JP2001165717A - ガス流量測定方法、ガス流量測定装置、並びに、電子式ガスメータ - Google Patents

ガス流量測定方法、ガス流量測定装置、並びに、電子式ガスメータ

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JP2001165717A
JP2001165717A JP35073999A JP35073999A JP2001165717A JP 2001165717 A JP2001165717 A JP 2001165717A JP 35073999 A JP35073999 A JP 35073999A JP 35073999 A JP35073999 A JP 35073999A JP 2001165717 A JP2001165717 A JP 2001165717A
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gas
pulsation
flow rate
physical quantity
consumed
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JP35073999A
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English (en)
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Sanshiro Kodama
三四郎 兒玉
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を発生させ
る特定ガス機器と脈動を発生させない通常ガス機器との
積算流量を、個別にかつ一度に測定すること。 【解決手段】 ガス供給源X側からの脈動の伝搬を上流
側脈動遮断手段15により遮断し、ガス配管21内を流
れるガスの流速に応じた物理量を測定し、その変化に基
づいて脈動判定手段11Aが、上流側脈動遮断手段15
よりも下流側のガス配管箇所3内を流れるガスに脈動が
発生していると判定した際に、測定した物理量に基づい
て脈動周波数割出手段11Bが割り出したその脈動の周
波数の変化と、測定した物理量の変化とに応じて、ガス
の消費に伴い供給ガスに脈動を発生させない通常ガス機
器27の消費ガスとして第1流量積算手段11C又は第
3流量積算手段11Fが積算し、或は、ガスの消費に伴
い供給ガスに脈動を発生させる特定ガス機器25の消費
ガスとして第2流量積算手段11Eが積算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス配管の下流側
に並列接続された、ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を
発生させる特定ガス機器の積算流量と、ガスの消費に伴
い供給ガスに脈動を発生させない通常ガス機器の積算流
量とを、個別に測定するガス流量測定方法及びその装
置、並びに、測定した流量を表示する電子式ガスメータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスの料金制度には、コンロや風呂釜
等、通常のガス機器による消費ガスに適用される通常料
金制の他に、室内冷暖房用のガスヒートポンプに適用さ
れる割引料金制のような特別料金制があり、これら複数
の料金制を正しく適用するために、旧来は、適用される
料金制の異なるガス機器毎に個別のガスメータを用いて
ガス消費量を測定していた。
【0003】しかし、個別のガスメータを用いること
が、コスト上不利であるだけでなく設置スペースの確保
の面からも不利であり、しかも、検針作業と検針ミス発
生率との増加を招きかねない。
【0004】そこで、ガスヒートポンプ等の特定のガス
機器がガス消費時にガス配管内に発生させる脈動を利用
し、この脈動を圧力センサにより検出して、圧力センサ
の検出結果を基に、流量センサが測定したガスの流量を
特定のガス機器の消費分と他のガス機器の消費分とに分
けて1台で積算できるガスメータが、特開平9−512
6号公報や特開平10−38635号公報において既に
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たガスメータでは、流量センサが測定したガスの流量を
特定のガス機器の消費分と他のガス機器の消費分とに分
けるために流量センサの他に圧力センサを必要とするた
め、一般に電源を内蔵バッテリに頼るガスメータとして
は、バッテリの短命化を招く点において不利であるとい
う不具合があった。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、本発明の目的は、ガス配管内を流れるガスの流速
に応じて変化する、例えば流量のような物理量以外の、
例えばガス配管内を流れるガスの圧力といった値を別途
測定して、新たな電力消費を引き起こしてしまうことを
避けつつ、ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を発生させ
る特定ガス機器の積算流量と、ガスの消費に伴い供給ガ
スに脈動を発生させない通常ガス機器の積算流量とを、
個別にかつ一度に測定することができるガス流量測定方
法と、この方法を実施する際に用いて好適なガス流量測
定装置、並びに、これら特定ガス機器及び通常ガス機器
の消費ガス流量を正確に測定し表示させることができる
電子式ガスメータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する請求
項1及び請求項2に記載した本発明はガス流量測定方法
に関するものであり、請求項3及び請求項4に記載した
本発明はガス流量測定装置に関するものであり、請求項
5に記載した本発明は電子式ガスメータに関するもので
ある。
【0008】そして、請求項1に記載した本発明のガス
流量測定方法は、ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を発
生させる特定ガス機器と、ガスの消費に伴い供給ガスに
脈動を発生させない通常ガス機器とが下流側に並列接続
されたガス配管上において、該ガス配管内を流れるガス
の流速に応じて変化する物理量を測定し、該測定した物
理量に基づいて、前記特定ガス機器により消費されるガ
スの積算流量と、前記通常ガス機器により消費されるガ
スの積算流量とを個別に測定するに当たり、前記ガス配
管の上流側が接続されるガス供給源側で発生した脈動の
前記ガス配管内を流れるガスへの伝搬を、該ガス配管の
上流側部分において遮断し、前記測定した物理量の変化
に基づいて、前記上流側部分よりも下流側のガス配管箇
所において、該ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発
生しているか否かを判定し、前記ガス配管箇所内を流れ
るガスに脈動が発生していると判定した場合に、該ガス
配管箇所内を流れるガスに発生していると判定した脈動
の周波数を、前記測定した物理量に基づいて割り出し、
前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生していな
いと判定している状態においては、前記測定した物理量
に基づいて測定されるガスの流量を、前記通常ガス機器
により消費されるガスの流量として積算し、前記ガス配
管箇所内を流れるガスに脈動が発生していると判定して
いる状態において、前記割り出した脈動の周波数の変化
を伴って前記測定した物理量が変化した場合には、前記
測定した物理量のうち前記変化した物理量に基づいて測
定されるガスの流量を、前記特定ガス機器により消費さ
れるガスの流量として積算し、前記ガス配管箇所内を流
れるガスに脈動が発生していると判定している状態にお
いて、前記割り出した脈動の周波数の変化を伴わずに前
記測定した物理量が変化した場合には、前記測定した物
理量のうち前記変化した物理量に基づいて測定されるガ
スの流量を、前記通常ガス機器27により消費されるガ
スの流量として積算するようにしたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載した本発明のガス流
量測定方法は、請求項1に記載した本発明のガス流量測
定方法において、前記特定ガス機器がガスヒートポンプ
であるものとした。
【0010】さらに、請求項3に記載した本発明のガス
流量測定装置は、図1に基本構成図で示すように、ガス
の消費に伴い供給ガスに脈動を発生させる特定ガス機器
25と、ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を発生させな
い通常ガス機器27とが下流側に並列接続されたガス配
管21上において、該ガス配管21内を流れるガスの流
速に応じて変化する物理量を測定し、該測定した物理量
に基づいて、前記特定ガス機器25により消費されるガ
スの積算流量と、前記通常ガス機器27により消費され
るガスの積算流量とを個別に測定する装置であって、前
記ガス配管21の上流側が接続されるガス供給源X側で
発生した脈動の前記ガス配管21内を流れるガスへの伝
搬を、該ガス配管21の上流側部分において遮断する上
流側脈動遮断手段15と、前記測定した物理量の変化に
基づいて、前記ガス配管21の前記上流側脈動遮断手段
15よりも下流側のガス配管箇所3において、該ガス配
管箇所3内を流れるガスに脈動が発生しているか否かを
判定する脈動判定手段11Aと、前記ガス配管箇所3内
を流れるガスに発生していると前記脈動判定手段11A
が判定した脈動の周波数を、前記測定した物理量に基づ
いて割り出す脈動周波数割出手段11Bと、前記ガス配
管箇所3内を流れるガスに脈動が発生していないと前記
脈動判定手段11Aが判定している状態において、前記
測定した物理量に基づいて測定されるガスの流量を、前
記通常ガス機器27により消費されるガスの流量として
積算する第1流量積算手段11Cと、前記ガス配管箇所
3内を流れるガスに脈動が発生していると前記脈動判定
手段11Aが判定している状態において、前記測定した
物理量が、前記脈動周波数割出手段11Bが割り出した
脈動の周波数の変化を伴って変化したか否かを判定する
周波数変化性物理量変化判定手段11Dと、前記ガス配
管箇所3内を流れるガスに脈動が発生していると前記脈
動判定手段11Aが判定している状態において、前記測
定した物理量が、前記脈動周波数割出手段11Bが割り
出した脈動の周波数の変化を伴って変化したと前記周波
数変化性物理量変化判定手段11Dが判定した場合に、
前記測定した物理量のうち、前記脈動周波数割出手段1
1Bが割り出した脈動の周波数の変化を伴って変化した
と前記周波数変化性物理量変化判定手段11Dが判定し
た物理量に基づいて測定されるガスの流量を、前記特定
ガス機器25により消費されるガスの流量として積算す
る第2流量積算手段11Eと、前記ガス配管箇所3内を
流れるガスに脈動が発生していると前記脈動判定手段1
1Aが判定している状態において、前記測定した物理量
が、前記脈動周波数割出手段11Bが割り出した脈動の
周波数の変化を伴わずに変化したと前記周波数変化性物
理量変化判定手段11Dが判定した場合に、前記測定し
た物理量のうち、前記脈動周波数割出手段11Bが割り
出した脈動の周波数の変化を伴わずに変化したと前記周
波数変化性物理量変化判定手段11Dが判定した物理量
に基づいて測定されるガスの流量を、前記通常ガス機器
27により消費されるガスの流量として積算する第3流
量積算手段11Fとを備えることを特徴とする。
【0011】また、請求項4に記載した本発明のガス流
量測定装置は、請求項3に記載した本発明のガス流量測
定装置において、前記特定ガス機器25がガスヒートポ
ンプであるものとした。
【0012】さらに、請求項5に記載した本発明の電子
式ガスメータは、請求項3又は4記載のガス流量測定装
置を備え、前記測定した前記特定ガス機器25により消
費されるガスの積算流量と、前記測定した前記通常ガス
機器27により消費されるガスの積算流量と、これら両
積算流量を合計した総積算流量とのうち少なくとも1つ
を表示部13に表示させることを特徴とする。
【0013】請求項1に記載した本発明のガス流量測定
方法によれば、特定ガス機器によるガスの消費の開始及
び終了を含めて、特定ガス機器によるガスの消費量が変
化すると、通常ガス機器によるガスの消費の有無や消費
量の変化の有無とは無関係に、ガス配管内を流れるガス
にガス配管の下流側から伝搬される脈動の周波数が変化
することになる。
【0014】そして、ガス配管の上流側が接続されるガ
ス供給源側で発生した脈動のガス配管内を流れるガスへ
の伝搬を、ガス配管の上流側部分において吸収、遮断す
ると、ガス配管内を流れるガスに伝搬される脈動の発生
要因はもはやガス配管の上流側に存在しないことになる
ことから、ガス配管内を流れるガスに脈動が発生してい
ると判定した場合には、その脈動は無条件で、ガス配管
の下流側の特定ガス機器によるガスの消費量が変化した
ことを要因とする、ガス配管の下流側から伝搬したもの
であることになる。
【0015】したがって、脈動の伝搬を吸収、遮断する
ガス配管の上流側部分よりも下流側のガス配管箇所内を
流れるガスに脈動が発生していない状態では、ガス配管
内を流れるガスは全て通常ガス機器により消費されるガ
スであることになり、よって、測定した物理量に基づい
て測定されるガスの流量は、全て通常ガス機器による消
費分であることになる。
【0016】一方、ガス配管内を流れるガスに脈動が発
生している状態では、ガス配管内を流れるガスは、少な
くとも特定ガス機器により消費されるガスを含んでお
り、通常ガス機器により消費されるガスは、含まれてい
る場合と含まれていない場合とがあることになる。
【0017】したがって、ガス配管内を流れるガスに脈
動が発生していると判定している状態では、測定した物
理量が脈動の周波数変化を伴って変化した場合には、そ
の物理量変化は特定ガス機器により消費されるガスの流
量変化によるものであり、よって、少なくともその変化
した物理量に基づいて測定されるガスの流量は、特定ガ
ス機器による消費分であることになる。
【0018】同様に、ガス配管内を流れるガスに脈動が
発生していると判定している状態では、測定した物理量
が脈動の周波数変化を伴わずに変化した場合には、その
物理量変化は通常ガス機器により消費されるガスの流量
変化によるものであり、よって、少なくともその変化し
た物理量に基づいて測定されるガスの流量は、通常ガス
機器による消費分であることになる。
【0019】そして、特定ガス機器により消費されるガ
スの流量と通常ガス機器により消費されるガスの流量と
を区別する際の基準となる、ガス配管内を流れるガスに
発生している脈動の周波数が、ガス配管内を流れるガス
の流速に応じて変化する物理量に基づいて割り出される
ことから、特定ガス機器により消費されるガスの流量と
通常ガス機器により消費されるガスの流量とを区別する
ために、ガス配管内を流れるガスの流速に応じて変化す
る物理量とは異なる値を別途求める必要がないことにな
る。
【0020】また、請求項2に記載した本発明のガス流
量測定方法によれば、請求項1に記載した本発明のガス
流量測定方法において、特定ガス機器がガスヒートポン
プであることから、このガスヒートポンプが、ガス配管
の下流側に複数並列接続されたガス機器のうちの一つと
して存在する場合に、このガスヒートポンプにより消費
されるガスの積算流量と他の通常ガス機器により消費さ
れるガスの積算流量とが、個別に測定されることにな
る。
【0021】さらに、請求項3に記載した本発明のガス
流量測定装置によれば、特定ガス機器25によるガスの
消費の開始及び終了を含めて、特定ガス機器25による
ガスの消費量が変化すると、通常ガス機器27によるガ
スの消費の有無や消費量の変化の有無とは無関係に、測
定した物理量に基づいて脈動周波数割出手段11Bによ
り割り出される、ガス配管21内を流れるガスにガス配
管21の下流側から伝搬される脈動の周波数が変化する
ことになる。
【0022】そして、ガス配管21の上流側が接続され
るガス供給源X側で発生した脈動のガス配管21内を流
れるガスへの伝搬を、ガス配管21の上流側部分におい
て上流側脈動遮断手段15により吸収、遮断すると、ガ
ス配管21内を流れるガスに伝搬される脈動の発生要因
はもはやガス配管21の上流側に存在しないことになる
ことから、ガス配管21の上流側脈動遮断手段15より
も下流側のガス配管箇所3において、ガス配管21内を
流れるガスに脈動が発生していると脈動判定手段11A
が判定した場合には、その脈動は無条件でガス配管21
の下流側から伝搬したものであることになる。
【0023】したがって、ガス配管21の上流側脈動遮
断手段15よりも下流側のガス配管箇所3において、ガ
ス配管21内を流れるガスに脈動が発生していないと脈
動判定手段11Aが判定している状態では、ガス配管2
1内を流れるガスは全て通常ガス機器27により消費さ
れるガスであることになり、よって、測定した物理量に
基づいて測定されるガスの流量は、第1流量積算手段1
1Cにより、全て通常ガス機器27により消費されるガ
スの流量として積算してよいことになる。
【0024】一方、ガス配管21の上流側脈動遮断手段
15よりも下流側のガス配管箇所3において、ガス配管
21内を流れるガスに脈動が発生していると脈動判定手
段11Aが判定している状態では、ガス配管21内を流
れるガスは、少なくとも特定ガス機器25により消費さ
れるガスを含んでおり、通常ガス機器27により消費さ
れるガスは、含まれている場合と含まれていない場合と
があることになる。
【0025】したがって、ガス配管21の上流側脈動遮
断手段15よりも下流側のガス配管箇所3において、ガ
ス配管21内を流れるガスに脈動が発生していると脈動
判定手段11Aが判定している状態では、その脈動につ
いて脈動周波数割出手段11Bが割り出した周波数の変
化を伴って、測定した物理量が変化したと、周波数変化
性物理量変化判定手段11Dが判定した場合には、少な
くともその変化した物理量に基づいて測定されるガスの
流量は、特定ガス機器25により消費されるガスの流量
であることになる。
【0026】同様に、ガス配管21の上流側脈動遮断手
段15よりも下流側のガス配管箇所3において、ガス配
管21内を流れるガスに脈動が発生していると脈動判定
手段11Aが判定している状態では、その脈動について
脈動周波数割出手段11Bが割り出した周波数の変化を
伴わずに、測定した物理量が変化したと、周波数変化性
物理量変化判定手段11Dが判定した場合には、少なく
ともその変化した物理量に基づいて測定されるガスの流
量は、通常ガス機器27により消費されるガスの流量で
あることになる。
【0027】そして、特定ガス機器25により消費され
るガスの流量と通常ガス機器27により消費されるガス
の流量とを区別する際の基準となる、ガス配管21の上
流側脈動遮断手段15よりも下流側のガス配管箇所3に
おいて、ガス配管21内を流れるガスに発生する脈動の
周波数が、ガス配管21内を流れるガスの流速に応じて
変化する物理量に基づいて脈動周波数割出手段11Bに
より割り出されることから、特定ガス機器25により消
費されるガスの流量として第2流量積算手段11Eに積
算させたり、通常ガス機器27により消費されるガスの
流量として第1流量積算手段11Cや第3流量積算手段
11Fに積算させるために、ガス配管21内を流れるガ
スの流速に応じて変化する物理量とは異なる値を別途求
める必要がないことになる。
【0028】また、請求項4に記載した本発明のガス流
量測定装置によれば、請求項3に記載した本発明のガス
流量測定装置において、特定ガス機器25がガスヒート
ポンプであることから、このガスヒートポンプが、ガス
配管21の下流側に複数並列接続されたガス機器のうち
の一つとして存在する場合に、このガスヒートポンプに
より消費されるガスの積算流量が、第2流量積算手段1
1Eの積算動作により測定されると共に、他の通常ガス
機器27により消費されるガスの積算流量が、第1流量
積算手段11C及び第3流量積算手段11Fの積算動作
により、ガスヒートポンプにより消費されるガスの積算
流量とは個別に測定されることになる。
【0029】さらに、請求項5に記載した本発明のガス
メータについては、請求項3及び請求項4に記載した本
発明のガス流量測定装置について各々先に述べたことの
うち、いずれか1つと同様のことが言え、さらにその上
で、特定ガス機器25により消費されるガスの積算流量
と、通常ガス機器27により消費されるガスの積算流量
と、これら両積算流量を合計した総積算流量とのうち少
なくとも1つが、表示部13に表示されることになる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明による流量測定方法
及び流量測定装置を電子式ガスメータに適用した場合の
実施形態を、図面を参照して説明する。
【0031】図2は本発明の一実施形態に係る電子式ガ
スメータの概略構成を示す説明図であり、図2中引用符
号1で示す本実施形態の電子式ガスメータ(以下、ガス
メータと略記する。)は、流路3(ガス配管の上流側脈
動遮断手段よりも下流側のガス配管箇所に相当。)、第
1及び第2の音響トランスデューサTD1,TD3、送
信回路5、受信回路7、マイクロコンピュータ(以下、
マイコンと略記する。)11、表示部13、並びに、脈
動吸収装置15(上流側脈動遮断手段に相当。)を有し
ている。
【0032】前記流路3は、ガスメータ1の内部に設け
られており、図3に説明図で示すように、ガスメータ1
を途中に介設したガス配管21の上流側が他のガス配管
21aの上流側と並列に接続されている不図示の都市ガ
ス供給源(ガス供給源Xに相当。)から、不図示の調圧
器を介して供給されるガス(図示せず。)が、脈動吸収
装置15を介して上流側から流路3に導入されて、図2
中矢印Aで示す流れ方向にこの流路3内を流れる。
【0033】そして、流路3に導入されたガスの一部
は、図3に示すように、ガス配管21の下流側に並列接
続されたガスヒートポンプ(以下、「GHP」と略記す
る。)25(特定ガス機器に相当。)と、給湯器やガス
コンロといった通常ガス機器27とに、分岐供給され
る。
【0034】また、流路3に導入されたガスの他の一部
は、他のガス配管21aの途中に介設された他のガスメ
ータ1Aを介して、他のガス配管21aの下流側に並列
接続されたGHP25aや通常ガス機器27aに分岐供
給される。
【0035】ちなみに、前記GHP25,25aは、室
内冷暖房の熱源等として用いられる従来公知のもので、
具体的には、ガスメータ1,1Aを介して不図示の都市
ガス供給源から供給される不図示のガスによって作動す
る、単気筒又は2以上の複数気筒による2サイクルや4
サイクルのエンジンを有しており、したがって、これら
GHP25,25aの使用中には、エンジンの動作に応
じた周波数(実験的に得たデータによれば7〜21H
z。)の脈動が、GHP25,25aへの供給ガス中に
発生する。
【0036】話をガスメータ1に戻して、前記第1音響
トランスデューサTD1は、流路3内にその送受信面を
流れ方向Aにおける下流側に向けて配置されており、ま
た、前記第2音響トランスデューサTD3は、流路3内
にその送受信面を、流れ方向Aにおける上流側に向け、
第1音響トランスデューサTD1の送受信面と対向する
ように配置されている。
【0037】前記送信回路5は、第1トランスデューサ
インタフェース回路(以下、第1TDI/F回路と略記
する。)9aを介して第1音響トランスデューサTD1
に接続されていると共に、第2トランスデューサインタ
フェース回路(以下、第2TDI/F回路と略記す
る。)9bを介して第2音響トランスデューサTD3に
接続されている。
【0038】そして、送信回路5は、第1TDI/F回
路9a及び第2TDI/F回路9bのうちいずれか一方
を介して、第1音響トランスデューサTD1及び第2音
響トランスデューサTD3のうちいずれか一方に対し
て、その一方の音響トランスデューサTD1,TD3か
ら超音波信号を出力させるために、駆動信号をパルスバ
ーストの形で出力するように構成されている。
【0039】前記受信回路7は、第1TDI/F回路9
aを介して第1音響トランスデューサTD1に接続され
ていると共に、第2TDI/F回路9bを介して第2音
響トランスデューサTD3に接続されている。
【0040】そして、受信回路7は、第1TDI/F回
路9a及び第2TDI/F回路9bのうちいずれか他方
を介して、第1音響トランスデューサTD1及び第2音
響トランスデューサTD3のうちいずれか他方から入力
される、その他方の音響トランスデューサTD1,TD
3により受信された超音波信号を前置増幅処理し、検出
信号として出力するように構成されている。
【0041】前記マイコン11は、CPU11a、RA
M11b、及び、ROM11cを有しており、このう
ち、CPU11aには、RAM11b及びROM11c
の他、前記送信回路5、受信回路7、及び、表示部13
が各々接続されている。
【0042】前記RAM11bは、各種データ記憶用の
データエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを
有しており、前記ROM11cには、CPU11aに各
種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納され
ている。
【0043】また、前記表示部13は、第1音響トラン
スデューサTD1と第2音響トランスデューサTD3と
の間で送受信される超音波信号の伝搬時間を基にマイコ
ン11で割り出される、ガス配管21乃至流路3内を流
れるガスの積算流量を、GHP25による消費ガスの積
算流量を示す第1積算流量Qgの値と、通常ガス機器2
7による消費ガスを示す第2積算流量Qnの値と、これ
ら第1積算流量Qg及び第2積算流量Qnを合計した合
計積算流量Qの値とに分けて同時に表示するように構成
されている。
【0044】前記脈動吸収装置15は、第1及び第2の
音響トランスデューサTD1,TD3よりも上流側の流
路3部分に介設されており、ガス配管21の上流側から
の脈動を吸収、遮断するように構成されている。
【0045】そして、前記脈動吸収装置15は、具体的
には例えば、特開平9−318408号公報に記載され
た圧力変動吸収装置により構成することができ、その詳
細な構造については、同公報の記載を参照願うことにし
てここでの説明は省略するが、この脈動吸収装置15で
は、特開平9−318408号公報に記載された圧力変
動吸収装置が、入口部から内部に導入されるガスの圧力
変動をフロートの浮沈とそれに連動した出口部の開度調
整により吸収するのと同じように、入口部から内部に導
入されるガスの脈動をフロートの浮沈とそれに連動した
出口部の開度調整により吸収することになる。
【0046】次に、前記ROM11cに格納された制御
プログラムに従いCPU11aが行うガスの流量測定処
理を、図4及び図5のフローチャートを参照して説明す
る。
【0047】ガスメータ1内の不図示の電池が接続され
てマイコン11が起動し、プログラムがスタートする
と、CPU11aは、まず、図4に示すように、RAM
11bのワークエリア内に設けられた各種フラグエリア
のフラグやタイマエリアのタイマ値のリセット、及び、
バッファエリアのクリア等を行う初期設定を実行する
(ステップS1)。
【0048】そして、ステップS1の初期設定が済んだ
ならば、次に、RAM11bの周期タイマエリアにおけ
るタイムカウントを開始し(ステップS3)、続いて、
周期タイマエリアにおけるタイムカウントのタイマ値T
aが、サンプリング周期時間Tに達したか否かを確認す
る(ステップS5)。
【0049】周期タイマエリアのタイマ値Taがサンプ
リング周期時間Tに達していない場合は(ステップS5
でN)、達するまでステップS5をリピートし、達した
場合は(ステップS5でY)、送信回路5から第1TD
I/F回路9aを介して第1音響トランスデューサTD
1に駆動信号を出力させて(ステップS7)、次に、受
信回路7から検出信号が入力されたか否かを確認する
(ステップS9)。
【0050】検出信号が入力されていない場合は(ステ
ップS9でN)、入力されるまでステップS9をリピー
トし、入力された場合は(ステップS9でY)、送信回
路5から第2TDI/F回路9bを介して第2音響トラ
ンスデューサTD3に駆動信号を出力させて(ステップ
S11)、次に、受信回路7から検出信号が入力された
か否かを確認する(ステップS13)。
【0051】検出信号が入力されていない場合は(ステ
ップS13でN)、入力されるまでステップS13をリ
ピートし、入力された場合は(ステップS13でY)、
第1音響トランスデューサTD1と第2音響トランスデ
ューサTD3との間における超音波信号の伝搬時間差を
算出する(ステップS15)。
【0052】尚、このステップS15における超音波信
号の伝搬時間差の算出は、次のようにして行う。
【0053】まず、ステップS7における送信回路5か
ら第1音響トランスデューサTD1への駆動信号の出力
から、ステップS9における受信回路7からの検出信号
の入力までの経過時間を往路伝搬時間Tfとし、一方、
ステップS11における送信回路5から第2音響トラン
スデューサTD3への駆動信号の出力から、ステップS
13における受信回路7からの検出信号の入力までの経
過時間を復路伝搬時間Trとして、これら往路伝搬時間
Tfと復路伝搬時間Trとの伝搬時間差Td=Tf−T
rを求めることで行う。
【0054】ステップS15における超音波信号の伝搬
時間差Tdの算出が済んだならば、算出した伝搬時間差
Tdを基に、流路3を流れるガスの流速Vを算出する
(ステップS17)。
【0055】尚、このステップS17における流速Vの
算出は、次のようにして行う。
【0056】まず、第1音響トランスデューサTD1と
第2音響トランスデューサTD3との既知の間隔をLと
し、静止ガス中での音速をCとすると、流路3内でのガ
スの流れ方向Aに対して順方向となる往路伝搬時間Tf
は、Tf=L/(C+V)であり、流れ方向Aに対して
逆方向となる復路伝搬時間Trは、Tr=L/(C−
V)である。
【0057】この2つの式をガスの流速Vについてまと
めると、V=(L/2)・{(Tf−Tr)/(Tf・
Tr)}となり、この式中のTf・Trは、上の2つの
式から、Tf・Tr=L2 /(C2 −V2 )となるが、
音速Cに対して流速Vは非常に小さく、したがって、V
2 はC2 に対して極めて小さく無視できるので、Tf・
Tr=L2 /C2 と見ると、流速Vについての上式は、
V=C2 ・(Tf−Tr)/2Lとなり、これに、Td
=Tf−Trを代入すると、V=C2 ・Td/2Lとな
る。
【0058】ステップS17におけるガスの流速Vの算
出が済んだならば、RAM11bのサンプリングカウン
タエリアのカウント値Caを「1」インクリメントした
後(ステップS19)、カウント値Caが所定の基準回
数Crefに達しているか否かを確認し(ステップS2
1)、基準回数Crefに達していない場合は(ステッ
プS21でN)、周期タイマエリアのタイマ値Taをゼ
ロリセットした後(ステップS23)、ステップS5に
リターンする。
【0059】一方、カウント値Caが基準回数Cref
に達した場合は(ステップS21でY)、図5に示すよ
うに、周期タイマエリアのタイマ値Taをゼロリセット
してタイムカウントを終了すると共に(ステップS2
5)、サンプリングカウンタエリアのカウント値Caを
をゼロリセットした後(ステップS27)、サンプリン
グ周期時間T毎に算出された過去基準回数Cref分の
ガスの流速Vの平均である平均流速Vave を算出する
(ステップS29)。
【0060】続いて、サンプリング周期時間T毎に算出
された過去基準回数Cref分のガスの流速Vが、所定
値以上の幅でばらついているか否かを基に、ガスに脈動
が発生しているか否かを確認し(ステップS31)、脈
動が発生していない場合は(ステップS31でN)、R
AM11bの脈動前流速バッファエリアの格納値をステ
ップS29で算出した平均流速Vave に更新した後(ス
テップS33)、後述するステップS47に進む。
【0061】一方、脈動が発生している場合は(ステッ
プS31でY)、サンプリング周期時間T毎に算出され
た過去基準回数Cref分のガスの流速Vに高速フーリ
エ変換(FFT)を施すことで脈動の周波数を割り出し
(ステップS35)、この割り出した脈動の周波数を基
に、発生している脈動が、GHP25の使用に伴って発
生する一定の周期性を持ったものであるか否かを確認す
る(ステップS37)。
【0062】脈動が一定の周期性を持ったものでない場
合は(ステップS37でN)、ステップS47に進み、
一定の周期性を持ったものである場合は(ステップS3
7でY)、ステップS29において算出した平均流速V
ave が、RAM11bの前回流速バッファエリアに格納
されている前回の平均流速V´ave から変化しているか
否かを確認し(ステップS39)、変化していない場合
は(ステップS39でN)、後述するステップS45に
進む。
【0063】一方、前回の平均流速V´ave から変化し
ている場合は(ステップS39でY)、ステップS35
で割り出した脈動の周波数が、RAM11bの前回周波
数バッファエリアに格納されている前回の脈動の周波数
と同じであるか否かを確認し(ステップS41)、同じ
でない場合は(ステップS41でN)、ステップS45
に進む。
【0064】これに対し、ステップS35で割り出した
脈動の周波数が前回の脈動の周波数と同じである場合は
(ステップS41でY)、GHP25による消費ガスの
流量には変化がなく、通常ガス機器27による消費ガス
の流量にのみ変化があるものとして、GHP25により
消費されたガスの積算流量である第1積算流量Qgと、
通常ガス機器27により消費されたガスの積算流量であ
る第2積算流量Qnとを算出する第1流量積算処理を行
う(ステップS43)。
【0065】このステップS43における第1流量積算
処理では、第1及び第2積算流量Qg,Qnの算出を、
次のようにして行う。
【0066】まず、第1積算流量Qgの算出は、ステッ
プS29で算出した平均流速VaveからRAM11bの
前回流速バッファエリアに格納されている前回の平均流
速V´ave を減じた流速変化量ΔVと、RAM11bの
脈動前流速バッファエリアに格納されている脈動発生前
の最新の平均流速V″ave とを、ステップS29で算出
した平均流速Vave から減じた値に、サンプリング周期
時間Tと基準回数Crefとを乗じ、この乗算値に、R
AM11bの第1積算流量バッファエリアに格納されて
いるこれまでの第1積算流量Qgを加えることで行う。
【0067】次に、第2積算流量Qnの算出は、ステッ
プS29で算出した平均流速Vaveから前回流速バッフ
ァエリアに格納されている前回の平均流速V´ave を減
じた流速変化量ΔVに、脈動前流速バッファエリアに格
納されている脈動発生前の最新の平均流速V″ave を加
えた値に、サンプリング周期時間Tと基準回数Cref
とを乗じ、この乗算値に、RAM11bの第2積算流量
バッファエリアに格納されているこれまでの第2積算流
量Qgを加えることで行う。
【0068】そして、ステップS43の第1流量積算処
理が済んだならば、後述するステップS49に進む。
【0069】また、ステップS39において、ステップ
S29で算出した平均流速Vave が、前回流速バッファ
エリアに格納されている前回の平均流速V´ave から変
化していない場合(N)と、ステップS41において、
ステップS35で割り出した脈動の周波数が、前回周波
数バッファエリアに格納されている前回の脈動の周波数
と同じでない場合(N)とに各々進むステップS45で
は、第1積算流量Qgと第2積算流量Qnとを算出する
第2流量積算処理を行う。
【0070】このステップS45における第2流量積算
処理では、第1及び第2積算流量Qg,Qnの算出を、
次のようにして行う。
【0071】まず、第1積算流量Qgの算出は、RAM
11bの脈動前流速バッファエリアに格納されている脈
動発生前の最新の平均流速V″ave を、ステップS29
で算出した平均流速Vave から減じた値に、サンプリン
グ周期時間Tと基準回数Crefとを乗じ、この乗算値
に、RAM11bの第1積算流量バッファエリアに格納
されているこれまでの第1積算流量Qgを加えることで
行う。
【0072】次に、第2積算流量Qnの算出は、脈動前
流速バッファエリアに格納されている脈動発生前の最新
の平均流速V″ave にサンプリング周期時間Tと基準回
数Crefとを乗じ、この乗算値に、RAM11bの第
2積算流量バッファエリアに格納されているこれまでの
第2積算流量Qgを加えることで行う。
【0073】そして、ステップS45の第2流量積算処
理が済んだならば、ステップS49に進む。
【0074】さらに、ステップS33において、RAM
11bの脈動前流速バッファエリアの格納値をステップ
S29で算出した平均流速Vave に更新した後と、ステ
ップS37において、ガスに発生している脈動がGHP
25の使用に伴って発生する一定の周期性を持ったもの
でない場合(N)とに各々進むステップS47では、第
2積算流量Qnを算出する第3流量積算処理を行う。
【0075】このステップS47における第3流量積算
処理では、ステップS29で算出した平均流速Vave に
サンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じ、
この乗算値に、RAM11bの第2積算流量バッファエ
リアに格納されているこれまでの第2積算流量Qgを加
えることで、第2積算流量Qnの算出を行う。
【0076】尚、ステップS47における第3流量積算
処理では、第1積算流量Qgは、RAM11bの第1積
算流量バッファエリアに格納されているこれまでの第1
積算流量Qgのままとされる。
【0077】そして、ステップS47の第3流量積算処
理が済んだならば、ステップS49に進む。
【0078】ステップS43の第1流量積算処理、ステ
ップ45の第2流量積算処理、及び、ステップS47の
第3流量積算処理が済んだ後に各々進むステップS49
では、第1積算流量バッファエリア及び第2積算流量バ
ッファエリアの各格納値を、ステップS43乃至ステッ
プS47で各々算出した第1及び第2積算流量Qg,Q
nに各々更新する。
【0079】続いて、ステップS29で算出した平均流
速Vave を前回の平均流速V´aveとしてRAM11b
の前回流速バッファエリアに更新格納し(ステップS5
1)、次に、表示部13の表示を、RAM11bの第1
積算流量バッファエリア及び第2積算流量バッファエリ
アの各格納値と、それら各格納値の合計値とに更新した
後(ステップS53)、ステップS3にリターンする。
【0080】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態のガスメータ1では、図5のフローチャートにおけ
るステップS31が、請求項中の脈動判定手段11Aに
対応する処理となっており、図5中のステップS35
が、請求項中の脈動周波数割出手段11Bに対応する処
理となっていると共に、図5中のステップS39及びス
テップS41が、請求項中の周波数変化性物理量変化判
定手段11Dに対応する処理となっている。
【0081】また、本実施形態のガスメータ1では、図
5中のステップS47が、請求項中の第1流量積算手段
11Cに対応する処理となっており、図5中のステップ
S43が、請求項中の第2流量積算手段11Eに対応す
る処理となっていると共に、図5中のステップS45
が、請求項中の第3流量積算手段11Fに対応する処理
となっている。
【0082】次に、上述のように構成された本実施形態
のガスメータ1の動作(作用)について説明する。
【0083】まず、本実施形態のガスメータ1では、他
のガス配管21aの下流側に接続されたGHP25aの
使用により脈動が生じると、その脈動がガスメータ1A
を介して他のガス配管21aを上流側に逆流し、さら
に、ガス配管21の上流側からガスメータ1に伝わるこ
とになるが、その脈動はガスメータ1の脈動吸収装置1
5により吸収、遮断されて、第1及び第2の音響トラン
スデューサTD1,TD3が配置された流路3部分へは
伝達されない。
【0084】したがって、第1及び第2の音響トランス
デューサTD1,TD3が配置された流路3部分に伝達
される脈動は全て、ガス配管21の下流側に接続された
GHP25の使用により生じたものであることになる。
【0085】そして、GHP25及び通常ガス機器27
が共に使用されていない状態では、流路3内のガスにG
HP25側からの周期性のある脈動が伝わらないので、
サンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた
時間の間に算出されるガスの流速Vの、基準回数Cre
f分の平均値である平均流速Vave を基にして、サンプ
リング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の
間に流れたガスの流量が算出され、その流量が、全て通
常ガス機器27による消費ガスであるものとして第2積
算流量Qnに積算される。
【0086】しかし、実際には、平均流速Vave を基に
して算出されるガスの流量が「0」となることから、通
常ガス機器27による消費ガスを示す第2積算流量Qn
の値は、GHP25による消費ガスの積算流量を示す第
1積算流量Qgの値と共に増加しない。
【0087】尚、GHP25及び通常ガス機器27が共
に使用されていない状態では、流路3内のガスにGHP
25側からの周期性のある脈動が伝わらないことから、
平均流速Vave を基にして算出されるサンプリング周期
時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の間に流れた
ガスの流量の値、即ち「0」が、流路3内のガスに脈動
が発生する直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数
Crefとを乗じた時間の間におけるガスの流量の値と
して設定される。
【0088】次に、GHP25及び通常ガス機器27が
共に使用されていない状態から、通常ガス機器27が使
用され始めると、流路3内のガスにGHP25側からの
周期性のある脈動が伝わらないので、平均流速Vave を
基にして算出されるサンプリング周期時間Tと基準回数
Crefとを乗じた時間の間に流れたガスの流量が、全
て通常ガス機器27による消費ガスであるものとして第
2積算流量Qnに積算される。
【0089】これと共に、この平均流速Vave を基にし
て算出されるガスの流量の値が、流路3内のガスに脈動
が発生する直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数
Crefとを乗じた時間の間におけるガスの流量の値と
して設定される。
【0090】また、GHP25が使用されていない状態
のまま、通常ガス機器27による消費ガスの量が変化す
ると、流路3内のガスにGHP25側からの周期性のあ
る脈動が相変わらず伝わらないので、通常ガス機器27
による消費ガスの量の変化に応じて変わる、平均流速V
ave を基にして算出されるサンプリング周期時間Tと基
準回数Crefとを乗じた時間の間に流れたガスの流量
が、全て通常ガス機器27による消費ガスであるものと
して第2積算流量Qnに積算される。
【0091】これと共に、流路3内のガスに脈動が発生
する直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数Cre
fとを乗じた時間の間におけるガスの流量の設定値が、
通常ガス機器27による消費ガスの量の変化に応じて変
わる、平均流速Vave を基にして算出されるサンプリン
グ周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の間に
流れたガスの流量の値に更新される。
【0092】一方、GHP25及び通常ガス機器27が
共に使用されていない状態から、GHP25が使用され
始めると、流路3内のガスにGHP25側からの周期性
のある脈動が伝わるようになり、かつ、流路3内のガス
の基準回数Cref分の流速Vを平均した平均流速Vav
e が前回の平均流速V´ave から変化するので、平均流
速Vave を基にして算出されるサンプリング周期時間T
と基準回数Crefとを乗じた時間の間に流れたガスの
流量が、全てGHP25による消費ガスであるものとし
て第1積算流量Qgに積算される。
【0093】尚、この場合には、流路3内のガスに脈動
が発生する直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数
Crefとを乗じた時間の間におけるガスの流量の設定
値は、それ以前の値のまま変わらない。
【0094】また、通常ガス機器27が使用されていな
い状態のまま、GHP25による消費ガスの量が変化す
ると、流路3内のガスにGHP25側からの周期性のあ
る脈動が相変わらず伝わり続け、かつ、流路3内のガス
の基準回数Cref分の流速Vを平均した平均流速Vav
e が前回の平均流速V´ave から変化すると共に、脈動
の周波数がGHP25による消費ガスの量の変化に応じ
て変わる。
【0095】すると、GHP25による消費ガスの量の
変化に応じて変わる、平均流速Vave を基にして算出さ
れるサンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗
じた時間の間に流れたガスの流量が、全てGHP25に
よる消費ガスであるものとして第1積算流量Qgに積算
される。
【0096】尚、この場合にも、流路3内のガスに脈動
が発生する直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数
Crefとを乗じた時間の間におけるガスの流量の設定
値は、それ以前の値のまま変わらない。
【0097】次に、GHP25及び通常ガス機器27が
共に使用されている状態では、GHP25による消費ガ
スの量と通常ガス機器27による消費ガスの量とが共に
変わらない場合と、通常ガス機器27による消費ガスの
量が変わらないままGHP25による消費ガスの量が変
わる場合と、GHP25による消費ガスの量が変わらな
いまま通常ガス機器27による消費ガスの量が変わる場
合とで、各々異なる動作が行われる。
【0098】まず、GHP25による消費ガスの量と通
常ガス機器27による消費ガスの量とが共に変わらない
場合は、流路3内のガスにGHP25側からの周期性の
ある脈動が相変わらず伝わり続けるが、流路3内のガス
の基準回数Cref分の流速Vを平均した平均流速Vav
e は前回の平均流速V´ave から変化しない。
【0099】すると、流路3内のガスに脈動が発生する
直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数Crefと
を乗じた時間の間におけるガスの流量の設定値が、通常
ガス機器27による消費ガスであるものとして第2積算
流量Qnに積算され、この設定値を、平均流速Vave を
基にして算出されるサンプリング周期時間Tと基準回数
Crefとを乗じた時間の間に流れたガスの流量から減
じた残りが、GHP25による消費ガスであるものとし
て第1積算流量Qgに積算される。
【0100】次に、通常ガス機器27による消費ガスの
量が変わらないままGHP25による消費ガスの量が変
わる場合は、流路3内のガスにGHP25側からの周期
性のある脈動が相変わらず伝わり続け、かつ、流路3内
のガスの基準回数Cref分の流速Vを平均した平均流
速Vave が前回の平均流速V´ave から変化すると共
に、脈動の周波数がGHP25によるガスの消費量の変
化に応じて変わる。
【0101】すると、GHP25による消費ガスの量と
通常ガス機器27による消費ガスの量とが共に変わらな
い場合と同じく、流路3内のガスに脈動が発生する直前
の、サンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗
じた時間の間におけるガスの流量の設定値が、通常ガス
機器27による消費ガスであるものとして第2積算流量
Qnに積算され、この設定値を、平均流速Vave を基に
して算出されるサンプリング周期時間Tと基準回数Cr
efとを乗じた時間の間に流れたガスの流量から減じた
残りが、GHP25による消費ガスであるものとして第
1積算流量Qgに積算される。
【0102】次に、GHP25による消費ガスの量が変
わらないまま通常ガス機器27による消費ガスの量が変
わる場合は、流路3内のガスにGHP25側からの周期
性のある脈動が相変わらず伝わり続け、かつ、流路3内
のガスの基準回数Cref分の流速Vを平均した平均流
速Vave が前回の平均流速V´ave から変化するが、脈
動の周波数は変化しない。
【0103】すると、前回の平均流速V´ave に応じた
前回のサンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを
乗じた時間の間に流れた前回のガスの流量を、平均流速
Vave を基にして算出されるサンプリング周期時間Tと
基準回数Crefとを乗じた時間の間に流れた今回のガ
スの流量から減じた、流量変化値が割り出される。
【0104】そして、流路3内のガスに脈動が発生する
直前の、サンプリング周期時間Tと基準回数Crefと
を乗じた時間の間におけるガスの流量の設定値と、上述
した流量変化値との合計値が、通常ガス機器27による
消費ガスであるものとして第2積算流量Qnに積算さ
れ、この合計値を、平均流速Vave を基にして算出され
るサンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じ
た時間の間に流れたガスの流量から減じた残りが、GH
P25による消費ガスであるものとして第1積算流量Q
gに積算される。
【0105】尚、GHP25による消費ガスの量と通常
ガス機器27による消費ガスの量とが共に変わらない場
合、通常ガス機器27による消費ガスの量が変わらない
ままGHP25による消費ガスの量が変わる場合、及
び、GHP25による消費ガスの量が変わらないまま通
常ガス機器27による消費ガスの量が変わる場合のいず
れも、流路3内のガスに脈動が発生する直前の、サンプ
リング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の
間におけるガスの流量の設定値は、それ以前の値のまま
変わらない。
【0106】そして、上述したようにして算出される、
GHP25による消費ガスの積算流量を示す第1積算流
量Qgの値と、通常ガス機器27による消費ガスを示す
第2積算流量Qnの値と、これら第1積算流量Qg及び
第2積算流量Qnを合計した合計積算流量Qの値とが、
常時最新の値に更新されつつ表示部13に同時に表示さ
れる。
【0107】このように本実施形態のガスメータ1によ
れば、他のガス配管21aの上流側と並列に不図示の都
市ガス供給源に上流側が接続されたガス配管21の途中
に介設したガスメータ1の内部の流路3において、互い
の送受信面を対向させて配置した第1及び第2の音響ト
ランスデューサTD1,TD3間で、サンプリング周期
時間T毎に超音波信号の送受信を行い、その伝搬時間か
らガスの流速Vを算出して、この流速Vに基づき、ガス
配管21の下流側に並列接続されたGHP25による消
費ガスの積算流量と通常ガス機器27による消費ガスの
積算流量とを個別に測定するに当たり、次のような構成
を採用した。
【0108】即ち、第1及び第2の音響トランスデュー
サTD1,TD3よりも上流側の流路3部分に、ガス配
管21の上流側からの脈動を吸収、遮断する脈動吸収装
置15を介設し、流路3を流れるガスの流量の測定のた
めに、第1及び第2の音響トランスデューサTD1,T
D3、送信回路5、受信回路7、並びに、マイコン11
を用いて算出される、流路3を流れるガスの流速Vか
ら、流路3を流れるガスの脈動の有無や、発生している
脈動の周期性、周波数を割り出す構成とした。
【0109】そして、流路3を流れるガスに脈動が生じ
ていない場合には、流路3を流れるガスの流速Vに基づ
いて算出されるガスの流量を、全て通常ガス機器27に
より消費されたガスであるものとして、通常ガス機器2
7による消費ガスを示す第2積算流量Qnの値として積
算する構成とした。
【0110】また、流路3を流れるガスに脈動が生じて
いる場合に、その脈動が周期性を有していなければ、G
HP25の作動に伴うガスの使用によるものでないとし
て、サンプリング周期時間T毎に算出される流路3を流
れるガスの流速Vの基準回数Cref分の平均値である
平均流速Vave に基づいて算出されるガスの流量を第2
積算流量Qnの値として積算する構成とした。
【0111】これに対し、流路3を流れるガスに脈動が
生じている場合に、その脈動が周期性を有しており、し
かも、サンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを
乗じた時間の間に流れたガスの流量が、前回のサンプリ
ング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の間
に流れたガスの流量から変化していなければ、GHP2
5による消費ガスの量と通常ガス機器27による消費ガ
スの量とが共に変わっていないものとして、GHP25
による消費ガスを示す第1積算流量Qgに前回と同じ流
量を積算すると共に、通常ガス機器27による消費ガス
を示す第2積算流量Qnの値に前回と同じ流量を積算す
る構成とした。
【0112】さらに、流路3を流れるガスに脈動が生じ
ている場合に、その脈動が周期性を有しており、しか
も、サンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗
じた時間の間に流れたガスの流量が、前回のサンプリン
グ周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の間に
流れたガスの流量から変化していて、脈動の周波数に変
化がなければ、流量変化分が全て通常ガス機器27によ
る消費ガスのものであるとして、その流量変化分だけ前
回の値から増減させた流量を第2積算流量Qnに積算す
ると共に、第1積算流量Qgに前回と同じ流量を積算す
る構成とした。
【0113】また、流路3を流れるガスに脈動が生じて
いる場合に、その脈動が周期性を有しており、しかも、
サンプリング周期時間Tと基準回数Crefとを乗じた
時間の間に流れたガスの流量が、前回のサンプリング周
期時間Tと基準回数Crefとを乗じた時間の間に流れ
たガスの流量から変化していて、脈動の周波数に変化が
あれば、流量変化分が全てGHP25による消費ガスの
ものであるとして、その流量変化分だけ前回の値から増
減させた流量を第1積算流量Qgに積算すると共に、第
2積算流量Qnに前回と同じ流量を積算する構成とし
た。
【0114】そして、上述のようにして積算した、GH
P25による消費ガスを示す第1積算流量Qgの値と、
通常ガス機器27による消費ガスを示す第2積算流量Q
nの値と、これら第1積算流量Qg及び第2積算流量Q
nを合計した合計積算流量Qの値とを、表示部13に同
時に表示させる構成とした。
【0115】このため、第1及び第2の音響トランスデ
ューサTD1,TD3や、送信回路5及び受信回路7と
いう、所謂流量センサを用いて算出される、流路3を流
れるガスの流速Vの他に、流路3を流れるガスの圧力を
圧力センサ等により測定することなく、使用に伴いガス
中に脈動を発生させるGHP25による消費ガスの積算
流量と、使用に伴いガス中に脈動を発生させない通常ガ
ス機器27による消費ガスの積算流量とを、個別にかつ
一度に測定し、圧力センサ等の追加による新たな電力消
費を引き起こしてしまうのを防ぐことができる。
【0116】しかも、第1及び第2の音響トランスデュ
ーサTD1,TD3よりも上流側の流路3部分に、ガス
配管21の上流側からの脈動を吸収、遮断する脈動吸収
装置15を設けたことから、仮に、ガスメータ1Aの下
流側のGHP25とは別の脈動発生源が、ガス配管21
の上流側に存在するとしても、その脈動発生源からの脈
動を下流側のGHP25からの脈動であると誤って認識
することを防ぎ、GHP25による消費ガスと通常ガス
機器27による消費ガスとを正確に分けて個別に積算
し、表示部13に表示させることができる。
【0117】尚、本実施形態では、流路3を流れるガス
の流速Vを、所謂超音波センサを用いて算出する場合に
ついて説明したが、フローセンサやフルイディックセン
サ等、他の方式によるセンサを用いてガスの流速Vを算
出する構成であってもよく、また、算出した流速Vから
ガス中の脈動の周波数を割り出すのに用いるのは、高速
フーリエ変換(FFT)に限らず他の方式によるもので
あってもよいのは、勿論のことである。
【0118】また、本実施形態では、GHP25による
消費ガスを示す第1積算流量Qgの値と、通常ガス機器
27による消費ガスを示す第2積算流量Qnの値と、こ
れら第1積算流量Qg及び第2積算流量Qnを合計した
合計積算流量Qの値とを、表示部13に同時に表示させ
る構成としたが、表示部13の表示を、第1積算流量Q
gの値、第2積算流量Qnの値、及び、合計積算流量Q
の値の3つの中で切り換える構成としてもよい。
【0119】又は、合計積算流量Qの値の表示を表示部
13以外の専用の表示部で行うこととし、第1積算流量
Qgの値と第2積算流量Qnの値との同時又は切り換え
表示のみを表示部13において行うように構成してもよ
い。
【0120】さらに、本実施形態では、ガス配管21の
下流側に通常ガス機器27と並列に接続されて使用に伴
い脈動をガス中に発生させるのが、GHP25である場
合について説明したが、使用に伴いガス中に脈動を発生
させるものであれば、特定ガス機器はGHP25に限ら
ず他のものであってもよい。
【0121】また、本実施形態では、ガスメータ1を例
に取って本発明の実施形態を説明したが、本発明は、測
定した流量を表示するガスメータに限らず、そのような
ガスメータや他の流体の流量を表示する流量計において
用いられる、ガスを始めとする流体の流量を測定する装
置に広く適用可能であることはいうまでもない。
【0122】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1に記載し
た本発明のガス流量測定方法によれば、ガスの消費に伴
い供給ガスに脈動を発生させる特定ガス機器と、ガスの
消費に伴い供給ガスに脈動を発生させない通常ガス機器
とが下流側に並列接続されたガス配管上において、該ガ
ス配管内を流れるガスの流速に応じて変化する物理量を
測定し、該測定した物理量に基づいて、前記特定ガス機
器により消費されるガスの積算流量と、前記通常ガス機
器により消費されるガスの積算流量とを個別に測定する
に当たり、前記ガス配管の上流側が接続されるガス供給
源側で発生した脈動の前記ガス配管内を流れるガスへの
伝搬を、該ガス配管の上流側部分において吸収、遮断
し、前記測定した物理量の変化に基づいて、前記上流側
部分よりも下流側のガス配管箇所において、該ガス配管
箇所内を流れるガスに脈動が発生しているか否かを判定
し、前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生して
いると判定した場合に、該ガス配管箇所内を流れるガス
に発生していると判定した脈動の周波数を、前記測定し
た物理量に基づいて割り出し、前記ガス配管箇所内を流
れるガスに脈動が発生していないと判定している状態に
おいては、前記測定した物理量に基づいて測定されるガ
スの流量を、前記通常ガス機器により消費されるガスの
流量として積算し、前記ガス配管箇所内を流れるガスに
脈動が発生していると判定している状態において、前記
割り出した脈動の周波数の変化を伴って前記測定した物
理量が変化した場合には、前記測定した物理量のうち前
記変化した物理量に基づいて測定されるガスの流量を、
前記特定ガス機器により消費されるガスの流量として積
算し、前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生し
ていると判定している状態において、前記割り出した脈
動の周波数の変化を伴わずに前記測定した物理量が変化
した場合には、前記測定した物理量のうち前記変化した
物理量に基づいて測定されるガスの流量を、前記通常ガ
ス機器により消費されるガスの流量として積算するよう
にした。
【0123】また、請求項3に記載した本発明のガス流
量測定装置によれば、ガスの消費に伴い供給ガスに脈動
を発生させる特定ガス機器と、ガスの消費に伴い供給ガ
スに脈動を発生させない通常ガス機器とが下流側に並列
接続されたガス配管上において、該ガス配管内を流れる
ガスの流速に応じて変化する物理量を測定し、該測定し
た物理量に基づいて、前記特定ガス機器により消費され
るガスの積算流量と、前記通常ガス機器により消費され
るガスの積算流量とを個別に測定する装置であって、前
記ガス配管の上流側が接続されるガス供給源側で発生し
た脈動の前記ガス配管内を流れるガスへの伝搬を、該ガ
ス配管の上流側部分において吸収、遮断する上流側脈動
遮断手段と、前記測定した物理量の変化に基づいて、前
記ガス配管の前記上流側脈動遮断手段よりも下流側のガ
ス配管箇所において、該ガス配管箇所内を流れるガスに
脈動が発生しているか否かを判定する脈動判定手段と、
前記ガス配管箇所内を流れるガスに発生していると前記
脈動判定手段が判定した脈動の周波数を、前記測定した
物理量に基づいて割り出す脈動周波数割出手段と、前記
ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生していないと
前記脈動判定手段が判定している状態において、前記測
定した物理量に基づいて測定されるガスの流量を、前記
通常ガス機器により消費されるガスの流量として積算す
る第1流量積算手段と、前記ガス配管箇所内を流れるガ
スに脈動が発生していると前記脈動判定手段が判定して
いる状態において、前記測定した物理量が、前記脈動周
波数割出手段が割り出した脈動の周波数の変化を伴って
変化したか否かを判定する周波数変化性物理量変化判定
手段と、前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生
していると前記脈動判定手段が判定している状態におい
て、前記測定した物理量が、前記脈動周波数割出手段が
割り出した脈動の周波数の変化を伴って変化したと前記
周波数変化性物理量変化判定手段が判定した場合に、前
記測定した物理量のうち、前記脈動周波数割出手段が割
り出した脈動の周波数の変化を伴って変化したと前記周
波数変化性物理量変化判定手段が判定した物理量に基づ
いて測定されるガスの流量を、前記特定ガス機器により
消費されるガスの流量として積算する第2流量積算手段
と、前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生して
いると前記脈動判定手段が割り出した脈動の周波数の変
化を伴わずに変化したと前記周波数変化性物理量変化判
定手段が判定した場合に、前記測定した物理量のうち、
前記脈動周波数割出手段が割り出した脈動の周波数の変
化を伴わずに変化したと前記周波数変化性物理量変化判
定手段が判定した物理量に基づいて測定されるガスの流
量を、前記通常ガス機器により消費されるガスの流量と
して積算する第3流量積算手段とを備える構成とした。
【0124】このため、請求項1に記載した本発明のガ
ス流量測定方法及び請求項3に記載した本発明のガス流
量測定装置のいずれによっても、ガス配管内を流れるガ
スの流速に応じて変化する、例えば流量のような物理量
とは異なる、例えばガス配管内を流れるガスの圧力とい
った値を別途測定して、新たな電力消費を引き起こして
しまうことなく、ガス配管内を流れるガスの流速に応じ
て変化する物理量に基づいて割り出される、ガス配管の
上流側脈動遮断手段よりも下流側のガス配管箇所におい
て、ガス配管内を流れるガスに発生する脈動の周波数に
より、特定ガス機器により消費されるガスの流量と通常
ガス機器により消費されるガスの流量とを区別して、個
別にかつ一度に測定することができる。
【0125】しかも、その上で、ガス配管の上流側が他
のガス配管と並列に、例えば都市ガスや集中供給方式の
プロパンガスのガス供給源に接続される場合であって
も、特定ガス機器や通常ガス機器を使用する場合に、そ
れら両ガス機器により消費されるガスの積算流量を確実
に、各々個別にかつ一度に測定することができる。
【0126】さらに、請求項2に記載した本発明のガス
流量測定方法によれば、請求項1に記載した本発明のガ
ス流量測定方法において、前記特定ガス機器がガスヒー
トポンプであるものとした。
【0127】また、請求項4に記載した本発明の流量測
定装置によれば、請求項3に記載した本発明のガス流量
測定装置において、前記特定ガス機器がガスヒートポン
プである構成とした。
【0128】このため、請求項2に記載した本発明のガ
ス流量測定方法及び請求項4に記載した本発明のガス流
量測定装置のいずれによっても、ガス配管の下流側に複
数並列接続されたガス機器のうちの一つとしてガスヒー
トポンプが存在する場合に、このガスヒートポンプによ
り消費されるガスの積算流量と他の通常ガス機器により
消費されるガスの積算流量とを確実に、各々個別にかつ
一度に測定することができる。
【0129】さらに、請求項5に記載した本発明の電子
式ガスメータによれば、請求項3又は4記載のガス流量
測定装置を備え、前記測定した前記特定ガス機器により
消費されるガスの積算流量と、前記測定した前記通常ガ
ス機器により消費されるガスの積算流量と、これら両積
算流量を合計した総積算流量とのうち少なくとも1つを
表示部に表示させる構成とした。
【0130】このため、請求項3又は請求項4に記載し
た本発明のガス流量測定装置について各々先に述べた効
果のうち、いずれか1つと同様の効果を得ることがで
き、さらにその上で、特定ガス機器及び通常ガス機器の
各々によって消費されるガスの積算流量やそれらを合計
した総積算流量のうち少なくとも1つを、表示部の表示
により確実に報知し認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス流量測定装置及び電子式ガスメー
タの基本構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子式ガスメータの
概略構成を示す説明図である。
【図3】図2の電子式ガスメータの設置状況を示す説明
図である。
【図4】図2のマイクロコンピュータのROMに格納さ
れた制御プログラムに従いCPUが行う処理を示すフロ
ーチャートである。
【図5】図3のマイクロコンピュータのROMに格納さ
れた制御プログラムに従いCPUが行う処理を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
3 ガス配管の上流側部分よりも下流側のガス配管箇所 11 マイクロコンピュータ 11a CPU 11b RAM 11c ROM 11A 脈動判定手段 11B 脈動周波数割出手段 11C 第1流量積算手段 11D 周波数変化性物理量変化判定手段 11E 第2流量積算手段 11F 第3流量積算手段 13 表示部 15 上流側脈動遮断手段 21 ガス配管 25 特定ガス機器 27 通常ガス機器 X ガス供給源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を発生
    させる特定ガス機器と、ガスの消費に伴い供給ガスに脈
    動を発生させない通常ガス機器とが下流側に並列接続さ
    れたガス配管上において、該ガス配管内を流れるガスの
    流速に応じて変化する物理量を測定し、該測定した物理
    量に基づいて、前記特定ガス機器により消費されるガス
    の積算流量と、前記通常ガス機器により消費されるガス
    の積算流量とを個別に測定するに当たり、 前記ガス配管の上流側が接続されるガス供給源側で発生
    した脈動の前記ガス配管内を流れるガスへの伝搬を、該
    ガス配管の上流側部分において吸収、遮断し、 前記測定した物理量の変化に基づいて、前記上流側部分
    よりも下流側のガス配管箇所において、該ガス配管箇所
    内を流れるガスに脈動が発生しているか否かを判定し、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生している
    と判定した場合に、該ガス配管箇所内を流れるガスに発
    生していると判定した脈動の周波数を、前記測定した物
    理量に基づいて割り出し、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生していな
    いと判定している状態においては、前記測定した物理量
    に基づいて測定されるガスの流量を、前記通常ガス機器
    により消費されるガスの流量として積算し、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生している
    と判定している状態において、前記割り出した脈動の周
    波数の変化を伴って前記測定した物理量が変化した場合
    には、前記測定した物理量のうち前記変化した物理量に
    基づいて測定されるガスの流量を、前記特定ガス機器に
    より消費されるガスの流量として積算し、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生している
    と判定している状態において、前記割り出した脈動の周
    波数の変化を伴わずに前記測定した物理量が変化した場
    合には、前記測定した物理量のうち前記変化した物理量
    に基づいて測定されるガスの流量を、前記通常ガス機器
    により消費されるガスの流量として積算するようにし
    た、 ことを特徴とするガス流量測定方法。
  2. 【請求項2】 前記特定ガス機器はガスヒートポンプで
    ある請求項1記載のガス流量測定方法。
  3. 【請求項3】 ガスの消費に伴い供給ガスに脈動を発生
    させる特定ガス機器と、ガスの消費に伴い供給ガスに脈
    動を発生させない通常ガス機器とが下流側に並列接続さ
    れたガス配管上において、該ガス配管内を流れるガスの
    流速に応じて変化する物理量を測定し、該測定した物理
    量に基づいて、前記特定ガス機器により消費されるガス
    の積算流量と、前記通常ガス機器により消費されるガス
    の積算流量とを個別に測定する装置であって、 前記ガス配管の上流側が接続されるガス供給源側で発生
    した脈動の前記ガス配管内を流れるガスへの伝搬を、該
    ガス配管の上流側部分において吸収、遮断する上流側脈
    動遮断手段と、 前記測定した物理量の変化に基づいて、前記ガス配管の
    前記上流側脈動遮断手段よりも下流側のガス配管箇所に
    おいて、該ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生し
    ているか否かを判定する脈動判定手段と、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに発生していると前記
    脈動判定手段が判定した脈動の周波数を、前記測定した
    物理量に基づいて割り出す脈動周波数割出手段と、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生していな
    いと前記脈動判定手段が判定している状態において、前
    記測定した物理量に基づいて測定されるガスの流量を、
    前記通常ガス機器により消費されるガスの流量として積
    算する第1流量積算手段と、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生している
    と前記脈動判定手段が判定している状態において、前記
    測定した物理量が、前記脈動周波数割出手段が割り出し
    た脈動の周波数の変化を伴って変化したか否かを判定す
    る周波数変化性物理量変化判定手段と、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生している
    と前記脈動判定手段が判定している状態において、前記
    測定した物理量が、前記脈動周波数割出手段が割り出し
    た脈動の周波数の変化を伴って変化したと前記周波数変
    化性物理量変化判定手段が判定した場合に、前記測定し
    た物理量のうち、前記脈動周波数割出手段が割り出した
    脈動の周波数の変化を伴って変化したと前記周波数変化
    性物理量変化判定手段が判定した物理量に基づいて測定
    されるガスの流量を、前記特定ガス機器により消費され
    るガスの流量として積算する第2流量積算手段と、 前記ガス配管箇所内を流れるガスに脈動が発生している
    と前記脈動判定手段が割り出した脈動の周波数の変化を
    伴わずに変化したと前記周波数変化性物理量変化判定手
    段が判定した場合に、前記測定した物理量のうち、前記
    脈動周波数割出手段が割り出した脈動の周波数の変化を
    伴わずに変化したと前記周波数変化性物理量変化判定手
    段が判定した物理量に基づいて測定されるガスの流量
    を、前記通常ガス機器により消費されるガスの流量とし
    て積算する第3流量積算手段と、 を備えることを特徴とするガス流量測定装置。
  4. 【請求項4】 前記特定ガス機器はガスヒートポンプで
    ある請求項3記載のガス流量測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載のガス流量測定装置
    を備え、前記測定した前記特定ガス機器により消費され
    るガスの積算流量と、前記測定した前記通常ガス機器に
    より消費されるガスの積算流量と、これら両積算流量を
    合計した総積算流量とのうち少なくとも1つを表示部に
    表示させることを特徴とする電子式ガスメータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008196845A (ja) * 2008-04-09 2008-08-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 個別ガス機器運転検出装置
CN112204359A (zh) * 2018-06-13 2021-01-08 日立汽车系统株式会社 物理量检测装置

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JP2008196845A (ja) * 2008-04-09 2008-08-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 個別ガス機器運転検出装置
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