JPH11132821A - ガスメータ - Google Patents

ガスメータ

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JPH11132821A
JPH11132821A JP30223897A JP30223897A JPH11132821A JP H11132821 A JPH11132821 A JP H11132821A JP 30223897 A JP30223897 A JP 30223897A JP 30223897 A JP30223897 A JP 30223897A JP H11132821 A JPH11132821 A JP H11132821A
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JP
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flow rate
gas flow
gas
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zero
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JP30223897A
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Sanshiro Kodama
三四郎 兒玉
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス使用停止時に実行される、遮断弁のテス
ト遮断動作や静止時圧力低下検知などの動作を行なうタ
イミングを判定するために用いられるガス流量0の検知
を瞬時に(リアルタイムに)検知することができ、前記
の遮断弁テスト遮断などガス使用停止時に実行される動
作を行なうタイミングをリアルタイムに確実に把握する
ことができるガスメータを提供する。 【解決手段】 ガス流量0判定手段4は、ガス流量値の
最小限界値Ql以上前記ガス漏洩判定用しきい値Qth
未満なる範囲の値に予め定められた判別値Qd以下であ
る場合には、前記ガス流量が0であるものと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスメータに係り、
特にガス流量0の状態を検知または判定することが要請
される機能を有するガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から広く一般に用いられて来たガス
メータとして膜方式のガスメータがある。この膜方式の
ガスメータは、その筐体内部にガス流の圧力によって振
動を繰り返す膜を有しており、この膜の振動による容積
変化に対応してガスの流量を計測するという、いわば機
械的な動作を用いてその流れて行くガスの体積量を直接
計測する方式のメータである。その簡易で実用的な構造
と高い耐久性を備えているといった特質から、従来から
広く盛んに利用されて来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしその一方で、こ
のような従来の膜方式のガスメータでは、前記の如く機
械式であるという特質もあって、近年のマイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンと略称)のような超小型電子回
路を用いたガスメータのデジタル化に対しては馴染み難
いという不都合がある。
【0004】またさらには、上記のような従来の膜方式
のガスメータにおいては、その内部で容積変化の機械的
な動作を用いてガスの体積量を直接計測する方式である
ため、少なくともその容積変化の1ストローク分が完了
するまでの計測時間が必要であることから、特にガス流
量が0となった状態つまりガス使用停止の状態になった
時に、それを即座に検知することが必要な場合などで
も、そのガス流量が0となった瞬間にそれをリアルタイ
ムに検知することができず、つねに前記の計測時間のタ
イムラグ分は遅れて検知することしかできないという問
題がある。
【0005】例えば、一般家庭用の膜方式のガスメータ
では、一般に前記の容積変化の1ストローク分として使
用されるガスを0.7l計量するごとに2パルスが出力
するように、その膜方式の計測部の機械的構造およびパ
ルス出力手段が形成されているので、いわゆる流量0判
定は21l/h(1分ノーパルスが継続される状態)、
または流量無し判定は0.7l/h(60分ノーパルス
が継続される状態)のように、ガス流の停止状態が定義
されており、またこの条件が一般に用いられている。
【0006】しかしながら、そのような従来の流量0判
定の場合には、少なくとも1分間のタイムラグが存在す
ることになる。しかも、そのタイムラグ期間(つまり計
測中の期間)の流量値は必ずしも流量0に近似した程度
の値の範囲内とは限られないことになり、流量0の判定
としては必ずしも正確とは言えず、むしろ不正確となる
確率が高いという問題がある。また、流量無し判定の場
合にも、少なくとも60分間ものタイムラグが存在する
ことになり、前記流量0判定の場合よりもさらに大きな
タイムラグが存在していることになり、その流量無し判
定のリアルタイム性はさらに大幅に損なわれるものとな
っている。
【0007】そしてこのような流量0の状態を検知する
際のタイムラグは次に示すような問題を生じさせる。即
ち、例えばテスト遮断と呼ばれるような、ガス漏洩等の
異常事態が発生した際に安全確保のために弁体を遮断さ
せてガス供給を停止する機能を果たす遮断弁の、錆び付
きや粘着物等の付着に起因した動作不良を防ぐために、
ガス使用が停止されている時(つまりガス流量0の時)
に前記の弁体を開閉するという機能などがある。このテ
スト遮断のような、ガス流量0の状態のときにのみ動作
可能である機能を備えたガスメータの場合、その動作を
行なうタイミングは前記のガス流量0が検知されたまさ
にその時であることが望ましいが、その検知の際に上記
のような大きなタイムラグが存在しているために、その
好機を逸してしまうという問題がある。つまり、実際に
はガス流量が0の状態となって、その時にこそテスト遮
断等の動作を好適に行なうことができるはずであるにも
かかわらず、前記のタイムラグがあるために、そのタイ
ムラグ後にガス流量0を検知した時には既にガス流量は
0の状態から変化して再びガス利用が再開されてしまっ
ているなど、ガス流量0となった状態にしかできない動
作を実行すべき好機を逸してしまう確率が極めて高くな
るという問題があった。
【0008】そしてその結果、例えば上記のテスト遮断
動作の場合を一例に取ると、テスト遮断を実行すべき好
機を逸してしまい、いつまでもテスト遮断動作が実行で
きないことになって、その遮断弁が錆び付くあるいは粘
着するなどして、本当に弁遮断が必要な際にそれが確実
には実行できなくなるという不都合を生じていた。
【0009】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたもので、ガス流量0の状態を検知または判定
することが要請される機能を有するガスメータにおけ
る、そのガス流量0の状態をリアルタイムにしかも正確
に検知して、前記ガス流量0の状態の際に好適に機能す
る動作を確実に実行することが可能なガスメータを提供
することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明のガスメ
ータは、ガスの流れの流体的な物理量のデータを計測す
るガス流体データ計測手段と、前記物理量のデータとガ
ス流量とを対応付ける関数に基づいて、前記計測された
ガスの流れの流体的な物理量のデータから前記ガスのガ
ス流量を演算するガス流量演算手段と、前記ガス流量を
積算するガス流量積算手段とを有する推量方式のガスメ
ータにおいて、前記ガス流量が0の状態であるか否かを
判定するガス流量0判定手段であって、前記ガス流量
が、前記ガス流量演算手段で演算されるガス流量値の最
小限界値以上かつ前記ガスメータとして適用されるガス
漏洩判定用しきい値以下の値に予め定められた判別値以
下である場合に、前記ガス流量が0の状態であるものと
判定するガス流量0判定手段と、前記ガス流量が0であ
ると判定された場合に動作を実行するガス流量0時動作
実行手段と、前記ガス流量0時動作実行手段の動作を制
御するガス流量0時動作制御手段とを具備することを特
徴としている。
【0011】即ち、本発明の技術によれば、ガス流量を
計測〜演算するガス流量計測手段およびその演算手段と
していわゆる推量方式のものを用いているので、従来の
膜式ガスメータのような機械的な容量変化を用いたもの
とは異なり、近似的にほぼ瞬間ごとのガス流量を正確に
検出することが可能となる。ここで、ガスメータは大別
すると、従来の膜方式のガスメータのようなガス流に対
応した機械的な容積変化に基づいてガス使用量(流量)
を計測する方式と、ガスの流速などガス流の流体として
の物理的数値を計測しその計測値に対応してガス流量の
数値をマイコンのCPUなどの演算回路で演算するとい
う、いわゆる推量方式のガスメータが案出されている。
このような推量方式のガスメータはガス流量の数値をそ
の計測段階から電気信号として取り扱っているので、ガ
ス流量の値をその計測後もデータ信号として伝送〜処理
〜記憶することができる。従って、そのようなデータ管
理を行なうシステム等にも極めて良好に馴染むという特
質を備えているので、近年のデジタル化が進むガスメー
タにおいて特に好適な技術である。そしてこのような推
量式のガスメータには、超音波の伝搬時間差を用いた超
音波計測方式をはじめとして、ガス流によるタービンの
回転数をロータリエンコーダのような機器で計数し、こ
れに基づいてガス流量の値を演算するといったタービン
計測方式や、ガス流によって生じる2地点での圧力差を
用いた差圧計測方式など、幾種類かの方式が提案されて
いるが、いずれもガスの流量を連続値で精確に測定でき
るものである。
【0012】そこで、このような推量方式のガス流量計
測〜演算手段を好適に用いて、各瞬間ごとのガス流量値
を精確に、しかも遅延無くリアルタイムに、検出するこ
とができるので、ガス流の状態が0となった際にはそれ
をリアルタイムに検知して、例えばテスト遮断のような
ガス流量0のときにのみ実行可能な機能をその流量0状
態の発生時に確実に動作させることができる。
【0013】しかもさらには、前記のガス流量0を判定
するための比較対象として用いられる前記判別値の範囲
としては、前記ガス流量演算手段で演算されるガス流量
値の最小限界値以上かつ前記ガスメータとして適用され
るガス漏洩判定用しきい値以下の値の範囲とすることに
より、高い妥当性を以て前記のガス流量0の判定を行な
うことができる。
【0014】何故なら、まず前記の最小限界値未満の値
にすると、ガス流量演算手段やガス流体データ計測手段
などの計測誤差を頻繁に拾ってしまうなどして、これが
むしろ精確なガス流量計測の大きな妨げとなり、例えば
ガス流量が0と判定しても良いような状態となっている
にもかかわらず、計測〜演算結果からはガス流量0では
ないものとして判定されてしまうなどの誤判定を引き起
こす可能性が高くなり、一方、前記のガス漏洩判定用し
きい値以上の値にすると、ガス流量が0ではないにもか
かわらずガス流量0として判定されてしまうといった誤
判定を引き起こす可能性が高くなるためである。しか
も、前記のガス漏洩検知用に規定されたガス漏洩判定用
しきい値は、ガス流量が厳密には0ではなくとも、実質
的にガス流量0として見做しても良い程度の値であるも
のとして従来から一般に認知されまた採用されて来た値
であることから、その意味でのガス流量0判定に用いる
しきい値としての妥当性が高いものでもあることは言う
までもない。
【0015】また第2に、本発明のガスメータは、上記
第1記載のガスメータにおいて、前記ガス流体データ計
測手段は、前記ガスを導通する断面積がSである導通路
における前記ガスの流速vを、サンプリング時間ΔTご
とに計測するガス流体データ計測手段であり、前記ガス
流量0判定手段は、前記ガス流量の値をQとし、前記流
速vのサンプリンク回数をnとし、前記ガス流量値の最
小限界値をQl、前記ガス漏洩判定用しきい値をQth
としたとき、Q=S・v・ΔT・nなる演算に基づいて
前記Qの値を演算し、該Qの値がQl以上Qth未満の
範囲内の値に予め定められたQdなる判別値と比較し
て、その判別値Qd以下である場合には、前記ガス流量
が0であるものと判定するガス流量0判定手段であるこ
とを特徴としている。
【0016】即ち、この第2記載の技術においては、前
記ガス流量の値Qを演算するに際して、そのガス流の流
体的な物理量として特に流速vを計測している。ところ
でこの流速という物理量は、ガス流の停止/流動の状態
に対応するパラメータとして最も直接的な物理量である
と言える。従って、そのような最も直接的な物理量であ
る流速vを計測し、これに基づいて演算を実行すること
により、最も迅速かつ精確にリアルタイムなガス流量0
(つまりガス流停止)状態の検知乃至判定を実現するこ
とができる。
【0017】そしてこのような流速vを計測し、これに
基づいて使用されたガスの積算流量を演算するガスメー
タとしては、現在最も典型的である方式の一つとして超
音波方式のガスメータがある。そこで、この超音波方式
のガスメータに上記第2記載の技術を好適に利用でき
る。
【0018】従って、第3に、本発明のガスメータは、
上記第2記載のガスメータにおいて、前記ガス流体デー
タ計測手段は、ガス流が筒内を通過するように形成され
たガス導通路と、互いに対向するように配置されて前記
筒内のガス流中に超音波を伝搬させ該伝搬した超音波の
物理量を検知する超音波発振器および超音波受振器とを
備えて、前記伝搬した超音波の物理量のデータに基づい
て前記ガスの流体的な物理量のデータを計測し、該デー
タに基づいて前記ガス流量を演算する、超音波方式のガ
ス流体データ計測手段であることを特徴としている。
【0019】また、第4に、本発明のガスメータは、上
記第2又は第3記載のガスメータにおいて、前記ガス流
量0判定手段は、前記サンプリンク回数nとしてn=1
を用いて、前記ガス流量Qの計測所要時間を最短時間と
したガス流量0判定手段であることを特徴とするガスメ
ータである。
【0020】即ち、本発明に係る技術によれば、いずれ
の場合もほぼ各瞬間ごとのガス流量値Qを計測〜演算す
ることができ、それに基づいてリアルタイムにガス流量
0を判定可能であるが、その瞬間ごとのガス流量につい
てさらに詳細に考察すると、計測時間ΔTを全く設けず
にガス流量が0であることを判定することは、理論的に
は不可能である。ただし前述の如く、膜方式のような容
積変化を機械的に検出する方式の場合にはそのバードウ
ェア面での制約によって1分〜60分ものかなりの長時
間にわたる計測時間が必要であったものが、本発明の場
合には1秒以下でさえも可能である程に、計測時間ΔT
を飛躍的に短時間で済ませることができるわけである
が、しかしそれでも計測時間ΔTは理論上、全くの0と
はなり得ない。従って、少なくともその1回(つまりn
=1)のサンプリングを行なう間の時間、即ちΔT×1
回分の時間については計測時間が必要となる。そしてこ
のような計測時間による計測〜判定のタイムラグは、可
能な限り短い方が望ましいのであるから、その最小の時
間を考えると、前記の如くΔT×1回がその最短時間と
いうことになる。従って、このように1回のモニタリン
グでガス流量0を判定すれば良い。
【0021】ただし、逆に前記のΔTの間隔が余りにも
短い場合などには、例えばガス利用時にガス流の圧力変
動あるいはその他何らかの外乱等に起因してガス流に脈
動が発生し、そのような脈動により瞬間的な流量0状態
が発生することも有り得る。すると、ちょうどそのよう
な脈動によって瞬間的に流量0の状態となった際に、そ
のときと前記の計測タイミングとが重なると、その瞬間
だけの外乱的なガス流量0を拾ってしまい、流量0の誤
判定を引き起こすことも危惧される。
【0022】そこで、そのような不都合を避けるために
は、前記の脈動に起因した流量0の状態の継続時間など
を予め模擬使用実験等で確認しておき、その継続時間よ
りも長い好適な時間に亙ってのタイムスパンで計測を継
続するように、前記のΔT×nを設定すれば良い。特に
ΔTについてはそれぞれの計測手段および演算手段ごと
にその値が定まっており変更は実際上困難なので、nの
方つまりサンプリング回数nの方を、前記の計測時間の
条件等に適合するように適宜に変更すれば良い。例えば
前記の脈動で生じる流量0の状態の1回あたりの継続時
間が1秒であったとすると、それよりも長くかつ判定の
リアルタイム性を損なわない範囲内のタイムスパンとし
て例えばT=ΔT×n=2秒となるように、前記のnの
回数を決定すれば良い。
【0023】また第5に、本発明のガスメータは、上記
第1乃至第4いずれかに記載のガスメータにおいて、前
記ガス流量0時動作実行手段および前記ガス流量0時動
作実行手段として、前記ガスメータに異常が発生した際
に少なくとも上流配管側からのガス供給を遮断する遮断
弁および該遮断弁を少なくとも前記ガス流量0時にテス
ト開閉させるように制御する遮断弁制御手段、ガス流量
0時にガス漏出の発生を検知するガス漏出発生検知手
段、ガス流量0時にガス圧力異常の発生を検知するガス
圧力異常発生検知手段のうち、少なくともいずれか1つ
を具備することを特徴とするガスメータである。
【0024】即ち、ガス流量が0の時に動作させるべき
機能としては、上記のような各機能が好適である。そし
て1つのガスメータ内に、それらのうちの1つのみを用
いても良く、あるいは複数を併せ用いても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガスメータの
実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はその
主要部の構成を示す図、図2はその主要動作を示す概要
フローチャートである。
【0026】このガスメータは、ガス100の流れの流
体的な物理量のデータを計測するガス流体データ計測手
段1と、前記物理量のデータとガス流量とを対応付ける
関数に基づいて、前記計測されたガスの流れの流体的な
物理量のデータから前記ガス100のガス流量を演算す
るガス流量演算手段2と、前記演算されたガス流量をさ
らに積算するガス流量積算手段3とを有する推量方式の
ガスメータであるが、それに加えてさらには、前記ガス
流量が0の状態であるか否かを判定するガス流量0判定
手段4であって前記ガス流量が前記ガス流量演算手段2
で演算可能なガス流量値の最小限界値以上かつ前記ガス
メータとして適用されるガス漏洩判定用しきい値未満で
ある場合に前記ガス流量が0の状態であるものと判定す
るガス流量0判定手段4と、前記ガス流量が0であると
判定された場合に動作を実行するガス流量0時動作実行
手段5と、前記ガス流量0時動作実行手段5の動作を制
御するガス流量0時動作制御手段6とを具備しているガ
スメータである。またこの他にも、詳述は省略するが,
前記の積算されたガス積算流量を表示する液晶表示パネ
ル及びその駆動装置を用いたガス積算流量表示手段7を
有している。
【0027】なお、上記のようなガス流量の積算値を演
算して表示する機能およびそれを果たす手段について
は、従来のいわゆる推量方式のガスメータと同様で良
い。従って本願明細書においては説明の簡潔化を図るた
めにそのような従来と同様の機能および手段についての
詳述は省略する。
【0028】そして上記のような概要構成のガスメータ
において、前記のガス流体データ計測手段1は、図3に
示すように、ガスメータの外殻筐体104内に収められ
ており、ガス100を導通する断面積がSである導通路
101における前記ガス100の流速vをサンプリング
時間ΔTごとに計測するガス流体データ計測手段1であ
って、そのガス100の流れが筒内を通過するように形
成されたガス導通路101と、互いに対向するように配
置されて前記筒内のガス流中に超音波を伝搬させてその
伝搬した超音波の物理量を検知する超音波発/受振器1
02,103とを備えて、前記伝搬した超音波の物理量
のデータに基づいて前記ガスの流体的な物理量のデータ
を計測し、そのデータに基づいて前記ガス流量を演算す
る超音波方式のガス流体データ計測手段1である。
【0029】また、前記のガス流量0判定手段4は、前
記ガス流量の値をQ、前記流速vのサンプリンク回数を
n、前記ガス流量値の最小限界値をQl、前記ガス漏洩
判定用しきい値をQthとしたとき、Q=S・v・ΔT
・nなる演算に基づいて前記Qの値を演算し、このQの
値がQl以上Qth未満なる範囲の値に予め定められた
判別値Qd以下である場合には、前記ガス流量が0であ
るものと判定する。
【0030】なお、そのガス流量値の計測〜演算に要す
る計測時間Tとしては、前記のサンプリンク回数をnと
すればT=ΔT×nであるから、n=1を用いてその計
測時間Tを最短時間としても良いが、本実施形態におい
てはΔTが極めて小さな値であるため、例えばガス使用
時の瞬間的な脈動等に起因した外乱的な流量0の状態が
前記の計測タイミングであるΔTと重なった際にこれを
ガス流量0として拾ってしまい誤判定を引き起こすこと
も危惧される。従って、本実施形態においてはそのよう
な外乱的な脈動等に起因したガス流量0の発生〜継続時
間よりは長い計測時間となるように、前記のサンプリン
ク回数をn=10回とした。このように計測時間Tを適
度な長さにすれば、1つのサンプリング間隔ΔT=1秒
としても、これがn=10回で合計10秒となるので、
このような10秒間に亙って前記の外乱的な脈動が継続
するという確率は極めて低いものとなり、そのような外
乱的な原因に起因したガス流量0を拾って誤判定を引き
起こすといった不都合を、十分効果的に避けることがで
きる。つまり連続して10回のモニタリンクでガス流量
が判別値Qd以下でないと流量0とは判定しないように
することで、前記のような外乱等に起因した誤判定の発
生を防ぐことができるわけである。
【0031】そして、前記のガス流量0時動作実行手段
5および前記ガス流量0時動作制御手段6としては、本
実施形態においてはさらに具体的には、ガスメータに異
常が発生した際に少なくとも上流配管側からのガス供給
を遮断する遮断弁10およびその遮断弁10を前記異常
が発生した際または前記のガス流量0時にテスト開閉さ
せるように制御する遮断弁制御手段11を採用してい
る。しかしこれのみには限定されず、この他にも、図示
および詳述は省略するが、ガス流量0時にガス漏出の発
生を検知する(機能を果たす)ガス漏出発生検知手段、
あるいはガス流量0時にガス圧力異常の発生を検知する
(機能を果たす)ガス圧力異常発生検知手段などを用い
ても良い。なおここで、前記のガス漏出発生検知手段や
ガス圧力異常発生検知手段としてさらに具体的な例を示
すと、例えば前記のガス流量が0である状態で、ガスメ
ータ内を含んで上流側の調整器出口から下流側の燃焼器
具までの配管中などにおける、ガス100の異常な圧力
低下あるいは圧力上昇等を監視するいわゆる圧力監視機
能や圧力式微少漏洩監視機能、あるいは閉塞圧力異常監
視機能などをそれぞれ果たすための手段などが、そのさ
らに具体的な実例に該当する。このような各手段につい
ては、いずれもガス流量が0であると見做せる状態の場
合にのみ好適に動作可能であるような手段(機能)であ
るという点で本発明に係るガス流量0判定の技術を好適
に適用可能なものであり、この他にもそのような正確な
ガス流量0判定が要請される手段を有するガスメータに
おいて本発明に係るガス流量0判定の技術を適用可能で
あることは言うまでもない。
【0032】次に、上記のような概要構成の本発明に係
るガスメータの動作のうち特に流量0判定の動作を図2
のフローチャートに基づいて述べる。前回のモニタリン
グが終了した後、時間ΔTが経過すると(s1のY)、
再びそのときのガス100の流速vのモニタリングを行
なう(s2)。この流速vのモニタリングは、既述の超
音波(計測)方式のガス流体データ計測手段1で行なう
が、その計測動作自体については従来の一般的な超音波
方式と同様で良い。こうして計測された流速vに基づい
て、ガス流量演算手段2はガス流量Qを演算する(s
3)。そして、フラグFとしてそれまで保持されていた
値に+1を加える(s4)。
【0033】続いて、ガス流量0判定手段4は、前記の
s3で演算されたガス流量値Qを、Ql〜Qthの範囲
内で予め定められたQdなる判別値と比較して(s
5)、その判別値Qd以下である場合には(s5の
Y)、さらに前記の+1加わったFをnの値つまり本実
施形態ではn=10と比較する(s6)。そして、この
ときFの値がnつまり10に至っていれば(s6の
Y)、ガス流量0と判定する(s7)。そして前記のフ
ラグFの値をF=0にリセットする(s8)。
【0034】しかしここでFの値が10未満であれば
(s6のN)、所定のモニタリング回数n=10を未だ
満たしていないのであるから、ΔT後の次のモニタリン
グ実行まで待ち状態に入る。ただしこのとき、前記のフ
ラグFの値は前記の+1加えたままの値に保持してお
く。
【0035】一方、前記のs5で、前記のガス流量値Q
を前記のQdなる判別値と比較して(s5)、その判別
値Qdを超えた場合には(s5のN)、そのときのガス
流量Qは流量0ではなかったものと判定されて、前記の
フラグFをF=0にリセットして(s8)、再びΔT後
の次のモニタリング実行までの待ち状態に入る。
【0036】このような一連のモニタリング〜流量0判
定の動作が繰り返し実行して、精確かつリアルタイムな
ガス流量0判定を実現することができる。なお、上記実
施形態の構成にさらに加えて、前記超音波発/受振器1
02,103とは別に、図示は省略するが、前記のガス
100の流れの影響を極力受けないがガス100の出入
は可能であるように周囲を隔壁で囲まれた室を配置し、
その室のガス100中に超音波を飛ばしてその伝搬時間
を計測することで、そのときのガス100の圧力や温度
といった状態を示す物理量を計測し、これに基づいて前
記のガス流量の値Q等をさらにそのときのガスの状態を
も考慮に入れた精確な値に補正する補正手段を設けても
良い。このような補正手段を設けることにより、ガス流
量積算をさらに正確なものとすることができるだけでな
く、上記のQlの値をさらに低い値にできる可能性が増
えることになって、さらに精確な流量0判定が可能とな
るので好ましい。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、ガス流量0の状態を検知または判定する
ことが要請される機能を有するガスメータにおける、そ
のガス流量0の状態をリアルタイムにしかも正確に検知
して、前記ガス流量0の状態の際に好適に機能する動作
を確実に実行することが可能なガスメータを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスメータの主要部の構成を示す
図である。
【図2】本発明に係るガスメータにおける、特にガス流
量0判定の動作を中心とした主要動作を示す概要フロー
チャートである。
【図3】本実施形態に用いた超音波(計測)方式のガス
流体データ計測手段1の構成の概要を簡易化して示す図
である。
【符号の説明】
1…ガス流体データ計測手段 2…ガス流量演算手段 3…ガス流量積算手段 4…ガス流量0判定手段 5…ガス流量0時動作実行手段 6…ガス流量0時動作制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスの流れの流体的な物理量のデータを
    計測するガス流体データ計測手段と、前記物理量のデー
    タとガス流量とを対応付ける関数に基づいて、前記計測
    されたガスの流れの流体的な物理量のデータから前記ガ
    スのガス流量を演算するガス流量演算手段と、前記ガス
    流量を積算するガス流量積算手段とを有する推量方式の
    ガスメータにおいて、 前記ガス流量が0の状態であるか否かを判定するガス流
    量0判定手段であって、前記ガス流量が、前記ガス流量
    演算手段で演算されるガス流量値の最小限界値以上かつ
    前記ガスメータとして適用されるガス漏洩判定用しきい
    値未満の範囲内の値に予め定められた判別値以下である
    場合に、前記ガス流量が0の状態であるものと判定する
    ガス流量0判定手段と、 前記ガス流量が0であると判定された場合に動作を実行
    するガス流量0時動作実行手段と、前記ガス流量0時動
    作実行手段の動作を制御するガス流量0時動作制御手段
    とを具備することを特徴とするガスメータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガスメータにおいて、 前記ガス流体データ計測手段は、前記ガスを導通する断
    面積がSである導通路における前記ガスの流速vを、サ
    ンプリング時間ΔTごとに計測するガス流体データ計測
    手段であり、 前記ガス流量0判定手段は、前記ガス流量の値をQと
    し、前記流速vのサンプリンク回数をnとし、前記ガス
    流量値の最小限界値をQl、前記ガス漏洩判定用しきい
    値をQthとしたとき、Q=S・v・ΔT・nなる演算
    に基づいて前記Qの値を演算し、該Qの値がQl以上Q
    th未満の範囲内の値に予め定められた判別値Qd以下
    である場合には、前記ガス流量が0であるものと判定す
    るガス流量0判定手段であることを特徴とするガスメー
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のガスメータにおいて、 前記ガス流体データ計測手段は、ガス流が筒内を通過す
    るように形成されたガス導通路と、互いに対向するよう
    に配置されて前記筒内のガス流中に超音波を伝搬させ該
    伝搬した超音波の物理量を検知する超音波発振器および
    超音波受振器とを備えて、前記伝搬した超音波の物理量
    のデータに基づいて前記ガスの流体的な物理量のデータ
    を計測し、該データに基づいて前記ガス流量を演算す
    る、超音波方式のガス流体データ計測手段であることを
    特徴とするガスメータ。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のガスメータにおい
    て、 前記ガス流量0判定手段は、前記サンプリンク回数nと
    してn=1を用いて、前記ガス流量Qの計測所要時間を
    最短時間としたガス流量0判定手段であることを特徴と
    するガスメータ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載のガスメ
    ータにおいて、 前記ガス流量0時動作実行手段および前記ガス流量0時
    動作実行手段として、前記ガスメータに異常が発生した
    際に少なくとも上流配管側からのガス供給を遮断する遮
    断弁および該遮断弁を少なくとも前記ガス流量0時にテ
    スト開閉させるように制御する遮断弁制御手段、ガス流
    量0時にガス漏出の発生を検知するガス漏出発生検知手
    段、ガス流量0時にガス圧力異常の発生を検知するガス
    圧力異常発生検知手段のうち、少なくともいずれか1つ
    を具備することを特徴とするガスメータ。
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