値の
下方への変更によって、サンプリング周期がそれ以前の
平均値N秒のランダム時間よりも短くなる。この場合
も、サンプリング毎に流速演算を行わず、8個の計測値
が得られた段階でこれらの平均値を求め、この平均値か
ら平均流速vaを演算し、この平均流速vaにN/8×
8=N秒の時間を乗じて通過流量Qを求め、それまでの
積算流量に加算して積算する。
【0069】上記8回の計測によって得られる8個の伝
搬時間のうちの最大値又は最小値と上記平均値との差が
予め定めた大きさ以下となったときには、脈流が小さく
なったと判断して次のサンプリング時点から、ランダム
範囲の上限値N2′を元のN2に戻し、元の平均値N秒
のランダムなサンプリング周期による計測に移行させ
る。この場合、平均のサンプリング周期は短くなるが何
倍にもサンプリング回数が増えることがなく、この点か
らは電流消費は少なくて済む。
【0070】しかし、この例では、ランダム範囲の上限
値のみを下げているだけであるので、サンプリング周期
の平均値を下げるのに限界がある。そこで、図6に示す
ように、平均時間N秒のランダム範囲N1〜N2を、上
限値及び下限値をともに下げて、平均値N′秒のランダ
ム範囲N1′〜N2′に変更するようにしてもよい。こ
の場合も、流速の計測及び積算流量の積算のし方は上述
したものと同様に行えばよい。この場合、上下限値の両
方を変更しているので、サンプリング周期を任意の平均
値に下げることができるようになる。
【0071】上述した各実施の形態では、相前後するサ
ンプリング時に求めた差Td及びTdoの差が予め定め
た判定値Tth以上となったときには、ガス流の流速に大
きな変化を生じさせる大きな脈流が生じていると判断し
ているので、この判断はサンプリング間隔でしか行うこ
とができない。この点、図2に点線で示すように、圧力
センサ16をガス流路10の管壁に設けてガス流路10
内の圧力を検知するようにし、この検知圧力によって脈
流を検出するようにすれば、サンプリング時でなくても
脈流を検出することができるようになる。
【0072】圧力センサ16は、脈流と密接に関係のあ
る圧力を検知して圧力の大きさに応じて変化する図7に
示すような圧力信号を発生し、これを点線で示す圧力判
定回路17に入力する。圧力判定回路17は、図7に示
すように、圧力信号が予め定めた判定幅P1〜P2の範
囲を越えて変動したときに反転する信号を出力するよう
に構成される。具体的には、圧力判定回路17は上限値
P2を越えて圧力が上昇したときと、下限値P1を超え
て圧力が下降したときに反転する反転信号を出力し、こ
れを入力したμCOM14は、例えば反転信号の反転周
期を計測して脈動の有無を検出する。因みに、脈動の周
波数は10〜20Hzであるので、1秒換算で20〜4
0回の反転信号が入力されたときには所定値以上の振幅
をもった脈流が生じていることを判断する。また、μC
OM14は、一定時間を越えて反転信号の入力がなくな
ったときには脈流がなくなったと判断する。
【0073】なお、判定幅P1〜P2は、流量の大きさ
に応じた設定値として例えば流量の大きさに比例するT
d或いはT2が大きいときには小さな圧力で広く設定さ
れ、小さいときには大きい場合よりも大きな圧力で狭く
設定されるが、このための判定幅データは、Td或いは
T2により参照可能なようにROM或いはRAM内にテ
ーブルにして格納しておくことができる。
【0074】上述のように脈流の検出によってサンプリ
ング周期を小さくしているときにおいても、ガスメータ
には合計流量遮断機能が求められる。この合計流量遮断
機能は、ガスメータに流れる流量がガス機器の消費流量
の合計である予め定めた流量以上となったとき、ガスホ
ースの抜けなどが発生したと判断してガスメータ内のガ
ス流路に設けた遮断弁10cを弁閉させるとともに図示
しない警報手段に警報を発生させる機能であるが、サン
プリング周期を小さくしているときには、物理量の平均
値によって流速や通過流量を求めている関係で、瞬時最
大値が捕捉されないようになっている。そこで、合計流
量遮断の判定を行うときには、検出流量の最大値を用い
るか、又は、平均流速や平均通過流量から最小値を差し
引いたものに所定の係数Wを乗じ、これを最小値に加算
したものを用い、これが予め定めた流量以上となってい
るかどうかを判定するようにする。この場合の係数Wと
しては、交流の実行値を求める際の1.4が用いられ
る。
【0075】また、上述のように脈流の検出によってサ
ンプリング周期を小さくしているときにおいても、ガス
メータによる流量の有無の判定を行うことが求められ
る。なお、ガスメータにおいては、流量の有無は流量が
小さな流量有無判定値以下であるとき流量が無いと判定
するようにしているが、瞬時流量を知ることができる電
子式ガスメータでは、脈流が生じているときには瞬時流
量が流量有無判定値以下となることがある。そこで、流
量有無の判定を平均値で行うようにすれば、瞬時流量が
流量有無判定値を越えていても流量有りと判定すること
がなくなり、ノイズ変動によって誤った判断が行われる
ことがなくなる。また、仮にマイナスの流量すなわち逆
流が検出されても、平均値が流量有無判定値以上になっ
ていれば流量有りと判断することができる。このような
流量有無の判定は、ガスメータの下流側の配管の微少漏
洩を検出する際に必要とされる機能である。なお、この
配管微少漏洩検出機能は例えば30日の所定期間の間、
ガス流量が流量有無判定値以下になることがないとき、
配管の微少な亀裂などからの微少な漏洩が発生している
と判定して警報を発するものである。
【0076】以上概略動作を説明したが、CPU14a
が行う処理を示す図8及び図9のフローチャートを参照
して、以下その詳細を説明する。CPU14aは例えば
電池電源の投入によって動作を開始し、図示しない初期
化ステップにおいて、μCOM14内のRAM14cに
形成しした各種のエリアの初期設定を行ってからその最
初のステップS1に進む。ステップS1においては、R
AM14cのワークエリアに形成された脈流検出中フラ
グエリアFに1が設定されているか否かを判定する。脈
流検出中フラグエリアFは脈流を検出していないとき
0、検出しているときには1が設定されている。ステッ
プS1の判定がNOで、脈流検出中フラグエリアFが0
になっているときには、ステップS2に進んでランダム
時間TR を生成する。このランダム時間TR の生成は、
下限値N1秒、上限値N2秒の範囲内から選択され、選
択した所定個数の平均値がN秒となるように行われる。
生成したランダム時間TR をRAM14c内に形成した
サンプリングタイマエリアSTに格納する。次にステッ
プS3に進み、ここで上記ステップS2においてランダ
ム時間が格納されたサンプリングタイマエリアSTの内
容をRAM14c内の所定エリアに形成したサンプリン
グカウンタSCに格納する。
【0077】次にステップS4に進み、ここで音響トラ
ンスジューサTD1から超音波信号を送信し、この送信
した超音波信号が音響トランスジューサTD2に到達す
るまでにかかった時間を伝搬時間T1として計測する。
続いてステップS5に進み、ここで音響トランスジュー
サTD2から超音波信号を送信し、この送信した超音波
信号が音響トランスジューサTD1に到達するまでにか
かった時間を伝搬時間T2として計測する。
【0078】その後ステップS6に進んで、RAM14
c内の時間エリアTdの内容(前回計測時間)を時間エ
リアTdoに格納させてから次のステップS7に進む。
ステップS7においては、ステップS4で計測した時間
T2とステップS5で計測した時間T1との差Tdをと
り、これを今回計測時間として時間エリアTdに格納し
てからステップS8に進む。
【0079】ステップS8においては、再び脈流検出中
フラグFが1となっているか否かを判定する。このステ
ップS8の判定がNOのとき、すなわち、脈流検出中フ
ラグFが1でないときにはステップS9に進んで時間エ
リアTdoに格納されている前回計測時間Tdoと時間
エリアTdに格納されている今回計測時間Tdとの差の
絶対値、すなわち、|Tdo−Td|が予め定めた判定
値Tth未満であるか否かを判定する。このステップS9
の判定がYESであるとき、すなわち、前回計測時間が
格納されている時間エリアTd0のTdoと今回計測時
間が格納されている時間エリアTdのTdとの差が判定
値Tthよりも小さく流速の変化が小さいときには脈流は
発生していないとしてステップS10に進む。
【0080】ステップS10においては、上記式(4)
に示すように、上記時間エリアTdとRAM14cの係
数エリアkの値を乗じて流速を求め、これをRAM14
c内の流速エリアvに格納すると共に、この流速エリア
vとサンプリングタイマエリアSTの値を乗じて通過流
量Qtを求め、これをRAM14c内の通過流量エリア
Qtに格納し、かつ、RAM14c内の積算流量エリア
Qsの値に通過流量エリアQtの値を加算してこれを積
算流量エリアQsに新しい積算流量として格納し、また
積算流量エリアQsの内容を表示器15に適宜出力して
表示させる。ステップS10の終了後はステップS11
に進んで、上記ステップS3においてサンプリングタイ
マエリアSTの値を格納したサンプリングカウンタエリ
アSCがカウントアップしているか否かを判定する。こ
のステップS11の判定がNOの間ステップS11の判
定を繰り返し、判定がYESとなるまで待機する。ステ
ップS11の判定がYESとなったら上記ステップS1
に戻って上述の動作を繰り返す。
【0081】今、上記ステップS9の判定がNOとなっ
たとき、すなわち、|Tdo−Td|が予め定めた判定
値Tth未満でなくなり、前回計測時間が格納されている
時間エリアTdoのTdoと今回計測時間が格納されて
いる時間エリアTdのTdとの差が判定値Tthに等しい
か又は大きくなり、大きな流速の変化が生じたと判断さ
れたときには、脈流が発生していると判断してステップ
S12に進む。
【0082】ステップS12においては、脈流検出中で
あることを示す脈流検出中フラグエリアFに1を設定
し、RAM14c内に形成した最大時間エリアTdmax
及び最小時間エリアTdmin の値を共に0にし、RAM
14c内の計測回数エリアxに1を格納し、かつRAM
14cに形成したx番目の検出バッファエリア[x]に
時間エリアTdの値を格納してから上記ステップS11
に進んでサンプリングカウンタエリアSCがカウントア
ップするのを待って上記ステップS1に戻る。
【0083】上記ステップS12において脈流検出中フ
ラグエリアFに1が設定されると、ステップS1の判定
がYESとなってステップS13に進むようになる。ス
テップS13においては、サンプリングタイマエリアS
Tに平均値Nを8等分したN/8秒を格納してからステ
ップS3に進んでステップS3以降の処理を行うように
なる。また、上記ステップS12において脈流検出中フ
ラグエリアFに1が設定されることによって、ステップ
S8の判定がYESとなってステップS14に進むよう
になる。ステップS14においては、計測回数エリアx
をインクリメントし、計測回数エリアxの数値に相当す
るx番目の検出バッファエリア[x]に時間エリアTd
の値を格納し、検出バッファエリア[x]の最大値を最
大時間エリアTdmax に、検出バッファエリア[x]の
最小値を最小時間エリアTdminにそれぞれ格納してか
らステップS15に進む。
【0084】ステップS15においては、計測回数エリ
アxの値が8未満であるか否かを判定し、判定がYES
のときには上記ステップS11に進んでサンプリングタ
イマエリアSTの値を設定したサンプリングタイマカウ
ンタSCのカウントアップを待って上記ステップS1に
戻り、上述のステップの処理を繰り返すことになるの
で、検出バッファエリア[x]にTd値が順次格納さ
れ、また最大時間エリアTdmax 、最小時間エリアTd
min にTdの最大時間と最小時間がそれぞれ格納される
ようになる。そして、計測回数エリアxの値が8になる
と、ステップS15の判定がNOとなってステップS1
6に進むようになる。
【0085】ステップS16においては、時間エリアT
dに8個の検出バッファエリア[x]の値の平均値を格
納し、その後ステップS17に進んで最大時間エリアT
dmax の値と時間エリアTdの値との差の絶対値、すな
わち、|Tdmax −Td|が予め定めた判定値Tth未満
であるか否かを判定し、この判定がNOであるとき、す
なわち、平均値と最大値の差が判定値よりも大きいとき
にはステップS18に進んで脈流検出フラグエリアFに
1を設定し、最大時間エリア及び最小時間エリアに0を
格納し、計測回数エリアxに0を格納し、かつサンプリ
ングタイマエリアSTにN秒を格納する。その後ステッ
プS10に進んで上述のように流速、通過流量、積算流
量をそれぞれ求める。
【0086】ステップS17の判定がYESのとき、す
なわち、平均値と最大値の差が判定値よりも小さいとき
にはステップS19に進んで最小時間エリアTdmin の
値と時間エリアTdの値との差の絶対値、すなわち、|
Tdmin −Td|が予め定めた判定値Tth未満であるか
否かを判定し、この判定がNOであるとき、すなわち、
平均値と最小値の差が判定値よりも大きいときには上記
ステップS18に進んで脈流検出フラグエリアFに1を
設定し、最大時間エリア及び最小時間エリアに0を格納
し、かつ計測回数エリアxに0を格納する。その後ステ
ップS10に進んで上述のように流速、通過流量、積算
流量をそれぞれ求める。しかし、ステップS19の判定
もYESのとき、すなわち、平均値と最小値の差が判定
値よりも小さいときには上記ステップS20に進んで脈
流検出中フラグエリアFに0を設定し、かつサンプリン
グタイマエリアSTにN秒を格納してからステップS1
0に進む。よって、以後上記ステップS1及びステップ
S8の判定がNOとなって元のサンプリング周期による
計測に戻るようになる。
【0087】図8のフローチャートのステップS13を
変更することによって、脈流検出後のサンプリングの仕
方を変えることができる。その一例として、ステップS
13において、ランダム範囲を下限値N1秒、上限値N
2よりも小さな上限値N2′秒の範囲に変更するととも
に、この範囲内から選択した所定個数の平均値をNより
小さいN′秒となるように変更する。これに伴って、ス
テップS18及び20においてはサンプリングタイマエ
リアSTにN′秒を格納するように変更する。他の例と
しては、ステップS13において、ランダム範囲を下限
値N1より小さい下限値N1′秒、上限値N2よりも小
さな上限値N2′秒の範囲に変更するとともに、この範
囲内から選択した所定個数の平均値をNより小さいN′
秒となるように変更する。これに伴って、ステップS1
8及び20においてはサンプリングタイマエリアSTに
N′秒を格納するように変更する。
【0088】また、脈流の発生検出を圧力センサ16の
出力によって行う場合には、μCOM14は圧力判定回
路17の接続されている入力のレベルが反転する毎に割
り込む図9に示すような脈流検出ルーチンを実行する。
この割込ルーチンでは、ステップS01において前回割
り込みからの経過時間を計時するRAM14c内の周期
タイマエリアCTの時間を読み込み、次のステップS0
2においてこの読み込んだ時間が予め定めた所定範囲t
1〜t2内に入っているかどうかを判定する。
【0089】このステップS02の判定がYESで所定
範囲t1〜t2内に入っているときにはステップS03
においてRAM14c内の回数カウンタエリアCCをイ
ンクリメントし、続くステップS04において回数カウ
ンタエリアCCの値が予め定めた所定値Y以上であるか
どうかを判定し、このステップS04の判定がYESの
ときにはステップS05に進んでRAM14c内の脈流
検出フラグエリアF1を1にし、続くステップ06にお
いて周期タイマエリアCTの計時を再開させてから図8
のフローチャートの元のステップに戻る。ステップS0
4の判定がNOのときにはステップS05を飛ばしてス
テップS06に進む。ステップS02の判定がNOで所
定範囲t1〜t2内に入っていないときには脈動ではな
いと判定してステップS07において回数カウンタエリ
アCCをクリアするとともに脈流検出フラグエリアF1
を0にしてからステップS06を経て図8のフローチャ
ートの元のステップに戻る。
【0090】なお、図8のフローチャートのステップS
10の前後に合計流量オーバ遮断処理ステップを追加す
ることができる。この合計流量オーバ遮断処理において
は、脈流検出中フラグFが1であるか否かによって判断
を変える。脈流検出中フラグが0であるときは、物理量
である時間差Tdの平均値が、これによって求めた通過
流量が予め定めた合計流量値を越えるような値となって
いるかどうかを判定し、判定がYESのときにはガス流
路10に設けた遮断弁10cを弁閉させる弁閉信号を発
生する。また、脈流検出中フラグが1であるときには、
物理量である時間差Tdの平均値が、これによって求め
た通過流量が予め定めた合計流量値を越えるような値に
なっているかどうか、あるいは、時間差Tdの平均値に
所定の係数を乗じて求めた通過流量が予め定めた合計流
量値を越えるような値となっているかどうかを判定し、
判定がYESのときにはガス流路10に設けた遮断弁1
0cを弁閉させる弁閉信号を発生する。
【0091】このような脈流検出の割込ルーチンを設け
ることに伴って図8のフローチャートのステップS9
を、脈流検出フラグF1が0であるか否かを判定するス
テップに変更し、この判定がYESのときにはステップ
S10に、判定がNOのときにはステップS12に進む
ようにし、また図8のフローチャートのステップS17
及びS19をまとめて脈流検出フラグF1が0であるか
否かを判定するステップに変更し、この判定がNOのと
きにはステップS18に、判定がYESのときにはステ
ップS20に進むようにすればよい。
【0092】上述した実施の形態における流量計測方法
においては、ガス流路10中のガスの脈流が予め定めた
判定値より大きく変化したとき、ガス流路中のガスの流
速に応じて変化する物理量であるTdを間欠的に測定す
る間隔を短くしているので、脈流の変化に沿った点のT
dを確実に測定することができるようになり、測定した
Tdとガス流路の断面積と間欠時間とを乗ずることによ
って計測するガス流路を通過したガスの通過流量を、測
定間隔が長いままにしている場合に比べて小さな誤差に
て計測することができる。
【0093】また、間欠的なTdの測定を、予め定めた
範囲内にあって平均値が予め定められた値となるランダ
ム時間の間隔で行っているので、間欠的な測定間隔が脈
流に同期してしまうことが起こらなくなり、脈流の最大
値と最小値に近いガスの流速に応じたTdを測定して脈
動を確実に検出することができるようになる。
【0094】更に、脈流を検出したときの間欠的なTd
の測定を、ランダム時間の平均値を予め定めた数で等分
した短い時間間隔で行っているので、Tdの測定回数が
確実に増えて脈流の変化に沿った点のTdを確実に測定
することができるようになり、またTd測定の間隔を短
くしている期間の通過流量の計測をTdの測定毎に演算
することなく、所定回数測定したTdの平均値にガス流
路の断面積とランダム時間の平均値とを乗ずることによ
って行っているので、演算回数が大きく増えることがな
い。
【0095】更にまた、脈流を検出したときの間欠的な
Tdの測定を、ランダム時間を決める範囲とその平均値
とを変更することにより短い時間間隔で行っているの
で、Tdの測定間隔が確実に短くなって脈流の変化に沿
った点のTdを確実に測定することができるようにな
り、またTd測定の間隔を短くしている期間の通過流量
の計測をTdの測定毎に演算することなく、所定回数測
定したTdの平均値にガス流路の断面積とランダム時間
の平均値とを乗ずることによって行っているので、演算
回数が大きく増えることがない。
【0096】また、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流の検出を、Tdを測定するため相前後して間欠的に
得た流速に応じて変化するTdの差が、予め定めた所定
値より大きいことを検出することによって行っているの
で、何ら別個に検出手段を設ける必要がなくなってい
る。
【0097】また、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流の検出を、ガス流路中の圧力が予め定めた変化幅を
越えて変化したことを検出することによって行っている
ので、脈流と共に変化する圧力によって判定値より大き
な脈流を直接的に検出でき、Tdの間欠的な測定を待た
なくても、素早く間欠的なTd測定の間隔を短くして脈
流の変化に沿った点のTdを確実に測定することができ
る。
【0098】また、Td測定の間隔を短くしている間の
ガス流路中のガスの脈流の変化が予め定めた判定値より
小さくなったとき、間欠的なTd測定の間隔を元に戻す
ようにしているので、間欠的なTdの測定間隔を短くし
ていることが必要なくなったとき、間欠的なTdの測定
間隔が長くなって、必要以上に大きな電流消費が行われ
ることがない。
【0099】また、ガス流路中のガスの流速に応じて変
化するTdが、超音波信号がガス中を流れ方向及び流れ
と逆方向にそれぞれ伝搬する時間の差であるので、音響
トランスジューサによる超音波信号の送受によって時間
測定して機械的な動作を伴うことなく、電子的に流量測
定が行える。
【0100】また、予め定めた判定値が、ガス流路中の
ガスの流速に応じて増減するので、小さい流速のときに
は小さな変化の脈流を確実に検出することができ、特に
小さな流量を脈流に影響されることなく正確に計測する
ことができる。
【0101】上述した実施の形態に流量計測装置におい
ては、ガス流路10中のガスの流速に応じて変化するT
dを間欠的に測定する測定手段1が、2つの音響トラン
スジューサTD1、TD2、トランスジューサI/F回
路11a、11b、送信回路12、受信回路13、これ
らを制御するμCOM14のCPU14aによって構成
されている。また、この測定手段によって測定したTd
とガス流路の断面積と間欠時間とを乗ずることによって
ガス流路を通過したガスの通過流量を計測する流量計測
手段14a−1がμCOM14のCPU14aによって
構成されている。更に、ガス流路中のガスの脈流を監視
し、予め定めた判定値より大きい脈流を検出する脈流検
出手段14a−2と、この脈流検出手段が脈流を検出し
たとき、間欠的なTd測定の間隔を短くする測定間隔変
更手段14a−3とがμCOM14のCPUによって構
成されている。
【0102】この構成の流量計測装置においては、脈流
検出手段14a−2がガス流路10中のガスの脈流が予
め定めた判定値より大きく変化したとき、測定間隔変更
手段14a−3がガス流路中のガスの流速に応じて変化
するTdを間欠的に測定する間隔を短くしているので、
脈流の変化に沿った点のTdを確実に測定することがで
きるようになり、測定手段1が測定したTdとガス流路
の断面積と間欠時間とを乗ずることによって流量計測手
段14a−1が計測するガス流路を通過したガスの通過
流量を、測定間隔が長いままにしている場合に比べて小
さな誤差にて計測することができる。
【0103】また、測定手段1が行う間欠的なTdの測
定を、測定間隔変更手段14a−3が変更することによ
り、予め定めた範囲内にあって平均値が予め定められた
値となるランダム時間の間隔で行うようにしいるので、
間欠的な測定間隔が脈流に同期してしまうことが起こら
なくなり、測定手段1が脈流の最大値と最小値に近い流
速に応じたTdを測定して脈流検出手段14a−2が脈
動を確実に検出することができるようになる。
【0104】更に、脈流検出手段14a−2が脈流を検
出したときの測定手段1による間欠的なTdの測定を、
測定間隔変更手段14a−3が変更することにより、ラ
ンダム時間の平均値を予め定めた数で等分した短い時間
間隔で行っているので、測定手段1によるTdの測定回
数が確実に増えて脈流の変化に沿った点のTdを確実に
測定することができるようになり、また、測定手段1に
よるTd測定の間隔を短くしている期間の流量計測手段
14a−1による通過流量の計測をTdの測定毎に演算
することなく、所定回数測定したTdの平均値にガス流
路の断面積とランダム時間の平均値とを乗ずることによ
って行っているので、流量計測手段14a−1による演
算回数が大きく増えることがない。
【0105】更にまた、脈流検出手段14a−2が脈流
を検出したときの測定手段1による間欠的なTdの測定
を、測定間隔変更手段14a−3が変更することによ
り、ランダム時間を決める範囲とその平均値とを変更す
ることにより短い時間間隔で行っているので、測定手段
1によるTdの測定間隔が確実に短くなって脈流の変化
に沿った点のTdを確実に測定することができるように
なり、また、測定手段1によるTd測定の間隔を短くし
ている期間の流量計測手段14a−1による通過流量の
計測をTdの測定毎に演算することなく、所定回数測定
したTdの平均値にガス流路の断面積とランダム時間の
平均値とを乗ずることによって行っているので、流量計
測手段14a−1による演算回数が大きく増えることが
ない。
【0106】また、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流の脈流検出手段14a−2による検出を、測定手段
1がTdを測定するため相前後して間欠的に得た流速に
応じて変化するTdの差が、予め定めた所定値より大き
いことを検出することによって行っているので、何ら別
個に検出手段を設ける必要がなくなっている。
【0107】また、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流の脈流検出手段14a−2による検出を、圧力検知
手段16により検知したガス流路中の圧力が予め定めた
変化幅を越えて変化したことを判定する圧力判定手段1
7による判定結果により行っているので、脈流と共に変
化する圧力によって判定値より大きな脈流を直接的に検
出でき、測定手段1によるTdの間欠的な測定を待たな
くても、素早く間欠的なTd測定の間隔を短くできるよ
うになり、脈流の変化に沿った点のTdを確実に測定す
ることができる。
【0108】また、測定間隔変更手段14a−3がTd
測定の間隔を短くしている間に脈流検出手段14a−2
によりガス流路中のガスの脈流の変化が予め定めた判定
値より小さくなったことが検出されたとき、間欠的なT
d測定の間隔を元に戻すようにしているので、間欠的な
Tdの測定間隔を短くしていることが必要なくなったと
き、間欠的なTdの測定間隔が長くなって、必要以上に
大きな電流消費が行われることがない。
【0109】また、ガス流路中のガスの流速に応じて変
化するTdが、超音波信号がガス中を流れ方向及び流れ
と逆方向にそれぞれ伝搬する時間の差であるので、音響
トランスジューサによる超音波信号の送受によって時間
測定して機械的な動作を伴うことなく、電子的に流量測
定が行える。
【0110】また、測定手段1によって測定したTdに
応じて予め定めた判定値を増減する判定値調整手段14
a−21を脈流検出手段14a−2が有するので、脈流
検出手段14a−2は小さい流速のときには小さな変化
の脈流を確実に検出することができ、特に小さな流量を
脈流に影響されることなく正確に計測することができ
る。
【0111】更に、上述した実施の形態の電子式ガスメ
ータにおいては、流量計測手段によって計測した通過流
量を順次積算する流量積算手段14a−5がμCOM1
4のCPU14aによって構成されており、脈流検出手
段14a−2がガス流路中のガスの脈流が予め定めた判
定値より大きく変化したとき、測定間隔変更手段14a
−3が流路中のガスの流速に応じて変化するTdを間欠
的に測定する間隔を短くしているので、脈流の変化に沿
った点のTdを確実に測定することができるようにな
り、測定手段1が測定したTdと流路の断面積と間欠時
間とを乗ずることによって流量計測手段14a−1が計
測するガス流路を通過したガスの通過流量を、測定間隔
が長いままにしている場合に比べて小さな誤差にて計測
することができ、この通過流量を積算流量手段14a−
5が順次積算した積算流量も正確なものとなり、表示器
15には正確な積算流量が表示されるようになる。
【0112】また、上述した実施の形態の電子式ガスメ
ータにおいては、CPU14aによって構成された測定
間隔変更手段14a−3により物理量測定の間隔を短く
している期間、流量計測手段が所定回数測定した物理量
の平均値と流路の断面積と短くした間欠時間と所定回数
とを乗ずることによって通過流量を計測していて、測定
手段1による物理量測定の間隔を短くしている期間の流
量計測手段14a−1による通過流量の計測を物理量の
測定毎に演算することなく、流量計測手段14a−1に
よる演算回数が大きく増えることがないので、小さな電
流消費の増加によって通過流量の誤差を低減し正確な流
量を計測できる流量計測方法及び装置が得られる。
【0113】更にまた、上述した実施の形態の電子式ガ
スメータにおいては、物理量の平均値が、これに所定係
数を乗じて求めた流量が予め定めた合計流量値より大き
くなるような値になったとき、CPU14aによって構
成された弁制御手段14aー6がガス流路10に設けら
れ遮断弁手段10aを弁閉させ、通過流量を求めるに当
たって物理量を平均化しても、ガス流路10に流れる実
効的なガス流量をもって、合計流量値を越えた流量のガ
スがガス流路10に流れていることを検出してガス流路
10を遮断することができるので、脈流による通過流量
の誤差を低減してガス使用量を正確に積算表示できると
共に、脈流が生じているときでも合計流量がオーバして
いるときには適切にガス流路を遮断することができる。
【0114】上述した実施の形態の流量形成方法におけ
る脈動検出方法においては、流路10中のガスの流速に
応じて変化する物理量の間欠的な測定を、予め定めた範
囲内にあって平均値が予め定められた値となるランダム
時間の間隔で行い、相前後して間欠的に得た前記流速に
応じて変化する物理量の差が予め定めた所定値より大き
いことを検出して、予め定めた判定値より大きい変化の
脈流が前記流路中の流体に生じていることを検出するよ
うにし、間欠的な測定が脈動波形の同一点でのみ行われ
ることがなくなり、間欠的な測定を一定周期で行った場
合のように、間欠的な測定周期と脈流の周期とが整数倍
の関係で一致することがなくなって脈流を確実に検出で
きるようにしているので、脈流の検出に基づく流量計測
の仕方を適切に切り換え、流量計測を正確に行えるよう
にすることができる。
【0115】上述した実施の形態においては、測定手段
1が超音波式流速測定手段として構成されているが、測
定手段1は流路10中のガスの流速に応じて変化する物
理量を間欠的に測定することのできるものであてば、フ
ルイディック式流量計など他の形式のものであってもよ
い。
【0116】また、実施の形態では、ガスの流量を計測
するようにしているが、本発明の方法及び装置は脈流の
生じる流体の流量を計測するものに等しく適用すること
ができる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように請求項1又は10記
載の発明によれば、流路中の流体の脈流が大きく変化し
たとき、流路中の流体の流速に応じて変化する物理量を
間欠的に測定する間隔を短くし、脈流の変化に沿った点
の物理量を確実に測定することができるようにし、測定
した物理量と流路の断面積と間欠時間とを乗ずることに
よって計測する流路を通過した流体の通過流量を、測定
間隔が長いままにしている場合に比べて小さな誤差にて
計測するので、間欠的な計測によって流体の通過流量を
推定して計測するようにしたものにおいても、脈流によ
る通過流量の誤差を低減し正確な流量を計測できる流量
計測方法及び装置が得られる。
【0118】また、請求項2又は11記載の発明によれ
ば、間欠的な物理量の測定をランダム時間の間隔で行
い、間欠的な測定間隔が脈流に同期してしまうことが起
こらなくしているので、脈流の最大値と最小値に近い流
速に応じた物理量を測定して脈動を確実に検出すること
ができるようになり、それだけ脈流による通過流量の誤
差を低減し正確な流量を計測できる流量計測方法及び装
置が得られる。
【0119】更に、請求項3、4又は12、13記載の
発明によれば、脈流を検出したときの間欠的な物理量の
測定を、短い等時間間隔で行い、物理量の測定回数を確
実に増やして物理量を確実に測定することができるよう
にし、また物理量測定の間隔を短くしている期間の通過
流量の計測を演算することなく、所定回数測定した物理
量の平均値に流路の断面積とランダム時間の平均値とを
乗ずることによって行い、演算回数が大きく増えること
がないようにしているので、小さな電流消費の増加によ
って通過流量の誤差を低減し正確な流量を計測できる流
量計測方法及び装置が得られる。
【0120】請求項5又は14記載の発明によれば、大
きい変化の脈流の検出を、間欠的に得た流速に応じて変
化する物理量の差が、予め定めた所定値より大きいこと
を検出することによって行い、何ら別個に検出手段を設
ける必要をなくしているので、安価に通過流量の誤差を
低減し正確な流量を計測できる流量計測方法及び装置が
得られる。
【0121】請求項6又は15記載の発明によれば、大
きい変化の脈流の検出を、流路中の圧力が大きく変化し
たことを検出することによって行い、物理量の間欠的な
測定を待たなくても、素早く間欠的な物理量測定の間隔
を短くして脈流の変化に沿った点の物理量を確実に測定
することができるようにしているので、より一層通過流
量の誤差を低減し正確な流量を計測できる流量計測方法
及び装置が得られる。
【0122】請求項7又は16記載の発明によれば、脈
流の変化が予め定めた判定値より小さくなったとき、間
欠的な物理量測定の間隔を元に戻すようにし、間欠的な
物理量の測定間隔を短くしていることが必要なくなった
とき、間欠的な物理量の測定間隔が長くなって、必要以
上に大きな電流消費が行われることがないので、電池を
電源としたときより一層の長寿命化を図ることのできる
流量計測方法及び装置が得られる。
【0123】請求項8又は17記載の発明によれば、物
理量として超音波信号が流体中を流れ方向及び流れと逆
方向にそれぞれ伝搬する時間の差を測定し、音響トラン
スジューサによる超音波信号の送受によって時間測定し
て機械的な動作を伴うことなく、電子的に流量測定が行
えるので、機械的な疲労や摩耗が少なく長寿命化の図ら
れた流量計測方法及び装置が得られる。
【0124】請求項9又は18記載の発明によれば、流
路中の流体の流速に応じて判定値を増減し、小さい流速
のときには小さな変化の脈流を確実に検出し、小さな流
量を脈流に影響されることなく正確に計測できるように
しているので、例えば流量有無の判断も行う場合に有効
な流量計測方法及び装置が得られる。
【0125】請求項19記載の発明によれば、流路を通
過したガスの通過流量を小さな誤差にて計測し、通過流
量を順次積算した正確な積算流量を表示できるようにし
ているので、脈流による通過流量の誤差を低減してガス
使用量を正確に積算表示できる電子式ガスメータが得ら
れる。
【0126】請求項20記載の発明によれば、物理量測
定の間隔を短くしている期間の通過流量の計測を物理量
の測定毎に演算することなく、演算回数が大きく増える
ことがないので、小さな電流消費の増加によって通過流
量の誤差を低減し正確な流量を計測してガス使用量を正
確に積算表示できる電子式ガスメータが得られる。
【0127】請求項21記載の発明によれば、通過流量
を求めるに当たって物理量を平均化しても、ガス流路に
流れる実効的なガス流量をもって、合計流量値を越えた
流量のガスが流路に流れていることを検出することによ
り、ガス流路を遮断することができるので、脈流による
通過流量の誤差を低減してガス使用量を正確に積算表示
できると共に、脈流が生じているときでも合計流量がオ
ーバしているときには適切に流路を遮断することのでき
る電子式ガスメータが得られる。
【0128】請求項22記載の発明によれば、間欠的な
測定が脈動波形の同一点でのみ行われることがなくな
り、間欠的な測定を一定周期で行った場合のように、間
欠的な測定周期と脈流の周期とが整数倍の関係で一致す
ることがなくなって脈流を確実に検出できるので、流量
計測の際の間欠的な測定の仕方を脈流の有無に応じて適
切に切り換えるのに有効に適応できる脈流検出方法が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による流量計測装置及び該装置を組み込
んだ電子式ガスメータの基本構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明による流量計測装置及び該装置を組み込
んだ電子式ガスメータの一実施の形態を示す図である。
【図3】図2中の一部分の具体的な構成例を示す図であ
る。
【図4】本発明の方法の一例を説明するための説明図で
ある。
【図5】本発明の方法の他の一例を説明するための説明
図である。
【図6】本発明の方法の更に他の例を説明するための説
明図である。
【図7】本発明の方法の別の例を説明するための説明図
である。
【図8】図3中のCPUが行う処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図9】図3のCPUが行う割込処理を示すフローチャ
ートである。
【図10】従来の方法及び装置の問題点を説明するため
の説明図である。
【符号の説明】
1 測定手段 10 流路(ガス流路) 10c 遮断弁(遮断弁手段) 15 表示手段(表示器) 16 圧力検知手段(圧力センサ) 17 圧力判定手段(圧力判定回路) TD1、TD2 音響トランスジューサ 14a−1 流量計測手段(CPU) 14a−2 脈流検出手段(CPU) 14a−21 判定値調整手段(CPU) 14a−3 測定間隔変更手段(CPU) 14a−4 ランダム時間発生手段(CPU) 14a−5 流量積算手段(CPU) 14a−6 弁制御手段(CPU)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路中の流体の流速に応じて変化する物
    理量を間欠的に測定し、該測定した物理量と前記流路の
    断面積と間欠時間とを乗ずることによって流路を通過し
    た流体の通過流量を計測する流量計測方法において、 前記流路中の流体の脈流を監視し、予め定めた判定値よ
    り大きい変化の脈流を検出したとき、前記間欠的な物理
    量測定の間隔を短くすることを特徴とする流量計測方
    法。
  2. 【請求項2】 前記間欠的な物理量測定を、予め定めた
    範囲内にあって平均値が予め定められた値となるランダ
    ム時間の間隔で行うことを特徴とする請求項1記載の流
    量計測方法。
  3. 【請求項3】 予め定めた判定値より大きい変化の脈流
    を検出したとき、前記ランダム時間の平均値を予め定め
    た数で等分し、該等分した時間間隔で前記物理量の測定
    を予め定めた所定回数測定し、 前記物理量測定の間隔を短くしている期間、前記通過流
    量の計測を、前記所定回数測定した前記物理量の平均値
    と前記流路の断面積と前記短くした間欠時間と前記所定
    回数とを乗ずることによって行うことを特徴とする請求
    項2記載の流量計測方法。
  4. 【請求項4】 予め定めた判定値より大きい変化の脈流
    を検出したとき、前記予め定めた範囲と前記平均値を変
    更することにより前記ランダム時間の間隔を短くして前
    記間欠的な物理量測定の間隔を短くし、 前記物理量測定の間隔を短くしている期間、前記通過流
    量の計測を、所定回数測定した前記物理量の平均値と前
    記流路の断面積と前記短くした所定回数分の間欠時間の
    和とを乗ずることによって行うことを特徴とする請求項
    2記載の流量計測方法。
  5. 【請求項5】 前記予め定めた判定値より大きい変化の
    脈流の検出を、前記物理量を測定するため相前後して間
    欠的に得た前記流速に応じて変化する物理量の差が、予
    め定めた所定値より大きいことを検出することによって
    行うことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の流
    量計測方法。
  6. 【請求項6】 前記予め定めた判定値より大きい脈流の
    検出を、前記流路中の圧力が予め定めた変化幅を越えて
    変化したことを検出することによって行うことを特徴と
    する請求項1〜4の何れかに記載の流量計測方法。
  7. 【請求項7】 前記物理量測定の間隔を短くした後、前
    記流路中の流体の脈流の変化が予め定めた判定値より小
    さくなったとき、前記間欠的な物理量測定の間隔を元に
    戻すことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の流
    量計測方法。
  8. 【請求項8】 前記流路中の流体の流速に応じて変化す
    る物理量が、超音波信号が流体中を流れ方向及び流れと
    逆方向にそれぞれ伝搬する時間の差であることを特徴と
    する請求項1〜7の何れかに記載の流量計測方法。
  9. 【請求項9】 前記予め定めた判定値が、前記流路中の
    流体の流速に応じて増減することを特徴とする請求項1
    〜8の何れかに記載の流量計測方法。
  10. 【請求項10】 流路中の流体の流速に応じて変化する
    物理量を間欠的に測定する測定手段と、該測定手段によ
    って測定した物理量と前記流路の断面積と間欠時間とを
    乗ずることによって流路を通過した流体の通過流量を計
    測する流量計測手段とを備える流量計測装置において、 前記流路中の流体の脈流を監視し、予め定めた判定値よ
    り大きい変化の脈流を検出する脈流検出手段と、 該脈流検出手段が脈流を検出したとき、前記間欠的な物
    理量測定の間隔を短くする測定間隔変更手段とを更に備
    えることを特徴とする流量計測装置。
  11. 【請求項11】 前記測定手段が、前記間欠的な物理量
    測定の時間間隔を、予め定めた範囲内にあって平均値が
    予め定められた値となるようにランダムに設定するラン
    ダム時間発生手段を有することを特徴とする請求項10
    記載の流量計測装置。
  12. 【請求項12】 前記脈流検出手段が予め定めた判定値
    より大きい変化の脈流を検出したとき、前記測定間隔変
    更手段が前記ランダム時間の平均値を予め定めた数で等
    分した時間間隔を前記間欠的な物理量測定の間隔とし、 前記測定間隔変更手段が前記物理量測定の間隔を短くし
    ている期間、前記流量計測手段が前記通過流量の計測
    を、前記所定回数測定した前記物理量の平均値と前記流
    路の断面積と前記短くした間欠時間と前記所定回数とを
    乗ずることによって行うことを特徴とする請求項11記
    載の流量計測装置。
  13. 【請求項13】 前記脈流検出手段が予め定めた判定値
    より大きい変化の脈流を検出したとき、前記測定間隔変
    更手段が前記予め定めた範囲と前記平均値を変更するこ
    とにより前記ランダム時間の間隔を短くし、 前記測定間隔変更手段が前記物理量測定の間隔を短くし
    ている期間、前記流量計測手段が前記通過流量の計測
    を、所定回数測定した前記物理量の平均値と前記流路の
    断面積と前記短くした所定回数分の間欠時間の和とを乗
    ずることによって行うことを特徴とする請求項11記載
    の流量計測装置。
  14. 【請求項14】 前記脈流検出手段が、前記予め定めた
    判定値より大きい変化の脈流の検出を、前記物理量を測
    定するため相前後して間欠的に得た前記流速に応じて変
    化する物理量の差が、予め定めた判定値より大きいこと
    を検出することによって行うことを特徴とする請求項1
    0〜13の何れかに記載の流量計測装置。
  15. 【請求項15】 前記流路中の圧力を検知する圧力検知
    手段と、 該圧力検知手段によって検知した前記流路中の圧力が予
    め定めた圧力変化幅からなる判定値を越えて変化したこ
    とを判定する圧力判定手段とを更に備え、 前記脈流検出手段が、前記予め定めた判定値より大きい
    脈流の検出を、前記圧力判定手段による判定結果により
    行うことによって行うことを特徴とする請求項10〜1
    4の何れかに記載の流量計測装置。
  16. 【請求項16】 前記脈流検出手段が前記流路中の流体
    の脈流が予め定めた判定値より小さくなったことを更に
    検出し、 前記測定間隔変更手段が前記物理量測定の間隔を短くし
    た後、前記脈流検出手段による前記流路中の流体の脈流
    が予め定めた判定値より小さくなったことの検出に応
    じ、前記間欠的な物理量測定の間隔を元に戻すことを特
    徴とする請求項10〜15の何れかに記載の流量計測装
    置。
  17. 【請求項17】 前記測定手段が、前記流路中の流体の
    流れ方向に離間して前記流路内た配置された2つの音響
    トランスジューサを有し、該両トランスジューサ間で超
    音波信号の送受を交互に行い、前記両トランスジューサ
    間での流れ方向とこれと逆方向との超音波信号の伝搬時
    間の差を物理量として出力する超音波式流速測定手段か
    らなることを特徴とする請求項10〜16の何れかに記
    載の流量計測装置。
  18. 【請求項18】 前記脈流検出手段が、前記測定手段に
    よって測定した物理量に応じて前記予め定めた判定値を
    増減する判定値調整手段を有することを特徴とする請求
    項10〜17の何れかに記載の流量計測装置。
  19. 【請求項19】 流路中のガスの流速に応じて変化する
    物理量を間欠的に測定する測定手段と、該測定手段によ
    って測定した物理量と前記流路の断面積と間欠時間とを
    乗ずることによって流路を通過したガスの通過流量を計
    測する流量計測手段と、該流量計測手段によって計測し
    た通過流量を順次積算する流量積算手段と、該流量積算
    手段によって積算した積算流量を表示する表示手段とを
    備える電子式ガスメータにおいて、 前記流路中のガスの脈流を監視し、予め定めた判定値よ
    り大きい脈流を検出する脈流検出手段と、 該脈流検出手段が脈流を検出したとき、前記間欠的な物
    理量測定の間隔を短くする測定間隔変更手段とを更に備
    えることを特徴とする電子式ガスメータ。
  20. 【請求項20】 前記測定間隔変更手段により前記物理
    量測定の間隔を短くしている期間、前記流量計測手段が
    所定回数測定した前記物理量の平均値と前記流路の断面
    積と前記短くした間欠時間と前記所定回数とを乗ずるこ
    とによって前記通過流量を計測することを特徴とする請
    求項19記載の電子式ガスメータ。
  21. 【請求項21】 前記流路に設けられ、弁閉によって前
    記流路を遮断する遮断弁手段と、 前記物理量の平均値に所定係数を乗じて求めた前記通過
    流量が予め定めた合計流量値より大きくるなるような値
    に前記物理量がなったとき、前記遮断弁手段を弁閉させ
    る弁制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項2
    0記載の電子式ガスメータ。
  22. 【請求項22】 流路中の流体の流速に応じて変化する
    物理量を間欠的に測定し、該測定した物理量と前記流路
    の断面積と間欠時間とを乗ずることによって流路を通過
    した流体の通過流量を計測する流量測定方法において、
    前記流路中の流体の脈流の検出に応じて前記物理量の間
    欠的測定の仕方を変更するに当たって、前記流路中の流
    体の脈流を検出する脈流検出方法であって、 前記物理量の間欠的な測定を、予め定めた範囲内にあっ
    て平均値が予め定められた値となるランダム時間の間隔
    で行い、 相前後して間欠的に得た前記流速に応じて変化する物理
    量の差が予め定めた所定値より大きいことを検出して、
    予め定めた判定値より大きい変化の脈流が前記流路中の
    流体に生じていることを検出することを特徴とする脈流
    検出方法。
JP06548398A 1998-03-16 1998-03-16 流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ Expired - Lifetime JP3339402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06548398A JP3339402B2 (ja) 1998-03-16 1998-03-16 流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06548398A JP3339402B2 (ja) 1998-03-16 1998-03-16 流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11258018A JPH11258018A (ja) 1999-09-24
JP3339402B2 true JP3339402B2 (ja) 2002-10-28

Family

ID=13288398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06548398A Expired - Lifetime JP3339402B2 (ja) 1998-03-16 1998-03-16 流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3339402B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001241984A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス保安装置
JP4828014B2 (ja) * 2000-05-29 2011-11-30 パナソニック株式会社 ガス遮断装置
JP4861465B2 (ja) * 2002-10-04 2012-01-25 大阪瓦斯株式会社 超音波流量計
JP4689278B2 (ja) * 2005-01-11 2011-05-25 パナソニック株式会社 流速または流量計測装置
JP4516978B2 (ja) * 2007-06-27 2010-08-04 パナソニック株式会社 ガス保安装置
JP5370918B2 (ja) * 2009-05-08 2013-12-18 三浦工業株式会社 ボイラ制御システム
JP2013148523A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Panasonic Corp 流量計測装置
US11340099B2 (en) * 2020-03-26 2022-05-24 Itron Global Sarl Static fluid meter

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11258018A (ja) 1999-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2631610B1 (en) Flow-rate measurement device
JP3339402B2 (ja) 流量計測方法及び装置、脈流検出方法、並びに電子式ガスメータ
JP2002174542A (ja) ガス燃焼器具判別装置およびその方法
JP2006292377A (ja) 超音波式ガスメータ
JP2000213968A (ja) 電子式ガス計量装置及び電子式ガスメータ
KR101073239B1 (ko) 가스 차단 장치
JP3464391B2 (ja) 推量式流量計
JP3666725B2 (ja) 流量計測方法及び装置並びに電子式ガスメータ
JP3508993B2 (ja) 流量計測方法及び装置並びに電子式ガスメータ
JP3695031B2 (ja) 流量計測装置
JPH11351929A (ja) 流量計および流量計測方法
JPH11281429A (ja) 流量計測方法及び装置並びに電子式ガスメータ
JP3440820B2 (ja) 電子式ガス計量装置及び電子式ガスメータ
JP3339407B2 (ja) 流量測定方法、流量測定装置、並びに、電子式ガスメータ
JP4142225B2 (ja) ガス流量測定方法、ガス流量測定装置、並びに、電子式ガスメータ
JP3857959B2 (ja) 流量計
JP4197218B2 (ja) ガス遮断装置
JP2001165745A (ja) 復帰安全確認方法、電子式ガスメータ用流量計測装置及び電子式ガスメータ
JP2001165717A (ja) ガス流量測定方法、ガス流量測定装置、並びに、電子式ガスメータ
JP2009244215A (ja) 流量計
JP2000221067A (ja) 電子式ガス計量装置及び電子式ガスメータ
JP6408306B2 (ja) ガス遮断装置
JPH11281451A (ja) 電子式ガスメータ
JP4623487B2 (ja) 流量計測装置
JP6408308B2 (ja) ガス遮断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080816

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090816

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090816

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100816

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110816

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120816

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130816

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130816

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130816

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term