JP5370918B2 - ボイラ制御システム - Google Patents

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Description

この発明は、蒸気を生成する1台乃至複数台のボイラの燃焼量を制御するボイラ制御システムに関する。
この種の一般的なボイラの台数制御方法は、複数台のボイラの蒸気ラインにスチームヘッダを設け、このスチームヘッダに設けた蒸気負荷状態を把握できる圧力検出器により、負荷に応じて、必要台数のボイラを燃焼させるものである。
しかしながら、これら従来の台数制御方法は、必要蒸気の絶対量は検出されず、蒸気発生量と蒸気消費量の差から得られる相対値である蒸気圧力しか分からないために、急激な蒸気負荷の変動に対してスムーズな追従制御ができないという課題がある。また、ボイラの台数が増加した場合、きめ細かな圧力検出が必要になっていた。
この欠点を解決する台数制御方法が、特許文献1にて提案されている。この台数制御方法は、蒸気流量検出器からの信号によりボイラの燃焼台数を決定し、圧力検出器からの信号により燃焼量つまり前記決定されたボイラ燃焼台数の内の高燃焼を行うボイラの台数と低燃焼を行うボイラの台数を決定することにより、前記課題を解決するものである。
この台数制御方法は、特許文献1の明細書の実施例等の記載から明らかなように、スチームヘッダとボイラを結ぶ蒸気ライン途中にスチームアキュムレータを設ける,すなわちボイラと流量検出器および圧力検出器との間にスチームアキュムレータを設けることにより、蒸気負荷の急激な変動を吸収したうえで、蒸気流量および蒸気圧力を検出し、しかも検出精度の高い流量計を用いることによって、初めて成立する方法であると考えられる。しかしながら、スチームアキュムレータおよび検出精度の高い流量計は、非常にコストが高いので、特許文献1の台数制御方法の実用化は困難である。
特許2671246号公報
この出願の発明者は、特許文献1の台数制御方法の改良,すなわちスチームアキュムレータを用いず、かつ比較的に検出精度が低い流量計を用いることが可能な台数制御方法を検討した結果、つぎの課題が存在することを見出した。
すなわち、スチームアキュムレータを用いないシステムにおいては、流量計による検出流量に大きい誤差を生ずる。この誤差としては、流量計の誤差,微少負荷,ドレン量等が含まれる。これらの誤差を考慮することなく、検出流量に基づき前記ベース燃焼量を設定すると、蒸気圧力が高くなり、蒸気圧力が高くなることによる不都合,すなわち安全弁が作動したり、異常な圧力上昇を検知してシステムが停止状態となったり、蒸気ラインの損傷や蒸気ラインに接続される蒸気使用機器の損傷を招く虞がある。
この発明が解決しようとする課題は、スチームアキュムレータを用いず、かつ比較的に検出精度が低い流量計を用いることを可能とし、流量計の誤差により蒸気圧力が高くなることを防止することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項に記載の発明は、燃焼量が調整可能な1台乃至複数台のボイラと、前記ボイラからの蒸気ラインに設けた蒸気流量を検出する流量検出器と、前記蒸気ラインの蒸気圧力を検出する圧力検出器と、前記流量検出器による検出流量に基づいて前記ボイラのベース燃焼量を設定するとともに、前記圧力検出器による検出圧力に基づき前記ベース燃焼量を補正する制御器とを備えるボイラ制御システムにおいて、前記制御器は、前記ベース燃焼量を設定するに際して、前記検出流量から設定誤差を差し引いた検出流量に基づいて前記ベース燃焼量を設定し、前記設定誤差は、前記流量検出器によるものではないシステムに固有の誤差である第一誤差と、前記流量検出器の検出精度が低いことに起因する流量検出器に固有の誤差である第二誤差とを両方含んでおり、前記ボイラから前記流量検出器および前記圧力検出器の間にスチームアキュムレータを備えないことを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、前記制御器は、前記ベース燃焼量を設定するに際して、前記検出流量から設定誤差を差し引いた検出流量に基づいて前記ベース燃焼量を設定するので、スチームアキュムレータを用いることなく、しかも比較的に検出精度が低い流量計を用いても、流量計の誤差により蒸気圧力が高くなることを防止することができ、蒸気負荷の変動に対してスムーズな追従制御ができるボイラ制御システムを提供できる。
請求項に記載の発明によれば、前記ボイラ制御システムの構成を簡素化でき、安価に提供できるという効果を奏する。
この発明によれば、スチームアキュムレータを用いず、かつ比較的に検出精度が低い流量計を用いることを可能とし、流量計の誤差により蒸気圧力が高くなることを防止することができる。
この発明を実施した台数制御システムの実施例1の概略構成図である。 同実施例1の検出蒸気流量に対するベース燃焼台数設定を説明する図である。 同実施例1の台数制御方法を示すフローチャート図である。 この発明の他の実施例2の概略構成図である。 この発明の他の実施例3の概略構成図である。
つぎに、この発明のシステムの実施の形態について説明する。この実施の形態は、蒸気ボイラの燃焼を制御するボイラ制御システムに適用される。
この実施の形態のボイラ制御システムは、燃焼量が調整可能な1台乃至複数台のボイラと、前記ボイラからの蒸気ラインに設けた蒸気流量を検出する流量検出器と、前記蒸気ラインの蒸気圧力を検出する圧力検出器と、前記ボイラの燃焼を制御する制御器とを含んで構成される。前記制御器は、前記流量検出器による検出流量に基づいて前記ボイラのベース燃焼量を設定するとともに、前記圧力検出器による検出圧力に基づき前記ベース燃焼量を補正する機能を有する。以上の構成は、特許文献1にて公知の構成である。ここで、前記蒸気ラインは、単なる管路だけでなく、蒸気が流通する流路を意味している。
そして、この発明の実施の形態の特徴とするところは、前記制御器が、前記ベース燃焼量を設定するに際して、前記検出流量から設定誤差を差し引いた検出流量に基づいて前記ベース燃焼量を設定する構成にある。
前記設定誤差は、少なくともつぎの二つを含んでいる。第一誤差は、前記流量検出器によるものではなく、システムに固有の誤差である。この第一誤差は、前記ボイラからの蒸気が蒸気ラインを流れる途中で、凝縮したり、前記ボイラからの蒸気の乾き度が低いと、結果的に検出流量と比較して実際に供給される蒸気量が減ってしまうことに起因する。この第一誤差は、特許文献1に記載のスチームアキュムレータを備えないシステムにおいて、顕著に生ずる。また、第二誤差は、流量検出器の検出精度が低いことに起因する流量検出器に固有の誤差である。
前記設定誤差は、好ましくは、前記第一誤差と前記第二誤差との両方を含む
この実施の形態1においては、システムの運転が開始されると、前記制御器は、前記流量検出器の検出信号から前記設定誤差を差し引いた値を検出流量信号とする補正を行う。そして、この補正された検出流量信号に基づいて、ベース燃焼量を設定し、この設定燃焼量となるように、前記ボイラを燃焼させる台数制御を行う。すなわち、補正検出流量信号は、想定される誤差の下限側に設定されるので、前記ボイラから供給される蒸気圧力は、低い側に制御されることになる。その結果、蒸気圧力が高くなることによる不都合を解消できる。この実施の形態の台数制御システムは、前記スチームアキュムレータを備えないシステムにおいて好適に実施される。
ここで、この実施の形態の構成要素について説明する。前記ボイラは、蒸気を生成して、燃焼量が調整可能(可変)であれば、形式、種類、蒸発量は問わない。すなわち、停止,低燃焼,高燃焼の3位置ボイラに限定されるものではなく、4位置以上に燃焼量が段階的に調整可能なボイラを含む他、燃焼量が連続的に調整可能なボイラを含む。また、前記ボイラは、蒸発量を互いに異ならせてもよい。さらに、制御対象となる前記ボイラの台数は、2台以上とするが、燃焼量が多位置に調整可能なボイラまたは燃焼量が連続的に調整
可能なボイラであれば1台でもよい。このようにボイラを1台とする場合は、蒸気圧力を検出する蒸気ラインには、ボイラ内缶体を含む。
前記流量検出器は、公知の検出器が用いられ、この実施の形態においては、好ましくは、検出精度がプラス、マイナス10%程度の比較的安価なものを用いる。現時点において、検出精度が高いの蒸気流量計は、高価なものとなる。この流量検出器は、前記各ボイラの缶体に接続される蒸気ラインに設けられ、好ましくは、前記各ボイラにて生成の蒸気を集合する蒸気集合部(蒸気ヘッダ)から蒸気使用設備へ蒸気を供給する蒸気ラインに設ける。また、前記流量検出器は、前記蒸気使用設備への蒸気ラインが1本の場合は、1個の流量検出器により蒸気流量を検出するが、前記蒸気ラインが複数の場合は、複数個の流量検出器により全使用蒸気流量を検出するように構成することができる。さらに、蒸気使用量が少ない蒸気使用設備については、流量検出器を設けることなく、他の主要蒸気使用設備の使用蒸気流量設定誤差とすることができる。すなわち、流量検出器を設けない蒸気使用設備の蒸気流量は、前記設定誤差の第三誤差として含ませることができる。
前記圧力検出器は、前記ボイラからの蒸気ラインの圧力を検出するように設けられ、好ましくは、前記蒸気集合部に設けられる。前記蒸気集合部の圧力は、蒸気の温度に1対1に対応しているので、この実施の形態においては、温度検出により間接的に圧力検出を行うものを含む。但し、温度検出の場合、時々蒸気に空気が含まれることがあり、圧力と対応しなくなるので、圧力検出が望ましい。
前記制御器は、予め記憶手段に記憶された制御手順に従い、前記流量検出器による検出流量と前記圧力検出器による検出圧力とに基づいて、前記各ボイラの燃焼量を制御する。前記制御手順は、前記検出流量に基づいて前記ボイラのベース燃焼量を設定し、設定された燃焼量となるように前記各ボイラの燃焼を制御(主燃焼台数制御)する第一手順と、前記圧力検出器による検出圧力に基づき前記ベース燃焼量を補正して前記各ボイラの燃焼を制御(補助燃焼台数制御)する第二手順とを含んでいる。前記第二手順は、前記第一手順による燃焼制御を行ってから前記蒸気圧力の変化に時間遅れが生ずるので、この時間遅れを考慮して、この所定遅れ時間後に実行するように構成するが、多くの場合は、この時間遅れを考慮しなくても特に問題を生ずることはない。
前記第一手順は、前記ベース燃焼量を設定するに際して、前記検出流量から前記流量検出器に対して設定された誤差を差し引いた検出流量に基づいて前記ベース燃焼量を設定する。前記検出流量信号とボイラのベース燃焼量との対応は、予め実験により求め、求めた対応関係を記憶手段に記憶しておく。
前記第二手順は、前記圧力検出器の検出圧力が設定圧力となるように、前記ベース燃焼量を賄うベースボイラ以外のボイラの燃焼量を調整することにより行うが、前記ベースボイラの一部にて燃焼量が調整可能な場合は、当該ボイラを用いて前記第二手順による燃焼量の調整を行うことができる。
前記燃焼量の補正は、前記各ボイラが、段階的に燃焼量を増減するものの場合には、燃焼の段階数を調整することにより行い、連続的に燃焼量を増減するものの場合には、燃焼量を連続的に調整することにより行う。
また、前記燃焼量の補正の方法は、特許文献1に記載のように、低燃焼台数と高燃焼台数との比率を調整する方法に限定されず、たとえば、つぎのような第二の方法を採用することができる。
この第二の方法は、蒸気流量の変動(単位時間当たりの変動量,または変動の勾配)を
監視し、変動が所定値より小さい場合には、放熱損失を減少するために、前記検出圧力に基づき前記検出流量により設定された燃焼台数を減らすように燃焼量を調整し、前記変動が所定値より大きい場合には、前記検出圧力に基づき低燃焼または燃焼待機(直ちに低燃焼へ移行できる状態)の台数を増加させるように燃焼量を調整する方法である。この第二の方法によれば、システムの効率を向上させることができる。
さらに、前記燃焼量の補正方法は、階段値制御または目標値制御により行うことができる前記階段値制御とは、所定の制御圧力帯における前記供給蒸気の圧力の絶対値(圧力値)に基づいてボイラの燃焼台数を増減する制御である。前記制御圧力帯は、一例として、その圧力帯の上限値である階段値制御圧力とその圧力帯の幅である階段値制御幅とによって設定される。この階段値制御は、制御圧力帯における前記供給蒸気の圧力値と起動の優先順位(以下、単に優先順位という。)とに基づき、前記複数台のボイラの燃焼台数を制御することにより行われる。ここで、ボイラの燃焼台数の制御とは、ボイラ1台を1台とする制御のみならず、例えば、低燃焼を1台と見なし、高燃焼を2台と見なして行う台数制御を含んでいる。
前記目標値制御は,予め設定した目標圧力となるように、ボイラの燃焼台数を増減するための判定条件に基づき、ボイラの燃焼状態を制御する方式である。前記判定条件は、つぎのものを含む。
(1)目標圧力からのずれ(変位量)
(2)目標圧力からのずれとその状態の継続時間
(3)圧力変化の状況(圧力変化の勾配および勾配が圧力上昇側か下降であるか)
(4)圧力変化の状況とその状態の継続時間
(5)目標圧力からの変位量と時間で求まるずれ量積分値
前記判定条件は、前記(1)〜(5)に限定されるものでなく、前記(1)〜(5)複数を組み合わせて判定し、前記ボイラの燃焼台数を制御するように構成することができる。
この発明は、つぎの方法の実施の形態を含む。この方法の実施の形態は、燃焼量が調整可能な複数台のボイラと、前記ボイラからの蒸気ラインに設けた蒸気流量を検出する流量検出器と、前記蒸気ラインの蒸気圧力を検出する圧力検出とを備えるボイラの制御システムにおいて行われ、前記流量検出器による検出流量に基づいて前記ボイラのベース燃焼量を設定するとともに、前記圧力検出器による検出圧力に基づき前記ベース燃焼量を補正するボイラの燃焼制御方法であって、前記ベース燃焼量を設定するに際して、前記検出流量から前記流量検出器に対して設定された誤差を差し引いた検出流量に基づいて前記ベース燃焼量を設定することを特徴とする。
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、同実施例1の概略構成図であり、図2は、同実施例1の検出蒸気流量に対するベース燃焼台数の設定を説明する図であり、図3は、同実施例1の台数制御方法を示すフローチャート図である。
図1に示すように、前記一実施例のボイラシステムは、複数台(この実施例1では、12台)の蒸気ボイラ1,1,…(以下、蒸気ボイラを単にボイラという。)と、前記各ボイラ1に接続される第一蒸気ライン2,2,…と、この第一蒸気ラインに接続され蒸気ラインの一部を構成する蒸気ヘッダ3と、この蒸気ヘッダ3と蒸気使用設備4A,4Bとの間に接続される第二蒸気ライン5A,5Bと、前記各第二蒸気ライン5A,5B内の蒸気流量を検出する流量検出6A,6Bと、前記蒸気ヘッダ3の圧力を検出する圧力検出器7と、台数制御器(以下、単に制御器という。)8とを備えている。
前記各ボイラ1は、蒸発量が2000kg/hで、燃焼量が停止,低燃焼,高燃焼の3段階に調整可能な3位置ボイラとしている。前記各流量検出器6A,6Bは、検出精度が+,−10%程度の比較的安価な公知の同じ検出器を用いている。また、この実施例1は、前記各ボイラ1と前記蒸気ヘッダ3との間に特許文献1のようなスチームアキュムレータを設けていない。
前記制御器8は、前記流量検出器6A,6Bおよび前記圧力検出器7と前記各ボイラ1とは図1の破線で示す回線(符号省略)にて接続されている。この制御器8は、予め記憶手段(図示省略)に記憶された制御手順に従い、前記各流量検出器6A,6Bによる検出流量と前記圧力検出器7による検出圧力とに基づいて、前記各ボイラ1の燃焼量を制御するように構成されている。
前記制御手順は、第一手順と第二手順とを含んで構成され、図3に示すように構成されている。前記第一手順は、前記流量検出器6A,6Bによる検出流量Rに基づいて前記ボイラ1のベース燃焼量を設定し、設定された燃焼量となるように前記各ボイラ1の燃焼を制御するように構成される。システムの運転開始当初などの検出圧力が設定範囲(例えば5MPa〜8MPa)外にあるときは、前記圧力検出器7の検出圧力のみにより、検出圧力が前記設定範囲内となるように燃焼量の制御を行う通常圧力制御を前記第一手順の前に行う。前記第二手順は、前記圧力検出器7による検出圧力に基づき前記ベース燃焼量を補正する第二手順とを含んで構成されている。前記通常圧力制御により前記検出圧力が設定範囲内となると前記第一手順を行うように構成される。
前記第一手順は、前記検出流量Rから前記流量検出器6A,6Bに対して設定された誤差(以下、設定誤差という。)R0を差し引いた検出流量R1に基づいて前記ベース燃焼量を設定する。前記検出流量信号R1とボイラのベース燃焼量との対応関係は、予め実験により求め、求めた対応関係を記憶手段(図示省略)に記憶している。
ここで、前記設定誤差R0について説明する。前記各流量検出器流量検出器6A,6Bによる検出流量の誤差は、つぎの二つを含んでいる。第一誤差は、前記各流量検出器流量検出器6A,6Bによるものではない。この第一誤差は、前記各ボイラ1からの蒸気が前記各蒸気ライン2,前記蒸気ヘッダ3を流れる途中で、凝縮することにより生じたり、前記各ボイラ1からの蒸気の乾き度が低いときに生じ、検出流量Rから実際に供給される蒸気量が減ってしまうことに起因するものである。また、第二誤差は、前記各流量検出器6A,6Bの検出精度が低いことに起因する誤差である。
前記設定誤差R0は、前記第一誤差と前記第二誤差との両方を考慮して、前記各流量検出器6A,6Bによる実際の検出信号Rに対して設定している。この設定誤差R0は、予め実験により設定する。なお、前記第二誤差は、検出信号Rに対して+(プラス)側にも存在するが、前記第一誤差は、検出信号Rに対して+(プラス)側には存在ない。すなわち、前記設定誤差R0は、検出信号Rに対して存在する+側の誤差よりも大きい。
前記第二手順は、この実施例1では、前記圧力検出器7の検出圧力が設定圧力となるように、前記ベース燃焼量を賄うベースボイラ1以外のボイラの燃焼量を調整することにより行うように構成している。この前記第二手順による燃焼量の調整は、前記第一手順による燃焼制御を行ってから前記蒸気ヘッダ3の圧力の変化に時間遅れが生ずるので、この時間遅れを考慮して、この所定遅れ時間(たとえば、3〜20秒程度)後に実行するように構成する。
以下に、前記制御器8による台数制御方法を図2および図3に従い説明する。図3において、システムの運転が開始されているかどうかをステップS1(以下、ステップSNを
単にSNという。)にて判定する。なお、運転開始は、システムの運転開始スイッチ(図示省略)の操作により判定される。S1において、YESが判定されると、S2へ移行して検出圧力信号が前記設定範囲内かどうかを判定する。運転開始当初は、前記圧力検出器7の検出圧力が前記設定範囲外,かつ以下であるので、S8へ移行して、前記圧力検出器7の検出圧力のみにより、検出圧力が前記設定範囲内となるように燃焼量の制御を行う。この燃焼量の制御は、周知の階段値制御により、すべてのボイラ1高燃焼させる全力運転により行われ、検出圧力が前記設定範囲となるまで行う。
S2において、YESが判定されると、S3へ移行して、検出流量の補正処理を行う。この補正処理においては、前記各流量検出器6A,6Bの検出流量の合計値Rから前記流量検出器6A,6Bに対して設定された設定誤差R0を差し引いた補正検出流量R1を設定する。そして、S4において、補正検出流量R1に基づいて、ベース燃焼量(燃焼台数)を設定する。図2で、時刻t1における補正検出流量R1に基づき、前記ボイラ1の燃焼台数を7台に設定する。この7台は、全て高燃焼とする。この設定された燃焼台数に基づき、前記各ボイラ1を予め定めた優先順位に従い、高燃焼させる主燃焼台数制御を行う。S3とS4の処理が前記第一手順に相当する。
この主燃焼台数制御の開始から所定時間遅れ,すなわち蒸気流量の起動時の変動が所定範囲内に収まった時点で、S5の補助燃焼台数制御を行う。この補助燃焼台数制御においては、前記圧力検出器8の検出圧力が設定圧力となるように、前記ベース燃焼量を賄うボイラ1(時刻t1では7台)以外のボイラ1の燃焼量を調整することにより行う。この補助燃焼台数制御に対応するボイラ1は、この実施例1では、2台としているが、これに限定されるものではない。この燃焼量の調整は、階段値制御により行われる。この補助燃焼台数制御は、時間T0だけ継続される。S5の処理が前記第二手順に相当する。
S5の処理が行われている間、S6で設定時間T0が経過が監視される。NOが判定されると、S7へ移行して、システムの運転停止が判断され、NOの場合は、S6に戻る。S6で時間T0の経過が判断されると、S2に戻り、S2〜S5の処理が繰り返される。図2の例では、時刻t2における補正検出流量R1に基づき、ベース燃焼ボイラの台数を6台に設定して、前記主燃焼台数制御を行った後、前記補助燃焼台数制御を行う。
こうして、前記各流量検出器6A,6Bの蒸気の検出流量に基づく主燃焼台数制御と前記圧力検出器8の検出圧力に基づく補助燃焼台数制御との組合せにより、蒸気負荷の変動に対してスムーズな追従制御ができる。また、前記検出流量Rから前記流量検出器6A,6Bの設定誤差R0を差し引いた検出流量R1に基づいて前記ベース燃焼量を設定するので、流量検出器の検出誤差により蒸気圧力が高くなることを防止し、蒸気圧力が高くなることによる不都合を防止できる。そして、特許文献1のようなスチームアキュムレータを用いることなく、しかも比較的に検出精度が低い流量計を用いることができる。
この発明は、前記実施例1に限定されるものではなく、図4に示す実施例2を含むものである。以下、この実施例2において、前記実施例1と異なる構成を中心に説明し、同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例2は、2本の前記第二蒸気ライン5A,5B以外に、蒸気使用設備4Cへ蒸気を供給する第二蒸気ライン5Cを備え、この第二蒸気ライン5Cには、流量検出器を設けていない点で、前記実施例1と相違する。
この実施例2においては、前記第二蒸気ライン5Cの平均的な蒸気流量は、前記第二蒸気ライン5A,5Bのそれと比較して少ない(たとえば、10%程度)ので、前記第二蒸
気ライン5Cの平均的な蒸気流量を前記設定誤差に含める。
この発明は、前記実施例1、2に限定されるものではなく、図5に示す実施例3のように、流量検出器6は、共通の蒸気ラインに1個設ける構成とすることができる。
また、この発明は、前記実施例1〜3に限定されるものではなく、複数の前記ボイラ1,1,…は、蒸発量の異なるボイラを含ませることができ、燃焼量を連続的に制御するボイラを含ませることができる。さらに、特開2002−213702に示されるように共通の台数制御器を用いないで、台数制御を行うように構成することができる。
1 蒸気ボイラ(ボイラ)
2 第一蒸気ライン(蒸気ライン)
3 蒸気ヘッダ(蒸気ライン)
5A 第二蒸気ライン(蒸気ライン)
5B 第二蒸気ライン(蒸気ライン)
5B 第二蒸気ライン(蒸気ライン)
6 流量検出器
6A 流量検出器
6B 流量検出器
7 圧力検出器

Claims (1)

  1. 燃焼量が調整可能な1台乃至複数台のボイラと、前記ボイラからの蒸気ラインに設けた蒸気流量を検出する流量検出器と、前記蒸気ラインの蒸気圧力を検出する圧力検出器と、前記流量検出器による検出流量に基づいて前記ボイラのベース燃焼量を設定するとともに、前記圧力検出器による検出圧力に基づき前記ベース燃焼量を補正する制御器とを備えるボイラ制御システムにおいて、
    前記制御器は、前記ベース燃焼量を設定するに際して、前記検出流量から設定誤差を差し引いた検出流量に基づいて前記ベース燃焼量を設定し、前記設定誤差は、前記流量検出器によるものではないシステムに固有の誤差である第一誤差と、前記流量検出器の検出精度が低いことに起因する流量検出器に固有の誤差である第二誤差とを両方含んでおり、前記ボイラから前記流量検出器および前記圧力検出器の間にスチームアキュムレータを備えないことを特徴とするボイラ制御システム。
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