JP2003327610A - 光重合開始剤、新規化合物および光硬化性組成物 - Google Patents

光重合開始剤、新規化合物および光硬化性組成物

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JP2003327610A JP2003100650A JP2003100650A JP2003327610A JP 2003327610 A JP2003327610 A JP 2003327610A JP 2003100650 A JP2003100650 A JP 2003100650A JP 2003100650 A JP2003100650 A JP 2003100650A JP 2003327610 A JP2003327610 A JP 2003327610A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光重合開始剤、及びそれを含有する光硬化性
組成物において、光感度を飛躍的に改善して厚膜塗膜へ
の適用を可能とし、尚かつ、着色の問題も改善する。 【解決手段】 分子量1000以下のβ−ジケトン化合
物又はβ−ケトエステル化合物であって、かつ、β−ジ
カルボニル構造中のα位に電子吸引基や炭素原子数1〜
8のアルキル基を有しており、尚かつ、下記構造部分
(2) 【化2】 を該化合物中に質量基準で17%〜54%の割合で含有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術野】本発明は、光重合開始剤、新規
化合物および光重合開始剤が挙げられる光硬化性組成物
に関する。更に具体的には、厚膜用UV硬化性塗料に有
用な光重合開始剤及び光硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光重合開始剤は光硬化性樹脂組成
物(例えば光硬化性塗料または光硬化性印刷用インク)
の技術分野において、硬化速度を飛躍的に向上できる点
から重要性を増している。例えば光重合開始剤はラジカ
ル重合性のモノマーやオリゴマーと混合して得られる塗
料は、金属、紙、プラスチックおよび木材等の基板に広
く適用されている。かかる光重合開始剤の技術分野にお
いては、UV光や可視光に対して高光感度であることが
要求されており、これまで種々のタイプの開始剤が検討
されている。また、光重合開始剤の固有の技術的問題と
して着色の問題があり、塗料用途において黄色みがかっ
た塗膜となる、という問題がある。このような問題を解
決するため、例えば、米国特許公報第6020528号
には、アルキルフェニルビスアシルホスフィンオキサイ
ド、又は、該化合物とベンゾフェノンとの混合物が開示
されている。かかる光重合開始剤は、とりわけ薄膜塗料
用途において優れた硬化性を発現する。
【0003】しかし、前記光重合開始剤は、その芳香族
構造に起因する自己吸光性のため厚膜用塗料に適さない
という問題を有する。
【0004】また、前記アルキルフェニルビスアシルホ
スフィンオキサイドは、ベンゾフェノンなどの従来型の
光重合開始剤と比べ着色の問題を改善できるものの、そ
の改善効果は充分なものではなかった。
【0005】
【特許文献1】米国特許公報第6020528号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、光重合開始剤、及びそれを含有する光硬化
性組成物において、光感度を飛躍的に改善して厚膜塗膜
への適用を可能とし、尚かつ、着色の問題を改善するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、光重合開始剤を構成
する化合物において特定のβ−ジケトン構造を有するこ
とにより光感度が飛躍的に向上すると共に、着色の殆ど
ない光重合開始剤となることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記構造式(1)
【化8】
【0009】(ここで、R3及びR4は、それぞれ炭素原
子数1〜8のアルキル基を示し、R1及びR2はそれぞ
れ、 1) 電子吸引基、 2) 炭素原子数1〜8のアルキル基、または、 3) 2つのカルボニル基に対してβ位、γ位またはδ
位の位置に電子吸引基を有する炭素原子数1〜8のアル
キル基、から成る群から選択され、かつ、2つの置換基
が共に前記アルキル基2)である場合には前記アルキル
基2)は、メチル基又はエチル基である。)で表される
化学構造を有しており、かつ、分子量が1000以下の
化合物であって、尚かつ、上記構造式(1)中に示され
る下記構造部分(2)
【0010】
【化9】 を該化合物中に質量基準で17%〜54%の割合で含有
する化合物を主たる成分とすることを特徴とする光重合
開始剤に関する。
【0011】また、本発明は、下記構造式(3)
【0012】
【化10】
【0013】(ここで、R3は、それぞれ炭素原子数1
〜8のアルキル基を示し、R5は、1価乃至5価の脂肪
族炭化水素基又はアルキレンオキシ基含有脂肪族炭化水
素基を示し、nは1〜5の自然数を表し、かつ、R1
びR2はそれぞれ、 1) 電子吸引基、 2) 炭素原子数1〜8のアルキル基、または、 3) 2つのカルボニル基に対してβ位、γ位またはδ
位の位置に電子吸引基を有する炭素原子数1〜8のアル
キル基、から成る群から選択され、かつ、2つの置換基
が共に前記アルキル基2)である場合には前記アルキル
基2)は、メチル基又はエチル基である。)で表される
化学構造を有しており、かつ、分子量が1000以下の
化合物であって、尚かつ、上記構造式(1)中に示され
る下記構造部分(2)
【0014】
【化11】
【0015】を該化合物中に質量基準で17%〜47%
の割合で含有する化合物を主たる成分とすることを特徴
とする光重合開始剤に関する。
【0016】更に、本発明は下記構造式(6)
【化12】
【0017】(R6は、炭素原子数1〜8のアルキル
基、C1−4アルキルカルボニル基、シアノ基、C1−
4アルキルカルボニルメチル基、C1−4アルキルカル
ボニルエチル基、C1−4アルコキシカルボニルエチル
基、カルボキシル基又はシアノ基で置換された炭素原子
数1〜8のアルキル基、R7、R8、R9及びR10は、そ
れぞれ独立的に水素原子又はメチル基を表す。但し、R
9及びR10は、の少なくとも一方は水素原子である。ま
た、R11は炭素原子数2〜12の2価〜4価の脂肪族
炭化水素基を、R12はメチル基、又は炭素原子数1〜
18のアルコキシ基を表す。nは2〜4の自然数を、m
は0〜15の整数を表す。)で表されることを特徴とす
る新規化合物に関する。
【0018】更には、前記光重合開始剤、及びラジカル
重合性エチレン系不飽和基含有化合物を必須成分とする
ことを特徴とする光硬化性組成物に関する。
【0019】
【発明の実施の態様】前記構造式(1)及び前記構造式
(3)におけるR3、又は前記構造式(1)におけるR4
は、前記したとおり炭素原子数1〜8のアルキル基であ
る。ここで炭素原子数1〜8のアルキル基は、線状構造
であっても分岐構造であってもよく、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘ
キシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基が挙げられる。
これらの中でも特にメチル基が光感度に優れる点から好
ましい。
【0020】前記構造式(3)におけるR5は、1価乃
至5価の脂肪族炭化水素基又はアルキレンオキシ基含有
脂肪族炭化水素基であり、該1価乃至5価の脂肪族炭化
水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチ
ル、n−オクチルおよび多官能脂肪族系炭化水素基(例
えばエチレン、プロピレン、トリメチロールプロパンま
たはペンタエリスリトール残基)等の線状構造又は分岐
構造のアルキル基が挙げられる。
【0021】また、R5における1価乃至5価のアルキ
レンオキシ基含有脂肪族炭化水素基としては、メタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、n-ブタノール、t-ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、シクロヘキサノール、n−ヘプタノ
ール、n−オクタノール、エチレン・グリコール、プロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチ
ロールプロパンまたはペンタエリスリトールと、エチレ
ンオキサイド又はプロピレンオキサイドとの反応によっ
て得られる、単管能性又は多官能性のアルキルオキシエ
チル基、アルキルオキシプロピル基、アルキル−ポリオ
キシエチレン基、アルキル−ポリオキシプロピレン基が
挙げられる。
【0022】次に、構造式(1)又は構造式(2)にお
けるR1及びR2は、前記した通り、 1) 電子吸引基、 2) 炭素原子数1〜8のアルキル基、または、 3) 2つのカルボニル基に対してβ位、γ位またはδ
位の位置に電子吸引基を有する炭素原子数1〜8のアル
キル基、から成る群から選択され、かつ、2つの置換基
が共に前記アルキル基2)である場合には前記アルキル
基2)は、メチル基又はエチル基である。
【0023】ここで、電子吸引基1)としては、アセチ
ル基、エステルにおけるケトン基、エーテル基、カルボ
キシル基、シアノ基、スルホン酸基、スルホニル基また
はフォスフェート基が挙げられる。
【0024】次に、前記炭素原子数1〜8のアルキル基
2)は、上記したR3又はR4の場合と同じ構造のものが
挙げられる。前記2つのカルボニル基に対してβ位、γ
位またはδ位の位置に電子吸引基を有する炭素原子数1
〜8のアルキル基は、以下の構造のものが挙げられる。 [β位置換アルキル基]
【0025】
【化13】
【0026】[γ位位置換アルキル基]
【化14】
【0027】[β位およびγ位に電子吸引基を有するア
ルキル基]
【化15】
【0028】[δ位置換アルキル基]
【0029】
【化16】
【0030】尚、ここで、γ位置換アルキル基No.12
は、アルキレン基、ポリオキシアルキレン基、多官能ア
ルコール残基等を軽油してもう一つのβ-ジカルボニル
構造に結合していてもよい。
【0031】構造式(1)又は構造式(3)において前
記R1またはR2は任意に選択することができるが、R1
またはR2の何れもが、炭素原子数1〜8のアルキル基
2)である場合には、光照射によるラジカル生成を可能
とするためメチル基またはエチル基から選択される。こ
のらの官能基のなかでも、特に構造式(1)又は構造式
(2)で表される化合物の製造が容易であり、また、光
感度に優れる点からNo.4、No.5、又はNo.1
2が好ましい。
【0032】本発明においては、前記構造式(1)又は
構造式(3)で表される化合物は、1000以下の分子
量を有することを特徴としている。かかる分子量範囲に
おいて添加系の光重合開始剤として有用であり、特にラ
ジカル重合性モノマー、ラジカル重合性オリゴマー或い
はラジカル重合性ポリマーとの相溶性にも優れたものと
なる。また、このような低分子量とすることにより硬化
塗膜の表面硬度や耐溶剤性も飛躍的に優れたものとな
る。これらの諸性能が顕著なものとなる点からなかでも
分子量700以下であることが好ましい。
【0033】また、上記構造式(1)又は構造式(3)
で表される化合物は、該構造式中に具体的に示されてい
る下記構造部分(2)
【0034】
【化17】
【0035】を該化合物中に構造式(1)の場合、質量
基準で17%〜54%、構造式(3)の場合、質量基準
で17%〜47%の割合で含有するものである。この条
件を具備することにより本発明の光重合開始剤は光感度
に極めて優れたものとなる。
【0036】ここで、前記構造式(1)で表される化合
物としては、具体的には、3,3−ジメチル−2,4−
ペンタンジオン、3,3−ジエチル−2,4−ペンタン
ジオン、3−アセチル−3−メチル−4−オキソ−ペン
タン酸エチル、4−アセチル−4−メチル−−5−オキ
ソ−ヘキサン酸エチル、4−アセチル−4−メチル−−
5−オキソ−ヘキサン酸ブチル、4−アセチル−4−メ
チル−−5−オキソ−ヘキサン酸ヘキシル、4−アセチ
ル−4−メチル−−5−オキソ−ヘキサン酸オクチル、
4−アセチル−4−メチル−−5−オキソ−ヘキサン酸
シクロペンタジエニルエステル、4−アセチル−4−メ
チル−−5−オキソ−ヘキサン酸(2-ヒドロキシエチ
ル)エステル、4−アセチル−4−メチル−−5−オキ
ソ−ヘキサン酸イソボルニルエステル、5−アセチル−
5−メチル−6−オキソ−ヘプタン酸エチル、下記構造
式で表される1,1−ジアセチル−1,3−プロパンジ
カルボン酸ジエチルエステル
【0037】
【化18】
【0038】下記構造式で表される2,2−ジアセチル
−1−4−ブタンジカルボン酸ジエチルエステル
【化19】
【0039】3,3−ジアセチル−1,−5−ペンタン
ジカルボン酸ジエチルエステル、5,−5−ジアセチル
ノナン−2,8−ジオン、3,3−ジアセチル−1,−
5−ペンタンジカルボン酸、3,3−ジアセチル−1,
−5−ビス(メチルスルフォニル)ペンタン、4−4−
ジアセチル−7−オキソ−オクタン酸エチルエステル、
下記構造式で表される3,3−ジアセチル−4−(エト
キシカルボニル)−1,−5−ペンタンジカルボン酸ジ
エチル
【0040】
【化20】
【0041】下記構造式で表される3−{4−アセチル
−4−[2−(エトオキシカルボニル)エチル]−−5−オ
キソヘキサノイルオキシ}−2,2−ジメチルプロピル
−エチル−3,3−ジアセチル−1,−5−ペンタンジ
カルボン酸エステルの如くβ−ジカルボニル基を2つ有
する化合物、
【0042】
【化21】
【0043】下記構造式で表される2,2−ビス({4−
アセチル−4−[2−(エトオキシカルボニル)エチル]−
−5−オキソヘキサノイルオキシ}メチル)ブチル−エチ
ル−3,3−ジアセチル−1,−5−ヘプタンジカルボ
ン酸エステルの如くβ−ジカルボニル基を3つ有する化
合物、
【0044】
【化22】 が挙げられる。
【0045】一方、前記構造式(3)で表される化合物
は、具体的には、1−アセチル−1−エチル−1,3−
プロパンジカルボン酸ジエチルエステル、ジエチルが2
−アセチル−2−(エトキシカルボニル)−1,3−プロ
パンジカルボン酸ジメチルエステル、1−アセチル−1
−(エトオキシカルボニル)-1−4−ブタンジカルボン
酸ジメチルエステル、3−アセチル−3−(メトオキシ
カルボニル)−1,−5−ヘプタンジカルボン酸ジメチ
ルエステル、3−(メトキシカルボニル)−3−(1−オ
キソプロピル)−1,−5−ヘプタンジカルボン酸ジメ
チルエステル、3−(エトキシカルボニル)−3−(2−
メチル−1-オキソプロピル)−1,−5−ヘプタンジカ
ルボン酸ジメチルエステル、3−(エトキシカルボニル)
−3−(1−オキソブチル)−1,−5−ヘプタンジカル
ボン酸ジメチルエステル、3−アセチル−3−(メトキ
シカルボニル)−1,6−ヘキサンジカルボン酸ジメチ
ルエステル、3−アセチル−3−(tert−ブトキシカル
ボニル)−1,−5−ペンタンジカルボン酸ジメチルエ
ステル、下記構造式で表される3−アセチル−3−
[(3−{2,2−ビス[2−(メトキシカルボニル)エチ
ル]−3−オキソブタノイルオキシ}−2,2−ジメチル
プロピル)オキシカルボニル]−1,−5−ペンタンジ
カルボン酸ジメチル、
【0046】
【化23】 が挙げられる。
【0047】これらのなかでも前記構造式(1)で表さ
れる化合物がとりわけ光感度に優れる点から好ましい。
更に、β−ジカルボニル構造のα位の炭素原子に同一構
造の置換基を有していることが同様に好ましい。尚、製
造が容易である点からγ位置換基No.4,No.5,No.12が
特に好ましい。
【0048】次に本発明の新規化合物は、下記構造式
(6)を有するものである。本発明は下記構造式(6)
【0049】
【化24】
【0050】R6は、炭素原子数1〜8のアルキル基、
アルキル基部分の炭素原子数が1〜4のアルキルカルボ
ニル基、シアノ基、アルキル基部分の炭素原子数が1〜
4のアルキルカルボニルメチル基、アルキル基部分の炭
素原子数が1〜4のアルキルカルボニルエチル基、アル
コキシ基部分の炭素原子数が1〜4のアルコキシカルボ
ニルメチル基、アルコキシ基部分の炭素原子数が1〜4
のアルコキシカルボニルエチル基、又はカルボキシル基
若しくはシアノ基で置換された炭素原子数1〜8のアル
キル基である。
【0051】ここで、前記炭素原子数1〜8のアルキル
基は、R3又はR4と同義である。前記アルキル基部分の
炭素原子数が1〜4のアルキルカルボニル基は、アセチ
ル基、エチルケトン基、プロピルケトン基又はブチルケ
トン基が挙げられる。前記アルキル基部分の炭素原子数
が1〜4のアルキルカルボニルメチル基は、2−オキソ
−プロピル基、2−オキソ−ブチル基、2−オキソ−ペ
ンチル基又は2−オキソ−ヘキシル基が挙げられる。
【0052】前記アルキル基部分の炭素原子数が1〜4
のアルキルカルボニルエチル基は、3−オキソ−ブチル
基、3−オキソ−ペンチル基、3−オキソ−ヘキシル
基、又は3−オキソ−ヘプチル基が挙げられる。
【0053】前記アルコキシ基部分の炭素原子数が1〜
4のアルコキシカルボニルメチル基は、エトオキシカル
ボニルメチル基、エトオキシカルボニルメチル基、プロ
ポキシカルボニルメチル基、又はブトキシカルボニルメ
チル基が挙げられる。前記アルコキシ基部分の炭素原子
数が1〜4のアルコキシカルボニルエチル基は、エトオ
キシカルボニルエチル基、エトオキシカルボニルエチル
基、プロポキシカルボニルエチル基、又はブトキシカル
ボニルエチル基が挙げられる。前記カルボキシル基又は
シアノ基で置換された炭素原子数1〜8のアルキル基と
は、カルボキシル基又はシアノ基含有のメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル
基、n-ヘプチル基、又はn-オクチル基が挙げられる。
【0054】R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立
的に水素原子又はメチル基を表す。但し、R9及びR10
は、の少なくとも一方は水素原子である。
【0055】また、R11は炭素原子数2〜12の2価〜
4価の脂肪族炭化水素基を表す。かかる脂肪族炭化水素
基はエチレン、プロピレン、トリメチロールプロパン残
基、又はペンタエリスリトール残基が挙げられる。ここ
で、nは2〜4の整数であり、また、mは0〜15の整
数である。さらに、R12はメチル基、または、炭素原子
数1〜18のアルコキシ基を表す。
【0056】ここで、炭素原子数1〜18のアルコキシ
基とは、線状又は分岐状のアルコシキ基であり、例えば
メトオキシ基、エトオキシ基、プロポキシ基、iso-プロ
ポキシ基、n-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペンチルオキ
シ基、ヘキシル-オキシ基、シクロヘキシル−オキシ
基、n-ヘプチル-オキシ基、n-オクチル-オキシ基、デシ
ル-オキシ基、ウンデシル-オキシ基、ラウリル−オキシ
基、トリデシル−オキシ基、ミリスチル−オキシ基、ペ
ンタデシル−オキシ基、セチル−オキシ基、ヘプタデシ
ル-オキシ基、又はステアリル−オキシ基が挙げられ
る。これらの新規化合物の中でも特に相溶性や硬化物硬
度の点から分子量1000以下のものが好ましい。さら
に該新規化合物は、R12がメチル基の場合は、質量基準
で17〜54%の範囲、R12が炭素原子数1〜18のア
ルコキシ基の場合は、質量基準で17〜47%の範囲で
前記構造部分(2)を含有していることが光感度の点か
ら好ましい。
【0057】更に前記構造式(6)のうちm=0のもの
が前記構造部分(2)の含有率を高めながら低分子量化
を図ることができる点から好ましい。
【0058】該新規化合物の具体例としては、例えば下
記構造式で表される3−{4−アセチル−4−[2−(エ
トオキシカルボニル)エチル]−5−オキソヘキサノイル
オキシ}−2,2−ジメチルプロピル−エチル−3,3
−ジアセチル−1,−5−ペンタンジカルボン酸エステ
ルの如くβ−ジカルボニル基を2つ有する化合物、
【0059】
【化25】
【0060】下記構造式で表される2,2−ビス({4−
アセチル−4−[2−(エトオキシカルボニル)エチル]−
−5−オキソヘキサノイルオキシ}メチル)ブチル−エチ
ル−3,3−ジアセチル−1,−5−ヘプタンジカルボ
ン酸エステルの如くβ−ジカルボニル基を3つ有する化
合物、
【0061】
【化26】
【0062】下記構造式で表される3−{(4S)−4−
(エトオキシカルボニル)−4−[2-(エトオキシカルボニ
ル)エチル]−5−オキソヘキサノイルオキシエチル(4
S)−3−アセチル−3−(エトオキシカルボニル)ヘプ
タン−1,5−ペンタンジカルボン酸エステル、
【0063】
【化27】
【0064】2,2−ビス({4-(メトキシオキシカルボ
ニル)−4−[(メトキシカルボニル)メチル]−5−オキ
ソヘキサノイルオキシ}メチル)ブチル−メチル−2−ア
セチル−2−(メトキシカルボニル)−1,4−ブタンジ
カルボン酸エステル、
【0065】
【化28】 が挙げられる。
【0066】これらの化合物は、従来公知のアルキル化
反応やマイケル付加反応などの有機合成方法によって製
造することができる。アルキル化反応は、活性水素原子
を分子内に有するβ−ジケトン化合物やβ−ケトエステ
ル化合物とハロゲン化アルキル化合物とを炭酸カリウム
のような塩基触媒の存在下に行うことができる。一方、
マイケル付加反応は、活性水素原子を分子内に有するβ
−ジケトン化合物やβ−ケトエステル化合物と、電気吸
引基を有するエチレン性不飽和基を有する化合物とを、
塩基触媒の存在下に行うことができる。
【0067】本発明の光重合開始剤を構成する化合物、
特に前記新規化合物の製造においては特にマイケル付加
反応が適している。ここで、電気吸引基を有するエチレ
ン性不飽和基を有する化合物(以下、この化合物を「活
性ビニル化合物」と略記する。)は、例えば、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、
N−ビニルピロリドン、アクリロニトリルが挙げられ
る。
【0068】更に、具体的には、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸エチルシクロペンタジエニルエステル、
アクリル酸イソボルニルエステル、アクリル酸2−ヒド
ロキシエチルエステル、アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピルエステル、プロピレングリコールモノ・アクリル酸
エステル、アクリル酸2−カルボキシエチルエステル、
アクリロニトリル、ビニルメチルケトンおよびアクリル
アミドが挙げられる。
【0069】更に、一分子中少なくとも二つのβ−ジケ
トン構造を有する化合物を製造する場合、好ましい活性
ビニル化合物は、1,2−エタンジオールジアクリレー
ト、1,2−プロパンジオールジアクリレート、1−4
−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールのエトキシレート化物のジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールのプロポキシレート化
物のジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロー
ルプロパンのエトキシレート化物のトリアクリレート、
トリメチロールプロパンのプロポキシレート化物のトリ
アクリレート、グリセリンのプロポキシレート化物のト
リアクリレート、トリス(2-acryloylオキシエチル)イ
ソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールのエトキシレート化物のトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、テトラアクリレートのエトキシレート化物のペンタ
エリスリトール、ジ(トリメチロールプロパン)テトラ
アクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ペンタアク
リレート、ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレ
ートが挙げられる。
【0070】一方、活性水素原子を分子内に有するβ−
ジケトン化合物やβ−ケトエステル化合物とは、1,3
位にカルボニル基を有しておりα位の炭素原子に1つ又
は2つの活性水素原子を有する化合物である。
【0071】かかる活性水素原子を分子内に有するβ−
ジケトン化合物やβ−ケトエステル化合物は、具体的に
は、ペンタン−2,4−ジオン、ヘキサン−2,4−ジ
オン、ヘプタン−2,4−ジオン、1−メトオキシ−ペ
ンタン−2,4−ジオン、プロピオニル酢酸エチル、プ
ロピオニル酢酸ブチル、ブチリル酢酸メチル、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イソプロピ
ル、アセト酢酸ブチル、アセト酢酸tert−ブチルエス
テル、アセト酢酸2−メトキシエチルエステル、アセト
酢酸2−エチルヘキシルエステル、アセト酢酸ラウリル
エステル、2-アセトアセトキシエチルアクリレート、2
−アセトアセトキシエチルメタクリレートおよびアセト
酢酸ベンジルエステルが挙げられる。
【0072】更に、一分子中少なくとも二つのβ−ジケ
トン構造を有する化合物を製造する場合、好ましいβ−
ケトエステル化合物は、グリコールジアセト酢酸エステ
ル、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオー
ルジアセト酢酸エステル、シクロヘキサンジメタノール
ジアセト酢酸エステル、トリメチロールプロパントリア
セト酢酸エステル、グリセリントリアセト酢酸エステ
ル、ペンタエリスリトールトリアセト酢酸エステル、ペ
ンタエリスリトールテトラアセト酢酸エステル、ジトリ
メチロールプロパンテトラアセト酢酸エステルおよびジ
ペンタエリスリトールヘキサアセト酢酸エステルが挙げ
られる。
【0073】更に、該β−ケトエステル化合物は、アル
コシキアルコールのβ−ケトエステル化物も好適であ
る。かかる化合物は、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-
ブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、シクロヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オク
タノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトー
ルと、エチレンオキサイドとを反応させて、モノ−又は
ポリ−オキシアルキレン構造を分子構造内に有する化合
物である。
【0074】前記活性ビニル化合物とβ−ジケトン化合
物又はβ−ケトエステル化合物とのマイケル付加反応
は、強塩基化合物やアンモニウムハライドのような触媒
によって加速させることができる。ここで使用される触
媒の量としては、反応混合物中0.1〜5.0質量%と
なる範囲であり、なかでも0.4〜2.0質量%の範囲
が好ましい。反応温度は25〜150℃の範囲で選択で
き、とくに前記マイケル付加反応においてα位において
2置換体が容易に製造できる点から50〜110℃であ
ることが好ましい。また、反応中は開放系にて空気存在
下で行うことができる。
【0075】このマイケル付加反応においては、重合抑
制剤を使用することにより、活性ビニル化合物の重合に
起因するゲル化を回避することができる。重合禁止剤の
使用量は、反応混合物中0.01〜0.5質量%である
ことが好ましい。かかる重合禁止剤は、例えば、4−メ
トキシフェノール、フェノチアジンおよびヒドロチノン
が挙げられる。
【0076】このような方法によって製造された目的物
は固形又は液体として得られる。故に、再結晶や減圧蒸
留等の定法により生成し、目的とする化合物を得ること
ができる。
【0077】このようにして得られた化合物は、単一構
造の化合物として得られ、その純度は極めて高いものと
なる。但し、前記した多官能の活性ビニル化合物や多官
能のβ−ケトエステル化合物を原料に用いた場合には、
その生成物は種々の化学構造を含む混合物として得られ
る。
【0078】このようにして得られる本発明の光重合開
始剤は、ラジカル重合性のモノマー、オリゴマー、又は
ポリマー用として極めて有用である。
【0079】本発明の光硬化性組成物は、(i)前記光
重合開始剤、及び(ii)ラジカル重合性エチレン系不飽
和基含有化合物を必須の成分とするものである。
【0080】ここで、光重合開始剤(i)の量は組成物
中1〜15質量%、なかでも2〜10質量%であること
が好ましい。
【0081】また、前記ラジカル重合性エチレン系不飽
和基含有化合物(ii)は、分子内に前記ラジカル重合性
エチレン基を活性化するヘテロ原子を有することが好ま
しい。
【0082】かかるラジカル重合性エチレン系不飽和基
含有化合物(ii)は、先ず、モノマーとしては、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド、アクロレイン、酢酸ビニル、ビニ
ル・プロピオン酸エステル、N−ビニルピロリドン、N
−ビニルカルバゾール、塩化ビニルおよび塩化ビニリデ
ン等が挙げられる。これらのモノマーを使用するとき
は、該モノマーに前記光重合開始剤(i)を、必要によ
り加熱や攪拌によって溶解させて本発明の光硬化性組成
物を調整することができる。
【0083】更に、ラジカル重合性エチレン系不飽和基
含有化合物(ii)のうち多官能型のものとしては、1,
2−エタンジオールジアクリレート、1,2−プロパン
ジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、ヘキサン-1,6−ジオールジアクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルのエチレンオキシド付加物のジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールのプロピレンオキシド付加物のジアク
リレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、
ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレー
ト、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジグ
リシジルエーテルのジアクリレート、ポリエチレンオキ
シドグリコールのジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパンのエチ
レンオキシド付加物のトリアクリレート、トリメチロー
ルプロパンのプロピレンオキシド付加物のトリアクリレ
ート、グリセリンのプロピレンオキシド付加物のトリア
クリレート、トリス(2−アクリロイルオキシ)イソシ
アヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加物のトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加物の
テトラアクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テト
ラアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ペンタアク
リレート、ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレー
トが挙げられる。
【0084】また、オリゴマー又はポリマーとしては、
アクリロイル基含有の重合体を好ましく用いることがで
き、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応生成物であるエ
ポキシアクレートや、ポリエステルポリオールと、アク
リル酸又はアクリル酸エステルとの反応生成物であるポ
リエステルアクリレート、イソシアネートプレポリマー
と2−ヒドロキシエチルアクレートとの反応生成物であ
るポリ尿素アクリレート、アクリロイル基含有大豆油、
アクリロイル基含有シリコンオイル等が挙げられる。
【0085】また、本発明の効果を損なわない範囲で従
来の光重合開始剤を併用してもよい。かかる従来の光重
合開始剤は、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ジアル
キルアセトフェノン、ヒドロキシアルキルアセトフェノ
ン、アミノアルキルフェノン、アシルホスフィンオキサ
イド、イソプロピルチオキサントンおよび3−ケトクマ
リン)が挙げられる。
【0086】本発明の光硬化性組成物は、更にトリブチ
ルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−ブチル
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペリジ
ン、モルホリン、ピペラジン、および1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレートとエタノールアミンとの反応で
得られるアクリレートアミンのような所謂アクセラレー
タを併用してもよい。
【0087】また、本発明においては酸素による重合阻
害を防止するためワックス状物質を併用してもよい。該
ワックス状物質は、塗料中の相溶性の点から塗膜表面に
移行し、大気中の酸素を遮断する薄い層を形成する。ま
た、同様に酸素による重合阻害を抑制する点からアリル
基エーテルを加えることもできる。
【0088】さらに、本発明の光硬化性組成物は、二酸
化珪素、セメント、タルク、レベリング剤、高分子電解
質のようなぬれ性付与剤、ポリシロキサン共重合体のよ
うな脱ガス剤、流動改質剤、界面活性剤、つや消し剤、
およびフタル酸塩のような可塑剤等の公知の添加剤を併
用することができる。本発明の光硬化性組成物は、前記
した各成分を均一に混合することにより得ることができ
る。また、UV光等の高エネルギー線や可視光などのエ
ネルギー線を照射することによって硬化させることがで
きる。エネルギー線源としては、日光や、市販の高圧、
中圧、定圧ガスランプ、キセノンランプ、又はタングス
テン・ランプを使用することができる。
【0089】エネルギー線の波長としては200〜50
0nm、なかでも250〜350nmの範囲であること
が好ましい。光照射する際の露光時間は、使われる光重
合開始剤の量およびタイプによって適宜選択され、瞬時
に露光させてもよいし、数分に亘って露光させてもよ
い。
【0090】以上詳述した本発明の光硬化性組成物は、
塗料、印刷用インクおよび成形された品物として有用で
ある。特に前記した通り、塗料として厚膜塗膜であって
も優れた光感度を発現するという極めて顕著な効果を奏
するものであり、厚膜塗装用塗料として極めて有用であ
る。具体的には、発明の組成物は膜厚1000μm以下
の範囲で塗膜を形成することができる。塗膜の形成方法
は例えば本発明の組成物を紙、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、アルミニ
ウム、鉄鋼、木等の基材に塗布し、UV光を照射するこ
とによって硬化塗膜を形成することができる。従って、
本発明の組成物は特に耐久材用、または缶塗塗料用とし
て極めて有用である。
【0091】
【実施例】実施例1 3,3−ジメチル−−2,4−ペ
ンタンジオン
【0092】
【化29】
【0093】2,4−ペンタンジオン50g、ヨードメ
タン178g、炭酸カリウム120gおよびアセトン3
40mlを混合し、18時間還流させながら加熱した。
次いで冷却した後、石油系エーテルを加え、固形分を濾
過により分離した後、300mlの石油系エーテルの1
対1の混合物で洗った。残った3−メチル−2,4−ペ
ンタンジオンは、エチル・アクリル酸エチルと反応させ
ることにより除去した。得られた粗生成物を蒸留して
3,3−ジメチル−2,4−ペンタンジオンの23gを
得た。 生成物の性状:沸騰点:63℃/20mbar 純度
>99%、無色 活性C32構造部の含有量は、54%であった。
【0094】実施例2 3,3−ジエチル−2,4−ペ
ンタンジオン の合成
【化30】
【0095】2,4−ペンタンジオン25g、ブロモエ
タン98.3g、炭酸カリウム80gおよびアセトン1
75mlを混合し、39.5時間還流させながら加熱し
た。固形分を濾過により除去した後、石油系エーテルお
よびアセトンで洗浄した。液層には、1,8−ジアザビ
シクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エン2.0gを
加え、そして、この混合物を2日間還流した。追加の
1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7
−エンの11.6gを加えた後7時間後、アクリル酸エ
チルの25gを加え、室温で混合した。
【0096】その塩基は酢酸で中和され、炭酸カリウム
水溶液で洗浄し、ジエチルエーテルで抽出した。そのエ
ーテル層を乾燥し、分別蒸留により目的物9gを得た。 生成物の性状:沸点190℃/1000mbar、純度
75%、無色 活性C32構造部の含有率:44%
【0097】実施例3 3−アセチル-3−メチル4-オ
キソ-ペンタン酸エチルエステル
【0098】
【化31】
【0099】水酸化カリウムの28gを水28mlに溶
解した水溶液を2,4−ペンタンジオン50g、ジオキ
サン115mlとの混合物に0℃〜10℃の温度条件下
に加えた。20分間攪拌した後、ブロモアセト酢酸エチ
ルエステルを滴下により加え、その混合物を更に19時
間攪拌した。有機層を分離した後、これを水及びジエチ
ルエーテルで線上した。該有機層を乾燥させ、ついで分
別蒸留により3−アセチル−4−オキソ-ペンタン酸エ
チルエステルを得た。
【0100】3−アセチル−4−オキソ-ペンタン酸エ
チルエステルの48.3g、ヨードメタンの41g、炭
酸カリウム34gおよびアセトン90mlを混合し、9
時間還流させた。冷却後、100ml石油系エーテルは加
え、固形分を濾過により単離し、アセトンおよび石油系
エーテルで洗浄した。分別蒸留により、3−アセチル-
3−メチル4-オキソ-ペンタン酸エチルエステルの3
3.4gを得た。 生成物の性状:沸点69℃/0.02mbar、純度9
7%、無色 活性C32構造部の含有率:34%
【0101】実施例4 4−アセチル−4−メチル−5
−オキソ-ヘキサン酸エチルエステル
【0102】
【化32】
【0103】2,4−ペンタンジオン51g、ヨードメ
タン89g、炭酸塩66gおよびアセトン170mlを
7時間還流させた。その混合物を冷却後、石油系エーテ
ル200mlを加えた。濾過によって固体を得た後、こ
れをアセトンおよび石油系エーテルで洗浄し、3−メチ
ル−2,4−ペンタンジオンを分別蒸留にて得た。3−
メチル−2,4−ペンタンジオン30gおよび1,8−
ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エン
0.4gを混合し、そして、39.3gのアクリル酸エ
チルを氷で冷却して温度を制御しながら滴下した。16
時間攪拌を続け、その塩基を中和し、50mlジエチル
エーテルを加え、該混合物を炭酸ナトリウム水溶液と水
で洗浄した。有機層から分別蒸留により、4−アセチル
−4−メチル−5−オキソ-ヘキサン酸エチルエステル
33.4gを得た。 生成物の性状:沸点95℃/0.02mbar、純度9
8%、無色 活性C32構造部の含有率:32%
【0104】実施例5 5−アセチル−5−メチル−6-
オキソ-ヘプタン酸エチルエステル
【0105】
【化33】
【0106】アセト酢酸ナトリウムの10gと、炭酸カ
リウム20gを50mlアセトンに混合し還流させなが
ら加熱した。次いで、ブロモ酢酸エチル15gを15分
かけて滴下した。数日間還流させた後、濾過によって固
体を得、これをアセトンおよび石油系エーテルで洗浄
し、5−アセチル-6-オキソ-ヘプタン酸エチルの6.4
gを得た。5−アセチル-6-オキソ-ヘプタン酸エチル
5.5g、炭酸カリウム5.7g、ヨードメタン15g
およびアセトン15mlを混合し、18時間還流させ
た。次いで、冷却後、石油系エーテルを加え、固形分を
濾過してアセトンおよび石油系エーテルで洗った。分別
蒸留及び再蒸留により5−アセチル−5−メチル−6-オ
キソ-ヘプタン酸エチルエステル5.11gを得た。 生成物の性状:沸点151℃/20mbar、純度82
%、無色 活性C32構造部の含有率:30%
【0107】実施例6 1−アセチル−1−エチル−
1,3−プロパンジカルボン酸ジエチルエステル
【0108】
【化34】
【0109】アセト酢酸エチル10g及び1,8−ジア
ザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エン0.
1gを混合し、次いで、室温にてアクリル酸エチル8g
を25分かけて加えた。この混合物を23時間攪拌し、
ついで中和し、ジエチルエーテル20mlへ注がれて、
炭酸カリウム水溶液および水で洗浄した。有機層を分別
蒸留して、1−アセチル−1−エチル−1,3−プロパ
ンジカルボン酸ジエチルエステル7.5gを得た。 生成物の性状:沸点145℃/20mbar、純度>9
9%、無色 活性C32構造部の含有率:27%
【0110】実施例7 1,1−ジアセチル−1,3−
プロパンジカルボン酸ジエチルエステルの合成
【0111】
【化35】
【0112】アセト酢酸エチルのナトリウム塩5g、お
よび30mlのトルエンを混合した。混ぜ合わせられた。次
いで、酢酸塩化物5gを室温で20分かけて滴下した。
次いでその混合物は室温でさらに1時間、次いで、85
℃で3時間攪拌した。濾過により固形分を除去し、ジエ
チルエーテルで洗浄した。分別蒸留により、2−アセチ
ル-3−オキソ-ブチレートを得た。2−アセチル-3−
オキソ-ブチレート2.0gに対して5回に分けて1,
8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−
エンを滴下した。次いでアクリル酸エチル2.7gを1
0分で滴下し、室温で30時間攪拌した。反応終了後、
酢酸2mlを加えて中和を行い、炭酸ナトリウム水溶液
及び水で洗浄した。分別蒸留により、1,1−ジアセチ
ル−1,3−プロパンジカルボン酸ジエチルエステルの
1.5gを得た。 生成物の性状:純度70%、無色 活性C32構造部の含有率:25%
【0113】実施例8 1−アセチル−1−(エトオキ
シカルボニル)−1,3−プロパンジカルボン酸ジエチ
ルエステルの合成
【0114】
【化36】
【0115】2−カルボキシエチル−1,3−プロパン
ジカルボン酸ジエチル60gを、100mlトルエンと10.44
g、ナトリウム水素化物10.44gとの混合物に徐々
に滴下した。発熱が終了しときに、エチルクロロホルメ
ート28gを滴下した。最大転化率に到達したときpH
7となるように塩酸を加えた。塩を濾過で除去した後、
残渣液を減圧下で処理して、1−アセチル−1−(エト
オキシカルボニル)−1,3−プロパンジカルボン酸ジ
エチルエステルを得た。 生成物の性状:純度85%、無色 活性C32構造部の含有率:23%
【0116】実施例9 2,2−ジアセチル−1,4−
ブタンジカルボン酸ジエチルエステルの合成
【0117】
【化37】
【0118】実施例15と同様にして3−アセチル−4
−オキソ−ペンタン酸エチルを合成し、次いで、1,8
−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エ
ン0.3gを混合した。そして、アクリル酸エチル30
gを30分以内で滴下した。24時間攪拌した後、塩基
を酢酸で中和した、80mlのジエチルエーテルを加
え、混合物を炭酸ナトリウム水溶液60ml及び水15
0mlで洗浄した。乾燥した有機層を分別蒸留して、
2,2−ジアセチル−1,4−ブタンジカルボン酸ジエ
チルエステル46.2gを得た。 生成物の性状:沸点:150℃/0.03mbar、純
度>99%、無色 活性C32構造部の含有率2,4%
【0119】実施例10 2−アセチル-2−(エトオキ
シカルボニル)−1,3−プロパンジカルボン酸ジメチ
ルエステル
【0120】
【化38】
【0121】tert−ブトキシカリウムの86gをアセ
ト酢酸が攪拌する150mlに溶解し、アセト酢酸エチ
ル100gを滴下して攪拌し、次いでクロロ酢酸メチル
83gを滴下した。発熱が終わった後、tert−ブトキ
シカリウムの5g及びクロロ酢酸メチル5gを交互に反
応が終了するまで加えた。固形分を濾過により除去し、
酢酸エチルで線上した。分別蒸留により2−アセチル-
2−(エトオキシカルボニル)−1,3−プロパンジカル
ボン酸ジメチルエステル30gを得た。 生成物の性状:純度91%、無色 活性C32構造部の含有率:25%
【0122】実施例11 2−アセチル−2−(エトオ
キシカルボニル)−1,4−ブタンジカルボン酸ジメチ
ルエステルの合成
【0123】
【化39】
【0124】アクリル酸メチル15gを2−アセチル−
1,4−ブタンジカルボン酸ジメチル30g及び1,8
−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エ
ン0.5gから成る混合物へ適下し、75℃で4時間攪
拌した。
【0125】反応終了後、冷却後酢酸で中和し、混合物
を炭酸ナトリウム水溶液及び水で洗浄した後、蒸留によ
り2−アセチル−2−(エトオキシカルボニル)−1,4
−ブタンジカルボン酸ジメチルエステル(無色、純度9
5%)を得た。
【0126】活性C32構造部の含有率:25%
【0127】実施例12 3,3−ジアセチル−1,5
−ペンタンジカルボン酸ジエチルエステル
【0128】
【化40】 2,4−ペンタンジオン20ml、アクリル酸メチル4
0mlおよび1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]
−ウンデセ−7−エン1.5gを混合した。この混合物
を80℃で3時間、空気存在下に攪拌した。次いで蒸留
により目的物を得た(沸点155℃/0.01mba
r)。この目的物は菱形結晶であり純度は99.4%
(ガスクロマトグラフィー)であった。また、軟化点は
64℃、無色であった。 活性C32構造部の含有率:23%
【0129】実施例13 3−アセチル−3−(メトキ
シカルボニル)−1,5−ペンタンジカルボン酸ジメチ
ルエステル
【0130】
【化41】 アセト酢酸メチル50g、アクリル酸メチル100gお
よび1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデ
セ−7−エン1.5gを混合した。この混合物を80℃
で3時間、空気存在下に攪拌し、蒸留により過剰のアク
リル酸メチルを除去し、微黄色の液状粗生成物(純度9
1%)を得た。蒸留により最終的に無色の3,3−ジア
セチル−1,5−ペンタンジカルボン酸ジエチルエステ
ルを得た。 生成物の性状:沸点:145℃/0.01mbar、純
度>99%、無色 活性C32構造部の含有率2,4%
【0131】実施例14 3,3−ジ−(1-オキソプロ
ピル)−1,5−ペンタンジカルボン酸ジメチルの合成
【0132】
【化42】
【0133】アクリル酸メチル40g(0.465モル)
を、徐々に3,5−ヘプタンジオン21.9g(0.1
71モル)および DBU 0.2gに滴下した。アク
リル酸メチルの3分の2を添加した後、温度は40℃に
なった。攪拌を3時間続けた後、0.5DBUを追加し
更に還流させた。還流を6時間行った後、過剰のアクリ
ル酸メチルを溜去し、目的物である3,3−ジ−(1-オ
キソプロピル)−1,5−ペンタンジカルボン酸ジメチ
ルを得た。 生成物の性状:沸点:175℃/0.02mbar、純
度>44%、無色 活性C32構造部の含有率:23%
【0134】実施例15 3−(メトキシカルボニル)−
3−(1−オキソプロビル)−1,5−ペンタンジカルボ
ン酸ジメチルの合成
【0135】
【化43】
【0136】3−オキソ-ペンタン酸メチル39.9
(0.31モル)、DBU1.9g(0.012mo
l)を室温で混合した。次いで、アクリル酸メチル6
6.4g(0.77モル)を除々に滴下した。発熱によ
る昇温が認められなくなった後、60℃で2時間反応混
合物を攪拌した。次いでシクロヘキサンを加え、そし
て、希塩酸、そして、引き続いて蒸留水で水層が中性に
なるまで洗浄を行った。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥
させ、溶媒を除去し、減圧蒸留によって目的物である3
−(メトキシカルボニル)−3−(1−オキソプロビル)−
1,5−ペンタンジカルボン酸ジメチルを得た(収率6
4%)。 生成物の性状:沸点:130℃/0.02mbar、無
色 活性C32構造部の含有率:23%
【0137】実施例16 3−(エトオキシカルボニル)
−3−(2−メチル−1−オキソプロピル)-1,5−ペ
ンタンジカルボン酸ジメチルエステル
【0138】
【化44】
【0139】4−メチル3−オキソ-ペンタン酸エチル
の12g(0.08モル)及びDBU0.5g(0.0
03モル)を3つ口フラスコに仕込み、室温でアクリル
酸メチル16g(0.18モル)を除々に滴下した。発
熱による昇温が認められなくなった後、60℃で2時間
攪拌した。反応混合物はシクロヘキサンに注ぎ、希塩
酸、次いで蒸留水で水層が中性になるまで線上した。有
機層は硫酸ナトリウムを通じて乾燥し、溶媒を除去して
減圧蒸留で目的とする3−(エトオキシカルボニル)−3
−(2−メチル−1−オキソプロピル)-1,5−ペンタ
ンジカルボン酸ジメチルエステルを得た(収率:56
%)。 生成物の性状:沸点:145℃/0.02mbar、無
色 活性C32構造部の含有率:21%
【0140】実施例17 3−(エトオキシカルボニル)
−3−(1-オキソブチル)-1,5−ペンタンジカルボン
酸ジメチルエステルの合成
【化45】
【0141】3−オキソ−ヘキサン酸エチルの41.2
g(0.26モル)及びDBU1.9g(0.012モ
ル)を3つ口フラスコに仕込み、室温でアクリル酸メチ
ル56.3g(0.65モル)を除々に滴下した。発熱
による昇温が認められなくなった後、60℃で2時間攪
拌した。反応混合物はシクロヘキサンに注ぎ、希塩酸、
次いで蒸留水で水層が中性になるまで線上した。有機層
は硫酸ナトリウムを通じて乾燥し、溶媒を除去して減圧
蒸留で目的とする3−(エトオキシカルボニル)−3−(1
-オキソブチル)-1,5−ペンタンジカルボン酸ジメチ
ルエステルの50gを得た(収率58%)。 生成物の性状:沸点:149℃/0.007mbar、
無色 活性C32構造部の含有率:21%
【0142】実施例18 3,3−ジアセチル-1,−5
−ジシアノペンタンの合成
【0143】
【化46】
【0144】KOH0.25g及びメタノール2.5m
lを2,4−ペンタンジオン15.0gに溶解させ、ア
クリロニトリル35.0gを系内の温度が40℃を越え
ないように滴下した。反応中に沈殿する目的物を濾過に
より除去し少量のアセトンについては洗い、乾燥させ
た。 生成物の性状:融点:185〜186℃、純度>98
%、無色 活性C32構造部の含有率:33%
【0145】実施例19 5,5−ジアセチルノナン−
2,8−ジオン
【化47】 2,4−ペンタンジオン15.0gとテトラメチルグア
ニジン0.35gとの混合物を2−ブタノンに系内の温
度が40℃を越えないように滴下した。次いで過剰の2
−ブタノンを減圧蒸留(200mbar)で除去して目的と
する5,5−ジアセチルノナン−2,8−ジオンを得
た。 生成物の性状:融点:185〜186℃、純度96%、
無色 活性C32構造部の含有率:28%
【0146】実施例20 3,3−ジアセチル-1,5
−ペンタンジカルボン酸ジ−tert−ブチルエステルの
合成
【0147】
【化48】
【0148】tert−ブチル基アクリル酸ブチル282
gを、2,4−ペンタンジオン100gおよび三つのg
1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−
7−エンの混合物へ滴下し、5時間攪拌した。メタノー
ルの少量を40℃の温度条件で加えた。室温において粗
生成物が沈殿し、ついでメタノールを用いて再結晶によ
り白色結晶の3,3−ジアセチル-1,5−ペンタンジ
カルボン酸ジ−tert−ブチルエステルを得た(収率5
4%)。 生成物の性状:純度100%、無色 活性C32構造部の含有率:20%
【0149】実施例21 3,3−ジアセチル−1,5
−ペンタンジカルボン酸
【化49】
【0150】tert−ブタノールと水とを溶媒とし、ま
た、11質量%塩酸の存在下、3,3−ジアセチル-
1,5−ペンタンジカルボン酸ジ−tert−ブチルエス
テルを95℃5時間かけて加水分解した。溶媒は除去
し、粗生成物は、アセトンと石油系エーテルの1:1混
合物から再結晶し、3,3−ジアセチル-1,7-1,5−
ペンタンジカルボン酸を収率69%で得た。 生成物の性状:融点176%、純度94%、無色 活性C32構造部の含有率:28%
【0151】実施例22 3,3−ジアセチル-1,5−
ビス(メチルスルフォニル)−ペンタン
【0152】
【化50】
【0153】2,4−ペンタンジオンの6gおよび3滴
のトリエチルアミンを混合し、メチルビニルスルホンの
7gを室温で加えた。60℃で7時間攪拌した後、5滴
の1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ
−7−エンを加え、室温で12時間攪拌した。白い沈殿
物が生じた後、25mlエタノールを加え、中和した。
混合物は、200mlの水および氷へ注がれて、一晩冷
蔵庫に保管した。溶媒を濾過により除去し、乾燥し、5
00mlエタノールから再結晶により、長針状の白色結
晶の3,3−ジアセチル-1,5−ビス(メチルスルフォニ
ル)−ペンタンが得られた。 生成物の性状:融点162%、純度>99%、無色 活性C32構造部の含有率:22%
【0154】実施例23 4,4−ジアセチル−7−オ
キソ−オクタン酸エチルの合成
【化51】
【0155】2,4−ペンタンジオン60gおよびトリ
エチルアミン0.1gを混合し、2−ブタノン28gを
室温で滴下した。反応混合物は42時間攪拌し、原料成
分は蒸留にて除去した。最蒸留により3−アセチル−
2,6−ヘプタンジオン31.4gが得られた。次い
で、3−アセチル−2,6−ヘプタンジオン10.2g
に5滴の1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウ
ンデセ−7−エンを混合し、そして、アクリル酸エチル
9gを15分かけて滴下した。16時間攪拌した後、塩
基を酢酸で中和し、ジエチルエーテル30mlを加え、
かかる溶液を炭酸ナトリウムで乾燥した。乾いた有機層
の分別蒸留により、4,4−ジアセチル−7−オキソ−
オクタン酸エチルの9.3gを得た。 生成物の性状:沸点136℃/0.02mbar、純度
81%、無色 活性C32構造部の含有率:22%
【0156】実施例24 3,3−ジアセチル−5−
(エトオキシカルボニル)−1,5−ペンタンジカルボン
酸ジエチルエステルの合成
【0157】
【化52】
【0158】a)2,4−ペンタンジオン70gとトリ
オクチルホスフィン1.72gとの混合物にアクリル酸
エチル45gを0〜5℃に冷やしながら40分間かけて
滴下した。65時間攪拌した後、酢酸2mlとジエチル
エーテルの150mlを加え、炭酸ナトリウム水溶液及
び水で洗浄した。有機層を乾燥した後、4−アセチル−
5−オキソヘキサン酸エチルエステルを分別蒸留によっ
て得た。b)4−アセチル−5−オキソヘキサン酸エチ
ルエステル25.7gと1,8−ジアザビシクロ−
[5.4.0]−ウンデセ−7−エン0.3gとを混合
し、フマル酸ジエチルエステル35gを室温で、40分
以内で加えた。更に24時間攪拌した後、倍の量の1,
8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−
エンを加え、反応が終了するまで攪拌した。次いで、酢
酸0.5g及びジエチルエーテル50mlを加え、炭酸
ナトリウム水溶液及び水で洗浄した。乾燥した有機層の
分別蒸留により、3,3−ジアセチル−5−(エトオキ
シカルボニル)−1,5−ペンタンジカルボン酸ジエチ
ルエステルの25.6gを得た。 生成物の性状:沸点170℃/0.002mbar、純
度93%、無色 活性C32構造部の含有率:18%
【0159】実施例25 3−アセチル−3−(メトキ
シカルボニル)-1,6−ヘキサンジカルボン酸ジメチル
エステルの合成
【0160】
【化53】
【0161】ナトリウム0.3gを酢酸メチル160g
に溶解し、アクリル酸メチル85gを30℃以下の温度
条件下除々に滴下した。反応を1時間継続させ、ついで
pHを7に調節した。生成した塩は濾過で除去し、原料
も溜去して、2−アセチルペンタン酸−5−エチル−1
−メチルエステルを得た。1,8−ジアザビシクロ−
[5.4.0]−ウンデセ−7−エンの12.5gを2
−アセチルペンタン酸−5−エチル−1−メチルエステ
ルの50gに溶解させ、臭素化ブタン酸エチルエステル
の48gを滴下した。温度が低下したとき、追加の1,
8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−
エン2gを加えた。全ての成分が消費された後、生成塩
は濾過により除去され、3−アセチル−3−(メトキシ
カルボニル)-1,6−ヘキサンジカルボン酸ジメチルエ
ステルの44gが得られた(純度94%)。 活性C32構造部の含有率:21%
【0162】実施例26 3−アセチル−3−(tert-ブ
トキシカルボニル)−1,5−ペンタンジカルボン酸ジ
メチルエステル
【0163】
【化54】
【0164】1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]
−ウンデセ−7−エン0.5gおよびアセト酢酸のter
t−ブチルエステルの40gを室温で攪拌した。アクリ
ル酸メチル60gを滴下した。反応は発熱反応であり8
0℃に保持し乍ら2時間攪拌した。塩基性触媒は希塩酸
で洗浄して除去した。次いで有機層を塩圧蒸留して、無
色の3−アセチル−3−(tert-ブトキシカルボニル)−
1,5−ペンタンジカルボン酸ジメチルエステルを得た
(収率56%、沸点149℃/0.025mbar)。 活性C32構造部の含有率:21%
【0165】実施例27 1,1,1−トリアセチルエ
タンの合成
【0166】
【化55】
【0167】アセチルアセトンおよびヨウ化メチルを炭
酸カリウムの存在下に「organic synthese, Coll. Vol.
V, 785」に従って反応させ3−メチル−2,4−ペン
タンジオンを合成した。次いで、3−メチル−2,4−
ペンタンジオンの57gを水素化ナトリウム12gで処
理した。この反応の間、温度は30〜40℃に保持し
た。次いで、ジエチルエーテル200mlを加え、更
に、アセチル塩化物の39.25gを滴下した。この混
合物は3時間、エーテルを沸騰させながら行い、次いで
水酸化カリウムで洗浄した。ジエチルエーテルは、減圧
蒸留によって除去し、残渣の粗生成物は僅かに黄色みが
かった液状物が得られた(純度90%)。 活性C32構造部の含有率:44%
【0168】実施例28 4,4−ジアセチル−5−オ
キソ−ヘキサン酸メチルエステルの合成
【0169】
【化56】
【0170】アセチルアセトンとアクリル酸メチルのマ
イケル付加反応により金属ナトリウムの存在下に反応さ
せて4−アセチル−5−オキソヘキサン酸メチルエステ
ルの粗生成物を得た。次いで、該粗生成物を減圧蒸留に
よって精製し、約99%の純度のものを得た。4−アセ
チル−5−オキソヘキサン酸メチルエステルの92.5
gは金属ナトリウム11.5gと200mlのジエチル
エーテルの存在下に反応させた。ナトリウムを溶解させ
た後、アセチルクロライドの39.25gを滴下し沸騰
させながら6時間反応させた。次いで、反応混合物を濾
過、水酸化カルシウム及び水で水洗し、続いて溶媒を蒸
留で除去した。最終蒸留物は若干黄色みがかった純度9
0%の液状物であった。 活性C32構造部の含有率:30%
【0171】実施例29 3−{4−アセチル−4−[2
−(エトオキシカルボニル)エチル]−5−オキソヘキサ
ノイルオキシ}−2,2−ジメチルプロピル−エチル−
3,3−ジアセチル−1,5−ペンタンジカルボン酸エ
ステルの合成
【0172】
【化57】
【0173】4−アセチル−5−オキソヘキサン酸エチ
ルエステルの5.0gおよび5滴の1,8−ジアザビシ
クロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エンを混合し
た。そして、ジアクリレートな2.6g ネオペンチルグリ
コールのジアクリレート2.6gを滴下した。反応混合
物は3時間攪拌し、高粘性の無色オイル状物を得た。ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーは690g/m
olに主ピークが現れた。NMRとIRで構造の確認を
行った。 活性C32構造部の含有率:22%
【0174】実施例30 2,2−ビス({4−アセチル
−4−[2−(エトオキシカルボニル)エチル]−5−オキ
ソヘキサノイルオキシ}メチル)ブチル−エチル−3,3
−ジアセチル−1,5−ヘプタンジカルボン酸エステル
の如くβ−ジカルボニル基を3つ有する化合物の合成、
【0175】
【化58】
【0176】4−アセチル-−5−オキソ-ヘキサン酸エ
チルエステル5.0gと5滴の1,8−ジアザビシクロ
−[5.4.0]−ウンデセ−7−エンを混合し、そし
て2,4gのトリメチロールプロパントリアクリレート
を滴下した。反応混合を3時間攪拌し、高粘性の無色オ
イル状物を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーは690g/molに主ピークが現れた。NMRと
IRで構造の確認を行った。 活性C32構造部の含有率:23%
【0177】実施例31 3−アセチル−3−[(3−
{2,2−ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]−3
−オキソブタノイルオキシ}−2,2−ジメチルプロピ
ル)オキシカルボニル]−1,−5−ペンタンジカルボ
ン酸ジメチルの合成
【0178】
【化59】
【0179】ネオペンチルグリコールとアセト酢酸エチ
ルとのエステル交換反応によってネオペンチルグリコー
ルのジアセトアセテートの粗生成物を得た。かかる粗生
成物をショートパス蒸留(100℃/0.001mba
r)により純度>98%の無色のネオペンチルグリコー
ルジアセトアセテートを得た。このジアセトアセテート
の40gと1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−
ウンデセ−7−エンの0.4gとを混合し、室温で攪拌
し乍ら100gのアクリル酸メチルを滴下した。最初の
発熱反応が終了した後、混合物を80℃で3時間攪拌し
た。次いで、過剰のアクリル酸メチルを減圧蒸留で溜去
し、僅かに黄色みがかった目的物88gを得た。NMR
とIRで構造の確認を行った。 活性C32構造部の含有率:22%
【0180】実施例32 ペンタエリスリトールテトラ
アセトアセテートとアクリル酸エチルに基づく光重合開
始剤の合成
【0181】
【化60】
【0182】アセト酢酸エチルとエチルを有するペンタ
エリスリトールとのエステル交換反応によって得られる
テトラアセテートに、アクリル酸エチル100gと10
%メタノール含有KOH2gを加え、80℃で3時間攪
拌を行った。続いて塩基触媒を酢酸で中和し、得られた
粗生成物は高粘性のオイル状物であった。分子量Mw=
860であった(GPC)。 活性C32構造部の含有率:21%
【0183】実施例33 3−{(4S)−4−(エトオキ
シカルボニル)−4−[2-(エトオキシカルボニル)エチ
ル]−5−オキソヘキサノイルオキシエチル(4S)−
3−アセチル−3−(エトオキシカルボニル)ヘプタン−
1,5−ペンタンジカルボン酸エステルの合成 (NPGDAおよびアセチルジエチルグルタレートに基
づく光重合開始剤)
【0184】
【化61】
【0185】アセチルグルタル酸ジエチルエステルの4
6g及び1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウ
ンデセ−7−エンの0.5gを室温で攪拌し、そして、
ネオペンチルグリコールジアクリレートの21.2gを
除々に滴下した。最初の発熱反応が終了したのち、反応
混合物を80℃で3時間攪拌した。生成物は、わずかに
黄色がかった粘性液体であり、収量は66.5gであっ
た。核磁気共鳴スペクトルおよび赤外線のスペクトルに
より、構造を確認した。 活性C32構造部の含有率:20%
【0186】実施例34 2,2−ビス({4-(メトキシ
オキシカルボニル)−4−[(メトキシカルボニル)メチ
ル]−5−オキソヘキサノイルオキシ}メチル)ブチル−
メチル−2−アセチル−2−(メトキシカルボニル)−
1,4−ブタンジカルボン酸エステルの合成 (TMPTAおよびアセチルジメチルスクシネートに基
づく光重合開始剤)
【0187】
【化62】
【0188】アセチルスクシン酸のジメチルエステルの
56.4gおよび1,8−ジアザビシクロ−[5.4.
0]−ウンデセ−7−エンの0.5gを室温で攪拌し
た。そして、トリメチロールプロパントリアクリレート
の30gを除々に滴下した。最初の発熱反応が終了した
のち、反応混合物を80℃で3時間攪拌した。生成物
は、わずかに黄色がかった粘性液体であり、収量は86
gであった。核磁気共鳴スペクトルおよび赤外線のスペ
クトルにより、構造を確認した。 活性C32構造部の含有率:24%
【0189】比較例1
【化63】
【0190】2,4−ペンタンジオン0.10モル、モ
ルトリプロピレングリコールの0.195モル、及びテ
トラメチルグアニジン0.45gを混合し、空気を吹き
込みながら攪拌した。反応開始後、反応温度は90℃に
達した。次いで80℃まで冷却し、この温度を保持しな
がら更に1時間攪拌した。冷却後、生成物は粘度120
00mPa(25℃)、平均分子量Mw=2000であ
った。 活性C32構造部の含有率:9.86%
【0191】比較例2
【化64】
【0192】トリメチロールプロパントリアクリレート
50gと、トリプロピレングリコール50gと、アセト
酢酸エチル15gを混合し50℃まで加熱した後、1,
8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−
エン(DBU)の1.5gを加えた。混合物に空気を吹
き込みながら攪拌し、発熱が開始した後、系内の温度は
110℃となった。次いで、系内の温度を80℃まで冷
却し、80℃で1時間攪拌した。冷却後、生成物は粘度
18000mPa(25℃)、平均分子量Mw=600
0であった。 活性C32構造部の含有率:6.73%
【0193】(硬化塗膜の評価)下記表に上記各実施例
で得られた光重合開始剤を含む光硬化性組成物からなる
塗料の硬化物の特性を示す。各光硬化性組成物は下記の
表に従った組成からなる。また、これらの組成物はアル
ミニウムに薄膜状に塗布し、UV照射によって硬化させ
たものである。硬化塗膜の物性は、鉛筆硬度及び耐溶剤
性(MEKによるラビングテスト)により行った。
【0194】
【表1】
【0195】1F300H−ランプ (Sum UV-A-B-C)によ
る光量(EITによるラジオメーターで測定)。2 コットンシートにMEKを湿らせて、所謂ダブルラビ
ングにより評価した。目視による損傷が生じない範囲の
ラビング回数を示した。3 目視にて最初に損傷が確認できる回数。4 トリプロピレングリコールジアクリレート40質量
%、 30% トリメチロールプロパントリアクリレート3
0質量%、及びビスフェノールAジグリシジルエーテル
30質量%からなるUVオーバープリントワニス5 UCB社製「Ebecryl 120」6 UCB社製「Ebecryl 835」7 DIC社製「Epiclon 1050」とアクリル酸との反応生
成物8 組成物が25℃で固形の為、110℃にて硬化させ
た。9 以下の各成分からなるアクリレート混合物 ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)
30質量%、 DIC社製「Epiclon 1050」とアクリル酸との反応生成
物45%、 トリメチロールプロパントリアクリレート25質量%
【0196】(光活性試験)前記実施例1〜34の光重
合開始剤について光活性試験を行った。トリプロピレン
グリコールジアクリレート(TPGDA)の30質量
%、 トリメチロールプロパントリアクリレート(TM
PTA)25質量%、UCB社製「Ebecryl 150」45
質量%からなるアクリレート混合物を調整した。
【0197】これに前記各光重合開始剤を5質量%とな
るように配合して光硬化性組成物を調整した。これをア
ルミニウム基材上に50μmの厚さで塗布した。UV照
射は、Hバルブ(300W/インチ)を使用したフュー
ジョンF300H−ランプで、UV−A用には照射量
0.087J/cm2、UV−B用には0.058J/
cm2、UV−C用には0.035J/cm2でおこなっ
た。ベルトスピードは16m/分に調整された。
【0198】耐溶剤性試験は、コットンシートにMEK
を湿らせて、所謂ダブルラビングにより評価した。目視
による損傷が生じない範囲のラビング回数を示した。
【0199】
【表2】
【0200】
【表3】
【0201】
【表4】
【0202】a)ジプロピレングリコールジアクリレート
(DPGDA)29質量%、「Ebecryl 150」42質量
%、およびTMPTA24質量%から成るアクレート粗
混合物を用いた。 b)光重合開始剤4質量%、脱イオン水20質量%、及び
Cognis社製「Photomer 3165」の溶液として評価した。 c)ジメチルスルホキシドの10質量%を光重合開始剤を
溶解させるために組成物に加えた。 比較として前記各組成物において光重合開始剤なしで同
じ厚み塗膜を形成したが、UV照射によって、全く硬化
することがなかった。該塗膜はコットンシートにより容
易にふき取ることができた。
【0203】[光重合開始剤と分子量との関係]以下の
条件で塗膜を形成、硬化させて光重合開始剤の分子量の
影響について評価した。 基板 :アルミニウム フィルム厚さ:50μm(未硬化時) 光照射1 :0.5J/cm2 バルブ :フュージョンF300Hバルブ アクレート成分: ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA) 30質量% ポリエステルアクリレート「Ebecryl 150」 45質量% トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA) 25質量%
【0204】評価方法:上記アクレート成分を混合して
アクリレート混合物を調整し、次いで、各光重合開始剤
を該アクリレート混合物に溶解させる。これをアルミニ
ウム基板上に50μm(未硬化状態)で塗布し、フュー
ジョンF300HバルブでUV光を照射した。照射量は
0.5J/cm2であった。得られた硬化塗膜の外観、
耐溶剤性、硬度について評価した。
【0205】
【表5】
【0206】1EIT社製ラジオメーター「UVICURE」で
測定される、塗膜表面におけるUVバルブのエネルギー2 PIタイプ: A = 5,5−ジアセチルノナン−2,8−
ジオン (実施例19の光重合開始剤) B = 3,3−ジアセチル−1,5−ペンタンジカルボン
酸ジエチルエステル (実施例12の光重合開始剤) C = 米国特許公報第5,945,487(第9欄、第4
5行)記載の 光硬化性樹脂3 塗料粘度は、ICIコーンと、シェアレート5000 D-1
のプレートビスコスメーターで測定した。4 耐溶剤性は、MEKを含浸させたウッドパルプ布での
繰り返しのラビングテストにより行った。硬化塗膜表面
において目視にて損傷が認められない回数を評価した。 (従来の光重合開始剤との比較)
【0207】
【表6】
【0208】本発明の光重合開始剤は分子吸光係数が低
いため、厚膜用塗料用途に極めて適する。以下の実験例
にてかかる事実を具体的に示す。ジプロピレングリコー
ルジアクリレート35質量%、および5,5−ジアセチ
ルノナン−2,8−ジオン(実施例19で得られた光重
合開始剤)からなる光硬化性組成物を調整し、これを1
cm×1cm×1cmの寸法の内容積を有するコンテナ
を該組成物で満たした。これをフュージョン F300
Hバルブを用いて0.25J/cm2の光強度でUV照
射した。硬化プロセスの後、コンテナーの内容物は、上
層の厚膜層と下層の未硬化液とを含んでいた。当該厚膜
層の厚さをマイクロメーター・スクリューで測定したと
ころ、800μmであった。
【0209】
【発明の効果】本発明によれば、光重合開始剤、及びそ
れを含有する光硬化性組成物において、光感度が飛躍的
に改善され、厚膜塗膜への適用を可能となる。尚かつ、
着色の問題も飛躍的に改善される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 317/24 C07C 317/24 C08F 2/50 C08F 2/50 (72)発明者 ジェンス・フラビッツ ドイツ連邦共和国 ベルリン市 ウッカー ミュンエンデル ストラーセ11 D− 10439 (72)発明者 ゲルワルド・エフ・グラーエ ドイツ連邦共和国 ベルリン市 ライヒハ ルト・ストラーセ 13 14195 (72)発明者 ユウ・ジン 中華人民共和国山東省青島市大学路40号 (72)発明者 ウ・グァンホイ 中華人民共和国山東省青島市武寧路17号 Fターム(参考) 4H006 AA01 AB40 BS10 KA31 QN30 4J011 QA03 QA05 QA06 QA08 QA12 QA13 QA22 QA23 QA24 QA33 QA34 QA37 QA39 QA46 QB14 QB16 QB19 QB24 QB25 QB28 SA61 UA06 WA02 WA05 4J015 EA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1) 【化1】 (ここで、R3及びR4は、それぞれ炭素原子数1〜8の
    アルキル基を示し、R1及びR2はそれぞれ、 1) 電子吸引基、 2) 炭素原子数1〜8のアルキル基、または、 3) 2つのカルボニル基に対してβ位、γ位またはδ
    位の位置に電子吸引基を有する炭素原子数1〜8のアル
    キル基、から成る群から選択され、かつ、2つの置換基
    が共に前記アルキル基2)である場合には前記アルキル
    基2)は、メチル基又はエチル基である。)で表される
    化学構造を有しており、かつ、分子量が1000以下の
    化合物であって、尚かつ、上記構造式(1)中に示され
    る下記構造部分(2) 【化2】 を該化合物中に質量基準で17%〜54%の割合で含有
    する化合物を主たる成分とすることを特徴とする光重合
    開始剤。
  2. 【請求項2】 下記構造式(3) 【化3】 (ここで、R3は、それぞれ炭素原子数1〜8のアルキ
    ル基を示し、R5は、1価乃至5価の脂肪族炭化水素基
    又はアルキレンオキシ基含有脂肪族炭化水素基を示し、
    nは1〜5の自然数を表し、かつ、R1及びR2はそれぞ
    れ、 1) 電子吸引基、 2) 炭素原子数1〜8のアルキル基、または、 3) 2つのカルボニル基に対してβ位、γ位またはδ
    位の位置に電子吸引基を有する炭素原子数1〜8のアル
    キル基、から成る群から選択され、かつ、2つの置換基
    が共に前記アルキル基2)である場合には前記アルキル
    基2)は、メチル基又はエチル基である。)で表される
    化学構造を有しており、かつ、分子量が1000以下の
    化合物であって、尚かつ、上記構造式(1)中に示され
    る下記構造部分(2) 【化4】 を該化合物中に質量基準で17%〜47%の割合で含有
    する化合物を主たる成分とすることを特徴とする光重合
    開始剤。
  3. 【請求項3】 前記構造式(1)においてR1及びR2
    同一である請求項1記載の光重合開始剤。
  4. 【請求項4】 前記構造式(3)においてR1及びR2
    同一である請求項1記載の光重合開始剤。
  5. 【請求項5】 前記化合物が、下記構造式(4) 【化5】 で表される構造を有するものである請求項1記載の光重
    合開始剤。
  6. 【請求項6】 前記化合物が、 【化6】 で表される構造を有するものである請求項2記載の光重
    合開始剤。
  7. 【請求項7】 下記構造式(6) 【化7】 (R6は、炭素原子数1〜8のアルキル基、C1−4ア
    ルキルカルボニル基、シアノ基、C1−4アルキルカル
    ボニルメチル基、C1−4アルキルカルボニルエチル
    基、C1−4アルコキシカルボニルエチル基、カルボキ
    シル基又はシアノ基で置換された炭素原子数1〜8のア
    ルキル基、 R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立的に水素原子
    又はメチル基を表す。但し、R9及びR10は、の少なく
    とも一方は水素原子である。また、R11は炭素原子数2
    〜12の2価〜4価の脂肪族炭化水素基を、 R12はメチル基、又は炭素原子数1〜18のアルコキシ
    基を表す。nは2〜4の自然数を、mは0〜15の整数
    を表す。)で表される構造を有することを特徴とする新
    規化合物。
  8. 【請求項8】 (i)請求項1〜6の何れか1つに記載
    の光重合開始剤、及び(ii)ラジカル重合性エチレン系
    不飽和基含有化合物を必須成分とすることを特徴とする
    光硬化性組成物。
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