JP3620012B2 - ガス供給圧異常検出装置及び電子式ガスメータ - Google Patents

ガス供給圧異常検出装置及び電子式ガスメータ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出するガス供給圧異常検出装置と、ガス流路中の調圧されたガスの流量を計測して積算し積算流量を求めてその積算流量を表示する電子式ガスメータとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガス供給設備においては、ガス容器(LPガスの場合)等のガス供給源側からのガスの圧力を、家庭等のガス消費源による消費に適した適正供給圧に調圧する調圧器が用いられており、この調圧器の下流側に、使用したガスの積算流量を計量、表示するガスメータが介設される。
【0003】
上述したガスメータには、例えば羽根車式等種々のものがあるが、特に近年では、技術の進歩に伴い、超音波センサやフローセンサ等の電気的な流量センサを用いると共にマイクロコンピュータを搭載して、ガスの積算流量の計量、表示を電気的に行うようにした、電子式ガスメータと呼ばれるものが広く用いられている。
【0004】
そして、上述した電子式ガスメータでは、搭載しているマイクロコンピュータを最大限に活用するべく、内部のガス流路上でガスの圧力を圧力センサにより計測し、その計測した圧力の値をマイクロコンピュータに取り込んで、正規のガス供給圧の範囲から外れる場合にマイクロコンピュータの制御の下で、供給圧不足を示す警報の出力等を行う、ということも行われている。
【0005】
そして、この種のガスメータの代表である特公平7−43124号公報のガス供給設備異常検出装置では、ガスメータ内部のガスの流れが一定量に達して流量センサの出力があるレベル以上になった場合に、圧力センサの出力が正規のガス供給圧の範囲から外れると、ガス供給圧の異常としてその旨を警報として出力したり、電話回線等を介して管理センタに通報するようにしている。
【0006】
上述した従来の電子式ガスメータによれば、調圧器によるガス供給圧の調整が正常に行われていない場合に、ガス消費源によるガスの消費が行われることで不完全燃焼による不測の事態の発生を未然に防止することができるので、安全性確保の面で非常に優れていると言える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電子式ガスメータでは、調圧器によるガス供給圧の調整が正常に行われている限り、圧力センサにより測定されるガス供給圧が一応正常な範囲内に収まるため、ガスメータからガス消費源までの間において何らかの理由によりガス供給圧の変動が生じた場合にこれを検出することができず、不完全燃焼による不測の事態の発生防止による安全性確保の面からすると、さらなる改良の余地があった。
【0008】
本発明は前記事情に鑑み、ガスメータからガス消費源までの間において何らかの理由によりガス供給圧の変動が生じると、ガス消費源によるガスの消費が行われるのに伴ってガスメータ内でガスの圧力や流速が周期的に変動することが実験的、経験的に知られていることに着目してなされたもので、本発明の目的は、調圧器の調圧不良に起因するガス供給圧異常に限らず、ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を広く検出することができるガス供給圧異常検出装置と電子式ガスメータとを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する請求項1乃至請求項18に各々記載した本発明はガス供給圧異常検出装置に関するものであり、請求項19乃至23に各々記載した本発明は電子式ガスメータに関するものである。
【0010】
そして、請求項1に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、図1に基本構成図で示すように、ガス流路3中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出する装置であって、前記ガス流路3内におけるガスの圧力を計測する圧力計測手段PSと、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段PSの計測結果の経時変化を基に、該ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かを判定する圧力変動判定手段11Aと、前記ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段11Aが判定している状態において、前記圧力計測手段PSの計測結果を基に、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かを判定する供給圧異常判定手段11Bとを備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項1に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段11Bが、前記圧力変動判定手段11Aがあると判定している前記ガス流路3内のガスの圧力の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の圧力変動閾値を上回った場合に、該ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると判定するものとした。
【0012】
さらに、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項1又は2に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段11Bが、前記ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段11Aが判定する基となった、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段PSの複数の計測結果から決定される代表圧力値が、前記供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っている状態において、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行うものとした。
【0013】
また、請求項4に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表圧力値が、前記ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段11Aが判定する基となった、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段PSの複数の計測結果の平均値であるものとした。
【0014】
さらに、請求項5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表圧力値が、前記ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段11Aが判定する基となった、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段PSの複数の計測結果の最大値であるものとした。
【0015】
また、請求項6に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流路3中のガスの流速を計測する流速計測手段VSと、該流速計測手段VSの計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路3中のガスの流れの発生を検出するガス流発生判定手段11Cとをさらに備え、前記圧力変動判定手段11Aが、前記ガス流路3中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段11Cが検出するのに伴って、該ガス流路3を通過するガスがあるものとして、前記ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かの判定を行うものとした。
【0016】
さらに、請求項7に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項6に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流発生判定手段11Cの検出結果に応じて、前記ガス流路3内におけるガスの圧力を前記圧力計測手段PSにより計測する計測周期を設定する圧力計測周期設定手段11Dをさらに備え、該圧力計測周期設定手段11Dが、前記ガス流路3中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段11Cが検出するのに伴って、前記計測周期を短縮するものとした。
【0017】
また、請求項8に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、図2に基本構成図で示すように、ガス流路3中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出する装置であって、前記ガス流路3を通過するガスの流速を計測する流速計測手段VSと、前記流速計測手段VSの計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路3を通過するガスの有無を判定するガス通過判定手段11Eと、前記ガス流路3を通過するガスがあると前記ガス通過判定手段11Eが判定している状態において、前記流速計測手段VSの計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路3を通過するガスの流速に周期的な変動があるか否かを判定する流速変動判定手段11Fと、前記ガス流路3を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段11Fが判定している状態において、前記流速計測手段VSの計測結果を基に、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かを判定する供給圧異常判定手段11Gとを備えることを特徴とする。
【0018】
さらに、請求項9に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項8に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段11Gが、前記流速変動判定手段11Fがあると判定している前記ガス流路3を通過するガスの流速の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の流速変動閾値を上回った場合に、該ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると判定するものとした。
【0019】
また、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項8又は9に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段11Gが、前記ガス流路3を流れるガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段11Fが判定する基となった、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記流速計測手段VSの複数の計測結果から決定される代表流速値が、所定の異常判別流速値を下回っている状態において、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行うものとした。
【0020】
さらに、請求項11に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表流速値が、前記ガス流路3を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段11Fが判定する基となった、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記流速計測手段VSの複数の計測結果の平均値であるものとした。
【0021】
また、請求項12に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表流速値が、前記ガス流路3を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段11Fが判定する基となった、前記ガス流路3を通過するガスがある状態における前記流速計測手段VSの複数の計測結果の最大値であるものとした。
【0022】
さらに、請求項13に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項8、9、10、11又は12に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流路3内におけるガスの圧力を計測する圧力計測手段PSと、該圧力計測手段PSの計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路3中のガスの流れの発生を検出するガス流発生判定手段11Hとをさらに備え、前記流速変動判定手段11Fが、前記ガス流路3中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段11Hが検出するのに伴って、該ガス流路3を通過するガスがあるものとして、前記ガス流路3を通過するガスの流速に周期的な変動があるか否かの判定を行うものとした。
【0023】
また、請求項14に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項13に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流発生判定手段11Hの検出結果に応じて、前記ガス流路3を通過するガスの流速を前記流速計測手段VSにより計測する計測周期を設定する流速計測周期設定手段11Jをさらに備え、該流速計測周期設定手段11Jが、前記ガス流路3中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段11Hが検出するのに伴って、前記計測周期を短縮するものとした。
【0024】
さらに、請求項15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項13又は14に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段11Gが、前記圧力計測手段PSにより計測された前記ガス流路3内におけるガスの圧力が、前記供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っている状態において、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行うものとした。
【0025】
また、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、図1及び図2に示すように、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段11B,11Gが判定した回数を計数する異常判定回数計数手段11Mと、該異常判定回数計数手段11Mが計数した回数が所定の通報実行回数に達した際に、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常がある旨を電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための通報データを生成、出力する通報データ生成出力手段11Nとをさらに備えるものとした。
【0026】
さらに、請求項17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記異常判定回数計数手段11Mが、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段11B,11Gが連続して判定した回数を計数するものとした。
【0027】
また、請求項18に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置は、請求項16又は17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記異常判定回数計数手段11Mが、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段11B,11Gが判定した回数を、最新の過去一定日数の間に亘って計数するものとした。
【0028】
さらに、請求項19に記載した本発明の電子式ガスメータは、図3に基本構成図で示すように、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータであって、前記ガス流路3中のガスの流速を計測する流速計測手段VSと、前記流速計測手段VSの計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路3を通過したガスの通過流量を計測する通過流量計測手段11Kと、前記通過流量計測手段11Kの計測結果を基に、前記ガス流路3を通過したガスの積算流量を計測する積算流量計測手段11Lと、前記積算流量計測手段11Lの計測結果を表示する表示手段15とを備えることを特徴とする。
【0029】
また、請求項20に記載した本発明の電子式ガスメータは、図4に基本構成図で示すように、請求項6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータであって、前記流速計測手段VSの計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路3を通過したガスの通過流量を計測する通過流量計測手段11Kと、前記通過流量計測手段11Kの計測結果を基に、前記ガス流路3を通過したガスの積算流量を計測する積算流量計測手段11Lと、前記積算流量計測手段11Lの計測結果を表示する表示手段15とを備えることを特徴とする。
【0030】
さらに、請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータは、図3及び図4に示すように、請求項19又は20に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段11B,11Gが判定した回数を計数する異常判定回数計数手段11Mと、該異常判定回数計数手段11Mが計数した回数が所定の通報実行回数に達した際に、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常がある旨を電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための通報データを生成、出力する通報データ生成出力手段11Nとをさらに備えるものとした。
【0031】
また、請求項22に記載した本発明の電子式ガスメータは、請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、前記異常判定回数計数手段11Mが、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段11B,11Gが連続して判定した回数を計数するものとした。
【0032】
さらに、請求項23に記載した本発明の電子式ガスメータは、請求項21又は22に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、前記異常判定回数計数手段11Mが、前記ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段11B,11Gが判定した回数を、最新の過去一定日数の間に亘って計数するものとした。
【0033】
請求項1に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、図1に示すように、ガス消費源によるガスの消費に伴いガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動が生じると、ガス流路3を通過するガスのある状態において供給圧異常判定手段11Bが行う、圧力計測手段PSの計測結果を基にした判定により、ガス流路3内のガス供給圧の異常が検出されることになる。
【0034】
また、請求項2に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3の下流側においてガスの供給圧に変化が生じて正常な調圧範囲を外れ、ガス消費源によるガスの消費に伴いガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動が生じたと圧力変動判定手段11Aにより判定された場合、圧力計測手段PSの計測結果により得られるガス流路3内のガスの圧力の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の圧力変動閾値を上回ると、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると供給圧異常判定手段11Bにより判定されることになる。
【0035】
さらに、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1又は2に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動が生じたと圧力変動判定手段11Aにより判定された場合、その判定の基となった、ガス流路3を通過するガスがある状態における圧力計測手段PSの複数の計測結果から決定される代表圧力値が、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Bによる判定が行われないことになる。
【0036】
また、請求項4に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3を通過するガスがある状態における圧力計測手段PSの複数の計測結果の平均値が、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動が生じたと圧力変動判定手段11Aにより判定された場合であっても、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Bによる判定が行われないことになる。
【0037】
さらに、請求項5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3を通過するガスがある状態における圧力計測手段PSの複数の計測結果の最大値が、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動が生じたと圧力変動判定手段11Aにより判定された場合であっても、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Bによる判定が行われないことになる。
【0038】
また、請求項6に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、流速計測手段VSにより計測されるガス流路3中のガスの流速の経時変化を基にガス流発生判定手段11Cがガス流路3中のガスの流れの発生を検出すると、ガス流路3を通過するガスがある状態であるものとして、ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かの供給圧異常判定手段11Bによる判定が行われるようになる。
【0039】
さらに、請求項7に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項6に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、流速計測手段VSにより計測されるガス流路3中のガスの流速の経時変化を基にガス流発生判定手段11Cがガス流路3中のガスの流れの発生を検出すると、ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かを判定する際に圧力変動判定手段11Aが基とする、ガス流路3を通過するガスがある状態における複数の計測結果を得るための、圧力計測手段PSによるガス流路3内におけるガスの圧力の計測が、それ以前よりも短い周期で行われるようになる。
【0040】
また、請求項8に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、図2に示すように、ガス流路3の上流側において調圧されたガスの供給圧が正常な調圧範囲にあったとしても、ガス流路3の下流側においてガスの供給圧に変化が生じて正常な調圧範囲を外れ、ガス消費源によるガスの消費に伴いガス流路3内のガスの流速に周期的な変動が生じると、ガス流路3を通過するガスがあるとガス通過判定手段11Eが判定している状態において供給圧異常判定手段11Gが行う、流速計測手段VSの計測結果を基にした判定により、ガス流路3内のガス供給圧の異常が検出されることになる。
【0041】
さらに、請求項9に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項8に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3の下流側においてガスの供給圧に変化が生じて正常な調圧範囲を外れ、ガス消費源によるガスの消費に伴いガス流路3内のガスの流速に周期的な変動が生じたと流速変動判定手段11Fにより判定された場合、流速計測手段VSの計測結果により得られるガス流路3内のガスの流速の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の流速変動閾値を上回ると、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると供給圧異常判定手段11Gにより判定されることになる。
【0042】
また、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項8又は9に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3内のガスの流速に周期的な変動が生じたと流速変動判定手段11Fにより判定された場合、その判定の基となった、ガス流路3を通過するガスがある状態における圧力計測手段PSの複数の計測結果から決定される代表圧力値が、所定の異常判別流速値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Gによる判定が行われないことになる。
【0043】
さらに、請求項11に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3を通過するガスがある状態における流速計測手段VSの複数の計測結果の平均値が、所定の異常判別流速値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの流速に周期的な変動が生じたと流速変動判定手段11Fにより判定された場合であっても、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Gによる判定が行われないことになる。
【0044】
また、請求項12に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3を通過するガスがある状態における流速計測手段VSの複数の計測結果の最大値が、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの流速に周期的な変動が生じたと流速変動判定手段11Fにより判定された場合であっても、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Gによる判定が行われないことになる。
【0045】
さらに、請求項13に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項8、9、10、11又は12に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、圧力計測手段VSにより計測されるガス流路3を通過するガスの圧力の経時変化を基にガス流発生判定手段11Hがガス流路3中のガスの流れの発生を検出すると、ガス流路3を通過するガスがある状態であるものとして、ガス流路3内のガスの流速に周期的な変動があるか否かの供給圧異常判定手段11Gによる判定が行われるようになる。
【0046】
また、請求項14に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項13に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、圧力計測手段VSにより計測されるガス流路3を通過するガスの圧力の経時変化を基にガス流発生判定手段11Hがガス流路3中のガスの流れの発生を検出すると、ガス流路3内のガスの流速に周期的な変動があるか否かを判定する際に流速変動判定手段11Fが基とする、ガス流路3を通過するガスがある状態における複数の計測結果を得るための、流速計測手段VSによるガス流路3内におけるガスの流速の計測が、それ以前よりも短い周期で行われるようになる。
【0047】
さらに、請求項15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項13又は14に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、ガス流路3内のガスの圧力に周期的な変動が生じたと流速変動判定手段11Fにより判定された場合、その判定の基となった、ガス流路3を通過するガスがあるとガス通過判定手段11Eが判定している状態において圧力計測手段PSにより計測されたガス流路3内におけるガスの圧力が、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っていないと、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段11Gによる判定が行われないことになる。
【0048】
また、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、図1及び図2に示すように、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、異常判定回数計数手段11Mによって計数される、供給圧異常判定手段11Bや供給圧異常判定手段11Gによってガス流路3内のガスの供給圧に異常があると判定された回数が、所定の通報実行回数に達すると、ガス流路3内のガスの供給圧に異常がある旨の通報データが、電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するために、通報データ生成出力手段11Nにより生成、出力されることになる。
【0049】
さらに、請求項17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、供給圧異常判定手段11Bや供給圧異常判定手段11Gによって、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると所定の通報実行回数連続して判定されると、通報データが通報データ生成出力手段11Nにより生成、出力されることになる。
【0050】
また、請求項18に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項16又は17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、供給圧異常判定手段11Bや供給圧異常判定手段11Gによって、最新の過去一定日数の間にガス流路3内のガスの供給圧に異常があると所定の通報実行回数判定されると、通報データが通報データ生成出力手段11Nにより生成、出力されることになる。
【0051】
さらに、請求項19に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、図3に示すように、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータにおいて、ガス流路3の下流側においてガスの供給圧に変化が生じると、圧力計測手段PSの計測結果を基にして供給圧異常判定手段11Bが行う判定により、ガス流路3内のガス供給圧の異常が検出されることになる。
【0052】
また、請求項20に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、図4に示すように、請求項6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータにおいて、ガス流路3の下流側においてガスの供給圧に変化が生じると、圧力計測手段PSの計測結果を基にして供給圧異常判定手段11Bが行う判定により、或は、流速計測手段VSの計測結果を基にして供給圧異常判定手段11Gが行う判定により、ガス流路3内のガス供給圧の異常が検出されることになる。
【0053】
さらに、請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、図3及び図4に示すように、請求項19又は20に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、異常判定回数計数手段11Mによって計数される、供給圧異常判定手段11Bや供給圧異常判定手段11Gによってガス流路3内のガスの供給圧に異常があると判定された回数が、所定の通報実行回数に達すると、ガス流路3内のガスの供給圧に異常がある旨の通報データが、電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するために、通報データ生成出力手段11Nにより生成、出力されることになる。
【0054】
また、請求項22に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、供給圧異常判定手段11Bや供給圧異常判定手段11Gによって、ガス流路3内のガスの供給圧に異常があると所定の通報実行回数連続して判定されると、通報データが通報データ生成出力手段11Nにより生成、出力されることになる。
【0055】
さらに、請求項23に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項21又は22に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、供給圧異常判定手段11Bや供給圧異常判定手段11Gによって、最新の過去一定日数の間にガス流路3内のガスの供給圧に異常があると所定の通報実行回数判定されると、通報データが通報データ生成出力手段11Nにより生成、出力されることになる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガス供給圧異常検出装置を電子式ガスメータと共に、図面を参照して説明する。
【0057】
図5は本発明の第1実施形態に係る電子式ガスメータの概略構成を示す説明図であり、図5中引用符号1で示す本実施形態の電子式ガスメータ(以下、「ガスメータ」と略記する。)は、流路3(ガス流路に相当)、第1及び第2の音響トランスデューサTD1,TD3(流速計測手段に相当)、送信回路5、受信回路7、圧力センサPS(圧力計測手段に相当)、マイクロコンピュータ11(以下、「マイコン」と略記する。)、警報出力部13、表示部15(表示手段に相当)、並びに、網制御装置(以下、「NCU」と称する。)17等を有している。
【0058】
前記流路3は、ガスメータ1の内部に設けられており、この流路3には、ガスメータ1が接続されている不図示のガス配管内を流れる不図示のガスが導入され、矢印Aで示す流れ方向に流れた後、前記ガス配管の下流側箇所に排出されるように構成されている。
【0059】
前記第1音響トランスデューサTD1は、流路3内にその送受信面を流れ方向Aにおける下流側に向けて配置されており、また、前記第2音響トランスデューサTD3は、流路3内にその送受信面を、流れ方向Aにおける上流側に向け、第1音響トランスデューサTD1の送受信面と対向するように配置されている。
【0060】
前記送信回路5は、第1トランスデューサインタフェース回路(以下、「第1TDI/F回路」と称する。)9aを介して第1音響トランスデューサTD1に接続されていると共に、第2トランスデューサインタフェース回路(以下、「第2TDI/F回路」と称する。)9bを介して第2音響トランスデューサTD3に接続されている。
【0061】
そして、送信回路5は、第1TDI/F回路9a及び第2TDI/F回路9bのうちいずれか一方を介して、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3のうちいずれか一方に対して、その一方の音響トランスデューサTD1,TD3から超音波信号を出力させるために、駆動信号をパルスバーストの形で出力するように構成されている。
【0062】
前記受信回路7は、第1TDI/F回路9aを介して第1音響トランスデューサTD1に接続されていると共に、第2TDI/F回路9bを介して第2音響トランスデューサTD3に接続されている。
【0063】
そして、受信回路7は、第1TDI/F回路9a及び第2TDI/F回路9bのうちいずれか他方を介して、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3のうちいずれか他方から入力される、その他方の音響トランスデューサTD1,TD3により受信された超音波信号を前置増幅処理し、検出信号として出力するように構成されている。
【0064】
前記圧力センサPSは、流路3内に配設されており、この流路3内を通過するガスの圧力に応じたレベルの信号を出力するように構成されている。
【0065】
前記マイコン11は、CPU11a、RAM11b、及び、ROM11cを有しており、このうち、CPU11aには、RAM11b及びROM11cの他、前記送信回路5、受信回路7、圧力センサPS、警報出力部13、表示部15、並びに、NCU17が各々接続されている。
【0066】
前記RAM11bは、各種データ記憶用のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有しており、前記ROM11cには、CPU11aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納されている。
【0067】
前記表示部15は、第1音響トランスデューサTD1と第2音響トランスデューサTD3との間で送受信される超音波信号の伝搬時間を基にマイコン11で割り出される、前記不図示のガス配管乃至流路3内を流れるガスの積算流量等を表示するように構成されている。
【0068】
前記警報出力部13は、マイコン11によりガスの供給圧に異常があると判別された際に、その旨を警報として表示又は音声出力するように構成されている。
【0069】
前記NCU17は、マイコン11によりガスの供給圧に異常があると判別された際に、その旨を電話回線網TPを介して遠隔地の管理ホストコンピュータ(図示せず)に通報するための発呼動作を行うもので、電話回線網接続用の通信インタフェース回路(以下、「通信I/F回路」と称する。)17aを介して電話回線網TPに接続されている。
【0070】
次に、前記ROM11cに格納された制御プログラムに従いCPU11aが行うガスの供給圧異常検出処理を、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0071】
ガスメータ1内の不図示の電池が接続されてマイコン11が起動し、プログラムがスタートすると、CPU11aは、まず、図6に示すように、流速計測を実行する(ステップS1)。
【0072】
このステップS1における流速計測は、具体的には、次のようにして行う。
【0073】
即ち、まず、送信回路5から第1TDI/F回路9aを介して第1音響トランスデューサTD1に駆動信号を出力させて、第2TDI/F回路9bから受信回路7を介して入力される検出信号を基に、音響トランスデューサTD1から第2音響トランスデューサTD3への超音波信号の往路伝搬時間Tfを計測する。
【0074】
続いて、送信回路5から第2TDI/F回路9bを介して第2音響トランスデューサTD3に駆動信号を出力させて、第1TDI/F回路9aから受信回路7を介して入力される検出信号を基に、第2音響トランスデューサTD3から音響トランスデューサTD1への超音波信号の復路伝搬時間Trを計測し、先に計測した往路伝搬時間Tfから復路伝搬時間Trを減ずることで、第1音響トランスデューサTD1と第2音響トランスデューサTD3との間における超音波信号の伝搬時間差Td=Tf−Trを算出する。
【0075】
そして、この伝搬時間差Tdと、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3間の間隔とを基に、流路3内を通過するガスの流速Vを計測する。
【0076】
ステップS1で流路3内を通過するガスの流速Vを計測したならば、次に、その算出した流速Vが前回計測した流速Vに対して変化しているか否かを確認し(ステップS3)、変化していない場合は(ステップS3でN)、後述するステップS25に進む。
【0077】
一方、算出した流速Vが前回計測した流速Vに対して変化している場合は(ステップS3でY)、流路3内を通過するガスの流速Vを計測するために実行する、音響トランスデューサTD1と第2音響トランスデューサTD3との間における超音波信号の往路伝搬時間Tfや復路伝搬時間Trの繰り返しサンプリング周期を、通常の周期よりも短い一定又はランダムサンプリング周期に設定した後(ステップS5)、設定された繰り返しサンプリング周期の時間が経過したか否かを確認し(ステップS7)、経過していない場合は(ステップS7でN)、経過するまでステップS7をリピートする。
【0078】
一方、繰り返しサンプリング周期の時間が経過した場合は(ステップS7でY)、ステップS1と同様にして流路3内を通過するガスの流速Vを算出し(ステップS9)、続いて、圧力センサPSの出力信号を基に流路3内を通過するガスの圧力Pを計測すると共に(ステップS11)、RAM11bのバッファエリアに格納されている圧力Pの最大値及び最小値のデータを、ステップS11で計測したガスの圧力Pの値を加味した内容に更新した後(ステップS13)、流路3内を通過するガスの流速Vや圧力Pの、繰り返しサンプリング周期による計測を所定回数行ったか否かを確認する(ステップS15)。
【0079】
ガスの流速Vや圧力Pの計測を所定回数行っていない場合は(ステップS15でN)、ステップS5にリターンし、所定回数行った場合は(ステップS15でY)、RAM11bのバッファエリアに格納されている圧力Pの最大値及び最小値の差圧値ΔPを割り出し(ステップS17)、その差圧値ΔPが所定の圧力差閾値Pdif を上回っているか否かを確認し(ステップS19)、上回っていない場合は(ステップS19でN)、ステップS25に進む。
【0080】
一方、差圧値ΔPが圧力差閾値Pdif を上回っている場合は(ステップS19でY)、所定回数計測したガスの圧力Pの平均値が、不図示の調圧器によるガスの正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の値に設定された異常判別圧力値Pthを下回っているか否かを確認する(ステップS21)。
【0081】
ガスの圧力Pの平均値が異常判別圧力値Pthを下回っていない場合は(ステップS21でN)、ステップS25に進み、下回っている場合は(ステップS21でY)、異常警報処理を行った後(ステップS23)、ステップS25に進む。
【0082】
尚、前記ステップS23の異常警報処理では、フローチャート上での詳細な図示は省略するものの、ガスの供給圧が異常である旨の警報を警報出力部13に表示又は音声出力させると共に、ガスの供給圧が異常である旨を電話回線網TPを介して不図示の管理ホストコンピュータに通報するための発呼動作をNCU17に行わせ、管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成されたならば、ガスの供給圧が異常である旨の通報データをNCU17から通信I/F回路17aを介して電話回線網TPに送出させる。
【0083】
そして、ステップS3において、ステップS1で計測した流速Vが前回計測した流速Vに対して変化していない場合(N)、ステップS19において圧力Pの差圧値ΔPが所定の圧力差閾値Pdif を上回っていない場合(N)、ステップS21においてガスの圧力Pの平均値が異常判別圧力値Pthを下回っていない場合(N)、並びに、ステップS23の異常警報処理を実行した後に各々進むステップS25では、流路3内を通過するガスの流速Vを計測するために実行する超音波信号の往路伝搬時間Tfや復路伝搬時間Trの繰り返しサンプリング周期を、通常のサンプリング周期に設定し、次に、設定された通常サンプリング周期の時間が経過したか否かを確認する(ステップS27)。
【0084】
通常サンプリング周期が経過していない場合は(ステップS27でN)、経過するまでステップS27をリピートし、通常サンプリング周期の時間が経過した場合は(ステップS27でY)、ステップS1にリターンする。
【0085】
以上の説明からも明らかなように、第1実施形態では、図6のフローチャートにおけるステップS13乃至ステップS17が、請求項中の圧力変動判定手段11Aに対応する処理となっており、図6中のステップS19及びステップS21が、請求項中の供給圧異常判定手段11Bに対応する処理となっている。
【0086】
また、第1実施形態では、図6中のステップS3が請求項中のガス流発生判定手段11Cに対応する処理となっており、図6中のステップS5が請求項中の圧力計測周期設定手段11Dに対応する処理となっている。
【0087】
次に、上述のように構成された第1実施形態のガスメータ1の動作(作用)について説明する。
【0088】
まず、ガスメータ1が動作を開始すると、通常サンプリング周期毎に、流路3内を流れるガスの流速Vが、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて計測される。
【0089】
そして、不図示のガス配管の下流側箇所に接続されている不図示のガス消費源においてそれまで消費されていなかったガスが消費され始めると、これに伴い、流路3内を流れるガスの流速Vが変化し、その結果、通常サンプリング周期毎に計測されるガスの流速Vの値が、前回通常サンプリング周期が到来した際に計測された前回の流速Vから変化して、流速Vの計測周期が通常サンプリング周期から、それよりも短い一定又はランダムの繰り返しサンプリング周期に変更される。
【0090】
流速Vの計測周期が通常サンプリング周期から、それよりも短い一定又はランダムの繰り返しサンプリング周期に変更されると、その繰り返しサンプリング周期毎に、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて流路3内のガスの流速Vが所定回数に亘って計測されると共に、圧力センサPSを用いて流路3内のガスの圧力Pが所定回数に亘って計測される。
【0091】
ここで、不図示のガス配管の下流側箇所に接続されている不図示のガス消費源とガスメータ1との間で、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によるガス供給圧の低下が発生していなければ、流路3内のガスの流速Vや圧力Pが繰り返しサンプリング周期により所定回数計測された後、不図示のガス消費源によるガスの消費状態に変化が生じない限り、通常サンプリング周期に周期を戻して、流路3内のガスの流速Vの計測のみが実行されるようになる。
【0092】
これに対し、不図示のガス配管の下流側箇所に接続されている不図示のガス消費源とガスメータ1との間で、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下していると、前記不図示のガス消費源によるガスの消費が開始されるのに伴って、流路3内のガスの圧力Pが、不図示の調圧器による正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の、異常判別圧力値Pthを越えるレベルを維持しつつ、所定の圧力差閾値Pdif を上回る幅で周期的に上下変動するようになる。
【0093】
すると、ガスの供給圧が異常である旨の警報が警報出力部13から表示又は音声により出力されると共に、NCU17により不図示の管理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成されると、NCU17及び通信I/F回路17aを介して電話回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピュータにガスの供給圧が異常である旨が通報される。
【0094】
そして、管理ホストコンピュータへの通報後には、不図示のガス消費源によるガスの消費状態に変化が生じない限り、通常サンプリング周期に周期を戻して、流路3内のガスの流速Vの計測のみが実行されるようになる。
【0095】
また、不図示のガス配管の上流側に連なる他の住戸においてガスヒートポンプの動作が開始されると、不図示のガス消費源によりガスが消費されておらず、実際にはガスの流れが流路3内に発生していないにも拘わらず、ガスヒートポンプの動作開始に伴い流路3内のガスに発生する脈動によって、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて計測される流路3内のガスの流速Vがゼロでなくなる。
【0096】
すると、通常サンプリング周期毎に計測されるガスの流速Vの値が、前回通常サンプリング周期が到来した際に計測された前回の流速Vから変化して、流速Vの計測周期が通常サンプリング周期から、それよりも短い一定又はランダムの繰り返しサンプリング周期に変更されて、この繰り返しサンプリング周期毎にガスの流速Vが所定回数に亘って計測されると共に、同じ繰り返しサンプリング周期毎に、圧力センサPSを用いて流路3内のガスの圧力Pが所定回数に亘って計測される。
【0097】
ところで、ガスヒートポンプの動作開始に伴い流路3内のガスに脈動が発生すると、流路3内のガスの圧力Pが脈動の周期に応じて周期的に上下変動するが、その変化量は、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下している状態でガス消費源によりガスが消費された場合に、流路3内のガスに生じる圧力Pの変動幅に比べると、僅かでしかなく、所定の圧力差閾値Pdif を上回る幅で流路3内のガスの圧力Pが周期的に上下変動することはない。
【0098】
また、ガスヒートポンプの動作開始に伴い流路3内のガスに脈動が発生した場合には、実際に不図示のガス消費源においてガスが消費されているわけではないので、流路3内のガスの圧力Pは、ガスヒートポンプの動作開始前の脈動が発生していない状態における値から殆ど下がらず、不図示の調圧器による正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の、異常判別圧力値Pthを越えるレベルを維持することになる。
【0099】
したがって、不図示のガス配管の上流側に連なる他の住戸におけるガスヒートポンプの動作開始に伴い、流路3内のガスに脈動が発生した場合には、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下している状態でガス消費源によりガスが消費された場合のように、警報出力部13から警報が出力されたり、NCU17及び通信I/F回路17aにより電話回線網TPを介して管理ホストコンピュータにガスの供給圧が異常である旨が通報されることはない。
【0100】
そして、流路3内のガスの流速Vや圧力Pが繰り返しサンプリング周期により所定回数計測された後には、不図示のガス消費源によるガスの消費状態に変化が生じない限り、通常サンプリング周期に周期を戻して、流路3内のガスの流速Vの計測のみが実行されるようになる。
【0101】
このように第1実施形態のガスメータ1によれば、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて通常サンプリング周期毎に計測される流路3内のガスの流速Vが、前回通常サンプリング周期が到来した際に計測された前回の流速Vから変化した際に、その後に圧力センサPSを用いて所定回数に亘って計測される流路3内のガスの圧力Pが、所定の圧力差閾値Pdif を上回る幅で周期的に上下変動すると、警報出力部13から警報を出力させると共に、NCU17及び通信I/F回路17aにより電話回線網TPを介して管理ホストコンピュータにガスの供給圧が異常である旨を通報させる構成とした。
【0102】
このため、不図示の調圧器の調圧不良に起因するガス供給圧異常に限らず、ガスメータ1やガスメータよりも下流側のガス配管中における圧力損失を起因とするガスの供給圧異常についても確実にこれを検出し、調圧器により調圧されたガスの供給圧の異常を広く検出し警報、通報することができる。
【0103】
次に、本発明の第2実施形態に係るガスメータについて説明する。
【0104】
第2実施形態のガスメータは、そのハードウェア構成については第1実施形態のガスメータ1と同様であり、唯一、マイコン11のROM11cに格納された制御プログラムについてのみ、第1実施形態のガスメータ1とはその内容が異なっている。
【0105】
そこで、第2実施形態のガスメータにおけるマイコン11のROM11cに格納された制御プログラムに従いCPU11aが行うガスの供給圧異常検出処理を、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0106】
但し、図6に示す第1実施形態のガスメータ1におけるマイコン11のROM11cに格納された制御プログラムに従いCPU11aが行うガスの供給圧異常検出処理と同様の部分については、その旨のみを説明して具体的内容の重複説明を避けることとし、ここでは、第1実施形態のガスメータ1におけるROM11cの格納プログラムと異なる点を重点的に説明することにする。
【0107】
そして、第2実施形態のガスメータにおけるROM11cの格納プログラムに従いCPU11aが行うガスの供給圧異常検出処理では、まず、ステップS1乃至ステップS11については第1実施形態と同様に処理が行われる。
【0108】
そして、ステップS11において、圧力センサPSの出力信号を基に流路3内を通過するガスの圧力Pを計測した後、続くステップS13´において、RAM11bのバッファエリアに格納されている流速Vの最大値及び最小値のデータを、ステップS9で計測したガスの流速Vの値を加味した内容に更新し、その後、第1実施形態と同様にステップS15において、流路3内を通過するガスの流速Vや圧力Pの繰り返しサンプリング周期による計測を所定回数行ったか否かを確認する。
【0109】
ガスの流速Vや圧力Pの計測を所定回数行っていない場合は(ステップS15でN)、ステップS5にリターンし、所定回数行った場合は(ステップS15でY)、RAM11bのバッファエリアに格納されている流速Vの最大値及び最小値の差値ΔVを割り出し(ステップS17)、その差値ΔVが所定の流速差閾値Vdif を上回っているか否かを確認し(ステップS19´)、上回っていない場合は(ステップS19´でN)、ステップS25に進む。
【0110】
一方、ステップS19´において流速Vの最大値及び最小値の差値ΔVが所定の流速差閾値Vdif を上回っている場合(Y)は、所定回数計測したガスの圧力Pの全て(或は一部)が、不図示の調圧器によるガスの正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の値に設定された異常判別圧力値Pthを下回っているか否かを確認する(ステップS21´)。
【0111】
所定回数計測したガスの圧力Pの全て(或は一部)が異常判別圧力値Pthを下回っていない場合は(ステップS21´でN)、ステップS25に進み、下回っている場合は(ステップS21´でY)、第1実施形態と同様に、ステップS23の異常警報処理を実行した後にステップS25に進む。
【0112】
そして、ステップS19´において、流速Vの最大値及び最小値の差値ΔVが所定の流速差閾値Vdif を上回っていない場合(N)と、ステップS21´において、所定回数計測したガスの圧力Pの全て(或は一部)が異常判別圧力値Pthを下回っていない場合(N)と、ステップS23において異常警報処理を実行した後、並びに、説明を省略したステップS3において、ステップS1で計測した流速Vが前回計測した流速Vに対して変化していない場合(N)に各々進むステップS25では、第1実施形態と同様に、サンプリング周期を通常のサンプリング周期に設定し、続くステップS27において、設定された通常サンプリング周期の時間が経過したか否かを確認することになる。
【0113】
以上の説明からも明らかなように、第2実施形態では、図7のフローチャートにおけるステップS13´、ステップS15、及び、ステップS17´が、請求項中の流速変動判定手段11Fに対応する処理となっており、図7中のステップS19及びステップS21´が、請求項中の供給圧異常判定手段11Gに対応する処理となっている。
【0114】
また、第2実施形態では、図6中のステップS3が請求項中のガス通過判定手段11E及びガス流発生判定手段11Hに対応する処理となっており、図6中のステップS5が請求項中の流速計測周期設定手段11Jに対応する処理となっている。
【0115】
次に、上述のように構成された第2実施形態のガスメータ1の動作(作用)について説明する。
【0116】
まず、ガスメータ1が動作を開始すると、通常サンプリング周期毎に、流路3内を流れるガスの流速Vが、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて計測される。
【0117】
そして、不図示のガス配管の下流側箇所に接続されている不図示のガス消費源においてそれまで消費されていなかったガスが消費され始めると、これに伴い、流路3内を流れるガスの流速Vが変化し、その結果、通常サンプリング周期毎に計測されるガスの流速Vの値が、前回通常サンプリング周期が到来した際に計測された前回の流速Vから変化して、流速Vの計測周期が通常サンプリング周期から、それよりも短い一定又はランダムの繰り返しサンプリング周期に変更される。
【0118】
流速Vの計測周期が通常サンプリング周期から、それよりも短い一定又はランダムの繰り返しサンプリング周期に変更されると、その繰り返しサンプリング周期毎に、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて流路3内のガスの流速Vが所定回数に亘って計測されると共に、圧力センサPSを用いて流路3内のガスの圧力Pが所定回数に亘って計測される。
【0119】
ここで、不図示のガス配管の下流側箇所に接続されている不図示のガス消費源とガスメータ1との間で、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によるガス供給圧の低下が発生していなければ、流路3内のガスの流速Vや圧力Pが繰り返しサンプリング周期により所定回数計測された後、不図示のガス消費源によるガスの消費状態に変化が生じない限り、通常サンプリング周期に周期を戻して、流路3内のガスの流速Vの計測のみが実行されるようになる。
【0120】
これに対し、不図示のガス配管の下流側箇所に接続されている不図示のガス消費源とガスメータ1との間で、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下していると、前記不図示のガス消費源によるガスの消費が開始されるのに伴って、所定回数計測した流路3内のガスの圧力Pの全て(或は一部)が、異常判別圧力値Pthを越えるレベルを維持しつつ、流路3内のガスの流速Vが所定の流速差閾値Vdif を上回る幅で周期的に上下変動するようになる。
【0121】
すると、ガスの供給圧が異常である旨の警報が警報出力部13から表示又は音声により出力されると共に、NCU17により不図示の管理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成されると、NCU17及び通信I/F回路17aを介して電話回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピュータにガスの供給圧が異常である旨が通報される。
【0122】
そして、管理ホストコンピュータへの通報後には、不図示のガス消費源によるガスの消費状態に変化が生じない限り、通常サンプリング周期に周期を戻して、流路3内のガスの流速Vの計測のみが実行されるようになる。
【0123】
また、不図示のガス配管の上流側に連なる他の住戸においてガスヒートポンプの動作が開始されると、不図示のガス消費源によりガスが消費されておらず、実際にはガスの流れが流路3内に発生していないにも拘わらず、ガスヒートポンプの動作開始に伴い流路3内のガスに発生する脈動によって、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて計測される流路3内のガスの流速Vがゼロでなくなる。
【0124】
すると、通常サンプリング周期毎に計測されるガスの流速Vの値が、前回通常サンプリング周期が到来した際に計測された前回の流速Vから変化して、流速Vの計測周期が通常サンプリング周期から、それよりも短い一定又はランダムの繰り返しサンプリング周期に変更されて、この繰り返しサンプリング周期毎にガスの流速Vが所定回数に亘って計測されると共に、同じ繰り返しサンプリング周期毎に、圧力センサPSを用いて流路3内のガスの圧力Pが所定回数に亘って計測される。
【0125】
ところで、ガスヒートポンプの動作開始に伴い流路3内のガスに脈動が発生すると、流路3内のガスの流速Vが脈動の周期に応じて周期的に上下変動するが、その変化量は、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下している状態でガス消費源によりガスが消費された場合に、流路3内のガスに生じる流速Vの変動幅に比べると、僅かでしかなく、所定の流速差閾値Vdif を上回る幅で流路3内のガスの流速Vが周期的に上下変動することはない。
【0126】
また、ガスヒートポンプの動作開始に伴い流路3内のガスに脈動が発生した場合には、実際に不図示のガス消費源においてガスが消費されているわけではないので、流路3内のガスの圧力Pは、ガスヒートポンプの動作開始前の脈動が発生していない状態における値から殆ど下がらず、不図示の調圧器による正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の、異常判別圧力値Pthを越えるレベルを維持することになる。
【0127】
したがって、不図示のガス配管の上流側に連なる他の住戸におけるガスヒートポンプの動作開始に伴い、流路3内のガスに脈動が発生した場合には、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下している状態でガス消費源によりガスが消費された場合のように、警報出力部13から警報が出力されたり、NCU17及び通信I/F回路17aにより電話回線網TPを介して管理ホストコンピュータにガスの供給圧が異常である旨が通報されることはない。
【0128】
そして、流路3内のガスの流速Vや圧力Pが繰り返しサンプリング周期により所定回数計測された後には、不図示のガス消費源によるガスの消費状態に変化が生じない限り、通常サンプリング周期に周期を戻して、流路3内のガスの流速Vの計測のみが実行されるようになる。
【0129】
このように第2実施形態のガスメータによれば、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて通常サンプリング周期毎に計測される流路3内のガスの流速Vが、前回通常サンプリング周期が到来した際に計測された前回の流速Vから変化した際に、その後に所定回数に亘って計測される流路3内のガスの流速Vが、所定の流速差閾値Vdif を上回る幅で周期的に上下変動すると、警報出力部13から警報を出力させると共に、NCU17及び通信I/F回路17aにより電話回線網TPを介して管理ホストコンピュータにガスの供給圧が異常である旨を通報させる構成とした。
【0130】
このような第2実施形態のガスメータによっても、第1実施形態のガスメータと同様の効果を得ることができる。
【0131】
尚、上述した第1及び第2実施形態において採用した、流路3内のガスの圧力P、或は、繰り返しサンプリング周期により所定回数計測された流路3内のガスの圧力Pの全て(或は一部)が、不図示の調圧器による正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の異常判別圧力値Pthを下回っている場合にのみ、流路3内のガスの供給圧が異常であると判定するようにするための構成は、省略してもよい。
【0132】
しかし、上述した第1及び第2実施形態のようにこの構成を設ければ、不図示のガス配管の上流側に連なる他の住戸におけるガスヒートポンプの動作開始に伴い、流路3内のガスに脈動が発生した場合に、次の点において有利である。
【0133】
即ち、流路3内のガスに発生した脈動に伴い、流路3内のガスの圧力Pや流速Vが、所定の圧力差閾値Pdif や流量差閾値Vdif を上回る幅で周期的に上下変動したとしても、これを、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下している状態でガス消費源によりガスが消費されたものと認識して、警報出力部13からの警報出力や、管理ホストコンピュータへのガス供給圧異常の通報が行われてしまうのを、未然に防ぐことができるので、有利である。
【0134】
また、不図示の調圧器による正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の異常判別圧力値Pthを下回っているか否かを確認する対象とするガスの圧力Pは、上述した第1実施形態のような、所定回数計測された流路3内のガスの圧力Pの平均値や、第2実施形態のような、所定回数計測された流路3内のガスの圧力Pの全て(或は一部)に限らず、例えば、所定回数計測された流路3内のガスの圧力Pの最大値としてもよい。
【0135】
そして、そのようにすれば、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下していると判定する基準を厳しめに設定して、その分、流路3内のガスに脈動が発生した際の誤警報、誤通報の発生を一層防止することができるので、有利である。
【0136】
さらに、上述した第1及び第2実施形態において採用した、流路3内のガスの圧力Pや流速Vが、所定の圧力差閾値Pdif や流速差閾値Vdif を上回る幅で周期的に上下変動したか否かによって、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下しているか否かを判定する構成は、省略してもよい。
【0137】
即ち、流路3内のガスの圧力Pや流速Vが単に周期的に上下変動したか否かによって、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下しているか否かを判定する構成としてもよい。
【0138】
しかし、上述した第1及び第2実施形態のように、所定の圧力差閾値Pdif や流速差閾値Vdif を上回る幅で流路3内のガスの圧力Pや流速Vが周期的に上下変動したか否かによって、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下しているか否かを判定する構成とすれば、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下していると判定する基準を厳しめに設定して、その分、流路3内のガスに脈動が発生した際の誤警報、誤通報の発生を一層防止することができるので、有利である。
【0139】
また、流路3内のガスの圧力Pや流速Vが単に周期的に上下変動したか否かによってガスの供給圧低下を判定する構成とする際に、流路3内のガスの圧力P、或は、繰り返しサンプリング周期により所定回数計測された流路3内のガスの圧力Pの全て(或は一部)が、不図示の調圧器による正常な供給圧調整範囲の下限値よりも上の異常判別圧力値Pthを下回っている場合にのみ、流路3内のガスの供給圧が異常であると判定するようにするための構成を設けるか否かは、任意である。
【0140】
さらに、上述した第1及び第2実施形態においては、流路3内のガスの流速Vに変化が生じた場合に、ガス消費源によりガスが消費されたものと認識して、流路3内のガスの圧力Pや流速Vが周期的に上下変動したか否かを確認する構成としたが、ガス消費源によりガスが消費されたものと認識するための構成は、流路3内のガスの流速Vに生じた変化を確認するもの以外の構成であってもよい。
【0141】
また、上述した第1及び第2実施形態においては、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下していると判定した場合に、警報出力部13からの警報出力や、管理ホストコンピュータへのガス供給圧異常の通報を、即時に行う構成について説明した。
【0142】
しかし、これら警報出力や通報は、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によってガスの供給圧が低下しているか否かの判定を行う度に、供給圧が低下していると複数回連続して判定した場合にのみ行ったり、或は、例えば30日といった一定期間の間に、供給圧が低下していると判定した回数が所定の回数に達した場合にのみ行うようにしてもよい。
【0143】
そして、そのようにすれば、ガスメータ1自身やガス配管における圧力損失等によるガスの供給圧低下が発生していることをある程度の確実性を以て認識した上で、警報出力や通報が実行されるようになり、警報出力や通報の信頼性を向上させることができるので、有利である。
【0144】
尚、上述したように、供給圧が低下していると複数回連続して判定した際に警報出力や通報を行わせる場合は、図6のフローチャートにおけるステップS21で、ガスの圧力Pの平均値が異常判別圧力値Pthを下回っている場合(Y)や、図7のフローチャートにおけるステップS21´で、所定回数計測したガスの圧力Pの全て(或は一部)が異常判別圧力値Pthを下回っている場合(Y)に、その連続回数をカウントし、予め定められた回数にカウント値が達したならば、ステップS23の異常警報処理を実行するように、ROM11cに格納された制御プログラムが変更されることになる。
【0145】
同様に、供給圧が低下していると判定した回数が一定期間の間に所定の回数に達した際に警報出力や通報を行わせる場合は、図6のフローチャートにおけるステップS21で、ガスの圧力Pの平均値が異常判別圧力値Pthを下回っている場合(Y)や、図7のフローチャートにおけるステップS21´で、所定回数計測したガスの圧力Pの全て(或は一部)が異常判別圧力値Pthを下回っている場合(Y)に、最新の一定期間中における異常判別圧力値Pthを下回った回数をカウントし、予め定められた回数にカウント値が達したならば、ステップS23の異常警報処理を実行するように、ROM11cに格納された制御プログラムが変更されることになる。
【0146】
そして、これらのように構成する場合には、いずれも、上述したように変更されるROM11cの格納プログラム中のステップが、請求項中の異常判定回数計数手段11Mや通報データ生成出力手段11Nに対応する処理ということになる。
【0147】
さらに、上述した第1及び第2実施形態において説明したガスメータ1は、フローチャートを用いての詳細な説明を省略したが、当然のことながら、通常のガスメータとしてのガス積算流量計測及び表示機能を有しているので、マイコン11のCPU11aは、ROM11cに格納された制御プログラムに従い、上述した図6や図7のフローチャートに示す処理に割り込んで、積算流量計測及び表示処理を行うことになる。
【0148】
そして、この積算流量計測及び表示処理では、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて通常サンプリング周期毎に計測される流路3内のガスの流速Vから、流路3を流れるガスの瞬時流量Qiが算出され、さらに、この瞬時流量Qiと流路3の断面積S等を基にして、通常サンプリング周期時間中の通過流量Qtが算出され、この通過流量Qtが通常サンプリング周期毎に積算されることで、流路3を流れるガスの積算流量Qsが算出されて、この算出されたガス積算流量Qsが表示部15に表示されることになる。
【0149】
したがって、そのように構成する場合には、上述した積算流量計測及び表示処理をマイコン11のCPU11aに実行させるためにROM11cに格納される制御プログラム中のステップが、請求項中の通過流量計測手段11Kや積算流量計測手段11Lに対応する処理ということになる。
【0150】
しかし、本発明は、上述したガス積算流量計測及び表示機能を有するガスメータに限らず、そのような機能を有していない、単にガス供給圧の異常のみを検出するために構成された単機能機についても適用可能であることは、言うまでもない。
【0151】
また、上述した第1及び第2実施形態ではいずれも、流路3中のガスの流速を計測するのが、第1音響トランスデューサTD1と第2音響トランスデューサTD3とによる超音波式流速測定手段である場合について説明したが、フルイディック式流量計やフローセンサ等、流路3中のガスの流速を測定する手段は、超音波式流速測定手段に限らず任意である。
【0152】
但し、ガス消費源によりガスが消費されたことを、上述した第1及び第2実施形態のように、流路3内のガスの流速Vに変化が生じたことを以て認識するように構成する場合、一般にS型保安ガスメータと称されている規格の膜式計量部を有する電子式ガスメータへの本発明の適用は、若干問題があるので避けることが好ましい。
【0153】
即ち、この種の電子式ガスメータでは、ガス流量が一定量に達して膜の移動が生じる毎に生じるパルス信号の数を基に流量計測を行っているので、膜の移動が完了しパルス信号が発生した直後と、そのパルス信号が発生する直前とでは、実際には殆どガス流量が変化していないにも拘わらず、計測値上ではパルス信号の1回分に相当する一定量分だけ異なってしまうことになる。
【0154】
そのため、例えば上述したS型保安ガスメータの場合には、膜の移動に伴うパルス信号が最初に発生してから一定時間(例えば15秒)が経過した後、膜の往復移動に伴う2つ分のパルス信号が最初に発生した時点までの通算経過時間と、その間に発生したパルス信号の総数とを基に、間欠的にガス流量を計測するようにしている。
【0155】
そのような事情があるため、S型保安ガスメータの場合には特に、ガスの流速Vの変動を検出できる周期が少なくとも最初のパルス信号発生から一定時間後にずれ込んで遅れてしまい、反応性と分解能の点で実用的に問題が生じかねないことから、本発明を適用する対象は、できれば膜式以外のガス流速(乃至流量)計測手段を有するものとするのが望ましい。
【0156】
さらに、上述した第1及び第2実施形態ではいずれも、流路3内のガスの流速Vに変化が生じると、第1音響トランスデューサTD1及び第2音響トランスデューサTD3を用いて流路3内のガスの流速Vを計測する周期を、それまでの通常サンプリング周期からそれよりも短い繰り返しサンプリング周期に変更し、その後に所定回数のサンプリングを行ったならば、元の通常サンプリング周期に戻す構成としたが、そのようにするための構成は省略してもよい。
【0157】
しかし、上述した第1及び第2実施形態のようにこの構成を設ければ、供給圧異常が生じている際に流路3内のガスに発生する圧力Pの変動の周期が高くても、その周期的な変動を漏らさず認識、判別できるようになり、その分、流路3内のガスの供給圧異常の検出精度を高めることができるので、有利である。
【0158】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出する装置であって、前記ガス流路内におけるガスの圧力を計測する圧力計測手段と、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の計測結果の経時変化を基に、該ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かを判定する圧力変動判定手段と、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定している状態において、前記圧力計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かを判定する供給圧異常判定手段とを備える構成とした。
【0159】
このため、ガス流路の上流側において調圧されたガスの供給圧が正常な調圧範囲にあったとしても、ガス流路の下流側においてガスの供給圧に変化が生じて正常な調圧範囲を外れると、ガス消費源によるガスの消費に伴いガス流路内のガスの圧力に周期的な変動が生じるのに伴って、ガス流路内のガス供給圧の異常が検出されるので、調圧器の調圧不良に起因するガス供給圧異常に限らず、ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を広く検出することができる。
【0160】
また、請求項2に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段が、前記圧力変動判定手段があると判定している前記ガス流路内のガスの圧力の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の圧力変動閾値を上回った場合に、該ガス流路内のガスの供給圧に異常があると判定する構成とした。
【0161】
このため、ガス流路内のガスの圧力が単に周期的に変動したことを以てガス流路内のガスの供給圧に異常があると判定する場合に比べて、異常であると判定する基準を厳しめに設定して、その分、他の要因によりガス流路内のガスの圧力に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0162】
さらに、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1又は2に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段が、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の複数の計測結果から決定される代表圧力値が、前記供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っている状態において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行う構成とした。
【0163】
このため、ガス流路内のガスに脈動が発生した際に、これに伴いガス流路内のガスに発生する圧力の周期的な変動を、ガスの供給圧異常によるものと取り違えて認識してしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0164】
また、請求項4に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表圧力値が、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の複数の計測結果の平均値である構成とした。
【0165】
このため、圧力計測手段により計測されるガス流路内のガスの圧力に多少のばらつきがあっても、それら複数の計測結果を平均化することで、ガスの供給圧異常とは無関係な計測誤差等の要因で、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を計測ガス圧力が一時的に下回っても、そのことのみでガスの供給圧異常と誤って検出してしまうのを抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0166】
さらに、請求項5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項3に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表圧力値が、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の複数の計測結果の最大値である構成とした。
【0167】
このため、圧力計測手段の複数の計測結果のうち最大値以外の値を、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値と比較する場合に比べて、異常判別圧力値を計測ガス圧力が下回る確率を低くして、ガスの供給圧が異常であると判定する基準を厳しめに設定して、その分、他の要因によりガス流路内のガスの圧力に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0168】
また、請求項6に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流路中のガスの流速を計測する流速計測手段と、該流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路中のガスの流れの発生を検出するガス流発生判定手段とをさらに備え、前記圧力変動判定手段が、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、該ガス流路を通過するガスがあるものとして、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かの判定を行う構成とした。
【0169】
このため、ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かの圧力変動判定手段による判定と、その判定結果に基づいた、ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段による判定とを、ガス流路内のガスの供給圧異常に伴うガス流路内のガスの圧力の周期的な変動が生じる、ガス流路の下流側においてガス消費源によりガスが消費されている状態に限って行われるようにして、その分、他の要因によりガス流路内のガスの圧力に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0170】
さらに、請求項7に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項6に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流発生判定手段の検出結果に応じて、前記ガス流路内におけるガスの圧力を前記圧力計測手段により計測する計測周期を設定する圧力計測周期設定手段をさらに備え、該圧力計測周期設定手段が、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、前記計測周期を短縮する構成とした。
【0171】
このため、供給圧異常が生じている際にガス流路内のガスに発生する圧力の変動の周期が高くても、その周期的な変動を漏らさず圧力変動判定手段にて認識、判別できるようになり、その分、ガス流路内のガスの供給圧異常の検出精度を高めることができる。
【0172】
また、請求項8に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出する装置であって、前記ガス流路を通過するガスの流速を計測する流速計測手段と、前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過するガスの有無を判定するガス通過判定手段と、前記ガス流路を通過するガスがあると前記ガス通過判定手段が判定している状態において、前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があるか否かを判定する流速変動判定手段と、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定している状態において、前記流速計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かを判定する供給圧異常判定手段とを備える構成とした。
【0173】
このため、ガス流路の上流側において調圧されたガスの供給圧が正常な調圧範囲にあったとしても、ガス流路の下流側においてガスの供給圧に変化が生じて正常な調圧範囲を外れると、ガス消費源によるガスの消費に伴いガス流路内のガスの流速に周期的な変動が生じるのに伴って、ガス流路内のガス供給圧の異常が検出されるので、調圧器の調圧不良に起因するガス供給圧異常に限らず、ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を広く検出することができる。
【0174】
さらに、請求項9に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項8に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段が、前記流速変動判定手段があると判定している前記ガス流路を通過するガスの流速の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の流速変動閾値を上回った場合に、該ガス流路内のガスの供給圧に異常があると判定する構成とした。
【0175】
このため、ガス流路内のガスの流速が単に周期的に変動したことを以てガス流路内のガスの供給圧に異常があると判定する場合に比べて、異常であると判定する基準を厳しめに設定して、その分、他の要因によりガス流路内のガスの流速に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0176】
また、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項8又は9に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段が、前記ガス流路を流れるガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記流速計測手段の複数の計測結果から決定される代表流速値が、所定の異常判別流速値を下回っている状態において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行う構成とした。
【0177】
このため、代表流速値が異常判別流速値を下回っていなければ、ガス流路を流れるガスの流速に周期的な変動があったとしても、ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定が供給圧異常判定手段によって行われないようにして、他の要因、特に、ガス流路の上流側において脈動が発生してガスの流速に周期的な変動が生じた際に、これをガスの供給圧異常による流速の周期的な変動と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0178】
さらに、請求項11に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表流速値が、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記流速計測手段の複数の計測結果の平均値である構成とした。
【0179】
このため、流速計測手段により計測されるガス流路内のガスの流速に多少のばらつきがあっても、それら複数の計測結果を平均化することで、ガスの供給圧異常とは無関係な計測誤差等の要因で、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別流速値を計測ガス流速が一時的に下回っても、そのことのみでガスの供給圧異常と誤って検出してしまうのを抑制、防止し、特に、ガス流路の上流側において発生した脈動による供給圧異常の誤検出を抑制、防止する上で、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0180】
また、請求項12に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項10に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記代表流速値が、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記流速計測手段の複数の計測結果の最大値である構成とした。
【0181】
このため、流速計測手段の複数の計測結果のうち最大値以外の値を、供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別流速値と比較する場合に比べて、異常判別流速値を計測ガス流速が下回る確率を低くして、ガスの供給圧が異常であると判定する基準を厳しめに設定して、その分、他の要因によりガス流路内のガスの流速に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、特に、ガス流路の上流側において発生した脈動による供給圧異常の誤検出を抑制、防止する上で、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0182】
さらに、請求項13に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項8、9、10、11又は12に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流路内におけるガスの圧力を計測する圧力計測手段と、該圧力計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路中のガスの流れの発生を検出するガス流発生判定手段とをさらに備え、前記流速変動判定手段が、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、該ガス流路を通過するガスがあるものとして、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があるか否かの判定を行う構成とした。
【0183】
このため、ガス流路内のガスの流速に周期的な変動があるか否かの流速変動判定手段による判定と、その判定結果に基づいた、ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの供給圧異常判定手段による判定とを、ガス流路内のガスの供給圧異常に伴うガス流路内のガスの流速の周期的な変動が生じる、ガス流路の下流側においてガス消費源によりガスが消費されている状態に限って行われるようにして、その分、他の要因によりガス流路内のガスの流速に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えてしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0184】
また、請求項14に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項13に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流発生判定手段の検出結果に応じて、前記ガス流路を通過するガスの流速を前記流速計測手段により計測する計測周期を設定する流速計測周期設定手段をさらに備え、該流速計測周期設定手段が、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、前記計測周期を短縮する構成とした。
【0185】
このため、供給圧異常が生じている際にガス流路内のガスに発生する流速の変動の周期が高くても、その周期的な変動を漏らさず流速変動判定手段にて認識、判別できるようになり、その分、ガス流路内のガスの供給圧異常の検出精度を高めることができる。
【0186】
さらに、請求項15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項13又は14に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記供給圧異常判定手段が、前記圧力計測手段により計測された前記ガス流路内におけるガスの圧力が、前記供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っている状態において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行う構成とした。
【0187】
このため、ガス流路内のガスに脈動が発生した際に、これに伴いガス流路内のガスに発生する圧力の周期的な変動を、ガスの供給圧異常によるものと取り違えて認識してしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0188】
また、請求項19に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項1、2、3、4又は5に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータであって、前記ガス流路中のガスの流速を計測する流速計測手段と、前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過したガスの通過流量を計測する通過流量計測手段と、前記通過流量計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路を通過したガスの積算流量を計測する積算流量計測手段と、前記積算流量計測手段の計測結果を表示する表示手段とを備える構成としたので、電子式ガスメータ内の既存のガス流路を利用してガスの供給圧異常を検出することができる。
【0189】
さらに、請求項20に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータであって、前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過したガスの通過流量を計測する通過流量計測手段と、前記通過流量計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路を通過したガスの積算流量を計測する積算流量計測手段と、前記積算流量計測手段の計測結果を表示する表示手段とを備える構成としたので、電子式ガスメータ内の既存のガス流路と流量計測手段とを利用してガスの供給圧異常を検出することができる。
【0190】
また、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を計数する異常判定回数計数手段と、該異常判定回数計数手段が計数した回数が所定の通報実行回数に達した際に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常がある旨を電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための通報データを生成、出力する通報データ生成出力手段とをさらに備える構成とした。
【0191】
さらに、請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項19又は20に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を計数する異常判定回数計数手段と、該異常判定回数計数手段が計数した回数が所定の通報実行回数に達した際に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常がある旨を電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための通報データを生成、出力する通報データ生成出力手段とをさらに備える構成とした。
【0192】
このため、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置及び請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータのいずれにおいても、ガスの供給圧異常がある程度の確実性を以て検出された時点で、その旨を遠隔監視用ホストコンピュータに迅速に通報し、必要な対策を早い段階で取らせるようにすることができる。
【0193】
さらに、請求項17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項16に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記異常判定回数計数手段が、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が連続して判定した回数を計数する構成とした。
【0194】
また、請求項22に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項21に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、前記異常判定回数計数手段が、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が連続して判定した回数を計数する構成とした。
【0195】
このため、請求項17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置及び請求項22に記載した本発明の電子式ガスメータのいずれにおいても、ガスの供給圧異常の旨を遠隔監視用ホストコンピュータに通報するための基準を厳しめに設定して、その分、他の要因によりガス流路内のガスの圧力に周期的な変動が生じた場合に、これをガスの供給圧異常と取り違えて誤通報してしまう事態の発生を抑制、防止し、供給圧異常の検出精度、ひいてはその信頼性を高めることができる。
【0196】
さらに、請求項18に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置によれば、請求項16又は17に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置において、前記異常判定回数計数手段が、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を、最新の過去一定日数の間に亘って計数する構成とした。
【0197】
また、請求項23に記載した本発明の電子式ガスメータによれば、請求項21又は22に記載した本発明の電子式ガスメータにおいて、前記異常判定回数計数手段が、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を、最新の過去一定日数の間に亘って計数する構成とした。
【0198】
このため、請求項18に記載した本発明のガス供給圧異常検出装置及び請求項23に記載した本発明の電子式ガスメータのいずれにおいても、ガスの供給圧異常が日を開けて不定期に発生するような状況においても、これを遠隔監視用ホストコンピュータに通報し、必要な対策を取らせるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス供給圧異常検出装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明によるガス供給圧異常検出装置の基本構成を示すブロック図である。
【図3】本発明による電子式ガスメータの基本構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による電子式ガスメータの基本構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る電子式ガスメータの概略構成を示す説明図である。
【図6】図5のマイクロコンピュータのROMに格納された制御プログラムに従いCPUが行うガスの供給圧異常検出処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電子式ガスメータのマイクロコンピュータのROMに格納された制御プログラムに従いCPUが行うガスの供給圧異常検出処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 ガス流路
11 マイクロコンピュータ
11a CPU
11b RAM
11c ROM
11A 圧力変動判定手段
11B,11G 供給圧異常判定手段
11C,11H ガス流発生判定手段
11D 圧力計測周期設定手段
11E ガス通過判定手段
11F 流速変動判定手段
11J 流速計測周期設定手段
11K 通過流量計測手段
11L 積算流量計測手段
11M 異常判定回数計数手段
11N 通報データ生成出力手段
15 表示手段
PS 圧力計測手段
VS 流速計測手段

Claims (23)

  1. ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出する装置であって、
    前記ガス流路内におけるガスの圧力を計測する圧力計測手段と、
    前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の計測結果の経時変化を基に、該ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かを判定する圧力変動判定手段と、
    前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定している状態において、前記圧力計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かを判定する供給圧異常判定手段と、
    を備えることを特徴とするガス供給圧異常検出装置。
  2. 前記供給圧異常判定手段は、前記圧力変動判定手段があると判定している前記ガス流路内のガスの圧力の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の圧力変動閾値を上回った場合に、該ガス流路内のガスの供給圧に異常があると判定する請求項1記載のガス供給圧異常検出装置。
  3. 前記供給圧異常判定手段は、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の複数の計測結果から決定される代表圧力値が、前記供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っている状態において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行う請求項1又は2記載のガス供給圧異常検出装置。
  4. 前記代表圧力値は、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の複数の計測結果の平均値である請求項3記載のガス供給圧異常検出装置。
  5. 前記代表圧力値は、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があると前記圧力変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記圧力計測手段の複数の計測結果の最大値である請求項3記載のガス供給圧異常検出装置。
  6. 前記ガス流路中のガスの流速を計測する流速計測手段と、該流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路中のガスの流れの発生を検出するガス流発生判定手段とをさらに備え、前記圧力変動判定手段は、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、該ガス流路を通過するガスがあるものとして、前記ガス流路内のガスの圧力に周期的な変動があるか否かの判定を行う請求項1、2、3、4又は5記載のガス供給圧異常検出装置。
  7. 前記ガス流発生判定手段の検出結果に応じて、前記ガス流路内におけるガスの圧力を前記圧力計測手段により計測する計測周期を設定する圧力計測周期設定手段をさらに備え、該圧力計測周期設定手段は、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、前記計測周期を短縮する請求項6記載のガス供給圧異常検出装置。
  8. ガス流路中の調圧されたガスの供給圧の異常を検出する装置であって、
    前記ガス流路を通過するガスの流速を計測する流速計測手段と、
    前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過するガスの有無を判定するガス通過判定手段と、
    前記ガス流路を通過するガスがあると前記ガス通過判定手段が判定している状態において、前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があるか否かを判定する流速変動判定手段と、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定している状態において、前記流速計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かを判定する供給圧異常判定手段と、
    を備えることを特徴とするガス供給圧異常検出装置。
  9. 前記供給圧異常判定手段は、前記流速変動判定手段があると判定している前記ガス流路を通過するガスの流速の周期的な変動の最大値と最小値との差が所定の流速変動閾値を上回った場合に、該ガス流路内のガスの供給圧に異常があると判定する請求項8記載のガス供給圧異常検出装置。
  10. 前記供給圧異常判定手段は、前記ガス流路を流れるガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記流速計測手段の複数の計測結果から決定される代表流速値が、所定の異常判別流速値を下回っている状態において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行う請求項8又は9記載のガス供給圧異常検出装置。
  11. 前記代表流速値は、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記流速計測手段の複数の計測結果の平均値である請求項10記載のガス供給圧異常検出装置。
  12. 前記代表流速値は、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があると前記流速変動判定手段が判定する基となった、前記ガス流路を通過するガスがある状態における前記流速計測手段の複数の計測結果の最大値である請求項10記載のガス供給圧異常検出装置。
  13. 前記ガス流路内におけるガスの圧力を計測する圧力計測手段と、該圧力計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路中のガスの流れの発生を検出するガス流発生判定手段とをさらに備え、前記流速変動判定手段は、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、該ガス流路を通過するガスがあるものとして、前記ガス流路を通過するガスの流速に周期的な変動があるか否かの判定を行う請求項8、9、10、11又は12記載のガス供給圧異常検出装置。
  14. 前記ガス流発生判定手段の検出結果に応じて、前記ガス流路を通過するガスの流速を前記流速計測手段により計測する計測周期を設定する流速計測周期設定手段をさらに備え、該流速計測周期設定手段は、前記ガス流路中のガスの流れの発生を前記ガス流発生判定手段が検出するのに伴って、前記計測周期を短縮する請求項13記載のガス供給圧異常検出装置。
  15. 前記供給圧異常判定手段は、前記圧力計測手段により計測された前記ガス流路内におけるガスの圧力が、前記供給圧の正常範囲の下限値以上の異常判別圧力値を下回っている状態において、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があるか否かの判定を行う請求項13又は14記載のガス供給圧異常検出装置。
  16. 前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を計数する異常判定回数計数手段と、該異常判定回数計数手段が計数した回数が所定の通報実行回数に達した際に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常がある旨を電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための通報データを生成、出力する通報データ生成出力手段とをさらに備える請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15記載のガス供給圧異常検出装置。
  17. 前記異常判定回数計数手段は、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が連続して判定した回数を計数する請求項16記載のガス供給圧異常検出装置。
  18. 前記異常判定回数計数手段は、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を、最新の過去一定日数の間に亘って計数する請求項16又は17記載のガス供給圧異常検出装置。
  19. 請求項1、2、3、4又は5記載のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータであって、
    前記ガス流路中のガスの流速を計測する流速計測手段と、
    前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過したガスの通過流量を計測する通過流量計測手段と、
    前記通過流量計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路を通過したガスの積算流量を計測する積算流量計測手段と、
    前記積算流量計測手段の計測結果を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする電子式ガスメータ。
  20. 請求項6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15記載のガス供給圧異常検出装置を内蔵する電子式ガスメータであって、
    前記流速計測手段の計測結果の経時変化を基に、前記ガス流路を通過したガスの通過流量を計測する通過流量計測手段と、
    前記通過流量計測手段の計測結果を基に、前記ガス流路を通過したガスの積算流量を計測する積算流量計測手段と、
    前記積算流量計測手段の計測結果を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする電子式ガスメータ。
  21. 前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を計数する異常判定回数計数手段と、該異常判定回数計数手段が計数した回数が所定の通報実行回数に達した際に、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常がある旨を電話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための通報データを生成、出力する通報データ生成出力手段とをさらに備える請求項19又は20記載の電子式ガスメータ。
  22. 前記異常判定回数計数手段は、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が連続して判定した回数を計数する請求項21記載の電子式ガスメータ。
  23. 前記異常判定回数計数手段は、前記ガス流路内のガスの供給圧に異常があると前記供給圧異常判定手段が判定した回数を、最新の過去一定日数の間に亘って計数する請求項21又は22記載の電子式ガスメータ。
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