JP6213302B2 - ボイラシステム - Google Patents
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Description
このようなボイラシステムでは、燃焼させるボイラの台数を制御することで、蒸気使用設備の蒸気消費量に応じた蒸気をボイラ群から発生させる。すなわち、ボイラシステムでは、蒸気消費量が増大すると、燃焼停止状態にあるボイラの燃焼を開始し燃焼状態にあるボイラの台数を増加することで、増大した蒸気消費量分の蒸気量をボイラ群から発生させることとしている。
また、燃焼を開始したボイラを適切なタイミングで制御に組み込むための試みが近年なされており、例えば、特許文献1には、燃焼停止状態にあるボイラの燃焼開始を、ボイラの蒸気発生に要する起蒸時間や暖機運転時間分早く行うことで、最適なタイミングでボイラの燃焼を開始することが記載されている。
ここで、図4を参照して、増缶時のバックアップ制御の概要を説明する。なお、図4では、5台のボイラ20が全て同容量のボイラであり、左側のボイラ20から順に1号機ボイラ、2号機ボイラ、3号機ボイラ、4号機ボイラ、5号機ボイラと呼ぶ。
起蒸指示された3号機ボイラが給蒸不可能である場合、制御部は、3号機ボイラから発生させる予定の蒸気を既に燃焼状態にある1号機ボイラ及び2号機ボイラから代わりに発生させるよう、1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を上昇させる。また、制御部は、3号機ボイラが給蒸可能になるまでの間、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を連続的に変更する。
この点、特許文献1は、増缶ボイラの起蒸判断をもって燃焼量(燃焼率)を入れ替える場合の上記問題点及びその対応策を何ら開示するものではなかった。
以下、本発明の一実施形態に係る第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼状態を制御する。
本実施形態のボイラ20は、燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、燃焼率の20%の燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼率が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼率を調整するようになっている。
より具体的には、複数のボイラ20それぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、ボイラ20は、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
なお、出力蒸気量とは、ボイラ群2により出力される蒸気量を示し、この出力蒸気量は、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値により表される。
また、停止基準蒸気量は、燃焼状態にあるボイラ20のうちの1のボイラ20の燃焼を停止する基準となる蒸気量であり、必要蒸気量が停止基準蒸気量に達する(以下になる又はより小さくなる)と燃焼状態にあるボイラ20のうちの1のボイラ20の燃焼を停止する。
これら増加基準蒸気量及び停止基準蒸気量は、任意に設定することができ、また、増加基準閾値及び停止基準閾値として、増加基準蒸気量及び停止基準蒸気量以外の任意の情報を用いることとしてもよい。
燃焼率を用いる場合、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が増加基準閾値(例えば、燃焼状態にあるボイラ20が1台の場合は50%、2台の場合は100%、3台の場合は150%等)に達すると、停止していたボイラ20が燃焼を開始しボイラ20の台数を増加する。
停止基準閾値も同様である。すなわち、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が停止基準閾値(例えば、燃焼状態にあるボイラ20が2台の場合は50%、3台の場合は100%、4台の場合は150%等)に達すると、燃焼していたボイラ20が燃焼を停止しボイラ20の台数を減少する。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動が増加基準閾値を超えない場合、又は停止基準閾値を下回らない場合、制御部4は、複数のボイラ20それぞれの燃焼率に基いて燃焼率を変動させるボイラ20を選択し、この選択されたボイラ20の燃焼率を例えば、単位蒸気量U単位で変動させる。また、制御部4は、必要に応じて更に他のボイラ20を選択し、この選択された他のボイラ20の燃焼率も例えば単位蒸気量U単位で変動させることができる。
ここで、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大し必要蒸気量が増加基準蒸気量に達すると、制御部4は、燃焼停止状態S0にあるボイラ20(以下「増缶ボイラ」ともいう)の燃焼を開始し、燃焼状態にあるボイラ20の台数を増加する。このとき、燃焼停止状態S0にあった増缶ボイラ20は冷却されており、制御部4から燃焼を開始するように制御されて燃焼を開始しても内部の缶水が沸騰温度に達するまでは蒸気を出力することができず、ボイラ群2から出力される出力蒸気量が蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に対して不足してしまう。そこで、制御部4は、当該増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20に対して不足分の蒸気を代わりに出力させるように指示し、蒸気不足を防止する、いわゆるバックアップを行う。すなわち、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20の燃焼率を連続的に変更する。
制御部4は、増缶ボイラ20が給蒸を開始したと判定して台数制御に組み込む際に、給蒸を開始した増缶ボイラ20の燃焼率分、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少させないで、すなわち燃焼量(燃焼率)の入れ替えを行わないで、そのまま過多気味となった燃焼量を、要求負荷に応じた必要蒸気量に移行させるように制御する。
なお、制御部4は、所定の時間経過後、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻すことができる。なお、「所定の時間経過後」に替えて、目標圧力値と蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値の偏差が所定の値以下になった場合に、制御部4は、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻すようにしてもよい。
そうすることで、ボイラシステム2のヘッダ圧力値が、目標圧力値を大幅に超えることなく、圧力安定性を維持することができる。
図3Aに示すように、制御部4は、蒸気量算出部41と、起蒸指示部42と、第1判定部43と、出力制御部44と、第1補正部45と、を含んで構成される。
蒸気量算出部41は、予め設定された目標圧力値SV、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値PV等に基づいて、必要蒸気量を算出する。具体的には、蒸気量算出部41は、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値PVが、予め設定された目標圧力値SVとなるように、必要蒸気量を、例えば、速度型PIDアルゴリズムにより算出する。
MVn = MVn−1 + ΔMVn ・・・(1)
ここで、Δtを制御周期、nを正の整数値としたとき、
MVnは制御周期n(起点t0+n*Δt)における複数のボイラ20から発生させる今回必要蒸気量、
MVn−1は制御周期(n−1)における前回必要蒸気量、
ΔMVnは制御周期毎の必要蒸気量変化分を表す。
速度型演算は、制御周期毎の必要蒸気量変化分ΔMVnのみを計算し、これに前回必要蒸気量MVn−1を加算して、今回必要蒸気量MVnを計算する方法である。
これに対して、制御周期毎に今回必要蒸気量MVnを直接計算するPID制御アルゴリズムは、位置型演算と言う。
ΔMVn = ΔPn+ΔIn+ΔDn ・・・(2)
ここで、ΔPnはP制御出力(変化分)を、
ΔInはI制御出力(変化分)を、
ΔDnはD制御出力(変化分)を表す。
ΔPn = KP*(en−en−1) ・・・(3)
ここで、KPは、比例ゲインを、
enは、式(4)に示すように、今回の目標圧力値SVnと、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の内部の今回蒸気圧力値PVnとの差(今回偏差量)を表す。
en = SVn−PVn ・・・(4)
ΔIn =KP*(Δt/TI)*en ・・・(5)
TIは積分時間を表す。
ΔDn = KP*(TD/Δt)*(en−2en−1+en−2)
・・・(6)
ここで、TDは微分時間を表す。
蒸気量算出部41は、式(1)のように、前回必要蒸気量MVn−1にΔMVnを加算して、今回必要蒸気量MVnを計算する。
なお、蒸気量算出部41は、必要蒸気量を算出するに際して、位置型演算によるPID制御アルゴリズムを適用してもよい。
すなわち出力制御部44は、増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、不足分の蒸気を代わりに出力させていた他の給蒸ボイラ20に対して、増缶ボイラ20が第1判定部43により給蒸可能になったと判定されたときに、不足分の蒸気を代わりに出力させていた燃焼量のままとして、増缶ボイラ20を台数制御に組み込む。その後、制御部4は、増缶ボイラ20と他の給蒸ボイラによる出力蒸気量を要求負荷に応じた目標蒸気量になるように制御する。
その結果、時間の経過により、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束する。
増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、ヘッダ圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正することで、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
そうすることで、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
ここで、図5を参照して、バックアップ制御に係るボイラ群の燃焼状態の概要を説明する。図5は、ボイラ群の燃焼状態の一例を示す説明図である。なお、図5では、5台のボイラ20が全て同容量のボイラであり、左側のボイラ20から順に1号機ボイラ、2号機ボイラ、3号機ボイラ、4号機ボイラ、5号機ボイラと呼ぶ。
起蒸指示された3号機ボイラが給蒸不可能である場合、出力制御部44は、3号機ボイラから発生させる予定の蒸気を既に燃焼状態にある1号機ボイラ及び2号機ボイラ(他の給蒸ボイラに相当)から代わりに発生させるよう、1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を上昇させる。また、出力制御部44は、3号機ボイラが給蒸可能になるまでの間、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を連続的に変更する。
その結果、時間の経過により、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束する。このように、第1実施形態では、3号機ボイラが給蒸可能になったときには、出力蒸気量は過多気味になるおそれがあるが、その後PID制御により、図5に示すように「(4)給蒸開始後(所定時間経過後)」において、出力蒸気量を適正蒸気量に推移することとしている。
そうすることで、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については詳細な説明を省略する。第2実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
図3Bに示すように、制御部4は、蒸気量算出部41と、起蒸指示部42と、第1判定部43と、出力制御部44と、第2補正部46と、を含んで構成される。
そうすることで、ヘッダ圧力が目標圧力よりも高めに推移している場合に、より速やかに目標圧力値に収束させて、圧力安定性を維持することができる。
図7に、時間T2以降のヘッダ圧力の推移を示す。
以下、図6及び図7を参照して、第2補正部46の動作を説明する。
この際、制御部4は、当該増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20に対して不足分の蒸気を代わりに出力させるように指示し、蒸気不足を防止する、いわゆるバックアップを行う。
蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20の燃焼率を連続的に変更することで、ヘッダ圧力は安定する。
図6に示すように、時間T1以降、バックアップしている間は、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P1となるように制御している。この間、図7に示すように、ヘッダ圧力は目標圧力値に概ね一致して推移する。
その後、時間Taから時間T3の間である時間Tbのタイミングで目標圧力値P2´を目標圧力値P2´´に補正することで、時間Tb以降、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P2´´となるように制御する。
その後、時間Tbから時間T3の間である時間Tcのタイミングで目標圧力値P2´´を目標圧力値P2´´´に補正することで、時間Tc以降、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P2´´´となるように制御する。
その後、時間T3のタイミングで目標圧力値P2´´´を元の目標圧力値P1に補正することで、時間T3以降、制御部4は、ヘッダ圧力が元の目標圧力値P1となるように制御する。
こうすることで、図7に示すように、ヘッダ圧力値を、段階的に元の目標圧力値P1に収束させることができる。
(1)当初の目標圧力値P1をヘッダ圧力値P2に補正する。
(2)当初の目標圧力値P1とヘッダ圧力値P2に補正された目標圧力値との差分である設定値差分値P3を算出する。
(3)当初の目標圧力値P1に到達する時間T3と設定条件を変更した時間T2との差分を所定の分割数nで除算して、単位時間ΔTを算出する。
(4)設定値差分値P3を所定の分割数nで除算して、単位差分値ΔPを算出する。
(5)単位時間ΔT毎に補正された目標圧力値Pに単位差分値ΔPずつ加算する。
(6)こうすることで、移行時間(T3−T2)の経過後の時間T3に当初の目標圧力値P1になるように、目標圧力値Pは段階的に変更される。
この場合は、上記の手順の(3)を次の(3´)に置き換えればよい。
(3´)移行時間(T3−T2を所定の単位時間ΔTで除算して、分割数nを算出する。
これにより、増缶ボイラ20が第1判定部43により給蒸可能になったときには、出力蒸気量は過多気味になり、ヘッダ圧力値が増加するおそれがあるが、制御部4は、ヘッダ圧力値が目標圧力値となるように、必要蒸気量を減少させるように制御することで、時間の経過により、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束する。
これにより、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出することができ、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
これにより、ヘッダ圧力が目標圧力よりも高めに推移している場合であっても、より速やかに目標圧力値に収束させて、圧力安定性を維持することができる。
例えば、各実施形態では、制御部4における蒸気量の制御を行うに際して、必要蒸気量を、速度型PIDアルゴリズムにより算出したが、必要蒸気量を、位置型PIDアルゴリズムにより算出してもよい。
2 ボイラ群
20 ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
41 蒸気量算出部
42 起蒸指示部
43 第1判定部
44 出力制御部
45 第1補正部
46 第2補正部
Claims (5)
- 燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラと、
該複数のボイラにより生成された蒸気が集合する蒸気ヘッダと、
負荷機器からの要求負荷に応じて、前記複数のボイラの燃焼状態を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
蒸気消費量の変動に対して該蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値を目標圧力値に保つように、必要蒸気量をPI制御方式又はPID制御方式により算出する蒸気量算出部と、
前記蒸気量算出部により算出された必要蒸気量を発生させるように、複数のボイラのうち蒸気を供給する給蒸ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部と、
要求負荷に応じて、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、
前記起蒸指示部により起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになったか否かを判定する第1判定部と、
を備え、
前記出力制御部は、前記起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになるまでの間、複数の前記ボイラのうち給蒸ボイラの燃焼率を要求負荷に応じて連続的に変更することで、要求負荷に対する蒸気出力の追従制御を行い、前記第1判定部により前記起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになったと判定された場合、給蒸を開始した前記給蒸ボイラから発生する蒸気量分に相当する、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少することなく、前記給蒸ボイラを制御に組み込む、ボイラシステム。 - 前記制御部は、
前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正する第1補正部を備える請求項1に記載のボイラシステム。 - 前記第1補正部は、所定の時間経過後、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻す、請求項2に記載のボイラシステム。
- 前記PIDパラメータは、比例帯、積分時間、又は微分時間を含む、請求項2又は請求項3に記載のボイラシステム。
- 前記制御部は、
前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値と前記目標圧力値との差が第2閾値を超えた場合、前記目標圧力値を前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値に補正して、その後、移行時間をかけて段階的に、前記目標圧力値に戻す第2補正部を備える請求項1に記載のボイラシステム。
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