JP6213302B2 - ボイラシステム - Google Patents

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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Description

本発明は、燃焼率を連続的に変更して燃焼可能なボイラを複数有するボイラ群を備えるボイラシステムに関する。
従来、複数のボイラを燃焼させて蒸気を発生させるボイラシステムとして、ボイラの燃焼量を連続的に増減させて蒸気の発生量を制御する、いわゆる比例制御方式のボイラシステムが提案されている。
このようなボイラシステムでは、燃焼させるボイラの台数を制御することで、蒸気使用設備の蒸気消費量に応じた蒸気をボイラ群から発生させる。すなわち、ボイラシステムでは、蒸気消費量が増大すると、燃焼停止状態にあるボイラの燃焼を開始し燃焼状態にあるボイラの台数を増加することで、増大した蒸気消費量分の蒸気量をボイラ群から発生させることとしている。
ここで、長時間に亘り燃焼停止状態にあったボイラは、冷却されており、燃焼を開始しても内部の缶水が沸騰温度に達するまでは蒸気を発生することができない。そのため、燃焼させるボイラを増加したとしても、当該ボイラは、蒸気使用設備の蒸気消費量に応じた制御に組み込むことができない。
そこで、このようなボイラシステムでは、燃焼停止状態にあるボイラの燃焼を開始する場合に、当該ボイラが給蒸可能となるまでに生じる不足分を他の燃焼中の給蒸ボイラが代わりに生成(バックアップ)することで、蒸気量が不足することを補うこととしている。
また、燃焼を開始したボイラを適切なタイミングで制御に組み込むための試みが近年なされており、例えば、特許文献1には、燃焼停止状態にあるボイラの燃焼開始を、ボイラの蒸気発生に要する起蒸時間や暖機運転時間分早く行うことで、最適なタイミングでボイラの燃焼を開始することが記載されている。
特開2001−33001号公報
ところで、燃焼を開始したボイラが給蒸を開始すると、燃焼を開始したボイラの代わりに他の給蒸ボイラから発生させていた蒸気が過剰になるため、制御部は、燃焼を開始したボイラから発生する蒸気量分だけ他の給蒸ボイラの燃焼率を減少させる。
すなわち、蒸気消費量が増大して、ボイラの増缶を判断した場合、新たなボイラに起蒸開始指示をするとともに、既燃焼ボイラの燃焼率を増加させ、その後、増缶ボイラの起蒸判断をもって燃焼量(燃焼率)を入れ替えている。
(従来例)
ここで、図4を参照して、増缶時のバックアップ制御の概要を説明する。なお、図4では、5台のボイラ20が全て同容量のボイラであり、左側のボイラ20から順に1号機ボイラ、2号機ボイラ、3号機ボイラ、4号機ボイラ、5号機ボイラと呼ぶ。
蒸気使用設備の消費蒸気量(要求負荷)が増大し必要蒸気量が増加基準蒸気量に達すると、制御部は、燃焼停止状態のボイラに対して起蒸指示を行う。図4に示すように「(1)起蒸指示」時において、制御部は、燃焼停止状態の3号機ボイラ〜5号機ボイラのうち、3号機ボイラに対して起蒸指示を行っている。
起蒸指示に基づき3号機ボイラが燃焼を開始すると、制御部は、3号機ボイラから発生する蒸気の蒸気圧力に基づいて3号機ボイラが蒸気を供給可能であるか否かを判定する。図4に示すように「(2)起蒸中」の間、3号機ボイラは未だ給蒸不可能であるものとする。
起蒸指示された3号機ボイラが給蒸不可能である場合、制御部は、3号機ボイラから発生させる予定の蒸気を既に燃焼状態にある1号機ボイラ及び2号機ボイラから代わりに発生させるよう、1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を上昇させる。また、制御部は、3号機ボイラが給蒸可能になるまでの間、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を連続的に変更する。
その後、3号機ボイラが給蒸可能になると、3号機ボイラの代わりに1号機ボイラ及び2号機ボイラから発生させていた蒸気が過剰になるため、制御部は、図4に示すように「(3)給蒸開始」時において、3号機ボイラから発生する蒸気量分に相当する1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を減少させる。すなわち、給蒸可能になった3号機ボイラの燃焼率分、1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を減少させる。
しかしながら、3号機ボイラが、例えば、当該ボイラの最大燃焼量の20%の燃焼量を発生する場合、3号機ボイラの最大燃焼量の20%もの燃焼量を入れ替えるため、増缶時においてその影響は大きく、3号機ボイラが給蒸可能であるか否かの起蒸判断が非常にシビアとなる。仮に、起蒸判断が数秒ずれて、例えば3号機ボイラが当該ボイラの最大燃焼量の20%の燃焼量を発生していない状態で、燃焼量(燃焼率)を入れ替えた場合、当該3号機ボイラの出力蒸気量不足により、ボイラシステムが圧力低下に至ることとなり、蒸気供給の安定性を損ねる。
この点、特許文献1は、増缶ボイラの起蒸判断をもって燃焼量(燃焼率)を入れ替える場合の上記問題点及びその対応策を何ら開示するものではなかった。
本発明は、蒸気消費量が増大して、ボイラの増缶を判断した場合、新たなボイラ(「増缶ボイラ」ともいう)に起蒸開始指示をするとともに、増缶ボイラが給蒸可能となるまでに生じる不足分を既燃焼中の給蒸ボイラに補わせるために、給蒸ボイラの燃焼率を増加させ、その後、増缶ボイラが給蒸を開始したと判定して台数制御に組み込む際に、給蒸可能になった増缶ボイラの燃焼率分、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少させないで、すなわち燃焼量(燃焼率)の入れ替えを行わないで、過多気味となった燃焼量を、要求負荷に応じた必要蒸気量に移行させるように制御する。そうすることで、増缶ボイラの起蒸判断のずれによるボイラシステムの急激な圧力低下を防止し、圧力安定性を維持できるボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラと、該複数のボイラにより生成された蒸気が集合する蒸気ヘッダと、負荷機器からの要求負荷に応じて、前記複数のボイラの燃焼状態を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、蒸気消費量の変動に対して該蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値を目標圧力値に保つように、必要蒸気量をPI制御方式又はPID制御方式により算出する蒸気量算出部と、前記蒸気量算出部により算出された必要蒸気量を発生させるように、複数のボイラのうち蒸気を供給する給蒸ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部と、要求負荷に応じて、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、前記起蒸指示部により起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになったか否かを判定する第1判定部と、を備え、前記出力制御部は、前記起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになるまでの間、複数の前記ボイラのうち給蒸ボイラの燃焼率を要求負荷に応じて連続的に変更することで、要求負荷に対する蒸気出力の追従制御を行い、前記第1判定部により前記起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになったと判定された場合、給蒸を開始した前記給蒸ボイラから発生する蒸気量分に相当する、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少させないで、すなわち燃焼量(燃焼率)の入れ替えを行わないで、前記給蒸ボイラを制御に組み込む、ボイラシステムに関する。
また、前記制御部は、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正する第1補正部を備えることが好ましい。
また、前記第1補正部は、所定の時間経過後、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻すことが好ましい。
また、前記PIDパラメータは、比例帯、積分時間、又は微分時間を含むことができる。
また、前記制御部は、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値と前記目標圧力値との差が第2閾値を超えた場合、前記目標圧力値を前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値に補正して、その後、移行時間をかけて段階的に、前記目標圧力値に戻す第2補正部を備えることができる。
本発明によれば、比例制御方式のボイラにより構成されるボイラ群において、蒸気消費量が増大して、ボイラの増缶を判断し、新たなボイラに起蒸開始指示をするとともに、当該ボイラが給蒸可能となるまでに生じる不足分を他の燃焼中の給蒸ボイラが代わりに生成(バックアップ)するように既燃焼ボイラの燃焼率を増加させた場合、増缶ボイラの起蒸判断による燃焼量の入れ替えをなくし、増缶ボイラの起蒸判断のずれによるボイラシステムの急激な圧力低下を防止し、圧力安定性を維持できる。
本発明の実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。 ボイラ群の概略を示す図である。 第1実施形態に係る制御部の構成を示す機能ブロック図である。 第2実施形態に係る制御部の構成を示す機能ブロック図である。 ボイラ群の燃焼状態の従来例を示す図である。 本発明に係るボイラ群の燃焼状態の一例を示す図である。 第2実施形態に係るボイラシステム1において、第2補正部により目標蒸気圧の値を補正した後、時間をかけて段階的に変更して元の目標蒸気圧に戻す概略を示す図である。 第2実施形態に係るボイラシステム1において、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値と目標圧力値との差が予め設定した第2閾値を超えた場合のヘッダ圧力の推移を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態に係る第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20と電気的に接続されている。この台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20の燃焼状態を制御する。台数制御装置3の詳細については、後述する。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼状態を制御する。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気消費量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(後述の出力蒸気量)が不足すれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が減少することになる。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気消費量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が増加することになる。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定された蒸気圧の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する。
ここで、本実施形態のボイラシステム1を構成する複数のボイラ20について説明する。図2は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。
本実施形態のボイラ20は、燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、燃焼率の20%の燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼率が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼率を調整するようになっている。
また、燃焼率を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼率)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、ボイラ20の燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、ボイラ20(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼率が連続的に制御可能となっている。
より具体的には、複数のボイラ20それぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、ボイラ20は、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
単位蒸気量Uは、ボイラ20の最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステム1における出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、ボイラ20の最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
なお、出力蒸気量とは、ボイラ群2により出力される蒸気量を示し、この出力蒸気量は、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値により表される。
複数のボイラ20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図2に示すように、ボイラ20の1号機〜5号機のそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機の優先順位が最も高く、5号機の優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部4の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
ボイラ群2には、燃焼するボイラの台数を決定するための増加基準閾値及び停止基準閾値が設定されている。本実施形態では、増加基準閾値として増加基準蒸気量を用い、停止基準閾値として停止基準蒸気量を用いることとしている。
増加基準蒸気量は、燃焼させるボイラを増加させる基準となる蒸気量であり、必要蒸気量が増加基準蒸気量に達する(以上又はより大きくなる)と、停止していたボイラ20が燃焼を開始し、ボイラ20の台数が増加する。
また、停止基準蒸気量は、燃焼状態にあるボイラ20のうちの1のボイラ20の燃焼を停止する基準となる蒸気量であり、必要蒸気量が停止基準蒸気量に達する(以下になる又はより小さくなる)と燃焼状態にあるボイラ20のうちの1のボイラ20の燃焼を停止する。
これら増加基準蒸気量及び停止基準蒸気量は、任意に設定することができ、また、増加基準閾値及び停止基準閾値として、増加基準蒸気量及び停止基準蒸気量以外の任意の情報を用いることとしてもよい。
例えば、停止基準閾値及び増加基準閾値として、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率を用いてもよい。
燃焼率を用いる場合、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が増加基準閾値(例えば、燃焼状態にあるボイラ20が1台の場合は50%、2台の場合は100%、3台の場合は150%等)に達すると、停止していたボイラ20が燃焼を開始しボイラ20の台数を増加する。
停止基準閾値も同様である。すなわち、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が停止基準閾値(例えば、燃焼状態にあるボイラ20が2台の場合は50%、3台の場合は100%、4台の場合は150%等)に達すると、燃焼していたボイラ20が燃焼を停止しボイラ20の台数を減少する。
以上のボイラ20は、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
次に、台数制御装置3の詳細について説明する。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
記憶部5は、台数制御装置3(制御部4)の制御により各ボイラ20に対して行われた指示の内容や、各ボイラ20から受信した燃焼状態等の情報、複数のボイラ20の燃焼パターンの設定条件等の情報、蒸気圧センサ7により測定される蒸気圧に係る設定条件としての目標圧力値、燃焼するボイラの台数を決定するための増加基準閾値及び停止基準閾値に関する設定の情報、複数のボイラ20に設定する単位蒸気量Uについての情報、複数のボイラ20の優先順位の設定の情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報等を記憶する。また、後述するように、PI制御方式又はPID制御方式における少なくとも2つ以上のPIDパラメータを記憶することができる。
制御部4は、信号線16を介して各ボイラ20に各種の指示を行ったり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、5台のボイラ20の燃焼状態や優先順位を制御する。各ボイラ20は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該ボイラ20を制御する。
(通常の制御)
蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動が増加基準閾値を超えない場合、又は停止基準閾値を下回らない場合、制御部4は、複数のボイラ20それぞれの燃焼率に基いて燃焼率を変動させるボイラ20を選択し、この選択されたボイラ20の燃焼率を例えば、単位蒸気量U単位で変動させる。また、制御部4は、必要に応じて更に他のボイラ20を選択し、この選択された他のボイラ20の燃焼率も例えば単位蒸気量U単位で変動させることができる。
(バックアップ制御)
ここで、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大し必要蒸気量が増加基準蒸気量に達すると、制御部4は、燃焼停止状態S0にあるボイラ20(以下「増缶ボイラ」ともいう)の燃焼を開始し、燃焼状態にあるボイラ20の台数を増加する。このとき、燃焼停止状態S0にあった増缶ボイラ20は冷却されており、制御部4から燃焼を開始するように制御されて燃焼を開始しても内部の缶水が沸騰温度に達するまでは蒸気を出力することができず、ボイラ群2から出力される出力蒸気量が蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に対して不足してしまう。そこで、制御部4は、当該増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20に対して不足分の蒸気を代わりに出力させるように指示し、蒸気不足を防止する、いわゆるバックアップを行う。すなわち、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20の燃焼率を連続的に変更する。
(増缶ボイラの給蒸開始後の制御)
制御部4は、増缶ボイラ20が給蒸を開始したと判定して台数制御に組み込む際に、給蒸を開始した増缶ボイラ20の燃焼率分、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少させないで、すなわち燃焼量(燃焼率)の入れ替えを行わないで、そのまま過多気味となった燃焼量を、要求負荷に応じた必要蒸気量に移行させるように制御する。
増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、制御部4は、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正することができる。ここで、PIDパラメータは、比例帯、積分時間、又は微分時間を含むものとする。
なお、制御部4は、所定の時間経過後、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻すことができる。なお、「所定の時間経過後」に替えて、目標圧力値と蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値の偏差が所定の値以下になった場合に、制御部4は、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻すようにしてもよい。
そうすることで、ボイラシステム2のヘッダ圧力値が、目標圧力値を大幅に超えることなく、圧力安定性を維持することができる。
このようなボイラ20の燃焼状態の制御を行うため、制御部4は、図3Aに示す構成を備える。図3Aは、制御部4の構成を示す機能ブロック図である。
図3Aに示すように、制御部4は、蒸気量算出部41と、起蒸指示部42と、第1判定部43と、出力制御部44と、第1補正部45と、を含んで構成される。
(速度型PID制御)
蒸気量算出部41は、予め設定された目標圧力値SV、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値PV等に基づいて、必要蒸気量を算出する。具体的には、蒸気量算出部41は、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値PVが、予め設定された目標圧力値SVとなるように、必要蒸気量を、例えば、速度型PIDアルゴリズムにより算出する。
蒸気量算出部41は、複数のボイラ20から発生させる今回必要蒸気量MVnを、例えば速度型演算式(1)に基づいて算出する。

MV = MVn−1 + ΔMV ・・・(1)
ここで、Δtを制御周期、nを正の整数値としたとき、
MVは制御周期n(起点t0+n*Δt)における複数のボイラ20から発生させる今回必要蒸気量、
MVn−1は制御周期(n−1)における前回必要蒸気量、
ΔMVは制御周期毎の必要蒸気量変化分を表す。

速度型演算は、制御周期毎の必要蒸気量変化分ΔMVのみを計算し、これに前回必要蒸気量MVn−1を加算して、今回必要蒸気量MVを計算する方法である。
これに対して、制御周期毎に今回必要蒸気量MVを直接計算するPID制御アルゴリズムは、位置型演算と言う。
制御周期毎の必要蒸気量変化分ΔMVは、下記の式(2)〜(7)に基づいて算出する。

ΔMV = ΔP+ΔI+ΔD ・・・(2)
ここで、ΔPはP制御出力(変化分)を、
ΔIはI制御出力(変化分)を、
ΔDはD制御出力(変化分)を表す。

ΔP = K*(e−en−1) ・・・(3)
ここで、Kは、比例ゲインを、
は、式(4)に示すように、今回の目標圧力値SVと、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の内部の今回蒸気圧力値PVとの差(今回偏差量)を表す。

= SV−PV ・・・(4)

ΔI =K*(Δt/T)*e ・・・(5)
は積分時間を表す。

ΔD = K*(T/Δt)*(e−2en−1+en−2
・・・(6)
ここで、Tは微分時間を表す。
蒸気量算出部41は、式(3)、(5)、(6)で算出された各出力(変化分)を合計することにより、制御周期毎の必要蒸気量変化分ΔMVを算出する。
蒸気量算出部41は、式(1)のように、前回必要蒸気量MVn−1にΔMVを加算して、今回必要蒸気量MVを計算する。
なお、蒸気量算出部41は、必要蒸気量を算出するに際して、位置型演算によるPID制御アルゴリズムを適用してもよい。
起蒸指示部42は、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大し、増加基準閾値に達すると、燃焼停止状態S0にあるボイラ20(増缶ボイラ20)に対して蒸気供給(給蒸)を開始するための起蒸指示を行う。なお、燃焼停止状態S0にあるボイラ20が複数存在する場合は、優先順位に基づいて優先順位の高いボイラを選択する。制御部4は、増缶ボイラ20に関して、起蒸指示が出された旨の情報を記憶部5に記憶する。
第1判定部43は、増缶ボイラ20が蒸気の供給(給蒸)を開始したか否かを判定する。ここで、給蒸開始の判定は増缶ボイラ20から発生する蒸気圧力に基づいて行うことができる。一例として、第1判定部43は、増缶ボイラ20から発生する蒸気圧力が、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力よりも蒸気管11の圧力損失分高くなると、増缶ボイラ20が給蒸を開始したと判定する。なお、第1判定部43は、増缶ボイラ20から発生する蒸気圧力が、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力よりも蒸気管11の圧力損失分高くなるとともに、計時部(図示せず)により、バーナが着火してから所定時間が経過したことを計測することで、増缶ボイラ20が給蒸を開始したと判定してもよい。
また、このような給蒸開始の判定は、台数制御装置3の制御部4ではなく、増缶ボイラ20のローカル制御部22により行うこととしてもよい。ローカル制御部22が給蒸開始の判定を行う場合、ローカル制御部22から所定の通知を受けることで、台数制御装置3の制御部4が増缶ボイラ20の給蒸開始を判断する。すなわち、増缶ボイラ20が給蒸開始となったことをローカル制御部22が判断すると、ローカル制御部22が給蒸開始の旨を台数制御装置3に通知することで、制御部4(第1判定部43)が増缶ボイラ20の給蒸開始の判断を行う。
出力制御部44は、蒸気量算出部41が算出した今回必要蒸気量に基づいてボイラ20の燃焼状態(燃焼量)を制御する。出力制御部44は、ボイラ群2から必要蒸気量分の蒸気が発生するように各ボイラ20の燃焼状態を制御する。
出力制御部44は、蒸気量算出部41において、蒸気消費量に応じて算出された必要蒸気量に基づいて、燃焼させるボイラ20の台数を設定する。出力制御部44は、記憶部5に記載されている優先順位に従って燃焼を開始又は停止するボイラ20を設定するとともに、それらボイラ20のローカル制御部22に対して、台数制御信号(運転の開始又は停止)を出力する。これにより、ボイラ群2から必要蒸気量分の蒸気が発生するように各ボイラ20の燃焼状態を制御することで、必要蒸気量に対応する蒸気量(以下、「出力蒸気量」ともいう)が蒸気ヘッダ6に供給される。
出力制御部44は、増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、燃焼状態にあり蒸気を蒸気ヘッダ6に供給している給蒸ボイラ20の燃焼率を要求負荷に応じて連続的に変更することで、要求負荷に対する蒸気出力の追従制御を行う。すなわち、出力制御部44は、増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20に対して不足分の蒸気を代わりに出力させるように指示し、蒸気不足を防止する、いわゆるバックアップ制御を行う。ここで、出力制御部44は、増缶ボイラ20のバックアップを行う給蒸ボイラが複数存在する場合には、例えば、複数の給蒸ボイラの燃焼率が均一な燃焼率になるように制御してもよい。
出力制御部44は、第1判定部43により増缶ボイラ20が給蒸可能になったと判定された場合、給蒸を開始した増缶ボイラ20から発生する蒸気量分に相当する、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少することなく、増缶ボイラ20を台数制御に組み込む。
すなわち出力制御部44は、増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、不足分の蒸気を代わりに出力させていた他の給蒸ボイラ20に対して、増缶ボイラ20が第1判定部43により給蒸可能になったと判定されたときに、不足分の蒸気を代わりに出力させていた燃焼量のままとして、増缶ボイラ20を台数制御に組み込む。その後、制御部4は、増缶ボイラ20と他の給蒸ボイラによる出力蒸気量を要求負荷に応じた目標蒸気量になるように制御する。
この場合、増缶ボイラ20が第1判定部43により給蒸可能になったときには、出力蒸気量は過多気味になる恐れがあるが、ヘッダ圧力値が増加することにより、制御部4は、ヘッダ圧力値が目標圧力値となるように、必要蒸気量を減少させるように制御する。
その結果、時間の経過により、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束する。
そうすることで、仮に増缶ボイラ20の起蒸判断に数秒のずれがあった場合であっても、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少することなく、増缶ボイラ20を台数制御に組み込むため、ボイラシステム1の急激な圧力低下を防止することができる。
(第1補正部)
増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、ヘッダ圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正することで、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
第1補正部45は、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、ヘッダ圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正することで、蒸気量算出部41は、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出することができる。
そうすることで、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
この補正を行うために、予め記憶部5に、少なくとも2つ以上の複数のPIDパラメータを記憶する。
少なくとも2つ以上の複数のPIDパラメータのうち、一つのPIDパラメータは、通常時のPIDパラメータとして用いる。すなわち、蒸気量算出部41は、複数のPIDパラメータのうち通常時のPIDパラメータにより設定されるパラメータに基づいてPI制御方式又はPID制御方式により必要蒸気量を算出し、出力制御部44により、算出された必要蒸気量を蒸気ヘッダ6に供給する。
少なくとも2つ以上の複数のPIDパラメータのうち、通常時のPIDパラメータ以外のPIDパラメータは、補正時のPIDパラメータとして、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、ヘッダ圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合に、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出するように設定する。このため、補正時のPIDパラメータで設定される値は、通常時のPIDパラメータで設定される値よりも、応答性が高くなるように設定する。
通常時のPIDパラメータにおける比例帯の値として、例えば5%の値を採用した場合、補正時のPIDパラメータにおける比例帯の値として、例えば3%の値を採用することができる。また、通常時のPIDパラメータにおける積分時間の値として、例えば30秒を採用した場合、補正時のPIDパラメータにおける積分時間の値として、例えば20秒の値を採用することができる。
そうすることで、蒸気量算出部41は、補正時のPIDパラメータに基づくPI制御方式又はPID制御方式により必要蒸気量を算出し、出力制御部44は、当該必要蒸気量を蒸気ヘッダに供給することとなる。その結果、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出することが可能となり、ヘッダ圧力値を速やかに目標圧力値に収束させることが可能となる。
なお、第1補正部45が、補正時のPIDパラメータにより目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出する補正を行った後、予め設定した所定の時間(例えば、2分〜3分)の経過後、第1補正部45は、補正時のPIDパラメータを通常時のPIDパラメータに戻すことが好ましい。また、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差が所定の値以下になった場合に、制御部4は、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻すようにしてもよい。
そうすることで、蒸気量算出部41は、再び、通常時のPIDパラメータに基づくPI制御方式又はPID制御方式によって必要蒸気量を算出し、出力制御部44は、当該必要蒸気量を蒸気ヘッダに供給することとなる。
(第1実施形態の制御の流れ)
ここで、図5を参照して、バックアップ制御に係るボイラ群の燃焼状態の概要を説明する。図5は、ボイラ群の燃焼状態の一例を示す説明図である。なお、図5では、5台のボイラ20が全て同容量のボイラであり、左側のボイラ20から順に1号機ボイラ、2号機ボイラ、3号機ボイラ、4号機ボイラ、5号機ボイラと呼ぶ。
蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大し必要蒸気量が増加基準蒸気量に達すると、起蒸指示部42は、燃焼停止状態S0のボイラ20に対して起蒸指示を行う。図5に示すように「(1)起蒸指示」時において、起蒸指示部42は、燃焼停止状態S0の3号機ボイラ〜5号機ボイラのうち、3号機ボイラ(増缶ボイラに相当)に対して起蒸指示を行っている。
起蒸指示に基づき3号機ボイラが燃焼を開始すると、第1判定部43は、3号機ボイラから発生する蒸気の蒸気圧力に基づいて3号機ボイラが蒸気を供給可能であるか否かを判定する。図5に示すように「(2)起蒸中」の間、3号機ボイラが未だ給蒸不可能であるものとする。
起蒸指示された3号機ボイラが給蒸不可能である場合、出力制御部44は、3号機ボイラから発生させる予定の蒸気を既に燃焼状態にある1号機ボイラ及び2号機ボイラ(他の給蒸ボイラに相当)から代わりに発生させるよう、1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を上昇させる。また、出力制御部44は、3号機ボイラが給蒸可能になるまでの間、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を連続的に変更する。
その後、図5に示すように「(3)給蒸開始」時において、3号機ボイラが給蒸可能になると、1号機ボイラ、2号機ボイラ及び3号機ボイラから発生した蒸気がボイラ群2から発生することになる。出力制御部44は、3号機ボイラから発生する蒸気量分に相当する、1号機ボイラ及び2号機ボイラの燃焼率を減少することなく、3号機ボイラを台数制御に組み込む。
3号機ボイラが第1判定部43により給蒸可能になったときには、出力蒸気量は過多気味になる恐れがあるが、ヘッダ圧力値が増加することにより、制御部4は、ヘッダ圧力値が目標圧力値となるように、必要蒸気量を減少させるように制御する。
その結果、時間の経過により、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束する。このように、第1実施形態では、3号機ボイラが給蒸可能になったときには、出力蒸気量は過多気味になるおそれがあるが、その後PID制御により、図5に示すように「(4)給蒸開始後(所定時間経過後)」において、出力蒸気量を適正蒸気量に推移することとしている。
なお、第1実施形態においては、第1補正部45を設けることができる。第1補正部45は、ヘッダ圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正することで、蒸気量算出部41は、補正されたPIDパラメータに基づくPID制御方式により、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出することができる。
そうすることで、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については詳細な説明を省略する。第2実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
第2実施形態に係る制御部4は、図3Bに示す構成を備える。図3Bは、第2実施形態に係る制御部4の構成を示す機能ブロック図である。
図3Bに示すように、制御部4は、蒸気量算出部41と、起蒸指示部42と、第1判定部43と、出力制御部44と、第2補正部46と、を含んで構成される。
第2補正部46は、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値と目標圧力値との差が予め設定した第2閾値を超えた場合、目標圧力値を蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値に補正して、その後、移行時間をかけて段階的に、補正前の目標圧力値(元の目標圧力値)に戻すように、目標圧力値に関する設定の情報を補正する。
そうすることで、ヘッダ圧力が目標圧力よりも高めに推移している場合に、より速やかに目標圧力値に収束させて、圧力安定性を維持することができる。
図6に、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧力値と目標圧力値との差が予め設定した第2閾値を超えた時間T2に第2補正部が目標圧力値を補正して、時間T3にかけて、第2補正部が元の目標圧力値P1に戻す様子を示す。
図7に、時間T2以降のヘッダ圧力の推移を示す。
以下、図6及び図7を参照して、第2補正部46の動作を説明する。
図6に示すように、当初(時間T1以前)、第2実施形態に係るボイラシステム1に係る制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P1となるように制御している。
その後、時間T1において、例えば、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大し必要蒸気量が増加基準蒸気量に達すると、起蒸指示部42は、燃焼停止状態S0にあるボイラ20(増缶ボイラ)の燃焼を開始し、燃焼状態にあるボイラ20の台数を増加する。
この際、制御部4は、当該増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20に対して不足分の蒸気を代わりに出力させるように指示し、蒸気不足を防止する、いわゆるバックアップを行う。
蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)の変動に応じて、蒸気を出力可能な他の給蒸ボイラ20の燃焼率を連続的に変更することで、ヘッダ圧力は安定する。
図6に示すように、時間T1以降、バックアップしている間は、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P1となるように制御している。この間、図7に示すように、ヘッダ圧力は目標圧力値に概ね一致して推移する。
その後、第1判定部43により増缶ボイラ20が給蒸可能になったと判定された場合、不足分の蒸気を代わりに出力させていた他の給蒸ボイラの燃焼量をそのままの燃焼量として、増缶ボイラ20を台数制御に組み込む。
そして、図7に示すように、時間T2において、ヘッダ圧力と目標圧力P1との差が第2閾値を超えた場合、第2補正部46は、設定条件で設定されている目標圧力値P1を、時間T2におけるヘッダ圧力値P2(以下、「増缶時のヘッダ圧力値P2」ともいう)に補正する。そうすることで、図6に示すように時間T2以降、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P2となるように制御することになる。
その後、時間T2から時間T3の間である時間Taのタイミングで補正された目標圧力値P2を目標圧力値P2´に補正することで、時間Ta以降、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P2´となるように制御する。
その後、時間Taから時間T3の間である時間Tbのタイミングで目標圧力値P2´を目標圧力値P2´´に補正することで、時間Tb以降、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P2´´となるように制御する。
その後、時間Tbから時間T3の間である時間Tcのタイミングで目標圧力値P2´´を目標圧力値P2´´´に補正することで、時間Tc以降、制御部4は、ヘッダ圧力が目標圧力値P2´´´となるように制御する。
その後、時間T3のタイミングで目標圧力値P2´´´を元の目標圧力値P1に補正することで、時間T3以降、制御部4は、ヘッダ圧力が元の目標圧力値P1となるように制御する。
こうすることで、図7に示すように、ヘッダ圧力値を、段階的に元の目標圧力値P1に収束させることができる。
即ち、第2補正部46は、時間T2において、ヘッダ圧力値P2と設定条件で設定されている目標圧力値P1との差が第2閾値を超えていると判定した場合、以下の手順で目標圧力値Pを変更する。(なお、分割数nを予め設定された所定の数とする。)

(1)当初の目標圧力値P1をヘッダ圧力値P2に補正する。
(2)当初の目標圧力値P1とヘッダ圧力値P2に補正された目標圧力値との差分である設定値差分値P3を算出する。
(3)当初の目標圧力値P1に到達する時間T3と設定条件を変更した時間T2との差分を所定の分割数nで除算して、単位時間ΔTを算出する。
(4)設定値差分値P3を所定の分割数nで除算して、単位差分値ΔPを算出する。
(5)単位時間ΔT毎に補正された目標圧力値Pに単位差分値ΔPずつ加算する。
(6)こうすることで、移行時間(T3−T2)の経過後の時間T3に当初の目標圧力値P1になるように、目標圧力値Pは段階的に変更される。
こうすることで、制御部4のPI又はPID制御によりヘッダ圧力を、時間T2におけるヘッダ圧力値P2から元の目標圧力値P1に、時間をかけて収束させることができる。
なお、上記の手順において、(3)と(4)の順番を逆にしてもよい。
また、分割数nに替えて、単位時間ΔTを予め設定された所定の値としてもよい。
この場合は、上記の手順の(3)を次の(3´)に置き換えればよい。
(3´)移行時間(T3−T2を所定の単位時間ΔTで除算して、分割数nを算出する。
以上説明した本実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態のボイラシステム1においては、起蒸指示部42が燃焼停止状態S0のボイラ20(増缶ボイラ)に起蒸指示を行うと、当該ボイラ20は燃焼を開始する。ここで、増缶ボイラ20の状態によっては、燃焼開始直後にボイラ20から蒸気の供給が行われないため、第1判定部43が給蒸可能になったと判定するまで、出力制御部44は、増缶ボイラ20が給蒸可能になるまでの間、複数のボイラ20のうち給蒸ボイラの燃焼率を要求負荷に応じて連続的に変更することで、要求負荷に対する蒸気出力の追従制御を行い、第1判定部43により増缶ボイラ20が給蒸可能になったと判定された場合、増缶ボイラ20から発生する蒸気量分に相当する、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少することなく、増缶ボイラ20を台数制御に組み込む。
これにより、増缶ボイラ20が第1判定部43により給蒸可能になったときには、出力蒸気量は過多気味になり、ヘッダ圧力値が増加するおそれがあるが、制御部4は、ヘッダ圧力値が目標圧力値となるように、必要蒸気量を減少させるように制御することで、時間の経過により、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束する。
そうすることで、第1判定部43による増缶ボイラの起蒸判断に数秒のずれがあった場合であっても、ボイラシステム1の急激な圧力低下を防止することができる。
(2)また、本実施形態のボイラシステム1では、第1補正部45は、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータ(比例帯、積分時間、又は微分時間)を補正する。
これにより、目標圧力値とヘッダ圧力値との偏差に対して応答性の高い操作量を算出することができ、より速やかに、ヘッダ圧力値が目標圧力値に収束するように構成することができる。
(3)第1補正部45は、所定の時間経過後、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻す。これにより、本来のPIDパラメータに基づく安定した制御をすることができる。
(4)また、本実施形態のボイラシステム1では、第2補正部46は、増缶ボイラ20を台数制御に組み込んだ後、蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値と目標圧力値との差が第2閾値を超えた場合、目標圧力値を蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値に補正して、その後、移行時間をかけて段階的に、目標圧力値に戻すように、当該設定条件を補正することができる。
これにより、ヘッダ圧力が目標圧力よりも高めに推移している場合であっても、より速やかに目標圧力値に収束させて、圧力安定性を維持することができる。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、各実施形態では、制御部4における蒸気量の制御を行うに際して、必要蒸気量を、速度型PIDアルゴリズムにより算出したが、必要蒸気量を、位置型PIDアルゴリズムにより算出してもよい。
また、各実施形態では、制御部4における蒸気量の制御を行うに際して、その制御アルゴリズムとして、PID制御について主に説明し、その他の制御(PI制御)についての詳細は省略したが、この点、制御部4が実行する蒸気量の制御は、PID制御に限らず、PI制御等であってもよい。
また、第1実施形態では、第1補正部45はPIDパラメータを補正するために、通常時のPIDパラメータ及び補正時のPIDパラメータを予め設定し、記憶部5に記憶していたが、補正時のPIDパラメータに替えて、第1補正部45は、通常時のPIDパラメータの値に対して、補正するようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態では、本発明を、5台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。すなわち、本発明を、6台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよく、また、2台のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
20 ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
41 蒸気量算出部
42 起蒸指示部
43 第1判定部
44 出力制御部
45 第1補正部
46 第2補正部

Claims (5)

  1. 燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラと、
    該複数のボイラにより生成された蒸気が集合する蒸気ヘッダと、
    負荷機器からの要求負荷に応じて、前記複数のボイラの燃焼状態を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    蒸気消費量の変動に対して該蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値を目標圧力値に保つように、必要蒸気量をPI制御方式又はPID制御方式により算出する蒸気量算出部と、
    前記蒸気量算出部により算出された必要蒸気量を発生させるように、複数のボイラのうち蒸気を供給する給蒸ボイラの燃焼状態を制御する出力制御部と、
    要求負荷に応じて、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、
    前記起蒸指示部により起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになったか否かを判定する第1判定部と、
    を備え、
    前記出力制御部は、前記起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになるまでの間、複数の前記ボイラのうち給蒸ボイラの燃焼率を要求負荷に応じて連続的に変更することで、要求負荷に対する蒸気出力の追従制御を行い、前記第1判定部により前記起蒸指示されたボイラが給蒸ボイラになったと判定された場合、給蒸を開始した前記給蒸ボイラから発生する蒸気量分に相当する、他の給蒸ボイラの燃焼率を減少することなく、前記給蒸ボイラを制御に組み込む、ボイラシステム。
  2. 前記制御部は、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値が予め設定された第1の圧力閾値を超えた場合、PI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータを補正する第1補正部を備える請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 前記第1補正部は、所定の時間経過後、置き換え前のPI制御方式又はPID制御方式におけるPIDパラメータに戻す、請求項2に記載のボイラシステム。
  4. 前記PIDパラメータは、比例帯、積分時間、又は微分時間を含む、請求項2又は請求項3に記載のボイラシステム。
  5. 前記制御部は、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値と前記目標圧力値との差が第2閾値を超えた場合、前記目標圧力値を前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値に補正して、その後、移行時間をかけて段階的に、前記目標圧力値に戻す第2補正部を備える請求項1に記載のボイラシステム。
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