JP4199106B2 - 流量計測装置及び異常判断方法 - Google Patents

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本発明は、間欠的に計測したガス流速に基づいて、ガスの通過流量を計測する流量計測装置及び当該流量計測装置の異常判断方法に関するものである。
上述した流量計測装置として、例えば、特許文献1に開示されている超音波式流速センサを使用した超音波式流量計測装置がある。上記超音波式流量計測装置は、ガス流路内に一定距離だけ離れて配置された超音波周波数で作動する例えば圧電式振動子からなる2つの音響トランスジューサにより超音波式流速センサを構成している。
そして、一方のトランスジューサの発生する超音波信号を他方のトランスジューサに受信させる動作を交互に行って超音波信号がトランスジューサ間でガス流方向と、ガス流方向と逆方向に伝搬される時間をそれぞれ計測し、この計測した2つの伝搬時間の差に基づいてガスの流速を間欠的に求め、この流速にガス流路の断面積と間欠時間とを乗じて通過流量を求めている。更にこの通過流量を積算して求めた積算流量を表示することによって、電子式ガスメータを構成することができる。
ところで近年、電子式ガスメータは、上述したガス流路を通過するガスの通過流量を計測する機能の他に、ガス漏れなどのガスの流量異常が発生したり、超音波式流速センサといった流速センサの故障などに起因して正確に流速が計測できない計測異常が発生した場合に、ガス遮断弁を弁閉させてガス流路を通じてのガス供給を遮断する遮断機能を有するものが増加している。この遮断機能により、電子式ガスメータの安全性及び信頼性の向上を図ることができる。
特公平7−119638号公報
ところで、上述した電子式ガスメータ内のガス流路は、出荷時に必ずしも空気や、供給ガスで満たされているとは限らず、空気や供給ガスが混在した状態の場合もある。また、出荷時に空気で満たされた場合であっても、取り付け時にはガスメータ下流側に設けられた燃焼器によってガス消費を行わせ、ガスメータ内流路の空気を供給ガスに置換する置換作業を行う必要があり、この置換作業中に空気や供給ガスが混在した状態が発生する場合もある。
しかしながら、上述した流速センサは、空気と供給ガスとが混在している場合に限り、正常に流速を計測することができないことがわかった。特に超音波式流速センサは、この混在中に限り、超音波信号の受信が正常に行えなくなってしまい、これによって正常に流速を計測することができなくなってしまう。
このため、従来の電子式ガスメータでは、ガス漏れなどの流量異常が生じていないにもかかわらず、混在に起因して流量異常が生じていると誤判断されてしまう恐れがあった。ところで、ガスメータは出荷する際、低電力消費状態であり、ガス遮断弁が閉じられた「出荷モード」となっている。ガスメータ設置時には「出荷モード」を解除して、ガス遮断弁を弁開する必要がある。ガス遮断弁を弁開させる際には、ガス漏れなどの流量異常が生じていないか安全確認しつつ、安全であるときのみガス遮断弁を弁開させる復帰安全確認を行う必要がある。
この復帰安全確認中に混在が発生し、上述したように流量異常が生じていると御判断されると、ガス遮断弁を弁開させることができないという問題が生じる。
また、従来の電子式ガスメータでは、流速センサの故障などが生じていないにもかかわらず、混在に起因して計測異常が生じていると御判断され、遮断が行われてしまうという問題が生じる。
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、異常判断を行わないようにすることにより、正確な異常判断を行うことができる流量計測装置及び異常判断方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段と、前記計測した流速に基づき、ガスの通過流量を計測する流量計測手段と、前記計測した流速に基づき、ガスの流量異常が発生しているか否かを判断する異常判断手段とを備えた流量計測装置であって、前記ガス流路内に空気と供給ガスとが混在した状態が発生しているか否かを判断する混在判断手段と、前記混在判断手段により混在が発生していると判断されている間、前記異常判断手段による流量異常の判断を停止させる停止手段をさらに備えたことを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項1記載の発明によれば、流速計測手段が、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する。流量計測手段が、計測した流速に基づき、ガスの通過流量を計測する。異常判断手段が、計測した流速に基づき、ガスの流量異常が発生しているか否かを判断する。混在判断手段が、ガス流路内に空気と供給ガスとが混在した状態が発生しているか否かを判断する。停止手段が、混在判断手段により混在が発生していると判断されている間、異常判断手段による流量異常の判断を停止させる。従って、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいた流量異常の判断を停止することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の流量計測装置であって、弁閉により、前記ガス流路を通じてのガス供給を遮断するガス遮断弁と、出荷モード解除操作に応じて、前記ガス遮断弁を弁開させた後、前記異常判断手段により流量異常と判断された場合、前記ガス遮断弁を弁閉させる復帰安全確認手段とをさらに備えたことを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項2記載の発明によれば、ガス遮断弁が、ガス流路を通じてのガス供給を遮断する。復帰安全確認手段が、出荷モード解除操作に応じて、ガス遮断弁を弁開させた後、異常判断手段により流量異常と判断された場合、ガス遮断弁を弁閉させる。従って、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいて流量異常と判断され、復帰安全確認手段がガス遮断弁を弁閉することがない。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の流量計測装置であって、前記出荷モード解除操作が行われると、前記流速計測手段による計測の可不可状態、又は、前記流速計測手段により計測した流速に基づいた前記混在有無の検出を開始する混在検出手段をさらに備え、前記混在判断手段は、前記混在検出手段による検出結果に基づいて、前記判断を行うことを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項3記載の発明によれば、出荷モード解除操作直後に、流速計測手段による計測が不可能であったり、流速が計測できたとしても変動している場合は、計測異常や、流量異常が発生している可能性より、供給ガスと空気の混在により流速を計測できない状態が発生している可能性が高い。このことに着目し、混在検出手段は、出荷モード解除操作が行われると、流速計測手段による計測の可不可状態、又は、流速計測手段により計測した流速に基づいた混在有無の検出を開始し、混在判断手段が、混在検出手段による検出結果に基づいて、判断を行う。従って、混在判断手段により、混在した状態が発生しているか否かを正確に判断することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の流量計測装置であって、前記混在検出手段は、前記流速計測手段による流速計測が可能な状態が所定回数以上継続したとき、または、所定回数以上継続して前記計測した流速が変動しなかったとき、前記混在無しを検出し、前記混在判断手段は、前記出荷モード解除操作から、前記混在検出手段が前記混在無しを検出するまでの間、前記混在した状態が発生していると判断することを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項4記載の発明によれば、混在検出手段が、流速計測手段による流速計測が可能な状態が所定回数以上継続したとき、または、所定回数以上継続して計測した流速が変動しなかったとき、混在無しを検出する。混在判断手段が、出荷モード解除操作から、混在検出手段が混在無しを検出するまでの間、混在した状態が発生していると判断する。従って、出荷モード解除直後の混在が発生している可能性が高い間は、混在中と判断し、異常判断を行わないようにすることができる。しかも、計測可能な状態や、流速が変動しない状態が継続して、混在無しが検出されると、混在中でないと判断され、異常判断を行うことができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の流量計測装置であって、前記出荷モード解除操作から、第1所定時間以上継続して、前記混在検出手段により前記混在無しが検出されなかった場合、再び出荷モードに戻す出荷モード復帰手段をさらに備えたことを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項5記載の発明によれば、出荷モード復帰手段が、出荷モード解除操作から、第1所定時間以上継続して、混在検出手段により混在無しが検出されなかった場合、再び出荷モードに戻す。従って、出荷モード解除操作後、第1所定時間以上継続して混在無しが検出されなかったときは、混在によって計測異常が発生しているのでなく、本当に流速計測手段に計測異常が生じているとして、出荷モードに戻すことができる。
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の流量計測装置であって、前記異常判断手段は、前記混在検出手段により前記混在無しが検出され、前記停止手段による停止が解除された直後、当該解除直前に前記流速計測手段により計測された流速に基づいて、前記流量異常の判断を行うことを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項6記載の発明によれば、停止手段による判断停止が解除された直前は、計測可能な状態が所定回数以上継続したり、流速に変動がないとみなせることに着目し、異常判断手段が、混在検出手段により混在無しが検出され、停止手段による停止が解除された直後、その解除直前に流速計測手段により計測された流速に基づいて、流量異常の判断を行う。従って、判断停止が解除された直前に計測した流速に基づいて流量異常の判断を行うことにより、解除後に計測した流速に基づいて流量異常の判断を行う場合に比べて、迅速に流量異常の判断を行うことができる。
請求項7記載の発明は、請求項4、5又は6記載の流量計測装置であって、前記異常判断手段は、前記出荷モード解除直後に行われた所定回数の前記流速計測手段による流速計測から、前記混在無しが検出された場合、通常モードの異常判断を行い、前記混在無しが検出されなかった場合、置換モードの異常判断を行い、前記通常モードの異常判断においては、第1所定値以上のガス流量が流れているとき、異常と判断し、前記第1所定値より小さいガス流量が流れているとき、正常と判断し、前記置換モードの異常判断においては、前記第1所定値より大きい第2所定値以上のガス流量が流れているとき、異常と判断し、前記第1所定値より小さいガス流量が流れているとき、正常と判断することを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項7記載の発明によれば、異常判断手段は、出荷モード解除直後から混在無しが検出された場合、出荷モード解除操作に応じて混在した状態であると判断されたが、実際には、ガス置換は行われず、混在した状態は発生していなかったとして、通常モードでの流量異常の判断を行う。これに対して、混在無しが検出されなかった場合、実際にガス置換が行われて、混在した状態が発生していたとして、通常モードで用いられている第1所定値より大きい第2所定値を用いて、流量異常を判断する。ガス置換はガス流路下流側の燃焼器にガス消費を行わせることにより実行される。このため、ガス置換が終了した後も、燃料器によるガス消費が継続することがある。そこで、実際にガス置換が行われた場合、通常モードで用いられる第1所定値より大きい第2所定値以上を用いて、流量異常を判断することにより、燃焼器によるガス消費が継続した場合であっても、流量異常と判断されなくなる。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の流量計測装置であって、前記異常判断手段は、前記置換モードの異常判断を開始してから、前記正常と判断されるまでの時間が第2所定時間以上であったとき、流量異常と判断することを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項8記載の発明によれば、異常判断手段が、置換モードの異常判断を開始してから、正常と判断されるまでの時間が第2所定時間以上継続したとき、異常と判断する。従って、ガス置換を終了後も燃焼器のガス消費が継続しつづけたときに、流量異常と判断することができる。
請求項9記載の発明は、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段と、前記計測した流速に基づいて、ガスの通過流量を計測する流量計測手段と、該流速計測手段に計測異常が発生しているか否かを判断する異常判断手段とを備えた流量計測装置であって、前記ガス流路内に空気と供給ガスとが混在した状態が発生しているか否かを判断する混在判断手段と、前記混在判断手段により混在が発生していると判断されている間、前記異常判断手段による計測異常の判断を停止させる停止手段とをさらに備えたことを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項9記載の発明によれば、流速計測手段が、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する。流量計測手段が、計測した流速に基づいて、ガスの通過流量を計測する。異常判断手段が、流速計測手段に計測異常が発生しているか否かを判断する。混在判断手段が、ガス流路内に空気と供給ガスとが混在した状態が発生しているか否かを判断する。停止手段が、混在判断手段により混在が発生していると判断されている間、異常判断手段による計測異常の判断を停止させる。従って、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいた計測異常の判断を停止することができる。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の流量計測装置であって、当該流量計測装置が、出荷モード、ガス遮断弁の復帰安全確認を行う第1学習モード、該第1学習モード終了後に移行され、該第1学習モード開始から第3所定時間経過した後、第3所定値を超えたガス流量が流れるのを待つ第2学習モードを含む複数のモードに応じた動作を行い、前記混在判断手段は、前記出荷モードである間、前記出荷モード解除直後に行われる第1学習モードである間、または、前記出荷モード解除直後に行われる前記第2学習モードである間、前記混在が発生していると判断することを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項10記載の発明によれば、混在判断手段が、出荷モード、出荷モード解除からの第1学習モード、出荷モード解除からの第2学習モードである間に混在が発生していると判断する。従って、ガス置換作業や、混在が発生する可能性ある出荷モード、第1学習モード又は第2学習モードである間は、流速計測手段の計測異常の判断を停止することができる。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の流量計測装置であって、前記出荷モード解除直後に、前記第2学習モードに移行すると、前記流速計測手段による計測の可不可状態、又は、前記流速計測手段により計測した流速に基づいた前記混在有無の検出を開始する混在検出手段をさらに備え、前記混在判断手段は、前記出荷モード解除直後に行われる前記第2学習モードである間であっても、前記混在検出手段が混在無しを検出すると、前記混在が発生していないと判断することを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項11記載の発明によれば、混在検出手段が、出荷モード解除直後に、第2学習モードに移行すると、流速計測手段による計測の可不可状態、又は、流速計測手段により計測した流速に基づいた混在有無の検出を開始する。混在判断手段は、出荷モード解除直後に行われる第2学習モードである間であっても、混在検出手段が混在無しを検出すると、混在が発生していないと判断する。従って、第2学習モードであっても、混在無しが検出されると、混在が発生していないと判断することにより、第2学習モードが終了するまで待つのに比べて、迅速に計測異常を開始することができる。
請求項12記載の発明は、請求項3〜8、11何れか1項記載の流量計測装置であって、前記流速計測手段は、前記ガス流路中に超音波信号を送信する送信手段と、該送信された超音波を受信する受信手段とを有し、前記超音波を送信してから前記受信されるまでの伝播時間を計測し、前記混在検出手段は、前記受信手段による前記超音波信号の受信状態に基づいて、前記流速計測の可不可を判断することを特徴とする流量計測装置に存する。
請求項12記載の発明によれば、流速計測手段が、ガス流路中に超音波信号を送信する送信手段と、この送信された超音波を受信する受信手段とを有し、超音波を送信してから受信されるまでの伝播時間を計測する。混在検出手段が、受信手段による超音波信号の受信状態に基づいて、流速計測の可不可を判断する。従って、混在中は超音波信号の受信が正常に行われなくなることに着目し、超音波信号の受信状態に基づいて、流速計測の可不可を判断している。
請求項13記載の発明は、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測し、該計測した流速に基づき、ガスの流量異常が発生しているか否かの判断を行う異常判断方法であって、前記ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、前記ガスの流量異常の判断を行わないことを特徴とする異常判断方法に存する。
請求項13記載の発明によれば、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する。計測した流速に基づき、ガスの流量異常が発生しているか否かの判断を行う。ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、ガスの流量異常の判断を行わない。従って、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいた流量異常の判断を停止することができる。
請求項14記載の発明は、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段の該計測異常が発生しているか否かを判断する異常判断方法であって、前記ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、前記計測異常の判断を行わないことを特徴とする異常判断方法に存する。
請求項14記載の発明によれば、ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段の該計測異常が発生しているか否かを判断する。ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、計測異常の判断を行わない。従って、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいた計測異常の判断を停止することができる。
以上説明したように請求項1及び13記載の発明によれば、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいた流量異常の判断を停止することができるので、正確に異常判断を行うことができる流量計測装置及び異常判断方法を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいて流量異常と判断され、復帰安全確認手段がガス遮断弁を弁閉することがないので、流量異常が発生していないにもかかわらず、出荷モード解除後のガス遮断弁の復帰ができなくなることを防止することができる流量計測装置を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、混在判断手段により、混在した状態が発生しているか否かを正確に判断することができる流量計測装置を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、出荷モード解除直後の混在が発生している可能性が高い間は、混在中と判断し、異常判断を行わないようにすることができる。しかも、計測可能な状態や、流速が変動しない状態が継続して、混在無しが検出されると、混在中でないと判断され、異常判断を行うことができるので、流量異常が発生していないにもかかわらず、出荷モード解除後のガス遮断弁の復帰ができなくなることをより確実に防止することができる流量計測装置を得ることができる。
請求項5記載の発明によれば、出荷モード解除操作後、第1所定時間以上継続して混在無しが検出されなかったときは、混在によって計測異常が発生しているのでなく、本当に流速計測手段に計測異常が生じているとして、出荷モードに戻すことができるので、実際に計測異常が生じている場合、混在中であることの検出が継続することがない流量計測装置を得ることができる。
請求項6記載の発明によれば、判断停止が解除された直前に計測した流速に基づいて流量異常の判断を行うことにより、解除後に計測した流速に基づいて流量異常の判断を行う場合に比べて、迅速に流量異常の判断を行うことができる流量計測装置を得ることができる。
請求項7記載の発明によれば、実際にガス置換が行われた場合、通常モードで用いられる第1所定値より大きい第2所定値以上を用いて、流量異常を判断することにより、燃焼器によるガス消費が継続した場合であっても、流量異常と判断されなくなるので、流量異常が発生していないにもかかわらず、出荷モード解除後のガス遮断弁の復帰ができなくなることを防止することができる流量計測装置を得ることができる。
請求項8記載の発明によれば、ガス置換を終了後も燃焼器のガス消費が継続しつづけたときに、流量異常と判断することができる流量計測装置を得ることができる。
請求項9及び14記載の発明によれば、流速を正確に計測することができない混在中に、計測した流速に基づいた計測異常の判断を停止することができるので、正確に異常判断を行うことができる流量計測装置及び異常判断方法を得ることができる。
請求項10記載の発明によれば、ガス置換作業や、混在が発生する可能性ある出荷モード、第1学習モード又は第2学習モードである間は、流速計測手段の計測異常の判断を停止することができるので、正確に異常判断を行うことができる流量計測装置を得ることができる。
請求項11記載の発明によれば、第2学習モードであっても、混在無しが検出されると、混在が発生していないと判断することにより、第2学習モードが終了するまで待つのに比べて、迅速に計測異常を開始することができる流量計測装置を得ることができる。
請求項12記載の発明によれば、混在中は超音波信号の受信が正常に行われなくなることに着目し、超音波信号の受信状態に基づいて、流速計測の可不可を判断しているので、正確に流速計測の可不可を判断することができる流量計測装置を得ることができる。
第1実施形態
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の異常判断方法を実施した流量計測装置を組み込んだ電子式ガスメータを示している。図示の電子式ガスメータは超音波式として構成されており、ガス流路内に距離Lだけ離され、かつ、ガス流方向Yに対して角度θをなすように、互いに対向して配置された2つの音響トランスジューサTD1及びTD2を有する。
2つの音響トランスジューサTD1及びTD2は、超音波周波数で作動する例えば圧電式振動子から構成されている。ガス流路には、両音響トランスジューサTD1、TD2の上流側に弁閉によってガス流路を遮断するガス遮断弁10が設けられている。
各トランスジューサTD1及びTD2はトランスジューサインタフェース(I/F)回路11a及び11bをそれぞれ介して送信回路12及び受信回路13に接続されている。送信回路12は、マイクロコンピュータ(μCOM)14の制御の下で、トランスジューサTD1、TD2の一方を駆動して超音波信号を発生させる信号をパルスバーストの形で送信し、このための発振回路(図示せず)を内蔵している。
受信回路13は、ガス流路を通過した超音波信号を受信した他方のトランスジューサTD1、TD2からの信号を入力して超音波信号を処理する前記増幅器(図示せず)を内蔵している。また、μCOM14には、表示器15が接続されている。
上述したμCOM14は、図2に示すように、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニット(CPU)14a、CPU14aが行う処理のプログラムなどを格納した読み出し専用のメモリであるROM14b、CPU14aでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM14cなどを内蔵し、これらがバスライン14dによって互いに接続されている。
次に、上述した構成の電子式ガスメータの動作について説明する。上述したCPU14aは、2つのトランスジューサTD1及びTD2を用いて、サンプリング時間毎にガス流速を計測し、計測したガス流速にガス流路の断面積を乗じて瞬時流量を計測する瞬時流量計測処理を行う。以下、瞬時流量計測処理の詳細について説明する。
まず、CPU14aは、送信回路12にトリガ信号を出力してパルスバースト信号を発生させ、これを一方のトランスジューサTD1、TD2に供給させ、この一方のトランスジューサに超音波信号を発生させる。また、一方のトランスジューサから送信された超音波信号を受信する他方のトランスジューサからの信号を受信回路13に受信させ、これに応じて受信回路13が発生する信号を取り込む。
その後、CPU14aは、超音波信号を発生するトランスジューサと超音波信号を受信するトランスジューサを逆にして同じ動作をもう一度折り返す制御を行う。そして、CPU14aは、RAM14c内に形成した伝播時間タイマを用いて、送信回路12にトリガ信号を出力して一方のトランスジューサの超音波信号を発生させてから、この超音波信号を受信する他方のトランスジューサが発生する信号を受信回路13を介して取り込むまでの伝搬時間T1、T2を計測する。
今、音速をc、ガス流の流速をvとすると、トランスジューサTD1からトランスジューサTD2への超音波信号の伝搬速度は(c+vcosθ)、トランスジューサTD2からトランスジューサTD1への超音波信号の伝搬速度は(c−vcosθ)となる。従って、トランスジューサTD1及びTD2間の距離をLとすると、トランスジューサTD1からの超音波信号がガス流と同じ方向Yに進んでトランスジューサTD2に到達する時間T1と、トランスジューサTD2からの超音波信号がガス流と逆方向に進んでトランスジューサTD2に到達する時間T2とは、
T1=L/(c+vcosθ)…(1)
T2=L/(c−vcosθ)…(2)
となる。
式(1)、(2)より
v=(L/2cosθ)・(1/T1−1/T2)
=(L/2cosθ)・{(T2−T1)/(T2・T1)}…(3)
となり、Lが既知であるときには、T1及びT2を計測することにより流速vを求めることができる。
ところで、T2・T1=L2/{(c+vcosθ)・(c−vcosθ)}
=L2/(c2−v2cos2θ)
であり、流速vは音速cに比べて極めて小さな数値であるので、式中v2はc2cos2θに比べて極めて小さく無視でき、T2・T1=L2/c2とすることができる。そして、上記式(3)は最終的には、
v={(T2−T1)・c2}/2Lcosθ
=(T2−T1)・(c2)・(1/2Lcosθ)
と書き直すことができる。ここで、Td=(T2−T1)とすると、
v=Td・k…(4)
ただし、k=c2/2Lcosθ
となる。すなわち、超音波信号の伝播時間の差Tdに定数kを乗じてガス流速vが求められる。そして、このガス流速vにガス流路の断面積を乗じることにより瞬時流量を求めることができる。CPU14aは、さらに、求めた瞬時流量にサンプリング時間を乗じて、ガスの通過流量を求める流量計測処理と、求めた通過流量を積算する積算処理と、積算した通過流量を表示器15に表示する表示処理とを行う。
以上のことから明らかなように、トランスジューサTD1及びTD2と、トランスジューサI/F回路11a及び11bと、送信回路12と、受信回路13と、CPU14aとが請求項中の流速計測手段を構成し、CPU14aが流量計測手段を構成している。また、送信回路12が請求項中の送信手段に相当し、受信回路13が請求項中の受信手段に相当する。
また、CPU14aは、上述した通過流量計測処理が行われる毎に、正確な流速計測が行えているか否かを判断する計測異常判断処理を行っている。次に、この計測異常判断処理の詳細について、図3を参照して以下説明する。同図に示すように、送信側からパルス状の超音波信号を出力すると、受信側ではピークが徐々に大きくなって受信される。このとき、例えば3パルス目の超音波信号の送信から、超音波センサの受信レベルが閾値Aを越えた直後に0となるまでを、超音波信号の伝播時間として計測する。
従って、正確に流速を計測するためには、3パルス目に送信した超音波信号を受信したとき始めて、受信レベルが閾値Aを越えるように、送信超音波信号のゲイン調整を行う必要がある。具体的には、受信レベルが閾値Aを越えた直後に受信レベルが0となった後のピークPが所定範囲B内に収まるように送信側のゲイン調整を行っている。このゲイン調整機能を流用してCPU14aは、送信超音波信号のゲインを最大にしても、閾値Aを越えた超音波を受信できないときに、正確に流速計測が行えないと判断している。
また、CPU14aは、出荷モード解除後のガス遮断弁の復帰安全確認する復帰処理を行う。この復帰処理の詳細について、CPU14aの処理手順を説明する図4〜図6のフローチャートを参照して説明する。電子式ガスメータは、工場から出荷し、取付現場で取り付けられるまでの間、通常時より低電力消費状態であり、かつ、ガス遮断弁10が弁閉状態である出荷モードに設定してある。マグネットスイッチなどの操作により、この出荷モードの解除操作が行われると、CPU14aは、上述した復帰処理を開始する。
CPU14aは、まず、混在判断手段、停止手段として働き、出荷モード解除操作後から、超音波信号の受信状態や、超音波信号によって演算した瞬時流量に基づいて、供給ガスと空気との混在無しが検出されるまでの間、混在している状態が発生していると判断して、流量異常の判断を停止する停止処理を行う(ステップS1)。
そして、この停止処理を抜けると、CPU14aは、異常判断手段、復帰安全確認手段として働き、流量異常の判断を再開させ、この流量異常判断に基づいて、復帰安全確認処理を行う(ステップS2)。このように、停止処理を設けることにより、瞬時流量(=流速)を正確に計測することができない供給ガスと空気の混在中に、計測した流速に基づいて流量異常と判断され、復帰安全確認処理によって、ガス遮断弁10が弁閉されることがなくなる。従って、流量異常が発生していないにもかかわらず、出荷モード解除後のガス遮断弁10の復帰ができなくなることを防止することができる。
次に、上述した停止処理の詳細について、図5を参照して説明する。CPU14aは、最新の瞬時流量計測処理により行われた超音波信号の送受信について、例えば、上述した計測異常判断処理を実施し、正確に流速計測が行えない計測異常が発生しているか否かを判断する(ステップS111)。
このとき、計測異常が発生していなければ(ステップS111でN)、CPU14aは、次に瞬時流量に変動が生じているか否かを判断する(ステップS112)。具体的には、最新の瞬時流量計測処理によって求めた瞬時流量と、前回の瞬時流量計測処理によって求めた瞬時流量との差が一定値以下であった場合、変動していないと判断し、一定値を超えていた場合、変動していると判断する。
瞬時流量に変動が生じていなければ(ステップS112でN)、CPU14aは、回数カウンタKをインクリメントした後(ステップS113)、回数カウンタKが所定回数n以上となったか否かを判断する(ステップS114)。所定回数n以上であれば(ステップS114)、CPU14aは、混在検出手段として働き、計測可能な状態がn回以上継続し、かつ、瞬時流量が変動しない状態がn回以上継続して瞬時流量一定であるとみなせる、つまり、混在無しを検出して、回数カウンタK及び置換タイマーTM1をリセットした後(ステップS115、S116)、ステップS2の復帰安全確認処理に進む。一方、所定回数n以下であれば(ステップS114でN)、再びステップS111に戻る。
これに対して、計測異常が発生していたり(ステップS111でY)、計測できるものの、瞬時流量に変動が生じている場合(ステップS112でY)、CPU14aは、ガス置換中であり、空気とガスとが混在している状態が発生しているとして、すでにガス置換フラグF1をオンしているか否かを判断する(ステップS117)。
ガス置換フラグF1がオンしていなければ(ステップS117でN)、ガス置換フラグF1をオンして(ステップS118)、置換タイマーTM1をスタートさせた後(ステップS119)、再びステップS111に戻る。この置換タイマーTM1は、出荷モード解除操作から、ステップS114にてYとなり、混在無しが検出されるまでの時間をカウントするタイマーである。
一方、ガス置換フラグF1がオンしていれば(ステップS117でY)、置換タイマーTM1がm分(=第1所定時間)を超えているか否かを判断し、超えていなければ(ステップS120でN)、再びステップS111に戻る。
置換タイマーTM1がm分を超えていた場合(ステップS120でY)、CPU14aは、出荷モード復帰手段として働き、ガスの混在に起因して計測異常や、流量変動が発生しているのではなく、実際にトランスジューサTD1及びTD2などの故障により計測異常が発生していると判断して、再び出荷モードに移行して(ステップS121)、処理を終了する。
ところで、出荷モード解除操作直後に、計測が不可能であったり、瞬時流量が計測できたとしても変動している場合は、計測異常や、流量異常が発生している可能性より、供給ガスと空気の混在により流速を計測できない状態が発生している可能性が高い。このことに着目し、上述した電子式ガスメータは、出荷モード解除操作が行われると、計測の可不可状態、又は、計測した瞬時流量に基づいた混在有無の検出を開始し、この検出結果に基づいて、正確に混在の判断を行っている。
次に、復帰安全確認処理の詳細について、図6のフローチャートを参照して以下説明する。まず、CPU14aは、ガス置換フラグF1がオンしているか否かを判断する(ステップS211)。ガス置換フラグF1がオンしていなければ(ステップS211でN)、CPU14aは、停止処理中のステップS117には一度も進まず、出荷モード解除操作直後に行われた所定回数nの瞬時流量計測から、混在無しと検出された、つまり、出荷モード解除操作後、実際にはガス置換が行われておらず、混在した状態が発生していなかったと判断して、通常モードの復帰安全確認を行う。
通常モードの復帰安全確認においては、CPU14aは、最新の通過流量計測処理により計測した通過流量が、復帰安全確認流量Q1(=第1所定値)以上であれば(ステップS212でY)、ガス漏れなどの流量異常が発生していると判断して、ガス遮断弁10を遮断して(ステップS213)、処理を終了する。一方、復帰安全確認流量Q1より小さければ(ステップS212でN)、流量異常がないと判断して、ガス遮断弁10を遮断せずに処理を終了する。
これに対して、置換フラグF1がオンしていれば(ステップS211でY)、CPU14aは、停止処理中のステップS117には少なくとも一度は進んだ後に、つまり、出荷モード解除操作後、実際にガス置換が行われ、混在した状態が発生していたと判断して、置換モードの復帰安全確認を行う。
置換モードの復帰安全確認においては、CPU14aは、置換復帰タイマーTM2をスタートさせる(ステップS214)。この置換復帰タイマーTM2は、置換モードの復帰安全確認の継続時間をカウントするタイマーである。その後、CPU14aは、最新の通過流量計測処理により計測した通過流量が、復帰安全確認流量Q1より小さければ(ステップS215でN)、流量異常がないと判断して、置換復帰タイマーTM2及び置換フラグF1をリセットした後(ステップS216)、ガス遮断弁10を遮断せずに処理を終了する。
一方、瞬時流量が復帰安全確認流量Q1より大きい流量Q2(=第2所定値)以上であれば(ステップS217でY)、流量異常が発生しているとして、置換タイマーTM2及びガス置換フラグF1をリセットした後(ステップS218)、ガス遮断弁10を遮断して(ステップS213)、処理を終了する。
また、流量Q2以上の瞬時流量が計測されなくても、置換復帰タイマーTM2がn分(=第2所定時間)を超えると(ステップS219でY)、流量異常が発生していると判断して、置換復帰タイマーTM2及び置換フラグF1をリセットした後(ステップS218)、ガス遮断弁10を弁閉して(ステップS213)、処理を終了する。
上述した電子式ガスメータによれば、実際に、出荷モード解除直後にガス置換が行われたと判断される場合、(=ガス置換フラグF1がオンしている場合)、通常モードで用いられる復帰安全確認流量Q1より大きい流量Q2を用いて、流量異常を判断している。これにより、ガス置換作業が行われ、混在状態が解消した後も、燃焼器によるガス消費が継続した状態を、流量異常と誤判断されなくなる。
なお、上述した第1実施形態では、停止処理が終了した直後に行われるステップS212、S215、S217の流量異常判断では、停止処理が終了した後で行われる通過流量計測処理によって計測した最新の通過流量に基づいて判断を行っていた。しかしながら、停止処理による判断停止が解除された直前は、計測可能な状態が所定回数n以上継続したり、瞬時流量に変動がないとみなせることに着目し、停止処理が終了した直前に行われた通過流量計測処理により計測された通過流量に基づいて流量異常の判断を行うことも考えられる。この場合、迅速に流量異常の判断を行うことができる。
第2実施形態
次に、第2実施形態における本発明の異常判断方法及び流量計測装置について説明する。第2実施形態における異常判断方法を実施した流量計測装置の構成は、図1及び図2の電子式ガスメータについて説明した、上述した第1実施形態と同様なので、その詳細な説明は省略する。第2実施形態における電子式ガスメータは、ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、トランスジューサTD1及びTD2や、伝播時間タイマの故障などに起因する計測異常の判断を行わないものである。
一般に、電子式ガスメータは、出荷モード、学習モードなど複数のモードに応じた動作を行っている。このモードの流れとしては、工場から出荷され現場に着くまでの間は、スリープ状態となる出荷モードに設定され、出荷モードが解除されると、学習モード1(=第1学習モード)に移行し、ガス遮断弁10の復帰安全確認動作が行われる。
この復帰安全確認動作が終了すると、学習モード1が終了し、学習モード2(=第2学習モード)に移行する。学習モード2では、学習モード1が開始してから1時間(=第3所定時間)経過した後、21L/h(=第3所定値)以上の流量を検知するのを待つ。ガス作業者は、電子式ガスメータが学習モード1や2にある間、燃焼器によってガス消費を行わせて、ガスメータ内のガス流路や、配管中の空気をガスに置換するなどの取り付けに対する準備を行う。
また、学習モード2終了後は、初期学習モード3、4、本設定モードの順で進み、計測した流量に基づき、それぞれの家庭でのガス使用状況を学習し、ガス使用状況に応じたガス遮断弁の遮断値を設定する。
これらの流れの中で、ガス置換作業中もしくはガスと空気がガスメータ内に混在する可能性があるモードは、メータを配管に取り付けて、出荷モードを解除した後の、学習モード1、2である。そこで、第2実施形態では、電子式ガスメータのモードが学習モード1、2であるときは、ガス置換中であり、供給ガスと空気とが混在した状態であると判断し、計測異常の判断を停止する。ただし、学習モード2ではガス置換作業が終了すれば、計測異常の判断を停止させる必要はなく、計測した流量が安定するなどして、混在中でないと判断できれば、計測異常を開始させる。そうすることで、計測異常の発見をより早くすることができる。
また、電子式ガスメータの中には、本設定モード中に遮断事象が発生した場合、強制的に学習モード1に戻るものもある。この場合、ガスメータのモードが学習モード1、2であっても、ガス置換は行われない。そこで、本設定モードから強制的に学習モード1、2に戻ったときは、学習モード1、2であっても、計測異常の判断の停止対象とはならないようにする。
また、集合住宅などでメータそのものを移設するような場合があるが、それを考えると、出荷モードでも、ガスと空気とが混在する場合が考えられる。そこで、出荷モードであるときも、計測異常の判断を停止する。
上述した概要で説明した電子式ガスメータの詳細な動作を、図7のフローチャートを参照して、以下説明する。電源の投入により、CPU14aは、停止処理を開始し、現在のモードが出荷モードであるか否かを判断する(ステップS61)。出荷モードであれば(ステップS61でY)、出荷直後フラグF2と、停止フラグF3をオンした後(ステップS62、S63)、再びステップS61に戻る。
なお、上記停止フラグF3は、計測異常判断プログラムにより常に監視されており、停止フラグF3がオンしている間は、計測異常判断が行われないようになっている。
一方、CPU14aは、出荷モードでなければ、学習モード1であるか否かを判断する(ステップS64)。学習モード1であれば(ステップS64でY)、出荷直後フラグF2がオンしており(ステップS65でY)、出荷モード解除直後の学習モード1であると判断できるときのみ停止フラグF3をオンする(ステップS63)。
出荷直後フラグF2がオフしていれば(ステップS65でN)、本設定から強制的に移行した後の学習モード1であると判断して、停止フラグF3をオフして(ステップS66)、ステップS61に戻る。これに対して、学習モード1でもなければ(ステップS64でN)、CPU14aは、学習モード2であるか否かを判断する(ステップS67)。
学習モード2であれば(ステップS67でY)、出荷直後フラグF2がオンしており(ステップS68でY)、出荷モード解除直後の学習モード2であると判断して、瞬時流量計測処理により演算された瞬時流量が安定しているか否かを判断する(ステップS69)。安定でなければ(ステップS69でN)、混在が発生していると判断して、停止フラグF3をオンした後(ステップS63)、ステップS61に戻る。
一方、安定していれば(ステップS69でY)、ガス置換が終了し、混在が発生していないと判断して、出荷直後フラグF2、停止フラグF3をオフした後(ステップS70、S71)、ステップS61に戻る。これに対して、学習モード2でもなく(ステップS67でN)、また、学習モード2であっても、出荷直後フラグF2がオフであった場合(ステップS68でN)、停止フラグF3をオフして(ステップS71)、ステップS61に戻る。
本発明の異常判断方法を実施した流量計測装置を組み込んだ電子式ガスメータを示している。 図1の電子式ガスメータを構成するμCOM14の詳細を示すブロック図である。 図2のCPU14aが行う計測異常判断処理を説明するためのタイムチャートである。 図1の電子式ガスメータを構成するCPU14aの復帰処理における処理手順を示すフローチャートである(第1実施形態)。 図1の電子式ガスメータを構成するCPU14aの停止処理における処理手順を示すフローチャートである(第1実施形態)。 図1の電子式ガスメータを構成するCPU14aの復帰安全確認処理における処理手順を示すフローチャートである(第1実施形態)。 図1の電子式ガスメータを構成するCPU14aの停止処理における処理手順を示すフローチャートである(第2実施形態)。
符号の説明
TD1 トランスジューサ(流速計測手段)
TD2 トランスジューサ(流速計測手段)
10 ガス遮断弁
11a トランスジューサI/F回路(流速計測手段)
11b トランスジューサI/F回路(流速計測手段)
12 送信回路(送信手段、流速計測手段)
13 受信回路(受信手段、流速計測手段)
14a CPU(流速計測手段、流量計測手段、混在判断手段、停止手段、復帰安全確認手段、異常判断手段、混在検出手段、出荷モード復帰手段)

Claims (14)

  1. ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段と、前記計測した流速に基づき、ガスの通過流量を計測する流量計測手段と、前記計測した流速に基づき、ガスの流量異常が発生しているか否かを判断する異常判断手段とを備えた流量計測装置であって、
    前記ガス流路内に空気と供給ガスとが混在した状態が発生しているか否かを判断する混在判断手段と、
    前記混在判断手段により混在が発生していると判断されている間、前記異常判断手段による流量異常の判断を停止させる停止手段をさらに備えたことを特徴とする流量計測装置。
  2. 請求項1記載の流量計測装置であって、
    弁閉により、前記ガス流路を通じてのガス供給を遮断するガス遮断弁と、
    出荷モード解除操作に応じて、前記ガス遮断弁を弁開させた後、前記異常判断手段により流量異常と判断された場合、前記ガス遮断弁を弁閉させる復帰安全確認手段とをさらに備えたことを特徴とする流量計測装置。
  3. 請求項2記載の流量計測装置であって、
    前記出荷モード解除操作が行われると、前記流速計測手段による計測の可不可状態、又は、前記流速計測手段により計測した流速に基づいた前記混在有無の検出を開始する混在検出手段をさらに備え、
    前記混在判断手段は、前記混在検出手段による検出結果に基づいて、前記判断を行うことを特徴とする流量計測装置。
  4. 請求項3記載の流量計測装置であって、
    前記混在検出手段は、前記流速計測手段による流速計測が可能な状態が所定回数以上継続したとき、または、所定回数以上継続して前記計測した流速が変動しなかったとき、前記混在無しを検出し、
    前記混在判断手段は、前記出荷モード解除操作から、前記混在検出手段が前記混在無しを検出するまでの間、前記混在した状態が発生していると判断することを特徴とする流量計測装置。
  5. 請求項4記載の流量計測装置であって、
    前記出荷モード解除操作から、第1所定時間以上継続して、前記混在検出手段により前記混在無しが検出されなかった場合、再び出荷モードに戻す出荷モード復帰手段をさらに備えたことを特徴とする流量計測装置。
  6. 請求項4又は5記載の流量計測装置であって、
    前記異常判断手段は、前記混在検出手段により前記混在無しが検出され、前記停止手段による停止が解除された直後、当該解除直前に前記流速計測手段により計測された流速に基づいて、前記流量異常の判断を行うことを特徴とする流量計測装置。
  7. 請求項4、5又は6記載の流量計測装置であって、
    前記異常判断手段は、前記出荷モード解除直後に行われた所定回数の前記流速計測手段による流速計測から、前記混在無しが検出された場合、通常モードの異常判断を行い、前記混在無しが検出されなかった場合、置換モードの異常判断を行い、
    前記通常モードの異常判断においては、第1所定値以上のガス流量が流れているとき、異常と判断し、前記第1所定値より小さいガス流量が流れているとき、正常と判断し、
    前記置換モードの異常判断においては、前記第1所定値より大きい第2所定値以上のガス流量が流れているとき、異常と判断し、前記第1所定値より小さいガス流量が流れているとき、正常と判断することを特徴とする流量計測装置。
  8. 請求項7記載の流量計測装置であって、
    前記異常判断手段は、前記置換モードの異常判断を開始してから、前記正常と判断されるまでの時間が第2所定時間以上であったとき、流量異常と判断することを特徴とする流量計測装置。
  9. ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段と、前記計測した流速に基づいて、ガスの通過流量を計測する流量計測手段と、該流速計測手段に計測異常が発生しているか否かを判断する異常判断手段とを備えた流量計測装置であって、
    前記ガス流路内に空気と供給ガスとが混在した状態が発生しているか否かを判断する混在判断手段と、
    前記混在判断手段により混在が発生していると判断されている間、前記異常判断手段による計測異常の判断を停止させる停止手段とをさらに備えたことを特徴とする流量計測装置。
  10. 請求項9記載の流量計測装置であって、
    当該流量計測装置が、出荷モード、ガス遮断弁の復帰安全確認を行う第1学習モード、該第1学習モード終了後に移行され、該第1学習モード開始から第3所定時間経過した後、第3所定値を超えたガス流量が流れるのを待つ第2学習モードを含む複数のモードに応じた動作を行い、
    前記混在判断手段は、前記出荷モードである間、前記出荷モード解除直後に行われる第1学習モードである間、または、前記出荷モード解除直後に行われる前記第2学習モードである間、前記混在が発生していると判断することを特徴とする流量計測装置。
  11. 請求項10記載の流量計測装置であって、
    前記出荷モード解除直後に、前記第2学習モードに移行すると、前記流速計測手段による計測の可不可状態、又は、前記流速計測手段により計測した流速に基づいた前記混在有無の検出を開始する混在検出手段をさらに備え、
    前記混在判断手段は、前記出荷モード解除直後に行われる前記第2学習モードである間であっても、前記混在検出手段が混在無しを検出すると、前記混在が発生していないと判断することを特徴とする流量計測装置。
  12. 請求項3〜8、11何れか1項記載の流量計測装置であって、
    前記流速計測手段は、前記ガス流路中に超音波信号を送信する送信手段と、該送信された超音波を受信する受信手段とを有し、前記超音波を送信してから前記受信されるまでの伝播時間を計測し、
    前記混在検出手段は、前記受信手段による前記超音波信号の受信状態に基づいて、前記流速計測の可不可を判断することを特徴とする流量計測装置。
  13. ガス流路中のガス流速を間欠的に計測し、該計測した流速に基づき、ガスの流量異常が発生しているか否かの判断を行う異常判断方法であって、
    前記ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、前記ガスの流量異常の判断を行わないことを特徴とする異常判断方法。
  14. ガス流路中のガス流速を間欠的に計測する流速計測手段の該計測異常が発生しているか否かを判断する異常判断方法であって、
    前記ガス流路内に空気とガスとが混在した状態が発生していると判断できる間、前記計測異常の判断を行わないことを特徴とする異常判断方法。
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