JP2014089123A - 超音波式ガスメータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入口側ガス流動室Mと出口側ガス流動室Nとを接続する計測用流路Rが設けられ、計測用流路Rのうちの横断面形状が矩形状の流量計測部分Rsの内部に、複数層の流路部分Rrが、複数の整流板9により区画された状態で形成され、流量計測部分Rsの両側部に、流量計測部分を横断させて超音波を送受信する一対の超音波センサが設けられ、計測用流路Rを形成する流路形成部材8、整流板9、及び、超音波センサを備える形態に構成された複数の流量計測ユニットUが、入口側ガス流動室を形成する入口側室形成部材5と出口側ガス流動室を形成する出口側室形成部材との間に、並列状態で装着されている。
【選択図】図5
Description
前記計測用流路のうちの横断面形状が矩形状の流量計測部分の内部に、前記流量計測部分の一辺方向に並ぶ複数層の流路部分が、前記流量計測部分における前記一辺方向とは直交する他辺方向に沿う姿勢の複数の整流板を前記一辺方向に沿って間隔を隔てて設置することにより区画された状態で形成され、
前記流量計測部分における前記他辺方向の両側部に、前記流量計測部分を横断させて超音波を送受信する一対の超音波センサが、前記計測用流路の流路長手方向での位置を異ならせた状態で設けられた超音波式ガスメータに関する。
そして、計測用流路における流量計測部分の内部に、整流板にて区画された複数層の流路部分を備えさせることによって、複数層の流路部分の夫々を流動するガスの流速の均等化を図ることにより、流量計測部分を流動するガスの流速を精度良く求めることができるようにしたものである。
尚、流量計測部分のガス流路面積は、複数層の流路部分の流路面積の和となる。
つまり、一対の超音波センサの計測結果に基づいて求めたガスの流速を補正係数によって補正して、補正したガスの流速と流量計測部分のガス流路面積との積を求めることにより、ガスの流量を精度良く求めるようになっている。
また、流量計測部分の短辺方向を、鉛直方向に沿わせるようにして、複数層の流路部分が、上下方向に沿って並ぶように構成されることになる。
つまり、特許文献1に開示された超音波式ガスメータは、一般家庭に設置して使用されるものであると考えることができる。
その場合、計測可能なガス流量の最大流量を、例えば、25m3/H〜160m3/Hの範囲で選択された値にする等、計測可能なガス流量の最大流量が10m3/Hよりも大きな値となる超音波式ガスメータを構成する必要がある。
この場合、横断面積が大きく形成された流量計測部分の内部には、多数枚の整流板が並べられて、多数層の流路部分が形成されることになる。
前記計測用流路のうちの横断面形状が矩形状の流量計測部分の内部に、前記流量計測部分の一辺方向に並ぶ複数層の流路部分が、前記流量計測部分における前記一辺方向とは直交する他辺方向に沿う姿勢の複数の整流板を前記一辺方向に沿って間隔を隔てて設置することにより区画された状態で形成され、
前記流量計測部分における前記他辺方向の両側部に、前記流量計測部分を横断させて超音波を送受信する一対の超音波センサが、前記計測用流路の流路長手方向での位置を異ならせた状態で設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記計測用流路を形成する流路形成部材、前記整流板、及び、前記超音波センサを備える形態に構成された複数の流量計測ユニットが、前記入口側ガス流動室を形成する入口側室形成部材と前記出口側ガス流動室を形成する出口側室形成部材との間に、並列状態で装着されている点を特徴とする。
尚、このように構成された流量計測ユニットが計測可能なガス流量の最大流量は、例えば、10m3/H程度となる。
そのため、装備する超音波センサが高価となることを回避でき、また、その駆動エネルギーが小さいためランニングコストが高価となることを回避できる。
複数の前記流量計測ユニットが、互いに同一となる状態に構成されている点を特徴とする。
前記計測用流路における前記流量計測部分の上流側に隣接する上流側隣接部分及び下流側に隣接する下流側隣接部分が、前記流路長手方向に沿う方向視において、前記流量計測部分と同じ形状でかつ同じ大きさとなるように構成されている点を特徴とする。
また、ガスが計測用流路を下流側から上流側に逆流するときには、ガスが下流側隣接部分を流動するときの整流作用によって、ガスの流速の分布が均等化されることにより、流量計測部分の複数層の流路部分を流動するガスの流速の均等化を向上させることができものとなる。
前記計測用流路における前記上流側隣接部分の上流側に連なる上流側部分が、前記上流側隣接部分の横断面積よりも大きな横断面積を有する上流側円筒状流路部分と、その上流側円筒状流路部分の下流側端部と前記上流側隣接部分の上流側端部とを接続する前記上流側隣接部分に近づくほど横断面積が漸次小さくなる上流側接続流路部分とから構成され、
前記計測用流路における前記下流側隣接部分の下流側に連なる下流側部分が、前記下流側隣接部分の横断面積よりも大きな横断面積を有する下流側円筒状流路部分と、その下流側円筒状流路部分の上流側端部と前記下流側隣接部分の下流側端部とを接続する前記下流側隣接部分に近づくほど横断面積が漸次小さくなる下流側接続流路部分とから構成されている点を特徴とする。
ちなみに、上流側接続流路部分は、横断面形状が円筒状の上流側円筒状流路部分を流動するガスの流れの形状を、横断面形状が矩形状の上流側隣接部分を流れる状態に漸次変化させることなる。
ちなみに、下流側接続流路部分は、横断面形状が円筒状の下流側円筒状流路部分を流動するガスの流れの形状を、横断面形状が矩形状の下流側隣接部分を流れる状態に漸次変化させることなる。
前記流路形成部材が、上流側端部分を前記入口側室形成部材の内部に突出させ、かつ、下流側端部分を前記出口側室形成部材の内部に突出させる状態で設けられている点を特徴とする。
前記流路形成部材の一端側のフランジ付接続部が、前記入口側室形成部材又は前記出口側室形成部材の壁部に形成した接続孔部の周囲の周壁部に対して、前記フランジ付接続部におけるフランジ部と前記周壁部との間に第1シール材を位置させかつ前記フランジ部を前記周壁部に接近させるように締付ける締付手段にて締付けた状態で接続され、
前記流路形成部材の他端側の接続用筒部が、前記出口側室形成部材又は前記入口側室形成部材の壁部に形成した差込用孔部に対して、前記接続用筒部の外周面と前記差込用孔部の内周面との間に第2シール材を位置させた状態で差込接続されている点を特徴とする。
(超音波式ガスメータの全体構成)
図1及び図2に示すように、上部ケーシング1Aと下部ケーシング部分1Bとからなるケーシング1が設けられ、上部ケーシング1Aには、入口側口金部2と出口側口金部3とが設けられ、ケーシング1の内部に、入口側口金部2を通して流入したのち出口側口金部3から外部に流出するガスの流量を検出する6個の流量計測ユニットUが設けられ、各流量計測ユニットUの夫々には、一対の超音波センサS(図6参照)が装備されて、超音波式ガスメータが構成されている。
尚、本実施形態の超音波式ガスメータは、一つの流量計測ユニットUの計測可能なガス流量の最大流量が10m3/Hであるため、ガスの最大流量が60m3/Hの設備に設置可能である。
ケーシング1の内部構成について説明を加えると、図1及び図2に示すように、入口側口金部2の下部に、地震発生等の異常発生時に遮断される遮断弁Vを備えた入口側流路構成体4が接続され、その入口側流路構成体4の下部に、入口側室形成部材5が接続されている。
また、出口側口金部3の下部に、出口側流路構成体6が接続され、その出口側流路構成体6の下部に、出口側室形成部材7が接続されている。
出口側室形成部材7は、図1及び図3に示すように、出口部7aからガスを流出する出口側ガス流動室Nを形成するものであって、有底筒状の本体7Aと、板状の蓋7Bとから構成されている。
具体的には、6個の流量計測ユニットUが、上下方向に2段に並び、かつ、各段の夫々において左右方向に3個ずつ並ぶ状態で、入口側室形成部材5の本体5Aと出口側室形成部材7の本体7Aとの間に装着されている。
流量計測ユニットUには、図4〜図7に示すように、入口側ガス流動室Mと出口側ガス流動室Nとを接続する計測用流路Rを形成する流路形成部材8が装備され、計測用流路Rの流路長手方向の中央側部分が、横断面形状が矩形状の流量計測部分Rsとして構成されている。
すなわち、流路形成部材8には、筒状体8Aを嵌合する嵌合部Kが、上方側を開口した形態で形成され、嵌合部Kに筒状体8Aを嵌合した状態において、嵌合部Kの上方側の開口を蓋体8B(図5参照)にて閉じるように構成されている。
そして、筒状体8Aには、予め整流板9が組付けられており、筒状体8Aを流路形成部材8に装着することにより、整流板9が流路形成部材8に装着されるように構成されている。
すなわち、図5に示すように、一対の超音波センサSの作動を管理するセンサ制御部Hが、蓋体8Bの上部に装備されている。そして、センサ制御部Hが、一対の超音波センサSのうちの一方側から他方側に向けて超音波を送信して、他方側が超音波を受信するまでの時間を計測し、引き続き、他方側から一方側に向けて超音波を送信して、一方側が超音波を受信するまでの時間を計測することを繰り返して、計測した時間に基づいて、流量計測部分Rsを流動するガスの流速を求めることを、繰り返すように構成されている。
尚、計測した時間に基づいて流量計測部分Rsを流動するガスの流速を求める構成は、周知であるので、本実施形態では詳細な説明を省略する。
ちなみに、一対の超音波センサSの計測結果に基づいて求められる流量計測部分Rsを流動するガスの流速は、流量計測部分Rsの内部に形成された複数層の流路部分Rrの夫々を流動するガスの流速の平均速度とは、必ずしも一致しないため、予め実験等により、それを補正する補正係数が定められている。
図5及び図7に示すように、計測用流路Rにおける流量計測部分Rsの上流側に隣接する上流側隣接部分Ru及び下流側に隣接する下流側隣接部分Rdが、前記流路長手方向に沿う方向視において、流量計測部分Rsと同じ形状でかつ同じ大きさとなるように構成されている。つまり、上流側隣接部分Ru及び下流側隣接部分Rdが、流量計測部分Rsにガスを整流しながら流動するための助走路として機能することになる。
図4及び図5に示すように、流路形成部材8が、上流側端部分を入口側室形成部材5の内部に突出させ、かつ、下流側端部分を出口側室形成部材7の内部に突出させる状態で設けられている。
ちなみに、本実施形態においては、流路形成部材8における上流側円筒状流路部分RM1を形成する上流側端部分8mよりも少し多い部分が、入口側室形成部材5の内部に突出され、流路形成部材8における下流側円筒状流路部分RN1を形成する下流側端部分8nよりも少し多い部分が、出口側室形成部材7の内部に突出されるようになっている。
図5〜図7に示すように、流路形成部材8における上流側に相当する一端側に、フランジ部11及びナット螺合部12を備えたフランジ付接続部Fが形成されている。
つまり、フランジ部11よりも先端側に相当する箇所に、ナット13が螺合するナット螺合部12が形成されている。
そして、接続用筒部17が、出口側室形成部材7の差込用孔部16に対して、接続用筒部17の外周面と差込用孔部16の内周面との間に第2シール材18を位置させた状態で差込接続されている。
次に、図8及び図9に基づいて、別実施形態について説明するが、この別実施形態は、上述の流量計測ユニットUを16個装着して超音波式ガスメータを構成する場合を示すものであり、上述した実施形態と同様な機能を奏する部材については、上述した実施形態と同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
具体的には、16個の流量計測ユニットUが、上下方向に4段に並び、かつ、各段の夫々において左右方向に4個ずつ並ぶ状態で、入口側室形成部材5の本体5Aと出口側室形成部材7の本体7Aとの間に装着されている。
次に、その他の別実施形態を説明する。
(イ)上記の各実施形態においては、一つの流量計測ユニットUの計測可能なガス流量の最大流量が10m3/Hである場合を例示したが、一つの流量計測ユニットUが計測可能なガス流量の最大流量を、10m3/Hよりも増減させた形態で実施してもよい。
これらの場合は、入口側、出口側の何れか一方をフランジ付接続部Fで接続し、他方を接続用筒部17で接続する例であるが、入口側及び出口側の両方をフランジ付接続部Fで接続する構成を採用しても良いし、接続用筒部17を設けて接続する構成としても良い。
5a 入口部
7 出口側室形成部材
7a 出口部
8 流路形成部材
9 整流板
11 フランジ部
14 接続孔部
15 第1シール材
16 差込用孔部
17 接続用筒部
18 第2シール材
F フランジ付接続部
G 締付手段
M 入口側ガス流動室
N 出口側ガス流動室
R 計測用流路
Rd 下流側隣接部分
RM 上流側部分
RM1 上流側円筒状流路部分
RM2 上流側接続流路部分
RN 下流側部分
RN1 下流側円筒状流路部分
RN2 下流側接続流路部分
Rr 流路部分
Rs 流量計測部分
Ru 上流側隣接部分
S 超音波センサ
U 流量計測ユニット
Claims (6)
- 入口部からガスを流入する入口側ガス流動室と出口部からガスを流出する出口側ガス流動室とを接続する計測用流路が設けられ、
前記計測用流路のうちの横断面形状が矩形状の流量計測部分の内部に、前記流量計測部分の一辺方向に並ぶ複数層の流路部分が、前記流量計測部分における前記一辺方向とは直交する他辺方向に沿う姿勢の複数の整流板を前記一辺方向に沿って間隔を隔てて設置することにより区画された状態で形成され、
前記流量計測部分における前記一辺方向の両側部に、前記流量計測部分を横断させて超音波を送受信する一対の超音波センサが、前記計測用流路の流路長手方向での位置を異ならせた状態で設けられた超音波式ガスメータであって、
前記計測用流路を形成する流路形成部材、前記整流板、及び、前記超音波センサを備える形態に構成された複数の流量計測ユニットが、前記入口側ガス流動室を形成する入口側室形成部材と前記出口側ガス流動室を形成する出口側室形成部材との間に、並列状態で装着されている超音波式ガスメータ。 - 複数の前記流量計測ユニットが、互いに同一となる状態に構成されている請求項1記載の超音波式ガスメータ。
- 前記計測用流路における前記流量計測部分の上流側に隣接する上流側隣接部分及び下流側に隣接する下流側隣接部分が、前記流路長手方向に沿う方向視において、前記流量計測部分と同じ形状でかつ同じ大きさとなるように構成されている請求項1又は2記載の超音波式ガスメータ。
- 前記計測用流路における前記上流側隣接部分の上流側に連なる上流側部分が、前記上流側隣接部分の横断面積よりも大きな横断面積を有する上流側円筒状流路部分と、その上流側円筒状流路部分の下流側端部と前記上流側隣接部分の上流側端部とを接続する前記上流側隣接部分に近づくほど横断面積が漸次小さくなる上流側接続流路部分とから構成され、
前記計測用流路における前記下流側隣接部分の下流側に連なる下流側部分が、前記下流側隣接部分の横断面積よりも大きな横断面積を有する下流側円筒状流路部分と、その下流側円筒状流路部分の上流側端部と前記下流側隣接部分の下流側端部とを接続する前記下流側隣接部分に近づくほど横断面積が漸次小さくなる下流側接続流路部分とから構成されている請求項3記載の超音波式ガスメータ。 - 前記流路形成部材が、上流側端部分を前記入口側室形成部材の内部に突出させ、かつ、下流側端部分を前記出口側室形成部材の内部に突出させる状態で設けられている請求項4記載の超音波式ガスメータ。
- 前記流路形成部材の一端側のフランジ付接続部が、前記入口側室形成部材又は前記出口側室形成部材の壁部に形成した接続孔部の周囲の周壁部に対して、前記フランジ付接続部におけるフランジ部と前記周壁部との間に第1シール材を位置させかつ前記フランジ部を前記周壁部に接近させるように締付ける締付手段にて締付けた状態で接続され、
前記流路形成部材の他端側の接続用筒部が、前記出口側室形成部材又は前記入口側室形成部材の壁部に形成した差込用孔部に対して、前記接続用筒部の外周面と前記差込用孔部の内周面との間に第2シール材を位置させた状態で差込接続されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波式ガスメータ。
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