JPH11108720A - ガスメータ - Google Patents

ガスメータ

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JPH11108720A
JPH11108720A JP26713097A JP26713097A JPH11108720A JP H11108720 A JPH11108720 A JP H11108720A JP 26713097 A JP26713097 A JP 26713097A JP 26713097 A JP26713097 A JP 26713097A JP H11108720 A JPH11108720 A JP H11108720A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のガス漏れ等の異常やガスメータよりも
上流側におけるガスの異常発生を直ちに検知するととも
にその警告を発し、あるいはガス流を停止させることが
でき、しかも装置全体が簡潔な構造であるガスメータを
実現する。 【解決手段】 ガス音速演算手段7は、距離Lで発/受
される超音波の、超音波発/受振器3aから3bへの伝
搬時間t1と前記3bから前記3aへの伝搬時間t2と
の、双方向での伝搬時間t1,t2に基づいて、前記ガ
スにおけるガス流速vの影響を除いた前記超音波の音速
Cを演算する。そしてまた、下流側遮断弁10が閉じら
れた後も前記ガス1の音速演算をガス音速演算手段7で
継続し、そのガス1の音速Cの異常状態が継続している
ことが検知されるとこれに基づいて上流側に異常が発生
したことをガス音速異常判定手段8によって判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスメータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガスメータは一般に、ガス漏れやガス流
量の異常を正確に検知し警告する機能や、さらにガスの
供給停止を行うための種々の機能を備えている。そのよ
うな従来のガスメータでは一般に、ガスメータよりも下
流側つまりガスを消費するガス機器寄りの部分でのガス
漏れについては、例えば流量式微少漏洩警告装置と呼ば
れるようなガス漏れ検知装置がガスメータに内蔵されて
おり、これによって検知が可能となっている。
【0003】そのような下流側でのガス漏れを検知する
流量式微少漏洩警告装置は、その装置を内蔵しているガ
スメータよりも下流側で微少量のガス流が30日以上に
亙って継続した場合には、そのガスメータの下流側でガ
スの微少漏洩が発生したものとして、警告を発する、あ
るいはガス流を停止するものである。
【0004】しかしながら、ガスメータの下流側ではな
く上流側で、例えばガス配管が破損してガス漏れが発生
した場合などには、その上流側でのガス漏れについては
前記のような流量式微少漏洩警告装置では検知すること
が実際上不可能である。何故なら、ガスメータは一般に
ガスの上流側から下流側へと正方向に流れるガスの流れ
を計測するように作られており、また前記の流量式微少
漏洩警告装置はその正方向に流れているガスの流れを3
0日に亙ってモニタリングすることでガスメータの下流
側でのガス漏れを検知できるのであって、上流側でガス
漏れが発生した場合には、ガスメータ自体およびそれよ
りも下流側でのガス流についてはむしろ流れなくなるの
で、その状態と通常のガス流停止状態との判別が不可能
となることから、前記の流量式微少漏洩警告装置では上
流側でのガス漏れは検知できないことになる。
【0005】また、従来のガス流異常検知手段として
は、ガスメータ自体およびそれを介して上下配管全体に
亙って、ガス使用停止時におけるガス圧力変化量が一定
値以下の場合に、ガス配管のどこかに異常が発生してい
るものと判定する、圧力式微少漏洩装置が用いられてい
る。
【0006】あるいは、ガスメータ本体に内蔵されるの
ではなく、ガスメータよりも上流側の調整器出口側直近
あるいはそれとガスメータとの間に配置されて、ガスメ
ータよりも上流側の圧力異常を検知するといった、ガス
メータとは別体で設置される圧力センサおよびその検知
を受けて制御される遮断弁が用いられている。
【0007】しかしながら、上記のような圧力式微少漏
洩装置等では、前記のガス配管全体のガスの圧力をパラ
メータとしてモニタリングすることでガス漏れ等を検知
しているのであるから、前記のガス配管全体の中でどの
位置にガス管の破損やガス漏れが発生しているかについ
てを特定することが不可能である。つまり、何処かでガ
ス漏れが発生していることについては検知できるが、そ
れが上流であるのか下流であるのかについてを特定する
ことが実質的には困難であり、その発生位置を特定した
警告やガス流停止処置などが不可能であるという問題が
ある。
【0008】さらには、この圧力式微少漏洩装置も30
日以上に亙って継続的に前記の圧力値に異状が発生しな
い限りは、例えば上流側のガス配管が破損して大量にガ
スが漏れた場合などでも、その破損の際に瞬時に警報や
停止動作を行うことができないという問題がある。
【0009】そして特に、ガスメータよりも上流側のガ
ス配管は一般に住居や建物の外部に配置されており、ガ
スの利用者は一般にその住居や建物の内部に居るのであ
るから、上流側のガス配管が破損してガスが漏れた場合
にそのガス漏れを直ちに確認できるとは限らず、そのガ
ス漏れを見過ごしてしまうという危険性さえ有り得る。
しかも従来のガスメータとは別体方式のガス漏れ警報器
は一般に室内用途に設置される警報器であって、外部の
ガス配管等が破損するなどした場合ではそれを直ちに警
報することは不可能である。
【0010】また、ガス漏れ検知手段としてはその他に
も、調整器の調整圧力異常を検知するものや、ガス機器
の使用停止時の閉塞圧力異常を検知するもの、あるいは
ガス使用中にガス配管内圧力が特定値以下に低下したら
異常と判定するものなどもあるが、これらはいずれも検
知されるガスの圧力をパラメータとして、それぞれ調整
圧力異常や閉塞圧力異常やガス使用時の圧力低下異常を
検知するものであり、ガスメータとは別体で設置される
圧力センサを付設しているので、その圧力センサの付設
に起因した装置全体の構造や配管等の煩雑化や、その取
り付けの手間の煩雑化を生じるという問題がある。
【0011】また、上記のような従来の各種のガス漏れ
検知手段を上流側配管でのガス漏れ検知に兼用しようと
しても、前記のガスの圧力という1つのパラメータに異
常値が発生した際に、それに対応する原因が本来の調整
圧力異常等であるのか、それとも上流側配管でのガス漏
れ等であるのか、という2つ以上の事象が対応すること
になるので、それらのどちらの原因だったかについての
正確な特定は不可能であるという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ガスメータに内蔵されている種々のガス漏れ検知手段
や、ガスメータとは別体に配置されるような従来のガス
漏れ警報器等では、いずれもガス異常を検知するための
圧力センサのような装置を、本来のガスメータとしての
ガス流量計測装置系とは別に付設しなければならず、そ
の構造や配管等が煩雑化するという問題があった。ま
た、ガスメータよりもガスの供給元寄りの上流側配管に
おける破損等に起因したガス漏れを検知することは困難
であった。
【0013】本発明はこのような問題を解決するために
成されたもので、従来のガス異常検知機能は言うまでも
なく、特にガスメータよりも上流側におけるガス配管の
破損等に起因したガス漏れのような異常発生を直ちに検
知するとともにその警告を発し、あるいはそれに対処し
てガス流を直ちに停止させることができ、しかもそのよ
うな機能の付加にもかかわらず装置構成が繁雑化するこ
となく簡潔な構造であるガスメータを実現することを課
題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明のガスメ
ータは、ガスを導通させる導通路と、前記導通路のガス
通過経路の前後方向に間隔を隔てて対向配置されて超音
波を互いの間で交互に発/受振する少なくとも一組の超
音波発/受振器と、前記超音波発/受振器どうしの間で
発/受される前記超音波の伝搬状態を検知し、該検知に
基づいて前記ガスの流量を計測するガス流量計測手段
と、前記計測されたガス流量を積算するガス流量積算手
段と、前記積算されたガス流量の積算値を表示又は出力
するガス流量積算値出力手段とを有するガスメータにお
いて、前記超音波発/受振器どうしの間で発/受される
前記超音波の伝搬状態の前記検知に基づいて、前記ガス
における該ガスの流速の影響を除いた前記超音波の音速
を演算するガス音速演算手段と、前記ガス音速演算手段
で演算された前記ガスの音速の異常を検知するガス音速
異常判定手段と、前記ガス音速異常判定手段によって前
記ガスの音速の異常が検知されると、該検知に基づいて
前記ガスの異常発生の警告を発する警告手段とを備えた
ことを特徴としている。
【0015】即ち、従来はガス異常を検知するためにガ
スの圧力を検知する圧力センサを、本来のガスメータと
してガス流量を計測するための手段(構造)とは別個に
付設していたので、そのガスメータ全体としての構造が
繁雑なものとなっていた。また、そのようなガス流量を
計測する手段を駆動するために消費される電力量の他
に、それとは全く別個に前記の圧力センサを駆動するた
めに消費される電力量が必要となり、ガスメータの電源
として一般にガスメータに内蔵されている電池の電力消
費量が多くなってしまう。従って、電池を内蔵したまま
で長年に亙って据え付けられている間の電力消費量を極
力抑えることが厳しく要請されるガスメータにおいては
極めて不都合であった。
【0016】しかし本発明によれば、ガス異常を検知す
るための圧力センサのような検知機能を、本来のガスメ
ータとしてガス流量を計測するための流量センサである
超音波発/受振器に兼備させている。つまり、超音波方
式のガス流量計測装置系のハードウェア部分である超音
波発/受振器を、ガス流量計測手段としての機能と圧力
センサのようなガス異常センサとしての機能とに時分割
的に交互に使い分けるなどして、1つの超音波発/受振
器で2つの機能を果たすようにしている。これにより、
従来は別個に付設していた圧力センサのようなガス異常
検知手段の少なくともハードウェアとしての計測手段
(構造)を全く省略することができ、ガスメータ全体と
しての構造を簡易化することができる。
【0017】しかも、従来の圧力センサのようなハード
ウェアとして付加されていた構造を省略してその全体的
な構造を簡易化できるだけでなく、その圧力センサに接
続されて圧力を演算するための信号処理回路系あるいは
演算回路系などの情報処理回路系についても、本発明に
よれば、従来のガス流量演算手段等を構築している信号
処理回路系(あるいは情報処理回路系)の大部分を有効
に兼用することができるので、その回路系の構造をも簡
易化することができる。何故なら、本発明によればハー
ドウェアとしての従来の圧力センサのようなガス異常検
知機能を、従来の超音波発/受振器を用いて兼用してい
るので、それに接続されて信号処理を行う回路系に用い
られるロジックについても(つまりソフトウェア的な面
でも)、従来のガス流量演算手段を具体的に構築してい
るマイコン等に用いられているものと同じロジックが利
用できるからである。
【0018】上記のような、従来の圧力センサのような
異常検知機能を超音波発/受振器に兼備させるために好
適な手法としては、さらに具体的には、前記の超音波発
/受振器どうしの間で発/受される超音波の双方向での
伝搬時間それぞれを計測し、それらに基づいて計測対象
であるガスにおける、前記ガス流速の影響を除いた超音
波の音速を演算し、その演算された音速に基づいて前記
ガスの圧力低下や密度低下などの異常を演算するように
しても良い。従って、そのような手法を実現するための
構成として下記の第2記載の技術を案出した。
【0019】即ち第2に、本発明のガスメータは、ガス
を導通させる導通路と、前記導通路のガス通過経路の前
後方向に間隔を隔てて対向配置されて超音波を互いの間
で交互に発/受する少なくとも一組の超音波発/受振器
と、前記超音波発/受振器どうしの間で発/受される前
記超音波の双方向での伝搬時間の差を検知し、該伝搬時
間の差に基づいて前記ガスの流量を計測するガス流量計
測手段と、前記計測されたガス流量を積算するガス流量
積算手段と、前記積算されたガス流量の積算値を表示又
は出力するガス流量積算値出力手段と、を有するガスメ
ータにおいて、前記超音波発/受振器どうしの間で発/
受される前記超音波の双方向の伝搬時間に基づいて、前
記ガスにおける該ガスの流速の影響を除いた前記超音波
の音速を演算するガス音速演算手段と、前記ガス音速演
算手段で演算された前記ガスの音速の異常を検知するガ
ス音速異常判定手段と、前記ガス音速異常判定手段によ
って前記ガスの音速の異常が検知されると、該検知に基
づいて前記ガスの異常発生の警告を発する警告手段とを
備えたことを特徴としている。
【0020】また、上記のような超音波発/受振器を、
従来のガス流量vを計測するためのガス流量センサとし
て用いるガスメータにおいては、その計測精度の向上を
図ることなどを目的として、ガスメータ内部の温度や圧
力や密度といった物理的状態を検知するための伝搬時間
検知手段を、前記の超音波発/受振器とは別体でガスメ
ータ内に付設する方式のガスメータが案出されている。
【0021】そこで、このような構造のガスメータの場
合には、その既に備えられた伝搬時間検知手段を有効に
利用して、上記第1または第2記載の技術で述べたもの
と同様なガスの異常を検知する機能を実現することがで
きる。即ち第3に、本発明のガスメータは、ガスを導通
させる導通路と、前記導通路のガス通過経路の前後方向
に間隔を隔てて対向配置されて超音波を互いの間で交互
に発/受する少なくとも一組の超音波発/受振器と、前
記超音波発/受振器どうしの間で発/受される前記超音
波の伝搬状態を検知し、該検知に基づいて前記ガスの流
量を計測するガス流量計測手段と、前記計測されたガス
流量を積算するガス流量積算手段と、前記積算されたガ
ス流量の積算値を表示又は出力するガス流量積算値出力
手段と、を有するガスメータにおいて、前記ガスメータ
の気密室内部で前記ガスの導通によるガス流の影響から
隔てられるように隔壁で周囲を囲まれたガスに超音波を
発振し、該超音波を前記ガス中に一定の距離だけ伝搬さ
せて、前記導通路を流れるガスの流速の影響を除いた前
記ガスにおける前記超音波の伝搬時間を検知する伝搬時
間検知手段と、前記超音波の伝搬時間に基づいて、前記
ガスにおける前記超音波の音速を演算するガス音速演算
手段と、前記ガス音速演算手段で演算された前記ガスの
音速の異常を検知するガス音速異常判定手段と、前記ガ
ス音速異常判定手段によって前記ガスの音速の異常が検
知されると、該検知に基づいて前記ガスの異常発生の警
告を発する警告手段とを備えたことを特徴としている。
【0022】また第4に、本発明のガスメータは、上記
第1乃至第3いずれかに記載のガスメータにおいて、前
記ガス音速異常判定手段によって前記ガスの音速の異常
が検知されると、該検知に基づいて前記ガスの流れを遮
断する遮断弁を具備することを特徴としている。
【0023】即ち、ガスの音速の異常が検知されると、
それに基づいてガス配管等に異常が発生したことを警告
するだけでなく、さらに積極的に安全性を確保するため
に、そのガスの流れを遮断することが好ましい。そこ
で、そのようなガス遮断を行う遮断弁を、上記第1乃至
第3記載のガスメータにさらに具備するようにしても良
い。
【0024】また第5に、本発明のガスメータは、上記
第1乃至第4いずれかに記載のガスメータにおいて、前
記ガスメータの下流側出口に配置され、前記ガス音速異
常判定手段によって前記ガスの音速の異常が検知される
と、該検知に基づいて前記ガスの流れを遮断する下流側
遮断弁と、前記下流側遮断弁が閉じられた後も前記ガス
の音速を前記ガス音速演算手段で継続して検知し、前記
下流側遮断弁が閉じられた後も前記ガスの音速が異常で
あることが検知されると、これに基づいて上流側に異常
が発生したことを警告する上流側警告手段とを具備する
ことを特徴としている。
【0025】即ち、本発明によれば、遮断弁を少なくと
もガスメータの下流側配管つまり下流側の出口の部分に
設置している。これを下流側遮断弁と呼称するが、この
下流側遮断弁は、ガスの音速の異常が検知されるとこれ
に基づいてガス配管等に異常が発生したものと判定され
て閉状態となり、ガス流を一旦遮断する。すると、ここ
でもし前記のガスの異常が下流側で発生したものであっ
た場合には、その下流側については既に下流側遮断弁で
遮断されているのであるから、ガスメータ内部でガス音
速演算手段によって検知されるガスの圧力や密度等は正
常状態に戻るはずである。つまり正常状態のガス音速に
戻るはずである。しかし、ここでもし前記のガスの異常
が上流側で発生したものであった場合には、前記のよう
に下流側を下流側遮断弁で遮断したとしても、上流側で
は依然としてガス漏れ等が続いているのであるから、下
流側遮断後もガスは正常状態に復帰することは無いはず
であり、むしろ前記のガスの圧力や密度の低下等が継続
するはずである。従って、このようにガスの音速異常の
検知によってガスの異常事態が発生したことが判定され
て下流側を遮断した後にも、その異常がさらに続いてい
る場合には、その異常の原因となったガス漏れなどの異
常事態が上流側で発生したものと判定することができ
る。そしてそのような場合には、上流側に異常が発生し
たことを上流側警告手段によって警告することができ
る。
【0026】そしてそのような場合、それを警告するの
みならず、さらに積極的に安全性を確保するために、そ
の上流側でのガスの流れを遮断することが好ましい。そ
こで、そのようなガス遮断を行う遮断弁を、上記第5記
載のガスメータにさらに具備するようにしても良い。
【0027】即ち第6に、本発明のガスメータは、第1
乃至第5いずれかに記載のガスメータにおいて、前記ガ
スメータの下流側出口に配置され、前記ガス音速異常判
定手段によって前記ガスの音速の異常が検知されると、
該検知に基づいて前記ガスの流れを遮断する下流側遮断
弁と、前記ガスメータの上流側入口よりも上流側に配置
され、前記下流側遮断弁が閉じられた後も前記ガスの音
速を前記ガス音速演算手段で継続して検知し、前記下流
側遮断弁が閉じられた後も前記ガスの音速が異常値であ
ることが検知されると、これに基づいて前記上流側のガ
ス流を停止する上流側ガス流遮断手段を具備することを
特徴とするガスメータである。
【0028】なお、このような上流側ガス流遮断手段の
バードウェアとしては、例えば従来の調整器とガスメー
タとの間に設置されている遮断弁などを好適に利用する
ことができる。あるいはそれとは別個に、前記の上流側
ガス流遮断手段として新たに遮断弁を設置しても良いこ
とは言うまでもない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガスメータの実施
形態を図面に基づいて詳細に説明する。(実施形態1)
図1に示すように、第1の実施形態のガスメータは、ガ
ス1を導通させる導通路2と、前記導通路2のガス通過
経路の前後方向に間隔を隔てて対向配置されて、超音波
を互いの間の距離Lで交互に発/受振する一組の超音波
発/受振器3a,3bと、前記超音波発/受振器3a,
3bどうしの間で発/受される超音波の、双方向での伝
搬時間t1,t2の差Δtを検知し、この伝搬時間の差
Δtに基づいて前記ガスの流量(ここではガス流速)v
を計測するガス流量計測手段4と、その計測されたガス
流量vを積算してその積算値Vsを算出するガス流量積
算手段5と、その積算されたガス流量の積算値Vsを表
示又は出力するガス流量積算値出力手段6と、を有する
ガスメータであると言う個性およびその機能について
は、従来と同様のガスメータである。
【0030】そして、そのようなガスメータにおいて、
前記超音波発/受振器3a,3bどうしの間の距離Lで
発/受される超音波の、3aから3bへの伝搬時間t1
と3bから3aへの伝搬時間t2との、双方向での伝搬
時間t1,t2に基づいて、前記ガスにおけるガス流速
vの影響を除いた前記超音波の音速Cを演算するガス音
速演算手段7と、前記ガス音速演算手段7で演算された
前記ガス1の音速の異常を検知するガス音速異常判定手
段8と、前記ガス音速異常判定手段8によって前記ガス
1の音速の異常が検知されると、この検知に基づいて異
常発生の警告を発する警告手段9とを備えている。
【0031】そしてさらには、このガスメータは、前記
ガス音速異常判定手段8によって前記ガス1の音速に異
常が検知されると、この検知に基づいて前記ガス1の流
れを遮断するように前記ガスメータの下流側出口に配置
された下流側遮断弁10と、その下流側遮断弁10が閉
じられた後も前記ガス1の音速検知をガス音速演算手段
7(つまり前記のガス音速演算手段7はここでも用いら
れている)で継続し、前記下流側遮断弁10が閉じられ
た後も前記ガスの音速異常が継続していることが前記ガ
ス音速異常判定手段8によって検知されると、これに基
づいて上流側に異常が発生したことを警告する上流側警
告手段11とを具備している。
【0032】そしてまた、このガスメータの上流側入口
よりも上流側には、前記のガス音速演算手段7によって
前記ガス1の音速異常が発生したことが検知されると、
これに基づいて前記の上流側でガス流を停止させる上流
側ガス流遮断手段12が配置されている。
【0033】超音波発/受振器3a,3bは、上述した
ような本来のガスメータとしてのガス流量vの計測を行
うために互いの間で交互に超音波を伝搬させるが、その
ようにして計測された伝搬時間t1,t2を、さらにガ
ス音速演算手段7に伝送し、このガス音速演算手段7が
ガス1の静止状態における音速を演算する。これによ
り、ガスの異常を検知するためにガス圧力を検知してい
た従来の圧力センサのようなガス異常発生検知装置系の
うちの少なくともハードウェアとしての機能を、超音波
発/受振器3a,3bが実質的に兼備することができ
る。
【0034】さらに具体的には、前記の超音波発/受振
器3a,3bは、ガス流量を計測するガス流量センサと
してのデューティ期間とガス異常を検知するためのガス
音速センサとしてのデューティ期間とが交互に切り替わ
るように、時分割的に使い分けて駆動されて、ガス流量
計測手段としての機能とガス音速センサとしての機能と
の2つの機能を1つの超音波発/受振器3a,3bで果
たす。これにより、別個に付設していた従来の圧力セン
サのようなガス異常検知手段の少なくともハードウェア
としての計測手段(構造)についてを全く省略すること
ができる。
【0035】なお、図示は省略したが、上記のように超
音波発/受振器3a,3b間で交互に超音波を発/受す
るようにそれら超音波発/受振器3a,3bを駆動する
駆動回路によって超音波発/受振器3a,3bが駆動さ
れるものであることは言うまでもない。
【0036】ガス音速演算手段7は、前記の超音波発/
受振器3a,3bから伝送されてきた超音波の発/受の
パルスタイミングに基づいて、超音波発/受振器3a,
3bどうしの間の距離Lで発/受される超音波の、超音
波発/受振器3aから超音波発/受振器3bへの伝搬時
間t1および超音波発/受振器3bから超音波発/受振
器3aへの伝搬時間t2という、双方向での伝搬時間t
1,t2の両者を演算する。
【0037】そしてさらに前記の伝搬時間t1,t2に
基づいて、ガス1における、ガス流速vの影響を除いた
超音波の音速Cを演算する。即ち、ガス流速vが超音波
発/受振器3aから超音波発/受振器3bへと向かって
流れている場合には、距離L間における超音波の伝搬時
間t1、t2は、ガス流速v=0のときの音速をCとお
けば、t1=L/(C+v),t2=L/(C−v)と
なる。ここで、前記の2つの式を変形するとC+v=L
/t1,C−v=L/t2となる。すると、これら両式
を辺々加えると、2C=L/t1+L/t2となり、式
中からvの項が消去される。従って、このように伝搬時
間t1、t2に基づいてvの項つまりガス流速vの影響
を消去して、静止状態のガス1中の音速Cを演算するこ
とができる。
【0038】ガス音速異常判定手段8は、前記の演算さ
れた音速Cを、予め記録されてあるガス異常発生時のガ
ス状態における音速の情報と比較して、その条件に前記
の演算された音速Cがあてはまる場合には、ガス音速に
異常が発生した、つまりガス1に異常事態が発生したも
のと判定することができる。
【0039】そのようなガス1に異常事態が発生した場
合の判定を行うための基準となる、ガス異常発生時のガ
ス状態における音速の情報について述べる。ガスが正常
に管理されている場合には、音速Cは通常の静止状態の
ガス1における音速となっているはずであるが、ここで
例えば配管が破損するなどしてガス漏れが発生した場合
には、ガス1が外部へ流失するのでガスメータ内部のガ
ス圧力が低下し、またこれに伴なってガス1の密度も低
下する。これは理論的には、ガスメータ内が気密チャン
バーになっているのでその容積つまりガス1の体積は一
定であり、正常時に適正値に加圧されていたガスが流失
すればそのガス圧力が低下すると共にその密度も低下す
るためである。つまり、一般にガス漏れ等の異常事態が
発生した場合にはチャンバー内のガス圧力Pの低下と共
にガス1の密度ρや温度T等の気体としての種々の物理
量も変化する。このとき、理論上では前記の圧力Pの異
常発生とガス密度ρの異常発生とは殆ど同時に発生する
のであるから、P/ρの比の値の変化を考えるとその分
子/分母ともに同時に減少方向に変化して、この比によ
り定まる音速Cの値は変化しないものと、理論上は考え
られる。
【0040】しかし実際には、チャンバー内のような気
密状態に加圧されていたガスが流失する場合には、その
ガス中を伝搬する超音波の伝搬時間は長くなる方向に変
化することを、本件の発明者らは種々の実験から確認し
た。即ち、実際にガス漏れ等が生じてガスが流失してい
く状態では、チャンバー内において圧力Pの変化の度合
いの方がガス密度ρの変化の度合いよりも大きいため、
超音波の音速Cは遅くなって行くのである。
【0041】そこで、そのような超音波の音速Cの変化
をパラメータとして用いて、その音速Cに上記のような
速度低下の異変が生じた場合には、それに基づいてガス
漏れ等の異常状態の発生を判定する。つまり換言すれ
ば、ガス中の音速Cが低下するという異変に基づいて、
ガス1の異常状態発生の検知を行うことができるのであ
る。
【0042】なお、伝搬時間をt0とすると、前記の音
速Cと伝搬時間t0との間にはC=L/t0なる関係が
成り立っているのであるから、超音波の伝搬距離がLで
一定であれば、t0を計測しこのt0から前記の式に基
づいて音速Cを算出することも可能なはずである。即
ち、前記の音速Cを直接に計測すること以外にも、伝搬
距離Lにおける超音波の伝搬時間t0を計測し、このt
0を用いて前記の式;C=L/t0に基づいて前記の音
速Cを求めることができる。
【0043】上記のようなガス1の異常状態を判定する
ための音速の情報としては、例えば正常な静止状態にお
けるガス1の音速Cを中心として、ガス漏れが生じるな
どしてガス圧やガス密度等が低下した際の音速の変位分
ΔC1を考慮して、正常時の音速CよりもΔC1以上の
異変が発生した場合、つまり音速Cが特定時間以上に亙
って異常値(C±ΔC1の範囲外の値)となっているこ
とが検知されたときには、ガス漏れのような異常事態が
発生したものと判定すれば良い。
【0044】一般に従来から用いられているガス異常の
判定手法としては、ガス圧力が低下したときにガス異常
が発生したものと判定するようにしていることから、そ
のような従来の一般的なガス異常の判定手法に関して
は、本発明に係るガスメータにおいても前記のようなガ
ス圧力の低下とほぼ同時に発生するガス中の音速の異変
(異常)を検知する。つまり従来の圧力センサを用いて
ガス圧力をモニタリングすることによってガス異常を検
知していた検知手法とほぼ同様に、ガス1における音速
Cをパラメータとして置き換えて、その異常の発生を前
記の如く検知することで、少なくとも従来と同様なガス
異常の検知を行なうことができる。
【0045】そしてさらには、下流側遮断弁10が閉じ
られた後も前記ガス1の音速演算をガス音速演算手段7
で継続し、そのガス1の音速Cの異常状態が継続してい
ることが前記ガス音速異常判定手段8によって検知され
ると、これに基づいて上流側に異常が発生したことを判
定し、その警告を発することもできる。あるいはさら
に、その場合には上流側ガス流遮断手段12によってガ
スメータよりも上流側のガス流を停止することもでき
る。
【0046】なお、上記の主要な各構成部分のうち、ガ
ス流量計測手段4、ガス流量積算手段5、ガス音速演算
手段7、ガス音速異常判定手段8については、実際には
1つのマイコン(マイクロコンピュータ)のようなCP
Uおよびそれを中心とした周辺機器を含めたマイコンシ
ステムを用いて構築可能であることは言うまでもない。
あるいは、上記のような各手段を個別の回路系を組み合
わせて構築しても良いことは言うまでもないが、近年、
1チップマイコンをガス流量積算データ処理や動作制御
用に用いることが一般的なものとなって来ているガスメ
ータにおいては、そのような従来のハードウェア資源と
してのマイコン等を有効に活用することができるのであ
るから、本発明の技術に係る上記のようなガス音速演算
手段7やガス音速異常判定手段8は、マイコン(マイク
ロコンピュータ)のようなCPUおよびそれを中心とし
た周辺機器を含めたマイコンシステムを用いて構築する
ことが特に好ましい。
【0047】次に、上記のように主要部が構成された本
発明に係る第1の実施形態のガスメータの動作の概要
を、図2および図3のフローチャートに基づいて述べ
る。なお、説明の簡潔化のために、従来のガス流量計測
動作に関しては従来の超音波方式の推量式ガスメータと
同様であることから、その点については省略して簡潔に
述べるに止め、特にガスの異常発生の検知に関する動作
についてを中心として述べる。
【0048】通常のガス流量積算メータとして本発明の
ガスメータが機能しているとき、超音波発/受振器3
a,3bは、それら両者の間で超音波を交互に発/受振
し続ける(s1)。そして上述したように時分割された
2つのデューティのうち、ガス流量を計測するデューテ
ィ期間から異常検知のためのデューティ期間に切り替わ
ると、前記の超音波発/受振器3a,3bで検出された
超音波の発/受のパルスタイミングに基づいて、ガス音
速演算手段7は前記の超音波発/受振器3aから3bへ
の伝搬時間t1および超音波発/受振器3bから3aへ
の伝搬時間t2を、それぞれ演算する(s2,s3)。
【0049】そしてガス音速演算手段7はさらに、前記
の双方向での伝搬時間t1とt2とに基づいて、前述し
たような手法でガス流速vの影響を消去するような演算
を行なって、ガス1におけるガス流速vの影響を消去し
た、言わば仮想された静止状態でのガス1における超音
波の音速Cを演算する(s4)。
【0050】続いて、ガス音速異常判定手段8は、前記
の演算されたガス音速が異常値であるか否かを判定する
(s5)。即ち、従来の圧力センサで検知していたガス
圧力の異常検知の代りに、ガス1中での超音波の伝搬時
間あるいは音速Cをパラメータとして計測することで、
従来の圧力式微少漏洩装置等と同様なガス異常発生の検
知を結果的に行うことができる。また、微少漏洩検知以
外にも一度に多量にガスが流失するようなガス漏れ等の
検知や、上流側でのガス漏れ等の異常状態の検知なども
可能であることは言うまでもない。
【0051】そして音速Cが正常値の範囲内であれば
(s5のN)、再び前記のステップ1(s1)の超音波
を交互に発/受振し続ける動作に戻る。しかしここで音
速Cが特定時間に亙って異常値となっていることが判定
されると(s5のY)、上流側又は下流側のガス配管
や、ガスメータ本体あるいは下流側のガス機器のうちい
ずれの位置で異常が発生したかについては未だ不明だ
が、とにかくガスの使用状態に異常が発生したものとし
てガス音速異常判定手段8の判定に基づき警告手段9が
機能して警告を発生する(s6)。この警告としては、
例えば液晶パネルのような表示手段(図示省略)に「異
常発生」のようなサインを表示する、あるいは赤色警告
灯のような目立つ視覚手段によって警告を表示するよう
にしてもよく、あるいは警告ブザーのような聴覚手段に
よって警告を発するようにしても良いことは言うまでも
ない。
【0052】またその一方で、前記のガス音速異常判定
手段8による異常判定に基づいて下流側遮断弁10が制
御されて弁を閉じ、下流側のガス流を遮断する(s
7)。こうして下流側遮断弁10が閉じて下流側のガス
流が遮断された後にも、ガス音速演算手段7はガス1に
おける音速Cの演算を継続する。即ち、下流側のガス流
が遮断された後も前記のs1〜s4と同様の動作を継続
して実行し、音速Cの演算を継続する。(s8〜s1
1)。
【0053】そしてガス音速演算手段7で演算された音
速Cが異常値であるか否かをガス音速異常判定手段8が
判定する(s12)。このとき、音速Cが依然として異
常値であった場合には(s12のY)、上流側でガス漏
れ等の異常が発生したものとして、上流側警告手段11
は上流側に異常が発生したことの警告を発する(s1
3)。またその一方で上流側ガス流遮断手段12が制御
されてその弁を閉じ、上流側から供給されるガス流を停
止させる(s14)。
【0054】こうしてガスの異常発生が検知されてガス
メータの下流側が遮断され、あるいはそれに続いて上流
側も遮断された後、従来のガスメータと同様の復帰入力
ボタン(図示省略)を押下して復帰命令を入力する操作
(いわゆるリセット入力)が利用者あるいはガス管理者
によって行われると(s15)、これに基づいて上記の
ガス音速異常判定手段8はリセットされる(s16)。
そしてそれに制御される警告手段9、下流側遮断弁1
0、上流側警告手段11、上流側ガス流遮断手段12も
それぞれ前記の異常状態に対応した動作を解除される。
そして再び前記のs1に戻り、それ以降の上記と同じ動
作を繰り返して、ガス異常判定〜警告等の動作を継続す
ることができる。
【0055】(実施形態2)超音波発/受振器3a,3
bを、従来のガス流量vを計測するためのガス流量セン
サとして用いるガスメータにおいては、その計測精度の
向上を図ることなどを目的として、ガスメータ内部の温
度や圧力や密度といった物理的状態を検知するための伝
搬時間検知手段101を、前記の超音波発/受振器3
a,3bとは別体で気密チャンバー内部に付設する方式
のガスメータが案出されている。即ち、伝搬時間検知手
段101によってガスメータ内部のガス流が殆ど停止状
態にある位置のガス1´中に超音波を伝搬させ、その伝
搬時間を計測することで、前記の温度や圧力や密度とい
った物理的状態を検知し、そのような物理的状態に対応
して、超音波発/受振器3a,3bで計測されガス流量
計測手段4で演算されるガス流量vの値をさらに正確な
ものとなるように補正する方式のガスメータが案出され
ている。
【0056】そこで、このようなガスメータの場合に
は、既に備えられた伝搬時間検知手段101を有効に利
用して、上記第1の実施形態で述べたものと同様なガス
の異常を検知する機能を実現することができる。そのよ
うな第2の実施形態のガスメータの主要部の構成を図4
に示す。
【0057】なお、説明の簡潔化を図るため、図4およ
びこの第2の実施形態の説明においては、図1および第
1の実施形態で示したものと同様の部位については同じ
符号を付して示している。また、従来と同様の機能の部
分についての説明は簡潔に止めて、本発明に係る機能に
関する部分を中心として説明する。このガスメータは、
前記ガスメータの気密室内部でガス1の導通によるガス
流の影響から隔てられるように隔壁102で周囲を囲ま
れて静止状態にあるガス1´に対して超音波を発振し、
この超音波をガス1´中の一定の距離だけ伝搬させて、
前記導通路を流れるガスの流速vの影響を除いた(ある
いはその影響を受けない静止状態の)ガス1´における
前記超音波の伝搬時間t0 を検知する伝搬時間検知手段
101と、この超音波の伝搬時間t0 に基づいて、前記
ガス1´における前記超音波Cを演算するガス音速演算
手段7と、前記ガス音速演算手段7で演算された前記ガ
スの音速Cの異常を検知するガス音速異常判定手段8
と、前記ガス音速異常判定手段8によって前記ガス1´
の音速Cの異常が検知されると、この検知に基づいて前
記ガス1´の異常発生の警告を発する警告手段9とを備
えている。またさらには、第1の実施形態のガスメータ
と同様の下流側遮断弁10、上流側警告手段11、上流
側ガス流遮断手段12を備えている。
【0058】即ち、この第2の実施形態のガスメータに
おいては、第1の実施形態における仮想的な静止状態の
ガス1の音速Cを求めるための音速センサとしての超音
波発/受振器3a,3bの代りに、隔壁102で周囲を
囲まれて静止状態にあるガス1´の音速Cを求めるため
の音速センサとしての伝搬時間検知手段101を備えて
いる。またこの伝搬時間検知手段101は、超音波発/
受振器3a,3bを用いたガス流量計測装置としての計
測精度の向上を図ることなどを目的として、従来と同様
にガスメータの気密チャンバー内の温度や圧力や密度と
いった物理的状態を検知する機能としても兼用されてい
る。このような機能の使い分けは、例えばガス流量計測
補正用センサとして用いるデューティ期間と本発明に係
る音速センサとして用いるデューティ期間との、2つの
デューティを交互に切り替えるようにして、1つの伝搬
時間検知手段101を用いて前記のような2通りの機能
を果すようにすることができる。
【0059】一方、超音波発/受振器3a,3bは専ら
ガス流量計測装置のハードウェアとしてガス1中の超音
波の伝搬時間を計測するための動作を行うものとして用
いられている。また、ガス音速演算手段7は、第1の実
施形態の場合とは異なり、前記の超音波の伝搬時間t0
から直接にガス1の音速Cを演算する。
【0060】上記のような機能およびそれを果すための
構成の点でこの第2の実施形態のガスメータは第1の実
施形態のそれとは異なるものであり、またその点が第2
の実施形態のガスメータの特徴となっている点でもあ
る。そしてその他の点では上記第1の実施形態と同様に
構成されている。
【0061】このように主要部が構成された第2の実施
形態のガスメータは、第1の実施形態で図2および図3
に基づいての述べた動作とほぼ同様の動作によって、第
1の実施形態のガスメータと同様のガス漏れ等の異常を
検知し、また警告発生やガス流停止の機能を果すことが
できる。
【0062】その動作で第1の実施形態と異なる点とし
ては、上記のような超音波の伝搬時間t0 から直接にガ
ス1の音速Cを演算するという点である。つまり、第1
の実施形態において、図2中でs1〜s4、図3中でs
8〜s11でそれぞれ示した一連のステップについて
は、第2の実施形態の場合には図5に示したような一連
のステップ(s201〜s204)で代替される。
【0063】即ち、伝搬時間検知手段101は隔壁10
2で周囲を囲まれて静止状態にあるガス1´に超音波1
04を発振する(s201)。そしてこの発振された超
音波104は反射壁103で反射されて再び伝搬時間検
知手段101の方へと向かう。こうして反射されて帰還
して来た超音波104を伝搬時間検知手段101が受振
すると(s202)、ガス音速演算手段7は前記の超音
波104の発振から受振までの時間即ち超音波104の
距離間の伝搬時間t0 を演算する(s203)。そして
さらにこのt0 に基づいて、ガス1´中における超音波
の音速Cを演算する(s204)。
【0064】このようにして静止状態のガス1´におけ
る音速Cを演算することができる。そしてその音速Cが
演算された以降の動作については、第1の実施形態と同
様に、図2のs5以降に示したような動作を行うように
すれば良い。
【0065】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、従来のガス異常検知機能は言うまでもな
く、特にガスメータよりも上流側におけるガス配管の破
損等に起因したガス漏れのような異常発生を直ちに検知
するとともにその警告を発し、あるいはそれに対処して
ガス流を直ちに停止させることができ、しかもそのよう
な機能の付加にもかかわらず装置構成が繁雑化すること
なく簡潔な構造であるガスメータを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のガスメータの主要部の構成を
示す図である。
【図2】第1の実施形態のガスメータの動作の概要を示
すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態のガスメータの動作の概要を示
すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態のガスメータの主要部の構成を
示す図である。
【図5】第2の実施形態のガスメータにおける特に伝搬
時間検知手段101の動作について部分的に示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1……ガス 2……導通路 3a, 3b…超音波発/受振器 4……ガス流量計測手段 5……ガス流量積算手段 6……ガス流量積算値出力手段 7……ガス音速演算手段 8……ガス音速異常判定手段 9……警告手段 10……下流側遮断弁 11……上流側警告手段 12……上流側ガス流遮断手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを導通させる導通路と、前記導通路
    のガス通過経路の前後方向に間隔を隔てて対向配置され
    て超音波を互いの間で交互に発受する少なくとも一組の
    超音波発/受振器と、前記超音波発/受振器どうしの間
    で発/受される前記超音波の伝搬状態を検知し、該検知
    に基づいて前記ガスの流量を計測するガス流量計測手段
    と、前記計測されたガス流量を積算するガス流量積算手
    段と、前記積算されたガス流量の積算値を表示又は出力
    するガス流量積算値出力手段とを有するガスメータにお
    いて、 前記超音波発/受振器どうしの間で発/受される前記超
    音波の伝搬状態の前記検知に基づいて、前記ガスにおけ
    る該ガスの流速の影響を除いた前記超音波の音速を演算
    するガス音速演算手段と、 前記ガス音速演算手段で演算された前記ガスの音速の異
    常を検知するガス音速異常判定手段と、 前記ガス音速異常判定手段によって前記ガスの音速の異
    常が検知されると、該検知に基づいて前記ガスの異常発
    生の警告を発する警告手段とを備えたことを特徴とする
    ガスメータ。
  2. 【請求項2】 ガスを導通させる導通路と、前記導通路
    のガス通過経路の前後方向に間隔を隔てて対向配置され
    て超音波を互いの間で交互に発/受する少なくとも一組
    の超音波発/受振器と、前記超音波発/受振器どうしの
    間で発/受される前記超音波の双方向での伝搬時間の差
    を検知し、該伝搬時間の差に基づいて前記ガスの流量を
    計測するガス流量計測手段と、前記計測されたガス流量
    を積算するガス流量積算手段と、前記積算されたガス流
    量の積算値を表示又は出力するガス流量積算値出力手段
    と、を有するガスメータにおいて、 前記超音波発/受振器どうしの間で発/受される前記超
    音波の双方向の伝搬時間に基づいて、前記ガスにおける
    該ガスの流速の影響を除いた前記超音波の音速を演算す
    るガス音速演算手段と、 前記ガス音速演算手段で演算された前記ガスの音速の異
    常を検知するガス音速異常判定手段と、 前記ガス音速異常判定手段によって前記ガスの音速の異
    常が検知されると、該検知に基づいて前記ガスの異常発
    生の警告を発する警告手段とを備えたことを特徴とする
    ガスメータ。
  3. 【請求項3】 ガスを導通させる導通路と、前記導通路
    のガス通過経路の前後方向に間隔を隔てて対向配置され
    て超音波を互いの間で交互に発/受する少なくとも一組
    の超音波発/受振器と、前記超音波発/受振器どうしの
    間で発/受される前記超音波の伝搬状態を検知し、該検
    知に基づいて前記ガスの流量を計測するガス流量計測手
    段と、前記計測されたガス流量を積算するガス流量積算
    手段と、前記積算されたガス流量の積算値を表示又は出
    力するガス流量積算値出力手段と、を有するガスメータ
    において、 前記ガスメータの気密室内部で前記ガスの導通によるガ
    ス流の影響から隔てられるように隔壁で周囲を囲まれた
    ガスに超音波を発振し、該超音波を前記ガス中に一定の
    距離だけ伝搬させて、前記導通路を流れるガスの流速の
    影響を除いた前記ガスにおける前記超音波の伝搬時間を
    検知する伝搬時間検知手段と、 前記超音波の伝搬時間に基づいて、前記ガスにおける前
    記超音波の音速を演算するガス音速演算手段と、 前記ガス音速演算手段で演算された前記ガスの音速の異
    常を検知するガス音速異常判定手段と、 前記ガス音速異常判定手段によって前記ガスの音速の異
    常が検知されると、該検知に基づいて前記ガスの異常発
    生の警告を発する警告手段とを備えたことを特徴とする
    ガスメータ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のガスメ
    ータにおいて、 前記ガス音速異常判定手段によって前記ガスの音速の異
    常が検知されると、該検知に基づいて前記ガスの流れを
    遮断する遮断弁を具備することを特徴とするガスメー
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載のガスメ
    ータにおいて、 前記ガスメータの下流側出口に配置され、前記ガス音速
    異常判定手段によって前記ガスの音速の異常が検知され
    ると、該検知に基づいて前記ガスの流れを遮断する下流
    側遮断弁と、 前記下流側遮断弁が閉じられた後も前記ガスの音速を前
    記ガス音速演算手段で継続して検知し、前記下流側遮断
    弁が閉じられた後も前記ガスの音速が異常値であること
    が検知されると、これに基づいて上流側に異常が発生し
    たことを警告する上流側警告手段とを具備することを特
    徴とするガスメータ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載のガスメ
    ータにおいて、 前記ガスメータの下流側出口に配置され、前記ガス音速
    異常判定手段によって前記ガスの音速の異常が検知され
    ると、該検知に基づいて前記ガスの流れを遮断する下流
    側遮断弁と、 前記ガスメータの上流側入口よりも上流側に配置され、
    前記下流側遮断弁が閉じられた後も前記ガスの音速を前
    記ガス音速演算手段で継続して検知し、前記下流側遮断
    弁が閉じられた後も前記ガスの音速が異常値であること
    が検知されると、これに基づいて前記上流側のガス流を
    停止する上流側ガス流遮断手段を具備することを特徴と
    するガスメータ。
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