JP2003530070A - Fc融合タンパク質としてのインターフェロン−αタンパク質の発現および搬出 - Google Patents

Fc融合タンパク質としてのインターフェロン−αタンパク質の発現および搬出

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Abstract

(57)【要約】 免疫グロブリンFc−インターフェロン−α融合タンパク質をコードする核酸配列(例えば、DNA配列またはRNA配列)が開示される。この核酸配列は、適切な発現ベクターに挿入され得、哺乳動物細胞において発現され得る。このような核酸配列の発現によって産生され得る免疫グロブリンFc−インターフェロン−α融合タンパク質のファミリーもまた開示される。例えば、肝炎のような状態を処置するための、このような核酸配列および/または融合タンパク質を使用する方法もまた開示され、この状態は、インターフェロン−αの投与によって軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本出願は、1999年5月19日に出願された、米国仮特許出願番号60/1
34,895号(この開示は、本明細書中に参考として援用される)に対して優
先権を主張する。
【0002】 (発明の分野) 本明細書中に開示される発明は、インターフェロン−αのタンパク質のクラス
のメンバーの産生を高める融合タンパク質発現系に関する。より詳細には、本発
明は、免疫グロブリンFc−インターフェロン−αのようなFc融合タンパク質
の哺乳動物細胞における抗レベル発現および分泌、ならびにこのFc融合タンパ
ク質の種々の構造的形態および使用に関する。
【0003】 (発明の背景) タンパク質のインターフェロン−α(INF−α)ファミリーは、種々の疾患
の処置において有用であることが示されている。例えば、インターフェロン−α
2aおよび2b(それぞれ商品名RoferonおよびIntron A)は、
B型、C型およびD型の慢性肝炎(生命を脅かす肝臓のウイルス性疾患)、尖圭
コンジローム(性器いぼ)、AIDS関連カポージ肉腫、ヘアリーセル白血病、
悪性黒色腫、基底細胞癌、多発性骨髄腫、腎細胞癌、I型およびII型ヘルペス
、水痘/帯状疱疹、および菌状息肉腫の処置において使用されている。インター
フェロン−α前立腺癌および慢性骨髄性白血病を含む処置レジメンの効力もまた
、研究されている。
【0004】 ヒトインターフェロン−αファミリーは、インターフェロンのうち最も大きく
、最も複雑なファミリーである。このインターフェロン−αファミリーのメンバ
ーは、他のインターフェロンとは異なるグループとしてそれらを規定する類似し
たアミノ酸配列を有する;すなわち、これらのタンパク質は、典型的に、典型的
なタンパク質の整列において少なくとも35%のアミノ酸同一性を有する。Sw
issProtデータベースは、多くのヒトインターフェロン−αタンパク質を
含み、これは、代替的に名づけられたインターフェロン−δタンパク質およびイ
ンターフェロン−ωタンパク質を含む。これらのタンパク質は、典型的には、約
23個のアミノ酸のリーダー配列を用いて合成され、そして成熟タンパク質は、
典型的に、約19kDの分子量を有する。これらのタンパク質が非常に類似して
いるので、インターフェロン−αがヒトまたは他の哺乳動物供給源から得られ、
広範囲に精製されると、種々の生物学的活性を有する同一種(isospeci
es)の混合物がしばしば得られる[Georgiadisら、米国特許第4,
732,683号]。同様に、これらのタンパク質をコードするcDNAは、十
分に類似したサイズおよび性質を有するので、単一のセットの手順を使用してプ
ラスミド構築物の目的のためにこれらのcDNAを操作し得る。従って、哺乳動
物供給源からインターフェロン−αの単一種を効率的に産生しそして精製するた
めの方法を有することは有用である。
【0005】 約19kDというその比較的小さいサイズ(Lawnら(1981)PROC
.NATL.ACAD.Sci.U.S.A.78:5435)が原因で、イン
ターフェロン−αは、腎臓によって濾過され得る。しかし、濾過される場合、イ
ンターフェロン−αは、典型的に、腎臓尿細管細胞によって吸着され、そして代
謝され、そして従って、通常排出されない。現在の臨床的実施に従って、処方さ
れたインターフェロン−αは、筋肉内注射によって投与され、その後、その血清
中のレベルは、インターフェロン−α2aについて約5時間の半減期、そしてイ
ンターフェロン−α2bについて2〜3時間の半減期で減少する(PHYSIC
IANS DESK REFERENCE、第50版、1996:2145−2
147および2364−2373)。
【0006】 さらに、それらの比較的小さなサイズが原因で、インターフェロン−αの複数
回の頻繁な注射が必要であり(通常、毎日または週に3回)、患者のインターフ
ェロン−αのレベルにおいて有意な変化が存在し得る。さらに、注射された用量
が大きく、ヘアリーセル白血病について用量当たり約50マイクログラムからA
IDS関連カポージ肉腫についての用量当たり300マイクログラムの範囲にわ
たる。高レベルの循環インターフェロン−αは、皮膚毒性、神経学的毒性、免疫
毒性および内分泌毒性を含む、有意な副作用を生じ得る。インターフェロン−α
の小さなサイズによって、このインターフェロン−αは、血液脳関門を通過し、
そして中枢神経系に入り得、いくつかの神経学的な副作用の原因となることが考
えられる。従って、同時に副作用を最小化しながら、インターフェロン−αを用
いて処置される患者における効力および有効な血清半減期を増加することが有用
である。
【0007】 インターフェロン−αの高い投薬量、低い効力、短い血清半減期、精製の困難
さ、および副作用を考えると、産生を高め、そしてこの治療剤の薬学的性質を改
良する方法が当該分野で必要とされている。
【0008】 (発明の要旨) 本発明は、インターフェロン−αを含む融合タンパク質を作製し、そして使用
するのに有用な方法および組成物を特徴とする。特に、本発明は、免疫グロブリ
ンFc−インターフェロン−α融合タンパク質をコードする核酸(例えば、DN
AまたはRNA)配列、およびこのような融合タンパク質を産生するために核酸
を発現するための方法を特徴とする。融合タンパク質は、生物学的に活性なイン
ターフェロン−αの高レベル発現を容易にし得る。融合タンパク質は、哺乳動物
(例えば、ヒト)に投与する前に薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせられ
得る。特定の条件下において、インターフェロン−αは、処方および/または投
与の前に融合タンパク質から切断され得る。あるいは、融合タンパク質を含むイ
ンターフェロン−αをコードする核酸配列は、薬学的に受容可能なキャリアと組
み合わせられ得、そして哺乳動物に投与され得る。
【0009】 インターフェロン−αの産生および分泌を容易にする新規な核酸配列(例えば
DNAまたはRNA)を提供することが本発明の目的である。特に、本発明は、
(i)インターフェロン−αの効率的な産生および分泌を容易にする核酸配列;
(ii)種々の哺乳動物宿主細胞においてインターフェロン−αの迅速かつ効率
的な産生および分泌のための核酸構築物;ならびに(iii)非ネイティブな、
生合成の、またはその他の人工インターフェロン−αタンパク質(例えば、合理
的な設計によって作製されたタンパク質)を含む、組換えインターフェロン−α
またはその遺伝的に操作された改変体の産生、分泌および回収のための方法を提
供する。
【0010】 本発明の他の目的は、インターフェロン−αをコードするポリヌクレオチドに
融合される場合、通常の試薬および技術を使用して精製され得る融合ポリペプチ
ドを含むインターフェロン−αをコードするポリヌクレオチド配列を提供するこ
とである。なお別の目的は、分泌カセットとコードされるインターフェロン−α
タンパク質との間にタンパク質分解性切断部位を差し挟むことであり、その結果
、分泌カセットは、インターフェロン−αが独立して精製され得るように、イン
ターフェロン−αドメインから切断され得る。
【0011】 従って、1つの局面において、本発明は、免疫グロブリンFc領域−インター
フェロン−α融合タンパク質をコードする核酸分子(例えば、DNAまたはRN
A分子)を提供する。この核酸分子は、5’→3’の方向で連続的に、単一の配
列で、免疫グロブリンFc領域および少なくとも1つの標的タンパク質をコード
し、ここで、この標的タンパク質は、インターフェロン−αを含む。
【0012】 好ましい実施形態において、免疫グロブリンFc領域は、免疫グロブリンヒン
ジ領域を含み、そして好ましくは、少なくとも1つの免疫グロブリン定常重鎖領
域ドメイン(例えば、免疫グロブリン重鎖2(CH2)ドメイン、免疫グロブリ
ン定常重鎖3(CH3)ドメイン、およびFc領域を生成するために使用される
免疫グロブリンのタイプに依存して、必要に応じて、免疫グロブリン重鎖4(C
H4)ドメイン)を含む。より好ましい実施形態において、免疫グロブリンFc
領域は、少なくとも免疫グロブリン定常重鎖1(CH1)ドメインを欠いている
。免疫グロブリンFc領域が、任意の免疫グロブリンのクラス(例えば、IgA
、IgD、IgE、IgG、およびIgM)に基づき得るが、IgGに基づく免
疫グロブリンFc領域が好ましい。
【0013】 本発明の核酸は、複製可能な発現ベクターへの操作的な結合で組み込まれ得、
次いで、このベクターは、コンピテントな哺乳動物宿主細胞に導入され、インタ
ーフェロン−αに基づく融合タンパク質を産生し得る。得られたインターフェロ
ン−αに基づく融合タンパク質は、哺乳動物宿主細胞から効率的に産生かつ分泌
される。分泌されたインターフェロン−αに基づく融合タンパク質は、哺乳動物
細胞を溶解することなく、培養培地から収集され得る。このタンパク質産物は、
すべて従来的な技術を使用して、活性についてアッセイされ得、そして/または
所望されるような共通の試薬を用いて精製され得、そして/または融合パートナ
ーから切断され得る。
【0014】 別の局面において、本発明は、インターフェロン−αを含む融合タンパク質を
提供する。本発明の融合タンパク質は、ネイティブなインターフェロン−αより
、改善された生物学的特性(例えば、可溶性の増大、血清半減期の延長、および
そのレセプターへの結合の増加)を実証する。これらの特性は、インターフェロ
ン−αの臨床的な効力を有意に改善し得る。好ましい実施形態において、この融
合タンパク質は、N末端からC末端の方向で、免疫グロブリンFc領域およびイ
ンターフェロン−αを、必要に応じて、免疫グロブリンFc領域およびインター
フェロン−αの間に他の部分(例えば、タンパク質分解部位)を介在させて含む
。得られる融合タンパク質は、好ましくは、通常のグリコシル化部位(すなわち
、鋳型抗体において通常存在する)でFc領域をグリコシル化する細胞において
合成される。
【0015】 別の実施形態において、その融合タンパク質は、第2の標的タンパク質(例え
ば、成熟の、全長インターフェロン−αまたはその生物活性フラグメント)を含
み得る。この型の構築物において、第1および第2の標的タンパク質は、同じタ
ンパク質かまたは異なるタンパク質であり得る。第1および第2の標的タンパク
質は、直接的にまたはポリペプチドリンカーによってのいずれかで、互いに連結
され得る。あるいは、両方の標的タンパク質は、直接的にまたはポリペプチドリ
ンカーを介してのいずれかで、免疫グロブリンFc領域に連結され得る。後者の
場合、第1の標的タンパク質は、免疫グロブリンFc領域のN末端に連結され得
、そして第2の標的タンパク質は、免疫グロブリンのFc領域のC末端に連結さ
れ得る。
【0016】 別の実施形態において、2つの融合タンパク質が、共有結合的(例えば、ジス
ルフィド結合、ポリペプチド結合、または架橋剤によって)または非共有結合的
のいずれかで結合して、ダイマータンパク質を産生し得る。好ましい実施形態に
おいて、2つの融合タンパク質は、好ましくは、各鎖の免疫グロブリンFc領域
中に配置された免疫グロブリンのヒンジ領域中に配置された、少なくとも1つ以
上、好ましくは2つの鎖間のシステイン残基を介するジスルフィド結合によって
共有結合的に結合される。
【0017】 本発明の他の目的は、インターフェロン−α融合タンパク質の多価および多量
体形態ならびにその組み合わせを提供することである。
【0018】 別の局面において、本発明は、免疫グロブリンFc領域および標的タンパク質
を含む融合タンパク質を産生する方法を提供する。本方法は、(a)そのような
融合タンパク質(シグナル配列を有するかまたは有さないかのいずれか)をコー
ドするDNA分子を含む哺乳動物細胞を提供する工程、および(b)その融合タ
ンパク質を産生するために哺乳動物細胞を培養する工程、を包含する。次いで、
得られる融合タンパク質は、収集され得、必要な場合、再フォールディングされ
得、そして当該分野において周知でありかつ使用される従来の精製技術を使用し
て精製され得る。その融合タンパク質が、免疫グロブリンFc領域と標的タンパ
ク質との間に配置されたタンパク質分解的切断部位を含むと仮定する場合、その
標的は、従来のタンパク質分解酵素を使用して融合タンパク質から切断され得、
そして必要な場合、使用に先立って精製される。
【0019】 なおさらなる局面において、本発明は、本発明の方法および/または本発明の
融合構築物によって産生されるインターフェロン−αの有効量を哺乳動物に投与
することによる、インターフェロン−αまたはその活性な改変体によって緩和さ
れる、状態を処置するための方法を提供する。本発明はまた、本発明の核酸(例
えば、「裸のDNA」または本発明のDNAもしくはRNAを含むベクター)を
、その状態を有する哺乳動物に投与することによって、インターフェロン−αま
たはその活性な改変体によって緩和される、状態を処置するための方法を提供す
る。
【0020】 好ましい実施形態において、本発明の構築物は、肝臓障害の処置において使用
され得、ここで、インターフェロン−αは、免疫グロブリンFc領域によって、
肝臓内に局在化される。本発明の構築物は、肝障害の処置において特に有用であ
り得る。肝障害には、ウイルス疾患(例えば、B型肝炎、C型肝炎、もしくはD
型肝炎)、肝癌ならびに肝臓に位置する転移を含む他の癌の型が含まれるがこれ
らに限定されない。
【0021】 本発明の前述のおよび他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明、図
面、および上記の特許請求の範囲から明らかである。
【0022】 (発明の詳細な説明) 多くの状態が、インターフェロン−αの投与によって軽減され得る。例えば、
以前に議論したように、インターフェロン−α2aおよび2b(それぞれ、商品
名RoferonおよびIntron A)は、慢性のB型肝炎、C型肝炎、お
よびD型肝炎、尖圭コンジローム(性器いぼ)、AIDS関連カポジ肉腫、ヘア
リーセル白血病、悪性黒色腫、基底細胞癌、多発性骨髄腫、腎臓細胞癌、I型お
よびII型ヘルペス、水痘−帯状疱疹ウイルス、ならびに菌状息肉腫の処置にお
いて有用である。さらに、研究が、前立腺癌および慢性骨髄性白血病の処置にお
けるインターフェロン−αの効力を評価するために実行されている。
【0023】 肝炎の処置のために、例えば、肝臓に濃縮されているインターフェロン−αの
形態を有することが特に有用であり得る。このようにして、他の組織中のインタ
ーフェロン−αの濃度が最小化され得、それによって副作用を減少する。肝臓組
織は、可溶性免疫複合体の除去のための主要な部位であり、そしてFcレセプタ
ーは、肝臓マクロファージ(クップファー細胞)上で豊富である(Benace
rraf,B.ら(1959)J.IMMUNOL.82:131;Paul,
W.E.(1993)FUNDAMENTALS IMMUNOLOGY,第3
版、第5章、113−116)。従って、インターフェロン−αを免疫グロブリ
ンFc領域に融合させることによって、インターフェロン−α分子は、免疫グロ
ブリンFc領域を欠く同じインターフェロン−α分子と比較して、肝臓組織に好
ましく標的化され得る。Fcレセプターについての最も高い親和性を有するIg
G型の抗体は、IgG1である。しかし、対照的に、IgG4は、例えば、Fc
γレセプターIに対しておよそ10分の1の低い親和性を有する(Anders
onおよびAbraham(1980)J.IMMUNOL.125:2735
;Woofら(1986)MOL.IMMUNOL.23:319)。IgG1
由来のFcγ1は、リガンドのC末端に配置された場合に、そのリガンドについ
てのレセプターを発現する細胞に対する抗体依存性細胞媒介細胞傷害性(ADC
C)を媒介し得る。さらに、Fcγ1は、リガンドのC末端に存在する場合に、
そのリガンドについてのレセプターを発現する細胞に対するC1q結合および補
体結合を媒介し得る。
【0024】 IgG1とは対照的に、IgG4は、補体結合を有効には行わない。このこと
は、N末端インターフェロン−αが、IgG4由来のC末端Fc領域に融合され
得るという提案をもたらした(Chang,T.W.ら、米国特許第5,723
,125号)。しかし、IgG4のFc領域がFab領域から分離される場合に
、IgG4のFcは、補体ならびにIgG1のFc領域を結合する(Isenm
an,D.E.ら(1975)J.IMMUNOL.114:1726)。この
結果ならびにIgG1のFc配列およびIgG4のFc配列が全く同一であると
いう事実に基づくと、理論に束縛されることは望まないが、IgG4のFab領
域が、C1q結合および補体結合を立体的にブロックすることが考えられる。な
ぜなら、IgG4 Fab領域およびFc領域を接続するヒンジ領域は、IgG
1のヒンジよりも短いからである。大きな、立体的にかさ高いIgG4のFab
領域が低分子(例えば、インターフェロン−α)で置換された場合、ならびに、
インターフェロン−αおよびFc領域が可撓性リンカーによって接続される場合
、このようなインターフェロン−α−Fc−γ4融合物は、インターフェロン−
αレセプターを有する細胞に結合されるときに補体結合することが考えられる。
【0025】 N末端サイトカインおよびC末端Fc領域の融合に起因する細胞毒性効果は周
知である。例えば、Fc領域に対するサイトカインインターロイキン−2(IL
−2)の融合物は、補体結合を行い得、そしてIL−2レセプターを有する細胞
の溶解を引き起こし得る分子を作製する(Landolfi,N.F.米国特許
第5,349,053号)。
【0026】 Fc領域がリガンドのN末端に配置されている融合物(「イムノフューシン(
immunofusin)」または「Fc−X」融合物と名付けられ、ここでX
は、インターフェロン−αのようなリガンドである)は、多数の独特の、有利な
生物学的特性を有する(Loら、米国特許第5,726,044号および同第5
,541,087号;Loら(1998)PROTEIN ENGINEERI
NG 11:495)。特に、このような融合タンパク質は、細胞表面上の関連
するFcレセプターになお結合し得る。しかし、そのリガンドが細胞表面上のそ
のレセプターに結合する場合、Fc領域の配向が変化し、そしてADCCおよび
補体結合を媒介する配列が閉ざされるようである。結果として、Fc−X分子中
のFc領域は、ADCCまたは補体結合を有効には媒介しない。従って、Fc−
X融合物は、増大した血清半減期ならびに、ADCCおよび補体結合からの有害
な効果がほとんど有さない、肝臓における相対的な濃度を有することが予想され
る。
【0027】 本発明のFc−X構築物の1つの特徴は、肝臓において標的タンパク質(この
場合においては、インターフェロン−α)を濃縮することである。γ1鎖および
γ3鎖由来のFc領域は、Fc領域についての最大の親和性を示し、γ4鎖は、
減少した親和性を示し、そしてγ2鎖は、Fcレセプターに対して極度に低い親
和性を示す。従って、γ1鎖またはγ3鎖由来のFc領域は、好ましくは本発明
のFc−X構築物中で使用される。なぜなら、それらは、Fcレセプターについ
て最大の親和性を有し、従って、インターフェロン−αを優先的に肝臓組織に標
的化し得るからである。このことは、X−Fcタンパク質(例えば、インターフ
ェロン−α−Fc融合タンパク質)とは対照的である。ここでは、肝臓における
濃度の潜在的な利点は、この融合タンパク質が、インターフェロン−αのレセプ
ターを有する細胞に対するエフェクター機能(すなわち、補体結合およびADC
C)を媒介し得るという事実によってバランスが保たれなくてはならない。
【0028】 従って、本発明は、免疫グロブリンFc領域および少なくとも1つの標的タン
パク質(本明細書中ではインターフェロン−αと呼ばれる)を含む融合タンパク
質を規定するアミノ酸配列をコードする核酸配列を提供する。本発明の具体的な
タンパク質構築物の3つの例示的な実施形態は、図1A〜1Cとして図面で例証
される。ダイマー性の構築物が好ましいので、すべては、隣接するサブユニット
中のシステイン残基間の一対のジスルフィド結合によって架橋されたダイマーと
して図示される。図面において、ジスルフィド結合は、各重鎖中の免疫グロブリ
ンヒンジ領域を介して2つの免疫グロブリン重鎖Fc領域を互いに連結させるよ
うに描かれ、従って、これらの分子のネイティブな形態に特徴的である。Fcの
ヒンジ領域を含む構築物は好ましく、そして治療薬剤として有望であることが示
されてきたが、本発明は、他の位置での架橋が所望されるように選択され得るこ
とを意図する。さらに、いくつかの状況において、本発明の実施において有用な
ダイマーまたはマルチマーは、非共有結合(例えば、疎水性相互作用)によって
産生され得る。ホモダイマー性構築物が、本発明の重要な実施形態であるので、
図面はそのような構築物を例証する。しかし、ヘテロダイマー性構築物もまた、
本発明の実施において有用であることが理解されるべきである。
【0029】 図1Aは、本明細書中に示される原理に従って産生されるダイマー性構築物を
例証する(例えば、実施例1を参照のこと)。ホモダイマーの各モノマーは、ヒ
ンジ領域を含む免疫グロブリンFc領域1、CH2ドメイン、およびCH3ドメ
インを含む。インターフェロン−α2は、直接的に(すなわち、ポリペプチド結
合を介して)、Fc領域のC末端に結合する。Fc領域が、ポリペプチドリンカ
ーを介して標的タンパク質に結合され得ることが理解されるべきである(示さず
)。
【0030】 図1Bおよび1Cは、タンデムに配列されかつリンカーによって接続された複
数のインターフェロン−αタンパク質を標的タンパク質として含む、本発明のタ
ンパク質構築物を示す。図1Bにおいて、標的タンパク質は、全長インターフェ
ロン−α2、グリシン残基およびセリン残基からできているポリペプチドリンカ
ー4、およびインターフェロン−αの活性改変体3を含む。図1Cは、大部分の
C末端タンパク質ドメインが第2のインターフェロン−αの全長コピー2を含む
という点で図1Bの構築物とは異なる。図1A〜1Cは、Fc−X構築物を表す
が(ここで、Xは標的タンパク質である)、本発明の有用なタンパク質はまた、
式X−Fc−Xによって示され得、ここでXは、同じかまたは異なる標的タンパ
ク質を示し得ることが考えられる。
【0031】 本明細書中で使用される場合、用語「ポリペプチドリンカー」は、天然では互
いに自然に連結していない2つのタンパク質を互いに連結し得るポリペプチド配
列を意味すると理解される。ポリペプチドリンカーは、好ましくは、複数のアミ
ノ酸(例えば、アラニン、グリシン、およびセリン、またはこのようなアミノ酸
の組み合わせ)を含む。好ましくは、そのポリペプチドリンカーは、約10〜1
5残基長の一連のセリンおよびグリシンのペプチドを含む。例えば、米国特許第
5,258,698号を参照のこと。しかし、最適なリンカー長およびアミノ酸
組成が、慣用的な実験によって決定され得ることが意図される。
【0032】 本明細書中で使用される場合、「多価」とは、2つ以上の生物学的に活性なセ
グメントを取り込む組換え分子をいう。多価分子を形成するタンパク質フラグメ
ントは、必要に応じて、構成成分の一部と結合しかつ各々が独立して機能するこ
とを可能にするポリペプチドリンカーを通して連結され得る。
【0033】 本明細書中で使用される場合、用語「二価」とは、配置Fc−XまたはX−F
c(ここで、Xは標的分子である)を有する多価組換え分子をいう。免疫グロブ
リンFc領域は、例えば、鎖間のジスルフィド結合を介して結合して、図1Aに
示される構築物の型を産生し得る。本発明の融合構築物が配置Fc−X−Xを有
する場合、得られるFc分子は、図1Cに示される。2つの標的タンパク質は、
ペプチドリンカーを通して連結され得る。図1Aに示される型の構築物は、標的
分子とそのレセプターの間の見かけの結合親和性を増加させ得る。
【0034】 本明細書中で使用される場合、用語「マルチマー」とは、共有結合的に(例え
ば、共有結合的相互作用(例えば、ジスルフィド結合))または非共有結合的に
(例えば、疎水性相互作用)よってのいずれかの、2以上のポリペプチド鎖の安
定な結合をいう。用語マルチマーは、ホモマルチマー(ここではサブユニットは
同じものである)ならびにヘテロマルチマー(ここではサブユニットは異なる)
の両方を含むことが意図される。
【0035】 本明細書中で使用される場合、用語「ダイマー」のは、2つのポリペプチド鎖
が、共有結合相互作用または非共結合相互作用を介して安定に結合された特定の
マルチマー分子をいう。このような構築物は、図1Aに概略的に示される。免疫
グロブリンFc領域(少なくともヒンジ領域の部分を含む)、CH2ドメインお
よびCH3ドメインが、ダイマーを代表的に形成することが理解されるべきであ
る。多くのタンパク質リガンドは、ダイマーとしてそれらのレセプターに結合す
ることが既知である。タンパク質リガンドXが、天然に二量体化する場合、Fc
−X分子におけるX部分は、より高度に二量体化する。なぜなら、二量体化プロ
セスは、濃度に依存するからである。Fcによって結合される2つのX部分は物
理的に近接している。この分子内プロセスの二量体化により、ダイマーの方へ平
衡が大きくシフトし、そしてレセプターへの結合を増強する。
【0036】 本明細書中で使用される場合、用語「インターフェロン−α」は、全長成熟イ
ンターフェロン−α(例えば、ヒトインターフェロン−α1(配列番号8)、ヒ
トインターフェロン−α2(配列番号9)、ヒトインターフェロン−α4(配列
番号10)、ヒトインターフェロン−α5(配列番号11)、ヒトインターフェ
ロン−α6(配列番号12)、ヒトインターフェロン−α7(配列番号13)、
ヒトインターフェロン−α8(配列番号14)、ヒトインターフェロン−α10
(配列番号15)、ヒトインターフェロン−α14(配列番号16)、ヒトイン
ターフェロン−α16(配列番号17)、ヒトインターフェロン−α17(配列
番号18)、ヒトインターフェロン−α21(配列番号19)、ヒトインターフ
ェロンΔ1(配列番号20)、II−1(インターフェロンω−1)(配列番号
21));およびマウスインターフェロン−α1(配列番号22)、マウスイン
ターフェロン−α2(配列番号23)、マウスインターフェロン−α4(配列番
号24)、マウスインターフェロン−α5(配列番号25)、マウスインターフ
ェロン−α6(配列番号26)、マウスインターフェロン−α7(配列番号27
)、マウスインターフェロン−α8(配列番号28)、およびマウスインターフ
ェロン−α9(配列番号29)ならびにそれらの改変体および生理活性フラグメ
ントを意味すると理解される。インターフェロン−αの既知の配列は、GenB
ankで見出され得る。
【0037】 用語、生理活性フラグメントは、任意のインターフェロン−αタンパク質フラ
グメントいう。このフラグメントは、配列番号2の鋳型ヒトインターフェロン−
αタンパク質の、少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%、そして
最も好ましくは少なくとも90%の生物学的活性を有する。配列番号2の鋳型ヒ
トインターフェロン−αタンパク質は、実施例4の細胞増殖阻害アッセイを使用
して決定される。用語、改変体は、種改変体および対立形質改変体、ならびに他
の天然に生じるか、または非天然に生じる改変体(例えば、遺伝的操作プロトコ
ールによって作製される)を含む。これらの改変体は、配列番号2に開示された
成熟ヒトインターフェロン−αタンパク質に少なくとも70%類似であるか、ま
たは60%同一であり、より好ましくは少なくとも75%類似であるか、または
65%同一であり、そして最も好ましくは少なくとも80%類似であるか、また
は70%同一である。
【0038】 候補ポリペプチドが、参照ポリペプチドに類似または同一の要求性パーセント
を有するかどうかを決定するために、候補アミノ酸配列および参照アミノ酸配列
は、動的プログラミングアルゴリズム(SmithおよびWaterman(1
981)J.MOL.BIOL.147:195−197)を、BLOSUM6
2置換マトリックス(HeinkoffおよびHenikoff(1992)「
Amino acid substitution matrices fro
m protein blocks」PROC.NATL.ACAD.SCI.
USA 89:10915−10919の図2に記載される)と組み合わせて、
使用して最初に整列される。本発明について、ギャップ挿入ペナルティーについ
ての適切な値は、−12であり、そしてギャップ伸長ペナルティーについての適
切な値は、−4である。Smith−WatermanのアルゴリズムおよびB
LOSUM62マトリックスを使用するアルゴリズムを実施するコンピューター
プログラム(例えば、GCG program suit(Oxford Mo
lecular Group、Oxford、England))は市販され、
そして当業者によって広く使用される。
【0039】 一旦、候補配列と参照配列との間のアライメントが作製されると、類似性パー
セントのスコアが計算され得る。各配列の個々のアミノ酸は、互いの類似性につ
いて連続して比較される。2つの整列されたアミノ酸に対応するBLOSUM6
2マトリックスにおける値が、ゼロまたは負の数である場合、ペアの類似性スコ
アはゼロである;別のペアの類似性スコアは1.0である。生の類似性スコアは
、整列されたアミノ酸のペアの類似性スコアの合計である。次いで生のスコアは
、候補配列または参照配列の小さなほうのアミノ酸の数での除算によって規格化
される。規格化された生のスコアは、類似性パーセントである。あるいは、同一
性パーセントを計算するために、各配列の整列されたアミノ酸は、連続して再び
比較される。アミノ酸が、非同一である場合、ペアの同一スコアはゼロである;
他のペア同一性スコアは、1.0である。生の同一性スコアは、同一の整列され
たアミノ酸の合計である。次いで、生のスコアは、候補配列または参照配列の小
さいほうのアミノ酸の数での除算によって規格化される。規格化された生スコア
は、同一性パーセントである。挿入および欠失は、類似性および同一性パーセン
トを計算する目的のために無視される。従って、ギャップペナルティーは、この
計算に使用されないが、最初のアライメントにおいては使用される。
【0040】 改変体は、インターフェロン−α様活性を有する他のインターフェロン−α変
異体タンパク質も含み得る。種改変体および対立形質改変体としては、ヒトおよ
びマウスインターフェロン−α配列が挙げられるが、これらに限定されない。ヒ
トインターフェロン−α改変体は、配列番号8〜21に示され、そしてマウスイ
ンターフェロン−α改変体は、配列番号22〜29に示される。
【0041】 さらに、インターフェロン−α配列は、配列番号7に示されるコンセンサス配
列の一部またはすべてを含み得、ここでインターフェロン−αは、配列番号2の
成熟ヒトインターフェロン−α(実施例4の細胞増殖阻害アッセイを使用して決
定される)の、少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%、そして最
も好ましくは少なくとも90%の生物学的活性を有する。
【0042】 これらのタンパク質は、非常に類似の精製特性および他の生物学的特性を有す
る。特に、Fcインターフェロン−αタンパク質のDNA操作、融合タンパク質
発現、および融合タンパク質精製特性は、非常に類似している。例えば、ヒトイ
ンターフェロン−α2aおよびヒトインターフェロン−α2bは、1アミノ酸の
み異なり、従って、インターフェロン−α2aは、インターフェロン−α2bが
アルギニン残基を有するのと同じ位置にリジン残基を有する。ヒトインターフェ
ロン−α2aおよびヒトインターフェロン−α2bは、非常に類似した特性を有
し、そしてすべての公知の目的に交換可能である。
【0043】 インターフェロン−αの三次元構造は、X線結晶学によって解かれた(Ram
aswamyら、(1986)STRUCTURE4:1453)。インターフ
ェロン−αタンパク質の配列は、非常に類似しているので、決定された構造は、
全体のタンパク質のファミリーについての構造とみなされる。インターフェロン
−αの三次元構造は、インターフェロンβの構造と同様に、ダイマーインターフ
ェースで亜鉛イオンを有するダイマーである。しかし、溶液中において、インタ
ーフェロン−αは、モノマーとして振舞う。サイトカインIL−6および他のタ
ンパク質リガンドから類推して、インターフェロン−αが、レセプター結合の際
に二量体化し得ることが提案されている(Radhakrishnan,Rら、
(1996)STRUCTRURE 4:1453;Karpusas,Mら(
1997)PROC.NAT.ACAD.SCI.USA 94:11813)
【0044】 リガンドの二量体化は、リガンドとそのレセプターとの間の見かけ上の結合親
和性を増加し得る。例えば、Fcインターフェロン−α融合タンパク質の1つの
インターフェロン−α部分が細胞上のレセプターに、特定の親和性で、結合し得
る場合、同じFcインターフェロン−α融合タンパク質の第2のインターフェロ
ン−α部分は、同じ細胞上の第2のレセプターに、より高い結合力(見かけ上の
親和性)で結合し得る。これは、以下のための生じる。第1のインターフェロン
−α部分が既に結合した後に第2のインターフェロン−α部分の、レセプターへ
の物理的な近接に起因して生じる。抗体が抗原に結合する場合、見かけ上の親和
性は、少なくとも10000(すなわち104)倍に増加し得る。各タンパク質
サブユニット(すなわち「X」)は、それ自身の独立した機能を有し、その結果
、多価分子において、タンパク質サブユニットの機能は相加的または相乗的であ
り得る。従って、正常なダイマーFc分子の、インターフェロン−αへの融合に
より、インターフェロン−αの活性を増加し得る。従って、図1Aに示されるこ
の型の構築物は、インターフェロンとそのレセプターとの間の見かけ上の結合親
和性を増加し得る。
【0045】 本明細書中に開示される標的タンパク質は、免疫グロブリンのFc領域を有す
る融合タンパク質として発現される。既知のように、各免疫グロブリン重鎖定常
領域は、4または5のドメインを含む。これらのドメインは、以下のように連続
して名付けされる:CH1−ヒンジ−CH2−CH3(−CH4)。重鎖ドメイ
ンのDNA配列は、免疫グロブリンカセット間の交差相同性を有する(例えば、
IgGのCH2ドメインは、IgAおよびIgDのCH2ドメインに対して相同
性であり、そしてIgMおよびIgEのCH3ドメインに対して相同性である)
【0046】 本明細書中で使用される場合、用語「免疫グロブリンFc領域」は、免疫グロ
ブリン鎖定常領域のカルボニル末端部分、好ましくは免疫グロブリン重鎖定常領
域、またはその一部を意味すると理解される。例えば、免疫グロブリンFc領域
は、以下を含み得る:1)CH1ドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメ
イン、2)CH1ドメインおよびCH2ドメイン、3)CH1ドメインおよびC
H3ドメイン、4)CH2ドメインおよびCH3ドメイン、または5)2以上の
ドメインの組み合わせおよび免疫グロブリンヒンジ領域。好ましい実施形態にお
いて、免疫グロブリンFc領域は、少なくとも免疫グロブリンヒンジ領域CH2
ドメインおよびCH3ドメインを含む、そして好ましくはCH1ドメインを欠く
。 重鎖定常領域がIgG(Igγ)(γサブクラス1、2、3、または4)に
由来する免疫グロブリンのクラスが現在好ましい。ヒトFc γ−1のヌクレオ
チド配列およびアミノ酸配列は、配列番号3および4に示される。他のクラスの
免疫グロブリン、IgA(Igα)、IgD(Igδ)、IgE(Igε)およ
びIgM(Igμ)が使用され得る。適切な免疫グロブリン重鎖定常領域の選択
は、米国特許第5,541,087号および同5,726,044号に記載され
る。特定の結果を達成するために特定の免疫グロブリンクラスおよびサブクラス
から特定の免疫グロブリン重鎖定常領域配列を選択することは、当業者の範囲内
であると考えられる。免疫グロブリンFc領域をコードするDNA構築物の一部
は、好ましくは、少なくともヒンジドメインの一部、そして好ましくは少なくと
もFcγのCH3ドメインの一部または任意のIgA、IgD、IgEまたはI
gMの相同性ドメインの一部を含む。
【0047】 適用に依存して、ヒト以外の種(例えば、マウスまたはラット)からの定常領
域遺伝子が使用され得る。DNA構築物における融合パートナーとして使用され
る免疫グロブリンFc領域は、一般的に任意の哺乳動物種に由来し得る。ここで
、宿主細胞または動物におけるFc領域に対する免疫応答を誘発することは望ま
しくなく、Fc領域は宿主細胞または動物と同じ種に由来し得る。例えば、宿主
動物または細胞がヒトである場合、ヒト免疫グロブリンFc領域は、使用され得
る;同様に、宿主動物または細胞がマウスである場合に、マウス免疫グロブリン
Fc領域は、使用され得る。
【0048】 本発明の実行において有用であるヒト免疫グロブリンFc領域をコードする核
酸配列、およびヒト免疫グロブリンFc領域を規定するアミノ酸配列は、配列番
号3および配列番号4に示される。しかし、本発明の実行において有用である他
の免疫グロブリンFc領域配列が、例えばヌクレオチド配列によってコードされ
る配列によって見出され得ることが、意図される。このヌクレオチド配列は、G
enbankおよび/またはEMBLデータベース(例えばAF045536.
1(Macaca fucicularis)、AF045537.1(Mac
aca mulatta)、AB016710(Felix catus)、K
00752(Oryctolagus cuniculus)、U03780(
Sus scrofa)、Z48947(Camelus dromedari
us)、X62916(Bos taurus)、L07789(Mustel
a vision)、X69797(Ovis aries)、U17066(
Cricetulus migratorius)、X07189(Rattu
s rattus)、AF57619.1(Trichosurus vulp
ecula)またはAF035195(Monodelphis domest
ica))に開示される(これらの開示は、本明細書中で参考として援用される
)。
【0049】 さらに、免疫グロブリン重鎖定常領域内のアミノ酸の置換または欠失が、本発
明の実行に有用であり得ることが意図される。1例は、上部CH2領域にアミノ
酸置換基を導入し、Fcレセプターに対して減少された親和性を有するFc改変
体を作製する工程を包含し得る(Coleら(1997)J.IMMUNOL.
159:3613)。当業者は、周知の分子生物学的技術を使用してこのような
構築物を調製し得る。
【0050】 FC領域配列としてのヒトFcγ1の使用は、いくつかの利点を有する。例え
ば、Fc融合タンパク質がバイオ製薬(biopharmaceutical)
として使用される場合、Fcγ1ドメインは、融合タンパク質にエフェクター機
能活性を与え得る。エフェクター機能活性は、生物学的活性(例えば、胎盤転移
および増加した血清の半減期)を含む。免疫グロブリンFc領域はまた、抗Fc
ELISAによる検出およびStaphylococcus aureusタン
パク質A(「タンパク質A」)への結合を介した精製のために提供する。しかし
、特定の適用において、免疫グロブリンFc領域から特定のエフェクター機能(
例えば、Fcレセプター結合および/または相補結合)を欠失することが所望さ
れ得る。
【0051】 本発明が、従来の組換えDNA方法論を開発し、本発明の実行におけるFc融
合タンパク質を産生することが理解される。Fc融合構築物は、好ましくはDN
Aレベルで産生され、そして得られたDNA発現ベクターは組み込まれ、そして
本発明の融合タンパク質を産生するために発現される。本明細書中で使用される
場合、用語「ベクター」は、ヌクレオチド配列を含む任意の核酸を意味すると理
解される。このベクターは、宿主細胞に組み込まれ得、そして宿主細胞ゲノムに
再結合し、かつ宿主細胞ゲノムに組み込まれるか、またはエピソームとして自立
的に複製する。このようなベクターとしては、直鎖状核酸、プラスミド、ファー
ジミド、コスミド、RNAベクター、ウイルスベクターなどが挙げられる。ウイ
ルスベクターの非限定的な例としては、レトロウイルス、アデノウイルスおよび
アデノ随伴ウイルスが挙げられる。本明細書中で使用される場合、用語標的タン
パク質の「遺伝子発現」または「発現」は、DNA配列の転写、mRNA転写物
の翻訳、およびFc融合タンパク質産物の分泌を意味すると理解される。
【0052】 有用な発現ベクターは、pdCsであり(Loら、(1988)PROTEI
N ENGINEERING 11:495)、ここでFc−X遺伝子の転写は
、ヒトサイトメガロウイルスのエンハンサー/プロモーターおよびSV40ポリ
アデニル化シグナルを利用する。使用されたヒトサイトメガロウイルスのエンハ
ンサーおよびプロモーターは、Boshartら(1985)CELL41:5
21に提供される配列のヌクレオチド−604〜+7に由来した。ベクターはま
た、選択マーカーとして変異ジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子を含む(Simo
nsenおよびLevinson(1983)PROC.NAT.ACAD.S
CI.USA 80:2495)。
【0053】 適切な宿主細胞は、本発明のDNA配列で形質転換され得るか、またはトラン
スフェクトされ得、そして標的タンパク質の発現および/または分泌に使用され
得る。現在、本発明の使用に好ましい宿主細胞としては、不死ハイブリドーマ細
胞、NS/Oミエローマ細胞、293細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞、
HELA細胞、およびCOS細胞が挙げられる。
【0054】 哺乳動物細胞において融合タンパク質の高レベルの発現を産生するために使用
された1つの発現系は、5’→3’の方向で、分泌カセットをコードするDNA
構築物であり、シグナル配列および免疫グロブリンFc領域、および標的タンパ
ク質を含む。いくつかの標的タンパク質は、このような系で首尾よくに発現され
、そして例えば、IL2、CD26、Tat、Rev、OSF−2、βIG−H
3、IgEレセプター、PSMA、およびgp120を含む。これらの発現構築
物は、Loらの米国特許第5,541,087号および第5,726,044号
に記載される。
【0055】 本明細書において使用されるように、用語「シグナル配列」は、インターフェ
ロン−α融合タンパク質の分泌を指向し、そしてその後、宿主細胞中で翻訳され
た後に切断されるセグメントを意味することが理解される。本発明のシグナル配
列は、小胞体の膜を通過するタンパク質の輸送を惹起する、アミノ酸配列をコー
ドするポリヌクレオチドである。本発明において有用なシグナル配列としては、
抗体軽鎖シグナル配列(例えば、抗体14.18(Gilliesら(1989
)J.IMMUNOL.METH.125:191))、抗体重鎖シグナル配列
(例えば、MOPC141抗体重鎖シグナル配列(Sakanoら(1980)
NATURE286:5774))、および当該分野で公知である任意の他のシ
グナル配列(例えば、Watson(1984)NUCLEIC ACIDS
RESEARCH 12:5145を参照のこと)が挙げられる。
【0056】 シグナル配列は、当該分野で十分特徴付けられており、代表的に16〜30個
のアミノ酸残基を有することが公知であり、そしてそれより大きいか、または小
さいアミノ酸残基を含み得る。代表的なシグナルペプチドは、3つの領域からな
る:塩基性N末端領域、中心疎水性領域、および極性のより高いC末端領域。中
心疎水性領域は、4〜12個の疎水性残基を有し、この残基は、新生ポリペプチ
ドの輸送の際に、膜脂質二重層中にシグナルペプチドを固定させる。惹起後に、
このシグナルペプチドは、シグナルペプチダーゼとして公知の細胞性酵素によっ
て、小胞体のルーメンで一般に切断される。シグナルペプチドの潜在的な切断部
位は、「(−3,−1)ルール」に一般に従う。従って、代表的なシグナルペプ
チドは、−1および−3の位置に小さな中性アミノ酸残基を有し、かつこの領域
にプロリン残基を有さない。このシグナルペプチダーゼは、例えば、−1アミノ
酸と+1アミノ酸との間のシグナルペプチドを切断する。従って、このシグナル
配列は、分泌の間に、融合タンパク質のアミノ末端から切断され得る。結果とし
て、これは、免疫グロブリンFc領域および標的タンパク質からなるFc融合タ
ンパク質の分泌を生じる。シグナルペプチド配列の詳細な議論は、von He
ijne(1989)NUCLEIC ACIDS RES.14:4683か
ら提供される。
【0057】 当業者に明らかであるように、分泌カセットに使用する特定のシグナル配列の
適合性は、いくつかの慣用実験方法を必要とし得る。このような実験方法は、F
c融合タンパク質の分泌を指向するシグナル配列の能力を決定する工程、および
Fc融合タンパク質の効果的な分泌を達成するために使用される、配列の最適な
コンフィギュレーション、ゲノムまたはcDNAの決定を包含する。さらに、当
業者は、上記のvon Heijneによって示される規則に従って合成シグナ
ルペプチドを生成し、そして慣用実験方法によって、このような合成シグナル配
列の効果について試験し得る。シグナル配列はまた、「シグナルペプチド」、「
リーダー配列」または「リーダーペプチド」として言及され得る。
【0058】 シグナル配列と免疫グロブリンFc領域との融合は、時折、分泌カセットとし
て本明細書中で言及される。本発明の実施において有用である例示的な分泌カセ
ットは、5’→3’方向に免疫グロブリン軽鎖遺伝子およびヒト免疫グロブリン
γ1遺伝子のFcγ1領域のシグナル配列をコードするポリヌクレオチドである
。免疫グロブリンFcγ1遺伝子のFcγ1領域は、好ましくは、免疫グロブリ
ンヒンジドメインおよび少なくともCH3ドメインの少なくとも一部分を含み、
またはより好ましくは、ヒンジドメイン、CH2ドメインおよびCH3ドメイン
の少なくとも一部分を含む。本明細書で使用されるように、免疫グロブリンヒン
ジ領域の「一部分」は、鎖間ジスルフィド結合を形成し得る少なくとも1個、好
ましくは2個のシステイン残基を含む、免疫グロブリンヒンジの一部分を意味す
ると理解される。この分泌カセットをコードするDNAは、ゲノムコンフィギュ
レーションまたはそのcDNAコンフィギュレーションに存在し得る。特定の環
境の下、ヒト免疫グロブリンFcγ2重鎖配列由来のFc領域を産生することは
、利点があり得る。ヒト免疫グロブリンγ1およびγ2配列に基づくFc融合は
、マウスにおいて同様に振舞うが、γ2配列に基づくFc融合は、ヒトにおいて
優れた薬物速度を示し得る。
【0059】 別の実施形態において、DNA配列は、分泌カセットと標的タンパク質との間
に挿入されるタンパク分解性切断部位をコードする。切断部位は、コード化融合
タンパク質のタンパク分解、続く標的タンパク質からのFcドメインの分離を提
供する。本明細書において使用されるように、「タンパク分解性切断部位」は、
タンパク分解性酵素または他のタンパク分解性切断試薬により、好ましくは切断
されるアミノ酸配列を意味すると理解される。有用なタンパク分解性切断部位は
、トリプシン、プラスミンまたはエンテロキナーゼKのようなタンパク分解酵素
によって認識されるアミノ酸配列を含む。多くの切断部位/切断試薬対は、公知
である(例えば、米国特許第5,726,044号を参照のこと)。
【0060】 さらに、これらの定常領域の構造の置換または欠失が有用であり、ここで、定
常領域ドメインの1以上のアミノ酸残基が置換されるかまたは欠失される。1例
として、上流CH2領域でのアミノ酸置換により、Fcレセプターに対して減少
したアフィニティーを有するFc改変体が産生される(Coleら(1997)
J.IMMUNOL.159:3613)。当業者は、周知の分子生物学的技術
を使用してこのような構築物を調製し得る。
【0061】 本明細書において開示される実施例において、高いレベルのFc−インターフ
ェロン−αが産生された。初期クローンによって約50μg/mLのFc−イン
ターフェロン−αが産生され、これは、タンパク質Aアフィニティークロマトグ
ラフィーによって容易に均一となるまで精製され得る。発現レベルは、しばしば
、サブクローニングによって数倍増加され得る。上記のように、インターフェロ
ン−αがFc融合分子として発現される場合、高レベルの発現が得られることが
見出される。おそらくFcタンパク質がキャリアとして作用し、ポリペプチドが
C末端で正しく折り畳まれ、効果的に分泌されるのを助けるからである。さらに
、Fc領域はグルコシル化され、そして生理学的pHが大きく変化し、従って、
Fc領域が疎水性タンパク質を可溶化するのを助け得る。
【0062】 高レベルの発現に加えて、インターフェロン−α融合タンパク質は、インター
フェロンのみと比較して、部分的にそれらの長い分子サイズに起因した血清のよ
り長い半減期を示した。例えば、半減期が2〜5時間であるインターフェロン−
α(PHYSICIANS DESK REFERENCE,第50版、199
6:2156−2147および2364−2373)と比較して、Fc−インタ
ーフェロン−αは、マウスにおいて19.3時間の循環半減期を有する(実施例
6を参照のこと)。約19kDの分子量を有するインターフェロン−αは、腎臓
濾過によって効果的に洗浄するのに十分小さい。これに対して、Fc−インター
フェロン−αは、約100kDの分子量を有する。なぜならば、各Fc分子に結
合する2個のインターフェロン−α部分(すなわち、Fcはダイマー形態である
ので、2個のインターフェロン−α)が存在するからである。このようなダイマ
ー構造が、インターフェロン−αレセプターに対してより高い結合親和性を示し
得る。インターフェロン−α活性は、レセプターにより媒介されるので、この二
価のインターフェロン−α融合タンパク質は、可能性としてインタフェロン−α
自体よりもより有効である。
【0063】 さらに、多くのタンパク質リガンドは、ダイマーとしてそれらのリガンドに結
合することが公知である。インターフェロン−αは、弱い二量体化定数を有する
タンパク質リガンドのクラスに属するので、インターフェロン−α上のFcによ
って与えられる物理学的束縛により、二量体化を分子内プロセスとさせ、ダイマ
ーの方に平衡をシフトさせ、そしてレセプターへの結合を増強する。システイン
残基がまた、標準的な組換えDNA技術によってモノマーに適切な位置で導入さ
れ得、ジスルフィド共有結合の形成によりダイマーを安定化させる。
【0064】 本発明の融合タンパク質は、いくつかの重要な臨床的な利点を提供する。Da
udi細胞における生物学的活性の試験および細胞変性効果アッセイについての
試験で立証されるように(実施例4)、Fc−インターフェロン−αの生物学的
な活性は、インターフェロン−αの活性よりも有意に高い。
【0065】 本発明の別の実施形態において、種々の構造的コンホメーション(例えば、二
価または多価の構築物、二量体または多量体の構築物、およびそれらの組み合わ
せ)を有する構築物が提供される。このような本発明の分子の機能性コンホメー
ションにより、インターフェロン−αならびに他の抗ウイルス性タンパク質およ
び抗癌性タンパク質を、動物モデルにおいて調査し得る。
【0066】 本発明の重要な局面は、種々のインターフェロン−αタンパク質およびコード
DNAの配列および特性が極めて類似しているということである。Fc−X融合
の状況において、インターフェロン−αタンパク質およびコードDNAの特性は
、本質的に同一であり、その結果、治療の目的のために、一連の共通の技術を使
用して任意のFcインターフェロン−αDNA融合タンパク質を産生し、融合タ
ンパク質を発現し、融合タンパク質を精製し、そして融合タンパク質を投与し得
る。
【0067】 本発明はまた、Fc融合タンパク質として非ヒト種のインターフェロン−αを
産生するための方法を提供する。非ヒトインターフェロン−αタンパク質は、イ
ンターフェロン−αの臨床前研究に有用である。なぜならば、タンパク質薬物の
効果および毒性の研究は、ヒトで試験する前に動物モデル系で実施しなければな
らないからである。ヒトタンパク質は、マウスモデルで作用し得ない。なぜなら
ば、タンパク質は、免疫応答を誘発し、そして/または試験結果をゆがめる異な
った薬物速度を示し得るからである。従って、等価なマウスタンパク質は、マウ
スモデルで試験するためのヒトタンパク質の最良の代替物である。
【0068】 本発明は、本発明のDNA、RNA、またはタンパク質を、種々の癌、ウイル
ス性疾患、他の疾患、関連する状態およびその原因を有する哺乳動物に投与する
ことによって、このような状態を処置する方法を提供する。関連する状態として
は、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、性器いぼ、ヘアリーセル白血病、AIDS
関連カポージ肉腫、黒色腫、前立腺癌およびウイルス性疾患および癌の他の形態
が挙げられるが、これらに限定されない。免疫応答を調節する際に、インターフ
ェロン−αによって成される幅広い役割の観点において、本発明はまた、インタ
ーフェロン−αの投与によって緩和される状態を処理する方法を提供する。これ
らの方法は、ウイルス感染または癌に直接関係し得るかまたはし得ない状態を有
する哺乳動物に、本発明の組成物の有効量を投与する工程を包含する。
【0069】 本発明のタンパク質は、治療薬剤として有用であるだけではなく、このタンパ
ク質が診断用途のための抗体の産生に有用であることが当業者に認識される。同
様に、DNAまたはRNA(例えば、ベクターまたはこのような使用のための他
の送達系)の適切な投与は、本発明の使用方法に含まれる。
【0070】 免疫グロブリンFcを含む融合タンパク質としての、Fcインターフェロン−
αは、非常に好都合な組織分布およびわずかに異なる作用モードを有し、そして
特に血清の長い半減期および投与され得る多量の用量の可溶性タンパク質の観点
で、臨床的効果を達成する。特に、肝臓に高レベルのFcγレセプターが存在し
、これはB型肝炎およびD型肝炎を引き起こすウイルスによる感染部位である。
インターフェロン−αの神経学的な副作用は、血液脳関門を通過し得る小さなサ
イズのインターフェロン−αのために生じると考えられる。より大きなサイズの
Fcインターフェロン−αは、このタンパク質が血液脳関門を通過する範囲を有
意に減少させる。
【0071】 本発明の組成物は、特定の分子と適合性である任意の経路によって投与され得
る。本発明の組成物が、直接的に(例えば、注射、移植または組織部位への局所
的投与によるように局所的に)または全身的に(例えば、非経口的または経口的
に)任意の適切な手段によって動物に提供され得る。この組成物は、非経口的(
例えば、静脈内、皮下、眼、腹腔内、筋肉内、頬、直腸、膣、眼窩内、大脳内、
頭蓋内、脊髄内、脳室内、硬膜下腔内、槽内、嚢内、鼻腔内、またはエアロゾル
投与)に投与される場合、この組成物は、好ましくは、水性または生理学的に適
合性の流体懸濁物または液体の一部を含む。従って、このキャリアまたはビヒク
ルは、生理学的に受容可能であり、その結果、患者へ所望の組成物を送達するこ
とに加えて、患者の電解質および/または容積バランスに他に不利な影響を与え
ない。従って、この試薬に対する流体媒体は、正常な生理学的な生理食塩水を含
み得る。
【0072】 本発明のDNA構築物(または遺伝子構築物)はまた、遺伝子治療のプロトコ
ールの一部として使用され得、インターフェロン−αまたはその融合タンパク質
構築物をコードする核酸を送達する。本発明は、特定の細胞型において、インビ
ボトランスフェクションのための発現ベクターおよびインタフェロンαまたはそ
の融合タンパク質構築物の発現を特徴とし、インターフェロン−αの機能を再構
築または補充する。インターフェロン−αの発現構築物、またはその融合タンパ
ク質構築物は、任意の生物学的に有効なキャリア(例えば、インターフェロン−
α遺伝子またはその融合タンパク質構築物をインビボで細胞に有効に送達し得る
、任意の処方物または組成物)で投与され得る。アプローチとしては、組換えレ
トロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、および単純ヘルペスウイ
ルス−1、または組換えバクテリアプラスミドもしくは真核生物プラスドを含む
ウイルス性ベクターへの被験体遺伝子の挿入を含む。本発明の融合タンパク質を
コードする核酸の1回の投薬当たりの好ましい用量は、1μg/m2〜100m
g/m2、より好ましくは、20μg/m2〜10mg/m2、そして最も好まし
くは、400μg/m2〜4mg/m2の範囲内である。最適の用量および投与モ
ードが、当該分野の技術レベル内で、慣用的な実験により十分決定され得ること
が考慮される。
【0073】 1回の投薬当たり好ましい融合タンパク質の用量は、0.1mg/m2〜10
0mg/m2、より好ましくは、1mg/m2〜20mg/m2、そして最も好ま
しくは、2mg/m2〜6mg/m2の範囲内である。しかし、最適な用量はまた
、処置される疾患および副作用の存在で左右されることが考慮される。しかし、
最適な用量は、慣用的な実験を使用して決定され得る。融合たんぱく質の投与は
、周期的なボーラス注射によるか、または外部レザバ(例えば、静脈内バックか
ら)からもしくは内部レザバ(例えば、生分解性移植片)から連続的な静脈内投
与または腹腔内投与によってである。さらに、本発明の融合タンパク質はまた、
意図されるレシピエントに複数の異なる生物学的に活性な分子と一緒に投与し得
ることが考慮される。しかし、融合タンパク質と他の分子、投薬モード、用量の
最適な組み合わせが、当該分野の技術レベル内で、慣用的な実験によって十分決
定され得ることが考慮される。
【0074】 本発明は、以下の非制限的な例によってさらに例示される。
【0075】 (実施例) (実施例1.huFc−huインターフェロン−α(huFc−IFN−α)
の発現) mRNAをヒト末梢血単核細胞から調製し、そして逆転写酵素を用いて逆転写
した。得られたcDNAをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のためのテンプレー
トとして使用して、huFc−インターフェロン−α(huFc−IFN−α)
融合タンパク質として、発現のためのヒトインターフェロン−αcDNAをクロ
ーン化および適合した。順方向プライマーは、
【0076】
【化1】 であり、ここで、配列CCCGGG(XmaI制限酵素認識部位)TAAAは、
免疫グロブリン重鎖のカルボキシ末端をコードし、続いて、インターフェロン−
αのN末端をコードする配列(太字)が続く。逆方向プライマーは、
【0077】
【化2】 であり、これは、その翻訳終止コドン(アンチコドン、TCA)を有するインタ
ーフェロン−αのカルボキシ末端配列(アンチセンス)をコードし、そしてこれ
は次いで、XhoI部位(CTCGAG)が続く。A517塩基対PCR産物を
クローン化しそして配列決定した。配列分析により、PCR産物が、発現に適合
した成熟ヒトインターフェロン−α(すなわち、5’末端にXmaI、3’末端
にXhoI部位を有する)をコードすることを確認した。
【0078】 発現ベクターpdCs−huFc−IFN−αを以下のようにして構築した。
Loら(1998)Protein Engineering 11:495に
従って、ヒトインターフェロン−αcDNAを含むXmaI−XhoI制限フラ
グメントをpdCs−huFcベクターのXmaI−XhoIフラグメントに結
合した。huFCは、ヒト免疫グロブリンγ1のFcフラグメントである。得ら
れたベクター、pdCs−huFc−IFN−αを使用して、huFc−IFN
−αの発現のために哺乳動物細胞をトランスフェクトした。
【0079】 (実施例2.タンパク質のトランスフェクションおよび発現) 一過性トランスフェクションのために、リン酸カルシウムを用いてプラスミド
DNAを共沈することによって(Sambrookら編(1989)「MOLE
CULAR COLONING−−A LABORATORY MANUAL」
、Cold Spring Harbor PRESS、NY)、または製造業
者の指示に従って、Lipofectamine Plus(Life Tec
hnologies、Gaithersburg、MD)を使用してリポフェク
ションすることによって、プラスミドpdCs−huFc−IFN−αをヒト腎
臓293細胞に導入した。
【0080】 安定にトランスフェクトされたクローンを得るために、プラスミドDNAを、
エレクトロポレーションによって、マウス骨髄腫NS/0細胞に導入した。簡潔
には、NS/0細胞を、10%ウシ胎児血清、2mMグルタミンおよびペニシリ
ン/ストレプトマイシンを補充したダルベッコ改変イーグル培地中で増殖させた
。約5×106個の細胞をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で一回洗浄し、そ
して0.5mLのPBSに再懸濁した。次いで、その細胞と共に10μgの直線
化プラスミドDNAを、氷上で10分間、Gene Pulser Cuvet
te(電極間隔0.4cm、BioRad)中でインキュベートした。0.25
Vおよび500μFに設定したGene Pulser(BioRad、Her
cules、CA)を使用して、エレクトロポレーションを行った。細胞を氷上
で10分間回復させ、その後、それらの細胞を増殖培地に再懸濁し、次いで2つ
の96ウェルプレートにプレートした。100nMメトトレキサート(MTX)
の存在下で増殖させることにより、安定にトランスフェクトされたクローンを選
択し、これをトランスフェクションの2日後に導入した。2〜3回以上について
は、細胞を3日毎に供給し、そしてMTX耐性クローンが、2〜3週間で現れた
。クロンの上清を、抗FcELISA(実施例3を参照のこと)によってアッセ
イして、高い産生物を同定した。高度に産生するクローンを単離し、そして10
0nM MTXを含む増殖培地中で増殖させた。
【0081】 ゲル電気泳動により特徴付けられるルーチンについて、馴化培地中のFc融合
タンパク質を、Protein A Sepharose(Repligen、
Cambridge、MA)に結合し、次いで、2−メルカプトエタノールと共
にか、または2−メルカプトエタノールなしで、標準タンパク質サンプル緩衝液
中で沸騰することにより、このProtein A Sepharoseから溶
離した。ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−
PAGE)で電気泳動した後、Coomassieブルーで染色することによっ
て、タンパク質のバンドを可視化した。SDS−PAGEによると、huFc−
huインターフェロン−αは、約52kDの見かけのMWを有していた。
【0082】 精製のために、Protein A Sepharoseの融合タンパク質の
バンドを、リン酸ナトリウム緩衝液(100mM NaH2PO4、pH3、およ
び150mM NaCl)中で溶離した。ついで、この溶離液を、すぐに、0.
1容量の2M トリス−塩酸塩で、pH8に中和した。
【0083】 (実施例3.ELISA手順) MTX耐性クローンおよび他の試験サンプルの懸濁液中のヒトFc含有タンパ
ク質産物の濃度を、抗huFcELISAによって決定した。この手順を以下に
詳細に記載する。
【0084】 (A.プレートのコーティング) ELISAプレートを、AffiniPure ヤギ抗ヒトIgG(H+L)
(Jackson Immuno Research Laboratorie
s、West Grove、PA)で、PBS中5μg/mL、および90ウェ
ルプレート(Nunc−Immuno plate Maxisorp)中10
0μL/ウェルで、コーティングした。コーティングしたプレートをカバーし、
そして4℃で一晩インキュベートした。次いで、プレートを、PBS中0.05
%のTween(Tween 20)で4回洗浄し、そしてPBS中1% BS
A/1%ヤギ血清、200μL/ウェルでブロックした。ブロック緩衝液と共に
37℃で2時間インキュベートした後、このプレートを、PBS中0.05%の
Tweenで4回洗浄し、そしてペーパータオル上でたたいて乾燥させた。
【0085】 (B.試験サンプルおよび二次抗体を用いるインキュベーション) 試験サンプルを、サンプル緩衝液(PBS中1%BSA/1%ヤギ血清/0.
05%Tween)中で適切なように希釈した。既知の濃度のキメラ抗体(ヒト
Fcを有する)を使用して、標準曲線を作成した。標準曲線を作成するために、
サンプル緩衝液で段階希釈を行って、125ng/mL〜3.9ng/mLの範
囲の標準曲線を得た。この希釈サンプルおよび標準物を、100μL/ウェルで
プレートに添加し、そしてこのプレートを37℃で2時間インキュベートした。
インキュベーション後、このプレートを、PBS中0.05%のTweenで8
回洗浄した。次いで、各ウェルに、サンプル緩衝液中で約1:120,000に
希釈した100μLの二次抗体、ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗ヒ
トIgG(Jackson Immuno Research)を添加した。二
次抗体の正確な希釈は、多くのHRP結合抗ヒトIgGの各々について決定され
なければならない。37℃で2時間インキュベートした後、プレートを、PBS
中0.05%のTweenで8回洗浄した。
【0086】 (C.発色) 基質溶液を、100μL/ウェルでプレートに添加した。この基質溶液は、3
0mgのOPD(o−フェニレンジアミンジヒドロクロリド(OPD))(1錠
剤)を15mLの0.025Mクエン酸/0.05M Na2HPO4緩衝液(p
H5)(これは、0.03%の新たに添加した過酸化水素を含む)に溶解するこ
とによって調製した。色を、暗闇で30分間室温で発色させた。発色時間は、ロ
ットによって、様々な被覆プレート、二次抗体などに基づいて変化させた。4N
硫酸を、100μL/ウェルで添加することにより反応を停止した。このプレー
トをプレートリーダー(これは、490および650nmに設定され、そして4
90nmにおけるODから650nmにおけるバックグラウンドODを引くよう
にプログラミングされる)で読みとった。
【0087】 (実施例4.バイオアッセイ) 2つの異なるアッセイを使用して、huFc−huIFN−αの生物活性を、
ヒトインターフェロン−α(hu−IFN−α)ヒト白血球インターフェロン(
Sigma、St.Louis,MO)の生物活性と比較した。第1のアッセイ
は、Daudiヒトリンパ芽球腫B細胞株(ATCC CCL 213)の増殖
の阻害を決定する。第2のアッセイは、ヒト肺癌A549細胞株(ATCC C
CL 185)に対する脳心筋炎ウイルス(EMCV)の細胞変性効果の阻害を
測定する。
【0088】 インターフェロン−αは、Daudi(ヒトBurkettリンパ腫)細胞の
増殖を阻害する。Daudi細胞を、血清を含まないRPMI 1640で2回
洗浄し、RPMI 1640および20%熱不活化(56℃)ウシ胎児血清から
なる増殖培地に再懸濁した。ついで、この細胞を、異なる濃度のαIFH(2.
1×106IU/mg)およびhuFc−huIFN−αの存在下、24ウェル
プレートに、1×105細胞/mL/ウェルでプレートした。3〜4日後、hu
Fc−huIFN−αの形態の50pg/mLのIFN−αが、Daudi細胞
増加の50〜100%阻害を達成する750pg/mLのhuIFN−αと同じ
程度に有効であることが見出された。コントロールとして、インターフェロン−
γ(Pharmingen、San Diego、CA)は、このアッセイにお
いて、100ng/mLで、活性を示さなかった。これは、阻害がインターフェ
ロン−α特異性であることを示す。
【0089】 (実施例5.抗ウイルス活性の測定) 細胞培養におけるウイルスの複製は、しばしば、細胞毒性(細胞変性効果(C
PE)として公知の効果)を生じる。インターフェロンは、細胞培養における抗
ウイルス状態を誘導し、そしてこのようなCEPから細胞を保護し得る。抗ウイ
ルス活性IFN−αは、「Lymphokines and Interfer
ons:A Practical Approach」、M.J.Clemen
s,A.G.MorrisおよびA.J.H.Gearing編、I.R.L.
Press,Oxford,1987に記載されるように、細胞変性効果減少(
CPER)アッセイによって定量され得る。huFC−huIFN−αおよびh
uIFN−αの抗ウイルス活性を、ヒト肺癌細胞株 A549(ATCC CC
L185)および脳心筋炎ウイルス(ATCC VR 129B)を使用して、
上記の参考文献に記載されるCPERプロトコルに従って比較した。50%CP
ER(すなわち、50%保護)を与える有効用量は、huFc−huIFN−α
について570pg/mL(IFN−αの量に基づいて)であり、huIFN−
αについて500pg/mLであることが見出された。従って、huFc−hu
INF−αにおけるINF−αおよびhuIFN−αは、実質的に等価な抗ウイ
ルス活性を有する。
【0090】 (実施例6.薬物速度論) huFc−huIFN−αの薬物速度を、4Balb/cのマウスの群におい
て決定した。25mgのhuFc−huIFN−αを、各マウスの尾静脈に注射
した。血液を、注射の直後(すなわち、t=0分)、および注射の0.5、1、
2、4、8および24時間後に眼窩後出血によって得た。血液サンプルを、凝固
を防ぐために、ヘパリンの入った管に収集した。細胞を、Eppendorf高
速微小遠心分離で4分間、遠心分離することによって除去した。血漿中のhuF
c−huIFN−αの濃度を、抗huFcELISAおよび抗huFc抗体を用
いるウエスタンブロット分析によって測定し、これはまた、huFc−huIF
N−αが循環においてインタクトなままであることを示した(huFc−huI
FN−αについて52kD)。分解産物(huFcについて32kDのバンド)
は、検出し得なかった。huFc−huIFN−αの循環半減期は、19.3時
間と決定され、これは、約2〜5時間のヒトIFN−αの報告された循環半減期
(PHYSICIANS DESK REFERENCE,第50版、1996
:2145〜2147および2364〜2373)より有意に長い。
【0091】 (実施例7.SCIDマウスにおけるヒトバーキットリンパ腫の播種性増殖の
処置) Daudi(ヒトバーキットリンパ腫)細胞を、播種性腫瘍としてC.B−1
7SCID(重篤複合免疫不全)マウスにおいて増殖した(Ghetieら、(
1990)INTL.J.CANCER:45:481)。0.2mL PBS
B中約5×106個のDaudi細胞の単細胞懸濁液を、6〜8週齢のSCID
マウスに静脈内注射した。3日後、マウスを、8匹の3グループに無作為化し、
そして0.2mLのPBS、PBS中30μgのhuFc−huIFN−α(約
12μgのIFN−αを含む)、またはPBS中60μgのhuFc−huIF
N−αを毎日腹腔内注射した。その結果を図2に示す。
【0092】 Daudi細胞の注射の28日後まで、コントロールPBS(菱形)グループ
の全てのマウスは、後ろ脚の麻痺を発症した。このPBSコントロールグループ
のマウスは、38日目に死亡し始め、そして61日までに、このコーントロール
グループの全てのマウスが死亡した。逆に、処置グループのマウスは、より長く
、かつ用量依存性様式で、生存した。30μgのhuFc−huIFN−αを受
けたグループ(×印)について、第1の死亡は70日目に起こり、そして全ての
マウスが134日までに死亡した。60μgのhuFc−huIFN−αを受け
たグループ(三角)について、第1の死亡は126日目まで起こらず、そして4
匹が153日目に死亡した。残りのマウスは病気であり、安楽死させた。
【0093】 (実施例8.SCIDマウスにおけるヒトバーカットリンパ腫の限局性増殖の
処置) このモデルにおいて、Daudi細胞を、皮下腫瘍としてC.B−17SCI
Dマウスにおいて増殖した(Ghetieら、(1990)INT.J.CAN
CER:45〜481)。0.1mL PBS中約6×106個のDaudi細
胞の単細胞懸濁液を、6〜8週齢のSCIDマウスに皮下注射した。腫瘍サイズ
が200〜400mm3に達すると(これは、約4週間かかった)、処置を始め
た。マウスを8匹の3グループに無作為化し、そして各グループに、0.2mL
のPBS、PBS中30μgのhuFc−huIFN−α、またはPBS中60
μgのhuFc−huIFN−αを一日6回腹腔内注射した。その結果を図3に
示す。腫瘍のサイズは、1週間に2回測定した。
【0094】 コントロールグループのマウスの腫瘍(菱形)は、35日目までに、5602
mm3の平均容積(範囲:4343〜6566mm3)まで迅速に増殖し、その後
、このグループの全てのマウスを安楽死させた。対照的に、処置グループのマウ
スの腫瘍の増殖は、用量依存性様式で抑制された。30μgおよび60μgのh
uFc−huIFN−αを受けたグループは、35日目で、それぞれ、214お
よび170mm3の平均腫瘍容積を有し、これは、処置前の268および267
mm3より小さかった。実際に、30μgのhuFc−huIFN−αを受けた
グループの8匹のうち5匹、および60μgのhuFc−huIFN−αを受け
たグループの8匹のうち4匹において、皮下腫瘍が完全に収縮した。しかし、さ
らに処置を行わない場合、いくつかの腫瘍は回復し、そして増殖した。それにも
かかわらず、このグループの2匹のマウスは、実験が終了した205日まで、腫
瘍を有さないままであった。
【0095】 (実施例9.Fc−インターフェロン−αによる肝疾患の処置) 肝疾患(例えば、肝炎または肝転移)は、インターフェロン−αまたはインタ
ーフェロン−α−Fcより、Fc−インターフェロン−αでより有効に処置され
得ると考えられる。
【0096】 例えば、Fc−インターフェロン−αは、腫瘍細胞が肝臓に転移しているマウ
スモデルを処置する際に有効であり得ると考えられる。手術の約5分前に、0.
2mlのPBS中、80mg/kgのケタミンおよび5mg/kgのキシラジン
を腹腔内注射することによって、マウスを麻酔する。次いで、無菌性を保証する
ために、層流フード中で以下の工程を行う。各マウスの皮膚を、ベタジン(be
tadine)およびエタノールで清潔にし、そして補充されていない100μ
lのRPMI 1640培地中の腫瘍細胞(例えば、Daudi細胞)を、27
ゲージ針を使用して、1分間掛けて、脾膜のしたに注射した。2分後、脾茎を、
4.0シルク縫合糸で結紮し、そして脾臓を取り出した。
【0097】 いくつかの細胞は、注射部位から肝臓に運ばれ、ここでこれらの細胞は転移生
腫瘍を形成し得る。次いで、転移性肝腫瘍を有するマウスをFc−インターフェ
ロン−αで処置する。Fc−インターフェロン−αで処置したマウスは、等モル
量のインターフェロン−αまたはインターフェロン−α−Fc融合タンパク質で
処置したマウスに比べて、腫瘍増殖の有意な減少を示すと考えられる。
【0098】 さらに、Fc−インターフェロン−αの特定の効果は、Fc−インターフェロ
ン−αが濃縮されていない他の組織に局在化する障害の処置における効果より、
肝疾患の処置においてより明白であると考えられる。
【0099】 (等価物) 本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形
態で具現化され得る。従って、上記の実施例は、本明細書中に記載される本発明
の限定ではなく、全ての例示の観点において考慮される。従って、本発明の範囲
は、上記の説明よりむしろ添付の特許請求の範囲により示され、従って、特許請
求の範囲と等しい意味および範囲内となる全ての変更がここに包含されることが
意図される。
【0100】 (参考文献の援用) 本明細書中上記で参考とされる科学の論文および特許文献の各々の開示は、本
明細書中で参考として援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜1Cは、本発明に従って構築された融合タンパク質の非限定的な例の
概略図である。
【図2】 図2は、Daudi細胞の懸濁物を注射し、次いでhuFc−huIFNαで
処置したSCIDマウスの群についての生存曲線を示すグラフである。0日目に
、マウスに、Daudi細胞を注射した。3〜8日目に、8匹のマウスの群にP
BS(ひし形)、30μgのhuFc−huIFN−α(十字形)、または60
μgのhuFc−huIFN−α(三角形)を注射した。
【図3】 図3は、huFc−huIFNαで処置したSCIDマウスにおけるDaud
i細胞の皮下腫瘍の増殖速度を示すグラフである。処置の約4週間前に、マウス
にDauri細胞を皮下注射した。注射したDauri細胞が、増殖して200
〜400mm3の腫瘍を形成した時点で、マウスを8匹の群に分類し、そして6
日間、PBS(ひし形)、PBS中の30μgのhuFc−huIFN−α(四
角形)、またはPBS中の60μgのhuFc−huIFN−α(三角形)の注
射で処置した。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/16 C07K 14/56 4H045 31/20 16/18 43/00 117 19/00 C07K 14/56 C12P 21/02 F 16/18 C12R 1:91 19/00 C12N 15/00 ZNAA C12N 5/10 5/00 B C12P 21/02 A61K 37/02 //(C12N 5/10 37/66 Z C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA, ZW (72)発明者 スン, ヤーピン アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02474, アーリントン, ブラットル ドライブ 8 (72)発明者 ガイルズ, ステファン ディー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01741, カーライル, サンセット ロ ード 159 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA23 BA44 CA04 CA07 DA02 EA02 GA11 4B064 AG09 AG26 CA10 CA19 CA21 CC24 DA01 4B065 AA90X AB01 BA02 CA24 CA25 CA44 4C084 AA02 AA03 AA06 AA07 AA13 BA02 BA22 BA26 BA41 CA53 DA22 NA14 ZA752 ZB032 ZB332 4C087 AA01 AA02 BC83 CA12 NA14 ZA75 ZB03 ZB33 4H045 AA10 AA11 BA20 BA41 CA30 CA40 DA16 DA75 EA28 FA74

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融合タンパク質をコードする核酸分子であって、以下: (a)シグナル配列 (b)免疫グロブリンFc領域;および (c)インターフェロン−αを含む標的タンパク質配列 を含み、ここで、該シグナル配列、該免疫グロブリンFc領域および該標的タン
    パク質配列が、連続的に5’→3’の方向にコードされる、核酸分子。
  2. 【請求項2】 前記免疫グロブリンFc領域が免疫グロブリンヒンジ領域を
    含む、請求項1に記載の核酸分子。
  3. 【請求項3】 前記免疫グロブリンFc領域が、免疫グロブリンヒンジ領域
    および免疫グロブリン重鎖定常領域ドメインを含む、請求項1に記載の核酸分子
  4. 【請求項4】 前記免疫グロブリンFc領域が、免疫グロブリンヒンジ領域
    および免疫グロブリンCH3ドメインを含む、請求項1に記載の核酸分子。
  5. 【請求項5】 前記免疫グロブリンFc領域が、ヒンジ領域、CH2ドメイ
    ンおよびCH3ドメインを含む、請求項1に記載の核酸分子。
  6. 【請求項6】 前記免疫グロブリンFc領域が、免疫グロブリンγ配列の一
    部を含む、請求項5に記載の核酸分子。
  7. 【請求項7】 前記免疫グロブリンγが、ヒト免疫グロブリンγ1である、
    請求項6に記載の核酸分子。
  8. 【請求項8】 哺乳動物細胞をトランスフェクトするための複製可能発現ベ
    クターであって、該ベクターが請求項1に記載の核酸分子を含む、複製可能発現
    ベクター。
  9. 【請求項9】 前記ベクターがウイルスベクターである、請求項8に記載の
    複製可能発現ベクター。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の核酸分子を保有する、哺乳動物細胞。
  11. 【請求項11】 アミノ酸末端からカルボン酸末端の方向で、免疫グロブリ
    ンFc領域およびインターフェロン−αを含む標的タンパク質を含む、融合タン
    パク質。
  12. 【請求項12】 前記インターフェロン−αが、配列番号2、7または8〜
    21に記載されるアミノ酸配列、あるいはその種または対立遺伝子改変体を含む
    、請求項11に記載の融合タンパク質。
  13. 【請求項13】 前記標的タンパク質が、ポリペプチドリンカーによって連
    結される少なくとも2つのインターフェロン−α分子を含む、請求項11に記載
    の融合タンパク質。
  14. 【請求項14】 前記免疫グロブリンFc領域を前記標的タンパク質に連結
    するポリペプチドリンカーをさらに含む、請求項13に記載の融合タンパク質。
  15. 【請求項15】 前記免疫グロブリンFc領域が、免疫グロブリンヒンジ領
    域および免疫グロブリン重鎖定常領域ドメインを含む、請求項11に記載の融合
    タンパク質。
  16. 【請求項16】 前記重鎖定常領域ドメインが、CH3ドメインを含む、請
    求項15に記載の融合タンパク質。
  17. 【請求項17】 前記免疫グロブリンFc領域が、ヒンジ領域、CH2ドメ
    インおよびCH3ドメインを含む、請求項11に記載の融合タンパク質。
  18. 【請求項18】 共有結合を介して連結される請求項11に記載の少なくと
    も2つの融合タンパク質を含む、マルチマータンパク質。
  19. 【請求項19】 前記共有結合が、ジスルフィド結合である、請求項18に
    記載のタンパク質。
  20. 【請求項20】 融合タンパク質を産生する方法であって、以下の工程: (a)請求項10に記載の前記哺乳動物細胞を提供する工程;および (b)該融合タンパク質を産生するために該哺乳動物細胞を培養する工程、 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 前記融合タンパク質を回収するさらなる工程を包含する、
    請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記融合タンパク質を精製するさらなる工程を包含する、
    請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記免疫グロブリンFc領域と前記標的タンパク質との間
    に差し挟まれるタンパク質分解性切断部位において、該標的タンパク質から該免
    疫グロブリンFc領域を、タンパク質分解酵素を用いて切断するさらなる工程を
    包含する、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 インターフェロン−αの投与によって軽減される状態を処
    置するための方法であって、請求項1に記載の前記核酸を該状態を有する哺乳動
    物に投与する工程を包含する、方法。
  25. 【請求項25】 インターフェロン−αの投与によって軽減される状態を処
    置するための方法であって、請求項8に記載の前記ベクターを該状態を有する哺
    乳動物に投与する工程を包含する、方法。
  26. 【請求項26】 インターフェロン−αの投与によって軽減される状態を処
    置するための方法であって、請求項11に記載の前記融合タンパク質を該状態を
    有する哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
  27. 【請求項27】 インターフェロン−αの投与によって軽減される状態を処
    置するための方法であって、請求項18に記載のタンパク質を該状態を有する哺
    乳動物に投与する工程を包含する、方法。
  28. 【請求項28】 前記状態が、肝臓障害である、請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記肝臓障害が、肝炎である、請求項28に記載の方法。
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