JP2004001928A - シート体供給搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取出位置に配置される原稿を取り出すピックアップ部30に近接および離反する方向に変位自在なトレイ本体11を有し、原稿を保持するトレイ10と、トレイ本体をピックアップ部に近接および離反する方向に変位駆動するトレイ駆動部20と、トレイに保持された原稿を供給する供給状態にあるとき、トレイに保持される最もピックアップ部寄りの原稿が取出位置に配置されるようにトレイ本体を変位駆動し、トレイへの原稿の装填を待機する待機状態にあるとき、トレイに最大保持量の原稿が保持される場合の位置よりもピックアップ部寄りとなる待機位置にトレイ本体を変位駆動するようにトレイ駆動部を制御する制御部45とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置および画像形成装置などに搭載され、原稿および記録用紙などのシート体を搬送するシート体供給搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
1または複数枚の原稿を、イメージセンサを備える画像読取部へ自動的に順次搬送して、原稿に形成されている画像を読取る画像読取装置、および1または複数枚の記録用紙を、インクジェットヘッドを備える画像形成部へ自動的に順次搬送して、記録用紙に画像を形成する画像形成装置には、効率的な画像読取りおよび画像形成を行なうためにシート体供給搬送装置を搭載している。デジタル技術の進歩に伴い、原稿の画像を読取ってからデジタルデータへ変換するまでの時間、およびデジタルデータから記録用紙に画像を形成するのに要する時間が短縮されている。また画像読取装置および画像形成装置において、原稿および記録用紙を含む多数のシート体の供給および搬送を効率よく行なうために、シート体供給搬送装置に一度に保持できるシート体の保持量は、たとえば坪量62グラム毎平方メートルのコピー用紙では100枚以上と非常に多くなってきている。
【0003】
このような従来技術として、特開平2−163227号公報には、多くの枚数のシート体を載置可能なデッキを有する手差し給紙可能な給紙装置が開示されている。また他の従来技術として、特開平4−260547号公報には、多くの枚数のシート体を載置可能な給紙台を有する給紙装置が開示されている。さらに他の従来技術として、特開平10−194502号公報には、複数のシート材を載置する原稿トレイを有する自動シート材送り装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来技術では、利用者がトレイにシート体を装填するとき、そのトレイの最大保持量のシート体が保持できるように、トレイの載置面とピックアップローラとの間隔が最大となる待機位置にトレイが配置される。利用者が、たとえば数枚のシート体を装填して保持させる場合でも、このような待機位置に配置されるので、待機位置からピックアップローラがトレイに保持されているシート体を取り出すことができる取り出し位置にシート体を配置するような位置までトレイを変位させるのに、少なくとも1秒以上の時間を要する。このため利用者がトレイにシート体を保持させてから、シート体に形成されている画像を読取る、およびシート体に画像を形成するまでの時間に、前述のトレイを変位させる時間が付加されるので、画像読取処理および画像形成処理に要する時間が長くなってしまう。特に画像読取装置においては、トレイに保持可能な最大量のシート体を読取ることは非常に稀で、読取るシート体の量は、通常、1枚および数枚、多くても数十枚であることが多い。
【0005】
したがって本発明の目的は、トレイにシート体が保持されてから、ピックアップ手段によってトレイからシート体を取り出すまでに要する時間を短縮することができるシート体供給搬送装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の取出位置に配置されるシート体を取り出すピックアップ手段と、
ピックアップ手段に近接および離反する方向に変位自在であるトレイ本体を有し、シート体を保持するトレイと、
トレイ本体を、ピックアップ手段に近接および離反する方向に変位駆動するトレイ駆動手段と、
トレイに保持されたシート体を供給する供給状態にあるとき、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるようにトレイ本体を変位駆動し、トレイへのシート体の装填を待機する待機状態にあるとき、トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の位置よりもピックアップ手段寄りとなる待機位置にトレイ本体を変位駆動するように、トレイ駆動手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とするシート体供給搬送装置である。
【0007】
本発明に従えば、制御手段に制御されるトレイ駆動手段によって、トレイ本体は、トレイへのシート体の装填を待機する待機状態にあるとき、トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の位置よりもピックアップ手段寄りとなる待機位置に変位駆動され、トレイに保持されたシート体を供給する供給状態にあるとき、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるように変位駆動される。
【0008】
トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の位置よりもピックアップ手段寄りとなる待機位置から、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるような位置までの変位量は、トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の待機位置から、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるような位置までの変位量よりも小さいので、トレイの最大保持量よりも少ない量、たとえば数枚のシート体をトレイに装填してからピックアップ手段によってシート体が取り出されるまでの時間を短縮することができる。
【0009】
たとえばシート体に形成されている画像を読取る画像読取装置において、扱うシート体の量は、通常トレイの最大保持量よりも充分に少ないので、画像読取装置に本発明のシート体供給搬送装置を搭載することによって、画像読取処理を高速に行うことができる。
【0010】
また本発明は、待機位置を入力する待機位置入力手段をさらに含み、
制御手段は、待機状態にあるとき、トレイ本体を、待機位置入力手段によって入力された待機位置に変位駆動するように、トレイ駆動手段を制御することを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、トレイ駆動手段によって、トレイ本体は、待機状態にあるとき、待機位置入力手段によって入力された待機位置に変位駆動されるので、たとえばシート体の量に応じた待機位置を入力しておくことによって、トレイにシート体を装填してからピックアップ手段によってシート体が取り出されるまでの時間を確実に短縮することができる。
【0012】
また本発明は、以前に実行した取出動作のときにトレイに装填されたシート体の量に基づいて、待機位置を決定する待機位置決定手段を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、待機位置は、以前に実行した取出動作のときにトレイに装填されたシート体の量に基づいて、待機位置決定手段によって決定されるので、待機位置の決定を自動的に行うとともに、トレイにシート体を装填してからピックアップ手段によってシート体が取り出されるまでの時間を短縮することができる。
【0014】
また本発明は、ピックアップ手段は、取出位置に配置されるシート体を取り出し可能なピックアップ位置と、ピックアップ位置から退避した退避位置とにわたって変位自在であり、
ピックアップ手段をピックアップ位置と退避位置とにわたって変位駆動するピックアップ駆動手段をさらに含み、
制御手段は、供給状態にあるとき、ピックアップ手段をピックアップ位置に配置し、待機状態にあるとき、ピックアップ手段を退避位置に配置するように、ピックアップ駆動手段を制御することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、ピックアップ手段は、供給状態にあるとき、取出位置に配置されるシート体を取り出し可能なピックアップ位置に配置され、待機状態にあるとき、ピックアップ位置から退避した退避位置に配置されるように、ピックアップ位置と退避位置とにわたって変位駆動される。ピックアップ手段が退避位置に配置されるとき、利用者はトレイに保持されているシート体をトレイから容易に除去することができる。これによって、たとえば不所望なシート体を誤ってトレイに装填した場合でも、利用者は、トレイに保持されているシート体をトレイから容易に除去して、改めて所望のシート体をトレイに容易に装填することができるので、不所望なシート体がピックアップ手段によって取り出されて処理されることを防止することができる。
【0016】
また本発明は、トレイにシート体が保持されていることを検出するシート体検出手段をさらに含み、
制御手段は、待機状態にあるとき、シート体検出手段によってトレイにシート体が装填されたことが検出されると、シート体の装填から装填完了を待つための予め設定される装填完了待ち時間経過後に、退避位置に配置されているピックアップ手段を、ピックアップ位置に配置するように、ピックアップ駆動手段を制御することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、待機状態にあるとき、シート体検出手段によってトレイにシート体が装填されたことが検出されると、シート体の装填から所定の装填完了待ち時間経過後に、退避位置に配置されているピックアップ手段は、ピックアップ位置に配置される。
【0018】
トレイにシート体が装填されたことが検出されると、退避位置に配置されているピックアップ手段が、すぐにピックアップ位置に配置される場合には、シート体をトレイに装填してしまうと、ピックアップ位置に配置されるピックアップ手段によって、保持されているシート体をトレイから除去できなくなるが、トレイにシート体が装填されたことが検出されてから装填完了待ち時間経過後に、ピックアップ手段がピックアップ位置に配置されるので、この装填完了待ち時間内において、ピックアップ手段は退避位置に配置されているので、利用者は、トレイからのシートを容易に除去することができる。これによって、たとえば誤って不所望なシート体がトレイに装填されても、利用者は、装填完了待ち時間内であれば容易に除去することができ、不所望なシート体がピックアップ手段によって取り出されて処理されることを防止することができる。
【0019】
また本発明は、装填完了待ち時間を入力する装填完了待ち時間入力手段をさらに含むことを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、装填完了待ち時間入力手段によって装填完了待ち時間が入力されるので、利用者は、利用者の技量に応じて、装填完了待ち時間を設定することができる。
【0021】
また本発明は、シート体の取出要請を入力する取出要請入力手段をさらに含み、
制御手段は、ピックアップ手段が退避位置からピックアップ位置に変位された後、取出要請の入力を待機するための予め設定される要請待ち時間が経過しても取出要請が入力されない場合には、ピックアップ手段を退避位置に変位するように、ピックアップ駆動手段を制御することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、ピックアップ手段が退避位置からピックアップ位置に変位された後、取出要請の入力を待機するための予め設定される要請待ち時間が経過しても取出要請が入力されない場合には、ピックアップ手段は退避位置に変位される。これによって、たとえばピックアップ手段がピックアップ位置に変位された後、要請待ち時間が経過しても取出要請が入力されない場合とは、たとえばピックアップ手段によるシート体の取出動作を行わない場合、およびシート体を追加してトレイに装填する場合であると考えられるので、このような場合には、ピックアップ手段が退避位置に配置されているので、シート体の除去および装填を容易かつ速やかに行うことができる。
【0023】
また本発明は、要請待ち時間を入力する要請待ち時間入力手段をさらに含むことを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、要請待ち時間入力手段によって要請待ち時間が入力されるので、利用者は、利用者の技量に応じて、要請待ち時間を設定することができる。
【0025】
また本発明は、シート体の供給要請を入力する供給要請入力手段をさらに含み、
制御手段は、供給要請が入力されると、退避位置に配置されているピックアップ手段をピックアップ位置に変位するように、ピックアップ駆動手段を制御し、ピックアップ位置に変位後、取出位置に配置されるシート体を取り出すように、ピックアップ手段を制御することを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、ピックアップ手段は、供給要請入力手段によって供給要請が入力されると、退避位置からピックアップ位置に変位し、その後、取出位置に配置されるシート体を取り出すように制御される。これによってシート体がトレイに装填されてから供給要請が入力されるまでは、ピックアップ手段は退避位置に配置されているので、利用者は、たとえば装填したシート体が所望のシート体であるか否か、およびシート体がトレイに対して所定の保持状態となっているか否かを確認した後に、供給要請を入力することで、ピックアップ手段がピックアップ位置に配置されるので、ピックアップ手段によってシート体を迅速かつ確実に取り出すことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態のシート体供給搬送装置1を搭載する画像読取装置2を示す断面図である。図2は、画像読取装置2の電気的な構成を示すブロック図である。図1は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。画像読取装置2は、シート体である原稿に形成されている画像を光学的に読取って電気信号に変換して、デジタルの画像データとして出力する装置である。画像読取装置2は、水平面上に設置された状態で、シート体供給搬送装置1が支持される上部筐体5の下方に配置される下部筐体4に支持される第1読取ユニット100と、シート体供給搬送装置1を支持する上部筐体5に支持される第2読取ユニット200とによって、原稿の両面に形成されている画像を読取ることができる。
【0028】
シート体供給搬送装置1は、トレイ10、トレイ駆動部20、ピックアップ部30、第1搬送路50、第2搬送路51およびベルト搬送部70を含んで構成される。トレイ駆動部20、ピックアップ部30、第1搬送路50およびベルト搬送部70は、上部筐体5によって支持される。
【0029】
図3は、図1のセクションIIIを拡大して示す断面図である。図3は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。トレイ10は、トレイ本体11と、上部筐体5に固定される固定トレイ部12とを含んで構成される。トレイ本体11は、平面状の第1保持面13を有し、固定トレイ部12は、平面状の第2保持面14を有する。第1および第2保持面13,14は、画像読取装置2が水平面に設置される状態では、上方に臨むように配置される。トレイ本体11と固定トレイ部12とは、トレイ本体11の一端部に設けられるヒンジ部15によって、第1および第2保持面13,14に平行に延びるトレイ軸線L10まわりに角変位自在に連結される。
【0030】
トレイ本体11は、シート体検出手段である原稿検出部40を備える。原稿検出部40は、たとえばトレイ本体11の第1保持面13の他端部から出没自在な操作片40aと、前記操作片40aの出没動作に対応してオン/オフ状態が切換わるセンサ本体とを有する。センサ本体はフォトセンサによって実現されてもよい。操作片40aは、外力が作用していない状態では第1保持面13よりも外方に突出しており、このときセンサ本体はオフ状態である。原稿が少なくともトレイ本体11に装填されると、操作片40aは原稿に押圧されて第1保持面13から没入して退避し、このときセンサ本体はオン状態となる。原稿検出部40は、そのセンサ本体のオン/オフ状態の切換わりによって、トレイ本体11における原稿の有無を検出することができ、原稿がトレイ本体11に保持されていることを検出したときに、原稿が保持されていることを表す原稿検出信号を後述する制御部45に与える。
【0031】
トレイ駆動手段であるトレイ駆動部20は、トレイ駆動モータ21、第1歯車22、第2歯車23および駆動プレート24を含んで構成される。トレイ駆動モータ21は、ステッピングモータによって実現され、制御部45によってパルス信号を与えられることで制御され、トレイ軸線L10に平行に延びる回転駆動軸線L21まわりに回転駆動する。トレイ駆動モータ21の出力軸には、ピニオンギア25が固定されて設けられており、前記出力軸とともに回転駆動軸線L21まわりに回転する。
【0032】
第1歯車22は、たとえば平歯車で実現され、前記回転駆動軸線L21に平行な軸線まわりに回転自在に支持されるともに、ピニオンギア25に噛合する。第2歯車23は、たとえば平歯車で実現され、前記回転駆動軸線L21に平行な軸線まわりに回転自在に支持されるともに、第1歯車22に噛合する。駆動プレート24は、大略的に平板状であり、前記回転駆動軸線L21に平行であって、駆動プレート24の一端部を通るプレート軸線L24まわりに角変位自在に支持される。駆動プレート24の一端部には、プレート軸線L24を角変位中心とする歯車片26が設けられる。歯車片26は、たとえば平歯車で実現され、第2歯車23に噛合する。したがってトレイ駆動モータ21の出力軸から出力される回転駆動力は、第1歯車23および第2歯車24を介して、駆動プレート24に伝達され、駆動プレート24は、この回転駆動力によってプレート軸線L24まわりに角変位する。
【0033】
駆動プレート24は、駆動プレート24の他端部が、トレイ本体11の底部に形成されるリブ16に対して常に線接触するように配置される。これによってトレイ本体11は、トレイ本体11の一端部がヒンジ部15を介して固定トレイ部12に支持されるとともに、トレイ本体11の他端部がリブを介して駆動プレート24の他端部に支持される。したがって駆動プレート24がプレート軸線L24まわりに角変位すると、トレイ本体11は、トレイ軸線L10まわりに角変位する。
【0034】
駆動プレート24の他端部と、トレイ本体11のリブ16とは線接触しているので、面接触している場合に比べて、接触による摩擦力を低減して、滑らかにトレイ本体11を角変位させることができる。また駆動プレート24の他端部と、トレイ本体11のリブ16とは線接触しているので、点接触している場合に比べて、接触点における局所的な摩耗を防いで、トレイ本体11および駆動プレート24の耐久性を向上することができる。また第1保持面13の裏面から突出するようなリブ16を設けることによって、トレイ本体11の強度を向上することができる。
【0035】
上部筐体5のトレイ本体11の下方には、トレイ軸線L10に平行に延びるとともに、トレイ本体11に向かって突出する凸部17が設けられる。トレイ本体11が後述するピックアップ部30から最も離反する位置である最大量保持位置Q1に配置されるときに、トレイ本体11と凸部17とが当接する。トレイ10が保持可能な最大量の原稿が保持されているとき、トレイ本体11は、最大量保持位置Q1に配置されるので、トレイ本体11と凸部17とが当接することによって、少なくともトレイ本体11は、保持可能な最大量の原稿を安定して保持することができる。本実施の形態において、トレイ10の保持可能な原稿の最大量は、原稿が坪量62グラム枚平方メートルである場合、約200枚である。
【0036】
ピックアップ手段であるピックアップ部30は、呼込ローラ31、分離ローラ32および連結アーム部33を含んで構成される。呼込ローラ31は、外周部がゴムなどの樹脂で形成され、呼込ローラ軸線L31を軸線とする円柱形状のローラであり、連結アーム部33によって、呼込ローラ軸線L31とトレイ軸線L10とが互いに平行になるようにして、呼込ローラ軸線L31まわりに回転自在にして支持される。分離ローラ32は、外周部がゴムなどの樹脂で形成され、分離ローラ軸線L32を軸線とする円柱形状のローラであり、連結アーム部33によって、分離ローラ軸線L32とトレイ軸線L10とが互いに平行になるようにして、分離ローラ軸線L32まわりに回転自在にして支持される。
【0037】
呼込ローラ31は、たとえばステッピングモータによって実現されるピックアップ駆動モータ81(図2参照)の出力軸から出力される回転駆動力が、図示しない動力伝達機構を介して伝達されて、呼込ローラ軸線L31まわりに回転する。分離ローラ32は、ピックアップ駆動モータ81の出力軸から出力される回転駆動力が、図示しない動力伝達機構を介して伝達されて、分離ローラ軸線L32まわりに回転する。また分離ローラ32は、後述する第1搬送路50の第1搬送方向A1最上流部に上方から臨むように配置されている。連結アーム部33は、分離ローラ軸線L32まわりに角変位自在にして、上部筐体5においてトレイ本体11よりも上方に支持される。このようなピックアップ部30に対してトレイ本体11は、ピックアップ部30に近接および離反する方向に角変位自在であり、トレイ駆動部20によって、ピックアップ部30に近接および離反する方向に角変位するように駆動される。
【0038】
またピックアップ部30は、トレイ10に保持される原稿を第1供給路50に供給する供給状態にあるとき、呼込ローラ31が、取出位置に配置される最もピックアップ部30寄りの原稿に当接して、呼込ローラ31に当接する原稿を1枚ずつ取り出し可能なピックアップ位置P1と、ピックアップ位置P1から退避した、詳細には、ピックアップ位置P1よりも上方かつ上部筐体5内に退避した退避位置P2とにわたって変位自在である。ピックアップ部30が退避位置P2に配置されるとき、トレイ10に上方から臨む空間領域にピックアップ部30が存在しないので、トレイ10に原稿を、特に多量の原稿を装填するとき、利用者は、原稿をトレイ10の上方から載置するようにして容易に装填することができる。
【0039】
ピックアップ部30の近傍の上部筐体5に、ソレノイド34が設けられる。またピックアップ部30の近傍の上部筐体5と、ピックアップ部30の連結アーム部33とを連結するように、コイルばね35が設けられる。コイルばね35は、ソレノイド34に通電されていないソレノイドオフ状態において、ピックアップ部30が退避位置P2に安定して配置されるようなばね力をピックアップ部30に付勢する。ソレノイド34は、通電されてソレノイドオン状態になると、コイルばね35のばね力に抗し、かつピックアップ部30がピックアップ位置P1に安定して配置されるような駆動力を、ピックアップ部30に与える。このようなソレノイド34およびコイルばね35を含むピックアップ駆動手段によって、ピックアップ部30は、分離ローラ軸線L32を角変位中心として、ピックアップ位置P1と退避位置P2とにわたって変位することができる。
【0040】
トレイ検出部41は、たとえば投光部と受光部とを有する反射形光電スイッチで実現され、トレイ本体11の位置を検出する。トレイ検出器41は、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるような位置である待機位置にトレイ本体11が配置されているときに、トレイ検出部41の投光部から射出された光がトレイ本体11において反射して、その反射した光がトレイ検出部41の受光部に入射するような位置に配置される。トレイ検出部41は、トレイ検出部41の受光部に光が入射したときをオン状態、受光部に光が入射していない状態をオフ状態である。このようにトレイ検出部41は、オン/オフの切換りによって、トレイ本体11が待機位置に配置されているか否かを検出することができ、トレイ本体11が待機位置に配置されていることを示す待機位置配置信号を制御部45に与える。
【0041】
トレイ10への原稿の装填を待機する待機状態にあるとき、トレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合のトレイ本体11の位置である最大量保持位置Q1よりもピックアップ部30寄りとなる待機位置は、本実施の形態においては、坪量62グラム毎平方メートルのコピー用紙を数枚程度保持している場合の待機位置Q2とする。トレイ検出部41は、前述のような待機位置Q2にトレイ本体11が配置されるときに、オン状態になるように設定されている。これは読取る原稿の枚数が、数枚程度が最も頻度が高いからであり、最も頻度の高い原稿の量に応じて、待機位置が設定される。またこのとき、トレイ本体11は、ピックアップ部30に最も近い位置よりもわずかに下方である。トレイ検出部41の上部筐体5への取付けは、たとえば利用者によって行われる。
【0042】
ピックアップ検出部42は、たとえば投光部42aおよび受光部42bを有し、投光部42aと受光部42bとが互いに臨んで間隔をあけて配置される透過形光電スイッチで実現され、ピックアップ部30の位置を検出する。ピックアップ検出部42は、ピックアップ位置P1にピックアップ部30が配置されているときに、ピックアップ検出部42の投光部42aと受光部42bとの間に、ピックアップ部30の連結アーム部33に設けられる突起片36が配置されて、投光部42aから射出された光が前記突起片36によって遮られて、受光部42bに入射しないような位置に配置される。ピックアップ検出部42において、ピックアップ検出部42の受光部42bに光が入射したときをオフ状態、受光部に光が入射していない状態をオン状態である。このようにピックアップ検出部42は、オン/オフの切換りによって、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されているか否かを検出することができ、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されていることを示すピックアップ配置信号を制御部45に与える。
【0043】
このようにピックアップ位置P1は、ピックアップ部30の呼込ローラ31が、取出位置に配置されるトレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿に当接する位置である。したがってピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されているか否かを検出することは、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されているか否かを検出することと同じである。このように、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されているか否かの検出と、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されているか否かの検出とを、1つのピックアップ検出部42だけで行うことができるので、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されているか否かの検出を単独で行う検出手段を必要とすることなく、シート体供給搬送装置1の構成を単純にすることができる。
【0044】
第1搬送路50および第2搬送路51では、ピックアップ部30によってトレイ10から取り出された原稿が搬送される。第1搬送路50は、第1搬送方向A1に向けて搬送される原稿の、トレイ10に保持されているときには上方に臨む一方の面が、第1搬送路50から排出されたときに下方に臨むように、搬送中に原稿が反転される、湾曲した搬送路である。上部筐体5には、第1搬送路50に沿って、ガイド体54が設けられる。
【0045】
第1搬送路50の第1搬送方向A1最上流部に臨むようにして、分離補助ローラ52が設けられる。分離補助ローラ52は、その軸線が分離ローラ軸線L32に平行である円柱状のローラであり、分離ローラ32に当接するようにして上部筐体5に支持される。呼込ローラ31によって取り出された原稿が、分離ローラ32と分離補助ローラ52とによって挟持されて、分離ローラ32が回転することによって、原稿は第1搬送路50に第1搬送方向A1に向けて搬送される。また分離補助ローラ52には、その軸線まわりの回転を規制するトルクリミッタが備えられる。これによって呼込ローラ31によって取り出された原稿が、複数枚の場合は搬送に要するトルクが増大することによって、分離ローラ32および分離補助ローラ52のうち分離補助ローラ52だけ回転が停止するので、回転し続ける分離ローラ32に接している原稿だけが分離されて、第1搬送路50に第1搬送方向A1に向けて搬送される。
【0046】
第1搬送路50の分離ローラ32および分離補助ローラ52の第1搬送方向A1下流側に、給紙検出部53が第1搬送路50に臨んで設けられる。給紙検出部53は、たとえば分離ローラ32および分離補助ローラ52の第1搬送方向A1下流側の第1搬送路50にガイド体54から出没自在な操作片53aと、前記操作片53aの出没動作に対応してオン/オフ状態が切換わるセンサ本体53bとを有する。センサ本体53bはフォトセンサによって実現されてもよい。
【0047】
操作片53aは、外力が作用していない状態ではガイド体54よりも第1搬送路50に突出しており、このときセンサ本体53bはオフ状態である。原稿が分離ローラ32および分離補助ローラ52の第1搬送方向A1下流側に搬送されると、操作片53aは原稿に押圧されて第1搬送路50から没入してガイド体54よりも退避し、このときセンサ本体53bはオン状態となる。給紙検出部53は、そのセンサ本体53bのオン/オフ状態の切換わりによって、第1搬送路50の分離ローラ32および分離補助ローラ32の第1搬送方向A1下流側における原稿の有無を検出することができる。給紙検出部53は、原稿が第1搬送路50の分離ローラ32および分離補助ローラ32の第1搬送方向A1下流側に有ることを検出したときに、原稿が第1搬送路50の分離ローラ32および分離補助ローラ32の第1搬送方向A1下流側に有ることを表す搬送路原稿検出信号を後述する制御部45に与える。制御部45は、搬送路原稿検出信号に基づいて、原稿の搬送タイミングを知ることができる。
【0048】
給紙検出部53の第1搬送方向A1下流側の第1搬送路50に臨むようにして、第1搬送駆動ローラ55および第1搬送従動ローラ56が設けられ、さらに第1搬送駆動ローラ55および第1搬送従動ローラ56の第1搬送方向A1下流側の第1搬送路50に臨むようにして、第2搬送駆動ローラ57および第2搬送従動ローラ58が設けられる。第1搬送駆動ローラ55および第1搬送従動ローラ56ならびに第2搬送駆動ローラ57および第2搬送従動ローラ58は、前記各ローラの軸線が分離ローラ軸線L32に平行であって、外周部はゴムなどの樹脂で形成されている円柱形状のローラであり、上部筐体5によって、その軸線まわりに回転自在に支持される。
【0049】
第1および第2搬送駆動ローラ55,57は、たとえばステッピングモータによって実現される搬送ローラ駆動モータ82(図2参照)の出力軸から出力される回転駆動力によって軸線まわりに回転する。第1搬送従動ローラ56は、第1搬送従動ローラ55に当接して、第1搬送駆動ローラ56の回転に従動して回転する。また第2搬送従動ローラ58は、第2搬送従動ローラ57に当接して、第1搬送駆動ローラ57の回転に従動して回転する。原稿は、第1搬送駆動ローラ55および第1搬送従動ローラ56に挟持されて、第1搬送駆動ローラ55の回転によって、第1搬送方向A1下流側に搬送される。また原稿は、第2搬送駆動ローラ57および第2搬送従動ローラ58に挟持されて、第2搬送駆動ローラ57の回転によって、第1搬送方向A1下流側に搬送される。
【0050】
図4は、図1のセクションIVを拡大して示す断面図である。図4は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。第2搬送路51は、第1搬送路50の第1搬送方向A1最下流部に接続するようにして設けられ、画像読取装置1が水平面上に設置された状態で、水平に延びる搬送路である。第2搬送路51に下方から臨むようにして水平方向に延び、透光性を有するプラテンガラス60が、下部筐体4に支持されて設けられる。第1搬送路50は、第1搬送方向A1最下流部は、第2搬送路51に対して傾斜しており、第1搬送路50と第2搬送路51との成す角度θは、たとえば12度に設定される。
【0051】
第2搬送路51の第2搬送方向A2上流部に上方から臨むようにして、ベルト搬送部70が設けられる。ベルト搬送部70は、駆動ローラ71、従動ローラ72、ベルト73、補助ローラ74およびばね部材75を含んで構成される。駆動ローラ71は、分離ローラ軸線L32に平行に延びる駆動ローラ軸線L71を軸線とする、少なくとも外周部がポリアセタールなどの樹脂で形成される円柱形状のローラであり、上部筐体5によって駆動ローラ軸線L31まわりに回転自在に支持され、たとえばステッピングモータによって実現される搬送ベルト駆動モータ83(図2参照)の出力軸から出力される回転駆動力によって駆動ローラ軸線L31まわりに回転する。
【0052】
従動ローラ72は、駆動ローラ軸線L71に平行に延びる従動ローラ軸線L72を軸線とし、外径が駆動ローラ71の外径と等しい寸法であって、少なくとも外周部がポリアセタールなどの樹脂で形成される円柱形状のローラであり、上部筐体5によって従動ローラ軸線L72まわりに回転自在に支持される。また従動ローラ72は、たとえばコイルばねによって実現されるばね部材75によって、駆動ローラ71から離反する方向にばね力が付勢される。また従動ローラ72は、駆動ローラ71よりも第2搬送方向A2上流側に配置される。
【0053】
ベルト73は、たとえばウレタンゴム製の無端ベルトで実現され、駆動ローラ71と従動ローラ72との間にわたって巻回される。ベルト73の厚みは、たとえば0.5ミリメートル以上、1.5ミリメートル以下程度とする。従動ローラ72は、前述のように、ばね部材75によって、駆動ローラ71から離反する方向にばね力が付勢されているので、ベルト73には、周方向に張力が発生する。このような張力によって、ベルト73と駆動ローラ71との間、およびベルト73と従動ローラ72との間には、各ローラ71,72の半径方向の抗力が発生する。さらにその抗力によって、ベルト73と駆動ローラ71との間、およびベルト73と従動ローラ72との間には、静止摩擦力が発生するので、駆動ローラ71の回転によって、ベルト73は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間を移動し、このようなベルト73の移動によって、従動ローラ72が回転する。また周方向に発生する張力によって、ベルト73の駆動ローラ71と従動ローラ72との間の部分は、平板状に張架される。
【0054】
また駆動ローラ71を従動ローラ72よりも第2搬送方向A2下流側に配置し、駆動ローラ71がベルト73を引張るようにして回転して、ベルト73の駆動ローラ71との間の摩擦力によって引張られる部分の第2搬送路51に臨む表面に原稿が面接触して、ベルト73が移動することによって原稿が第2搬送方向A2に搬送されるので、ベルト73が緩む部分の表面に原稿が面接触して搬送する場合に比べて、原稿の搬送速度を一定にすることができる。
【0055】
駆動ローラ71の外径の寸法は、ベルト73との摩擦力を考慮して設定される。また従動ローラ72の外径の寸法は、ベルト73との接触状態、およびベルト73からの回転力の伝達などを考慮して設定される。本実施の形態において、駆動ローラ71および従動ローラ72の外径の寸法は、たとえば25ミリメートル程度とする。ベルト73と駆動ローラ71との間、およびベルト73と従動ローラ72との間の静止摩擦力を大きくするために、駆動ローラ71および従動ローラ72の外周面を、摩擦係数の大きな高分子材料で被覆するような処理をしてもよい。
【0056】
第2搬送路51に臨むベルト73には、第2搬送路51に臨む面に対して裏側となる面に、複数(図4において2個)の補助ローラ74が当接して支持される。補助ローラ74は、その軸線が駆動ローラ軸線L71に平行に延び、駆動ローラ71および従動ローラ72の外径よりも小さな寸法の外径である、円柱状のローラである。補助ローラ74は、上部筐体5によって、軸線まわりに回転自在に支持される。補助ローラ74の個数および並列する方向の間隔は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間隔に対応して、ベルト73の移動時に、少なくともプラテンガラス63から離間することがないように設定される。補助ローラ74の個数は、たとえば数個〜10数個で、隣り合う補助ローラ74の間隔は、たとえば50〜120ミリメートルに設定される。このような補助ローラ74による支持によって、ベルト73の移動時にも、駆動ローラ71と従動ローラ72との間のベルト73の第2搬送路51に臨む面は、平面状を確実に維持することができる。
【0057】
第2搬送路51に搬送された原稿は、第2搬送路51に臨むベルト73とプラテンガラス60とによって挟持される。原稿とベルト73との間の摩擦係数は、原稿とプラテンガラス60との間の摩擦係数よりも充分に大きい。したがって原稿は、駆動ローラ71の回転によって第2搬送方向A2に移動する第2搬送路51に臨むベルト73と確実に面接触するとともに、原稿とベルト73との間の摩擦力によって、第2搬送方向A2下流側に搬送される。
【0058】
前述のように第1搬送路50は、第1搬送方向A1最下流部は、第2搬送路51に対して傾斜しているので、図4に示すように、原稿が第1搬送路50と第2搬送路51との接続領域59を通過するとき、原稿は湾曲する。このような接続領域59における原稿の湾曲によって、原稿は第1搬送路50に臨むガイド部54に接触して、第1搬送方向A1に垂直な方向、具体的には、接続領域59の曲率半径方向外方に向かう方向に抗力Rを与える。この抗力Rの反作用力によって、原稿には、第1搬送方向A1逆向きの摩擦力が発生する。原稿の第1搬送方向A1最上流部が第1搬送路50の第1搬送方向A1最下流部を通過するときに、原稿がガイド部54から離間して、原稿とガイド部54との間の摩擦力が無くなると、原稿に働く原稿の搬送方向の外力の大きさが急激に変動する。
【0059】
前述のように従動ローラ72は、駆動ローラ71よりも第2搬送方向A2上流側に配置されるとともに、ばね部材75によって、駆動ローラ71から離反する方向にばね力が付勢されているので、原稿に働く原稿の搬送方向、すなわち第2搬送方向A2に働く外力の急激な変動を、ばね部材75が吸収することができる。また原稿とベルト73とが面接触することによって、たとえば原稿と円筒状のローラとが線接触するような場合に比べて摩擦力が大きいので、原稿に働く外力の急激な変動に抗して、原稿の搬送速度を一定にすることができる。
【0060】
駆動ローラ71の駆動ローラ軸線L71と従動ローラ72の従動ローラ軸線L72との間隔は、原稿とベルト73との接触面積が、前述の原稿に働く外力の変動に抗する摩擦力が得られるよう面積となる寸法に設定される。
【0061】
第1読取ユニット100は、ベルト搬送部70の第2搬送方向A2下流側に第1読取位置F1を有する。第2読取ユニット200は、第1読取位置F1の第2搬送方向A2下流側に間隔をあけて、第2読取位置F2を有する。第1読取位置F1と第2読取位置F2との間隔は、たとえば15ミリメートルである。
【0062】
上部筐体5のベルト搬送部70、第2読取ユニット200、排出駆動ローラ62および排紙検出部63を除くプラテンガラス60に臨む箇所に、原稿マット6が設けられる。原稿マット6は、少なくとも厚み方向に弾発性を有する略平板上のマットであり、プラテンガラス60に面接触するようにして当接可能である。
【0063】
第1読取ユニット100は、第1走査部101、第2走査部102、結像レンズ103および電荷結合素子(Charge Coupled Device;略称:CCD)104を含んで構成され、下部筐体4によってプラテンガラス104の下方に支持される。
【0064】
第1走査部101は、光源105および第1反射鏡106を含んで構成される。光源105は、たとえばハロゲンランプで実現され、プラテンガラス60を介して第2搬送路51に存在する原稿に光を照射する。第1反射鏡106は、光源105から照射されて原稿において反射した光を、所定の方向に反射する。本実施の形態において、画像読取装置2が水平面に設置されている状態で、第1反射鏡106の反射面は、鉛直上方および水平方向に臨むように水平面に対して45度傾斜して配置され、ほぼ鉛直上方から入射した原稿からの光を水平方向に反射する。
【0065】
第2走査部102は、第2反射鏡107および第3反射鏡108を含んで構成される。第2反射鏡107は、第1走査部101の第1反射鏡106からの光を、第3反射鏡108に向けて反射する。第3反射鏡108は、第2反射鏡107の下方に配置され、第2反射鏡107からの光を、所定の方向に反射する。本実施の形態において、第2反射鏡107の反射面は、第3反射鏡108および第1反射鏡101に臨むように水平面に対して45度傾斜して配置され、ほぼ水平方向に入射した第1反射鏡106からの光を、鉛直下向きに反射する。また第3反射鏡108の反射面は、第2反射鏡107および、第2搬送方向A2逆向きに平行な方向に臨むように水平面に対して45度傾斜して配置され、ほぼ鉛直上方から入射した第2反射鏡107からの光を、第2搬送方向A2逆向きに平行な方向に反射する。
【0066】
結像レンズ103は、たとえば凸レンズで実現され、第2走査部102の第3反射鏡108からの光を、CCD104に集光する。CCD104は、結像レンズ103によって集光された光を、光電変換してアナログの電気信号を出力する。結合レンズ103およびCCD104は、下部筐体4に固定される。
【0067】
第1および第2走査部101,102は、プラテンガラス60に沿って、第2搬送方向A2に変位自在にして、下部筐体4に支持される。第1および第2走査部101,102は、図示しない、たとえばステッピングモータおよびワイヤを含む走査部駆動手段によって、プラテンガラス60に沿って、第2搬送方向A2に変位駆動される。
【0068】
画像読取装置2における、原稿を静止させた状態で、原稿に形成される画像を読取る静止読取モードにおいて、原稿は、原稿マット6に臨むプラテンガラス60に載置されて、原稿マット6およびプラテンガラス60によって挟持される。このとき第1走査部101は、原稿マット6の最もベルト搬送部70寄りの部分に臨む第1走査位置Ps1に配置される。
【0069】
利用者が原稿マット6に臨むプラテンガラス60に読取らせたい面が臨むように原稿を載置して、操作部47を入力操作して静止読取モードにおける原稿の読取りを示す静止原稿読取指令を入力すると、第1読取ユニット100は、第1操作部101の光源105を発光させて、第1走査部101がベルト搬送部70から離反する方向である第1走査方向B1に変位しながら原稿に形成される画像を読取る。第1操作部101は、第1走査位置Ps1から、原稿マット6の最もベルト搬送部70から離反した部分に臨む第2走査位置Ps2まで変位可能である。原稿から第1読取ユニット100のCCD104までの光路長を一定にするために、原稿を読取るときの第1走査部101の変位速度である第1変位速度Vとすると、原稿を読取るときの第2走査部102の変位速度である第2変位速度Uは、第1変位速度Vと同じ向きで、その大きさは第1変位速度Vの2分の1となる(U=V/2)ように、走査部駆動手段が制御される。
【0070】
第1読取ユニット100は、原稿に形成される画像を全て読取ると、光源105を消灯して、第1走査方向B1逆向きに変位して、第1走査位置Ps1に配置される。このような第1読取ユニット100の制御は、制御部45によって行われる。
【0071】
第1走査部101は、画像読取装置2が利用されていないときには、第1走査位置Ps1、第3走査位置Ps3、および第1走査位置Ps1と第3走査位置Ps3との中間の位置のうちのいずれかをホームポジションとして静止している。
【0072】
第1読取ユニット100は、原稿において反射した光を撮像素子において光電変換して、その電荷が電荷結合素子において蓄積し、一定時間に蓄積された電荷量に基づいて画像を生成することができる。このようにして第1読取ユニット100は、プラテンガラス60に載置された原稿を読取り、一定時間毎に繰返し画像データを生成することによって、第1走査部101を第1走査方向B1に変位させながら原稿の第1読取ユニット100に臨む面に形成される画像と同一の2次元の画像を得ることができる。生成される画像データを表すアナログ信号は、画像処理部48においてデジタル信号に変換されて、制御部45に与えられる。
【0073】
第2読取ユニット200は、密着式イメージセンサ(Contact Image Sensor;略称:CIS)で実現され、第2搬送路51に臨むようにして、上部筐体5によって支持される。第2読取ユニット200は、発光部201、導光部202およびイメージセンサ203を含んで構成される。発光部201は、第2搬送路51の第2搬送方向A2に搬送され読取るべき原稿に光を照射するような、たとえば複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode;略称:LED)が、駆動ローラ71の駆動ローラ軸線L71に平行な方向、すなわち第2搬送方向A2に垂直な方向に並列して配置されて構成される。導光部202は、発光部201から原稿に照射して第2読取位置F2において反射した光をイメージセンサ203に集光するような、たとえばレンズアレイなどで構成される。イメージセンサ203は、複数の受光素子が一直線上に並んでいる撮像素子および電化結合素子を含んで構成され、原稿において反射した光を受光して光電変換する。
【0074】
第2読取ユニット200は、原稿において反射した光を撮像素子において光電変換して、その電荷が電荷結合素子において蓄積し、一定時間に蓄積された電荷量に基づいて画像を生成することができる。このようにして第2読取ユニット200は、プラテンガラス60とによって挟持した原稿を読取り、一定時間毎に繰返し画像データを生成することによって、第2搬送方向A2に搬送される原稿の第2読取ユニット200に臨む面に形成される画像と同一の2次元の画像を得ることができる。生成される画像データを表すアナログ信号は、画像処理部48においてデジタル信号に変換されて、制御部45に与えられる。
【0075】
第2読取ユニット200の第2搬送方向A2下流側の第2搬送路51に臨むようにして、排出駆動ローラ61および排出従動ローラ62が設けられる。排出駆動ローラ61および排出従動ローラ62は、その軸線が呼込ローラ軸線L31に平行に延び、外周部はゴムなどの樹脂で形成されている円柱形状のローラである。排出駆動ローラ61は、上部筐体5によって、その軸線まわりに回転自在に支持される。排出従動ローラ62は、下部筐体4によって、その軸線まわりに回転自在に支持される。
【0076】
排出駆動ローラ61は、たとえばステッピングモータによって実現される排出ローラ駆動モータ84(図2参照)の出力軸から出力される回転駆動力によって軸線まわりに回転する。排出従動ローラ62は、排出従動ローラ61に当接して、排出駆動ローラ61の回転に従動して回転する。第1および第2読取ユニット100,200によって読取られた原稿は、排出駆動ローラ62および排出従動ローラ62に挟持されて排出駆動ローラ61の回転によって、第2搬送方向A2下流側に搬送される。
【0077】
排出駆動ローラ61および排出従動ローラ62の第2搬送方向A2下流側であって、第2搬送路51の第2搬送方向A2最下流部に臨むようにして、排紙検出部63が設けられる。排紙検出部63は、たとえば第2搬送路51の第2搬送方向A2最下流部に出没自在な操作片63aと、前記操作片63aの出没動作に対応してオン/オフ状態が切換わるセンサ本体63bとを有する。センサ本体63bはフォトセンサによって実現されてもよい。
【0078】
操作片63aは、外力が作用していない状態では第2搬送路51に突出しており、このときセンサ本体63bはオフ状態である。原稿が排出駆動ローラ61および排出従動ローラ62によって第2搬送路51の第2搬送方向A2最下流部に搬送されると、操作片63aは原稿に押圧されて第2搬送路51から没入して退避し、このときセンサ本体63bはオン状態となる。排紙検出部63は、そのセンサ本体63bのオン/オフ状態の切換わりによって、原稿が第2搬送路51の第2搬送方向A2最下流部を流下して排紙トレイ64に排出されたことを検出することができ、原稿が排紙トレイ64に排出されたことを検出したときに、原稿が排紙トレイ64に排出されたことを表す排紙検出信号を後述する制御部45に与える。排紙検出部63を通過した原稿は、排紙トレイ64に排出される。
【0079】
上部筐体5と下部筐体4とは、上部筐体5の原稿マット6およびベルト搬送部70と、下部筐体4のプラテンガラス60とが近接および離反可能になるように、たとえばヒンジによって、上部筐体5が下部筐体4に対して角変位自在にして連結される。
【0080】
画像処理装置2には、制御部45、記憶部46、操作部47および画像処理部48がさらに備えられる。制御部45は、たとえば中央演算処理装置(Central Processing Unit;略称:CPU)などの演算処理装置で実現され、少なくともトレイ駆動モータ21、ソレノイド34、ピックアップ駆動モータ81、搬送ローラ駆動モータ82、搬送ベルト駆動モータ83、排出ローラ駆動モータ84、第1読取ユニット100および第2読取ユニット200を制御して、画像読取装置2を統括的に制御する。
【0081】
記憶部46は、たとえばランダムアクセスメモリ(Random Access Memory;略称:RAM)などの揮発性メモリ、リードオンリーメモリ(Read Only Memory;略称:ROM)などの不揮発性メモリ、およびハードディスクドライブ(Hard
Disc Drive;略称:HDD)などの大容量磁気記憶媒体で実現される。記憶部46には、制御部45が実行可能な、画像形成装置2を制御するためのプログラムが予め記憶されている。また記憶部46には、第1および第2読取ユニット100,200によって読取られた原稿に形成される画像の画像データが一時的に記憶される。また記憶部46には、操作部47から入力された、待機位置、装填完了待ち時間および要請待ち時間などの各種設定データが記憶される。
【0082】
待機位置入力手段、装填完了待ち時間入力手段、取出要請入力手段、要請待ち時間入力手段および供給要請入力手段である操作部47は、たとえばキーボードおよびタッチパネルなどの入力装置ならびに液晶表示装置などの表示装置で実現される。画像読取装置2の利用者は、操作部47を入力操作することによって、待機位置、装填完了待ち時間、要請待ち時間、静止原稿読取指令、走行原稿読取指令および両面原稿読取指令などを入力することができる。本実施の形態において取出要請は、静止原稿読取指令、走行原稿読取指令および両面原稿読取指令を含む。
【0083】
画像処理部48は、たとえばアナログ/デジタル変換器および演算処理装置を含んで構成される。画像処理部48は、第1および第2読取ユニット100,200からの画像データを表すアナログ信号をデジタル信号に変換するとともに、デジタル化した画像データに各種画像処理を施して制御部45に与える。
【0084】
画像読取装置2における、原稿をトレイ10に装填して、原稿を第1および第2搬送路50,51に搬送しながら、第2搬送路51で原稿のプラテンガラス60に臨む面に形成される画像を読取る走行読取モード、および原稿をトレイ10に装填して、原稿を第1および第2搬送路50,51に搬送しながら、原稿の両面に形成される画像を読取る両面読取モードにおいて、第1読取ユニット100の第1走査部101は、第1読取位置F1に臨む第3走査位置Ps3に配置される。
【0085】
利用者が原稿の読取らせたい面(以後「画像形成面」と表記することがある)を上方に臨むようにしてトレイ10に装填し、操作部47を入力操作して走行読取モードにおける原稿の読取りを示す走行原稿読取指令を入力すると、制御部45は、走行原稿読取指令に基づいて、第1読取ユニット100を制御して、第1操作部101を第3走査位置Ps3に配置する。制御部45は、続いて、後述する図5および図7のフローチャートに示される手順に従って、トレイ駆動部20およびピックアップ部30を制御して、トレイ10から原稿を取り出す。
【0086】
続いて制御部45は、給紙検出部53からの搬送路原稿検出信号に基づいて、搬送ローラ駆動モータ82を制御して第1および第2搬送駆動ローラ55,57を回転して、トレイ10から取り出された原稿を、第1搬送路50を第1搬送方向A1に流下するようにして搬送する。このとき原稿は、第1搬送路50において搬送されることによって反転して、第2搬送路51において、画像形成面が下方、すなわちプラテンガラス60に臨む。続いて制御部45は、搬送ベルト駆動モータ83を制御してベルト搬送部70の駆動ローラ71を回転してベルト73を第2搬送方向A2に移動させて、原稿を第2搬送路51を第2搬送方向A2流下するようにして搬送する。このとき原稿は、第1読取位置F1を通過する。その後、制御部45は、排出ローラ駆動モータ82を制御して、排出駆動ローラ61を回転して、原稿を排紙トレイ64に排出する。
【0087】
また原稿が第1読取位置F1を通過するとき、制御部45は、第1読取ユニット100を制御して、第1操作部101の光源105を発光させて、その光を第1読取位置F1を通過する原稿の画像形成面に照射する。原稿からの反射光は、第1走査部101および第2走査部102の各反射鏡106〜108、ならびに結像レンズ103を介してCCD104に入射する。このようにして第1読取ユニット100は、原稿の画像形成面に形成される画像を読取る。
【0088】
また利用者が原稿をトレイ10に装填し、操作部47を入力操作して両面読取モードにおける原稿の読取りを示す両面原稿読取指令を入力すると、制御部45は、両面原稿読取指令に基づいて、第1読取ユニット100を制御して、第1操作部101を第3走査位置Ps3に配置する。制御部45は、続いて、後述する図5および図7のフローチャートに示される手順に従って、トレイ駆動部20およびピックアップ部30を制御して、トレイ10から原稿を取り出す。
【0089】
続いて制御部45は、給紙検出部53からの搬送路原稿検出信号に基づいて、搬送ローラ駆動モータ82を制御して第1および第2搬送駆動ローラ55,57を回転して、トレイ10から取り出された原稿を、第1搬送路50を第1搬送方向A1に流下するようにして搬送する。このとき原稿は、第1搬送路50において搬送されることによって反転して、第2搬送路51において、トレイ10に保持されていたときに上方に臨んでいた面(以後「第1面」と表記することがある)が下方、すなわちプラテンガラス60に臨むとともに、トレイ10に保持されていたときに下方に臨んでいた面(以後「第2面」と表記することがある)が上方、すなわちベルト搬送部70に臨む。続いて制御部45は、搬送ベルト駆動モータ83を制御してベルト搬送部70の駆動ローラ71を回転してベルト73を第2搬送方向A2に移動して、原稿を第2搬送路51を第2搬送方向A2流下するようにして搬送する。このとき原稿は、第1読取位置F1および第2読取位置F2を通過する。その後、制御部45は、排出ローラ駆動モータ82を制御して、排出駆動ローラ61を回転して、原稿を排紙トレイ64に排出する。
【0090】
また原稿が第1読取位置F1を通過するとき、制御部45は、第1読取ユニット100を制御して、第1操作部101の光源105を発光させて、その光を第1読取位置F1を通過する原稿の第1面に照射する。原稿からの反射光は、第1走査部101および第2走査部102の各反射鏡106〜108、ならびに結像レンズ103を介してCCD104に入射する。このようにして第1読取ユニット100は、原稿の第1面に形成される画像を読取る。
【0091】
また原稿が第2読取位置F2を通過するとき、制御部45は、第2読取ユニット200を制御して、発光部201を発光させて、その光を第2読取位置F2を通過する原稿の第2面に照射する。原稿からの反射光は、導光部202を介してイメージセンサ203に入射する。このようにして第2読取ユニット200は、原稿の第2面に形成される画像を読取る。このようにして、両面読取モードでは、第1読取ユニット100と第2読取ユニット200とによって、原稿の両面に形成される画像を、原稿を第1および第2搬送路50,51に一回だけ搬送することで読取ることができる。
【0092】
第1読取ユニット100の第1読取位置F1と、第2読取ユニット200の第2読取位置F2とは、所定の間隔をあけて設けられるので、第1読取位置F1における原稿の第1面からの反射光の光軸L1と、第2読取位置F2における原稿の第2面からの反射光の光軸L2との間隔をあけることができる。これによって第1読取ユニット100の第1走査部101の光源105から発されて原稿を透過した光が、第2読取ユニット200のイメージセンサ203に入射して、第2読取ユニット200が原稿の第1面に形成される画像を読取ったり、第2読取ユニット200の発光部202から発されて原稿を透過した光が、第1読取ユニット100のCCD104に入射して、第1読取ユニット100が原稿の第2面に形成される画像を読取ったりすることを防止して、原稿の第1面および第2面に形成される画像を正確に読取ることができる。
【0093】
図5は、画像読取装置2の走行読取モードおよび両面読取モードにおけるトレイ10およびピックアップ部30の第1の制御手順を示すフローチャートである。図6は、トレイ本体11およびピックアップ部30の動作を模式的に示す断面図である。ステップs0で、第1の制御手順が開始されて、ステップs1に進む。ステップs1では、画像読取装置2の利用者による操作部47の入力操作によって、画像読取装置2の電源が投入されて、ステップs2に進む。ステップs2では、制御部45は、トレイ検出部41からの待機位置配置信号があるか否かを判断し、待機位置配置信号がないと判断するとステップs3に進み、待機位置配置信号があると判断するとステップs4に進む。
【0094】
ステップs2で待機位置配置信号がない、すなわちトレイ本体11が待機位置Q2に配置されていないと判断されてステップs3に進むと、ステップs3では、制御部45は、トレイ駆動モータ21を制御して、トレイ本体11を角変位させて、ステップs2に戻る。トレイ駆動モータ21の制御は、トレイ検出部41からの待機位置配置信号に基づいて行われ、ステップs1およびステップs2を繰返し行うことによって、トレイ本体11を待機位置Q2に配置して、後述するステップs8に進むまで、トレイ本体11を待機位置Q2に静止させる。また後述するステップs6に進むまで、制御部45は、ソレノイド34への通電は行わず、ピックアップ部30は図6(1)に示すような退避位置P2に配置される。したがってステップs6に進むまでは、利用者は、トレイ10に原稿を容易に装填したり、トレイ10に保持される原稿を容易に除去することができる。
【0095】
ステップs2で待機位置配置信号がある、すなわちトレイ本体11が、図6(1)に示すような待機位置Q2に配置されていると判断されてステップs4に進むと、ステップs4では、制御部45は、原稿検出部40からの原稿検出信号があるか否かを判断し、原稿検出信号があると判断するとステップs5に進む。ステップs4における原稿検出信号の有無の判断は、原稿検出信号があると判断するまで続けられる。
【0096】
ステップs4で原稿検出信号がある、すなわちトレイ10に原稿が装填されて保持されていると判断されてステップs5に進むと、ステップs5では、制御部45は、操作部47から走行原稿読取指令および両面原稿読取指令のうちのいずれか(以後これらの指令を「読取指令」と略して表記することがある)が入力されたか否かを判断し、読取指令が入力されたと判断するとステップs6に進む。ステップs5における読取指令が入力されたか否かの判断は、読取指令が入力されたと判断されるまで続けられる。
【0097】
ステップs5で読取指令が入力されたと判断されてステップs6に進むと、ステップs6では、図6(2)に示すように、制御部45は、ソレノイド34に通電して、ピックアップ部30の呼込ローラ31をトレイ10に保持される原稿に当接させて、ステップs7に進む。
【0098】
ステップs7では、制御部45は、ピックアップ検出部42からピックアップ配置信号があるか否かを判断し、ピックアップ配置信号がないと判断するとステップs8に進み、ピックアップ配置信号があると判断するとステップs9に進む。
【0099】
ステップs7でピックアップ配置信号がない、すなわち図6(3)に示すように、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されていないと判断されてステップs8に進むと、ステップs8では、制御部45は、トレイ駆動モータ21を制御して、トレイ本体11を角変位させて、ステップs7に戻る。トレイ駆動モータ21の制御は、ピックアップ検出部42からのピックアップ配置信号に基づいて行われ、ステップs7およびステップs8を繰返し行うことによって、ピックアップ部30をピックアップ位置P1に配置する。
【0100】
ステップs7でピックアップ配置信号がある、すなわち図6(4)に示すように、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されていると判断されてステップs9に進むと、ステップs9では、制御部45は、ピックアップ駆動モータ81および搬送ローラ駆動モータ82を制御して、取出位置に配置される最もピックアップ部30寄りの原稿から順に、トレイ10に保持される原稿を1枚ずつ取り出して、第1搬送路50に搬送して、ステップs10に進む。
【0101】
ステップs10では、制御部45は、原稿検出部40からの原稿検出信号があるか否かを判断し、原稿検出信号があると判断するとステップs7に戻り、原稿検出信号がない、すなわちトレイ10から全ての原稿が取出されて、トレイ10が原稿を保持していないと判断するとステップs11に進み、制御部45は、トレイ駆動部20を制御して、トレイ本体11を待機位置Q2置に配置して、全ての手順を終了する。
【0102】
図7は、画像読取装置2の走行読取モードおよび両面読取モードにおけるトレイ10およびピックアップ部30の第2の制御手順を示すフローチャートである。ここでは図6も併せて参照する。ステップt0で、第2の制御手順が開始されて、ステップt1に進む。
【0103】
ステップt1では、画像読取装置2の利用者による操作部47の入力操作によって、画像読取装置2の電源が投入されて、ステップt2に進む。ステップt2では、制御部45は、トレイ検出部41からの待機位置配置信号があるか否かを判断し、待機位置配置信号がないと判断するとステップt3に進み、待機位置配置信号があると判断するとステップt4に進む。
【0104】
ステップt2で待機位置配置信号がない、すなわちトレイ本体11が待機位置Q2に配置されていないと判断されてステップs3に進むと、ステップt3では、制御部45は、トレイ駆動モータ21を制御して、トレイ本体11を角変位させて、ステップt2に戻る。トレイ駆動モータ21の制御は、トレイ検出部41からの待機位置配置信号に基づいて行われ、ステップt1およびステップt2を繰返し行うことによって、トレイ本体11を待機位置Q2に配置して、後述するステップt8に進むまで、トレイ本体11を待機位置Q2に静止させる。また後述するステップt6に進むまで、制御部45は、ソレノイド34への通電は行わず、ピックアップ部30は図6(1)に示すような退避位置P2に配置される。したがってステップt6に進むまでは、利用者は、トレイ10に原稿を容易に装填したり、トレイ10に保持される原稿を容易に除去することができる。
【0105】
ステップt2で待機位置配置信号がある、すなわちトレイ本体11が、図6(1)に示すような待機位置Q2に配置されていると判断されてステップt4に進むと、ステップt4では、制御部45は、原稿検出部40からの原稿検出信号があるか否かを判断し、原稿検出信号があると判断するとステップt5に進む。ステップt4における原稿検出信号の有無の判断は、原稿検出信号があると判断するまで続けられる。
【0106】
ステップt4で原稿検出信号がある、すなわちトレイ10に原稿が装填されて保持されていると判断されてステップt5に進むと、ステップt5では、制御部45は、原稿の装填から装填完了を待つための、予め設定されて記憶部46に記憶される装填完了待ち時間待機して、ステップt6に進む。
【0107】
ステップt6では、図6(2)に示すように、制御部45は、退避位置P2に配置されているピックアップ部30を、ピックアップ位置P1に配置するように、ソレノイド34に通電して、ピックアップ部30の呼込ローラ31をトレイ10に保持される原稿に当接させて、ステップt7に進む。ステップt7では、制御部45は、ピックアップ検出部42からピックアップ配置信号があるか否かを判断し、ピックアップ配置信号がないと判断するとステップt8に進み、ピックアップ配置信号があると判断するとステップt9に進む。
【0108】
ステップt7でピックアップ配置信号がない、すなわち図6(3)に示すように、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されていないと判断されてステップt8に進むと、ステップt8では、制御部45は、トレイ駆動モータ21を制御して、トレイ本体11を角変位させて、ステップt7に戻る。トレイ駆動モータ21の制御は、ピックアップ検出部42からのピックアップ配置信号に基づいて行われ、ステップt7およびステップt8を繰返し行うことによって、ピックアップ部30をピックアップ位置P1に配置する。
【0109】
ステップt7でピックアップ配置信号がある、すなわち図6(4)に示すように、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されていると判断されてステップt9に進むと、ステップt9では、制御部45は、操作部47から読取指令が入力されたか否かを判断し、読取指令が入力されたと判断するとステップt10に進み、読取指令が入力されていないと判断するとステップt12に進む。
【0110】
ステップt9において、操作部47から読取指令が入力されたと判断されてステップt10に進むと、ステップt10では、制御部45は、ピックアップ駆動モータ81および搬送ローラ駆動モータ82を制御して、取出位置に配置される最もピックアップ部30寄りの原稿から順に、トレイ10に保持される原稿を1枚ずつ取り出して、第1搬送路50に搬送して、ステップt11に進む。
【0111】
ステップt11では、制御部45は、原稿検出部40からの原稿検出信号があるか否かを判断し、原稿検出信号があると判断するとステップt17に進み、原稿検出信号がない、すなわちトレイ10から全ての原稿が取出されて、トレイ10が原稿を保持していないと判断するとステップt19に進み、制御部45は、トレイ駆動部20を制御して、トレイ本体11を待機位置Q2に配置して、全ての手順を終了する。
【0112】
ステップt9において、操作部47から走行原稿読取指令および両面原稿読取指令のうちのいずれかが入力されていない判断されてステップt12に進むと、ステップt12では、制御部45は、ソレノイド34に通電してから、走行原稿読取指令および両面原稿読取指令のうちのいずれかの入力を待機するための、予め設定されて記憶部46に記憶される要請待ち時間が経過したか否かを判断し、要請待ち時間経過したと判断するとステップt13に進み、要請待ち時間経過していないと判断するとステップt9に戻る。
【0113】
ステップt12において、ソレノイド34に通電してから要請待ち時間が経過したと判断されてステップt13に進むと、ステップt13では、制御部45は、ソレノイド34への通電を停止して、ピックアップ部30を退避位置P2に配置して、ステップt14に進む。
【0114】
ステップt14では、原稿検出部40からの原稿検出信号があるか否かを判断し、原稿検出信号があると判断するとステップt15に進み、原稿検出信号がない、すなわちトレイ10に原稿が保持されていないと判断するとステップt19に進み、制御部45は、トレイ駆動部20を制御して、トレイ本体11を待機位置Q2に配置して、全ての手順を終了する。
【0115】
ステップt15では、制御部45は、操作部47から読取指令が入力されたか否かを判断し、読取指令が入力されたと判断するとステップt16に進み、読取指令が入力されていないと判断するとステップt14に戻る。
【0116】
ステップt15において、操作部47から読取指令が入力されたと判断されてステップt16に進むと、ステップt16では、制御部45は、図6(2)に示すように、ソレノイド34に通電して、ピックアップ部30の呼込ローラ31をトレイ10に保持される原稿に当接させて、ステップt17に進む。
【0117】
ステップt17では、制御部45は、ピックアップ検出部42からピックアップ配置信号があるか否かを判断し、ピックアップ配置信号があると判断するとステップt10に戻り、ピックアップ配置信号がないと判断するとステップt18に進む。
【0118】
ステップt17でピックアップ配置信号がない、すなわち図6(3)に示すように、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されていないと判断されてステップt18に進むと、ステップt18では、制御部45は、トレイ駆動モータ21を制御して、トレイ本体11を角変位させて、ステップt17に戻る。トレイ駆動モータ21の制御は、ピックアップ検出部42からのピックアップ配置信号に基づいて行われ、ステップt17およびステップt18を繰返し行うことによって、ピックアップ部30をピックアップ位置P1に配置する。
【0119】
装填完了待ち時間は、利用者による原稿のトレイ10への装填から装填完了を待つための予め設定される時間であり、操作部47から入力されて、記憶部476に記憶される。図7のステップt4〜ステップt6に示すように、制御部45は、待機状態にあるとき、原稿検出部40によってトレイ10に原稿が装填されたことが検出されると、装填完了待ち時間経過後に、退避位置P2に配置されているピックアップ部30を、ピックアップ位置P1に配置するように、ソレノイド34に通電する。
【0120】
装填完了待ち時間は、利用者のトレイ10への原稿の装填に対する熟練度に応じて自由に設定することができる。また装填完了待ち時間は、たとえば、利用者別に設定したり、読取処理に応じて長くまたは短く設定して、画像読取装置2を利用するときに、利用者が操作部47を入力操作して選択するようにしてもよい。装填完了待ち時間は、たとえば1〜8秒程度に設定される。このような装填完了待ち時間を設定することによって、トレイ10に原稿が装填されてからピックアップ部30の呼込ローラ31がトレイ10に保持される原稿に当接するまでに、たとえばトレイ10に保持される原稿の向きを整えたり、トレイ10にさらに原稿を装填したりする機会を与えることができる。これによってトレイ10における原稿の保持状態不良に起因する、原稿の第1搬送路50におけるジャムと呼ばれる搬送不良を防止したり、トレイ10への多量の原稿の装填を容易に行うことができる。
【0121】
要請待ち時間は、利用者による走行原稿読取指令および両面原稿読取指令のうちのいずれかの読取指令の入力を待機するための予め設定される時間であり、操作部47から入力されて、記憶部46に記憶される。図7のステップt9およびステップt12に示すように、制御部45は、ピックアップ部30が退避位置P2からピックアップ位置P1に向けて変位されて、呼込ローラ31が原稿に当接した後、要請待ち時間が経過しても読取指令が入力されない場合には、ピックアップ部30を退避位置P2に変位するように、ソレノイド34への通電を停止する。
【0122】
要請待ち時間は、利用者の希望に応じて自由に設定することができる。また装填完了待ち時間は、たとえば、利用者別に設定して記憶させたり、読取処理に応じて長くまたは短く設定して、画像読取装置2を利用するときに、利用者が操作部47を入力操作して選択するようにしてもよい。要請待ち時間は、たとえば10〜30秒程度に設定される。このような要請待ち時間を設定することによって、ピックアップ部30の呼込ローラ31がトレイ10に保持される原稿に当接してから要請待ち時間経過しても読取指令が入力されない場合は、たとえば読取らせる原稿の追加、および原稿の読取り中止などが想定されるので、このような場合に、ソレノイド34への通電を停止して、ピックアップ部30を退避位置P2に配置することによって、利用者がトレイ10に原稿を容易に装填したり、トレイ10から原稿を容易に除去することができる。
【0123】
以上のように本実施の形態のシート体供給搬送装置1によれば、制御部45に制御されるトレイ駆動部20によって、トレイ本体11は、トレイ10への原稿の装填を待機する待機状態にあるとき、トレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合の位置Q1よりもピックアップ部30寄りとなる待機位置Q2に変位駆動され、トレイ10に保持された原稿を供給する供給状態にあるとき、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるように変位駆動される。
【0124】
トレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合の位置Q1よりもピックアップ部30寄りとなる待機位置Q2から、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるような位置までの変位量は、トレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合の待機位置Q1から、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるような位置までの変位量よりも小さいので、トレイ10の最大保持量よりも少ない量、たとえば数枚の原稿をトレイ10に装填してからピックアップ部30によって原稿が取り出されるまでの時間を短縮することができる。
【0125】
具体的には、トレイ本体11の、トレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合の待機位置Q1から、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるような位置までの変位に要する時間は、1秒である。これに対し、トレイ本体11の、トレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合の位置Q1よりもピックアップ部30寄りとなり、予め設定される待機位置Q2から、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるような位置までの変位に要する時間は、少なくともトレイ10に最大保持量の原稿が保持される場合の待機位置Q1から、トレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるような位置までの変位に要する時間よりも短い。また予め設定される待機位置Q2とトレイ10に保持される最もピックアップ部30寄りの原稿が取出位置に配置されるようなトレイ本体11の位置がほぼ同一であれば、トレイ10の変位に要する時間は、ほぼ0秒である。このように、変位に要する時間が大幅に短縮され、待機位置Q2の設定によっては、トレイ本体10の変位の必要が無くなる。
【0126】
たとえば原稿に形成されている画像を読取る画像読取装置2において、扱う原稿の量は、通常トレイ10の最大保持量よりも充分に少ないので、画像読取装置2にこのようなシート体供給搬送装置1を搭載することによって、画像読取処理を高速に行うことができる。また近年、紙の使用量の減少させるために、原稿の両面に画像が形成される場合が多く、このような場合、画像読取装置2において扱う原稿の量が、さらに少なくなるので、本実施の形態のシート体供給搬送装置1を搭載する画像読取装置2は、極めて有効である。
【0127】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1によれば、ピックアップ部30は、供給状態にあるとき、取出位置に配置される原稿を取り出し可能なピックアップ位置P1に配置され、待機状態にあるとき、ピックアップ位置P1から退避した退避位置P2に配置されるように、ピックアップ位置P1と退避位置P2とにわたって変位駆動される。ピックアップ部30が退避位置P2に配置されるとき、利用者はトレイ10に保持されている原稿をトレイ10から容易に除去することができる。これによって、たとえば不所望な原稿を誤ってトレイ10に装填した場合でも、利用者は、トレイ10に保持されている原稿をトレイ10から容易に除去して、改めて所望の原稿をトレイ10に容易に装填することができるので、不所望な原稿がピックアップ部30によって取り出されて処理されることを防止することができる。
【0128】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1によれば、待機状態にあるとき、原稿検出部40によってトレイ10に原稿が装填されたことが検出されると、原稿の装填から装填完了待ち時間経過後に、退避位置P2に配置されているピックアップ部30は、ピックアップ位置P1に配置される。退避位置P2に配置されているピックアップ部30が、トレイ10に原稿が装填されたことが検出されると、すぐにピックアップ位置P1に配置される場合には、原稿をトレイ10に装填してしまうと、ピックアップ位置P1に配置されるピックアップ部30によって、保持されている原稿をトレイ10から除去できなくなるが、トレイ10に原稿が装填されたことが検出されてから装填完了待ち時間経過後に、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されるので、この装填完了待ち時間内において、ピックアップ部30は退避位置P2に配置されているので、利用者は、トレイ10からの原稿を容易に除去することができる。これによって、たとえば誤って不所望な原稿がトレイ10に装填されても、利用者は、装填完了待ち時間内であれば容易に除去することができ、不所望な原稿がピックアップ部30によって取り出されて処理されることを防止することができる。
【0129】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1によれば、ピックアップ部30は、操作部47によって読取指令が入力されると、退避位置P2からピックアップ位置P1に変位し、その後、取出位置に配置される原稿を取り出すように制御される。これによって原稿がトレイ10に装填されてから読取指令が入力されるまでは、ピックアップ部30は退避位置P2に配置されているので、利用者は、たとえば装填した原稿が所望の原稿であるか否か、および原稿がトレイ10に対して所定の保持状態となっているか否かを確認した後に、読取指令を入力することで、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されるので、ピックアップ部30によって原稿を迅速かつ確実に取り出すことができる。
【0130】
本実施の形態の画像読取装置2において、利用者によって、読取る原稿の枚数が、最も頻度の高い量に応じて、待機位置が設定され、待機位置にトレイ本体11が配置されているときに、トレイ検出部41の投光部から射出された光がトレイ本体11において反射して、その反射した光がトレイ検出部41の受光部に入射するような位置に、トレイ検出部41を上部筐体5に取付けるとしたが、これに限らず、利用者が予め操作部47を入力操作して待機位置Q2を入力して、記憶部46に記憶されるようにしてもよい。
【0131】
この場合、たとえば、トレイ駆動部20のトレイ駆動モータ21に与えたパルスの数を計数することによって、トレイ本体11の位置を検出するような構成にしてもよい。また、たとえば、トレイ本体11と固定トレイ部12とを連結するヒンジ部に、ロータリーエンコーダを設けて、トレイ本体11と固定トレイ12との成す角度を検出して、トレイ本体11の位置を検出するような構成にしてもよい。
【0132】
これによってトレイ駆動部20によって、トレイ本体11は、待機状態にあるとき、操作部47によって入力された待機位置に変位駆動されるので、たとえば原稿の量に応じた待機位置を入力しておくことによって、トレイ10に原稿を装填してからピックアップ部30によって原稿が取り出されるまでの時間を確実に短縮することができる。
【0133】
また、制御部45は、待機位置決定手段としても機能して、以前に実行した取出動作のときにトレイ10に装填された原稿の量に基づいて、待機位置を決定するようにしてもよい。たとえば過去50〜100回の取出動作の原稿の枚数の平均値に基づいて設定する。
【0134】
これによって、待機位置は、以前に実行した取出動作のときにトレイ10に装填された原稿の量に基づいて決定されるので、待機位置の決定を自動的に行うとともに、トレイ10に原稿を装填してからピックアップ部30によって原稿が取り出されるまでの時間を短縮することができる。
【0135】
また本実施の形態のシート体搬送装置1および画像読取装置2によれば、原稿は、原稿の少なくとも厚み方向一方の表面とベルト搬送部70のベルト73とが面接触しながら、第1読取位置F1および第2読取位置F2を通過するので、原稿と搬送手段とが点接触および線接触しながら搬送される場合に比べて、原稿と搬送手段との接触面積が大きくなり、原稿と搬送手段との間の摩擦力が大きくなる。これによって、たとえば原稿に第2搬送方向A2に不所望な外力が働いても、原稿とベルト73との間の大きな摩擦力が不所望な外力に抗して、原稿は安定して第2搬送方向A2に搬送されて、第1および第2読取位置F1,F2を通過することができる。このように原稿は、第1および第2読取位置F1,F2を安定して通過するので、画像読取装置2は、原稿に対して読取処理を確実に行うことができる。
【0136】
また本実施の形態のシート体搬送装置1によれば、ベルト73は、相互に平行な軸線まわりに回転自在に設けられる駆動ローラ71と従動ローラ72との間にわたって巻掛けられるので、各ローラ71,72間のベルト73は、平面状となり、原稿の厚み方向一方の表面に確実に面接触することができる。またベルト73は、搬送ベルト駆動モータ83によって回転駆動される駆動ローラ71の回転によって各ローラ71,72間を移動し、原稿の厚み方向一方の表面に面接触する状態で各ローラ71,72間を移動して、原稿を搬送するので、たとえば駆動ローラ71を連続的に回転するように搬送ベルト駆動モータ83を制御することによって、ベルト73を連続的に移動させて、原稿を連続的に移動することができる。また、たとえば駆動ローラ71を間欠的に角変位するように搬送ベルト駆動モータ83を制御することによって、ベルト73を間欠的に移動させて、原稿を間欠的に搬送することができる。したがって読取処理に応じて搬送ベルト駆動モータ83を制御することで、原稿の搬送形態を容易に変更することができる。さらにベルト73と原稿との間の摩擦力は、ベルト73の摩擦係数に依存するので、原稿の種類に応じた摩擦係数のベルトに取り換えることによって、ベルト73と原稿との間の摩擦力を容易に変更することができる。
【0137】
また本実施の形態のシート体搬送装置1によれば、ベルト搬送部70から第1および第2読取位置F1,F2までの原稿の移動経路である第2搬送路51は、平面状に延びるので、原稿は第2搬送路51を移動するときに、湾曲することなく平面状を維持するので、原稿の湾曲による抵抗力の発生を防ぎ、原稿をより安定して搬送して、第1および第2読取位置F1,F2を通過させることができる。
【0138】
本実施の形態のシート体供給搬送装置1では、トレイ駆動部20は、トレイ駆動モータ21からの回転駆動力を、歯車22,23などを介して、トレイ本体11の他端部に当接する駆動プレート24を角変位させて、トレイ本体11を角変位させる構成としたが、これに限らず、たとえばワイヤおよび滑車などを用いて、トレイ10全体を上下方向に変位させて、ピックアップ部20に近接および離反するような構成であってもよい。
【0139】
本実施の形態のシート体供給搬送装置1では、走行読取モードおよび両面読取モードならびに静止読取モードにおいて、同一のプラテンガラス60に臨む原稿を読み取っているが、走行読取モードおよび両面読取モードと、静止読取モードとで異なるプラテンガラスを用いるような構成としてもよい。さらに第1読取位置F1に臨むプラテンガラスと、第2読取位置F2に臨むプラテンガラスとは、別体であってもよい。
【0140】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1では、第1読取ユニット100の第1走査部101の光源は、ハロゲンランプとしたが、これに限らず、たとえばキセノンランプおよび蛍光灯などであってもよい。また第1読取ユニット100の第2走査部102は、2つの反射鏡107,108を含む構成としたが、これに限らず、たとえば少なくともCCD、結像レンズおよび光源を一体とした構成の縮小読取光学系または等倍読取光学系のユニットとして、このユニットを第1走査部101の第1変位速度Vと同じ速度で変位させるようにしてもよい。
【0141】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1では、第1搬送路50の第1搬送方向A1最上流部に臨むようにして、円柱状の分離補助ローラ52が設けられる構成としたが、これに限らず、表面の摩擦係数の大きな平板状のパッドを第1搬送路50の第1搬送方向A1最上流部に臨むように配置して、分離ローラ32とパッドとによって挟持されて、分離ローラ32が回転することによって、分離ローラ32に接している原稿だけが分離されて、第1搬送路50に第1搬送方向A1に向けて搬送されるようにしてもよい。
【0142】
また本実施の形態のシート体搬送装置1および画像読取装置2では、第1搬送路50は湾曲して曲面状に延びるとしたが、トレイ10の配置位置に応じて、平面状に延びるようにしてもよい。
【0143】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1では、トレイ10に、最大保持量を超える量の原稿が装填された場合には、ソレノイド34に通電して、ピックアップ部30を退避位置P2からピックアップ位置P1に向けて変位駆動させて、トレイ駆動部20を制御しても、ピックアップ部30がピックアップ位置P1に配置されない。したがってこのような場合には、制御部45は、操作部47に、トレイ10に最大保持量を超える量の原稿があることを示す警告を表示して、利用者に報知するようにしてもよい。
【0144】
本実施の形態のシート体搬送装置1では、駆動ローラ71は、少なくとも外周部がポリアセタールなどの樹脂で形成される円柱形状のローラとしたが、これに限らず、鉄、ステンレス鋼およびアルミニウムなどの金属製であってもよく、形状は外周部に歯溝が刻設される柱状の歯車であってもよい。また従動ローラ72は、少なくとも外周部がポリアセタールなどの樹脂で形成されるとしたが、これに限らず、鉄、ステンレス鋼およびアルミニウムなどの金属製であってもよい。
【0145】
本実施の形態のシート体搬送装置1では、ウレタンゴム製の無端ベルトとしたがこれに限らず、ネオプレン、エチレンプロピレンジエンゴムおよびアクリロニトリルブタジエンゴムのいずれかから成る無端ベルトであってもよい。
【0146】
また本実施の形態のシート体供給搬送装置1は、画像読取装置2に搭載したが、シート供給搬送装置1の少なくとも、トレイ10、トレイ駆動部20、ピックアップ部、原稿検出部40、トレイ検出部41、ピックアップ検出部42、制御部45、記憶部46およびピックアップ駆動モータ81を含む装置を、プリンタなどの画像形成装置に搭載しても、上述の画像読取装置2と同様の効果を得ることができる。
【0147】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の位置よりもピックアップ手段寄りとなる待機位置から、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるような位置までの変位量は、トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の待機位置から、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるような位置までの変位量よりも小さいので、トレイの最大保持量よりも少ない量、たとえば数枚のシート体をトレイに装填してからピックアップ手段によってシート体が取り出されるまでの時間を短縮することができる。
【0148】
また本発明によれば、たとえばシート体の量に応じた待機位置を入力しておくことによって、トレイにシート体を装填してからピックアップ手段によってシート体が取り出されるまでの時間を確実に短縮することができる。
【0149】
また本発明によれば、待機位置の決定を自動的に行うとともに、トレイにシート体を装填してからピックアップ手段によってシート体が取り出されるまでの時間を短縮することができる。
【0150】
また本発明によれば、たとえば不所望なシート体を誤ってトレイに装填した場合でも、利用者は、トレイに保持されているシート体をトレイから容易に除去して、改めて所望のシート体をトレイに容易に装填することができるので、不所望なシート体がピックアップ手段によって取り出されて処理されることを防止することができる。
【0151】
また本発明によれば、トレイにシート体が装填されたことが検出されてから装填完了待ち時間経過後に、ピックアップ手段がピックアップ位置に配置されるので、この装填完了待ち時間内において、ピックアップ手段は退避位置に配置されているので、利用者は、トレイからのシートを容易に除去することができる。これによって、たとえば誤って不所望なシート体がトレイに装填されても、利用者は、装填完了待ち時間内であれば容易に除去することができ、不所望なシート体がピックアップ手段によって取り出されて処理されることを防止することができる。
【0152】
また本発明によれば、利用者は、利用者の技量に応じて、装填完了待ち時間を設定することができる。
【0153】
また本発明によれば、たとえばピックアップ手段がピックアップ位置に変位された後、要請待ち時間が経過しても取出要請が入力されない場合とは、たとえばピックアップ手段によるシート体の取出動作を行わない場合、およびシート体を追加してトレイに装填する場合であると考えられるので、このような場合には、ピックアップ手段が退避位置に配置されているので、シート体の除去および装填を容易かつ速やかに行うことができる。
【0154】
また本発明によれば、利用者は、利用者の技量に応じて、要請待ち時間を設定することができる。
【0155】
また本発明によれば、シート体がトレイに装填されてから供給要請が入力されるまでは、ピックアップ手段は退避位置に配置されているので、利用者は、たとえば装填したシート体が所望のシート体であるか否か、およびシート体がトレイに対して所定の保持状態となっているか否かを確認した後に、供給要請を入力することで、ピックアップ手段がピックアップ位置に配置されるので、ピックアップ手段によってシート体を迅速かつ確実に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のシート体供給搬送装置1を搭載する画像読取装置2を示す断面図である。
【図2】画像読取装置2の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】図1のセクションIIIを拡大して示す断面図である。
【図4】図1のセクションIVを拡大して示す断面図である。
【図5】画像読取装置2の走行読取モードおよび両面読取モードにおけるトレイ10およびピックアップ部30の第1の制御手順を示すフローチャートである。
【図6】トレイ本体11およびピックアップ部30の動作を模式的に示す断面図である。
【図7】画像読取装置2の走行読取モードおよび両面読取モードにおけるトレイ10およびピックアップ部30の第2の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 シート体供給搬送装置
10 トレイ
11 トレイ本体
20 トレイ駆動部
30 ピックアップ部
40 原稿検出部
45 制御部
47 操作部
Claims (9)
- 所定の取出位置に配置されるシート体を取り出すピックアップ手段と、
ピックアップ手段に近接および離反する方向に変位自在であるトレイ本体を有し、シート体を保持するトレイと、
トレイ本体を、ピックアップ手段に近接および離反する方向に変位駆動するトレイ駆動手段と、
トレイに保持されたシート体を供給する供給状態にあるとき、トレイに保持される最もピックアップ手段寄りのシート体が取出位置に配置されるようにトレイ本体を変位駆動し、トレイへのシート体の装填を待機する待機状態にあるとき、トレイに最大保持量のシート体が保持される場合の位置よりもピックアップ手段寄りとなる待機位置にトレイ本体を変位駆動するように、トレイ駆動手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とするシート体供給搬送装置。 - 待機位置を入力する待機位置入力手段をさらに含み、
制御手段は、待機状態にあるとき、トレイ本体を、待機位置入力手段によって入力された待機位置に変位駆動するように、トレイ駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載のシート体供給搬送装置。 - 以前に実行した取出動作のときにトレイに装填されたシート体の量に基づいて、待機位置を決定する待機位置決定手段を含むことを特徴とする請求項1記載のシート体供給搬送装置。
- ピックアップ手段は、取出位置に配置されるシート体を取り出し可能なピックアップ位置と、ピックアップ位置から退避した退避位置とにわたって変位自在であり、
ピックアップ手段をピックアップ位置と退避位置とにわたって変位駆動するピックアップ駆動手段をさらに含み、
制御手段は、供給状態にあるとき、ピックアップ手段をピックアップ位置に配置し、待機状態にあるとき、ピックアップ手段を退避位置に配置するように、ピックアップ駆動手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート体供給搬送装置。 - トレイにシート体が保持されていることを検出するシート体検出手段をさらに含み、
制御手段は、待機状態にあるとき、シート体検出手段によってトレイにシート体が装填されたことが検出されると、シート体の装填から装填完了を待つための予め設定される装填完了待ち時間経過後に、退避位置に配置されているピックアップ手段を、ピックアップ位置に配置するように、ピックアップ駆動手段を制御することを特徴とする請求項4記載のシート体供給搬送装置。 - 装填完了待ち時間を入力する装填完了待ち時間入力手段をさらに含むことを特徴とする請求項5記載のシート体供給搬送装置。
- シート体の取出要請を入力する取出要請入力手段をさらに含み、
制御手段は、ピックアップ手段が退避位置からピックアップ位置に変位された後、取出要請の入力を待機するための予め設定される要請待ち時間が経過しても取出要請が入力されない場合には、ピックアップ手段を退避位置に変位するように、ピックアップ駆動手段を制御することを特徴とする請求項5または6記載のシート体供給搬送装置。 - 要請待ち時間を入力する要請待ち時間入力手段をさらに含むことを特徴とする請求項7記載のシート体供給搬送装置。
- シート体の供給要請を入力する供給要請入力手段をさらに含み、
制御手段は、供給要請が入力されると、退避位置に配置されているピックアップ手段をピックアップ位置に変位するように、ピックアップ駆動手段を制御し、ピックアップ位置に変位後、取出位置に配置されるシート体を取り出すように、ピックアップ手段を制御することを特徴とする請求項4記載のシート体供給搬送装置。
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