JP2003521866A - マルトース産生アルファアミラーゼ変異体 - Google Patents
マルトース産生アルファアミラーゼ変異体Info
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Abstract
Description
築方法に関する。 発明の背景 マルトース産生アルファアミラーゼ(グルカン 1,4−α−マルトハイドロ
ラーゼ、E.C.3.2.1.133)は、アミロース及びアミロペクチンをα
−配置においてマルトースに加水分解することができ、そしてマルトトリオース
及びシクロデキストリンもまた加水分解することができる。
州特許第120693号)は商品名Novamyl(商標)(Denmarkの
Novo Nordisk A/Sの製品)のもと、商業的に入手可能であり、そしてその澱粉の
凝集(retrogradation)を減少させる能力により、抗劣化剤としてベーキング薬
において幅広く使用されている。Novamyl(商標)はシクロデキストリン
グルカノトランスフェラーゼ(CGTアーゼ)と、配列の相同性(Henrissat B.
, Bairoch A. 1996)及びトランスグリコシル化生成物(Christophersen, C., et
al., 1997, Starch, vol.50, No.1, 39〜45) の構成を含む、いくつかの特徴を
分かち合う。
コシルトランスフェラーゼとしても称され、本明細書ではCGTアーゼとして省
略されるシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(E.C.2.
4.1.19)は、澱粉及び類似の基質のシクロマルトデキストリンへの変換を
触媒し、これは分子内トランスグリコシル化反応を介し、それによって様々なサ
イズのシクロマルトデキストリン(又はCD)を形成する。
は文献に詳細に記述されてきたバチルス、ブレビバクテリウム(Breviba
cterium)、クロストリジウム(Clostridium)、コリネバク
テリウム(Corynebacterium)、クレブシエラ(Klebsie
lla)、ミクロコッカス(Micrococcus)、サーモアナエロバクタ
ー(Thermoanaerobacter)及びサーモアナエロバクテリウム
(Thermoanaerobacterium)を含む。サーモアナエロバク
ター・スペーシスによって産生したCGTアーゼは、Norman B B, Jorgersen S
T ;Denpun Kagaku 1992 39 99 〜106 、及び国際公開第89/03421号にお
いて報告され、そしてアミノ酸配列が国際公開第96/33267号に開示され
た。サーモアナエロバクテリウム・サーモスルフリジェネス(thermosu
lfurigenes)由来及びバチルス・サーキュランシス(circula
nsis)由来のCGTアーゼの配列はpdfファイル1CIUとしてインター
ネット(SCOP又はPDFのホームページ)上で入手可能であり、そしてB.
サーキュランス(circulans)由来のCGTアーゼの配列は、pdfフ
ァイル1CDGとして入手可能である。
〜548 (1997)は、CGTアーゼのクローニング及び発現を記載している。CGT
アーゼの変異体はKim, Y. H., Biochemistry and Molecular Biology Internati
onal, 41 (2), 227 〜234 (1997) ; Sin K-A, Journal of Biotechnology, 32 (
3), 283 〜288 (1994) ; D Penninga, Biochemistry, 34 (10), 3368〜3376 (19
95) ; 及び国際公開第96/33267号によって記載されてきた。
an B E, Bender H, Schuitz G E ; J. Mol. Biol. 1989 209 793〜800 〕及びKl
ein とSchultz [Klein C, Schultz G E ; J. Mol. Biol. 1991 217 737〜750]は
バチルス・サーキュランスの菌株8由来のCGTアーゼの三次構造を報告し、Ku
bota等〔Kubota M, Matsuura Y, Sakai S and Katsube Y ; Denpun Kagaku 1991
38 141 〜146 〕はバチルス・ステアロサーモフィラス(stearother
mophilus)のTC−91由来のCGTアーゼの三次構造を報告し、Laws
on等〔Lawson C L, van Montfort R, Strokopytov B, Rozeboom H J, Kalk K H,
de Vries G E, Peaninga D, Dijkhuizen L, and Dijkstra B W ; J. Mol. Biol 1994 236 590 〜600 〕はバチルス・サーキュランスの菌株251由来のCGT
アーゼの三次構造を報告し、Strokopytov 等〔Strokopytov B, Penninqa D, Roz
eboom H J ; Kalk K H, Dijkhuizen L and Dijkstra B W ; Biochemistry 1995
34 2234 〜2240〕はバチルス・サーキュランスの菌株251由来のCGTアーゼ
の三次構造を報告し、このCGTアーゼはアカルボース(acarbose)、
効果的なCGTアーゼ阻害剤と共に複合されており、そしてKnegtel 等〔Knegte
l R M A, Wind R D, Rozeboom H J, Kalk K H, Buitelaar R M, Dijkhaizen L a
nd Dijkstra B W ; J. Mol. Biol. 1996 256 611〜622 〕はサーモアナエロバク
テリウム・サーモスルフリジェネス由来のCGTアーゼの三次構造を報告してい
る。 発明の簡単な説明 本発明者は、前記のマルトース産生アルファアミラーゼの三次元構造に基づき
、向上した特性を有する変異体を得るために、マルトース産生アルファアミラー
ゼのアミノ酸配列を修飾した。前記変異体は、変化した物理化学的特性、例えば
変化した至適pH、向上した熱安定性、向上した比活性、変化した開裂パターン又
は澱粉の凝集若しくはパンの劣化を減少させることの増大した能力を有する。
提供し、ここで前記変異体は、前記の親マルトース産生アルファアミラーゼと比
較して少なくとも1つの変化した特性を有し、この方法は: i)構造的配位の評価に基づき、前記の特性の変化に関係する、前記マルトー
ス産生アルファアミラーゼの少なくとも1つのアミノ酸残基又は少なくとも1つ
の構造的領域を同定するために、前記マルトース産生アルファアミラーゼの構造
を解析し; ii)前記の親と比較して、前記の特性を変えるために、アミノ酸残基又はi)
において同定される構造的な部分において修飾された、前記マルトース産生アル
ファアミラーゼの変異体を構築し;そして iii)前記の生じたマルトース産生アルファアミラーゼ変異体を前記特性につい
て試験する、 ことを含んで成る。
pH依存活性、澱粉又はパンの劣化を減少させる能力、比活性、あるいは基質特異
性であることができる。従って、前記変異体は、例えば増大した熱安定性若しく
はより低いpHでのより高い活性である変化した至適pH、向上した熱安定性、増大
した比活性又は澱粉の凝集若しくはパンの劣化を減少させることの増大した能力
を有することができる。
体、その様な変異体をコードするDNA及び前記変異体の製造方法に関する。最
終的に、本発明は様々な工業用の目的、特にベーキングのための、前記変異体の
使用に関する。 発明の詳細な説明 マルトース産生アルファアミラーゼ 前記マルトース産生アルファアミラーゼはEC3.2.1.133に分類され
る酵素である。酵素活性は基質の非還元末端を必要とせず、そして主な酵素活性
はマルトース及び長鎖マルトデキストリンへのアミロペクチン及びアミロースの
分解を引き起こす。アミロース及びアミロペクチンをアルファ配置においてマル
トースに加水分解することが可能であり、そしてマルトトリオース及びシクロデ
キストリンを加水分解することもまた可能である。
号に記載の、バチルスからクローン化したアミラーゼである(以後Novamy
lとして言及する)。Novamylは配列番号1の1〜686のアミノ酸に記
載のアミノ酸配列を有する。Novamylは配列番号1に記載の核酸配列を有
するバチルスの菌株NCIB 11837に宿されている遺伝子においてコード
される。Novamylの三次元構造を下文に記載する。
徴を有するべきである: i)Novamylに対する三次元構造の相同性、 ii)配列番号1に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%又は
90%、例えば95%又は98%の同一性を有するアミノ酸配列、 iii)配列番号1に記載のDNA配列又はバチルスの菌株NCIB11837に
宿されるNovamylをコードするDNA配列にハイブリダイズするDNA配
列; iv)付表1に位置を示した、Asn77からの主鎖のカルボニル原子、Glu
102からの側鎖の原子OE2及びOE1、Asp79からの側鎖の原子OD1
、Asp76からの側鎖の原子OD1、及びGlu101からの側鎖の原子OE
1、並びに水分子WAT V21、原子OW0に相当する配位を含んで成るカル
シウム結合部位; v)配列番号1に示すアミノ酸配列の残基191〜195に等しい位置におけ
る、Pro−Ala−Gly−Phe−Serに相当する5個のアミノ酸の配列
;そして 上述のi)で言及される構造の相同性は、他の配列の相同性、疎水性クラスタ
ー解析に基づき、あるいはreverse threading (Huber, T ; Torda, AE,PROTEIN
SCIENCE Vol.7, No.1 pp.142〜149 (1998)) により、そしてこれらの方法のいず
れかによってNovamylと同じ三次構造を持つことが予想され、ここで前記
の三次構造は全体のフォールディング又は更に好ましくはドメインDを含み、そ
して最も好ましくはドメインEを含むドメインA,B、及びCのフォールディン
グを言及する。あるいは、Novamylとマルトース産生アルファアミラーゼ
との間の構造の配列合わせは、等しい位置を同定するために使用することができ
る。
いて定義されるカルシウム結合部位に基づき、そして下文の“カルシウム結合部
位”の項目において議論される。 上述のv)で言及した“等しい位置”は当業界で知られている方法を用いる、
アミノ酸若しくはDNA配列の配列合わせ又は構造の相同性に基づいている。 マルトース産生アルファアミラーゼの三次元構造 Novamylを本発明の基礎を形成する三次元構造を解明するために使用し
た。
NY, 1989 に与えられている様に解決した。 同形置換法を用いる2,2Åの分離での、Novamylの解決された結晶構
造の構造配置を、付表1に記載した標準的なPDB形式(Protein Data Bank, B
rookhaven National Laboratory, Brookhaven, CT)に与える。付表1が本出願の
一部を形成することが理解される。付表1の文脈において、以下の略語を使用す
る:CAはカルシウムイオン又はポリペプチド主鎖のアルファ炭素原子を意味し
、WATは水又はカルシウムを意味し、MALはマルトースを意味し、HEXは
基質類似体の炭水化物単位を意味し、そしてSULは硫酸イオンを意味する。
て、本明細書で同定される。 前記マルトース産生アルファアミラーゼの構造は、A,B,C,D及びEに整
理される5つの球状ドメインから構成される。前記ドメインは、ドメインAが残
基1〜132及び204〜403、ドメインBが残基133〜203、ドメイン
Cが残基404〜496、ドメインDが残基497〜579、そしてドメインE
の残基580〜686であるとして定義され、ここで前記の番号付けは配列番号
1のアミノ酸配列を言及する。ドメインA ドメインAは最大のドメインであり、そして前記酵素の表面における割れ目の
底で空間的に配置される、3つのアミノ酸残基D329,D228及びE256
のクラスターを含んで成る活性部位を含む。ドメインAの構造は、構造が知られ
ている前記のαアミラーゼと共通の、全体の折りたたみを示し、すなわち8個の
中心のベータストランド(1〜8と番号を付けた)を有する(ベータ/アルファ
)の8個のバレル(barrel)及び8個の側面に位置するα−ヘリックスの
構造である。前記のβ−バレルは引用書のMcGregorによって定義される。前記の
ベータストランド1のC末端の端はループ1と表わされるループによって、ヘリ
ックス1に連結し、そして同一のパターンが他のループで見出されるが、前記ル
ープはサイズのいくつかの変化を示し、そしていくつかは極めて長いことがある
。
ランドは、CGTアーゼの知られている構造と、合理的によく重なり合う。前記
のベータストランドのC末端に位置する活性部位の近辺を含む、前記の構造の一
部は、CGTアーゼと、高い値の同一性を示す。 対照的に、ベータストランド及びアルファヘリックスに連結するループは、C
GTアーゼの知られている構造から、高い値の変化を示す。これらのループは、
前記活性部位の構造的な前後関係を構成し、そして前記の基質に接触する大部分
が、これらのループ内に位置する残基の間で見出される。基質特異性、基質結合
、pH活性プロファイル、基質開裂パターンなどの様な特徴の識別は、特異的なア
ミノ酸、及びこれらのループ内でそれらが占める位置によって決定される。No
vamylにおいて、ドメインAは2つのカルシウム結合部位を含み、この1つ
はCGTアーゼにおけるカルシウム結合部位と相同性があり;他方はNovam
ylに独特である。前記のカルシウム結合部位の構造は、下文の“カルシウム結
合部位”の項目において更に議論される。ドメインB ドメインBは、前記の(ベータ/アルファ)の8個のバレルのループ3として
も言及され、配列番号1に示すアミノ酸配列のアミノ酸残基133〜203を含
んで成る。前記の構造はCGTアーゼ内のドメインBの構造に、部分的に相同で
あり、最も目立つ差異は、CGTアーゼに見られない、配列番号1に示すアミノ
酸配列における191〜195位に相当する5個のアミノ酸挿入の存在である。
この挿入は前記活性部位の近くに、及び基質との接触の近くに、空間的に位置す
る。ドメインC NovamylのドメインCは、配列番号1に示すアミノ酸配列のアミノ酸残
基404〜496を含んで成る。ドメインCは自身の背後を折りたたむ、単一の
8個のストランドシート構造を形成する、β−ストランドの全体から構成され、
そしてその結果β−サンドイッチ構造として記述されることがある。前記β−シ
ートの一部分はドメインAの界面を形成する。カルシウム結合部位 前記のマルトース産生アルファアミラーゼの構造は、3つのカルシウム結合部
位を示し;それはカルシウムイオンが前記の構造内に存在することが見出されて
いるということである。知られているファミリーの13の構造の多くと共通して
、付表1の1つのカルシウムイオン、WAT693は、ドメインAとBとの間に
位置する。このカルシウムイオンは、Glu184及びHis232の主鎖のカ
ルボニル原子、Asp198の側鎖の原子OD2及びOD1、Asn131の側
鎖のOD1、並びに3つの水分子WAT V1,WAT V5及びWAT V8
によって配位する。
通しているが、α−アミラーゼ内には見出されない。カルシウムイオンWAT6
94が、Gly48及びAsp23の主鎖のカルボニル原子、Asp50の側鎖
の原子OD2、Asp21の側鎖の原子OD1、Asn26の側鎖のOD1、並
びにAsn27の側鎖の原子のOD1、並びに1つの水分子WAT V62によ
って配位する。
独特である。そのカルシウムイオンはWAT692であり、そしてその配位はA
sn77の主鎖のカルボニル原子、Glu102の側鎖の原子OE2及びOE1
、Asp79の側鎖の原子OD1、Asp76の側鎖の原子OD1、並びにGl
u101の側鎖の原子OE1、並びに1つの水分子WAT V21を含んで成る
。基質結合部位 ドメインA及びBの前後における、上文で議論したループの一部は、それぞれ
基質の相互作用及び活性部位との特定の注目がある。特に、ドメインAにおける
、ループ1内の残基37〜45、ループ5内の残基261〜266、ループ7内
の残基327〜330及びループ8内の残基370〜376であり;ドメインB
における、ループ3内の残基135〜145、ループ3内の残基173〜180
及び188〜196であり、ここで残基の位置は配列番号1のアミノ酸配列中の
アミノ酸に相当する。
Åの範囲内に見出される有利な相互作用、例えば水素結合及び/又は強い静電的
相互作用によって、基質と酵素との間の結合が支持されると現在信じられている
。Novamyl(配列番号1)の以下の残基は、基質のHEXの6Åの距離以
内にあり、そしてその結果前記の基質との相互作用に関わることが信じられてい
る: 44,89,90,92,93,127,129,132,135,177,
178,188,191,194,196,226,228,229,230,
231,232,256,258〜261,288,328,329,371,
372,373,376、及び690。
てその結果、前記の基質との相互作用に関わることが信じられている: 90,92,93,129,132,177,188,189,190,19
1,196,226,228,229,231,232,256,258,25
9,260,261,328,329,372,376、及び690。 Novamyl(商標)の相同性構築 Novamyl(商標)の構造は、本明細書の付表1に開示した構造上に構築
されたモデルであった。他のマルトース産生アルファアミラーゼの構造を相似的
に構築することができる。
較プログラム、例えばModeller(共にMolecular Simulations, Inc., S
an Diego, CA) を用いて構築することができる。知られている構造を有するマル
トース産生アルファアミラーゼの配列と、モデル構造が構築されるべきマルトー
ス産生アルファアミラーゼのそれとを配列合わせすることが原理である。次に構
造的に保存されている領域を、共通配列を基にして構築することができる。相同
性を欠く領域において、例えばプログラムの相同性を用いてループ構造を挿入す
ることができ、あるいは配列が、必要な残基に続く結合を欠失することができる
。前記構造の続く弛緩及び最適化は相同性又は別の分子のシミュレーションプロ
グラムのいずれか、例えば分子のシミュレーションからのCHARMmを行うべ
きである。
の構築方法に関し、ここで前記変異体は前記の親α−アミラーゼと比較して、少
なくとも1つの変化した特徴を有し、この方法は: i)構造又は機能の考察に基づき、前記の親マルトース産生アルファアミラー
ゼの前記の特徴の変化に最適であることが決定される、前記α−アミラーゼの少
なくとも1つのアミノ酸又は構造的領域を同定するための前記のマルトース産生
アルファアミラーゼの構造解析; ii)前記の親と比較して、i)において同定されたアミノ酸残基又は構造的な
領域において修飾され、前記の特徴を変化させるために修飾された、マルトース
産生アルファアミラーゼの変異体の構築;及び iii)前記特徴のための、生じた変異体の試験、 を含んで成る。
から構成することができる。しかしながら、通常、前記構造部分は1以上のアミ
ノ酸残基を含んで成り、これは典型的に前記のマルトース産生アルファアミラー
ゼ構造の上述の部分の1つ、例えばA,B,C,D又はEのドメイン、これらの
ドメインのいずれかの間の界面、カルシウム結合部位、ループ構造、基質結合部
位などを構成している。
機能上のその予期される影響に関与することができる。例えば、マルトース産生
アルファアミラーゼと、様々なCGTアーゼとの間の機能の差異の解析は、No
vamylのある特徴がNovamylのある部分に原因があるとするために、
又はその様な関係を予期するために使用することができる。例えば、前記の活性
部位の周辺のループのパターン又は構造における差異は、基質の活性部位への接
近における差異、そしてその結果、基質特異性及び/又は開裂パターンにおける
差異を生むことができる。
シウムイオンの結合、輸送、例えば前記酵素のカルシウム依存性などに関わるマ
ルトース産生アルファアミラーゼの部分が、同定されてきた(以下を参照とのこ
と)。 構造領域のアミノ酸残基の修飾は、典型的に問題の親ペプチドをコードするD
NA配列の適当な修飾によって達成される。前記の修飾は、アミノ酸残基又は構
造部分の置換、欠失又は挿入であることができる。
比活性あるいは澱粉の凝集又はパンの劣化を減少させる能力であることができる
。従って、変化した特徴は与えられたpHでの変化した比活性及び/又は変化した
基質特異性、例えば基質の開裂の変化したパターン若しくは基質の阻害の変化し
たパターンであることができる。
くは折りたたまれた酵素における基質と接触することが信じられており(上文の
“基質結合部位”と題した項目を参照とのこと)、あるいは基質特異性及び/又
は開裂パターンに関わるものであり、並びに/あるいはカルシウムイオンの1つ
と接触するもの、並びに/あるいは前記酵素のpH若しくは温度のプロファイルに
寄与し、又はさもなければ前記のマルトース産生アルファアミラーゼの特徴に責
任のあるものである。
な型である。 本発明の変異体は、本明細書に記載の修飾に加えて、更なる修飾を含んで成る
ことができる。前記変異体は、配列番号1と70%以上、好ましくは80%以上
、特に90%以上、とりわけ95%以上、例えば98%以上の同一性を有するア
ミノ酸を有する。 変化したpH依存活性プロファイルを有するマルトース産生アルファアミラーゼ pH依存活性プロファイルは、前記のマルトース産生アルファアミラーゼの活性
部位の10Å以内の残基のpKa を変化させることによって変化することができる
。前記の活性部位のpKa の変化は、例えば与えられるアミノ酸残基のアミノ酸側
鎖の官能基と、その近辺との間の静電的相互作用又は疎水性相互作用を変化させ
ることによって達成される。より高いpHにおいて、より高い活性を得るために、
負電荷の残基が水素を提供する酸の近くに位置するのに対し、正電荷の残基が求
核性の酸の近くに位置することで、低いpHでのより高い活性が引き起こされるだ
ろう。また、前記のpKa の減少は水の接近しやすさの減少又は周囲の疎水性の増
大によって得ることができる。
関し、ここで前記変異体は、前記の親と比較して変化したpH依存活性プロファイ
ルを有し、ここで前記変異体は以下の方法によって得ることができる: i)前記親マルトース産生アルファアミラーゼの三次元構造における、マルト
ース産生アルファアミラーゼの活性部位の残基から15Å、特に活性部位の残基
から10Å以内のアミノ酸残基の同定であって、活性部位の残基との静電的又は
疎水性的相互作用に関わることが予期される前記アミノ酸残基の同定; ii)前記の構造における、活性部位の残基の静電的及び/又は疎水性的環境を
変化させるアミノ酸残基による、前記のアミノ酸残基の置換、及び前記構造にお
けるアミノ酸残基の適応の評価、 iii)アミノ酸の置換が前記構造内に適応されたことを確認するまでの、循環的
な、段階i)及び/又はii)の任意な繰り返し、 iv)段階i)及びii)、並びに任意にiii)から生じるマルトース産生アルファ
アミラーゼ変異体の構築、並びに前記変異体のpH依存酵素活性の試験。
て、変化したpH依存活性プロファイルを有するマルトース産生アルファアミラー
ゼの変異体は、配列番号1に記載のアミノ酸配列の1又は複数の以下の残基に相
当するアミノ酸残基の修飾を含んで成る: D127,V129,F188,A229,Y258,V281,F284,
T288,N327,M330,G370,N371、及びD372、 L71,S72,V74,L75,L78,T80,L81,G83,T84
,D85,N86,T87,G88,Y89,H90,G91,T94,R95
,D 96,F 97,I174,S 175,N176,D178,D179,R1
80,Y181,E182,A183,Q184,K186,N187,F18
8,T189,D190,A192,G193,F194,S195,L196
。
おける1又は複数の以下の修飾に相当する修飾を含んで成る:
入することができる。特定の注目がある変異体は、本明細書で開示した他の修飾
のいずれかと、1又は複数の上述したものとの組合わせを有する。 変化した安定性を有するマルトース産生アルファアミラーゼ変異体 向上した安定性(典型的に増大した安定性)を有する変異体を、カルシウム結
合の安定化、プロリンによる置換、別のアミノ酸によるヒスチジンの置換、ドメ
イン間ジスルフィド結合の導入、脱アミド化部位の除去、水素結合の接触の変化
、より大きな側鎖の基を有する1又は複数のアミノ酸による、内部構造の穴の充
填、電荷分布の変化、ヘリックスのキャッピング、あるいは塩橋の導入によって
得ることができる。カルシウム結合 本発明は、親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体を提供し、これは変
化したカルシウム(Ca2+)結合の安定性により、変化した安定性を有する。前
記の酵素変異体は変化した熱安定性又はpH依存安定性を有することができ、ある
いはそれは低濃度のカルシウムイオンの存在下でのマルトース産生アルファアミ
ラーゼ活性を有することができる。現在、カルシウムイオンから10Å以内に位
置するアミノ酸残基が関与し、あるいは前記酵素のCa2+結合能力にとって重要
であることが信じられている。
のCa2+結合部位から10Åの距離以内に見出されるアミノ酸残基は、例2に記
載した様に決定され、そして以下の様である: 16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27
,28,29,30,31,32,33,35,36,40,46,47,48
,49,50,51,52,53,54,56,73,74,75,76,77
,78,79,80,81,87,88,89,91,93,94,95,96
,99,100,101,102,103,104,105,109,129,
130,131,132,133,134,145,150,167,168,
169,170,171,172,174,177,180,181,182,
183,184,185,186,187,188,189,196,197,
198,199,200,201,202,206,210,228,229,
230,231,232,233,234,235,237,378、及び63
7。
アミノ酸残基を置換することが望ましく、これは前記変異体酵素のCa2+結合親
和性を向上する他のアミノ酸残基のいずれかにより、至適でないカルシウム結合
に関わることを決定する。従って、本発明の別の観点は親マルトース産生アルフ
ァアミラーゼの変異体の構築方法に関し、ここで前記変異体は前記の親と比較し
て、安定化したCa2+結合を有し、この方法は: i)構造又は機能の考察から、至適でないカルシウムイオンの相互作用の原因
であることが決定される前記α−アミラーゼの三次元構造のモデルにおける、マ
ルトース産生アルファアミラーゼのCa2+結合部位から10Å以内のアミノ酸残
基の同定; ii)前記アミノ酸残基が、構造又は機能の考察から、変化したCa2+結合親和
性を確立するために重要であることが決定される別のアミノ酸残基と置換される
変異体の構築;及び iii)生じたマルトース産生アルファアミラーゼ変異体の、Ca2+結合の試験、
を含んで成る。
酸残基の置換は、前記酵素のカルシウムイオン結合相互作用を変えることができ
る。例えば、問題のアミノ酸残基は1又は複数の以下の目的を基本として選択す
ることができる: a)前記のマルトース産生アルファアミラーゼの構造から同定した様な、カル
シウムイオンとアミノ酸残基との間の向上した相互作用を得るため。例えば、問
題のアミノ酸残基が周囲の溶媒にさらされているならば、前記アミノ酸残基とカ
ルシウムイオンとの間の相互作用を安定化させるために、溶媒からの前記アミノ
酸残基の遮へいを増大することは有利であることができる。このことは、前記ア
ミノ酸、又は前記の遮へいに寄与する前記のアミノ酸残基の近傍のアミノ酸残基
を、より大きな側鎖の基を有するか又は向上した遮へい効果を生む他の状態のア
ミノ酸残基で置換することによって達成することができる。
よりカルシウム結合部位を安定化させるためであって、例えば2又はそれ以上の
5個のドメインの間の接触を安定化すること、又は1又は複数の個々のドメイン
自身を安定化することによる。このことは、例えばアミノ酸側鎖により良い配位
を提供することによって達成することができ、これは例えばカルシウム結合部位
の、例えば10Å以内、及び好ましくは3又は4Å以内のN残基をD残基によっ
て、そして/あるいはQ残基をE残基によって置換することで達成することがで
きる。
ためであって、例えば、これは前記イオンと前記配位残基との間の相互作用を向
上させるか又は配位している水をアミノ酸の側鎖で置換することによって側鎖の
配位数を増大させることによる。 d)アミノ酸残基にカルシウムを配位させることにより、水を置換するため。
くはCa2+イオンの5Å以内に位置する。8Å及び5Å以内のアミノ酸残基はそ
れぞれ、10Å以内のアミノ酸残基を同定するために使用される類似の方法によ
って容易に同定することができる(例2を参照のこと)。 好ましい態様において、前記の親マルトース産生アルファアミラーゼと比較し
たときに、変化したCa2+結合を有するマルトース産生アルファアミラーゼの変
異体は、配列番号1に記載のアミノ酸配列の1又は複数の以下の残基に相当する
アミノ酸残基の置換を含んで成る; D17,A30,S32,R95,H103,N131,Q201,I174
、及び/又はH169、 V74,L75,L78,T80,L81,T87,G88,Y89,H90
,G91,T94,R95,D96,F97,Y167,F168,H169,
H170,N171,G172,D173,I174,S175,N176,D
178,D179,R180,Y181,E182,A183,Q184,K1
86,N187,F188,T189。
は、配列番号1に記載のアミノ酸配列における1又は複数の以下の置換に相当す
る置換を含んで成る:
本発明の別の好ましい態様において、配列番号1に記載の部分配列N28−P2
9−A30−K31−S32−Y33−G34が修飾される。 同様の置換を、他のマルトース産生アルファアミラーゼの等しい位置において
導入することができる。特定の注目がある修飾は、本明細書に開示した他の修飾
のいずれかと、1又は複数の上述したものとの組合わせのいずれかである。他の置換 前記酵素の向上した安定性を有する変異体は、新規のドメイン間及びドメイン
内の接触の存在又は導入を向上することによって達成することができる。その様
な向上した安定性は、以下に記載する修飾によって達成することができる。
、1又は複数のドメイン間ジスルフィド結合の導入によって安定化することがで
きる。従って、本発明の別の好ましい態様は、前記の親と比較したときに向上し
た安定性及び少なくとも1又は複数のジスルフィド結合を有する親マルトース産
生アルファアミラーゼの変異体に関し、ここで前記の変異体は配列番号1の位置
の少なくとも1つの以下の対に相当する位置の修飾を含んで成る: G236+S583,G618+R272,T252+V433及び/又はA
348+V487。
相当する: G236C+S583C,G618C+R272C,T252C+V433C
及び/又はA348C+V487C。 本発明の別の好ましい態様は前記の親と比較したときに向上した安定性及び変
化したドメイン間相互作用を有する親マルトース産生アルファアミラーゼの変異
体に関し、ここで前記変異体は配列番号1の位置の、少なくとも1つの以下の組
合わせに相当する位置の置換を含んで成る: i)F143,F194,L78; ii)A341,A348,L398,I415,T439,L464,L46
5; iii)L557; iv)S240,L268; v)Q208,L628; vi)F427,Q500,N507,M508,S573;及び vii)I510,V620。
相当する: i)F143Y,F194Y,L78Y/F/W/E/Q; ii)A341S/D/N,A348V/I/L,L398E/Q/N/D,I
415E/Q,T439D/E/Q/N,L464D/E,L465D/E/N
/Q/R/K; iii)L557Q/E/N/D; iv)S240D/E/N/Q,L268D/E/N/Q/R/K; v)Q208D/E/Q,L628E/Q/N/D; vi)F427E/Q/R/K/Y,Q500Y,N507Q/E/D,M50
8K/R/E/Q,S573D/E/N/Q;及び/又は vii)I510D/E/N/Q/S,V620D/E/N/Q。
1又は複数の塩橋を有する親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体に関し
、ここで前記変異体は配列番号1の位置の少なくとも1つの以下の組合わせに相
当する位置の置換を含んで成る: N106,N320及びQ624。
体は、配列番号1に記載のアミノ酸配列の以下の置換に相当する置換を含んで成
る: N106R,N320E/D及び/又はQ624E。 本発明の別の態様は、向上した安定性を有する親マルトース産生アルファアミ
ラーゼの変異体に関し、そしてここで、前記変異体は配列番号1の少なくとも1
つの以下の組合わせに相当する位置の置換を含んで成る: K40,V74,S141,T142,F188,N234,K249,D2
61,D261,L268,V279,N342,G397,A403,K42
5,S442,S479,S493,T494,S495,A496,S497
,A498,Q500,K520,A555及びN595。
体は配列番号1に記載のアミノ酸配列において、プロリンによる1又は複数の以
下の置換に相当する置換を含んで成る: V74P,S141P,N234P,K249P,L268P,V279P,
N342P,G397P,A403P,S442P,S479P,S493P,
T494P,S495P,A496P,S497P,A498P,Q500P、
及び/又はA555P。
425E,K520R、及び/又はN595I。 同様に、前記の親マルトース産生アルファアミラーゼに存在する1又は複数の
ヒスチジン残基が、非ヒスチジン残基、例えばY,V,I,L,F,M,E,Q
,N、又はDで置換されることは好ましいことがある。従って、別の好ましい態
様において、前記のマルトース産生アルファアミラーゼの変異体は、配列番号1
に記載のアミノ酸配列の1又は複数の以下の残基に相当するアミノ酸残基の置換
を含んで成る: H103,H220、及びH344。
体は、配列番号1に記載のアミノ酸配列の1又は複数の以下の置換に相当する置
換を含んで成る: H013Y/V/I/L/F/Y,H220Y/L/M、及びH344E/Q
/N/D/Y。
ギン又はグルタミン残基が、側鎖上のアミドを欠く残基で置換されることは好ま
しいことがある。従って、別の好ましい態様において、Novamyl様の変異
体は、配列番号1に記載のアミノ酸配列の、1又は複数の以下の残基に相当する
アミノ酸残基を含んで成る: Q13,N26,N77,N86,N99,Q119,N120,N131,
N152,N171,N176,N187,Q201,N203,N234,Q
247,N266,N275,N276,N280,N287,Q299,N3
20,N327,N342,Q365,N371,N375,N401,N43
6,N454,N468,N474,Q500,N507,N513,Q526
,N575,Q581,N621,Q624及びN664。
体は、配列番号1に記載のアミノ酸配列の1又は複数の以下の残基に相当するア
ミノ酸残基の置換を含んで成る:
合の接触を有する親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体に関し、ここで
前記変異体は配列番号1の1又は複数の以下の位置に相当する位置の修飾を含ん
で成る: I16,L35,M45,P73,D76,D79,A192,I100,A
148,A163+G172,L268,V281,D285,L321,F2
97,N305,K316,S573,A341,M378,A381,F38
9,A483,A486,I510,A564,F586,K589,F636
,K645,A629、及び/又はT681。
ることができる。特定の注目がある置換は、本明細書に開示した他の修飾のいず
れかと、1又は複数の上述したものとの組合わせのいずれかである。 上述した目的のいずれかを達成するための、マルトース産生アルファアミラー
ゼ変異体を正確に構築する前に、前記の予期されるアミノ酸修飾が前記マルトー
ス産生アルファアミラーゼ構造内に、例えば前記の親マルトース産生アルファア
ミラーゼの三次元構造内に適応されることができるかどうかを評価することは都
合がよい。 変化した熱安定性及び/又は変化した温度依存活性プロファイルを有するマルト
ース産生アルファアミラーゼ変異体 本発明は更に、変化した熱安定性又は温度依存活性プロファイルを有する変異
体を得るための、1又は複数のアミノ酸残基の置換、欠失又は挿入により生じる
、親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体に関する。
を含むことがある、いくつかの独特の内部の穴を含む。前記ポリペプチドの熱安
定性を増大させるために、前記の穴及び割れ目の数又はサイズを減少させること
は望ましいことがあり、例えばこれは1又は複数の疎水性の接触を導入すること
、好ましくは前記の穴の近傍又は周辺において、より大きな側鎖の基を有するア
ミノ酸を導入することによって達成される。例えば、修飾されるべきアミノ酸残
基は、前記の穴の形成に関わるものである。
の、熱安定性を増大させ、そして/又は温度依存活性プロファイルを変化させる
方法に関し、この方法は: i)前記ポリペプチドの三次元構造における、前記の親マルトース産生アルフ
ァアミラーゼの、内部の穴又は割れ目の同定; ii)前記の構造における、段階i)で同定した穴又は割れ目の近傍の1又は複
数のアミノ酸残基の、構造又は機能の考察から疎水性相互作用を増大させ、そし
て前記の穴又は割れ目のサイズを埋めるか又は減少させることが決定される別の
アミノ酸残基による置換;そして iii)段階ii)から生じる前記の親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体
の構築並びに前記変異体の熱安定性及び/又は温度依存活性の試験、 を含んで成る。
又は割れ目を同定するために使用することができる。 前記の穴又は割れ目が、前記の穴又は割れ目を囲むアミノ酸残基によって同定
され、そして前記のアミノ酸残基の修飾が、前記の穴又は割れ目のサイズを埋め
るか又は減少させるのに重要であることは理解されるだろう。好ましくは、前記
の修飾は、より大きなアミノ酸残基、すなわち、より大きな側鎖のかさを有する
ものによる置換である。例えば、全てのアミノ酸がGlyよりも大きいのに対し
、Tyr及びTrpはPheより大きい。以下に言及される特定のアミノ酸残基
は、結晶構造において問題の穴又は割れ目の側面に位置することが見出されたも
のである。
、前記構造の内部に位置する穴を完全にか又は部分的にかのいずれかで埋めるた
めに、配列番号1に記載のアミノ酸配列の1又は複数の残基に相当するアミノ酸
残基の置換を含んで成る:
列番号1に記載のアミノ酸配列における以下の置換に相当する1又は複数の置換
を含んで成る: L75と組合わせたL217(例えば、L75F/Yと組合わせたL217F
/Y)、
ることができる。特定の注目がある変異体は、本明細書に開示した他の修飾のい
ずれかと、1又は複数の上述したものとの組合わせを有する。 変化した開裂パターンを有するマルトース産生アルファアミラーゼ変異体 本発明の目的の1つは、マルトース産生アルファアミラーゼの分解特性を変化
させることである。従って、Novamylは澱粉を加水分解して、支配的にマ
ルトース(G2)及び少量のグルコース(G1)を形成するが、事実上それ以上
のオリゴ糖(G3+)は形成しない。例えば、より多くの量のより大きなオリゴ
糖、例えばマルトトリオース(G3)、マルトテトラオース(G4)及びマルト
ペンタオース(G5)を形成するために、この開裂パターンを変化させることは
望ましいことがある。
ファアミラーゼの変異体は、以下のことを含んで成る方法によって構築すること
ができる: i)前記の三次元構造のモデルにおける、前記マルトース産生アルファアミラ
ーゼの基質結合領域、例えば“基質結合部位”と題した上述の項目において定義
した、基質結合部位から4Åの範囲内の同定; ii)構造又は機能の考察から、変化した基質の開裂パターンを起こすことが信
じられている別のアミノ酸による、前記の親の開裂パターンの原因であると信じ
られている、i)で定義した割れ目の基質結合領域の、前記のモデルにおける1
若しくは複数のアミノ酸残基の置換、又は前記の基質に好ましい相互作用を導入
することが予想される基質結合領域の1若しくは複数のアミノ酸残基の欠失、又
は前記の基質に好ましい相互作用を導入することが予想される基質結合領域への
1若しくは複数のアミノ酸残基の付加;並びに iii)段階ii)から生じるマルトース産生アルファアミラーゼ変異体の構築、及
び前記変異体の基質開裂パターンの試験。
する親マルトース産生アルファアミラーゼに関し、この変異体は配列番号1の1
又は両方の以下の位置に相当する位置の修飾を含んで成る: V281及び/又はA629。 好ましい態様において、前記変異体は:V281Q及び/又はA629N/D
/E/Qに相当する修飾を含んで成る。
ることができる。特定の注目がある置換は、本明細書に開示した他の修飾のいず
れかと、1又は両方の上述したものとの組合わせのいずれかである。 澱粉の凝集及び/又はパンの劣化を減少させる能力が向上したマルトース産生ア
ルファアミラーゼ変異体 本発明は、澱粉の凝集及び/又はパンの劣化を減少させる能力が向上したマル
トース産生アルファアミラーゼ変異体を提供する。好ましい変異体は、配列番号
1の以下のアミノ酸残基に相当する、1又は複数の位置での置換を含んで成る: A30,K40,N115,T142,F188,T189,P191,A1
92,G193,F194,S195,D261,N327,K425,K52
0及びN595。
、1又は複数の修飾を含んで成る: A30D,K40R,N115D,T142A,F188L,T189Y,Δ
(191−195),D261G,D261G,N327S,K425E,K5
20R及びN595I。 カルシウムイオンから10Å以内の残基の決定 付表1の配位はINSIGHTプログラム(BIOSYM Technolo
gies)で読み込まれる。空間的な配位を、原子間の結合を示すことで提示す
る。前記イオンを、水分子と同様に提示する。部分集合を作製するためのプログ
ラムパッケージの一部を、コマンドZONEを用いて前記構造におけるカルシウ
ムイオンの周辺の10Åの部分集合を作製するために使用した。カルシウムイオ
ンから指定の10Åの距離以内の原子を有するとして定義される全ての残基は、
コマンドLIST MOLECULEを用いることによって編集され、そして列
挙される。配位ファイルにおいて、“VAT CA”の名前を前記のイオンに与
えることで、“VAT CA”と称される全ての原子の周りの10Åの空間が編
集される。この方法で同定される特定の残基は、更に上文の“カルシウム結合”
と題した項目において与えられる。 穴の決定 付表1に記載の構造的な配位を有するNovamylの解決した構造は、多く
の内部の割れ目及び穴を明らかにした。その様な穴を解析するとき、通常Con
nollyプログラムが使用される(Lee, B. and Richards, F. M. (1971) J.
Mol. Biol. 55 : 379 〜400)。前記プログラムは、前記タンパク質の外部及び内
部の面を探索するために、半径を有するプローブを使用する。この方法において
観察できる最も小さい割れ目は、プローブ半径を有する。
onnlyプログラムの修正版を使用した。最初の段階において、前記の水分子
及びイオンは、前記の解決した構造からこれらの原子を取り出すことで除去した
。コマンドMOLECULE SURFACE SOLVENTを用いることで
、前記溶媒に接近可能な領域を、1.4Åのプローブ半径を用いて全ての原子及
び残基のために計算し、そして前記の解決した構造のモデルと一緒に写実的に示
した。次に前記の内部の穴を、前記の外部の面に関係しないドットの面として見
る。
は変化した温度依存活性プロファイルを有する変異体”と題した上文の項目に与
える。構築した構造の相同性又は/及び配列合わせに基づく比較を用いることに
よって、マルトース産生アルファアミラーゼの相同性構造の変異を作製すること
ができる。 アミノ酸修飾のための命名 変異を定義するために本明細書で使用した命名は、本質的に国際公開第92/
05249号に記載されている。従って、F188Hは、アミノ酸H(His)
による、188位のアミノ酸F(Phe)の置換を示す。V129S/T/G/
Vは、S,T,G又はVによるV129の置換を示す。Δ(191−195)又
はΔ(191−195)は、191−195位のアミノ酸の欠失を示す。192
−A−193は、192と193のアミノ酸の間のAの挿入を示す。 ポリペプチド配列の同一性 本発明の目的のため、同一性の値を、Needleman, S. B and wunsch, C. D., (
1970), Journal of Molecular Biology, 48, 443-45 に記載の方法に従い適当に
決定することができ、ここでポリペプチド配列の比較のために以下の設定を用い
る:3.0のGAPクリエイション ペナルティー(creation pen
alty)及び0.1のGAPエクステンション ペナルティー(extens
ion penalty)。GCGプログラムパッケージ(Program Manual for
the Wisconsin Package, Version 8, August 1994, Genetics Computer Group,
575 Science Drive, Madison, Wisconsin, USA 53711)において提供されるGA
Pの様な知られているコンピュータープログラムによって、前記の決定を行うこ
とができる。
好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも90%、特に少なくとも95%
又は少なくとも98%のアミノ酸同一性を有する。 ハイブリダイゼーション 核酸プローブと相同性のDNA又はRNA配列との間のハイブリダイゼーショ
ンを決定するための適当な実験条件は、5×SSC(塩化ナトリウム/クエン酸
ナトリウム、Sambrook, et al., 1989) 中で10分間ハイブリダイズするための
、前記のDNAフラグメント又はRNAを含むフィルターの予備浸漬、並びに5
×SSC、5×デンハルト溶液(Sambrook, et al., 1989) 、0.5%SDS及
び100μg/mlの変性音波処理サケ精子DNA(Sambrook, et al., 1989) の
溶液中でのプレハイブリダイゼーション、続くランダムプライミング(Feinberg
, A. P. and Vogelstein, B. (1983) Anal. Biochem. 132 : 6〜13) した、32P
−dCTP標識(比活性>1×109 cpm /μg)プローブを含む前記溶液中で
の、約45℃、12時間のハイブリダイゼーションを含む。次に前記フィルター
を少なくとも55℃(低い厳密さ)、好ましくは少なくとも60℃(中間の厳密
さ)、更に好ましくは少なくとも65℃(中間の/高い厳密さ)、更に好ましく
は少なくとも70℃(高い厳密さ)、より更に好ましくは少なくとも75℃(非
常に高い厳密さ)で、2×SSC、0.5%SDS中で30分間、2回洗浄した
。
分子は、X線フィルムにさらすことによって検出される。 マルトース産生アルファアミラーゼの変異体の製造方法 Novamyl様ポリペプチドをコードするDNA配列のクローニング 親マルトース産生アルファアミラーゼをコードする前記DNA配列は、問題の
マルトース産生アルファアミラーゼを産生する細胞又は微生物のいずれかから単
離することができ、これには当業界で公知の様々な方法、例えば、バチルスの菌
株NCIB11837を用いる。
からの染色体DNA又はメッセンジャーRNAを用いて、ゲノムDNA及び/又
はcDNAライブラリーを構築すべきである。次に、前記α−アミラーゼのアミ
ノ酸配列が知られているならば、問題の生物から調製したゲノムライブラリー由
来のマルトース産生アルファアミラーゼをコードするクローンを同定するために
、相同性、標識オリゴヌクレオチドプローブを合成し、そして使用することがで
きる。あるいは知られているα−アミラーゼ遺伝子に相同性がある配列を含む標
識オリゴヌクレオチドプローブを、低い厳密さのハイブリダイゼーション及び洗
浄の条件を用いて、マルトース産生アルファアミラーゼをコードするクローンを
同定するためのプローブとして使用することができる。
の方法は、発現ベクター、例えばプラスミドにゲノムDNAのフラグメントを挿
入すること、前記の生じたゲノムDNAライブラリーによりα−アミラーゼ陰性
細菌を形質転換すること、及び続く、マルトース産生アルファアミラーゼのため
の基質を含む寒天上に前記の形質転換細菌をプレーティングすること、それによ
り同定すべきマルトース産生アルファアミラーゼ活性を、クローンに発現させる
ことを含む。
って合成的に調製することができ、例えばS. L. Beaucage及びM. H. Caruthers
(1981)によって記載されたホスホロアミダイト法又はMatthes 等によって記載さ
れた方法(1984)である。ホスホロアミダイト法において、オリゴヌクレオ
チドは、例えば自動DNA合成機において合成され、精製され、アニールされ、
ライゲーションされ、そして適当なベクターにおいてクローン化される。
れた合成及びcDNA起源のもの、又は混合されたゲノム及びcDNA起源のも
のから、合成、ゲノム若しくはcDNA起源のもののフラグメントをライゲーシ
ョンすることによって調製することができ、ここで前記のフラグメントは、前記
の全DNA配列の様々な部分に相当し、これは当業界で公知の方法に従う。前記
DNA配列はまた、得意的なプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR
)によって調製することができ、例えばこれは米国特許第4,683,202号
又はR. K. Saiki et al. (1988) に記載されている。
、そして修飾のための所望の部位が同定されたならば、合成オリゴヌクレオチド
を用いて修飾を導入することができる。これらのオリゴヌクレオチドは前記の所
望の修飾部に隣接するヌクレオチド配列を含み; 変異体ヌクレオチドはオリゴヌ
クレオチドの合成の間に挿入される。具体的な方法において、マルトース産生ア
ルファアミラーゼをコードする配列を架橋する、DNAの一本鎖のギャップが、
前記のマルトース産生アルファアミラーゼ遺伝子を有するベクターにおいて作製
される。次に、前記の所望の修飾を生む合成ヌクレオチドが、前記の一本鎖DN
Aの相同性部分にアニールされる。次に残っているギャップをDNAポリメラー
ゼI(クレノウ断片)で埋め、そして前記のコンストラクトをT4リガーゼを用
いてライゲーションする。この方法の具体的な例は、Morinaga et al. (1984)に
記載である。米国特許第4,760,025号は、カセットのわずかな改変を行
うことによる、複数の修飾をコードするオリゴヌクレオチドの導入を開示してい
る。しかしながら、より多くの変化がある修飾を、前記のMorinagaの方法によっ
て同時に導入することができるのは、様々な長さの多数のオリゴヌクレオチドを
導入することができるからである。
別の方法は、Nelson and Long (1989)に記載されている。それはPCRフラグメ
ントの3段階産生(3−Step generation)を伴ない、これは前
記のPCR反応におけるプライマーの1つとして、化学的に合成したDNA鎖を
用いて導入される、前記の所望の修飾を含む。前記のPCRで産生したフラグメ
ントから、前記の修飾を有するDNAフラグメントを、制限エンドヌクレアーゼ
を用いる開裂によって単離し、そして発現プラスミドに再挿入することができる
。無作為変異導入法 無作為変異導入法は、問題の示されたアミノ酸配列に翻訳される遺伝子の少な
くとも3つの部分、又は前記の全遺伝子内で、局所的若しくは領域特異的、いず
れかの無作為変異導入法で適当に行われる。
入法は、当業界で知られている方法のいずれかの使用によって、都合よく行うこ
とができる。 上述したものに関して、本発明の更なる観点は親Novamyl様α−アミラ
ーゼの変異体の製造方法に関し、ここで前記変異体は、前記の親と比較して、低
pH及び低カルシウム濃度で、増大した安定性を示し、前記方法は: (a)無作為変異導入法への前記Novamyl様α−アミラーゼをコードす
るDNA配列の適用、 (b)宿主細胞における、段階(a)で得られる変異DNA配列の発現、及び (c)前記の親Novamyl様α−アミラーゼと比較して、変化した特性を
有するNovamyl様α−アミラーゼ変異体を発現する宿主細胞のスクリーニ
ング、 を含んで成る。
参照のこと)に記載の、ドープ(doped)されたプライマーを用いて行われ
る。 例えば、前記の無作為変異導入法は、適当な物理的又は化学的変異導入剤の使
用によって、適当なオリゴヌクレオチドの使用によって、又は変異を生むPCR
に前記のDNAをかけることによって行うことができる。更に、前記の無作為変
更導入法は、これらの変異導入剤のいずれかの組合わせの使用によって行うこと
ができる。前記の変異導入剤は、例えば転移、転換、転化、混合、欠失、及び/
又は挿入を含むものであることができる。
ドロキシルアミン、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(MN
NG)、O−メチルヒドロキシルアミン、亜硝酸、エチルメタンスルホネート(
EMS)、重亜硫酸ナトリウム、ギ酸、及びヌクレオチド類似体を含む。その様
な導入剤を使用するとき、前記の変異導入法は、起きるべき変異のための適当な
条件下、選択の変更導入剤の存在において、変異化されるべき前記の親酵素をコ
ードするDNA配列をインキュベートすること、及び前記の所望の特性を有する
変異したDNAを選択することによって典型的に行われる。
ヌクレオチドを、変化すべき位置でのオリゴヌクレオチドの合成の間、3つの非
親ヌクレオチドによってドープするか又はスパイク(spike)することがで
きる。前記のドープ化又はスパイク化は、不所望のアミノ酸のコドンを防ぐため
に行うことができる。前記のドープ化又はスパイク化オリゴヌクレオチドを、公
の技術のいずれかによって前記のマルトース産生アルファアミラーゼ酵素をコー
ドするDNAに組込むことができ、これは、例えば、PCR,LCR、又は適当
だと思われるDNAポリメラーゼ及びリガーゼのいずれかを用いる。
ジがあらかじめ決定される、“一定の無作為ドープ化”を用いて行われる。更に
前記のドープ化は、あるヌクレオチドの導入を好む、そしてそれにより1又は複
数の特異的なアミノ酸残基の導入を好む方向へと向かわせることができる。前記
のドープ化は、例えば、各位置において、90%の野生型及び10%の修飾の導
入を行わせる様に行うことができる。ドープ化の計画の選択における、更に考慮
すべきことは、遺伝的及びタンパク質的な構造の制約に基づく。前記のドープ化
計画は、とりわけ終止コドンの導入を避けることを確実にする、DOPEプログ
ラムを用いて作製される。
れかである、親マルトース産生アルファアミラーゼ酵素をコードする遺伝子は、
ヌクレオチドの誤った組込みを増大させる条件下でPCRにかけられる(Deshle
r 1992 ; Leung et al., Technique, Vol. 1, 1989, pp.11 〜15) 。 E.コリ(coli) (Fowler et al., Molec. Gen. Genet., 133, 1974, pp179〜19
1)、S.セレビシアエ(セレビシアエ)又は他の微生物のいずれかの変異誘発菌
株を、前記マルトース産生アルファアミラーゼをコードするDNAの、前記の無
作為変異導入法のために使用することができ、これは、例えば前記親酵素を含む
プラスミドが前記の変異誘発菌株に形質転換させること、前記プラスミドと共に
前記の変異誘発菌株を生育すること、及び前記の変異誘発菌株から変異したプラ
スミドを単離することによる。前記の変異したプラスミドは、続けて発現生物に
形質転換させることができる。
ゼを発現する生物から調製されるゲノム又はcDNAライブラリーに都合よく存
在することができる。あるいは、前記DNA配列は適当なベクター、例えばプラ
スミド又はバクテリオファージ上に存在することができ、これはそれ自身を前記
の変異導入剤とインキュベートするか、あるいは前記の変異導入剤にさらすこと
ができる。変異導入されるべきDNAはまた、宿主細胞内に存在することができ
、これは前記細胞のゲノムに組込まれるか、又は前記細胞内に宿されるベクター
上に存在するかのいずれかによる。最終的に、変異導入されるべきDNA配列は
、単離型において存在することができる。無作為変異導入法にかけられるべきD
NA配列が、好ましくはcDNA又はゲノムDNA配列であることが理解される
だろう。
c)を行う前に、前記の変異したDNA配列を増幅することは、都合がよいこと
がある。その様な増幅を当業界で知られている方法に従い行うことができ、現在
好まれている方法は、前記親酵素のDNA又はアミノ酸配列を基に調製したオリ
ゴヌクレオチドプライマーを用いる、PCRによる増幅である。
変異したDNAは、発現を起こさせる条件下、前記DNA配列を有する適当な宿
主細胞を培養することによって発現する。この目的のために使用する宿主細胞は
、任意にベクター上に存在する、前記の変異したDNA配列により形質転換した
ものか、又は前記の変異導入処理の間に前記の親酵素をコードするDNA配列を
有するものであることができる。適当な宿主細胞の例は、以下のものである:グ
ラム陽性細菌、例えばバチルス・ズブチリス(subtilis)、バチルス・
リチェニホルミス(licheniformis)、バチルス・レンタス(le
ntus)、バチルス・ブレビス(brevis)、バチルス・ステアロサーモ
フィラス(stearothermophilus)、バチルス・アルカロフィ
ラス(alkalophilus)、バチルス・アミロリクエファシエンス(a
myloliquefaciens)、バチルス・コアグランス(coagul
ans)、バチルス・サーキュランス(circulans)、バチルス・ラウ
ツス(lautus)、バチルス・メガテリウム(megaterium)、バ
チルス・スリンジエンシス(thuringiensis)、ストレプトマイセ
ス・リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプ
トマイセス・ムリナス(murinus);及びグラム陰性細菌、例えばE.コ
リ。
機能をコードするDNA配列を含んで成ることができる。 局所的無作為変異導入法 前記の無作為変異導入法は、問題の親マルトース産生アルファアミラーゼの一
部に、有利に集中することができる。これは、例えば以下のときに有利であるこ
とができ、それは前記の酵素のある領域が前記の酵素の与えられた特性に特に重
要であると同定されたとき、及び修飾が向上した特性を有する変異体を生じるこ
とが予期されるときである。その様な領域は、通常前記の親酵素の三次構造が解
明され、そして前記酵素の機能に関与しているとき、同定することができる。
導入法技術又は当業界で知られている他の適当な技術のいずれかの使用によって
行うことができる。あるいは、修飾されるべきDNA配列の一部をコードするD
NA配列を、例えば、適当なベクターへの挿入によって単離することができ、そ
して前記の一部を、上文で議論した変異導入法のいずれかの使用によって、続け
て変異導入法にかけることができる。
めの領域特異的無作為変異導入法のため、配列番号1に記載のアミノ酸配列由来
の以下のアミノ酸残基に相当する位置のコドンを、適当に標的にすることができ
る: 残基:領域: 16〜33、35〜36、40:16〜40 46〜54、56:46〜56 73〜81:73〜81 87〜89、91、93〜96、99〜105、109:87〜109 129〜134、(145、150):129〜134 167〜172、174、177、180〜189:167〜189 196〜202、206〜210:196〜210 228〜235、237:228〜237 378 637 向上した基質の結合、すなわち向上した炭水化物の種類、例えばアミロース又
はアミロペクチンの結合を、以下の修飾を有するマルトース産生アルファアミラ
ーゼによって達成するために(ここで修飾は、例えばより高い基質特異性及び/
又は、例えば基質の開裂、すなわち加水分解に関する、より高い特異性である)
、配列番号1に示すアミノ酸配列の以下の領域の位置のコドンを、領域特異的変
異導入法によって、修飾のために特に適当に標的にすることができることは明ら
かである: 70〜97、127〜143、174〜198、226〜233、255〜2
70、282〜292、324〜331、370〜376。
為変異導入法のため、配列番号1の以下の領域を標的にすることができる:70
〜97、174〜198。 熱安定性を向上するために、以下の領域を標的にすることができる:70〜1
09、167〜200。
る、実行されるべき変異の種類の決定 4.構造的に無理のない変異の選択 5.段階4に関する、段階3によって選択された残基の調整。
前記の遺伝子コードから生じる制約を考慮に入れることであり、例えば終止コド
ンの導入を避けるためである):当業者は、いくつかのコドンの組合わせを慣行
において使用できず、そして適応することが必要であろうことを認識するだろう
。
ーゼ変異体の選択。 段階6における使用のための適当なドープアルゴリズムは、当業界で公知であ
る。その様なアルゴリズムの1つは、Tomandl, D. et al., 1997, Journal of C
omputer-Aided Molecular Design 11 : 29〜38に記載されている。別のアルゴリ
ズムはDOPEである(Jersen, LJ, Andersen, KV, Svendsen, A, and Kretzsc
hmar, T (1998) Nucleic Acids Research 26 : 697〜702)。
体をコードするDNA配列を含んで成る微生物の培養、及びそれに続く、生じた
培養液からの前記変異体の任意な回収によって達成される。これを以下に、更に
詳細に記述する。
法のいずれかによって産生する変異体をコードするDNA配列は、タンパク質又
はポリペプチドの形態で発現することができ、これは典型的にプロモーター、オ
ペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナルをコードする調節配列、及
び任意にリプレッサー遺伝子又は様々なアクチベーター遺伝子を含む発現ベクタ
ーを使用する。
有する組換え発現ベクターは、組換えDNAの方法に都合よく適用することがで
きるベクターのいずれかであることができ、そしてベクターの選択はそれを導入
すべき宿主細胞にしばしば依存するであろう。従って、前記ベクターは自律複製
ベクター、すなわち染色体外の存在物として存在するベクターであることができ
、染色体複製から独立的である複製をするもの、例えばプラスミド、バクテリオ
ファージ又は染色体外の因子、ミニクロモソームあるいは人工的な染色体である
。あるいは、前記ベクターは、宿主細胞に導入されるとき、宿主細胞のゲノムに
組込まれ、そして組込まれた染色体と一緒に複製されるものであることができる
。
連結する。前記プロモーターは、選択の宿主細胞において転写活性を示すDNA
配列のいずれかであることができ、そして宿主細胞に対して相同性か又は非相同
性かのどちらかであるタンパク質をコードする遺伝子に由来することができる。
特に細菌の宿主における、本発明のマルトース産生アルファアミラーゼ変異体を
コードするDNA配列の転写を方向づけるのに適当なプロモーターの例は、E.
コリのlacオペロンのプロモーター、ストレプトマイセス・コエリコローのア
ガラーゼ遺伝子dagAプロモーター、バチルス・リチェニホルミスのα−アミ
ラーゼ遺伝子(amyL)のプロモーター、バチルス・ステアロサーモフィラス
のマルトース産生アミラーゼ遺伝子(amyM)のプロモーター、バチルス・ア
ミロリクエファシエンスのα−アミラーゼ(amyQ)のプロモーター、バチル
ス・ズブチリス(subtilis)のxylA及びxylB遺伝子のプロモー
ターなどである。菌類の宿主における転写のために、有用なプロモーターの例は
、A.オリザエ(oryzae)のタカアミラーゼ、リゾムコール・ミエーイ(
Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、A.
ニガーの中性α−アミラーゼ、A.ニガーの酸安定α−アミラーゼ、A.ニガー
のグルコアミラーゼ、リゾムコール・ミエーイのリパーゼ、A.オリザエのアル
カリ性プロテアーゼ、A.オリザエのトリオースリン酸イソメラーゼ又はA.ニ
ジュランス(nidulans)のアセトアミダーゼをコードする遺伝子に由来
するものである。
ける、本発明のマルトース産生アルファアミラーゼ変異体をコードするDNA配
列に作用可能に連結したポリアデニル化配列を含んで成ることができる。終結及
びポリアデニル化配列は、前記プロモーターと同一の供給源に適当に由来するこ
とができる。
を可能にするDNA配列を含んで成ることができる。その様な配列の例は、プラ
スミドpUC19,pACYC177,pUB110,pE194,pAMB1
及びpIJ702の複製起点である。 前記ベクターはまた、選択マーカー、例えば宿主細胞の欠損を補完する生成物
の遺伝子、例えばB.ズブチリス又はB.リチェニホルミス由来のdal遺伝子
、あるいは抗生物質耐性、例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニ
コール又はテトラサイクリン耐性を与えるものを含んで成ることができる。更に
、前記ベクターはアスペルギルス選択マーカー、例えばamdS,argB,n
iaD及びsC、ハイグロマイシン耐性を引き起こすマーカーを含んで成ること
ができ、あるいは前記選択を共同形質転換によって、例えば国際公開第91/1
7243号に記載の様に達成することができる。
において有利であることができるが、細胞外での発現が一般に好ましい。一般に
、本明細書で述べたバチルスのα−アミラーゼは、前記の培養培地に、発現した
プロテアーゼを分泌させるプレ領域を含んで成る。所望ならば、このプレ領域を
異なるプレ領域又はシグナル配列によって置換することができ、これは、それぞ
れのプレ領域をコードするDNA配列の置換によって都合よく達成される。
トラクトを、前記プロモーター、ターミネーター及び他の因子に、それぞれライ
ゲーションするために、そして複製に必要な情報を含む適当なベクターにそれら
を挿入するために使用する方法は、当業者に公知である(例えばSambrook et al
. (1989)を参照のこと)。
含んで成る、本発明の細胞は、本発明のマルトース産生アルファアミラーゼ変異
体の組換え体生成において宿主細胞として有利に使用される。宿主細胞のクロモ
ソームにおける、(1又は複数のコピーにおける)前記DNAコンストラクトが
都合よく組込まれることによって、前記細胞を前記変異体をコードする本発明の
DNAコンストラクトで形質転換することができる。この組込みは、宿主細胞内
で安定に維持されやすいDNA配列ほど有利であると一般に考えられている。宿
主のクロモソームへのDNAコンストラクトの組込みは、従来の方法に従い、例
えば相同性又は非相同性組換えによって行うことができる。あるいは、異なる型
の宿主細胞に関連する、上述の発現ベクターによって、前記細胞は形質転換する
ことができる。
が、好ましくは微生物細胞、例えば細菌類又は菌類(酵母を含む)の細胞である
。 培養において、本発明の酵素を製造することができる微生物の宿主細胞の例は
、グラム陽性細菌、例えばバチルスの菌株、例えばB.ズブチリス、B.リチェ
ニホルミス、B.レンタス、B.ブレビス、B.ステアロサーモファラス、B.
アルカロフィラス、B.アミロリクエファシエンス、B.コアグランス、B.サ
ーキュランス、B.ラウツス、B.メガテリウム又はB.サーリンジエンシス、
あるいはストレプトマイセス・リビダンス(lividans)又はストレプト
マイセス・ムリヌス(murinus)、あるいはグラム陰性細菌、例えばE.
コリである。前記細菌の形質転換は、例えば、プロトプラスト形質転換か、又は
本質的に知られている方法におけるコンピテント細胞を用いることによって果た
すことができる。
aromyces)の種、例えばサッカロミセス・セレビシアエ(cerevi
siae)から都合よく選択することができる。糸状菌はアスペルギルスに都合
よく属することができ、例えばアスペルギルス・オリザエ又はアスペルギルス・
ニガーである。菌類細胞を、プロトプラストの形成を含む方法によって形質転換
することができ、プロトプラストの形質転換に、本質的に知られている方法にお
ける前記の細胞壁の再生が続く。アスペルギルスの宿主細胞の形質転換のための
適当な方法は、欧州特許第238023号に記載されている。
ゼ変異体の製造方法に関し、この方法は前記変異体の産生に誘導的である条件下
での、上述した宿主細胞培養、及び前記細胞及び/又は培養培地からの前記変異
体の回収を含んで成る。 前記細胞を培養するために使用する培地は、問題の宿主細胞の成育、及び本発
明のマルトース産生アルファアミラーゼ変異体の発現の獲得に適当な、従来の培
地のいずれかであることができる。適当な培地は商業的提供者から入手可能であ
り、そして公表された方法(例えばAmerican Type Culture Collectionのカタロ
グに記載されている)に従い調製することができる。
知の方法によって培養培地から都合よく回収することができ、これは遠心若しく
は濾過により前記の培地から細胞を分離すること、及び塩、例えば硫安によって
前記の培地からタンパク質成分を沈澱させること、それに続くクロマトグラフィ
ー法、例えばイオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィーなどの
使用を含む。
を、精製の前又は後のいずれかに、スクリーニングアッセイにおいてアミロース
分解活性の試験を行うことができ、これは前記変異体の澱粉を分解する能力を測
定する。本発明の、上述した無作為変異導入法の段階10におけるスクリーニン
グは、以下の方法に基づくフィルターアッセイの使用によって都合よく行うこと
ができる:注目の変異したマルトース産生アルファアミラーゼを発現することが
できる微生物を、適当な培地で、及び前記酵素の分泌のための適当な条件下でイ
ンキュベートし、ここで前記の培地は2枚のフィルターによって覆われ、これは
低いタンパク質結合能を示す第2のフィルターの下に据えられたタンパク質結合
フィルターを含んで成る。前記微生物は、第2の、上側のフィルター上で成育す
る。インキュベーションに続いて、微生物から分泌された酵素を含んで成る、底
側のタンパク質結合フィルターを、前記微生物を含んで成る第2のフィルターか
ら分離する。次に、前記のタンパク質結合フィルターを所望の酵素活性のスクリ
ーニングにかけ、そして第2のフィルター上に存在する、相当する微生物のコロ
ニーを同定する。前記酵素活性の結合のために使用した第1のフィルターは、タ
ンパク質結合フィルターのいずれか、例えばナイロン又はニトロセルロースであ
ることができる。前記の発現生物のコロニーを有する第2のフィルターは、タン
パク質に結合する親和性を持たないか、又は低い親和性を持つフィルターのいず
れか、例えば酢酸セルロース若しくはDurapore(商標)であることがで
きる。
パク質が結合している第1のフィルターの処理から成る。前記酵素活性は、染色
、蛍光、沈澱、pH指示薬、IR−吸収、又は酵素活性の検出のための他の知られ
ている技術のいずれかによって検出することができる。前記の検出化合物を固定
化剤のいずれかによって固定化することができ、例えばアガロース、寒天、ゼラ
チン、ポリアクリルアミド、澱粉、濾紙、布;又は固定化剤の組合わせのいずれ
かである。例えば、α−アミラーゼ活性を、アガロースに固定される、シバクロ
ンレッドで標識したアミロペクチンによって検出することができる。この基質上
でのα−アミラーゼ活性は、赤色の強度の減少による、前記のプレート上のゾー
ンを提供する。
ス産生アルファアミラーゼ変異体を有するフィルターを、上述の検出段階の前に
あらかじめ処理することができ、これは前記の親マルトース産生アルファアミラ
ーゼと比べて向上した安定性を持たない変異体を不活性化するためである。この
不活性化段階は、限定しないが、pH2〜12のいずれかのpHでの、緩衝化した溶
液の存在下における、及び/あるいは安定性の変化に寄与することが知られてい
るか、又は考えられている別の化合物、例えば界面活性剤、EDTA,EGTA
、小麦粉の成分、若しくは他の関連する添加物のいずれかを含む緩衝液における
、上昇する温度でのインキュベーションから成る。次に、指定時間処理したフィ
ルターを脱イオン水中で簡単にすすぎ、そして上述した様な活性の検出のための
プレートに据える。安定化した変異体が、検出培地上でのインキュベーション後
、前記の親と比較して増大した酵素活性を示す様に、前記の条件は選択される。
を有するフィルターを、ほぼ全ての前記の親マルトース産生アルファアミラーゼ
を不活性化するための緩衝液中で、与えられたpH(例えばpH2〜12の範囲)で
、上昇する温度(例えば50°〜110℃の範囲)で、ある時間の区切り(例え
ば1〜20分)でインキュベートし、水の中ですすぎ、続けて固定化シバルコン
レッド標識アミロペクチンを含む検出プレート上に直接据え、そして活性が検出
されるまでインキュベートする。同様に、pH依存安定性を、前記の親マルトース
産生アルファアミラーゼが不活性化されるような、上文の不活性化段階における
緩衝液のpHに調節することによってスクリーニングすることができ、これによっ
て問題のpHで増大した安定性を有する変異体のみの検出を行う。増大したカルシ
ウム依存安定性を有する変異体のスクリーニングのために、カルシウムキレート
剤、例えばエチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N
’,N’−四酢酸(EGTA)を、不活性化緩衝液に加え、これは、更に定義さ
れる条件、例えば緩衝液のpH、温度又はインキュベーションの指示される長さの
もと、前記の親マルトース産生アルファアミラーゼが不活性化される様な濃度で
加えられる。
当に試験することができ、これは例えば澱粉を含むアガロースプレート上での、
変異体をコードするDNA配列により形質転換した宿主細胞の成育及び上述した
様な澱粉分解宿主細胞の同定による。更に、比活性、基質特異性、開裂パターン
、熱による活性化、熱安定性、pH依存活性又は至適pH、pH依存安定性、温度依存
活性又は至適温度、トランスグリコシル化活性、安定性、並びに注目の他のパラ
メーターのいずれかを含む、変化した特性に関する試験を、下文に記載する、当
業界で知られている方法に従い精製した変異体で行うことができる。
重要なパラメーターは、その様な酵素がエキソグリコシラーゼβ−アミラーゼに
よって徹底的に処理された澱粉を分解することができる度合であることができる
。前記の親マルトース産生アルファアミラーゼによって生まれるパターンと異な
る、その様な基質上での分解のパターンを示す変異体のスクリーニングのために
、以下のアッセイを行う:β−限界デキストリンをMcllvane緩衝液(4
8.5mMクエン酸及び193mMリン酸ナトリウム、pH5.0)中の25mlの1%
アミロペクチンを24μg/mlβ−アミラーゼと30℃で一晩インキュベートす
ることによって調製する。加水分解されないアミロペクチン(すなわちβ−限界
デキストリン)を、1体積の98%エタノールで沈澱させ、水の中で洗浄し、そ
して再溶解する。1mlのβ−限界デキストリンを、18μlの酵素(2.2mg/
ml)及び100μlの0:2Mクエン酸−リン酸pH5.0と、30℃で2時間イ
ンキュベーションし、そして上述した様にHPLCによって解析する。β−限界
デキストリンの全加水分解を、2MのHCl中、95℃で行う。還元末端の濃度
を当業界で知られている方法によって測定する。
ァアミラーゼの変性は、蛍光の減少を伴い、そしてカルシウムイオンの損失は変
性を引き起こす。従って、カルシウムへのマルトース産生アルファアミラーゼ変
異体の親和性を、蛍光測定によって測定することができ、これは異なる濃度のカ
ルシウム(例えば1mM〜100mMの範囲)又はEGTA(例えば1〜1000mM
の範囲)と一緒の、充分に長い時間(例えば55℃で22時間)での、緩衝液(
例えば50mM HEPES,pH7)中の前記変異体(例えば10mg/mlの濃度)
のインキュベーションの前及び後に行う。
方程式を、カルシウム濃度(〔Ca〕)へのFの依存を記述することで導くこと
ができる: F=〔Ca〕/(Kdiss+〔Ca〕)(aN −bN log(〔Ca〕))+K diss /(Kdiss+〔Ca〕)(au −bu log(〔Ca〕)) ここで、aN は前記酵素の天然(未変性)の蛍光であり、bN はカルシウム濃
度(実験的に観測したもの)の対数への一次従属性であり、au は変性形態の蛍
光であり、そしてbu はカルシウム濃度の対数への、au の一次従属性である。
Kdissは以下の平行過程の、見かけのカルシウム結合定数である: Kdiss N−Ca<<U+Ca(N=天然の酵素;U=変性酵素) 事実、変性は極度にゆっくりと進行し、そして不可逆性である。変性の速度は
カルシウム濃度に依存し、そしてその様な、与えられる酵素の依存性は、前記酵
素のカルシウム結合親和性の測定を提供する。反応条件(例えば55℃で22時
間)の標準的な組合わせを定義することによって、異なるマルトース産生アルフ
ァアミラーゼ変異体のためのKdissの、意味のある比較を行うことができる。
おり、これを様々な工業的適用において有利に使用することができる。特に、前
記酵素は、澱粉を基にした食品、例えばベーキング工業で一般的なものの、退行
、及びそれに従う劣化の遅延又は維持のための潜在的適用を見出す。
品の製造に使用することができる。 本発明の使用による前記の澱粉画分の修飾が、パン製品のかさの増大、及び器
官感覚受容性の質、例えば風味、口当たり、美味しさ、香味及びパンの皮の色の
向上をもたらすことが信じられている。
は1又は複数の追加の酵素、例えばキシラナーゼ、リパーゼ、グルコースオキシ
ダーゼ及び他のオキシドレダクターゼ、若しくはアミロース分解酵素と組合わせ
ての主な酵素活性として使用することができる。 本発明の酵素変異体はまた、洗濯、皿洗い及び固い表面の清掃用洗剤の成分と
しての工業用適用性を見出す。いくつかの変異体は直鎖オリゴ糖の製造方法、又
は澱粉からの甘味料及びエタノールの製造、並びに/あるいは織物のデサイジン
グのために特に有用である。澱粉の液化及び/又は糖化方法を含む、従来の澱粉
変換方法は、例えば米国特許第3,912,590号及び欧州特許公開第252
,730号及び第63,909号に記載されている。
るあらゆる方法におけるものであることを意図しない。 MANUにおけるマルトース産生アルファアミラーゼの決定 1マルトース産生アルファアミラーゼNovoユニット(MANU)は、スタ
ンダードのもと1分当たり1μmol のマルトトリオースを開裂する酵素量である
。前記のスタンダードの条件は、10mg/mlのマルトトリオース、37℃、pH5
.0、30分の反応時間である。
とによって見出される。 例 例1:変化したpH依存活性を有するNovamylの変異体の構築 Novamylを、本明細書でpLBei010として表されるプラスミドか
ら、バチルス・ズブチリスにおいて発現させる。このプラスミドはamyMを含
み、ここでamyMの発現はそれ自身のプロモーターによって方向づけられ、そ
して、例えばDSM11837の菌株に含まれる、Novamylをコードする
完全な遺伝子を含む。前記プラスミドはプラスミドpUB110由来の複製起点
、ori及び選択目的のためのカナマイシン耐性マーカーを含む。pLBei0
10を図1に示す。
ているメガプライマー法(1989)によって構築した。簡単に言うと、変異オ
リゴヌクレオチドプライマーを、予備的なPCR産物を作製するためにPCR反
応中で適当な反対のDNA鎖エンド(end)プライマーと一緒に使用する。次
に、この産物をメガプライマーとして、二本鎖DNA産物を作製するために、別
の反対のDNA鎖エンドプライマーと一緒に使用する。前記の最終PCR反応産
物を、標準的なクローニング法によって、pLBei010プラスミドの相当す
るDNAフラグメントを置換するために、常用通りに使用した。バチルス・ズブ
チリスの菌株SHa273、apr- ,npr- ,amyE- ,amyR2- で
あり、当業界で知られている方法によって調製したバチルス・ズブチリスの誘導
体168に変異体を直接形質転換させた。
に列挙する: 変異体配列(5’→3’) F188H:配列番号3 F188E:配列番号4 F284E:配列番号5 F284D:配列番号6 F284K:配列番号7 H327D:配列番号8 変異体配列(3’→5’) T288K:配列番号9 T288R:配列番号10 F284,T288及びN327のアスペラギン酸変異体を、エンドプライマ
ーとしてプライマーA189(配列番号11)及びB649(配列番号12)を
用いて得た。
ーA82(配列番号13)及びB346(配列番号14)を用いて得た。 所望の修飾を有するPCR産物を精製し、適当な酵素で消化し、アガロースゲ
ル電気泳動で分離し、抽出し、グリコーゲンの存在下、エタノール沈澱し、H2 O中で再懸濁し、前記と同一の酵素で消化したpLBei010にライゲーショ
ンし、そしてバチルス・ズブチリスのSHa273を形質転換させた。形質転換
体を、コロニーPCRでサイズ、並びに制限酵素消化によって特定の制限部位の
挿入又は除去を調べた。ポジティブなコロニーを、当業界で知られているDNA
配列決定法で確かめた。
0μg/ml)−澱粉プレート上で、37℃で一晩成育させた。前記プレートから
のコロニーを10mlのルリア液中で再懸濁した。前記懸濁液の6分の1ずつを、
500mlの振盪フラスコ中に接腫し、これは100mlのPS−1培地、大豆半分
/ショ糖を基にした培地、最終濃度10μg/mlのカナマイシン及び100μl
の5M NaOHを含む。接腫の前に、pHをNaOHによって、7.5に調整し
た。前記培養液を270〜300rpm の振盪により、30℃で5日間インキュベ
ートした。
除去した。陽イオン性凝結剤としてSuperfloc C521 (American Cyanmide Compan
y)を使用し、陰イオン性凝結剤としてSuperfloc A130 (American Cyanmide Comp
any)を使用した。
した。希釈した培養液のml当たり、0.01mlの量の50w/w%CaCl2 を
撹拌している間に加えた。希釈した培養液のml当たり、0.015mlの量の20
w/w%Na−アルミン酸塩を、pHを7と8の間に保ちながら、20%ギ酸と一
緒に滴下した。撹拌しながら、希釈した培養液のml当たり、0.025mlの10
v/v%のC521を加え、続けて希釈した培養液のml当たり、1w/v%のA
130を0.05ml、又は凝結が確認されるまで加えた。前記溶液を4500rp
m で30分間遠心した。より大きな粒子及びあらゆる残っている細菌を排除する
ために、孔のサイズが0.45μmのフィルターを用いて、濾過を行った。前記
の濾過溶液を−20℃で保存した。
ロデキストリンを、20mlの結合緩衝液(0.5M Na2 CO3 pH11)に溶
解した。10mlのDSVアガロース(ジビニルスルホン活性化したアガロース(
Kem−En−Tec)のMini−Leak,Medium 10〜20mmol
/l)を脱イオン水で入念に洗浄し、次に吸込みによって乾燥させ、そしてα−
シクロデキストリン溶液に移した。混合液を周囲温度で24時間撹拌した後、ゲ
ルを脱イオン水、それに続き0.5M KHCO3 で洗浄した。前記のゲルをブ
ロッキング緩衝液(20ml 0.5M KHCO3 +1mlメルカプトエタノール
)に移し、周囲温度で2時間撹拌し、続いて脱イオン水で洗浄した。
トグラフィーによって精製した。0.04体積のpH5,1M酢酸ナトリウムを、
pHを調整するために、凝結によって得られた前記濾液に加え、そしてCaCl2 を最終濃度10-10 Mになるまで加えた。前記溶液を濾過し、そして脱気した。
Pharmacia XK16カラムを10mlの固定化α−シクロデキストリン
を用いて調製し、次に平衡化緩衝液(pH5の25mM酢酸ナトリウム)中、約10
倍のカラム体積で洗浄することによって平衡化した。洗浄液中でもはやタンパク
質が検出されなくなるまで、前記の平衡化緩衝液で続けて洗浄されるXK16カ
ラムに、前記の濾液をかけた。非特異的材料を溶出するために、 0.5 M Na
Clを含む平衡緩衝液で洗浄し、続けてカラム体積の2〜3倍の前記平衡化緩衝
液でもう1度洗浄した。全ての洗浄を10ml/分の流速を用いて行った。特異的
に結合した材料を2%α−シクロデキストリン/前記洗浄緩衝液の溶液を用いて
溶出し、そして5ml/分の流速を用いて、Pharmaciaの液体クロマトグ
ラフィーコレクターLCC−500 Plusを用いて回収した。
グルコースオキシダーゼ−ペルオキシダーゼアッセイを、前記酵素変異体のpH活
性プロファイルを決定するために使用した(グルコース/GOD−Perid(
商標)法、Boehringer Mannheim, Indianapolis IN) 。25mMのクエン酸−リン
酸緩衝液中、2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6,6.5,
7,7.5,8及び8.6のpH値で、活性をアッセイした。前記緩衝液のpHをN
aOHを用いて調整し、そして酵素をpH5,25mMのクエン酸−リン酸中で希釈
した。測定を、平均値を得るために2回1組で行った。全ての値は、最も高いレ
ベルの活性が見られるpHに関する。
前記の各変異体がpH依存活性プロファイルにおける変化を有していることを示し
ている。各変異体の活性の最も高いレベルを、100%で表わし、そして他に示
すpH値で測定される変異体の活性は、その最大の相対的パーセンテージである。
験し、100%として同じpHでのNovamylの活性を採用した。前記活性を
、60℃、50mM酢酸ナトリウム、1mM CaCl2 でのマルトトリオースの加
水分解によって決定した。結果をpH5.0とpH4.0の活性の間の比率として表
わす。
前記結果は示している。 例3:変異体の熱安定性 80℃でのインキュベーション いくつかのNovamyl変異体の熱安定性を、80℃及びpH4.3で水溶液
をインキュベートし、そして様々な時間で残留アミラーゼ活性を測定することに
よって試験した。前記親酵素、Novamylを比較のために含めた。結果を、
最初の活性のパーセントにおいて、様々な時間での残留活性として表わす。
に向上したことを示している。 カルシウムとの85℃でのインキュベーション 前記Novamyl変異体S32Eを、85℃での1mM Ca++との15分間
のインキュベーションによって試験した。前記変異体は48%の残留活性を示し
、一方前記親酵素(Novamyl)は同じ条件で32%の残留活性を示した。
かのNovamyl変異体の熱安定性を試験した。再び、前記親アミラーゼを比
較のために含めた。結果を変性温度(Tm)として表わす:
の作用の後、比色分析によってアミラーゼ活性を決定した。Novamylに関
する、2つのNovamyl変異体の結果は以下の様であった:
によって、前記の比活性を更に試験した。前記変異体G370N,N371Gが
、Novamylと比較して106%のマルトトリオース活性を有することを前
記結果は示した。 例5:凝集の阻害 凝集を阻害するNovamyl及びNovamyl変異体の効率を、以下の様
に決定した: 選択したpH(3.7,4.3又は5.5)での、730mgの50%(w/w)
アミロペクチンスラリーを、20μlの酵素試料と混合し、そして前記混合物を
、封をしたアンプル中、40℃で1時間インキュベートし、続けて前記試料をゼ
ラチン化するために100℃で1時間インキュベートした。前記アミロペクチン
を再結晶化させるために、次に前記試料を室温で7日間熟成した。酵素無しのコ
ントロールを含めた。
ることによって、DSCを前記の試料で行った。温度記録図の最初の吸熱ピーク
のもとの領域を、凝集したアミロペクチンの量を表わすために採用し、そして相
対的な凝集の阻害を、酵素無しのコントロールと比較する、領域の減少(%)と
して採用した。
の阻害として、前記酵素の効率を表わした。
率的であることを前記の結果は示している。 例6:変異体の抗劣化効果 パンを、欧州のストレート生地法(Straight Dough meth
od)によって、あるいは酵素の添加有り又は無しの酸性の生地から製造し、そ
して焼きパンを、増大効果を防ぐために、ふたのある平鍋で焼いた。前記のパン
を2時間冷やし、そして質感を解析した。次に、残っている焼きパンを、プラス
チックバッグに包み、そして1,4及び7日後の質感解析のために室温で保存し
た。
、40%圧縮(P2)、及び30秒間の40%一定圧縮後(P3)で測定した。
P1を固さとして採用し、そして比率(P3/P2)を、パンの中味の弾力性と
して採用した。7日間の保存後の凝集の範囲を、例7に記載した様にDSCによ
って決定した。
N595I)を、0〜2mgの酵素/kg小麦粉の範囲内の投与量で試験し、そして
前記の親酵素(Novamyl)を比較のために使用した。 等しい投与量で、前記変異体が2時間及び1日後に、前記親酵素よりもより良
い弾力性(P3/P2)を与えることを前記の結果は示した。1〜2mg/kgの投
与量で、前記変異体が、同じ投与量の前記の親酵素よりも有意に柔かいパンの中
身(より低い固さ、P1)を与えることを、7日後の結果は示している。従って
、前記変異体は7日間の保存期間中、より良い抗劣化作用を有する。
おいて試験し、そして前記の親酵素(Novamyl)を比較のために使用した
。以下の結果を7日後の固さ(P1)、4及び7日後の弾力性(P3/P2)並
びに7日後の凝集から得た。
評価される質感に対する、著しく向上した作用を有することを示している。前記
変異体の1〜3mg/kgの投与量は、試験された全てのパラメーター上で、13mg
/kgの前記親酵素よりも優れており、そして前記変異体により達成される弾力性
に、あらゆる濃度で親酵素は匹敵しなかった。
vamylと比較した。 以下の結果は各オリゴ糖(G1〜G8)の重量%を示し、これは50℃で、pH
5.0の50mM酢酸ナトリウム、1mM CaCl2 、を用いる1%(w/v)澱
粉溶液中での24時間のインキュベーション後に形したものである。前記のオリ
ゴ糖をHPLCを用いて同定し、そして定量した。
amylは主にマルトースを産生し、そして事実上それ以上のオリゴ糖は産生し
ない。対照的に、前記の2つの変異体は、有意な量のマルトース及びそれ以上の
オリゴ糖を産生する。 参考文献
Claims (32)
- 【請求項1】 親マルトース産生アルファアミラーゼ変異体の製造方法であ
って、 a)前記の親アルファアミラーゼの三次元構造を産み出すための、付表におい
て表わされる配列番号1の三次元構造上での前記親アルファアミラーゼのモデリ
ング; b)段階a)において得られる三次元構造における前記の親の少なくとも1つ
の構造的部分の同定であって、前記の構造的部分における変化が前記の変化した
特性を生むことを予測する同定; c)前記の構造的部分に相当する位置での1又は複数のアミノ酸の欠失、挿入
、又は置換をコードする核酸を産生するための、前記の親アルファアミラーゼを
コードする核酸の修飾;及び d)前記の変異体アルファアミラーゼを産生するための、宿主細胞における、
前記の修飾された核酸の発現、 を含んで成る前記方法 (ここで前記変異体はアルファアミラーゼの酵素活性を有し、そして前記の親と
比較して、変化した特性を少なくとも1つ有する)。 - 【請求項2】 前記の変化した特性がpH依存活性、熱安定性、基質開裂パタ
ーン、開裂の比活性、トランスグリコシル化、澱粉の凝集を減少させる能力、パ
ンの劣化を減少させる能力、基質特異性、基質との結合又はカルシウムとの結合
である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体の構築方法で
あって; a)前記の親の三次元構造における前記親アミラーゼの活性部位の残基から、
15Å (特に10Å)以内にあり、そして活性部位の残基と静電性又は疎水性の
相互作用に関与するアミノ酸残基の同定; b)活性部位の残基の静電性及び/又は疎水性の環境を変化させ、そして前記
構造において適応できる、別のアミノ酸残基による前記アミノ酸残基の置換; c)循環的な、段階a)及びb)の任意な繰り返し; d)b)以外の、1又は複数の位置でのアミノ酸残基の挿入、欠失又は置換の
うちの、いずれかの変化の任意な作製; e)段階a)〜d)から生じる前記変異体の調製; f)前記変異体のpH依存活性の試験;及び g)循環的な、段階a)〜f)の任意な繰り返し;及び h)前記の親アミラーゼと比較して、変化したpH依存活性を有する変異体の選
択、 を含んで成る方法。 - 【請求項4】 親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体の構築方法で
あって; a)前記の親の三次元構造における内部の穴又は割れ目の同定; b)前記の穴又は割れ目に近いアミノ酸残基の別のアミノ酸残基による置換で
あって、前記の疎水性相互作用を増大させ、そして/あるいは前記の穴若しくは
割れ目のサイズを大きくし、又は減少させる置換; c)循環的な、段階a)及びb)の任意な繰り返し; d)b)以外の、1又は複数の位置でのアミノ酸残基の挿入、欠失又は置換の
うちの、いずれかの変化の任意な作製; e)段階a)〜d)から生じる前記変異体の調製; f)前記変異体の熱安定性の試験;及び g)循環的な、段階a)〜f)の任意な繰り返し;及び h)前記の親アミラーゼと比較して、増大した熱安定性を有する変異体の選択
、 を含んで成る方法。 - 【請求項5】 前記のアミノ酸残基の置換が前記の疎水性相互作用の増大、
プロリンによる置換、別のアミノ酸によるヒスチジンの置換、カルシウム結合の
安定化、ドメイン間のジスルフィド結合の導入、脱アミド化部位の除去、水素結
合の接触の変化、より大きな側鎖の基を有するアミノ酸による内部構造の穴の充
填、ドメイン間の相互作用の導入、電荷分布の変化、ヘリックスのキャッピング
、又は塩橋の導入をもたらす、請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体の構築方法で
あって: a)前記アミラーゼの三次元構造におけるカルシウム結合部位から、10Å以
内のアミノ酸残基の同定; b)カルシウムイオンとの相互作用を向上するための、別のアミノ酸による前
記アミノ酸の置換; c)循環的な、段階a)及びb)の任意な繰り返し; d)b)以外の、1又は複数の位置でのアミノ酸残基の挿入、欠失又は置換の
うちの、いずれかの変化の任意な作製; e)段階a)〜d)から生じる前記変異体の調製; f)前記変異体の熱安定性の試験;及び g)循環的な、段階a)〜f)の任意な繰り返し;及び h)前記の親アミラーゼと比較して、増大した熱安定性を有する変異体の選択
、 を含んで成る方法。 - 【請求項7】 親マルトース産生アルファアミラーゼの変異体の構築方法で
あって: a)前記の親アミラーゼの三次元構造のモデルにおける、基質結合領域の同定
; b)アミノ酸の置換、欠失又は挿入による、基質結合領域の修飾; c)循環的な、段階b)の任意な繰り返し;及び d)b)以外の、1又は複数の位置でのアミノ酸残基の挿入、欠失又は置換の
うちの、いずれかの変化の任意な作製; e)段階a)〜d)から生じる前記変異体の調製; f)前記変異体の基質開裂パターンの試験;及び g)循環的な、段階a)〜f)の任意な繰り返し;及び h)前記の親アミラーゼと比較して、変化した基質開裂パターンを有する変異
体の選択、 を含んで成る方法。 - 【請求項8】 マルトース産生アルファアミラーゼ変異体の産生方法であっ
て; a)請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法による前記変異体の構築; b)前記変異体をコードするDNA配列による、微生物の形質転換; c)前記変異体の産生にとって誘導的な条件下での、前記の形質転換した微生
物の培養;及び d)生じた培養液からの前記変異体の任意な回収; を含んで成る方法。 - 【請求項9】 a)マルトース産生アルファアミラーゼ活性を有し; b)配列番号1と少なくとも70%の同一性を有し; c)D127,V129,F188,A229,Y258,V281,F28
4,T288,N327,M330,G370,N371、及び/又はD372
に相当する位置で、配列番号1と比較されるアミノ酸修飾を含んで成り;そして d)配列番号1のポリペプチドと比較して、変化したpH依存活性を有する、 ポリペプチド。 - 【請求項10】 前記修飾がD127N/L,V129S/T/G/V,F
188E/K/H,A229S/T/G/V,Y258E/D/K/R/F/N
,V281L/T,F284K/H/D/E/Y,T288E/K/R,N32
7D,M330L/F/I/D/E/K,G370N,N371D/E/G/K
、及び/又はD372N/Vに相当する置換を含んで成る請求項9に記載のポリ
ペプチド。 - 【請求項11】 a)マルトース産生アルファアミラーゼ活性を有し; b)配列番号1に少なくとも70%の同一性を有し;そして c) 【化1】 に相当する位置で、配列番号1と比較されるアミノ酸修飾を含んで成り;そして d)配列番号1のポリペプチドと比較して向上した安定性を有する、 ポリペプチド。
- 【請求項12】 前記修飾がK40,V74,H103,S141,T14
2,F188,H220,N234,K249,D261,L268,V279
,N342,H344,G397,A403,K425,S442,S479,
S493,T494,S495,A496,S497,A498,Q500,K
520,A555及び/又はN595に相当する位置で;好ましくはK40R,
V74P,H103Y/V/I/L/F/Y,S141P,T142A,F18
8I/L,H220Y/L/M,N234P,K249P,D261G,L26
8P,V279P,N342P,H344E/Q/N/D/Y,G397P,A
403P,K425E,S442P,S479P,S493P,T494P,S
495P,A496P,S497P,A498P,Q500P,K520R,A
555P及び/又はN595Iに相当する置換を含んで成る、請求項11に記載
のポリペプチド。 - 【請求項13】 前記修飾が、カルシウム配位を向上する様な、D17,N
28,P29,A30,S32,Y33,G34,R95,H103,N131
,H169,I174及び/又はQ201に相当する位置で、好ましくはD17
Q/E,A30D/M/L/A/V/I/E/Q,S32D/E/N/Q,R9
5M/L/A/V/I/E/Q,H103Y/N/Q/D/E,N131D,H
169N/D/E/Q,I174E/Q,Q201Eに相当する置換を含んで成
る、請求項11又は12に記載のポリペプチド。 - 【請求項14】 前記修飾が、脱アミド化部位を除去する様な、Q13,N
26,N77,N86,N99,Q119,N120,N131,N152,N
171,N176,N187,Q201,N203,N234,Q247,N2
66,N275,N276,N280,N287,Q299,N320,N32
7,N342,Q365,N371,N375,N401,N436,N454
,N468,N474,Q500,N507,N513,Q526,N575,
Q581,N621,Q624及び/又はN664に相当する位置で、 【化2】 に相当する置換を含んで成る、請求項11〜13のいずれか1項に記載のポリペ
プチド。 - 【請求項15】 前記修飾が、水素結合の接触を向上する様な、I16,L
35,M45,P73,D76,D79,A192,I100,A148,A1
63+G172,L268,V281,D285,L321,F297,N30
5,K316,S573,A341,M378,A381,F389,A483
,A486,I510,A564,F586,K589,F636,K645,
A629、及び/又はT681に相当する位置での置換、好ましくは 【化3】 に相当する置換を含んで成る、請求項11〜14のいずれか1項に記載のポリペ
プチド。 - 【請求項16】 前記修飾が1又は複数のドメイン間のジスルフィド結合を
導入する様な、好ましくはG236C+S583C,G618C+R272C、
及び/又はA348C+V487Cに相当する置換を含んで成る、請求項11〜
15のいずれか1項に記載のポリペプチド。 - 【請求項17】 前記の内部の穴又は割れ目を埋める様なL51,L75,
L78,G88,G91,T94,V114,I125,V126,T134,
G157,L217,S235,G236,V254,V279,V281,L
286,V289,I290,V308,L321,I325,D326,L3
43,F349,S353,I359,I405,L448,Q449,L45
2,I470,G509,V515,S583,G625,L627,L628
及び/又はA670に相当する位置での置換、好ましくは 【化4】 及び/又はW75と組合わせたL217(例えばL75F/Yと組合わせたL2
17F/Y)に相当する置換を有する、請求項11〜16のいずれか1項に記載
のポリペプチド。 - 【請求項18】 前記の修飾が、塩橋を形成する様な、N106,N320
及びQ624に相当する位置での置換、好ましくはN106R,N320E/D
及び/又はQ624Eに相当する置換を含んで成る、請求項11〜17のいずれ
か1項に記載のポリペプチド。 - 【請求項19】 前記修飾が、電荷分布を変える様な、K244及び/又は
K316に相当する位置での置換、好ましくはK244S及び/又はK316G
/N/Dに相当する置換を含んで成る、請求項11〜18のいずれか1項に記載
のポリペプチド。 - 【請求項20】 前記修飾が、前記結合部位を変える様な、V281及び/
又はA629に相当する位置での置換、好ましくはV281Q及び/又はA62
9N/D/E/Qに相当する置換を含んで成る、請求項11〜19のいずれか1
項に記載のポリペプチド。 - 【請求項21】 前記修飾がF143+F194+L78,A341+A3
48+L398+I415+T439+L464+L465,L557,S24
0+L268,Q208+L628,F427+Q500+N507+M508
+S573及び/又はI510+V620に相当する位置で前記のドメイン間の
相互作用を変える様な置換、好ましくは 【化5】 に相当する置換を含んで成る、請求項11〜20のいずれか1項に記載のポリペ
プチド。 - 【請求項22】 a)マルトース産生アルファアミラーゼ活性を有し; b)配列番号1に対して少なくとも70%の同一性を有し; c)P191,A192,G193,F194及び/又はS195に相当する
位置で、配列番号1と比較されるアミノ酸修飾を含んで成り;そして d)配列番号1のポリペプチドよりも、高いアミラーゼ比活性を有する、 ポリペプチド。 - 【請求項23】 前記修飾が欠失、好ましくは欠失Δ(191〜195)を
含んで成る、請求項22に記載のポリペプチド。 - 【請求項24】 前記修飾が挿入、好ましくは192−A−193を含んで
成る、請求項22に記載のポリペプチド。 - 【請求項25】 a)マルトース産生アルファアミラーゼ活性を有し; b)配列番号1に対して少なくとも70%の同一性を有し; c)A30,K40,N115,T142,F188,T189,P191,
A192,G193,F194,S195,D261,T288,N327,K
425,K520及び/又はN595に相当する位置で、配列番号1と比較され
るアミノ酸修飾を含んで成り;そして d)配列番号1のポリペプチドより、澱粉の凝集及び/又はパンの劣化を減少
させる高い能力を有する、 ポリペプチド。 - 【請求項26】 前記修飾が、A30D,K40R,N115D,T142
A,F188L,T189Y,Δ(191〜195),D261G,T288P
,N327S,K425E,K520R及び/又はN595Iを含んで成る、請
求項26に記載のポリペプチド。 - 【請求項27】 適当な発現宿主において、前記変異体の発現を方向づける
、1又は複数の調節配列に好ましくは作用可能に連結した、請求項9〜26のい
ずれか1項に記載のポリペプチドをコードする核酸配列。 - 【請求項28】 請求項27に記載の核酸配列、プロモーター、並びに転写
及び翻訳終結シグナルを含んで成り、そして好ましくは更に選択マーカーを含ん
で成る組換え発現ベクター。 - 【請求項29】 請求項27に記載の核酸配列又は請求項28に記載のベク
ターを含んで成る、形質転換される宿主細胞。 - 【請求項30】 a)前記変異体の発現を誘導する条件下で、請求項29に
記載の形質転換した宿主細胞の培養;及び b)前記変異体の回収、 を含んで成る、請求項9〜26のいずれか1項に記載のポリペプチドを製造する
方法。 - 【請求項31】 請求項9〜26のいずれか1項に記載のポリペプチド、又
は請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法によって製造した変異体を、パンの
劣化を遅らせるのに効果的である量において、生地に加えることを含んで成る、
生地又は前記の生地から製造した焼いた産物の製造方法。 - 【請求項32】 前記変異体が、小麦粉のkg当たり0.1〜5mg、好ましく
は0.5〜2mg/kgの量において加えられる請求項31に記載の方法。
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